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▶ 南本 利正の特許一覧

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  • 特開-推進力発生装置 図1
  • 特開-推進力発生装置 図2
  • 特開-推進力発生装置 図3
  • 特開-推進力発生装置 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023131074
(43)【公開日】2023-09-21
(54)【発明の名称】推進力発生装置
(51)【国際特許分類】
   F03G 3/00 20060101AFI20230913BHJP
【FI】
F03G3/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022054539
(22)【出願日】2022-03-08
(71)【出願人】
【識別番号】300077593
【氏名又は名称】南本 利正
(72)【発明者】
【氏名】南本 利正
(57)【要約】      (修正有)
【課題】略渦巻運動で変化する遠心力を利用した推進力発生装置を提供すること。
【解決手段】Xを前方とするX、X´軸を前後方向の水平線、Yを右とするY、Y´軸を前後方向X、X´軸と直角の水平線、Zを上方とするZ、Z´軸を垂直線とする。2個の回転板がY-Z面で回転し、2個の回転軸を水平Y-Y´軸線上に位置する様に配置して、逆回転させることで、それぞれに発生する略渦巻運動で変化する遠心力をY-Y´軸の水平方向では消し合い、Z-Z´軸の垂直方向では倍増させる。つまり装置のY、Y´方向の横揺れを減少させZ、Z´軸の上昇力を増加させる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
Xを前方とするX、X´軸を前後方向の水平線、
Yを右とするY、Y´軸を前後方向X、X´軸と直角の水平線、
Zを上方とするZ、Z´軸を垂直線とする。
特願2021-557573の装置2個の回転板AがY-Z面で回転し2個の回転軸が水平Y-Y´軸線上に位置する様に配置して、逆回転させることで、それぞれに発生する略渦巻運動で変化する遠心力をY-Y´軸の水平方向では消し合い、Z-Z´軸の垂直方向では倍増させる。
つまり装置のY、Y´方向の横揺れを減少させZ、Z´軸の上昇力を増加させる推進力発生方法。
【請求項2】
Xを前方とするX、X´軸を前後方向の水平線、
Yを右とするY、Y´軸を前後方向X、X´軸と直角の水平線、
Zを上方とするZ、Z´軸を垂直線とする。
特願2021-557573の装置2個の回転板AがY-Z面で回転し2個の回転軸が水平Y-Y´軸線上に位置する様に配置して、逆回転させることで、それぞれに発生する略渦巻運動で変化する遠心力をY-Y´軸の水平方向では消し合い、Z-Z´軸の垂直方向では倍増させる。
つまり装置のY、Y´方向の横揺れを減少させZ、Z´軸の上昇力を増加させる推進力発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は推進力発生装置に関し、詳しくは遠心力を利用することによって一定方向に継続的に推進力を発生することができる推進力発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図1に示す様にXを前方とするX-X´軸を前後方向の水平線、
Yを右とするY-Y´軸を前後方向X、X´軸と直角の水平線、
Zを上方とするZ-Z´軸を垂直線とする。
図2に示す特願2021-557573の装置2個の回転板AがY-Z面で回転し2個の回転軸が水平Y-Y´軸線上位置する様に配置して、逆回転させることで、それぞれに発生する略渦巻運動で変化する遠心力を、Y-Y´軸方向の水平方向とZ-Z´軸の垂直方向にベクトル分解すると水平方向では消し合い、Z-Z´軸の垂直方向では倍増させる。
つまり装置のY-Y´方向の横揺れを減少させ、Z-Z´軸の上昇力を増加させる。
Z-Z´軸の垂直上昇力を増加させる理由は、図4の回転歯車Aに4個の回転歯車Bと可動おもりCを取り付ける事で、可動おもりCと回転歯車Aの中心との距離が、垂直上方の回転歯車Bの可動おもりCの距離が、垂直下方の回転歯車Bの可動おもりCの距離より大きいためである。
装置のY-Y´方向の横揺れを減少させるジャイロ効果に似た現象を起こし、横風の変化に対して抵抗を示し、垂直上昇力は特願2021-557573に示した可動おもりCの上方移動衝突エネルギーに加えて、Z-Z´軸の垂直方向で倍増するエネルギーが加わる。
【0003】
また図3に示す様に特願2021-557573の装置2個の回転板Aを、前方Xに推進力が発生する様に、X-Z面上で回転させて、かつ、回転軸をZ-Z´軸の垂直線上に配置したユニットとの併用で、上下方向の外力にも抵抗しつつ、浮揚しながら前進推進力を発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012-137082
【特許文献2】特開2008-38617
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の推進器は、推進力を得るために推進力の物理的要素である反作用となる物質を推進器以外に燃焼方式や空気抵抗、水の抵抗を必要としていた。
例えば回転翼機ではプロペラが直接、人や物に触れると危険であり、発生する風は近くの人や物に被害が及ぶ。また機体の降下に合わせてプロペラ下に渦状に発生する風(ボルテックスリング)で機体は振動し、制御が難しくなる。
プロペラ周りには乱れた空気しか存在しなくなるため、揚力を失い墜落する危険性もある。
農作業における、種まき、薬剤散布などではプロペラの風が均一散布の障害になる。
都市部においては、人や建物が密集する地域で騒音が発生し突風、横風などの変化に弱いプロペラ利用に替わり本装置は、より安全快適で低騒音な飛行を実現する。
略渦巻運動で変化する遠心力を利用して、より具体的で、現実の装置として実社会において実現される、新規の推進力発生装置の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
図1に示す様にXを前方とするX、X´軸を前後方向の水平線、
Yを右とするY、Y´軸を前後方向X、X´軸と直角の水平線、
Zを上方とするZ、Z´軸を垂直線とする。
図2に示す特願2021-557573の装置2個の回転板AがY-Z面で回転し2個の回転軸が水平Y-Y´軸線上に位置する様に配置して、逆回転させることで、それぞれに発生する略渦巻運動で変化する遠心力をY-Y´軸の水平方向では消し合い、Z-Z´軸の垂直方向では倍増させる。
つまり装置のY、Y´方向の横揺れを減少させZ、Z´軸の上昇力を増加させる。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、特願2021-557573の装置の効果的利用の促進に役立ち、外界に作用力を及ぼすことない安全快適で低騒音な推進力発生を実現する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】Xを前方とするX-X´軸を前後方向の水平線、Yを右とするY-Y´軸を前後方向X、X´軸と直角の水平線、Zを上方とするZ-Z´軸を垂直線とする図
図2】特願2021-557573の装置2個を逆回転させて組み合わせた時に、変化する遠心力が水平力を消し合い、垂直力を倍増する事を示す例の図
図3】特願2021-557573の装置2個をセットしたユニットが上下方向、水平方向の変化する風などの外力に抵抗し、浮揚しながら前進推進力を発生する考え方の図
図4】回転歯車Aに4個の回転歯車Bと可動おもりCを取り付けた例の図
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1に示す様にXを前方とするX-X´軸を前後方向の水平線、
Yを右とするY-Y´軸を前後方向X、X´軸と直角の水平線、
Zを上方とするZ-Z´軸を垂直線とする。
図2で示す特願2021-557573の装置2個の回転板AがY-Z面で回転し2個の回転軸が水平Y-Y´軸線上位置する様に配置して、逆回転させることで、それぞれに発生する略渦巻運動で変化する遠心力をY-Y´軸の水平方向では消し合い、Z-Z´軸の垂直方向では倍増させる。
例えば特願2021-557573の装置2個をユニットとして積んだVTOLはY-Y´方向の横揺れを減少させZ-Z´軸の上昇力を増加させる。
Z-Z´軸の垂直上昇力を増加させる理由は、図3の回転歯車Aに4個の回転歯車Bと可動おもりCを取り付ける事で、可動おもりCと回転歯車Aの中心との距離が、垂直上方の回転歯車Bの可動おもりCの方が、垂直下方の回転歯車Bの可動おもりCとの距離より大きいためである。
装置のY-Y´方向の横揺れを減少させる現象はジャイロ効果に似た現象を起こし、横風の変化に対して抵抗を示す。
さらに図3に示す考え方により、上下方向の外力にも抵抗しつつ、浮揚しながら前進推進力を発生させることが可能である。
【実施例0010】
図4で示す様に回転歯車Aに4個の回転歯車Bと可動おもりCを取り付けた装置は、効率よく上昇推進力を発生する。また、この図4の装置を複数機搭載して、垂直上方推進力の発生タイミングをずらすと、より快適な推進力を発生させることが可能となる。
推進力発生方向を前方Xや斜めの角度に向けると様々な方向に推進力を発生する。
装置の数、固定歯車D、回転歯車A、回転歯車Bの大きさ、材質や、可動おもりCの材質、形状、重量、可動方法、さらに回転軸の強度、回転速度やモーター、エンジン等の動力の種類などを選択する事で、回転板Aの回転軸に発生させる推進力を、本装置の搭載されたドローンやクルマ、船の、重量、大きさ、用途に合わせて効率よく組み合わせる事が可能で活用範囲が広い。
【産業上の利用可能性】
【0011】
地上や空中、水中、宇宙空間等あらゆる環境の中でプロペラやジェットエンジンの様に外界に作用力を及ぼすことなく、推進力を発生し、安全、低公害、低騒音で環境に適した産業上の利用可能性が高い推進装置である。
多方面での活用が期待でき経済効果を生むものと考える。
【符号の説明】
【0012】
1 回転歯車A
2 回転歯車B
3 可動おもりC
4 固定歯車D
図1
図2
図3
図4