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特開2023-13153スパウト、スパウトとキャップの組立体、及びスパウト付き包装袋
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  • 特開-スパウト、スパウトとキャップの組立体、及びスパウト付き包装袋 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023013153
(43)【公開日】2023-01-26
(54)【発明の名称】スパウト、スパウトとキャップの組立体、及びスパウト付き包装袋
(51)【国際特許分類】
   B65D 33/38 20060101AFI20230119BHJP
【FI】
B65D33/38
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021117121
(22)【出願日】2021-07-15
(71)【出願人】
【識別番号】000143880
【氏名又は名称】株式会社細川洋行
(74)【代理人】
【識別番号】100113549
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 守
(74)【代理人】
【識別番号】100169199
【弁理士】
【氏名又は名称】石本 貴幸
(72)【発明者】
【氏名】梅中 一博
(72)【発明者】
【氏名】小▲柳▼ 忠幸
(72)【発明者】
【氏名】釼持 俊和
(72)【発明者】
【氏名】八十島 昇
【テーマコード(参考)】
3E064
【Fターム(参考)】
3E064AA11
3E064AD14
3E064BA22
3E064BA24
3E064BA25
3E064BA30
3E064EA19
3E064EA30
3E064FA03
3E064GA01
3E064HM01
(57)【要約】
【課題】 スパウト付き包装袋を把持する消費者に対して、キャップの開栓によって切断されたタンパープルーフリングの端部やトゲ等による手指や口への不快感を与えない、スパウト、スパウトとキャップの組立体、及びスパウト付き包装袋を提供する。
【解決手段】 スパウト14は、袋本体12を形成する前面後面からなる一対の平面部20A,20Bに挟まれて取り付けられる。このスパウト14は、タンパープルーフリング24を有するキャップ16が先端側に取り付けられる筒部30と、筒部30の基端側の外周面に設けられた第1フランジ32A及び第2フランジ32Bと、を備える。そして、最も先端側の第1フランジ32Aの外径Aが、袋本体12の前後方向において前記タンパープルーフリング24の外径C以上である。これにより、第1フランジ32Aがタンパープルーフリング24の下部全体を覆うこととなる。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
袋本体を形成する前面後面からなる一対の平面部に挟まれて取り付けられ、
中空筒状の筒部と、
前記筒部の基端側の外周面に設けられた複数のフランジからなるフランジ部と、
を備え、
前記筒部の先端側に、キャップ本体と該キャップ本体と連結したタンパープルーフリングを有するキャップが取り付けられ、
前記タンパープルーフリングは、前記キャップ本体と部分的に連結を維持した状態で周方向に複数に分割する、スパウトであって、
前記複数のフランジのうち最も先端側の先端フランジの外径が、前記袋本体の前後方向において前記タンパープルーフリングの外径以上である、スパウト。
【請求項2】
前記先端フランジは、前記一対の平面部と平行な2つの直線部を有する請求項1に記載のスパウト。
【請求項3】
前記先端フランジより基端側の基端フランジは、前記袋本体の前後方向における長さが前記先端フランジより短い、請求項1又は請求項2に記載のスパウト。
【請求項4】
前記先端フランジより基端側の基端フランジは、前記一対の平面部と平行方向において窪みが形成される、請求項1から請求項3の何れか1項に記載のスパウト。
【請求項5】
前記複数のフランジを有する前記フランジ部は、前記先端フランジと前記先端フランジより基端側の基端フランジの2つである、請求項1から請求項4の何れか1項に記載のスパウト。
【請求項6】
請求項1から請求項5の何れか1項に記載のスパウトと、
キャップ本体と、該キャップ本体と連結したタンパープルーフリングを有し、前記スパウトの筒部の先端側に取り付けられるキャップと、
を備えるスパウトとキャップの組立体。
【請求項7】
前面後面からなる一対の平面部によって形成される袋本体と、
前記一対の平面部に挟まれて取り付けられる請求項1から請求項6の何れか1項にスパウトと、
キャップ本体と、該キャップ本体と連結したタンパープルーフリングを有し、前記スパウトの筒部の先端側に取り付けられるキャップと、
を備えるスパウト付き包装袋。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スパウト、スパウトとキャップの組立体、及びスパウト付き包装袋に関する。
【背景技術】
【0002】
液体飲料などを収容するために、開閉自在のキャップを設けたスパウトがプラスチックフィルム等の軟包装袋に取り付けられたスパウト付き包装袋が広く普及している。そしてキャップが不正に開栓されることを防止するための改ざん防止機能がついたキャップとスパウトの組み合わせが開発されている。
【0003】
改ざん防止機能を有するキャップとスパウトの例として、キャップ本体の下部に沿った環状の部材を有する形態がある。この形態の一例は、キャップ開栓後にキャップ本体と環状の部材との連結が切断され、環状の部材がそのままスパウトに残ることで消費者は開栓を認識できる。(特許文献1)
【0004】
特許文献1に記載の環状の部材であるピルファープルーフバンドは、キャップが開栓された際には、キャップ本体とバンドとの連結が切断され、バンドが環状のままスパウトの口部に残る。このバンドにはキャップ本体との連結が切断された跡の細かなトゲ等が残っている可能性がある。このため、消費者がスパウトを口で加えた際に、バンドのトゲ等が口に接触して消費者に不快感を生じさせることがあった。
【0005】
また、スパウト付き包装袋の製造時や内部に内容物を充填する際の取り扱いを容易にするため複数段のフランジからなるフランジ部を有しているスパウトがある。消費者は、このようなスパウトを備えるスパウト付き包装袋を開封する際、フランジ部又はフランジ部より基端側(包装袋側)である包装袋とスパウトとの溶着部を一方の手で把持し、他方の手でスパウトに取り付けられたキャップを把持して回転させて開栓する場合が多い。
【0006】
また、消費者がフランジ部を手で持ってスパウト付き包装袋を開封する際に、フランジ部が消費者の指に食い込み、消費者に対して痛みや不快感を生じさせることがある。このような消費者に対する痛みや不快感を抑制するために、特許文献1に記載のスパウトには、消費者が把持するフランジ部に窪んだ凹部がスパウトの筒部に向かって形成されている。
【0007】
一方、特許文献2には、キャップ本体と環状の部材であるタンパープルーフリングが部分的に連結を維持した状態で、タンパープルーフリングが周方向に複数に切断されることで開栓が認識される口栓部が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2015-168478号公報
【特許文献2】特開2004-331124号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献2の口栓部を用いたスパウト付き包装袋は、図8に示すように消費者がスパウト付き包装袋のキャップ100を開封した際に、キャップ本体102に連結されているタンパープルーフリング104の切断片が大きく広がり、斜め下方へ向く。このため、キャップ100を再びスパウト付き包装袋に取り付けた場合、切断片の端部106が包装袋を把持している消費者の手指等にあたり、消費者に不快感を与える可能性があった。
【0010】
そこで、本願発明は、スパウト付き包装袋を把持する消費者に対して、キャップの開栓によって切断されたタンパープルーフリングの端部やトゲ等による手指や口への不快感を与えない、スパウト、スパウトとキャップの組立体、及びスパウト付き包装袋を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一態様であるスパウトは、袋本体を形成する前面後面からなる一対の平面部に挟まれて取り付けられ、中空筒状の筒部と、前記筒部の基端側の外周面に設けられた複数のフランジからなるフランジ部と、を備え、前記筒部の先端側に、キャップ本体と該キャップ本体と連結したタンパープルーフリングを有するキャップが取り付けられ、前記タンパープルーフリングは、前記キャップ本体と部分的に連結を維持した状態で周方向に複数に分割する、スパウトであって、前記複数のフランジのうち最も先端側の前記フランジである先端フランジの外径が、前記袋本体の前後方向において前記タンパープルーフリングの外径以上である。
【0012】
本構成によれば、キャップの開栓時に消費者が先端フランジの下に親指をあててスパウト付き包装袋を把持した場合、先端フランジがタンバープルーフリングと指との間に位置することとなる。つまり、先端フランジがタンバープルーフリングの下にて指を覆うように位置している。このため、キャップの開栓後、キャップ本体と部分的に連結を維持した状態で周方向に複数に分割して斜め下に向いたタンパープルーフリングの切断片の端部やトゲ等が消費者の手指や口に当たることがない。従って、本構成のスパウトを使ったスパウト付き包装袋は、スパウト付き包装袋を把持する消費者に対して、切断されたタンパープルーフリングの端部による不快感を与えることがない。
【0013】
また、先端フランジの外径がタンパープルーフリングの外径以上であるため、タンパープルーフリングの下部全体を先端フランジが覆うことになる。このため、タンパープルーフリングを下方から改ざんすることを防止できる。
【0014】
上記スパウトにおいて、前記先端フランジは、前記一対の平面部と平行な2つの直線部を有してもよい。本構成によれば、内容物を充填する場合等に複数のスパウト付き包装袋を袋本体の前後方向に並べると、先端フランジの直線部で隣接するスパウト付き包装袋同士が当接することとなる。従って、隣接するスパウト付き包装袋同士が面で当接するので、複数のスパウト付き包装袋が並べて搬送される場合に、隣接するスパウト付き包装袋のフランジ部同士が重なり合ってずれが生じることを抑制できる。
【0015】
上記スパウトにおいて、前記先端フランジより基端側の基端フランジは、前記袋本体の前後方向における長さが前記先端フランジより短くてもよい。本構成のスパウトを用いたスパウト付き包装袋によれば、消費者は先端フランジではなく基端フランジを把持するように誘導される。従って、スパウト付き包装袋を把持した消費者の手指等がタンパープルーフリングと接触することをより確実に防止できる。
【0016】
上記スパウトにおいて、前記先端フランジより基端側の基端フランジは、前記一対の平面部と平行方向において窪みが形成されてもよい。本構成によれば、消費者は基端フランジを把持することにより生じる指への痛みや不快感を防止できる。
【0017】
上記スパウトにおいて、前記複数のフランジを有する前記フランジ部は、前記先端フランジと前記先端フランジよりも基端側の基端フランジの2つでもよい。本構成によれば、フランジの数が2つであっても、スパウト付き包装袋を把持する消費者に対して、切断されたタンパープルーフリングの端部による不快感を与えることがない。
【0018】
本発明の一態様であるスパウトとキャップの組立体は、上記スパウトと、キャップ本体と、該キャップ本体と連結したタンパープルーフリングを有し、前記スパウトの筒部の先端側に取り付けられるキャップと、を備える。
【0019】
本発明の一態様であるスパウト付き包装袋は、上記スパウトにおいて、前面後面からなる一対の平面部によって形成される袋本体と、前記一対の平面部に挟まれて取り付けられる上記記載のスパウトと、キャップ本体と、該キャップ本体と連結したタンパープルーフリングを有し、前記スパウトの筒部の先端側に取り付けられるキャップと、を備える。本構成によれば、スパウト付き包装袋を把持した消費者の手指等がタンパープルーフリングと接触することを防止できる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、スパウト付き包装袋を把持する消費者に対して、キャップの開栓によって切断されたタンパープルーフリングの端部やトゲ等による手指や口への不快感を与えない。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1は、本実施形態のスパウト付き包装袋の上方斜視図である。
図2図2は、本実施形態のスパウトの外観図であり、(A)は上方斜視図、(B)は正面図である。
図3図3は、本実施形態のスパウトの、図2(B)のZ-Z’横断面図である。
図4図4は、キャップの外観図であり、(A)は側面図、(B)はダンパープルーフリングの爪部とラチェットとの位置関係を示す図である。
図5図5は、第1フランジとタンパープルーフリングの大小関係を示す図である。
図6図6は、複数のスパウト付き包装袋がホルダーに並べられた状態を示す図である。
図7図7は、他の実施形態のスパウトの第1フランジの上面における横断面図である。
図8図8は、スパウト付き包装袋を開栓した場合のダンパープルーフリングの状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を実施する場合の一例を示すものであって、本発明を以下に説明する具体的構成に限定するものではない。本発明の実施にあたっては、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてよい。
【0023】
図1は、本実施形態のスパウト付き包装袋10の上方斜視図である。本実施形態のスパウト付き包装袋10は、包装袋を形成する袋本体12、スパウト14、及びキャップ16を備える。
【0024】
袋本体12は、前面後面からなる一対の平面部20A,20Bを有し、この一対の平面部20A,20Bに挟まれてスパウト14が取り付けられる。具体的には、袋本体12の一対の平面部20A,20Bを構成するフィルムの内面に、スパウト14の下部に設けられている取付部39(図2参照)が挟まれた状態で熱融着されて、スパウト付き包装袋10が形成される。本実施形態の袋本体12は、平面部20A,20Bの他に一対の側面部を有しているが、これに限定されない。
【0025】
本実施形態のスパウト14の筒部30の先端側には、キャップ本体22とタンパープルーフリング24を有するキャップ16が取り付けられる。
【0026】
図2及び図3を参照して、本実施形態のスパウト14の構成を説明する。図2(A)はスパウト14の上方斜視図、図2(B)はスパウト14の正面図であり、図3はスパウト14の横断面図(図2(B)のZ-Z’断面)である。なお、図2において、スパウト14の先端側と基端側とを結ぶ方向を上下方向という。
【0027】
スパウト14は、先端側にキャップ16が取り付けられる筒部30と、筒部30の基端側の外周面に設けられた複数のフランジからなるフランジ部32と、を備える。
【0028】
筒部30は、中空筒状であって先端に口部34を有し、口部34の下方の外周面にキャップ16と螺合する雄ねじ36が形成される。これにより、スパウト14に対してキャップ16が着脱自在に取り付けられる。
【0029】
フランジ部32は、筒部30の基端側の外周面において上下方向に対して水平に張り出して複数段のフランジが設けられる。フランジ部32は、スパウト付き包装袋10から内容物を排出させる際に、手で把持する部分として用いられる。または、スパウト付き包装袋10の製造時や内部に内容物を充填する際に、スパウト付き包装袋10を一列に整列させるために、ホルダー等に掛ける部分としてフランジ部32が用いられる。
【0030】
本実施形態のスパウト14は、筒部30の先端側から先端フランジである第1フランジ32A、第1フランジ32Aより基端側の基端フランジである第2フランジ32Bとのように2段からなるフランジ部32を備える。最上段の第1フランジ32Aの上面は、キャップ16の下面、すなわちタンパープルーフリング24の下面と当接する。最下段の第2フランジ32Bは、その下面が袋本体12の上縁と当接し、製造工程において、スパウト14が袋本体12の内部に落ち込むことを防止する。なお、本実施形態の第1フランジ32A及び第2フランジ32Bについては、詳細を後述する。
【0031】
本実施形態のスパウト14は、第1フランジ32Aよりも上方向に、水平に張り出すストッパ38を有している。ストッパ38は、一対の扇形状フランジを口部34の左右に配置した構造を有し、ストッパ38の外縁は、最上段である第1フランジ32Aの外縁より内側に位置するように形成される。
【0032】
またストッパ38は、第1フランジ32Aから所定の距離だけ上方の位置に配され、ストッパ38と第1フランジ32Aとの間には隙間が形成される。この隙間には、第1フランジ32Aとストッパ38とを接続するように複数のリブ40,42,44が形成される。リブ40,42,44は、各々点対称となる位置に一対設けられる。
【0033】
リブ40は、口部34の外周面から左右にそれぞれ延びるように配される。このリブ40の先端は、ストッパ38の外縁よりも外側に突出したラチェット41である。ラチェット41は、タンパープルーフリング24を構成するリングピース64の内周面に形成された先細りした略台形状の爪部66(図4(B)参照)と係合可能なように設けられる。
【0034】
リブ42は、リブ40の根元と先端との中間位置からリブ40と直角を成してストッパ38の周縁まで延びている。リブ42の先端は、ストッパ38の外縁よりも外側に突出したラチェット43である。ラチェット43は、タンパープルーフリング24を構成するリングピース64の内周面に形成された先細りした略台形状の爪部68(図4(B)参照)と係合可能となるように設けられる。
【0035】
リブ44は、口部34を挟んで対称となるようにそれぞれ形成される。リブ44は、初期の閉栓時のタンパープルーフリング24の内側への変形防止、及びストッパ38の変形防止として機能している。
【0036】
一対のラチェット41,41とラチェット43,43は、断面が先端に向けて先細りした略台形状に形成され、ストッパ38の外縁よりも外側に突出させて、それぞれ口部34を中心軸にして対称となる位置に配置され、キャップ16の開栓方向Xと逆側に向けて若干傾けられた形状を有する。ラチェット41、43を、上記形状とすることによって、キャップ16を閉栓方向Yに回転させる際にタンパープルーフリング24の内周面の爪部66,68がラチェット41,43を乗り越える。そして、キャップ16を開栓方向Xに回転させる際に、爪部66,68とラチェット41,43とが係合する。
【0037】
このような構成のラチェット41,43は、キャップ16を口部34にねじ込んで閉栓していく際には、ねじ込める最下端の手前の位置においてタンパープルーフリング24の内周面の爪部66,68と当接する。さらに、そのまま閉栓方向Yにキャップ16を回転させると、爪部66,68がラチェット41,43を乗り越え、口部34の閉栓が完了する。
【0038】
一方で、キャップ16による口部34の閉栓が完了した後でキャップ16を開栓方向Xに回転させると、開栓方向Xへの回転開始直後にタンパープルーフリング24の爪部66,68とラチェット41,43とが係合する。ここでキャップ16の開栓方向Xへの回転に抵抗が生じるが、そのまま開栓方向Xへの回転を続けることで、後述するキャップ本体22とタンパープルーフリング24とを連結している易切断性連結片60、及びタンパープルーフリング24の易切断部58が切断される。つまり、易切断性連結片60及び易切断部58が切断されない限り、開栓方向Xへのキャップ16の回転を続行することができない。
【0039】
スパウト14は、その基端において袋本体12の上端に貼り付けられる部分となる取付部39を有している。取付部39は、左右に向け張り出すように形成され、その外面に袋本体12を形成する一対の平面部20A,20Bの上縁が貼り合わされる。
【0040】
スパウト14は、例えば合成樹脂により形成される。スパウト14を形成する合成樹脂としては、例えば、ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、(メタ)アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、エチレン-ビニルアルコール共重合体等が挙げられる。なかでも、加工性に優れ、低コストである点から、ポリオレフィン樹脂が好ましい。
【0041】
ポリオレフィン樹脂としては、例えば、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体等のポリエチレン系樹脂、エチレン-α-オレフィン共重合体等のオレフィン系エラストマー、ポリプロピレン、エチレン-プロピレンランダム共重合体、α-オレフィン-プロピレンランダム共重合体等のポリプロピレン系樹脂や、環状ポリオレフィン樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、性能向上のためにブレンドされていてもよく、耐熱性向上等を目的として一部架橋されていてもよい。
【0042】
なお、スパウト14は単一の材料から形成されていてもよく、あるいは種々の樹脂層からなる多層構造が形成されていてもよい。また、スパウト14の構成する取付部39を形成する樹脂は、袋本体12とのヒートシールによる接合を可能とするために、平面部20A,20Bの最内層を形成する樹脂と同種の樹脂で形成されることが好ましい。
【0043】
次に、スパウト14の口部34に着脱自在に取り付けられるキャップ16について、図4を参照して説明する。なお図4(A)は、キャップ16の側面図、図4(B)はタンパープルーフリング24の爪部66,68とラチェット41,43との位置関係を示す図である。
【0044】
本実施形態のキャップ16は、キャップ本体22及びタンパープルーフリング24を備える。
【0045】
キャップ本体22は、筒状に形成され、上部を閉塞する円盤状の天板部50と側面を形成するスカート部52とから構成される。スカート部52の下部は、下方に向かって広がるテーパー形状部52aとされる。キャップ本体22の内周面には、螺旋状の雌ねじ54が形成される。雌ねじ54は、スパウト14の口部34の外周面に形成された雄ねじ36に螺合して開閉可能とされる。また、キャップ本体22の外周面には、滑り止めとして縦溝状のローレット52bが形成される。
【0046】
円盤状の天板部50の内面には、ドーナツ状の環状突起56が設けられてもよい。環状突起56は、キャップ16を口部34に螺合させる際に、口部34の内側に嵌合することでパッキンとして機能し、密封性を確保する。
【0047】
タンパープルーフリング24は、環状であり、キャップ本体22のスカート部52の下端に連結して、キャップ本体22の下方に位置し、テーパー形状部52aの下端と略同径でキャップ16の周方向に延びるようにして設けられる。そしてタンパープルーフリング24は、キャップ16を開栓する際に、キャップ本体22と部分的に連結が切断され、部分的に連結を維持した状態で複数のリングピース64に分割される。タンパープルーフリング24が複数に分割されて、キャップ本体22との連結が一部切断されているか否かで、キャップ16の開栓が行われたか否かを判断することができる。
【0048】
タンパープルーフリング24は、リング周方向に引張り力が負荷されたときに切断しやすい易切断部58がリング上の少なくとも1箇所に設けられることで、キャップ16を開栓する際に易切断部58の位置で切断され、分割される。
【0049】
本実施形態のタンパープルーフリング24は、2つの円弧状に形成されたリングピース64のそれぞれの端部が、易切断部58によって接続した環状構造を有している。この易切断部58は、一例として、キャップ16の中心軸に対して180°の間隔で配置される。また、リングピース64の内周面に、先細りした略台形状の爪部66,68が、開栓方向Xの方向にやや傾けられるように、各リングピース64に2ヶ所ずつ突設される。
【0050】
易切断部58は、キャップ16の未開栓時には、2つのリングピース64の端部同士を接続できる程度の強度を有する。一方、キャップ16の開栓時には、易切断部58は、2つのリングピース64の端部同士を切断できる程度の脆弱さを有する。易切断部58は、このような構造であれば、特に限定されず、例えばタンパープルーフリング24の幅方向及び/又は厚み方向に欠損部分を有する形状としてもよい。
【0051】
爪部66の形成位置は、スパウト14を封止しているキャップ16を開栓方向Xへ回転させる際に易切断部58の後方となる閉栓方向Y側、かつ易切断部58の比較的近傍とされる。爪部68の形成位置は、キャップ16を開栓方向Xへ回転させる際に易切断部58の後方となる閉栓方向Y側、かつ爪部66よりもやや後方とされる。2つのリングピース64には、各々爪部66,68が形成され、キャップ16の中心軸に対して対称となる位置にそれぞれ配置される。
【0052】
また、タンパープルーフリング24は、キャップ本体22のスカート部52の下端部において易切断性連結片60と非切断性連結片62を介してリング状の一箇所以上の部分で連結される。図4(A)に示されるように、タンパープルーフリング24とキャップ16のスカート部52の下端部との間には、易切断性連結片60を介して連結された部分が一箇所以上存在し、非切断性連結片62を介して連結された部分が一箇所以上存在する。
【0053】
本実施形態のタンパープルーフリング24は、各リングピース64の爪部68の位置に対応して、1箇所ずつに易切断性連結片60が設けられる。さらに、タンパープルーフリング24は、各リングピース64に1箇所ずつ非切断性連結片62が設けられる。非切断性連結片62が設けられる位置は、次に出現する易切断部58の前方側近傍でもある。
【0054】
以上説明したキャップ16の材質は、特に限定されず、例えば、スパウト14の材質として挙げた合成樹脂が挙げられる。
【0055】
次に、スパウト14とキャップ16との組み合わせ(スパウト14とキャップ16の組立体)による改ざん防止機能について説明する。
【0056】
スパウト14を閉栓しているキャップ16を開栓方向Xに回転させる際、タンパープルーフリング24の内周面にある爪部66,68が、スパウト14に設けられたラチェット41,43と係合する。そして、タンパープルーフリング24の周方向に引っ張り力を生じさせる結果、タンパープルーフリング24が易切断部58の位置で切断されることにより、キャップ16の改ざん防止機能が発揮される。
【0057】
また、易切断部58が切断するのとほぼ同時に、タンパープルーフリング24とキャップ本体22を接続している易切断性連結片60が切断される。これにより、タンパープルーフリング24の易切断部58の位置にタンパープルーフリング24の周方向に生じる引張力が有効に負荷され、易切断部58の位置での切断が確実に行われる。
【0058】
一方、タンパープルーフリング24とキャップ本体22を接続している非切断性連結片62は、開栓動作の最中に切断されず、開栓完了後のキャップ本体22にタンパープルーフリング24が付いたまま残る。このように、本実施形態のタンパープルーフリング24は、非切断性連結片62によってキャップ本体22と部分的に連結を維持した状態で複数のリングピース64に分割される。従って、キャップ16の開栓後にタンパープルーフリング24がスパウト14に残ることはなく、消費者がスパウト付き包装袋10の内容物を飲食する場合に、消費者の口がタンパープルーフリング24のキャップ本体22との切断跡のトゲ等と接触することがない。
【0059】
以上、本実施形態のスパウト14及びキャップ16の構成について説明した。次に、本実施形態のスパウト14のフランジ部32における第1フランジ32A及び第2フランジ32Bの詳細について図3から図5を参照して説明する。図5は、第1フランジ32Aとタンパープルーフリング24の大小関係を示す図である。
【0060】
ここで、従来のスパウト付き包装袋は、キャップを開栓する際や、開栓されてキャップが再び取り付けられたスパウト付き包装袋を消費者が把持する際に、切断されたタンパープルーフリングの切断片の端部やトゲ等が包装袋を把持している消費者の手指や口等にあたり、消費者に不快感を与える可能性があった。
【0061】
そこで、図5に示すように、本実施形態の第1フランジ32Aの袋本体12の前後方向における外径Aの寸法は、袋本体12の前後方向におけるキャップ16のタンパープルーフリング24の外径C以上となるように形成される。すなわち、袋本体12の前後方向において、第1フランジ32Aがタンパープルーフリング24の下部全体を覆うこととなる。
【0062】
このような構成により、キャップ16の開栓時に消費者が第1フランジ32Aの下のフランジまたは袋本体12との取付部39に親指をあててスパウト付き包装袋10を把持した場合、第1フランジ32Aがタンパープルーフリング24と指との間に位置することとなる。つまり第1フランジ32Aがタンパープルーフリング24の下にて指を覆うように位置している。このため、キャップ16の開栓後、キャップ本体22と部分的に連結を維持した状態で分割したタンパープルーフリング24の切断片であるリングピース64の端部が消費者の手指に当たることがない。従って、本実施形態のスパウト付き包装袋10は、スパウト付き包装袋10を把持する消費者に対して、切断されたタンパープルーフリング24のリングピース64の端部による不快感を与えることがない。
【0063】
なお、袋本体12の前後方向において、第1フランジ32Aの外径Aとタンパープルーフリング24の外径Cとの差は0mm以上1.5mm以下であることが好ましい。前後方向に第1フランジ32Aの外径Aが大きすぎると、口部34から内容物を飲む際に消費者の口の下に第1フランジ32Aが当たり不快感を与える可能性がある。また、第1フランジ32Aの外径Aが大きすぎると、図6に示すように、内容物を充填するためにホルダー69等に複数のスパウト付き包装袋10を密着して並べる際に、1つのホルダー69に並べられるスパウト付き包装袋10の個数が少なくなる。
【0064】
図6では、ホルダー69は、一対の平板部材69Aで構成され、一対の平板部材69Aが第1フランジ32Aと第2フランジ32Bとの間でスパウト付き包装袋10の左右を挟み込む形態とされる。なお、図6の形態に限らず、ホルダー69は、第1フランジ32Aと第2フランジ32Bとの間でスパウト付き包装袋10の左右を挟む形態であれば、他の形態でもよい。
【0065】
このように第1フランジ32Aの外径Aとタンパープルーフリング24の外径Cとの差を1.5mm以下とすることで、口の下に不快感を生じることなく消費者は内容物を飲食することができ、かつホルダー69等により多くのスパウト付き包装袋10を並べることができる。
【0066】
また、袋本体12の左右方向において、第1フランジ32Aの外径Aの寸法とキャップ16のタンパープルーフリング24の外径Cの寸法は特に限定されない。例えば、第1フランジ32Aの外径Aの寸法とタンパープルーフリング24の外径Cの寸法の関係がA≧Cとなる範囲は、角度で規定されてもよい。スパウト14の筒部30の中心を基点として前面側180度、後面側180度のうち、それぞれ中央の95度以上の範囲(図3(A)の角度θ)において第1フランジ32Aの外径Aがタンパープルーフリング24の外径C以上であることが好ましい。95度以上の範囲であれば、スパウト付き包装袋10を把持した消費者の指に接触する可能性のあるタンパープルーフリング24の部分を第1フランジ32Aで覆うことができる。
【0067】
なお、前面側180度、後面側180度を合わせた全周360度において第1フランジ32Aの外径Aがタンパープルーフリング24の外径C以上でもよいが、袋本体12の左右方向のフランジ部32を消費者が把持することはない。また、袋本体12の左右方向において下方からタンパープルーフリング24の内周面を悪戯することも困難である。このため、袋本体12の左右方向においては、第1フランジ32Aはホルダー69を掛けられる幅を有していればよく、タンパープルーフリング24の外径の方が第1フランジ32Aの外径より大きくてもよい。
【0068】
また、本実施形態では、第1フランジ32Aがタンパープルーフリング24の下部全体を覆うので、タンパープルーフリング24を下方から改ざんすることを防止できる。例えば、従来のスパウト付き包装袋では、袋本体の前後方向において、タンパープルーフリングがフランジ部より外側に張り出しているため、タンパープルーフリングの下から改ざん防止機能を悪戯される恐れがあった。しかしながら、本実施形態のスパウト14とキャップ16との組み合わせによれば、袋本体12の前後方向において、第1フランジ32Aがタンパープルーフリング24より外側に張り出しているため、下からの悪戯を防止することができる。
【0069】
また、本実施形態の第1フランジ32Aは、袋本体12の一対の平面部20A,20Bと平行方向において直線部33Aが形成される。
【0070】
ここで、例えば、図6のように、内容物を充填するために複数のスパウト付き包装袋10を袋本体12の前後方向に並べて搬送する場合、隣接するスパウト付き包装袋10同士が第1フランジ32Aで当接する。仮に第1フランジ32Aの形状が円弧状であれば、隣接するスパウト付き包装袋10同士が点で当接することとなる。隣接するスパウト付き包装袋10同士が点で当接すると不安定となり、複数のスパウト付き包装袋10を並べて搬送する場合等に隣り合うスパウト付き包装袋10のフランジ部32同士が重なるなどして、ずれが生じたり、搬送ができないなどの問題となる可能性がある。
【0071】
一方、本実施形態のように、第1フランジ32Aに直線部33Aを形成することで、隣接するスパウト付き包装袋10同士がこの直線部33Aで当接することとなる。直線部33Aは高さ(第1フランジ32Aの厚さ)を有していることから、隣接するスパウト付き包装袋10同士は面で当接することとなり、隣接するスパウト付き包装袋10同士の位置が安定することとなる。従って、本実施形態のスパウト付き包装袋10は、複数が並べて搬送される場合に隣り合うスパウト付き包装袋10のフランジ部32同士が重なるなどのずれが生じることを抑制できる。
【0072】
なお、直線部33Aは、隣接するスパウト付き包装袋10が安定して位置を保つことができればよく、例えば厚さは1.0mm~2.0mmであり、1.6mm程度とすることが好ましい。長さAは、後述する第2フランジ32Bの直線部35の長さB以下で2.0mm~16mmであり、7mm程度とすることが好ましい。なお、本実施形態の第1フランジ32Aは、袋本体12の前後方向も直線状(直線部33B)となっているが、これに限らず、袋本体12の前後方向は略円弧状とされてもよい。
【0073】
また、本実施形態のスパウト14は、袋本体12の前後方向における第2フランジ32Bの長さが第1フランジ32Aの長さより短く形成される。
【0074】
すなわち、第1フランジ32Aと第2フランジ32Bのように、2段のフランジを有するフランジ部32が設けられるスパウト14は、基端側(下側)の第2フランジ32Bの外径Bより、先端側(上側)の第1フランジ32Aの外径Aが大きく、第1フランジ32Aが袋本体12の前後方向に突出している。
【0075】
また、第2フランジ32Bは、袋本体12の一対の平面部20A,20Bと平行方向において直線状(直線部35)に形成される。そして、第2フランジ32Bの直線部35の長さBは、第1フランジ32Aの直線部33Aの長さA以上である。
【0076】
このような第1フランジ32Aと第2フランジ32Bとの形状によれば、消費者は第1フランジ32Aよりも第2フランジ32Bの方が把持し易く感じ、第1フランジ32Aではなく第2フランジ32Bを把持するように誘導される。従って、スパウト付き包装袋10を把持した消費者の手指等がタンパープルーフリング24の切断片の端部やトゲ等と接触することをより確実に防止できる。また、本実施形態のようにスパウト14が備えるフランジ部32におけるフランジの数が、第1フランジ32A及び第2フランジ32Bのように最少の数である2つであり、把持する部分とタンパープルーフリング24の上下方向の位置が近くとも、スパウト付き包装袋10を把持する消費者に対して、切断されたタンパープルーフリング24の端部による不快感を与えることがない。
【0077】
なお、3段以上のフランジを有するフランジ部32が設けられるスパウト14は、先端側の第1フランジ32Aの外径Aが最も大きく形成され、第1フランジ32Aが袋本体12の前後方向に最も突出していればよい。
【0078】
以上、本発明を、上記実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に多様な変更又は改良を加えることができ、該変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0079】
上記実施形態では、スパウト付き包装袋10の袋本体12は、一対の平面部20A,20Bと一対の側面部を有する包装袋とする形態について説明したが、本発明は、スパウト14を挟む一対の平面部20A,20Bを有していればよく、これに限定されるものではない。例えば、袋本体12は、底面部を有する底ガゼット袋、底面部と一対の側面部を有する角底包装袋とすることができる。
【0080】
上記実施形態では、第1フランジ32Aの形状を略円形とする形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。第1フランジ32Aの外径Aがタンパープルーフリング24の外径C以上であればよく、例えば、第1フランジ32Aの形状が四角形や五角形等の矩形とされてもよい。なお、第1フランジ32Aの形状を矩形とする場合には、矩形の角に丸みを持たせてもよい。
【0081】
上記実施形態では、第2フランジ32Bに袋本体12の一対の平面部20A,20Bと平行方向において直線部35が形成される形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、第1フランジ32Aより基端側の第2フランジ32Bは、図7に示されるように、袋本体12の一対の平面部20A,20Bと平行方向において窪み70が形成されてもよい。窪み70は、筒部30に向かって凹形状、かつ第2フランジ32Bでスパウト付き包装袋10を把持する消費者の指に沿うように円弧状に形成される。これにより、消費者は第2フランジ32Bを把持することにより生じる指への痛みや不快感を防止できる。なお、窪み70の最も深い位置は、取付部39の外径と同じ位置とされる。これにより、消費者は、第2フランジ32Bと共に取付部39も把持することになるので、より安定してスパウト付き包装袋10を把持できる。
【0082】
また、スパウト14は、取付部39の下部に細長い筒状のストロー部28が配されてもよい。ストロー部28は、細長い円筒状に形成されており、袋状の袋本体12の内部に挿入される。
【0083】
また、本実施形態の易切断部58、易切断性連結片60、非切断性連結片62、リブ40,42,44、ラチェット41,43、爪部66,68、及びリングピース64等の形状や個数、並びにキャップ本体22の形状は本実施形態の形状や個数に限られない。また、改ざん防止機構もタンパープルーフリング24がキャップ本体22と部分的に連結を維持した状態で周方向に複数に分割する形態であれば本実施形態の形状に限られない。また、スパウト14とキャップ16とは、雄ねじ36と雌ねじ54との螺合により開閉可能とされるものに限られない。例えばスパウトに対してキャップを打栓にて閉栓し、キャップをわずかな回転角度で開栓することができる易開封のスパウトとキャップの組み合わせであってもよい。
【符号の説明】
【0084】
10 スパウト付き包装袋
12 袋本体
14 スパウト
16 キャップ
24 タンパープルーフリング
30 筒部
32 フランジ部
32A 第1フランジ(先端フランジ)
32B 第2フランジ(基端フランジ)
70 窪み
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8