(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023131381
(43)【公開日】2023-09-22
(54)【発明の名称】磁性サンダル
(51)【国際特許分類】
A61N 2/02 20060101AFI20230914BHJP
A43B 3/00 20220101ALI20230914BHJP
A43B 7/14 20220101ALI20230914BHJP
A43B 23/02 20060101ALI20230914BHJP
A43B 17/00 20060101ALI20230914BHJP
【FI】
A61N2/02 K
A43B3/00 103B
A43B3/00 103G
A43B7/14 B
A43B7/14 C
A43B23/02 108
A43B17/00 D
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022036103
(22)【出願日】2022-03-09
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-06-15
(71)【出願人】
【識別番号】521197368
【氏名又は名称】オーリーオーン株式会社
(72)【発明者】
【氏名】大藤則子
【テーマコード(参考)】
4C106
4F050
【Fターム(参考)】
4C106AA01
4C106BB02
4C106CC18
4C106DD01
4C106DD04
4F050AA13
4F050BA28
4F050BD11
4F050EA01
4F050HA99
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ビーチサンダルに磁気を配した治療具を提供する。
【解決手段】足裏が載置される履物のインソール部S1に装着される磁気治療具であって、該磁気治療具は、足の各指の付け根部分において上方に突出する突起部Tと、該突起部Tに設けられる磁性体Jとで構成される。また、前記インソール部S1は、鼻緒Hが前記足の親指と該親指に隣接する第2指から第5指までの少なくともいずれか指の付け根部分から後方に向けて延びて、かつ磁性体を有する平坦状ベース部を備えている。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
足裏が載置される履物のインソール部に装着される磁気治療具であって、該磁気治療具は、足の各指の付け根部分において上方に突出する突起部と、該突起部に設けられる磁性体とで構成されることを特徴とする磁気治療具。
【請求項2】
前記インソールは、鼻緒が前記足の親指と該親指に隣接する第2指から第5指までの少なくともいずれか指の付け根部分から後方に向けて延びて、かつ磁性体を有する平坦状ベース部を備えていることを特徴とする請求項1記載の磁気治療具。
【請求項3】
前記サンダルの親指の付け根部分と前記のサンダルの後方の両サイドとに連結する鼻緒は磁性体が設けられていることを特徴とする請求項1または、2記載の磁気治療具。
【請求項4】
前記の履物のインソール部は、履物の中に装着される中敷であることを特徴とする請求項1又は2記載の磁気治具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基本的にビーチサンダルに磁気を配した治療具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
人間において二本の 足底は、全体重を支えるとともに体の左右のバランスを保ち、運動を可能にしますが、これらの片足、両足を問わず 左右前後のバランスが 崩れると足ばかりでなく、足首、膝、股関節、腰、内臓、肩、肘、手、首、頭、顔面の各部、体の全てにわたり影響し不調をきたします。足底は単なる体の一部分ではなく、脳や体全体の神経、筋肉、骨格から影響を受け、 逆に足底単独としての器質的異常は 体全体に影響します。
【0003】
柳谷素霊原著の実地応用簡易不問診察法の中に、413項から下肢の診断として足部の形による診断の目安がありますが、診断は、診断のみならず治療法に繋がります。
【0004】
前記著書は、東洋医学の根本理念は、漢方概論からなる全身の経絡の流注が中心になりますが、
気のの起点部として 指を含めた足関節部が、重要になることを説明していきます。
【0005】
経穴の流注の重要点を簡単に説明すると、経穴は、全身を巡る一本の途切れることがない流れに中にあり、経絡は、臓器を仲介して手足の指先を起点として、陰経絡では井木穴から気穴が起こり、手足の陽経絡では井金穴に入るとされ 井穴とは、気が起こる穴であり、同時に気の終点であり、各経絡が手足の指先で、気穴交流するのが 井穴となっていますので、指先の重要性が理解できます。
【0006】
前書による素霊先生の足指及び 足底の診断法は、全身の気血状態を診断する一つの方法であり、
経絡の気血のバランスを崩すと足部では 経絡の状態により、筋肉、腱の収縮 変形を引き起こします。 それは、筋、腱鞘にある経絡の伸びや、収縮によって、バランスを取ろうとします。特に足部は、多くの小さな骨の組み合わせで 脂肪部分が少なく腱が多いため その状態が顕著に現れます。
【0007】
また今の現代西洋医学で大脳皮質の体性感覚野や、運動野は ペンフィールド・ホムンクルスの図解では、下肢の足部が、大きい部分を締めています。部位的には、頭頂部の百会穴より、皮質が中心溝に陥入する部分に足の部分があたり、足部の異常は、大脳皮質に大きく影響し、脳から全身に関係しています。経穴マップ イラストで学ぶ十四経穴・奇穴・耳穴・頭鍼198頁
参照。
【0008】
前記よりペンフィールド・ホムンクルス人形の巨大な足部であるように、東洋、西洋医学にも足部は、全身、脳に大きく影響を与え、特に、東洋医学では、気血のエネルギーは外界と近距離の体表面にあり、素足では 該気血エネルギーが体表に履物によって直接与えることができることより、足部を含めて、全身の皮膚は治療の場として、捉えることができます。
【0009】
前記の経穴理論を踏まえて 足指から起こる、3本の陰経絡と足指に戻る3本の陽経絡の流注を
把握することで体の各部分にもたらされた病変を見抜くことを前記の簡易不問診断法では説明してます。
図1を参照して、K1は、太陰脾経で1指爪甲根内側の角より起こり足を上行していき K2は、厥陰肝経で、1指爪甲根外側の角より起こり足を上行していき、K3は、陽明胃経で、眼窩下より起こり、二指の爪甲根外側の角に入り、K4は少陽胆経で、眼窩外縁部より起こり、4指爪甲根外側の角に入り、K5は太陽膀胱経で、眼窩内縁に起こり、5指爪甲根外側の角に入り、K6は、少陰腎経で、足底中央線上で上三分の一の陥凹部から起こり、足甲に上ります。以後 太陰脾経をK1、厥陰肝経をK2、陽明胃経をK3、少陽胆経をK4、太陽膀胱経 をK5、少陰腎経K6といいます。
図1参照。
【0010】
以上足部は6本の経絡で構成されて、履物はこれらの経絡に足部にて圧迫、磁気刺激するこ
とにより治療効果を解明していきます。。
【0011】
つまり、足部での気の流れを、素足でビーチサンダルのソールと鼻緒に接触することにより、気の流れを調整していくことになります。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【非特許文献】
【0013】
【非特許文献1】実施応用 簡明不問診断法 柳谷素霊原著 発行所 石山針灸医学社
【非特許文献2】経穴マップ イラストで学ぶ十四経穴・奇穴・耳穴・頭鍼 発行所 医歯薬出版株式会社
【非特許文献3】鍼灸医学全書 経穴学 柳谷素霊著 発行所 学校法人素霊学園
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
ビーチサンダルや下駄は、一般的に素足で履くため、足裏の経穴の気血を、容易に磁気誘導でき、経絡のバランス調節を図るためには、ただ履くことだけで足部の経穴を通して気血誘導でき健康管理を行います。
【0015】
鼻緒の由来は、古来より、人類が履物を履くようになって以来長い歴史があります。靴の場合は、足底部の指を含めた足全体で支えますが、従来の鼻緒においては、母趾と第2指とに間を起点として、足部を支えることが中心になり、その起点部は経穴で言えば八風穴1、の八個の内一穴に当たります。
図2.
図3参照。
【0016】
足穴を使いこなすためには、足部の経絡の流注と経穴の該穴の意味合の相互関連作用を知らなければなりませんが、これを完全に理解することは、経穴学をマスターすることになり 時間がかかり難解ですので、理解をしやすくするために簡単に要約説明します。
【0017】
体の正系経脈は、陰経絡6本と陽経絡6本の12本で構成されています。足部から3本の陰経絡が起こり、そして手の指から3陰経絡がおこり、また足部では、足指に3陽経絡が戻り、手指に3陽経絡が戻ります。
図1参照。それらの陰経絡と陽経絡は、五臓六腑で陰陽絡まって12経脈中を流注しています。足部は、母趾内側で太陰脾経K1が起こり、陽明胃経K3は、眼窩下縁から起こるが、足2指外側に戻り、母趾外側より厥陰肝経K2、が起こり、少陽胆経K4、は外眼角から起こるが、足4指外側に戻り、 また 足底から少陰腎経K3は、起こり、足5指外側にて太陽膀胱経は戻る。
図1参照。
【0018】
前記の3つの組み合わせは、それぞれ関連臓器を経由していて足部の経絡では、足の指を介して、陰陽の気血のバトンタッチをする経絡流注であり、その中で 八風穴は重要ポイント穴になります。図 1参照。
図1のように両足の指間にある八個の八風穴1は、指間の密着性が高く刺激することが難しいため、 従来は注目されず単なる奇穴として存在していましたが、実は八風穴は、陰陽を繋ぎ、各指の気血が起こったり、 気血が戻ったりする中継穴である。該八風穴はそれぞれの流注によって、体の全体を網羅し、支配域と役割が分担されていますので、該八風穴のそれぞれの穴を理解して、体全体に及ぼす作用を知ることが大切になります。
【0019】
詳しく足部の診断法としてまとめた柳谷素霊先生の簡易不問診断法がある。
該本の一部を列挙すれば 414頁より1.親指は、肝と脾経絡が、あって、喉、鼻、眼、脳病に肋膜、胸に筋痛み腰引きつれ、生殖器動脈硬化や脳溢血、肺と糖尿、不妊症、黄疸、神経痛はこの道、2.二と三の指は、胃の経、脾に絡み乳のこりやら痛みやら、胸先の張り股痛み、足緊つれ、口腫れ眩れ 頭痛から食欲欠くる栄養に揉める。3.第四指は、肝に応ずる胆の経、もも、膝関節、腋の下乳腫れるいれき、肋膜に肩張り、眼に心臓や卵巣、胆石、ヒステリー、おりおり起こるむら気、腹立ち。4.小指こそ膀胱および尿毒症、足腰、背筋肩のこり、後頭重く物忘れ、耳鳴り 涙に中耳炎、痔疾、淋疾、婦人病、めぐりあしきに夜尿症、緑内障、喘息気の狂い、血圧高きや子宮病後屈などはこの指で知る。5.土ふまず小指の下から踝は、腎の経にて大切ぞ、骨の痛みや脊髄病、喘息、黄疸、不妊症、根気薄く足なえる、足の冷えるも悪けれど、熱するものは油断するな、とりわけ偏平足なれば、運動過ぎて肺を痛めな。と以下続く。
【0020】
上記は、足指についての一部であるが、足指は、単なる足指にあらず、東洋医学においては体全
に影響していることが解る。
【0021】
基本的に現在では、鼻緒Hの立ち上がりの位置が母趾と第2指の間の八風穴1、にあるが、場合によっては、第2指と第3指の間、第3指と第4指の間、第4指と第5指の間の八風穴にすることも可能であるし、数個以上の指間の八風穴に鼻緒を付けることもできることを考案。以後鼻緒をHという。
【0022】
更に 指間の部分を刺激するための指間の八風穴を刺激するため、該母趾と第2指の間の八風穴1、それ以外の八風穴1、に 鼻緒Hをつけたり 突起物をつけることを課題とした。
【0023】
さらにインソール部分S1に接する 湧泉穴61、に突起物Tを入れ込むことを課題にする。以後インソール部分をS1いい、突起物をTという。
【0024】
サンダル全体を通して、インソール部分S1と鼻緒Hの立ち上がり、鼻緒部分が足甲部に接触する部分の鼻緒Hに、磁性体を取り付け足部の気血誘導させることを課題とする。以後鼻緒をHという。
【課題を解決するための手段】
【0025】
足裏が載置される履物のインソール部に装着される磁気治療具であって、該磁気治療具は、足の各指の付け根部分において上方に突出する突起部と、該突起部に設けられる磁性体とで構成されることを特徴とする。
【0026】
前記インソールは、鼻緒が前記足の親指と該親指に隣接する第2指から第5指までの少なくともいずれか指の付け根部分から後方に向けて延びて、かつ磁性体を有する平坦状ベース部を備えていることを特徴とする。
【0027】
前記サンダルの親指の付け根部分と前記のサンダルの後方の両サイドとに連結する鼻緒は磁性体が設けられていることを特徴とする。
【0028】
前記の履物のインソール部は、履物の中に装着される中敷であることを特徴とする。
【0029】
ソール部分Sの構造は、インソール部分S1の一部に磁性体を張り、また突起物Tを取り付け、鼻緒Hの立ち上がりも含めて磁性体Jで構成するものとする。実施例の一例として
図4、5を参照。以後磁性体をJといいます。
【0030】
磁性体とは、どんな役割をはたすのかというと、経絡は、気血の動く道筋のようなもので、特に気は、体表面を流れ、衛気となっていますので、それらの衛気は経絡軌道を流れ 全身の経絡に誘導する役割があり、血液に関していえば、血流は、物理的にFe要素のある赤血球が磁性により誘導されることで誘導された血流になります。
【0031】
東洋医学の真髄は、気血を潤滑に巡らすことであり、磁性体の力を借りて、気血誘導でき、また鍼灸やマッサージによって軌道修正することと同じ効果があり、磁性体Jを誘導具として有効に利用することも然りです。
【0032】
足部に磁性体を有効に利用することは、経穴ポイントのインソール部分S1や鼻緒Hの部分に磁性体Jを張り付け または磁性突起物Tを埋め込むことで、治療目的別に磁性体を配置することになります。以後ソール部分をSといいます。
【0033】
履物であるため、足底との密着性が重要で、安全のために強度が必要で、ソール部分Sを二重構造にして、内部に埋め込まれた磁性体Jを固定される必要があります。以後 二重構造ソールSの上の部分をインソール部分S1といいソールSの下部分のアウトソール部分をS2という。ソールの構造は
図4参照。磁性体配置は、インソール部分S1とアウトソール部分S2の間に入挟み込んで固定を強化させることもできます。
【0034】
インソール部分S1の 磁性体Jは一般的位置は、経穴部位は、
図6を参照して片側4個の八風穴1、に その内の1つに、鼻緒Hを出して 残りの3つは、上方向に1センチ弱立ち上がった突起の磁性体Jを付けます。そのほか大白穴12、大都穴11、公孫穴13、足通骨穴51、束骨穴53、京骨穴54、然骨穴62、金門穴52、にも磁性体でを付けることが可能です。金門穴52、と然谷穴62、の位置は、両左右の鼻緒の固定位置になります。最後に足底部の湧泉穴61、になります。
図2参照。
【0035】
足の甲部に付ける磁性体Jは、鼻緒Hが当たる部分で
図2を参照して、行間穴21、太衝穴22、内庭穴31、陥谷穴32、侠けい穴41、足臨泣穴42、です。また甲部、の陥谷穴32、と足底部湧泉62は表裏関係になります。足底部の経穴は
図3を参照。
【0036】
鼻緒Hの付ける位置は、
図4のようになります。一般的なものは、母趾と第2指の間をAでありますが、第2指と第3指の間をBとして第3指と第4指の間をCとして第4指と第5指の間をDとします。以後A、B、C、D、のポイントは、全て八風穴ですが、以後 鼻緒の位置により分けてポイントA、ポイントB、ポイントC、ポイントD、と区別し、以後各鼻緒の位置で鼻緒HA、鼻緒HB、鼻緒HC、鼻緒HDといいます。
【0037】
鼻緒Hの磁性体Jは、形が自由に変形できる磁性体Jを用いて 今日ではマグネットシートMを用います。以後マグネットシートをMといいます。
【発明の効果】
【0038】
鼻緒付きの履物は、指先の運動により、筋肉、神経が活性化されるとともに血液やリンパの流れがスムーズになり、東洋医学的には指先から起こる経穴を刺激して全身に活力を与えることができ陰陽のバランスを調整し、健康状態を良好にします。
【0039】
磁性体Jを足部の重要穴に配していますので、配された穴の働きを強化させることで、履く度毎に各人の体の歪みを修正し自動的に気血のバランスを促します。
【0040】
鼻緒Hの位置をポイントA以外の鼻緒Hに変えた場合、最初は違和感がありますが、次第に弱った指が強化されることで、足指と足底部全体が強化され、体のバランスを調整し、正常化され更に強化されていきます。
【発明を実施するための形態】
【0041】
足底部分には、奇穴は別として、正経絡内では湧泉穴1穴のみで、近世になってフットマッサージが考案され、反応点が新たに出されていますが、本発明では対象穴にしてはいませんがフットマッサージ理論を応用して磁性体Jを配することもできます。
【0042】
足底部の経穴では経絡流注は足底の両サイドに通っていて、母趾内側から足底に内側面に向けて太陰脾経K1、小指外側から足底に外側に向けて太陽膀胱経K5が体の上部から、小指に向かって走っています。少陰腎経K6のみ指ではなく足底中央線の上三分の陥凹部の湧泉穴61、より気血が泉のように湧き出ていることになっています。
図1参照。
インソール部分S1には、湧泉穴61、と八風穴1、に磁性体Jを入れ込む方法と
図8の部分域に磁性体を貼り付ける方法があります。
図15参照。
【0043】
また、番外編として 足底の踵中央分に奇穴の失眠穴2、に磁性体Jを入れることもできます。失眠穴の刺激は、歩く度の体重振動が、直接脳に伝わりますので、若い人や、過敏な人の強刺激は、逆効果になる場合がありますが、泌尿器疾患や、過度のストレス障害、不眠症にはよく効きます。そういった方は、失眠穴の灸の熱さも全く感じられず インソール部分S1とに接する失眠穴2、に磁性体や磁性体突起を入れ込む場合があります。
図3参照。
【実施例0044】
本発明の実施例について図面に基づいて説明する。本発明の磁気治療具について履物としてのサンダルに設けた第一実施例を以下説明する。履物としてのサンダルSAは、地面に接するアウトソール部分S2と、このアウトソール部分S2に上側に固定されて足裏が載置されるインソール部分S1と足の母趾Y1に隣接する第二指Y2の間 ポイントAから後方に延びて前記サンダルSAの両サイドにそれぞれ連結される鼻緒Hとから構成されている。以後母趾をY1といい、第二指をY2、第三分指をY3、第四指をY4、第五指をY5という。
図4.6参照
【0045】
前記インソール部分S1は、前記足の母趾Y1と前記第二指Y2とこの第2指Y2に隣接する第3指Y3、該第3指Y3に隣接する第4指Y4、更にこの第4指Y4に隣接する第5指Y5のそれぞれの付け根部分をポイントA、ポイントB、ポイントC、ポイントDといい、前記ポイントA、ポイントB、ポイントC、ポイントDから上方に突出する突起部を出して、それぞれの突起部をTA、TB、TC、TDといい、前記突起部には磁性体Jが設けられている。また前記突起物Tはソール部分Sに接着固定されている。
図4、6、7参照。
ソール部分Sを二重構造にして該上のインソール部分S1に付けられた磁性体Jの突起物T並びに鼻緒Hの付け根を 該二重構造ソールSの上部の該インソールS1とアウトソールS2との間に挟み込む方法です。その他指間にある足の片側4個の八風穴1の他、大都穴11、太白穴12、公孫穴13、然谷穴62、と足の通谷穴51、束骨穴53、京骨穴54、金門穴52、と足底の湧泉穴61、失眠穴2が磁性体Jを付ける対象穴になります。また鼻緒Hの左右の両端は、然谷穴62、と金門穴52、に当たり、該然谷穴62、と金門穴52結ぶラインは、インソール部分S1とアウトソール部分S2の間に挟みこみサンドすることですで、鼻緒Hがソール部分Sにしっかりと固定できます。実施例1では、鼻緒Hが、母趾Y1と第2指Y2の間のポイントAから上部に突出した鼻緒HAです。
八風穴1、は、奇穴で ほとんど古典に記載はありませんので現在では活用する鍼灸師は少ないですが、一部の古典記載では効能が、足痛、足の知覚異常、頭痛とあり、足指間を繋ぐ中央部の分岐点であるため、互いに影響を与えることができ、バランス調整点であると考えます。個人的には、八風穴は、五行で井木穴や井金穴であるため、陰陽の木の要素を持ち足指と下肢全ての筋肉の調整に関わっているのではないかと考えております。
また 八風穴1は、足の甲部との厚さも薄く、表皮一枚のところに位置し、脳に直接刺激を伝え、足の甲部にある行間穴21、内庭穴31、侠渓穴41、を刺激し大きく影響します。
磁性体JをインソールS1には貼りつけ、皮膚面に対して直接接触することで、下肢のデルマトームを参考に効果を説明することができ、 デルマトームとは 脊髄神経が支配する皮膚感覚の領域のことで痛みや痺れの部位と関連神経が示されて デルマトームからも筋肉低下の状況を診ることもできます。参考文献の経穴マップの162、163頁を参照。
デルマトームと東洋医学の経絡流注を比べると非常に近いものがあり、二者の関連付けて神経支配域による効果を説明でき、足及び足底部の刺激は、下肢全体を通り、仙骨、及び腰椎に繋がっていることがわかります。
例えば、膝が痛い場合、膝のどの部位が痛いかにより、経絡的に、また神経域を特定するかで、治療部位が変わってきます。経絡や神経の遠隔操作で、膝の痛みを和らげることが出来ます。故に膝の部位によって 足底や、腰や、膝の治療と合わせて行わなければ完治しにくく、膝のみの治療は対象療法で、全体的な太極治療が有効となることが理解できます。
故に鼻緒Hと足底の穴の磁気療法は、足関節、膝関節、腰椎、その他の脊髄の疾患にも影響しますので、足底穴の効果は、全身に及ぶことになり、効果は、腰椎4番、5番、仙骨1番の神経域にも影響しています。
この場合は、素霊先生の簡明不問診断法にあるように陽明胃経K3の影響から虚弱または、胃経絡のオーバーワークからくる諸疾患からくる諸症状で前記の(0018)参照。胃の状態に効果があるばかりでなく足の部位的には胃経絡K3、の通る膝関節正面やや外側の痛みには、効果があります。
効果は、実施例1と 実施例1の第変形例1との効果にあわせて胃腸の働きを活性化させ、特に糖尿病やそれに伴う精神疾患に効果があり、心身のバランスをとります。
この場合は、素霊先生の簡明不問診断法にあるように陽明胃経K3の影響から虚弱または、胆経経絡K4のオーバーワークからくる所疾患からくる諸症状で前記の(0018)参照。胆経絡の状態に効果があるばかりでなく足の部位的には胆経絡K4の通る膝関節外側よりの痛みや側面から腰に向けての腰痛には 効果があり、実施例1の効果にプラスできます。
この場合は、素霊先生の簡明不問診断法にあるように陽明胃経の影響から虚弱または、膀胱経絡のオーバーワークからくる所疾患からくる諸症状で前記の(0018)参照。膀胱経経絡の状態に効果があるばかりでなく足の部位的には胆経絡K4の通る膝関節後ろの痛みや腰に向けての腰痛に効果があり、実施例1の効果にプラスできます。
しっかりした安定感があり、足に重心を置くことだでき、このサンダルの場合、全体的効果があり、サンダルを履くことで 麻痺や、その他の疾病回復期のリハビリ治療や、東洋医学的療法を受ける場合、また中敷としてS1に実施例1の第7変形例を使用することで 穴の遠隔作用効果を加えることが出来ます。