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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023131277
(43)【公開日】2023-09-22
(54)【発明の名称】自動車の安全確認装置
(51)【国際特許分類】
   B60Q 1/24 20060101AFI20230914BHJP
【FI】
B60Q1/24 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022035923
(22)【出願日】2022-03-09
(71)【出願人】
【識別番号】503328665
【氏名又は名称】有限会社サクラ工業
(74)【代理人】
【識別番号】100098729
【弁理士】
【氏名又は名称】重信 和男
(74)【代理人】
【識別番号】100204467
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 好文
(74)【代理人】
【識別番号】100148161
【弁理士】
【氏名又は名称】秋庭 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100195833
【弁理士】
【氏名又は名称】林 道広
(72)【発明者】
【氏名】五木田 義秋
【テーマコード(参考)】
3K339
【Fターム(参考)】
3K339AA03
3K339AA25
3K339AA28
3K339BA01
3K339BA06
3K339BA09
3K339BA10
3K339BA21
3K339BA22
3K339BA26
3K339BA28
3K339CA12
3K339CA30
3K339DA01
3K339GA01
3K339GA13
3K339GB13
3K339GC01
3K339GC02
3K339GC04
3K339GC05
3K339HA07
3K339HA08
3K339HA13
3K339HA24
3K339JA02
3K339JA04
3K339JA10
3K339JA18
3K339KA02
3K339KA04
3K339KA27
3K339KA37
3K339KA39
3K339LA02
3K339MA05
3K339MC03
3K339MC17
3K339MC43
3K339MC72
3K339MC77
(57)【要約】
【課題】特に夜間において右左折する際の運転操作の安全性を高めることができるようにした自動車の安全確認装置を提供する。
【解決手段】左右のサイドミラー7またはその近傍に設けられ、左右のウインカー3の作動と連動して後方を照射可能な後方照明灯9を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右のサイドミラーまたはその近傍に設けられ、左右のウインカーの作動と連動して後方を照射可能な後方照明灯を備えることを特徴とする自動車の安全確認装置。
【請求項2】
前記左右のウインカーのうち、作動した側の前記後方照明灯のみが点灯することを特徴とする請求項1に記載の自動車の安全確認装置。
【請求項3】
前記後方照明灯は、前記左右のウインカーの作動停止と連動して消灯することを特徴とする請求項1または2に記載の自動車の安全確認装置。
【請求項4】
前記後方照明灯は、後下方を照射することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の自動車の安全確認装置。
【請求項5】
前記後方照明灯は、後上方への照射を防止する傘部を有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の自動車の安全確認装置。
【請求項6】
前記後方照明灯は、前記左右のウインカーを作動させる操作レバーの操作に連動して点灯することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の自動車の安全確認装置。
【請求項7】
前記後方照明灯は、前記ウインカーの点滅を検知して点灯することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか記載の自動車の安全確認装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に夜間において自動車を右左折する際に安全を確認することができるようにした安全確認装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車を右左折する場合、特に夜間において左折する際はバイクや自転車、横断歩道上の歩行者を巻き込む事故が発生し易くなる。この事故の一因は、自動車の左側部は運転席からの視界の死角となり、特に夜間においてはサイドミラーにより自動車の左側部の安全を確認しにくいからである。また、日中においても、自転車やバイクの運転者または歩行者が自動車のウインカーの点滅を見落とし、そのまま直進してしまうことも事故の原因となる。
【0003】
このような事情に鑑み、例えば特許文献1には、バックミラーのステーなどに車両の後側方を撮影する赤外線ビデオカメラを取り付け、その出力画像を運転席に設けた画像表示装置に表示することにより、運転者が左側部の見えにくい状態を監視して安全性を向上させるようにした視界補助装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005-14810号公報(第3頁、第1図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されている視界補助装置においては、赤外線ビデオカメラで自動車の側部後方を視認できるものであるが、画像表示装置とバックミラーとは当然別の場所に設けられているため、これらの間で視線を瞬時に移動させることは難しく、十分に安全性を確認することは困難である。また、高価な赤外線ビデオカメラや画像表示装置が必要であるので、自家用自動車に視界補助装置を取り付けることはコスト的に難しい。
【0006】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、特に夜間において右左折する際の運転操作の安全性を高めることができるようにした自動車の安全確認装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明の自動車の安全確認装置は、
左右のサイドミラーまたはその近傍に設けられ、左右のウインカーの作動と連動して後方を照射可能な後方照明灯を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、自動車の右左折時にウインカーが作動と連動して、後方照明灯により後方が照射されるので、サイドミラーにより自動車の側部後方を明瞭に視認することができる。従って、特に夜間における右左折時の巻き込み事故等を未然に防止でき、自動車の運転操作の安全性を高めることができる。
【0008】
前記左右のウインカーのうち、作動した側の前記後方照明灯のみが点灯することを特徴としている。
この特徴によれば、左右の後方照明灯が同時に点灯することはなく、必ず左右いずれか一方のみの後方照明灯が点灯する。
【0009】
前記後方照明灯は、前記左右のウインカーの作動停止と連動して消灯することを特徴としている。
この特徴によれば、左右のウインカーの作動が停止すると、後方照明灯も自動的に消灯するので、右左折終了後に後方照明灯が点灯し続けたり、消灯するのを忘れたりすることはない。
【0010】
前記後方照明灯は、後下方を照射することを特徴としている。
この特徴によれば、自車の側方を走行する他の自動車やバイク、自転車等の運転者に眩しさを与えるのを防止することができるとともに、路上の低い障害物等もサイドミラーにより明瞭に視認することができる。
【0011】
前記後方照明灯は、後上方への照射を防止する傘部を有することを特徴としている。
この特徴によれば、自車の側方を走行する他の自動車やバイク、自転車等の運転者に眩しさを与えるのをより効果的に防止することができる。
【0012】
前記後方照明灯は、前記左右のウインカーを作動させる操作レバーの操作に連動して点灯することを特徴としている。
この特徴によれば、右左折時に操作レバーを操作するだけで左右の後方照明灯を自動的に点灯させることができるので、手動による面倒なスイッチ操作が必要なくなる。
【0013】
前記後方照明灯は、前記ウインカーの点滅を検知して点灯することを特徴としている。
この特徴によれば、後方照明灯をウインカーの点滅に連動して自動的に点灯させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施例1に係る安全確認装置を備える自動車の背面図である。
図2】自動車の左側部の後方照明灯取付部付近の拡大斜視図である。
図3】左側のサイドミラー及びそれに取り付けられた後方照明灯の拡大背面図である。
図4】同じく拡大側面図である。
図5】後方照明灯を点灯させる回路図である。
図6】実施例2に係る安全確認装置を備える自動車の左側部の後方照明灯取付部付近の背面図である。
図7】実施例3に係る安全確認装置を備える自動車の左側部の後方照明灯取付部付近の側面図である。
図8】実施例4に係る安全確認装置を備える自動車の左側部の後方照明灯取付部付近の背面図である。
図9】同じくサイドミラーを折り畳んだときの背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明に係る自動車の安全確認装置を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
【実施例0016】
実施例1に係る自動車の安全確認装置につき、図1から図5を参照して説明する。図1は、本発明が適用された自動車(ワンボックスカー)1の背面図を示すもので、自動車1の背面パネル1aの左右両側部には、テールライト2、後部ウインカー(方向指示灯)3、3及びバックライト4、4が設けられている。また、自動車1の前部の左右両側部には、ヘッドライト、スモールライト(いずれも図示略)と前部ウインカー3、3(図5参照)が設けられている。前後左右のウインカー3、3は、右左折時にステアリングコラムに設けられている操作レバー(図示略)を操作することにより点滅する。
【0017】
自動車1の前部の左右両側面のサイドドア5におけるフロントピラー6と近接する前上部の隅部には、サイドミラー(ドアミラー)7、7が取り付けられている。なお、左右のサイドドア5へのサイドミラー7、7の取付構造及び後記する後方照明灯9の取付構造は左右対称で同一構造であるため、以下の説明では左側のものについてのみ説明する。
【0018】
サイドミラー7は、後方を視認可能なミラー本体7aと、これを収容するミラーハウジング7bとからなっている。ミラーハウジング7bの内側方の端部は、サイドドア5のアウターパネル5aに取り付けられた斜め外上方に延びる支持部材8の上面により支持され、図示しない垂直軸を中心としてサイドドア5側に水平回動することができるようになっている。すなわち、サイドミラー7は、運転席からのリモート操作またはサイドドア5の施錠時において、使用状態から内方にほぼ90°回動し、不使用状態に折り畳む(格納)ことができるようになっている。また、ミラー本体7aの上下左右の位置(角度)も運転席からのリモート操作により調整できるようになっている。
【0019】
支持部材8の上部の外側面には、自動車1の側部後方を照射するための後方照明灯9が、サイドミラー7の直下に位置するようにして取り付けられている(詳細な取付構造は後述する)。後方照明灯9は、後面が開口された合成樹脂等からなる不透光性の筒状のケース10と、ケース10の内部に収容された光源11と、ケース10の後面開口部を塞ぐ合成樹脂製またはガラス製の透光カバー12とからなっている。
【0020】
本実施例では、光源11として複数個のLED電球を使用しているが、ハロゲン電球や通常のフィラメント電球を使用してもよい。透光カバー12は、光を拡散させるために表面が凸曲面とされている。なお、ケース10の内部に光源11の光を後方に反射させる反射鏡を設けてもよい。
【0021】
ケース10の後縁上部には、後方に延びる円弧状の傘部10aが一体的に連設され、光源11の光が後上方に照射されるのを防止している。
【0022】
ケース10の下面には、下面が水平をなす突部10bが突設され、この突部10bの下面に外向きL字状をなすブラケット13の水平片13aをねじ14により固定するとともに、ブラケット13の上向片13bを支持部材8の外側面にねじ14により固定することにより、後方照明灯9はサイドミラー7の左右方向の中間部直下に位置するように支持部材8に取り付けられている。なお、例えばケース10全体を角形とするか内側面のみを垂直面とすれば、ブラケット13を使用しないで、ケース10を接着剤等により支持部材8の側面に直接取り付けることもできる。
【0023】
光源11の光軸は、自車の側方を走行する他の自動車やバイク、自転車等の運転者に眩しさを与えるのを防止するために、水平からやや下向きに傾斜し、後下方(後輪付近)が照射されるようにしてある(図4参照)。光源11に接続された配線15の他端は、支持部材8の内部に引き込まれてウインカー3の点灯回路に接続されている(図5参照)。
【0024】
次に、図5を参照して後方照明灯9を点灯させる電気回路の構成について説明する。自動車1のバッテリ16のプラス端子には、切り替え可能な右折用接点17aと左折用接点17bとの二つの接点を有するウインカースイッチ17が接続され、接点17a、17bには、それぞれリレー18、18を介して右側の前後のウインカー3、3と左側の前後のウインカー3、3が接続されている。なお、リレー18は、ウインカー3を一定間隔おきに点滅させるものである。
【0025】
右左折時においてステアリングコラムの操作レバーを操作すると、ウインカースイッチ17が作動して右折用接点17aまたは左折用接点17bが閉じ、接点17a、17bに接続された右側または左側の前後のウインカー3、3が同時に点滅する。右左折が終了してステアリングホイール(ハンドル)を直進に戻すと、操作レバーと共にウインカースイッチ17が中立位置に復帰して作動が停止し、前後のウインカー3、3は自動的に消灯する。
【0026】
右左折用接点17a、17bとリレー18、18との間の回路には、それぞれ左右の後方照明灯9、9から導出された配線15、15が接続され、これらの配線15、15には、リレー28、28が介設されている。なお、リレー28は、入力側(ウインカースイッチ17側)から出力側(左右の後方照明灯9、9側)への通電のみを可能とするものであり、後方照明灯9、9を点灯させるものである。よって、右折時においてウインカースイッチ17の右折用接点17aが閉じられると、右側の前後のウインカー3、3が点滅するとともに、右側の後方照明灯9も同時に点灯する。また、左折時において左折用接点17bが閉じられると、左側の前後のウインカー3、3が点滅するとともに、左側の後方照明灯9も同時に点灯する。右左折が終了すると、ウインカー3、3及び後方照明灯9は自動的に消灯する。従って、右左折終了後に後方照明灯9が点灯し続けたり、消灯するのを忘れたりすることはない。
【0027】
このような構成の電気回路には、運転席からの手動操作で後方照明灯9、9を点灯及び消灯させることのできる照明灯スイッチ19が付加されている。この照明灯スイッチ19は、バッテリ16のプラス端子に接続されるとともに、その接点19aはリレー28、28よりも出力側にて、左右の後方照明灯9、9の配線15、15に接続されている。
【0028】
ウインカースイッチ17の非作動状態において、照明灯スイッチ19がON側に手動操作され、接点19aが閉じられると、左右の後方照明灯9、9が同時に点灯する。また、照明灯スイッチ19をOFF側に操作すると後方照明灯9、9は消灯する。なお、照明灯スイッチ19がON側に手動操作されたとき、ウインカー3、3側への通電はリレー28、28によって遮断されているため、ウインカー3、3が点滅することなない。
【0029】
このように、手動で操作可能な照明灯スイッチ19を設けておくことにより、必要に応じて後方照明灯9、9を点灯させることができる。例えば夜間、街灯のない狭い路地や駐車場または車庫入れなどにおいて自動車を後退する場合に照明灯スイッチ19を手動操作して後方照明灯9、9を点灯させれば、自動車の側部後方が明るく照射されるので、障害物に接触したり脱輪したりするのを防止して安全に後退することができる。なお、照明灯スイッチ19に調光可能なスイッチを用い、周囲の明るさに応じて後方照明灯9の照度を調整するようにしてもよい。また、照明灯スイッチ19を2個設け、左右の後方照明灯9、9を別々に、または同時に点灯させるようにしてもよい。さらに、照明灯スイッチ19を設ける代わりに、例えばバックライト4と連動して後方照明灯9、9を自動的に点灯させるようにすることもできる。
【0030】
以上説明したように、実施例1に係る自動車の安全確認装置においては、自動車1を右左折するべく運転席のウインカー操作レバーを操作すると、ウインカー3が点滅するのと同時に後方照明灯9が自動的に点灯して側部後方が照射されるので、自車の側方に自転車やバイク、歩行者がいるか否かをサイドミラー7により明瞭に視認することができる。従って、特に夜間における右左折時の巻き込み事故等を未然に防止でき、自動車1の運転操作の安全性を高めることができる。
【0031】
また、後方照明灯9を左右のサイドミラー9の支持部材8に取り付けてウインカースイッチ17の作動と同時に点灯させるだけであるので、車体に殆ど加工を施す必要はなく、低コストで実施することができる。
【0032】
さらに、後方照明灯9、9は、ウインカースイッチ17を作動させる操作レバーを操作するだけで、後方照明灯9、9を自動的に点灯及び消灯させることができるので、手動による面倒なスイッチ操作が必要なくなる。なお、日中において右左折する場合でも、ウインカー3とともに後方照明灯9が点灯するので、自車の側方を走行する自転車やバイクの運転者または歩行者に対し右左折することを気づかせ易くなり、巻き込み事故等を起こす確率は低くなる。
【0033】
さらに、左右の後方照明灯9、9は、ウインカースイッチ17の作動と連動して点灯するので、左右同時に点灯することはなく、必ず左右いずれか一方のみの後方照明灯9が点灯する。しかも、ウインカースイッチ17の作動停止と連動して後方照明灯9も自動的に消灯するので、右左折終了後に後方照明灯9が点灯し続けたり、消灯するのを忘れたりすることはない。
【0034】
さらに、後方照明灯9の光源11の光軸を下向きに傾斜させて後下方を照射するとともに、ケース10の後縁上部には傘部10aが設けられているので、自車の側方を走行する他の自動車やバイク、自転車等の運転者に眩しさを与えるのを防止することができるとともに、路上の低い障害物等もサイドミラー7により明瞭に視認することができる。
【実施例0035】
実施例2に係る自動車の安全確認装置につき、図6を参照して説明する。尚、前記実施例1と同じ構成部分については同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0036】
実施例2の安全確認装置においては、支持部材8の外側面にコ字状のブラケット20を取り付け、このブラケット20の外側面に、後方照明灯9の突部10aに取り付けたブラケット13の上向片13bを、左右方向を向くねじ軸21とナット22により取り付けたものである。このようにすると、ナット22を緩めて後方照明灯9を上下方向に回動させることができるので、光源11の光軸及び照射方向を自動車の車高に対応して調節することができる。
【実施例0037】
実施例3に係る自動車の安全確認装置につき、図7を参照して説明する。尚、前記実施例1と同じ構成部分については同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0038】
図7は、実施例3に係る自動車の安全確認装置を示すもので、サイドミラー7のミラーハウジング7bに、前後のウインカー3と連動して点滅するサイドウインカー23が設けられている自動車において、ミラーハウジング7bの内部に光センサ24を設け、この光センサ24によりサイドウインカー23の点滅を検知することにより、バッテリ16に接続された左右の後方照明灯9を自動的に点灯及び消灯するようにしたものである。
【0039】
すなわち、例えばサイドウインカー23の点滅の間隔を1秒とした場合、後方照明灯9が点灯を開始する最小時間を1秒とし、かつ1秒以内に次の点滅があれば、点灯を継続する態様とすればよい。また、サイドウインカー23の最後の点滅の終了から1秒後に、後方照明灯9を消灯させることができる。なお、サイドミラー7に設けられたサイドウインカー23の点滅を光センサ24により検知する代わりに、前後いずれか一方のウインカー3の点滅を光センサにより検知し、後方照明灯9を自動的に点灯及び消灯するようにすることもできる。
【実施例0040】
実施例4に係る自動車の安全確認装置につき、図8及び図9を参照して説明する。尚、前記実施例1と同じ構成部分については同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0041】
図8及び図9は、実施例4に係る自動車の安全確認装置を示すもので、この実施例においては、後方照明灯9を、サイドミラー7のミラーハウジング7bの下面に、下向きコ字状のブラケット25により取り付けたものである。このようにすると、図9に示すように、サイドミラー7とともに後方照明灯9もサイドドア5側に折り畳むことができるので、駐車した際などに他物に接触したり、歩行者の通行の妨げになるのを防止することができる。なお、後方照明灯9をブラケット25に固定している止めねじ26を緩め、後方照明灯9を上下方向に回動することにより照射方向を調整することができる。
【0042】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0043】
例えば、前記実施例では、後方照明灯9をサイドドア5に取り付けられた支持部材8またはサイドミラー7に直接取り付けているが、自動車のフェンダーに取り付けられるフェンダーミラー(タクシー等に取り付けられる)の支持部材やその近傍の車体、またはフロントピラーに取り付けられるサイドミラー(トラックやバス等に取り付けられる)やその支持部材などに後方照明灯9を取付けてもよい。
【0044】
また、前記実施例では、ウインカースイッチ17を作動させたとき後方照明灯9が点灯するようにしているが、これに限らず、前記実施例4のようにランプであるウインカー3そのものの作動に連動してもよく、またタイミングとしては、ウインカー3の作動から所定時間遅れて点灯する構成であってもよい。
【0045】
また、前記実施例では、ウインカースイッチ17を作動させたとき常に後方照明灯9が点灯するようにしているが、日没後や夜間にウインカースイッチ17を作動させたときのみ後方照明灯9を点灯させるようにすることもできる。この場合には、例えば周囲の光量を検知する受光センサを設け、光量が一定レベルを下回っている状態でウインカースイッチ17を作動させたときに後方照明灯9が点灯するようにするか、またはヘッドライトスイッチやスモールライトスイッチがONされている状態でウインカースイッチ17を作動させたときに後方照明灯9が点灯するようにすればよい。
【0046】
また、ウインカースイッチ17を作動させてステアリングホイールを操作したとき、すなわち右左折を開始したときのみ後方照明灯9が点灯するようにすることも可能である。この際には、例えばステアリングシャフトの回転量を検出する操舵角センサを設け、ステアリングシャフトの回転量が一定以上となったときに後方照明灯9が点灯するようにすればよい。このようにすると、ウインカースイッチ17を作動させた状態で信号待ちをしているときにはウインカー3のみが点滅して後方照明灯9は点灯しないので、自車の側方で停止している他の自動車やバイク、自転車等の運転者に眩しさを与えることを防止できる。
【0047】
本発明の安全確認装置は、ワンボックスカー以外の自動車にも適用できることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0048】
1 自動車
1a 背面パネル
2 テールライト
3 ウインカー
4 バックライト
5 サイドドア
5a アウターパネル
6 フロントピラー
7 サイドミラー
7a ミラー本体
7b ミラーハウジング
8 支持部材
9 後方照明灯
10 ケース
10a 傘部
10b 突部
11 光源
12 透光カバー
13 ブラケット
13a 水平片
13b 上向片
14 ねじ
15 配線
16 バッテリ
17 ウインカースイッチ
17a 右折用接点
17b 左折用接点
18 リレー
19 照明灯スイッチ
19a 接点
20 ブラケット
21 ねじ軸
22 ナット
23 サイドウインカー
24 光センサー
25 ブラケット
26 止めねじ
28 リレー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9