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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023131331
(43)【公開日】2023-09-22
(54)【発明の名称】コンバイン
(51)【国際特許分類】
   A01D 61/00 20060101AFI20230914BHJP
【FI】
A01D61/00 301E
A01D61/00 301D
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022036021
(22)【出願日】2022-03-09
(71)【出願人】
【識別番号】720001060
【氏名又は名称】ヤンマーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】今田 光一
(72)【発明者】
【氏名】福井 一
(72)【発明者】
【氏名】平田 哲
【テーマコード(参考)】
2B084
【Fターム(参考)】
2B084AA01
2B084BF07
(57)【要約】
【課題】作業者の視界の妨げにならない穀稈ガイドを備えたコンバインを提供する。
【解決手段】コンバイン1は、フィードチェーン41と、穀稈ガイド40と、第一付勢部材40cとを備える。フィードチェーン41は、穀稈を脱穀部4へと搬送する。穀稈ガイド40は、フィードチェーン41から離間した離間位置とフィードチェーン41に接近した接近位置との間で回動可能、且つ、離間位置において地面からの高さを変更可能である。第一付勢部材40cは、穀稈ガイド40を離間位置に向けて付勢する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
穀稈を脱穀部へと搬送するフィードチェーンと、
前記フィードチェーンから離間した離間位置と前記フィードチェーンに接近した接近位置との間で回動可能、且つ、前記離間位置において地面からの高さを変更可能な穀稈ガイドと、
前記穀稈ガイドを前記離間位置に向けて付勢する第一付勢部材と
を備える、コンバイン。
【請求項2】
前記穀稈ガイドは、前記離間位置において折り畳まれた状態と起立した状態とに変形する、請求項1に記載のコンバイン。
【請求項3】
前記穀稈ガイドは、
前記穀稈ガイドを前記離間位置と前記接近位置との間で回動させる第一回動軸が設けられたベースガイドと、
折り畳みガイドと、
前記ベースガイドと前記折り畳みガイドとを折り畳み可能に連結する第二回動軸と
を有する、請求項2に記載のコンバイン。
【請求項4】
一端側が前記ベースガイドに保持され、他端側が前記折り畳みガイドに保持されて、前記折り畳みガイドを前記起立した状態に付勢する第二付勢部材を備え、
前記第二付勢部材は、前記折り畳みガイドが前記折り畳まれた状態に変形する間に支点越えし、前記折り畳みガイドを前記折り畳まれた状態に保持する、請求項3に記載のコンバイン。
【請求項5】
前記フィードチェーンに並設された受継搬送装置を備え、
前記折り畳みガイドは、
前記穀稈ガイドが前記接近位置にある場合に前記穀稈の株元側を前記フィードチェーンに押し付ける株元ガイドと、
前記穀稈ガイドが前記接近位置にある場合に前記穀稈の穂先側を前記受継搬送装置に押し付ける穂先ガイドと
を有する、請求項3又は請求項4に記載のコンバイン。
【請求項6】
前記フィードチェーンの駆動を許可する検出部材と、
前記穀稈ガイドと一体に回動可能であり、前記穀稈ガイドが前記接近位置にある場合に前記検出部材を操作して前記フィードチェーンの駆動を許可する状態に切り替える操作レバーと
を備える、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のコンバイン。
【請求項7】
前記穀稈ガイドと一体に回動可能な係合フックと、
前記穀稈ガイドが前記離間位置にある場合に前記係合フックに係合する係合部と
を備える、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のコンバイン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンバインに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、手扱ぎ作業時に穀稈を上方から押さえ込む穀稈ガイドを備えたコンバインが開示されている。穀稈ガイドは、フィードチェーンから離間した離間位置と、フィードチェーンに接近した接近位置との間で回動可能である。穀稈ガイドは、付勢部材によって離間位置に向けて付勢されている。そのため、作業者は、手扱ぎ作業時に手動で穀稈ガイドを離間位置に移動させる必要がない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-41616号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されたコンバインの収穫作業時、穀稈ガイドは、付勢部材の作用によって離間位置に保持されている。そのため、例えば、作業者が未刈地側の穀稈の状況を確認する際、離間位置にある穀稈ガイドが視界の妨げになり得るという課題があった。
【0005】
本発明は、作業者の視界の妨げにならない穀稈ガイドを備えたコンバインを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るコンバインは、フィードチェーンと、穀稈ガイドと、第一付勢部材とを備える。前記フィードチェーンは、穀稈を脱穀部へと搬送する。前記穀稈ガイドは、前記フィードチェーンから離間した離間位置と前記フィードチェーンに接近した接近位置との間で回動可能、且つ、前記離間位置において地面からの高さを変更可能である。前記第一付勢部材は、前記穀稈ガイドを前記離間位置に向けて付勢する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、作業者の視界の妨げにならない穀稈ガイドを備えたコンバインを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】コンバインの左側面図である。
図2】接近位置にある穀稈ガイドの左側面図である。
図3】接近位置にある穀稈ガイドの右側面図である。
図4】接近位置にある穀稈ガイドの平面図である。
図5】離間位置にある起立状態の穀稈ガイドの左側面図である。
図6】離間位置にある起立状態の穀稈ガイドの右側面図である。
図7】離間位置にある折り畳み状態の穀稈ガイドの左側面図である。
図8】離間位置にある折り畳み状態の穀稈ガイドの右側面図である。
図9】離間位置にある起立状態の穀稈ガイドの変形例を示す左側面図である。
図10】離間位置にある折り畳み状態の穀稈ガイドの変形例を示す左側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0010】
[コンバインの全体構造]
図1を参照して、本実施形態に係るコンバイン1の全体構造について説明する。図1は、本実施形態に係るコンバイン1の左側面図である。図中には、コンバイン1の前後方向、左右方向、及び上下方向を矢印で示している。左右方向は機体幅方向に相当する。
【0011】
コンバイン1は、走行部2、刈取部3、脱穀部4、選別部5、貯留部6、排藁処理部7、動力部8、及び操縦部9を備える。コンバイン1は、走行部2によって走行しながら、刈取部3によって刈り取った穀稈を脱穀部4で脱穀し、選別部5で穀粒を選別して貯留部6に貯える。脱穀後の排藁は排藁処理部7によって処理される。動力部8は、走行部2、刈取部3、脱穀部4、選別部5、貯留部6、及び排藁処理部7に動力を供給する。作業者は、操縦部9においてコンバイン1を操縦する。
【0012】
走行部2は、機体フレーム20の下方に設けられている。走行部2は、左右一対のクローラ式走行装置22を備える。クローラ式走行装置22は、動力部8のエンジン8aの動力によって駆動する。クローラ式走行装置22は、コンバイン1を前後方向に走行させたり、左右方向に旋回させたりする。走行部2の前方には、刈取部3が設けられている。
【0013】
刈取部3は、デバイダ31と、引起装置32と、切断装置33と、搬送装置34とを備える。デバイダ31は、圃場の穀稈を引起装置32へ案内する。引起装置32は、デバイダ31によって案内された穀稈を引き起こす。切断装置33は、引起装置32によって引き起こされた穀稈を切断する。搬送装置34は、切断装置33によって切断された穀稈を脱穀部4へ搬送する。
【0014】
図1には、搬送装置34として、縦搬送装置134と補助搬送装置135とを示す。縦搬送装置134は、上下方向に沿って移動可能に構成されており、図示の状態では最も下方に位置している。稼働時には、穀稈の長さに合わせて縦搬送装置134の位置を変えることで、最適な搬送姿勢を保つことができる。刈取部3は、機体フレーム20の前端部に連結された油圧シリンダ35によって昇降自在に構成されている。
【0015】
脱穀部4は、刈取部3の後方に設けられている。脱穀部4は、フィードチェーン41と、扱胴42とを備える。フィードチェーン41は、刈取部3の後方であって、脱穀部4の前方部に設けられている。フィードチェーン41は、搬送装置34から穀稈を受け継ぎ、脱穀部4から排藁処理部7へと搬送する。扱胴42は、フィードチェーン41によって搬送される穀稈を脱穀する。なお、本実施形態では、フィードチェーン41より機体幅方向内側となる右側に、受継搬送装置41aが設けられている。後述する図4において二点鎖線で示されるように、フィードチェーン41と受継搬送装置41aとは並設されている。
【0016】
サイドカバー43は、コンバイン1の機体幅方向外側となる左側からフィードチェーン41を覆っている。サイドカバー43の上方に設けられた藁押え台カバー44は、同じく機体幅方向外側から扱胴42などを覆っている。藁押え台カバー44の上方には、緊急停止スイッチSw0が設置されている。緊急停止スイッチSw0は、作業者の押圧操作によってオンとオフとが切り替えられる押圧式のスイッチである。緊急停止スイッチSw0をオンに切り替えると、エンジン8aの駆動が強制的に停止され、フィードチェーン41を含む各部の駆動が停止する。
【0017】
選別部5は、脱穀部4の下方に設けられている。選別部5は、揺動選別装置51と、風選別装置52とを備える。揺動選別装置51は、脱穀部4から落下した脱穀物を穀粒と藁屑等に選別する。風選別装置52は、揺動選別装置51に選別風を供給し、揺動選別装置51と共に脱穀物を穀粒と藁屑等に選別する。揺動選別装置51及び風選別装置52によって選別された穀粒は、図示しない穀粒回収機構により回収されて貯留部6へと搬送される。揺動選別装置51及び風選別装置52によって選別された藁屑等は、排藁処理部7を介して機外に排出される。
【0018】
貯留部6は、脱穀部4の右側方に設けられている。貯留部6は、グレンタンク61と、排出装置62とを備える。グレンタンク61は、選別部5から搬送されてきた穀粒を貯留する。排出装置62は、後端部(穀粒の搬送上流側の基端部)を中心として前端部(穀粒の搬送下流側の先端部)を上下左右方向に回動自在に構成されており、グレンタンク61に貯留されている穀粒を任意の場所に排出できる。
【0019】
排藁処理部7は、操縦部9の下方、且つ、脱穀部4の後方に設けられている。排藁処理部7は、フィードチェーン41の後端部に配置された排藁搬送チェーン(図示せず)により搬送された穀稈を切断して排出する。
【0020】
動力部8は、選別部5の右側方に設けられている。動力部8は、回転動力を発生させるエンジン8aを備える。エンジン8aが発生させた回転動力は、刈取部3、脱穀部4、及び選別部5などに伝達される。
【0021】
操縦部9は、動力部8の上方に設けられている。操縦部9は、運転席91と、ハンドル92を含む複数の操作具とを備える。運転席91は、作業者が座る座席である。ハンドル92は、コンバイン1の進行方向を変更する操向ハンドルである。作業者は、運転席91に着座した状態でハンドル92などの複数の操作具を操作することにより、コンバイン1を操縦できる。
【0022】
また、コンバイン1は、穀稈ガイド40と、案内部材45と、押圧部材48とを備える。穀稈ガイド40は、手扱ぎ作業時に穀稈を押さえてフィードチェーン41に案内する。穀稈ガイド40は、コンバイン1の左側部に設けられている。案内部材45は、穀稈ガイド40と共に穀稈をフィードチェーン41と受継搬送装置41aとに案内する。案内部材45は、補助搬送装置135の機体幅方向外側となる左側に配置されている。押圧部材48は、非手扱ぎ作業時において、フィードチェーン41に対して穀稈を押圧する。即ち、案内部材45は、フィードチェーン41と受継搬送装置41aとの間に配置され、手扱ぎ作業時に穀稈を位置決めする部材である。対して、押圧部材48は、非手扱ぎ作業時に穀稈に作用する(穀稈をフィードチェーン41に押さえつける)部材である。
【0023】
[穀稈ガイド]
次に、図2図8を参照して、穀稈ガイド40について説明する。図2は、接近位置にある穀稈ガイド40の左側面図である。図3は、接近位置にある穀稈ガイド40の右側面図である。図4は、接近位置にある穀稈ガイド40の平面図である。図5は、離間位置にある起立状態の穀稈ガイド40の左側面図である。図6は、離間位置にある起立状態の穀稈ガイド40の右側面図である。図7は、離間位置にある折り畳み状態の穀稈ガイド40の左側面図である。図8は、離間位置にある折り畳み状態の穀稈ガイド40の右側面図である。
【0024】
穀稈ガイド40は、第一回動軸40aを支点として回動する。第一回動軸40aは、機体幅方向、即ち左右方向に間隔をあけて配置された第一ベースガイド401aと第二ベースガイド401bとに挟み込まれて、これらと一体的に固定されている。第一ベースガイド401aと第二ベースガイド401bとは、ベースガイド401を構成する。第一ベースガイド401aと第二ベースガイド401bとは、略同じ形状かつ略同じ大きさである。
【0025】
第一回動軸40aは、筒部材405に相対回動自在に挿入されている。筒部材405は、第一ベースガイド401aと第二ベースガイド401bとの間に介在すると共に、ブラケット406を介して刈取部3のフレーム114に固定されている。かかる構成により、穀稈ガイド40は、フレーム114に対して相対回動自在に支持されている。
【0026】
ベースガイド401には、折り畳みガイド402が折り畳み可能に連結される。折り畳みガイド402は、第一折り畳みガイド402aと第二折り畳みガイド402bとを有する。第二折り畳みガイド402bの前後方向の長さは、第一折り畳みガイド402aの前後方向の長さに比べて短い。折り畳みガイド402は、一対の第二回動軸40bを支点として回動する。一方の第二回動軸40bは、第一ベースガイド401aと第一折り畳みガイド402aとを折り畳可能に連結する。他方の第二回動軸40bは、第二ベースガイド401bと第二折り畳みガイド402bとを折り畳み可能に連結する。かかる構成により、折り畳みガイド402は、ベースガイド401に対して相対回動自在に支持されている。
【0027】
穀稈ガイド40は、第一連結軸416と第二連結軸417を備える。第一連結軸416は、第一ベースガイド401aと第二ベースガイド401bとを連結する。第一連結軸416により連結されることにより、第一ベースガイド401aと第二ベースガイド401bとが同期して回動する。第二連結軸417は、第一折り畳みガイド402aと第二折り畳みガイド402bとを連結する。第二連結軸417により連結されることにより、第一折り畳みガイド402aと第二折り畳みガイド402bとが同期して回動する。
【0028】
穀稈ガイド40は、フィードチェーン41から離間した離間位置と、フィードチェーン41に接近した接近位置との間で回動可能に構成されている。矢印R1は、穀稈ガイド40の回動方向を示す。離間位置にある穀稈ガイド40は、図5のように第一回動軸40aから上方に向けて立ち上がった姿勢になり、ベースガイド401と折り畳みガイド402の長手方向が上下方向に向けられる。これに対し、接近位置にある穀稈ガイド40は、図2のように第一回動軸40aから後方へ横たわった姿勢になり、折り畳みガイド402が第一回動軸40aよりも下方に配置される。穀稈ガイド40がフィードチェーン41に対して接近位置にある状態を「接近状態」と呼び、穀稈ガイド40がフィードチェーン41に対して離間位置にある状態を「離間状態」と呼ぶ。
【0029】
また、離間位置にある穀稈ガイド40は、折り畳みガイド402が折り畳まれた状態(折り畳み状態)と、折り畳みガイド402が起立した状態(起立状態)との間で回動可能に構成されている。矢印R2は、折り畳みガイド402の回動方向を示す。起立状態にある折り畳みガイド402は、図5のように第二回動軸40bから上方に向けて立ち上がった姿勢になる。これに対し、折り畳み状態にある折り畳みガイド402は、図7のように第二回動軸40bから後方へ横たわった姿勢になる。
【0030】
接近位置にある穀稈ガイド40において、地面からの高さが最も高いのは案内部材45の頂点(図2に示す高さH1)である。離間位置にある起立状態の穀稈ガイド40において、地面からの高さが最も高いのは株元ガイド403の先端(図5に示す高さH2)である。一方、離間位置にある折り畳み状態の穀稈ガイド40において、地面からの高さが最も高いのはベースガイド401の先端(図7に示す高さH3)である。起立状態での高さH2が最も高く、続いて折り畳み状態での高さH3が高く、接近状態での高さH1が最も低い。即ち、H2>H3>H1の関係が成立する。
【0031】
株元ガイド403は、断面円形状の棒材を折り曲げて形成されている。株元ガイド403は、第一折り畳みガイド402aに一体的に固定されている。図2に示すように、株元ガイド403は、穀稈ガイド40がフィードチェーン41に接近した接近位置にあるときにフィードチェーン41の搬送面に対面する。
【0032】
穂先ガイド404は、株元ガイド403より細い棒状の弾性部材を折り曲げて形成されている。穂先ガイド404は、第二折り畳みガイド402bに一体的に固定されている。図2に示すように、穂先ガイド404は、穀稈ガイド40がフィードチェーン41に接近した接近位置にあるときに受継搬送装置41aの搬送面に対面する。また、穂先ガイド404は、株元ガイド403よりも機体幅方向内側となる右側に配置されている。
【0033】
かかる構成により、穀稈ガイド40が接近位置にあるときに、機体幅方向内側となる右側で穂先ガイド404が穀稈の穂先を受継搬送装置41aに押し付けると共に、機体幅方向外側となる左側で株元ガイド403が穀稈の株元をフィードチェーン41に押し付ける。これにより、穀稈ガイド40は、穀稈の姿勢を安定させて、フィードチェーン41により穀稈を扱胴42へ送り込むことができる。
【0034】
穀稈ガイド40は、第一付勢部材40cを備える。第一付勢部材40cは、例えば引張バネである。第一付勢部材40cの一端は、第一係合ピン407に係合している。第一係合ピン407は、第一ベースガイド401aにおける第一回動軸40aの近傍に設けられている。第一付勢部材40cの他端は、係合冶具115に係合している。係合冶具115は、フレーム114に固定されている。
【0035】
第一付勢部材40cは、穀稈ガイド40、より具体的にはベースガイド401を、離間位置に向けて付勢する。これにより、作業者が穀稈ガイド40を操作していない状態、即ち第一付勢部材40cによる付勢力以外の外力が作用していない状態では、穀稈ガイド40は、離間位置で保持される。かかる構成により、コンバイン1は、接近位置にある穀稈ガイド40が第一付勢部材40cの付勢力によって離間位置に移動するように構成されている。そのため、手扱ぎ作業時には、作業者が穀稈ガイド40を離間位置に移動させる手間を省くことができ、作業効率が高められる。
【0036】
また、穀稈ガイド40は、第二付勢部材40dを備える。第二付勢部材40dは、例えば引張バネである。第二付勢部材40dの一端は、第二係合ピン408に係合している。第二係合ピン408は、第一ベースガイド401aにおける前方寄りに設けられている。第二付勢部材40dの他端は、第三係合ピン409に係合している。第三係合ピン409は、第一折り畳みガイド402aにおける第二回動軸40bの近傍に設けられている。
【0037】
第三係合ピン409は、図5に示す起立状態において、第二回動軸40bよりも前方に位置する。そのため、第二付勢部材40dは、折り畳みガイド402を前方に引っ張り、折り畳みガイド402を起立状態に保持する。一方、図7に示す折り畳み状態において、第三係合ピン409は、第二回動軸40bよりも後方に位置する。即ち、第二付勢部材40dは、折り畳みガイド402が起立状態から折り畳み状態に変形する間に支点越えする。そのため、第二付勢部材40dは、折り畳みガイド402を後方に引っ張り、折り畳みガイド402を折り畳み状態に保持する。なお、第二付勢部材40dは、折り畳みガイド402が折り畳み状態から起立状態に変形する間にも、支点越えする。かかる構成により、一つの第二付勢部材40dによって穀稈ガイド40を起立状態及び折り畳み状態に保持でき、構成が簡易となる。
【0038】
なお、図2図4に示す接近状態における第三係合ピン409と第二付勢部材40dとの位置関係は、図5及び図6に示す起立状態における位置関係と同じである。そのため、接近状態において、第二付勢部材40dの付勢力により、折り畳みガイド402は第二回動軸40bから後方へ横たわった姿勢に保持される。
【0039】
コンバイン1の収穫作業時、作業者が未刈地側の穀稈の状況を確認する際、穀稈ガイド40が離間位置にあると視界の妨げになり得る。他にも、コンバイン1の収納時に埃除けカバーを刈取部3に被せる場合など、穀稈ガイド40が離間位置にあると不都合を生じうる状況がある。穀稈ガイド40が離間位置にあると不都合を生じうる状況では、折り畳みガイド402を折り畳んで、穀稈ガイド40の高さを高さH2から高さH3へと低くすることができる。穀稈ガイド40が折り畳み状態になり高さが低くなることにより、穀稈ガイド40が作業者の視界の妨げになりにくくなる。また、埃除けカバーが穀稈ガイド40に引っ掛かりにくくなるため、作業者が埃除けカバーを刈取部3に被せやすくなると共に埃除けカバーを取り外しやすくなる。
【0040】
[手扱ぎ制御装置]
次に、手扱ぎ作業時の作業者の意図に反した動作を防ぐための手扱ぎ制御装置について説明する。コンバイン1は、作業者が穀稈ガイド40を操作する操作具としての操作レバー400を備える。操作レバー400は、穀稈ガイド40の回動を操作するための取っ手となる。
【0041】
また、コンバイン1は、上述した緊急停止スイッチSw0に加えて、第一スイッチSw1、及び第二スイッチSw2を備える。第一スイッチSw1は、フィードチェーン41の駆動を許可する検出部材である。第一スイッチSw1は、操作レバー400の操作に応じてオンとオフとが切り替えられる。第二スイッチSw2は、作業者の押圧操作によってオとオフとが切り替えられる。第二スイッチSw2は、常時オフであり、作業者が押している間のみオンとなる。フィードチェーン41と受継搬送装置41aは、第一スイッチSw1と第二スイッチSw2の両方がオンに切り替えられた場合に駆動される。これにより、作業者の意図に反してフィードチェーン41と受継搬送装置41aが駆動することを防ぐことができる。
【0042】
図4に示すように、第二ベースガイド401bには、第一回動軸40aの軸方向に沿って第一ベースガイド401aに向かって折り曲げられた屈曲面401cが形成されている。屈曲面401cには、第一スイッチSw1が取り付けられている。押圧操作によってオンに切り替えられる第一スイッチSw1のボタンは、屈曲面401cを貫通して下方へ向けて突出している。かかる構成により、第一スイッチSw1は、ベースガイド401と共に相対回動する。
【0043】
操作レバー400は、第二回動軸40bを介し第一ベースガイド401aに相対回動自在に支持されている。操作レバー400は、リンク機構411を介して回転筒412に連結されている。回転筒412には、枢軸47aが挿入されている。枢軸47aは、第一ベースガイド401aと第二ベースガイド401bとに挟み込まれて、これらと一体的に固定されている。回転筒412の外周面には、押圧板413が固定されている。操作レバー400をベースガイド401に対して相対回転させると、リンク機構411を介して回転筒412もベースガイド401に対して相対回転し、それに応じて押圧板413が枢軸47a周りに回転する。
【0044】
図2図5に示す接近状態から操作レバー400を左側面視で時計回りに回動させると、ベースガイド401に対して操作レバー400が相対回動し、それに応じて押圧板413も回動する。回動した押圧板413は、第一スイッチSw1のボタンを押圧し、第一スイッチSw1をオンに切り替える。
【0045】
第一スイッチSw1がオンに切り替えられた状態において、操作レバー400は、コイルバネ410aによって左側面視で反時計回りに付勢される。ベースガイド401に対して相対回動させた操作レバー400は、コイルバネ410aの付勢力により元の位置に復帰できる。
【0046】
コイルバネ410aは、第二回動軸40bに装着され、一端が第一ベースガイド401aに固定され、他端が操作レバー400に固定されている。コイルバネ410aの付勢力は、穀稈ガイド40を離間位置から接近位置に回動させるために操作レバー400を操作した際に、操作レバー400が第二回動軸40bを中心に回動しない程度の付勢力とされる。即ち、操作レバー400は、穀稈ガイド40が接近位置に回動された後に、穀稈ガイド40を接近位置に回動させるための力よりも強い力を操作レバー400に加えることによって、第二回動軸40bを中心に回動する。
【0047】
かかる構成により、作業者は、第一スイッチSw1のオンとオフとを切り替えることができる。即ち、操作レバー400を操作して穀稈ガイド40を接近位置に回動させた後、さらに操作レバー400をフィードチェーン41に向けて押し下げる操作をすることにより、第一スイッチSw1をオンに切り替えることができる。作業者が操作レバー400から手を離すと、コイルバネ410aの付勢力により操作レバー400がフィードチェーン41から離れる方向に回動し、第一スイッチSw1がオフに切り替わる。
【0048】
第二スイッチSw2は、穀稈ガイド40よりも前方に配置されている。本実施形態では、第二スイッチSw2は、フレーム114に支持されている。作業者は、右手で操作レバー400を押し下げて第一スイッチSw1のオン状態を維持しながら、左手で第二スイッチSw2を押して第二スイッチSw2のオン状態を維持することにより、フィードチェーン41と受継搬送装置41aを駆動できる。
【0049】
第二スイッチSw2は、穀稈ガイド40よりも後方に配置されていてもよく、例えば藁押え台カバー44に支持されていてもよい。その場合、作業者は、左手で操作レバー400を操作しつつ、右手で第二スイッチSw2を押すことにより、フィードチェーン41と受継搬送装置41aを駆動できる。さらに、穀稈ガイド40の前方と後方の両方に第二スイッチSw2を配置しておき、選択的に使い分けできるように構成しておけば、作業者の利き手が左右どちらであっても対応できる。
【0050】
ところで、手扱ぎ作業時に穀稈が供給過多であると、穀稈の嵩高によって穀稈ガイド40が下がり切らず、フィードチェーン41に対して穀稈ガイド40が十分に接近しない状態となる。かかる状態であっても第一スイッチSw1はオンに切り替わり得るため、フィードチェーン41を駆動して手扱ぎ作業を行うことはできるが、脱穀部4に穀稈が適切に取り込まれないなどの支障を来たす場合がある。そこで、そのような不適切な状態での手扱ぎ作業を避けられるように、本実施形態のコンバイン1では、穀稈ガイド40の位置(回動量)が検出され、検出結果に基づいて所定の制御が行われる。
【0051】
穀稈ガイド40の位置(回動量)は、例えば穀稈ガイド40の回動角度を検出するポテンショメータ(図示せず)によって検出される。第一スイッチSw1と第二スイッチSw2の両方がオンに切り替えられた際、穀稈ガイド40の位置が所定の位置よりも高い場合、即ち穀稈ガイド40の回動量が所定の回動量よりも小さい場合には、警報の出力、又はフィードチェーン41と受継搬送装置41aの停止若しくは減速といった所定の制御が行われる。これにより、フィードチェーン41に対して穀稈ガイド40が十分に接近していないことが作業者に知らされ、不適切な状態での手扱ぎ作業を回避できる。
【0052】
穀稈ガイド40は、穀稈ガイド40を離間位置に固定可能な係合フック47(例えば、ロックフック)を備える。係合フック47は、穀稈ガイド40と一体に回動可能である。より詳しくは、係合フック47は、穀稈ガイド40を離間位置に固定可能な固定位置(図5図8参照)と、穀稈ガイド40の回動を妨げない非固定位置(図2図4参照)との間で回動可能に構成されている。フレーム114のブラケット406には、係合部415が固定されている。穀稈ガイド40が離間位置に回動した場合、穀稈ガイド40と一体に回動した係合フック47が、係合部415に係合する。
【0053】
係合フック47は、枢軸47aと、係合部415に係合可能なフック47bとを有する。係合フック47は、回転筒412の外周面に固定されている。上述のように、回転筒412には、枢軸47aが挿入されている。枢軸47aは、第一ベースガイド401aと第二ベースガイド401bとに挟み込まれて、これらと一体的に固定されている。操作レバー400をベースガイド401に対して相対回転させると、リンク機構411を介して回転筒412もベースガイド401に対して相対回転し、それに応じて係合フック47が枢軸47a周りに回転する。
【0054】
穀稈ガイド40が接近位置にある場合、係合フック47は非固定位置にあり、フック47bは係合部415に係合していない。作業者が穀稈ガイド40を接近位置から離間位置に向かって回動させると、係合フック47も穀稈ガイド40と一体に回動する。穀稈ガイド40が離間位置に至ると、係合フック47のフック47bが係合部415に係合する。フック47bと係合部415とが係合することにより、穀稈ガイド40が離間位置で固定される。
【0055】
係合フック47が固定位置にありフック47bと係合部415とが係合した状態において、係合フック47は、コイルバネ410bによって左側面視で反時計回りに付勢される。コイルバネ410bの付勢力によって、係合フック47が固定位置に付勢され、フック47bと係合部415との係合状態が保持される。コイルバネ410bは、枢軸47aに装着され、一端が第一ベースガイド401aに固定され、他端が係合フック47に固定されている。
【0056】
フック47bと係合部415とが係合している状態において、作業者が操作レバー400を上方に引き上げることにより、操作レバー400がベースガイド401に対して相対回動する。ベースガイド401が相対回動すると、係合フック47がリンク機構411を介して回転筒412と一体に回動する。係合フック47が回動することにより、フック47bと係合部415との係合が解除され、穀稈ガイド40の接近位置への回動が可能となる。
【0057】
かかる構成により、手扱ぎ作業時には、穀稈ガイド40を離間位置に固定することができる。また、穀稈ガイド40を離間位置に固定する作業は、穀稈ガイド40を回動させるだけで済むため、簡便に行うことができる。さらに、第一付勢部材40cの付勢力と、係合フック47の係合とにより、穀稈ガイド40を離間位置に固定することができる。そのため、第一付勢部材40cの付勢力のみにより穀稈ガイド40を離間位置に固定する必要がなくなり、第一付勢部材40cの付勢力を弱めることができる。第一付勢部材40cの付勢力を弱めることにより、穀稈ガイド40を離間位置から接近位置へ回動させる際の作業者の操作が軽くなり、操作性が向上する。
【0058】
フレーム114のブラケット406には、固定板414が設けられている。固定板414は、ブラケット406から上方に伸びる壁となる。作業者が穀稈ガイド40を接近位置から離間位置に向かって回動させると、穀稈ガイド40と一体に回転する回転筒412が、固定板414に当接する。回転筒412と固定板414とが当接することにより、穀稈ガイド40の回動が離間位置で規制される。
【0059】
[手扱ぎ作業時の作業者の動作]
次に、手扱ぎ作業時の作業者の動作について簡単に説明する。手扱ぎ作業は、コンバイン1が停止した状態、即ちクローラ式走行装置22が停止し且つフィードチェーン41が停止している状態で開始する。
【0060】
手扱ぎ作業を行う作業者は、コンバイン1の左側において穀稈ガイド40を操作できる位置(以下、「手扱ぎ作業位置」と呼ぶ)に移動し、刈り取った穀稈を所定の場所に載置する。所定の場所とは、穀稈ガイド40を接近位置へ移動させたときに株元ガイド403及び穂先ガイド404で穀稈を押さえられる場所を指し、案内部材45とフィードチェーン41の搬送面とで形成される領域のことである。本実施形態では、第一付勢部材40cの付勢力によって穀稈ガイド40が予め離間位置にあるので、穀稈を所定の場所に載置する前に穀稈ガイド40を離間位置へ回動させる必要がなく、作業効率が高められる。
【0061】
刈取部3が上昇していると、上述した所定の場所が狭くなって穀稈を載置しづらくなるため、手扱ぎ作業は、刈取部3を下降させた状態で行うことが好ましい。刈取部3の昇降は、通常、操縦部9に設けられた操作具によって操作可能に構成されている。それ故、刈取部3を下降させることを忘れて、刈取部3を上昇させた状態のまま手扱ぎ作業位置に移動した場合、作業者は、そこから操縦部9との間を往復して刈取部3を下降させる必要があり、作業が煩雑となる。
【0062】
そこで、そのような不都合を解消するために、刈取部3を昇降するための操作具を手扱ぎ作業位置の周辺に配置してもよい。例えば、本実施形態のように、刈取部3の昇降を操作可能なスイッチ36を藁押え台カバー44に設置することが考えられる。なお、スイッチ36の設置場所は、藁押え台カバー44に限られず、サイドカバー43又はその周辺であってもよい。スイッチ36は、刈取部3の下降のみを操作できるものでもよい。あるいは、第一スイッチSw1と第二スイッチSw2の両方がオンに切り替えられた際に、刈取部3が自動的に所定位置に下降するように構成してもよい。
【0063】
穀稈を所定の場所に載置した後、作業者は、操作レバー400を下方へ押し込み、係合フック47のフック47bと係合部415との係合を解除する。続けて作業者は、フィードチェーン41に接近するように穀稈ガイド40を回動させ穀稈を押さえる。そして、その状態から操作レバー400をフィードチェーン41に向かって押し下げることによって、第一スイッチSw1をオンに切り替える。作業者は、操作レバー400を押し下げたまま、第二スイッチSw2を押す。これにより、第一スイッチSw1と第二スイッチSw2の両方がオンに切り替えられた状態となり、フィードチェーン41と受継搬送装置41aが駆動されて手扱ぎ作業が行われる。
【0064】
以上、本実施形態について、図面(図1図8)を参照しながら説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。下記に変形例を説明する。
【0065】
図9及び図10を参照して、穀稈ガイド40の変形例について説明する。図9は、離間位置にある起立状態の穀稈ガイド40の変形例を示す左側面図である。図10は、離間位置にある折り畳み状態の穀稈ガイド40の変形例を示す左側面図である。
【0066】
図1図8に示す穀稈ガイド40では、第二付勢部材40dの付勢力によって、折り畳みガイド402を起立状態又は折り畳み状態に保持した。これに対し、図9及び図10に示す穀稈ガイド40では、留め具40eによって、折り畳みガイド402を起立状態又は折り畳み状態に保持する。
【0067】
留め具40eは、例えば、U字状のピンである。U字状のピンの一端部40fは、第一折り畳みガイド402aに形成された貫通孔(図示せず)を通り、第一ベースガイド401aの貫通孔421又は貫通孔422のいずれか一方に嵌る。U字状のピンの他端部40gは、第一折り畳みガイド402aの貫通孔(図示せず)に嵌る。
【0068】
第一ベースガイド401aには、2つの貫通孔421、422が形成されている。図9のように、穀稈ガイド40が離間位置において起立状態である場合、留め具40eの一端部40fが第一折り畳みガイド402aを貫通して第一ベースガイド401aの貫通孔421(図10参照)に嵌る。この状態の留め具40eにより、折り畳みガイド402が起立状態に保持される。図10のように、穀稈ガイド40が離間位置において折り畳み状態である場合、留め具40eの一端部40fが第一折り畳みガイド402aを貫通して第一ベースガイド401aの貫通孔422(図9参照)に嵌る。この状態の留め具40eにより、折り畳みガイド402が折り畳み状態に保持される。
【0069】
穀稈ガイド40を起立状態から折り畳み状態に変形させる場合、作業者は、起立状態の穀稈ガイド40から留め具40eを取り外す。そして、折り畳みガイド402を折り畳み状態にし、再び留め具40eを取り付ける。この際、作業者は、留め具40eの一端部40fを貫通孔422に嵌める。穀稈ガイド40を折り畳み状態から起立状態に変形させる場合、作業者は、折り畳み状態の穀稈ガイド40から留め具40eを取り外す。そして、折り畳みガイド402を起立状態にし、再び留め具40eを取り付ける。この際、作業者は、留め具40eの一端部40fを貫通孔421に嵌める。かかる構成により、一つの留め具40eによって穀稈ガイド40を起立状態及び折り畳み状態に保持でき、構成が簡易となる。
【0070】
なお、図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示している。したがって、図示された各構成要素の厚み、形状、及び長さ等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合がある。
【0071】
また、図示例では、折り畳みガイド402が起立状態と折り畳み状態の二段階の高さに変形する構成を示したが、三段階以上の高さに変形しても構わない。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明は、手扱ぎ作業が可能な自脱型のコンバインに用いるのに好適である。
【符号の説明】
【0073】
1 コンバイン
4 脱穀部
40 穀稈ガイド
40a 第一回動軸
40b 第二回動軸
40c 第一付勢部材
40d 第二付勢部材
41 フィードチェーン
41a 受継搬送装置
47 係合フック
400 操作レバー
401 ベースガイド
402 折り畳みガイド
403 株元ガイド
404 穂先ガイド
415 係合部
H1~H3 高さ
Sw1 第一スイッチ(検出部材)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10