(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023131116
(43)【公開日】2023-09-21
(54)【発明の名称】製品検査システムの動作パラメータの製品設定を操作するための方法、製品検査システム、およびコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
G01N 23/04 20180101AFI20230913BHJP
【FI】
G01N23/04 340
G01N23/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023016730
(22)【出願日】2023-02-07
(31)【優先権主張番号】22160718
(32)【優先日】2022-03-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】511287824
【氏名又は名称】メトラー-トレド・セーフライン・エックス-レイ・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100172041
【弁理士】
【氏名又は名称】小畑 統照
(72)【発明者】
【氏名】ニック・ブリジャー
【テーマコード(参考)】
2G001
【Fターム(参考)】
2G001AA01
2G001BA11
2G001BA14
2G001CA01
2G001HA05
2G001HA13
2G001HA19
(57)【要約】 (修正有)
【課題】製品検査システムの動作パラメータの製品設定を操作するための方法等々を提供する。
【解決手段】方法は、ステップ1:選択された製品に関連する妥当性確認済み製品設定の妥当性確認済みステータスを表示し、製品設定のうちの少なくとも1つの製品設定を修正するためのアクセスを拒否するステップ、ステップ2:入力ユニット内へのユーザー入力によって、妥当性確認済みステータスの削除を要求するステップ、ステップ3:削除要求に応答して、ユーザーサインインを要求するステップであって、第2のオンスクリーン表現で表示される、要求するステップ、ステップ4:入力ユニット内へのユーザー入力によって、ユーザーサインインを入力するステップ、ステップ5:成功したユーザーサインイン操作に応答して、第3のオンスクリーン表現を表示し、選択された製品に関連する少なくとも1つの製品設定を修正するためのアクセスを許可するステップを含む。
【選択図】
図18
【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品検査システムの動作パラメータの製品設定を操作するための方法であって、
前記製品検査システムは、
電子制御ユニット、
対象製品上に放射を当てさせるために、前記制御ユニットによって制御される放射ユニット、
前記対象製品を透過したかまたは前記対象製品から反射された前記放射を検出するために、前記制御ユニットによって制御される検出器ユニット、
前記制御ユニットと通信状態にある視覚ディスプレイユニット、および、
前記制御ユニットと通信状態にある入力ユニット
を備え、
前記方法は、
ステップ1:前記視覚ディスプレイユニット上に、選択された製品に関連する妥当性確認済み製品設定の妥当性確認済みステータスの第1のオンスクリーン表現を表示し、前記選択された製品に関連する前記妥当性確認済み製品設定のうちの少なくとも1つの製品設定を修正するためのアクセスを拒否するステップ、
ステップ2:前記入力ユニット内へのユーザー入力によって、前記妥当性確認済みステータスの削除を要求するステップ、
ステップ3:前記削除要求に応答して、前記電子制御ユニットによってユーザーサインインを要求するステップであって、前記ユーザーサインイン要求は、前記視覚ディスプレイユニット上に、第2のオンスクリーン表現で表示される、要求するステップ、
ステップ4:前記入力ユニット内へのユーザー入力によって、ユーザーサインインを入力するステップ、
ステップ5:成功したユーザーサインイン操作に応答して、前記視覚ディスプレイユニット上に、前記選択された製品に関連する前記製品設定の妥当性確認済みでないステータスの第3のオンスクリーン表現を表示し、前記選択された製品に関連する前記製品設定のうちの少なくとも1つの製品設定を修正するためのアクセスを許可するステップ
を含む、方法。
【請求項2】
ステップ6:ステップ5の前記アクセス許可後に、前記入力ユニット内へのユーザー入力によって、前記選択された製品に関連する前記製品設定のうちの少なくとも1つの製品設定を修正するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ステップ6における前記製品設定のうちの前記少なくとも1つの製品設定の前記修正後に、前記修正前の前記妥当性確認済み製品設定を復活させ、前記視覚ディスプレイユニット上に、前記選択された製品に関連する前記復活された妥当性確認済み製品設定の前記妥当性確認済みステータスの第5のオンスクリーン表現を表示し、前記選択された製品に関連する前記妥当性確認済み製品設定のうちの少なくとも1つの製品設定を修正するためのアクセスを拒否するステップをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
ステップ6における前記製品設定のうちの前記少なくとも1つの製品設定の前記修正後に、前記入力ユニット内への入力によって妥当性確認ログインを入力することによる、バリデータ権利を有する承認済みバリデータのログインステップ、
前記バリデータの成功したログイン操作後に、前記入力ユニット内に妥当性確認要求を入力することによって、前記バリデータによる新たな妥当性確認の作成を要求するステップ、
前記妥当性確認要求操作に応答して、前記視覚ディスプレイユニット上に、前記選択された製品の前記修正済み製品設定の前記妥当性確認済みステータスの第4のオンスクリーン表現を表示し、前記選択された製品に関連する前記製品設定のうちの少なくとも1つの製品設定を修正するためのアクセスを拒否するステップをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記入力ユニット内へのユーザー入力によって、承認済み管理者によって、少なくとも1人のユーザーにバリデータ権利を割り当てる、および/または前記少なくとも1人のユーザーから前記バリデータ権利を取り消すステップをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
電子イベントログ記憶媒体のイベントログ内に、前記製品設定を修正していたおよび/または復活させていたおよび/または妥当性確認していた、ならびに/あるいは、前記製品設定の前記妥当性確認ステータスを変更していた前記ユーザーおよび/または前記バリデータを識別するデータを記憶するステップをさらに含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
ステップ3にて、前記ユーザーサインインを要求する前に、
前記制御ユニットによってユーザーログインを要求するステップであって、前記ユーザーログイン要求は、前記視覚ディスプレイユニット上に第6のオンスクリーン表現で表示される、要求するステップ、
前記入力ユニット内へのユーザー入力によって、ユーザーログインを入力するステップをさらに含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
少なくとも1つの記憶された製品の製品設定および関連する妥当性確認ステータスを電子製品設定記憶媒体に記憶するステップ、
ステップ5の前記成功したユーザーサインイン操作に応答して、前記電子製品設定記憶媒体に記憶されている前記選択された製品に関連する前記製品設定に対する読み取りアクセスを許可し、前記視覚ディスプレイユニット上に前記選択された製品に関連する前記製品設定の第7のオンスクリーン表現を表示するステップをさらに含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記妥当性確認要求操作に応答して、前記電子製品設定記憶媒体に対する書き込みアクセスを許可し、前記電子製品設定記憶媒体に前記修正済み製品設定を記録するステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
ステップ1の前に、前記視覚ディスプレイユニット上に第8のオンスクリーン表現で、前記ユーザーによる選択のために、前記記憶された製品の可視化を表示するステップ、
前記入力ユニット内への前記ユーザーの選択入力によって、前記選択された製品として、前記可視化された記憶されている製品のうちの1つをユーザーによって選択するステップをさらに含む、請求項8または9に記載の方法。
【請求項11】
対象製品を前記製品検査システムに提供するステップ、
前記入力ユニット内への前記ユーザーの検査入力によって、前記対象製品の検査を要求するステップであって、前記検査要求は、前記電子制御ユニットの制御によって、前記放射ユニットに、対象製品上に放射を当てさせ、それに続いて、前記検出ユニットによって前記対象製品を透過したかまたは前記対象製品から反射された前記放射を検出させる、要求するステップ、
前記検出された放射に従って前記対象製品の画像データを作成するステップ、
電子画像データ記憶媒体に、前記画像データおよび前記対象製品の検査のために使用される前記製品設定の前記関連する妥当性確認ステータスを記憶するステップをさらに含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記入力ユニット内に前記ユーザーによってユーザー表示要求が入力されると、前記視覚ディスプレイユニット上に、検査済み製品の前記画像データのグラフィカル表現および前記製品設定の関連する妥当性確認ステータスの第9のオンスクリーン表現を表示するステップをさらに含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記製品設定および前記関連する妥当性確認ステータスを前記製品検査システムからエクスポートするステップ、ならびに/または前記製品設定および前記関連する妥当性確認ステータスを前記製品検査システムにインポートするステップをさらに含み、前記エクスポートするステップおよび/またはインポートするステップは、好ましくは第2の製品検査システムへ/からのものであり、前記第2の製品検査システムは、第2の電子制御ユニットと、対象製品上に放射を当てさせるために、前記第2の制御ユニットによって制御される第2の放射ユニットと、前記対象製品を透過したかまたは前記対象製品から反射された前記放射を検出するために、前記第2の制御ユニットによって制御される第2の検出器ユニットと、前記第2の制御ユニットと通信状態にある第2の視覚ディスプレイユニットと、前記第2の制御ユニットと通信状態にある第2の入力ユニットと、を備え、前記第2の製品検査システムは、好ましくは、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法に従って動作可能である、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
製品検査システム(100)であって、
電子制御ユニット(101)、
対象製品上に放射を当てさせるために、前記制御ユニット(101)によって制御される放射ユニット(102)、
前記対象製品を透過したかまたは前記対象製品から反射された前記放射を検出するために、前記制御ユニット(101)によって制御される検出器ユニット(103)、
前記制御ユニット(101)と通信状態にある視覚ディスプレイユニット(104)、および、
前記制御ユニット(101)と通信状態にある入力ユニット(105)
を備え、
請求項1~13のいずれか一項に記載の方法に従って動作可能に構成される、製品検査システム(100)。
【請求項15】
コンピュータプログラムであって、命令を含み、前記命令は、前記コンピュータプログラムがコンピュータ上で実施されると、請求項14に記載のコンピュータに製品検査システム(100)上で請求項1~13の何れか1項に記載の方法を実施させる、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本発明は、製品検査システムの動作パラメータの製品設定を操作するための方法、製品検査システム、およびコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]製品検査システムは、電子制御ユニット、対象製品上に放射を当てさせるために、上記制御ユニットによって制御される放射ユニット、上記対象製品を透過したかまたは上記対象製品から反射された放射を検出するために、上記制御ユニットによって制御される検出器ユニット、上記制御ユニットと通信状態にある視覚ディスプレイユニット、および、上記制御ユニットと通信状態にある入力ユニットを備え得る。そのような製品検査システムは、当技術分野で知られており、製品の安全性および品質を保証するために種々の産業で使用され得る。例えば、製品検査システムは、対象製品が特定の規格に適合しないまたは欠陥があることを検出し得る。例えば、汚染物質が対象製品内で検出されることがある。そのような製品は、その後、排出ユニットによって排出され得る。
【0003】
[0003]そのような製品検査システムの動作状態は、複数の動作パラメータによって決定され得る。動作パラメータは、例えば、放射ユニットによって放射される放射の強度、照射の継続時間等を含み得る。これらの動作パラメータの設定は、ユーザーによって調節可能である場合がある。特に、動作パラメータの異なる製品設定が、異なる製品に対して使用され、それにより、検査プロセスを最適化することができる。
【0004】
[0004]製品検査システムの個別性および動作パラメータの設定の複雑さによって、選択された製品について製品設定を調節し微調整することは、難しくかつ時間がかかる仕事である。この仕事は、一般に、知識豊富でかつ熟練したオペレータによって実施される。製品設定の注意深く調整されたセットアップが達成されると、製品設定は、承認済みバリデータによって妥当性確認され得る。一般に、妥当性確認済み製品設定が、偶発的なまたは承認されない変化から保護されることが望ましい。さらに、製品検査システムの性能が変化するときに、それが、製品設定の変化によるものかまたは何らかの他の外部要因によるものかを知ることが望ましい。
【0005】
[0005]そのため、種々の方法が、当技術分野で知られている。例えば、米国特許出願公開第2020/0265226(A1)号は、食品製品処理デバイス、および、認証部分を備えるデバイス管理方法を開示する。認証部分は、X線検査デバイスの感度調整プロセスを実施するために、食品製品処理デバイスのX線検査デバイスのユーザーを認証する虹彩撮像デバイスを備える。
【0006】
[0006]US 10,853,469 81は、材料処理施設のユーザーに提供されるユーザーインターフェースを管理するためのシステムおよび技法を開示する。ここで、インターフェースは、未承認アクセスから保護するために、ユーザーの閾値距離または立位配向に基づいてロックされ得る。
【0007】
[0007]米国特許第10,919,076(B2)号は、複数のユーザーログインをサポートするユーザーインターフェースを備える検査システムを開示する。各ユーザーについてのパスワード要件およびアクセスのレベルは、任意の顧客の標準的手順に合うようにカスタマイズされ得る。
【0008】
[0008]CA 3018916 A1は、グラフィカルユーザーインターフェースマネジャーを含む保護された資源に対するアクセスを割り当てるためのシステムおよび方法に関する。アクセス要求および承認決定の履歴は記憶され、行われた変更も、タイムスタンプと共に記憶される。
【0009】
[0009]従来技術において開示されたシステムおよび方法は、製品検査デバイスの製品設定に対するアクセスを保護しトレースすることを可能にし得るが、それらは、工場環境における製品検査システムの要件および操作性に関して理想的でない場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
[0010]したがって、製品検査システムの動作パラメータの製品設定を操作するための方法、製品検査システム、および、工場環境において高い操作性を有する製品検査システムの動作パラメータの製品設定の操作を可能にするコンピュータプログラムを提供することが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
[0011]本発明の第1の態様によれば、製品検査システムの動作パラメータの製品設定を操作するための方法が提供され、上記製品検査システムは、電子制御ユニット、対象製品上に放射を当てさせるために上記制御ユニットによって制御される放射ユニット、上記対象製品を透過したかまたは上記対象製品から反射された放射を検出するために上記制御ユニットによって制御される検出器ユニット、上記制御ユニットと通信状態にある視覚ディスプレイユニット、および、上記制御ユニットと通信状態にある入力ユニットを備え、方法は、
ステップ1:視覚ディスプレイユニット上に、選択された製品に関連する妥当性確認済み製品設定の妥当性確認済みステータスの第1のオンスクリーン表現を表示し、選択された製品に関連する妥当性確認済み製品設定のうちの少なくとも1つの製品設定を修正するためのアクセスを拒否すること、
ステップ2:入力ユニット内へのユーザー入力によって、妥当性確認済みステータスの削除を要求すること、
ステップ3:削除要求に応答して、電子制御ユニットによってユーザーサインインを要求することであって、上記ユーザーサインイン要求は、視覚ディスプレイユニット上に、第2のオンスクリーン表現で表示される、要求すること、
ステップ4:入力ユニット内へのユーザー入力によって、ユーザーサインインを入力すること、
ステップ5:成功したユーザーサインイン操作に応答して、視覚ディスプレイユニット上に、選択された製品に関連する製品設定の妥当性確認済みでないステータスの第3のオンスクリーン表現を表示し、選択された製品に関連する製品設定のうちの少なくとも1つの製品設定を修正するためのアクセスを許可すること
を含む。
【0012】
[0012]本発明の第1の態様によれば、製品検査システムの動作パラメータの製品設定を操作するための方法が提供される。製品検査システムは、種々の産業で、例えば、食品産業で使用するために適合され得る。そのような例において、対象製品は、食品製品であり得る。
【0013】
[0013]放射源は、放射を放出するように適合される。放射は、例えば、X線放射、可視光、赤外線放射、紫外線放射、近赤外線放射等であり得る。検出器ユニットは、対象製品を透過したかまたは対象製品から反射された放射を検出するのに適する。
【0014】
[0014]製品検査システムは、視覚ディスプレイユニット、例えば、スクリーンをさらに備える。さらに、製品検査システムは、制御ユニットと通信状態にある入力ユニットを備える。1つの実施形態において、入力ユニットおよびディスプレイユニットは、タッチスクリーンを含み得る、または、タッチスクリーンの一部であり得る。
【0015】
[0015]製品検査システムは、電子制御ユニットをさらに備える。電子制御ユニットは放射ユニットおよび検出器ユニットを制御し、視覚ディスプレイユニットおよび入力ユニットと通信状態にある。電子制御ユニットは、好ましくは、プロセッサを備え得る。
【0016】
[0016]1つの例において、製品検査システムは、対象製品を搬送するためのベルトコンベヤおよび/または製品を排出するための排出ユニットをさらに備え得る。
【0017】
[0017]製品検査システムの動作状態は、複数の動作パラメータによって決定され得る。動作パラメータは、例えば、ベルトコンベヤのベルト速度、放射源によって放出される放射の波長および/または強度、照射の継続時間、対象製品のパック長、2つの対象製品間のパックギャップ等に関連するかまたは含み得るが、それに限定されない。動作パラメータの設定は、ユーザーによって調整可能であり得る。
【0018】
[0018]本発明の第1の態様による方法は、
[0019]ステップ1:視覚ディスプレイユニット上に、選択された製品に関連する妥当性確認済み製品設定の妥当性確認済みステータスの第1のオンスクリーン表現を表示し、選択された製品に関連する妥当性確認済み製品設定のうちの少なくとも1つの製品設定を修正するためのアクセスを拒否すること
を含む。
【0019】
[0020]製品に関連する動作パラメータの設定は、製品設定と言及される。選択された製品の製品設定は、関連する選択された製品を製品検査システムで検査するときに使用され得る。1つの実施形態において、2つの異なる製品に関連する製品設定は、互いに異なってもよい。製品設定はユーザーによって調整可能であってもよい。1つの実施形態において、選択された製品の製品設定は、記憶媒体からロードされ得る。1つの例において、選択された製品は、入力ユニット内へのユーザー入力によってユーザーによって選択され得、関連する製品設定は、記憶媒体からロードされ得る。
【0020】
[0021]選択された製品の動作パラメータの製品設定は、1つの例において、バリデータによって妥当性確認され得る。この場合、製品設定は、妥当性確認済みステータスに関連し得る。妥当性確認済みステータスは、例えば、視覚ディスプレイユニット上のアイコンとして、第1のオンスクリーン表現で表示される。妥当性確認済みステータスは、1つの実施形態において、製品名と共に表示され得る。製品設定を修正するためのアクセスは、第1のオンスクリーン表現が表示されると拒否される。こうして、ユーザーは、視覚インジケータによって妥当性確認済みステータスについて通知され、妥当性確認済み製品設定は、修正から保護される。そのため、妥当性確認済みステータスは、保護された妥当性確認済みステータスとして理解され得る。方法によれば、製品設定のうちの少なくとも1つの製品設定、例えば、製品に関連する製品設定の全てまたはサブセットのみが、妥当性確認され、修正から保護され得る。
【0021】
[0022]1つの実施形態において、選択された製品の製品設定は、例えば、それらの製品設定がバリデータによって妥当性確認されていないため、妥当性確認済みステータスに関連しないことがある。これらの製品設定は、妥当性確認済みでないステータスに関連し得る。そのような製品が検査のために選択される場合、妥当性確認済みでないステータスは、ディスプレイユニット上にオンスクリーン表現で表示され得る。1つの例において、妥当性確認済みでないステータスに関連する製品設定の少なくとも1つの製品設定を修正するためのアクセスは許可される。
【0022】
[0023]方法は、ステップ2:入力ユニット内へのユーザー入力によって、妥当性確認済みステータスの削除を要求することをさらに含む。すなわち、ユーザーが、製品設定の少なくとも1つの製品設定を修正したいと思うとき、入力ユニット内への対応するユーザー入力が要求される。例えば、製品検査システムが視覚ディスプレイユニットおよび入力ユニットを備えるタッチスクリーンを備え、妥当性確認済みステータスがタッチスクリーン上のアイコンとして表示される場合、ユーザーは、上記アイコンにタッチして、妥当性確認済みステータスの削除を要求することができる。
【0023】
[0024]その後、本発明の第1の態様による方法のステップ3にて、制御ユニットは、削除要求に応答して、ユーザーサインインを要求し、上記ユーザーサインイン要求は、視覚ディスプレイユニット上に、第2のオンスクリーン表現で表示される。例えば、第2のオンスクリーン表現は、ユーザー名を入力するための要求を含み得る。1つの実施形態において、サインインすることを承認されるユーザーのユーザー名のリストは、第2のオンスクリーン表現で表示される。1つの実施形態において、特定のアクセス権を有するユーザーのみがサインインできるようにしてもよい。
【0024】
[0025]ユーザーサインインのために、ユーザーは、自分のアイデンティティを確認しなければならない。これは、ステップ4:入力ユニット内へのユーザー入力によって、ユーザーサインインを入力することにおいて行われ得る。これは、1つの実施形態において、入力ユニット内へのユーザー入力によって、ユーザーサインインを入力することによって行われ得る。例えば、ユーザーは、第2のオンスクリーン表現で表示されたユーザー名を入力するための要求によって、入力ユニットによって自分のユーザー名を入力し得る。ユーザー名のリストが第2のオンスクリーン表現で表示される実施形態において、ユーザーは、入力ユニット内への入力によって、自分のユーザー名を選択し得る。付加的にまたは代替的に、ユーザーサインインを入力することは、1つの例においてパスワードを入力することを含み得る。異なるパスワードが、異なるユーザーに関連付けられ得る。製品検査システムが視覚ディスプレイユニットおよび入力ユニットを備えるタッチスクリーンを備える、または、タッチスクリーンが視覚ディスプレイユニットおよび入力ユニットの一部である場合、ユーザーは、例えば、ユーザーサインインを入力するために、タッチスクリーン上の自分の名の可視化にタッチしてもよい。
【0025】
[0026]方法は、ステップ5:成功したユーザーサインイン操作に応答して、視覚ディスプレイユニット上に、選択された製品に関連する製品設定の妥当性確認済みでないステータスの第3のオンスクリーン表現を表示し、選択された製品に関連する製品設定のうちの少なくとも1つの製品設定を修正するためのアクセスを許可することをさらに含む。
【0026】
[0027]妥当性確認済みでないステータスは、例えば、視覚ディスプレイユニット上の特別なアイコンによって表示されてもよい。妥当性確認済みでないステータスを表示することは、アラーム機能の効果を有し得る。なぜなら、ユーザーが、製品設定にアクセスして製品設定を修正できることを通知されるからである。
【0027】
[0028]本発明の第1の態様の方法によれば、妥当性確認済み製品設定の妥当性確認済みステータスの第1のオンスクリーン表現が視覚ディスプレイユニット上に表示されると、妥当性確認済み製品設定は、修正から保護される。ユーザー、さらに製品設定のバリデータは、修正のために製品設定にアクセスできない。修正のための製品設定に対するアクセスが所望される場合、本方法のステップ2~4が実施されなければならない。これは、製品設定の妥当性確認済みステータスの削除をもたらす。その後、製品設定は、妥当性確認済みでないステータスを有し、製品設定のうちの少なくとも1つの製品設定を修正するためのアクセスが許可される。
【0028】
[0029]そのため、本発明の第1の態様による方法は、工場環境で動作しやすい製品設定を操作するための安全かつ使用可能な方法を提供する。本発明の第1の態様による方法は、全ての製品設定が変更されることから保護するメカニズムを提供し、製品検査システムが、妥当性確認済み製品設定によって決定された既知の適格の状態で運転していることを確認する視覚インジケータを提供する。本発明の第1の態様による方法は、妥当性確認済み製品設定を任意の変更から保護することを可能にし、システム性能が、後日、変化する場合、外部変化が原因であり、製品設定が、これらの変化に追従するために容易に微調整されることはできないことが明らかであることを意味する。顧客工場受け入れ試験(FAT:factory acceptance test)が実行され、動作パラメータの製品設定の最終セットアップが、使用され妥当性確認された場合、そのセットアップが「封印され(seal)」、現在の製品設定がその妥当性確認済み条件に適合するか否かが示され得る。例えば、顧客サイトに出荷する前に、FATが、製造業者サイトの製品検査システム上で実施された場合、製品設定が後で変更されたか否かを、すぐに知ることができ、性能がなぜ喪失したかまたは調整されたかを説明することができる。製品設定を変更するのではなく、インストーラは、その後、外部条件が元の試験環境と同一であることを保証すべきである。
【0029】
[0030]本発明の第1の態様による方法の1つの実施形態において、方法は、
ステップ6:ステップ5のアクセス許可後に、入力ユニット内へのユーザー入力によって、選択された製品に関連する製品設定のうちの少なくとも1つの製品設定を修正することをさらに含み得る。すなわち、ユーザーは、修正するためのアクセスがそれに対してステップ1にて拒否された製品設定のうちの少なくとも1つの製品設定を変更することができる。例えば、ユーザーは、特に、製品検査システムの性能が低下したときに、製品組成物の変化または製品提示、例えば、ベルト速度の変化に対処することを試みることができる。
【0030】
[0031]修正後、長期にわたり修正が必要とされず、問題、例えば、製品検査システムの性能低下が別の方法で解決された可能性があることがわかる場合がある。そのため、本発明の第1の態様による方法の別の実施形態は、
ステップ6における製品設定のうちの少なくとも1つの製品設定の修正後に、修正前の妥当性確認済み製品設定を復活させ、視覚ディスプレイユニット上に、選択された製品に関連する復活された妥当性確認済み製品設定の妥当性確認済みステータスの第5のオンスクリーン表現を表示し、選択された製品に関連する妥当性確認済み製品設定のうちの少なくとも1つの製品設定を修正するためのアクセスを拒否することをさらに含み得る。好ましくは、修正前の製品設定の復活は、入力ユニット内へのユーザーによる復活要求の入力に応答するものであってもよい。例えば、妥当性確認済みでないステータスが、視覚ディスプレイユニット上のアイコンによって表示されると、ユーザーはアイコンをクリックすることができる。この結果、修正前の妥当性確認済み製品設定が復活されるべきであることを電子制御ユニットが要求することができ、上記要求は、視覚ディスプレイユニット上にオンスクリーン表現で表示される。ユーザーは、入力ユニット内へのユーザー入力によって、妥当性確認済み製品設定の復活を確認することができる。これは、第5のオンスクリーン表現を表示すること、および、選択された製品に関連する任意の製品設定を修正するためのアクセスを拒否することをもたらし得る。
【0031】
[0032]代替的に、修正済み製品設定は、長期にわたって必要とされると見なされ得る。そのため、本発明の第1の態様による方法は、
ステップ6における製品設定のうちの少なくとも1つの製品設定の修正後に、入力ユニット内への入力によってバリデータログインを入力することによる、バリデータ権利を有する承認済みバリデータのログイン、
バリデータの成功したログイン操作後に、入力ユニット内に妥当性確認要求を入力することによって、バリデータによる新たな妥当性確認の作成を要求すること、
妥当性確認要求操作に応答して、視覚ディスプレイユニット上に、選択された製品の修正済み製品設定の妥当性確認済みステータスの第4のオンスクリーン表現を表示し、選択された製品に関連する製品設定のうちの少なくとも1つの製品設定を修正するためのアクセスを拒否すること
をさらに含み得る。
【0032】
[0033]本実施形態によれば、製品設定の全てまたはサブセットのみに対するアクセスは、拒否され得る。
【0033】
[0034]1つの例において、バリデータログインを入力することは、バリデータのバリデータログインデータの入力を含み得る。バリデータログインデータは、1つの例において、ユーザー名を含み得る。付加的にまたは代替的に、バリデータログインデータは、1つの例において、パスワードを含み得る。
【0034】
[0035]1つの実施形態において、バリデータは、ユーザーがサインインしている間に、ログインし得る。バリデータは、1つの例において、ユーザーと異なってもよい。
【0035】
[0036]バリデータ権利を有する承認済みバリデータは、適格であると見なされてもよく、したがって、製品設定が妥当性確認されたと宣言することができるオーソリティになり得る。これは、1つの実施形態において、システム性能の完全妥当性確認が実施されることを含み、全ての目標が達成されることがチェックされる。バリデータ、すなわち、バリデータ権利を有するユーザーだけが、修正済み製品設定の妥当性確認を実施することができる。修正済み製品設定は、その後、製品検査のために使用され得る。
【0036】
[0037]第4のオンスクリーン表現は、1つの実施形態において、第1のオンスクリーン表現と同一であってもまたは同様であってもよい。しかしながら、第4のオンスクリーン表現は、1つの例において、第1のオンスクリーン表現と異なってもよい。
【0037】
[0038]本発明の第1の態様による方法の1つの実施形態において、方法は、
入力ユニット内への入力によって、承認済み管理者によって、少なくとも1人のユーザーにバリデータ権利を割り当てるおよび/または少なくとも1人のユーザーからバリデータ権利を取り消すことをさらに含み得る。それにより、新しいバリデータは、承認され得る、または、承認済みバリデータは、それらのバリデータ権利を喪失し得る。
【0038】
[0039]本発明の第1の態様による方法の別の実施形態において、方法は、
電子イベントログ記憶媒体のイベントログ内に、製品設定を修正していたおよび/または復活させていたおよび/または妥当性確認していた、ならびに/あるいは、製品設定の妥当性確認ステータスを変更していたユーザーおよび/またはバリデータを識別するデータを記憶することをさらに含み得る。妥当性確認ステータスは、妥当性確認済みステータスおよび妥当性確認済みでないステータスを含み得る。妥当性確認ステータスを変更することは、例えば、ステップ5の成功したユーザーサインイン操作に起因し得るが、これに限定されない。好ましくは、電子イベントログ記憶媒体は、製品検査システムの一部であり得る。1つの例において、イベントログ記憶媒体は、例えば、ハードディスクとして、製品検査システムに永久的に固着されてもよい。代替の実施形態において、イベントログ記憶媒体は、取り外し可能記憶媒体、例えば、USBスティックであってもよい。1つの実施形態において、電子イベントログ記憶媒体は、クラウドストレージであってもよい。イベントログ記憶媒体のイベントログに記憶されたデータは、例えば、製品設定に対して操作(製品設定を修正するおよび/または復活させるおよび/または妥当性確認することならびに/あるいは妥当性確認ステータスを変更すること)を実施したユーザーおよび/またはバリデータのユーザー名を含み得る。さらに、製品設定に対する操作を識別するデータ、例えば、製品設定の修正および/または復活および/または妥当性確認、ならびに/あるいは、妥当性確認ステータスの変更が実施されたか否かを識別するデータは、イベントログに記憶され得る。1つの例において、上記データは、操作の時間を示すタイムスタンプを備え得る。イベントログに記憶されるデータは、1つの実施形態において、入力ユニット内への入力によってアクセス可能であってもよい。1つの実施形態において、データは、各ユーザー入力に応答して、視覚ディスプレイユニット上にオンスクリーン表現で表示され得る。
【0039】
[0040]本発明の第1の態様による方法の1つの実施形態において、方法は、
ステップ3にて、ユーザーサインインを要求する前に、
制御ユニットによって上記ユーザーログインを要求することであって、上記ユーザーログイン要求は、視覚ディスプレイユニット上に第6のオンスクリーン表現で表示される、要求すること、
入力ユニット内へのユーザー入力によって、ユーザーログインを入力することをさらに含み得る。
【0040】
[0041]ユーザーログイン要求は、1つの実施形態において、方法のステップ1の前に表示され得る。そのような例において、ステップ1による第1のオンスクリーン表現は、成功したユーザーログイン操作の際にのみ、表示されてもよい。別の実施形態において、ユーザーログイン要求は、方法のステップ1の後でかつステップ2の前に表示され得る。両方の例において、ステップ2における選択された製品の妥当性確認済みステータスの削除を要求することは、成功したユーザーログイン後にだけ可能である。これは、製品設定のさらなる保護につながる。なぜなら、妥当性確認済みステータスを削除するために、ユーザーが、最初に、成功するログイン操作を実施し、その後、ユーザーサインインを実施しなければならないからである。
【0041】
[0042]ユーザーログインを入力することは、1つの実施形態において、ユーザーユニット内への各ユーザー入力によって、ユーザーログインデータを入力することによってもよい。1つの例において、ユーザーのユーザーログインデータは、ユーザーのサインインデータと同一であってもよい。代替的に、別の例において、ユーザーログインデータは、ユーザーのサインインデータと異なる。1つの例において、ユーザーログインデータは、ユーザー名を含み得る。付加的にまたは代替的に、ユーザーログインデータは、1つの例において、パスワードを含み得る。1つの実施形態において、ステップ4のサインインは、ユーザーログインによってシステム内にログインすることを可能にされる全てのユーザーについて可能にされない場合がある。すなわち、システムに対して異なるユーザーアクセス権の階層構造が存在する場合がある。例えば、4つのレベルのユーザーアクセス権が存在し得る。例えば、第4レベルおよび最下位レベルのユーザーアクセス権は、ユーザーとしてログインする権利であってもよい。第3レベルのアクセス権(2番目に低いレベルのアクセス権)は、ユーザーサインイン用の権利であってもよい。階層構造上の次のレベルは、バリデータ権利とすることができ、最も高いレベルの権利は、管理者権利であってもよい。1つの実施形態において、管理者は、例えば、入力ユニット内への各入力によって、異なるアクセス権を割り当て、取り消すことができる。
【0042】
[0043]本発明の第1の態様による方法の1つの実施形態において、方法は、
少なくとも1つの記憶された製品の製品設定および関連する妥当性確認ステータスを電子製品設定記憶媒体に記憶すること、
ステップ5の成功したユーザーサインイン操作に応答して、電子製品設定記憶媒体に記憶されている選択された製品に関連する製品設定に対する読み取りアクセスを許可し、視覚ディスプレイユニット上に選択された製品に関連する製品設定の第7のオンスクリーン表現を表示することをさらに含み得る。「記憶された製品(stored product)」は、製品設定および関連する妥当性確認ステータスが、それについて電子製品設定記憶媒体に記憶されている製品として規定される。妥当性確認ステータスは、妥当性確認済みステータスおよび妥当性確認済みでないステータスを含み得るが、これに限定されない。1つの例において、製品設定は、その後、製品検査システムの操作において使用するために、すなわち、製品の検査のためにロードされてもよい。電子製品設定記憶媒体は電子イベントログ記憶媒体と同一であっても、または、電子製品設定記憶媒体は、1つの実施形態において、電子イベントログ記憶媒体と異なってもよい。1つの例において、電子製品設定記憶媒体は、例えば、ハードディスクとして、製品検査システムに永久的に固着され得る。代替の実施形態において、電子製品設定記憶媒体は、取り外し可能記憶媒体、例えば、USBスティックであってもよい。1つの実施形態において、電子製品設定記憶媒体は、クラウドストレージであってもよい。記憶された製品設定および関連する妥当性確認ステータスの少なくとも一部は、例えば、顧客への製品検査システムの出荷前に、製品検査システムの製造業者または何らかの他の適格なオーソリティによって記憶されている可能性がある。記憶された製品の製品設定および妥当性確認ステータスは、1つの実施形態において、製品ライブラリに記憶され得る。1つの例において、製品設定および関連する妥当性確認ステータスは、データベースに記憶され得る。製品設定および関連する妥当性確認ステータスは、1つの実施形態において、暗号化形態で記憶され得る。第7のオンスクリーン表現は、1つの実施形態において、入力ユニット内への各ユーザー入力の際、表示され得る。
【0043】
[0044]1つの例において、方法は、
妥当性確認要求操作に応答して、電子製品設定記憶媒体に対する書き込みアクセスを許可し、電子製品設定記憶媒体に修正済み製品設定を記録することをさらに含み得る。こうして、新しい妥当性確認済み製品設定は、電子製品設定記憶媒体に保存される。電子製品設定記憶媒体は、1つの実施形態において、データベースを備え得る。データベースは、1つの例において、製品設定および関連する妥当性確認ステータスを含み得る。1つの例において、修正済み製品設定は、修正前の選択された製品に関連する以前の製品設定を置き換える。別の例において、修正済み製品設定は、修正前の選択された製品の製品設定に加えて記録され得る。
【0044】
[0045]本発明の第1の態様による方法の1つの実施形態において、方法は、
ステップ1の前に、視覚ディスプレイユニット上に第8のオンスクリーン表現で、ユーザーによる選択のために記憶された製品の可視化を表示すること、
入力ユニット内へのユーザーの選択入力によって、可視化された記憶された製品のうちの1つを選択された製品としてユーザーによって選択することをさらに含み得る。こうして、ユーザーは、電子製品設定記憶媒体に記憶された製品の製品設定を選択し得る。
【0045】
[0046]1つの例において、記憶された製品の可視化は、記憶された製品に関連する妥当性確認ステータスの可視化と共に、第8のオンスクリーン表現で表示され得る。
【0046】
[0047]本発明の第1の態様による方法の1つの実施形態において、方法は、
対象製品を上記製品検査システムに提供すること、
入力ユニット内へのユーザーの検査入力によって、対象製品の検査を要求することであって、上記検査要求は、電子制御ユニットの制御により、放射ユニットに、対象製品上に放射を当てさせ、それに続いて、検出ユニットによって、上記対象製品を透過したかまたは上記対象製品から反射された放射を検出させる、要求すること、
検出された放射に従って対象製品の画像データを作成すること、
電子画像データ記憶媒体に、対象製品の検査のために使用される画像データおよび製品設定の関連する妥当性確認ステータスを記憶することをさらに含み得る。
【0047】
[0048]この実施形態において、対象製品の画像データは、検出された放射に従って作成され得る。製品設定の妥当性確認ステータスは、妥当性確認済みステータスおよび妥当性確認済みでないステータスを含み得る。例えば、対象製品は、上記対象製品に関連する製品設定の妥当性確認済みステータスが、視覚ディスプレイユニット上にオンスクリーン表現で表示される状態で、検査のために製品検査システムに提供され得る。その後、妥当性確認済みステータスは、検査済み製品の画像データと共に電子画像データ記憶媒体に記憶され得る。代替的に、対象製品設定の妥当性確認済みでないステータスが、視覚ディスプレイユニット上にオンスクリーン表現で表示される状態で、対象製品が製品検査システムに提供される例において(例えば、成功したユーザーサインイン操作に応答して方法のステップ5において)、検査済み製品の画像データは、関連する妥当性確認済みでないステータスと共に、電子画像データ記憶媒体に記憶され得る。電子画像データ記憶媒体は、1つの実施形態において、製品検査システムの一部であってもよい。電子画像データ記憶媒体は、1つの例において、電子製品設定記憶媒体および/または電子イベントログ記憶媒体と同一であってもよい。代替的に、1つの例において、電子画像データ記憶媒体、電子製品設定記憶媒体、および電子イベントログ記憶媒体は、互いに異なってもよい。電子画像データ記憶媒体は、例えば、ハードディスクとして、製品検査システムに永久的に固着され得る。代替的に、電子画像データ記憶媒体は、取り外し可能記憶媒体、例えば、USBスティックであってもよい。1つの実施形態において、電子画像データ記憶媒体は、クラウドストレージであってもよい。
【0048】
[0049]本発明の第1の態様による方法の別の実施形態において、方法は、
入力ユニット内にユーザーによってユーザー表示要求が入力されると、視覚ディスプレイユニット上に、画像データのグラフィカル表現および検査済み製品の製品設定の関連する妥当性確認ステータスの第9のオンスクリーン表現を表示することをさらに含み得る。すなわち、ユーザーは、1つの例において、電子画像データ記憶媒体に記憶された画像データおよび製品設定の関連する妥当性確認ステータスにアクセスすることができ、視覚ディスプレイユニット上にそれらを表示させることができる。
【0049】
[0050]幾つかの場合、製品検査システムの製品設定が、別のシステム、例えば、第2の製品検査システム、にエクスポートされるかまたはそこからインポートされることができると、有益であり得る。そのため、本発明の第1の態様による方法の別の実施形態によれば、方法は、
製品設定および関連する妥当性確認ステータスを製品検査システムからエクスポートすることおよび/または製品設定および関連する妥当性確認ステータスを製品検査システムにインポートすることをさらに含んでもよく、上記エクスポートすることおよび/またはインポートすることは、好ましくは第2の製品検査システムへ/からのものであり、上記第2の製品検査システムは、第2の電子制御ユニット、対象製品上に放射を当てさせるために、上記第2の制御ユニットによって制御される第2の放射ユニット、上記対象製品を透過したかまたは上記対象製品から反射された放射を検出するために、上記第2の制御ユニットによって制御される第2の検出器ユニット、上記第2の制御ユニットと通信状態にある第2の視覚ディスプレイユニット、および、上記第2の制御ユニットと通信状態にある入力ユニットを備え、上記第2の製品検査システムは、好ましくは、本発明の第1の態様による方法に従って動作可能である。すなわち、この実施形態によれば、関連する妥当性確認ステータスと共に、製品設定を第2の製品検査システムに/からエクスポートおよび/またはインポートすることが可能である。
【0050】
[0051]本発明の第2の態様によれば、製品検査システムが提供され、上記製品検査システムは、電子制御ユニット、対象製品上に放射を当てさせるために、上記制御ユニットによって制御される放射ユニット、上記対象製品を透過したかまたは上記対象製品から反射された放射を検出するために、上記制御ユニットによって制御される検出器ユニット、上記制御ユニットと通信状態にある視覚ディスプレイユニット、および、上記制御ユニットと通信状態にある入力ユニットを備え、上記製品検査システムは、本発明の第1の態様による方法に従って動作可能である。
【0051】
[0052]本発明の第1の態様による方法に関連して上記で述べた全てのことは、本発明の第2の態様による製品検査システムにも当てはまる。
【0052】
[0053]特に、製品検査システムは、1つの実施形態において、電子イベントログ記憶媒体および/または電子製品設定記憶媒体および/または電子画像データ記憶媒体を備え得る。製品検査システムは、1つの実施形態において、対象製品を搬送するためのベルトコンベヤを備え得る。
【0053】
[0054]1つの実施形態において、製品検査システムは、X線検査システムを含み得る。すなわち、放射ユニットによって放出される放射は、X線放射であってもよく、検出器ユニットは、X線放射を検出するように適合され得る。
【0054】
[0055]本発明の第3の態様によれば、コンピュータプログラムが提供され、上記コンピュータプログラムは、命令を含み、命令は、コンピュータプログラムがコンピュータ上で実施されると、本発明の第2の態様による製品検査システム上で本発明の第1の態様による方法をコンピュータに実施させる。
【0055】
[0056]以下の説明において、本発明は、図面を参照して例としてより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【
図1】本発明の第2の態様による製品検査システムの実施形態の概略表現を示す図である。
【
図2】本発明の第1の態様による方法のステップ1による第1のオンスクリーン表現の例を示す図である。
【
図3】選択された製品の製品設定の妥当性確認済みでないステータスのオンスクリーン表現の例を示す図である。
【
図4】ユーザー要求に応じて妥当性確認済み製品設定に対するアクセスを拒否することに関連するオンスクリーン表現の例を示す図である。
【
図5】妥当性確認済みステータスの削除に関連するオンスクリーン表現の例を示す図である。
【
図6】ユーザーサインイン要求に関連する第2のオンスクリーン表現の例を示す図である。
【
図7】選択された製品の製品設定の妥当性確認済みでないステータスの第3のオンスクリーン表現の例を示す図である。
【
図8】妥当性確認済みでないステータスを有する製品設定を使用して検査された製品の画像データのグラフィカル表現の第9のオンスクリーン表現の第1の例を示す図である。
【
図9】製品設定の復活に関連するオンスクリーン表現の例を示す図である。
【
図10】復活済み製品設定の妥当性確認済みステータスの第5のオンスクリーン表現の例を示す図である。
【
図11】新しい妥当性確認の作成に関連するオンスクリーン表現の例を示す図である。
【
図12】新しい妥当性確認の作成後の、製品設定の妥当性確認済みステータスの第4のオンスクリーン表現の例を示す図である。
【
図13】妥当性確認済みステータスを有する製品設定を使用して検査された製品の画像データのグラフィカル表現の第9のオンスクリーン表現の第2の例を示す図である。
【
図14】特定の製品に関連する製品設定の妥当性確認ステータスのオンスクリーン表現の第1の例を示す図である。
【
図15】イベントログに記憶されたデータのオンスクリーン表現の例を示す図である。
【
図16】バリデータ権利をユーザーに割り当てることに関連するオンスクリーン表現の例を示す図である。
【
図17】バリデータ権利をユーザーに割り当てることに関連する別のオンスクリーン表現の例を示す図である。
【
図18】本発明の第1の態様による方法の実施形態のフローチャートを示す図である。
【
図19】製品設定の新しい妥当性確認の作成に関連するフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0057】
[0057]
図1は、本発明の第2の態様による製品検査システム100の実施形態の概略表現を示す。製品検査システム100は、例えば、製品内の汚染物質の検出のために食品産業において使用され得る。製品検査システム100は、電子制御ユニット101、対象製品上に放射を当てさせるために、上記制御ユニットによって制御される放射ユニット102、および、上記対象製品を透過したかまたは上記対象製品から反射された放射を検出するために、上記制御ユニットによって制御される検出器ユニット103を備える。
【0058】
[0058]放射ユニット102によって放出される放射は、例えば、X線放射、赤外線放射、近赤外線放射、または製品検査に適する任意の他の放射であり得る。検出器ユニットは、上記対象製品を透過したかまたは上記対象製品から反射された放射を検出するように適合される。1つの実施形態において、対象製品の画像データは、検出された放射に従って作成され得る。
【0059】
[0059]さらに、製品検査システム100は、上記制御ユニット101と通信状態にある視覚ディスプレイユニット104および上記制御ユニット101と通信状態にある入力ユニット105を備える。1つの例において、視覚ディスプレイユニット104および入力ユニット105は、タッチスクリーンによって実現されるかまたはそれを備え得る。しかしながら、本発明はこれに限定されない。1つの実施形態において、製品検査システム100は、電子イベントログ記憶媒体および/または電子製品設定記憶媒体および/または電子画像データ記憶媒体をさらに備え得る。
図1に示す製品検査システム100は、本発明の第1の態様による方法を実施するように適合される。
【0060】
[0060]以下において、本発明の第1の態様による方法の例が、
図2~
図17を参照して説明される。方法は、例えば、
図1に示す製品検査システムを使用することによって実施され得る。これらの図に示すオンスクリーン表現は、視覚ディスプレイユニット上に表示される。視覚ディスプレイユニットは、1つの実施形態において、タッチスクリーンを備え得る、または、タッチスクリーンの一部であり得る。
【0061】
[0061]方法は、好ましくは、制御ユニットによってユーザーログインを要求することで始まり、上記ユーザーログイン要求は、視覚ディスプレイユニット上に第6のオンスクリーン表現(図に示されない)で表示される。ユーザーは、入力ユニット内へのユーザー入力によってユーザーログインを入力する。例えば、ユーザーは、ユーザーログインとして、ユーザー名およびパスワードを入力し得る。
【0062】
[0062]方法は、好ましくは、電子製品設定記憶媒体に、少なくとも1つの記憶された製品の製品設定および関連する妥当性確認ステータス(妥当性確認済みかまたは妥当性確認済みでないステータス)を記憶することを含み得る。その後、成功したユーザーログイン操作に応答して、ユーザーによる選択のための記憶された製品の可視化は、視覚ディスプレイユニット上に第8のオンスクリーン表現(示さず)で表示され得る。可視化された製品のそれぞれに関連する妥当性確認ステータスは、各記憶された製品の可視化と共に視覚ディスプレイユニット上に表示され得る。ユーザーは、入力ユニット内への選択入力によって、関連する妥当性確認済み製品設定を有する可視化された製品のうちの1つの可視化された製品を選択された製品として選択する。
【0063】
[0063]方法は、ステップ1:
ディスプレイユニット上に、選択された製品の妥当性確認済み製品設定の妥当性確認済みステータスの第1のオンスクリーン表現1を表示し(
図2参照)、選択された製品に関連する製品設定のうちの少なくとも1つの製品設定を修正するためのアクセスを拒否すること
を継続する。選択された製品は、「Apple Pies」としてアイコン2によって識別される。妥当性確認済みステータスは、
図2のアイコン3によって示され、例えば、緑のシールドであってもよい。ログイン済みユーザーは、
図2において「Supervisor」としてアイコン5によって識別される。アイコン4で示す妥当性確認済みでないステータスのオンスクリーン表現1aの例(例えば、十字を有する赤いシールド)は、
図3に示される。
【0064】
[0064]ユーザー入力によって、妥当性確認済みステータスを有する製品設定のうちの少なくとも1つの製品設定を修正することをユーザーが試みる場合、製品設定に対するアクセスを拒否するオンスクリーン表現6は、1つの実施形態において、視覚ディスプレイユニット上に表示される(例えば、
図4参照)。
【0065】
[0065]方法は、ステップ2:
ユーザーが、入力ユニット内への各ユーザー入力によって妥当性確認済みステータスの削除を要求すること(
図2または
図4参照)
を継続する。例えば、ユーザーは、妥当性確認済みステータスを示すアイコン3をクリックし得る(
図2または
図4参照)。削除要求に応答して、妥当性確認済みステータスの削除に関連するオンスクリーン表現7は、例えば
図5に示すように、1つの実施形態において、視覚ディスプレイユニット上に表示され得る。
図5に示すように、オンスクリーン表現7は、製品設定が、現在のところ、修正から保護されていることを示す。(「この製品セットアップは、現在のところ、保護されている。」)保護の削除は、ユーザー入力によって要求され得る(
図5において「はい(Yes)」を選択する)。
【0066】
[0066]その後、方法は、ステップ3:
例えば、削除要求に応答して、電子制御ユニットによってユーザーサインインを要求することであって、上記ユーザーサインイン要求は、
図6に示すように、視覚ディスプレイユニット上に、第2のオンスクリーン表現8で表示される、要求すること
に進む。
図6において、製品検査システムの異なるユーザーを識別する名前、すなわち、「SUPERVISOR」、「JIM」、「ENGINEER」、「MTCT」が示される。
【0067】
[0067]ユーザーは、ここで、ステップ4:
入力ユニット内へのユーザー入力によってユーザーサインインを入力すること
を実施し得る。
図6に示す例において、ユーザーは、表示されている名前の中から自分の名前を選択し、「OK」を押す。さらに、ユーザーは、1つの実施形態において、パスワードを入力することができる。すると、ユーザーはサインインしたことになる。
【0068】
[0068]その後、方法は、ステップ5:
成功したユーザーサインイン操作に応答して、選択された製品に関連する製品設定の妥当性確認済みでないステータスの第3のオンスクリーン表現9が、視覚ディスプレイユニット上に表示され、選択された製品に関連する製品設定のうちの少なくとも1つの製品設定を修正するためのアクセスが許可されること
に進む。第3のオンスクリーン表現9の例は
図7に示される。
図7において、妥当性確認済みでないステータスのアイコン4が表示される。ユーザーは、ここで、種々の製品設定、例えば、検出器、放射(X線)ユニット等に関する設定にアクセスすることができる。製品設定は、ここで、修正済み製品設定のセットに到達するように、微調整され調節され得る。
【0069】
[0069]好ましくは、方法は、入力ユニット内にユーザー表示要求が入力されると、視覚ディスプレイユニット上に、検出された放射に従って作成された画像データのグラフィカル表現および検査済み製品の製品設定の関連する妥当性確認ステータスの第9のオンスクリーン表現を表示することをさらに含む。
図8は、そのような第9のオンスクリーン表現の第1の例を示す。検査済み製品の画像データのグラフィカル表現11が表示される。さらに、製品を検査し、それにより、画像データを得るときに使用される製品設定の関連する妥当性確認済みでないステータスは、シンボル12によって表示される。すなわち、妥当性確認済みでないステータスを有する製品設定によって製品検査システムを操作することが可能である(例えば、ステップ4のサインイン操作後に、ステップ5において妥当性確認済みでない製品設定をもたらす)。その後、製品設定が妥当性確認済みでないステータスを有する製品検査システムの状態で検査された対象製品の画像データは、上記妥当性確認済みでないステータスと共に、記憶されることができ、視覚ディスプレイユニット上に、妥当性確認済みでないステータスと共に表示され得る。
【0070】
[0070]ステップ5のアクセス許可後に、選択された製品に関連する製品設定のうちの少なくとも1つの製品設定は、ステップ6にて入力ユニット内への入力によって修正され得る。その後、修正済みの妥当性確認済みでない製品設定についての2つのオプションが存在する。修正済み製品設定が長期にわたり必要とされない場合、修正前の製品設定、すなわち、修正前の妥当性確認済み製品設定が復活されることが望ましい場合がある。これは、例えば、
図7にてユーザーがアイコン4をクリックすることによって達成され得る。応答として、1つの例において、
図9に示す製品設定の復活に関連するオンスクリーン表現13が、視覚ディスプレイユニット上に表示され得る。ユーザーは、修正前の妥当性確認済み製品設定がユーザー入力によって復活されることを確認し得る。この復活要求に応答して、選択された製品の復活済み製品設定の妥当性確認済みステータスの、例えば
図10に示す第5のオンスクリーン表現14が、視覚ディスプレイユニット上に表示され得、選択された製品に関連する製品設定のうちの少なくとも1つの製品設定を修正するためのアクセスは、拒否され得る。
【0071】
[0071]代替的に、修正済み製品設定は、長期にわたり必要とされると見なされ得る。その後、製品設定は、再び妥当性確認され得る。そのため、ステップ6における製品設定のうちの少なくとも1つの製品設定の修正後に、バリデータ権利を有する承認済みバリデータがログインされなければならない。ログインのために、バリデータは、入力ユニットによってバリデータログインを入力する。例えば、バリデータは、ステップ6の修正後にログインし得る。1つの例において、バリデータは、ユーザー名および/またはパスワードを入力する。成功したバリデータログイン操作後に、バリデータは、入力ユニット内に妥当性確認要求を入力することによって、新しい妥当性確認の作成を要求し得る。例えば、バリデータは、
図7にて、妥当性確認済みでないステータスを示すアイコン4をクリックし得る。応答して、そのような新しい妥当性確認の作成に関連するオンスクリーン表現15が、視覚ディスプレイユニット上に表示され得る。バリデータは、「新しい妥当性確認を作成する」をクリックすることによって新しい妥当性確認の作成を確認し得る。この妥当性確認要求操作に応答して、選択された製品の修正済み製品設定の妥当性確認済みステータスの第4のオンスクリーン表現16が、例えば
図12に示すように、視覚ディスプレイユニット上に表示され得、選択された製品に関連する製品設定のうちの少なくとも1つの製品設定を修正するためのアクセスは、拒否される。
【0072】
[0072]
図13は、検出された放射に従って作成された選択された製品の画像データのグラフィカル表現18およびシンボル19で示す関連する妥当性確認済みステータスの第9のオンスクリーン表現17の第2の例を示す。画像データは、妥当性確認済み製品設定を使用して製品を検査することによって得られる。
【0073】
[0073]本発明による方法の1つの実施形態において、少なくとも1つの製品の製品設定および関連する妥当性確認ステータス(妥当性確認済みおよび妥当性確認済みでないステータスを含む)は、電子製品設定記憶媒体に記憶され得る。製品設定は、1つの例において、電子製品設定記憶媒体に記憶されたデータベースに記憶され得る。製品の名前および関連する妥当性確認ステータスは、例えば
図14に示すように、各ユーザー要求に応じて視覚ディスプレイユニット上にオンスクリーン表現19で表示され得る。
図14にて、種々の製品名20a~20fが表示される。妥当性確認済みステータスは、シンボル21(
図14の緑のシールド)で示される。
【0074】
[0074]本発明の第1の態様による方法は、1つの例において、電子イベントログ記憶媒体のイベントログ23内に、製品設定を修正していたおよび/または復活させていたおよび/または妥当性確認していた、ならびに/あるいは、製品設定の妥当性確認ステータスを変更していたユーザーおよび/またはバリデータを識別するデータを記憶することを含み得る。そのようなイベントログ23のオンスクリーン表現22は
図15に示される。イベントログ23の第1列は時間(タイムスタンプ)を示す。イベントログ23の第2列は、製品設定に対する操作(製品設定を修正するおよび/または復活させるおよび/または妥当性確認すること、ならびに/あるいは、製品設定の妥当性確認ステータスを変更することを含む)を実施したユーザーおよび/またはバリデータの名前を示す。イベントログ23の第3および第4列は、ユーザーおよび/またはバリデータによって実施される操作を示す。
【0075】
[0075]本発明の第1の態様による方法の1つの実施形態において、方法は、入力ユニット内への入力によって、承認済み管理者によって、少なくとも1人のユーザーにバリデータ権利を割り当てるおよび/または少なくとも1人のユーザーからバリデータ権利を取り消すことをさらに含み得る。バリデータ権利を割り当てることまたは取り消すことに関連するオンスクリーン表現24、25は、
図16および17に示される。
図16において、「Product Validators」を選択することによってバリデータ権利を割り当てるかまたは取り消すオプションを含むメニューのオンスクリーン表現24の例が表示される。「Product Validators」をクリックすると、考えられるProduct Validatorのリストが、
図17に示すオンスクリーン表現25に表示される。ここで、
図17のチェック済みボックス26で示すように、「Jim」が、バリデータ権利を割り当てられる。未チェックボックス27で示すように、「Supervisor」、「Engineer」、「QA」、および「MTCT」はバリデータ権利を持たない。管理者は、ボックスにチェックを付ける/チェックを付けない、26、27ことによってバリデータ権利を割り当てるおよび/または取り消すことができる。
【0076】
[0076]
図18は、本発明の第1の態様による方法の実施形態のフローチャートを示す。システムは、関連する妥当性確認済み製品設定を有する製品を検査するためのモードにある(S1)。例えば、複数の記憶された製品について、各製品設定およびそれらの関連する妥当性確認ステータスが電子製品設定記憶媒体に記憶されている可能性があり、ユーザーによる選択のために記憶された製品の可視化が視覚ディスプレイユニット上に第8のオンスクリーン表現で表示されている可能性があり、ユーザーが、入力ユニット内への入力の選択入力によって、可視化された記憶されている製品のうちの1つを選択された製品として選択している可能性がある。
【0077】
[0077]その後、選択された製品に関連する妥当性確認済み製品設定の妥当性確認済みステータスは、視覚ディスプレイユニット上に第1のオンスクリーン表現で表示されることができ(S2)、選択された製品に関連する妥当性確認済み製品設定のうちの少なくとも1つの製品設定を修正するためのアクセスは拒否され得る。すなわち、妥当性確認済み製品設定は、「封印される(sealed)」ことができる。
【0078】
[0078]その後、S3にて、ユーザーは、製品設定を所望の限度に調整するために「封印(seal)」を取り除く。すなわち、ユーザーは、入力ユニット内へのユーザー入力によって、妥当性確認済みステータスの削除を要求することができる。削除要求に応答して、電子制御ユニットは、ユーザーサインインを要求することができ、上記ユーザーサインイン要求は、視覚ディスプレイユニット上に第2のオンスクリーン表現で表示される。その後、ユーザーは、入力ユニット内へのユーザー入力によって、ユーザーサインインを入力することができる。
【0079】
[0079]その後、S4にて、成功したユーザーサインイン操作に応答して、選択された製品に関連する製品設定の妥当性確認済みでないステータスの第3のオンスクリーン表現は視覚ディスプレイユニット上に表示されることができ、選択された製品に関連する製品設定のうちの少なくとも1つの製品設定を修正するためのアクセスは許可され得る。その後、ユーザーは、入力ユニット内へのユーザー入力によって、選択された製品に関連する製品設定のうちの少なくとも1つの製品設定を修正することができる。
【0080】
[0080]製品設定のうちの少なくとも1つの製品設定を修正した後、修正済み製品設定を用いて操作される検査システムの性能が所望の要件を満たすか否かが検証され得る(S5)。すなわち、製品検査システムの妥当性確認が実施され得る。
【0081】
[0081]検査性能が所望の要件を満たす場合、承認済みユーザーは、S6bにて、妥当性確認「封印」を適用することができる。承認済みユーザーはバリデータであってもよい。そのため、バリデータ権利を有する承認済みバリデータは、入力ユニット内への入力によってバリデータログインを入力することによってログインする。バリデータの成功したログイン操作後に、バリデータは、入力ユニット内に妥当性確認要求を入力することによって新しい妥当性確認の作成を要求する。
【0082】
[0082]妥当性確認要求操作に応答して、選択された製品の修正済み製品設定の妥当性確認済みステータスの第4のオンスクリーン表現は、S8にて視覚ディスプレイユニット上に表示される。選択された製品に関連する製品設定のうちの少なくとも1つの製品設定を修正するためのアクセスは拒否される。
【0083】
[0083]その後、S9にて、システムは、妥当性確認済み製品設定を有する製品を検査するためのモードにある。
【0084】
[0084]S5にて、製品検査システムの性能が所望の要件を満たさない場合、ユーザーは、S6aにて、以前に妥当性確認された製品設定に戻したいか否かを決定することができる。回答が「いいえ」である場合、方法はS4に戻る。
【0085】
[0085]回答が「はい」である場合、システムは、S7にて、以前に妥当性確認された製品設定を呼び戻す。すなわち、製品設定のうちの少なくとも1つの製品設定を修正した後、修正前の妥当性確認済み製品設定が復活される。その後、システムは、上記で説明したように、S8およびS9に進む。
【0086】
[0086]
図19は、製品設定の新しい妥当性確認の作成に関連するフローチャートを示す。S11にて、システムは、妥当性確認済みでない製品設定を有する製品を検査するためのモードにある。例えば、記憶された製品は、関連する妥当性確認ステータスと共に、視覚ディスプレイユニット上に第8のオンスクリーン表現で、ユーザーによる選択のために表示され得、ユーザーは、入力ユニット内への選択入力によって、関連する妥当性確認済みでないステータスを有する製品を選択することができる。
【0087】
[0087]その後、システムは、製品設定が、S12にて妥当性確認されていないことを示す。製品設定を修正するためのアクセスは許可され得る。S13にて、ユーザーは製品設定を所望の限度に調整する。その後、S14にて、所望の検査性能が達成されたか否かが検証される。回答が「いいえ」である場合、方法はS12に戻る。回答が「はい」である場合、承認済みユーザー、例えば、バリデータは、S15にて妥当性確認「封印」を適用する。すなわち、バリデータ権利を有する承認済みバリデータは、入力ユニット内への入力によって、バリデータログインを入力することによってログインする。バリデータの成功したログイン操作後に、バリデータは、入力ユニット内への妥当性確認要求を入力することによって、新しい妥当性確認の作成を要求する。妥当性確認要求操作に応答して、修正済み製品設定の妥当性確認済みステータスの第4のオンスクリーン表現は、S16にて表示され、選択された製品に関連する製品設定のうちの少なくとも1つの製品設定を修正するためのアクセスは拒否される。
【0088】
[0088]その後、S17にて、システムは、妥当性確認済み製品設定を有する製品を検査するためのモードにある。
【符号の説明】
【0089】
[0089]
100 製品検査ユニット
101 電子制御ユニット
102 放射ユニット
103 検出器ユニット
104 視覚ディスプレイユニット
105 入力ユニット
1、1a、6~10、12~17、19、22、24、25 オンスクリーン表現
2 選択された製品アイコン
3 妥当性確認済みステータスアイコン
4 妥当性確認済みでないステータスアイコン
5 ログイン済みユーザーアイコン
11、18 グラフィカル表現
12 関連する妥当性確認済みでないステータスシンボル
20a、20b、20c、20d、20e、20f 製品名
21 妥当性確認済みステータスシンボル
23 イベントログ
26 チェック済みボックス
27 未チェックボックス
【外国語明細書】