(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023131043
(43)【公開日】2023-09-21
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20230913BHJP
G09B 29/10 20060101ALI20230913BHJP
G09B 29/00 20060101ALI20230913BHJP
G06Q 40/08 20120101ALI20230913BHJP
【FI】
G06Q50/10
G09B29/10 A
G09B29/00 Z
G06Q40/08
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022035700
(22)【出願日】2022-03-08
(71)【出願人】
【識別番号】595140170
【氏名又は名称】東京海上日動火災保険株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】結城 彰浩
(72)【発明者】
【氏名】富永 稔
【テーマコード(参考)】
2C032
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
2C032HB05
2C032HC08
2C032HC17
2C032HD17
2C032HD26
5L049CC11
5L055BB61
(57)【要約】 (修正有)
【課題】事故発生時の状況を再現する情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】事故再現システム1は、事故を起こした車両20から車両データを収集する収集装置10と、収集装置10から受信した車両データに基づいて、事故状況を再現する再現装置30と、端末40と、を含む。収集装置10は、事故車両から取得された、事故発生時刻のデータを含む時系列データを記憶する記憶部を有する。再現装置30は、ユーザから、時系列データを表示する時刻の指定を受け付ける受付部と、指定された時刻における時系列データを示す事故状況画面を端末に表示させる表示制御部と、を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
事故車両から取得された、事故発生時刻のデータを含む時系列データを記憶する記憶部と、
ユーザから、前記時系列データを表示する時刻の指定を受け付ける受付部と、
前記指定された時刻における前記時系列データを示す事故状況画面を端末に表示させる表示制御部と、
を有する、情報処理装置。
【請求項2】
前記時系列データには、前記事故車両の動きに関する1以上の運動データが含まれており、
前記表示制御部は、前記指定された時刻における前記1以上の走行データについて、数値及び当該数値に対応する態様のアイコンを、前記事故状況画面に表示させる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記時系列データには、前記事故車両のドライバーが行った操作に関する1以上の操作データが含まれており、
前記表示制御部は、前記指定された時刻における前記1以上の操作データについて、数値及び当該数値に対応する態様のアイコンを、前記事故状況画面に表示させる、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記時系列データには、事故が発生した場所を示す事故位置データが含まれており、
前記表示制御部は、前記事故位置データが示す地点を含む地図を、前記事故状況画面に表示させる、
請求項1~3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、更に、前記事故位置データが示す地点の周囲を撮影した画像を、前記事故状況画面に表示させる、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記表示制御部は、前記時系列データのうち指定されたデータを時系列でグラフ化して前記事故状況画面に表示させる、
請求項1~5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
事故車両から取得された、事故発生時刻のデータを含む時系列データを記憶部に記憶するステップと、
ユーザから、前記時系列データを表示する時刻の指定を受け付けるステップと、
前記指定された時刻における前記時系列データを示す事故状況画面を端末に表示させるステップと、
を含む、情報処理装置が行う情報処理方法。
【請求項8】
事故車両から取得された、事故発生時刻のデータを含む時系列データを記憶部に記憶するステップと、
ユーザから、前記時系列データを表示する時刻の指定を受け付けるステップと、
前記指定された時刻における前記時系列データを示す事故状況画面を端末に表示させるステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車には、CAN(Controller Area Network)と呼ばれる車載ネットワークが搭載されており、CANを介して、様々なデータが送受信されている。例えば特許文献1には、CANを介して取得可能なデータの種類が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
自動車事故が生じた場合、保険会社は、保険金の算定等を行うために、車両の走行していた位置、走行速度及びドライバーの運転操作など、事故発生時の状況を把握する必要がある。
【0005】
そこで、本発明は、事故発生時の状況を再現することを可能にする技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、事故車両から取得された、事故発生時刻のデータを含む時系列データを記憶する記憶部と、ユーザから、前記時系列データを表示する時刻の指定を受け付ける受付部と、前記指定された時刻における前記時系列データを示す事故状況画面を端末に表示させる表示制御部と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、事故発生時の状況を再現することを可能にする技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態に係る事故再現システムのシステム構成例を示す図である。
【
図2】収集装置及び再現装置のハードウェア構成例を示す図である。
【
図3】収集装置の機能ブロック構成例を示す図である。
【
図4】再現装置の機能ブロック構成例を示す図である。
【
図6】再現装置が行う処理手順の一例を示す図である。
【
図9】事故状況画面を印刷形式に変換した様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
【0010】
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る事故再現システム1のシステム構成例を示す図である。事故再現システム1は、事故を起こした車両20から車両データを収集する収集装置10と、収集装置10から受信した車両データに基づいて、事故状況を再現する再現装置30と、端末40とを含む。
【0011】
端末40は、例えば保険会社のオペレータ等を含むユーザが操作する端末であり、パーソナルコンピュータ(PC)、ノートPC、スマートフォン、タブレット端末など、あらゆる端末を用いることができる。
【0012】
再現装置30は、収集装置10から、記録日時(タイムスタンプ)と各種データとが対応づけられた車両データを受信する。また、車両データには、車両20の走行位置を示す位置データと、車両20の動きに関する1以上の運動データと、ドライバーが行った操作に関する1以上の操作データとが所定の時間間隔ごと(例えば1秒ごと等)に格納される。
【0013】
位置データは、例えば、緯度及び経度で表されるデータである。運動データは、例えば、車両20の速度、左右方向加速度、及び、前後方向加速度に関するデータ等を含む。操作データは、例えば、ステアリングの操舵角、シフトポジション、ウインカーの動作状態、アクセル操作量、ブレーキ操作量、ライト点灯状態、及び、クラッチ操作量等に関するデータを含む。
【0014】
また、車両データは、更に、事故が生じた日時を示すデータを含む。事故が生じた日時は、例えば、加速度が所定閾値以上である強い衝撃を検出した時刻など、収集装置10等により自動的に推定された時刻であってもよいし、オペレータにより手入力された時刻などであってもよい。また、再現装置30が、車両データに含まれる加速度データを分析することで、事故が生じた時刻を推定することとしてもよい。
【0015】
再現装置30は、ユーザにより指定された車両20に関する車両データに基づいて、事故状況画面を生成して端末40に表示させる。事故状況画面には、所定の時間間隔ごとの車両データのうち指定された時刻における車両データが一覧表示される。端末40を利用するユーザは、事故状況画面を参照し、車両データの時間ごとの変化を確認することで、事故状況を再現することが可能である。
【0016】
<ハードウェア構成>
図2は、収集装置10及び再現装置30のハードウェア構成例を示す図である。収集装置10及び再現装置30は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphical Processing Unit)等のプロセッサ11、メモリ、HDD(Hard Disk Drive)及び/又はSSD(Solid State Drive)等の記憶装置12、有線又は無線通信を行う通信IF(Interface)13、入力操作を受け付ける入力デバイス14、及び情報の出力を行う出力デバイス15を有する。入力デバイス14は、例えば、キーボード、タッチパネル、マウス及び/又はマイク等である。出力デバイス15は、例えば、ディスプレイ、タッチパネル及び/又はスピーカ等である。
【0017】
収集装置10及び再現装置30は、1又は複数の物理的なサーバから構成されていてもよいし、ハイパーバイザー(hypervisor)上で動作する仮想的なサーバを用いて構成されていてもよいし、クラウドサーバを用いて構成されていてもよい。収集装置10及び再現装置30は、情報処理装置又はコンピュータと呼ばれてもよい。
【0018】
<機能ブロック構成>
図3は、収集装置10の機能ブロック構成例を示す図である。収集装置10は、記憶部100と、収集部101と、送信部102とを含む。記憶部100は、収集装置10が備える記憶装置12を用いて実現することができる。また、収集部101と、送信部102とは、収集装置10のプロセッサ11が、記憶装置12に記憶されたプログラムを実行することにより実現することができる。また、当該プログラムは、記憶媒体に格納することができる。当該プログラムを格納した記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体(Non-transitory computer readable medium)であってもよい。非一時的な記憶媒体は特に限定されないが、例えば、USBメモリ又はCD-ROM等の記憶媒体であってもよい。
【0019】
記憶部100は、事故を起こした車両20から収集された、事故が生じた時刻のデータを含む車両データを格納する車両データDB100aを記憶する。
【0020】
収集部101は、事故を起こした車両20から車両データを収集し、車両データDB100aに格納する。
【0021】
送信部102は、車両データDB100aから車両データを取り出して再現装置30に送信する。
【0022】
図4は、再現装置30の機能ブロック構成例を示す図である。再現装置30は、記憶部300と、受信部301と、管理部302と、受付部303と、検索部304と、表示制御部305とを含む。記憶部300は、再現装置30が備える記憶装置12を用いて実現することができる。また、受信部301と、管理部302と、受付部303と、検索部304と、表示制御部305とは、再現装置30のプロセッサ11が、記憶装置12に記憶されたプログラムを実行することにより実現することができる。また、当該プログラムは、記憶媒体に格納することができる。当該プログラムを格納した記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体であってもよい。非一時的な記憶媒体は特に限定されないが、例えば、USBメモリ又はCD-ROM等の記憶媒体であってもよい。
【0023】
記憶部300は、事故車両に関する、事故発生時刻のデータを含む1以上の車両データを格納する車両データDB300aを記憶する。
【0024】
図5は、車両データDB300aの一例を示す図である。
図5に示すように、車両データDB300aには、車両を一意に識別する情報である車両識別情報(例えば車台番号)と、事故発生日時と、事故発生場所を示す情報と、車両データDB300aのレコードを一意に識別する衝撃検知IDと、詳細データとが対応づけて記録されている。詳細データは、所定の時間間隔ごと(例えば1秒ごと等)に、位置情報、記録日時(タイムスタンプ)、加速度、車速(走行速度)、ステアリング操舵角、アクセルペダル操作量、ブレーキペダル操作量、シフトポジション及びウインカー状態等のデータが記録されている。
【0025】
車両データDB300aに格納されている1以上のレコード(
図5における左列以外の各列)のうち一つのレコードを、「車両データ」と呼んでもよい。また、車両データは、時系列に並べられた詳細データを含むことから、「時系列データ」と呼んでもよい。
図4に戻り説明を続ける。
【0026】
受信部301は、収集装置10から車両データを受信する。
【0027】
管理部302は、受信部301で受信した車両データを、車両データDB300aに格納する。また、管理部302は、車両データDB300aに対し、車両データの追加、更新、削除等を行う。
【0028】
受付部303は、端末40を介して、ユーザから、車両データを表示する車両20の指定、及び、車両データを表示する時刻の指定を受け付ける。
【0029】
検索部304は、車両データDB300aを検索することで、ユーザから指定された車両20の車両データを取得する。
【0030】
表示制御部305は、端末40の画面に、車両データに関する各種の画面を表示させる。例えば、表示制御部305は、ユーザから指定された時刻における車両データを示す事故状況画面を、端末40に表示させる。
【0031】
また、車両データには、事故を起こした車両20(事故車両)の動きに関する1以上の運動データ(例えば
図5の加速度及び車速等)が含まれており、表示制御部305は、事故状況画面に、ユーザから指定された時刻における1以上の走行データについて、数値及び当該数値に対応する態様のオブジェクト(例えばスピードメータの形状を有するアイコン等)を表示させるようにしてもよい。
【0032】
また、車両データには、事故を起こした車両20のドライバーが行った操作に関する1以上の操作データ(例えば
図5のステアリング操舵角、シフトポジション、アクセルペダル操作量、ブレーキペダル操作量など)が含まれており、表示制御部305は、ユーザから指定された時刻における1以上の操作データについて、数値及び当該数値に対応する態様のオブジェクト(例えばステアリングの角度を示すアイコン等)を、事故状況画面に表示させるようにしてもよい。
【0033】
また、車両データには、事故が発生した場所を示す事故位置データ(例えば
図5の事故発生場所)が含まれており、表示制御部305は、当該事故位置データが示す地点を含む地図を、事故状況画面に表示させるようにしてもよい。
【0034】
また、表示制御部305は、更に、当該事故位置データが示す地点の周囲を撮影した画像を、事故状況画面に表示させるようにしてもよい。表示制御部305は、当該画像を、例えば、インターネットに接続された他のサーバ等から取得するようにしてもよい。
【0035】
また、表示制御部305、車両データのうちユーザに指定されたデータを時系列でグラフ化して、事故状況画面に表示させるようにしてもよい。
【0036】
<処理手順>
図6は、再現装置30が行う処理手順の一例を示す図である。まず、受付部303は、ユーザから車両データの検索条件を受け付ける(S10)。検索条件は、車両を識別する情報(例えば、車台番号)であってもよいし、車両を識別する情報と事故発生日時との組み合わせであってもよい。続いて、検索部304は、車両データDB300aにアクセスし、「車両識別情報」及び「事故発生日時」が、入力された検索条件に合致する1以上の車両データを検索する。表示制御部305は、検索条件に合致する1以上の車両データを端末40の画面に一覧表示する。
【0037】
続いて、受付部303は、ユーザから、検索された1以上の車両データの中から事故状況画面に表示する車両データの指定を受け付ける(S11)。続いて、受付部303は、ユーザから、ステップS11で指定された車両データのうち、表示する時刻の指定を受け付ける(S12)。例えば、車両データに、午前1時00分00秒から午前1時02分00秒まで1秒間隔でデータが格納されている場合、受付部303は、午前1時00分00秒から午前1時02分00秒までの範囲内で、事故状況画面に表示させる車両データの時刻指定を受け付ける。
【0038】
続いて、表示制御部305は、ステップS12の処理手順で指定された車両データを、端末40の事故状況画面に表示させる(S13)。表示制御部305は、ユーザが事故状況画面を閉じた場合は処理を終了する。また、ユーザが事故状況画面を閉じない場合はステップS12の処理手順に戻り、再度、ユーザから、事故状況画面に表示させる車両データの時刻指定を受け付ける。
【0039】
<表示画面例>
図7は、車両データ検索画面の一例を示す図である。検索条件欄D10は、検索条件として、車台番号の指定及び事故発生日時の範囲の指定を受け付ける。検索ボタンB10が押下されると、検索部304は、車両データDB300aにアクセスし、車両データDB300aにおける「車両識別情報」及び「事故発生日時」が、検索条件に入力された車台番号及び事故発生日時の範囲に対応する1以上の車両データを検索する。表示制御部305は、検索結果欄D12に、検索条件に合致する車両データを一覧表示する。検索結果欄D12で、表示対象の車両データが選択されると、検索部304は、車両データDB300aから、選択された車両データを抽出する。
【0040】
図8は、事故状況画面の一例を示す図である。表示制御部305は、車両データDB300aから抽出した車両データを、事故状況画面に表示する。車両情報欄D100には、事故発生日時、車台番号、事故発生場所等が表示される。時刻指定欄D110には、ユーザから、車両データを表示させる時刻の指定を受け付けるシークバーが表示される。
図7において「表示時刻」は、事故状況画面に表示されている車両データの時刻を示す。なお、表示制御部305は、再生ボタンB100が押下された場合、後述する操作データ領域D140、車両前面状態D160及び車両後面状態D170に車両データを表示させる時刻を、時系列順に、自動的に切り替えるようにしてもよい。例えば、再生ボタンB100が押下された場合、表示制御部305は、12時34分56秒の車両データを表示させ、1秒後に12時34分57秒の車両データを表示させ、更に1秒後に12時34分58秒の車両データを表示させるというように、表示させる車両データを所定間隔で順次切り替えるようにしてもよい。
【0041】
地図表示領域D120には、事故発生場所を含む地図が表示される。表示制御部305は、例えば外部のサーバにアクセスすることで地図描画データを取得し、取得した地図描画データを、地図表示領域D120に表示させるようにしてもよい。このとき、表示制御部305は、地図上に、事故発生場所を示すアイコンを重ねて表示するようにしてもよい。画像表示領域D120には、事故発生場所が示す地点の周囲を撮影した画像が表示される。
【0042】
運動・操作データ領域D140には、時刻指定欄D110で指定された時刻における、ハンドル操舵角、車速、前後方向加速度、左右方向加速度、シフトポジション、パーキングブレーキの状態(ON又はOFF)、アクセルペダル操作量及びブレーキペダル操作量について、数値データ及び当該数値データに対応する態様のオブジェクトが表示される。オブジェクトの形状は任意であるが、例えば、ステアリング操舵角であれば、表示制御部305は、操舵角の値に応じてアイコンを回転させるようにしてもよい。例えば、左45度方向にステアリングを切っている場合、表示制御部305は、アイコンを半時計周りに45度回転させることで、ステアリングを切っている角度を可視化するようにしてもよい。また、シフトポジションであれば、D(ドライブ)、P(パーキング)、N(ニュートラル)、R(リバース)等のポジションに応じた形状のアイコンであってもよい。また、表示制御部305は、各車両データについて最大値及び最小値を表示するようにしてもよい。
【0043】
グラフ表示領域D150には、車両データのうちユーザにより指定されたデータについてのグラフが表示される。当該グラフは、横軸が時刻を示し、縦軸が値の大きさを示してもよい。
【0044】
車両前面状態D160には、ヘッドライトの点灯状態及びウインカー状態が表示される。例えば、左ウインカーが点灯している場合は、領域D161が所定色で塗りつぶされ、左ウインカーが点灯していない場合は、領域D161が白色で塗りつぶされるようにしてもよい。同様に、右ウインカーが点灯している場合は、領域D164が所定色で塗りつぶされ、右ウインカーが点灯していない場合は、領域D164が白色で塗りつぶされるようにしてもよい。また、ヘッドライト(ハイビーム)が点灯している場合は、領域D162、D165が所定色で塗りつぶされ、ヘッドライト(ハイビーム)が点灯していない場合は、領域D162、D165が白色で塗りつぶされるようにしてもよい。また、ヘッドライト(ロービーム)が点灯している場合は、領域D163、D166が所定色で塗りつぶされ、ヘッドライト(ロービーム)が点灯していない場合は、領域D163、D166が白色で塗りつぶされるようにしてもよい。
【0045】
車両後面状態D170には、ブレーキランプの点灯状態及びウインカー状態とが表示される。例えば、左ウインカーが点灯している場合は、領域D171が所定色で塗りつぶされ、左ウインカーが点灯していない場合は、領域D171が白色で塗りつぶされるようにしてもよい。同様に、右ウインカーが点灯している場合は、領域D174が所定色で塗りつぶされ、右ウインカーが点灯していない場合は、領域D174が白色で塗りつぶされるようにしてもよい。また、ブレーキランプが点灯している場合は、領域D172、D173が所定色で塗りつぶされ、ブレーキランプが点灯していない場合は、領域D172、D173が白色で塗りつぶされるようにしてもよい。車両前面状態D160及び車両後面状態D170に表示されるデータは、操作データの一部であってもよい。
【0046】
図9は、事故状況画面を印刷形式に変換した様子を示す図である。
図8に示すように、表示制御部305は、事故状況画面に含まれる表示項目を、印刷時に最適な配置に並び変えて表示(若しくは出力)するようにしてもよい。印刷時に最適な配置に並び変えて表示することで、視認し易い状態で、車両データを紙に印刷することが可能になる。
【0047】
<まとめ>
以上説明した実施形態によれば、事故を起こした車両20から収集された車両データについて、ユーザから指定された時刻の車両データを、地図等と並べて表示するようにした。これにより、事故発生時の状況を再現することを可能にする技術を提供することが可能になる。
【0048】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態で説明したフローチャート、シーケンス、実施形態が備える各要素並びにその配置、材料、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0049】
1…事故再現システム、10…収集装置、11…プロセッサ、12…記憶装置、13…通信IF、14…入力デバイス、15…出力デバイス、20…車両、30…再現装置、40…端末、100…記憶部、100a…車両データDB、101…収集部、102…送信部、300…記憶部、300a…車両データDB、301…受信部、302…管理部、303…受付部、304…検索部、305…表示制御部