(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023131082
(43)【公開日】2023-09-21
(54)【発明の名称】ウェアラブルデバイス
(51)【国際特許分類】
H01Q 1/22 20060101AFI20230913BHJP
G06K 19/077 20060101ALI20230913BHJP
H01Q 7/06 20060101ALI20230913BHJP
【FI】
H01Q1/22 Z
G06K19/077 264
G06K19/077 228
H01Q7/06
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022101412
(22)【出願日】2022-06-23
(31)【優先権主張番号】111108365
(32)【優先日】2022-03-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】504429600
【氏名又は名称】緯創資通股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】WISTRON CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】湯 文郎
(72)【発明者】
【氏名】葉 志峯
(72)【発明者】
【氏名】江 仁祥
【テーマコード(参考)】
5J047
【Fターム(参考)】
5J047AA01
5J047AB12
5J047EF02
(57)【要約】
【課題】角度アンテナを有するウェアラブルデバイスを提供することである。
【解決手段】
ウェアラブルデバイスが提供される。ウェアラブルデバイスは、基板と、第1のアンテナモジュールとを含む。第1のアンテナモジュールは、第1の磁気コアと、第1のアンテナワイヤコイルとを含む。第1の磁気コアは基板上に配置される。第1の磁気コアと基板との間に第1の角度が形成される。第1のアンテナワイヤコイルは、第1の磁気コア上に配置される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェアラブルデバイスであって、
基板と、
第1のアンテナモジュールとを有し、
前記第1のアンテナモジュールは、
第1の磁気コアであって、前記基板上に配置され、前記第1の磁気コアと前記基板との間に第1の角度が形成される、第1の磁気コアと、
前記第1の磁気コアに巻かれた第1のアンテナワイヤコイルと
を有する、ウェアラブルデバイス。
【請求項2】
第2のアンテナモジュールであって、
第2の磁気コアであって、前記基板上に配置され、前記第2の磁気コアと前記基板との間に第2の角度が形成され、前記第2の角度は前記第1の角度と異なる、第2の磁気コアを有する、第2の磁気コアと、
前記第2の磁気コアに巻かれた第2のアンテナワイヤコイルとを有する
第2のアンテナモジュールを有する、
請求項1に記載のウェアラブルデバイス。
【請求項3】
前記第1の角度は、20度と80度の間にあり、前記第2の角度は、100度と160度の間にある、請求項2に記載のウェアラブルデバイス。
【請求項4】
ウェアラブルデバイスであって、
第1の基板と、
第2の基板と、
第1のアンテナモジュールであって、
第1の磁気コアであって、前記第1の基板上に配置され、前記第1の磁気コアと前記第1の基板との間に第1の角度が形成される、第1の磁気コアと、
前記第1の磁気コアに巻かれた第1のアンテナワイヤコイルとを有する
第1のアンテナモジュールと、
前記第2の基板上に配置された第2のアンテナワイヤコイルを有する第2のアンテナモジュールと、
チップと、
少なくとも1つのスイッチであって、第2の基板上に配置され、各スイッチはチップおよび前記第2のアンテナワイヤコイルに結合され、各スイッチはアプリケーション機能に対応する、少なくとも1つのスイッチと、を有し、
前記第1のアンテナワイヤコイルに第1の電流が流れ、それに応じて磁場が発生し、前記磁場が前記第2のアンテナワイヤコイルを通る、
ウェアラブルデバイス。
【請求項5】
前記第1の角度は、20度と30度の間である、請求項4に記載のウェアラブルデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェアラブルデバイスに関し、より具体的には、角度アンテナを有するウェアラブルデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
モバイル決済の高度化に伴い、近接場通信(NFC)機能を有する電子デバイスが決済手段として広く使用されている。NFC技術は、アンテナを備えた2つの電子デバイスが近接距離内で無線通信することを可能にする。利用者は、データ交換のためにリーダの近くにNFC機能付き電子タグを持って行くことができる。NFC機能を有する電子デバイスの大部分は、典型的には、通信用の平面アンテナを採用する。しかしながら、平面アンテナは、通常、スクリーンの下または回路基板上に配置されるので、平面アンテナによって生成される磁場の誘導範囲は、電子デバイスのスクリーン表面または背面に限定され得る。さらに、各リーダは、リーダの位置および角度に基づいて異なる読み取り角度を有してもよい。
図1に示すように、ユーザは時計を着用し、NFC平面アンテナは時計表面に配置される。平面アンテナによって生成される磁場Mは、時計表面に対して垂直な単一方向の磁場である。カードリーダがユーザの腕に装着されている情報にアクセスできるようにするためには、ユーザが大きな回転角度で自分の手首を回して、時計の平面アンテナが誘導する磁場Mの方向をリーダに合わせて検知されるようにしなければならない。このように、大きな回転角度で手首を捻って回転させることを必要とする操作姿勢は、不自然で不快な姿勢であり、使用者にとっても人間工学的ではない。したがって、改善の必要性がある。
【発明の概要】
【0003】
従って、本発明の目的は、従来技術における問題を解決するために、角度アンテナを有するウェアラブルデバイスを提供することである。
【0004】
本発明は、基板と、第1のアンテナモジュールとを有し、前記第1のアンテナモジュールは、第1の磁気コアであって、前記基板上に配置され、前記第1の磁気コアと前記基板との間に第1の角度が形成される第1の磁気コアと、前記第1の磁気コアに巻かれた第1のアンテナワイヤコイルとを備えるウェアラブルデバイスを開示する。
【0005】
本発明は、さらに、ウェアラブルデバイスであって、第1の基板と、第2の基板と、第1のアンテナモジュールであって、第1の磁気コアであって、前記第1の基板上に配置され、前記第1の磁気コアと前記第1の基板との間に第1の角度が形成される、第1の磁気コアと、前記第1の磁気コアに巻かれた第1のアンテナワイヤコイルとを有する第1のアンテナモジュールと、前記第2の基板上に配置された第2のアンテナワイヤコイルを有する第2のアンテナモジュールと、チップと、少なくとも1つのスイッチであって、第2の基板上に配置され、各スイッチはチップおよび前記第2のアンテナワイヤコイルに結合され、各スイッチはアプリケーション機能に対応する、少なくとも1つのスイッチと、を有し、前記第1のアンテナワイヤコイルに第1の電流が流れ、それに応じて磁場が発生し、前記磁場が前記第2のアンテナワイヤコイルを通る、ウェアラブルデバイスを開示する。
【0006】
本発明のこれらおよび他の目的は、種々の図面および図面に示されている好ましい実施形態の以下の詳細な説明を読んだ後に、当業者には明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】ユーザが支払いを行おうとするときに、カードリーダ上に従来のウェアラブルデバイスをタップまたは振ることによる非接触支払い動作を示す概略図である。
【
図2】本発明の一実施形態によるウェアラブルデバイスの概略図である。
【
図3】本発明の一実施形態によるウェアラブルデバイスの第1のアンテナモジュールの側面図を示す概略図である。
【
図4】本発明の一実施形態によるウェアラブルデバイスの第2のアンテナモジュールの側面図を示す概略図である。
【
図5】本発明の一実施形態によるウェアラブルデバイスの適用状況を示す概略図である。
【
図6】本発明の別の実施形態によるウェアラブルデバイスの概略図である。
【
図7】実施形態による
図6に示すアンテナモジュールの磁場分布を示す概略図である。
【
図8】本発明の一実施形態によるホットキー機能を有するウェアラブルデバイスの概略図である。
【
図9】本発明の一実施形態による
図8に示すスイッチの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
特定の用語は、特定の構成要素を参照するために、明細書および以下の特許請求の範囲の全体にわたって使用される。当業者には言うまでもなく、ハードウェア製造業者は、異なる名称で構成要素を参照することがある。本文書は、名前は異なるが機能は異ならないコンポーネントを区別することを意図していない。以下の説明および特許請求の範囲において、「include」および「comprise」という用語は、オープンエンド方式で使用され、したがって、「含むが、これに限定されない」ことを意味すると解釈されるべきである。また、用語「couple」は、間接的または直接的な電気的接続を意味することを意図している。従って、あるデバイスが別のデバイスに結合されている場合、その接続は、直接的な電気的接続を介して、又は他のデバイス及び接続を介して間接的な電気的接続を介して行うことができる。
【0009】
図2~
図4を参照する。
図2は、本発明の一実施形態によるウェアラブルデバイス1の概略図である。
図3は、本発明の一実施形態によるウェアラブルデバイス1のアンテナモジュール10の側面図を示す概略図である。
図4は、本発明の一実施形態によるウェアラブルデバイス1のアンテナモジュール20の側面図を示す概略図である。ウェアラブルデバイス1は、スマートウオッチ、スマートリストバンド、スマートブレスレット、スマートグローブ、スマートメガネ、スマートフォン、または人体または衣服に装着可能な他のデバイスであってもよい。ウェアラブルデバイス1は、アンテナモジュール10、20、および基板30を含む。アンテナモジュール10は、磁気コア102、アンテナワイヤコイル104、支持コンポーネント106、およびリードフレーム108を含む。基板30は、ウェアラブルデバイス1のケース、ブラケット、支持部品、または他の固定部品上に固定・配置される。磁気コア102は、基板30上に配置される。磁気コア102は、軸A1を有する。アンテナワイヤコイル104は、磁気コア102上に巻かれる。アンテナワイヤコイル104は、軸A1の周囲に巻かれ、磁気コア102の外側表面に螺旋状に巻かれており、アンテナモジュール10の誘導磁場B1(B1’)の方向が軸A1に平行になるようになっている。磁気コア102と基板30との間には、角度αが形成される。
図2および
図3に示すように、磁気コア102と基板30との間には角度αが存在する。支持コンポーネント106は、磁気コア102及びアンテナワイヤコイル104を基板30上に支持及び固定するために利用される。リードフレーム108は、信号伝送のためにアンテナワイヤコイル104に結合される。アンテナワイヤコイル104は、関連信号を送信するために、リードフレーム108を介してチップ(図示せず)に結合される。また、リードフレーム108は、磁気コア102及びアンテナワイヤコイル104を支持及び固定するために利用される。
アンテナモジュール20は、磁気コア102、アンテナワイヤコイル204、支持コンポーネント206、およびリードフレーム208を含む。磁気コア202は基板30上に配置される。磁気コア202は軸A2を有する。アンテナワイヤコイル204は、磁気コア202に巻かれている。アンテナワイヤコイル204は、軸A2の周囲に巻かれ、磁気コア202の外側表面に螺旋状に巻かれており、アンテナモジュール20の誘導磁場B2(B2’)の方向が軸A2に平行になるようになっている。磁気コア202と基板30との間には、角度βが形成されている。
図2および
図4に示すように、磁気コア202と基板30との間には、角度βが存在する。支持コンポーネント206は、磁気コア202及びアンテナワイヤコイル204を基板30上に支持及び固定するために利用される。リードフレーム208は、信号伝送のためにアンテナワイヤコイル204に結合される。アンテナワイヤコイル204は、関連信号を送信するために、リードフレーム208を介してチップ(図示せず)に結合される。また、リードフレーム208は、磁気コア202及びアンテナワイヤコイル204を支持及び固定するために利用される。従って、本発明の実施形態は、アンテナモジュールに、より広い範囲の磁場誘導をカバーすることができ、支払い動作中に、より速く、より便利なユーザ体験を提供することができる、角度ワイヤコイル(angular wire coil)を有するアンテナモジュールを提供する。
【0010】
さらに、
図2から
図4を参照されたい。磁気コア102と基板30との間の角度α、および磁気コア202と基板30との間の角度βの構成によって、磁場感知の位置がより柔軟に設計され得る。例えば、磁気コア102と基板30との間の角度αは、25度、30度、45度、50度、60度、70度、または80度であってもよいが、これらに限定されない。磁気コア202と基板30との間の角度βは、100度、110度、120度、130度、135度、150度、または155度であってもよいが、これらに限定されない。一実施形態では、磁気コア102と基板30との間の角度αは、磁気コア202と基板30との間の角度βとは、より広い範囲の磁場誘導をカバーするように、異なることができる。一実施形態では、磁気コア102と基板30との間の角度α、および磁気コア202と基板30との間の角度βの合計は、180度であってもよい。例えば、
図2に示すように、角度αは30度、角度βは150度である。一実施形態では、磁気コア102と基板30との間の角度αは、20度から80度の範囲であってもよい。磁気コア20と基板30との間の角度βは、100度から160度の範囲であってもよい。一実施形態では、磁気コア102と基板30との間の角度αは、90度以下であってもよい。角度βは、90度を超えてもよい。さらに、アンテナモジュール10および20は、NFCまたは無線周波数識別(RFID)通信標準仕様に準拠してもよいが、これらに限定されない。磁気コア102および202は、フェライト磁性材料などの磁性材料を含んでもよいが、これらに限定されない。アンテナワイヤコイル104及び204は、Cu、Agのような導電性材料を含んでもよいが、これらに限定されない。
【0011】
図5を参照されたい。これは、本発明の一実施形態によるウェアラブルデバイス1の適用状況を示す概略図である。例えば、ウェアラブルデバイス1は時計であってもよく、基板30は時計に配置されている。アンテナモジュール10及び20は、それぞれ基板30のエッジに配置される。
図5に示すように、アンテナモジュール10の誘導磁場B1’は、カードリーダに非常に近い。ウェアラブルデバイス1を装着しているユーザは、自分の手首を大きく回転させることなく、データ交換のためにカードリーダの磁場を感知するために、自分の手首を僅かに動かすだけでよい。従って、本発明の実施形態は、支払動作中にユーザに人間工学的、友好的、直感的なユーザ体験を提供するだけでなく、モバイル決済またはカードタッピング決済の速度を著しく促進する。さらに、アンテナモジュール10とアンテナモジュール20とを対にして配置することによって、2つの異なる誘導磁場方向を設けることができる。
図5に示すように、誘導磁場B1’の方向は下方に傾斜している。誘導磁場B2の方向は上方に傾いている。誘導磁場B1’、B2の方向は、時計ケースの側面またはエッジに延びて、ウェアラブルデバイス1のケースの側面またはエッジの磁場誘導を強化し、それにより、より広い磁場誘導範囲を提供し、従来の平面アンテナの表面または背面上の制限された検出方向の問題を効果的に解決する。要約すると、本発明の実施形態は、より広い範囲の磁場誘導をカバーすることができ、支払い動作中にユーザに高速でより便利なユーザ体験を提供することができる角度コイルを有するアンテナモジュールを使用する。従来のウェアラブルデバイスは平面アンテナを使用するのが一般的であるため、単一の特定の誘導磁場方向を有する磁場のみが生成され、実用上の不便を招く。従来のウェアラブルデバイスと比較して、本発明の実施形態は、使用の柔軟性を改善し、単一の特定の誘導磁場方向に制限されることなく、ユーザにより便利でフレンドリーなユーザインターフェースを提供することができる。
【0012】
実施形態のアンテナモジュールの数、狭角(included angle)および位置は、システム要件に従って変更および設計されてもよい。
図6、7を参照されたい。
図6は、本発明の別の実施形態によるウェアラブルデバイス1の概略図である。
図7は、
図6に示すアンテナモジュールの磁場分布を示す概略図である。例えば、
図6に示すように、ウェアラブルデバイス1は、複数のアンテナモジュール10及び複数のアンテナモジュール20を含むことができる。アンテナモジュール10及びアンテナモジュール20は、対になって互いに隣接して配置されてもよい。例えば、アンテナモジュール10及びアンテナモジュール20は、基板30の左上隅及び左上隅に対で配置される。さらに、アンテナモジュール10とアンテナモジュール20は、製品製造のピックアンドプレースプロセス中の製造時間を短縮するために、一緒にモノリシックに形成することができる。一方、アンテナモジュール10及びアンテナモジュール20は、設計上の要求に応じて、別々に独立して配置されてもよい。例えば、アンテナモジュール10は、基板30の底面に別々に配置されてもよい。アンテナモジュール20は、基板30の左下隅に別々に配置されてもよい。
図7に示すように、ウェアラブルデバイス1は時計であってもよく、時計ケースの側面及びサイドエッジには、広範囲の誘導磁場が形成されていてもよい。アンテナモジュール10およびアンテナモジュール20の複数セットの配置による。時計の左前の上下側、左後ろの上下側、時計の右前の上下側は、磁気誘導範囲でカバーされる。このような状況下では、カードリーダがユーザの左側に位置していようと右側に位置していようと、ウェアラブルデバイス1を装着しているユーザは、磁場誘導を成功させるために、手首を大きく回転させることなく、ウェアラブルデバイス1(例えば、時計)のケースの横側またはエッジを検出領域に近づけるだけでよい。さらに、ウェアラブルデバイス1を装着したユーザは、ウェアラブルデバイス1をカードリーダにタップして、ステーションを通過することができる。従って、リーダの様々な位置及び向きの構成に対して、実施形態のウェアラブルデバイス1は、データ交換を行うためにデータを感知しアクセスするために、任意の角度でリーダに接近するように移動することができる。
【0013】
図8を参照されたい。これは、本発明の一実施形態によるホットキー機能を有するウェアラブルデバイス1の概略図である。
図8に示すように、ウェアラブルデバイス1は、スマートウオッチ2とスマートリストバンド3とを含む。さらに、ウェアラブルデバイス1は、アンテナモジュール10および基板30をさらに含む。基板30は、スマートウオッチ2上に配置され、アンテナモジュール10は、基板30上に配置される。アンテナモジュール10の磁気コア102は、軸A1を有する。アンテナワイヤコイル104は、磁気コア102上に巻回され、磁気コア102と基板30との間に角度αが形成される。例えば、角度αは、20度から30度の間であってもよいが、それに限定されない。例えば、角度αは、20度、25度又は30度であってもよいが、これに限定されない。
図8に示すように、ウェアラブルデバイス1は、スイッチSW1ないしSW3と、アンテナモジュール40と、基板50と、チップ60とをさらに含む。基板50は、スマートリストバンド3上に配置される。アンテナモジュール40は、基板50上に配置される。アンテナモジュール40は、アンテナワイヤコイルを含む。アンテナモジュール40のアンテナワイヤコイルは、平面アンテナワイヤコイルであってもよい。スイッチSW1~SW3は、基板50上に配置される。スイッチSW1~SW3の各々は、アンテナモジュール40およびチップ60に結合される。各スイッチSW1~SW3は、アプリケーション機能に対応している。前記アプリケーション機能は、ウェアラブルデバイス1によって実行可能な任意のアプリケーション機能であってもよい。アプリケーション機能は、ウェアラブルデバイス1によって制御または起動される特定のアプリケーション・プログラムを実行することによって実行されるアプリケーション機能であってもよい。例えば、アプリケーション機能は、限定されるものではないが、記録、写真の撮影、好きな連絡先へのダイヤル、ウェブサイトへ行くこと、または音楽を再生することであってもよい。例えば、スイッチSW1に対応するアプリケーション機能は、画像を撮影する機能であってもよい。スイッチSW2に対応するアプリケーション機能は、記録機能であってもよい。スイッチSW3に対応するアプリケーション機能は、音楽の再生などの機能であってもよい。さらに、スイッチの数およびタイプ、ならびにスイッチによってトリガされるアプリケーション機能は、実際の要求に従って構成及び設計され得る。また、ユーザは、あらかじめアプリケーション機能の種類を決めておき、各スイッチに対応するアプリケーション機能を設定することもできる。
【0014】
電力供給デバイスがアンテナモジュール10のアンテナワイヤコイル104に電力を供給すると、電流はアンテナワイヤコイル104を流れ、従って、磁場B1’が生成される。
図8に示すように、アンテナモジュール10によって生成された磁場B1’は、アンテナモジュール40のアンテナワイヤコイルを通る。すなわち、磁場B1’の磁束線は、アンテナモジュール40のアンテナワイヤコイルを通る。このような状況では、ユーザがスイッチSW1~SW3のうちの1つを操作し、それに従ってスイッチがオンにされると、オンにされるスイッチと、アンテナモジュール40のアンテナワイヤコイルと、チップ60との間の導電路が形成される。磁場B1’の作用の下で、電流がアンテナモジュール40のアンテナワイヤコイルに誘導され、電流がチップ60に供給され、チップ60が作動する。従って、チップ60は、スイッチがオンになっていることを検出し、決定し、従って、オンになるべきスイッチに対応するアプリケーション機能を実行するためにウェアラブルデバイス1を制御するための対応する制御コマンド信号を生成することができる。例えば、スイッチSW1は、写真を撮るアプリケーション機能に対応する。スイッチSW1が押されてスイッチSW1がオンになり、チップ60がスイッチSW1がオンになったことを検出して判定すると、チップ60は、ウェアラブルデバイス1を制御するために、スイッチSW1に対応する写真を撮影するアプリケーション機能を実行する、対応する制御コマンド信号を生成する。したがって、ユーザがスマートリストバンド3上に配置されたスイッチを押すと、ウェアラブルデバイス1は、ショートカットキー機能を実現するためのスイッチに対応するアプリケーション機能を実行するように制御することができ、ユーザが関連機能を簡単かつ便利に起動・利用することができ、ワーク・ライフの効率を向上させることができる。
【0015】
例えば、スイッチSW1~SW3はドームスイッチであってもよい。
図9を参照されたい。これは、本発明の一実施形態による、
図8に示されたスイッチSW1~SW3の概略図である。スイッチSW1は、撮影機能に対応する。スイッチSW2は、記録機能に対応する。スイッチSW3は、音楽再生機能に対応する。スイッチSW1は、金属リングの内側および外側のリング902と、金属ドーム904とを含む。金属リングの内側および外側のリング902および金属ドーム904は、それぞれアンテナモジュール40およびチップ60のアンテナワイヤコイルに結合される。スイッチSW2は、金属リングの内側および外側のリング906と、金属ドーム908とを含む。金属リングの内側および外側のリング906および金属ドーム908は、それぞれアンテナモジュール40のアンテナワイヤコイルおよびチップ60に結合される。スイッチSW3は、金属リングの内側および外側リング910と、金属ドーム912とを含む。金属リングの内側リングおよび外側リング910および金属ドーム912は、それぞれアンテナモジュール40およびチップ60のアンテナワイヤコイルに結合される。ユーザがスイッチの金属ドームを押し下げると、金属ドームは、対応する金属リングの内側、外側リングに向かって弾性変形し、対応する金属リングの内側、外側リングに接触する。その結果、スイッチは導電状態に変化し、対応するスイッチ、アンテナモジュール40のアンテナワイヤコイル、およびチップ60の間の導電経路が形成される。例えば、ユーザがスイッチSW1の金属ドーム904を押し下げると、金属ドーム904は、対応する金属リングの内側、外側リング902と接触するように弾性変形し、スイッチSW1が、スイッチSW1と、アンテナモジュール40のアンテナワイヤコイルと、チップ60との間の導電状態及び導電経路に変化させるようにすることができる。このような状況下では、チップ60は、スイッチSW1が導電状態にあることを検出して決定し、したがって、スイッチSW1に対応するアプリケーション機能(例えば、写真撮影機能)を実行するためにウェアラブルデバイス1を制御するための対応する制御コマンド信号を生成する。要約すると、ユーザは、スイッチSW1~SW3を操作することにより、対応するホットキーアプリケーション機能を起動することができる。従って、本発明の実施形態は、ホットキー機能を提供することができ、ユーザは、ウェアラブルデバイス1のホットキー機能を有するスイッチを押して、対応するアプリケーション機能を起動するだけでよいため、ユーザは、容易かつ便利に関連するアプリケーション機能を使用することができ、仕事および生活の効率を向上させることができる。
【0016】
要約すると、本発明の実施形態は、アンテナモジュールに、より広い範囲の磁場誘導をカバーすることができ、支払い動作中に、より速く、より便利で、よりフレンドリーなユーザ体験を提供することができるアンテナワイヤコイルを提供する。さらに、本発明の実施形態は、ユーザが関連するアプリケーション機能を迅速かつ便利に起動および使用することを可能にするホットキー機能の設計を提供し、従って、仕事および生活の効率および質を向上させる。
【0017】
当業者には言うまでもなく、本発明の教示を保持しつつ、デバイスおよび方法の多くの修正および変更を行うことができる。
従って、上記の開示は、添付の特許請求の範囲の範囲によってのみ限定されると解釈されるべきである。
【手続補正書】
【提出日】2023-08-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェアラブルデバイスであって、
基板と、
第1のアンテナモジュールであって、
第1の磁気コアであって、前記基板上に配置され、前記第1の磁気コアと前記基板との間に第1の角度が形成される、第1の磁気コアと、
前記第1の磁気コアに巻かれた第1のアンテナワイヤコイルと
を有する第1のアンテナモジュールと、
第2のアンテナモジュールであって、
第2の磁気コアであって、前記基板上に配置され、前記第2の磁気コアと前記基板との間に第2の角度が形成され、前記第2の角度は前記第1の角度と異なる、第2の磁気コアを有する、第2の磁気コアと、
前記第2の磁気コアに巻かれた第2のアンテナワイヤコイルとを有する
第2のアンテナモジュールとを有し、
前記第1と第2のアンテナモジュールは対にして配置され、前記第1と第2のアンテナモジュールの一方により誘導される磁場の方向が下方に傾斜し、前記第1と第2のアンテナモジュールの他方により誘導される磁場の方向が上方に傾斜する、
ウェアラブルデバイス。
【請求項2】
前記第1の角度は、20度と80度の間にあり、前記第2の角度は、100度と160度の間にある、請求項1に記載のウェアラブルデバイス。
【請求項3】
ウェアラブルデバイスであって、
第1の基板と、
第2の基板と、
第1のアンテナモジュールであって、
第1の磁気コアであって、前記第1の基板上に配置され、前記第1の磁気コアと前記第1の基板との間に第1の角度が形成される、第1の磁気コアと、
前記第1の磁気コアに巻かれた第1のアンテナワイヤコイルとを有する
第1のアンテナモジュールと、
前記第2の基板上に配置された第2のアンテナワイヤコイルを有する第2のアンテナモジュールと、
チップと、
少なくとも1つのスイッチであって、第2の基板上に配置され、各スイッチはチップおよび前記第2のアンテナワイヤコイルに結合され、各スイッチはアプリケーション機能に対応する、少なくとも1つのスイッチと、を有し、
前記第1のアンテナワイヤコイルに第1の電流が流れ、それに応じて磁場が発生し、前記磁場が前記第2のアンテナワイヤコイルを通り、
前記第1と第2のアンテナモジュールは対にして配置され、前記第1と第2のアンテナモジュールの一方により誘導される磁場の方向が下方に傾斜し、前記第1と第2のアンテナモジュールの他方により誘導される磁場の方向が上方に傾斜する、
ウェアラブルデバイス。
【請求項4】
前記第1の角度は、20度と30度の間である、請求項3に記載のウェアラブルデバイス。