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特開2023-131613スルーレート制御回路付マイクロコントローラ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023131613
(43)【公開日】2023-09-22
(54)【発明の名称】スルーレート制御回路付マイクロコントローラ
(51)【国際特許分類】
   H02M 1/08 20060101AFI20230914BHJP
【FI】
H02M1/08 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022036472
(22)【出願日】2022-03-09
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】317011920
【氏名又は名称】東芝デバイス&ストレージ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002907
【氏名又は名称】弁理士法人イトーシン国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】篠原 誠
【テーマコード(参考)】
5H740
【Fターム(参考)】
5H740BA12
5H740BB09
5H740BB10
5H740BC01
5H740BC02
5H740JA01
5H740JB01
5H740KK01
(57)【要約】
【課題】出力パワートランジスタのターンオン、ターンオフの遷移時間を設計値に保つことができるスルーレート制御回路付マイクロコントローラを提供する。
【解決手段】実施形態のスルーレート制御回路付マイクロコントローラは、出力パワートランジスタのゲートを定電流で充電および放電するプリドライブ回路と、出力パワートランジスタのドレイン・ソース間電圧が第1の電圧と第2の電圧との間を遷移する遷移時間を計測する計測回路と、マイクロプロセッサと、を備える。マイクロプロセッサは、遷移時間が所定の時間になるように、プリドライブ回路の定電流設定値を制御する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
出力パワートランジスタのゲートを定電流で充電および放電するプリドライブ回路と、
前記プリドライブ回路に接続される前記出力パワートランジスタのドレイン・ソース間電圧が第1の電圧と第2の電圧との間を遷移する遷移時間を計測する計測回路と、
前記計測回路により計測された前記遷移時間を読み出すマイクロプロセッサと、
を備え、
前記マイクロプロセッサは、前記遷移時間が所定の時間になるように、前記プリドライブ回路の定電流設定値を制御する、
スルーレート制御回路付マイクロコントローラ。
【請求項2】
前記マイクロプロセッサは、さらに、電源に直列に接続されたハイサイドの出力パワートランジスタとローサイドの出力パワートランジスタとが同時に導通することを防ぐデッドタイムを設定する、
請求項1に記載のスルーレート制御回路付マイクロコントローラ。
【請求項3】
前記スルーレート制御回路付マイクロコントローラは、1つの集積回路により構成されている、
請求項1に記載のスルーレート制御回路付マイクロコントローラ。
【請求項4】
前記計測回路は、
前記出力パワートランジスタのドレイン・ソース間電圧を前記第1の電圧および前記第2の電圧とそれぞれ比較して、前記ドレイン・ソース間電圧が、前記第1の電圧と前記第2の電圧との間にないときにローレベルになり、前記第1の電圧と前記第2の電圧との間にあるときにハイレベルになるパルス信号を生成する電圧コンパレータと、
前記電圧コンパレータからの前記パルス信号の立ち上がり時刻、および立ち下がり時刻をそれぞれラッチしてレジスタに記憶するパルス幅計測回路と、を備える、
請求項1に記載のスルーレート制御回路付マイクロコントローラ。
【請求項5】
前記計測回路は、前記パルス信号が入力されたタイミング、および入力された回数が適切であることを監視するパルス順序監視回路をさらに備える、
請求項4に記載のスルーレート制御回路付マイクロコントローラ。
【請求項6】
電源に直列に接続されたハイサイドの出力パワートランジスタとローサイドの出力パワートランジスタとの内の、一方のゲートを定電流で充電および放電するプリドライブ回路と、
前記プリドライブ回路が前記一方の出力パワートランジスタをターンオフするときの、前記一方の出力パワートランジスタのドレイン・ソース間電圧が第1の電圧と第2の電圧との間を遷移する遷移時間を計測する計測回路と、
前記計測回路により計測された前記遷移時間を読み出すマイクロプロセッサと、
を備え、
前記マイクロプロセッサは、前記遷移時間に基づき、前記ハイサイドの出力パワートランジスタと前記ローサイドの出力パワートランジスタとの内の、他方のターンオンを開始するまでのデッドタイムを必要最小限の時間に設定する、
スルーレート制御回路付マイクロコントローラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、プリドライブ回路により出力パワートランジスタのゲートを定電流で充電および放電するマイクロコントローラに関する。
【背景技術】
【0002】
プリドライブ回路は、出力パワートランジスタのゲート電圧を変えることで、出力パワートランジスタを、オフからオン(以後、ターンオン)、またはオンからオフ(以後、ターンオフ)に制御する。プリドライブ回路を用いた出力パワートランジスタの制御技術は、例えば、モータ制御におけるインバータに用いられる。
【0003】
出力パワートランジスタのターンオンの遷移時間、およびターンオフの遷移時間を所定の時間に保つことは、スイッチング損失および電源電流のノイズを低減するために好ましい。
【0004】
そこで、従来から、プリドライブ回路は、定電流源を用いて、予め決められた電流値で出力パワートランジスタのゲートの電荷量を制御することで、ターンオン、ターンオフ時のドレイン・ソース間電圧の遷移時間を一定にするようにしている。
【0005】
しかし、出力パワートランジスタの個体差によるゲート容量のバラツキや温度変化による特性の変化によって、出力パワートランジスタのターンオン、ターンオフの遷移時間を設計値に保つことができないことがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000-278961号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、実施形態は、出力パワートランジスタのターンオン、ターンオフの遷移時間を設計値に保つことができるスルーレート制御回路付マイクロコントローラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態のスルーレート制御回路付マイクロコントローラは、出力パワートランジスタのゲートを定電流で充電および放電するプリドライブ回路と、前記プリドライブ回路に接続される前記出力パワートランジスタのドレイン・ソース間電圧が第1の電圧と第2の電圧との間を遷移する遷移時間を計測する計測回路と、前記計測回路により計測された前記遷移時間を読み出すマイクロプロセッサと、を備える。前記マイクロプロセッサは、前記遷移時間が所定の時間になるように、前記プリドライブ回路の定電流設定値を制御する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】比較例に係わるモータ制御のインバータ回路の構成例を示す図である。
図2】第1の実施形態に係わるスルーレート制御回路付マイクロコントローラを用いたモータ制御のインバータ回路の構成例を示す図である。
図3】第1の実施形態に係わる電圧コンパレータの構成例を示す図である。
図4】第1の実施形態に係わるパルス幅計測回路の構成例を示す図である。
図5】第1の実施形態に係わるスルーレート制御回路付マイクロコントローラを用いたモータ制御のインバータ回路の動作の例を示すタイミングチャートである。
図6】第1の実施形態に係わり、遷移時間の平滑化を行う演算回路の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
(構成)
【0011】
図1は、比較例に係わるモータ制御のインバータ回路の構成例を示す図である。図2は、第1の実施形態に係わるスルーレート制御回路付マイクロコントローラ1を用いたモータ制御のインバータ回路の構成例を示す図である。
【0012】
図2に示す第1の実施形態の回路は、図1に示す比較例の回路を含むため、図2を参照して構成を説明し、その後に図1の比較例との差異を説明する。
【0013】
インバータ回路は、モータ8を制御する回路であり、スルーレート制御回路付マイクロコントローラ1(以下、マイクロコントローラ1)と、電源6と、ノイズフィルタ回路7と、出力パワートランジスタTr1~Tr6と、を備えている。出力パワートランジスタTr1と出力パワートランジスタTr4、出力パワートランジスタTr2と出力パワートランジスタTr5、出力パワートランジスタTr3と出力パワートランジスタTr6は、それぞれノイズフィルタ回路7を経由して電源6に直列に接続されている。
【0014】
図示の例ではモータ8は3相モータであり、出力パワートランジスタTr1が第1相(例えばU相)のハイサイド(上層側)、出力パワートランジスタTr4が第1相のローサイド(下層側)、出力パワートランジスタTr2が第2相(例えばV相)のハイサイド、出力パワートランジスタTr5が第2相のローサイド、出力パワートランジスタTr3が第3相(例えばW相)のハイサイド、出力パワートランジスタTr6が第3相のローサイドに対応する。
【0015】
インバータ回路は、電源6から供給される直流電流を、出力パワートランジスタTr1~Tr6をオン/オフすることでパルス幅変調された交流に変換してモータ8へ供給し、モータ8を駆動する。なお、各出力パワートランジスタTr1~Tr6は、より詳しくは図2の拡大図または図3に示すように、トランジスタTrと、トランジスタTrのドレイン・ソース間に接続された還流ダイオードDiと、を備えている。
【0016】
ノイズフィルタ回路7は、スナバ回路等で構成され、出力パワートランジスタTr1~Tr6のオン/オフにより電源電流に発生するノイズを低減する。
【0017】
マイクロコントローラ1は、第1の回路1aおよび第2の回路1bを備えている。第1の回路1aと第2の回路1bとは別の集積回路として構成しても構わないが、例えば、図2に示すマイクロコントローラ1を1つの集積回路により構成してもよい。
【0018】
第2の回路1bは、プリドライバ制御回路21と、プリドライブ回路(プリドライバ)22a~22fと、電圧コンパレータ29と、を備えている。
【0019】
プリドライブ回路22aは出力パワートランジスタTr1のオン/オフを制御し、プリドライブ回路22bは出力パワートランジスタTr2のオン/オフを制御し、プリドライブ回路22cは出力パワートランジスタTr3のオン/オフを制御し、プリドライブ回路22dは出力パワートランジスタTr4のオン/オフを制御し、プリドライブ回路22eは出力パワートランジスタTr5のオン/オフを制御し、プリドライブ回路22fは出力パワートランジスタTr6のオン/オフを制御する。
【0020】
具体的に、プリドライブ回路22a~22fは、出力パワートランジスタTr1~Tr6のゲート電圧を変化させることで、出力パワートランジスタTr1~Tr6をオフからオン(以後、ターンオン)に制御し、また、オンからオフ(以後、ターンオフ)に制御する。
【0021】
プリドライブ回路22a~22fは、それぞれ、直列に配列された定電流源23、ターンオンスイッチ24、ターンオフスイッチ25、および定電流源26を備えている。ターンオンスイッチ24およびターンオフスイッチ25は、例えばトランジスタにより構成されている。ターンオンスイッチ24とターンオフスイッチ25との間が、出力パワートランジスタTr1~Tr6のゲートに接続されている。
【0022】
プリドライブ回路22a~22fは、ターンオンスイッチ24をオン、ターンオフスイッチ25をオフにすることで、定電流源23を出力パワートランジスタTr1~Tr6のゲートに接続し、定電流でゲートを充電してほぼ一定の変化率で電位を上げる。また、プリドライブ回路22a~22fは、ターンオンスイッチ24をオフ、ターンオフスイッチ25をオンにすることで、定電流源26を出力パワートランジスタTr1~Tr6のゲートに接続し、定電流でゲートを放電してほぼ一定の変化率で電位を下げる。なお、プリドライブ回路22a~22fが、ターンオンスイッチ24をオフ、ターンオフスイッチ25をオフにすると、出力パワートランジスタTr1~Tr6のゲートの電位が一定に維持される。
【0023】
このようにプリドライブ回路22a~22fは、定電流源23,26を用いて出力パワートランジスタTr1~Tr6のゲートの電荷量を制御する(定電流で充電および放電する)ことで、ターンオン、ターンオフ時のドレイン・ソース間電圧Vdsの遷移時間tRISE(図5参照)が設計値(所定の時間)に近い値になるようにしている。
【0024】
プリドライバ制御回路21は、プリドライブ回路22a~22fを制御して、出力パワートランジスタTr1~Tr6をオン/オフさせる。
【0025】
電圧コンパレータ29は、出力パワートランジスタTr1~Tr6それぞれの、ドレイン・ソース間電圧Vdsを、第1の電圧Vth1および第2の電圧Vth2(Vth2>Vth1)と比較して、ドレイン・ソース間電圧Vdsが第1の電圧Vth1を横切るタイミングと、ドレイン・ソース間電圧Vdsが第2の電圧Vth2を横切るタイミングと、を与えるパルス状の信号Vdsthを送信する。
【0026】
第1の回路1aは、CPU(Central Processing Unit)11と、フラッシュメモリ(FLASH ROM)12と、バス(BUS)13と、PWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)生成回路14と、デッドタイム生成回路15と、ゲートタイミング生成回路16と、パルス幅計測回路19と、を備えている。
【0027】
電圧コンパレータ29およびパルス幅計測回路19は、計測回路10を構成する。計測回路10は、プリドライブ回路22a~22fに接続される出力パワートランジスタTr1~Tr6のドレイン・ソース間電圧Vdsが第1の電圧Vth1と第2の電圧Vth2との間を遷移する遷移時間tRISE(図5参照)を計測する。
【0028】
パルス幅計測回路19は、電圧コンパレータ29から送信されたパルス状の信号Vdsthを受信して、信号Vdsthのパルス幅(時間的な幅)をデジタル値に変換して、ドレイン・ソース間電圧Vdsが第1の電圧Vth1と第2の電圧Vth2との間を遷移する遷移時間tRISEを取得する。
【0029】
CPU11(マイクロプロセッサ)は、パルス幅計測回路19により計測された遷移時間tRISEを読み出す。
【0030】
フラッシュメモリ12は、CPU11により実行される処理プログラムを不揮発に記憶する記憶媒体である。フラッシュメモリ12に記憶される処理プログラムは、後述する平滑化フィルタ(図6参照)などのフィルタ演算を行うプログラムを含む。
【0031】
バス13は、CPU11と、フラッシュメモリ12と、PWM生成回路14と、デッドタイム生成回路15と、ゲートタイミング生成回路16と、パルス幅計測回路19との間でデータや命令を送受信するために共用される信号伝送路である。
【0032】
PWM生成回路14は、CPU11の制御に基づき、モータ8を制御するパルス幅変調信号(PWM信号)を生成してデッドタイム生成回路15へ送信する。
【0033】
デッドタイム生成回路15は、PWM生成回路14からPWM信号を受信して、PWM信号をデッドタイム期間により変調して(具体的には、図5に示すようにPWM信号の立ち上がりをデッドタイム期間だけ遅延して)信号uhを生成し、信号uhをゲートタイミング生成回路16へ出力する。デッドタイム期間は、ハイサイドの出力パワートランジスタTr1(またはTr2、もしくはTr3)とローサイドの出力パワートランジスタTr4(またはTr5、もしくはTr6)とが同時に導通することを防止する期間である。
【0034】
ゲートタイミング生成回路16は、デッドタイム生成回路15から受信した信号uhを、出力パワートランジスタTr1~Tr6のゲートをオン/オフするタイミングを制御する信号としてプリドライバ制御回路21へ送信する。
【0035】
ここで、図1に示す比較例のインバータ回路は、図2に示す構成の内、計測回路10(電圧コンパレータ29およびパルス幅計測回路19)が設けられておらず、CPU11は計測回路10による計測結果に基づく制御を行わない。
【0036】
すなわち、図1に示す比較例では、定電流源23,26の定電流設定値は、予め決められた値に固定されている。従って、出力パワートランジスタTr1~Tr6のゲートは、予め決められた定電流で電荷量を制御される。
【0037】
しかし、出力パワートランジスタTr1~Tr6には個体差があり、ゲート容量にバラツキが生じる場合がある。ゲート容量にバラツキがあると、ゲートの電荷量を固定の定電流で制御しても、出力パワートランジスタTr1~Tr6のターンオン、ターンオフの遷移時間tRISEを設計値に保つことができない場合がある。
【0038】
また、温度が変化すると、出力パワートランジスタTr1~Tr6の特性が変化することがある。特性が変化すると、ゲートの電荷量を固定の定電流で制御しても、出力パワートランジスタTr1~Tr6のターンオン、ターンオフの遷移時間tRISEを設計値に保つことができない場合がある。
【0039】
例えば、ターンオン、ターンオフの遷移時間tRISEが設計値よりも短くなると、スイッチングによるパワー損失(スイッチング損失)は減少する。しかし、遷移時間tRISEが設計値よりも短いと電源電流にリンギングが発生し、発生したリンギングがノイズ源となるため、ノイズフィルタ回路7の回路規模を大きくする必要がある。
【0040】
また、ターンオン、ターンオフの遷移時間tRISEが設計値よりも長くなると、電源電流のリンギングは減少するが、スイッチング損失が増加する。
【0041】
こうした点に対応して、出力パワートランジスタTr1~Tr6にゲート容量のバラツキや温度変化等があっても、出力パワートランジスタTr1~Tr6のターンオン、ターンオフの遷移時間tRISEを設計値に保つようにするのが、本実施形態の図2に示す構成である。
【0042】
本実施形態の計測回路10の構成について、図3および図4を参照してさらに説明する。図3は、第1の実施形態に係わる電圧コンパレータ29の構成例を示す図である。
【0043】
なお、図3においては、図示を簡潔にするため、第1相の出力パワートランジスタTr1,Tr4を記載し、他の相の出力パワートランジスタTr2~Tr3,Tr5~Tr6の記載を省略している。さらに、図3では、第1相のハイサイドのプリドライブ回路22aを記載し、他のプリドライブ回路22b~22fの図示を省略している。
【0044】
そして、図3図5においては、第1相のハイサイドのターンオン側に関して説明し、第1相のローサイドのターンオン側の説明と、第1相のハイサイドおよびローサイドのターンオフ側の説明とを省略する。さらに、他の相に関する説明も省略するが、各省略した部分については、第1相のハイサイドのターンオン側に関する説明と同様に理解される。
【0045】
デッドタイム生成回路15は、PWM生成回路14からPWM信号(図5のPWM_U)を受信して、PWM信号の立ち上がりからデッドタイム期間を経過した後に立ち上がる信号uhを生成し、第1相(例えばU相)のハイサイドの制御信号としてゲートタイミング生成回路16へ送信する。なお、信号uhの立ち下がりはPWM信号の立ち下がりと同じタイミングである。デッドタイム生成回路15は、信号uhをさらにパルス幅計測回路19へも送信する。
【0046】
ゲートタイミング生成回路16は、デッドタイム生成回路15から信号uhを受信して、出力パワートランジスタTr1のゲートをオン/オフするタイミングを制御する信号としてプリドライバ制御回路21へ送信する。
【0047】
プリドライバ制御回路21は、受信した信号uhに基づきハイサイドターンオン信号HONを生成し、ハイサイドターンオン信号HONによりターンオンスイッチ24を制御する。
【0048】
信号uhがローレベルLであって、出力パワートランジスタTr1がオフであるとき、出力パワートランジスタTr1のドレイン・ソース間電圧Vdsは、図5に示すように一定の値(例えば電源電圧Vdd(または電源電圧Vddに近い値))を示す。
【0049】
一方、信号uhがハイレベルHになってハイサイドターンオン信号HONによりターンオンスイッチ24がオンすると、デッドタイム期間(アイドルフェーズに含まれる)からフェーズ1に入る(図5のフェーズおよびSRC_Meas_State)。フェーズ1に入ると、定電流源23が出力パワートランジスタTr1のゲートに接続され、定電流でゲートが充電されて、ゲートの電圧が次第に上昇する。ゲートの電圧が上昇するにつれて、出力パワートランジスタTr1のドレイン・ソース間の抵抗値が下がっていき、ドレイン・ソース間電圧Vdsが図5に示すように電源電圧Vddから次第に下降する。
【0050】
ドレイン・ソース間電圧Vdsが第2の電圧Vth2以下になるとフェーズ1からフェーズ2に入る。さらに、ドレイン・ソース間電圧Vdsが第1の電圧Vth1以下になるとフェーズ2からフェーズ3に入る。フェーズ3に入ってしばらくすると、ドレイン・ソース間の抵抗値が無視できる値になり、ドレイン・ソース間電圧Vdsは0となる。フェーズ3は、信号uhがローレベルLになると終了して、アイドルフェーズに移行する。
【0051】
こうした出力パワートランジスタTr1のドレイン・ソース間電圧Vdsを、電圧コンパレータ29およびパルス幅計測回路19を含む計測回路10によりモニタする。
【0052】
図3に示すように、電圧コンパレータ29は、抵抗R1~R4と、差分器31と、第1のコンパレータ32と、第2のコンパレータ33と、XOR回路34と、電圧源35,36と、を備える。
【0053】
出力パワートランジスタTr1のドレイン端子は、抵抗R1を経由して差分器31の非反転入力端子に接続されている。出力パワートランジスタTr1のソース端子は、抵抗R2を経由して差分器31の反転入力端子に接続されている。差分器31の非反転入力端子は、抵抗R3を経由して低電圧側(Vssなど)に接続されている。差分器31の出力端子は、抵抗R4を経由して差分器31の反転入力端子に接続されている。
【0054】
出力パワートランジスタTr1のドレイン端子の電圧Vdは、第1のモニタ信号として差分器31の非反転入力端子に入力される。出力パワートランジスタTr1のソース端子の電圧Vsは、第2のモニタ信号として差分器31の反転入力端子に入力される。
【0055】
差分器31は、電圧Vdから電圧Vsを減算したドレイン・ソース間電圧Vdsを算出し、第1のコンパレータ32の非反転入力端子、および第2のコンパレータ33の非反転入力端子へ送信する。
【0056】
第1のコンパレータ32の反転入力端子には、第1の電圧Vth1の電圧源35が接続されている。第1のコンパレータ32は、非反転入力端子に入力されたドレイン・ソース間電圧Vdsと第1の電圧Vth1とを比較して、ドレイン・ソース間電圧Vdsが第1の電圧Vth1よりも低いときは論理値0の論理信号LS1を送信し、ドレイン・ソース間電圧Vdsが第1の電圧Vth1以上であるときは論理値1の論理信号LS1を送信する。
【0057】
第2のコンパレータ33の反転入力端子には、第2の電圧Vth2(Vth2>Vth1)の電圧源36が接続されている。第2のコンパレータ33は、非反転入力端子に入力されたドレイン・ソース間電圧Vdsと第2の電圧Vth2とを比較して、ドレイン・ソース間電圧Vdsが第2の電圧Vth2よりも低いときは論理値0の論理信号LS2を送信し、ドレイン・ソース間電圧Vdsが第2の電圧Vth2以上であるときは論理値1の論理信号LS2を送信する。
【0058】
第1のコンパレータ32から送信された論理信号LS1、および第2のコンパレータ33から送信された論理信号LS2は、XOR回路34により演算される。XOR回路34は、論理信号の組み合わせ(LS1,LS2)が、(0,0)または(1,1)のときに論理値0の信号Vdsthを送信し、(0,1)または(1,0)のときに論理値1の信号Vdsthを送信する。ただし、Vth2>Vth1であるので(0,1)は存在せず、信号Vdsthの論理値が1となるのは(1,0)のときである。
【0059】
従って、電圧コンパレータ29は、ドレイン・ソース間電圧Vdsが、第1の電圧Vth1以上かつ第2の電圧Vth2未満である期間(つまり、第1の電圧Vth1と第2の電圧Vth2との間を通過する期間)に論理値1(ハイレベルH)となり、第1の電圧Vth1よりも低い期間および第2の電圧Vth2以上である期間に論理値0(ローレベルL)となるパルス状の信号Vdsthを出力する。
【0060】
図4は、第1の実施形態に係わるパルス幅計測回路19の構成例を示す図である。
【0061】
パルス幅計測回路19は、立ち上がり検出器41と、立ち下がり検出器42と、SRCカウンタ43と、第1レジスタ44(P2_TIMEレジスタ)と、第2レジスタ45(P3_TIMEレジスタ)と、パルス順序監視回路46と、第3レジスタ47(SRC_RATEレジスタ(SRC_RATE_[UVWXYZ]_[rf]))と、を備える。
【0062】
立ち上がり検出器41は、電圧コンパレータ29から送信された信号Vdsthを受信して、信号Vdsthの論理値が0から1に立ち上がるエッジを検出し、検出したタイミングでラッチ信号Vdsth_rを送信する。
【0063】
立ち下がり検出器42は、電圧コンパレータ29から送信された信号Vdsthを受信して、信号Vdsthの論理値が1から0に立ち下がるエッジを検出し、検出したタイミングでラッチ信号Vdsth_fを送信する。
【0064】
SRCカウンタ43は、システムクロックCLと、デッドタイム生成回路15からの信号uhとを受信する。SRCカウンタ43は、信号uhがローレベルLからハイレベルHに変化した時点でシステムクロックCLに基づくカウントを開始し、信号uhがハイレベルHである間はカウントを続行する(図5のSRC_Counter)。また、SRCカウンタ43は、信号uhがローレベルLになった場合はカウンタを0クリアする。
【0065】
第1レジスタ44は、立ち上がり検出器41からのラッチ信号Vdsth_rを受信した時点のSRCカウンタ43のカウント値を保持する。つまり、第1レジスタ44には、フェーズ1からフェーズ2に移行した時刻(P2_TIME)に対応するカウント値が保持される。
【0066】
第2レジスタ45は、立ち下がり検出器42からのラッチ信号Vdsth_fを受信した時点のSRCカウンタ43のカウント値を保持する。つまり、第2レジスタ45には、フェーズ2からフェーズ3に移行した時刻(P3_TIME)に対応するカウント値が保持される。
【0067】
パルス順序監視回路46は、信号uhがハイレベルHになった時点を起点とした適正な期間内に信号Vdsthが入力されたこと、および信号Vdsthが入力された回数が適切であることを監視する。パルス順序監視回路46は、図5のSRC_Meas_Stateに示すような状態監視を行い、例えばフェーズ3が終了するタイミング(信号uhがハイレベルHからローレベルLに変化するタイミング)で、監視した状態を第3レジスタ47にフラグ情報として格納する(図5のSRC_RATE_U_r)。フラグ情報が第3レジスタ47に格納されると同時に、第1レジスタ44が格納するカウント値(パルス状の信号Vdsthの立ち上がり時刻を示すカウント値)がP2_TIMEとして、第2レジスタ45が格納するカウント値(パルス状の信号Vdsthの立ち下がり時刻を示すカウント値)がP3_TIMEとして、第3レジスタ47に格納される。
【0068】
CPU11は、バス13を経由して第3レジスタ47に接続され、第3レジスタ47に格納されている情報を任意のタイミングで読み出せる。
【0069】
CPU11は、第3レジスタ47に格納されている情報を読み出して、フラグ情報からP2_TIMEおよびP3_TIMEが適切に取得できたか否かを判定する。ここで、適切に取得できたと判定した場合、CPU11は、P2_TIMEとP3_TIMEとの差分を、ドレイン・ソース間電圧Vdsが第1の電圧Vth1と第2の電圧Vth2との間を通過した期間のデジタル値として算出する。ここで算出されるデジタル値は、信号Vdsthの論理値が1となっているパルス幅(時間的な幅)に対応する遷移時間tRISEを表す。
【0070】
CPU11は、取得した遷移時間tRISEに、例えば、図6に示すような平滑化のためのフィルタ演算を行う。図6は、第1の実施形態に係わり、遷移時間tRISEの平滑化を行う演算回路の例を示す図である。図6の例では、平滑化フィルタとして、指数平滑移動平均(EMA:Exponential Moving Average)フィルタ50を用いており、CPU11は、図6に示す演算回路に対応する演算処理を、フラッシュメモリ12に記憶されているフィルタ演算プログラムに従ってソフトウェア的に実行し、平滑化後の遷移時間tRISE_EMAを算出する。
【0071】
EMAフィルタ50は、乗算器51と、加算器52と、遅延器53と、乗算器54と、を備えている。遷移時間tRISEは、乗算器51へ入力される。乗算器51の出力は加算器52へ入力される。加算器52の出力は、EMAフィルタ50の外部へ出力され、さらに遅延器53へも入力される。遅延器53の出力は、乗算器54へ入力される。乗算器54の出力は、加算器52へ入力される。
【0072】
ここで、nを整数としたとき、nサイクルのEMAフィルタ50への入力である遷移時間tRISEをx(n)として表し、EMAフィルタ50から出力される平滑化後の遷移時間tRISE_EMAをy(n)として表す。
【0073】
乗算器51は、入力x(n)に係数αを乗算して、α×x(n)を出力する。
【0074】
遅延器53は、(n-1)サイクルの出力y(n-1)を入力し、1サイクル遅延して、nサイクルにおいて出力する。
【0075】
乗算器54は、遅延器53からの出力y(n-1)に係数(1-α)を乗算して、(1-α)×y(n-1)を出力する。ここで、乗算器51が乗算する係数αと、乗算器54が乗算する係数(1-α)とは、合計が1であり、つまり正規化係数となっている。
【0076】
加算器52は、乗算器51から入力したα×x(n)と、乗算器54から入力した(1-α)×y(n-1)と、を加算して、nサイクルの出力y(n)とする。従って、次の式(1)が成り立つ。
y(n)=α×x(n)+(1-α)×y(n-1) …(1)
【0077】
一例として、α=1/2を選んだ場合、y(n)は、x(n)に係数1/2を掛けたものと、x(n-1)に係数1/4を掛けたものと、x(n-2)に係数1/8を掛けたものと、…を加算した結果となり、現在時刻から時間が離れるほど指数関数的に重みが減少する重み付けで平滑化がなされることが分かる。
【0078】
上述したように、CPU11は、フラッシュメモリ12に記憶されているフィルタ演算プログラムに従って平滑化をソフトウェア的に行うため、フィルタ演算の仕様変更やパラメータ変更に柔軟に対応できる。従って、平滑化フィルタがEMAフィルタに限らないことはいうまでもない。
【0079】
CPU11は、算出した平滑化後の遷移時間tRISE_EMAが、設計値よりも短い場合には定電流設定値を下げ、設計値よりも長い場合には定電流設定値を上げるように新たな定電流値CCVを算出し、算出した定電流値CCVをゲートタイミング生成回路16を経由してプリドライバ制御回路21へ送信する。
【0080】
プリドライバ制御回路21は、受信した新たな定電流値CCVを、プリドライブ回路22aの定電流源23へ設定する。このようなスルーレートに対するフィードバック制御を繰り返して行うことで、ゲート容量のバラツキや温度変化等があっても、出力パワートランジスタTr1のターンオンの遷移時間(ドレイン・ソース間電圧Vdsが第1の電圧Vth1と第2の電圧Vth2との間を遷移する時間)tRISEを設計値に保つことができる。
【0081】
第1の実施形態によれば、ドレイン・ソース間電圧Vdsが第1の電圧Vth1と第2の電圧Vth2との間を遷移する遷移時間tRISEが、所定の時間になるように、CPU11がプリドライブ回路22a~22fの定電流設定値を制御する。このため、出力パワートランジスタTr1~Tr6の個体差によるゲート容量のバラツキや温度変化による特性の変化の影響を低減して、遷移時間tRISEを設計値に保つことができる。
【0082】
遷移時間tRISEが設計値に保たれるため、電源電流のリンギングによるノイズを一定の範囲に抑えることができ、ノイズフィルタ回路7を小型化できる。また、出力パワートランジスタTr1~Tr6の損失を一定値に抑制できるため、出力パワートランジスタTr1~Tr6として従来よりも小さい容量のものを用いることができる。これらにより、モータ制御のインバータ回路全体のコストを低減できる。
【0083】
さらに、フィードバック制御における制御量の算出をマイクロプロセッサであるCPU11によりソフトウェア的に行うため、専用のハードウエアを削減して回路規模を小さくでき、仕様変更等にも柔軟に対応できる。
【0084】
また、第1の回路1aおよび第2の回路1bを含むマイクロコントローラ1を1つの集積回路として構成することで、複数の集積回路で構成する場合よりもコストを下げ、インバータ回路の構成を簡単にできる。
(第2の実施形態)
【0085】
第1の実施形態の各図を参照して、第2の実施形態を説明する。第2の実施形態では、第1の実施形態と異なる点を主に説明する。
【0086】
図2に示したように、CPU11は、バス13を経由してデッドタイム生成回路15と接続されており、CPU11によりデッドタイムを設定可能となっている。
【0087】
CPU11は、ハイサイドの出力パワートランジスタTr1(またはTr2、もしくはTr3)をプリドライブ回路22a(または22b、もしくは22c)によりターンオフするときの遷移時間tRISEに係わるP3_TIMEの時刻に基づき、ローサイドの出力パワートランジスタTr4(またはTr5、もしくはTr6)をプリドライブ回路22d(または22e、もしくは22f)によりターンオン開始するまでの時刻を推定することで、デッドタイムの必要最小限の時間(デッドタイムとして機能する最短の時間)を算出する。
【0088】
同様に、CPU11は、ローサイドの出力パワートランジスタTr4(またはTr5、もしくはTr6)をプリドライブ回路22d(または22e、もしくは22f)によりターンオフするときの遷移時間tRISEに係わるP3_TIMEの時刻に基づき、ハイサイドの出力パワートランジスタTr1(またはTr2、もしくはTr3)をプリドライブ回路22a(または22b、もしくは22c)によりターンオン開始するまでの時刻を推定することで、デッドタイムの必要最小限の時間(デッドタイムとして機能する最短の時間)を算出する。
【0089】
ターンオフのときのP3_TIMEは、ドレイン・ソース間電圧Vdsが第2の電圧Vth2よりも高くなった(Vds>Vth2)ときのカウンタ値である。Vds>Vth2になると、出力パワートランジスタは、ほぼオフ状態になったことになる。ハイサイドまたはローサイドのP3_TIMEが取得されれば、出力パワートランジスタが完全にオフ状態になる時刻(Vdsが例えば電源電圧Vddになる時刻)を推定できる。出力パワートランジスタが完全にオフ状態になった時刻に、逆のサイド(ローサイドまたはハイサイド)の出力パワートランジスタのターンオンが開始されるようにデッドタイムを設定すれば、それが必要最小限のデッドタイムとなる。
【0090】
CPU11は、算出した必要最小限のデッドタイムを、デッドタイム生成回路15に設定する。
【0091】
これにより、従来は一定値で設定されていたデッドタイムを最小限の時間に設定でき、デッドタイム期間に生じる出力パワートランジスタTr1~Tr6のパワー損失を減らすことができる。
【0092】
第2の実施形態のその他の構成や作用は第1の実施形態と同様である。
【0093】
第2の実施形態によれば、第1の実施形態とほぼ同様の効果を奏すると共に、一方のサイド(ハイサイドまたはローサイド)をターンオフするときのP3_TIMEに基づき、他方のサイド(ローサイドまたはハイサイド)ターンオンするときのデッドタイムを設定するようにした。このため、従来は固定値で設定していたデッドタイムを、第2の実施形態では必要最小限の時間に短縮できる。
【0094】
さらに、デッドタイム期間に還流ダイオードDiに流れる電流もパワー損失の要因となるが、第2の実施形態ではデッドタイムを最小化したため、パワー損失をさらに低減できる。
【0095】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0096】
1…スルーレート制御回路付マイクロコントローラ、1a…第1の回路、1b…第2の回路、6…電源、7…ノイズフィルタ回路、8…モータ、10…計測回路、11…CPU、12…フラッシュメモリ、13…バス、14…PWM生成回路、15…デッドタイム生成回路、16…ゲートタイミング生成回路、19…パルス幅計測回路、21…プリドライバ制御回路、22a~22f…プリドライブ回路、23,26…定電流源、24…ターンオンスイッチ、25…ターンオフスイッチ、29…電圧コンパレータ、31…差分器、32…第1のコンパレータ、33…第2のコンパレータ、34…XOR回路、35,36…電圧源、41…立ち上がり検出器、42…立ち下がり検出器、43…SRCカウンタ、44…第1レジスタ、45…第2レジスタ、46…パルス順序監視回路、47…第3レジスタ、50…EMAフィルタ、51…乗算器、52…加算器、53…遅延器、54…乗算器、Di…還流ダイオード、R1~R4…抵抗、Tr…トランジスタ、Tr1~Tr6…出力パワートランジスタ、Vdd…電源電圧、Vds…ドレイン・ソース間電圧、Vdsth…信号、Vth1…第1の電圧、Vth2…第2の電圧、tRISE…遷移時間、uh…信号
図1
図2
図3
図4
図5
図6