(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023131455
(43)【公開日】2023-09-22
(54)【発明の名称】在庫管理装置、在庫管理方法、及び、在庫管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/087 20230101AFI20230914BHJP
【FI】
G06Q10/08 330
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022036231
(22)【出願日】2022-03-09
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森下 壮一
(72)【発明者】
【氏名】有賀 圭悟
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】店舗毎の仕入原価を簡単かつ迅速に算出する。
【解決手段】代表店舗及び前記代表店舗の従属店舗で取り扱う商品の在庫管理を行う在庫管理装置であって、売上率算出部が、代表店舗における商品の売上実績、及び、従属店舗における商品の売上実績に基づいて、代表店舗及び従属店舗における商品の売上率をそれぞれ算出する。仕入理論値算出部は、代表店舗における商品の仕入実績値に代表店舗の売上率を乗算処理することで、代表店舗の仕入原価の予測値となる代表店舗用仕入理論値を算出する。また、代表店舗における商品の仕入実績値に従属店舗の売上率を乗算処理することで、従属店舗の仕入原価の予測値となる従属店舗用仕入理論値を算出する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
代表店舗及び前記代表店舗の従属店舗で取り扱う商品の在庫管理を行う在庫管理装置であって、
前記代表店舗における前記商品の売上実績、及び、前記従属店舗における前記商品の売上実績に基づいて、前記代表店舗及び前記従属店舗における前記商品の売上率をそれぞれ算出する売上率算出部と、
前記代表店舗における前記商品の仕入実績値に前記代表店舗の売上率を乗算処理することで、前記代表店舗の仕入原価の予測値となる代表店舗用仕入理論値を算出すると共に、前記代表店舗における前記商品の仕入実績値に前記従属店舗の売上率を乗算処理することで、前記従属店舗の仕入原価の予測値となる従属店舗用仕入理論値を算出する仕入理論値算出部と、
を有する在庫管理装置。
【請求項2】
前記代表店舗における前記商品の棚卸実績値に前記代表店舗の売上率を乗算処理することで、前記代表店舗の棚卸値の予測値となる代表店舗用棚卸理論値を算出すると共に、前記代表店舗における前記商品の棚卸実績値に前記従属店舗の売上率を乗算処理することで、前記従属店舗の棚卸値の予測値となる従属店舗用棚卸理論値を算出する棚卸理論値算出部を、さらに備えること、
を特徴とする請求項1に記載の在庫管理装置。
【請求項3】
前記商品毎の前記代表店舗用仕入理論値、前記従属店舗用仕入理論値、前記代表店舗用棚卸理論値及び前記従属店舗用棚卸理論値を含む分析データを出力する出力制御部を、さらに備えること、
を特徴とする請求項2に記載の在庫管理装置。
【請求項4】
前記売上率算出部は、前記代表店舗における前記商品の売上実績を、前記代表店舗における前記商品の売上実績と前記従属店舗における前記商品の売上実績との加算値で除算処理した値を、前記代表店舗の前記売上率として算出し、基準となる売上率から前記代表店舗の前記売上率を減算した値を、前記従属店舗の前記売上率として算出すること、
を特徴とする請求項1から請求項3のうち、いずれか一項に記載の在庫管理装置。
【請求項5】
代表店舗及び前記代表店舗の従属店舗で取り扱う商品の在庫管理を行う在庫管理装置の在庫管理方法であって、
売上率算出部が、前記代表店舗における前記商品の売上実績、及び、前記従属店舗における前記商品の売上実績に基づいて、前記代表店舗及び前記従属店舗における前記商品の売上率をそれぞれ算出する売上率算出ステップと、
仕入理論値算出部が、前記代表店舗における前記商品の仕入実績値に前記代表店舗の売上率を乗算処理することで、前記代表店舗の仕入原価の予測値となる代表店舗用仕入理論値を算出すると共に、前記代表店舗における前記商品の仕入実績値に前記従属店舗の売上率を乗算処理することで、前記従属店舗の仕入原価の予測値となる従属店舗用仕入理論値を算出する仕入理論値算出ステップと、
を有する在庫管理方法。
【請求項6】
代表店舗及び前記代表店舗の従属店舗で取り扱う商品の在庫管理を行うようにコンピュータを機能させる在庫管理プログラムであって、
前記コンピュータを、
前記代表店舗における前記商品の売上実績、及び、前記従属店舗における前記商品の売上実績に基づいて、前記代表店舗及び前記従属店舗における前記商品の売上率をそれぞれ算出する売上率算出部と、
前記代表店舗における前記商品の仕入実績値に前記代表店舗の売上率を乗算処理することで、前記代表店舗の仕入原価の予測値となる代表店舗用仕入理論値を算出すると共に、前記代表店舗における前記商品の仕入実績値に前記従属店舗の売上率を乗算処理することで、前記従属店舗の仕入原価の予測値となる従属店舗用仕入理論値を算出する仕入理論値算出部として機能させること、
を特徴とする在庫管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、在庫管理装置、在庫管理方法、及び、在庫管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
今日において、複合店舗での販売を行っており、かつ、各店舗で共通する商品及び材料を扱っている企業において、各店舗で商品及び材料の発注(仕入)は行わず、代表店舗がまとめて自店舗及び各店舗分の発注(仕入)を行う場合がある。この場合、商品及び材料は、代表店舗により共通の在庫場所に保管され在庫管理されている場合が多い。
【0003】
在庫管理に関しては、例えば特許文献1(特開2021-028768号公報)に、在庫処理に必要な情報を効率よく一覧できる帳票を提供することを目的とした在庫管理システムが開示されている。
【0004】
この在庫管理システムは、同種の商品を販売する複数の小売店舗に対して、商品の在庫を一元管理する在庫管理システムであり、マスタデータの格納部と、商品の販売に伴って変動する個別データの記憶部とを有する。生成部は、複数の小売店舗のうち、特定の店舗と所定期間の個別データとを記憶部から読み出すと共に、格納部に格納されているマスタデータに基づいて、特定の店舗の在庫一覧表を生成する。表示部は、生成された在庫一覧表を表示する。
【0005】
この在庫一覧表は、仕入先別に商品の画像を有する一つの商品表示欄に対し、商品の価格欄、商品の仕入履歴欄、特定店舗の在庫欄、複数の小売店舗の売上数量及び在庫数量を表示する各店舗状況欄を対応させた商品毎の在庫表示群を、それぞれ対比可能に同一形式で並列させて表示する。これにより、在庫処理に必要な情報を効率よく一覧可能な帳票を提供できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、従来は、表計算ソフトウェア等を用いて店舗毎に仕入原価を算出していたため、仕入原価を算出に、多くの人的負荷及び時間を要する問題があった。
【0008】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、店舗毎の仕入原価を簡単かつ迅速に算出可能とした在庫管理装置、在庫管理方法、及び、在庫管理プログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る在庫管理装置は、代表店舗及び代表店舗の従属店舗で取り扱う商品の在庫管理を行う在庫管理装置であって、代表店舗における商品の売上実績、及び、従属店舗における商品の売上実績に基づいて、代表店舗及び従属店舗における商品の売上率をそれぞれ算出する売上率算出部と、代表店舗における商品の仕入実績値に代表店舗の売上率を乗算処理することで、代表店舗の仕入原価の予測値となる代表店舗用仕入理論値を算出すると共に、代表店舗における商品の仕入実績値に従属店舗の売上率を乗算処理することで、従属店舗の仕入原価の予測値となる従属店舗用仕入理論値を算出する仕入理論値算出部と、を有する。
【0010】
また、上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る在庫管理方法は、代表店舗及び代表店舗の従属店舗で取り扱う商品の在庫管理を行う在庫管理装置の在庫管理方法であって、売上率算出部が、代表店舗における商品の売上実績、及び、従属店舗における商品の売上実績に基づいて、代表店舗及び従属店舗における商品の売上率をそれぞれ算出する売上率算出ステップと、仕入理論値算出部が、代表店舗における商品の仕入実績値に代表店舗の売上率を乗算処理することで、代表店舗の仕入原価の予測値となる代表店舗用仕入理論値を算出すると共に、代表店舗における商品の仕入実績値に従属店舗の売上率を乗算処理することで、従属店舗の仕入原価の予測値となる従属店舗用仕入理論値を算出する仕入理論値算出ステップと、を有する。
【0011】
また、上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る在庫管理プログラムは、代表店舗及び代表店舗の従属店舗で取り扱う商品の在庫管理を行うようにコンピュータを機能させる在庫管理プログラムであって、コンピュータを、代表店舗における商品の売上実績、及び、従属店舗における商品の売上実績に基づいて、代表店舗及び従属店舗における商品の売上率をそれぞれ算出する売上率算出部と、代表店舗における商品の仕入実績値に代表店舗の売上率を乗算処理することで、代表店舗の仕入原価の予測値となる代表店舗用仕入理論値を算出すると共に、代表店舗における商品の仕入実績値に従属店舗の売上率を乗算処理することで、従属店舗の仕入原価の予測値となる従属店舗用仕入理論値を算出する仕入理論値算出部として機能させること、を特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、店舗毎の仕入原価を簡単かつ迅速に算出できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、実施の形態の在庫管理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、実施の形態の在庫管理装置で用いられる各種マスタの一例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施の形態の在庫管理装置で用いられる各種データの一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施の形態の按分処理の流れを示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、複合店按分処理画面の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、按分グループテーブルの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、按分割合テーブルの一例を示す図である。
【
図8】
図8は、更新後における仕入実績データの一例を示す図である。
【
図9】
図9は、更新後における棚卸実績データの一例を示す図である。
【
図10】
図10は、棚卸処理結果を反映させた分析データの表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を適用した実施の形態となる在庫管理装置を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0015】
(ハードウェア構成)
図1は、実施の形態の在庫管理装置1のハードウェア構成を示すブロック図である。この
図1に示すように在庫管理装置1は、記憶部2、制御部3、通信インターフェース部4及び入出力インターフェース部5を備えている。入出力インターフェース部5には、入力装置6及び出力装置7が接続されている。出力装置7としては、モニタ装置(家庭用テレビを含む)等の表示部を用いることができる。入力装置6としては、キーボード装置及びマウス装置、及びマイクロホン装置の他、マウス装置と協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタ装置を用いることができる。
【0016】
記憶部2としては、例えばROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等の記憶装置を用いることができる。記憶部2には、それぞれ記憶領域である月度期間マスタ11、商品マスタ12、店舗マスタ13、按分グループテーブル14及び按分割合テーブル15が設けられている。
【0017】
月度期間マスタ11には、
図2(a)に示すように、会計年月、開始日、及び終了日が記憶されている。この
図2(a)の例は、2021年11月度は、開始日が2021年11月1日であり、終了日が2021年11月30日であることを示している。また、
図2(a)の例は、2021年12月度は、開始日が2021年12月1日であり、終了日が2021年12月31日であることを示している。
【0018】
商品マスタ12には、
図2(b)に示すように、商品コード、商品名、及び、取扱店舗分類が記憶されている。この
図2(b)の例は、商品コードが「SH01」の「商品A」の取り扱いは、「販売店」でのみ行われることを示している。また、
図2(b)の例は、商品コードが「SH02」の「商品B」は、「飲食店及び販売店」の両方で取り扱いが行われる「共通の商品」であることを示している。また、
図2(c)の例は、商品コードが「SH03」の「商品C」の取り扱いは、「飲食店」でのみ行われることを示している。
【0019】
店舗マスタ13には、
図2(c)に示すように、店舗コード、店舗名、代表店舗及び店舗分類が記憶されている。この
図2(c)の例は、店舗コードが「I01」の飲食店Aの代表店舗は、「I01」であることを示している。すなわち、店舗コードが「I01」の飲食店A自体が代表店舗であることを示している。また、
図2(c)の例は、店舗コードが「I02」の飲食店Bの代表店舗は、「I02」であることを示している。すなわち、店舗コードが「I02」の飲食店B自体が代表店舗であることを示している。
【0020】
また、
図2(c)の例は、店舗コードが「H01」の販売店Aは、「I01」が代表店舗であることを示している。すなわち、店舗コードが「H01」の販売店Aは、「I01」を代表店舗とする従属店舗であることを示している。また、
図2(c)の例は、店舗コードが「H02」の販売店Bは、「I02」が代表店舗であることを示している。すなわち、店舗コードが「H02」の販売店Bは、「I02」を代表店舗とする従属店舗であることを示している。
【0021】
さらに、この
図2(c)に示す代表店舗及び従属店舗の関係は、販売店A又は販売店B等の従属店舗で販売する商品の発注(仕入)は、飲食店A又は飲食店B等の代表店舗が行う関係であることを示している。
【0022】
按分グループテーブル14には、このような代表店舗を示す情報及び代表店舗の従属店舗を示す情報が関連付けされて記憶される。按分割合テーブル15には、仕入数量及び仕入金額を示す仕入原価、及び、棚卸数量及び棚卸金額を示す棚卸値に対する代表店舗及び従属店舗の按分割合(売上率)が商品毎及び店舗毎に関連付けされて記憶されている。
【0023】
一方、記憶部2には、在庫管理プログラムが記憶されている。制御部3は、この在庫管理プログラムに基づいて、代表店舗及び従属店舗に対する上述の按分割合(売上率)を算出する。そして、制御部3は、算出した按分割合に基づいて、それぞれ予測値である、代表店舗の代表店舗用仕入理論値及び従属店舗の従属店舗用仕入理論値を算出する。また、制御部3は、算出した按分割合に基づいて、代表店舗の代表店舗用棚卸理論値及び従属店舗の従属店舗用棚卸理論値を算出する。詳しくは、後述する。
【0024】
また、記憶部2には、仕入実績データ、売上実績データ、棚卸実績データ、及び、分析データが記憶される。仕入実績データとしては、
図3(a)に示すように、仕入店舗、商品コード、仕入日、仕入数量、及び、仕入金額が記憶される。この
図3(a)の例は、商品の仕入は代表店舗である、店舗コードが「I01」の飲食店A、又は、店舗コードが「I02」の飲食店Bで行われることを示している。
【0025】
具体的には、
図3(a)の例は、商品コードが「SH01」の商品Aは、店舗コードが「I01」の飲食店Aにより、「2021年12月1日」に「2000個」仕入られ、その仕入金額は「200000円」であったことを示している。また、
図3(a)の例は、商品コードが「SH02」の商品Bは、店舗コードが「I02」の飲食店Bにより、「2021年12月4日」に「4000個」仕入られ、その仕入金額は「400000円」であったことを示している。
【0026】
棚卸実績データとしては、
図3(b)に示すように、店舗コード、商品コード、棚卸日、実棚数及び棚卸金額が記憶される。棚卸も、商品の仕入と同様に、代表店舗のみで行うことが可能となっている。この
図3(b)の例は、店舗コードが「I01」の飲食店Aにより、「2021年12月31日」に行われた棚卸では、商品コードが「SH01」の商品Aの棚卸数が「500個」であり、棚卸金額は「50000円」であったことを示している。また、
図3(b)の例は、店舗コードが「I02」の飲食店Bにより、「2021年12月31日」に行われた棚卸では、商品コードが「SH02」の商品Bの棚卸数が「700個」であり、棚卸金額は「70000円」であったことを示している。
【0027】
なお、複合店舗内での在庫管理場所は代表店舗及び従属店舗で共通となるため、代表店舗の在庫として棚卸が実施される。
【0028】
売上実績データとしては、
図3(c)に示すように、売上店舗コード、商品コード、売上日、商品名、売上数量、及び、売上金額が記憶される。この
図3(c)の例は、代表店舗である店舗コードが「I01」の飲食店Aでは、「2021年12月11日」において、商品コードが「SH02」の「商品B」が、「500個」販売され、その売上金額は「100000円」であったことを示している。同様に、
図3(c)の例は、従属店舗である店舗コードが「H01」の販売店Aでは、「2021年12月15日」において、商品コードが「SH01」の「商品A」が、「1500個」販売され、その売上金額は「225000円」であったことを示している。
【0029】
分析データは、代表店舗及び従属店舗における按分処理前後の仕入原価及び棚卸値(実棚数及び実棚金額)を比較可能なデータとなっている。
【0030】
(在庫管理装置の機能構成)
次に、在庫管理装置1の制御部3は、記憶部2に記憶されている在庫管理プログラムを実行することで、
図1に示すように入力処理部21、表示制御部22、按分グループ生成部23及び按分割合設定部24として機能する。また、制御部3は、在庫管理プログラムを実行することで、棚卸理論値算出部25、仕入理論値算出部26、売上率算出部27、及び、分析データ生成部28として機能する。
【0031】
入力処理部21は、按分グループ作成時における、代表店舗及び従属店舗の関連付けの入力処理、及び、複合店按分処理画面に対して、按分処理対象の対象期間の入力処理等行う。表示制御部22は、出力制御部の一例であり、按分処理対象の対象期間の指定等を行うための複合店按分処理画面、及び、按分処理前後の分析結果等を、出力装置7を介して表示する。
【0032】
按分グループ生成部23は、業務オペレータにより関連付けされた代表店舗及び従属店舗を示す按分グループを生成し、按分グループテーブル14に記憶する。按分割合設定部24は、代表店舗及び従属店舗の商品毎の按分割合を按分割合テーブル15に記憶する。
【0033】
棚卸理論値算出部25は、棚卸実績データ及び按分割合に基づいて、代表店舗及び従属店舗の実棚数及び棚卸金額の棚卸理論値を算出する。仕入理論値算出部26は、仕入実績データ及び按分割合に基づいて、代表店舗及び従属店舗の仕入原価の予測値となる仕入理論値を算出する。売上率算出部27は、代表店舗及び従属店舗の売上数量に基づいて、商品毎の売上率(按分割合)を算出する。分析データ生成部28は、按分処理前後の分析データを生成する。
【0034】
(按分処理動作)
次に、
図4のフローチャートに、実施の形態の在庫管理装置1における仕入金額及び棚卸金額の按分処理動作の流れを示す。この
図4のフローチャートにおいて、まず、ステップS1では、按分グループ生成部23が、
図2(c)に示した店舗マスタ13を参照し、代表店舗及び従属店舗の主従関係を検出し、この主従関係にある代表店舗及び従属店舗を同じ按分グループとして按分グループテーブル14に記憶する。
【0035】
具体的には、按分グループ生成部23は、
図2(c)に示す店舗マスタ13を参照することで、店舗コードが「H01」の販売店Aは、代表店舗である店舗コードが「I01」の飲食店Aの従属店舗であることが分かる。このため、按分グループ生成部23は、
図6に示すように、例えば按分グループ「1」に属する店舗として、「I01」の店舗コードの代表店舗と、この「I01」の店舗コードの代表店舗に従属する「H01」の従属店舗を按分グループテーブル14に記憶(登録)する。
【0036】
同様に、按分グループ生成部23は、
図2(c)に示す店舗マスタ13を参照することで、店舗コードが「H02」の販売店Bは、代表店舗である店舗コードが「I02」の飲食店Bの従属店舗であることが分かる。このため、按分グループ生成部23は、
図6に示すように、例えば按分グループ「2」に属する店舗として、「I02」の店舗コードの代表店舗と、この「I02」の店舗コードの代表店舗に従属する「H02」の従属店舗を按分グループテーブル14に記憶(登録)する。
【0037】
なお、業務オペレータが、
図2(c)に示す店舗マスタ13を参照し、手動で、このような按分グループテーブル14に対する按分グループの登録を行ってもよい。
【0038】
次に、ステップS2では、売上率算出部27が、按分グループテーブル14に登録された按分グループの代表店舗及び従属店舗に対する按分割合(売上率)を算出する。按分割合設定部24は、算出された按分割合(売上率)を按分割合テーブル15に記憶(登録)する。
【0039】
具体的には、売上率算出部27は、
図3(c)に示す売上実績データを参照し、商品毎に以下の演算を行うことで、代表店舗及び従属店舗の、商品毎の按分割合を算出する。
【0040】
代表店舗の按分割合=(代表店舗の売上数量)÷(代表店舗の売上数量+従属店舗の売上数量)
【0041】
従属店舗の按分割合=100%-代表店舗の按分割合(%)
【0042】
すなわち、
図3(c)の売上実績データの例では、店舗コードが「I01」の代表店舗において、商品コードが「SH02」の商品Bを2021年12月11日に500個売り上げている。また、店舗コードが「H01」の従属店舗では、商品コードが「SH02」の商品Bを2021年12月16日に2000個売り上げている。この場合、商品Bに対する、店舗コードが「I01」の代表店舗の按分割合は、以下の数式で算出される按分割合となる。
【0043】
商品Bに対する店舗コード「I01」の代表店舗の按分割合=500個÷(500個+2000個)=0.2(20%)
【0044】
また、商品Bに対する店舗コード「H01」の従属店舗の按分割合=100%-20%=80%
【0045】
按分割合設定部24は、このように売上率算出部27で算出された代表店舗及び従属店舗の按分割合(売上率)を、
図7に示すように、按分割合テーブル15に記憶(登録)する。この
図7に示す商品コードが「SH02」の商品Bに対しては、店舗コードが「I01」の代表店舗(按分元店舗及び按分先店舗が共に「I01」)の按分割合は、上述のように「20%」となる。また、この
図7に示す商品コードが「SH02」の商品Bに対しては、店舗コードが「H01」の従属店舗(按分元店舗が「I01」で按分先店舗が共に「H01」)の按分割合は、上述のように「80%」となる。
【0046】
なお、この
図7において、商品コードが「SH01」の商品Aは、店舗コードが「I01」の代表店舗の従属店舗となる、店舗コードが「H01」の従属店舗、及び、店舗コードが「I02」の代表店舗の従属店舗となる、店舗コードが「H02」の従属店舗でのみ販売されることを示している。このため、商品コードが「SH01」の商品Aに対しては、店舗コードが「I01」の代表店舗の従属店舗となる、店舗コードが「H01」の従属店舗の按分割合が「100%」となっている。同様に、商品コードが「SH01」の商品Aに対しては、店舗コードが「I02」の代表店舗の従属店舗となる、店舗コードが「H02」の従属店舗の按分割合が「100%」となっている。
【0047】
反対に、商品コードが「SH03」の商品Cは、代表店舗のみが販売するため、店舗コードが「I01」の代表店舗及び店舗コードが「I02」の代表店舗の按分割合が、それぞれ「100%」となっている。
【0048】
次に、
図4のフローチャートのステップS3では、表示制御部22が、業務オペレータによる按分処理の開始操作の有無を監視している。表示制御部22は、按分処理の開始操作を検出すると(ステップS3:Yes)、ステップS4において、
図5に示す複合店按分処理画面を出力装置7に表示制御する。業務オペレータは、この複合店按分処理画面の「会計年月」の入力欄に対して、按分処理の対象とする年月を指定操作する。表示制御部22は、指定された会計年月に基づいて、
図2(a)に示した月度期間マスタ11を参照する。そして、表示制御部22は、指定された会計年月に対応する開始日及び終了日を月度期間マスタ11から取得し、複合店按分処理画面の「対象期間」の入力欄に入力する。
【0049】
図5の例の場合、「会計年月」として「2021年12月」が指定された例である。この場合、表示制御部22は、月度期間マスタ11から「2021年12月」に対応する「2021年12月1日」の開始日、及び、「2021年12月31日」の終了日を取得し、
図5に示すように「対象期間」の入力欄にそれぞれ入力する。
【0050】
次に、業務オペレータは、
図5に示す複合店按分処理画面の実行ボタン50を操作する。仕入理論値算出部26及び棚卸理論値算出部25は、この実行ボタン50が操作されると、仕入金額の按分処理(ステップS5)及び棚卸金額の按分処理(ステップS6)を行う。
【0051】
順に説明すると、ステップS5における仕入金額の按分処理を行う場合、仕入理論値算出部26は、按分割合テーブル15に登録された商品毎の按分割合に基づいて、
図3(a)に示した仕入実績データの書き換え(更新)を行う。
【0052】
具体的には、上述のように全商品の仕入は代表店舗が行うため、
図3(a)に示した仕入実績データでは、商品コードが「SH01」の商品Aの場合、店舗コードが「I01」の代表店舗により、「2021年12月1日」に「2000個」が仕入られ、その仕入金額は「200000円」となっている。
【0053】
しかし、商品コードが「SH01」の商品Aは、上述のように従属店舗でのみ販売されるため、従属店舗に対する按分割合が「100%」となっている。このため、仕入理論値算出部26は、以下の演算を行うことで、従属店舗の仕入原価の予測値となる従属店舗用仕入理論値を算出する。そして、仕入理論値算出部26は、この演算結果に基づいて、商品コードが「SH01」の商品Aに対する、店舗コードが「I01」の代表店舗の仕入実績(仕入数量及び仕入金額)を、「100%」の按分割合で、店舗コードが「H01」の従属店舗に対して振り替えるように、
図3(a)に示した仕入実績データの書き換え(更新)を行う。
【0054】
店舗コード「H01」の従属店舗における「SH01」の商品Aの仕入数量=「I01」の代表店舗の仕入数量である「2000個」×100%=2000個
【0055】
店舗コード「H01」の従属店舗における「SH01」の商品Aの仕入金額=「I01」の代表店舗の仕入金額である「200000円」×100%=2000000円
【0056】
仕入理論値算出部26は、このような演算結果に基づいて、
図3(a)に示した1行目の仕入実績データの仕入店舗を、
図8の更新後の仕入実績データの1行目に示すように代表店舗の「I01」から従属店舗の「H01」に更新する。
【0057】
また、商品コードが「SH02」の商品Bは、上述のように「I01」の代表店舗の按分割合が「20%」で、「H01」の従属店舗の按分割合が「80%」となっている。このため、仕入理論値算出部26は、以下の演算を行うことで、「SH02」の商品Bに対する代表店舗の仕入原価の予測値となる代表店舗用仕入理論値、及び、従属店舗の仕入原価の予測値となる従属店舗用仕入理論値を算出する。そして、仕入理論値算出部26は、この演算結果に基づいて、
図3(a)に示した仕入実績データの書き換え(更新)を行う。
【0058】
店舗コード「H01」の従属店舗における「SH02」の商品Bの仕入数量=「I01」の代表店舗の仕入数量である「3000個」×80%=2400個
【0059】
店舗コード「H01」の従属店舗における「SH02」の商品Bの仕入金額=「I01」の代表店舗の仕入金額である「300000円」×80%=240000円
【0060】
店舗コード「I01」の代表店舗における「SH02」の商品Bの仕入数量=「I01」の代表店舗の仕入数量である「3000個」×20%=600個
【0061】
店舗コード「I01」の代表店舗における「SH02」の商品Bの仕入金額=「I01」の代表店舗の仕入金額である「300000円」×20%=60000円
【0062】
仕入理論値算出部26は、このような演算結果に基づいて、
図3(a)に示した2行目の仕入実績データの仕入店舗を、
図8の更新後の仕入実績データの2行目に示すように、「H01」の店舗コードの従属店舗のレコードを新たに設けると共に、このレコードの「SH02」の商品コードの商品Bの仕入数量を「2400個」とし、仕入金額を「240000円」とする。
【0063】
また、仕入理論値算出部26は、上述の演算結果に基づいて、
図8の更新後の仕入実績データの4行目に示すように、「I01」の店舗コードの代表店舗における「SH02」の商品コードの商品Bの仕入数量を「600個」とし、仕入金額を「60000円」とする。
【0064】
次に、
図4のフローチャートのステップS6における棚卸金額の按分処理を行う場合、棚卸理論値算出部25は、按分割合テーブル15に登録された商品毎の按分割合に基づいて、
図3(b)に示した棚卸実績データの書き換え(更新)を行う。
【0065】
すなわち、商品コードが「SH02」の商品Bに対する按分割合は、上述のように「I01」の代表店舗に対する按分割合が「20%」で、「H01」の従属店舗に対する按分割合が「80%」となっている。このため、棚卸理論値算出部25は、以下の演算を行うことで、「SH02」の商品Bに対する代表店舗の棚卸値の予測値となる代表店舗用棚卸理論値、及び、従属店舗の棚卸値の予測値となる従属店舗用棚卸理論値を算出する。そして、棚卸理論値算出部25は、この演算結果に基づいて、
図3(b)に示した棚卸実績データの書き換え(更新)を行う。
【0066】
店舗コード「H01」の従属店舗における「SH02」の商品Bの実棚数=「I01」の代表店舗の実棚数である「800個」×80%=640個
【0067】
店舗コード「H01」の従属店舗における「SH02」の商品Bの実棚金額=「I01」の代表店舗の仕入金額である「80000円」×80%=64000円
【0068】
店舗コード「I01」の代表店舗における「SH02」の商品Bの実棚数=「I01」の代表店舗の仕入数量である「800個」×20%=160個
【0069】
店舗コード「I01」の代表店舗における「SH02」の商品Bの実棚金額=「I01」の代表店舗の仕入金額である「80000円」×20%=16000円
【0070】
仕入理論値算出部26は、このような演算結果に基づいて、
図3(b)の2行目に示した「I01」の代表店舗の「SH02」の商品Bにおける実棚数を、
図9の更新後の棚卸実績データの1行目に示すように「160個」に更新すると共に、棚卸金額を「16000円」に更新する。
【0071】
また、仕入理論値算出部26は、
図9の更新後の棚卸実績データの4行目に示すように、「H01」の従属店舗の「SH02」の商品Bに対するレコードを新たに設けると共に、上述の演算結果に基づいて、このレコードの実棚数を「640個」とし、棚卸金額を「64000円」とする。
【0072】
次に、実施の形態の在庫管理装置1では、このような按分処理結果を、分析結果として表示可能となっている。すなわち、業務オペレータは、上述の按分処理結果である分析データの表示を行う場合、
図5に示す複合店按分処理画面の出力ボタン51を操作する。分析データ生成部28は、
図4のフローチャートのステップS7において、出力ボタン51の操作の有無を監視しており、出力ボタン51の操作を検出すると(ステップS7:Yes)、ステップS8において、上述の按分処理結果を示す分析データを生成する。表示制御部22は、生成された分析データを出力装置7に表示制御する。これにより、
図4のフローチャートの全処理が終了する。
【0073】
図10(a)が、上述の按分処理前の分析データの一例であり、
図10(b)が、上述の按分処理後の分析データの一例である。この
図10(a)及び
図10(b)に示すように、分析データは、店舗コード、商品コード、期首棚卸金額、仕入金額、売上金額及び期末棚卸金額を含んで構成される。
【0074】
図10(a)に示すように、上述の按分処理前においては、「I01」の店舗コードの代表店舗における「SH02」の商品コードの商品Bに対する仕入金額は「300000円」であった。しかし、上述のように代表店舗及び従属店舗の売上実績に基づいて算出された按分割合で按分処理することで、
図10(b)に示すように、「I01」の店舗コードの代表店舗における「SH02」の商品コードの商品Bに対する仕入金額は「60000円(20%)」となり、「H01」の店舗コードの従属店舗における「SH02」の商品コードの商品Bに対する仕入金額は「240000円(80%)」となる。
【0075】
按分処理前は、発注(仕入)の管理を行っている代表店舗に全仕入金額が計上されるが、按分処理後は、代表店舗及び従属店舗の仕入理論値を確認することができる。
【0076】
同様に、
図10(a)に示すように、上述の按分処理前においては、「I01」の店舗コードの代表店舗における「SH02」の商品コードの商品Bに対する期末棚卸金額は「80000円」であった。しかし、上述のように代表店舗及び従属店舗の売上実績に基づいて算出された按分割合で按分処理することで、
図10(b)に示すように、「I01」の店舗コードの代表店舗における「SH02」の商品コードの商品Bに対する期末棚卸金額は「16000円(20%)」となり、「H01」の店舗コードの従属店舗における「SH02」の商品コードの商品Bに対する期末棚卸金額は「640000円(80%)」となる。
【0077】
按分処理前は、発注(仕入)の管理を行っている代表店舗に全棚卸金額が計上されるが、按分処理後は、代表店舗及び従属店舗の棚卸金額の理論値を確認することができる。
【0078】
(実施の形態の効果)
以上の説明から明らかなように、実施の形態の在庫管理装置1は、売上実績に基づいて、簡易的に棚卸を行った状態を形成し、仕入原価(粗利)の予測値を算出する。これにより、仕入原価を算出するための人的負荷を軽減できると共に、迅速に仕入原価を算出できる。このため、店舗毎の「仕入、在庫管理、粗利」の分析を行うまでに要する時間を短縮でき、迅速な経営判断を可能とすることができる。
【0079】
[国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び目標9に貢献することが可能となる。
【0080】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、目標13及び目標15に貢献することが可能となる。
【0081】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0082】
[他の実施の形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0083】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、或いは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0084】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0085】
また、在庫管理装置1に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも図示の如く物理的に構成されていることを要しない。
【0086】
例えば、在庫管理装置1が備える処理機能、特に制御部3及び制御部3にて行われる各処理機能については、その全部又は任意の一部を、CPU(Central Processing Unit)および当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。なお、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて在庫管理装置1に機械的に読み取られる。すなわち、ROM又はHDD等の記憶部等には、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部3を構成する。
【0087】
また、この在庫管理装置1の在庫管理プログラムは、在庫管理装置1に対して任意のネットワークを介して接続された他のサーバ装置に記憶されていてもよく、必要に応じてその全部又は一部をダウンロードすることも可能である。
【0088】
また、本実施形態で説明した処理を実行するための在庫管理プログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、及び、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0089】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコード又はバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施の形態に示した在庫管理装置1において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0090】
記憶部2は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、及び、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0091】
また、在庫管理装置1は、既知のパーソナルコンピュータ装置又はワークステーション等の情報処理装置で構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された情報処理装置で構成してもよい。また、情報処理装置は、本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラム又はデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0092】
さらに、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部又は一部を、各種の付加等に応じて又は機能付加に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0093】
本発明は、例えば小売業又は外食業等に有用である。
【符号の説明】
【0094】
1 在庫管理装置
2 記憶部
3 制御部
4 通信インターフェース部
5 入出力インターフェース部
6 入力装置
7 出力装置
11 月度期間マスタ
12 商品マスタ
13 店舗マスタ
14 按分グループテーブル
15 按分割合テーブル
21 入力処理部
22 表示制御部
23 按分グループ生成部
24 按分割合設定部
25 棚卸理論値算出部
26 仕入理論値算出部
27 売上率算出部
28 分析データ生成部