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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023013161
(43)【公開日】2023-01-26
(54)【発明の名称】ドラム式洗濯乾燥機
(51)【国際特許分類】
   D06F 39/12 20060101AFI20230119BHJP
【FI】
D06F39/12 Z
D06F39/12 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021117134
(22)【出願日】2021-07-15
(71)【出願人】
【識別番号】399048917
【氏名又は名称】日立グローバルライフソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】山口 龍之介
(72)【発明者】
【氏名】秋山 啓太
(72)【発明者】
【氏名】山本 哲也
【テーマコード(参考)】
3B165
【Fターム(参考)】
3B165AA02
3B165AA05
3B165AB22
3B165AB29
3B165AB33
3B165AE02
3B165BA22
3B165BA84
3B165CA02
3B165CA03
3B165CA04
3B165CA05
3B165CA06
3B165CA15
3B165CA17
3B165CB01
3B165CB55
3B165CB59
3B165CC02
3B165CD05
3B165CD15
3B165DW01
3B165DW03
3B165DW05
3B165EW01
3B165EW03
3B165EW04
3B165EW05
3B165FA01
3B165FA02
3B165GA02
3B165GA12
3B165GA25
3B165GH02
3B165JM01
3B165JM02
3B165JM03
(57)【要約】
【課題】
ドアベローズの伸縮部分が運転時に他の部分と擦れ合うことがなく、ドアベローズに穴が開くことを防ぐこと。
【解決手段】
本発明のドラム式洗濯乾燥機は、上記課題を解決するために、筐体1と、該筐体1内に備えられた外槽10と、該外槽10に内挿され洗濯物を投入する投入口を備えたドラム11と、該ドラム11を回転駆動する駆動装置(モータ13)と、洗濯物を投入する前記投入口に開閉可能に設けられたドア2と、該ドア2を閉じたときに前記ドアと接触して前記ドア2と前記外槽10とを水密に封止するドアベローズ15とを備え、前記ドアベローズ15は、前記外槽10の動きに合わせて伸び縮みする伸縮部15aを有しているドラム式洗濯乾燥機であって、前記ドアベローズ15の伸縮部15aは、複数の屈曲部(第1の屈曲部15a1及び第2の屈曲部15a2)から構成されていることを特徴とする。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、該筐体内に備えられた外槽と、該外槽に内挿され洗濯物を投入する投入口を備えたドラムと、該ドラムを回転駆動する駆動装置と、洗濯物を投入する前記投入口に開閉可能に設けられたドアと、該ドアを閉じたときに前記ドアと接触して前記ドアと前記外槽とを水密に封止するドアベローズとを備え、前記ドアベローズは、前記外槽の動きに合わせて伸び縮みする伸縮部を有しているドラム式洗濯乾燥機であって、
前記ドアベローズの伸縮部は、複数の屈曲部から構成されていることを特徴とするドラム式洗濯乾燥機。
【請求項2】
請求項1に記載のドラム式洗濯乾燥機であって、
前記ドアベローズの伸縮部は、上下方向に配置される少なくとも2つの第1の屈曲部及び第2の屈曲部から構成され、前記第1の屈曲部の下方に前記第2の屈曲部が位置するように配置されると共に、前記第2の屈曲部の頂点の位置は、前記第1の屈曲部の頂点の位置と上下方向において同じ位置か、又は前記第1の屈曲部の頂点の位置より水平方向右側にずれていることを特徴とするドラム式洗濯乾燥機。
【請求項3】
請求項2に記載のドラム式洗濯乾燥機であって、
前記ドアベローズの伸縮部と前記筐体との間に空間が形成され、前記空間には、前記外槽内を照らす照明ユニットが設置されていることを特徴とするドラム式洗濯乾燥機。
【請求項4】
請求項3に記載のドラム式洗濯乾燥機であって、
前記照明ユニットは、LEDライトであることを特徴とするドラム式洗濯乾燥機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はドラム式洗濯乾燥機に係り、特に、ドアとドラムを水封するドアベローズを備えているものに好適なドラム式洗濯乾燥機に関する。
【背景技術】
【0002】
ドアとドラムを水封するドアベローズを備えているドラム式洗濯乾燥機に関する先行技術文献としては、例えば、特許文献1及び2を挙げることができる。
【0003】
上記した特許文献1には、1つの屈曲部を備えるドアベローズへの糸屑の付着を低減するために、筐体内に支持されて内部に洗濯水を貯留する外槽と、外槽内に回転自在に支持されて洗濯物を収容する内槽と、内槽を回転駆動する駆動装置と、筐体に設けられた洗濯物投入口と、洗濯物投入口に開閉可能に設けられたドアと、ドアを閉じたときにドアと接触してドアと外槽とを水密に封止するドアベローズとを備えるドラム式洗濯機において、ドアベローズにおけるドアとの接触部の表面平均粗さと、接触部よりもドアと外槽とに囲まれて水密に封止された空間側に位置するドアベローズ部分の表面平均粗さとを異ならせたドラム式洗濯機が記載されている。
【0004】
一方、上記した特許文献2には、1つの屈曲部を備えるドアベローズの静音性を簡単な形状で高めるために、1つの屈曲部を備えるドアベローズは、筒部及び伸縮部を有していると共に、筒部と伸縮部との間にクッションが介在されて構成され、これにより、モータの運転時の振動で伸縮部が筒部に接触したり、筒部が過度に変形することが防止され、伸縮部が筒部に接触することに起因して生じる異音の発生を防止することができるドラム式洗濯機が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2015-19840号公報
【特許文献2】特開2006-218195号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
通常、洗濯機前面の洗濯物投入口の全周は、筐体と外槽を繋ぐゴム製のドアベローズで覆われており、このドアベローズは、筐体(固定側)と外槽(可動側)の間に1つの屈曲部を有する伸縮部を備え、伸縮部が外槽の動きに合わせて伸び縮みすることで、運転中の振動を吸収、低減している。
【0007】
ところが、筐体サイズをほぼ据え置きのまま外槽を大型化しようとすると、洗濯機の前後方向でドアベローズに割くことのできるスペースは減少していくことになる。
【0008】
このとき、特許文献1及び2のような1つの屈曲部を備えた伸縮形状のまま、ドアベローズの前後寸法を詰めると、ドアベローズの伸縮部分が運転時に他の部分と繰り返し擦れ合い、ドアベローズに穴が開いてしまう恐れがあるという課題があった。
【0009】
本発明は上述の点に鑑みなされたもので、その目的とするとろは、ドアベローズの伸縮部分が運転時に他の部分と擦れ合うことがなく、ドアベローズに穴が開くことを防ぐことができるドラム式洗濯乾燥機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のドラム式洗濯乾燥機は、上記目的を達成するために、筐体と、該筐体内に備えられた外槽と、該外槽に内挿され洗濯物を投入する投入口を備えたドラムと、該ドラムを回転駆動する駆動装置と、洗濯物を投入する前記投入口に開閉可能に設けられたドアと、該ドアを閉じたときに前記ドアと接触して前記ドアと前記外槽とを水密に封止するドアベローズとを備え、前記ドアベローズは、前記外槽の動きに合わせて伸び縮みする伸縮部を有しているドラム式洗濯乾燥機であって、前記ドアベローズの伸縮部は、複数の屈曲部から構成されていることを特徴とする。
【0011】
具体的には、前記ドアベローズの伸縮部は、上下方向に配置される少なくとも2つの第1の屈曲部及び第2の屈曲部から構成され、前記第1の屈曲部の下方に前記第2の屈曲部が位置するように配置すると共に、前記第2の屈曲部の頂点の位置は、前記第1の屈曲部の頂点の位置と上下方向において同じ位置か、又は前記第1の屈曲部の頂点の位置より前記外槽側に位置していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ドアベローズの伸縮部分が運転時に他の部分と擦れ合うことがなく、ドアベローズに穴が開くことを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施例1に係るドラム式洗濯乾燥機を、ドアを開放した状態で示す外観斜視図である。
図2】本発明の実施例1に係るドラム式洗濯乾燥機を、ドアを開放した状態で示す正面図である。
図3】本発明の実施例1に係るドラム式洗濯乾燥機の内部構造を、ドアを開放した状態で側方から見た断面図である。
図4図3のA部拡大図である。
図5図4から照明ユニット(LEDライト)を取り除いた状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図示した実施例に基づいて本発明のドラム式洗濯乾燥機について説明する。なお、各図において、同一構成部品には同符号を使用する。
【0015】
また、本発明の各種の構成要素は必ずしも個々に独立した存在である必要はなく、一の構成要素が複数の部材から成ること、複数の構成要素が一の部材から成ること、或る構成要素が別の構成要素の一部であること、或る構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複すること、などを許容する。
【実施例0016】
図1図2図3及び図4に、本発明のドラム式洗濯乾燥機100の実施例1を示す。
【0017】
図1は、本発明の実施例1に係るドラム式洗濯乾燥機100を、ドア2を開放した状態で示す外観斜視図、図2は、本発明の実施例1に係るドラム式洗濯乾燥機100を、ドア2を開放した状態で示す正面図、図3は、本発明の実施例1に係るドラム式洗濯乾燥機100の内部構造を、ドア2を開放した状態で側方から見た断面図、図4は、図3のA部拡大図である。
【0018】
以下、図1図2図3及び図4を用いて、本実施例のドラム式洗濯乾燥機100の構成を説明する。
【0019】
図1において、本実施例のドラム式洗濯乾燥機100の外側を構成する筐体1は、両側面と背面とが一体の鋼板で形成された筐体本体1bと、この筐体本体1bの下方に配置されたアンダープレート(図示せず)と、筐体本体1bの前面を覆う前面カバー1aと、上部に配置された上面カバー1cとで構成されている。また、筐体1の前面には、開閉可能なドア2が配置されている。
【0020】
筐体1の背面上部には、水道栓からドラム式洗濯乾燥機100に給水するための給水ホース接続口が備えられている。また、ドア2は、前面カバー1aに設けたヒンジで開閉可能に支持されており、ドア開放取っ手2aを引くことで、ロック機構が外れて前側に向かって開き、ドア2を前面カバー1aに押し付けることでロックされて閉じる。
【0021】
また、前面カバー1aは、外槽10の開口部と同中心に、衣類を出し入れするための円形の開口部を有している。
【0022】
また、ドア2には、操作スイッチ等を配置した操作部が備えられているが、この操作部は、ガラスタッチパネル方式となっており、筐体1の内部に備えられている制御ユニットに電気的に接続している。また、筐体1の背面には、排水を行うための排水ホースが取り付けられている。
【0023】
更に、本実施例のドラム式洗濯乾燥機100の筐体1の内部には、水を溜める外槽10が備えられており、この外槽10は、洗濯物を収容するためのドラム11を内挿している。外槽10は、ばねを介して筐体1から吊るされており、外槽10の重心位置を左右から吊り下げられ、外槽10の下部は、筐体1に固定された防振部材12で支持されている。
【0024】
また、外槽10の後方には、ドラム11と接続された回転軸4を備え、この回転軸4にはプーリー5が接続され、プーリー5には、ベルト6を介してモータ13が接続されている。そして、モータ13は、ベルト6、プーリー5、回転軸4を介してドラム11を回転駆動している。
【0025】
また、制御ユニットは、モータ13の回転数を制御するものであり、この制御ユニットは、ドラム式洗濯乾燥機100に備えられた振動センサのセンサ値の取得を行う。
【0026】
本実施例のドラム式洗濯乾燥機100における脱水工程時に、ドラム11に投入した衣類のアンバランスによって、振動センサが検知した外槽10の振動振幅が予め設定された閾値を超えると、脱水工程を一時停止して、ドラム11を正転、逆転させ、衣類のアンバランスを修正した上で脱水工程のやり直しを行う。モータ13が駆動すると、ドラム11は正転、逆転の両方向に回転駆動される。
【0027】
また、ドラム11の内周面には、ドラム11内の洗濯水を外槽10に排水するための複数個の脱水孔11aと、ドラム11の周方向に間隔をおいて配置され、ドラム11内に投入された衣類を持ち上げるための複数個のリフター14が備えられている。リフター14は、ドラム11の前後方向に延びるように設置されている。
【0028】
また、外槽10の開口部と筐体1の投入口は、外槽10の動きに合わせて伸び縮みする伸縮部15aを有するドアベローズ15により接続され、このドアベローズ15は、環状の弾性部材で成形され、ドア2を閉めることでドラム11を水封する。即ち、ドアベローズ15は、ドア2を閉じたときに、ドア2と接触してドア2と外槽10とを水密に封止し、外槽10の動きに合わせて伸び縮みする伸縮部15aを有している。
【0029】
また、筐体1の投入口、外槽10の開口部、ドラム11の開口部は連通しており、ドア2を開くことでドラム11内への衣類の出し入れが可能となる。
【0030】
また、筐体1の上部であって給水ホース接続口の前部には、給水弁を備えた給水ユニットが備えられている。
【0031】
この給水ユニットには、洗剤を収容するための洗剤収容部と、仕上剤を収容するための仕上剤収容部を備えており、洗剤収容部と仕上剤収容部は、ホースを介して給水弁に接続されている。給水ユニットは、前側に引き出すことが可能であり、引き出した状態で使用者は洗剤及び仕上剤を洗剤収容部、仕上剤収容部を投入する。
【0032】
また、本実施例のドラム式洗濯乾燥機100における洗濯時において、給水弁が開くと、給水ホース接続口から水が流入し、洗剤収容部を介して外槽10に給水される。洗剤収容部には、予め洗剤が入れられており、供給された水と共に、洗剤が外槽10に投入され、同様に、ドラム式洗濯乾燥機100におけるすすぎ時には、供給された水と共に、仕上剤収容部から仕上剤が外槽10に投入される。
【0033】
また、外槽10の下部に備えられた排水ホースの排水経路には、排水ポンプが備えられており、排水ポンプを動作しない場合には外槽10に給水した水が外槽10内に溜まり、排水ポンプを動作させた場合には外槽10の洗濯水が排水ホースからドラム式洗濯乾燥機100の機外に排水される。
【0034】
また、筐体1(外槽10)の上部には、衣類の乾燥を行う乾燥ユニットが備えられており、この乾燥ユニットは、空気を加熱するヒータが配置された加熱部と、加熱部に空気を送風するための送風ファンとを備えている。
【0035】
また、乾燥ユニットは、乾燥工程時に循環風を発生させ、洗濯物を乾燥する。即ち、乾燥ユニットの送風ファンから吹き出した風は、下流の加熱部で温められた後、ドラム11に供給される。ドラム11に供給された風は、ドラム11に収容された湿った洗濯物を加熱して水分を奪った後、ドラム11の外周孔を通ってドラム11と外槽10の隙間の空間に流出し、乾燥ユニットと外槽10とを接続するダクト部に至る。
【0036】
このダクト部に流入した風は、洗濯物から水分を奪うことで湿度が高まっているため、ダクト部の上部から冷却水を供給し、高湿度の風を冷却することで水蒸気を結露させ風を除湿し、除湿後の乾燥した風は、乾燥ユニットの送風ファンに戻る。
【0037】
このように、乾燥ユニットは、ドラム11内の湿った洗濯物に高温の乾燥風を供給し、洗濯物の乾燥を促進している。
【0038】
次に、本実施例のドラム式洗濯乾燥機100に採用されているドアベローズ15について、図4及び図5を用いて説明する。なお、図5は、図4から後述する照明ユニット(LEDライト)17を取り除いた状態を示す図である。
【0039】
上述したように、ドアベローズ15は、ドア2を閉じたときに、ドア2と接触してドア2と外槽10とを水密に封止し、外槽10の動きに合わせて伸び縮みする伸縮部15aを有しているが、本実施例では、ドアベローズ15の伸縮部15aが、複数の屈曲部(本実施例では第1の屈曲部15a1及び第2の屈曲部15a2の2つ)から構成されている。
【0040】
具体的に説明すると、本実施例のドアベローズ15の伸縮部15aは、上下方向に配置される少なくとも2つの第1の屈曲部15a1及び第2の屈曲部15a2から構成され、第1の屈曲部15a1の下方に第2の屈曲部15a2が位置するように配置されていると共に、第2の屈曲部15a2の頂点の位置15a2´は、第1の屈曲部15a1の頂点15a1´の位置より水平方向右側にずれている。言い換えると、第2の屈曲部15a2の頂点の位置15a2´は、第1の屈曲部15a1の頂点15a1´の位置より奥側(背面側)に位置している。
【0041】
なお、第2の屈曲部15a2の頂点の位置15a2´は、第1の屈曲部15a1の頂点15a1´の位置と上下方向において同じ位置であっても良い。
【0042】
また、本実施例では、ドアベローズ15の伸縮部15aと筐体1との間に空間16(図5参照)が形成され、この空間16には、外槽10内を照らす照明ユニット(例えば、LEDライト)17が設置されている。
【0043】
以上説明したように、本実施例によれば、ドアベローズ15の伸縮部15aが、複数の屈曲部(第1の屈曲部15a1及び第2の屈曲部15a2の2つ)から構成されているため、従来の屈曲部より小型化することができ、ドアベローズ15の伸縮部分が運転時に他の部分と擦れ合うことがなく、ドアベローズ15に穴が開くことを防ぐことができる。
【0044】
また、本実施例のように、複数の屈曲部(第1の屈曲部15a1及び第2の屈曲部15a2の2つ)を繋げることで、もともとの形状が持っていた伸び量と同じだけ伸びることが可能となり、本来持っていた振動吸収、低減の機能が低減することはない。
【0045】
また、ドアベローズ15の伸縮部15aを、複数の屈曲部(第1の屈曲部15a1及び第2の屈曲部15a2の2つ)から構成したことで、ドアベローズ15の前後方向(左右方向)寸法を小さくすることができ、ドアベローズ15における前後方向(左右方向)の小型化(薄型化)を実現することができる。
【0046】
ドアベローズ15の薄型化により、筐体1のサイズを変更せずに外槽10を大型化したり、逆に、外槽10のサイズを変更せずに筐体1を薄型化したりすることができる。
【0047】
また、ドアベローズ15のサイズは変更せず、筐体1とドアベローズ15のギャップG(図5参照)を従来より小さくすることで、筐体1側とドアベローズ15の間に空間16を確保でき、この空間16に、外槽10内を照らすLEDランプ等の照明ユニット17を搭載することが可能となる。
【0048】
また、ドアベローズ15の伸縮部15aの第1の屈曲部15a1及び第2の屈曲部15a2は、運転中に出る糸屑などが溜まりやすい部分となっているが、屈曲部が1つ1つ小さくなることで、そこに貯まり残る糸屑の量が低減されることが期待できる。
【0049】
即ち、従来の屈曲部が1つの場合は、曲面で形成されるポケット部が大きくなるため、ポケット部に溜まる糸屑の量が多くなるが、本実施例のように、ドアベローズ15の伸縮部15aを複数の屈曲部(第1の屈曲部15a1及び第2の屈曲部15a2の2つ)で構成することにより、屈曲部が1つ1つが小さく、即ち、ポケット部が小さくなることで、そこに貯まり残る糸屑の量が従来に比べ低減されることが期待できる。
【0050】
なお、本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上述した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換える事が可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加える事も可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をする事が可能である。
【符号の説明】
【0051】
1…筐体、1a…前面カバー、1b…筐体本体、1c…上面カバー、2…ドア、2a…ドア開放取っ手、4…回転軸、5…プーリー、6…ベルト、10…外槽、11…ドラム、11a…脱水孔、12…防振部材、13…モータ、14…リフター、15…ドアベローズ、15a…ドアベローズの伸縮部、15a1…第1の屈曲部、15a1´…第1の屈曲部の頂点、15a2…第2の屈曲部、15a2´…第2の屈曲部の頂点、16…空間、17…照明ユニット、100…ドラム式洗濯乾燥機。
図1
図2
図3
図4
図5