(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023131685
(43)【公開日】2023-09-22
(54)【発明の名称】医療用光源装置及び医療用観察システム
(51)【国際特許分類】
A61B 1/06 20060101AFI20230914BHJP
A61B 1/00 20060101ALI20230914BHJP
A61B 1/07 20060101ALI20230914BHJP
G02B 23/26 20060101ALI20230914BHJP
【FI】
A61B1/06 612
A61B1/00 511
A61B1/07 731
G02B23/26 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022036581
(22)【出願日】2022-03-09
(71)【出願人】
【識別番号】313009556
【氏名又は名称】ソニー・オリンパスメディカルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】丹羽 善昭
【テーマコード(参考)】
2H040
4C161
【Fターム(参考)】
2H040AA00
2H040BA10
2H040CA04
2H040CA06
2H040CA11
2H040CA12
2H040DA02
2H040GA01
2H040GA11
4C161CC06
4C161DD01
4C161FF02
4C161FF46
4C161GG01
4C161JJ11
4C161JJ17
4C161LL01
4C161NN01
4C161QQ02
4C161QQ04
4C161QQ07
4C161QQ09
4C161RR02
4C161RR23
(57)【要約】
【課題】安全性を確保しつつ、被検体に出射されるレーザ光の光量を確保すること。
【解決手段】医療用光源装置3は、レーザ光を出射する第1の光源32と、レーザ光を導光するライトガイドと当該ライトガイドを介したレーザ光を被検体に照射する出射光学系との接続状態を測定する測定光を当該ライトガイドに出射する第2の光源と、第2の光源から出射された測定光の戻り光に基づいて、第1の光源32におけるレーザ光の出力を制御する制御部38とを備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザ光を出射する第1の光源と、
前記レーザ光を導光するライトガイドと前記ライトガイドを介した前記レーザ光を被検体に照射する出射光学系との接続状態を測定する測定光を前記ライトガイドに出射する第2の光源と、
前記第2の光源から出射された測定光の戻り光に基づいて、前記第1の光源における前記レーザ光の出力を制御する制御部とを備える医療用光源装置。
【請求項2】
OTDRにより前記接続状態を測定するための光測定器であって、前記第2の光源を含み、前記医療用光源装置からの距離に対する前記戻り光の光量レベルを示すOTDR波形を生成する光測定器をさらに備え、
前記制御部は、
前記OTDR波形に基づいて、前記第1の光源における前記レーザ光の出力を制御する請求項1に記載の医療用光源装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記OTDR波形におけるピークを示す情報に基づいて、前記第1の光源における前記レーザ光の出力を制御する請求項2に記載の医療用光源装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記OTDR波形に基づいて前記医療用光源装置からの特定の距離で前記戻り光の光量レベルのピークがあるか否かを判定し、当該判定結果に基づいて、前記第1の光源における前記レーザ光の出力を制御する請求項3に記載の医療用光源装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記OTDR波形におけるピークの数が特定の数であるか否かを判定し、当該判定結果に基づいて、前記第1の光源における前記レーザ光の出力を制御する請求項3に記載の医療用光源装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記OTDR波形における前記医療用光源装置からの特定の距離で規定する範囲内での前記戻り光の光量レベルの変化を示す情報に基づいて、前記第1の光源における前記レーザ光の出力を制御する請求項2に記載の医療用光源装置。
【請求項7】
前記制御部は、
前記戻り光に基づいて、警告を示す警告情報を報知部から報知させる請求項1に記載の医療用光源装置。
【請求項8】
前記第2の光源は、
前記第1の光源から出射された後、前記ライトガイドから出射される前記レーザ光に対してレーザ製品の安全基準を示すレーザ規格にて規定されたクラスに対応する時間基準未満の周期で前記測定光をパルス発光させる請求項1に記載の医療用光源装置。
【請求項9】
前記レーザ光は、
前記被検体に照射することで前記被検体から蛍光を発生させる励起光であり、
前記測定光は、
前記励起光及び前記蛍光の波長帯域とは異なる波長帯域である請求項1に記載の医療用光源装置。
【請求項10】
レーザ光を出射する医療用光源装置と、
前記レーザ光を導光するライトガイドと、
前記ライトガイドを介した前記レーザ光を被検体に照射する出射光学系とを備え、
前記医療用光源装置は、
前記レーザ光を出射する第1の光源と、
前記ライトガイドと前記出射光学系との接続状態を測定する測定光を前記ライトガイドに出射する第2の光源と、
前記第2の光源から出射された測定光の戻り光に基づいて、前記第1の光源における前記レーザ光の出力を制御する制御部とを備える医療用観察システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、医療用光源装置及び医療用観察システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、被検体を観察する医療用観察システムにおいて、当該被検体を観察する光として、狭帯域かつコヒーレンスの高いレーザ光を用いる場合がある。
このような医療用観察システムは、例えば、以下に示す硬性鏡、ライトガイド、及び医療用光源装置を備える。
医療用光源装置は、レーザ光を出射する。
ライトガイドは、硬性鏡と医療用光源装置とを接続し、当該医療用光源装置から出射されたレーザ光を当該硬性鏡に導光する。
硬性鏡は、被検体内に挿入され、ライトガイドにて導光されたレーザ光を先端から被検体内に照射する。また、硬性鏡は、当該被検体内の被写体像を内部に取り込む。
【0003】
ここで、ライトガイドは、工具を使用せずに硬性鏡から簡単に取り外しが可能となっている。すなわち、ライトガイドが硬性鏡から外れてしまった場合は、当該ライトガイドの出射端から出射されるレーザ光がユーザに照射されてしまう虞がある。そして、安全性を確保するためには、ライトガイドの出射端から出射されるレーザ光が「レーザ製品の安全基準」を示すレーザ規格にて規定される要求を満たすように設計する必要がある。このように設計した場合には、ライトガイドの出射端から出射されるレーザ光の光量が当該レーザ規格にて制限される結果、硬性鏡の先端から出射されるレーザ光の光量を確保することが難しい。
【0004】
また、従来、ライトガイドと硬性鏡とが接続されたことを検知した場合に限り、医療用光源装置からレーザ光を出射する医療用観察システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の医療用観察システムでは、RFID(Radio Frequency Identifier)タグ等の被検知体が内蔵された検知アタッチメントを利用して、ライトガイドと硬性鏡とが接続されたことを検知している。
具体的に、ライトガイドには、上述した被検知体を検知する検知体が設けられている。そして、硬性鏡に対して検知アタッチメントを接続しておき、当該検知アタッチメントにライトガイドを接続することによって、当該ライトガイドに設けられた検知体を用いて当該検知アタッチメントに内蔵された被検知体が検知される。これにより、ライトガイドと硬性鏡とが接続されたことが検知される。
【0005】
ライトガイドと硬性鏡とが接続された場合に限り、医療用光源装置からレーザ光を出射する構成とすれば、当該ライトガイドが当該硬性鏡から外れてしまった場合には、当該ライトガイドの出射端からレーザ光が出射されることがない。すなわち、このような構成では、硬性鏡の先端から出射されるレーザ光が「レーザ製品の安全基準」を示すレーザ規格にて規定される要求を満たすように設計すればよい。そして、このように設計した場合には、ライトガイドの出射端から出射されるレーザ光の光量が当該レーザ規格にて制限されずに高い光量とすることができる結果、硬性鏡の先端から出射されるレーザ光の光量を確保することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載の医療用観察システムでは、検知アタッチメントの接続手順を誤った場合には、以下の問題がある。
すなわち、検知アタッチメントを先にライトガイドに接続してしまうと、当該ライトガイドと硬性鏡とが接続されていないにもかかわらず、当該ライトガイドと当該硬性鏡とが接続されたことが検知される。これにより、ライトガイドと硬性鏡とが接続されていないにもかかわらず、当該ライトガイドの出射端からレーザ光が出射されてしまう。すなわち、安全性を確保することができない。
そこで、安全性を確保しつつ、被検体に出射されるレーザ光の光量を確保することができる技術が要望されている。
【0008】
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、安全性を確保しつつ、被検体に出射されるレーザ光の光量を確保することができる医療用光源装置及び医療用観察システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示に係る医療用光源装置は、レーザ光を出射する第1の光源と、前記レーザ光を導光するライトガイドと前記ライトガイドを介した前記レーザ光を被検体に照射する出射光学系との接続状態を測定する測定光を前記ライトガイドに出射する第2の光源と、前記第2の光源から出射された測定光の戻り光に基づいて、前記第1の光源における前記レーザ光の出力を制御する制御部とを備える。
【0010】
本開示に係る医療用観察システムは、レーザ光を出射する医療用光源装置と、前記レーザ光を導光するライトガイドと、前記ライトガイドを介した前記レーザ光を被検体に照射する出射光学系とを備え、前記医療用光源装置は、前記レーザ光を出射する第1の光源と、前記ライトガイドと前記出射光学系との接続状態を測定する測定光を前記ライトガイドに出射する第2の光源と、前記第2の光源から出射された測定光の戻り光に基づいて、前記第1の光源における前記レーザ光の出力を制御する制御部とを備える。
【発明の効果】
【0011】
本開示に係る医療用光源装置及び医療用観察システムによれば、安全性を確保しつつ、被検体に出射されるレーザ光の光量を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、実施の形態に係る医療用観察システムを示す図である。
【
図2】
図2は、光源装置の構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、光測定器の構成を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、測定光におけるパルス発光のタイミングを示す図である。
【
図6】
図6は、第1のOTDR波形を示す図である。
【
図7】
図7は、第2のOTDR波形を示す図である。
【
図8】
図8は、第3のOTDR波形を示す図である。
【
図9】
図9は、制御部が実行する点灯駆動制御を示すフローチャートである。
【
図10】
図10は、制御部が実行する点灯駆動制御を説明する図である。
【
図11】
図11は、制御部が実行する点灯駆動制御を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、図面を参照して、本開示を実施するための形態(以下、実施の形態)について説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本開示が限定されるものではない。さらに、図面の記載において、同一の部分には同一の符号を付している。
【0014】
〔医療用観察システムの概略構成〕
図1は、実施の形態に係る医療用観察システム1を示す図である。
医療用観察システム1は、医療分野において用いられ、被検体(生体内)を観察するシステムである。この医療用観察システム1は、
図1に示すように、挿入部2と、光源装置3と、ライトガイド4と、カメラヘッド5と、第1の伝送ケーブル6と、表示装置7と、第2の伝送ケーブル8と、制御装置9と、第3の伝送ケーブル10とを備える。
【0015】
挿入部2は、本開示に係る出射光学系に相当する。本実施の形態では、挿入部2は、硬性鏡で構成されている。すなわち、挿入部2は、全体が硬質、または一部が軟質で他の部分が硬質である細長形状を有し、生体内に挿入される。
この挿入部2内には、1または複数のレンズを用いて構成され、被写体像を集光する光学系(図示略)が設けられている。
【0016】
また、挿入部2には、
図1に示すように、ライトガイド4のコネクタCN1が着脱自在に接続されるファイバ接続部21が設けられている。そして、挿入部2内には、光ファイバ22と、凹レンズ23とが設けられている。
光ファイバ22は、ファイバ接続部21から挿入部2の先端側まで延在し、ファイバ接続部21を介して入射した光を当該挿入部2の先端側まで導光する。
凹レンズ23は、挿入部2の先端に設けられ、光ファイバ22にて導光された光を当該挿入部2の先端から生体内に照射する。
【0017】
光源装置3は、本開示に係る医療用光源装置に相当する。この光源装置3は、ライトガイド4のコネクタCN2が接続され、制御装置9による制御の下、当該ライトガイド4の入射端に当該制御装置9にて指定された光(白色光等の通常光や励起光(レーザ光))を供給する。本実施の形態では、光源装置3は、制御装置9とは別体で構成されているが、これに限らず、当該制御装置9内に設けられた構成を採用しても構わない。
なお、光源装置3の詳細な構成については、後述する「光源装置の構成」において説明する。
【0018】
ライトガイド4は、出射端側のコネクタCN1がファイバ接続部21に着脱自在に接続されるとともに、入射端側のコネクタCN2が光源装置3のコネクタCN3(
図2参照)に着脱自在に接続される。そして、ライトガイド4は、内部に光ファイバ(図示略)が設けられ、光源装置3から供給された光(白色光等の通常光や励起光(レーザ光))を、ファイバ接続部21を介して光ファイバ22に供給する。光ファイバ22に供給された光は、凹レンズ23を介して生体内に照射される。生体内で反射された通常光や励起光(レーザ光)、当該生体内の蛍光物質が当該励起光によって励起されることで当該蛍光物質から発せられた蛍光は、挿入部2内の光学系により集光される。
【0019】
カメラヘッド5は、挿入部2における接眼部24に着脱自在に接続される。そして、カメラヘッド5は、制御装置9による制御の下、挿入部2にて集光された被写体像を撮像して画像信号(以下、撮像画像と記載する)を生成する。
【0020】
第1の伝送ケーブル6は、一端が制御装置9に着脱自在に接続され、他端がカメラヘッド5に着脱自在に接続される。そして、第1の伝送ケーブル6は、カメラヘッド5から出力される撮像画像等を制御装置9に伝送するとともに、制御装置9から出力される制御信号、同期信号、クロック、及び電力等をカメラヘッド5にそれぞれ伝送する。
なお、第1の伝送ケーブル6を介したカメラヘッド5から制御装置9への撮像画像等の伝送は、当該撮像画像等を光信号で伝送してもよく、あるいは、電気信号で伝送しても構わない。第1の伝送ケーブル6を介した制御装置9からカメラヘッド5への制御信号、同期信号、クロックの伝送も同様である。
【0021】
表示装置7は、液晶または有機EL(Electro Luminescence)等を用いた表示ディスプレイで構成され、制御装置9による制御の下、当該制御装置9からの映像信号に基づく画像を表示する。
第2の伝送ケーブル8は、一端が表示装置7に着脱自在に接続され、他端が制御装置9に着脱自在に接続される。そして、第2の伝送ケーブル8は、制御装置9にて処理された映像信号を表示装置7に伝送する。
【0022】
制御装置9は、CPU(Central Processing Unit)やFPGA(Field-Programmable Gate Array)等で構成され、光源装置3、カメラヘッド5、及び表示装置7の動作を統括的に制御する。例えば、制御装置9は、通常観察モードや蛍光観察モード等の観察モードに応じて、光源装置3に制御信号を出力し、当該観察モードに対応する光(白色光等の通常光や励起光(レーザ光))を当該光源装置3から出射させる。また、制御装置9は、カメラヘッド5から出力された撮像画像に対して各種の画像処理を実行し、当該撮像画像を表示するための映像信号を生成する。そして、制御装置9は、第2の伝送ケーブル8を介して当該映像信号を表示装置7に出力することで、当該表示装置7に当該映像信号に基づく撮像画像を表示させる。
第3の伝送ケーブル10は、一端が光源装置3に着脱自在に接続され、他端が制御装置9に着脱自在に接続される。そして、第3の伝送ケーブル10は、制御装置9からの制御信号を光源装置3に伝送する。
【0023】
〔光源装置の構成〕
図2は、光源装置3の構成を示すブロック図である。
次に、光源装置3の構成について
図2を参照しつつ説明する。
光源装置3は、
図2に示すように、可視光光源31と、第1,第2の励起用光源32,33と、第1~第3のダイクロイックミラー34~36と、光測定器37と、制御部38と、メモリ39とを備える。
可視光光源31は、通常観察モード及び蛍光観察モードの双方で用いられる光源であって、可視の波長帯域である白色光等の通常光を出射(発光)する。本実施の形態では、可視光光源31は、白色光(通常光)を発光するLED(Light Emitting Diode)で構成されている。
【0024】
第1の励起用光源32は、本開示に係る第1の光源に相当する。この第1の励起用光源32は、蛍光観察モードで用いられる光源であって、405nm程度のピーク波長を有する励起光(以下、第1のレーザ光と記載)を発光する半導体レーザで構成されている。第1のレーザ光は、5-アミノレブリン酸(5-ALA)が被検体内投与後に細胞内に取り込まれ、ミトコンドリア内で生合成されたプロトポルフィリンを励起する励起光である。また、当該プロトポルフィリンは、第1のレーザ光で励起すると、636nm程度、及び705nm程度にそれぞれピーク波長を有する蛍光を発する。
【0025】
第2の励起用光源33は、本開示に係る第1の光源に相当する。この第2の励起用光源33は、蛍光観察モードで用いられる光源であって、近赤外の波長帯域(ピーク波長:808nm程度)の励起光(以下、第2のレーザ光と記載)を発光する半導体レーザで構成されている。第2のレーザ光は、インドシアニングリーン(蛍光物質)を励起する励起光である。また、当該インドシアニングリーンは、第2のレーザ光で励起すると、当該第2のレーザ光のピーク波長よりも長波長側にピーク波長(835nm程度)を有する蛍光を発する。
【0026】
そして、本実施の形態では、可視光光源31及び第1,第2の励起用光源32,33から出射される光(通常光及び第1,第2のレーザ光)は、以下の表1及び表2に示すクラス(「レーザ製品の安全基準」を示すレーザ規格(例えば、IEC60825-1:2014or2007))となるように設計されている。
【0027】
【表1】
【表2】
ここで、表1は、「挿入部2の先端」から出射される光のクラスを記載したものである。例えば、表1に示すように、通常光及び第2のレーザ光を同時に発光させる場合には、当該第2のレーザ光は、クラス1となるように設計されている。また、例えば、第1,第2のレーザ光を同時に発光させる場合には、当該第1,第2のレーザ光は、クラス1となるように設計されている。さらに、例えば、第2のレーザ光のみを発光させる場合には、当該第2のレーザ光は、クラス1となるように設計されている。
【0028】
また、表2は、「ライトガイド4の出射端」から出射される光のクラスを記載したものである。例えば、表2に示すように、通常光及び第2のレーザ光を同時に発光させる場合には、当該第2のレーザ光は、クラス3Rとなるように設計されている。また、例えば、第1,第2のレーザ光を同時に発光させる場合には、当該第1,第2のレーザ光は、クラス3Rとなるように設計されている。さらに、例えば、第2のレーザ光のみを発光させる場合には、当該第2のレーザ光は、クラス3Rとなるように設計されている。
【0029】
第1のダイクロイックミラー34は、第1のレーザ光を透過させるとともに、当該第1のレーザ光の進行方向と同一方向に第2のレーザ光を反射させるダイクロイックミラーである。
第2のダイクロイックミラー35は、第1,第2のレーザ光を透過させるとともに、当該第1,第2のレーザ光の進行方向と同一方向に通常光を反射させるダイクロイックミラーである。
第3のダイクロイックミラー36は、第1,第2のレーザ光及び通常光を透過させるとともに、当該第1,第2のレーザ光及び通常光の進行方向と同一方向に、光測定器37から出射された測定光を反射させるダイクロイックミラーである。
【0030】
図3は、光測定器37の構成を示すブロック図である。
光測定器37は、OTDR(Optical Time Domain Reflectometer)によりライトガイド4と挿入部2(ファイバ接続部21)との接続状態を測定するための光測定器である。この光測定器37は、
図3に示すように、送光器371と、ビームスプリッタ372と、受光器373と、信号処理部374とを備える。
【0031】
送光器371は、本開示に係る第2の光源に相当する。この送光器371は、具体的な図示は省略したが、パルス発生器と、位相が揃ったコヒーレント光(測定光)を発生する半導体レーザとで構成され、信号処理部374による制御の下、測定光をパルス発光する。測定光の波長帯域は、上述した通常光の波長帯域、上述した第1のレーザ光の波長帯域、当該第1のレーザ光にてプロトポルフィリンが励起されることで当該プロトポルフィリンから発する蛍光の波長帯域、上述した第2のレーザ光の波長帯域、及び当該第2のレーザ光にてインドシアニングリーンが励起されることで当該インドシアニングリーンから発する蛍光の波長帯域とは異なる。具体的に、当該測定光は、1310nm程度のピーク波長を有するレーザ光である。
【0032】
図4は、測定光におけるパルス発光のタイミングを示す図である。
そして、送光器371は、信号処理部374による制御の下、ライトガイド4の出射端から出射されるレーザ光(第1,第2のレーザ光)に対して「レーザ製品の安全基準」を示すレーザ規格にて規定されたクラスに対応する時間基準未満の周期で測定光をパルス発光させる。
具体的に、本実施の形態では、表2に示すように、ライトガイド4の出射端から出射されるレーザ光のクラスは、「クラス3R」である。そして、当該「クラス3R」に対応する時間基準は、0.25秒である。このため、送光器371は、
図4に示すように、0.25秒未満の0.2秒周期で測定光をパルス発光させる。
【0033】
ビームスプリッタ372は、送光器371から出射された測定光を透過させて第3のダイクロイックミラー36に向けて進行させる。また、ビームスプリッタ372は、ライトガイド4等から反射されるとともに当該第3のダイクロイックミラー36にて反射された当該測定光の戻り光を受光器373に向けて反射させる。
受光器373は、具体的な図示は省略したが、フォトダイオード、アンプ、及びA/Dコンバータを有し、戻り光の光量レベルに応じた信号(デジタル信号)を信号処理部374に出力する。
【0034】
信号処理部374は、送光器371から測定光をパルス発光させてから受光器373にて戻り光を受光するまでの時間を光源装置3からの距離に換算し、当該距離に対する当該戻り光の光量レベルを示すOTDR波形を生成する。
【0035】
図5は、OTDR波形を説明する図である。具体的に、
図5の(a)は、光源装置3のコネクタCN3に接続された光ファイバ100を示している。
図5の(b)は、当該光ファイバ100に応じたOTDR波形を示す図である。
ここで、光源装置3のコネクタCN3に対して
図5に示した光ファイバ100が接続された場合を例示しつつ、OTDR波形について説明する。
光ファイバ100は、
図5に示すように、第1,第2の光ファイバ101,102がコネクタCN4で直列に接続された構成を有し、両端にコネクタCN5,CN6がそれぞれ設けられている。コネクタCN5は、光源装置3のコネクタCN3に接続される。
【0036】
そして、光源装置3から出射された測定光が各コネクタCN3~CN5をそれぞれ通過する際には、当該コネクタCN3~CN5において、それぞれフレネル反射が生じる。また、当該測定光が第1,第2の光ファイバ101,102をそれぞれ進行する際には、レイリー散乱が生じる。
このため、光ファイバ100に応じたOTDR波形では、
図5の(b)に示すように、光源装置3から各コネクタCN3~CN5までの各距離D1~D3において、フレネル反射に応じた戻り光の光量レベルのピークP1~P3が存在する。また、光ファイバ100に応じたOTDR波形では、第1の光ファイバ101の位置に応じた距離D1と距離D2との間、及び第2の光ファイバ102の位置に応じた距離D2と距離D3との間において、レイリー散乱に応じた戻り光が検出され、当該距離が遠くなるにしたがって当該戻り光の光量レベルが徐々に低下していく。また、第2の光ファイバ102に屈曲した部分102A(
図5の(a))がある場合には、光ファイバ100に応じたOTDR波形では、光源装置3から当該部分102Aまでの距離D4において、戻り光の光量レベルが急激に低下する。
【0037】
制御部38は、CPUやMPU(Micro Processing Unit)等のコントローラによって、メモリ39に記憶された各種のプログラムが実行されることにより実現され、光源装置3全体の動作を制御する。なお、制御部38は、CPUやMPUに限らず、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA等の集積回路によって構成されても構わない。
そして、制御部38は、制御装置9から出力された制御信号にしたがって、可視光光源31及び第1,第2の励起用光源32,33のうち、当該制御装置9にて指定された光源を駆動する。この際、制御部38は、特定の点灯駆動制御を実行する。
なお、点灯駆動制御の詳細については、後述する「制御部の動作」において説明する。
【0038】
メモリ39は、制御部38が実行するプログラムや、当該制御部38の処理に必要な情報等を記憶する。
【0039】
〔制御部の動作〕
次に、上述した制御部38が実行する点灯駆動制御について説明する。
ここで、当該点灯駆動制御を説明するにあたって、ライトガイド4及び挿入部2の適切な組み合わせとして、以下に示す第1~第3の組み合わせを想定する。
第1の組み合わせは、直径5mmのライトガイド4に対して直径10mmの挿入部2(その1)を接続する組み合わせである。
第2の組み合わせは、直径2mmのライトガイド4に対して直径10mmの挿入部2(その2)を接続する組み合わせである。
第3の組み合わせは、直径1mmのライトガイド4に対して直径5mmの挿入部2を接続する組み合わせである。
【0040】
なお、第1の組み合わせにおける直径5mmのライトガイド4、第2の組み合わせにおける直径2mmのライトガイド4、及び第3の組み合わせにおける直径1mmのライトガイド4において、内部の光ファイバ(図示略)は、それぞれ異なるものである。また、第1の組み合わせにおける直径10mmの挿入部2(その1)、第2の組み合わせにおける直径10mmの挿入部2(その2)、及び第3の組み合わせにおける直径5mmの挿入部2において、内部の光ファイバ22や凹レンズ23は、それぞれ異なるものである。
【0041】
そして、メモリ39には、事前に光測定器37によって測定された第1~第3のOTDR波形を示す情報が予め記憶されている。
図6ないし
図8は、第1~第3のOTDR波形をそれぞれ示す図である。
図6に示した第1のOTDR波形は、第1の組み合わせのライトガイド4及び挿入部2を光源装置3に接続した状態で光測定器37によって測定されたOTDR波形である。
この第1のOTDR波形では、距離D11~D14において、それぞれピークP11~P14が存在する。距離D11におけるピークP11は、コネクタCN1でのフレネル反射に応じたピークである。距離D12におけるピークP12は、ファイバ接続部21でのフレネル反射に応じたピークである。距離D13におけるピークP13は、凹レンズ23の入射面でのフレネル反射に応じたピークである。距離D14におけるピークP14は、凹レンズ23の出射面でのフレネル反射に応じたピークである。
そして、距離D11~D14でそれぞれピークP11~P14が存在することを示す情報、及びピークP11~P14の数が4つであることを示す情報は、第1の組み合わせ特有の特徴であり、第1のOTDR波形を示す情報としてメモリ39に記憶されている。
【0042】
また、距離D11と距離D12との間での戻り光の光量レベルの変化は、第1の組み合わせにおける直径5mmのライトガイド4内の光ファイバでのレイリー散乱に応じたものであり、当該光ファイバ特有の挙動を示す。そして、距離D11と距離D12との間での戻り光の光量レベルの変化を示す情報(勾配や変化量)は、第1の組み合わせ特有の特徴であり、当該情報(勾配や変化量)を中心として特定の幅を持たせて、第1のOTDR波形を示す情報としてメモリ39に記憶されている。
【0043】
さらに、距離D12と距離D13との間での戻り光の光量レベルの変化は、第1の組み合わせにおける直径10mmの挿入部2(その1)内の光ファイバ22でのレイリー散乱に応じたものであり、当該光ファイバ22特有の挙動を示す。そして、距離D12と距離D13との間での戻り光の光量レベルの変化を示す情報(勾配や変化量)は、第1の組み合わせ特有の特徴であり、当該情報(勾配や変化量)を中心として特定の幅を持たせて、第1のOTDF波形を示す情報としてメモリ39に記憶されている。
【0044】
また、距離D13と距離D14との間での戻り光の光量レベルの変化は、第1の組み合わせにおける直径10mmの挿入部2(その1)内の凹レンズ23でのレイリー散乱に応じたものであり、当該凹レンズ23特有の挙動を示す。そして、距離D13と距離D14との間での戻り光の光量レベルの変化を示す情報(勾配や変化量)は、第1の組み合わせ特有の特徴であり、当該情報(勾配や変化量)を中心として特定の幅を持たせて、第1のOTDF波形を示す情報としてメモリ39に記憶されている。
【0045】
図7に示した第2のOTDR波形は、第2の組み合わせのライトガイド4及び挿入部2を光源装置3に接続した状態で光測定器37によって測定されたOTDR波形である。
この第2のOTDR波形では、距離D21~D24において、それぞれピークP21~P24が存在する。距離D21におけるピークP21は、コネクタCN1でのフレネル反射に応じたピークである。距離D22におけるピークP22は、ファイバ接続部21でのフレネル反射に応じたピークである。距離D23におけるピークP23は、凹レンズ23の入射面でのフレネル反射に応じたピークである。距離D24におけるピークP24は、凹レンズ23の出射面でのフレネル反射に応じたピークである。
そして、距離D21~D24でそれぞれピークP21~P24が存在することを示す情報、及びピークP21~P24の数が4つであることを示す情報は、第2の組み合わせ特有の特徴であり、第2のOTDR波形を示す情報としてメモリ39に記憶されている。
【0046】
また、距離D21と距離D22との間での戻り光の光量レベルの変化は、第2の組み合わせにおける直径2mmのライトガイド4内の光ファイバでのレイリー散乱に応じたものであり、当該光ファイバ特有の挙動を示す。そして、距離D21と距離D22との間での戻り光の光量レベルの変化を示す情報(勾配や変化量)は、第2の組み合わせ特有の特徴であり、当該情報(勾配や変化量)を中心として特定の幅を持たせて、第2のOTDR波形を示す情報としてメモリ39に記憶されている。
【0047】
さらに、距離D22と距離D23との間での戻り光の光量レベルの変化は、第2の組み合わせにおける直径10mmの挿入部2(その2)内の光ファイバ22でのレイリー散乱に応じたものであり、当該光ファイバ22特有の挙動を示す。そして、距離D22と距離D23との間での戻り光の光量レベルの変化を示す情報(勾配や変化量)は、第2の組み合わせ特有の特徴であり、当該情報(勾配や変化量)を中心として特定の幅を持たせて、第2のOTDR波形を示す情報としてメモリ39に記憶されている。
【0048】
また、距離D23と距離D24との間での戻り光の光量レベルの変化は、第2の組み合わせにおける直径10mmの挿入部2(その2)内の凹レンズ23でのレイリー散乱に応じたものであり、当該凹レンズ23特有の挙動を示す。そして、距離D23と距離D24との間での戻り光の光量レベルの変化を示す情報(勾配や変化量)は、第2の組み合わせ特有の特徴であり、当該情報(勾配や変化量)を中心として特定の幅を持たせて、第2のOTDR波形を示す情報としてメモリ39に記憶されている。
【0049】
図8に示した第3のOTDR波形は、第3の組み合わせのライトガイド4及び挿入部2を光源装置3に接続した状態で光測定器37によって測定されたOTDR波形である。
この第3のOTDR波形では、距離D31~D34において、それぞれピークP31~P34が存在する。距離D31におけるピークP31は、コネクタCN1でのフレネル反射に応じたピークである。距離D32におけるピークP32は、ファイバ接続部21でのフレネル反射に応じたピークである。距離D33におけるピークP33は、凹レンズ23の入射面でのフレネル反射に応じたピークである。距離D34におけるピークP34は、凹レンズ23の出射面でのフレネル反射に応じたピークである。
そして、距離D31~D34でそれぞれピークP31~P34が存在することを示す情報、及びピークP31~P34の数が4つであることを示す情報は、第3の組み合わせ特有の特徴であり、第3のOTDR波形を示す情報としてメモリ39に記憶されている。
【0050】
また、距離D31と距離D32との間での戻り光の光量レベルの変化は、第3の組み合わせにおける直径1mmのライトガイド4内の光ファイバでのレイリー散乱に応じたものであり、当該光ファイバ特有の挙動を示す。そして、距離D31と距離D32との間での戻り光の光量レベルの変化を示す情報(勾配や変化量)は、第3の組み合わせ特有の特徴であり、当該情報(勾配や変化量)を中心として特定の幅を持たせて、第3のOTDR波形を示す情報としてメモリ39に記憶されている。
【0051】
さらに、距離D32と距離D33との間での戻り光の光量レベルの変化は、第3の組み合わせにおける直径5mmの挿入部2内の光ファイバ22でのレイリー散乱に応じたものであり、当該光ファイバ22特有の挙動を示す。そして、距離D32と距離D33との間での戻り光の光量レベルの変化を示す情報(勾配や変化量)は、第3の組み合わせ特有の特徴であり、当該情報(勾配や変化量)を中心として特定の幅を持たせて、第3のOTDR波形を示す情報としてメモリ39に記憶されている。
【0052】
また、距離D33と距離D34との間での戻り光の光量レベルの変化は、第3の組み合わせにおける直径5mmの挿入部2内の凹レンズ23でのレイリー散乱に応じたものであり、当該凹レンズ23特有の挙動を示す。そして、距離D33と距離D34との間での戻り光の光量レベルの変化を示す情報(勾配や変化量)は、第3の組み合わせ特有の特徴であり、当該情報(勾配や変化量)を中心として特定の幅を持たせて、第3のOTDR波形を示す情報としてメモリ39に記憶されている。
【0053】
図9は、制御部38が実行する点灯駆動制御を示すフローチャートである。
図10ないし
図12は、制御部38が実行する点灯駆動制御を説明する図である。
先ず、制御部38は、検知部(図示略)によって光源装置3に対するライトガイド4の接続が検知されたか否かを常時、監視する(ステップS1)。
光源装置3に対するライトガイド4の接続が検知されたと判定した場合(ステップS1:Yes)には、制御部38は、光測定器37の動作を開始する(ステップS2)。これにより、光測定器37(信号処理部374)は、OTDR波形の生成を開始する。
【0054】
ステップS2の後、制御部38は、メモリ39に記憶された第1~第3のOTDR波形を示す情報と、光測定器37にて生成されたOTDR波形とに基づいて、ライトガイド4と挿入部2とが適切に接続されているか否かを判定する以下に示す判定処理を実行する(ステップS3)。
ここで、ステップS3で実行される判定処理は、第1,第2の判定処理によって構成されている。
【0055】
第1の判定処理は、以下の通りである。
制御部38は、メモリ39に記憶された第1~第3のOTDR波形を示す情報と、光測定器37にて生成されたOTDR波形におけるピークを示す情報とに基づいて、ライトガイド4と挿入部2とが適切に接続されているか否かを判定する。
【0056】
具体的に、制御部38は、第1の判定処理において、光測定器37にて生成されたOTDR波形において、第1のOTDR波形を示す情報に基づいて、距離D11~D14でそれぞれピークP11~P14があるか否かを判定する。また、制御部38は、光測定器37にて生成されたOTDR波形におけるピークの数が第1のOTDR波形を示す情報に基づくピークの数である4つであるか否かを判定する。
【0057】
また、制御部38は、第1の判定処理において、光測定器37にて生成されたOTDR波形において、第2のOTDR波形を示す情報に基づいて、距離D21~D24でそれぞれピークP21~P24があるか否かを判定する。また、制御部38は、光測定器37にて生成されたOTDR波形におけるピークの数が第2のOTDR波形を示す情報に基づくピークの数である4つであるか否かを判定する。
【0058】
さらに、制御部38は、第1の判定処理において、光測定器37にて生成されたOTDR波形において、第3のOTDR波形を示す情報に基づいて、距離D31~D34でそれぞれピークP31~P34があるか否かを判定する。また、制御部38は、光測定器37にて生成されたOTDR波形におけるピークの数が第3のOTDR波形を示す情報に基づくピークの数である4つであるか否かを判定する。
【0059】
そして、制御部38は、光測定器37にて生成されたOTDR波形において、当該OTDR波形におけるピークの数が4つであり、かつ、距離D11~D14でそれぞれピークP11~P14がある、距離D21~D24でそれぞれピークP21~P24がある、あるいは、距離D31~D34でそれぞれピークP31~P34がある場合に、第1の判定処理で「Yes」と判定する。一方、それ以外の場合には、制御部38は、第1の判定処理で「No」と判定する。
【0060】
第2の判定処理は、以下の通りである。
制御部38は、メモリ39に記憶された第1~第3のOTDR波形を示す情報と、光測定器37にて生成されたOTDR波形における特定の距離で規定する範囲内での戻り光の光量レベルの変化を示す情報とに基づいて、ライトガイド4と挿入部2とが適切に接続されているか否かを判定する。
【0061】
具体的に、制御部38は、第2の判定処理において、光測定器37にて生成されたOTDR波形が以下に示す(1)~(3)の第1の条件全てを満たすか否かを判定する。
(1)光測定器37にて生成されたOTDR波形における距離D11と距離D12との間での戻り光の光量レベルの変化を示す情報(勾配や変化量)が第1のOTDR波形を示す情報に基づく距離D11と距離D12との間での戻り光の光量レベルの変化を示す情報(勾配や変化量)を中心とした特定の幅内に入っている。
(2)光測定器37にて生成されたOTDR波形における距離D12と距離D13との間での戻り光の光量レベルの変化を示す情報(勾配や変化量)が第1のOTDR波形を示す情報に基づく距離D12と距離D13との間での戻り光の光量レベルの変化を示す情報(勾配や変化量)を中心とした特定の幅内に入っている。
(3)光測定器37にて生成されたOTDR波形における距離D13と距離D14との間での戻り光の光量レベルの変化を示す情報(勾配や変化量)が第1のOTDR波形を示す情報に基づく距離D13と距離D14との間での戻り光の光量レベルの変化を示す情報(勾配や変化量)を中心とした特定の幅内に入っている。
【0062】
また、制御部38は、第2の判定処理において、光測定器37にて生成されたOTDR波形が以下に示す(4)~(6)の第2の条件全てを満たすか否かを判定する。
(4)光測定器37にて生成されたOTDR波形における距離D21と距離D22との間での戻り光の光量レベルの変化を示す情報(勾配や変化量)が第2のOTDR波形を示す情報に基づく距離D21と距離D22との間での戻り光の光量レベルの変化を示す情報(勾配や変化量)を中心とした特定の幅内に入っている。
(5)光測定器37にて生成されたOTDR波形における距離D22と距離D23との間での戻り光の光量レベルの変化を示す情報(勾配や変化量)が第2のOTDR波形を示す情報に基づく距離D22と距離D23との間での戻り光の光量レベルの変化を示す情報(勾配や変化量)を中心とした特定の幅内に入っている。
(6)光測定器37にて生成されたOTDR波形における距離D23と距離D24との間での戻り光の光量レベルの変化を示す情報(勾配や変化量)が第2のOTDR波形を示す情報に基づく距離D23と距離D24との間での戻り光の光量レベルの変化を示す情報(勾配や変化量)を中心とした特定の幅内に入っている。
【0063】
さらに、制御部38は、第2の判定処理において、光測定器37にて生成されたOTDR波形が以下に示す(7)~(9)の第3の条件全てを満たすか否かを判定する。
(7)光測定器37にて生成されたOTDR波形における距離D31と距離D32との間での戻り光の光量レベルの変化を示す情報(勾配や変化量)が第3のOTDR波形を示す情報に基づく距離D31と距離D32との間での戻り光の光量レベルの変化を示す情報(勾配や変化量)を中心とした特定の幅内に入っている。
(8)光測定器37にて生成された距離D32と距離D33との間での戻り光の光量レベルの変化を示す情報(勾配や変化量)が第3のOTDR波形を示す情報に基づく距離D32と距離D33との間での戻り光の光量レベルの変化を示す情報(勾配や変化量)を中心とした特定の幅内に入っている。
(9)光測定器37にて生成されたOTDR波形における距離D33と距離D34との間での戻り光の光量レベルの変化を示す情報(勾配や変化量)が第3のOTDR波形を示す情報に基づく距離D33と距離D34との間での戻り光の光量レベルの変化を示す情報(勾配や変化量)を中心とした特定の幅内に入っている。
【0064】
そして、制御部38は、光測定器37にて生成されたOTDR波形が第1の条件全て、第2の条件全て、または第3の条件全てを満たした場合に、第2の判定処理で「Yes」と判定する。一方、それ以外の場合には、制御部38は、第2の判定処理で「No」と判定する。
【0065】
判定処理(ステップS3)の結果、第1,第2の判定処理のいずれかで「No」と判定した場合には、ライトガイド4と挿入部2とが適切に接続されていないと判定(ステップS4:No)し、制御部38は、ステップS3に戻る。
【0066】
例えば、
図10は、光源装置3に直径5mmのライトガイド4が接続されているが、当該ライトガイド4に挿入部2が接続されていない状態で光測定器37にて生成されたOTDR波形を示している。
図10に示すOTDR波形は、ピークの数が第1~第3のOTDR波形を示す情報に基づくピークの数(4つ)ではなく、2つである。このため、制御部38は、判定処理(ステップS3)の結果、第1の判定処理で「No」と判定し、ライトガイド4と挿入部2とが適切に接続されていないと判定する(ステップS4:No)。
【0067】
また、例えば、
図11は、光源装置3に直径5mmのライトガイド4が接続されるとともに、当該ライトガイド4に直径10mmの挿入部2(その1)が接続されているが、当該ライトガイド4と当該挿入部2とが適切に接続されていない状態で光測定器37にて生成されたOTDR波形を示している。
図11に示すOTDR波形は、ライトガイド4と挿入部2とが適切に接続されていない結果、距離D12近傍に上述した第1の組み合わせ特有の特徴ではない新たなピークP15が表れ、ピークの数が第1~第3のOTDR波形を示す情報に基づくピークの数(4つ)ではなく、5つである。このため、制御部38は、判定処理(ステップS3)の結果、第1の判定処理で「No」と判定し、ライトガイド4と挿入部2とが適切に接続されていないと判定する(ステップS4:No)。
【0068】
一方、判定処理(ステップS3)の結果、第1,第2の判定処理の双方で「Yes」と判定した場合には、ライトガイド4と挿入部2とが適切に接続されていると判定(ステップS4:Yes)し、制御部38は、制御装置9から出力された制御信号にしたがって、可視光光源31及び第1,第2の励起用光源32,33のうち、当該制御装置9にて指定された光源の動作を開始する(ステップS5)。これにより、当該光源から光(通常光及び第1,第2のレーザ光の少なくともいずれかの光)が出力される。
【0069】
ステップS5の後、制御部38は、ステップS3と同様の判定処理を実行する(ステップS6)。
判定処理(ステップS6)の結果、第1,第2の判定処理の双方で「Yes」と判定した場合には、ライトガイド4と挿入部2とが適切に接続されていると判定(ステップS7:Yes)し、制御部38は、ステップS6に戻る。
【0070】
一方、判定処理(ステップS6)の結果、第1,第2の判定処理のいずれかで「No」と判定した場合には、ライトガイド4と挿入部2とが適切に接続されていないと判定(ステップS7:No)し、制御部38は、ステップS5において動作を開始した光源の動作を停止する(ステップS8)。これにより、当該光源からの光(通常光及び第1,第2のレーザ光の少なくともいずれかの光)の出力が停止する。
【0071】
例えば、光源装置3に上述した第1の組み合わせのライトガイド4及び挿入部2が接続されていたが、外力によって当該ライトガイド4が挿入部2から外れてしまった場合には、光測定器37にて生成されるOTDR波形は、
図10に示すOTDR波形となる。そして、制御部38は、判定処理(ステップS6)の結果、第1の判定処理で「No」と判定するため、ライトガイド4と挿入部2とが適切に接続されていないと判定(ステップS7:No)し、光源からの光の出力を停止する(ステップS8)。
【0072】
また、例えば、光源装置3に上述した第1の組み合わせのライトガイド4及び挿入部2が接続されていたが、外力によって当該ライトガイド4と当該挿入部2とが適切に接続されていない状態になった場合には、光測定器37にて生成されるOTDR波形は、
図11に示すOTDR波形となる。そして、制御部38は、判定処理(ステップS6)の結果、第1の判定処理で「No」と判定するため、ライトガイド4と挿入部2とが適切に接続されていないと判定(ステップS7:No)し、光源からの光の出力を停止する(ステップS8)。
【0073】
以上説明した本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
本実施の形態に係る光源装置3では、制御部38は、送光器371から出射された測定光の戻り光に基づいて、ライトガイド4と挿入部2とが適切に接続されているか否かを判定する。そして、制御部38は、当該判定結果に基づいて、第1,第2の励起用光源32,33における第1,第2のレーザ光の出力を制御する。
このため、ライトガイド4が挿入部2から外れてしまった場合等、当該ライトガイド4と当該挿入部2とが適切に接続されていない場合には、第1,第2のレーザ光の出力を停止することができる。すなわち、このように構成した結果、挿入部2の先端から出射されるレーザ光が「レーザ製品の安全基準」を示すレーザ規格にて規定される要求を満たすように設計することができる。そして、ライトガイド4の出射端から出射される第1,第2のレーザ光をクラス3R等の高い光量とすることができる結果、挿入部2の先端から出射される第1,第2のレーザ光の光量を確保することができる。
したがって、本実施の形態に係る光源装置3によれば、安全性を確保しつつ、被検体に出射されるレーザ光の光量を確保することができる。
【0074】
また、本実施の形態に係る光源装置3では、制御部38は、光測定器37にて生成されたOTDR波形(当該OTDR波形におけるピークを示す情報や当該OTDR波形における特定の距離で規定する範囲内での戻り光の光量レベルの変化を示す情報)に基づいて、ライトガイド4と挿入部2とが適切に接続されているか否かを判定する。
このため、簡単な構成で、ライトガイド4と挿入部2とが適切に接続されているか否かを容易にかつ高精度に判定することができる。
【0075】
また、本実施の形態に係る光源装置3では、送光器371は、ライトガイド4の出射端から出射されるレーザ光(第1,第2のレーザ光)に対して「レーザ製品の安全基準」を示すレーザ規格にて規定されたクラスに対応する時間基準未満の周期で測定光をパルス発光させる。
このため、ライトガイド4が挿入部2から外れてしまった場合において、当該ライトガイド4の出射端から当該時間基準だけ第1,第2のレーザ光が出射される前に、送光器371から出射される測定光に基づいて、当該ライトガイド4が当該挿入部2から外れたことを検出し、当該第1,第2のレーザ光の出力を停止することができる。したがって、安全性を十分に確保することができる。
【0076】
また、本実施の形態に係る光源装置3では、測定光の波長帯域は、通常光の波長帯域、第1のレーザ光の波長帯域、当該第1のレーザ光にてプロトポルフィリンが励起されることで当該プロトポルフィリンから発する蛍光の波長帯域、第2のレーザ光の波長帯域、及び当該第2のレーザ光にてインドシアニングリーンが励起されることで当該インドシアニングリーンから発する蛍光の波長帯域とは異なる。
このため、測定光が通常観察モードや蛍光観察モードでの各種の観察の妨げになることがない。
【0077】
(その他の実施の形態)
ここまで、本開示を実施するための形態を説明してきたが、本開示は上述した実施の形態によってのみ限定されるべきものではない。
上述した実施の形態では、OTDRによりライトガイド4と挿入部2との接続状態を測定していたが、これに限らない。測定光の戻り光に基づいて、ライトガイド4と挿入部2との接続状態を測定すれば、その他の構成を採用しても構わない。例えば、OTDR波形を用いずに、測定光の戻り光を積算した値に基づいて、ライトガイド4と挿入部2との接続状態を測定する構成を採用しても構わない。
【0078】
上述した実施の形態では、本開示に係る第1の光源は、第1,第2の励起用光源32,33の2つ設けられていたが、これに限らない。本開示に係る第1の光源の数は、2つに限らず、1つでも、3つ以上でも構わない。
【0079】
上述した実施の形態では、挿入部2を硬性鏡で構成した医療用観察システム1に本開示に係る光源装置3を搭載していたが、これに限らない。例えば、被検体内(生体内)や被検体表面(生体表面)の所定の視野領域を拡大して観察する手術用顕微鏡(例えば、特開2016-42981号、国際公開2017/065018号参照)に本開示に係る光源装置3を搭載しても構わない。
【0080】
上述した実施の形態では、ステップS8において、制御部38は、ステップS5で動作を開始した光源の動作を停止していたが、これに限らず、光の出力を停止させずに、安全性を確保することができる光量まで低減させるように構成しても構わない。
上述した実施の形態において、可視光光源31から通常光のみを出射させる場合には、当該通常光については安全性を考慮する必要のあるレーザ光とは異なるため、上述した点灯駆動制御を実行しなくても構わない。すなわち、制御部38は、光源装置3に対するライトガイド4の接続が検知されたと判定(ステップS1:Yes)した後、判定処理(ステップS3)等を実行せずに、ステップS5で可視光光源31の動作を開始しても構わない。
また、上述した実施の形態において、通常光と第1,第2のレーザ光の少なくともいずれかのレーザ光とを同時に出射させている場合には、ステップS8において、当該レーザ光の出力のみを停止しても構わない。
【0081】
上述した実施の形態において、ステップS4で「No」と判定した場合、及びステップS7で「No」と判定した場合の少なくとも一方の場合において、制御部38は、ライトガイド4と挿入部2とが適切に接続されていない旨を示す警告情報を外部の報知部に報知させても構わない。例えば、制御部38は、制御装置9を経由することによって、報知部としての表示装置7に当該警告情報を表示させる。本開示に係る報知部としては、表示装置7に限らず、その他の表示装置、または、当該警告情報を音声によって出力するスピーカ等を採用しても構わない。
そして、医師等のユーザは、当該警告情報を認識することによってライトガイド4と挿入部2とが適切に接続されていないことを認識することができる。このため、利便性を向上させることができる。
【0082】
また、上述した実施の形態では、判定処理(ステップS3,S6)として、第1,第2の判定処理の双方を実行していたが、これに限らず、第1の判定処理のみを実行しても構わない。すなわち、ステップS4,S7では、制御部38は、判定処理(ステップS3,S6)の結果、第1の判定処理で「No」と判定した場合にライトガイド4と挿入部2とが適切に接続されていないと判定(ステップS4,S7:No)し、第1の判定処理で「Yes」と判定した場合にライトガイド4と挿入部2とが適切に接続されていると判定(ステップS4,S7:Yes)する。
【0083】
ところで、ライトガイド4内の光ファイバ、挿入部2内の光ファイバ22、または凹レンズ23が経年劣化した場合には、当該部位の戻り光の光量レベルが低下することとなる。すなわち、第2の判定処理で「No」と判定され易いものとなる。このため、上述した実施の形態において、第2の判定処理で「No」と判定した場合に、制御部38は、ライトガイド4内の光ファイバや挿入部2内の光ファイバ22等が経年劣化している旨を示す警告情報を外部の報知部に報知させても構わない。当該報知部としては、上述した表示装置7や、当該表示装置7以外の他の表示装置、または、当該警告情報を音声によって出力するスピーカ等を例示することができる。
【0084】
図12は、実施の形態の変形例を示す図である。具体的に、
図12は、光源装置3に直径5mmのライトガイド4が接続されているが、当該ライトガイド4に挿入部2が接続されておらず、当該ライトガイド4内の光ファイバに断線が生じている状態で光測定器37にて生成されたOTDR波形を示している。
例えば、ライトガイド4内の光ファイバに断線が生じた場合には、
図12に示すように、当該断線が生じている距離において、戻り光の光量レベルが急激に低下する。その結果、第2の判定処理で「No」と判定され易いものとなる。そして、制御部38は、第2の判定処理で「No」と判定した場合に、警告情報を外部の報知部に報知させる。
【0085】
ところで、ライトガイド4の端面に異物や汚れが付着している場合、あるいは、凹レンズ23の入射面または出射面に曇りが生じている場合には、光測定器37にて生成されるOTDR波形では、当該ライトガイド4の端面、凹レンズ23の入射面または出射面に対応する距離において、戻り光の光量レベルが通常状態に対して大きなピークが得られることとなる。このため、このような場合において、制御部38は、異物や汚れが付着している、あるいは、曇りが生じている旨を示す警告情報を外部の報知部に報知させても構わない。当該報知部としては、上述した表示装置7や、当該表示装置7以外の他の表示装置、または、当該警告情報を音声によって出力するスピーカ等を例示することができる。また、凹レンズ23の入射面または出射面に曇りが生じている場合には、制御部38は、ヒータ(図示略)を動作させ、当該凹レンズ23に熱を加えることによって当該曇りを除去するように構成しても構わない。
【0086】
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)レーザ光を出射する第1の光源と、前記レーザ光を導光するライトガイドと前記ライトガイドを介した前記レーザ光を被検体に照射する出射光学系との接続状態を測定する測定光を前記ライトガイドに出射する第2の光源と、前記第2の光源から出射された測定光の戻り光に基づいて、前記第1の光源における前記レーザ光の出力を制御する制御部とを備える医療用光源装置。
(2)OTDRにより前記接続状態を測定するための光測定器であって、前記第2の光源を含み、前記医療用光源装置からの距離に対する前記戻り光の光量レベルを示すOTDR波形を生成する光測定器をさらに備え、前記制御部は、前記OTDR波形に基づいて、前記第1の光源における前記レーザ光の出力を制御する前記(1)に記載の医療用光源装置。
(3)前記制御部は、前記OTDR波形におけるピークを示す情報に基づいて、前記第1の光源における前記レーザ光の出力を制御する前記(2)に記載の医療用光源装置。
(4)前記制御部は、前記OTDR波形に基づいて前記医療用光源装置からの特定の距離で前記戻り光の光量レベルのピークがあるか否かを判定し、当該判定結果に基づいて、前記第1の光源における前記レーザ光の出力を制御する前記(3)に記載の医療用光源装置。
(5)前記制御部は、前記OTDR波形におけるピークの数が特定の数であるか否かを判定し、当該判定結果に基づいて、前記第1の光源における前記レーザ光の出力を制御する前記(3)または(4)に記載の医療用光源装置。
(6)前記制御部は、前記OTDR波形における前記医療用光源装置からの特定の距離で規定する範囲内での前記戻り光の光量レベルの変化を示す情報に基づいて、前記第1の光源における前記レーザ光の出力を制御する前記(2)~(5)のいずれか1つに記載の医療用光源装置。
(7)前記制御部は、前記戻り光に基づいて、警告を示す警告情報を報知部から報知させる前記(1)~(6)のいずれか1つに記載の医療用光源装置。
(8)前記第2の光源は、前記第1の光源から出射された後、前記ライトガイドから出射される前記レーザ光に対してレーザ製品の安全基準を示すレーザ規格にて規定されたクラスに対応する時間基準未満の周期で前記測定光をパルス発光させる前記(1)~(7)のいずれか1つに記載の医療用光源装置。
(9)前記レーザ光は、前記被検体に照射することで前記被検体から蛍光を発生させる励起光であり、前記測定光は、前記励起光及び前記蛍光の波長帯域とは異なる波長帯域である前記(1)~(8)のいずれか1つに記載の医療用光源装置。
(10)レーザ光を出射する医療用光源装置と、前記レーザ光を導光するライトガイドと、前記ライトガイドを介した前記レーザ光を被検体に照射する出射光学系とを備え、前記医療用光源装置は、前記レーザ光を出射する第1の光源と、前記ライトガイドと前記出射光学系との接続状態を測定する測定光を前記ライトガイドに出射する第2の光源と、前記第2の光源から出射された測定光の戻り光に基づいて、前記第1の光源における前記レーザ光の出力を制御する制御部とを備える医療用観察システム。
【符号の説明】
【0087】
1 医療用観察システム
2 挿入部
3 光源装置
4 ライトガイド
5 カメラヘッド
6 第1の伝送ケーブル
7 表示装置
8 第2の伝送ケーブル
9 制御装置
10 第3の伝送ケーブル
21 ファイバ接続部
22 光ファイバ
23 凹レンズ
24 接眼部
31 可視光光源
32 第1の励起用光源
33 第2の励起用光源
34 第1のダイクロイックミラー
35 第2のダイクロイックミラー
36 第3のダイクロイックミラー
37 光測定器
38 制御部
39 メモリ
100 光ファイバ
101 第1の光ファイバ
102 第2の光ファイバ
102A 損傷した部分
371 送光器
372 ビームスプリッタ
373 受光器
374 信号処理部
CN1~CN6 コネクタ
D1~D4,D11~D14,D21~D24,D31~D34 距離
P1~P3,P11~P15,P21~P24,P31~P34 ピーク