(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023131799
(43)【公開日】2023-09-22
(54)【発明の名称】洗濯乾燥機
(51)【国際特許分類】
D06F 58/02 20060101AFI20230914BHJP
D06F 25/00 20060101ALI20230914BHJP
【FI】
D06F58/02 F
D06F25/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022036758
(22)【出願日】2022-03-10
(71)【出願人】
【識別番号】399048917
【氏名又は名称】日立グローバルライフソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】高橋 幸太郎
(72)【発明者】
【氏名】額賀 晴樹
【テーマコード(参考)】
3B165
3B166
【Fターム(参考)】
3B165AA02
3B165AA04
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3B166ED01
3B166ED02
3B166ED05
3B166EE01
3B166EE02
3B166EE04
(57)【要約】
【課題】洗濯乾燥機の設置環境における壁の変色やカビの発生を抑制しながら乾燥時間の短縮や消費電力量の低減、または、ヒートポンプユニットの圧縮機の負荷を軽減することが可能な洗濯乾燥機を提供する。
【解決手段】箱体2と、箱体2内に設けられ、水を溜める外槽3と、外槽3内に設けられ、洗濯物を収容可能な回転自在なドラム4と、外槽3及びドラム4の内部に空気を供給するための送風機5aと、ドラム4内に空気を供給する吹出口5cと、外槽3と送風機5aとを繋ぐ循環風路5dと、循環風路5d内に設けられ、空気を除湿及び加熱する除湿加熱手段と、外槽3と送風機5aとの間に設けられた風路フィルタ6と、循環風路5dに接続され外槽3外の空気を吸気する吸気口11と、箱体2に設けられ、循環風路5dと接続された機外排気口21と、を備える。機外排気口21の向き又は位置を任意に変更できるようにした。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
箱体と、
前記箱体内に設けられ、水を溜める外槽と、
前記外槽内に設けられ、洗濯物を収容可能な回転自在な内槽と、
前記外槽及び前記内槽の内部に空気を供給するための送風機と、
前記内槽内に空気を供給する吹出口と、
前記外槽と前記送風機とを繋ぐ循環風路と、
前記循環風路内に設けられ、空気を除湿及び加熱する除湿加熱手段と、
前記外槽と前記送風機との間に設けられたリント捕集用フィルタと、
前記循環風路に接続され前記外槽外の空気を吸気する吸気口と、
前記箱体に設けられ、前記循環風路と接続された機外排気口と、を備え、
前記機外排気口の向き又は位置を任意に変更できるようにしたことを特徴とする洗濯乾燥機。
【請求項2】
前記機外排気口は、開口部が形成された凸形状の本体を有し、
前記本体は、前記開口部の向きを少なくとも2方向以上に変えられるように回転自在に前記箱体に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の洗濯乾燥機。
【請求項3】
前記機外排気口は、フレキシブルな風路部材を有し、前記風路部材が前記箱体の外壁から延伸され、
前記風路部材の開放端部を任意の位置及び向きに変えられるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の洗濯乾燥機。
【請求項4】
箱体と、
前記箱体内に設けられ、水を溜める外槽と、
前記外槽内に設けられ、洗濯物を収容可能な回転自在な内槽と、
前記外槽及び前記内槽の内部に空気を供給するための送風機と、
前記内槽内に空気を供給する吹出口と、
前記外槽と前記送風機とを繋ぐ循環風路と、
前記循環風路内に設けられ、空気を除湿及び加熱する除湿加熱手段と、
前記外槽と前記送風機との間に設けられたリント捕集用フィルタと、
前記循環風路に接続され、前記外槽の外部の空気を吸気する吸気口と、
前記箱体に設けられ、前記循環風路と接続された機外排気口と、を備え、
前記機外排気口は、フレキシブルな風路部材を有し、前記風路部材が前記箱体の外壁から延伸され、洗濯機設置環境に設けられた屋外排気口に接続されることを特徴とする洗濯乾燥機。
【請求項5】
前記循環風路内に前記機外排気口を開閉する弁を備えたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の洗濯乾燥機。
【請求項6】
前記弁は、吸排気量を調整可能となるように構成されたことを特徴とする請求項5に記載の洗濯乾燥機。
【請求項7】
前記循環風路内の温度又は湿度を検出するセンサを備え、
前記センサの温度又は湿度が所定の値に到達した場合、前記弁の開閉動作を行うことを特徴とする請求項5に記載の洗濯乾燥機。
【請求項8】
箱体と、
前記箱体内に設けられ、水を溜める外槽と、
前記外槽内に設けられ、洗濯物を収容可能な回転自在な内槽と、
前記外槽及び前記内槽の内部に空気を供給するための送風機と、
前記内槽内に空気を供給する吹出口と、
前記外槽と前記送風機とを繋ぐ循環風路と、
前記循環風路内に設けられ、空気を除湿及び加熱する除湿加熱手段と、
前記循環風路に接続され、前記外槽外の空気を吸気する吸気口と、
前記内槽内の高湿な空気を前記外槽外に排気する槽外排気口と、を備え、
前記槽外排気口にリント捕集用フィルタを備えたことを特徴とする洗濯乾燥機。
【請求項9】
前記箱体に設けられた機外排気口を備え、
前記槽外排気口と前記機外排気口とを繋ぐ排気風路を備えたことを特徴とする請求項8に記載の洗濯乾燥機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗濯乾燥機に関する。
【背景技術】
【0002】
洗濯乾燥機では、乾燥工程において、湿った衣類を加熱した槽内空気は高湿となるため、循環風路内には除湿装置と加熱装置を設けることで除湿、乾燥を進行させる乾燥方式が一般的である。この乾燥技術の中で、高湿(高い湿度)な循環風の一部を機外に排気し、機外の低湿な空気を取り込むことで除湿を促進する技術も知られており、槽内空気をいかに早く除湿するかが乾燥時間の短縮に繋がることが分かっている。合わせて、加熱入力を使わなくても高湿な槽内空気と低湿な外気の入れ替えを行うことで乾燥が進行するため、消費電力量の低減が可能となることも分かっている。また、ヒートポンプ方式の乾燥機では、高湿の空気が循環し続けることでヒートポンプ装置の冷凍サイクルにおける圧縮機の負荷が増大することが知られており、槽内の湿った空気を機外に排気して、その代わり機外の乾燥した空気を取り込むことで圧縮機の運転を安定して行う技術も知られている。
【0003】
特許文献1には、ヒートポンプ方式の乾燥手段を有する洗濯乾燥機において、乾燥室と吸熱器の間に形成した空気循環路を流れる循環空気の一部を排出する排気口と、乾燥室から放熱器に至る空気循環路の一部に形成した排気口から排出された循環空気分を補って外気を吸入する吸気口または、乾燥室と吸熱器の間に形成した吸気口とを具備した技術が記載されている。
【0004】
特許文献2には、ヒートポンプ方式の乾燥手段を有する洗濯乾燥機において、高湿空気を排気することによって、周囲環境の壁等に結露やカビの発生する課題を受けて、循環ダクトの周囲空間に本体外の外気を取り込む送風手段及び本体外に排出された空気中の湿気を本体内に滞留させることなく移動して希釈拡散し、機外排気手段から排出するようにした技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004-215943号公報
【特許文献2】特許第4679384号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に係る技術によれば、排気口からは高湿の空気が排出されることとなるが、本体外に排気する場合は、高湿空気が周囲環境の例えば壁に結露を生じさせ、壁の変色やカビの発生に繋がる恐れがある。
【0007】
また、特許文献2に係る技術によれば、排気口は本体背面に向けて設けられているため、周囲環境、特に壁面に近い位置から排気されるため外気中に拡散する前に壁面に高湿空気が接触し、そこで結露を生じ、変色やカビ発生のリスクを有する。
【0008】
いずれの従来技術においても、機外排気口は本体背面もしくは本体上面後方に配置され、その排気の向きは固定されているものしかない。洗濯乾燥機の設置環境はユーザによって様々であり、例えば、設置スペースに余裕が無く、洗濯乾燥機背面と壁面が非常に近接せざるを得ない場合や、洗濯乾燥機上面に洗濯かごを設置する場合が考えられるが、機外排気口及び排気の向きが固定されている場合には、そもそも洗濯乾燥機を設置できない、ユーザにとって利便性の高い位置に洗濯かごを設置できない、等の制限が発生し、利便性を著しく損なうという課題があった。
【0009】
本発明は、前記した従来の課題を解決するものであり、洗濯乾燥機の設置環境における壁の変色やカビの発生を抑制しながら乾燥時間の短縮や消費電力量の低減、または、ヒートポンプユニットの圧縮機の負荷を軽減することが可能な洗濯乾燥機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、箱体と、前記箱体内に設けられ、水を溜める外槽と、前記外槽内に設けられ、衣類等を収容可能な回転自在な内槽と、前記外槽及び前記内槽の内部に空気を供給するための送風機と、前記内槽内に空気を供給する吹出口と、前記外槽と前記送風機とを繋ぐ循環風路と、前記循環風路内に設けられ、空気を除湿及び加熱する除湿加熱手段と、前記外槽と前記送風機との間に設けられたリント捕集用フィルタと、前記循環風路に接続され前記外槽外の空気を吸気する吸気口と、前記箱体に設けられ、前記循環風路と接続された機外排気口と、を備え、前記機外排気口の向き又は位置を任意に変更できるようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、洗濯乾燥機の設置環境における壁の変色やカビの発生を抑制しながら乾燥時間の短縮や消費電力量の低減、または、ヒートポンプユニットの圧縮機の負荷を軽減することが可能な洗濯乾燥機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】第1実施形態の洗濯乾燥機の外観斜視図である。
【
図2】第1実施形態の洗濯乾燥機の内部を示す構成図である。
【
図3】第1実施形態の洗濯乾燥機おける外槽と風路フィルタの正面図である。
【
図4】第1実施形態の洗濯乾燥機の内部を示す構成図である。
【
図6B】機外排気口を別の向きにした状態の外観斜視図である。
【
図6C】機外排気口をさらに別の向きにした状態を示す外観斜視図である。
【
図7A】機外排気口を上向きにしたときの吸排気部の流れを示す断面図である。
【
図7B】機外排気口を後向きにしたときの吸排気の流れを示す断面図である。
【
図7C】機外排気口を前向きにしたときの吸排気の流れを示す断面図である。
【
図11A】第2実施形態の洗濯乾燥機の吸排気部を示す断面図である。
【
図11B】第2実施形態の洗濯乾燥機の吸排気部を示す断面図である。
【
図11C】第2実施形態の洗濯乾燥機の吸排気部を示す断面図である。
【
図12】第2実施形態の洗濯乾燥機を示す構成図である。
【
図13】第3実施形態の洗濯乾燥機の内部を示す構成図である。
【
図14】第4実施形態の洗濯乾燥機の内部を示す構成図である。
【
図15】第5実施形態の洗濯乾燥機の内部を示す構成図である。
【
図16】第5実施形態の洗濯乾燥機における乾燥運転時の動作を示すフローチャートである。
【
図17】第6実施形態の洗濯乾燥機の内部を示す構成図である。
【
図18】第7実施形態の洗濯乾燥機の内部を示す構成図である。
【
図19】第7実施形態の洗濯乾燥機の内部を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を用いて、本発明の洗濯乾燥機の実施例を説明する。なお、以下では、洗濯乾燥機の具体的構成として、内槽の回転軸が略水平のドラム式洗濯乾燥機を例示するが、内槽の回転軸が略垂直の縦型洗濯乾燥機に本発明を適用しても同様の効果を得ることができる。
【0014】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の洗濯乾燥機の外観斜視図である。なお、以下の説明では、
図1に示す方向を基準として説明する。
図1に示すように、第1実施形態の洗濯乾燥機1Aは、外郭を構成する箱体2を備えている。この箱体2は、ベース2hの上部に、主に鋼板と樹脂成形品で作られた側板2s及び補強材(図示せず)を組み合わせて骨格を構成し、さらにその上に樹脂成形品で作られた前面カバー2b、下部前面カバー2c、上面カバー2dを取り付けることで構成されている。また、前面カバー2bには、洗濯物(衣類)を出し入れする際に開閉されるドア2aが設けられている。また、箱体2の上部には、後記する吸気口11及び機外排気口21が設けられている。
【0015】
図2は、第1実施形態の洗濯乾燥機の内部を示す構成図である。なお、
図2では、乾燥時の風の流れを破線矢印で示し、乾燥時の冷却水の流れを実線矢印で示している。
図2に示すように、洗濯乾燥機1Aは、箱体2内に設けられて水を溜める外槽3と、外槽3内に設けられて衣類等を収容可能な回転自在なドラム4(内槽)と、外槽3及びドラム4の内部に空気を供給するための送風機5aと、ドラム4内に空気を供給する吹出口5cと、外槽3と送風機5aとを繋ぐ循環風路5dと、前記循環風路内に設けられて空気を除湿する除湿手段と、除湿された空気を加熱するヒータ5bと、外槽3と送風機5aとの間に設けられた風路フィルタ6(リント捕集用フィルタ)と、を備えて構成されている。なお、本実施形態では、除湿手段とヒータ5bによって除湿加熱手段が構成されている。また、本実施形態では、冷却水とヒータ5bを用いた除湿加熱手段を例に挙げて説明したが、ヒートポンプ装置を用いて除湿加熱手段を構成してもよい。
【0016】
送風機5aは、乾燥工程時に図中の破線矢印で示す循環風を発生させ、洗濯物を乾燥する。また、送風機5aは、外槽3の上部において送風機5aから吹き出した風は、下流のヒータ5bで温められた後、吹出口5cを通って、ドラム4に供給される。ドラム4に供給された風は、ドラム4に収容された湿った洗濯物を加熱して水分を奪った後、ドラム4の外周孔(不図示)を通ってドラム4と外槽3の隙間の空間に流出し、さらに、メッシュフィルタである風路フィルタ6を通過して循環風路5dに至る。循環風路5dに流入した風は、洗濯物から水分を奪うことで湿度が高まっているため、循環風路5dの上部からは、図中の実線矢印で示す冷却水を冷却水供給部9(除湿手段)から供給し、高湿度の風を冷却することで水蒸気を結露させ、風を除湿する。そして、除湿後の乾燥した風は、風路ホース5eを通って、送風機5aに戻る。このようにして、送風装置は、ドラム4内の湿った洗濯物に高温の乾燥風を供給し、洗濯物の乾燥を促進する。
【0017】
また、洗濯乾燥機1Aは、外槽3の下方に排水路が設けられている。この排水路は、外槽3から排水するための経路であり、外槽3の底面開口と連通する内部排水路7aと、内部排水路7aを流れる排水中のリントを捕集する水路フィルタ7bと、主に洗い工程時とすすぎ工程時には閉鎖され、他工程時には開放される排水弁7cと、排水弁7cの開放時に排水が通過する排水ホース7dとからなる。なお、水路フィルタ7bで捕集されたリントは、使用者が適宜清掃する。
【0018】
循環ポンプ8は、水路フィルタ7bの下流側に設けられており、洗い工程時とすすぎ工程時に循環水路8aを介して排水を外槽3に循環させる。
【0019】
また、洗濯乾燥機1Aは、循環風路5dに接続され、外気を取り込むことができる吸気口11を備えている。この吸気口11は、箱体2の上部の奥側(
図1参照)に位置している。また、吸気口11は、箱体2の上面カバー2d(
図1参照)に格子状に切り欠かれた複数の孔が矩形状に配置されることで構成されている。
【0020】
また、洗濯乾燥機1Aは、循環風路5dに接続され、循環風路5dに流れる風を機外に排出する機外排気口21が設けられている。この機外排気口21は、箱体2の上部の奥側(
図1参照)に位置している。
【0021】
また、洗濯乾燥機1Aは、循環風路5dに、機外排気口21を開閉する排気切替弁31を備えている。なお、
図2は、排気切替弁31が閉じた状態である。この排気切替弁31は、弁体31aがヒンジ31bを介して回動自在に支持されている。なお、排気切替弁の本構成は一例を示すものでありこの限りではない。
【0022】
図3は、第1実施形態の洗濯乾燥機おける外槽と風路フィルタの正面図である。
図3に示すように、洗濯乾燥機1Aは、外槽3から送風機5aへの通風抵抗を小さくし循環風の風量を増やすため、外槽3の背面に縦長の大きな吸気口3aを設け、この吸気口3aを面積の広い風路フィルタ6で覆っている。また、外槽3から送風機5aに至る循環風路5dは、両者を最短距離で繋ぐよう、送風機5aの下方、かつ、外槽3の後側に配置される。
【0023】
上記構成の洗濯乾燥機1Aでは、洗い工程時やすすぎ工程時に、ドラム4内の洗濯物同士が擦れあう機械力や、乾燥工程時に、ドラム4に供給される風による機械力等により、洗濯物の繊維が剥離しリントが発生する。発生したリントは、乾燥工程の初期には湿った状態で重いため浮遊しないが、乾燥が進展するにつれ軽くなり浮遊し始める。浮遊したリントのうち、風路フィルタ6の網目より大きいリントは、風路フィルタ6で捕集され、以後の洗い工程やすすぎ工程の終了後に内部排水路7aに排出される。
【0024】
図4は、第1実施形態の洗濯乾燥機の内部を示す構成図である。
図4に示すように、乾燥運転時に排気切替弁31が開いた場合には、ドラム4に供給された風は、ドラム4に収容された湿った洗濯物を加熱して水分を奪った後、ドラム4の外周孔(不図示)を通ってドラム4と外槽3の隙間の空間に流出し、さらに、メッシュフィルタである風路フィルタ6を通過して循環風路5dに至る。循環風路5dに流入した風は、除湿手段によって風(空気)を除湿することなく上昇し、風路ホース5eを通って、高湿度の風を機外排気口21から機外に排出する。なお、循環風路5dで除湿されないのは、冷却水供給部9からの冷却水の供給を停止しているためである。
【0025】
図5は、機外排気口の構成図である。
図6Aは、機外排気口の外観斜視図、
図6Bは、機外排気口を別の向きにした状態の外観斜視図、
図6Cは、機外排気口をさらに別の向きにした状態を示す外観斜視図である。なお、
図5の上図は上面図であり、
図5の下図は側面図である。
図5の上図に示すように、機外排気口21は、半球形状の本体21aと、この本体に形成されるスリット形状の開口部21bと、によって構成されるとともに、箱体2の上面カバー2d(
図1参照)に回転機構21cを介して取り付けられている。また、回転機構21cによって、本体21aが支点O1を中心としてW1方向に回動する。また、
図5の下図に示すように、本体21aが支点O2を中心として、矢印W2方向に回動するように構成されている。
【0026】
このように構成することで、
図5の下図の状態において本体21aを矢印W2方向に回動させることで、開口部21bを図示右方向及び図示左方向に向けることができる。また、
図5の上図の状態の開口部21bをW1方向に45度回転させ、かつ、W2方向に90度回転させることで、開口部21bを右斜め手前方向や左斜め手前方向に向けることができる。つまり、本実施形態では、機外排気口21の開口部21bの向きを少なくとも2方向に向けることができるようになっている。なお、回動可能とするのはW1方向のみ、またはW2方向のみとしても本発明の効果を十分に得られる。
【0027】
図6Aに示すように、機外排気口21は、吸気口11の後方に位置しており、開口部21bが上向きである。このように、開口部21bの向きが吸気口11側を向かないように設定されている。これにより、機外排気口21から排出された高湿の空気が吸気口11から吸い込まれるのを抑制することできる。また、開口部21bを上向きにすることで、洗濯乾燥機1Aの背面に洗濯機置き場の壁面が位置する場合でも、高湿の空気が直接壁面に当たるのを抑えることができる。
【0028】
図6Bに示すように、機外排気口21は、開口部21bが右向きである。このように、開口部21bの向きが吸気口11側を向かないように設定されている。これにより、機外排気口21から排出された高湿の空気が吸気口11から吸い込まれるのを抑制することができる。また、開口部21bを右向きにすることで、洗濯乾燥機1Aの背面や左側面に洗濯機置き場の壁面が位置する場合でも、高湿の空気が直接壁面に当たるのを抑えることができる。
【0029】
図6Cに示すように、機外排気口21は、開口部21bが左斜め前向きである。開口部21bを左斜め前向きにすることで、洗濯乾燥機1Aの背面や右側面に洗濯機置き場の壁面が位置する場合でも、高湿の空気が直接壁面に当たるのを抑えることができる。
【0030】
図7Aは、機外排気口を上向きにしたときの吸排気部の流れを示す断面図、
図7Bは、機外排気口を後向きにしたときの吸排気の流れを示す断面図、
図7Cは、機外排気口を前向きにしたときの吸排気の流れを示す断面図である。なお、風(空気)の流れを破線矢印で示している。
図7Aに示すように、排気切替弁31が開かれた場合には、吸気口11から外気(空気)が吸気され、送風機5aに向かって流れる。そして、循環風路5dに流出した風は、循環風路5dを上昇し、風路ホース5eを通って、機外排気口21から鉛直方向上向きに排出される。このように、機外排気口21を上向きにすることで、高湿の空気が洗濯機置き場の周囲に設けられた壁に直接吹き付けられるのを抑制することができ、壁の変色やカビの発生を抑えることができる。
【0031】
図7Bに示すように、機外排気口21が後向きの場合には、循環風路5dを上昇した空気は、向きを変えられて、後向きに排出される。
図7Cに示すように、機外排気口21が前向きの場合には、循環風路5dを上昇した空気は、向きを変えられて、前向きに排出されている。
【0032】
このように、高湿な槽内空気を洗濯乾燥機設置室内に排気する場合、ユーザは排気の向きを任意に選択、調整することができるため、洗濯乾燥機1Aの設置環境や使用条件によらずユーザの利便性を損なわない洗濯乾燥機1Aを提供できる。
【0033】
図8ないし
図10は、機外排気口の変形図である。なお、回転機構21cは、第1実施形態と同様に構成されている。なお、以下に示す機外排気口21A~21Cは、一例であって、本実施形態に限定されるものではない。
図8に示す機外排気口21Aは、本体21aの赤道側に複数(例えば、3個)の矩形の開口部21dを形成することで構成されている。開口部21dは、本体21aの周縁の一部において周方向に並んで位置している。また、機外排気口21Aについても、
図5と同様に、
図8の上図に示す支点O1を中心としてW1方向に回動するように構成されている。これにより、機外排気口21A(開口部21d)を前方、後方、左側方、右側方に向けることができる。
【0034】
また、
図9に示す機外排気口21Bは、本体21aの一面側に複数(例えば、5個)の円形の開口部21eを形成することで構成されている。開口部21eは、下段に3個の開口が形成され、上段に2個の開口が形成されている。これにより、機外排気口21B(開口部21e)を、前方、後方、左側方、右側方に向けることができる。上段の開口からは、斜め前方上向き、斜め後方上向き、斜め左側方上向き、斜め右側方上向きに空気を排出することができる。
【0035】
また、
図10に示す機外排気口21Cは、本体21aの赤道側において周方向に延びる1本の矩形状の開口部21fを形成することで構成されている。これにより、機外排気口21C(開口部21f)を前方、後方、左側方、右側方に向けることができる。
【0036】
このように、本体21aの一面側(例えば、90度の範囲)に開口部21d~21fを形成して、支点O1を中心としてW1方向に回動させる回転機構を設けることで、開口部21d~21fを前後左右のいずれかの方向に向けることができる。
【0037】
このように構成された第1実施形態の洗濯乾燥機1Aは、箱体2と、箱体2内に設けられて水を溜める外槽3と、外槽3内に設けられて衣類等(洗濯物)を収容可能な回転自在なドラム4と、外槽3及びドラム4の内部に空気を供給するための送風機5aと、ドラム4内に空気を供給する吹出口5cと、外槽3と送風機5aとを繋ぐ循環風路5dと、循環風路5d内に設けられて空気をする除湿手段(冷却水供給部9)及び除湿された空気を加熱する加熱手段(ヒータ5b)とを有する除湿加熱手段と、外槽3と送風機5aとの間に設けられた風路フィルタ6(リント捕集用フィルタ)と、循環風路5dに接続され外槽3外の空気を吸気する吸気口11と、箱体2に設けられて循環風路5dと接続された機外排気口21と、を備え、機外排気口21の向き又は位置を任意に変更できるようにした。これによれば、例えば洗濯乾燥機1Aの上面後方に洗濯かごを置きたい場合、排気の向きを洗濯かごからずらした向きにすることで洗濯かごや、かごに収納放置された衣類に高湿空気が当たることを防げる。また、洗濯乾燥機1Aの設置環境上、洗濯乾燥機1Aの背面と壁面に十分な距離が確保できない場合、排気の向きを背面後方から背面上方、もしくは背面側方に向きを変えることで壁面に高湿空気が直接当たることを防ぎ、ひいては壁の変色やカビの発生を防止することができる。その上で、乾燥時間の短縮や消費電力量の低減、または、ヒートポンプユニットの圧縮機の負荷を軽減することが可能となる。
【0038】
例えば、第1実施形態において、機外排気口21は、開口部21bが形成された凸形状の本体21aを有し、本体21aは、開口部21bの向きを少なくとも2方向以上に変えられるように回転自在に箱体2に設けられる。これによれば、ユーザが本体を回転させるだけで排気の向きを任意に変えることができ、排気の向きの変更操作が容易になる。
【0039】
(第2実施形態)
図11A~
図11Cは、第2実施形態の洗濯乾燥機の吸排気部を示す断面図である。
図12は、第2実施形態の洗濯乾燥機を示す構成図である。なお、第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付した重複した説明を省略する(第3実施形態以降も同様である)。
図11Aに示すように、第2実施形態の洗濯乾燥機1Bは、機外排気口21にフレキシブルな風路部材41が接続され、風路部材41が箱体2の上面カバー2d(外壁)から延伸するように構成されている。なお、フレキシブルな風路部材41は、ゴムなどの弾性を有する部材によって管状(チューブ状)に形成され、風路部材41の管状部分を曲げることで、解放端部41aを任意の向きに変えることができるようになっている。また、風路部材41の管状部分を曲げることで、解放端部41aを任意の位置に変えることができるようになっている。なお、風路部材41は、ゴムなどの弾性材に限定されるものではなく、蛇腹形状のものであってもよい。
【0040】
図11Aは、風路部材41が後側に向けて曲げられ、解放端部41aを後側に向けた状態を示している。これにより、排気口21sを通過した空気が、風路部材41の曲がりに沿って流れ、解放端部41aから洗濯乾燥機1Bの後方に向けて排出される。
【0041】
図11Bは、風路部材41が前側に曲げられ、解放端部41aを前側に向けた状態を示している。これにより、排気口21sを通過した空気が、風路部材41の曲がりに沿って流れ、解放端部41aから洗濯乾燥機1Bの前方に向けて排出される。
【0042】
図11Cは、風路部材41が斜め後ろ側に曲げられ、解放端部41aを斜め後ろ側に向けた状態を示している。これにより、排気口21sを通過した空気が、風路部材41の曲がりに沿って流れ、解放端部41aから洗濯乾燥機1Bの斜め後ろ側に向けて排出される。
【0043】
図12は、洗濯乾燥機1Bの設置環境として、該洗濯乾燥1Bの背面に屋内と屋外とを仕切る外壁Eが位置し、外壁Eに開閉可能な窓Wが設けられている場合の使用形態を示している。
【0044】
箱体2に形成された排気口21sには、フレキシブルな風路部材41が接続されている。また、風路部材41は、解放端部41aを窓Wを通して屋外まで延ばすことができる長さを有している。
【0045】
このように第2実施形態では、機外排気口21は、フレキシブルな風路部材41を有し、風路部材41が箱体2の上面カバー2dから延伸されている。また、風路部材41の解放端部41aを任意の位置及び向きに変えられるようにした。これにより、機外排気口21が箱体2から延伸し、フレキシブルに変形する風路部材41を備えており、ユーザはより排気の位置や向きを選択する自由度が増す。例えば、洗濯乾燥機1Bの背面に屋外に通じる窓Wがあった場合、延伸した機外排気口21は窓Wを通して屋外に出すことが可能となる。その効果として、高湿な排気を室内ではなく室外に排気できるため、室内が高湿にならずに、且つ、より多くの排気をすることができる。これにより、乾燥時間の短縮や省エネルギ化が期待でき、ヒートポンプユニットを使用する場合においては更にヒートポンプ装置の安全な運転を確保することができる。
【0046】
(第3実施形態)
図13は、第3実施形態の洗濯乾燥機の内部を示す構成図である。
図13に示すように、第3実施形態の洗濯乾燥機1Cは、第1実施形態の排気切替弁31に替えて、吸排気量を調整可能となるように構成された排気切替弁31Aを備えている。この排気切替弁31Aは、吸気口11からの吸気量と機外排気口21からの排気量とを調整することができる弁である。つまり、排気切替弁31Aの弁の開閉度合(開度)を調整することによって吸気口11からの吸気と機外排気口21からの排気とを行うことができる。これにより、循環風路5dを通過する空気の一部が、吸気口11側に流れて循環するとともに、他の一部が機外排気口21から機外に排出されるようになっている。このような部分排気運転は、槽内の温度低下を抑制しながら排気による乾燥の促進をすることが可能になる。
【0047】
このように、第3実施形態では、排気切替弁31Aを吸排気量を調整可能にすることで、衣類の乾燥状態や周囲環境の温湿度状態による最適な吸排気量を得ることができる。
【0048】
(第4実施形態)
図14は、第4実施形態の洗濯乾燥機の内部を示す構成図である。
図14に示すように、第4実施形態の洗濯乾燥機1Dは、機外排気口21に接続されるフレキシブルな風路部材41を有し、風路部材41が箱体2の上面カバー2d(外壁)から延伸されている。また、風路部材41は、洗濯乾燥機1Dが設置される環境(洗濯機設置環境)に設けられ、外壁Eに形成された屋外排気口51に接続される。この屋外排気口51は、屋外に通じている。このように風路部材41を曲げることが可能なフレキシブルな材質又は曲げ形状で構成することで、運転時の振動を吸収することができる。
【0049】
これにより、窓Wから排気口(解放端部41a)を出すよりも更に室内環境への影響を抑えた(設置環境が高湿になることを防ぐ)乾燥運転が可能となる。また、
図12のように窓Wからの空気流入もないため、より快適な設置環境を維持することができる。また、屋外排気口51の断面積を大きく取ることで、更に多くの排気が可能となり、更に乾燥時間の短縮や省エネルギ化が期待でき、ヒートポンプユニットを使用する場合においては更にヒートポンプ装置の安全な運転を確保することが出来る。
【0050】
(第5実施形態)
図15は、第5実施形態の洗濯乾燥機の内部を示す構成図である。
図16は、第5実施形態の洗濯乾燥機における乾燥運転時の動作を示すフローチャートである。
図15に示すように、第5実施形態の洗濯乾燥機1Eは、排気切替弁31と、循環風路5dの機外排気口21と吸気口11との間に設けられて空気の温度を検出する温度センサ56と、温度センサ56及び排気切替弁31を接続される制御装置55と、を備えている。
【0051】
制御装置55は、排気切替弁31の開閉、送風機5aのON/OFF、ヒータ5bのON/OFFを制御する。また、制御装置55は、温度センサ56によって検出された槽内の温度情報を取得する。
【0052】
図16に示すように、制御装置55は、乾燥運転が開始されると、排気切替弁を閉じる(ステップS10)。そして、制御装置55は、送風機5a及びヒータ5bをONにする。
【0053】
そして、制御装置55は、温度センサ56の温度が所定温度(所定の値)に到達した(所定温度以上)か否かを判断し(ステップS30)、所定温度に到達した場合には、排気切替弁31を開にする(ステップS40)。これにより、循環風路5dの送風機5aとを繋ぐ風路が閉じられ(
図4に示す状態)、外槽3内の高湿の空気が機外排気口21から機外に排出される。
【0054】
なお、所定温度は、例えば、40℃である。なお、温度センサ56の温度が所定温度未満の場合には、ステップS30の処理を繰り返す。また、所定時間経過しても所定温度以上にならない場合には、エラー処理として乾燥運転を終了するか、または、排気切替弁を閉じたまま、冷却水による除湿方式に運転を切り替える。
【0055】
ところで、乾燥運転では、湿った衣類から蒸発が促進するまでの予熱期間があるため、この期間は衣類の温度上昇を促すことが効果的である。つまりは、ヒータで加熱した空気を
図4に示すように排気切替弁31を全開状態にして直ぐに機外に排気してしまうと、予熱期間に時間を要するため、乾燥の初期は
図2に示すように排気切替弁31を全閉状態にして排気を行わずに槽内及び衣類温度を上昇させることが望ましい。その後、槽内に設けた温度センサ56で所定の温度に到達したかを判定し、到達した場合には排気切替弁31を
図4のように開き、衣類から発生した湿った空気を機外に排気する。これによって、効果的な予熱期間と排気を行うことができるため、より省エネ性や時間短縮が見込める。
【0056】
なお、第5実施形態では、排気切替弁31を開閉して吸排気タイミングを制御するようにした場合を例に挙げて説明したが、排気切替弁31A(
図13参照)を用いて、吸排気量を制御するようにしてもよい。また、第5実施形態では、温度センサ56を用いた場合を例に挙げて説明したが、湿度センサを用いて排気切替弁31を開閉制御してもよく、排気切替弁31Aによる吸排気量を制御してもよい。
【0057】
(第6実施形態)
図17は、第6実施形態の洗濯乾燥機の内部を示す構成図である。
図17に示すように、第6実施形態の洗濯乾燥機1Fは、ドラム4内の高湿な空気を外槽3外に排気する槽外排気口61を有する。つまり、循環風路5dには、前記した機外排気口が設けられていない。また、槽外排気口61には、リントを捕集するためのフィルタ61aが設けられている。
【0058】
第6実施形態では、フィルタ61aを備えることで、機外及び屋外にもリントを排出しないようにできる。
【0059】
(第7実施形態)
図18は、第7実施形態の洗濯乾燥機の内部を示す構成図である。
図19は、第7実施形態の洗濯乾燥機の内部を示す正面図である。
図18及び
図19に示すように、第7実施形態の洗濯乾燥機1Gは、ドラム4の高湿な空気を外槽3外に排気する槽外排気口61と、箱体2に設けられた機外排気口21Dと、槽外排気口61と機外排気口21Dとを繋ぐ排気風路71と、を備える。槽外排気口61は、外槽3から上方に延伸するように構成されている。機外排気口21Dは、洗濯乾燥機1Fの上部(上面カバー2d)に設けられている。排気風路71は、外槽3の振動を吸収するために蛇腹状に形成されている。
【0060】
第7実施形態では、吸気口11と機外排気口21Dの位置をより離すことができるため、機外排気口21Dから出た高湿空気を吸気口11から再度取り込んでしまうリスクを抑えることができる。また、第7実施形態では、槽外排気口61と機外排気口21Dとを風路(排気風路71)で繋ぐことによって機内へ高湿空気が充満することを防ぎ、確実に機外へと排気できるため、機内の例えば鋼板部材が腐食することを防ぐことができる。
【0061】
なお、本発明は前記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例を含むものであり、第1実施形態乃至第7実施形態を適宜選択して組み合わせて構成してもよい。例えば、第1実施形態では、開閉可能な排気切替弁31を備えた場合を例に挙げて説明したが、排気切替弁31を備えない構成であってもよい。つまり、循環風路5dを流れる空気の一部を吸気口11側に流して循環させ、空気の他の一部を機外排気口21から排出するような流路構造を備えることで達成することができる。
【符号の説明】
【0062】
1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G 洗濯乾燥機
2 箱体
2d 上面カバー
3 外槽
4 ドラム(内槽)
5a 送風機
5b ヒータ(加熱手段、除湿加熱手段)
5c 吹出口
5d 循環風路
5e 風路ホース
6 風路フィルタ(リント捕集用フィルタ)
7 排水路
7a 内部排水路
7b 水路フィルタ
7c 排水弁
7d 排水ホース
8 循環ポンプ
9 冷却水供給部(除湿手段、除湿加熱手段)
11 吸気口
21 機外排気口
21a 本体
21b,21d,21e,21f 開口部
21c 回転機構
31 排気切替弁
31A 排気切替弁(吸排気量を調整可能な弁)
41 風路部材
41a 解放端部
51 屋外排気口
55 制御装置
56 温度センサ
61 槽外排気口
61a フィルタ(リント捕集用フィルタ)
71 排気風路
E 外壁
W 窓