(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023131369
(43)【公開日】2023-09-22
(54)【発明の名称】運転支援装置、及び荷崩れ検出方法
(51)【国際特許分類】
B60W 40/12 20120101AFI20230914BHJP
B60R 1/26 20220101ALI20230914BHJP
B62D 53/04 20060101ALI20230914BHJP
【FI】
B60W40/12
B60R1/26
B62D53/04 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022036082
(22)【出願日】2022-03-09
(71)【出願人】
【識別番号】000000099
【氏名又は名称】株式会社IHI
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】香月 良夫
(72)【発明者】
【氏名】関谷 眞
【テーマコード(参考)】
3D241
【Fターム(参考)】
3D241BA50
3D241CA15
3D241CC08
3D241CE05
3D241DB46Z
3D241DB48Z
(57)【要約】
【課題】荷台で発生した荷崩れをより確実に検出する。
【解決手段】運転支援装置は、荷崩れを検出する運転支援装置であって、経時的に取得された仮想画像5の各々からエッジ画像11を生成するエッジ画像生成部10と、エッジ画像11から判定領域21を検出する判定領域検出部20と、荷崩れが発生したか否かを判定する荷崩れ判定部30と、を備える。荷崩れ判定部30は、仮想画像5の第1仮想画像5aから抽出された積荷61の第1エッジ13と、第1仮想画像5aよりも前に生成された仮想画像5の第2仮想画像5bから抽出された積荷61の第2エッジ15とを比較することにより、荷崩れが発生したか否かを判定する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
牽引車に牽引される荷台に積載された積荷の荷崩れを検出する運転支援装置であって、
前記牽引車の後方領域を上方から見た仮想画像を経時的に取得し、前記仮想画像の各々から少なくとも前記荷台及び前記積荷のエッジを含むエッジ画像を生成するエッジ画像生成部と、
前記エッジ画像から、前記荷台に対応する判定領域を検出する判定領域検出部と、
前記荷崩れが発生したか否かを判定する荷崩れ判定部と、
を備え、
前記荷崩れ判定部は、前記仮想画像の第1仮想画像から抽出された前記積荷の第1エッジと、前記第1仮想画像よりも前に生成された前記仮想画像の第2仮想画像から抽出された前記積荷の第2エッジとを比較することにより、前記荷崩れが発生したか否かを判定する、運転支援装置。
【請求項2】
前記判定領域検出部は前記判定領域を経時的に追跡して、前記第1仮想画像から生成された第1エッジ画像内に検出された第1判定領域と、前記第2仮想画像から生成された第2エッジ画像内に検出された第2判定領域と、を関連付け、
前記荷崩れ判定部は、前記第1判定領域における前記第1エッジと、前記第2判定領域における前記第2エッジとを比較することにより、前記荷崩れが発生したか否かを判定する、請求項1に記載の運転支援装置。
【請求項3】
前記荷崩れ判定部は、前記第1エッジに基づくエッジ探索範囲を設定し、前記第1エッジと対応付け可能な前記第2エッジが前記エッジ探索範囲に含まれていないとき、前記荷崩れが発生したと判定する、請求項2に記載の運転支援装置。
【請求項4】
前記エッジ探索範囲は前記第1エッジの中心から所定距離以内の領域に設定される、請求項3に記載の運転支援装置。
【請求項5】
前記荷崩れ判定部は、前記第1エッジと前記第2エッジとの長さ及び姿勢の差が所定値以内のときに、前記第1エッジと前記第2エッジとが対応付け可能であると判定する、請求項3~4のいずれか一項に記載の運転支援装置。
【請求項6】
前記荷崩れ判定部は、前記エッジ探索範囲に前記第1エッジと対応付け可能な前記第2エッジが含まれるとき、前記第1エッジと当該第2エッジとを対応付け、前記第2判定領域における前記積荷のエッジの少なくとも一つが、前記第1判定領域における前記積荷のエッジと対応付けられていないとき、前記荷崩れが発生したと判定する、請求項3~5のいずれか一項に記載の運転支援装置。
【請求項7】
前記判定領域の寸法は、前記荷台に予め付与された識別符号に基づき設定される、請求項1~6のいずれか一項に記載の運転支援装置。
【請求項8】
前記荷崩れが発生したと前記荷崩れ判定部が判定したとき、当該荷崩れの発生を通知する通知部を備える、請求項1~7のいずれか一項に記載の運転支援装置。
【請求項9】
前記牽引車の走行を制御する車両制御部を備え、
前記車両制御部は、前記荷崩れが発生したと前記荷崩れ判定部が判定したとき、前記牽引車を減速又は停車させるための信号を出力する、請求項1~8のいずれか一項に記載の運転支援装置。
【請求項10】
牽引車に牽引される荷台に積載された積荷の荷崩れを検出する荷崩れ検出方法であって、
前記牽引車の後方領域を上方から見た仮想画像を経時的に取得し、前記仮想画像の各々から、少なくとも前記荷台及び前記積荷のエッジを含むエッジ画像を生成し、
前記エッジ画像から、前記荷台に対応する判定領域を検出し、
前記仮想画像の第1仮想画像から抽出された前記積荷の第1エッジと、前記第1仮想画像よりも前に生成された前記仮想画像の第2仮想画像から抽出された前記積荷の第2エッジと、を比較することにより、前記荷崩れが発生したか否かを判定する、荷崩れ検出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は運転支援装置、及び荷崩れ検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1が開示する荷室監視装置では、荷室画像取得部が車両の荷室内を撮影した画像を取得する。エッジ画像抽出部は、荷室画像取得部が撮影した荷室画像から積荷のエッジ画像を抽出する。閉領域抽出部は、エッジ画像抽出部が抽出したエッジ画像から閉領域を抽出する。閉領域監視部は、閉領域抽出部が抽出した閉領域の位置を監視する。荷崩れ判定部は、閉領域の移動量が予め定められた閾値を超えた場合、又は、閉領域の消失あるいは発生が起こった場合に、荷室で荷崩れが生じたと判定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば牽引自動車の牽引車にカメラを設置し、当該カメラで撮影した被牽引車の画像に基づき荷崩れを検出する場合、牽引車と被牽引車との連結角の変化、又は被牽引車の周囲に存在する物体の影響を受けるおそれが有る。即ち、連結角の変化、又は当該画像に被牽引車の周囲に存在する物体が映り込んだことに起因して、荷崩れが誤って検出されるおそれが有った。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示に係る運転支援装置は、牽引車に牽引される荷台に積載された積荷の荷崩れを検出する運転支援装置であって、前記牽引車の後方領域を上方から見た仮想画像を経時的に取得し、前記仮想画像の各々から少なくとも前記荷台及び前記積荷のエッジを含むエッジ画像を生成するエッジ画像生成部と、前記エッジ画像から、前記荷台に対応する判定領域を検出する判定領域検出部と、前記荷崩れが発生したか否かを判定する荷崩れ判定部と、を備え、前記荷崩れ判定部は、前記仮想画像の第1仮想画像から抽出された前記積荷の第1エッジと、前記第1仮想画像よりも前に生成された前記仮想画像の第2仮想画像から抽出された前記積荷の第2エッジと、を比較することにより、前記荷崩れが発生したか否かを判定する。
【0006】
本開示に係る荷崩れ検出方法は、牽引車に牽引される荷台に積載された積荷の荷崩れを検出する荷崩れ検出方法であって、前記牽引車の後方領域を上方から見た仮想画像を経時的に取得し、前記仮想画像の各々から、少なくとも前記荷台及び前記積荷のエッジを含むエッジ画像を生成し、前記エッジ画像から、前記荷台に対応する判定領域を検出し、前記仮想画像の第1仮想画像から抽出された前記積荷の第1エッジと、前記第1仮想画像よりも前に生成された前記仮想画像の第2仮想画像から抽出された前記積荷の第2エッジと、を比較することにより、前記荷崩れが発生したか否かを判定する。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、荷台で発生した荷崩れをより確実に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1実施形態に係る運転支援装置の全体的構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】実施形態に係る運転支援装置、及び荷崩れ検出方法を適用した車両を示す平面図である。
【
図3】実施形態に係る運転支援装置、及び荷崩れ検出方法を適用した車両を示す側面図である。
【
図4】周囲画像生成装置が生成した、時刻T2における仮想画像を示す模式図である。
【
図5】周囲画像生成装置が生成した、時刻T1における仮想画像を示す模式図である。
【
図6】第1実施形態に係るエッジ画像生成部が生成した、時刻T2におけるエッジ画像を示す模式図である。
【
図7】第1実施形態に係るエッジ画像生成部が生成した、時刻T1におけるエッジ画像を示す模式図である。
【
図8】第1実施形態に係る荷崩れ判定部について説明するための図であって、第1エッジと第2エッジとの位置的関係を示す模式図である。
【
図9】第1実施形態に係る荷崩れ判定部について説明するための図であって、第1エッジと第2エッジとの位置的関係を示す模式図である。
【
図10】第1実施形態に係る荷崩れ判定の一例について説明するための図であって、時刻T1におけるエッジ画像を示す模式図である。
【
図11】第1実施形態に係る荷崩れ判定の一例について説明するための図であって、時刻T1におけるエッジ画像を示す模式図である。
【
図12】第1実施形態に係る通知部について説明するための図であって、時刻T1における仮想画像に表示された強調表示の一例を示す部分模式図である。
【
図13】第1実施形態に係る通知部について説明するための図であって、時刻T1における仮想画像に表示された強調表示の一例を示す部分模式図である。
【
図14】第1実施形態に係る運転支援装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【
図15】第1実施形態に係る荷崩れ判定部の動作の一例を示すフローチャートである。
【
図16】第2実施形態に係る運転支援装置の全体的構成の一例を示すブロック図である。
【
図17】第2実施形態に係る運転支援装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら、いくつかの例示的な実施形態について説明する。なお、同一の機能を有する要素については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0010】
各図中のFR,RRは、牽引車V1の前後方向、即ち車両前後方向における前方、後方をそれぞれ示す。LH,RHは、牽引車V1の幅方向、即ち車幅方向における左方、右方をそれぞれ示す。UP,DNは、牽引車V1の上下方向、即ち車両上下方向における上方、下方をそれぞれ示す。なお、牽引車V1の前方とは、牽引車V1が前進する際の走行方向のことをいう。また牽引車V1の後方とは、牽引車V1が前進する際の走行方向とは反対の方向のことをいう。
【0011】
実施形態に係る運転支援装置、及び荷崩れ検出方法によれば、牽引車V1に牽引される荷台60に積載された積荷61の荷崩れを検出することができる。運転支援装置、及び荷崩れ検出方法は、
図2及び
図3に示す例のような、牽引車V1と被牽引車V2とが連結されることにより構成された牽引自動車である車両Vに適用されてもよい。なお、被牽引車V2は牽引車V1に牽引される車両であり、牽引車V1の後方側の部位に連結される。
【0012】
被牽引車V2は、積荷61を積載可能な荷台60を備える。荷台60は牽引車V1の後方側の領域に配設されている。積荷61は、スラブ、ビレット、コイル等であってもよい。例えば、積荷61は、上下方向に積み重ねられた複数のスラブを含む。図示した例では、荷台60は平面視で略矩形の形状を有する。この場合、荷台60の長さ方向の寸法L1は、幅方向の寸法W1よりも長くてもよい。即ち、荷台60は、その長さ方向に延在する、平面視で略長方形の形状を有する部分であってもよい。また、荷台60には積荷61の変位を規制する複数の金属柱(不図示)が立設されていてもよい。即ち、被牽引車V2はスタンション型のトレーラーであってもよい。なお、図示した例では、積荷61は平面視で略矩形の形状を備える。また、図に例示した状態では、牽引車V1の前後方向と、被牽引車V2の前後方向とは略平行である。そのため、牽引車V1の前後方向と荷台60の長さ方向とは互いに一致している。また、被牽引車V2の幅方向と、荷台60の幅方向とは一致している。
【0013】
周囲画像生成装置3は仮想画像5を経時的に生成する装置である。仮想画像5は、牽引車V1の少なくとも後方領域を上方から俯瞰した映像である。なお、後方領域とは、牽引車V1が前進する際の走行方向とは反対側の領域である。周囲画像生成装置3は牽引車V1の周囲を経時的に撮影可能なカメラ4を備える。カメラ4は、牽引車V1の後方領域を経時的に撮影可能なカメラ4a,4bを含む。周囲画像生成装置3は、カメラ4a,4bの撮影画像を合成し、各時刻Tにおける仮想画像5を経時的に生成し出力することができる。なお、周囲画像生成装置3は牽引車V1に搭載されている。
【0014】
図2及び
図3に示すように、カメラ4a,4bは、例えば牽引車V1のキャビン62の後方側の部位に、後方に向けて取付けられてもよい。これにより、カメラ4a,4bによって積荷61が荷台60に積載された被牽引車V2を経時的に撮影することができる。なお、スラブ等を製造する製造事業所、又はトラックの積荷の積み替えを行う貨物ターミナル等では、被牽引車V2の台数が牽引車V1の台数より多い場合が有る。そのような場合であっても、カメラ4は牽引車V1に取付けられるため、被牽引車V2にカメラ4が設置されているか否かに関わらず、牽引車V1の後方領域を撮影することができる。換言すれば、複数の被牽引車V2で、カメラ4を備えた牽引車V1を共用することができ、より費用対効果を高めることができる。
【0015】
カメラ4a,4bは、積荷61よりも上方であって、荷台60の後端部60bと、積荷61の後端部61bと、を同時に撮影可能な高さの位置に設置されている。なお、カメラ4a,4bはブラケット等の固定具(図示せず)を介して牽引車V1の車高よりも高い位置に取付けられてもよい。図示した例では、2つのカメラ4a,4bを用いて牽引車V1の後方領域を撮影しているが、これに限定されない。1つ、又は3つ以上のカメラを用いて牽引車V1の後方領域を撮影してもよい。
【0016】
なお、牽引車V1はカメラ4c,4d,4eを更に備えてもよい。カメラ4cは牽引車V1の前方側の部位に取付けられた、牽引車V1の前方領域を経時的に撮影可能なカメラである。カメラ4dは牽引車V1の左方側の部位に取付けられた、牽引車V1の左方領域を経時的に撮影可能なカメラである。カメラ4eは牽引車V1の右方側の部位に取付けられた、牽引車V1の右方領域を経時的に撮影可能なカメラである。
図2及び
図3に示した例では、カメラ4c,4d,4eは、上下方向においてカメラ4a,4bと略同じ位置に取付けられているが、これに限定されない。例えば、カメラ4c,4d,4eは、カメラ4a,4bよりも高い位置又は低い位置に設置されてもよい。なお、周囲画像生成装置3は、カメラ4a~4eにより撮影された画像を合成することで仮想画像5を生成してもよい。
【0017】
図4及び
図5に例示するように、仮想画像5には、少なくとも牽引車V1の後方領域を上方から見た画像が含まれている。より具体的には、仮想画像5には荷台60及び積荷61が配設された、牽引車V1の後方領域を上方から見た画像が含まれている。なお、仮想画像5には、例えば被牽引車V2の周囲に存在する建物、又は道路に配設された構造物の画像が含まれてもよい。
【0018】
図5に例示する第1仮想画像5aは、周囲画像生成装置3が経時的に生成した仮想画像5のうち、現在の時刻T1における画像である。即ち、第1仮想画像5aは周囲画像生成装置3によって生成された仮想画像5のうち、撮影画像の時系列順において最も後に生成された、即ち最新の画像である。
【0019】
図4に例示する第2仮想画像5bは、周囲画像生成装置3が経時的に生成した仮想画像5のうち、ある時刻T2における画像である。時刻T2は、時刻T1から所定時間遡った時刻である。即ち、第2仮想画像5bは第1仮想画像5aよりも前に生成された画像である。なお、当該所定時間は例えばカメラ4の撮影間隔と同じ時間であってもよく、当該撮影間隔の整数倍の時間であってもよい。例えば、第2仮想画像5bは、第1仮想画像5aの1フレーム前に撮影された画像に基づいて生成された仮想画像5であってもよく、第1仮想画像5aの複数フレーム前に撮影された画像に基づいて生成された仮想画像5であってもよい。
【0020】
図4及び
図5に示す例では、牽引車V1は転舵角の変更により、矢印Aに示すように左折動作を行っている。第2仮想画像5bは、被牽引車V2の前後方向が、牽引車V1の前後方向に対して連結角θ2で交差した状態を示している。一方、第1仮想画像5aは第2仮想画像5bに示す状態から所定時間経過後、即ち、1又は複数フレーム後の仮想画像5である。第1仮想画像5aは、被牽引車V2の前後方向が、牽引車V1の前後方向に対して連結角θ1で交差した状態を示す。この連結角θ1は、例えば
図5に示すように、連結角θ2よりも大きい。
【0021】
(第1実施形態)
図1を参照して、第1実施形態に係る運転支援装置1aの構成を説明する。本実施形態に係る運転支援装置1aは、車両Vの運転支援に必要な処理を行うコントローラ2aを備える。運転支援装置1aには周囲画像生成装置3と、HMI7(Human Machine Interface)とが接続されている。
【0022】
まず、HMI7について説明する。HMI7は、コントローラ2aに入出力を行うための装置であり、例えばタッチパネルディスプレイから構成された表示部8を備える(
図1参照)。表示部8には、上述の仮想画像5、又は後述する通知部40による強調表示等を表示可能であってもよい。また、表示部8の表示面には入力部9が設定されている。なお、HMI7は例えば牽引車V1の車室内に設置されていてもよいが、これに限定されない。例えば、HMI7は牽引車V1の状況を監視する管制施設に設置されてもよい。その場合には、HMI7とコントローラ2aとは無線接続されてもよい。また、牽引車V1の車室内と当該管制施設との両方にHMI7を設置してもよい。
【0023】
入力部9は、所定の符号、数値等をコントローラ2aに入力することができるように構成されている。例えば、入力部9には被牽引車V2に付与された識別符号が入力可能である。識別符号は被牽引車V2毎に設定されている符号であり、荷台60の長さ方向の寸法L1、及び幅方向の寸法W1と関連付けられている。即ち、入力部9に識別符号を入力することにより、コントローラ2aは荷台60の寸法L1、及び寸法W1を特定することができる。識別符号は文字、数字、記号等を含んでもよい。なお、入力部9は荷台60の寸法L1の値、及び寸法W1の値を入力可能に構成されてもよい。
【0024】
入力部9には、運転支援開始の準備が完了したことを示す第1トリガ信号をコントローラ2aに入力するための開始スイッチ(不図示)が設定されていてもよい。なお、HMI7は、識別符号、又は、寸法L1及び寸法W1の値が入力されたこと応じて第1トリガ信号を出力してもよい。
【0025】
次にコントローラ2aについて説明する。コントローラ2aは、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、入出力部等を備える汎用のマイクロコンピュータである。マイクロコンピュータのメモリには、車両Vを運転支援するための既定のルール、指示等を含むコンピュータプログラムがインストールされている。当該コンピュータプログラムを実行することにより、マイクロコンピュータは、牽引車V1の運転支援を実施できる。
【0026】
図1に示す例では、コントローラ2aは、エッジ画像生成部10と、判定領域検出部20と、荷崩れ判定部30とを備える。
【0027】
エッジ画像生成部10は、周囲画像生成装置3から仮想画像5を経時的に取得する。そして、仮想画像5の各々からエッジを抽出することにより、エッジ画像11を生成する。エッジ画像11は少なくとも荷台60及び積荷61のエッジを含む画像である。
【0028】
図6に例示するように、エッジ画像生成部10は第2仮想画像5b(
図4参照)から第2エッジ画像11bを生成する。図示した例では、第2エッジ画像11bは、第2仮想画像5bから抽出された荷台60の外周縁を構成する輪郭線である第2荷台エッジ14と、積荷61の外周縁の少なくとも一部を構成する輪郭線である第2エッジ15と、を含む。
【0029】
また、
図7に例示するように、エッジ画像生成部10は第1仮想画像5a(
図5参照)から第1エッジ画像11aを生成する。図示した例では、第1エッジ画像11aは、第1仮想画像5aから抽出された荷台60の外周縁を構成する輪郭線である第1荷台エッジ12と、積荷61の外周縁の少なくとも一部を構成する輪郭線である第1エッジ13と、を含む。
【0030】
なお、
図6及び
図7では牽引車V1の輪郭線の表示を省略した。また、エッジ画像11に含まれるエッジは図示した例に限定されない。例えば、積荷61の外形を構成する各面の境界線を示す輪郭線、被牽引車V2の周囲に存在する建物の外形を構成する輪郭線、道路に配設された構造物の外形を構成する輪郭線等がエッジ画像11に含まれてもよい。なお、第1エッジ画像11aを示す各図において、説明のため第2エッジ画像11bに係る積荷61のエッジを破線で示した。
【0031】
エッジ画像生成部10が仮想画像5からエッジ画像11を生成する際には、公知のエッジ検出処理を用いることができる。例えば、仮想画像5に勾配法、ラプラシアン法等のエッジ検出処理を適用することによりエッジ画像11を生成してもよい。なお、勾配法は、画像に対して微分フィルタを適用して当該画像における各画素の勾配の大きさを求め、所定の閾値を用いて二値化することによりエッジを抽出する処理である。ラプラシアン法は、画像に対してラプラシアンフィルタを適用した後にゼロ交差を求め、所定の閾値を用いて二値化することによりエッジを抽出する処理である。
【0032】
次に判定領域検出部20について説明する。判定領域検出部20は、荷台60に対応する判定領域21をエッジ画像11から検出する。
図6に示す例では、判定領域検出部20は第2エッジ画像11b内の判定領域21として第2判定領域23を検出している。第2判定領域23は、第2エッジ画像11bに含まれる輪郭線が形成する略矩形の閉領域のうち、荷台エッジ14a、荷台エッジ14b、荷台エッジ14c、及び荷台エッジ14dによって囲まれた閉領域である。
【0033】
また、
図7に示す例では、判定領域検出部20は第1エッジ画像11a内の判定領域21として第1判定領域22を検出している。第1判定領域22は、第1エッジ画像11aに含まれる輪郭線が形成する略矩形の閉領域のうち、荷台エッジ12a、荷台エッジ12b、荷台エッジ12c、及び荷台エッジ12dによって囲まれた閉領域である。
【0034】
荷台エッジ12a,14aは荷台60の前端部60aに対応する輪郭線であり、荷台エッジ12b,14bは荷台60の後端部60bに対応する輪郭線である(
図2参照)。また、荷台エッジ12c,14cは荷台60の幅方向の一側端部60cに対応する輪郭線であり、荷台エッジ12d,14dは荷台60の幅方向の他側端部60dに対応する輪郭線である。
【0035】
なお、判定領域21は予め特定された荷台60の長さ方向の寸法L1、及び幅方向の寸法W1に基づき検出される。例えば、荷台60に予め付与された識別符号に基づき、検出される判定領域21の寸法が設定されてもよい。
図6又は
図7に示す例では、荷台エッジ12a、荷台エッジ12b、荷台エッジ14a、及び荷台エッジ14bは、予め特定された荷台60の寸法W1に対応する画素数からなるエッジである。また、荷台エッジ12c、荷台エッジ12d、荷台エッジ14c、及び荷台エッジ14dは、予め特定された荷台60の寸法L1に対応する画素数からなるエッジである。
【0036】
判定領域検出部20が判定領域21を検出する際には、公知のパターン検出処理を用いることができる。例えば、エッジ画像11にテンプレートマッチング等の処理を適用して判定領域21を検出してもよい。テンプレートマッチングでは、所定の形状、寸法等を備えたテンプレートと同一又は類似したパターンを画像から検出する。当該テンプレートの寸法は、予め特定された荷台60の寸法W1及び寸法L1に基づき設定される。
【0037】
判定領域検出部20は判定領域21の位置又は姿勢を経時的に追跡し、撮影時刻の異なる仮想画像5の各々から検出された判定領域21同士を関連付けてもよい。
図4及び
図5に示す仮想画像5では、牽引車V1の左折動作により、時刻T1における連結角θ1は時刻T2における連結角θ2よりも大きい。そのため、第1仮想画像5aに基づく第1判定領域22の位置又は姿勢と、第2仮想画像5bに基づく第2判定領域23の位置又は姿勢とが異なる。そのような場合であっても、判定領域検出部20が、第1判定領域22と第2判定領域23とを互いに対応する判定領域21として関連付けることにより、より確実に第1判定領域22と第2判定領域23とを比較することができる。
【0038】
なお、
図6及び
図7に示すエッジ画像11では、第1判定領域22の姿勢と、第2判定領域23の姿勢とが一致するように、第1判定領域22と第2判定領域23とが関連付けられている。例えば、第1エッジ画像11a又は第2エッジ画像11bを適宜回転させ、両者の座標軸X及び座標軸Yを一致させることにより、第1判定領域22と第2判定領域23とを関連付けてもよい。なお、図示した座標軸Xは荷台60の長さ方向に対応する座標軸であり、座標軸Yは荷台60の幅方向に対応する座標軸である。
【0039】
次に荷崩れ判定部30について説明する。荷崩れ判定部30は、第1判定領域22内における積荷61のエッジと、第2判定領域23内における積荷61のエッジとを比較することにより、荷台60で荷崩れが発生したか否かを判定する。より具体的には、荷崩れ判定部30は、第1判定領域22における第1エッジ13と、第2判定領域23における第2エッジ15とを比較することにより、荷崩れが発生したか否かを判定する。
図6及び
図7に示す例では、第1エッジ13は時刻T1における積荷61の前端部61aに対応するエッジ13aである。また、第2エッジ15は時刻T2における積荷61の前端部61aに対応するエッジ15aである。荷崩れ判定部30は、荷崩れが発生したと判定した場合には荷崩れの発生を示す第2トリガ信号を出力してもよい。
【0040】
荷崩れ判定部30は、第1エッジ13に基づくエッジ探索範囲31を設定してもよい。
図7に示す例では、エッジ探索範囲31は第1エッジ13の中心O1から所定距離以内の領域に設定されている。なお、図示した例では、中心O1は第1エッジ13を構成する線分の中点である。また、当該所定距離はカメラ4a,4b等の分解能、又は走行中の車両Vにおいて想定される積荷61の振動の大きさ等に応じて適宜設定してもよい。ある実施形態では、当該所定距離は5~15cmであってもよい。
【0041】
次に
図8及び
図9を参照しながら、荷崩れ判定部30による、第1エッジ13と第2エッジ15との比較と、第1エッジ13と第2エッジ15との対応付けが可能か否かの判定について説明する。なお、「対応付け」とは時刻T1における積荷61のエッジと、時刻T2における積荷61のエッジとを紐付けることをいう。例えば、第1エッジ13と第2エッジ15との対応付けは、時刻T2における第2エッジ15が、時刻T1における第1エッジ13に相当することを表す。
【0042】
図8に示す例では、第2エッジ15の少なくとも一部がエッジ探索範囲31内に含まれている。このとき、荷崩れ判定部30は、第1エッジ13と第2エッジ15との長さの差に基づき、第1エッジ13に第2エッジ15が対応付け可能か否かを判定してもよい。例えば、第1エッジ13の長さと、第2エッジ15の長さとの差の絶対値が0cm以上、かつ所定値以下の場合に、荷崩れ判定部30は第1エッジ13に第2エッジ15が対応付け可能であると判定する。即ち、荷崩れ判定部30は、第1エッジ13に対応付け可能な第2エッジ15の少なくとも一部がエッジ探索範囲31内に含まれると判定する。そして、荷崩れ判定部30は第1エッジ13と第2エッジ15とを対応付ける。
【0043】
一方、荷崩れ判定部30は、第1エッジ13と第2エッジ15の長さの差の絶対値が当該所定値を超える場合に、第1エッジ13に第2エッジ15が対応付けできないため、荷崩れが発生したと判定する。即ち、荷崩れ判定部30は、第1エッジ13と対応付け可能な第2エッジ15がエッジ探索範囲31内に含まれておらず、荷崩れが発生したと判定する。なお、当該所定値はカメラ4a,4bの分解能、又は走行中の車両Vにおいて想定される積荷61の振動の大きさ等に応じて適宜設定することができる。ある実施形態では、当該所定値は1cm~10cmであってもよい。
【0044】
また、荷崩れ判定部30は、第1エッジ13の姿勢と、第2エッジ15の姿勢との差に基づき、第1エッジ13に第2エッジ15が対応付け可能か否かを判定してもよい。例えば、第1エッジ13と第2エッジ15とのなす角度θ3が0度以上、かつ所定角度以下の場合に、荷崩れ判定部30は第1エッジ13に第2エッジ15が対応付け可能であると判定する。即ち、荷崩れ判定部30は、第1エッジ13に対応付け可能な第2エッジ15の少なくとも一部がエッジ探索範囲31内に含まれると判定する。そして、荷崩れ判定部30は第1エッジ13と第2エッジ15とを対応付ける。
【0045】
一方、荷崩れ判定部30は、角度θ3が当該所定角度を超える場合に、第1エッジ13に第2エッジ15が対応付けできないため、荷崩れが発生したと判定する。即ち、荷崩れ判定部30は、第1エッジ13と対応付け可能な第2エッジ15がエッジ探索範囲31内に含まれておらず、荷崩れが発生したと判定する。なお、当該所定角度はカメラ4a,4bの分解能、又は走行中の車両Vにおいて想定される積荷61の振動の大きさ等に応じて適宜設定することができる。ある実施形態では、当該所定角度は1度~45度であってもよい。角度θ3は、第1エッジ13と第2エッジ15とのなす角のうち、小さい方の角度である。
【0046】
なお、
図8に示す例では、第1エッジ13に基づくエッジ探索範囲31内に、第2エッジ15の中心O2が位置している。一方、
図9に示す例では、第2エッジ15の中心O2がエッジ探索範囲31の外に位置している。
図9のような場合には、荷崩れ判定部30は、第2エッジ15がエッジ探索範囲31内に含まれておらず、第2エッジ15を第1エッジ13に対応付けることができないと判定してもよい。即ち、荷崩れ判定部30は第2エッジ15の中心O2がエッジ探索範囲31内に位置するか否かにより、第1エッジ13と第2エッジ15とが対応付け可能か否かを判断してもよい。
【0047】
図7に示す例では、積荷61の輪郭線として、第1エッジ13であるエッジ13aの他、エッジ13b、エッジ13c、及びエッジ13dが抽出されている。このような場合には、エッジ13b~エッジ13dの各々についても、エッジ13aと同様にエッジ探索範囲31を設定し、対応付けが可能な積荷61のエッジが第2判定領域23に含まれているか判定する。そして、エッジ13b~エッジ13dのいずれかが、第2判定領域23における積荷61のエッジと対応付けることができない場合には、荷崩れが発生したと判定する。
【0048】
一方、エッジ13b~エッジ13dの各々が、第2判定領域23における積荷61のエッジのいずれかと対応付けることができる場合には、荷崩れ判定部30は、エッジ13b~エッジ13dの各々と、これらに対応付け可能なエッジの各々とを対応付けてもよい。例えば
図7に示す例では、エッジ13bとエッジ15b、エッジ13cとエッジ15c、及びエッジ13dとエッジ15dの各々の組み合わせが対応付け可能な場合には、それぞれのエッジ同士を対応付けてもよい。
【0049】
なお、エッジ13b、エッジ13c、及びエッジ13dは、時刻T1における積荷61の後端部61b、一側端部61c、他側端部61dに各々対応する。また、エッジ15b、エッジ15c、及びエッジ15dは、時刻T2における積荷61の後端部61b、一側端部61c、他側端部61dに各々対応する。
【0050】
荷崩れ判定部30は、第1判定領域22内の積荷61のエッジと、第2判定領域23内の積荷61のエッジとを比較して、第2判定領域23内には存在するが第1判定領域22内には存在しないエッジが検出された場合には、荷崩れが発生したと判定してもよい。
【0051】
図10に示す例では、例えば荷台60から積荷61が落下したことにより、第1判定領域22には積荷61のエッジが含まれていない。一方、第2判定領域23には第2エッジ15が含まれている。即ち、第2判定領域23における積荷61の第2エッジ15は、第1判定領域22における積荷61のエッジと対応付けられない。このような場合、荷崩れ判定部30は荷崩れが発生したと判定する。
【0052】
また、
図11に示す例では、例えば荷台60上で積荷61が水平方向に変位したことにより、積荷61の一側端部61cが荷台60の一側端部60cよりも幅方向外方に位置している。そのため、エッジ13cは第1判定領域22内に含まれていない。よって、例えばエッジ13aとエッジ15a、エッジ13bとエッジ15b、及びエッジ13dとエッジ15dの各々の組み合わせが対応付けられた場合であっても、エッジ15cは、第1判定領域22内のいずれのエッジとも対応付けられない。このような場合には、荷崩れ判定部30は荷崩れが発生したと判定する。即ち、荷崩れ判定部30は、第2判定領域23における積荷61のエッジの少なくとも一つが、第1判定領域22における積荷61のエッジと対応付けられていないとき、荷崩れが発生したと判定してもよい。
【0053】
また、コントローラ2aは通知部40を備えてもよい。通知部40は、荷崩れが発生したと荷崩れ判定部30が判定したとき、荷崩れの発生を通知する機能を備える。通知部40は、第2トリガ信号を荷崩れ判定部から受信したことに応じて荷崩れの発生を通知してもよい。なお、通知部40は荷崩れの発生を警告音、又は表示部8への警告表示等によって通知してもよい。例えば、通知部40は荷崩れの発生を示す警告音をHMI7のスピーカー(不図示)から発してもよく、荷崩れの発生を示す文字、図形、記号等を表示部8に表示してもよい。これにより、通知部40は荷崩れの発生を牽引車V1の乗員、又は管制施設で車両Vを監視する監視者に通知することができる。
【0054】
また、通知部40は、荷崩れの発生を強調するための強調表示を行ってもよい。強調表示は、荷崩れが発生したという判定の根拠となった積荷61のエッジを表示部8に示す表示である。強調表示により、運転支援装置1aは、積荷61のうち荷崩れが発生した個所をより明瞭に通知することができる。なお、
図12及び
図13に示すように、強調表示は仮想画像5に重畳して表示されてもよい。これにより、運転支援装置1aは、荷台60における積荷61の荷崩れが発生した位置をより明瞭に示すことができる。なお、強調表示の態様は図示した例に限定されず、より明瞭に荷崩れの発生を通知できるように、強調表示するエッジの色調、太さ等を適宜設定してもよい。
【0055】
図12に示す例では、通知部40は第1判定領域22における積荷61のエッジのうち、第2判定領域23における積荷61のエッジと対応付けされていないエッジを仮想画像5上に重畳することにより、強調表示を行っている。図示した例ではエッジ13a,13bは、第2判定領域23における積荷61のエッジと対応付けされていない。そのため、通知部40はエッジ13a,13bを表示部8に表示している。
【0056】
図13に示す例では、通知部40は第2判定領域23における積荷61のエッジのうち、第1判定領域22における積荷61のエッジに対応付けられていないエッジを表示することにより、強調表示を行っている。図示した例ではエッジ15cは、第1判定領域22の積荷61のエッジと対応付けられていない。そのため、通知部40は、エッジ15cを表示部8に表示することにより、強調表示を行っている。
【0057】
次に、
図14のフローチャートを参照しながら、運転支援装置1aの動作の一例について説明する。図に例示するステップS101~ステップS104の処理を繰り返すことにより、車両Vの走行中に発生した荷崩れをより確実に検出することができる。
【0058】
運転支援装置1aによる運転支援を開始するにあたり、まず、牽引車V1と被牽引車V2とを連結する作業を行う。連結作業は、製造事業所、又は貨物ターミナル等の敷地内で行われてもよい。次に、乗員がHMI7の入力部9を操作して荷台60に付与された識別符号を入力する。その後、被牽引車V2の荷台60に積荷61を載置する作業が行われ、開始スイッチの操作に応じて第1トリガ信号がコントローラ2aに入力され運転支援が開始される。なお、牽引車V1と被牽引車V2とを連結する際、予め荷台60に積荷61が載置されていてもよい。また、識別符号を入力してから、牽引車V1と被牽引車V2とを連結してもよい。また、入力部9への識別符号の入力に応じて第1トリガ信号が出力される場合には、開始スイッチの操作は省略できる。なお、これらの作業又は操作を行う前後にかけて任意のタイミングで、HMI7の表示部8に仮想画像5を表示させる。例えば、入力部9に識別符号が入力された際に、表示部8に時刻T1における第1仮想画像5aが表示されてもよい。
【0059】
S101において、エッジ画像生成部10は、周囲画像生成装置3から取得した仮想画像5からエッジを抽出し、エッジ画像11を生成する。例えば時刻T2においては、エッジ画像生成部10は第2仮想画像5bから荷台60の第2荷台エッジ14と、積荷61の第2エッジ15とを抽出することにより、第2エッジ画像11bを生成する。また、時刻T1においては、エッジ画像生成部10は、第1仮想画像5aから荷台60の第1荷台エッジ12と、積荷61の第1エッジ13と、を抽出することにより第1エッジ画像11aを生成する。その後、処理はステップS102に進む。
【0060】
なお、ステップS101では、時刻T2において第2エッジ15であるエッジ15aの他、1つ以上のエッジが抽出されてもよい。
図6に示す例では、第2エッジ15の他、エッジ15b~エッジ15dが抽出されている。また、時刻T1において、第1エッジ13であるエッジ13aの他、1つ以上のエッジが抽出されてもよい。
図7に示す例では、第1エッジ13の他、エッジ13b~エッジ13dが抽出されている。
【0061】
ステップS102において、判定領域検出部20は、エッジ画像11から、荷台60に対応する判定領域21を検出する。例えば、時刻T2において判定領域検出部20は、第2エッジ画像11b内の第2判定領域23を検出する。また、時刻T1において判定領域検出部20は、第1エッジ画像11a内の第1判定領域22を検出する。その後、処理はステップS103に進む。
【0062】
ステップS103において、荷崩れ判定部30は、荷台60で荷崩れが発生したか否かを判定する。例えば、荷崩れ判定部30は、第1エッジ13と、第2エッジ15とを比較することにより、荷崩れが発生したか否かを判定する。荷崩れが発生したと判定された場合(ステップS103でYes)、処理はステップS104に進む。なお、その際に荷崩れ判定部30は第2トリガ信号を出力してもよい。また、荷崩れが発生していないと判定された場合(ステップS103でNo)、一連の処理は終了する。
【0063】
ステップS104において、通知部40は荷崩れの発生を通知する。通知部40は、第2トリガ信号を荷崩れ判定部から受信したことに応じて荷崩れの発生を通知してもよい。例えば、通知部40は荷崩れの発生を示す警告音をHMI7のスピーカーから発することにより、荷崩れの発生を通知してもよい。また、通知部40は、荷崩れの発生を強調するための強調表示を行ってもよい。例えば、通知部40は、HMI7の表示部8に表示された第1仮想画像5aに、荷崩れが発生したという判定の根拠となった積荷61のエッジを重畳して表示してもよい。ステップS104の後、一連の処理は終了する。
【0064】
次に、
図15のフローチャートを参照しながら、ステップS103における荷崩れが発生したか否かの判定の処理について、より詳細に説明する。
【0065】
ステップS300において、荷崩れ判定部30は、第1エッジ13に基づくエッジ探索範囲31を設定する。例えば、第1エッジ13の中心O1から所定距離以内の領域をエッジ探索範囲31として設定する。その後、処理はステップS301に進む。
【0066】
ステップS301において、荷崩れ判定部30は、第1エッジ13に対応付け可能な第2エッジ15がエッジ探索範囲31内に含まれるか否か判定する。ステップS301の判定は、第1エッジ13と第2エッジ15との長さ又は姿勢の差に基づき判断されてもよい。例えば、第1エッジ13と第2エッジ15との長さ及び姿勢の差が所定値以内の場合、荷崩れ判定部30は、第1エッジ13に対応付け可能な第2エッジ15がエッジ探索範囲31内に含まれていると判定する(ステップS301でYes)。そして、処理はステップS302に進む。一方、第1エッジ13と第2エッジ15との長さ又は姿勢の差が所定値を超える場合、荷崩れ判定部30は、第1エッジ13に対応付け可能な第2エッジ15がエッジ探索範囲31内に含まれていないと判定する(ステップS301でNo)。そして、処理はステップS305に進む。
【0067】
ステップS302では、荷崩れ判定部30は、ステップS301で対応付け可能と判定された、第1判定領域22内の積荷61のエッジと、第2判定領域23内の積荷61エッジとを対応付ける。例えば、第1エッジ13と第2エッジ15とを対応付ける。そして処理はステップS303に進む。
【0068】
ステップS303において、荷崩れ判定部30は、第1判定領域22内の積荷61のエッジ全てについてステップS301の判定が行われたかを判断する。例えば、時刻T1におけるステップS101で、第1エッジ13(エッジ13a)の他、エッジ13b~エッジ13dが抽出されていた場合には、エッジ13a~エッジ13dの各々について、ステップS301の判定が行われたかを判断する。全てのエッジについてステップS301の判定が行われていた場合には(ステップS303でYes)、処理はステップS304に進む。ステップS301の判定が行われていないエッジが第1判定領域22内に存在する場合には(ステップS303でNo)、処理はステップS301に戻り、判定未済のエッジについてステップS301の判定を行う。
【0069】
なお、
図10に示す例のように、時刻T1における第1判定領域22に積荷61のエッジが存在しない場合には、ステップS300~ステップS303は省略されてもよい。
【0070】
ステップS304において、荷崩れ判定部30は、第2判定領域23における積荷61のエッジに、ステップS302の対応付けが行われていないエッジが含まれるか否か判定する。そして、第2判定領域23における積荷61の全てのエッジについてステップS302の対応付けが行われていた場合には(ステップS304でNo)、荷崩れが発生したか否かの判定は終了する。一方、第2判定領域23における積荷61のエッジの少なくとも一つが、第1判定領域22における積荷61のエッジと対応付けられていな場合(ステップS304でYes)、処理はステップS305に進む。
【0071】
図10に示す例では、第2判定領域23には第2エッジ15が含まれているが、第1判定領域22には積荷61のエッジが含まれていない。そのため、第2エッジ15は第1判定領域22内の積荷61のエッジと対応付けられていない。よって、荷崩れ判定部30はステップS304でYesと判定し、処理はステップS305に進む。
【0072】
なお、時刻T2におけるステップS101で積荷61のエッジが複数抽出された場合には、荷崩れ判定部30は、それら複数のエッジの各々について、ステップS302の対応付けが行われたか否か判定する。
図11に示す例では、エッジ13cは第1判定領域22に含まれていない。そのため、例えばエッジ13aとエッジ15a、エッジ13bとエッジ15b、及びエッジ13dとエッジ15dの組み合わせの各々が対応付けられた場合であっても、エッジ15cは、第1判定領域22内のいずれのエッジとも対応付けられない。よって、荷崩れ判定部30はステップS304でYesと判定し、処理はステップS305に進む。
【0073】
ステップS305において、荷崩れ判定部30は、荷台60で積荷61の荷崩れが発生したものと判定する。そして、荷崩れが発生したという判定の根拠となった積荷61のエッジの、判定領域21における位置、長さ、姿勢等の情報を保存する。例えば、
図12に示すようにエッジ13a,13bが、第2判定領域23における積荷61のエッジと対応付けされていない場合には、荷崩れ判定部30はエッジ13a,13bの第1判定領域22における位置、長さ、姿勢等の情報を保存する。
図13に示す例では、第2判定領域23のエッジ15cは、第1判定領域22の積荷61のエッジと対応付けられていない。そのため、荷崩れ判定部30は、エッジ15cの第2判定領域23における位置、長さ、姿勢等の情報を保存する。ステップS305の後、荷崩れが発生したか否かの判定は終了する。
【0074】
(第2実施形態)
次に
図16を参照して、第2実施形態に係る運転支援装置1bの構成を説明する。運転支援装置1bは、車両Vの運転支援に必要な処理を行うコントローラ2bを備える。また、運転支援装置1aと同様に、運転支援装置1bには周囲画像生成装置3と、HMI7とが接続されている。コントローラ2bはコントローラ2aに相当するマイクロコンピュータであり、コントローラ2aと同様の機能を備えるが、更に車両制御部50を含む。また、運転支援装置1bにはブレーキ駆動部51が更に接続されている。
【0075】
運転支援装置1bは、例えば自動運転制御機能を備える車両Vに適用することができる。自動運転制御機能は、自車両の周囲の状況、又は自車両の状態等に基づいて、乗員による操舵、ペダル操作等の運転操作によらず、自車両の走行を自動的に制御する機能である。車両Vが自動運転制御機能を備える場合、乗員による操作を介することなく加減速、及び操舵を自動的に行う自動運転が可能である。また、当該自動運転には、所定走行環境において乗員による操作を介することなく、車両Vが加減速、及び操舵を自動的に行う場合を含んでもよい。当該の所定走行環境は、例えば製造事業所、又は貨物ターミナル等の敷地内であってもよい。
【0076】
車両制御部50は、ブレーキ駆動部51の制御を行う機能を有する。当該制御は、荷崩れ判定部30から車両制御部50に第2トリガ信号が入力されたことに応じて行われてもよい。荷崩れ判定部30が荷崩れの発生を検出した場合には、車両制御部50は牽引車V1を減速又は停車させるための第3トリガ信号を出力してもよい。
【0077】
ブレーキ駆動部51は第3トリガ信号の入力に応じて、図示しないブレーキアクチュエータ等を駆動制御し、牽引車V1を減速又は停車させることができる。なお、コントローラ2bには、ステアリング駆動部、アクセル駆動部等(いずれも不図示)が接続されていてもよい。その場合には、車両制御部50はステアリング駆動部、アクセル駆動部の制御を行う機能を有してもよい。これにより、例えば車両制御部50が車両Vを減速又は停車させる際に、牽引車V1のステアリング又はアクセルを制御し、停車位置又は停車タイミングをより適切に制御することができる。
【0078】
次に、
図17のフローチャートを参照しながら、運転支援装置1bの動作の一例について説明する。図に例示するステップS101~ステップS105の処理を繰り返すことにより、車両Vの走行中に発生した荷崩れをより確実に検出することができる。更に、荷崩れが発生した場合に牽引車V1を減速又は停車させることができる。なお、ステップS101~ステップS104は第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0079】
ステップS105では、車両制御部50は牽引車V1を減速又は停車させるための第3トリガ信号を出力する。これによりブレーキ駆動部51が制御され、牽引車V1が減速又は停車される。そして一連の処理は終了する。
【0080】
なお、図示した例ではステップS104の次にステップS105の処理が行われるが、これに限定されない。ステップS104とステップS105とは逆の順序で、又は同時に処理されてもよい。即ち、車両制御部50が第3トリガ信号を出力してから、通知部40が荷崩れの発生を通知してもよく、また、車両制御部50が第3トリガ信号を出力するのと同時に、通知部40が荷崩れの発生を通知してもよい。
【0081】
以上の説明では、判定領域21は、予め入力された識別符号、又は荷台60の寸法L1,W1に基づき検出される態様を例としたが、これに限定されない。例えば、判定領域検出部20は、様々な被牽引車の荷台の形状的特徴を学習したAI(Artificial Intelligence)を用いて、エッジ画像11から荷台に相当する領域を識別し、判定領域21を検出してもよい。その場合には、HMI7を介した識別符号、及び荷台60の寸法L1,W1の値の入力を省略することができる。換言すれば、当該AIを備える判定領域検出部20によって判定領域21を検出することにより、入力された識別符号又は数値に基づく寸法L1,W1の特定が不要となる。そのため、運転支援装置1a,1bは、より容易に車両Vの運転支援を提供することができる。なお、このような場合にはコントローラ2a,2bにはHMI7が接続されていなくてもよい。
【0082】
次に、実施形態に係る運転支援装置、及び荷崩れ検出方法の作用効果について説明する。
【0083】
(1)実施形態に係る運転支援装置1a,1bは、牽引車V1に牽引される荷台60に積載された積荷61の荷崩れを検出する運転支援装置であって、牽引車V1の後方を上方から見た仮想画像5を経時的に取得し、仮想画像5の各々から少なくとも荷台60及び積荷61のエッジを含むエッジ画像11を生成するエッジ画像生成部10と、エッジ画像11から、荷台60に対応する判定領域21を検出する判定領域検出部20と、荷崩れが発生したか否かを判定する荷崩れ判定部30と、を備える。荷崩れ判定部30は、仮想画像5の第1仮想画像5aから抽出された積荷61の第1エッジ13と、第1仮想画像5aよりも前に生成された仮想画像5の第2仮想画像5bから抽出された積荷61の第2エッジ15とを比較することにより、荷崩れが発生したか否かを判定する。
【0084】
実施形態に係る運転支援装置1a,1bによれば、牽引車V1の後方領域を上方から見た仮想画像5に基づきエッジ画像11を生成する。そして、エッジ画像11から検出された判定領域21における積荷61のエッジに基づき、荷崩れを検出することができる。そのため、荷崩れ判定を行う際の、牽引車V1と被牽引車V2との連結角の変化、又は被牽引車の周囲に存在する物体による影響を抑制することができる。従って、運転支援装置1a,1bは荷台60で発生した荷崩れをより確実に検出することができる。
【0085】
(2)判定領域検出部20は判定領域21を経時的に追跡して、第1仮想画像5aから生成された第1エッジ画像11a内に検出された第1判定領域22と、第2仮想画像5bから生成された第2エッジ画像11b内に検出された第2判定領域23と、を関連付け、荷崩れ判定部30は、第1判定領域22における第1エッジ13と、第2判定領域23における第2エッジ15とを比較することにより、荷崩れが発生したか否かを判定してもよい。
【0086】
これにより、例えば時間経過に起因して、第1エッジ画像11aにおける第1判定領域22と、第2エッジ画像11bにおける第2判定領域23と、の位置又は姿勢に差が生じたとしても、より確実に第1判定領域22と第2判定領域23とを比較することができる。そのため、第1判定領域22における積荷61のエッジと、第2判定領域23における積荷61のエッジと、をより確実に比較することができる。従って、運転支援装置1a,1bは荷台で発生した荷崩れをより確実に検出することができる。
【0087】
(3)荷崩れ判定部30は、第1エッジ13に基づくエッジ探索範囲31を設定し、第1エッジ13と対応付け可能な第2エッジ15がエッジ探索範囲31に含まれていないとき、荷崩れが発生したと判定してもよい。
【0088】
これにより、荷崩れ判定部30は、第1エッジ13と第2エッジ15とをより確実に比較し、荷崩れが発生したか否かを判定することができる。従って、運転支援装置1a,1bは荷台で発生した荷崩れをより確実に検出することができる。
【0089】
(4)エッジ探索範囲31は第1エッジ13の中心O1から所定距離以内の領域に設定されてもよい。
【0090】
これにより、第1エッジ13と第2エッジ15とを比較する際の、仮想画像5が生成される際の誤差、又は車両Vの走行に起因する積荷61の振動等の影響を抑制することができる。従って、運転支援装置1a,1bは荷台で発生した荷崩れをより確実に検出することができる。
【0091】
(5)荷崩れ判定部30は、第1エッジ13と第2エッジ15との長さ及び姿勢の差が所定値以内のときに、第1エッジ13と第2エッジ15とが対応付け可能であると判定してもよい。
【0092】
これにより、荷崩れ判定部30は、第1エッジ13と第2エッジ15とが対応付け可能か否かをより確実に判定することができる。従って、運転支援装置1a,1bは荷台で発生した荷崩れをより確実に検出することができる。
【0093】
(6)荷崩れ判定部30は、エッジ探索範囲31に第1エッジ13と対応付け可能な第2エッジ15が含まれるとき、第1エッジ13と当該第2エッジ15とを対応付け、第2判定領域23における積荷61のエッジの少なくとも一つが、第1判定領域22における積荷61のエッジと対応付けられていないとき、荷崩れが発生したと判定してもよい。
【0094】
例えば積荷61の荷台60からの落下、又は水平方向への変位等に起因して、第1判定領域22における積荷61のエッジの数が、第2判定領域23における積荷61のエッジの数よりも少なくなる場合がある。そのような場合であっても、荷崩れ判定部30は荷崩れを検出することができる。従って、運転支援装置1a,1bは荷台で発生した荷崩れをより確実に検出することができる。
【0095】
(7)判定領域21の寸法は、荷台60に予め付与された識別符号に基づき設定されてもよい。
【0096】
識別符号は被牽引車V2毎に付与されている符号であり、荷台60の長さ方向の寸法L1、及び幅方向の寸法W1と関連付けられている。そのため、運転支援装置1a,1bは識別符号に応じて荷台60の寸法L1,W1を特定することができる。これにより、判定領域検出部20はより確実に判定領域21を検出することができる。
【0097】
(8)実施形態に係る運転支援装置1a,1bは、荷崩れが発生したと荷崩れ判定部30が判定したとき、当該荷崩れの発生を通知する通知部40を備えてもよい。
【0098】
これにより、運転支援装置1a,1bは荷崩れの発生を牽引車V1の乗員、又は管制施設で車両Vを監視する監視者等に通知することができる。そのため、運転支援装置1a,1bはより確実に車両Vの運転を支援することができる。
【0099】
(9)実施形態に係る運転支援装置1bは、牽引車V1の走行を制御する車両制御部50を備え、車両制御部50は、荷崩れが発生したと荷崩れ判定部30が判定したとき、牽引車V1を減速又は停車させるための信号を出力してもよい。
【0100】
これにより、運転支援装置1bは荷崩れを検出した際に牽引車V1を減速又は停車させることができる。そのため、荷崩れが検出された際の運転支援をより確実に行うことができる。
【0101】
(10)実施形態に係る荷崩れ検出方法は、牽引車V1に牽引される荷台60に積載された積荷61の荷崩れを検出する荷崩れ検出方法であって、牽引車V1の後方領域を上方から見た仮想画像5を経時的に取得し、仮想画像5の各々から、少なくとも荷台60及び積荷61のエッジを含むエッジ画像11を生成し、エッジ画像11から、荷台60に対応する判定領域21を検出し、仮想画像5の第1仮想画像5aから抽出された積荷61の第1エッジ13と、第1仮想画像5aよりも前に生成された仮想画像5の第2仮想画像5bから抽出された積荷61の第2エッジ15と、を比較することにより、荷崩れが発生したか否かを判定する。
【0102】
実施形態に係る荷崩れ検出方法によれば、牽引車V1の後方領域を上方から見た仮想画像5に基づきエッジ画像11を生成する。そして、エッジ画像11から検出された判定領域21における積荷61のエッジに基づき、荷崩れを検出することができる。そのため、荷崩れ判定を行う際の、牽引車V1と被牽引車V2との連結角の変化、又は被牽引車の周囲に存在する物体による影響を抑制することができる。従って、荷台60で発生した荷崩れをより確実に検出することができる。
【0103】
本開示は、例えば持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「強靭(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る」に貢献することができる。
【0104】
以上、いくつかの実施形態を説明したが、上記開示内容に基づいて実施形態の修正又は変形をすることが可能である。上記実施形態の全ての構成要素、及び請求の範囲に記載された全ての特徴は、それらが互いに矛盾しない限り、個々に抜き出して組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0105】
1a 運転支援装置
1b 運転支援装置
5 仮想画像
5a 第1仮想画像
5b 第2仮想画像
10 エッジ画像生成部
11 エッジ画像
11a 第1エッジ画像
11b 第2エッジ画像
13 第1エッジ
15 第2エッジ
20 判定領域検出部
21 判定領域
22 第1判定領域
23 第2判定領域
30 荷崩れ判定部
31 エッジ探索範囲
40 通知部
50 車両制御部
60 荷台
61 積荷
V1 牽引車
O1 中心