(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023131717
(43)【公開日】2023-09-22
(54)【発明の名称】技師管理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20230914BHJP
G06Q 30/0645 20230101ALI20230914BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q30/06 350
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022036617
(22)【出願日】2022-03-09
(71)【出願人】
【識別番号】000003388
【氏名又は名称】東京計器株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107928
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正則
(74)【代理人】
【識別番号】110003362
【氏名又は名称】弁理士法人i.PARTNERS特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】箱山 忠重
(72)【発明者】
【氏名】野中 孝夫
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB68
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】船舶の搭載機器の保守作業を行う技師をより容易に手配する。
【解決手段】船舶に搭載された搭載機器に対する保守作業を行う技師を決定する技師管理装置であって、船舶を一意に示す船舶IDと、船舶の寄港予定地とを対応付ける船舶情報を管理する船舶管理部と、搭載機器を一意に示す機器IDと、搭載機器を搭載する船舶を示す船舶IDとを対応付ける機器情報を管理する機器管理部と、技師を一意に示す技師IDと、技師が訪船可能な地域である訪船可能地域とを対応付ける技師情報を管理する技師管理部と、保守対象である搭載機器を示す機器IDを含む保守依頼に対して、船舶情報と機器情報と、技師情報とに基づいて、保守作業を行う技師である派遣技師を決定する決定処理部とを備えた。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
船舶に搭載された搭載機器に対する保守作業を行う技師を決定する技師管理装置であって、
前記船舶を一意に示す船舶IDと、該船舶の寄港予定地とを対応付ける船舶情報を管理する船舶管理部と、
前記搭載機器を一意に示す機器IDと、該搭載機器を搭載する船舶を示す船舶IDとを対応付ける機器情報を管理する機器管理部と、
前記技師を一意に示す技師IDと、該技師が訪船可能な地域である訪船可能地域とを対応付ける技師情報を管理する技師管理部と、
保守対象である搭載機器を示す機器IDを含む保守依頼に対して、前記船舶情報と前記機器情報と、前記技師情報とに基づいて、前記保守作業を行う技師である派遣技師を決定する決定処理部と
を備える技師管理装置。
【請求項2】
前記決定処理部は、前記機器情報において前記保守依頼に含まれる機器IDと対応付けられた船舶IDを参照し、前記船舶情報において前記参照された船舶IDに対応付けられた寄港予定地を含む訪船可能地域と対応付けられた技師を前記派遣技師に決定することを特徴とする請求項1に記載の技師管理装置。
【請求項3】
前記船舶情報は、前記船舶IDに対して、該船舶IDにより示される船舶の寄港予定タイミングを更に対応付け、
前記技師情報は、前記技師IDに対して、該技師IDにより示される技師の訪船予定タイミングを更に対応付け、
前記決定処理部は、前記技師情報における前記訪船予定タイミングが前記参照された船舶IDに対応付けられた寄港予定タイミングと一致しない技師を前記派遣技師に決定することを特徴とする請求項2に記載の技師管理装置。
【請求項4】
前記技師情報は、前記技師IDに対して、該技師IDにより示される技師が訪船した船舶と、訪船タイミングとを示す訪船履歴を更に対応付け、
前記決定処理部は、前記技師情報における前記訪船履歴に基づいて、前記参照された船舶IDにより示される船舶への訪船タイミングが最も直近である技師を前記派遣技師に決定することを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の技師管理装置。
【請求項5】
前記機器情報は、前記機器IDに対して、該機器IDにより示される搭載機器が属する製品種別を更に対応付け、
前記技師情報は、前記技師IDに対して、該技師IDにより示される技師の前記製品種別に対する技量を段階的に示す技量レベルを更に対応付け、
前記製品種別と、該製品種別に対する保守作業に技量を要するか否かを示す技量フラグとを対応付ける保守情報を管理する保守管理部を更に備え、
前記決定処理部は、前記保守情報において前記保守依頼に含まれる機器IDにより示される搭載機器が属する製品種別と対応付けられた技量フラグを参照し、該技量フラグが保守作業に技量を要することを示す場合、前記技師情報における技量レベルに基づいて、前記派遣技師を決定することを特徴とする請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の技師管理装置。
【請求項6】
前記製品種別に属する搭載機器に対する保守作業の回数に基づいて、該保守作業を行った技師を示す技師IDに対応付けられる技量レベルを更新する前記技量更新部を更に備えることを特徴とする請求項5に記載の技師管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、船舶に搭載された搭載機器の保守作業を行う技師を管理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
無線やレーダーなどの船舶に搭載された搭載機器の修理や検査などを含む保守作業は、搭載機器を扱う技量や資格を有する技師によってなされる。また、技師は、船舶が寄港したタイミングで訪船して搭載機器の保守作業を行う必要がある。よって、技師の手配は、船舶の寄港する位置と日時、機器を扱うために要する技量や資格の有無、技師のスケジュールなどを考慮する必要があるために、煩雑な作業となっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、船舶の搭載機器の保守作業を行う技師をより容易に手配することができる技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するため、本実施形態の技師管理装置は、船舶に搭載された搭載機器に対する保守作業を行う技師を決定する技師管理装置であって、前記船舶を一意に示す船舶IDと、該船舶の寄港予定地とを対応付ける船舶情報を管理する船舶管理部と、前記搭載機器を一意に示す機器IDと、該搭載機器を搭載する船舶を示す船舶IDとを対応付ける機器情報を管理する機器管理部と、前記技師を一意に示す技師IDと、該技師が訪船可能な地域である訪船可能地域とを対応付ける技師情報を管理する技師管理部と、保守対象である搭載機器を示す機器IDを含む保守依頼に対して、前記船舶情報と前記機器情報と、前記技師情報とに基づいて、前記保守作業を行う技師である派遣技師を決定する決定処理部とを備える。
【発明の効果】
【0006】
本発明の実施形態によれば、船舶の搭載機器の保守作業を行う技師をより容易に手配することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】実施形態に係る技師管理システムの全体構成を示す概略図である。
【
図2】実施形態に係る技師管理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】実施形態に係る技師管理装置の機能構成を示すブロック図である。
【
図11】修理依頼が発生するまでの手順を示すフローチャートである。
【
図12】保守依頼受諾処理の動作を示すフローチャートである。
【
図13】技師決定処理の動作を示すフローチャートである。
【
図14】訪船履歴比較処理の動作を示すフローチャートである。
【
図15】保守履歴比較処理の動作を示すフローチャートである。
【
図16】公募処理の動作を示すフローチャートである。
【
図17】要技量技師決定処理の動作を示すフローチャートである。
【
図18】要技量訪船履歴比較処理の動作を示すフローチャートである。
【
図19】技量比較処理の動作を示すフローチャートである。
【
図20】技量レベル更新処理の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
【0009】
(技師管理システムの全体構成)
まず、本実施形態に係る技師管理システムについて説明する。
図1は、本実施形態に係る技師管理システムの全体構成を示す概略図である。
【0010】
図1に示すように、本実施形態に係る技師管理システムは、船舶に配されたECDIS(Electronic Chart Display and Information System)11、GNSS(Global Navigation Satellite System)センサ12、AIS(Automatic Identification System)13、船舶情報収集装置14、搭載機器16、保守判定装置17、及び船舶端末装置19を備える。更に、技師管理システムは、陸上に配された代行店端末装置31、技師端末装置32、船主端末装置33、船舶管理会社端末装置34、製造メーカー端末装置35、造船所端末装置36、システム管理端末装置37、技師管理装置2、及びAIS受信機5を備える。
【0011】
ECDIS11、GNSSセンサ12、AIS13、船舶情報収集装置14、搭載機器16、保守判定装置17、船舶端末装置19は、船内LAN(Local Area Network)を介して、通信可能に接続される。船内LANは、不図示の船陸間通信装置を介して、インターネットに接続される。また、複数の端末装置31~37、技師管理装置2、及びAIS受信機5は、インターネットに接続される。なお、ECDIS11、GNSSセンサ12、AIS13、船舶情報収集装置14、搭載機器16、保守判定装置17、船舶端末装置19は、船舶において、如何なる手段によって通信可能に接続されても良い。
【0012】
GNSSセンサ12は、自船の位置、針路、速力を計測する。ECDIS11は、海図情報、及びGNSSセンサ12により計測された自船の位置、針路、速力等を表示するとともに、自船の計画航路が入力される装置である。計画航路には、自船の目的地としての寄港予定地と、寄港予定時刻とが含まれる。なお、ECDIS11に代えてECS(Electronic Chart System)が船舶に配されても良い。AIS13は、VHF(Very High Frequency)によって、自船の位置、針路、速力、寄港地を他船に送信するとともに、他船の位置、針路、速力、寄港地を受信する装置である。AIS13において、自船の位置、針路、速力はGNSSセンサ12から取得され、自船の寄港予定地、寄港予定時刻は手動で入力される。
【0013】
船舶情報収集装置14は、GNSSセンサ12により計測された自船の位置、針路、速力、ECDIS11またはAIS13に入力された寄港予定地、寄港予定時刻を取得し、インターネットを介して技師管理装置2へ送信する。搭載機器16は、技師により修理/保守される機器であり、このような機器として、例えば、監視カメラ、レーダー、双方向無線電話装置などが挙げられる。船舶端末装置19は、船舶の乗組員が各種情報の入力や閲覧に用いる端末である。保守判定装置17は、搭載機器16の状態を示す機器情報を取得し、インターネットを介して技師管理装置2へ送信する。保守判定装置17は、搭載機器16において実行される自己診断機能により自動入力されるか、船舶端末装置19により手動入力される搭載機器16の機器情報を取得する。なお、機器情報については後に詳述する。
【0014】
技師管理装置2は、後に詳述するように、機器情報、保守情報、技師情報、評価情報、実施情報を管理する。また、技師管理装置2は、これらの情報に基づいて、搭載機器16の修理/保守に係る要求条件に応じた技師を提示する。端末装置31~37は、いずれも、情報の入力及び閲覧可能、且つインターネットに接続可能に構成された装置であり、このような装置としては、例えば、パーソナルコンピュータやタブレット型端末などが挙げられる。代行店端末装置31は、複数の技師が所属する代行店により用いられる。技師端末装置32は、技師によって用いられる。船主端末装置33は、船舶のオーナーである船主により用いられる。船舶管理会社端末装置34は、船舶を管理する船舶管理会社により用いられる。製造メーカー端末装置35は、搭載機器16の製造メーカーにより用いられる。造船所端末装置36は、船舶を造船する造船所により用いられる。システム管理端末装置37は、技師管理システムを管理する管理者により用いられる。AIS受信機5は、陸上に配されて、船舶のAIS13から送信された情報を受信する装置であり、船舶がインターネットに接続出来ない場合に船舶の情報を取得するために用いられる。
【0015】
本実施形態において、技師管理装置2は、ウェブサーバ機能を有し、端末装置19,31~37は、いずれも、ウェブブラウザ、またはアプリケーションを介して、技師管理装置2に提供される各種情報を閲覧するとともに、技師管理装置2への各種情報の入力を行う。また、本実施形態において、端末装置19,31,33~37がパーソナルコンピュータとして構成され、技師端末装置32がスマートフォンとして構成されるものとする。
【0016】
船舶の乗組員、技師、代行店、船主、船舶管理会社、製造メーカー、造船所は、技師管理システムの利用に先立って、技師管理装置2に対するユーザ登録を行い、技師管理システムを利用する際には、技師管理装置2へのログイン認証を行うものとする。また、船舶情報収集装置14、保守判定装置17についても、技師管理装置2へのログイン認証がなされるものとする。また、技師管理システムのユーザはユーザ種別によって区分され、ユーザ種別毎に閲覧可能な情報や、登録、更新可能な情報を設定することができる。このようなユーザ種別としては、船舶の乗組員を示す“船舶”、技師を示す“技師”、代行店を示す“代行店”、船主を示す“船主”、船舶管理会社を示す“船舶管理会社”、造船所を示す“造船所”、技師管理システムの管理者を示す“システム管理者”が挙げられる。
【0017】
(ハードウェア構成)
技師管理装置のハードウェア構成について説明する。
図2は、本実施形態に係る技師管理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0018】
図2に示すように、技師管理装置2は、主要なハードウェアとして、CPU(Central Processing Unit)21と、RAM(Random Access Memory)22と、記憶装置23と、外部I/F(Interface)24と、ネットワークI/F25とを備える。なお、ECDIS11、船舶情報収集装置14、保守判定装置17、端末装置19,31~37は、技師管理装置2と略同様のハードウェアを備えているものとする。
【0019】
CPU21及びRAM22は、協働して各種機能を実行し、記憶装置23は各種機能により実行される処理に用いられる各種データを記憶する。外部I/F24は、ディスプレイ等の出力装置やマウス、キーボード等の出力装置、タッチパネルなどの入出力装置とのデータ入出力を行う。ネットワークI/F25は、他の装置との通信を行うためのインターフェイスである。なお、ECDIS11の外部I/F24には、GNSSセンサ12と船舶の舵角を制御する操舵装置(不図示)が接続されているものとする。
【0020】
(機能構成)
技師管理装置の機能構成について説明する。
図3は、本実施形態に係る技師管理装置の機能構成を示すブロック図である。
【0021】
図3に示すように、技師管理装置2は、船舶管理部201と、機器管理部202と、保守管理部203と、技師管理部204と、評価管理部205と、決定処理部206と、技量更新部207と、実施管理部208と、精算処理部209とを機能として備える。
【0022】
船舶管理部201は、船舶に関する各種情報を示す船舶情報を管理する。機器管理部202は、搭載機器16に関する各種情報を示す機器情報を管理する。保守管理部203は、搭載機器16の保守に関する各種情報を示す保守情報を管理する。技師管理部204は、技師に関する各種情報を示す技師情報を管理する。評価管理部205は、技師に対する評価結果を示す評価情報を管理する。実施管理部208は、技師による搭載機器16に対する保守作業の実施結果を示す実施情報を管理する。船舶情報、機器情報、保守情報、技師情報、評価情報、実施情報については後に詳述する。
【0023】
決定処理部206は、船舶情報、機器情報、保守情報、技師情報、評価情報、実施情報に基づいて、保守依頼に応じた技師を決定する。技量更新部207は、保守作業の実施件数に基づいて技師の技量を更新する。精算処理部209は、実施された保守作業に関する各種代金の精算を行う。
【0024】
(船舶情報)
船舶情報について説明する。
図4は、船舶情報を示す図である。なお、
図4に示されるテーブルにおいては、各列が1つのレコードを示し、各行がフィールドを示す。
【0025】
図4に示すように、船舶情報は、船舶IDと、船舶名と、現在位置と、現在位置取得日時と、寄港予定地と、寄港予定日時と、修理希望場所と、修理希望日時と、検査希望場所と、検査希望日時とが対応付けられた情報である。船舶IDは、船舶を一意に示す識別子であり、船舶が登録された際に新規に発行される。船舶の登録は、例えば、船舶の乗組員、船舶を所有する船主、船舶を管理する船舶管理会社、または技師管理装置2を管理するシステム管理者によってなされる。
【0026】
現在位置は、船舶の現在位置を緯度経度座標により示す。現在位置取得日時は、対応する現在位置の更新タイミングを年月日及び時刻により示す。寄港予定地は、船舶の寄港予定地を示す。寄港予定日時は、対応する寄港予定地への到着予定タイミングを年月日及び時刻により示す。現在位置、現在位置取得日時、寄港予定地、寄港予定日時は、船舶に配された船舶情報収集装置14から取得されるが、船舶がインターネットに接続されない場合には、陸上に配されたAIS受信機5から取得されても良い。
【0027】
修理希望場所は、船舶の搭載機器16の修理を希望する場所を示し、修理希望日時は、船舶の搭載機器16の修理を希望する時間範囲を示す。同様に、検査希望場所は、船舶の搭載機器16の検査を希望する場所を示し、検査希望日時は、船舶の搭載機器16の検査を希望する時間範囲を示す。修理希望場所、修理希望日時、検査希望場所、検査希望日時は、船舶の乗組員、船主、船舶管理会社のいずれかによる修理要求に基づいて更新される。
【0028】
なお、ユーザ種別が“船舶”、“船主”、“船舶管理会社”、または“造船所”であるユーザについては、所定の船舶IDと対応付けられるものとする。具体的には、“船舶”ユーザは乗船する船舶を示す船舶IDと対応付けられ、“船主”ユーザは所有する船舶を示す船舶IDと対応付けられ、“船舶管理会社”ユーザは管理する船舶を示す船舶IDと対応付けられ、“造船所”ユーザは造船した船舶を示す船舶IDと対応付けられる。
【0029】
(機器情報)
機器情報について説明する。
図5は、機器情報を示す図である。なお、
図5に示されるテーブルにおいては、各列が1つのレコードを示し、各行がフィールドを示す。
【0030】
図5に示すように、機器情報は、機器IDと、船舶IDと、メーカーと、製品名と、型番と、シリアル番号と、設置日と、修理履歴と、定期検査履歴と、動作時間と、動作状況と、修理依頼日時と、修理進捗状況と、定期検査期限と、定期検査依頼日時と、定期検査進捗状況と、備考とが対応付けられた情報である。機器IDは、搭載機器16を一意に示す識別子であり、搭載機器16が登録された際に新規に発行される。船舶IDは、機器IDにより示される搭載機器16が搭載された船舶を示す。搭載機器16の登録は、例えば、船舶の乗組員、船舶を所有する船主、船舶を管理する船舶管理会社、搭載機器16を製造する製造メーカー、または技師管理装置2を管理するシステム管理者によってなされる。
【0031】
メーカーは、搭載機器16の製造メーカーの名称を示す。製品名は、搭載機器16が属する製品種別の名称を示す。型番は、搭載機器16が属する製品種別を一意に示す識別子である。シリアル番号は、個別の搭載機器16を一意に示す識別子であり、搭載機器16の製造時または出荷時に発行される。設置日は、搭載機器16が船舶に設置された日を年月日により示す。メーカー、製品名、型番、シリアル番号、設置日は、搭載機器16が登録される際に入力される。
【0032】
修理履歴は、搭載機器16に対してすでになされた修理が行われた日を年月日により示す。定期検査履歴は、搭載機器16に対してすでになされた定期検査が行われた日を年月日により示す。修理履歴、定期検査履歴は、船舶の乗組員、船舶を所有する船主、または船舶を管理する船舶管理会社によって、修理/検査作業の完了に応じて更新される。
【0033】
動作時間は、搭載機器16が動作した時間の累計を示し、保守判定装置17により技師管理装置2に周期的に通知される。動作状況は、搭載機器16が正常であるか否かを示し、“良”は搭載機器16が正常であることを示し、“不良”は搭載機器16が異常であることを示す。搭載機器16が異常である場合には、異常判定が自動でなされたか否か、及び異常の種類を示す。動作状況において、“不良(手動)”は、異常判定が手動でなされたことを示し、例えば、船舶端末装置19を介して技師管理装置2に異常が通知されたことを示す。また、“不良(自動)”は、異常判定が自動でなされたことを示し、例えば、保守判定装置17を介して技師管理装置2に異常が通知されたことを示す。
【0034】
修理依頼日時は、搭載機器16の修理が依頼された日時を年月日及び時刻により示す。修理進捗状況は、搭載機器16の修理に関する進捗状況を示す。定期検査期限は、搭載機器16の定期検査の期限を年月日及び時刻により示す。定期検査依頼日時は、搭載機器16の定期検査が依頼された日時を年月日及び時刻により示す。定期検査進捗状況は、搭載機器16の定期検査に関する進捗状況を示す。修理依頼日時、定期検査依頼日時、修理進捗状況、定期検査進捗状況は、技師管理システムにおける搭載機器16の修理または検査の依頼要求に応じて、技師管理装置2により更新される。備考は、機器情報のフィールドに含まれない類の搭載機器16に関する情報を入力するためのフィールドであり、
図5においては搭載機器16に関する連絡先が入力される。
【0035】
(保守情報)
保守情報について説明する。
図6は、保守情報を示す図である。なお、
図6に示されるテーブルにおいては、各列が1つのレコードを示し、各行がフィールドを示す。
【0036】
図6に示すように、保守情報は、型番と、メーカーと、製品名と、入力者と、要技量フラグと、保証期間と、マニュアル文書番号と、マニュアルURLと、FAQ(Frequently Asked Questions)文書番号と、FAQURLと、定期交換部品と、定期検査間隔と、問い合わせ先とが対応付けられた情報である。保守情報は、製造メーカー、乗組員、船主、または船舶管理会社によって、搭載機器16の製品種別毎に登録されるが、製造メーカーによって登録されることが望ましい。
【0037】
型番は、搭載機器16が属する製品種別を一意に示す識別子である。メーカーは、搭載機器16の製造メーカーの名称を示す。製品名は、搭載機器16が属する製品種別の名称を示す。入力者は、保守情報の入力者を示す。要技量フラグは、搭載機器16の保守作業に技量を要するか否かを示し、“TRUE”は技量を要することを示し、“FALSE”は技量を要さないことを示す。保証期間は、製品種別に設定された保証期間を示す。マニュアル文書番号は、製品種別の操作/保守に関する情報が記載されたマニュアル文書を一意に示す識別子である。マニュアルURLは、ネットワーク上に公開されたマニュアル文書のURLを示す。FAQ文書番号は、製品種別に関して、想定される質問とこの質問に対する回答とを含む文書を一意に示す。FAQURLは、ネットワーク上に公開されたFAQ文書のURLを示す。定期交換部品は、製品種別において定期的な交換が推奨される部品と交換を要する使用時間とを示す。定期検査間隔は、製品種別に対して推奨される定期的な検査の間隔時間を示す。問い合わせ先は、製品種別に関して問い合わせるための連絡先を示す。
【0038】
(技師情報)
技師情報について説明する。
図7は、技師情報を示す図である。
図8は、報告書を示す図である。なお、
図7に示されるテーブルにおいては、各列が1つのレコードを示し、各行がフィールドを示す。
【0039】
技師情報は、
図7に示すように、技師IDと、氏名と、所属会社と、訪船可能地域と、通知希望フラグと、修理技量と、検査技量と、保守可能機器と、保有資格と、訪船予定と、訪船履歴とが対応付けられた情報である。技師IDは、技師を一意に示す識別子であり、技師が登録された際に新たに発行される。技師の登録は、技師管理装置2を管理するシステム管理者によってなされる。また、氏名、所属会社、訪船可能地域、保守可能機器、訪船予定は、技師本人、技師が所属する代行店、技師が所属する製造メーカーによって更新することができる。更に、システム管理者、製造メーカーは修理技量及び検査技量を設定することができる。修理技量及び検査技量の更新は、後述する技量レベル更新処理によりなされる。
【0040】
氏名は、技師の名前を示す。所属会社は、技師が所属する会社組織の名称を示し、本実施形態においては、代行店、または製造メーカーの名称を示す。訪船可能地域は、技師が訪船可能な地域を都道府県単位で示す。通知希望フラグは、技師管理装置2から技師端末装置32への通知を行うか否かを設定するものであり、“TRUE”は通知を行うことを示し、“FALSE”は通知を行わないことを示す。修理技量は、製品種別と、製品種別が示す機器の修理に関する技量を段階的に示す技量レベルと、技量レベルに設定された有効期限とを示す。検査技量は、製品種別と、製品種別が示す機器の検査に関する技量を段階的に示す技量レベルと、技量レベルに設定された有効期限とを示す。なお、本実施形態において、技量レベルは1~5によって示され、数値が大きいほどに技量が高いことを示すものとする。
【0041】
保守可能機器は、技師が保守可能な機器の製品種別を示す。保有資格は、技師が保有する資格を示す。訪船予定は、技師の保守作業に関するスケジュールを示し、保守作業を行う年月日と、訪船地域である都道府県と、訪船対象である船舶と、保守作業の対象である製品種別を示す型番と、保守作業の種別とを含む。訪船履歴は、すでに実施された保守作業の履歴を示し、保守作業が行われた年月日と、訪船対象である船舶と、保守作業の対象である製品の製造メーカー及び製品種別と、保守作業の種別と、保守作業の報告書を一意に示す書類番号とを含む。
【0042】
保守作業の報告書は、
図8に示すように、保守作業の結果を報告するための書類であり、保守作業の概略が記載される。
図8には、レーダーに対する修理作業の報告書の一例が示される。なお、報告書のフォーマットは、搭載機器16の製造メーカー毎に異なっていても良い。また、報告書は、技師管理装置2に発行されるものとするが、製造メーカーが利用する他のシステムにより発行され、技師管理装置2に登録されても良い。
【0043】
技師の登録は、システム管理端末装置37によりなされる。製造メーカーに属する技師については、技師情報におけるフィールドのうち、氏名、修理技量、検査技量、保守可能機器の入力を製造メーカーが行い、その他のフィールドの入力を技師本人が行うものとする。一方、製造メーカーに属さない技師については、技師情報におけるフィールドのうち、修理技量、検査技量、保守可能機器以外のフィールドのみを技師本人が入力することができる。
【0044】
(評価情報)
評価情報について説明する。
図9は、評価情報を示す図である。なお、
図9に示されるテーブルにおいては、各列が1つのレコードを示し、各行がフィールドを示す。
【0045】
評価情報は、
図9に示すように、船舶IDと、船舶名と、お気に入り会社と、お気に入り技師と、技師評価結果とが対応付けられた情報である。船舶IDは船舶を一意に示す識別子である。船舶名は、船舶の名称を示す。お気に入り会社は、船舶を所有する船主、船舶を管理する船舶管理会社、または船舶の乗組員により指定された製造メーカーまたは代行店を示す。お気に入り技師は、船舶を所有する船主、船舶を管理する船舶管理会社、または船舶の乗組員により指定された技師を示す。技師評価結果は、搭載機器16の保守作業を行った技師に対する評価を示し、評価日時、型番、保守作業の種別、書類番号、技師ID、5段階で示される評価レベルを含む。
【0046】
(実施情報)
実施情報について説明する。
図10は、実施情報を示す図である。なお、
図10に示されるテーブルにおいては、各列が1つのレコードを示し、各行がフィールドを示す。
【0047】
実施情報は、
図10に示すように、案件IDと、メーカーと、製品名と、型番と、シリアル番号と、作業種類と、開始日と、作業時間と、必要経費と、書類番号と、船長署名とが対応付けられた情報である。案件IDは、保守作業を一意に示す識別子である。メーカー、製品名、型番、シリアル番号は、保守作業の対象である搭載機器16に関するものである。作業種類は、保守作業の種類を示す。開始日は、保守作業の開始日を示す。作業時間は、保守作業に掛かった時間を示す。必要経費は、保守作業に掛かった経費を示す。書類番号は、保守作業の報告書を示す。船長署名は、対応する案件IDにより示される保守作業の対象である搭載機器16が搭載された船舶の船長によるデジタル署名を示す。
【0048】
(修理依頼が発生するまでの手順)
搭載機器の修理依頼が発生するまでの手順について説明する。
図11は、修理依頼が発生するまでの手順を示すフローチャートである。
【0049】
図11に示すように、まず、技師管理装置2の機器管理部202は、保守判定装置17により搭載機器16の異常が検知されたか否かを判定する(S101)。搭載機器16が自己診断機能を有している場合、搭載機器16は自機の異常種別を示す情報を保守判定装置17に送信し、保守判定装置17は、搭載機器16を示す機器IDと異常種別とを含む異常通知を技師管理装置2に送信する。機器管理部202は、技師管理装置2が保守判定装置17により送信された異常通知を受信した場合に、保守判定装置17により搭載機器16の異常が検知されたと判定する。
【0050】
保守判定装置17により搭載機器16の異常が検知された場合(S101,YES)、機器管理部202は、異常通知に含まれる機器IDを含む機器情報における動作状況を“不良(自動)”に更新する(S102)。船舶の乗組員は、搭載機器16の復旧作業を行う(S103)。この際、船舶の乗組員は、船舶端末装置19を介して、搭載機器16が属する機種の型番を含む保守情報における“マニュアル文書”、“マニュアルURL”、“FAQ文書番号”、“FAQURL”などを参照することができる。復旧作業後、船舶の乗組員は、搭載機器16が復旧したか否かを判断する(S104)。
【0051】
搭載機器16が復旧した場合(S104,YES)、機器管理部202は、船舶端末装置19により送信された復旧通知に基づいて、機器情報における動作状況を“良”に更新し(S105)、本手順が終了される。
【0052】
一方、搭載機器16が復旧しない場合(S104,NO)、船舶端末装置19、船主端末装置33、または船舶管理会社端末装置34から技師管理装置2へ修理依頼が送信され(S107)、本手順が終了される。修理依頼は、修理対象とする搭載機器16を示す機器ID、搭載機器16が搭載された船舶を示す船舶IDとを含む。同様に、検査依頼も機器IDと船舶IDとを含む。
【0053】
また、ステップS101において、保守判定装置17により搭載機器16の異常が検知されない場合(S101,NO)、機器管理部202は、船舶の乗組員により搭載機器16の異常が発見されたか否かを判定する(S108)。船舶の乗組員は、搭載機器16の異常を発見した場合、船舶端末装置19によって異常通知を技師管理装置2に送信する。機器管理部202は、技師管理装置2が船舶端末装置19により送信された異常通知を受信した場合に、船舶の乗組員により搭載機器16の異常が発見されたと判定する。
【0054】
船舶の乗組員により搭載機器16の異常が発見された場合(S108,YES)、機器管理部202は、異常通知に含まれる機器IDを含む機器情報における動作状況を“不良(手動)”に更新し(S109)、船舶の乗組員は、搭載機器16の復旧作業を行う(S103)。
【0055】
一方、船舶の乗組員により搭載機器16の異常が発見されない場合(S108,NO)、本手順は終了される。
【0056】
(保守依頼受諾処理)
保守依頼受諾処理について説明する。
図12は、保守依頼受諾処理の動作を示すフローチャートである。
図12に示すフローチャートにおいては、修理依頼または検査依頼である保守依頼が技師管理装置によりすでに受信されているものとする。
【0057】
図12に示すように、まず、決定処理部206は、機器情報における保守依頼に含まれる機器IDと対応付けられた設置日と型番とを参照するとともに、保守情報において参照した型番と対応付けられた保証期間とを参照し、設置日と保証期間と現日時とに基づいて、保守対象とする搭載機器16が保証期間内であるか否かを判定する(S201)。
【0058】
保守対象が保証期間内ではない場合(S201,NO)、決定処理部206は、機器情報において機器IDと対応付けられた船舶IDを参照するとともに、船舶IDを含む評価情報を参照し、お気に入り技師または代行店が設定されているか否かを判定する(S202)。
【0059】
お気に入り技師または代行店が設定されていない場合(S202,NO)、後述する技師決定処理が実行され(S203)、保守依頼受諾処理が終了される。
【0060】
一方、お気に入り技師または代行店が設定されている場合(S202,YES)、決定処理部206は、お気に入りに設定されている技師が属する代行店、またはお気に入りに設定されている代行店がログインする代行店端末装置31に対して、回答要求を通知する(S204)。回答要求は、保守依頼を受諾するか否かの回答を通知先に要求する。次に、決定処理部206は、代行店が保守依頼を承諾したか否かを判定する(S205)。
【0061】
代行店が保守依頼を承諾した場合(S205,YES)、保守依頼受諾処理が終了される。一方、代行店が保守依頼を受諾しない場合(S205,NO)、技師決定処理が実行される(S203)。
【0062】
また、ステップS201において、保守対象が保証期間内である場合(S201,YES)、決定処理部206は、造船所端末装置36に対して、造船所から保守対象の製造メーカーに対する保守依頼を行うことを促すメッセージを通知し(S206)、保守依頼受諾処理が終了される。
【0063】
(技師決定処理)
技師決定処理について説明する。
図13は、技師決定処理の動作を示すフローチャートである。
【0064】
図13に示すように、まず、決定処理部206は、機器情報において、保守対象である機器IDと対応付けられた要技量フラグがTRUEであるか否かを判定する(S301)。
【0065】
要技量フラグがTRUEではない場合(S301,NO)、決定処理部206は、技師管理部204に管理される全ての技師IDのうち、未選択の技師IDを選択し(S302)、技師情報において、選択中の技師IDに対応付けられた保守可能機器に保守対象が含まれるか否かを判定する(S303)。
【0066】
保守対象が保守可能機器に含まれる場合(S303,YES)、決定処理部206は、船舶情報において保守対象が搭載された船舶IDに対応付けられた寄港予定地を参照し、技師情報において選択中の技師IDに対応付けられた訪船可能地域に参照した寄港予定地が属する地域が含まれるか否かを判定する(S304)。
【0067】
寄港予定地が訪船可能地域に含まれる場合(S304,YES)、決定処理部206は、選択中の技師IDにより示される技師のスケジュールが空いているか否かを判定する(S305)。ここで、決定処理部206は、船舶情報において保守対象が搭載された船舶IDに対応付けられた寄港予定日時を参照するとともに、技師情報において選択中の技師IDに対応付けられた訪船予定を参照し、寄港予定日時に一致する訪船予定がない場合にスケジュールが空いていると判定する。
【0068】
技師のスケジュールが空いている場合(S305,YES)、決定処理部206は、選択中の技師IDを派遣技師候補に追加する(S306)。派遣技師候補は、受諾された保守依頼を通知する技師である派遣技師の候補を示す。次に、決定処理部206は、技師管理部204に管理される全ての技師IDが選択されたか否かを判定する(S307)。
【0069】
全ての技師IDが選択された場合(S307,YES)、決定処理部206は、派遣技師候補に追加された技師IDの個数が0であるか否かを判定する(S308)。
【0070】
派遣技師候補に追加された技師IDの個数が0ではない場合(S308,NO)、決定処理部206は、派遣技師候補に追加された技師IDの個数が2以上であるか否かを判定する(S309)。
【0071】
派遣技師候補に追加された技師IDの個数が2以上ではない場合(S309,NO)、即ち、派遣技師候補に追加された技師IDが1つである場合、決定処理部206は、この技師IDに示される技師を派遣技師に決定し、派遣技師がログインする技師端末装置32、または派遣技師が属する代行店がログインする代行店端末装置31に対して保守依頼を通知し(S310)、技師決定処理が終了される。
【0072】
一方、派遣技師候補に追加された技師IDの個数が2以上である場合(S309,YES)、後述する訪船履歴比較処理が実行され(S311)、技師決定処理が終了される。
【0073】
また、ステップS308において、派遣技師候補に追加された技師IDの個数が0である場合(S308,YES)、後述する公募処理が実行され(S312)、技師決定処理が終了される。
【0074】
また、ステップS307において、全ての技師IDが選択されない場合(S307,NO)、決定処理部206は、再度、技師管理部204に管理される全ての技師IDのうち、未選択の技師IDを選択する(S302)。
【0075】
また、ステップS305において、技師のスケジュールが空いていない場合(S305,NO)、決定処理部206は、技師管理部204に管理される全ての技師IDが選択されたか否かを判定する(S307)。
【0076】
また、ステップS304において、寄港予定地が訪船可能地域に含まれない場合(S304,NO)、決定処理部206は、技師管理部204に管理される全ての技師IDが選択されたか否かを判定する(S307)。
【0077】
また、ステップS303において、保守対象が保守可能機器に含まれない場合(S303,NO)、決定処理部206は、技師管理部204に管理される全ての技師IDが選択されたか否かを判定する(S307)。
【0078】
また、ステップS301において、要技量フラグがTRUEである場合(S301,YES)、後述する要技量技師決定処理が実行され(S313)、技師決定処理が終了される。
【0079】
(訪船履歴比較処理)
訪船履歴比較処理について説明する。
図14は、訪船履歴比較処理の動作を示すフローチャートである。
【0080】
図14に示すように、まず、決定処理部206は、派遣技師候補に追加された技師IDのうち、未選択の技師IDを選択する(S401)。次に、決定処理部206は、技師情報において選択中の技師IDと対応付けられた訪船履歴を参照し、この訪船履歴に保守対象が搭載された船舶が含まれるか否かを判定する(S402)。
【0081】
訪船履歴に保守対象が搭載された船舶が含まれる場合(S402,YES)、決定処理部206は、派遣技師が未決定であるか否かを判定する(S403)。
【0082】
派遣技師が未決定である場合(S403,YES)、決定処理部206は、選択中の技師IDを派遣技師に決定し(S404)、派遣技師候補に追加された全ての技師IDが選択されたか否かを判定する(S406)。
【0083】
派遣技師候補に追加された全ての技師IDが選択された場合(S406,YES)、決定処理部206は、派遣技師が未決定であるか否かを判定する(S407)。
【0084】
派遣技師が未決定ではない場合(S407,NO)、決定処理部206は、派遣技師に決定された技師IDによりログインされる技師端末装置32、または派遣技師が属する代行店がログインする代行店端末装置31に対して保守依頼を通知し(S408)、訪船履歴比較処理が終了される。
【0085】
一方、派遣技師が未決定である場合(S407,YES)、後述する保守履歴比較処理が実行され(S409)、訪船履歴比較処理が終了される。
【0086】
また、ステップS406において、派遣技師候補に追加された全ての技師IDが選択されていない場合(S406,NO)、決定処理部206は、再度、派遣技師候補に追加された技師IDのうち、未選択の技師IDを選択する(S401)。
【0087】
また、ステップS403において、派遣技師が未決定ではない場合(S403,NO)、決定処理部206は、技師情報において、選択中の技師IDに対応付けられた訪船履歴と、派遣技師に決定された技師IDに対応付けられた訪船履歴とを参照し、選択中の技師の訪船日が派遣技師の訪船日よりも遅いか否かを判定する(S405)。
【0088】
選択中の技師の訪船日が派遣技師の訪船日よりも遅い場合(S405,YES)、決定処理部206は、派遣技師に決定されている技師IDに代えて、選択中の技師IDを派遣技師に決定し(S410)、派遣技師候補に追加された全ての技師IDが選択されたか否かを判定する(S406)。
【0089】
また、ステップS402において、訪船履歴に保守対象が搭載された船舶が含まれない場合(S402,NO)、決定処理部206は、派遣技師候補に追加された全ての技師IDが選択されたか否かを判定する(S406)。
【0090】
(保守履歴比較処理)
保守履歴比較処理について説明する。
図15は、保守履歴比較処理の動作を示すフローチャートである。
【0091】
図15に示すように、まず、決定処理部206は、派遣技師候補に追加された技師IDのうち、保守履歴比較処理において未選択である技師IDを選択し(S501)、選択中の技師IDにより示される技師が保守対象と同一の型番の搭載機器16に対する保守作業を過去に行ったか否かを判定する(S502)。ここで、決定処理部206は、技師情報において選択中の技師IDと対応付けられた訪船履歴を参照し、保守対象と同一の型番が含まれているか否かを判定する。また、決定処理部206は、保守依頼が修理依頼であった場合には修理作業を行った訪船履歴のみを参照し、保守依頼が検査依頼であった場合には検査作業を行った訪船履歴のみを参照するものとする。
【0092】
技師が保守対象と同一の型番の搭載機器16に対する保守作業を過去に行っている場合(S502,YES)、決定処理部206は、派遣技師が未決定であるか否かを判定する(S503)。
【0093】
派遣技師が未決定である場合(S503,YES)、決定処理部206は、選択中の技師IDを派遣技師に決定し(S504)、派遣技師候補に追加された全ての技師IDが保守履歴比較処理において選択されたか否かを判定する(S505)。
【0094】
派遣技師候補に追加された全ての技師IDが保守履歴比較処理において選択された場合(S505,YES)、決定処理部206は、派遣技師が未決定であるか否かを判定する(S506)。
【0095】
派遣技師が未決定ではない場合(S506,NO)、決定処理部206は、派遣技師に決定された技師IDによりログインされる技師端末装置32、または派遣技師が属する代行店がログインする代行店端末装置31に対して保守依頼を通知し(S507)、保守履歴比較処理が終了される。
【0096】
一方、派遣技師が未決定である場合(S506,YES)、決定処理部206は、派遣技師候補に含まれる全ての技師IDによりログインされる技師端末装置32に対して、回答要求を通知し(S508)、この回答要求に対する回答がなされた否かを判定する(S509)。
【0097】
回答要求に対する回答がなされた場合(S509,YES)、決定処理部206は、最初に回答した技師IDにより示される技師を派遣技師に決定し、この技師IDによりログインされる技師端末装置32、または派遣技師が属する代行店がログインする代行店端末装置31に対して保守依頼を通知し(S510)、保守履歴比較処理が終了される。
【0098】
一方、回答要求に対する回答がなされない場合(S509,NO)、決定処理部206は、再度、回答要求に対する回答がなされた否かを判定する(S509)。
【0099】
また、ステップS505において、派遣技師候補に追加された全ての技師IDが保守履歴比較処理において選択されていない場合(S505,NO)、決定処理部206は、再度、派遣技師候補に追加された技師IDのうち、保守履歴比較処理において未選択である技師IDを選択する(S501)。
【0100】
また、ステップS503において、派遣技師が未決定ではない場合(S503,NO)、決定処理部206は、保守対象と同一の型番である搭載機器16に対する保守作業数について、派遣技師よりも選択中の技師の方がより多いか否かを判定する(S511)。ここで、決定処理部206は、技師情報において、選択中の技師IDに対応する訪船履歴に含まれる保守対象と同一の型番の数と、派遣技師に決定された技師IDに対応する訪船履歴に含まれる保守対象と同一の型番の数とを比較する。
【0101】
派遣技師よりも選択中の技師の方が保守作業数が多い場合(S511,YES)、決定処理部206は、派遣技師に決定されている技師IDに代えて、選択中の技師IDを派遣技師に決定し(S512)、派遣技師候補に追加された全ての技師IDが保守履歴比較処理において選択されたか否かを判定する(S505)。
【0102】
(公募処理)
公募処理の動作について説明する。
図16は、公募処理の動作を示すフローチャートである。
【0103】
図16に示すように、まず、決定処理部206は、技師管理部204に管理される全ての技師IDのうち、公募処理において未選択の技師IDを選択し(S601)、船舶情報において保守対象が搭載された船舶IDに対応付けられた寄港予定地を参照し、技師情報において選択中の技師IDに対応付けられた訪船可能地域に参照した寄港予定地が属する地域が含まれるか否かを判定する(S602)。
【0104】
寄港予定地が訪船可能地域に含まれる場合(S602,YES)、決定処理部206は、選択中の技師のスケジュールが空いているか否かを判定する(S603)。
【0105】
選択中の技師のスケジュールが空いている場合(S603,YES)、決定処理部206は、技師情報において選択中の技師IDに対応付けられた通知希望フラグがTRUEであるか否かを判定する(S604)。
【0106】
通知希望フラグがTRUEである場合(S604,YES)、決定処理部206は、選択中の技師IDを派遣技師候補に追加し(S605)、公募処理において、技師管理部204に管理される全ての技師IDが選択されたか否かを判定する(S606)。
【0107】
全ての技師IDが選択された場合(S606,YES)、決定処理部206は、派遣技師候補に追加された技師IDの個数が0であるか否かを判定する(S607)。
【0108】
派遣技師候補に追加された技師IDの個数が0ではない場合(S607,NO)、決定処理部206は、派遣技師候補に追加された全ての技師IDによりログインされる技師端末装置32、または派遣技師候補に追加された技師が属する代行店がログインする代行店端末装置31に対して回答要求を通知し(S608)、この回答要求に対する回答がなされた否かを判定する(S609)。
【0109】
要求に対する回答がなされた場合(S609,YES)、決定処理部206は、最初に回答した技師IDにより示される技師を派遣技師に決定し、この技師IDによりログインされる技師端末装置32、または派遣技師が属する代行店がログインする代行店端末装置31に対して保守依頼を通知し(S610)、公募処理が終了される。
【0110】
一方、回答要求に対する回答がなされない場合(S609,NO)、決定処理部206は、再度、回答要求に対する回答がなされた否かを判定する(S609)。
【0111】
また、ステップS607において、派遣技師候補に追加された技師IDの個数が0である場合(S607,YES)、決定処理部206は、保守依頼を送信した端末装置に対して、保守対象の製造メーカーへの連絡を促すメッセージを通知する(S611)。
【0112】
また、ステップS606において、全ての技師IDが選択されていない場合(S606,NO)、決定処理部206は、再度、技師管理部204に管理される全ての技師IDのうち、公募処理において未選択の技師IDを選択する(S601)。
【0113】
また、ステップS604において、通知希望フラグがTRUEではない場合(S604,NO)、決定処理部206は、公募処理において、技師管理部204に管理される全ての技師IDが選択されたか否かを判定する(S606)。
【0114】
また、ステップS603において、選択中の技師のスケジュールが空いていない場合(S603,NO)、決定処理部206は、公募処理において、技師管理部204に管理される全ての技師IDが選択されたか否かを判定する(S606)。
【0115】
また、ステップS602において、寄港予定地が訪船可能地域に含まれない場合(S602,NO)、決定処理部206は、公募処理において、技師管理部204に管理される全ての技師IDが選択されたか否かを判定する(S606)。
【0116】
(要技量技師決定処理)
要技量技師決定処理について説明する。
図17は、要技量技師決定処理の動作を示すフローチャートである。
【0117】
図17に示すように、まず、決定処理部206は、技師管理部204に管理される技師IDのうち、未選択の技師IDを選択し(S701)、技師情報において、選択中の技師IDに対応付けられた修理技量または検査技量を参照し、対象機器が属する型番に対応付けられた技量レベルが有効期限内であるか否かを判定する(S702)。ここで、決定処理部206は、保守依頼が修理依頼である場合には修理技量を参照し、保守依頼が検査依頼である場合には検査技量を参照する。
【0118】
技量レベルが有効期限内である場合(S702,YES)、決定処理部206は、選択中の技師IDを修理可能技師に追加し(S703)、技師管理部204に管理される全ての技師IDが選択されたか否かを判定する(S704)。
【0119】
全ての技師IDが選択された場合(S704,YES)、決定処理部206は、修理可能技師に追加された技師IDの個数が0であるか否かを判定する(S705)。
【0120】
修理可能技師に追加された技師IDの個数が0ではない場合(S705,NO)、決定処理部206は、修理可能技師に追加された技師IDのうち、未選択の技師IDを選択し(S706)、保守対象が搭載された船舶の寄港予定地が選択中の技師の訪船可能地域に含まれるか否かを判定する(S707)。
【0121】
寄港予定地が技師の訪船可能地域に含まれる場合(S707,YES)、決定処理部206は、選択中の技師のスケジュールが空いているか否かを判定する(S708)。
【0122】
技師のスケジュールが空いている場合(708,YES)、決定処理部206は、選択中の技師IDを派遣技師候補に追加し(S709)、修理可能技師に追加された全ての技師IDを選択したか否かを判定する(S710)。
【0123】
修理可能技師に追加された全ての技師IDが選択された場合(S710,YES)、決定処理部206は、派遣技師候補に追加された技師IDの個数が0であるか否かを判定する(S711)。
【0124】
派遣技師候補に追加された技師IDの個数が0ではない場合(S711,NO)、決定処理部206は、派遣技師候補に追加された技師IDの個数が2以上であるか否かを判定する(S712)。
【0125】
派遣技師候補に追加された技師IDの個数が2以上ではない場合(S712,NO)、即ち、派遣技師候補に追加された技師IDが1つである場合、決定処理部206は、この技師IDに示される技師を派遣技師に決定し、派遣技師がログインする技師端末装置32、または派遣技師が属する代行店がログインする代行店端末装置31に対して保守依頼を通知し(S713)、要技量技師決定処理が終了される。
【0126】
一方、派遣技師候補に追加された技師IDの個数が2以上である場合(S712,YES)、後述する要技量訪船履歴比較処理が実行され(S714)、要技量技師決定処理が終了される。
【0127】
また、ステップS711において、派遣技師候補に追加された技師IDの個数が0である場合(S711,YES)、決定処理部206は、保守依頼を送信した端末装置に対して、寄港予定地や寄港予定日時が変更された状態での保守依頼を促すメッセージを通知する(S715)。
【0128】
また、ステップS710において、修理可能技師に追加された全ての技師IDが選択されていない場合(S710,NO)、決定処理部206は、再度、修理可能技師に追加された技師IDのうち、未選択の技師IDを選択する(S706)。
【0129】
また、ステップS708において、技師のスケジュールが空いていない場合(708,NO)、決定処理部206は、修理可能技師に追加された全ての技師IDを選択したか否かを判定する(S710)。
【0130】
また、ステップS707において、寄港予定地が技師の訪船可能地域に含まれない場合(S707,NO)、決定処理部206は、修理可能技師に追加された全ての技師IDを選択したか否かを判定する(S710)。
【0131】
また、ステップS705において、修理可能技師に追加された技師IDの個数が0である場合(S705,YES)、決定処理部206は、保守依頼を送信した端末装置に対して、保守対象を製造した製造メーカーへの連絡を促すメッセージを通知する(S716)。
【0132】
また、ステップS704において、全ての技師IDが選択されていない場合(S704,NO)、決定処理部206は、再度、技師管理部204に管理される技師IDのうち、未選択の技師IDを選択する(S701)。
【0133】
また、ステップS702において、技量レベルが有効期限内ではない場合(S702,NO)、決定処理部206は、技師管理部204に管理される全ての技師IDが選択されたか否かを判定する(S704)。
【0134】
(要技量訪船比較処理)
要技量訪船比較処理について説明する。
図18は、要技量訪船履歴比較処理の動作を示すフローチャートである。
【0135】
図18に示すように、要技量訪船履歴比較処理は、ステップS409における保守履歴比較処理に代えて、ステップS409Aにおける技量比較処理が実行される点のみが
図14を参照して説明した訪船履歴比較処理と異なる。
【0136】
(技量比較処理)
技量比較処理について説明する。
図19は、技量比較処理の動作を示すフローチャートである。
【0137】
図19に示すように、まず、決定処理部206は、派遣技師候補に追加された技師IDのうち、技量比較処理において未選択である技師IDを選択し(S801)、派遣技師が未決定であるか否かを判定する(S802)。
【0138】
派遣技師が未決定である場合(S802,YES)、決定処理部206は、選択中の技師IDにより示される技師を派遣技師に決定し(S803)、派遣技師候補に追加された全ての技師IDが技量比較処理において選択されたか否かを判定する(S804)。
【0139】
派遣技師候補に追加された全ての技師IDが技量比較処理において選択された場合(S804,YES)、派遣技師に決定された技師IDによりログインされる技師端末装置32、または派遣技師が属する代行店がログインする代行店端末装置31に対して保守依頼を通知し(S805)、技量比較処理が終了される。
【0140】
一方、派遣技師候補に追加された全ての技師IDが技量比較処理において選択されていない場合(S804,NO)、決定処理部206は、再度、派遣技師候補に追加された技師IDのうち、技量比較処理において未選択である技師IDを選択する(S801)。
【0141】
また、ステップS802において、派遣技師が未決定ではない場合(S802,NO)、決定処理部206は、選択中の技師の技量レベルが派遣技師の技量レベルよりも高いか否かを判定する(S806)。ここで、決定処理部206は、技師情報において、選択中の技師IDに対応付けられた修理技量または検査技量と、派遣技師に決定された技師IDに対応付けられた修理技量または検査技量とを参照し、保守対象である製品種別の技量レベルを比較する。なお、保守依頼が修理依頼である場合は修理技量が参照され、保守依頼が検査依頼である場合は検査技量が参照される。
【0142】
選択中の技師の技量レベルが派遣技師の技量レベルよりも高くない場合(S806,NO)、決定処理部206は、派遣技師候補に追加された全ての技師IDが技量比較処理において選択されたか否かを判定する(S804)。
【0143】
一方、選択中の技師の技量レベルが派遣技師の技量レベルよりも高い場合(S806,YES)、決定処理部206は、派遣技師に決定されている技師IDに代えて、選択中の技師IDにより示される技師を派遣技師に決定し(S807)、派遣技師候補に追加された全ての技師IDが技量比較処理において選択されたか否かを判定する(S804)。
【0144】
(技量レベル更新処理)
技量レベル更新処理について説明する。
図20は、技量レベル更新処理の動作を示すフローチャートである。なお、技量レベル更新処理は、所定の周期毎に実行されるものとする。
【0145】
図20に示すように、まず、技量更新部207は、技師管理部204に管理される技師IDのうち、未選択の技師IDを選択し(S901)、技師情報において選択中の技師IDに対応付けられた保守技量(修理技量または検査技量)が存在するか否かを判定する(S902)。
【0146】
保守技量が存在する場合(S902,YES)、技量更新部207は、選択中の技師IDに対応付けられる保守技量のうち、未選択の保守技量を選択し(S903)、選択中の保守技量における有効期限までの残り時間が1ヶ月未満であるか否かを判定する(S904)。
【0147】
有効期限までの残り時間が1ヶ月未満である場合(S904,YES)、技量更新部207は、選択中の保守技量に含まれる技量レベルが5であるか否かを判定する(S905)。
【0148】
技量レベルが5ではない場合(S905,NO)、技量更新部207は、選択中の技師の保守作業(修理作業または検査作業)の回数が設定閾値を超えるか否かを判定する(S906)。ここで、技量更新部207は、評価情報を参照し、選択中の技師IDと、選択中の保守技量に含まれる製品種別とを含む技師評価結果の個数を修理作業または検査作業の回数としてカウントする。また、設定閾値は、現在の技量レベルに応じて異なっており、技量レベル4,3,2,1のそれぞれに対して、100,50,20,10に設定されるものとする。
【0149】
選択中の技師の保守作業の回数が設定閾値を超える場合(S906,YES)、技量更新部207は、選択中の技師の技量レベルを1上昇させ(S907)、選択中の技師IDに対応付けられた全ての保守技量が選択されたか否かを判定する(S908)。
【0150】
全ての保守技量が選択された場合(S908,YES)、技量更新部207は、技師管理部204に管理される全ての技師IDが選択されたか否かを判断する(S909)。
【0151】
全ての技師IDが選択された場合(S909,YES)、技量レベル更新処理が終了される。一方、全ての技師IDが選択されていない場合(S909,NO)、技量更新部207は、再度、技師管理部204に管理される技師IDのうち、未選択の技師IDを選択する(S901)。
【0152】
また、ステップS908において、全ての保守技量が選択されていない場合(S908,NO)、技量更新部207は、再度、選択中の技師IDに対応付けられる保守技量のうち、未選択の保守技量を選択する(S903)。
【0153】
また、ステップS906において、選択中の技師の保守作業の回数が設定閾値を超えない場合(S906,NO)、技量更新部207は、選択中の技師IDに対応付けられた全ての保守技量が選択されたか否かを判定する(S908)。
【0154】
また、ステップS905において、技量レベルが5である場合(S905,YES)、技量更新部207は、選択中の技師IDに対応付けられた全ての保守技量が選択されたか否かを判定する(S908)。
【0155】
また、ステップS904において、有効期限までの残り時間が1ヶ月未満ではない場合(S904,NO)、技量更新部207は、選択中の技師IDに対応付けられた全ての保守技量が選択されたか否かを判定する(S908)。
【0156】
また、ステップS902において、保守技量が存在しない場合(S902,NO)、技量更新部207は、技師管理部204に管理される全ての技師IDが選択されたか否かを判断する(S909)。
【0157】
以上に説明したように、本実施形態に係る技師管理装置2によれば、保守依頼に係る条件に応じた技師を決定することができ、延いては、船舶の搭載機器の保守作業を行う技師をより容易に手配することができる。
【0158】
本発明の実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0159】
2 技師管理装置
201 船舶管理部
202 機器管理部
203 保守管理部
204 技師管理部
207 技量更新部