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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023131332
(43)【公開日】2023-09-22
(54)【発明の名称】作業車両
(51)【国際特許分類】
   A01D 67/00 20060101AFI20230914BHJP
【FI】
A01D67/00 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022036022
(22)【出願日】2022-03-09
(71)【出願人】
【識別番号】720001060
【氏名又は名称】ヤンマーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】岡田 晋輔
(72)【発明者】
【氏名】北岡 治正
【テーマコード(参考)】
2B076
【Fターム(参考)】
2B076AA03
2B076BA06
2B076CD08
2B076CF02
(57)【要約】
【課題】運転者の視界を妨げない作業車両を提供する。
【解決手段】コンバイン1は、運転座席2bと、運転キャビン2と、ワイパー駆動機構31と、表示装置40とを備える。運転キャビン2は、運転座席2bを覆う形状であって運転座席2bの前方に配置されたフロントガラス21aを有する。ワイパー駆動機構31は、フロントガラス21aの上部に配置される。表示装置40は、フロントガラス21aの上部において、ワイパー駆動機構31とは前後方向にずれた位置に配置され、かつ、左右方向に少なくとも一部が重なって配置される。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
運転座席と、
前記運転座席を覆う形状であって前記運転座席の前方に配置されたフロントガラスを有する運転キャビンと、
前記フロントガラスの上部に配置されたワイパー駆動機構と、
前記フロントガラスの上部において、前記ワイパー駆動機構とは前後方向にずれた位置に配置され、かつ、左右方向に少なくとも一部が重なって配置された表示装置とを
を備える、作業車両。
【請求項2】
前記表示装置は、前記運転キャビンを構成しているフレームに取り付けられている、請求項1に記載の作業車両。
【請求項3】
前記表示装置を前記フレームに取り付けると共に、前記表示装置の向きを調節可能に保持する取付部材を備える、請求項2に記載の作業車両。
【請求項4】
前記運転キャビンは、アウタールーフとインナールーフとで構成されたルーフボックスを有し、
前記インナールーフは、前記表示装置に電源を供給する表示装置用ワイヤーハーネスと、前記ワイパー駆動機構に電源を供給するワイパー用ワイヤーハーネスとを、前記運転キャビンの内部空間から外部空間へ引き出す引き出し部を有する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の作業車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業車両に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示されたコンバインにおいて、運転キャビンのフロントガラスの上部には、ワイパーを駆動するワイパー駆動機構と表示装置とが左右に並設されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4871039号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のようにフロントガラスの上部がワイパー駆動機構と表示装置とにより覆われていると、運転者の視界が妨げられるという問題があった。
【0005】
本発明は、運転者の視界を妨げない作業車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る作業車両は、運転座席と、運転キャビンと、ワイパー駆動機構と、表示装置とを備える。前記運転キャビンは、前記運転座席を覆う形状であって前記運転座席の前方に配置されたフロントガラスを有する。前記ワイパー駆動機構は、前記フロントガラスの上部に配置される。前記表示装置は、前記フロントガラスの上部において、前記ワイパー駆動機構とは前後方向にずれた位置に配置され、かつ、左右方向に少なくとも一部が重なって配置される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、運転者の視界を妨げない作業車両を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係るコンバインの左側面図である。
図2】運転キャビンの分解斜視図である。
図3】運転キャビンの正面図である。
図4】運転キャビン内部の上部を後方から見た図である。
図5】運転キャビン内部の上部を左後方から見た斜視図である。
図6】運転キャビンを図3のVI-VI線で切断した断面図である。
図7】表示装置の取付構造を示す拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0010】
図1図7を参照して、実施形態に係るコンバイン1について説明する。コンバイン1は作業車両の一例である。図1は、実施形態に係るコンバイン1の左側面図である。なお、本明細書では、理解を容易にするために、前後方向、左右方向、及び上下方向を記載することがある。ここで、前後方向、左右方向、及び上下方向は、運転キャビン2の内部空間2aに配置された運転座席2b(図3参照)に着座した運転者から見た方向である。但し、説明の便宜のために前後方向、左右方向、及び上下方向を定義したに過ぎず、これらの方向の定義により、本発明のコンバイン1の使用時の向きを限定する意図はない。
【0011】
コンバイン1は、運転キャビン2と、走行機体101と、走行装置102と、刈取装置200と、脱穀装置300と、グレンタンク400とを備える。
【0012】
走行機体101は、エンジン(不図示)を備える。エンジンは、例えば、ディーゼルエンジンである。エンジンは、燃料を燃焼させて得たネルエネルギーを運動エネルギー(動力)に変換する。
【0013】
走行装置102は、走行機体101の下方に配置されて、走行機体101を支持する。走行装置102は、コンバイン1を走行させる。具体的には、走行装置102は、エンジンにおいて生成された動力に基づいて走行する。走行装置102は、例えば、左右一対の走行クローラ装置を含む。左右一対の走行クローラ装置は、コンバイン1を前後方向に走行させる。また、左右一対の走行クローラ装置は、コンバイン1を左右方向に旋回させる。
【0014】
刈取装置200は、走行機体101の前方に配置される。刈取装置200は、エンジンにおいて生成された動力に基づいて駆動する。刈取装置200は、圃場の未刈穀稈を刈り取る。本実施形態において、刈取装置200は、刈取フレーム201と、穀稈搬送装置204とを備える。
【0015】
刈取フレーム201は、走行機体101の前部に昇降自在に装着される。刈取フレーム201の下方には刈刃が配置される。刈取装置200は、圃場の未刈穀稈を切断するために、刈刃を往復移動させる。
【0016】
穀稈搬送装置204は、刈刃によって刈り取られた刈取穀稈を脱穀装置300まで搬送する。
【0017】
コンバイン1は、走行装置102を駆動して圃場内を移動しながら、刈取装置200を駆動して圃場の未刈穀稈を連続的に刈り取ることができる。
【0018】
脱穀装置300は、走行機体101の左上に配置される。脱穀装置300は、エンジンにおいて生成された動力に基づいて駆動する。脱穀装置300は、穀稈搬送装置204によって走行機体101に搬送された刈取穀稈の穂先側を脱穀し、脱穀した穂先側(脱穀物)を揺動選別(比重選別)する。本実施形態において、脱穀装置300は、唐箕ファン303と、排塵ファン305とを備える。
【0019】
唐箕ファン303は、脱穀後の刈取穀稈に向けて選別風を供給する。この結果、穀粒(脱穀物)中の藁屑及び夾雑物が除去される。藁屑及び夾雑物が除去された穀粒は、グレンタンク400に運ばれて貯留される。
【0020】
排塵ファン305は、藁屑及び夾雑物といった排塵を機外に排出する。
【0021】
グレンタンク400は、走行機体101の右上に配置される。グレンタンク400は、脱穀装置300によって脱穀された穀粒を貯留する。
【0022】
走行機体101は、運転キャビン2を更に備える。本実施形態では、運転キャビン2は、走行機体101の上、かつ、グレンタンク400の前方に配置される。
【0023】
図2は、運転キャビン2の分解斜視図である。図3は、運転キャビン2の正面図である。図4は、運転キャビン2内部の上部を後方から見た図である。
【0024】
運転キャビン2は、運転者が出入り可能な本体部21と、中空のルーフボックス22とを備える。運転キャビン2は、運転座席2bを覆う形状である。箱状の本体部21の内部には、運転者が運転座席2bに着座してコンバイン1を運転するための内部空間2aが形成されている。内部空間2aには、運転座席2bの他、ハンドル2c、図示しないエンジンキー、変速レバー、及び作業クラッチレバー等のコンバイン1を操作するための操作具が設けられている。
【0025】
本体部21の前部は、フロントガラス21aで構成されている。フロントガラス21aは、運転座席2bの前方に配置されている。フロントガラス21aの上部には、ワイパー30と表示装置40とが配置されている。本体部21の上部には、金属製の天井フレーム21bが固定されている。天井フレーム21bは、運転キャビン2の本体部21を構成するフレームのうちの1つである。天井フレーム21bには、ルーフボックス22が装着されている。ルーフボックス22の前側には、コンバイン1の前方に光を照射する複数の作業灯が配置される。ルーフボックス22は、インナールーフ23と、アウタールーフ24とを備える。
【0026】
箱状のインナールーフ23は、天井フレーム21bの内側に嵌め合わされる。インナールーフ23の下面は、内部空間2aの天井を構成する。即ち、運転キャビン2の内部空間2aは、本体部21とインナールーフ23とにより囲まれた空間である。内部空間2aの外側の空間を外部空間と称する。外部空間には、後述する第1外部空間25及び第2外部空間27(図6参照)が含まれる。
【0027】
インナールーフ23の前部における略中央部分には、引き出し部23a及び開口部23bが設けられている。インナールーフ23の前部における左側部分には、開口部23dが設けられている。また、インナールーフ23の前部の左右には、2つの吹出口23cが設けられている。なお、引き出し部23a、開口部23b、23d、及び吹出口23cの位置、個数、及び形状等は、図示例に限定されない。
【0028】
蓋状のアウタールーフ24は、天井フレーム21bの外側に嵌め合わされる。インナールーフ23とアウタールーフ24との間には、第1外部空間25が形成される。第1外部空間25には、空調装置等が配置される。第1外部空間25に配置された空調装置は、インナールーフ23の吹出口23cを介して運転キャビン2の内部空間2aへ、冷風又は温風を供給する。インナールーフ23の前部において、インナールーフ23と天井フレーム21bとの間には、第2外部空間27(図6参照)が形成される。
【0029】
ワイパー30は、ワイパー駆動機構31と、アーム部32と、ワイヤーハーネス33とを備える。ワイパー駆動機構31は、フロントガラス21aの外面側に配置され、アーム部32は、フロントガラス21aの外面側に配置されている。本実施形態では、ワイパー駆動機構31は、フロントガラス21aの内面に取り付けられている。アーム部32は、フロントガラス21aに開口した貫通穴を介して、ワイパー駆動機構31に回動自在に取り付けられている。ワイヤーハーネス33は、ワイパー用ワイヤーハーネスである。ワイヤーハーネス33は、ワイパー駆動機構31に対する電源の供給及び制御信号の通信等に用いられる。
【0030】
ワイパー駆動機構31の位置は、図3図4に示されるように、運転者の頭部50の上側かつ左側であって、運転者の視界を妨げない位置である。アーム部32の停止位置は、図3図4に示されるように、運転者の頭部50の上側であって、運転者の目線よりも上側である。ワイパー駆動機構31によってアーム部32が駆動されることにより、アーム部32がフロントガラス21aの水滴等を除去する。
【0031】
表示装置40は、取付部材41と、表示画面42と、ワイヤーハーネス43とを備える。表示装置40は、フロントガラス21aの内面側に配置されている。ワイヤーハーネス43は、表示装置用ワイヤーハーネスである。ワイヤーハーネス43は、表示装置40に対する電源の供給及び制御信号の通信等に用いられる。
【0032】
表示画面42は、運転者側を向いて配置される。表示画面42には、コンバイン1に設けられたカメラ(不図示)が撮影した映像が表示される。例えば、コンバイン1に設けられたカメラが、脱穀装置300の後方を撮影する。表示画面42は、カメラが撮影した脱穀装置300の後方映像を表示する。運転者は、脱穀装置300の後方における排塵の排出状況などを、運転座席2bに着座したまま確認することができる。なお、カメラは、排出オーガ401の先端に設けられ、穀粒投出し口402の方向を撮影してもよい。カメラの設置位置、撮影部位、及び個数などは任意である。
【0033】
なお、コンバイン1の複数の部位のそれぞれにカメラが設けられてもよい。運転者は、表示装置40を操作することによって、表示画面42に表示されるカメラ映像を切り換えることができる。例えば、脱穀装置300の後方を撮影する第1カメラと、穀粒投出し口402の方向を撮影する第2カメラとが設けられている場合、運転者は、表示装置40を操作することによって、表示画面42に表示されるカメラ映像を、第1カメラの映像と第2カメラの映像とに切り換えることができる。
【0034】
表示装置40は、運転キャビン2を構成する天井フレーム21bに取り付けられる。金属製であって強度の高い天井フレーム21bに表示装置40が取り付けられることにより、表示装置40が強固に支持される。本実施形態では、取付部材41により、表示装置40が天井フレーム21bに取り付けられる。取付部材41の詳細は後述する。
【0035】
表示装置40の位置は、図3図4に示されるように、運転者の頭部50の上側であって、運転者の視界を妨げない位置である。また、表示装置40は、ワイパー駆動機構31とは前後方向にずれた位置に配置され、かつ、左右方向に少なくとも一部が重なって配置される。表示装置40とワイパー駆動機構31とが前後方向においてずれることにより、表示装置40とワイパー駆動機構31とが左右方向において重なることが可能である。
【0036】
左右方向において表示装置40とワイパー駆動機構31とが重なることにより、重ならない場合に比べ、運転者の視界を妨げる面積が減少する。これにより、運転者の視界を妨げないコンバイン1を提供することができる。なお、左右方向において表示装置40とワイパー駆動機構31とが完全に重なって配置されてもよい。表示装置40とワイパー駆動機構31とが重なる面積が増えるほど、運転者の視界を妨げないようにできる。
【0037】
なお、インナールーフ23には、空調装置の吹出口23cが開口している。冷暖房効率の低下を防ぐためには、吹出口23cの直下を避けて表示装置40とワイパー駆動機構31とが配置されることが好ましい。
【0038】
次に、図5及び図6を参照して、ワイヤーハーネス33、43の配線について説明する。図5は、運転キャビン2内部の上部を左後方から見た斜視図である。図6は、運転キャビン2を図3のVI-VI線で切断した断面図である。
【0039】
インナールーフ23の前方端部であって天井フレーム21bと対向する部位に、上に凸の引き出し部23aが形成される。引き出し部23aにより、内部空間2aと第2外部空間27とが連通する。引き出し部23aは、ワイパー駆動機構31に電源を供給するワイヤーハーネス33と、表示装置40に電源を供給するワイヤーハーネス43とを、運転キャビン2の内部空間2aから第2外部空間27へ引き出すために用いられる。
【0040】
インナールーフ23が、ワイヤーハーネス33、43を運転キャビン2の内部空間2aから第2外部空間27へ引き出す引き出し部23aを有することにより、ワイヤーハーネス33、43を運転キャビン2の内部空間2aで引き回す必要がない。そのため、ワイヤーハーネス33、43をシンプルに配線することができる。よって、ワイヤーハーネス33、43が運転者の視界を妨げることを防止できる。
【0041】
ワイパー駆動機構31に電源を供給するワイヤーハーネス33の一端部は、ワイパー駆動機構31に接続される。ワイヤーハーネス33の他端部は、引き出し部23aを通って、内部空間2aから第2外部空間27へ引き出される。第2外部空間27へ引き出されたワイヤーハーネス33の他端部は、インナールーフ23の前部中央に形成された開口部23bを通って、第2外部空間27から第1外部空間25へ引き出される。例えば、第1外部空間25に電源ボックス(不図示)が配置され、電源ボックスにワイヤーハーネス33の他端部が接続される。本実施形態では、開口部23bに、ワイヤーハーネス33を保持するハーネス保持具26が取り付けられる。
【0042】
表示装置40に電源を供給するワイヤーハーネス43の一端部は、表示装置40に接続される。ワイヤーハーネス43の他端部は、引き出し部23aを通って、内部空間2aから第2外部空間27へ引き出される。第2外部空間27へ引き出されたワイヤーハーネス43の他端部は、インナールーフ23の前部左側に形成された開口部23d(図2参照)を通って、第2外部空間27から第1外部空間25へ引き出される。ワイヤーハーネス43の他端部は、例えば、第1外部空間25に配置された電源ボックス(不図示)に接続される。
【0043】
本実施形態では、ワイヤーハーネス33、43が、インナールーフ23の前部中央に設けられた引き出し部23aから第2外部空間27にまとめて引き出される。第2外部空間27に引き出されたワイヤーハーネス33は、そのまま、インナールーフ23の前部中央に設けられた開口部23bから第1外部空間25に引き出される。一方、第2外部空間27に引き出されたワイヤーハーネス43は、天井フレーム21bに沿って左側へ配線され、左側の開口部23dを通って第1外部空間25に引き出される。このように、ワイヤーハーネス33とワイヤーハーネス43とを分けて配線することにより、ワイパー駆動機構31が発生させるノイズがワイヤーハーネス33、43を介して表示装置40に影響することを防止できる。なお、ワイヤーハーネス33、43の配線の仕方は、上記例に限定されない。
【0044】
次に図7を参照して、表示装置40の取付部材41について説明する。図7は、表示装置40の取付構造を示す拡大図である。図7において、右側方から見た表示装置40及び取付部材41が示される。
【0045】
取付部材41は、表示装置40を天井フレーム21bに取り付けると共に、表示装置40の向きを調節可能に保持する。取付部材41は、例えば、2軸トルクヒンジであり、表示装置40の向きを上下方向及び左右方向に調節可能に保持する。取付部材41は、ヒンジ41aと、アーム41b、41cと、ブラケット41dと、ボルト41eとを備える。
【0046】
アーム41bは、ヒンジ41aに対して上下方向に動作可能に連結される。アーム41bは、ヒンジ41aと表示装置40の背面とに固定される。表示装置40の背面は、表示装置40の外面のうち、表示画面42とは反対の面である。
【0047】
アーム41cは、ヒンジ41aに対して左右方向に動作可能に連結される。アーム41cは、ヒンジ41aとブラケット41dとに固定される。本実施形態では、ボルト41eによってアーム41cとボルト41eとが固定されるが、他の固定方法によって固定されてもよい。ブラケット41dは、天井フレーム21bに固定される。以上の構成により、取付部材41は、表示装置40の向きを天井フレーム21bに対して上下方向及び左右方向に調節可能に保持する。
【0048】
なお、取付部材41は、2軸トルクヒンジに限定されない。例えば、取付部材41は、表示装置40の向きを上下方向又は左右方向のいずれか一方に調節可能なトルクヒンジであってもよい。また、取付部材41は、表示装置40の向きを上下方向、左右方向、及び回転方向に調節可能なボールジョイントであってもよい。
【0049】
以上、本実施形態について、図面(図1図7)を参照しながら説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。上記の実施形態は、コンバイン1の他、トラクタ等の作業車両に適用可能である。また、図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示している。したがって、図示された各構成要素の厚み、形状、及び長さ等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合がある。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明は、自脱型及び普通型のコンバイン、並びにトラクタ等の、作業車両に適用できる。
【符号の説明】
【0051】
1 コンバイン(作業車両)
2 運転キャビン
2a 内部空間
2b 運転座席
2c ハンドル
21 本体部
21a フロントガラス
21b 天井フレーム(フレーム)
22 ルーフボックス
23 インナールーフ
23a 引き出し部
23b、23d 開口部
23c 吹出口
24 アウタールーフ
25 第1外部空間
26 ハーネス保持具
27 第2外部空間
30 ワイパー
31 ワイパー駆動機構
32 アーム部
33 ワイヤーハーネス(ワイパー用ワイヤーハーネス)
40 表示装置
41 取付部材
41a ヒンジ
41b、41c アーム
41d ブラケット
41e ボルト
42 表示画面
43 ワイヤーハーネス(表示装置用ワイヤーハーネス)
50 頭部
101 走行機体
102 走行装置
200 刈取装置
201 刈取フレーム
204 穀稈搬送装置
300 脱穀装置
303 唐箕ファン
305 排塵ファン
400 グレンタンク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7