(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023130755
(43)【公開日】2023-09-21
(54)【発明の名称】サンバイザ
(51)【国際特許分類】
B60J 3/02 20060101AFI20230913BHJP
B60R 11/02 20060101ALI20230913BHJP
【FI】
B60J3/02 N
B60J3/02 A
B60R11/02 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】23
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022035230
(22)【出願日】2022-03-08
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】山根 茂
(72)【発明者】
【氏名】田中 剛
【テーマコード(参考)】
3D020
【Fターム(参考)】
3D020BA05
3D020BB01
3D020BC04
3D020BD03
3D020BD09
(57)【要約】
【課題】サンバイザがフロントガラス側および室内ルーフ側のどちら側に配置されているときでも、表示装置による表示をユーザが見られるようにする。
【解決手段】サンバイザ1は、車両2に設けられるサンバイザであって、開口14を有する本体部10と、開口14に配置される表示装置20と、を備える。表示装置20は、本体部10に対して回転可能に支持されている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に設けられるサンバイザであって、
開口を有する本体部と、
前記開口に配置される表示装置と、
を備え、
前記表示装置は、前記本体部に対して回転可能に支持される、
サンバイザ。
【請求項2】
前記表示装置は、板状であり、前記表示装置の側面から突出する回転軸を有し、
前記本体部は、前記回転軸を回転可能に支持する軸受け部を有する、
請求項1に記載のサンバイザ。
【請求項3】
前記本体部は、前記開口の開口側面から内側に突出する回転軸を有し、
前記表示装置は、前記回転軸に対して回転可能な軸受け部を有する、
請求項1に記載のサンバイザ。
【請求項4】
前記回転軸は、前記軸受け部に圧入されている、
請求項2または3に記載のサンバイザ。
【請求項5】
前記表示装置は、前記表示装置の側面である第1の側面および前記第1の側面に背向する第2の側面と、前記表示装置の表示側に位置する表示面と、前記第1の側面と前記表示面の各々に垂直な第3の側面および前記第3の側面に背向する第4の側面と、を有し、
前記サンバイザを、前記回転軸に垂直な断面で断面視した場合に、
前記第3の側面および前記第4の側面は、凸面状の曲面を有し、
前記第3の側面および前記第4の側面と対向する前記開口の開口側面のそれぞれは、凹面状の曲面を有している、
請求項2~4のいずれか1項に記載のサンバイザ。
【請求項6】
前記表示装置は、前記表示装置の側面である第1の側面および前記第1の側面に背向する第2の側面と、前記表示装置の表示側に位置する表示面と、前記第1の側面と前記表示面の各々に垂直な第3の側面および前記第3の側面に背向する第4の側面と、を有し、
さらに、前記表示装置は、前記表示装置の厚み方向における両端部のうちの一方の端部において、前記第3の側面から突出する第1の突出部と、前記一方の端部において、前記第4の側面から突出する第2の突出部と、を有し、
前記本体部は、前記本体部の厚み方向における中央部において、前記表示装置の前記第3の側面および前記第4の側面のいずれか一方と対向する前記開口の開口側面から内側に突出するストッパを有し、
前記表示装置が前記回転軸を中心に一方の方向に回転した場合に、前記第1の突出部および前記第2の突出部のいずれかが、前記ストッパに当接する
請求項2~5のいずれか1項に記載のサンバイザ。
【請求項7】
前記表示装置は、前記表示装置の表示側に位置する表示面、および、前記表示面に背向する背面を有し、
前記本体部は、前記表示装置の回転を規制する第1の回転規制部を備え、
前記第1の回転規制部は、前記表示面および前記背面を挟持する第1の位置と、前記表示面および前記背面を挟持しない第2の位置との間を移動可能である、
請求項1~6のいずれか1項に記載のサンバイザ。
【請求項8】
前記表示装置は、板状の表示部と、前記表示部の外周を囲む外周枠と、備え、
前記表示部は、前記外周枠に対して回転可能に支持され、
前記外周枠は、前記本体部に対して回転可能に接続されており、
前記表示装置は、さらに、前記表示部と前記外周枠との間に設けられた遮光膜を備える、
請求項1~7のいずれか1項に記載のサンバイザ。
【請求項9】
前記表示部は、前記表示部の表示部側面から突出する第1回転軸を有し、
前記外周枠は、前記第1回転軸を介して前記表示部を回転可能に支持する第1軸受け部と、前記外周枠の外側面から突出する第2回転軸とを有し、
前記本体部は、前記第2回転軸を介して前記外周枠を回転可能に支持する第2軸受け部を有する、
請求項8に記載のサンバイザ。
【請求項10】
前記本体部は、前記開口の開口側面から内側に突出する第1回転軸を有し、
前記外周枠は、前記第1回転軸に対して回転可能な第1軸受け部と、前記外周枠の内側面から内側に突出する第2回転軸とを有し、
前記表示部は、前記第2回転軸に対して回転可能な第2軸受け部を有する、
請求項8に記載のサンバイザ。
【請求項11】
前記第1回転軸および前記第2回転軸は、同軸上に位置している、
請求項9に記載のサンバイザ。
【請求項12】
前記第1回転軸は、前記第1回転軸の径方向に突出する突起部を有し、
前記外周枠は、前記第1回転軸の軸方向から見た場合に、前記第1軸受け部の周方向において互いに離間して配置される2つの回転停止部を有する、
請求項11に記載のサンバイザ。
【請求項13】
前記表示部は、前記表示部の側面である第1の表示部側面および前記第1の表示部側面に背向する第2の表示部側面と、前記表示部の表示側に位置する表示面と、前記第1の表示部側面と前記表示面の各々に垂直な第3の表示部側面および前記第3の表示部側面に背向する第4の表示部側面と、を有し、
前記表示装置を、前記第1回転軸に垂直な断面で断面視した場合に、
前記第3の表示部側面および前記第4の表示部側面は、凸面状の曲面を有し、
前記第3の表示部側面および前記第4の表示部側面と対向する前記外周枠の内側面は、凹面状の曲面を有している、
請求項11または12に記載のサンバイザ。
【請求項14】
前記表示部および前記外周枠のいずれか一方の側面には、凹部が設けられ、
前記凹部が設けられていない前記表示部または前記外周枠の側面には、前記凹部に係合する凸部を有する係合部材が設けられている、
請求項9~13のいずれか1項に記載のサンバイザ。
【請求項15】
前記外周枠は、前記表示装置の表示側に位置する枠正面、および、前記枠正面に背向する枠背面を有し、
前記本体部は、前記外周枠の回転を規制する第2の回転規制部を備え、
前記第2の回転規制部は、前記枠正面および前記枠背面を挟持する第3の位置と、前記枠正面および前記枠背面を挟持しない第4の位置との間を移動可能である、
請求項8~14のいずれか1項に記載のサンバイザ。
【請求項16】
さらに、前記表示装置を回転させる回転駆動部を備え
前記回転駆動部は、前記サンバイザが予め決められた角度を超えた場合に、前記表示装置を回転させる、
請求項1~15のいずれか1項に記載のサンバイザ。
【請求項17】
前記サンバイザは、外部からの操作入力が入力される入力部をさらに備える、
請求項1~15のいずれか1項に記載のサンバイザ。
【請求項18】
前記入力部は、前記本体部の両主面または前記両主面のいずれか一方に設けられている
請求項17に記載のサンバイザ。
【請求項19】
前記入力部は、前記表示装置の表面に設けられている、
請求項17または18に記載のサンバイザ。
【請求項20】
さらに、前記入力部への入力に基づき、前記表示装置を回転させる回転駆動部を備える、
請求項17~19のいずれか1項に記載のサンバイザ。
【請求項21】
前記表示装置には、前記車両の後席側を撮影した画像が表示される、
請求項1~20のいずれか1項に記載のサンバイザ。
【請求項22】
前記サンバイザは、さらに、前記車両の前席側を撮像する撮像装置を備える、
請求項1~21のいずれか1項に記載のサンバイザ。
【請求項23】
前記本体部は、前記表示装置を回転可能とする複数組の回転軸を有し、
前記複数組の回転軸のそれぞれは、前記表示装置の側面に垂直な方向に沿って互いに平行に配置され、前記表示装置に対して挿入離脱可能である、
請求項1~22のいずれか1項に記載のサンバイザ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両に設けられるサンバイザに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両に設けられるサンバイザが知られている。この種のサンバイザの一例として、特許文献1には、動画等を表示する表示装置を備えるサンバイザが開示されている。このサンバイザでは、室内ルーフ側に配置されているサンバイザを手前に開いてフロントガラス側に配置したときに、表示装置の表示をユーザが見られるようにすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示されたサンバイザでは、サンバイザを室内ルーフ側に配置したときにサンバイザとともに表示装置が裏向きとなり、表示装置の表示をユーザが見られるようにすることができない。
【0005】
本開示は、サンバイザがフロントガラス側および室内ルーフ側のどちら側に配置されているときでも、表示装置の表示をユーザが見られるようにすることができるサンバイザを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本開示の一態様に係るサンバイザは、車両に設けられるサンバイザであって、開口を有する本体部と、前記開口に配置される表示装置と、を備え、前記表示装置は、前記本体部に対して回転可能に支持される。
【0007】
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータで読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、サンバイザがフロントガラス側および室内ルーフ側のどちら側に配置されているときでも、表示装置の表示をユーザが見られるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】車両の室内に設けられたサンバイザ等を示す模式図である。
【
図2】実施の形態1に係るサンバイザが使用されている状態を座席側から見た図である。
【
図3】実施の形態1に係るサンバイザが使用されている状態を車両の側方から見た図である。
【
図4】実施の形態1に係るサンバイザの正面図である。
【
図5】実施の形態1に係るサンバイザを
図4に示すV-V線から見た図である。
【
図6】実施の形態1に係るサンバイザが備える表示装置の回転軸、および、本体部の軸受け部を示す模式図である。
【
図7】実施の形態1の変形例1に係るサンバイザを正面から見た図である。
【
図8】実施の形態1の変形例1に係るサンバイザを
図7に示すVIII-VIII線から見た図である。
【
図9】実施の形態1の変形例2に係るサンバイザを正面から見た図である。
【
図10】実施の形態1の変形例2に係るサンバイザを
図9に示すX-X線から見た図である。
【
図11】実施の形態1の変形例3に係るサンバイザを正面から見た図である。
【
図12】実施の形態1の変形例3に係るサンバイザを
図11に示すXII-XII線から見た図である。
【
図13】実施の形態1に変形例4に係るサンバイザを車両の側方から見た図である。
【
図14】実施の形態1に変形例4に係るサンバイザのブロック構成図である。
【
図15】実施の形態1の変形例5に係るサンバイザを正面および背面から見た図である。
【
図16】実施の形態1の変形例5に係るサンバイザのブロック構成図である。
【
図17】実施の形態1の変形例6に係るサンバイザを正面から見た図である。
【
図18】車両の後席に設けられた他の表示装置等を示す図である。
【
図19】実施の形態1の変形例6に係るサンバイザのブロック構成図である。
【
図20】実施の形態2に係るサンバイザを示す図である。
【
図21】実施の形態2に係るサンバイザの表示部を回転させた状態を示す図である。
【
図22】実施の形態2に係るサンバイザの側面の近辺の断面を示す図である。
【
図23】実施の形態2に係るサンバイザの回転軸および軸受け部を示す図である。
【
図24】実施の形態2の変形例1に係るサンバイザを正面から見た図である。
【
図25】実施の形態2の変形例1に係るサンバイザを
図24に示すXXV-XXV線から見た図である。
【
図26】実施の形態2の変形例2に係るサンバイザの第1回転軸および回転停止部を軸方向から見た図である。
【
図27】実施の形態2の変形例2に係るサンバイザの第1回転軸および回転停止部を軸方向に垂直な方向から見た図である。
【
図28】実施の形態2の変形例3に係るサンバイザの一部の断面を示す図である。
【
図29】実施の形態3に係るサンバイザが収納位置に配置されている状態を示す図である。
【
図30】実施の形態3に係るサンバイザが収納-フロント間位置に配置されている状態を示す図である。
【
図31】実施の形態3に係るサンバイザがフロント位置に配置されている状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0011】
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置、接続形態、ステップ及びステップの順序等は一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、本明細書において、同じ、平行等の要素間の関係性を示す用語、及び、四角形状、円形状等の要素の形状を示す用語、並びに、数値は、厳格な意味のみを表す表現ではなく、実質的に同等な範囲、例えば数%程度(例えば、10%程度)の差異をも含むことを意味する表現である。
【0012】
(実施の形態1)
[サンバイザの構成]
実施の形態1に係るサンバイザの構成について、
図1~
図6を参照しながら説明する。
【0013】
図1は、車両2の室内に設けられたサンバイザ1等を示す模式図である。
図2は、実施の形態1に係るサンバイザ1が使用されている状態を座席3側から見た図である。
図3は、サンバイザ1が使用されている状態を車両2の側方から見た図である。
【0014】
サンバイザ1は、車両2内の乗員の目に直射日光が入らないように光を遮光する遮光装置である。サンバイザ1は、例えば、棒状の支持部材6を介して車両2の室内ルーフ5に取り付けられ、水平軸を中心に揺動可能となっている。また、サンバイザ1は、揺動する途中の位置で止まることができるように構成されている。なお、サンバイザ1は、支持部材6を介して垂直軸を中心に揺動可能であってもよい。
【0015】
サンバイザ1は、室内ルーフ5に近接する収納位置(
図2の(a)および
図3の(a)参照)、フロントガラス4に近接するフロント位置(
図2の(b)および
図3の(c)参照)、および、収納位置とフロント位置との間である収納-フロント間位置(
図3の(b)参照)という3つの位置に配置され得る。サンバイザ1は、フロント位置および収納-フロント間位置のそれぞれの位置で、光を遮光することができる。また、本実施の形態のサンバイザ1は、収納位置、フロント位置および収納-フロント間位置のそれぞれの位置で、後述する表示装置20を使用することが可能な構成となっている。なお、フロントガラスはウィンドシールドとも呼ばれる。
【0016】
図4は、サンバイザ1を正面から見た図である。
図5は、サンバイザ1を
図4に示すV-V線から見た図である。
【0017】
サンバイザ1を正面から見るとは、サンバイザ1を製品単体として正面から見ることであり、サンバイザ1の主面に垂直な方向からサンバイザ1を見ることを意味する。なお、
図4では、理解を容易にするため、表示装置20と本体部10との隙間を実際よりも大きく示している。また、理解を容易にするため、後述する表示装置20の回転軸28、および、本体部10の軸受け部18を示す箇所について、一部、本体部10を取り除いている。
【0018】
図5の(a)にはサンバイザ1がフロント位置に配置されているときの状態が示され、
図5の(b)にはサンバイザ1が収納-フロント間位置に配置されているときの状態が示され、
図5の(c)には、サンバイザ1が収納位置に配置されているときの状態が示されている。
図5では、表示装置20の断面のハッチングを省略している。以下同様に、表示装置20の断面のハッチングを省略することがある。
【0019】
図4および
図5に示すサンバイザ1は、開口14を有する本体部10と、開口14に配置される表示装置20とを備える。
【0020】
本体部10は、サンバイザ1の本体となる部材である。本体部10は、平板状であり、大部分が樹脂材料によって形成されている。本体部10は、両主面のうちの一方の主面11、および、一方の主面11に背向する他方の主面12を有している。例えば、他方の主面12がフロントガラス4に近接および対向して配置されている場合、一方の主面11が座席3側に向き、一方の主面11が室内ルーフ5に近接および対向して配置されている場合、他方の主面12が座席3側に向くこととなる(
図3参照)。
【0021】
本体部10の開口14は、一方の主面11に垂直な方向から見た場合、長方形状の形状を有している。つまり開口14は、4つの開口側面を有している。4つの開口側面は、長方形状の短辺に対応する第1の開口側面14aおよび第2の開口側面14bと、長方形状の長辺に対応する第3の開口側面14cおよび第4の開口側面14dとによって構成されている。第1の開口側面14aおよび第2の開口側面14bは互いに対向し、第3の開口側面14cおよび第4の開口側面14dは互いに対向している。第3の開口側面14cおよび第4の開口側面14dのそれぞれは、第1の開口側面14aおよび一方の主面11のそれぞれに垂直である。
【0022】
4つの開口側面には、スポンジのような弾性を有する樹脂材料が設けられていてもよいし、4つの開口側面を含む領域が弾性を有する樹脂材料によって構成されていてもよい。
【0023】
表示装置20は、動画または静止画等の画像情報を表示する装置であり、例えば、液晶パネルである。液晶パネルは、バックライトを有していてもよいし、バックライトを有さずに自発光するパネルであってもよい。
【0024】
表示装置20は、平板状であり、例えば直方体状の形状を有している。表示装置20は、画像情報を表示するために表示装置20の表示側に位置する表示面21、および、表示面21に背向する背面22を有している。
【0025】
表示装置20は、表示面21に垂直な方向から見た場合、本体部10の開口14よりも小さい長方形状の形状を有している。つまり表示装置20は、4つの側面を有している。4つの側面は、長方形状の短辺に対応する第1の側面20aおよび第2の側面20bと、長方形状の長辺に対応する第3の側面20cおよび第4の側面20dとによって構成されている。第1の側面20aおよび第2の側面20bは互いに背向し、第3の側面20cおよび第4の側面20dは互いに背向している。第3の側面20cおよび第4の側面20dのそれぞれは、第1の側面20aおよび表示面21のそれぞれに垂直である。
【0026】
本実施の形態の表示装置20は、本体部10に対して回転可能に支持されている。
【0027】
サンバイザ1は、上述したフロント位置にて、第3の側面20cが第3の開口側面14cに対向し、第4の側面20dが第4の開口側面14dに対向するように構成されている(
図5の(a)参照)。また、サンバイザ1は、上述した収納位置にて、第3の側面20cが第4の開口側面14dに対向し、第4の側面20dが第3の開口側面14cに対向するように構成されている(
図5の(c)参照)。
【0028】
図6は、サンバイザ1が備える表示装置20の回転軸28、および、本体部10の軸受け部18を示す模式図である。同図には、軸受け部18および本体部10の一部をくり抜いた図が示されている。なお、
図6には、第1の側面20a側から見たときの回転軸28および軸受け部18が示されているが、第2の側面20b側から見たときの回転軸28および軸受け部18も同様の構成を有している。
【0029】
図6に示すように、表示装置20は、表示装置20の側面から突出する回転軸28を有している。回転軸28は、第1の側面20aおよび第2の側面20bのそれぞれに設けられている。第1の側面20aに設けられた回転軸28は、第1の側面20aの中心から第1の側面20aに対して垂直に突出している。第2の側面20bに設けられた回転軸28は、第2の側面20bの中心から第2の側面20bに対して垂直に突出している(図示省略)。回転軸28は、例えば、ステンレスなどの金属材料によって形成されている。
【0030】
本体部10は、回転軸28を回転可能に支持する軸受け部18を有している。軸受け部18は、第1の開口側面14aおよび第2の開口側面14bのそれぞれに設けられている。軸受け部18は、例えば樹脂材料によって形成されている。軸受け部18の中心軸は、回転軸28の中心軸に一致しており、表示装置20の回転軸28は、本体部10の軸受け部18に圧入されている。軸受け部18の内径は回転軸28の外径よりも小さく(言い換えると、回転軸28の外径は軸受け部18の内径よりも大きく)、軸受け部18および回転軸28は、しまりばめになっている。例えば、表示装置20は、回転軸28を中心とする回転方向に所定の力を付与されることで回転し、所定の力が付与されなくなることで回転を中止して任意の回転位置で止まるように構成されている。
【0031】
このように、表示装置20は、本体部10の軸受け部18を介して回転可能となっている。この例の表示装置20は、手動によって回転する。例えばサンバイザ1を使うユーザは、収納-フロント間位置にて表示装置20を回転させ、第3の側面20cを第3の開口側面14cに対向させ、第4の側面20dを第4の開口側面14dに対向させる。これにより、サンバイザ1をフロント位置に配置したときに、背面22をフロントガラス4に対向させ、表示面21を座席3側に向かせることができる。
【0032】
また、ユーザは、収納-フロント間位置にて表示装置20を回転させ、第3の側面20cを第4の開口側面14dに対向させ、第4の側面20dを第3の開口側面14cに対向させる。これにより、サンバイザ1を収納位置に配置したときに、背面22を室内ルーフ5に対向させ、表示面21を座席3側に向かせることができる。
【0033】
また、ユーザは、サンバイザ1が収納-フロント間位置にあるときに、表示装置20を回転させ、表示面21を座席3側に向かせることもできる。
【0034】
このように本実施の形態のサンバイザ1は、開口14を有する本体部10と、開口14に配置される表示装置20と、を備え、表示装置20は、本体部10に対して回転可能に支持されている。
【0035】
このサンバイザ1によれば、サンバイザ1がフロントガラス4側および室内ルーフ5側のどちら側に配置されているときでも、表示装置20による表示をユーザが見られるようにすることができる。また、このサンバイザ1によれば、サンバイザ1がフロントガラス4と室内ルーフ5との間に配置されているときでも、表示装置20による表示をユーザが見られるようにすることができる。
【0036】
なお、上記では、表示装置20が回転軸28を有し、本体部10が軸受け部18を有する例を示したがそれに限られない。例えば、サンバイザ1の本体部10が、開口14の開口側面14a、14bから内側に突出する回転軸を有し、表示装置20が、当該回転軸に対して回転可能な軸受け部を有していてもよい。
【0037】
[実施の形態1の変形例1]
実施の形態1の変形例1に係るサンバイザ1について説明する。この変形例では、表示装置20が回転しやすいように、第3の側面20cおよび第4の側面20dが凸面状の曲面を有し、第3の開口側面14cおよび第4の開口側面14dが凹状の曲面を有している例について説明する。
【0038】
図7は、実施の形態1の変形例1に係るサンバイザ1を正面から見た図である。
図8は、変形例1に係るサンバイザ1を
図7に示すVIII-VIII線から見た図である。
図8の(a)にはサンバイザ1がフロント位置に配置されているときの状態が示され、
図8の(b)にはサンバイザ1が収納-フロント間位置に配置されているときの状態が示され、
図8の(c)には、サンバイザ1が収納位置に配置されているときの状態が示されている。
【0039】
変形例1のサンバイザ1は、開口14を有する本体部10と、開口14に配置される表示装置20とを備える。本体部10は、4つの開口側面14a、14b、14c、14dを有し、表示装置20は、4つの側面20a、20b、20c、20dを有している。
【0040】
変形例1では、サンバイザ1を回転軸28に垂直な断面で断面視した場合に、第3の側面20cおよび第4の側面20dのそれぞれが、凸面状の曲面を有している。これらの凸面状の曲面は、同一の円上に位置する円弧状の曲面である。第3の側面20cと第4の側面20dとは、回転軸28を中心に180°回転対称となっている。
【0041】
また、サンバイザ1を回転軸28に垂直な断面で断面視した場合に、第3の開口側面14cおよび第4の開口側面14dのそれぞれは、凹面状の曲面を有している。この凹面状の曲面は、同一の円上に位置する円弧状の曲面である。第3の開口側面14cと第4の開口側面14dとは、回転軸28を中心に180°回転対称となっている。凹面状の曲面および凸面状の曲面は、同心円上に位置しており、凹面状の曲面の曲率半径は、凸面状の曲面の曲率半径よりも大きい。
【0042】
この変形例1では、第3の側面20cおよび第4の側面20dが、凸面状の曲面を有し、第3の側面20cおよび第4の側面20dと対向する開口14の開口側面14c、14dが、凹面状の曲面を有している。そのため、本体部10の開口14の中に表示装置20をスムーズに出し入れすることができる。これにより、サンバイザ1がフロントガラス4側および室内ルーフ5側のどちら側に配置されているときでも、表示装置20による表示をユーザが見られるようにすることができる。また、表示装置20と本体部10との間に隙間があっても、隙間からの光の進入を抑制でき、遮光効果が向上する。
【0043】
[実施の形態1の変形例2]
実施の形態1の変形例2に係るサンバイザ1について説明する。この変形例では、表示装置20が回転しすぎることを抑制するためのストッパ15が、サンバイザ1に設けられている例について説明する。
【0044】
図9は、実施の形態1の変形例2に係るサンバイザ1を正面から見た図である。
図10は、変形例1に係るサンバイザ1を
図9に示すX-X線から見た図である。
図10の(a)にはサンバイザ1がフロント位置に配置されているときの状態が示され、
図10の(b)には、サンバイザ1が収納位置に配置されているときの状態が示されている。
【0045】
なお、
図10では、理解を容易にするため、表示装置20の短辺方向(Z軸方向)の長さを実際よりも短く示し、ストッパ15が大きく見えるように示している。
【0046】
変形例2のサンバイザ1は、開口14を有する本体部10と、開口14に配置される表示装置20とを備える。本体部10は、4つの開口側面14a、14b、14c、14dを有し、表示装置20は、4つの側面20a、20b、20c、20dを有している。
【0047】
第3の側面20cおよび第4の側面20dのそれぞれは、凸面状の曲面を有し、第3の開口側面14cおよび第4の開口側面14dのそれぞれは、凹面状の曲面を有している。
【0048】
変形例2の本体部10は、表示装置20の回転を180°の回転角度(すなわち1/2の回転量)で止めるためのストッパ15を有している。ストッパ15は、本体部10の厚み方向(
図10におけるY軸方向)における中央部13に設けられている。ストッパ15は、表示装置20の第3の側面20cおよび第4の側面20dのいずれか一方と対向する開口側面から内側に突出している。
図10に示す例では、ストッパ15は、第3の側面20cに対向する第3の開口側面14cから内側に突出している。ストッパ15は、本体部10の一方の主面11に平行な方向および回転軸28に垂直な方向で、かつ、回転軸28に近づく方向に延びている。
【0049】
ストッパ15は、突出した先に位置する先端面15aと、先端面15aと第3の開口側面14cとを繋ぐ2つの壁面15b1および15b2と、を有している。先端面15aは、凹状の形状を有している。2つの壁面15b1、15b2は、一方の主面11に対して平行である。
【0050】
表示装置20は、厚み方向における両端部のうちの一方の端部23および他方の端部24を有している。この例では、表示面21側に一方の端部23が位置し、背面22側に他方の端部24が位置している。なお、表示装置20の厚み方向の長さは、長方形の形状をした表示装置20の長辺および短辺よりも短い。
【0051】
変形例2の表示装置20は、一方の端部23において、第3の側面20cから突出する第1の突出部26と、一方の端部23において、第4の側面20dから突出する第2の突出部27と、を有している。第1の突出部26および第2の突出部27は、両端部のうちの同じ端部から突出している。
【0052】
第1の突出部26は、表示面21に平行な方向および回転軸28に垂直な方向で、かつ、第3の側面20cから離れる方向に延びている。第1の突出部26は、突出方向の先端に位置する先端面26aと、第1の突出部26の突出方向に沿いかつ表示面21に背向する壁面26bを有している。
【0053】
第2の突出部27は、表示面21に平行な方向および回転軸28に垂直な方向で、かつ、第4の側面20dから離れる方向に延びている。第2の突出部27は、突出方向の先端に位置する先端面27aと、第2の突出部27の突出方向に沿いかつ表示面21に背向する壁面27bを有している。
【0054】
第1の突出部26の先端面26aおよび第2の突出部27の先端面27aのそれぞれは、凸面状の曲面を有している。この凸面状の曲面は、同一の円上に位置する円弧状の曲面である。第3の開口側面14cおよび第4の開口側面14dの凹面状の曲面と、先端面26aおよび27aの凸面状の曲面は、同心円上に位置しており、凹面状の曲面の曲率半径は、凸面状の曲面の曲率半径よりも大きい。
【0055】
表示装置20は、
図10の(a)に示すように、第1の突出部26の壁面26bがストッパ15の壁面15b1に当接することで、所定方向の回転(
図10の例では右回転)が止まる。また、表示装置20は、
図10の(b)に示すように、第2の突出部27の壁面27bがストッパ15の壁面15b2に当接することで、所定方向の反対方向の回転(
図10の例では左回転)が止まる。
【0056】
この変形例2では、表示装置20が回転軸28を中心に一方の方向に回転した場合に、第1の突出部26および第2の突出部27のいずれかが、ストッパ15に当接する。この構成により、表示装置20が本体部10に対して回転しすぎることを抑制できる。これにより、サンバイザ1がフロントガラス4側および室内ルーフ5側のどちらに配置されているときでも、表示装置20による表示をユーザが見られるようにすることができる。
【0057】
[実施の形態1の変形例3]
実施の形態1の変形例3に係るサンバイザ1について説明する。この変形例では、表示装置20の回転を規制する第1の回転規制部16が、サンバイザ1に設けられている例について説明する。
【0058】
図11は、実施の形態1の変形例3に係るサンバイザ1を正面から見た図である。
図12は、変形例3に係るサンバイザ1を
図11に示すXII-XII線から見た図である。
図12の(a)にはサンバイザ1の回転が規制されている状態が示され、
図12の(b)にはサンバイザ1の回転規制が解除されている状態が示されている。
【0059】
変形例3のサンバイザ1は、開口14を有する本体部10と、開口14に配置される表示装置20とを備える。
【0060】
本体部10は、表示装置20の回転を規制する第1の回転規制部16を有している。第1の回転規制部16は、回転軸28の軸方向から見た場合、断面形状がU字状の形状を有している。第1の回転規制部16は、例えば、弾性を有する樹脂材料または金属材料によって形成される。
【0061】
第1の回転規制部16は、本体部10の一方の主面11および他方の主面12に沿って移動可能であり、また、表示装置20の表示面21および背面22に沿う方向に沿って移動可能である。つまり第1の回転規制部16は、表示装置20の表示面21および背面22を挟持する第1の位置p1と、表示面21および背面22を挟持しない第2の位置p2との間を移動可能である。
【0062】
第1の回転規制部16は、第1の位置p1にて、本体部10の一方の主面11および他方の主面12を挟持するとともに、表示装置20の表示面21および背面22を挟持する。このように第1の回転規制部16が表示装置20の表示面21および背面22を挟持することで、表示装置20の回転が抑制される。
【0063】
また、第1の回転規制部16は、第2の位置p2にて、本体部10の一方の主面11
および他方の主面12を挟持するが、表示装置20の表示面21および背面22を挟持しない状態となる。このように第1の回転規制部16が表示装置20の表示面21および背面22を挟持しないことで、表示装置20の回転が可能となる。
【0064】
変形例3では、サンバイザ1が、表示装置20の回転を規制する第1の回転規制部16を有しているので、表示装置20の回転を確実に規制することができる。これによれば、表示装置20のがたつきを抑える一方で、必要に応じて表示装置20を回転させることができる。これにより、サンバイザ1がフロントガラス4側および室内ルーフ5側のどちら側に配置されているときでも、表示装置20による表示をユーザが見られるようにすることができる。
【0065】
[実施の形態1の変形例4]
実施の形態1の変形例4に係るサンバイザ1について説明する。この変形例では、表示装置20を回転させるための回転駆動部65が、サンバイザ1に設けられている例について説明する。
【0066】
図13は、実施の形態1に変形例4に係るサンバイザ1を車両2の側方から見た図である。
図14は、変形例4に係るサンバイザ1のブロック構成図である。
図13の(a)にはサンバイザ1が収納位置に配置されている状態が示され、
図13の(b)にはサンバイザ1が収納-フロント間位置に配置されている状態が示され、
図13の(c)にはサンバイザ1がフロント位置に配置されている状態が示されている。
【0067】
図14に示すように、変形例4のサンバイザ1は、サンバイザ1の回転位置を検出する回転角度センサ64と、表示装置20を回転させるための回転駆動部65と、回転駆動部65、回転角度センサ64および表示装置20と通信する制御通信回路60と、を備える。例えば、表示装置20を作動させるための電力は、制御通信回路60から回転軸28の内部を通って表示装置20に供給される。制御通信回路60、回転角度センサ64および回転駆動部65を作動させるための電力は、サンバイザ1に接続された支持部材6を介して供給される。
【0068】
回転駆動部65は、例えば電動モータまたは超音波モータである。回転駆動部65は、回転駆動部65の筐体が本体部10に固定され、回転駆動部65の回転部材(例えばモータ軸)は回転軸28に接続されている。なお、回転駆動部65の回転部材は、ギアを介して回転軸28に接続されてもよい。なお、
図13では、理解を容易にするため、回転駆動部65が本体部10の厚みよりも大きく示しているが、本体部10の厚みよりも小さくてもよい。
【0069】
回転角度センサ64は、例えば、サンバイザ1に接続された支持部材6と本体部10との間に設けられる。回転角度センサ64は、サンバイザ1の回転位置情報を含む信号を制御通信回路60へ出力する。
【0070】
制御通信回路60は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサと、揮発性メモリおよび不揮発性メモリを有する記憶部と、記憶部に格納されたプログラムとによって構成されている。制御通信回路60は、本体部10の内部に設けられている。
【0071】
制御通信回路60は、回転角度センサ64から出力された信号に基づいて、サンバイザ1の回転位置を演算により求める。制御通信回路60は、サンバイザ1が予め決められた角度を超えたときに、表示装置20を回転させる。予め決められた角度は、例えば、室内ルーフ5を基準として、30°以上60°以下の範囲の中から適宜設定される。
【0072】
例えば制御通信回路60は、サンバイザ1が収納位置からフロント位置に向かって動き、サンバイザ1が予め決められた角度を超えたと判断した場合に、表示装置20の背面22がフロントガラス4側を向きかつ表示面21が座席3側を向くように表示装置20を回転させる。また、制御通信回路60は、サンバイザ1がフロント位置から収納位置に向かって動き、サンバイザ1が予め決められた角度を超えたと判断した場合に、表示装置20の背面22が室内ルーフ5側を向きかつ表示面21が座席3側を向くように表示装置20を回転させる。
【0073】
この変形例4のサンバイザ1は、表示装置20を回転させるための回転駆動部65を有し、回転駆動部65は、サンバイザ1が予め決められた角度を超えた場合に、表示装置20を回転させる。これによれば、サンバイザ1の手動の回転に伴い、表示装置20を自動で回転させることができる。また、表示装置20を自動で回転させることができるため、表示装置20に触れて手動で回転させる必要がない。これにより、サンバイザ1がフロントガラス4側および室内ルーフ5側のどちら側に配置されているときでも、表示装置20による表示をユーザが見られるようにすることができる。
【0074】
[実施の形態1の変形例5]
実施の形態1の変形例5に係るサンバイザ1について説明する。この変形例では、外部からの操作入力が入力される入力部70が、サンバイザ1に設けられている例について説明する。
【0075】
図15は、実施の形態1の変形例5に係るサンバイザ1を正面および背面から見た図である。
図16は、変形例5に係るサンバイザ1のブロック構成図である。
図15の(a)にはサンバイザ1が収納位置に配置されている状態が示され、
図15の(b)にはサンバイザ1がフロント位置に配置されている状態が示されている。
【0076】
図15および
図16に示すように、変形例5のサンバイザ1は、外部からの操作入力が入力される入力部70を備えている。入力部70は、例えば、メカニカルスイッチによる接触入力、抵抗膜式センサによる接触入力、または、静電容量式センサによる接触または非接触の入力、などの操作入力が入力される。また、入力部70は、表示装置20の表面に設けられたタッチパネルであってもよい。一方の主面11に設けられる入力部70および他方の主面12に設けられる入力部70のそれぞれは、制御通信回路60に接続されている。制御通信回路60は、例えば、入力部70への入力に基づき、回転駆動部65を駆動して表示装置20を回転させる。なお、入力部70は、表示装置20を回転のみならず、例えば、表示装置20の表示内容の変更、または、他の車載機器の操作に用いられてもよい。
【0077】
また、変形例5のサンバイザ1は2つの入力部70を備えている。2つの入力部70は、それぞれ、本体部10の両主面(一方の主面11および他方の主面12)に設けられている。この構成によれば、サンバイザ1がフロントガラス4側および室内ルーフ5側のどちら側に配置されているときでも、表示装置20に対する操作入力を行うことができる。なお、入力部70は、本体部10の両主面に限られず、両主面のいずれか一方に設けられていてもよい。
【0078】
[実施の形態1の変形例6]
実施の形態1の変形例6に係るサンバイザ1について説明する。この変形例では、撮像装置80がサンバイザ1に設けられている例について説明する。
【0079】
図17は、実施の形態1の変形例6に係るサンバイザ1を正面から見た図である。
図18は、車両2の後席に設けられた他の表示装置86等を示す図である。
図19は、変形例6に係るサンバイザ1のブロック構成図である。なお、
図19には、サンバイザ1に加え、他の表示装置86および他の撮像装置85も示されている。
【0080】
図19に示すように、変形例6のサンバイザ1は、制御通信回路60に通信接続されている撮像装置80を備える。撮像装置80は、例えば、可視光および赤外線の両方を検出可能なRGB/IRカメラである。
【0081】
図17に示すように、撮像装置80は、本体部10の一方の主面11に設けられ、車両2の前席側を撮像する。なお、撮像装置80を複数取り付けることができる場合は、撮像装置80は、本体部10の一方の主面11および他方の主面12のそれぞれに設けられていてもよい。撮像装置80は、撮像した前席の画像を後席に設けられた他の表示装置86へ出力する。
図18に示すように、他の表示装置86は、撮像装置80によって撮像された画像を表示する。
【0082】
またこの変形例では、
図18に示すように、後席側に他の撮像装置85が設けられている。他の撮像装置85は、撮像した後席の画像を表示装置20へ出力する。表示装置20には、車両2の後席側を撮像した画像が表示される。
【0083】
この変形例5のサンバイザ1は、サンバイザ1がフロントガラス側および室内ルーフ側のどちら側に配置されているときでも、後席側で撮像された画像を前席の乗員が見られるようにすることができる。
【0084】
(実施の形態2)
[サンバイザの構成]
実施の形態2に係るサンバイザ1Aの構成について、
図20~
図23を参照しながら説明する。実施の形態2では、表示装置20が表示部30と外周枠40とによって構成されている例について説明する。
【0085】
図20は、実施の形態2に係るサンバイザ1Aを示す図である。
図21は、サンバイザ1Aの表示部30を回転させた状態を示す図である。
【0086】
図20の(a)は、サンバイザ1Aを正面から見たときの図が示され、
図20の(b)には、サンバイザ1Aを
図20に示すXXb-XXb線から見た図が示されている。
図21の(a)は、サンバイザ1Aを正面から見たときの図が示され、
図21の(b)には、サンバイザ1Aを
図21に示すXXIb-XXIb線から見た図が示されている。
図20の(b)および
図21の(b)では、表示部30の断面のハッチングを省略している。以下同様に、表示部30の断面のハッチングを省略することがある。
【0087】
図20および
図21に示すサンバイザ1Aは、開口14を有する本体部10と、開口14に配置される表示装置20とを備える。表示装置20は、板状の表示部30と、表示部30の外周を囲む外周枠40と、備える。表示部30は、外周枠40に対して回転可能に支持され、外周枠40は、本体部10に対して回転可能に接続されている。
【0088】
外周枠40は、フレーム形状を有している。外周枠40は、表示面21と同じ側の面である枠正面41、および、枠正面41に背向する枠背面42を有している。
【0089】
外周枠40は、枠正面41すなわち表示面21に垂直な方向から見た場合、本体部10の開口14よりも小さい長方形のフレーム形状を有している。
【0090】
外周枠40は、4つの内側面によって構成される開口を有している。4つの内側面は、長方形状の短辺に対応する第1の内側面40a1および第2の内側面40b1と、長方形状の長辺に対応する第3の内側面40c1および第4の内側面40d1とによって構成されている。第1の内側面40a1および第2の内側面40b1は互いに対向し、第3の内側面40c1および第4の内側面40d1は互いに対向している。第3の内側面40c1および第4の内側面40d1のそれぞれは、第1の内側面40a1および枠正面41のそれぞれに垂直である。
【0091】
外周枠40は、外周に4つの外側面を有している。4つの外側面は、長方形状の短辺に対応する第1の外側面40a2および第2の外側面40b2と、長方形状の長辺に対応する第3の外側面40c2および第4の外側面40d2とによって構成されている。第1の外側面40a2および第2の外側面40b2は互いに背向し、第3の外側面40c2および第4の外側面40d2は互いに背向している。第3の外側面40c2および第4の外側面40d2のそれぞれは、第1の外側面40a2および枠正面41のそれぞれに垂直である。
【0092】
表示部30は、平板状であり、例えば直方体状の形状を有している。表示部30は、表示部30の表示側に位置する表示面31、および、表示面31に背向する背面32を有している。
【0093】
表示部30は、表示面31に垂直な方向から見た場合、外周枠40の開口よりも小さい長方形状の形状を有している。つまり表示部30は、4つの表示部側面を有している。4つの表示部側面は、長方形状の短辺に対応する第1の表示部側面30aおよび第2の表示部側面30bと、長方形状の長辺に対応する第3の表示部側面30cおよび第4の表示部側面30dとによって構成されている。第1の表示部側面30aおよび第2の表示部側面30bは互いに背向し、第3の表示部側面30cおよび第4の表示部側面30dは互いに背向している。第3の表示部側面30cおよび第4の表示部側面30dのそれぞれは、第1の表示部側面30aおよび表示面31のそれぞれに垂直である。
【0094】
図22は、サンバイザ1Aの側面の近辺の断面を示す図である。
図22には、第3の表示部側面30cの近辺の断面が示されている。なお、第4の表示部側面30dの近辺も同様の断面を有している。
【0095】
図22に示すように、表示部30および外周枠40を、表示部30回転軸である第1回転軸38に垂直な断面で断面視した場合に、第3の表示部側面30c(および第4の表示部側面30d)は、凸面状の曲面を有している。また、第3の表示部側面30c(および第4の表示部側面30d)と対向する外周枠40の内側面40c1(および40d1)は、凹面状の曲面を有している。
【0096】
また、外周枠40の第3の外側面40c2(および第4の外側面40d2)は、凸面状の曲面を有している。第3の外側面40c2(および第4の外側面40d2)と対向する開口側面14c(および開口側面14d)は、凹面状の曲面を有している。
【0097】
また、本実施の形態のサンバイザ1Aは、
図21に示すように、表示部30と外周枠40との間に設けられた遮光膜50を備えている。遮光膜50は、表示部30と外周枠40とから漏れる光を遮光するための膜である。遮光膜50は、表示部30の外周と外周枠40の内周を繋ぐように設けられている。遮光膜50は、光を透過させない布、フィルムまたは樹脂シートで形成されている。遮光膜50は、柔軟性および伸縮性を有しており、屈曲させることが可能である。遮光膜50は、蛇腹状の膜であってもよい。
【0098】
実施の形態2のサンバイザ1Aは、遮光膜50があるために、表示部30の回転角度がある程度制限される。例えば、表示部30の回転角度は、60°以下の範囲となるように制限される。表示部30の回転角度を制限するための構成については、変形例2で説明する。
【0099】
図23は、サンバイザ1Aの回転軸および軸受け部を示す図である。なお、
図23には、第2の表示部側面30b側における回転軸および軸受け部が示されているが、第1の表示部側面30a側における回転軸および軸受け部も同様の構成を有している。
【0100】
図23に示すように、表示部30は、表示部側面30bから突出する第1回転軸38を有している。表示部側面30bに設けられた第1回転軸38は、表示部側面30bの中心から表示部側面30bに対して垂直に突出している。
【0101】
外周枠40は、第1回転軸38を介して表示部30を回転可能に支持する第1軸受け部48と、外周枠40の外側面40b2から突出する第2回転軸49とを有している。第1軸受け部48は、内側面40b1に設けられている。外周枠40の外側面40b2に設けられた第2回転軸49は、外周枠40の外側面40b2の中心から外側面40b2に対して垂直に突出している。
【0102】
本体部10は、第2回転軸49を介して外周枠40を回転可能に支持する第2軸受け部19を有している。第2軸受け部19は、開口側面14bに設けられている。
【0103】
第1回転軸38および第2回転軸49は、例えば、ステンレスなどの金属材料によって形成されている。第1軸受け部48および第2軸受け部19は、例えば樹脂材料によって形成されている。第1回転軸38、第1軸受け部48、第2回転軸49および第2軸受け部19は、同軸上に位置している。なお、第2軸受け部19は、例えば、転がり軸受けなどであってもよい。
【0104】
第1回転軸38は、第1軸受け部48に圧入され、第2回転軸49は、第2軸受け部19に圧入されている。例えば、表示部30は、第1回転軸38を中心とする回転方向に所定の力を付与されることで回転し、所定の力が付与されなくなることで回転を中止して任意の回転位置で止まるように構成されている。例えば、外周枠40は、第2回転軸49を中心とする回転方向に所定の力を付与されることで回転し、所定の力が付与されなくなることで回転を中止して任意の回転位置で止まるように構成されている。
【0105】
このように、表示部30は、第1軸受け部48を介して回転可能となっている。また、外周枠40は、第2軸受け部19を介して回転可能となっている。この例の表示部30および外周枠40は、手動によって回転する。例えばサンバイザ1Aを使うユーザは、収納-フロント間位置にて表示部30および外周枠40を回転させ、サンバイザ1Aをフロント位置に配置したときに、背面22をフロントガラス4に対向させ、表示面21を座席3側に向かせることができる。また、ユーザは、収納-フロント間位置にて表示部30および外周枠40を回転させ、サンバイザ1Aを収納位置に配置したときに、背面22を室内ルーフ5に対向させ、表示面21を座席3側に向かせることができる。
【0106】
また、ユーザは、サンバイザ1Aが収納-フロント間位置にあるときに、表示部30および外周枠40を回転させ、表示面21を座席3側に向かせることもできる。なお、第1回転軸38、第2回転軸49を回転駆動部とすることで、回転角度センサの検知により表示装置20を自動で表裏反転させたり、入力部70やサンバイザ1Aとは異なる位置に配した入力装置より指示を与えて、表示装置20の角度を調整することも可能である。
【0107】
このように実施の形態2のサンバイザ1Aは、開口14を有する本体部10と、開口14に配置される表示装置20とを備える。表示装置20は、板状の表示部30と、表示部30の外周を囲む外周枠40と、備える。表示部30は、外周枠40に対して回転可能に支持され、外周枠40は、本体部10に対して回転可能に接続されている。
【0108】
このサンバイザ1Aによれば、サンバイザ1Aがフロントガラス4側および室内ルーフ5側のどちら側に配置されているときでも、表示装置20による表示をユーザが見られるようにすることができる。さらに、表示部30と外周枠40との間に遮光膜50が設けられているため、表示部30と外周枠40との間から光が漏れることを抑制しつつ、表示部30を、本体部10および外周枠40から独立して、見やすい角度に調整することができる。
【0109】
なお、上記では、表示部30が第1回転軸38を有し、外周枠40が第1軸受け部48と第2回転軸49とを有し、本体部10が第2軸受け部19を有する例を示したがそれに限られない。例えば、サンバイザ1Aの本体部10が、開口14の開口側面14a、14bから内側に突出する第1回転軸を有し、外周枠40が、当該第1回転軸に対して回転可能な第1軸受け部と、外周枠40の内側面40a1、40b1から内側に突出する第2回転軸とを有し、表示部30が、当該第2回転軸に対して回転可能な第2軸受け部を有していてもよい。
【0110】
[実施の形態2の変形例1]
実施の形態2の変形例1に係るサンバイザ1Aについて説明する。この変形例では、外周枠40の回転を規制する第2の回転規制部17が、サンバイザ1Aに設けられている例について説明する。
【0111】
図24は、実施の形態2の変形例1に係るサンバイザ1Aを正面から見た図である。
図25は、サンバイザ1Aを
図24に示すXXV-XXV線から見た図である。
図25の(a)には外周枠40の回転が規制されている状態が示され、
図25の(b)には外周枠40の回転規制が解除されている状態が示されている。
【0112】
本体部10は、外周枠40の回転を規制する第2の回転規制部17を有している。第2の回転規制部17は、第2回転軸49の軸方向から見た場合、断面形状がU字状の形状を有している。第2の回転規制部17は、例えば、弾性を有する樹脂材料または金属材料によって形成される。
【0113】
第2の回転規制部17は、本体部10の一方の主面11および他方の主面12に沿って移動可能であり、また、外周枠40の枠正面41および枠背面42に沿う方向に沿って移動可能である。つまり第2の回転規制部17は、外周枠40の枠正面41および枠背面42を挟持する第3の位置p3と、枠正面41および枠背面42を挟持しない第4の位置p4との間を移動可能である。
【0114】
第2の回転規制部17は、第3の位置p3にて、本体部10の一方の主面11および他方の主面12を挟持するとともに、外周枠40の枠正面41および枠背面42を挟持する。このように第2の回転規制部17が外周枠40の枠正面41および枠背面42を挟持することで、外周枠40の回転が抑制される。
【0115】
また、第2の回転規制部17は、第4の位置p4にて、本体部10の一方の主面11
および他方の主面12を挟持するが、外周枠40の枠正面41および枠背面42を挟持しない状態となる。このように第2の回転規制部17が外周枠40の枠正面41および枠背面42を挟持しないことで、外周枠40の回転が可能となる。
【0116】
この変形例1では、サンバイザ1Aが、外周枠40の回転を規制する第2の回転規制部17を有している。そのため、外周枠40の回転を確実に規制することができる。これによれば、外周枠40のがたつきを抑える一方で、必要に応じて外周枠40および表示部30を回転させることができる。これにより、サンバイザ1Aがフロントガラス4側および室内ルーフ5側のどちら側に配置されているときでも、表示装置20による表示をユーザが見られるようにすることができる。
【0117】
[実施の形態2の変形例2]
実施の形態2の変形例2に係るサンバイザ1Aについて説明する。この変形例では、表示部30が必要以上に回転することを抑制するための回転停止部46が、外周枠40に設けられている例について説明する。
【0118】
図26は、実施の形態2の変形例2に係るサンバイザ1Aの第1回転軸38および回転停止部46を軸方向から見た図である。
図27は、変形例2のサンバイザ1Aの第1回転軸38および回転停止部46を軸方向に垂直な方向から見た図である。
【0119】
図26および
図27に示すように、表示部30の第1回転軸38は、第1回転軸38の径方向に突出する突起部38aを有している。外周枠40は、
図26に示すように第1回転軸38の軸方向から見た場合に、外周枠40の第1軸受け部48の周方向において互いに離間して配置される2つの回転停止部46を有している。
【0120】
この変形例2では、第1回転軸38が突起部38aを有し、外周枠40が2つの回転停止部46を有している。この構成により、表示部30が外周枠40に対して必要以上に回転することを抑制できる。そのため、遮光膜50が破断することを抑制でき、表示部30と外周枠40との間から光が漏れることを抑制できる。これにより、サンバイザ1Aがフロントガラス4と室内ルーフ5との間に配置されているときでも、表示装置20による表示をユーザが見られるようにすることができる。
【0121】
[実施の形態2の変形例3]
実施の形態2の変形例3に係るサンバイザ1Aについて説明する。この変形例では、表示部30と外周枠40とを一緒に回転させるための係合部材47が、外周枠40に設けられている例について説明する。
【0122】
図28は、実施の形態2の変形例3に係るサンバイザ1Aの一部の断面を示す図である。
【0123】
図28に示すように、変形例3のサンバイザ1Aでは、表示部30の第3の表示部側面30cに凹部37が設けられ、外周枠40の内側面40c1に係合部材47が設けられている。係合部材47は、凹部37と係合する凸部47aを有している。係合部材47は、板ばねなどの弾性部材である。係合部材47の凸部47aが表示部側面30cの凹部37に係合することで、表示部30と外周枠40とを一緒に回転させることが可能となる。なお、一緒に回転させないときは、凸部47aを凹部37からはずし、係合を解除すればよい。さらに、実施の形態2の変形例1に記載の第2の回転規制部17により、外周枠40の回転が抑制されている場合、凸部47aを凹部37からはずし、係合を解除することが容易である。また、凸部47aを凹部37からはずすための力よりも小さな力で本体部10に対して外周枠40を回転できるようにした場合、容易に表示部30と外周枠40とを一緒に回転させることができる。
【0124】
なお、上記では、表示部30に凹部37が設けられ、外周枠40に係合部材47が設けられている例を示したが、それに限られない。例えば、外周枠40に凹部が設けられ、表示部30に係合部材が設けられていてもよい。すなわち、サンバイザ1Aは、表示部30および外周枠40のいずれか一方の側面に、凹部が設けられ、凹部が設けられていない表示部30または外周枠40の側面に、凹部に係合する凸部を有する係合部材が設けられていてもよい。
【0125】
(実施の形態3)
実施の形態3に係るサンバイザ1Bの構成について説明する。実施の形態3では、サンバイザ1Bが複数の回転軸91、92および93を有している例について説明する。
【0126】
図29は、実施の形態3に係るサンバイザ1Bが収納位置に配置されている状態を示す図である。
図30は、サンバイザ1Bが収納-フロント間位置に配置されている状態を示す図である。
図31は、サンバイザ1Bがフロント位置に配置されている状態を示す図である。なお、
図29の(a)および(b)、
図30の(a)ならびに
図31の(a)および(b)には、サンバイザ1Bを車両2の側方から見た図が示されている。
図29の(c)、
図30の(b)および
図31の(c)には、サンバイザ1Bを正面から見た図が示されている。
【0127】
図29~
図31に示すように、本体部10は、表示装置20を回転可能とする複数組の回転軸91、92および93を有している。複数組の回転軸91~93のそれぞれは、表示装置20の側面20a、20bに垂直な方向に沿って互いに平行に配置され、表示装置20に対して挿入離脱可能となっている。表示装置20には、回転軸91~93のそれぞれに対応する軸受け部が設けられている。
【0128】
図29に示すように、サンバイザ1Bが収納位置に配置されている状態では、L軸上に位置する回転軸91が、表示装置20の側面20aおよび20bから表示装置20の内部に挿入され、表示装置20が回転軸91を中心に回転可能となっている。
【0129】
図30に示すように、サンバイザ1Bが収納-フロント間位置に配置されている状態では、M軸上に位置する回転軸92が、表示装置20の側面20aおよび20bから表示装置20の内部に挿入され、表示装置20が回転軸92を中心に回転可能となっている。
【0130】
図31に示すように、サンバイザ1Bがフロント位置に配置されている状態では、N軸上に位置する回転軸93が、表示装置20の側面20aおよび20bから表示装置20の内部に挿入され、表示装置20が回転軸92を中心に回転可能となっている。
【0131】
このように、サンバイザ1Bが、表示装置20を回転可能とする複数組の回転軸91、92および93を有することで、サンバイザ1Bが収納位置またはフロント位置に配置されている状態においても、室内ルーフ5またはフロントガラス4に干渉せずに表示装置20を回転することができる。例えば、表示装置20が見やすい角度になるよう調整する場合、フロントガラス4や室内ルーフ5に干渉することなく、表示装置20を回転させることができる。
【0132】
(効果等)
本実施の形態のサンバイザ1は、車両2に設けられるサンバイザであって、開口14を有する本体部10と、開口14に配置される表示装置20と、を備える。表示装置20は、本体部10に対して回転可能に支持されている。
【0133】
このように、表示装置20が本体部10に対して回転可能の支持されていることで、サンバイザ1がフロントガラス4側および室内ルーフ5側のどちら側に配置されているときでも、表示装置20による表示をユーザが見られるようにすることができる。
【0134】
また、表示装置20は、板状であり、表示装置20の側面から突出する回転軸28を有する。本体部10は、回転軸28を回転可能に支持する軸受け部18を有していてもよい。
【0135】
このように表示装置20が回転軸28を有し、本体部10が軸受け部18を有することで、表示装置20を確実に回転可能とすることができる。これにより、サンバイザ1がフロントガラス4側および室内ルーフ5側のどちら側に配置されているときでも、表示装置20による表示をユーザが見られるようにすることができる。
【0136】
また、本体部10は、開口14の開口側面から内側に突出する回転軸を有し、表示装置20は、当該回転軸に対して回転可能な軸受け部を有していてもよい。
【0137】
このように本体部10が回転軸を有し、表示装置20が軸受け部を有することで、表示装置20を確実に回転可能とすることができる。これにより、サンバイザ1がフロントガラス4側および室内ルーフ5側のどちら側に配置されているときでも、表示装置20による表示をユーザが見られるようにすることができる。
【0138】
また、回転軸28は、軸受け部18に圧入されていてもよい。
【0139】
このように、回転軸28が軸受け部18に圧入されていることで、表示装置20を任意の回転位置で止めることができる。これにより、サンバイザ1がフロントガラス4と室内ルーフ5との間の位置に配置されているときでも、表示装置20による表示をユーザが見られるようにすることができる。
【0140】
また、表示装置20は、表示装置20の側面である第1の側面20aおよび第1の側面20aに背向する第2の側面20bと、表示装置20の表示側に位置する表示面21と、第1の側面20aと表示面21の各々に垂直な第3の側面20cおよび第3の側面20cに背向する第4の側面20dと、を有する。サンバイザ1を、回転軸28に垂直な断面で断面視した場合に、第3の側面20cおよび第4の側面20dは、凸面状の曲面を有し、第3の側面20cおよび第4の側面20dと対向する開口14の開口側面14c、14dのそれぞれは、凹面状の曲面を有していてもよい。
【0141】
このように、第3の側面20cおよび第4の側面20dが凸面状の曲面を有し、開口側面14c、14dのそれぞれが凹面状の曲面を有することで、本体部10の開口14の中に表示装置20をスムーズに出し入れすることができる。これにより、サンバイザ1がフロントガラス4側および室内ルーフ5側のどちら側に配置されているときでも、表示装置20による表示をユーザが見られるようにすることができる。
【0142】
また、表示装置20は、表示装置20の側面である第1の側面20aおよび第1の側面20aに背向する第2の側面20bと、表示装置20の表示側に位置する表示面21と、第1の側面20aと表示面21の各々に垂直な第3の側面20cおよび第3の側面20cに背向する第4の側面20dと、を有する。さらに、表示装置20は、表示装置20の厚み方向における両端部のうちの一方の端部23において、第3の側面20cから突出する第1の突出部26と、一方の端部23において、第4の側面20dから突出する第2の突出部27と、を有する。本体部10は、本体部10の厚み方向における中央部13において、表示装置20の第3の側面20cおよび第4の側面20dのいずれか一方と対向する開口14の開口側面(14cまたは14d)から内側に突出するストッパ15を有する。表示装置20が回転軸28を中心に一方の方向に回転した場合に、第1の突出部26および第2の突出部27のいずれかが、ストッパ15に当接してもよい。
【0143】
このように、表示装置20が回転軸28を中心に一方の方向に回転した場合に、第1の突出部26および第2の突出部27のいずれかが、ストッパ15に当接することで、表示装置20が本体部10に対して回転しすぎることを抑制できる。これにより、サンバイザ1がフロントガラス4側および室内ルーフ5側のどちら側に配置されているときでも、表示装置20による表示をユーザが見られるようにすることができる。
【0144】
また、表示装置20は、表示装置20の表示側に位置する表示面21、および、表示面21に背向する背面22を有する。本体部10は、表示装置20の回転を規制する第1の回転規制部16を備える。第1の回転規制部16は、表示面21および背面22を挟持する第1の位置p1と、表示面21および背面22を挟持しない第2の位置p2との間を移動可能であってもよい。
【0145】
このようにサンバイザ1が、表示装置20の回転を規制する第1の回転規制部16を有することで、表示装置20の回転を確実に規制することができる。これによれば、表示装置20のがたつきを抑える一方で、必要に応じて表示装置20を回転させることができる。これにより、サンバイザ1がフロントガラス4側および室内ルーフ5側のどちら側に配置されているときでも、表示装置20による表示をユーザが見られるようにすることができる。
【0146】
また、表示装置20は、板状の表示部30と、表示部30の外周を囲む外周枠40と、備える。表示部30は、外周枠40に対して回転可能に支持され、外周枠40は、本体部10に対して回転可能に接続されている。表示装置20は、さらに、表示部30と外周枠40との間に設けられた遮光膜50を備えていてもよい。
【0147】
これによれば、表示部30が外周枠40に対して回転した際に、表示部30と外周枠40との間から光が漏れることを抑制できる。これにより、サンバイザ1Aがフロントガラス4と室内ルーフ5との間に配置されているときでも、表示装置20による表示をユーザが見られるようにすることができる。
【0148】
また、表示部30は、表示部30の表示部側面30a、30bから突出する第1回転軸38を有する。外周枠40は、第1回転軸38を介して表示部30を回転可能に支持する第1軸受け部48と、外周枠40の外側面40a2、40b2から突出する第2回転軸49とを有する。本体部10は、第2回転軸49を介して外周枠40を回転可能に支持する第2軸受け部19を有していてもよい。
【0149】
この構成によれば、表示部30および外周枠40を確実に回転可能とすることができる。これにより、サンバイザ1Aがフロントガラス4側および室内ルーフ5側のどちら側に配置されているときでも、表示装置20による表示をユーザが見られるようにすることができる。
【0150】
また、本体部10は、開口14の開口側面から内側に突出する第1回転軸を有する。外周枠40は、第1回転軸に対して回転可能な第1軸受け部と、外周枠40の内側面から内側に突出する第2回転軸とを有する。表示部30は、第2回転軸に対して回転可能な第2軸受け部を有していてもよい。
【0151】
この構成によれば、表示部30および外周枠40を確実に回転可能とすることができる。これにより、サンバイザ1Aがフロントガラス4側および室内ルーフ5側のどちら側に配置されているときでも、表示装置20による表示をユーザが見られるようにすることができる。
【0152】
また、第1回転軸38および第2回転軸49は、同軸上に位置していてもよい。
【0153】
この構成によれば、表示部30および外周枠40を精度よく回転可能とすることができる。これにより、サンバイザ1Aがフロントガラス4側および室内ルーフ5側のどちら側に配置されているときでも、表示装置20による表示をユーザが見られるようにすることができる。
【0154】
また、第1回転軸38は、第1回転軸38の径方向に突出する突起部38aを有する。外周枠40は、第1回転軸38の軸方向から見た場合に、第1軸受け部48の周方向において互いに離間して配置される2つの回転停止部46を有していてもよい。
【0155】
この構成によれば、表示部30が外周枠40に対して必要以上に回転することを抑制できる。そのため、遮光膜50が破断することを抑制でき、表示部30と外周枠40との間から光が漏れることを抑制できる。これにより、サンバイザ1Aがフロントガラス4と室内ルーフ5との間に配置されているときでも、表示装置20による表示をユーザが見られるようにすることができる。
【0156】
また、表示部30は、表示部30の側面である第1の表示部側面30aおよび第1の表示部側面30aに背向する第2の表示部側面30bと、表示部30の表示側に位置する表示面31と、第1の表示部側面30aと表示面31の各々に垂直な第3の表示部側面30cおよび第3の表示部側面30cに背向する第4の表示部側面30dと、を有する。表示装置20を、第1回転軸38に垂直な断面で断面視した場合に、第3の表示部側面30cおよび第4の表示部側面30dは、凸面状の曲面を有し、第3の表示部側面30cおよび第4の表示部側面30dと対向する外周枠の内側面40c1、40d1は、凹面状の曲面を有していてもよい。
【0157】
この構成によれば、外周枠40の中に表示部30をスムーズに出し入れすることができる。これにより、サンバイザ1Aがフロントガラス4側および室内ルーフ5側のどちら側に配置されているときでも、表示装置20による表示をユーザが見られるようにすることができる。
【0158】
また、表示部30および外周枠40のいずれか一方の側面には、凹部が設けられ、凹部が設けられていない表示部30または外周枠40の側面には、凹部に係合する凸部47aを有する係合部材47が設けられていてもよい。
【0159】
この構成によれば、表示部30および外周枠40を一緒に回転させることができる。これにより、サンバイザ1Aがフロントガラス4側および室内ルーフ5側のどちら側に配置されているときでも、表示装置20による表示をユーザが見られるようにすることができる。
【0160】
また、外周枠40は、表示装置20の表示側に位置する枠正面41、および、枠正面41に背向する枠背面42を有する。本体部10は、外周枠40の回転を規制する第2の回転規制部17を備える。第2の回転規制部17は、枠正面41および枠背面42を挟持する第3の位置p3と、枠正面41および枠背面42を挟持しない第4の位置p4との間を移動可能であってもよい。
【0161】
このようにサンバイザ1Aが、外周枠40回転を規制する第2の回転規制部17を有することで、外周枠40の回転を確実に規制することができる。これによれば、外周枠40のがたつきを抑える一方で、必要に応じて外周枠40および表示部30を回転させることができる。これにより、サンバイザ1Aがフロントガラス4側および室内ルーフ5側のどちら側に配置されているときでも、表示装置20による表示をユーザが見られるようにすることができる。
【0162】
また、サンバイザ1は、さらに、表示装置20を回転させる回転駆動部65を備え、回転駆動部65は、サンバイザ1が予め決められた角度を超えた場合に、表示装置20を回転させてもよい。
【0163】
この構成によれば、サンバイザ1の手動の回転に伴い、表示装置20を自動で回転させることができる。これにより、サンバイザ1がフロントガラス4側および室内ルーフ5側のどちら側に配置されているときでも、表示装置20による表示をユーザが見られるようにすることができる。
【0164】
また、サンバイザ1は、外部からの操作入力が入力される入力部70をさらに備えていてもよい。
【0165】
この構成によれば、サンバイザ1を外部から操作することが可能となる。
【0166】
また、入力部70は、本体部10の両主面(一方の主面11および他方の主面12)または両主面のいずれか一方に設けられていてもよい。
【0167】
この構成によれば、サンバイザ1がフロントガラス4側および室内ルーフ5側のどちら側に配置されているときでも、表示装置20に対する操作入力を行うことができる。
【0168】
また、入力部70は、表示装置20の表面に設けられていてもよい。
【0169】
この構成によれば、表示装置20の表面によって操作入力を行うことが可能となる。
【0170】
また、サンバイザ1は、さらに、入力部70への入力に基づき、表示装置20を回転させる回転駆動部65を備えていてもよい。
【0171】
この構成によれば、入力部70への入力に基づき、回転駆動部65を用いて表示装置20を簡易に回転させることができる。
【0172】
また、表示装置20には、車両2の後席側を撮影した画像が表示されてもよい。
【0173】
この構成によれば、サンバイザ1がフロントガラス側および室内ルーフ側のどちら側に配置されているときでも、後席側で撮像された画像を前席の乗員が見られるようにすることができる。
【0174】
また、サンバイザ1は、さらに、車両2の前席側を撮像する撮像装置80を備えていてもよい。
【0175】
これによれば、前席で撮像した画像を後席の他の表示装置86に表示することができる。
【0176】
また、本体部10は、表示装置20を回転可能とする複数組の回転軸91~93を有し、複数組の回転軸91~93のそれぞれは、表示装置20の側面20a、20bに垂直な方向に沿って互いに平行に配置され、表示装置20に対して挿入離脱可能であってもよい。
【0177】
このように、サンバイザ1Bが、表示装置20を回転可能とする複数組の回転軸91~93を有することで、サンバイザ1Bが収納位置またはフロント位置に配置されている状態においても、表示装置20を回転することができる。
【0178】
(その他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態および実施の形態の変形例を説明した。しかしながら、実施の形態および実施の形態の変形例における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、上記各実施の形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
【0179】
また、本開示に係る実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、上述した装置や各処理部の機能は、コンピュータプログラムにより実現され得る。
【0180】
上述した機能をプログラムにより実現するコンピュータは、タッチパッドなどの入力装置、ディスプレイやスピーカなどの出力装置、プロセッサまたはCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスク装置やSSD(Solid State Drive)などの記憶装置、DVD-ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)やUSB(Universal Serial Bus)メモリなどの記録媒体から情報を読み取る読取装置、ネットワークを介して通信を行うネットワークカードなどを備え、各部はバスにより接続される。
【0181】
そして、読取装置は、上記プログラムを記録した記録媒体からそのプログラムを読み取り、記憶装置に記憶させる。あるいは、ネットワークカードが、ネットワークに接続されたサーバ装置と通信を行い、サーバ装置からダウンロードした上記各装置の機能を実現するためのプログラムを記憶装置に記憶させる。
【0182】
そして、プロセッサまたはCPUが、記憶装置に記憶されたプログラムをRAMにコピーし、そのプログラムに含まれる命令をRAMから順次読み出して実行することにより、上記各装置の機能が実現される。
【産業上の利用可能性】
【0183】
本開示のサンバイザは、車両用のサンバイザとして広く利用することができる。
【符号の説明】
【0184】
1、1A、1B サンバイザ
2 車両
3 座席
4 フロントガラス
5 室内ルーフ
6 支持部材
10 本体部
11 一方の主面
12 他方の主面
13 中央部
14 開口
14a、14b、14c、14d 開口側面
15 ストッパ
15a 先端面
15b1、15b2 壁面
16、17 回転規制部
18 軸受け部
19 第2軸受け部
20 表示装置
20a、20b、20c、20d 側面
21 表示面
22 背面
23 一方の端部
24 他方の端部
26、27 突出部
26a、27a 先端面
26b、27b 壁面
28 回転軸
30 表示部
30a、30b、30c、30d 表示部側面
31 表示面
32 背面
37 凹部
38 第1回転軸
38a 突起部
40 外周枠
40a1、40b1、40c1、40d1 内側面
40a2、40b2、40c2、40d2 外側面
41 枠正面
42 枠背面
46 回転停止部
47 係合部材
47a 凸部
48 第1軸受け部
49 第2回転軸
50 遮光膜
60 制御通信回路
64 回転角度センサ
65 回転駆動部
70 入力部
80 撮像装置
85 他の撮像装置
86 他の表示装置
91、92、93 回転軸
p1、p2、p3、p4 位置