(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023130828
(43)【公開日】2023-09-21
(54)【発明の名称】味噌原料の計量装置及び味噌原料の計量方法
(51)【国際特許分類】
G01G 19/32 20060101AFI20230913BHJP
G01G 13/06 20060101ALI20230913BHJP
G01G 19/34 20060101ALI20230913BHJP
【FI】
G01G19/32
G01G13/06 A
G01G19/34
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022035345
(22)【出願日】2022-03-08
(71)【出願人】
【識別番号】000223931
【氏名又は名称】株式会社フジワラテクノアート
(74)【代理人】
【識別番号】110003085
【氏名又は名称】弁理士法人森特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】原田 年康
【テーマコード(参考)】
2F046
【Fターム(参考)】
2F046AA01
2F046BA02
2F046BB01
2F046DA06
(57)【要約】
【課題】蒸煮大豆の供給が中断した場合や仕込工程の最終バッチにおいて蒸煮大豆の残量が所定量を下回った場合でも、味噌原料の配合比率が常に維持される味噌原料の計量装置及び味噌原料の計量方法を提供する。
【解決手段】制御手段9は、貯留手段10に貯えられる蒸煮大豆の積算重量が予め設定した積算重量の設定値になることを目指して、蒸煮大豆の供給手段2~4からの供給量を制御し、予め設定した原料の配合比率から算出した比率と、貯留手段10に貯えられる蒸煮大豆の積算重量の測定値とに基づいて、貯留手段10に貯えられるその他の原料の積算重量の設定値を継続的に更新し、貯留手段10に貯えられるその他の原料の積算重量が前記更新した設定値になるように、その他の原料について原料毎に供給手段2~4からの供給量を継続的に制御する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
味噌製造における仕込工程に用いる味噌原料の計量装置であって、
蒸煮大豆とその他の原料を、原料毎に搬送して下流側へ供給する供給手段と、
前記供給手段からの原料を、原料毎に貯える貯留手段と、
前記貯留手段に貯えた原料を、原料毎にさらに下流側へ排出する排出手段と、
前記貯留手段に貯えられる原料の積算重量を、原料毎に継続的に測定するための計量手段と、
前記供給手段からの原料の供給量を、原料毎に制御する制御手段とを備えており、
前記制御手段は、
前記貯留手段に貯えられる蒸煮大豆の積算重量が予め設定した積算重量の設定値になることを目指して、蒸煮大豆の前記供給手段からの供給量を制御し、
予め設定した原料の配合比率から算出した比率と、前記貯留手段に貯えられる蒸煮大豆の積算重量の測定値とに基づいて、前記貯留手段に貯えられるその他の原料の積算重量の設定値を継続的に更新し、
前記貯留手段に貯えられるその他の原料の積算重量が前記更新した設定値になるように、その他の原料について原料毎に前記供給手段からの供給量を継続的に制御することを特徴とする味噌原料の計量装置。
【請求項2】
その他の原料は、主として麹と塩であり、前記予め設定した原料の配合比率から算出した蒸煮大豆と麹の合算に対する塩の比率と、前記貯留手段に貯えられる蒸煮大豆と麹の積算重量を合算した測定値とに基づいて、前記貯留手段に貯えられる塩の積算重量の設定値を継続的に更新し、塩の積算重量が前記更新した設定値になるように、塩の前記供給手段からの供給量を継続的に制御する請求項1に記載の味噌原料の計量装置。
【請求項3】
前記制御手段は、その他の原料の各原料について、前記貯留手段に貯えられる積算重量の測定値が、前記各原料の積算重量の設定値の60%~90%の範囲内に達したときに、前記各原料に対応する前記供給手段の供給速度を低下させて、前記供給量の制御を行う請求項1又は2に記載の味噌原料の計量装置。
【請求項4】
前記制御手段は、蒸煮大豆とその他の原料の各原料について、前記貯留手段に貯えられる積算重量の測定値が、前記各原料の積算重量の設定値の90%~99.9%の範囲内に達したときに、前記各原料に対応する前記供給手段を停止させて、前記供給量の制御を行う請求項1から3のいずれかに記載の味噌原料の計量装置。
【請求項5】
味噌製造における仕込工程に用いる味噌原料の計量装置であって、
蒸煮大豆とその他の原料を、原料毎に搬送して下流側へ供給する供給手段と、
前記供給手段からの原料を、原料毎に貯える貯留手段と、
前記貯留手段に貯えた原料を、原料毎にさらに下流側へ排出する排出手段と、
前記排出手段から排出される原料の積算重量を、原料毎に継続的に測定するための計量手段と、
前記排出手段からの原料の排出量を、原料毎に制御する制御手段とを備えており、
前記制御手段は、
前記排出手段から排出される蒸煮大豆の積算重量が予め設定した積算重量の設定値になることを目指して、蒸煮大豆の前記排出手段からの排出量を制御し、
予め設定した原料の配合比率から算出した比率と、前記排出手段から排出される蒸煮大豆の積算重量の測定値とに基づいて、前記排出手段から排出されるその他の原料の積算重量の設定値を継続的に更新し、
前記排出手段から排出されるその他の原料の積算重量が前記更新した設定値になるように、その他の原料について原料毎に前記排出手段からの排出量を継続的に制御することを特徴とする味噌原料の計量装置。
【請求項6】
その他の原料は、主として麹と塩であり、前記予め設定した原料の配合比率から算出した蒸煮大豆と麹の合算に対する塩の比率と、前記排出手段から排出される蒸煮大豆と麹の積算重量を合算した測定値とに基づいて、前記排出手段から排出される塩の積算重量の設定値を継続的に更新し、塩の積算重量が前記更新した設定値になるように、塩の前記排出手段からの排出量を継続的に制御する請求項5に記載の味噌原料の計量装置。
【請求項7】
前記制御手段は、その他の原料の各原料について、前記排出手段から排出される積算重量の測定値が、前記各原料の積算重量の設定値の60%~90%の範囲内に達したときに、前記各原料に対応する前記排出手段の排出速度を低下させて、前記排出量の制御を行う請求項5又は6に記載の味噌原料の計量装置。
【請求項8】
前記制御手段は、蒸煮大豆とその他の原料の各原料について、前記排出手段から排出される積算重量の測定値が、前記各原料の積算重量の設定値の90%~99.9%の範囲内に達したときに、前記各原料に対応する前記排出手段を停止させて、前記排出量の制御を行う請求項5から7のいずれかに記載の味噌原料の計量装置。
【請求項9】
味噌製造における仕込工程に用いる味噌原料の計量方法であって、
蒸煮大豆とその他の原料を、原料毎に搬送して下流側へ供給する供給手段と、
前記供給手段からの原料を、原料毎に貯える貯留手段と、
前記貯留手段に貯えた原料を、原料毎にさらに下流側へ排出する排出手段と、
前記貯留手段に貯えられる原料の積算重量を、原料毎に継続的に測定するための計量手段と、
前記供給手段からの原料の供給量を、原料毎に制御する制御手段とを用い、
前記制御手段により、
前記貯留手段に貯えられる蒸煮大豆の積算重量が予め設定した積算重量の設定値になることを目指して、蒸煮大豆の前記供給手段からの供給量を制御し、
予め設定した原料の配合比率から算出した比率と、前記貯留手段に貯えられる蒸煮大豆の積算重量の測定値とに基づいて、前記貯留手段に貯えられるその他の原料の積算重量の設定値を継続的に更新し、
前記貯留手段に貯えられるその他の原料の積算重量が前記更新した設定値になるように、その他の原料について原料毎に前記供給手段からの供給量を継続的に制御することを特徴とする味噌原料の計量方法。
【請求項10】
その他の原料は、主として麹と塩であり、前記予め設定した原料の配合比率から算出した蒸煮大豆と麹の合算に対する塩の比率と、前記貯留手段に貯えられる蒸煮大豆と麹の積算重量を合算した測定値とに基づいて、前記貯留手段に貯えられる塩の積算重量の設定値を継続的に更新し、塩の積算重量が前記更新した設定値になるように、塩の前記供給手段からの供給量を継続的に制御する請求項9に記載の味噌原料の計量方法。
【請求項11】
前記制御手段は、その他の原料の各原料について、前記貯留手段に貯えられる積算重量の測定値が、前記各原料の積算重量の設定値の60%~90%の範囲内に達したときに、前記各原料に対応する前記供給手段の供給速度を低下させて、前記供給量の制御を行う請求項9又は10に記載の味噌原料の計量方法。
【請求項12】
前記制御手段は、蒸煮大豆とその他の原料の各原料について、前記貯留手段に貯えられる積算重量の測定値が、前記各原料の積算重量の設定値の90%~99.9%の範囲内に達したときに、前記各原料に対応する前記供給手段を停止させて、前記供給量の制御を行う請求項9から11のいずれかに記載の味噌原料の計量方法。
【請求項13】
味噌製造における仕込工程に用いる味噌原料の計量方法であって、
蒸煮大豆とその他の原料を、原料毎に搬送して下流側へ供給する供給手段と、
前記供給手段からの原料を、原料毎に貯える貯留手段と、
前記貯留手段に貯えた原料を、原料毎にさらに下流側へ排出する排出手段と、
前記排出手段から排出される原料の積算重量を、原料毎に継続的に測定するための計量手段と、
前記排出手段からの原料の排出量を、原料毎に制御する制御手段とを用い、
前記制御手段により、
前記排出手段から排出される蒸煮大豆の積算重量が予め設定した積算重量の設定値になることを目指して、蒸煮大豆の前記排出手段からの排出量を制御し、
予め設定した原料の配合比率から算出した比率と、前記排出手段から排出される蒸煮大豆の積算重量の測定値とに基づいて、前記排出手段から排出されるその他の原料の積算重量の設定値を継続的に更新し、
前記排出手段から排出されるその他の原料の積算重量が前記更新した設定値になるように、その他の原料について原料毎に前記排出手段からの排出量を継続的に制御することを特徴とする味噌原料の計量方法。
【請求項14】
その他の原料は、主として麹と塩であり、前記予め設定した原料の配合比率から算出した蒸煮大豆と麹の合算に対する塩の比率と、前記排出手段から排出される蒸煮大豆と麹の積算重量を合算した測定値とに基づいて、前記排出手段から排出される塩の積算重量の設定値を継続的に更新し、塩の積算重量が前記更新した設定値になるように、塩の前記排出手段からの排出量を継続的に制御する請求項13に記載の味噌原料の計量方法。
【請求項15】
前記制御手段は、その他の原料の各原料について、前記排出手段から排出される積算重量の測定値が、前記各原料の積算重量の設定値の60%~90%の範囲内に達したときに、前記各原料に対応する前記排出手段の排出速度を低下させて、前記排出量の制御を行う請求項13又は14に記載の味噌原料の計量方法。
【請求項16】
前記制御手段は、蒸煮大豆とその他の原料の各原料について、前記排出手段から排出される積算重量の測定値が、前記各原料の積算重量の設定値の90%~99.9%の範囲内に達したときに、前記各原料に対応する前記排出手段を停止させて、前記排出量の制御を行う請求項13から15のいずれかに記載の味噌原料の計量方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、味噌製造の仕込工程に用いる味噌原料の計量装置及び味噌原料の計量方法に関する。
【背景技術】
【0002】
味噌製造においては、発酵・熟成工程に先行して仕込工程が実施される。味噌原料は、主原料である蒸煮大豆とその他の原料であり、その他の原料は麹や塩等である。仕込工程においては、これらの各原料を計量して予め設定した原料の配合比率にした上で均一に混合して、仕込容器に供給する。ここでいう「味噌原料」とは仕込工程に用いる原料のことである。また、「蒸煮大豆」とは大豆に吸水させて熱処理を行ったものの総称であり、加圧蒸し、常圧煮、半煮半蒸しなどの熱処理の方法は問わない。さらに、「麹」は米味噌を製造する場合は米麹、麦味噌を製造する場合は麦麹のことである。
【0003】
仕込工程において各原料の配合比率のばらつきが生じると、発酵や熟成が不均一になるため、味噌の品質を保証するには各原料について予め設定した原料の配合比率が確保されていることが重要である。配合比率のばらつきは、蒸煮大豆の粘性が高いことに起因する。つまり、蒸煮大豆は、塊状になったり、付着したりして計量精度の低下を招く。このため、仕込工程において味噌原料の配合比率を正確に確保するよう、これまでに様々な味噌原料の計量装置や計量方法が提案されている。
【0004】
特許文献1に記載の味噌原料の自動計量方法は、蒸煮大豆とその他の原料である麹及び塩を味噌原料とする仕込工程において、計量精度の低い蒸煮大豆の計量を先に完了させ、この計量値を基準として、蒸煮大豆とその他の原料との比率に従い麹、続いて塩の計量値を演算させて計量するという補正計量を行うことにより、味噌原料の配合比率を確保できるというものである。
【0005】
特許文献2に記載の味噌原料の計量混合方法は、蒸煮大豆とその他の原料である麹及び塩を味噌原料とする仕込工程において、蒸煮大豆の計量時間内に麹及び塩の粗計量(第1段計量)を行い、蒸煮大豆の計量が完了した後に蒸煮大豆の計量値に対して麹及び塩の補正計量(第2段計量)を行うことで、味噌原料の配合比率を確保している。また、麹と塩の補正計量の完了を待たずに、次のバッチの蒸煮大豆の計量を行うことにより、補正計量の時間的負担をなくすというものである。
【0006】
特許文献3に記載の味噌仕込原料の計量供給装置では、蒸煮大豆、麹及び塩を供給する供給機をそれぞれロードセルで支持して常に個々の供給機の全重量を測定可能とし、かつこれらの供給機に各原料の連続的又は間欠的排出が可能な排出装置を設けたことにより、供給機へ入った各原料は徐々に排出装置によって攪拌機に向けて送られ、それらの減量状態が常に測定されて攪拌機への投入量として認識される。このため、蒸煮大豆についても予定の重量分だけ排出できるので麹又は塩の補正計量が不要であり、味噌原料の配合比率を確保できるというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特公昭63-49982号公報
【特許文献2】特開昭56-164760号公報
【特許文献3】特公平8-17669号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載の味噌原料の自動計量方法は、蒸煮大豆の計量を先に完了させた後に、麹、塩の順に補正計量を行うので、毎回計量補正に掛かる時間を要するものであった。
【0009】
特許文献2に記載の味噌原料の計量混合方法は、補正計量の時間的負担をなくすことができるが、麹及び塩の粗計量(第1段計量)は蒸煮大豆の測定とは無関係に進行するため、蒸煮大豆の積算重量の測定値の変動に対応できなかった。つまり、蒸煮大豆の供給が中断したり、仕込工程の最終バッチで蒸煮大豆の残量が所定量を下回った場合、すでに麹及び塩が粗計量(第1段計量)の段階で過剰に供給されてしまい、そのバッチの配合比率がでたらめになっていた。
【0010】
特許文献3に記載の味噌仕込原料の計量供給装置では、大豆供給機、麹供給機及び塩供給機に対してそれぞれの供給コンベアを介して各原料を補給することになるが、その都度全ての排出装置を停止しなければならない。排出装置が停止と運転を繰り返すことで、計量誤差が生じ易くなると共に仕込工程の時間が延長されることとなる。仮に、排出装置の停止を防止する目的で各供給機の収容できる量を増大させて、1日に処理する原料を全て投入してから排出装置の運転を行おうとすると、装置が巨大化してレイアウトが困難になると共にイニシャルコストが上がるために現実的ではない。また、味噌原料の配合比率を管理する構成でもなく、特に、仕込工程最終段階で残りの蒸煮大豆が少なくなって供給量が減少した時に、その他の原料の供給量を追随させて減少させることができず、味噌原料の配合比率を厳守することはできなかった。
【0011】
本発明は、前記のような従来の問題を解決するものであり、味噌原料の計量開始から計量終了まで原料毎に継続的に配合比率に応じた計量が実施され、蒸煮大豆の供給が中断した場合や仕込工程の最終バッチにおいて蒸煮大豆の残量が所定量を下回った場合でも、味噌原料の配合比率が常に維持される味噌原料の計量装置及び味噌原料の計量方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記目的を達成する本発明は、原料の供給量を制御する味噌原料の計量装置及び原料の供給量を制御する味噌原料の計量方法と、原料の排出量を制御する味噌原料の計量装置及び原料の排出量を制御する味噌原料の計量方法とに大別される。本発明において、原料の供給量を制御する味噌原料の計量装置は、味噌製造における仕込工程に用いる味噌原料の計量装置であって、蒸煮大豆とその他の原料を、原料毎に搬送して下流側へ供給する供給手段と、前記供給手段からの原料を、原料毎に貯える貯留手段と、前記貯留手段に貯えた原料を、原料毎にさらに下流側へ排出する排出手段と、前記貯留手段に貯えられる原料の積算重量を、原料毎に継続的に測定するための計量手段と、前記供給手段からの原料の供給量を、原料毎に制御する制御手段とを備えており、前記制御手段は、前記貯留手段に貯えられる蒸煮大豆の積算重量が予め設定した積算重量の設定値になることを目指して、蒸煮大豆の前記供給手段からの供給量を制御し、予め設定した原料の配合比率から算出した比率と、前記貯留手段に貯えられる蒸煮大豆の積算重量の測定値とに基づいて、前記貯留手段に貯えられるその他の原料の積算重量の設定値を継続的に更新し、前記貯留手段に貯えられるその他の原料の積算重量が前記更新した設定値になるように、その他の原料について原料毎に前記供給手段からの供給量を継続的に制御することを特徴とする。
【0013】
本発明において、原料の供給量を制御する味噌原料の計量方法は、味噌製造における仕込工程に用いる味噌原料の計量方法であって、蒸煮大豆とその他の原料を、原料毎に搬送して下流側へ供給する供給手段と、前記供給手段からの原料を、原料毎に貯える貯留手段と、前記貯留手段に貯えた原料を、原料毎にさらに下流側へ排出する排出手段と、前記貯留手段に貯えられる原料の積算重量を、原料毎に継続的に測定するための計量手段と、前記供給手段からの原料の供給量を、原料毎に制御する制御手段とを用い、前記制御手段により、前記貯留手段に貯えられる蒸煮大豆の積算重量が予め設定した積算重量の設定値になることを目指して、蒸煮大豆の前記供給手段からの供給量を制御し、予め設定した原料の配合比率から算出した比率と、前記貯留手段に貯えられる蒸煮大豆の積算重量の測定値とに基づいて、前記貯留手段に貯えられるその他の原料の積算重量の設定値を継続的に更新し、前記貯留手段に貯えられるその他の原料の積算重量が前記更新した設定値になるように、その他の原料について原料毎に前記供給手段からの供給量を継続的に制御することを特徴とする。
【0014】
本発明において、原料の排出量を制御する味噌原料の計量装置は、味噌製造における仕込工程に用いる味噌原料の計量装置であって、蒸煮大豆とその他の原料を、原料毎に搬送して下流側へ供給する供給手段と、前記供給手段からの原料を、原料毎に貯える貯留手段と、前記貯留手段に貯えた原料を、原料毎にさらに下流側へ排出する排出手段と、前記排出手段から排出される原料の積算重量を、原料毎に継続的に測定するための計量手段と、前記排出手段からの原料の排出量を、原料毎に制御する制御手段とを備えており、前記制御手段は、前記排出手段から排出される蒸煮大豆の積算重量が予め設定した積算重量の設定値になることを目指して、蒸煮大豆の前記排出手段からの排出量を制御し、予め設定した原料の配合比率から算出した比率と、前記排出手段から排出される蒸煮大豆の積算重量の測定値とに基づいて、前記排出手段から排出されるその他の原料の積算重量の設定値を継続的に更新し、前記排出手段から排出されるその他の原料の積算重量が前記更新した設定値になるように、その他の原料について原料毎に前記排出手段からの排出量を継続的に制御することを特徴とする。
【0015】
本発明において、原料の排出量を制御する味噌原料の計量方法は、味噌製造における仕込工程に用いる味噌原料の計量方法であって、蒸煮大豆とその他の原料を、原料毎に搬送して下流側へ供給する供給手段と、前記供給手段からの原料を、原料毎に貯える貯留手段と、前記貯留手段に貯えた原料を、原料毎にさらに下流側へ排出する排出手段と、前記排出手段から排出される原料の積算重量を、原料毎に継続的に測定するための計量手段と、前記排出手段からの原料の排出量を、原料毎に制御する制御手段とを用い、前記制御手段により、前記排出手段から排出される蒸煮大豆の積算重量が予め設定した積算重量の設定値になることを目指して、蒸煮大豆の前記排出手段からの排出量を制御し、予め設定した原料の配合比率から算出した比率と、前記排出手段から排出される蒸煮大豆の積算重量の測定値とに基づいて、前記排出手段から排出されるその他の原料の積算重量の設定値を継続的に更新し、前記排出手段から排出されるその他の原料の積算重量が前記更新した設定値になるように、その他の原料について原料毎に前記排出手段からの排出量を継続的に制御することを特徴とする。
【0016】
前記本発明の味噌原料の各計量装置及び前記本発明の味噌原料の各計量方法によれば、その他の原料の積算重量の設定値が継続的に更新され、その他の原料の積算重量が更新した設定値になるように、その他の原料について原料毎に供給手段からの供給量又は排出手段からの排出量が継続的に制御されるので、味噌原料の計量開始から計量終了まで原料毎に継続的に配合比率に応じた計量が実施される。このことにより、原料の供給量を制御する構成において蒸煮大豆の供給が中断した場合、原料の排出量を制御する構成において蒸煮大豆の排出が中断した場合及び仕込工程の最終バッチにおいて蒸煮大豆の残量が所定量を下回った場合でも、味噌原料の配合比率が常に維持されることになり、最終的に味噌の品質が安定する。
【0017】
前記本発明の原料の供給量を制御する味噌原料の計量装置及び前記本発明の原料の供給量を制御する味噌原料の計量方法においては、以下の各構成とすることが好ましい。その他の原料は、主として麹と塩であり、前記予め設定した原料の配合比率から算出した蒸煮大豆と麹の合算に対する塩の比率と、前記貯留手段に貯えられる蒸煮大豆と麹の積算重量を合算した測定値とに基づいて、前記貯留手段に貯えられる塩の積算重量の設定値を継続的に更新し、塩の積算重量が前記更新した設定値になるように、塩の前記供給手段からの供給量を継続的に制御することが好ましい。味噌の品質保証上、特に重要なのが塩分濃度の均一化であり、発酵・熟成工程に大きな影響を及ぼす。蒸煮大豆と麹の合算に対する塩の比率が常に維持されることにより、発酵・熟成も均一化でき、味噌の品質が安定するとともに、品質の向上を図ることができる。
【0018】
前記制御手段は、その他の原料の各原料について、前記貯留手段に貯えられる積算重量の測定値が、前記各原料の積算重量の設定値の60%~90%の範囲内に達したときに、前記各原料に対応する前記供給手段の供給速度を低下させて、前記供給量の制御を行うことが好ましい。この構成では、その他の原料の積算重量の設定値に対する測定値の割合が、小さいときは供給速度を速くし、大きいときは供給速度を遅くする。このことにより、その他の原料の供給量を減らして徐々に設定値へと近づけることが可能となり、計量精度の向上を図ることができる。
【0019】
前記制御手段は、蒸煮大豆とその他の原料の各原料について、前記貯留手段に貯えられる積算重量の測定値が、前記各原料の積算重量の設定値の90%~99.9%の範囲内に達したときに、前記各原料に対応する前記供給手段を停止させて、前記供給量の制御を行うことが好ましい。供給手段は、停止信号によりすぐに停止することができないため、惰性で原料が供給されて誤差が生じる。また、供給手段から排出されて計量手段に到達していない空中の原料の重量分も誤差になる。これらの誤差分を見越して少し早めに供給手段を停止させることにより、計量精度の向上を図ることができる。
【0020】
前記本発明の原料の排出量を制御する味噌原料の計量装置及び前記本発明の原料の排出量を制御する味噌原料の計量方法においては、以下の各構成とすることが好ましい。その他の原料は、主として麹と塩であり、前記予め設定した原料の配合比率から算出した蒸煮大豆と麹の合算に対する塩の比率と、前記排出手段から排出される蒸煮大豆と麹の積算重量を合算した測定値とに基づいて、前記排出手段から排出される塩の積算重量の設定値を継続的に更新し、塩の積算重量が前記更新した設定値になるように、塩の前記排出手段からの排出量を継続的に制御することが好ましい。味噌の品質保証上、特に重要なのが塩分濃度の均一化であり、発酵・熟成工程に大きな影響を及ぼす。蒸煮大豆と麹の合算に対する塩の比率が常に維持されることにより、発酵・熟成も均一化でき、味噌の品質が安定するとともに、品質の向上を図ることができる。
【0021】
前記制御手段は、その他の原料の各原料について、前記排出手段から排出される積算重量の測定値が、前記各原料の積算重量の設定値の60%~90%の範囲内に達したときに、前記各原料に対応する前記排出手段の排出速度を低下させて、前記排出量の制御を行うことが好ましい。この構成では、その他の原料の積算重量の設定値に対する測定値の割合が、小さい時は排出速度を速くし、大きい時は排出速度を遅くする。このことにより、その他の原料の排出量を減らして徐々に設定値へと近づけることが可能となり、計量精度の向上を図ることができる。
【0022】
前記制御手段は、蒸煮大豆とその他の原料の各原料について、前記排出手段から排出される積算重量の測定値が、前記各原料の積算重量の設定値の90%~99.9%の範囲内に達したときに、前記各原料に対応する前記排出手段を停止させて、前記排出量の制御を行うことが好ましい。排出手段は、停止信号によりすぐに停止することができないため、惰性で原料が排出されて誤差が生じる。この誤差分を見越して少し早めに排出手段を停止させることにより、計量精度の向上を図ることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明の効果は前記のとおりであり、その他の原料の積算重量の設定値が継続的に更新され、その他の原料の積算重量が更新した設定値になるように、その他の原料について原料毎に供給手段からの供給量又は排出手段からの排出量が継続的に制御されるので、味噌原料の計量開始から計量終了まで原料毎に継続的に配合比率に応じた計量が実施される。このことにより、原料の供給量を制御する構成において蒸煮大豆の供給が中断した場合、原料の排出量を制御する構成において蒸煮大豆の排出が中断した場合及び仕込工程の最終バッチにおいて蒸煮大豆の残量が所定量を下回った場合でも、味噌原料の配合比率が常に維持されることになり、最終的に味噌の品質が安定する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の実施形態1に係る計量装置を含む仕込工程の構成図。
【
図2】本発明の実施形態1に係る計量方法のフローチャート。
【
図3】本発明の実施形態1に係る計量方法のタイムチャート。
【
図4】本発明の実施形態2に係る計量装置を含む仕込工程の構成図。
【
図6】本発明の実施形態2に係る計量方法のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。本発明は、原料の供給量を制御する味噌原料の計量装置及び原料の供給量を制御する味噌原料の計量方法と、原料の排出量を制御する味噌原料の計量装置及び原料の排出量を制御する味噌原料の計量方法とに大別される。以下、本発明のうち、前者の原料の供給量を制御する発明に対応する実施形態を実施形態1として説明し、後者の原料の排出量を制御する実施形態を実施形態2として説明する。
【0026】
図1は本発明の実施形態1に係る味噌原料の計量装置1(以下、単に「計量装置1」という。)を含む仕込工程の構成図である。計量装置1は、味噌製造の仕込工程に用いる装置である。味噌原料は、主原料である蒸煮大豆とその他の原料であり、その他の原料として、麹、塩、事前に麹と塩を混合した塩切麹等が挙げられる。
図1に示した計量装置1は、蒸煮大豆、麹及び塩の各原料を計量して所定の配合比率にした上で、混合手段20に供給する(矢印g~i)。
【0027】
図1において、蒸煮大豆は、蒸煮大豆供給手段2により搬送されて下流側の蒸煮大豆計量排出手段5へ供給される(矢印a、b)。同様に、麹は、麹供給手段3により搬送されて下流側の麹計量排出手段6へ供給される(矢印c、d)。また、塩は、塩供給手段4により搬送されて下流側の塩計量排出手段7へ供給される(矢印e、f)。
【0028】
蒸煮大豆供給手段2、麹供給手段3及び塩供給手段4の機構は特に限定はなく、本実施形態では、蒸煮大豆供給手段2及び麹供給手段3はベルトコンベアであり、塩供給手段4はスクリューコンベアである。
【0029】
蒸煮大豆計量排出手段5、麹計量排出手段6及び塩計量排出手段7は、いずれも貯留手段であるホッパー10、計量手段であるロードセル11、排出手段である排出シャッター12、シリンダ機構13を備えている。ホッパー10は、ロードセル11を介して吊り下げられており、ホッパー10内の原料の重量はロードセル11で測定可能である。排出シャッター12は、シリンダ機構13により開閉可能であり、ホッパー10内への原料の貯留と、ホッパー10下方への原料の排出とを切り換えることができる。
【0030】
制御手段9は、蒸煮大豆供給手段2、麹供給手段3及び塩供給手段4からの原料の供給量を原料毎に制御するものであり、各ロードセル11からの測定値に基づく各種設定値の算出や測定値と設定値の比較、各排出シャッター12の開閉制御も行う。
図1の破線は、制御手段9に関する信号の経路を示している。
【0031】
以下、
図2のフローチャートを参照しながら、計量装置1を運転させたときの計量方法について説明する。便宜のため、味噌原料は、主原料である蒸煮大豆とその他の原料である麹の2つの原料の例で説明する。
図2は、計量装置1をバッチ式に運転する例を示しており、1バッチ単位で計量が完了し、1バッチ単位で運転が繰り返される。1バッチの運転が開始すると、
図1において、蒸煮大豆供給手段2上への蒸煮大豆の供給が開始し(矢印a)、蒸煮大豆供給手段2が起動する(
図2のステップ100~101)。同様に、
図1において、麹供給手段3上への麹の供給が開始し(矢印c)、麹供給手段3が起動する(
図2のステップ107~108)。
【0032】
図1において、蒸煮大豆供給手段2上の蒸煮大豆は、蒸煮大豆計量排出手段5のホッパー10内に貯留される(矢印b)。蒸煮大豆計量排出手段5が備えるロードセル11の測定値に基づき、ホッパー10内において継時的に重量が増加していく蒸煮大豆の積算重量Xn’を測定する(
図2のステップ102)
【0033】
蒸煮大豆供給手段2への蒸煮大豆の供給が中断したり、機械的なトラブルなどが発生しない限り蒸煮大豆供給手段2の運転は継続し(
図2のステップ103)、制御手段9は、供給される蒸煮大豆の積算重量の測定値Xn’が1バッチ毎に予め設定した蒸煮大豆の積算重量の設定値Xに達したか否かを判断する(
図2のステップ104)。設定値Xに達していない場合は、
図2のステップ101~104を繰り返す。
図2のステップ101~104を繰り返している間に蒸煮大豆の供給中断等が起こった場合や蒸煮大豆の積算重量の設定値Xn’が設定値Xに達した場合には、蒸煮大豆供給手段2をOFFし(
図2のステップ105)、蒸煮大豆の供給が完了する(
図2のステップ106)。
【0034】
ここで、後の説明の便宜のため、Xn’等の各種変数の意味を下記表1に示す。
【表1】
【0035】
制御手段9は、蒸煮大豆の積算重量の測定値Xn’が検出されると、予め設定した原料の配合比率から算出した比率Y/X及び測定値Xn’に基づいて、麹の積算重量の設定値Ynを継続的に更新する(
図2のステップ109)。具体的には、設定値Ynは、表1のとおりであり、予め設定した原料の配合比率から算出した比率Y/Xに蒸煮大豆の積算重量の測定値Xn’を乗じて算出される。
【0036】
図1において、麹計量排出手段6が備えるロードセル11の測定値に基づき、ホッパー10内において継時的に重量が増加していく麹の積算重量の測定値Yn’を計量しており(
図2のステップ110)、制御手段9は、麹の積算重量の測定値Yn’が麹の積算重量の設定値Ynに達したか否かを判断する(
図2のステップ111)。設定値Ynに達していない場合は、
図2のステップ108~111を繰り返す。この繰り返しにより、麹の積算重量の測定値Yn’が麹の積算重量の設定値Ynに達した場合には、麹供給手段3を一旦停止(OFF)させる(
図2のステップ112)。
【0037】
計量装置1の運転中は、この制御が継続的に実施されるので、麹の積算重量の設定値Ynは、蒸煮大豆の積算重量の測定値Xn’に対応する設定値に継続的に更新され、更新された設定値Ynになるように、麹供給手段3からの供給量が継続的に制御されることになる。このため、計量装置1の計量開始から計量終了まで継続的に、予め設定した原料の配合比率から算出した比率Y/Xに応じた値になるように麹の積算重量が制御されることになる。したがって、
図2のステップ103の判断に従って、蒸煮大豆の供給を中断させる場合には、蒸煮大豆供給手段2を停止(OFF)して蒸煮大豆の供給が完了し(
図2のステップ105~106)、この時点で最終的な蒸煮大豆の積算重量の測定値Xn’を確定する。そして、最終的な測定値Xn’に対応する麹の積算重量の設定値Ynに測定値Yn’が達すれば麹の供給が完了する(
図2のステップ111~114)。これにより、蒸煮大豆の供給が中断した場合であっても、予め設定した原料の配合比率から算出した比率Y/Xが常に維持されるため、最終的に味噌の品質が安定することになる。
【0038】
また、本実施形態においては、蒸煮大豆は使い切りであり、仕込工程の最終バッチにおいて蒸煮大豆の残量が所定量を下回る場合がある。この場合は、前記の蒸煮大豆の供給が中断した場合と同様に、
図2のステップ103の判断に従って、蒸煮大豆供給手段2を停止(OFF)し(
図2のステップ105)、以後の処理の流れは、前記の蒸煮大豆の供給が中断した場合と同様である。これにより、最終バッチにおいて蒸煮大豆の残量が所定量を下回る場合であっても、予め設定した原料の配合比率から算出した比率Y/Xが常に維持されるため、最終的に味噌の品質が安定することになる。
【0039】
計量方法について、
図3を参照しながらより具体的に説明する。
図3は、計量装置1を運転させたときの計量方法を示したタイムチャートであり、蒸煮大豆供給手段2と麹供給手段3のON/OFF状態を時系列的に示している。以下、適宜数値例を用いるが、これらは一例である。
【0040】
図3において、1バッチ目の運転開始時が時刻0である。蒸煮大豆供給手段2は、時刻t7(44秒)において、ONからOFFに切り換わる。すなわち、時刻t7で、
図2のステップ104において、蒸煮大豆の積算重量の測定値Xn’が、1バッチ毎に予め設定した蒸煮大豆の積算重量の設定値Xに達したと判断され、蒸煮大豆供給手段2がOFFに切り換わり(
図2のステップ105)、蒸煮大豆の供給が完了する(
図2のステップ106)。
【0041】
図3に示したように、蒸煮大豆供給手段2がONの間、麹供給手段3はON/OFFが繰り返されている。具体的には、麹供給手段3は、時刻t1~t6及び時刻t8の各タイミングで、ONからOFFに切り換わっている。例えば、時刻t1において、ONからOFFに切り換わっているのは、麹の積算重量の測定値Yn’が、麹の積算重量の設定値Ynに達したことを意味する(
図2のステップ109~112)。
【0042】
このことは、時刻t2~t6及び時刻t8においても、同様であるが、時刻t8よりも前の時刻t7において、蒸煮大豆の供給は完了しているので(
図2のステップ106)、
図2のステップ113において、蒸煮大豆の供給は完了していると判断され、時刻t8において麹の供給も完了する(
図2のステップ114)。
【0043】
蒸煮大豆の供給が完了した時刻t7以降は、
図1に示した排出シャッター12を開いてホッパー10から下方へ蒸煮大豆を排出して(
図2のステップ115)、混合手段20に供給する(矢印h)。蒸煮大豆の排出に伴う切替時間6秒を経て1バッチ目の運転が終了する。切替時間6秒は、蒸煮大豆の排出時間(4秒)と排出シャッター12の開閉で発生する振動の消失に要するロードセル11の安定時間(2秒)の合計である。
【0044】
同様に、麹の供給が完了した時刻t8以降は、
図1に示した排出シャッター12を開いてホッパー10から下方へ麹を排出して(
図2のステップ116)、混合手段20に供給する(矢印g)。麹の排出に伴う切替時間4秒を経て1バッチ目の運転が終了する。切替時間4秒は、麹の排出時間(2秒)と排出シャッター12の開閉で発生する振動の消失に要するロードセル11の安定時間(2秒)の合計である。
【0045】
蒸煮大豆及び麹の排出が完了した時点で、全原料の排出が完了したと判断され(
図2のステップ117)、1バッチ目の運転が終了する。これと同時に、
図3に示したように、2バッチ目の運転が開始し、以後、2バッチ目の運転が終了すると、3バッチ目の運転が開始する。
【0046】
前記のとおり、本実施形態においては、蒸煮大豆は使い切りであるので、仕込工程の最終バッチにおいて蒸煮大豆の残量が所定量を下回る場合がある。この場合、最終バッチの運転時間は短くなり、
図3に示した1バッチ目においては、1バッチ目の運転開始から44秒でONからOFFに切り換っているが、最終バッチにおいては、この44秒が例えば30秒になる。これに伴い、最終バッチにおいては、麹供給手段3のON/OFFの切換り回数も少なくなる。
【0047】
図2のフローチャートは、説明の便宜のために、味噌原料が主原料である蒸煮大豆とその他の原料である麹の2つの原料の例であるが、その他の原料として塩を加え一般的な味噌原料を使用した例について説明する。この場合、詳細は下記表2のとおり、予め設定した原料の配合比率から算出した蒸煮大豆と麹の合算に対する塩の比率と、蒸煮大豆の積算重量の測定値Xn’と麹の積算重量の測定値Yn’を合算した測定値に基づいて、塩の積算重量の設定値Znを継続的に更新し、塩の積算重量の測定値Zn’が設定値Znになるように、塩供給手段4からの供給量を継続的に制御すればよい。
【0048】
塩の積算重量の設定値Znの算出要領を表2に示す。麹の積算重量の設定値Ynの算出要領は表1と同じである。
【表2】
【0049】
味噌の品質保証上、特に重要なのが塩分濃度の均一化であり、発酵・熟成工程に大きな影響を及ぼす。表2の実施形態では、蒸煮大豆と麹の合算に対する塩の比率が常に維持されることにより、発酵・熟成も均一化でき、味噌の品質が安定するとともに、品質の向上を図ることができる。
【0050】
以上、実施形態1について説明したが、
図1に示した計量装置1において、麹供給手段3による麹の供給速度は一定でもよいが、適宜変更してもよい。具体的には、ホッパー10に貯えられる麹の積算重量の測定値が、麹の積算重量の設定値の60%~90%の範囲内に達したときに、麹供給手段3の供給速度を低下させてもよい。この場合、ホッパー10に貯えられる麹の積算重量の設定値に対する麹の積算重量の測定値の割合が小さいときは、麹供給手段3の供給速度が速くなり、同割合が大きくなると、麹供給手段3の供給速度が遅くなる。この制御では、麹の積算重量の設定値が更新されると、麹供給手段3の供給速度は再び速くなり、供給速度が速い状態と遅い状態とが交互に繰り返される。このことにより、麹の供給量を減らして徐々に設定値へと近づけることが可能となり、計量精度の向上を図ることができる。このことは、塩についても同様であり、その他の原料として麹や塩以外の原料を用いたときも同様である。
【0051】
また、
図1に示した計量装置1において、蒸煮大豆とその他の原料の各原料について、ホッパー10に貯えられる積算重量の測定値が、各原料の積算重量の設定値に到達する寸前に、各原料に対応する供給手段を停止させてもよい。具体的には、ホッパー10に貯えられる麹の積算重量の測定値が、麹の積算重量の設定値の90%~99.9%の範囲内に達したときに、麹供給手段3を停止させてもよい。この場合、麹供給手段3の停止後、蒸煮大豆の供給により、ホッパー10に貯えられる麹の積算重量の設定値に対する麹の積算重量の測定値の割合が90%を下回ったときは、麹供給手段3を再稼働し、同割合が90%~99.9%の範囲内に達すると、麹供給手段3を停止する。この制御では、麹の積算重量の設定値が更新されると、停止していた麹供給手段3は再稼働し、停止と稼働とが交互に繰り返される。麹供給手段3は、停止信号によりすぐに停止することができないため、惰性で麹が供給されて誤差が生じる。また、麹供給手段3から排出されて麹計量排出手段6に到達していない空中の麹の重量分も誤差になる。これらの誤差分を見越して少し早めに麹供給手段3を停止させることにより、計量精度の向上を図ることができる。このことは、蒸煮大豆及び塩についても同様であり、その他の原料として麹や塩以外の原料を用いたときも同様である。また、各供給手段を停止させる積算重量の設定値に対する割合は、各原料でそれぞれ設定するほうが好ましい。
【0052】
図1に示した計量装置1において、蒸煮大豆供給手段2から蒸煮大豆計量排出手段5へ蒸煮大豆が直接供給されるが、蒸煮大豆供給手段2と蒸煮大豆計量排出手段5との間に、溜めホッパーを介在させてもよい。次の1バッチ用の蒸煮大豆を予め溜めホッパーに溜めることにより、蒸煮大豆供給手段2を連続運転又は停止時間を短縮することが可能となり、仕込工程全体の時間短縮ができる。この場合、蒸煮大豆供給手段2と溜めホッパーを一体として蒸煮大豆の供給手段と見なすことになる。
【0053】
以下、本発明の実施形態2について説明する。
図4は本発明の実施形態2に係る味噌原料の計量装置30(以下、単に「計量装置30」という。)を含む仕込工程の構成図である。実施形態2は実施形態1に比べ装置構成が異なっているが、主原料、その他の原料に関しては、実施形態1と同様であるので、原料についての説明は省略する。
【0054】
図4に示した計量装置30は、蒸煮大豆、麹及び塩の各原料を計量して所定の配合比率にした上で、搬送手段50上に供給し、続いて混合手段(図示せず)に供給する。搬送手段50の機構は特に限定はなく、本実施形態ではベルトコンベアである。
【0055】
図4において、蒸煮大豆は、蒸煮大豆供給手段31により搬送されて下流側の蒸煮大豆計量排出手段34へ供給される(矢印j、k)。同様に、麹は、麹供給手段32により搬送されて下流側の麹計量排出手段35へ供給される(矢印l、m)。また、塩は、塩供給手段33により搬送されて下流側の塩計量排出手段36へ供給される(矢印n、o)。
【0056】
蒸煮大豆供給手段31、麹供給手段32及び塩供給手段33の機構は特に限定はなく、本実施形態では、蒸煮大豆供給手段31及び麹供給手段32はベルトコンベアであり、塩供給手段33はスクリューコンベアである。
【0057】
蒸煮大豆計量排出手段34、麹計量排出手段35及び塩計量排出手段36は、いずれも貯留手段であるホッパー40、計量手段であるロードセル41を備えている。蒸煮大豆計量排出手段34は蒸煮大豆排出手段であるスクリューフィーダ42aを備えており、麹計量排出手段35は麹排出手段であるスクリューフィーダ42bを備えており、塩計量排出手段36は塩排出手段であるスクリューフィーダ42cを備えている。スクリューフィーダ42a~42cは、スクリューを回転させることにより、原料を送り出す機構である。スクリューフィーダは一例であり、他の機構でもよく、ベルト上の原料を送り出す機構であるベルトフィーダであってもよい。
【0058】
ホッパー40は、ロードセル41を介して吊り下げられている。例えば蒸煮大豆計量排出手段34においては、ロードセル41により、ホッパー40、ホッパー40内の蒸煮大豆及びスクリューフィーダ42aの総重量を測定できる。
【0059】
図5は、
図4に示した計量装置30の平面図を示している。
図5は、蒸煮大豆計量排出手段34、麹計量排出手段35及び塩計量排出手段36と搬送手段50の位置関係を示す図であり、これら以外の図示は省略している。
図5において、搬送手段50の横に配置されている蒸煮大豆計量排出手段34、麹計量排出手段35及び塩計量排出手段36の各スクリューフィーダ42a~42cで運ばれる原料が、搬送手段50上に供給され、各原料は下流側に搬送される(矢印p)。
【0060】
図4において、制御手段43は、スクリューフィーダ42a~42cからの原料の排出量を原料毎に制御するものであり、各ロードセル41からの測定値に基づく各種設定値の算出や測定値と設定値の比較、蒸煮大豆供給手段31、麹供給手段32及び塩供給手段33の制御も行う。
【0061】
以下、
図6のフローチャートを参照しながら、計量装置30を運転させたときの計量方法について説明する。便宜のため、味噌原料は、主原料である蒸煮大豆とその他の原料である麹の2つの原料の例で説明する。
図6は計量装置30を、
図2と同様に、バッチ式に運転する例を示しており、1バッチ単位で計量が完了し、1バッチ単位で運転が繰り返される。1バッチの運転が開始すると、
図4において、蒸煮大豆供給手段31が起動して、蒸煮大豆計量排出手段34のホッパー40への蒸煮大豆の貯留が開始する(矢印k、
図6のステップ200)。同様に、
図4において麹供給手段32が起動して、麹計量排出手段35のホッパー40への麹の貯留が開始する(矢印m、
図6のステップ207)。本実施形態では、ホッパー40内の初期貯留量は1バッチ分以上であることを前提とする。
【0062】
蒸煮大豆供給手段31が停止し、ホッパー40内への蒸煮大豆の貯留が完了すると、
図4及び
図5において、蒸煮大豆計量排出手段34のスクリューフィーダ42a(蒸煮大豆排出手段)が起動し、スクリューフィーダ42aから搬送手段50に向けて蒸煮大豆が排出される(
図6のステップ201)。同様に、
図4及び
図5において、麹計量排出手段35のスクリューフィーダ42b(麹排出手段)が起動し、スクリューフィーダ42bから搬送手段50に向けて麹が排出される(
図6のステップ208)。
【0063】
図4及び
図5において、スクリューフィーダ42aから蒸煮大豆が連続的に排出されると、ホッパー40内の蒸煮大豆の貯留量は減少していき、蒸煮大豆の排出量は積算されていく。この積算重量すなわちスクリューフィーダ42aから排出される蒸煮大豆の積算重量Xn’は、蒸煮大豆計量排出手段34が備えるロードセル41の測定値に基づき測定される(
図6のステップ202)。
図4において、蒸煮大豆計量排出手段34のロードセル41は、蒸煮大豆を貯留したホッパー40及びスクリューフィーダ42aの総重量を経時的に測定しており、この測定値により初期総重量からの減少量が定まり、この減少量が排出される蒸煮大豆の積算重量の測定値Xn’となる。
【0064】
機械的なトラブルなどが発生しない限りスクリューフィーダ42aの運転は継続し(
図6のステップ203)、制御手段43は、排出される蒸煮大豆の積算重量の測定値Xn’が、1バッチ毎に予め設定した蒸煮大豆の積算重量の設定値Xに達したか否かを判断する(
図6のステップ204)。設定値Xに達していない場合は、
図6のステップ201~204を繰り返す。
図6のステップ201~204を繰り返している間に蒸煮大豆の排出中断等が起こった場合や蒸煮大豆の積算重量の設定値Xn’が設定値Xに達した場合には、スクリューフィーダ42aをOFFし(
図6のステップ205)、蒸煮大豆の排出が完了する(
図2のステップ206)。
【0065】
Xn’等の各種変数の意味は、実施形態1における表1と同じである。ただし、実施形態1においては、表1における「積算重量」、「設定値」、「測定値」は、原料の供給量に関する値のことであるが、実施形態2においては、原料の排出量に関する値のことである。
【0066】
制御手段43は、蒸煮大豆の積算重量の測定値Xn’が検出されると、予め設定した原料の配合比率から算出した比率Y/X及び測定値Xn’に基づいて、麹の積算重量の設定値Ynを継続的に更新する(
図6のステップ209)。具体的には、設定値Ynは、表1のとおりであり、予め設定した原料の配合比率から算出した比率Y/Xに蒸煮大豆の積算重量の測定値Xn’を乗じて算出される。
【0067】
図4において、麹計量排出手段35が備えるロードセル41の測定値に基づき、スクリューフィーダ42bから排出される麹の積算重量の測定値Yn’を計量しており(
図6のステップ210)、制御手段43は、麹の積算重量の測定値Yn’が麹の積算重量の設定値Ynに達したか否かを判断する(
図2のステップ211)。設定値Ynに達していない場合は、
図6のステップ208~211を繰り返す。この繰り返しにより、麹の積算重量の測定値Yn’が麹の積算重量の設定値Ynに達した場合には、スクリューフィーダ42bを一旦停止(OFF)させる(
図6のステップ212)。
【0068】
蒸煮大豆の排出が完了する(
図2のステップ206)と、
図6のステップ213において、蒸煮大豆の排出は完了していると判断され、麹の排出も完了する(
図6のステップ214)。このとき、全原料の排出が完了したと判断され(
図6のステップ215)、1バッチ目の運転が終了する。これと同時に、2バッチ目の運転が開始し、以後、2バッチ目の運転が終了すると、3バッチ目の運転が開始する。
【0069】
計量装置30の運転中は、前記のような制御が継続的に実施されるので、麹の積算重量の設定値Ynは、蒸煮大豆の積算重量の測定値Xn’に対応する設定値に継続的に更新され、更新された設定値Ynになるように、スクリューフィーダ42bからの排出量が継続的に制御されることになる。このため、計量装置30の計量開始から計量終了まで継続的に、麹の積算重量が予め設定した原料の配合比率から算出した比率Y/Xに応じた値になるように制御されることになる。したがって、
図6のステップ203の判断に従って、蒸煮大豆の供給を中断させる場合には、スクリューフィーダ42aを停止(OFF)して蒸煮大豆の排出が完了し(
図6のステップ205~206)、この時点で最終的な蒸煮大豆の積算重量の測定値Xn’を確定する。そして、最終的な測定値Xn’に対応する麹の積算重量の設定値Ynに測定値Yn’が達すれば麹の排出が完了する(
図6のステップ211~214)。これにより、蒸煮大豆の排出が中断した場合であっても、予め設定した原料の配合比率から算出した比率Y/Xが常に維持されるため、最終的に味噌の品質が安定することになる。
【0070】
また、実施形態2において、蒸煮大豆を使い切りにすると、実施形態1と同様に、仕込工程の最終バッチにおいて蒸煮大豆の残量が所定量を下回る場合がある。この場合は、前記の蒸煮大豆の排出が中断した場合と同様に、
図6のステップ203の判断に従って、スクリューフィーダ42aを停止(OFF)し(
図6のステップ205)、以後の処理の流れは、前記の蒸煮大豆の排出が中断した場合と同様である。これにより、最終バッチにおいて蒸煮大豆の残量が所定量を下回る場合であっても、予め設定した原料の配合比率から算出した比率Y/Xが常に維持されるため、最終的に味噌の品質が安定することになる。
【0071】
図6のフローチャートは、説明の便宜のために、味噌原料が主原料である蒸煮大豆とその他の原料である麹の2つの原料の例であるが、その他の原料として塩を加え一般的な味噌原料を使用した例について説明する。この場合、詳細は前記表2のとおり、予め設定した原料の配合比率から算出した蒸煮大豆と麹の合算に対する塩の比率と、蒸煮大豆の積算重量の測定値Xn’と麹の積算重量の測定値Yn’を合算した測定値に基づいて、塩の積算重量の設定値Znを継続的に更新し、塩の積算重量の測定値Zn’が設定値Znになるように、スクリューフィーダ42cからの排出量を継続的に制御すればよい。
【0072】
麹の積算重量の設定値Ynの算出要領は実施形態1の表1及び表2と同じであり、塩の積算重量の設定値Znの算出要領は実施形態1の表2と同じである。Xn’等の各種変数の意味は、実施形態1における表1と同じである。ただし、実施形態1においては、表1及び表2における「積算重量」、「設定値」、「測定値」は、原料の供給量に関する値のことであるが、実施形態2においては、原料の排出量に関する値のことである。
【0073】
実施形態2において表2を適用した場合は、実施形態1において表2を適用した場合と同様に、蒸煮大豆と麹の合算に対する塩の比率が常に維持されることにより、発酵や熟成も均一化でき、味噌の品質が安定するとともに、品質の向上を図ることができる。
【0074】
以上、実施形態2について説明したが、
図4に示した計量装置30において、スクリューフィーダ42bによる麹の排出速度は一定でもよいが、適宜変更してもよい。具体的には、スクリューフィーダ42bから排出される麹の積算重量の測定値が、麹の積算重量の設定値の60%~90%の範囲内に達したときに、スクリューフィーダ42bの排出速度を低下させてもよい。この場合、スクリューフィーダ42bから排出される麹の積算重量の設定値に対する麹の積算重量の測定値の割合が小さいときは、スクリューフィーダ42bの排出速度が速くなり、同割合が大きくなると、スクリューフィーダ42bの排出速度が遅くなる。この制御では、麹の積算重量の設定値が更新されると、スクリューフィーダ42bの排出速度は再び速くなり、排出速度が速い状態と遅い状態とが交互に繰り返される。このことにより、麹の排出量を減らして徐々に設定値へと近づけることが可能となり、計量精度の向上を図ることができる。このことは、塩についても同様であり、その他の原料として麹や塩以外の原料を用いたときも同様である。
【0075】
また、
図4に示した計量装置30において、蒸煮大豆とその他の原料の各原料について、スクリューフィーダ42bから排出される積算重量の測定値が、各原料の積算重量の設定値に到達する寸前に、各原料に対応するスクリューフィーダ42a~42cを停止させてもよい。具体的には、スクリューフィーダ42bから排出される麹の積算重量の測定値が、麹の積算重量の設定値の90%~99.9%の範囲内に達したときに、スクリューフィーダ42bを停止させてもよい。この場合、スクリューフィーダ42bの停止後、蒸煮大豆の排出により、スクリューフィーダ42bから排出される麹の積算重量の設定値に対する麹の積算重量の測定値の割合が90%を下回ったときは、スクリューフィーダ42bを再稼働し、同割合が90%~99.9%の範囲内に達すると、スクリューフィーダ42bを停止する。この制御では、麹の積算重量の設定値が更新されると、停止していたスクリューフィーダ42bは再稼働し、停止と稼働とが交互に繰り返される。スクリューフィーダ42bは、停止信号によりすぐに停止することができないため、惰性で麹が排出されて誤差が生じる。これらの誤差分を見越して少し早めにスクリューフィーダ42bを停止させることにより、計量精度の向上を図ることができる。このことは、蒸煮大豆及び塩についても同様であり、その他の原料として麹や塩以外の原料を用いたときも同様である。また、スクリューフィーダ42a~42cを停止させる積算重量の設定値に対する割合は、各原料でそれぞれ設定するほうが好ましい。
【0076】
以上、本発明の実施形態について説明したが、前記実施形態は適宜変更したものであってもよい。例えば、装置を構成する各部の機構の種類や、装置のレイアウトは適宜変更してもよい。また、表1及び表2において、設定値の算出式を示しているが、これらは一例であり、適宜変更したものであってもよい。
【符号の説明】
【0077】
1,30 味噌原料の計量装置
2,31 蒸煮大豆供給手段
3,32 麹供給手段
4,33 塩供給手段
5,34 蒸煮大豆計量排出手段
6,35 麹計量排出手段
7,36 塩計量排出手段
9,43 制御手段
10,40 ホッパー(貯留手段)
11,41 ロードセル(計量手段)
12 排出シャッター(排出手段)
42a スクリューフィーダ(蒸煮大豆排出手段)
42b スクリューフィーダ(麹排出手段)
42c スクリューフィーダ(塩排出手段)