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特開2023-131068電子黒板用赤外線タッチペンの認識座標検出及び認識座標補正システム
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  • 特開-電子黒板用赤外線タッチペンの認識座標検出及び認識座標補正システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023131068
(43)【公開日】2023-09-21
(54)【発明の名称】電子黒板用赤外線タッチペンの認識座標検出及び認識座標補正システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20230913BHJP
   G06F 3/042 20060101ALI20230913BHJP
   B43L 1/04 20060101ALI20230913BHJP
【FI】
G06F3/041 520
G06F3/041 630
G06F3/042 473
B43L1/04 F
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022046547
(22)【出願日】2022-03-23
(31)【優先権主張番号】10-2022-0029445
(32)【優先日】2022-03-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】522115435
【氏名又は名称】エイブルソフト インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】キム,ボン ファン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヒョン チョル
【テーマコード(参考)】
2C071
【Fターム(参考)】
2C071CA02
(57)【要約】      (修正有)
【課題】カメラを通じて計算された赤外線タッチペンの位置情報をより精密に補正する電子黒板用赤外線タッチペンの認識座標検出及び認識座標補正システムを提供する。
【解決手段】電子黒板用赤外線タッチペンの認識座標検出及び認識座標補正システム100は、予め設定された第1領域にレーザーポインターを照射するレーザー照射部110と、表示パネル及び第1領域を撮影するカメラ撮影部120と、カメラ撮影部で撮影された映像データを分析し、赤外線タッチペンの認識の有無を判断する映像分析部130と、映像分析部で赤外線タッチペンが感知された場合、赤外線タッチペンの座標情報を算出するタッチペン認識部140と、映像分析部で分析された映像データに基づいて算出された座標情報を補正する座標補正部150と、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
赤外線光源を有する赤外線タッチペン、表示パネル、及び、前記表示パネルに画像コンテンツを照射するビームプロジェクトを含む電子黒板であって、
予め設定された第1領域にレーザーポインターを照射するレーザー照射部、
表示パネル及び前記第1領域を撮影するカメラ撮影部、
前記カメラ撮影部で撮影された映像データを分析し、赤外線タッチペンの認識の有無を判断する映像分析部、
前記画像分析部で前記赤外線タッチペンが感知された場合、前記赤外線タッチペンの座標情報を算出するタッチペン認識部、及び、
前記映像分析部で分析された前記映像データに基づいて算出された前記座標情報を補正する座標補正部を含む、電子黒板用赤外線タッチペンの認識座標検出及び認識座標補正システム。
【請求項2】
前記映像分析部は、
前記レーザーポインターが照射される前記第1領域を分析し、レーザーポインターの移動距離及び移動方向を算出し、前記レーザーポインターのリアルタイム位置を初期値に設定するレーザーポインター初期化部、
前記赤外線タッチペンが表示パネルに押圧される場合に、前記赤外線タッチペンのペン先から発生する光を追跡して前記赤外線タッチペンの認識の有無を判断するタッチペン入力検知部、及び、
前記第1領域の前記レーザーポインターと前記赤外線タッチペンのペン先で発生する光との間の距離を算出するタッチペン距離算出部を含み、
前記座標補正部は、
前記タッチペン距離算出部で算出された距離に基づいて赤外線タッチペンの第2座標を算出する第2座標生成部、及び、
前記第1座標と前記第2座標との間の誤差を計算し、計算された前記誤差の平均値を用いて前記第1座標を補正する補正データを生成する補正データ生成部を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の電子黒板用赤外線タッチペンの認識座標検出及び認識座標補正システム。
【請求項3】
前記タッチペン認識部は、
前記タッチペン入力検知部で前記赤外線タッチペンが感知された場合、前記赤外線タッチペンが感知された位置に対応する第1座標を算出し、前記表示パネル上で前記第1座標に対応する位置にカーソル画像を生成するユーザーカーソル生成部、及び、
前記座標補正部で生成された補正データを反映して前記第1座標を補正する第1座標補正部を含む、ことを特徴とする請求項2に記載の電子黒板用赤外線タッチペンの認識座標検出及び認識座標補正システム。
【請求項4】
前記座標補正部は、
予め設定された条件に基づいて前記補正データをグループ化して補正データセットを生成し、最後に生成されたn個の前記補正データセットに基づいて前記補正データを検証する補正データ検証部をさらに含み、
前記補正データ生成部は、
前記第1座標及び前記第2座標の誤差が予め設定された基準誤差範囲の最小値以下である場合、前記第1座標の補正が完了したものと判断し、
前記補正データ検証部は、
前記補正データ生成部において、前記第1座標の補正が完了したものと判定された場合、前記第1座標の補正が完了する前に前記基準誤差範囲内で生成された補正データをグループ化して前記補正データセットを生成し、
前記補正データセットに含まれる前記補正データが生成された順序に基づいて基準番号を割り当て、前記n個の補正データセットを比較し、
前記補正データセットに含まれる前記補正データのうち、前記基準番号が同じ補正データの平均値を算出し、前記平均値に基づいて補正検算データを生成し、
前記第1座標補正部は、
前記第1座標に前記補正検算データを用いて演算した事前補正座標を算出する最初の補正を行い、
前記最初の補正によって算出された前記事前補正座標に前記補正データを適用して最終補正座標を算出する追加補正を行うが、
前記補正検算データが新たに生成された場合には、1回だけ前記最初の補正を行い、
前記補正データ生成部において、前記第1座標の補正が完了したものと判断するまで前記追加補正のみが行われる、ことを特徴とする請求項3に記載の電子黒板用赤外線タッチペンの認識座標検出及び認識座標補正システム。
【請求項5】
前記補正データ生成部は、
前記第2座標に基づいて前記補正データを生成するが、前記第1座標及び前記第2座標の誤差が予め設定された基準誤差範囲を超える場合、前記補正データは生成されない、ことを特徴とする請求項2に記載の電子黒板用赤外線タッチペンの認識座標検出及び認識座標補正システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子黒板用赤外線タッチペンの認識座標検出システムに関するものであり、詳しくは、電子黒板に生成されたユーザーカーソルの座標を検出し、ユーザーカーソルとの認識誤差を補正する電子黒板用赤外線タッチペンの認識座標検出及び認識座標補正システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近になって、教育環境は環境のデジタル化によって急速に変化しているが、例えばデジタル教科書が普及し、様々なマルチメディア機器を活用した教育環境も急速に普及している。また、既存のアナログ黒板に代わって、様々な情報を容易に提供することができる電子黒板が本格的に普及している。
【0003】
電子黒板は、画面上に講義内容や発表内容の文書などを表示して板書や執筆の機能を提供するなど、講義に必要な様々な機能を利用することができる。また、上記の各種機能を実行するために、指やペンなどのタッチを検知するようにすることもできる。
【0004】
しかし、実際に講義をしてみると、各種の必要な機能を実行する時だけでなく、講義内容を強調しようとする場合などにおいて、様々な目的によって電子黒板の表示部を多様な方法でタッチする場合が発生するようになる。万が一、これらのタッチに反応して表示部が動作するようになると、画面が切り替わったり、不必要な線や文字が書かれたりする問題が発生する場合があり、これにより講義が円滑に進められなくなる可能性がある。
【0005】
これに関連して、従来の技術である韓国公開特許第10-2014-0124025号公報は、ロック解除ウィンドウに活性化領域を配置して活性化領域に検索語入力欄を配置することによってロック手段を解除していない状態でもインターネットが検索されるようにすることにより、個人情報の保護とともに、迅速なインターネット検索ができるようにするモバイル機器において、ロック解除ウィンドウにおけるアプリケーションの実行装置及び方法について開示しており、韓国公開特許第10-2005-0022557号公報は、ホットキーをディスプレイ画面に配置し、ユーザーがホットキーをタッチするとリモートコントローラーによってホットキーに対応する動作を行うように制御信号を出力することで特定のホットキーによって表示部が非活性化されるようにするタッチスクリーン方式のホットキーを備えたリモートコントローラー及びその制御方法について開示している。
【0006】
しかし、従来開示されていた技術は表示部の活性化領域を制限するようにするもので、講義中にタッチ入力に対応しないようにする問題を解決することができない。
【0007】
したがって、ユーザーの操作に基づいて電子黒板の表示部に生成されたカーソルを認識し、認識されたカーソルの位置と実際のカーソルの位置とを比較して誤差を補正する電子黒板用赤外線タッチペンの認識座標検出及び認識座標補正システムに関する研究が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】韓国公開特許第10-2014-0124025号公報
【特許文献2】韓国公開特許第10-2005-0022557号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、表示領域の外部の予め設定された領域にレーザーポインターを照射し、レーザーポインターと赤外線タッチペンとの間の距離を算出することによって、カメラを通じて計算された赤外線タッチペンの位置情報をより精密に補正することができる電子黒板用赤外線タッチペンの認識座標検出及び認識座標補正システムを提供することにその目的がある。
【0010】
また、予め設定された領域に照射されるレーザーポインターを撮影し、撮影された映像データを学習させてレーザーポインターの微振動、移動量、移動方向を算出し、レーザーポインターの正確な位置をキャリブレーションすることによって、常に同じ基準を適用して赤外線タッチペンの誤差を計算することができる電子黒板用赤外線タッチペンの認識座標検出及び認識座標補正システムを提供するところにその目的がある。
【0011】
また、赤外線タッチペンの認識誤差の平均値を利用して赤外線タッチペンの位置を補正することによって赤外線タッチペンの認識誤差が収束するように誘導し、別途に操作することなく赤外線タッチペンの認識誤差を恒久的に補正する。電子黒板用赤外線タッチペンの認識座標検出及び認識座標補正システムを提供するところにその目的がある。
【0012】
本発明が解決しようとする課題は、上記で言及した課題に限定されるものではなく、ここに言及されていない本発明が解決しようとするまた別の課題は、以下の記載から、本発明が属する技術分野において通常の知識を持つ者にはっきりと理解されるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一実施形態に係る電子黒板用赤外線タッチペンの認識座標検出及び認識座標補正システムは、赤外線光源を有する赤外線タッチペン、表示パネル及び表示パネルに画像コンテンツを照射するビームプロジェクトを含む電子黒板において、既設置の第1領域にレーザーポインターを照射するレーザー照射部、ディスプレイパネル及び第1領域を撮影するカメラ撮影部、カメラ撮影部で撮影された映像データを分析し、赤外線タッチペンの認識の有無を判断する映像分析部、映像分析部で赤外線タッチペンが検知された場合、赤外線タッチペンの座標情報を算出するタッチペン認識部及び映像分析部で分析された映像データに基づいて算出された座標情報を補正する座標補正部を含む。
【0014】
また、映像分析部は、レーザーポインターが照射される第1領域を分析するが、レーザーポインターの移動距離及び移動方向を算出し、レーザーポインターのリアルタイム位置を初期値に設定するレーザーポインター初期化部、赤外線タッチペンが表示パネルに押し付けられた場合に赤外線タッチペンのペン先から発生する光を追跡して赤外線タッチペンが認識されたかどうかを判断するタッチペン入力検知部、及び第1領域のレーザーポインターと赤外線タッチペンのペン先から発生する光との間の距離を算出するタッチペン距離算出部を含み、座標補正部は、タッチペン距離算出部で算出された距離に基づいて赤外線タッチペンの第2座標を算出する第2座標生成部及び第1座標及び第2座標間の誤差を計算し、計算された誤差の平均を用いて第1座標を補正する補正データを生成する補正データ生成部を備えることを特徴とする。
【0015】
また、タッチペン認識部は、タッチペン入力検知部で赤外線タッチペンが検知された場合、赤外線タッチペンが検知された位置に対応する第1座標を算出し、表示パネル上で第1座標に対応する位置にカーソル画像を生成するユーザーカーソル生成部と、座標補正部で生成された補正データとを反映して第1座標を補正する第1座標補正部とを備えることを特徴とする。
【0016】
また、座標補正部は、予め設定された条件に基づいて補正データをグループ化して補正データセットを生成し、最後に生成されたn個の補正データセットに基づいて補正データを検証する補正データ検証部をさらに備え、補正データ生成部は、第1座標及び第2座標の誤差が予め設定された基準誤差範囲の最小値以下である場合、第1座標の補正が完了したものと判断し、補正データ検証部は、補正データ生成部において第1座標の補正が完了したものと判断された場合、第1座標の補正が完了する前に基準誤差範囲内で生成された補正データをグループ化して補正データセットを生成し、補正データセットに含まれる補正データが生成された順序に基づいて基準番号を割り当ててn個の補正データセットを比較するが、補正データセットに含まれる補正データのうち基準番号が同じである補正データの平均値を算出して平均値に基づいて補正検算データを生成し、第1座標補正部は、第1の座標に補正検算データを用いて演算した事前補正座標を算出する最初の補正を行い、最初の補正により算出された事前補正座標に補正データを適用して最終補正座標を算出する追加補正を行うが、補正検算データが新たに生成された場合には、1回のみ最初の補正を行い、補正データ生成部で第1座標の補正が完了したものと判断するまでに追加補正のみを行うことを特徴とする。
【0017】
また、補正データ生成部は、第2座標に基づいて補正データを生成するが、第1座標及び第2座標の誤差が予め設定された基準誤差範囲を超える場合、補正データは生成されないことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によると、電子黒板用赤外線タッチペンの認識座標検出及び認識座標補正システムは、表示領域の外部の予め設定された領域にレーザーポインターを照射し、レーザーポインターと赤外線タッチペンとの間の距離を算出することにより、カメラによって 計算された赤外線タッチペンの位置情報をより精密に補正できる効果を持つ。
【0019】
また、予め設定された領域に照射されるレーザーポインターを撮影し、撮影された映像データを学習してレーザーポインターの微振動、移動量及び移動方向を算出し、レーザーポインターの正確な位置を較正することによって、常に同一の基準を適用して赤外線タッチペンの誤差を計算することができる効果を持つ。
【0020】
また、赤外線タッチペンの認識誤差の平均値を用いて赤外線タッチペンの位置を補正することによって、赤外線タッチペンの認識誤差が収束するように誘導し、別途の操作なく赤外線タッチペンの認識誤差を恒久的に補正することができる効果を持つ。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る電子黒板用赤外線タッチペンの認識座標検出及び認識座標補正システムの構成図である。
図2図2は、本発明の一実施形態に係る電子黒板用赤外線タッチペンの認識座標検出及び認識座標補正システムが適用された電子黒板システムを説明するための図である。
図3図3は、本発明の一実施形態に係る電子黒板用赤外線タッチペンの認識座標検出及び認識座標補正システムのカメラ撮影部を説明するための図である。
図4図4は、本発明の一実施形態に係る電子黒板用赤外線タッチペンの認識座標検出及び認識座標補正システムの映像分析部を説明するための図である。
図5図5は、本発明の一実施形態に係る電子黒板用赤外線タッチペンの認識座標検出及び認識座標補正システムの映像分析部を説明するための図である。
図6図6は、本発明の一実施形態に係る電子黒板用赤外線タッチペンの認識座標検出及び認識座標補正システムの座標補正部を説明するための図である。
図7図7は、本発明の一実施形態に係る電子黒板用赤外線タッチペンの認識座標検出及び認識座標補正システムの座標補正部を説明するための図である。
図8図8は、本発明の一実施形態に係る電子黒板用赤外線タッチペンの認識座標検出及び認識座標補正システムの補正データ検証部を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下では、図面を参照して本発明の具体的な実施形態を詳細に説明する。ただし、本発明の趣旨は提示される実施例に限定されず、本発明の趣旨を理解する当業者は、同じ思想の範囲内で他の構成要素を追加、変更、削除等を通じて退保的な他の発明や本発明の趣旨の範囲内に含まれる他の実施形態を容易に提案することができるだろうが、これもまた本願の発明の趣旨の範囲内に含まれるとされるだろう。
【0023】
また、各実施形態の図に示される同じ趣旨の範囲内の機能が同一である構成要素については、同一の参照符号を用いて説明する。
【0024】
図1は、本発明の一実施形態に係る電子黒板用赤外線タッチペンの認識座標検出及び認識座標補正システムの構成図であり、図2は、本発明の一実施形態に係る電子黒板用赤外線タッチペンの認識座標検出及び認識座標補正システムが適用された電子黒板システムを説明するための図であり、図3は、本発明の一実施形態に係る電子自家板用赤外線タッチペンの認識座標検出及び認識座標補正システムのカメラ撮像部を説明するための図であり、図4は本発明の一実施形態による電子黒板用赤外線タッチペンの認識座標検出及び認識座標補正システムの映像分析部を説明するための図であり、図5は、本発明一実施形態に係る電子黒板用赤外線タッチペンの認識座標検出及び認識座標補正システムのタッチペン認識部を説明するための図であり、図6及び図7は、本発明の一実施形態に係る電子黒板用赤外線タッチペンの認識座標検出及び認識座標補正システムの座標補正部を説明するための図であり、図8は、本発明の一実施形態に係る電子黒板用赤外線タッチペンの認識座標検出及び認識座標補正システムの補正データ検証部を説明するための図である。
【実施例0025】
図1及び図2を参照すると、赤外線光源を有する赤外線タッチペン(10)、表示パネル(20)及び前記表示パネル(20)に画像コンテンツを照射するビームプロジェクト(30)を含む電子黒板において、本発明の一実施形態に係る電子黒板用赤外線タッチペンの認識座標検出及び認識座標補正システム(100)は、レーザー照射部(110)、カメラ撮影部(120)、映像分析部(130)、タッチペン認識部(140)及び座標補正部(150)とを含むことができる。
【0026】
具体的には、前記レーザー照射部110に予め設定された第1領域にレーザーポインターを照射し、前記カメラ撮影部120は、前記第1領域及び前記表示パネル20を撮影し、前記映像分析部130は、前記カメラ撮影部120で撮影された映像データを分析し、前記赤外線タッチペン10が認識されたかどうかを判断し、前記タッチペン認識部140は、前記映像分析部130で前記赤外線タッチペン10が検知された場合、前記赤外線タッチペン10の座標情報を算出し、前記座標補正部150は、前記映像分析部130で分析された前記映像データに基づいて前記座標情報を補正することができる。
【0027】
一例として、前記電子黒板用赤外線タッチペンの認識及び認識位置補正システム100は、前記ビームプロジェクタ30と結合される形態で設けることができる。
【0028】
一方、図3を参照すると、前記カメラ撮影部120は、前記表示パネル20及び前記レーザーポインターが照射される前記第1領域21を撮影するが、前記第1領域21は、前記レーザーポインターが照射される位置に沿って調整することができる。
【0029】
図4を参照すると、前記映像分析部130は、前記レーザーポインターが照射される前記第1領域21を分析するが、前記レーザーポインターの移動量及び移動方向を算出し、前記レーザーポインターのリアルタイム位置を初期値に設定するレーザーポインター初期化部131、前記赤外線タッチペン10が前記表示パネル20に押圧される場合、前記赤外線タッチペン10のペン先から発生する光を追跡して前記赤外線タッチペン10が認識されたかどうかを判断するタッチペン入力検知部132と、前記第1領域21のレーザーポインターと前記赤外線タッチペン10のペン先から発生する光との間の距離を算出するタッチペン距離算出部131を含むことができる。
【0030】
また、図5を参照すると、前記タッチペン認識部140は、前記タッチペン入力検知部132で赤外線タッチペン10が検知された場合、前記赤外線タッチペン10が検知された位置に対応する前記第1座標を算出し、前記表示パネル20上で前記第1座標に対応する位置にカーソル画像を生成するユーザーカーソル生成部141及び前記座標補正部150で生成された補正データを反映して前記第1座標を補正する第1座標補正部142を含むことができる。
【0031】
この時、前記赤外線タッチペン10の正確な位置を認識したとしても、プログラム上のエラー、累積誤差などにより、前記第1座標は赤外線タッチペン10が実際に位置する座標以外の位置にあるものとして算出されることができる。
【0032】
したがって、前記赤外線タッチペン10が実際の位置に基づいて正確な座標を算出できるように、上記座標補正部140は、第1座標を補正する補正データを生成することができる。
【0033】
具体的には、図6及び図7を参照すると、前記座標補正部150は、前記タッチペン距離算出部133で算出された距離に基づいて前記赤外線タッチペン10の第2座標を算出する第2座標生成部151と、前記第1座標と前記第2座標との間の誤差を計算し、前記計算された誤差の平均を用いて前記第1座標を補正する補正データを生成する補正データ生成部152を含むことができる。
【0034】
例えば、前記カメラ撮影部120で撮影された前記赤外線タッチペン10の位置は第1位置52であるが、前記タッチペン認識部130で算出された前記赤外線タッチペン10 の認識座標は第2位置53として算出され、前記第2位置53に前記カーソル画像を生成することができる。
【0035】
この時、前記赤外線タッチペン10の正確な位置に対応して前記カーソル画像が前記第1位置52に生成されるように補正するために、前記座標補正部150はタッチペン距離算出部133で算出された前記レーザーポインター51と前記赤外線タッチペン10のペン先から発生する光の位置52との間の距離に基づいて前記第2座標を算出することができる。
【0036】
また、前記座標補正部150は、前記第1座標と前記第2座標との間の誤差を算出し、前記算出された誤差の平均値を前記補正データとして設定することができる。
【0037】
一例として、前記タッチペン認識部140は、前記表示パネル20の左上端の頂点を原点(図示せず)として設定して前記第1座標を算出してもよい。
【0038】
また、前記座標補正部150は、前記タッチペン距離算出部133で算出された前記レーザーポインター51と前記赤外線タッチペン10のペン先から発生する光の位置52との間の距離に基づいて前記第2座標を算出するが、前記レーザーポインター51と前記表示パネル20の原点(図示せず)との間の距離に基づいて前記第2座標を算出することができる。
【0039】
一方、前記タッチペン認識部140は、前記座標補正部150で生成された補正データを反映して前記第1座標を補正する第1座標補正部142をさらに含むことができる。
【0040】
例えば、前記表示パネル20がX‐Y平面に設定されている場合、前記赤外線タッチペン10の実際の入力位置である前記第2座標は(23、-10)であり、前記タッチペン認識部(140)で算出された前記赤外線タッチペン10の前記第1座標が(24、-9)である場合、前記座標補正部150は、X軸方向に-1だけ、Y軸方向に-1だけ移動するように命令する(-1、-1)の補正データを生成することができる。
【0041】
また、前記第1座標補正部142は、前記補正データが生成された後に認識された前記赤外線タッチペン10の第1座標に前記補正データを適用して前記第1座標を補正してもよい。
すなわち、前記タッチペン認識部140で2番目に算出された第1座標が(10、-5)である場合、前記座標補正部150で生成された(-1、-1)の補正データを適用し、前記第1座標は(9、-6)に補正されて出力することができる。
【0042】
この時、前記赤外線タッチペン10が実際に入力された位置である前記第2座標が(9、 8)である場合、前記補正データは誤差の平均値である(-0.5、-1.5)に再度生成される。したがって、前記X軸及び前記Y軸に対する誤差が累積されるほど、前記補正データはゼロに収束する形に変化することがある。
【0043】
この時、補正データ生成部152は、前記第2座標に基づいて前記補正データを生成するが、前記第1座標及び前記第2座標の誤差が予め設定された基準誤差範囲を超える場合、前記補正データは生成されない場合がある。
【0044】
すなわち、補正データ生成部152は、前記基準誤差範囲の最大値を超える場合、前記赤外線タッチペン10を介して算出された前記第1座標をノイズと判断し、前記基準誤差範囲の最小値未満である場合は、前記第1座標の補正が完了したものと判断することができる。
【0045】
一方、前記座標補正部150は、予め設定された条件に基づいて補正データをグループ化して補正データセットを生成し、最後に生成されたn個の前記補正データセットに基づいて前記補正データを検証する補正データ検証部153をさらに含むことができる。
【0046】
具体的には、前記補正データ生成部152は、前記第1座標及び前記第2座標の誤差が予め設定された基準誤差範囲の最小値以下である場合、前記第1座標の補正が完了したものと判断され、前記補正データ検証部153は、前記補正データ生成部152において前記第1座標の補正が完了したものと判断された場合、前記第1座標の補正が完了する前に前記基準誤差範囲内で生成された前記補正データをグループ化して前記補正データセットを生成することができる。
【0047】
また、前記補正データ検証部153は、前記補正データセットに含まれる補正データが生成された順序に基づいて基準番号を割り当て、前記n個の補正データセットを比較するが、前記補正データセットに含まれる前記基準番号が同じ補正データの平均値を算出し、上記平均値に基づいて補正検算データを生成することができる。
【0048】
具体的には、図8に示すように、前記補正データ検証部153は、前記補正データセット810、820、830に含まれる前記補正データが生成された順序に基づいて基準番号811 、812、813、814)を割り当て、前記n個の補正データセットを比較するが、前記補正データセットに含まれる前記補正データのうち、前記基準番号が同じ補正データの平均値を算出し、前記平均値に基づいて、補正検算データを生成することができる。
【0049】
例えば、最後に生成された3個の補正データセット810、820、830を用いて前記補正検算データを生成する場合、前記補正検算データは前記第1補正データセット810に含まれる2次補正データ812と、前記第2補正データセット820及び前記第3補正データセット830に含まれる2次補正データ(図示せず)との平均値として算出することができる。
【0050】
したがって、前記3個の補正データセット810、820、830の2次補正データ( 0.5、0.8)、(-0.8、-1)及び(0、-0.8)の平均値である(-0.4、-0.33)が前記補正検算データとして算出されることができる。
【0051】
また、前記第1座標補正部142は、前記第1座標に前記補正検算データを用いて演算した事前補正座標を算出する初回補正を行い、前記初回最初補正を通じて算出された前記事前補正座標に前記補正データを適用して最終補正座標を算出する追加補正を行うことができる。
【0052】
この時、前記補正検算データが新たに生成された場合には、1回だけ前記初回補正を行い、前記補正データ生成部153で前記第1座標の補正が完了したものと判断するまでは、前記追加補正のみを行うことができる。
【0053】
すなわち、前記補正データ検証部153で前記補正検算データが生成された直後にのみ前記初回補正が1回行われ、前記補正データ生成部152で前記第1座標の補正が完了したものと判断するまでは、前記補正データによって前記第1座標が補正される追加補正ステップのみが行われることによって、前記座標補正部150で前記補正データを生成して前記第1座標を補正するが、前記補正データ検証部 (153)で生成された前記補正検算データを用いて2段階にわたって補正過程が行われ、前記第1座標の補正が完了するのに必要なデータ演算量を減少させることができる。
【0054】
一例として、前記映像分析部130は、前記カメラ撮影部120で撮影された映像データに基づいて前記赤外線タッチペン10の認識初期値設定を制御するが、前記赤外線タッチペン10が押圧されてペン先から発生する光を予め設定された回数以上検知して、前記赤外線タッチペン10を認識する認識感度を調整することができる。
【0055】
この時、前記映像分析部130は、前記赤外線タッチペン10のペン先から発生する光の光量を測定し、前記測定された光量が予め測定された基準値未満である場合、前記赤外線タッチペン10が認識されていないものと判断することができる。
【0056】
さらに別の一例として、前記映像分析部130は、前記赤外線タッチペン10のペン先から発生する光の発光時間を測定し、前記光の発光時間が予め設定された第1基準時間以上である場合、前記第1座標のY軸座標値を固定させることができる。
【0057】
例えば、前記ユーザーが前記赤外線タッチペン10を用いて前記表示パネル20に筆記する場合、前記赤外線タッチペン10を前記表示パネル20に5秒以上押圧すると、前記映像分析部130は、前記赤外線タッチペン10のペン先から発生する光が前記第1基準時間以上であるものと判断し、前記第1座標のY軸座標は、前記ユーザーが板書を開始する時に初めて認識された第1座標のY座標値として固定され、前記第1座標のX軸座標に対する補正作業のみを行うことができる。
【0058】
したがって、ユーザーが連続して筆記する場合、前記表示パネル20に生成される筆記イメージは、水平に保ちながら生成することができる。
【0059】
また、前記ユーザーが前記第1座標のY軸座標の固定値を変更したい場合、前記赤外線タッチペン10を前記表示パネル20に前記第1基準時間以上再度押圧した後に筆記を開始し、前記Y軸座標の固定値を変更することもでき、前記ユーザーが前記第1座標のY軸座標固定を解除したい場合には、前記赤外線タッチペン10を前記表示パネル20に予め設定された第2基準時間の間に2回連続して加圧して前記第1座標のY軸座標固定を解除することもできる。
【0060】
前記のような本発明の効果によると、表示領域外の予め設定された領域にレーザーポインターを照射し、レーザーポインターと赤外線タッチペンとの間の距離を算出することにより、カメラを通じて計算された赤外線タッチペンの位置情報をより精密に補正することができる電子黒板用赤外線タッチペンの認識座標検出及び認識座標補正システムを提供することができる。
【0061】
また、予め設定された領域に照射されるレーザーポインターを撮影し、撮影された映像データを学習してレーザーポインターの微振動、移動量、移動方向を算出し、レーザーポインターの正確な位置を較正することにより、常に同じ基準を適用して赤外線タッチペンの誤差を計算することができる電子黒板用赤外線タッチペンの認識座標検出及び認識座標補正システムを提供することができる。
【0062】
また、赤外線タッチペンの認識誤差の平均値を用いて赤外線タッチペンの位置を補正することにより、赤外線タッチペンの認識誤差が収束するように誘導し、別途に操作することなく赤外線タッチペンの認識誤差を恒久的に補正することができる電子黒板用赤外線タッチペンの認識座標検出及び認識座標補正システムを提供することができる。
【0063】
また、本発明の一実施形態による、電子黒板用赤外線タッチペンの認識座標検出及び認識座標補正システムの制御方法は、様々なコンピュータにより実現される動作を実行するためのプログラム命令を含むコンピュータ可読媒体に記録することができる。前記コンピュータ可読媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独でまたは組み合わせて含むことができる。前記媒体に関しては、プログラム命令は、本発明のために特別に設計され構成されたものや、コンピュータソフトウェアの当業者に公知されて利用可能なものであってもよい。コンピュータ可読記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピーディスク、磁気テープなどの磁気媒体(magnetic media)、CD-ROM、DVDなどの光記録媒体、光学ディスクなどの磁気 光媒体(optical media)、ROM、RAM、フラッシュメモリなどのプログラム命令を記憶して実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。プログラム命令の例としては、コンパイラによって作成されるような機械語コードだけでなく、インタプリタなどを用いてコンピュータによって実行することができる高級言語コードも含まれる。
【0064】
前記では、本発明に係る実施例を基準として本発明の構成と特徴を説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明の趣旨と範囲の中で多様に変更または変形が可能であることは、本発明が属する技術で分野の当業者において明らかであり、したがってそのような変更または変形は、添付された特許請求の範囲に属することを明らかにしておく。
【符号の説明】
【0065】
10:赤外線タッチペン
20:表示パネル
30:ビームプロジェクタ
110:レーザー照射部
120:カメラ撮影部
130:映像分析部
131:レーザーポインター初期化部
132:タッチペン入力検知部
133:タッチペン距離算出部
140:タッチペン認識部
141:ユーザーカーソル生成部
142:第1座標補正部
150:座標補正部
151:第2座標生成部
152:補正データ生成部
153:補正データ検証部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8