(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023131388
(43)【公開日】2023-09-22
(54)【発明の名称】積層吸音材
(51)【国際特許分類】
B32B 5/24 20060101AFI20230914BHJP
A47C 27/12 20060101ALI20230914BHJP
G10K 11/162 20060101ALI20230914BHJP
【FI】
B32B5/24 101
A47C27/12 E
G10K11/162
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022036118
(22)【出願日】2022-03-09
(71)【出願人】
【識別番号】000005887
【氏名又は名称】三井化学株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123788
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 昭夫
(74)【代理人】
【識別番号】100127454
【弁理士】
【氏名又は名称】緒方 雅昭
(72)【発明者】
【氏名】雑賀 勇一郎
(72)【発明者】
【氏名】村瀬 真央
(72)【発明者】
【氏名】中島 友則
【テーマコード(参考)】
3B096
4F100
5D061
【Fターム(参考)】
3B096AB09
3B096AD04
4F100AG00B
4F100AJ02B
4F100AK04A
4F100AK04D
4F100AK07A
4F100AK07D
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4F100AK41D
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4F100DG01B
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4F100DG15A
4F100DG15D
4F100DJ01C
4F100GB71
4F100GB81
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4F100JD02C
4F100JD02D
4F100JH01
4F100JK13
4F100YY00A
4F100YY00B
4F100YY00C
4F100YY00D
5D061AA22
5D061AA23
5D061BB21
(57)【要約】
【課題】家具や寝具に好適に用いることができ、低周波域における吸音率が大きい積層吸音材を提供する。
【解決手段】流れ抵抗が1×10
6Ns/m
4以上9×10
6Ns/m
4以下で厚さが0.1mm以上0.3mm以下のSMS不織布が2枚以上5枚以下重ね合わせられた第1層部分1と、流れ抵抗が1×10
6Ns/m
4以上6×10
6Ns/m
4以下の織布またはクロス生地からなる第2層部分2と、流れ抵抗が0.1×10
4Ns/m
4以上3×10
4Ns/m
4以下の発泡体からなる第3層部分3とが、音源に対向する側から第1層部分1、第2層部分2、第3層部分3の順番に積層され、第1層部分1の総厚さは0.2mm以上1.5mm以下、第2層部分2の厚さは0.1mm以上1.0mm以下、第3層部分3の厚さは10mm以上40mm以下であり、これらの厚さの合計は10mm以上50mm以下である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流れ抵抗が1×106Ns/m4以上9×106Ns/m4以下で厚さが0.1mm以上0.3mm以下のSMS不織布が2枚以上5枚以下重ね合わせられて形成された第1層部分と、流れ抵抗が1×106Ns/m4以上6×106Ns/m4以下の織布またはクロス生地からなる第2層部分と、流れ抵抗が0.1×104Ns/m4以上3×104Ns/m4以下の発泡体からなる第3層部分とが、音源に対向する側から前記第1層部分、前記第2層部分、前記第3層部分の順番に積層されており、
前記第1層部分の総厚さは0.2mm以上1.5mm以下、前記第2層部分の厚さは0.1mm以上1.0mm以下、前記第3層部分の厚さは10mm以上40mm以下であり、
前記第1層部分と前記第2層部分と前記第3層部分との厚さの合計は10mm以上50mm以下であることを特徴とする積層吸音材。
【請求項2】
前記第1層部分は3枚以上5枚以下のSMS不織布が重ね合わせられて形成されている、請求項1に記載の積層吸音材。
【請求項3】
前記第1層部分は、ポリエステル、ポリエチレン、またはポリプロピレンからなる、請求項1または2に記載の積層吸音材。
【請求項4】
前記第1層部分はポリプロピレンからなる、請求項3に記載の積層吸音材。
【請求項5】
前記第2層部分は、ポリエステル、綿、ポリエステルと綿の混紡、アクリル、ナイロン、アラミド、ガラス繊維、または合成繊維からなるツイル生地、平織り生地、または繻子織り生地からなる、請求項1から4のいずれか1項に記載の積層吸音材。
【請求項6】
前記第2層部分はツイル生地からなる、請求項5に記載の積層吸音材。
【請求項7】
前記第3層部分は、ポリウレタンフォームからなる、請求項1から6のいずれか1項に記載の積層吸音材。
【請求項8】
前記第1層部分が、前記第2層部分および前記第3層部分を包み込んでおり、音源に対向する側から前記第1層部分、前記第2層部分、前記第3層部分、前記第1層部分の順番に積層されている、請求項1から7のいずれか1項に記載の積層吸音材。
【請求項9】
家具または寝具に取り付けられる、請求項1から8のいずれか1項に記載の積層吸音材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は積層吸音材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建物や乗物等における騒音対策として吸音材が用いられている。特許文献1には、通気性材料からなる第1の層と、第1の層よりも流れ抵抗が大きく厚さが小さい通気性材料からなる第2の層と、第2の層よりも流れ抵抗が大きく厚さが小さい通気性材料からなる第3の層と、を有し、総厚さが10mm以上かつ50mm以下である積層吸音材が開示されている。
【0003】
特許文献2には、平均繊維径0.3~7μm、目付け1~40g/m2のメルトブロー極細繊維層を少なくとも1層含む不織布面材と、連続気泡樹脂発泡体層とを接合してなり、厚さが5~50mm、目付けが50~475g/m2未満であって、JIS-1405に準拠する垂直入射の測定法において不織布面材側から入射する音の周波数1000Hz、1600Hz、2000Hz、2500Hz、3150Hz、及び4000Hzにおける吸音率がいずれも40%以上である複合吸音材が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-126901号公報
【特許文献2】特開2019-43014号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1,2に開示されているような吸音材において、人の声の周波数帯を含む低周波域における吸音率をより向上させるためには、厚さを厚くすることが必要である。建物や乗物の壁に取り付けられる吸音材において、厚さをある程度厚くすることは可能である。しかし、吸音材を家具や寝具に取り付ける場合には、厚さおよび重量の増大は問題になる。また、特許文献1に開示されているような1枚当たりの厚さが大きい不織布を有する吸音材を家具や寝具に取り付けることは、変形する可能性があるため好ましくない。
【0006】
そこで、本発明の目的は、家具や寝具に好適に用いることができ、低周波域における吸音率が大きい積層吸音材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の積層吸音材は、流れ抵抗が1×106Ns/m4以上9×106Ns/m4以下で厚さが0.1mm以上0.3mm以下のSMS不織布が2枚以上5枚以下重ね合わせられて形成された第1層部分と、流れ抵抗が1×106Ns/m4以上6×106Ns/m4以下の織布またはクロス生地からなる第2層部分と、流れ抵抗が0.1×104Ns/m4以上3×104Ns/m4以下の発泡体からなる第3層部分とが、音源に対向する側から前記第1層部分、前記第2層部分、前記第3層部分の順番に積層されており、前記第1層部分の総厚さは0.2mm以上1.5mm以下、前記第2層部分の厚さは0.1mm以上1.0mm以下、前記第3層部分の厚さは10mm以上40mm以下であり、前記第1層部分と前記第2層部分と前記第3層部分との厚さの合計は10mm以上50mm以下であることを特徴とする。
前記第1層部分は3枚以上5枚以下のSMS不織布が重ね合わせられて形成されていてよい。
前記第1層部分は、ポリエステル、ポリエチレン、またはポリプロピレンからなるものであってよい。より好ましくは、前記第1層部分はポリプロピレンからなるものであってよい。
前記第2層部分は、ポリエステル、綿、ポリエステルと綿の混紡、アクリル、ナイロン、アラミド、ガラス繊維、または合成繊維からなるツイル生地、平織り生地、または繻子織り生地からなるものであってよい。より好ましくは、前記第2層部分はツイル生地からなるものであってよい。
前記第3層部分は、ポリウレタンフォームからなるものであってよい。
前記第1層部分が、前記第2層部分および前記第3層部分を包み込んでおり、音源に対向する側から、前記第1層部分、前記第2層部分、前記第3層部分、前記第1層部分の順番に積層されていてもよい。
この積層吸音材は、家具または寝具に取り付けられてよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によると、家具や寝具に好適に用いることができ、低周波域における吸音率が大きい積層吸音材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態の積層吸音材の断面図である。
【
図2】本発明の積層吸音材を座椅子に取り付けた状態を示す斜視図である。
【
図3】本発明の積層吸音材をマットレスに取り付けた状態を示す斜視図である。
【
図4】本発明の他の実施形態の積層吸音材の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に本発明の一実施形態の積層吸音材4の断面図を示している。本実施形態の積層吸音材4は、第1層部分1と第2層部分2と第3層部分3とが、この順番に積層されたものである。
図1に模式的に示すように、積層吸音材4の使用時には、吸音すべき音を発する音源Sに対して第1層部分1が対向するような位置関係で、様々な物品(家具や寝具など)Aの表面に積層吸音材4が取り付けられる。第1層部分1は、流れ抵抗が1×10
6Ns/m
4以上9×10
6Ns/m
4以下で厚さが0.1mm以上0.3mm以下のSMS不織布が複数枚重ね合わせられて形成されている。SMS不織布は2枚以上5枚以下重ね合わせられていることが好ましく、3枚以上5枚以下重ね合わせられていることがより好ましい。SMS不織布は、1対のスパンボンド不織布の間にメルトブローン不織布が挟まれた構成の不織布であり、一例としては、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等からなる。より好ましくは、SMS不織布はポリプロピレンからなる。なお、流れ抵抗はISO 9053に準拠して測定される値である。
【0011】
第2層部分2は、流れ抵抗が1×106Ns/m4以上6×106Ns/m4以下の織布またはクロス生地からなる。第2層部分2は、例えば、ポリエステル、綿、ポリエステルと綿の混紡、アクリル、ナイロン、アラミド、ガラス繊維、または合成繊維等からなるツイル生地(綾織)、平織り生地、または繻子織り生地であってよい。より好ましくは、第2層部分2はツイル生地(綾織)である。
【0012】
第3層部分3は、流れ抵抗が0.1×104Ns/m4以上3×104Ns/m4以下の発泡体(一例としてはポリウレタンフォーム)からなる。
【0013】
第1層部分1の総厚は0.2mm以上1.5mm以下であり、第2層部分2の厚さは0.1mm以上1.0mm以下であり、第3層部分3の厚さは10mm以上40mm以下である。音源に対向する側から、第1層部分1、第2層部分2、第3層部分3の順番に積層されることにより積層吸音材4が構成されており、積層吸音材4の厚さ、すなわち、第1層部分1と第2層部分2と第3層部分3との厚さの合計は10mm以上50mm以下である。
【0014】
この積層吸音材4の用途としては、
図2に示すような座椅子5、椅子、座布団、ソファー、ソファークッション、シートクッション等の家具や、
図3に示すマットレス6、枕、掛け布団、敷布団、ベッド、ベッドマット、クッション等の寝具の表面に取り付けて吸音効果を発揮することに特に適している。
【0015】
本実施形態の積層吸音材4は、人の声の周波数帯を含む低周波域における吸音率が良好で、低周波数から高周波数に至る幅広い周波数帯域において高い吸音性能を発揮することができる。これは、発泡体(例えばポリウレタンフォーム)からなる第3層部分3の表面に、表皮材となる第1層部分1および第2層部分2(例えばSMS不織布およびツイル織布)が配置されることで、流れ抵抗値が増大するからである。その結果、積層吸音材4全体の厚さを増大することなく、波長が長い音波(低周波数の音波)の吸音性が特に向上する。また、発泡体(例えばポリウレタンフォーム)からなる第3層部分3の表面に、第2層部分2(例えばツイル織布)と、第1層部分1を構成する複数枚のSMS不織布とを積層した構造により、適度な押し柔らかさを実現し、家具や寝具に適した反発力を達成することができる。しかも、積層吸音材4全体の厚さを増大しないため、あまり軽量化の妨げにならない。また、外表面、すなわち音源に対向する側の表面に配置されている第1層部分1を構成するSMS不織布の意匠性を高めることにより、家具や寝具としての意匠性を損なうことがない。
【0016】
前述したように、本発明の積層吸音材4は、第1層部分1の少なくとも一部と、第2層部分2と、第3層部分3とが、音源Sに対向する側からこの順番通りに積層されている。本発明の他の実施形態として、
図4に模式的に示すように、第2層部分2および第3層部分3を第1層部分1によって包み込むような構成にすることもできる。その場合、第1層部分1が実質的に袋状の構成になり、音源Sに対向する側から、第1層部分1、第2層部分2、第3層部分3、第1層部分1の順番に並ぶ積層状態になる。図示しないが、袋状の第1層部分1には、内部に第2層部分2と第3層部分3とを挿入するための入口部が設けられている。具体的には、袋状の第1層部分にスリット状の入口部が設けられていてもよく、第2層部分2と第3層部分3を挟んで重ね合わせられた第1層部分の側方が全面的に開放されることにより入口部が構成されていてもよい。
【0017】
本発明の積層吸音材のより詳細な実施例と、それと対比するための比較例について以下に説明する。以下に示す実施例および比較例において用いられた各材料の特性を表1に示す。
【0018】
【0019】
以下に示す実施例および比較例の積層吸音材について、吸音性と押し柔らかさとを判定した。表2および表3に示す積層吸音材の吸音性は、JIS A 1409:1998に準拠して残響室法吸音率で評価した結果である。残響室法吸音率の数値が大きいほど吸音性が高く、500Hz以上1000Hz以下の周波数の音に対する残響室法吸音率が0.9以上である場合、および2000Hz以上5000Hz以下の周波数の音に対する残響室法吸音率が0.6以上である場合を、吸音性が良好(〇)であると判定し、それ未満を不良(×)と判定した。積層吸音材の押し柔らかさは、積層吸音材上に1kgの錘を載せて、積層吸音材の沈み込みが止まるまでにかかった時間を計測した。その時間が10秒以上である場合を良好(〇)と判定し、5秒以上10秒未満である場合をやや不良(△)と判定し、5秒未満である場合を不良(×)と判定した。
【0020】
[実施例1]
実施例1として、前述した本発明の一実施形態の積層吸音材4を作成した。具体的には、表1に示すポリプロピレン製SMS不織布を3枚重ね合わせて第1層部分1を構成し、表1に示すツイル織布を用いて第2層部分2を構成し、表1に示す第1のポリウレタンフォームを用いて第3層部分3を構成した。こうして構成された実施例1の積層吸音材4の目付と、厚さと、残響室法吸音率およびその判定結果と、押し柔らかさの判定結果とを表2に示す。
【0021】
【0022】
[実施例2]
実施例2として、前述した本発明の一実施形態の積層吸音材4を作成した。具体的には、表1に示すポリプロピレン製SMS不織布を4枚重ね合わせて第1層部分1を構成し、表1に示すツイル織布を用いて第2層部分2を構成し、表1に示す第1のポリウレタンフォームを用いて第3層部分3を構成した。こうして構成された実施例2の積層吸音材4の目付と、厚さと、残響室法吸音率およびその判定結果と、押し柔らかさの判定結果とを表2に示す。
【0023】
[実施例3]
実施例3として、前述した本発明の一実施形態の積層吸音材4を作成した。具体的には、表1に示すポリプロピレン製SMS不織布を3枚重ね合わせて第1層部分1を構成し、表1に示すツイル織布を用いて第2層部分2を構成し、表1に示す第2のポリウレタンフォームを用いて第3層部分3を構成した。こうして構成された実施例3の積層吸音材4の目付と、厚さと、残響室法吸音率およびその判定結果と、押し柔らかさの判定結果とを表2に示す。
【0024】
[比較例1]
比較例1として、図示しないが、第3層部分に相当する表1に示す第1のポリウレタンフォームのみからなる吸音材を構成した。この吸音材の目付と、厚さと、残響室法吸音率およびその判定結果と、押し柔らかさの判定結果とを表3に示す。
【0025】
【0026】
[比較例2]
比較例2として、図示しないが、第2層部分に相当する表1に示すツイル織布と、第3層部分に相当する表1に示す第1のポリウレタンフォームを積層して積層吸音材を構成した。この積層吸音材の目付と、厚さと、残響室法吸音率およびその判定結果と、押し柔らかさの判定結果とを表3に示す。
【0027】
[比較例3]
比較例3として、図示しないが、第2層部分に相当する表1に示すツイル織布を2枚重ね合わせ、さらに第3層部分に相当する表1に示す第1のポリウレタンフォームを積層して積層吸音材を構成した。この積層吸音材の目付と、厚さと、残響室法吸音率およびその判定結果と、押し柔らかさの判定結果とを表3に示す。
【0028】
[比較例4]
比較例4として、図示しないが、第1層部分に相当する表1に示すポリプロピレン製SMS不織布を2枚重ね合わせ、さらに第3層部分に相当する表1に示す第1のポリウレタンフォームを積層して積層吸音材を構成した。この積層吸音材の目付と、厚さと、残響室法吸音率およびその判定結果と、押し柔らかさの判定結果とを表3に示す。
【0029】
[比較例5]
比較例5として、図示しないが、第2層部分に相当する表1に示すツイル織布と、ポリプロピレン製メルトブローン不織布と、第3層部分に相当する表1に示す第3のポリウレタンフォームを積層して積層吸音材を構成した。この積層吸音材の目付と、厚さと、残響室法吸音率およびその判定結果と、押し柔らかさの判定結果とを表3に示す。
【0030】
[結果]
表2を参照すると、本発明の実施例1~3はいずれも吸音性および押し柔らかさのいずれも良好であった。それに対し、比較例1~5はいずれも吸音性が不良であり、特に比較例1,5は、押し柔らかさも不良であった。このことから、本発明の構成によると、十分な吸音性を有しつつ、家具や寝具の表面に適した押し柔らかさが得られ、しかも厚さがさほど厚くないため、小型化および軽量化の妨げにならず、積層吸音材の変形のおそれも小さい。
【符号の説明】
【0031】
1 第1層部分
2 第2層部分
3 第3層部分
4 積層吸音材
5 座椅子(家具)
6 マットレス(寝具)
A 物品
S 音源