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  • 特開-ジェルネイル硬化装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023130774
(43)【公開日】2023-09-21
(54)【発明の名称】ジェルネイル硬化装置
(51)【国際特許分類】
   A45D 29/00 20060101AFI20230913BHJP
【FI】
A45D29/00
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022035255
(22)【出願日】2022-03-08
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-08-15
(71)【出願人】
【識別番号】522092491
【氏名又は名称】モンテ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100136847
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼山 嘉成
(72)【発明者】
【氏名】大山 睦子
(72)【発明者】
【氏名】大山 慧
(57)【要約】
【課題】使用者がジェルの硬化するタイミングを見逃すのを防止することができるジェルネイル硬化装置を提供する。
【解決手段】ジェルネイル硬化装置1は、爪に塗布したジェルを、爪一つずつ順に硬化させるスティック状の装置である。ジェルネイル硬化装置1は、ジェルを硬化させるための光を照射するLED2と、ジェルネイル硬化装置1に振動を与えるためのモータ3と、スイッチ5と、LED2及びモータ3の動作を制御する制御部4と、蓄電池6と、蓄電制御部7と、USBポートからなる給電口8とを備える。制御部4は、スイッチが押下されると、第2の所定時間が経過するまでの間、LED2に光を照射させて、第1の所定時間毎に、モータ3を振動させ、かつ、LED2を一瞬消灯させる動作を繰り返す。
【選択図】図3

【特許請求の範囲】
【請求項1】
爪に塗布したジェルを、爪一つずつ順に硬化させるためのジェルネイル硬化装置であって、
前記ジェルを硬化させるための光を照射する光源部と、
前記ジェルネイル硬化装置に振動を与えるための振動部と、
スイッチと、
前記光源部及び前記振動部の動作を制御する制御部と、
前記光源部、前記振動部、及び前記制御部に電源を供給するための電源部とを備え、
前記制御部は、前記スイッチが押下されると、前記光源部に前記光を照射させて、第1の所定時間毎に、前記振動部を駆動させることを繰り返すことを特徴とする、ジェルネイル硬化装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記第1の所定時間毎に、前記光源部を点滅させることを繰り返すことを特徴とする、請求項1に記載のジェルネイル硬化装置。
【請求項3】
前記制御部は、第2の所定時間が経過したら、前記光源部を消灯することを特徴とする、請求項1又は2に記載のジェルネイル硬化装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記光源部による前記光の照射中に、再度、前記スイッチが押下されたら、前記光源部を消灯することを特徴とする、請求項1又は2に記載のジェルネイル硬化装置。
【請求項5】
前記電源部は、USBポートを給電口とする充電式の電源であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のジェルネイル硬化装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジェルネイルの硬化装置に関し、より特定的には、爪に塗布したジェルを、爪一つずつ順に硬化させるジェルネイル硬化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に記載のジェルネイル硬化装置のように、ジェルネイルを塗布した5本の指先を当該装置の中に入れて、ジェルネイルを硬化させる装置が存在した。特許文献1に記載のようなジェルネイル硬化装置は、一度に、複数の爪のジェルネイルを硬化させることができるので、効率的である。
【0003】
これに対して、本願出願人は、非特許文献1に記載のように、スティック状のジェルネイル硬化装置を製造・販売している。非特許文献1に記載のジェルネイル硬化装置は、ジェルネイルを塗布した爪一つずつに、光(ジェルネイルを硬化させることができる紫外線等の波長を有する光。以下同様。)を、照射するものである。
【0004】
非特許文献1に記載のジェルネイル硬化装置は、爪一つずつに、光を照射しなければならないが、小型であるため、収納スペースが小さくてよく、どこでも、気軽に、ジェルネイルを行うことができるというメリットがある。
【0005】
非特許文献1に記載のジェルネイル硬化装置は、スイッチが押されると、2分間、内蔵しているLEDが点灯する。2分間の点灯の間、10秒毎に、LEDが点滅する。すなわち、「10秒間LEDが点灯」→「一瞬LEDが消灯」→「10秒間LEDが点灯」→「一瞬LEDが消灯」→…の動作を繰り返し、スイッチを押してから2分経過後に、LEDが消灯する構造となっている。
【0006】
非特許文献1に記載のジェルネイル硬化装置が照射する紫外線量を用いれば、ジェルネイルで使用するジェル(紫外線硬化樹脂など。以下同様。)の爪への塗布後の硬化時間は、概ね10~20秒である。そのため、10秒間隔で、点滅を繰り返すことで、使用者は、点滅を確認するだけで、ジェルが硬化する時間をカウントしなくても、硬化したか否かを知ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2013-248034号公報
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】モンテ株式会社,“NAIL CURE LIGHT 2”,[online],[令和4年3月7日検索],インターネット<URL:https://www.granje.info/products/gel-nail-light/nail-cure-light2>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、非特許文献1に記載のジェルネイル硬化装置の場合、10秒間LEDが点灯したあと、一瞬LEDが消灯する構造であるため、使用者が、その一瞬の消灯を見逃してしまう可能性があった。そのため、使用者が、必要以上に、光を照射し続けている場合があった。また、一瞬の消灯を見逃さないように、使用者が光を見続けている必要があった。
【0010】
それゆえ、本発明は、使用者がジェルの硬化するタイミングを見逃すのを防止することができるジェルネイル硬化装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明は、以下の特徴を有する。
本発明は、爪に塗布したジェルを、爪一つずつ順に硬化させるためのジェルネイル硬化装置であって、ジェルを硬化させるための光を照射する光源部と、ジェルネイル硬化装置に振動を与えるための振動部と、スイッチと、光源部及び振動部の動作を制御する制御部と、光源部、振動部、及び制御部に電源を供給するための電源部とを備える。制御部は、スイッチが押下されると、光源部に光を照射させて、第1の所定時間毎に、振動部を駆動させることを繰り返すことを特徴とする。
【0012】
好ましくは、制御部は、第1の所定時間毎に、光源部を点滅させることを繰り返すとよい。
【0013】
好ましくは、制御部は、第2の所定時間が経過したら、光源部を消灯するとよい。
【0014】
好ましくは、制御部は、光源部による光の照射中に、再度、スイッチが押下されたら、光源部を消灯するとよい。
【0015】
好ましくは、電源部は、USBポートを給電口とする充電式の電源であるとよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、スイッチが押下されて、光の照射が始まると、第1の所定時間毎に、振動部が振動することとなるので、使用者は、体感で、ジェルが硬化したタイミングを知ることができる。よって、使用者がジェルの硬化するタイミングを見逃すのを防止することができるスティック状のジェルネイル硬化装置が提供されることとなる。
【0017】
さらに、第1の所定時間毎に、光源部が点滅を繰り返すことで、視覚によっても、使用者はジェルの硬化するタイミングを認識することができる。
【0018】
第2の所定時間の経過による自動消灯によって、消し忘れを防止できる。
【0019】
スイッチの再押下による消灯によって、ジェルネイルが完成したら、速やかに、消灯できる。
【0020】
USBポートからの給電による充電式のジェルネイル硬化装置によって、手軽に充電が可能となる。
【0021】
本発明のこれら、及び他の目的、特徴、局面、効果は、添付図面と照合して、以下の詳細な説明から一層明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1図1は、本発明の一実施形態におけるジェルネイル硬化装置1の三面図である。(a)は、平面図であり、(b)は、正面図であり、(c)は、底面図である。
図2図2は、ジェルネイル硬化装置1の電気的構成を示すブロック図である。
図3図3は、ジェルネイル硬化装置1の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1及び図2において、ジェルネイル硬化装置1は、LED(光源部)2と、モータ(振動部)3と、制御部4と、スイッチ5と、蓄電池6と、蓄電制御部7と、給電口8とを備える。
【0024】
LED2は、図1(a)に示すように、レンズ等を介して、筐体の一端に設けられている。LED2は、ジェルを硬化させることができる紫外線を照射する。なお、紫外線を照射することができるものであれば、LED以外であってもよく、LED2は、光源部と表現することとする。
【0025】
モータ3は、ジェルネイル硬化装置1に対して、振動を与えるためのものである。モータ3の回転軸などに、重りを付けておくことで、モータ3が回転すると、ジェルネイル硬化装置1に振動を与えることができる。また、いわゆる振動モータとして供給されているものをモータ3として用いてもよい。なお、ジェルネイル硬化装置1に振動を与えることができるものであればよく、モータ3は、他の周知の部材(ソレノイドなど)に置き換えてもよい。よって、モータ3は、振動部と表現することとする。
【0026】
制御部4は、ジェルネイル硬化装置1の動作を制御するための集積回路である。制御部4の動作については、図3を参照しながら後述する。
【0027】
スイッチ5は、図1(b)に示すように、筐体の押しやすい位置に設けられている。
【0028】
蓄電池6は、ジェルネイル硬化装置1に内蔵されている。
【0029】
蓄電池制御部7は、蓄電池6への充電を制御するための集積回路である。
【0030】
図1(c)に示すように、給電口8は、蓄電池6に給電するための電源を受け入れる差し込み口である。給電口8は、USBポートであるとしており、5Vが給電されるとしている。
【0031】
ただし、これに限定されるものではなく、ACアダプタから、給電口8に給電されてもよいし、また、交流が直接給電口8に供給されて、蓄電池制御部7で直流に変換されて、蓄電池6に蓄電されてもよい。
【0032】
ここでは、蓄電池6、蓄電池制御部7、及び給電口8を用いて、充電して、制御部4やモータ3、LED2に電源が供給される構成とした。しかし、本発明は、充電式に限られるものではない。乾電池やボタン電池等の一次電池から電源が供給されてもよい。よって、制御部4やモータ3、LED2に電源を供給するための構成を、電源部と表現することとする。
【0033】
上記のように、光源部、振動部、制御部、スイッチ、及び電源部が、ジェルネイル硬化装置1に必要な構成であり、これらが、スティック状の筐体の内部(表面への露出も含む)に収容されている。
【0034】
次に、図3を参照しながら、制御部4の動作について説明する。
【0035】
使用者によって、スイッチ5が押下されると(S1)、制御部4は、LED2を点灯させる(S2)。
【0036】
LED2の点灯後、第1の所定時間毎のループ処理に進む。当該ループ処理では、第1の所定時間が経過する毎に、モータ3が駆動してジェルネイル硬化装置1に振動が与えられ(S3)、合わせて、LED2が一瞬消灯する(S4)。
【0037】
ここで、第1の所定時間とは、たとえば、10秒のように、ジェルの硬化の目安となる時間である。ジェルがどの程度の時間で硬化するかは、用いる紫外線の量やジェルの種類によっても異なるので、第1の所定時間は、製造者によって、適宜決定される。
【0038】
また、ここで、一瞬とは、たとえば、0.5秒のように、使用者が、消灯したことを認識できる程度に短い時間である。S4の動作では、点灯していたLED2が、一瞬消灯して、再び点滅するので、すなわち、点灯→消灯→点灯との動作となるので、S4の動作をLED3の点滅と表現することとする。なお、点滅の回数は、特に限定されない。1回の点滅(点灯→消灯→点灯)に限らず、2回点滅(点灯→消灯→点灯→消灯→点灯)や、それ以上の回数の点滅であってもよい。
【0039】
S3及びS4の動作が、第1の所定時間毎に繰り返される。これによって、使用者は、爪に塗布したジェルが硬化したことを、モータ3の振動及び/又はLED2の点滅によって知ることができ、一つ目の爪、二つ目の爪、…、のようにして、順次、爪に塗布したジェルを硬化させていくことができる。
【0040】
モータ3が振動することで、使用者は、LED2が点滅したことを見逃したとしても、体感で、硬化時間を知ることができるのであり、ジェルの硬化するタイミングを見逃すのが防止される。
【0041】
なお、振動による体感だけでも、使用者は、硬化時間を知ることができるので、LED2の点滅は、本発明においては、必須ではない。
【0042】
当該ループ処理は、第2の所定時間が経過するまで行われる。ここで、第2の所定時間とは、たとえば、2分など、予め製造者が決めておく時間である。第2の所定時間が経過すれば、LED2が消灯する(S5)。これによって、LED2が付きっぱなしになっているという状況を防止することができる。
【0043】
なお、当該ループ処理は、スイッチ5の押下によっても終了する。これにより、使用者の意思で、LED2を消灯させることも可能となっている。
【0044】
なお、本実施形態では、第2の所定時間の経過によって、自動消灯する制御としたが、当該自動消灯は必須ではない。すなわち、第1の所定時間毎に、振動及び/又は点滅を行うようにして、スイッチの再押下のみで消灯するようにしてもよい。
【0045】
以上、本発明を詳細に説明してきたが、前述の説明はあらゆる点において本発明の例示にすぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。本明細書に開示されている発明の構成要件は、それぞれ独立に単独した発明として成立するものとする。各構成要件をあらゆる組み合わせ方法で組み合わせた発明も、本発明に含まれることとする。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明は、ジェルネイル硬化装置であり、産業上利用可能である。
【符号の説明】
【0047】
1 ジェルネイル硬化装置
2 LED(光源部)
3 モータ(振動部)
4 制御部
5 スイッチ
6 蓄電池(電源部)
7 蓄電制御部(電源部)
8 給電口(電源部)
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2023-05-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
爪に塗布したジェルを、爪一つずつ順に硬化させるためのジェルネイル硬化装置であって、
前記ジェルを硬化させるための光を照射する光源部と、
前記ジェルネイル硬化装置に振動を与えるための振動部と、
スイッチと、
前記光源部及び前記振動部の動作を制御する制御部と、
前記光源部、前記振動部、及び前記制御部に電源を供給するための電源部とを備え、
前記制御部は、前記スイッチが押下されると、前記光源部に前記光を照射させて、第1の所定時間毎に、前記振動部を駆動させることを繰り返し、
前記光源部、前記振動部、前記制御部、前記スイッチ、及び前記電源部が、スティック状の筐体の内部に収容されており、前記第1の所定時間はジェルの硬化の目安となる時間であることを特徴とする、ジェルネイル硬化装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記第1の所定時間毎に、前記光源部を点滅させることを繰り返すことを特徴とする、請求項1に記載のジェルネイル硬化装置。
【請求項3】
前記制御部は、第2の所定時間が経過したら、前記光源部を消灯することを特徴とする、請求項1又は2に記載のジェルネイル硬化装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記光源部による前記光の照射中に、再度、前記スイッチが押下されたら、前記光源部を消灯することを特徴とする、請求項1又は2に記載のジェルネイル硬化装置。
【請求項5】
前記電源部は、USBポートを給電口とする充電式の電源であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のジェルネイル硬化装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明は、以下の特徴を有する。
本発明は、爪に塗布したジェルを、爪一つずつ順に硬化させるためのジェルネイル硬化装置であって、ジェルを硬化させるための光を照射する光源部と、ジェルネイル硬化装置に振動を与えるための振動部と、スイッチと、光源部及び振動部の動作を制御する制御部と、光源部、振動部、及び制御部に電源を供給するための電源部とを備える。制御部は、スイッチが押下されると、光源部に光を照射させて、第1の所定時間毎に、振動部を駆動させることを繰り返し、光源部、振動部、制御部、スイッチ、及び電源部が、スティック状の筐体の内部に収容されており、第1の所定時間はジェルの硬化の目安となる時間であることを特徴とする。