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特開2023-130653分取液体クロマトグラフ装置の動作を管理するための管理システム
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  • 特開-分取液体クロマトグラフ装置の動作を管理するための管理システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023130653
(43)【公開日】2023-09-21
(54)【発明の名称】分取液体クロマトグラフ装置の動作を管理するための管理システム
(51)【国際特許分類】
   G01N 30/82 20060101AFI20230913BHJP
   G01N 30/80 20060101ALI20230913BHJP
   G01N 30/86 20060101ALI20230913BHJP
   G01N 30/24 20060101ALI20230913BHJP
【FI】
G01N30/82
G01N30/80 F
G01N30/86 D
G01N30/24 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022035069
(22)【出願日】2022-03-08
(71)【出願人】
【識別番号】000001993
【氏名又は名称】株式会社島津製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100205981
【弁理士】
【氏名又は名称】野口 大輔
(72)【発明者】
【氏名】並川 稔
(57)【要約】      (修正有)
【課題】容器に捕集された分画の再注入の設定を容易にする。
【解決手段】分取LC100の動作を管理するための管理システム1であって、ユーザからの要求に応じて表示された注入登録画面上でユーザにより指定された容器を注入対象容器として登録するように構成された注入登録部2を備える。クロマトグラムを表示するとともに、分取部112により捕集された各分画のクロマトグラム上における位置と各分画が捕集されている容器114の位置との対応関係を示す分取情報を作成する。作成した分取情報を分取結果画面として表示するように構成された結果表示部6と、分取結果画面上で再注入すべき分画をユーザが指定し得るように構成され、指定された分画が捕集されている容器を再注入対象容器として登録するように構成されている再注入登録部8と、容器114に収容されている液が注入されるように分取LCの注入部の動作を制御する制御部4と、を備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動相を送液する送液ポンプ、所定位置に配列された複数の容器のうちの任意の容器から液を採取し前記移動相中に注入することができるように構成された注入部、前記注入部により前記移動相中に注入された前記液中の成分を互いに分離するための分離カラム、前記分離カラムからの溶出液中の成分濃度に応じた信号を出力する検出器、及び前記複数の容器を用い、前記検出器の下流で前記分離カラムからの溶出液の所望の部分をそれぞれ分画として個別の容器に捕集するための分取部を備えている分取液体クロマトグラフ装置の動作を管理するための管理システムであって、
ユーザからの要求に応じて注入登録画面を表示し、前記注入登録画面上でユーザにより指定された容器を注入対象容器として登録するように構成された注入登録部と、
前記検出器の出力信号に基づいて作成されたクロマトグラムを表示するとともに、前記分取部により個別の容器に捕集された各分画の前記クロマトグラム上における位置と各分画が捕集されている容器の位置との対応関係を示す分取情報を作成し、作成した前記分取情報を分取結果画面として表示するように構成された結果表示部と、
前記分取結果画面上で再注入すべき分画をユーザが指定し得るように構成され、ユーザによって前記再注入すべき分画が指定されたときに、ユーザにより指定された分画が捕集されている容器を再注入対象容器として登録するように構成されている再注入登録部と、
前記注入対象容器又は前記再注入対象容器として登録された容器に収容されている液が前記移動相中に注入されるように前記注入部の動作を制御する制御部と、を備えている管理システム。
【請求項2】
前記再注入登録部は、前記再注入すべき分画の指定を、前記分取結果画面に表示されている前記クロマトグラム上の位置を指定することによって行ない得るように構成されている、請求項1に記載の管理システム。
【請求項3】
前記再注入登録部は、前記再注入すべき分画の指定を、前記分取結果画面で前記複数の容器のそれぞれに割り振られた番号を指定することによって行ない得るように構成されている、請求項1又は2に記載の管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分取液体クロマトグラフ装置(以下、分取LC)の動作を管理するための管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
分取LCは、移動相中に試料を注入して分離カラムへ導入し、試料に含まれる複数の成分を分離カラムによって互いに分離した後、分離した各成分が個別の容器に捕集されるように分離カラムからの溶出液の所望の部分をそれぞれ分画として容器に捕集していく装置である。
【0003】
分取LCの中には、移動相中に試料を注入するインジェクタとしての機能と分離カラムからの溶出液の所望の部分をそれぞれ分画として容器に捕集していくフラクションコレクタとしての機能を兼備するリキッドハンドラを備えているものが存在する(特許文献1参照)。リキッドハンドラを備えた分取LCは、容器に捕集された分画を移動相中に再注入し、その分画に目的成分が含まれているか、目的成分以外の成分が含まれていないかといったことを確認するための定性分析を行なうことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-162550号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のような分取液体クロマトグラフ装置による試料の分取を行なう際、ユーザは、分取LCの動作を管理するためのソフトウェア上で注入登録画面を開き、リキッドハンドラ内にセットされている複数の容器の中から注入したい試料が入っている容器を注入対象容器として登録する必要がある。これは容器に捕集された分画の再注入を行なう場合も同様であり、ユーザは、分取結果画面に表示されるクロマトグラムと分画を捕集した容器の位置を参照して再注入を行ないたい分画がどの容器に入っているかを確認した上で、注入登録画面を開いて再注入したい分画が入っている容器を注入対象容器として登録する必要があった。しかし、このような登録作業は煩雑であり、設定ミスも発生しやすい。
【0006】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、容器に捕集された分画の再注入の設定を容易にすることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る管理システムは、移動相を送液する送液ポンプ、所定位置に配列された複数の容器のうちの任意の容器から液を採取し前記移動相中に注入することができるように構成された注入部、前記注入部により前記移動相中に注入された前記液中の成分を互いに分離するための分離カラム、前記分離カラムからの溶出液中の成分濃度に応じた信号を出力する検出器、及び前記複数の容器を用い、前記検出器の下流で前記分離カラムからの溶出液の所望の部分をそれぞれ分画として個別の容器に捕集するための分取部を備えている分取液体クロマトグラフ装置の動作を管理するための管理システムであって、ユーザからの要求に応じて注入登録画面を表示し、前記注入登録画面上でユーザにより指定された容器を注入対象容器として登録するように構成された注入登録部と、前記検出器の出力信号に基づいて作成されたクロマトグラムを表示するとともに、前記分取部により個別の容器に捕集された各分画の前記クロマトグラム上における位置と各分画が捕集されている容器の位置との対応関係を示す分取情報を作成し、作成した前記分取情報を分取結果画面として表示するように構成された結果表示部と、前記分取結果画面上で再注入すべき分画をユーザが指定し得るように構成され、ユーザによって前記再注入すべき分画が指定されたときに、ユーザにより指定された分画が捕集されている容器を再注入対象容器として登録するように構成されている再注入登録部と、前記注入対象容器又は前記再注入対象容器として登録された容器に収容されている液が前記移動相中に注入されるように前記注入部の動作を制御する制御部と、を備えている。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る管理システムによれば、注入登録画面を開かなくても分取結果画面上で再注入対象容器の登録を行なうことができるので、容器に捕集された分画の再注入の設定を容易に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】分取LCの管理システムの一実施例を分取システムとともに示す図である。
図2】同実施例において試料の分取が実行されるまでの流れの一例を示すフローチャートである。
図3】同実施例において分画の再注入分析が実行されるまでの流れの一例を示すフローチャートである。
図4】注入登録画面の一例である。
図5】分取結果画面上で再注入すべき分画の入った容器の番号を指定することによって再注入対象容器を登録する際の分取結果画面における表示の一例である。
図6】分取結果画面のクロマトグラム上で再注入すべき分画を指定することによって再注入対象容器を登録する際の分取結果画面における表示の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係る管理システムの一実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0011】
管理システム1は分取LC100と通信可能に設けられ、分取LC100の動作を管理するためのシステムである。管理システム1は、CPU(中央演算装置)及び情報記憶デバイスを備えたコンピュータ装置(例えば、パーソナルコンピュータ)に分取LC100用の管理ソフトウェアがインストールされることによって実現されるものである。そのようにして実現された管理システム1には、注入登録部2、制御部4、結果表示部6、及び再注入登録部8といった機能が搭載される。各機能について後述する。また、管理システム1には、種々の情報を表示するためのディスプレイ10が電気的に接続されている。
【0012】
分取LC100は、送液ポンプ102、リキッドハンドラ104、分離カラム106、及び検出器108を備えている。送液ポンプ102は、分離カラム106に向けて移動相を送液するためのものである。リキッドハンドラ104は、送液ポンプ102によって送液される移動相中に試料を注入するインジェクタとしての機能と、分離カラム106からの溶出液の所望の部分をそれぞれ分画として個別の容器に捕集するフラクションコレクタとしての機能と、を兼備したものである。分離カラム106は、リキッドハンドラ104により移動相中に注入された試料に含まれる成分を互いに分離するためのものである。検出器108は、分離カラム106からの溶出液に含まれる成分の濃度に応じた信号を出力する。なお、この実施例の分取LC100には検出器として1台の検出器108のみが示されているが、2台以上の検出器が設けられていてもよい。
【0013】
リキッドハンドラ104は、インジェクタとしての機能を実現する注入部110、及びフラクションコレクタとしての機能を実現する分取部112を備えている。また、リキッドハンドラ104内の所定位置に複数の容器114がプレート116に載置された状態でセットされる。リキッドハンドラ104内にセットされる複数の容器114には、試料を収容している容器(試料容器ともいう)のほかに、分離カラム106からの溶出液の一部を分画として捕集するための容器(捕集容器ともいう)が含まれる。なお、図では、複数の容器114のすべてが共通のプレート116に搭載されているように描かれているが、試料容器と捕集容器とが互いに異なるプレートに搭載されてもよい。
【0014】
リキッドハンドラ104の注入部110は、3次元的に動作するサンプリング用のニードル120、及びニードル120を介して液の吸入と吐出を行なうためのシリンジポンプ122を備えている。ニードル120は所定位置にセットされた複数の容器114のすべてに対してアクセスすることができ、所望の容器114から液を採取し注入ポート118を介して移動相中に注入することができる。
【0015】
リキッドハンドラ104の分取部112は、検出器108の出口側の流路が接続されたノズル124を備えている。ノズル124は3次元的に動作し、プレート116に搭載されている捕集容器114に対して分離カラム106からの溶出液を滴下することができる。すなわち、分取部112は、分離カラム106からの溶出液のうちの所望の部分を分画として個別の捕集容器114に捕集することができる。
【0016】
管理システム1は、送液ポンプ102及びリキッドハンドラ104の動作を制御する。リキッドハンドラ104のプレート116上のどの容器114にどのような試料が収容されているかといった情報は、ユーザによって管理システム1に登録される。管理システム1は、ユーザによって登録された情報に基づいてリキッドハンドラ104内の各容器114の状態を認識し、ディスプレイ10を通じてユーザに対して各容器114の状態を示すことができる。
【0017】
リキッドハンドラ104内にセットした試料を注入して目的成分の分取を行なうには、注入したい試料が収容されている容器を注入対象容器としてユーザが管理システム1に登録する必要がある。注入登録部2は、ユーザが管理システム1に対して注入対象容器を登録するための機能である。
【0018】
注入対象容器の登録から分取開始までの流れの一例について、図1とともに図2のフローチャートを用いて説明する。
【0019】
ユーザが管理システム1に対して注入登録の指示を入力すると、注入登録部2は、図4に示されるような注入登録画面をディスプレイ10上で開く(ステップ101)。このとき、注入登録画面ではプレート116における複数の容器114の配列画像とともにそれらの複数の容器114のどの容器に試料が入っているか示される。図4の例では、試料を収容している容器がハッチングによって示されている。ユーザは、注入登録画面上で示された所望の容器114を指定し(ステップ102)、その容器内の試料についての分取条件(例えば、注入量、使用するメソッド等)を設定する(ステップ103)。ユーザが注入したい試料を収容している容器114を指定してその試料の分取条件を設定すると、注入登録部2は、その容器を注入対象容器として登録する(ステップ104)。このとき、注入登録部2は、登録した注入対象容器の一覧を注入リストとして注入登録画面内に表示することができる。図4では、容器の配列画像の右側に表示されている表が注入リストに該当する。
【0020】
他に注入したい試料がある場合は上記ステップ102~104を繰り返し行なう(ステップ105:No)。そして、ユーザが注入登録の完了を管理システム1に対して入力する(図4の例では「決定」ボタンを左クリックする)と、注入登録部2は注入登録を完了する(ステップ105:Yes)。その後、分取を開始する指示をユーザが入力すると(ステップ106:Yes)、注入対象容器として登録された容器内の試料の分取が設定された条件で実行されるように、制御部4が分取LC100の動作を制御する(ステップ107)。
【0021】
試料の分取が終了すると、管理システム1の結果表示部6は、ディスプレイ10上で分取結果画面を表示する。分取結果画面は、分取中に検出器108から出力された信号に基づいて作成されたクロマトグラムのどの部分が分画として容器114に捕集されたか、さらには、クロマトグラム上の各分画部分がそれぞれどの容器114に捕集されているか、といった分取情報を示すためのものである。すなわち、分取結果画面では、容器114に捕集された分画のクロマトグラム上での位置と、その分画が捕集されている容器114の位置との対応関係が分取情報として示される。
【0022】
容器114に捕集された分画を再注入して定性分析等を行ないたい場合、ユーザは上記の分取結果画面上で再注入対象容器の登録を行なうことができる。管理システム1の再注入登録部8は、ユーザが分取結果画面上で再注入対象容器の登録を行なうための機能である。
【0023】
試料の分取が終了してから分画の再注入分析を実行するまでの流れについて、図1とともに図3のフローチャートを用いて説明する。
【0024】
上記の通り、試料の分取が終了すると、結果表示部6によってディスプレイ10に分取結果画面が表示される(ステップ201)。図5は分取結果画面の一例である。ユーザは、このような分取結果画面上で所望の分画を指定することができる(ステップ202)。分画の指定は、図5の例のように、再注入したい分画が入っている容器の番号を指定することによって行なうことができる。図5の例では、右側の容器配列画像の任意の容器を左クリックすると、その容器に捕集されている分画がクロマトグラム上のどの部分に対応しているかが示される。したがって、再注入したい分画が入っている容器の位置を特定することはユーザにとって容易である。そして、ユーザは、再注入したい分画が入っている容器を右クリックすると、再注入の対象とすべき指示を選択することができ、それによって所望の分画を再注入対象として指定することができる。また、図6の例のように、ユーザは、分取結果画面に表示されたクロマトグラム上で直接的に分画を再注入対象の分画として指定することもできる。図6の例において、クロマトグラム上で再注入対象の分画を指定する場合は、クロマトグラム上の所望の部分を右クリックし、再注入の対象とすべき指示を選択する。
【0025】
上記のようにして、ユーザが再注入対象の分画を指定すると、再注入登録部8は、指定された分画が入っている容器114を再注入対象容器として登録する(ステップ203、204)。再注入したい分画が複数ある場合、ユーザが複数の分画を指定することで、それらの分画が入っている容器114のそれぞれが再注入登録部8によって再注入対象容器として登録される。再注入対象容器の登録が完了すると(ステップ204:Yes)、指定された各分画についての分析条件(注入量、使用するメソッド等)を設定する画面が開く(ステップ205)。ユーザが分析条件を設定して再注入分析を開始する指示を入力すると(ステップ206:Yes)、再注入対象容器として登録された容器内の分画の再注入分析が設定された条件で実行されるように、制御部4が分取LC100の動作を制御する(ステップ207)。
【0026】
なお、容器114に捕集した分画の再注入分析の設定は、注入登録部2の機能を用いて行なうことも可能である。すなわち、試料の分取が終了した後で、注入登録画面を開き、再注入分析を行ないたい分画が入っている容器114を注入登録画面上で指定し、注入対象容器として登録することによって、その分画の再注入分析を実行することができる。ただし、このような設定方法では、分取結果画面で再注入分析を行ないたい分画がどの位置の容器に捕集されているのかを確認し、分析結果画面とは別に注入登録画面を開いて注入対象容器の登録作業を行なう必要があり、再注入分析の設定ミスが生じやすい。これに対し、この実施例では、管理システム1が再注入登録部8を搭載しているため、注入登録画面を開くことなく分析結果画面上で分画の再注入分析の設定が可能であり、再注入分析の設定の作業負担が軽減され、再注入分析の設定ミスが生じにくい。
【0027】
なお、上記実施例は本発明に係る管理システムの実施形態の一例に過ぎない。本発明に係る管理システムの実施形態は以下に示す通りである。
【0028】
本発明に係る管理システムの一実施形態では、移動相を送液する送液ポンプ、所定位置に配列された複数の容器のうちの任意の容器から液を採取し前記移動相中に注入することができるように構成された注入部、前記注入部により前記移動相中に注入された前記液中の成分を互いに分離するための分離カラム、前記分離カラムからの溶出液中の成分濃度に応じた信号を出力する検出器、及び前記複数の容器を用い、前記検出器の下流で前記分離カラムからの溶出液の所望の部分をそれぞれ分画として個別の容器に捕集するための分取部を備えている分取液体クロマトグラフ装置の動作を管理するための管理システムであって、
ユーザからの要求に応じて注入登録画面を表示し、前記注入登録画面上でユーザにより指定された容器を注入対象容器として登録するように構成された注入登録部と、
前記検出器の出力信号に基づいて作成されたクロマトグラムを表示するとともに、前記分取部により個別の容器に捕集された各分画の前記クロマトグラム上における位置と各分画が捕集されている容器の位置との対応関係を示す分取情報を作成し、作成した前記分取情報を分取結果画面として表示するように構成された結果表示部と、
前記分取結果画面上で再注入すべき分画をユーザが指定し得るように構成され、ユーザによって前記再注入すべき分画が指定されたときに、ユーザにより指定された分画が捕集されている容器を再注入対象容器として登録するように構成されている再注入登録部と、
前記注入対象容器又は前記再注入対象容器として登録された容器に収容されている液が前記移動相中に注入されるように前記注入部の動作を制御する制御部と、を備えている。
【0029】
上記一実施形態の第1態様では、前記再注入登録部は、前記再注入すべき分画の指定を、前記分取結果画面に表示されている前記クロマトグラム上の位置を指定することによって行ない得るように構成されている。このような態様により、ユーザは、再注入したい分画をクロマトグラム上で直接的に指定することができるので、再注入対象容器の登録の作業負担がさらに軽減される。
【0030】
上記一実施形態の第2態様では、前記再注入登録部は、前記再注入すべき分画の指定を、前記分取結果画面で前記複数の容器のそれぞれに割り振られた番号を指定することによって行ない得るように構成されている。
【符号の説明】
【0031】
1 管理システム
2 注入登録部
4 制御部
6 結果表示部
8 再注入登録部
10 ディスプレイ
図1
図2
図3
図4
図5
図6