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  • 特開-掛け布団 図1
  • 特開-掛け布団 図2
  • 特開-掛け布団 図3
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  • 特開-掛け布団 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023013075
(43)【公開日】2023-01-26
(54)【発明の名称】掛け布団
(51)【国際特許分類】
   A47G 9/02 20060101AFI20230119BHJP
【FI】
A47G9/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021116988
(22)【出願日】2021-07-15
(71)【出願人】
【識別番号】504273472
【氏名又は名称】サンリビング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103207
【弁理士】
【氏名又は名称】尾崎 隆弘
(72)【発明者】
【氏名】王 岩鵬
(72)【発明者】
【氏名】大谷 寛光
【テーマコード(参考)】
3B102
【Fターム(参考)】
3B102BA14
3B102BA19
(57)【要約】      (修正有)
【課題】紐調整部が使用時は邪魔にならない、掛け布団のサイズの調整機能が十分である掛け布団を提供する。
【解決手段】掛け布団1は、一対の長辺2、3と、一対の短辺4、5と、を有する本体6と、隅角部7a~7dのうち、隅角部7a、7bに設けられる一対の開口8a、8bと、一対の長辺2、3及び一対の短辺4、5のうちの1つである短辺4に沿って、コ字形状に設けられるガイド部8とを有し、ガイド部8の長さ方向に移動可能に挿通され、一部9a、9bが対になって開口8a、8bから外部に引き出され、両端部9c、9dが、開口8a、8bが設けられていない隅角部7c、7dに固定されるゴム紐9と、開口8a、8bから外部に引き出されたゴム紐9の一部9a、9bをそれぞれ移動可能に挿通させる挿通孔を有する一対の紐調整部10、11とを有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の長辺と、一対の短辺と、を有する本体と、
隅角部に設けられる一対の開口を有し、前記一対の長辺及び前記一対の短辺のうちの1つに沿って、コ字形状に設けられるガイド部と、
前記ガイド部の長さ方向に移動可能に挿通され、一部が対になって前記開口から外部に引き出され、両端部が、前記開口が設けられていない隅角部に固定されるゴム紐と、
前記開口から外部に引き出されたゴム紐の一部を移動可能に挿通させる挿通孔を有し、前記ゴム紐に対して相対的に移動させることで、前記ガイド部を伸縮させ、前記本体のサイズを調整する、一対の紐調整部と、
を備えることを特徴とする掛け布団。
【請求項2】
前記ゴム紐が1本で構成され、前記紐調整部の外側の前記ゴム紐の一部に結び部を有する請求項1の掛け布団。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サイズの調整が可能な掛け布団に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の発明は、肩部や足元から外気が入ることを防ぎ、しかも、寝返りを打ってもずれることがなく、保温性に優れた掛けふとんである。この発明は、ふとん本体の周縁部に沿って設けられ、かつ紐を長さ方向に自在に移動させうるガイド部と、このガイド部に挿通され、かつ一部が前記ガイド部から外部に引き出された紐とを具備することを特徴とする。
【0003】
特許文献2に記載の発明は、側面布部の開放端が成す開口を無段階で調整し得て、汎用性を向上させることができる、布団カバーも兼用し得るベッドシーツである。この発明は、ベッドのマットレス表面を覆うべく長方形に形成された表面布部、及び該表面部の四方側縁から一定サイズ延設された長方形の側面布部から成り、隣り合う側面布部の縁辺同士を縫合して略箱形状とされたシーツ本体と、側面布部の開放端がなす開口の周縁部に形成されたゴム紐と、側面布部の開放端が成す開口の隅角部における離間したニ部位を近接させて、開口を調整し得る調整部を具備することにより、布団カバーも兼用し得るベッド用シーツにおいて、調整部は、隅角部の少なくとも一箇所に形成されるとともに略中央部近傍が側面布部に固定された紐状部材と、当該紐状部材を覆いつつ側面布部の二部位に跨って固定された調整部とを有することを特徴とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開昭62-155673号公報
【特許文献2】実用新案登録第3085605号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の発明では、紐が掛け布団の短辺中央にあり、ガイド部が短辺のみにあることから、紐で側生地を収縮させると、側生地のみが盛り上がってしまい、使用時は非常に邪魔になるおそれがある。掛け布団のサイズの調整機能が十分ではないという問題もある。特許文献2も同様の問題がある。
【0006】
本発明は、調整部分が使用時は邪魔にならないこと、掛け布団のサイズの調整機能が十分であり、サイズの共有が可能であることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、一対の長辺と、一対の短辺と、を有する本体と、隅角部に設けられる一対の開口を有し、前記一対の長辺及び前記一対の短辺のうちの1つに沿って、コ字形状に設けられるガイド部と、前記ガイド部の長さ方向に移動可能に挿通され、一部が対になって前記開口から外部に引き出され、両端部が、前記開口が設けられていない隅角部に固定されるゴム紐と、前記開口から外部に引き出されたゴム紐の一部を移動可能に挿通させる挿通孔を有し、前記ゴム紐に対して相対的に移動させることで、前記ガイド部を伸縮させ、前記本体のサイズを調整する、一対の紐調整部と、を備えることを特徴とする掛け布団である。
【0008】
前記ゴム紐が1本で構成され、前記紐調整部の外側の前記ゴム紐の一部に結び部を有することが好ましい。これにより、簡単な構造により、当該結び部が前記紐調整部の抜け止めとして機能する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、紐調整部が本体の隅角部にあるため、紐調整部の位置を調整して本体の2隅を伸縮させることで使用時に邪魔になりにくい。サイズの共用は、例えば、大きなサイズの掛け布団を紐調整部の調整で小さなサイズの掛け布団とすることができし、ダブルサイズ製品でも横のサイズをシングルサイズ製品に調整して使用することも可能である。紐調整部により、本体の2隅の隅角部にドーム形状の膨出部を形成することができるので、冷たい空気が入りにくくなり、足部分の保温力を高めることができる。
【0010】
本発明の紐調整部の外側のゴム紐の一部に結び部を有するので、簡単な構造により、当該結び部が紐調整部の抜け止めとして機能する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明実施形態の掛け布団の斜視図である。
図2】同、掛け布団を折りたたんだ状態の部分斜視図である。
図3】同、掛け布団の構造を示す平面図及び部分拡大図A~Cである。
図4】同、掛け布団の使用状態を示す斜視図である。
図5】同、別の使用状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明実施形態の掛け布団1は、図1図3に示す通り、一対の長辺2、3と、一対の短辺4、5と、を有する本体6と、隅角部7a~7dのうち、隅角部7a、7bに設けられる一対の開口8a、8bと、一対の長辺2、3及び一対の短辺4、5のうちの1つである短辺4に沿って、コ字形状に設けられるガイド部8とを有している。
【0013】
掛け布団1は、ガイド部8の長さ方向に移動可能に挿通され、一部9a、9bが対になって開口8a、8bから外部に引き出され、両端部9c、9dが、開口8a、8bが設けられていない隅角部7c、7dに固定されるゴム紐9と、開口8a、8bから外部に引き出されたゴム紐9の一部9a、9bをそれぞれ移動可能に挿通させる挿通孔10a、11aを有し、ゴム紐9に対して相対的に移動させることで、ガイド部8を伸縮させ、本体6のサイズを調整する、一対の紐調整部10、11と、を備えることを特徴とする。以下、各構成要素を詳細に説明する。
【0014】
本体6にはキルティング6aが十字形状に設けられ、中綿(図示略)が挿入されている。
【0015】
ガイド部8は長辺2に沿って設けられる筒8c、長辺3に沿って設けられる筒8d、短辺4に沿って設けられる筒8eから構成されている。ガイド部8は、図3に示す通り、キルティング6aにより、本体6から区画されている。
【0016】
ゴム紐9は1本で構成され、ガイド部8の長さより長く設定されている。これにより、ゴム紐9の長さの調整が容易である。
【0017】
一対の紐調整部10、11はプラスチック製の楕円形筒体である。紐調整部10、11は、蓋部10d、11dと本体10e、11eを有し、蓋部10d、11dが本体10e、11eに装着されており、蓋部10d、本体10eには、ゴム紐9を挿通するための挿通孔10aが、蓋部11d、本体11eには、ゴム紐9を挿通するための挿通孔11aが開口されている。また、紐調整部10、11は、内部にバネ(図示略)が挿入され、弾性力でゴム紐9を係止している。蓋部10d、11dを押し下げることで、バネ(図示略)を圧縮し、ゴム紐9を抜き挿しできる構造である。
【0018】
紐調整部10、11の外側(外に出ている部分)のゴム紐9の一部9a、9bに結び部12、13を有することができる。結び部12、13は結びを手作業で解除できる。これにより、簡単な構造により、結び部12、13が紐調整部10、11の抜け止めとして機能する。
【0019】
掛け布団1の使用方法を図4図5を参照して説明する。
【0020】
図4は、掛け布団1の一利用形態を示すものである。ベッド100の上に敷き布団101が置かれ、その上に、枕102と掛け布団1を乗せて使用する。掛け布団1は、紐調整部10、11によってゴム紐9を調整することにより、ドーム形状の一対の膨出部14、15が形成される。
【0021】
本発明実施形態によれば、紐調整部10、11が本体6の隅角部にあるため、紐調整部10、11の位置を調整して本体6の2隅を伸縮させることで使用時に邪魔になりにくい。サイズの共用は、大きなサイズ(例えば190x210cm)をゴム紐9の調整で小さなサイズ(例えば150x210cm)に縮小することができるし、ダブルサイズ製品でも横方向の寸法をシングルサイズ製品に調整して使用が可能である。紐調整部10、11により、本体6の2隅にドーム形状の一対の膨出部14、15が形成することができることで、冷たい空気が入りにくくなり、足部分の保温力を高めることができる。
【0022】
図5は、掛け布団1の一利用形態を示すものである。両側16、17を折りたたんで、サイズを変更し、図5の状態からゴム紐9を結ぶことで、その形態を保持することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0023】
掛け布団のサイズ調整が容易であるので用途や活用範囲を拡大できることから、産業上の利用可能性は大である。
【符号の説明】
【0024】
1:布団
2、3:長辺
4、5:短辺
6:本体
6a:キルティング
7a~7d:隅角部
8:ガイド部
8a、8b:開口
8c~8e:筒
9:ゴム紐
9a、9b:一部
9c、9d:両端部
10、11:紐調整部
10a、11a:挿通孔
10d、11d:蓋部
10e、11e:本体
12、13:結び部
14、15:膨出部
16、17:両側
100:ベッド
101:敷き布団
102:枕
図1
図2
図3
図4
図5