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特開2023-131059カメラ付きドアホンシステム、訪問先選択装置、プログラム、およびカメラ付きドアホンシステムの訪問先呼び出し方法
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  • 特開-カメラ付きドアホンシステム、訪問先選択装置、プログラム、およびカメラ付きドアホンシステムの訪問先呼び出し方法 図1
  • 特開-カメラ付きドアホンシステム、訪問先選択装置、プログラム、およびカメラ付きドアホンシステムの訪問先呼び出し方法 図2
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  • 特開-カメラ付きドアホンシステム、訪問先選択装置、プログラム、およびカメラ付きドアホンシステムの訪問先呼び出し方法 図8
  • 特開-カメラ付きドアホンシステム、訪問先選択装置、プログラム、およびカメラ付きドアホンシステムの訪問先呼び出し方法 図9
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023131059
(43)【公開日】2023-09-21
(54)【発明の名称】カメラ付きドアホンシステム、訪問先選択装置、プログラム、およびカメラ付きドアホンシステムの訪問先呼び出し方法
(51)【国際特許分類】
   H04M 9/00 20060101AFI20230913BHJP
【FI】
H04M9/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022035733
(22)【出願日】2022-03-08
(71)【出願人】
【識別番号】000134707
【氏名又は名称】株式会社ナカヨ
(74)【代理人】
【識別番号】100104570
【弁理士】
【氏名又は名称】大関 光弘
(72)【発明者】
【氏名】岡崎 豊
(72)【発明者】
【氏名】青柳 博久
(72)【発明者】
【氏名】星野 且好
【テーマコード(参考)】
5K038
【Fターム(参考)】
5K038AA06
5K038CC12
5K038DD08
5K038DD12
5K038FF02
(57)【要約】
【課題】カメラ付きドアホンシステムにおいて、訪問者が複数の訪問先のなかから所望の訪問先を効率よく呼び出すことを可能にする。
【解決手段】ドアホン子機2は、呼び出し操作に従いカメラにより撮影された訪問者の映像データを訪問先選択装置1に送信する。訪問先選択装置1は、ドアホン子機2から訪問者の映像データを受信し、この映像データを、予め登録されている顔データと比較する。そして、訪問者の映像データとマッチングする顔データに紐付けられた訪問先情報をドアホン子機2に一覧表示し、ドアホン子機2において、訪問者に、いずれかの訪問先情報を選択させて、訪問者が選択した訪問先情報に紐付けられているドアホン親機3を呼び出す。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドアホン子機と、複数のドアホン親機と、前記ドアホン子機および前記複数のドアホン親機を収容する主装置と、を備えたカメラ付きドアホンシステムであって、
前記ドアホン子機と前記主装置との間に配置された訪問先選択装置をさらに備え、
前記訪問先選択装置は、
訪問者の顔データ毎に訪問先情報を少なくとも一つ記憶する訪問先情報記憶手段と、
前記訪問先情報毎に、当該訪問先情報により特定される訪問先に設置された前記ドアホン親機の親機情報を記憶する親機情報記憶手段と、
前記ドアホン子機から訪問者の映像データを受信した場合に、前記訪問先情報記憶手段に記憶されている前記顔データのなかから、当該映像データにマッチングする前記顔データを検索する顔データ検索手段と、
前記顔データ検索手段により検索された前記顔データに紐付けられて前記訪問先情報記憶手段に記憶されている少なくとも一つの前記訪問先情報を前記ドアホン子機に送信する訪問先情報送信手段と、
前記訪問先情報の指定を伴う接続要求を前記ドアホン子機から受信した場合に、当該訪問先情報に紐付けられて前記親機情報記憶手段に記憶されている前記親機情報により特定される前記ドアホン親機を発信先とする接続要求を前記主装置に送信する発信代行手段と、
前記発信代行手段により前記主装置に送信された前記接続要求に対して前記主装置から接続応答を受信した場合に、当該接続要求の発信先である前記ドアホン親機との間に前記主装置によって確立された通話路を前記ドアホン子機に中継する中継手段と、を有し、
前記ドアホン子機は、
呼び出し操作に従いカメラにより撮影された前記訪問者の映像データを前記訪問先選択装置に送信する映像データ送信手段と、
前記訪問先選択装置から受信した前記訪問先情報の一覧を表示して、当該一覧のなかから、訪問先の前記訪問先情報の選択を受け付ける訪問先受付手段と、
前記訪問先受付手段により選択を受け付けた前記訪問先情報の指定を伴う前記接続要求を前記訪問先選択装置に送信する発信手段と、を有する
ことを特徴とするカメラ付きドアホンシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のカメラ付きドアホンシステムであって、
前記訪問先情報送信手段は、
前記発信代行手段により前記主装置に送信された前記接続要求に対して前記主装置から前記接続応答を受信することなくタイムアウトした場合に、前記顔データ検索手段により検索された前記顔データに紐付けられて前記訪問先情報記憶手段に記憶されている前記訪問先情報のうち、前記ドアホン子機から受信した前記接続要求で指定されている前記訪問先情報を除く前記訪問先情報を前記ドアホン子機に送信する
ことを特徴とするカメラ付きドアホンシステム。
【請求項3】
請求項1に記載のカメラ付きドアホンシステムであって、
前記発信代行手段は、
前記主装置に送信した前記接続要求に対して前記主装置から前記接続応答を受信することなくタイムアウトした場合に、前記顔データ検索手段により検索された前記顔データに紐付けられて前記訪問先情報記憶手段に記憶されている前記訪問先情報のなかから、当該接続要求で発信先に指定されている前記ドアホン親機の前記親機情報に紐付けられる前記訪問先情報以外の前記訪問先情報を選択し、当該選択した前記訪問先情報に紐付けられて前記親機情報記憶手段に記憶されている前記親機情報により特定される前記ドアホン親機を発信先とする接続要求を前記主装置に送信する
ことを特徴とするカメラ付きドアホンシステム。
【請求項4】
請求項3に記載のカメラ付きドアホンシステムであって、
前記訪問先情報記憶手段は、
前記訪問者の顔データ毎に少なくとも一つの前記訪問先情報を優先度に紐付けて記憶しており、
前記発信代行手段は、
前記主装置に送信した前記接続要求に対して前記主装置から前記接続応答を受信することなくタイムアウトした場合に、前記顔データ検索手段により検索された前記顔データに紐付けられて前記訪問先情報記憶手段に記憶されている前記訪問先情報のなかから、当該接続要求で発信先に指定されている前記ドアホン親機の前記親機情報に紐付けられる前記訪問先情報以外の前記訪問先情報を、当該訪問先情報の前記優先度に従って選択する
ことを特徴とするカメラ付きドアホンシステム。
【請求項5】
請求項1ないし3のいずれか一項に記載のカメラ付きドアホンシステムであって、
前記訪問先情報記憶手段は、
前記訪問者の顔データ毎に少なくとも一つの前記訪問先情報を優先度に紐付けて記憶しており、
前記親機情報記憶手段は、
前記顔データ検索手段により検索された前記顔データに紐付けられて前記訪問先情報記憶手段に記憶されている少なくとも一つの前記訪問先情報を前記優先度とともに前記ドアホン子機に送信し、
前記訪問先受付手段は、
前記訪問先選択装置から受信した前記訪問先情報を、当該訪問先情報とともに受信した前記優先度に従って一覧表示して訪問先の前記訪問先情報の選択を受け付ける
ことを特徴とするカメラ付きドアホンシステム。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか一項に記載のカメラ付きドアホンシステムであって、
前記訪問先選択装置は、
前記ドアホン子機あるいは前記主装置に内蔵されている
ことを特徴とするカメラ付きドアホンシステム。
【請求項7】
ドアホン子機と、前記ドアホン子機および複数のドアホン親機を収容する主装置との間に配置された訪問先選択装置であって、
訪問者の顔データ毎に訪問先情報を少なくとも一つ記憶する訪問先情報記憶手段と、
前記訪問先情報毎に、当該訪問先情報により特定される訪問先に設置された前記ドアホン親機の親機情報を記憶する親機情報記憶手段と、
前記ドアホン子機から訪問者の映像データを受信した場合に、前記訪問先情報記憶手段に記憶されている前記顔データのなかから、当該映像データにマッチングする前記顔データを検索する顔データ検索手段と、
前記顔データ検索手段により検索された前記顔データに紐付けられて前記訪問先情報記憶手段に記憶されている少なくとも一つの前記訪問先情報を前記ドアホン子機に送信する訪問先情報送信手段と、
前記訪問先情報の指定を伴う接続要求を前記ドアホン子機から受信した場合に、当該訪問先情報に紐付けられて前記親機情報記憶手段に記憶されている前記親機情報により特定される前記ドアホン親機を発信先とする接続要求を前記主装置に送信する発信代行手段と、
前記発信代行手段により前記主装置に送信された前記接続要求に対して前記主装置から接続応答を受信した場合に、当該接続要求の発信先である前記ドアホン親機との間に前記主装置によって確立された通話路を前記ドアホン子機に中継する中継手段と、を有する
ことを特徴とする訪問先選択装置。
【請求項8】
ドアホン子機と、前記ドアホン子機および複数のドアホン親機を収容する主装置との間に配置されたコンピュータを訪問先選択装置として機能させるプログラムであって、
訪問者の顔データ毎に訪問先情報を少なくとも一つ記憶する訪問先情報記憶手段、
前記訪問先情報毎に、当該訪問先情報により特定される訪問先に設置された前記ドアホン親機の親機情報を記憶する親機情報記憶手段、
前記ドアホン子機から訪問者の映像データを受信した場合に、前記訪問先情報記憶手段に記憶されている前記顔データのなかから、当該映像データにマッチングする前記顔データを検索する顔データ検索手段、
前記顔データ検索手段により検索された前記顔データに紐付けられて前記訪問先情報記憶手段に記憶されている少なくとも一つの前記訪問先情報を前記ドアホン子機に送信する訪問先情報送信手段、
前記訪問先情報の指定を伴う接続要求を前記ドアホン子機から受信した場合に、当該訪問先情報に紐付けられて前記親機情報記憶手段に記憶されている前記親機情報により特定される前記ドアホン親機を発信先とする接続要求を前記主装置に送信する発信代行手段、および
前記発信代行手段により前記主装置に送信された前記接続要求に対して前記主装置から接続応答を受信した場合に、当該接続要求の発信先である前記ドアホン親機との間に前記主装置によって確立された通話路を前記ドアホン子機に中継する中継手段として、前記コンピュータを機能させる
ことを特徴とするプログラム。
【請求項9】
ドアホン子機と、複数のドアホン親機と、前記ドアホン子機および前記複数のドアホン親機を収容する主装置と、を備えたカメラ付きドアホンシステムの訪問先呼び出し方法であって、
前記ドアホン子機と前記主装置との間に訪問先選択装置を配置し、
前記訪問先選択装置は、
前記ドアホン子機から訪問者の映像データを受信した場合に、予め記憶されている顔データのなかから、当該映像データにマッチングする前記顔データを検索し、
前記検索された顔データに紐付けられている少なくとも一つの訪問先情報を前記ドアホン子機に送信し、
前記訪問先情報の指定を伴う接続要求を前記ドアホン子機から受信した場合に、当該接続要求で指定されている前記訪問先情報に紐付けられた前記ドアホン親機を発信先とする接続要求を前記主装置に送信し、
前記主装置に送信した前記接続要求に対して前記主装置から接続応答を受信した場合に、当該接続要求の発信先である前記ドアホン親機との間に前記主装置によって確立された通話路を前記ドアホン子機に中継し、
前記ドアホン子機は、
呼び出し操作に従いカメラにより撮影された前記訪問者の映像データを前記訪問先選択装置に送信し、
前記訪問先選択装置から受信した前記訪問先情報の一覧を表示して、当該一覧のなかから、訪問先の前記訪問先情報の選択を受け付け、
選択された前記訪問先情報の指定を伴う前記接続要求を前記訪問先選択装置に送信する
ことを特徴とするカメラ付きドアホンシステムの訪問先呼び出し方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラ付きドアホンシステムに関し、特に、ドアホン子機から訪問先のドアホン親機を呼び出す技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ドアホン子機と、複数のドアホン親機と、を備えたカメラ付きドアホンシステムにおいて、ドアホン子機から訪問先のドアホン親機を呼び出す技術が開示されている。このカメラ付きドアホンシステムにおいて、マスタとなるドアホン親機は、ドアホン子機から訪問者の映像データを受信して、この映像データを、予め登録されている顔データと比較する。そして、訪問者の映像データとマッチングする顔データに紐付けられたドアホン親機を選択して呼び出す。このようにすることにより、訪問先とは無関係のドアホン親機が呼び出されるのを防止することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-259367号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の技術においても、訪問者の顔データに複数のドアホン親機が紐付けられている場合(1人の訪問者に複数の訪問先が設定されている場合)は、複数のドアホン親機が呼び出されてしまい、訪問者が意図する訪問先とは無関係のドアホン親機が応答してしまう可能性がある。このような場合、訪問者は、応答したドアホン親機の操作者に、意図する訪問先を呼び出すように依頼するか、あるいは、ドアホン子機を再度操作して、意図する訪問先のドアホン親機が応答するまで、自身の顔データに紐付けられた複数のドアホン親機を呼び出さなければならず、煩雑である。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、カメラ付きドアホンシステムにおいて、訪問者が複数の訪問先のなかから所望の訪問先を効率よく呼び出すことができるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明では、ドアホン子機に対応付けられたカメラで撮影された訪問者の映像データを、予め登録されている顔データと比較する。そして、訪問者の映像データとマッチングする顔データに紐付けられた訪問先情報をドアホン子機に一覧表示して、ドアホン子機において訪問者にいずれかの訪問先を選択させて、訪問者が選択した訪問先情報に紐付けられているドアホン親機を呼び出す。ここで、訪問先情報は、訪問回数、訪問頻度等に応じて定まる優先度に従ってドアホン子機に一覧表示してもよい。
【0007】
例えば、本発明は、
ドアホン子機と、複数のドアホン親機と、前記ドアホン子機および前記複数のドアホン親機を収容する主装置と、を備えたカメラ付きドアホンシステムであって、
前記ドアホン子機と前記主装置との間に配置された訪問先選択装置をさらに備え、
前記訪問先選択装置は、
訪問者の顔データ毎に訪問先情報を少なくとも一つ記憶する訪問先情報記憶手段と、
前記訪問先情報毎に、当該訪問先情報により特定される訪問先に設置された前記ドアホン親機の親機情報を記憶する親機情報記憶手段と、
前記ドアホン子機から訪問者の映像データを受信した場合に、前記訪問先情報記憶手段に記憶されている前記顔データのなかから、当該映像データにマッチングする前記顔データを検索する顔データ検索手段と、
前記顔データ検索手段により検索された前記顔データに紐付けられて前記訪問先情報記憶手段に記憶されている少なくとも一つの前記訪問先情報を前記ドアホン子機に送信する訪問先情報送信手段と、
前記訪問先情報の指定を伴う接続要求を前記ドアホン子機から受信した場合に、当該訪問先情報に紐付けられて前記親機情報記憶手段に記憶されている前記親機情報により特定される前記ドアホン親機を発信先とする接続要求を前記主装置に送信する発信代行手段と、
前記発信代行手段により前記主装置に送信された前記接続要求に対して前記主装置から接続応答を受信した場合に、当該接続要求の発信先である前記ドアホン親機との間に前記主装置によって確立された通話路を前記ドアホン子機に中継する中継手段と、を有し、
前記ドアホン子機は、
呼び出し操作に従いカメラにより撮影された前記訪問者の映像データを前記訪問先選択装置に送信する映像データ送信手段と、
前記訪問先選択装置から受信した前記訪問先情報の一覧を表示して、当該一覧のなかから、訪問先の前記訪問先情報の選択を受け付ける訪問先受付手段と、
前記訪問先受付手段により選択を受け付けた前記訪問先情報の指定を伴う前記接続要求を前記訪問先選択装置に送信する発信手段と、を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明では、ドアホン子機に対応付けられたカメラで撮影された訪問者の映像データとマッチングする顔データに紐付けられた訪問先情報の一覧をドアホン子機に表示して、この一覧のなかからいずれかの訪問先情報を訪問者に選択させ、訪問者が選択した訪問先情報に紐付けられているドアホン親機を呼び出す。このため、顔データに複数の訪問先情報が紐付けられている場合でも、訪問者がそのなかから所望の訪問先情報を選択することができるため、意図する訪問先とは無関係のドアホン親機が応答してしまうことはない。したがって、本発明によれば、訪問者が複数の訪問先のなかから所望の訪問先を効率よく呼び出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明の一実施の形態に係るカメラ付きドアホンシステムの概略構成図である。
図2図2は、本発明の一実施の形態に係るカメラ付きドアホンシステムの第一の動作例を説明するためのシーケンス図である。
図3図3は、本発明の一実施の形態に係るカメラ付きドアホンシステムの第二の動作例を説明するためのシーケンス図である。
図4図4は、訪問先選択装置1の概略機能構成図である。
図5図5は、訪問先情報記憶部12の記憶内容例を模式的に表した図である。
図6図6は、親機情報記憶部13の記憶内容例を模式的に表した図である。
図7図7は、訪問先選択装置1の動作を説明するためのフロー図である。
図8図8は、ドアホン子機2の概略機能構成図である。
図9図9は、ドアホン子機2の動作を説明するためのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の一実施の形態について説明する。
【0011】
図1は、本実施の形態に係るカメラ付きドアホンシステムの概略構成図である。
【0012】
図示するように、本実施の形態に係るカメラ付きドアホンシステムは、オフィスビル、マンションのエントランス等に設置されたドアホン子機2と、オフィスビルの各部署、各従業員の机、マンションの各居室等に設置された複数のドアホン親機3と、ドアホン子機2および複数のドアホン親機3を収容する主装置4と、ドアホン子機2と主装置4との間に配置された訪問先選択装置1と、を備えて構成される。
【0013】
上記構成のカメラ付きドアホンシステムにおいて、訪問先選択装置1は、ドアホン子機2から訪問者の映像データを受信して、この映像データを、予め登録されている顔データと比較する。そして、訪問者の映像データとマッチングする顔データに紐付けられた訪問先情報をドアホン子機2に一覧表示して、いずれかの訪問先情報を訪問者に選択させ、訪問者が選択した訪問先情報に紐付けられているドアホン親機3を呼び出す。
【0014】
図2は、本実施の形態に係るカメラ付きドアホンシステムの第一の動作例を説明するためのシーケンス図である。
【0015】
ドアホン子機2は、訪問者から呼び出し操作を受け付けると(S100)、内蔵あるいは外付けされたカメラで訪問者を撮影し(S101)、その映像データを訪問先選択装置1に送信する(S102)。
【0016】
これを受けて、訪問先選択装置1は、この訪問者の映像データを、予め登録されている顔データと比較して、この訪問者の映像データとマッチングする顔データを検索する(S103)。そして、検索した顔データに紐付けられている少なくとも1つの訪問先情報(訪問先の名称等を含む情報)を特定し(S104)、特定した訪問先情報各々を、訪問先の呼び出し回数、頻度等によって定まるその優先度とともにドアホン子機2に送信する(S105)。
【0017】
ドアホン子機2は、訪問先選択装置1から少なくとも1つの訪問先情報をその優先度とともに受信すると、受信した訪問先情報各々をその優先度に従って一覧表示して(S106)、訪問者に訪問先の訪問先情報の選択を促す。そして、訪問者が、一覧表示された訪問先情報のなかから、意図する訪問先の訪問先情報を選択すると(S107)、ドアホン子機2は、選択された訪問先情報の指定を伴う接続要求を訪問先選択装置1に送信する(S108)。
【0018】
つぎに、訪問先選択装置1は、ドアホン子機2から受信した接続要求で指定されている訪問先情報に紐付けられているドアホン親機3(この訪問先情報により特定される訪問先に設置されているドアホン親機3)を特定する(S109)。それから、訪問先選択装置1は、特定したドアホン親機3を発信先とする接続要求を主装置4に送信する。この接続要求は、主装置4を介して発信先のドアホン親機3に送信される(S110)。
【0019】
ドアホン親機3は、主装置4を介して訪問先選択装置1から接続要求を受信すると、着信鳴動する(S111)。そして、操作者から応答操作を受け付けると(S112)、ドアホン親機3は、接続応答を主装置4に送信する。この接続応答は、主装置4を介して訪問先選択装置1に送信され(S113)、これにより、主装置4を介して訪問先選択装置1とドアホン親機3との間に通話路が確立される(S115)。
【0020】
訪問先選択装置1は、主装置4を介して発信先のドアホン親機3から接続応答を受信すると、ドアホン子機2に接続応答を送信して(S114)、ドアホン子機2との間に通話路を確立する(S116)。そして、この通話路と、発信先のドアホン親機3との間に確立された通話路とを中継する(S117)。これにより、ドアホン子機2と訪問者が選択した訪問先に設置されているドアホン親機3との通話が可能となる。
【0021】
図3は、本実施の形態に係るカメラ付きドアホンシステムの第二の動作例を説明するためのシーケンス図である。
【0022】
図2に示すS100~S111が実施され(S120)、発信先のドアホン親機3が着信鳴動中であるが、このドアホン親機3の操作者が応答操作を行わなかったものとする。訪問先選択装置1は、主装置4を介して発信先のドアホン親機3から接続応答を受信することなく所定時間の経過によりタイムアウトすると(S121)、主装置4に、発信先のドアホン親機3の指定を伴う接続取消要求を送信する。この接続取消要求は、主装置4を介して発信先のドアホン親機3に送信され(S122)、これを受けて、発信先のドアホン親機3は着信鳴動を停止する(S123)。
【0023】
つぎに、訪問先選択装置1は、図2に示すS104において特定した訪問者情報のなかから、図2に示すS108でドアホン子機2より受信した接続要求で指定されている訪問者情報を除くことにより、訪問者情報の絞り込みを行う(S124)。そして、絞り込み後の訪問者情報各々をその優先度とともにドアホン子機2に送信する(S125)。
【0024】
ドアホン子機2は、訪問先選択装置1から訪問先情報各々をその優先度とともに受信すると、受信した訪問先情報各々をその優先度に従って一覧表示して(S126)、訪問者に訪問先の訪問先情報の再選択を促す。そして、訪問者が、一覧表示された訪問先情報のなかから、意図する訪問先の訪問先情報を再選択すると(S127)、ドアホン子機2は、再選択された訪問先情報の指定を伴う接続要求を訪問先選択装置1に送信する(S128)。
【0025】
つぎに、訪問先選択装置1は、ドアホン子機2から受信した接続要求で指定されている訪問先情報に紐付けられているドアホン親機3を特定する(S129)。そして、特定したドアホン親機3を発信先とする接続要求を主装置4に送信する。この接続要求は、主装置4を介して発信先のドアホン親機3に送信される(S130)。
【0026】
その後、図2に示すS111~S117が実施され(S131)、ドアホン子機2と訪問者により再選択された訪問先情報に紐付けられているドアホン親機3との通話が可能となる。
【0027】
つぎに、本実施の形態に係るドアホンシステムを構成する訪問先選択装置1およびドアホン子機2の詳細について説明する。なお、ドアホン親機3および主装置4は、既存のドアホン親機および主装置と同様であるので、これらの詳細な説明を省略する。
【0028】
まず、訪問先選択装置1の詳細を説明する。
【0029】
図4は、訪問先選択装置1の概略機能構成図である。
【0030】
図示するように、訪問先選択装置1は、ドアホン子機インターフェース部10と、主装置インターフェース部11と、訪問先情報記憶部12と、親機情報記憶部13と、顔データ検索部14と、訪問先情報送信部15と、発信代行部16と、中継部17と、を有している。
【0031】
ドアホン子機インターフェース部10は、ドアホン子機2に接続するためのインターフェースであり、主装置インターフェース部11は、主装置4に接続するためのインターフェースである。
【0032】
訪問先情報記憶部12には、訪問者毎に、訪問先情報がその優先度とともに訪問者の顔データに紐付けられて記憶されている。
【0033】
図5は、訪問先情報記憶部12の記憶内容例を模式的に表した図である。
【0034】
図示するように、訪問先情報記憶部12には、訪問者の顔データ毎に、顔データに紐付けられた訪問先情報テーブル120が記憶されている。訪問先情報テーブル120には、訪問者が訪問したことのある訪問先毎に訪問先情報レコード121が少なくとも一つ記憶されている。訪問先情報レコード121は、訪問先情報を登録するフィールド122と、訪問先の優先度を登録するフィールド123と、を有する。そして、訪問先情報を登録するフィールド122は、訪問先の識別情報である訪問先IDを登録するサブフィールド1220と、訪問先の氏名、名称、部署名、部屋番号等を登録するサブフィールド1221と、を有する。なお、ここでは、訪問先の優先度として、訪問先への訪問回数を用いており、その数値が高いものほど優先度が高くなる。訪問先の優先度としては、訪問先への訪問回数の他、例えば訪問先への訪問頻度(直近所定期間内の訪問回数)を用いてもよい。
【0035】
親機情報記憶部13には、訪問先毎に、訪問先に設置されたドアホン親機3の親機情報が登録されている。
【0036】
図6は、親機情報記憶部13の記憶内容例を模式的に表した図である。
【0037】
図示するように、親機情報記憶部13には、訪問先毎に親機情報レコード130が記憶されている。親機情報レコード130は、訪問先IDを登録するフィールド131と、訪問先に設置されているドアホン親機3の番号情報を登録するフィールド132と、を有する。
【0038】
顔データ検索部14は、ドアホン子機2より受信した訪問者の映像データにマッチングする顔データを訪問先情報記憶部12から検索し、この顔データに紐付けられた訪問先情報テーブル120を特定する。
【0039】
訪問先情報送信部15は、顔データ検索部14により特定された訪問先情報テーブル120に記憶されている訪問先情報レコード121をドアホン子機2に送信する。
【0040】
発信代行部16は、ドアホン子機2から接続要求を受信した場合に、この接続要求で指定されている訪問先情報の訪問先IDに紐付けられて親機情報記憶部13に記憶されている親機番号情報により特定されるドアホン親機3を発信先とする接続要求を主装置4に送信する。そして、主装置4から接続応答を受信したならば、ドアホン子機2に接続応答を送信する。これにより、発信先のドアホン親機3との間に通話路が確立されるとともに、ドアホン子機2との間に通話路が確立される。
【0041】
中継部17は、ドアホン親機3との間に確立された通話路と、ドアホン子機2との間に確立された通話路と、を中継する。
【0042】
なお、図4に示す訪問先選択装置1の機能構成は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積ロジックICによりハード的に実現されるものでもよいし、あるいはDSP(Digital Signal Processor)などの計算機によりソフトウエア的に実現されるものでもよい。または、CPU(Central Processing Unit)と、メモリと、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等の補助記憶装置と、NIC(Network Interface Card)等の通信装置と、を備えたPC(Personal Computer)等の汎用コンピュータにおいて、CPUが所定のプログラムを補助記憶装置からメモリ上にロードして実行することでプロセスとして実現されるものでもよい。
【0043】
図7は、訪問先選択装置1の動作を説明するためのフロー図である。
【0044】
このフローは、ドアホン子機インターフェース部10がドアホン子機2から訪問者の映像データを受信することにより開始される。
【0045】
まず、顔データ検索部14は、ドアホン子機インターフェース部10がドアホン子機2より受信した訪問者の映像データにマッチングする顔データを訪問先情報記憶部12から検索する(S200)。そして、検索した顔データに紐付けられた訪問先情報テーブル120を特定する(S201)。
【0046】
つぎに、訪問先情報送信部15は、顔データ検索部14により特定された訪問先情報テーブル120に記憶されている訪問先情報レコード121をドアホン子機2に送信する(S202)。
【0047】
それから、発信代行部16は、ドアホン子機インターフェース部10を介してドアホン子機2から接続要求を受信すると(S203でYES)、この接続要求で指定された訪問先IDに紐付けられて親機情報記憶部13に記憶されている親機情報レコード130に登録された親機番号情報を特定する(S204)。そして、主装置インターフェース部11を介して主装置4に、特定した親機番号情報を有するドアホン親機3を発信先とする接続要求を送信する(S205)。
【0048】
つぎに、発信代行部16は、主装置インターフェース部11を介して主装置4から接続応答を受信したならば(S206でYES)、ドアホン子機インターフェース部10を介してドアホン子機2に接続応答を送信する(S207)。ここで、主装置4から接続応答を受信することにより、主装置4を介してドアホン親機3との間に通話路が確立され、ドアホン子機2へ接続応答を送信し、それをドアホン子機2が受信することにより、ドアホン子機2との間に通話路が確立される。
【0049】
また、発信代行部16は、S201において顔データ検索部14により特定された訪問先情報テーブル120に記憶されている訪問先情報レコード121のうち、S203でドアホン子機2から受信した接続要求で指定されている訪問先IDが登録された訪問先情報レコード121の優先度を更新(1つインクリメント)する(S208)。
【0050】
つぎに、中継部17は、発信代行部16によってドアホン親機3との間に確立された通話路と、ドアホン子機2との間に確立された通話路と、を中継する(S209)。これにより、ドアホン子機2およびドアホン親機3間の通話が可能となる。
【0051】
一方、発信代行部16は、主装置インターフェース部11を介して主装置4から接続応答を受信することなく(S206でNO)、所定時間(例えば20秒)の経過によりタイムアウトすると(S210でYES)、主装置インターフェース部11を介して主装置4に、S204で特定した親機番号情報を有するドアホン親機3を発信先とする接続取消要求を送信する(S211)。また、発信代行部16は、訪問先情報送信部15に、ドアホン子機2から受信した接続要求で指定された訪問先IDを通知して、訪問先情報の絞り込みを指示する。これを受けて、訪問先情報送信部15は、ドアホン子機2に対して直近に送信した訪問先情報レコード121のなかから、発信代行部16より通知された訪問先IDを含む訪問先情報レコード121を除外して訪問先情報の絞り込みを実施する(S212)。そして、訪問先情報の絞り込み実施後においても、訪問先情報レコード121が残存するならば(S213でYES)、S202に戻り、訪問先情報の絞り込み実施後の訪問先情報レコード121をドアホン子機2に送信する。一方、訪問先情報の絞り込み実施後に訪問先情報レコード121が残存しないならば(S213でNO)、訪問先情報が存在しないことを示すエラーメッセージをドアホン子機2に送信する(S214)。
【0052】
つぎに、ドアホン子機2の詳細を説明する。
【0053】
図8は、ドアホン子機2の概略機能構成図である。
【0054】
図示するように、ドアホン子機2は、訪問先選択装置インターフェース部20と、マンマシンインターフェース部21と、カメラ22と、映像データ送信部23と、訪問先受付部24と、発信処理部25と、通話処理部26と、を有する。
【0055】
訪問先選択装置インターフェース部20は、訪問先選択装置1に接続するためのインターフェースである。
【0056】
マンマシンインターフェース部21は、訪問者が電話および各種操作を行うためのインターフェースであり、マイク、スピーカ、およびダイヤルキー等の操作部を兼ねたタッチパネルディスプレイを有する。
【0057】
カメラ22は、訪問者を撮影するために用いられる。
【0058】
映像データ送信部23は、カメラ22により撮影された訪問者の映像データを訪問先選択装置1に送信する。
【0059】
訪問先受付部24は、訪問先選択装置1から受信した訪問先情報レコードに含まれる訪問先情報の一覧をマンマシンインターフェース部21に表示して、この一覧のなかから、訪問先の訪問先情報の選択を受け付ける。
【0060】
発信処理部25は、訪問先受付部24により選択を受け付けた訪問先情報の指定を伴う接続要求を訪問先選択装置1に送信して、選択された訪問先情報により特定される訪問先に設置されたドアホン親機3との間に通話路を確立する。
【0061】
通話処理部26は、発信処理部25によって確立された通話路を介してドアホン親機3と通話データを送受信する。すなわち、マンマシンインターフェース部21を介して訪問者より入力された音声信号を通話データに符号化し、これを通話路経由でドアホン親機3に送信するとともに、ドアホン親機3から通話路経由で通話データを受信し、これを音声信号に復号してマンマシンインターフェース部21から出力する。
【0062】
なお、図8に示すドアホン子機2の機能構成は、図4に示す訪問先選択装置1と同様に、ASIC、FPGAなどの集積ロジックICによりハード的に実現されるものでもよいし、あるいはDSPなどの計算機によりソフトウエア的に実現されるものでもよい。または、CPUと、メモリと、SSD、フラッシュメモリ等の補助記憶装置と、NIC等の通信装置と、マイク、スピーカ、カメラ、タッチパネルディスプレイ等のマンマシンインターフェースと、を備えたPC等の汎用コンピュータにおいて、CPUが所定のプログラムを補助記憶装置からメモリ上にロードして実行することでプロセスとして実現されるものでもよい。
【0063】
図9は、ドアホン子機2の動作を説明するためのフロー図である。
【0064】
このフローは、マンマシンインターフェース部21が訪問者から呼び出し操作を受け付けることにより開始される。
【0065】
まず、映像データ送信部23は、カメラ22に訪問者を撮影させ(S300)、その映像データを訪問先選択装置1に送信する(S301)。
【0066】
つぎに、訪問先受付部24は、訪問先選択装置1から1以上の訪問先情報レコード121を受信すると(S302でYES)、これらの訪問先情報レコード121に登録されている優先度に従って、これらの訪問先情報レコード121に登録されている訪問先情報をマンマシンインターフェース部21に一覧表示する(S303)。そして、訪問先受付部24は、訪問者よりマンマシンインターフェース部21に一覧表示された訪問先情報のなかからいずれかの訪問先情報の選択を受け付けると(S304でYES)、選択された訪問先情報の訪問先IDを発信処理部25に通知する。
【0067】
これを受けて、発信処理部25は、訪問先受付部24より通知された訪問先IDの指定を伴う接続要求を訪問先選択装置1に送信する(S305)。そして、訪問先選択装置1から接続応答を受信すると(S306でYES)、通話相手であるドアホン親機3との間に通話路が確立され、通話処理部26は、通話相手であるドアホン親機3との通話を開始する(S307)。
【0068】
一方、訪問先選択装置1から接続応答を受信することなく(S306でNO)、訪問先選択装置1から1以上の訪問先情報レコード121を再度受信すると(S308でYES)、S303に戻る。また、訪問先選択装置1から接続応答を受信することなく(S306でNO)、訪問先選択装置1からエラーメッセージを受信したならば(S309でYES)、発信処理部25は、訪問先がいずれも不在である旨のメッセージをマンマシンインターフェース部21に表示するなどの所定のエラー処理を実施する(S310)。
【0069】
以上、本発明の一実施の形態を説明した。
【0070】
本実施の形態において、訪問先選択装置1は、ドアホン子機2から受信した訪問者の映像データとマッチングする顔データに紐付けられた訪問先情報をドアホン子機2に一覧表示して、そのなかからいずれかの訪問先情報を訪問者に選択させ、訪問者が選択した訪問先情報に紐付けられているドアホン親機3を呼び出す。このため、訪問者の顔データに複数の訪問先情報が紐付けられている場合でも、訪問者が、そのなかから所望の訪問先情報を選択することにより、意図する訪問先とは無関係のドアホン親機3が応答してしまうことはない。したがって、本実施の形態によれば、訪問者が複数の訪問先のなかから所望の訪問先を効率よく呼び出すことができる。
【0071】
また、本実施の形態において、訪問先選択装置1は、主装置4から接続応答を受信することなく所定時間の経過によりタイムアウトした場合に、訪問者の映像データとマッチングする顔データに紐付けられている訪問先情報のうち、訪問者により選択済みの訪問先情報を除く訪問先情報をドアホン子機2に再度送信する。このため、訪問者は、選択した訪問先が応答しない場合に、代わりの訪問先を、自身の顔データに紐付けられた訪問先情報のなかから再度選択することができ、利便性が向上する。
【0072】
また、本実施の形態において、訪問先選択装置1は、訪問者の顔データ毎に、少なくとも一つの訪問先情報をその優先度に紐付けて記憶しており、ドアホン子機2から受信した訪問者の映像データとマッチングする顔データに紐付けられた訪問先情報をその優先度とともにドアホン子機2に送信する。ドアホン子機2は、訪問先選択装置1から受信した訪問先情報をその優先度に従って一覧表示して、訪問者から訪問先情報の選択を受け付ける。したがって、本実施の形態によれば、訪問先に選択される可能性の高い順番に訪問先情報がドアホン子機2に一覧表示されるので、訪問者は、一覧表示された訪問先情報のなかから、意図する訪問先の訪問先情報を効率的に選択可能となり、利便性がさらに向上する。
【0073】
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【0074】
例えば、上記の実施の形態において、訪問先選択装置1は、主装置4から接続応答を受信することなく所定時間の経過によりタイムアウトした場合に、訪問者の映像データとマッチングする顔データに紐付けられている訪問先情報のうち、訪問者により選択済みの訪問先情報を除く訪問先情報をドアホン子機2に再度送信している。しかし、本発明はこれに限定されない。訪問先選択装置1において、発信代行部16は、主装置4に接続要求を送信した後、主装置4から接続応答を受信することなく所定時間の経過によりタイムアウトした場合に、応答しなかった訪問先以外の訪問先を、訪問者の顔データに紐付けられた訪問先のなかから選択して、この訪問先のドアホン親機3に発信してもよい。このようにする場合、例えば、発信代行部16は、顔データ検索部14により検索された訪問先情報テーブル120(訪問者の映像データとマッチングする顔データに紐付けられている訪問先情報テーブル120)から、主装置4に送信した接続要求で指定した親機番号情報が訪問先IDにより紐付けられる訪問先情報以外の訪問先情報を選択する。そして、選択した訪問先情報に訪問先IDにより紐付けられる親機番号情報を親機情報記憶部13から検索し、この親機番号情報により特定されるドアホン親機3を発信先とする接続要求を主装置4に再度送信する。このようにすることにより、訪問者は、選択した訪問先が不応答の場合に、訪問先を再度選択する必要がなくなり利便性が向上する。
【0075】
なお、主装置4に接続要求を送信した後、主装置4から接続応答を受信することなく所定時間の経過によりタイムアウトした場合に、発信代行部16は、顔データ検索部14により検索された訪問先情報テーブル120から、主装置4に送信した接続要求で指定したドアホン親機3の親機番号情報が訪問先IDにより紐付けられる訪問先情報以外の訪問先情報をその優先度に従って選択してもよい。このようにすることにより、訪問先に選択される可能性の高い順番に呼び出すことになるので、利便性がさらに向上する。
【0076】
また、上記の実施の形態において、訪問先選択装置1は、ドアホン子機2に内蔵されていてもよいし、あるいは、主装置4に内蔵されていてもよい。
【符号の説明】
【0077】
1:訪問先選択装置 2:ドアホン子機 3:ドアホン親機
4:主装置 10:ドアホン子機インターフェース部
11:主装置インターフェース部 12:訪問先情報記憶部
13:親機情報記憶部 14:顔データ検索部
15:訪問先情報送信部 16:発信代行部 17:中継部
20:訪問先選択装置インターフェース部
21:マンマシンインターフェース部 22:カメラ
23:映像データ送信部 24:訪問先受付部
25:発信処理部 26:通話処理部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9