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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023131382
(43)【公開日】2023-09-22
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/13 20060101AFI20230914BHJP
   H04L 67/52 20220101ALI20230914BHJP
   H04M 1/72457 20210101ALI20230914BHJP
   G09B 29/00 20060101ALI20230914BHJP
   G09B 29/10 20060101ALI20230914BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20230914BHJP
【FI】
G08G1/13
H04L67/52
H04M1/72457
G09B29/00 C
G09B29/10 A
H04M11/00 301
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022036104
(22)【出願日】2022-03-09
(71)【出願人】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100115048
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 康弘
(72)【発明者】
【氏名】木村 浩美
【テーマコード(参考)】
2C032
5H181
5K127
5K201
【Fターム(参考)】
2C032HC08
2C032HC11
2C032HC27
2C032HD03
2C032HD12
5H181AA06
5H181BB04
5H181FF04
5H181MA25
5H181MA40
5K127AA31
5K127CB11
5K127GE16
5K127HA11
5K127JA06
5K127JA14
5K127JA48
5K127JA57
5K127KA02
5K201AA10
5K201BA02
5K201BA19
5K201CB10
5K201CC04
5K201EC06
5K201ED04
(57)【要約】
【課題】プライバシーを保護しつつ、移動体の位置を通知する。
【解決手段】移動体の現在位置に関する情報を含む移動体位置情報を受信し、前記移動体の位置を表示する。前記移動体の位置を表示する際に、前記移動体位置情報と第1の位置とに基づいて、前記移動体の位置の表示の態様を、前記移動体の詳細な現在位置が特定できる態様と前記移動体の詳細な現在位置が特定できない態様との間で切り替える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体の現在位置に関する情報を含む移動体位置情報を受信する受信処理部と、
前記移動体の位置を表示する表示処理部と、を有し、
前記表示処理部は、前記移動体位置情報と第1の位置とに基づいて、前記移動体の位置の表示の態様を、前記移動体の詳細な現在位置が特定できる態様と前記移動体の詳細な現在位置が特定できない態様との間で切り替える、情報処理装置。
【請求項2】
前記情報処理装置は、前記移動体を利用するユーザに関連付けられている、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第1の位置は、前記ユーザの自宅に関連する位置である、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記表示処理部は、
前記移動体位置情報と前記第1の位置とが所定の条件を満たすならば、前記移動体の詳細な現在位置が特定できる態様で、前記移動体の位置を表示し、
前記移動体位置情報と前記第1の位置とが所定の条件を満たさないならば、前記移動体の詳細な現在位置が特定できない態様で、前記移動体の位置を表示する、請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記所定の条件は、前記移動体の位置の緯度経度と、前記第1の位置の緯度経度と、の差が、所定の範囲内であることである、請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記所定の条件は、前記移動体の位置と前記第1の位置との間の距離が、所定の値以下であることである、請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記情報処理装置の位置に関する情報を取得する装置位置情報取得部をさらに有し、
前記表示処理部は、前記情報処理装置の位置を、前記第1の位置とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記第1の位置を記憶する記憶部をさらに有する、請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記受信処理部は、前記移動体位置情報と前記第1の位置とを受信する、請求項1から8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
コンピュータにより実行される情報処理方法であって、
移動体の現在位置に関する情報を含む移動体位置情報を受信する受信処理工程と、
前記移動体の位置を表示する表示処理工程と、を有し、
前記表示処理工程において、前記移動体の位置の表示の態様は、前記移動体位置情報と第1の位置とに基づいて、前記移動体の詳細な現在位置が特定できる態様と前記移動体の詳細な現在位置が特定できない態様との間で切り替えられる、情報処理方法。
【請求項11】
請求項10に記載の情報処理方法を、コンピュータに実行させる情報処理プログラム。
【請求項12】
請求項11に記載の情報処理プログラムを記憶しているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
幼稚園や、保育園、デイケアなどの施設の送迎バスの位置を、幼稚園、保育園の園児やデイケアの施設利用者の保護者が使用する端末装置に配信することで、保護者が送迎バスの位置を確認することを可能にする技術がある(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-63466号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
送迎バスは、園児や施設利用者の自宅前まで送迎を行う場合がある。この場合、送迎バスの詳細な位置を端末装置に配信すると、自宅位置が、送迎バスの停車位置に基づいて、他の園児や施設利用者の保護者に特定されてしまう可能性がある。
【0005】
本発明が解決しようとする課題としては、プライバシーを保護しつつ、移動体の位置を通知することが一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、移動体の現在位置に関する情報を含む移動体位置情報を受信する受信処理部と、前記移動体の位置を表示する表示処理部と、を有し、前記表示処理部は、前記移動体位置情報と第1の位置とに基づいて、前記移動体の位置の表示の態様を、前記移動体の詳細な現在位置が特定できる態様と前記移動体の詳細な現在位置が特定できない態様との間で切り替える。
【0007】
請求項10に記載の発明は、コンピュータにより実行される情報処理方法であって、移動体の現在位置に関する情報を含む移動体位置情報を受信する受信処理工程と、前記移動体の位置を表示する表示処理工程と、を有し、前記表示処理工程において、前記移動体の位置の表示の態様は、前記移動体位置情報と第1の位置とに基づいて、前記移動体の詳細な現在位置が特定できる態様と前記移動体の詳細な現在位置が特定できない態様との間で切り替えられる。
【0008】
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の情報処理方法を、コンピュータに実行させる情報処理プログラム。
【0009】
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の情報処理プログラムを記憶している。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施例に係る情報処理装置100である。
図2】情報処理装置100を含む移動体情報配信システムを示す図である。
図3】制御部110を示す図である。
図4】表示処理部112による表示の態様の例を示す図である。
図5】情報処理装置100における処理動作の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の一実施形態に係る情報処理装置は、移動体の現在位置に関する情報を含む移動体位置情報を受信する受信処理部と、前記移動体の位置を表示する表示処理部と、を有し、前記表示処理部は、前記移動体位置情報と第1の位置とに基づいて、前記移動体の位置の表示の態様を、前記移動体の詳細な現在位置が特定できる態様と前記移動体の詳細な現在位置が特定できない態様との間で切り替える。このように、本実施形態では、移動体の位置と第1の位置とに基づいて、移動体の位置の表示の態様が切り替えられる。このため、本実施例では、例えば、第1の位置を複数の情報処理装置の各々に対して個別に設定することで、移動体の位置の表示の態様を情報処理装置ごとに切り替えることが可能になる。よって、本実施例では、一部の情報処理装置の利用者のみに、移動体の詳細な現在位置を通知することが可能であり、結果、プライバシーを保護しつつ、移動体の位置を通知することが可能である。
【0012】
前記情報処理装置は、前記移動体を利用するユーザに関連付けられているようにすると良い。前記第1の位置は、前記ユーザの自宅に関連する位置であるようにすると良い。このようにすることで、例えば、移動体を利用するユーザの自宅の近辺に移動体が存在するときにのみに、情報処理装置の利用者に移動体の詳細な位置を通知することが可能になる。
【0013】
前記表示処理部は、前記移動体位置情報と前記第1の位置とが所定の条件を満たすならば、前記移動体の詳細な現在位置が特定できる態様で、前記移動体の位置を表示し、前記移動体位置情報と前記第1の位置とが所定の条件を満たさないならば、前記移動体の詳細な現在位置が特定できない態様で、前記移動体の位置を表示するようにすると良い。前記所定の条件は、前記移動体の位置の緯度経度と、前記第1の位置の緯度経度と、の差が、所定の範囲内であることであるようにすると良い。このようにすることで、第1の位置の近辺に移動体が存在するときにのみに、情報処理装置の利用者に移動体の詳細な現在位置を通知することが可能になる。
【0014】
前記所定の条件は、前記移動体の位置と前記第1の位置との間の距離が、所定の値以下であることであるようにしても良い。このようにすることでも、第1の位置の近辺に移動体が存在するときにのみに、情報処理装置の利用者に移動体の詳細な現在位置を通知することが可能になる。
【0015】
前記情報処理装置の位置に関する情報を取得する装置位置情報取得部をさらに有し、前記表示処理部は、前記情報処理装置の位置を、前記第1の位置とするようにしても良い。このようにすることで、例えば、情報処理装置の近辺に移動体が存在するときのみに、情報処理装置の利用者に移動体の詳細な現在位置を通知することが可能になる。
【0016】
前記第1の位置を記憶する記憶部をさらに有するようにすると良い。前記受信処理部は、前記移動体位置情報と前記第1の位置とを受信するようにしても良い。このようにすることで、悪意のユーザに移動体の詳細な現在位置が知られることを防ぐことが可能になる。
【0017】
また、本発明の一実施形態にかかる情報処理方法は、コンピュータにより実行される情報処理方法であって、移動体の現在位置に関する情報を含む移動体位置情報を受信する受信処理工程と、前記移動体の位置を表示する表示処理工程と、を有し、前記表示処理工程において、前記移動体の位置の表示の態様は、前記移動体位置情報と第1の位置とに基づいて、前記移動体の詳細な現在位置が特定できる態様と前記移動体の詳細な現在位置が特定できない態様との間で切り替えられる。このように、本実施形態では、移動体の位置と第1の位置とに基づいて、移動体の位置の表示の態様が切り替えられる。このため、本実施例では、例えば、第1の位置を複数の情報処理装置の各々に対して個別に設定することで、移動体の位置の表示の態様を情報処理装置ごとに切り替えることが可能になる。よって、本実施例では、一部の情報処理装置の利用者のみに、移動体の詳細な現在位置を通知することが可能であり、結果、プライバシーを保護しつつ、移動体の位置を通知することが可能である。
【0018】
また、本発明の一実施形態に係る情報処理プログラムは、上記の情報処理方法を、コンピュータに実行させる。このため、本実施形態では、コンピュータを用いて、プライバシーを保護しつつ、移動体の位置を通知することが可能である。
【0019】
また、本発明の一実施形態に係るコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、上記の情報処理プログラムを記憶している。このようにすることで、上記の情報処理プログラムを、機器に組み込む以外にも単体で流通することが可能になり、バージョンアップ等を容易に行うことが可能になる。
【実施例0020】
<情報処理装置100>
図1は、本実施例に係る情報処理装置100を示す図である。情報処理装置100は、制御部110と、記憶部120と、通信部130と、表示部140と、位置情報取得部150と、を有する。情報処理装置100は、例えば、スマートフォンやパーソナルコンピュータなどの端末装置である。
【0021】
制御部110は、例えば、コンピュータにより構成される。記憶部120は、ハードディスクや、メモリなどの情報を記憶するための記憶装置である。通信部130は、他の装置と情報の送受信を行うための通信装置である。表示部140は、ディスプレイなどの情報を表示するための表示装置である。位置情報取得部150は、GPS(Global Positioning System)を含むGNSS(Global Navigation Satellite System)を構成する衛星から発信された信号を受信するアンテナなどの位置情報を取得するための装置である。
【0022】
図2は、情報処理装置100を含む移動体情報配信システムを示す図である。移動体情報配信システムは、図2(A)に示すように、複数の情報処理装置100と、移動体Mに設置された車載器200(例えば、ドライブレコーダや、ナビゲーションシステム、スマートフォン)と、を有するようにしても良いし、図2(B)に示すように、複数の情報処理装置100、車載器200に加え、サーバ装置300を有するようにしても良い。
【0023】
図3は、制御部110を示す図である。受信処理部111と、表示処理部112と、を有する。
【0024】
受信処理部111は、移動体の現在位置に関する情報を含む移動体位置情報を受信する。例えば、図2(A)に示した例では、受信処理部111は、通信部120による車載器200との通信により、移動体位置情報を、車載器200から受信する。また、例えば、図2(A)に示した例では、受信処理部111は、通信部120によるサーバ装置300との通信により、車載器200からの移動位置情報を、サーバ装置300を介して受信する。
【0025】
表示処理部112は、移動体Mの位置を表示部140に表示する。このとき、表示処理部112は、移動体位置情報と第1の位置とに基づいて、移動体Mの位置の表示の態様を、移動体Mの詳細な現在位置が特定できる態様と移動体Mの詳細な現在位置が特定できない態様との間で切り替える。第1の位置は、複数の情報処理装置100の各々に個別に対して設定された位置であり、例えば、情報処理装置100の利用者の自宅に関連する位置などの情報処理装置100の利用者のプライバシーに係る位置である。
【0026】
図4は、表示処理部112による表示の態様の例を示す図である。表示処理部112は、図4に示すように、移動体Mの位置として、移動体Mの地図上での位置を表示するようにすると良い。図4(A)は、移動体Mの詳細な現在位置が特定できる態様の例であり、図4(B)、(C)、(D)は、移動体Mの詳細な現在位置が特定できない態様の例である。
【0027】
図4(A)に示した例では、矢印Aが移動体Mの現在位置を指しており、この表示より、情報処理装置100の利用者は、移動体Mの詳細な現在位置を特定でき、移動体Mの詳細な現在位置を知ることができる。一方、図4(B)、(C)、(D)に示した例では、移動体Mが存在する領域(円Cや領域S)が示されており、この表示により、情報処理装置100の利用者は、移動体Mの詳細な現在位置を特定できないが、移動体Mのおおまかな位置を知ることができる。なお、図4(A)、(B)、(C)、(D)に記載された黒丸は移動体200の位置を示すために記載したものであり、端末装置200には表示されない。
【0028】
このとき、移動体Mが存在する領域を、図4(B)、(C)に示すような、移動体Mの位置を含む半径Rの円Cで表示するようにすると良い。このとき、図4(B)に示すように、移動体Mの位置が円Cの中心に位置するようにしても良いし、図4(C)に示すように、移動体Mの位置が円Cの中心からずれた位置に位置するようにしても良い。また、移動体Mが存在する領域を、図4(D)に示すような、移動体Mの位置を含む円形以外の形状の領域Sで表示するようにしても良い。
【0029】
また、表示処理部112は、移動体Mの詳細な現在位置を特定できる態様として、移動体Mの現在位置の住所のテキストによる表示を行うようにしても良い。表示処理部112は、住所の表示として、住所の全体を表示しても良いし、住所の一部(例えば、町名や「文京区駒込二丁目付近」)を表示しても良い。このとき、表示処理部112は、住所のテキストによる表示のみをしても良いし、住所のテキストによる表示に加え、移動体Mの地図上での位置の表示(例えば、図4(A)に示した表示)も行うようにしても良い。
【0030】
このように、本実施例では、移動体の位置と第1の位置とに基づいて、移動体の位置の表示の態様が切り替えられる。このため、本実施例では、例えば、第1の位置を複数の情報処理装置の各々に対して個別に設定することで、移動体の位置の表示の態様を情報処理装置ごとに切り替えることが可能になる。よって、本実施例では、一部の情報処理装置の利用者のみに、移動体の詳細な現在位置を通知することが可能であり、結果、プライバシーを保護しつつ、移動体の位置を通知することが可能である。
【0031】
移動体Mは、複数のユーザが利用する移動体であり、例えば、幼稚園や、保育園、デイケアなどの施設の送迎バスである。このとき、複数の情報処理装置100の各々は、複数のユーザのうちの一以上のユーザに関連付けられており、例えば、その関連付けられたユーザ(例えば、送迎バスに乗る幼稚園、保育園の園児やデイケアの施設利用者)の保護者が利用する端末装置である。このとき、第1の位置は、例えば、情報処理装置100が関連付けられたユーザの自宅に関連する位置(自宅や、自宅前の道路、自宅近くの集合場所)である。このようにすることで、例えば、移動体を利用するユーザの自宅の近辺に移動体が存在するときにのみに、情報処理装置の利用者に移動体の詳細な位置を通知することが可能になる。
【0032】
<表示の切り替え>
表示処理部112は、例えば、移動体位置情報と第1の位置とが所定の条件を満たすならば、移動体Mの詳細な現在位置が特定できる態様で、移動体Mの位置を表示し、移動体位置情報と第1の位置とが所定の条件を満たさないならば、移動体Mの詳細な現在位置が特定できない態様で、移動体Mの位置を表示するようにすると良い。このとき、所定の条件は、例えば、「移動体Mの位置の緯度経度と、第1の位置の緯度経度と、の差が、所定の範囲内である」との条件とすると良い。このようにすることで、第1の位置の近辺に移動体が存在するときにのみに、情報処理装置の利用者に移動体の詳細な現在位置を通知することが可能になる。
【0033】
緯度の差が一秒であるときの距離は、地球上のいずれの位置においても同じあるが、経度の差が一秒であるときの距離は、赤道上で一番長く、経度が大きくなるにつれ、短くなっていく。そこで、上記所定の範囲は、経度に基づいて変化させるようにすると良い。
【0034】
また、所定の条件は、「移動体Mの位置と第1の位置との間の距離が、所定の値以下である」との条件にしても良い。このようにすることでも、第1の位置の近辺に移動体が存在するときにのみに、情報処理装置の利用者に移動体の詳細な現在位置を通知することが可能になる。
【0035】
<第1の位置>
第1の位置は、記憶部120にあらかじめ記憶しておくと良い。しかしながら、このとき、悪意のユーザが、他のユーザの自宅位置を特定するなどの悪意の目的で、記憶部120に第1の位置を書き換えてしまう可能性がある。
【0036】
そこで、受信処理部111は、車載器200やサーバ装置300から、移動体位置情報に加え、第1の位置に関する情報も受信するようにしても良い。そして、表示処理部120は、この受信された第1の位置と、記憶部120に記憶部120に記憶された第1の位置と、を比較するようにすると良い。そして、受信処理部111は、例えば、この受信された第1の位置と、記憶部120に記憶部120に記憶された第1の位置と、が一致するときのみに、移動体Mの位置を表示部140に表示するようにすると良い。このようにすることで、悪意のユーザに移動体の詳細な現在位置が知られることを防ぐことが可能になる。
【0037】
また、第1の位置は、移動体取得部150により取得された情報処理装置100の位置であっても良い。このようにすることで、例えば、情報処理装置の近辺に移動体が存在するときのみに、情報処理装置の利用者に移動体の詳細な現在位置を通知することが可能になる。
【0038】
<情報処理装置100における処理動作>
図5は、情報処理装置100における処理動作の一例である。図5に示した処理動作は、例えば、受信処理部111が移動体位置情報を受信するごとに行うようにすると良い。また、図5に示した処理動作は、所定時間間隔で行うようにしても良い。
【0039】
移動体位置情報と第1の位置とが所定の条件を満たすならば(ステップS501)、表示処理部112は、移動体Mの詳細な現在位置が特定できる態様で、移動体Mの位置を表示する(ステップS502、YES)。移動体位置情報と第1の位置とが所定の条件を満たさないならば(ステップS502、NO)、移動体Mの詳細な現在位置が特定できない態様で、移動体Mの位置を表示する(ステップS503)。
【0040】
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に記載した本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更が可能である。
【符号の説明】
【0041】
100 情報処理装置
110 制御部
111 受信処理部
112 表示処理部
120 記憶部
130 通信部
140 表示部
150 位置情報取得部
200 車載器
300 サーバ装置
図1
図2
図3
図4
図5