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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023131837
(43)【公開日】2023-09-22
(54)【発明の名称】廃飲料水ボトル内汚水処理機
(51)【国際特許分類】
   B21D 28/34 20060101AFI20230914BHJP
   A47K 11/00 20060101ALI20230914BHJP
   C02F 1/00 20230101ALI20230914BHJP
【FI】
B21D28/34 G
A47K11/00 113
C02F1/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022036815
(22)【出願日】2022-03-10
(71)【出願人】
【識別番号】506192803
【氏名又は名称】大東金属株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002549
【氏名又は名称】弁理士法人綾田事務所
(72)【発明者】
【氏名】中石 隆博
(72)【発明者】
【氏名】古賀 顕一
【テーマコード(参考)】
2D036
【Fターム(参考)】
2D036CA00
2D036CB00
(57)【要約】
【課題】 尿等の汚水を収容した廃ペットボトルを収容ボックス内に収容した後、収容ボックスの蓋を閉める操作だけで廃ペットボトルへの穴開けと内部に収容された汚水等の収容ボックス外部への排出作業を終了させることができる廃飲料水ボトル内汚水処理機の提供。
【解決手段】 廃ペットボトル3を収容する上面開口の収納ボックス1と、該収納ボックス1の上面開口部を塞ぐ蓋体2とを備え、収納ボックス1の床面11は収納される廃ペットボトル3の長手方向にそって傾斜面に形成され、該傾斜面の低い側の端部には汚水を排出する排水口12を供え、該排水口12には収納ボックス1の外部に汚水を排水する排水ホース13を備え、収納ボックス1の床面11には、廃ペットボトル3の下側側壁に汚水排水穴を開ける第1剣先14を備え、蓋体2は収納ボックス1の長手方向両端側壁15、16のいずれか一方の上端縁部に回動自在に取り付けられ、蓋体2の裏面には廃ペットボトル3の上側側壁に空気吸引穴を開ける第2剣先210を備えている。
【選択図】 図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
廃飲料水ボトルを収容する上面開口の収納ボックスと、該収納ボックスの上面開口部を塞ぐ蓋体とを備え、
前記収納ボックスの床面は収納される廃飲料水ボトルの長手方向にそって傾斜面に形成され、該傾斜面の低い側の端部には汚水を排出する排水口を供え、該排水口には収納ボックスの外部に汚水を排水する排水ホースを備え、収納ボックスの床面には、廃飲料水ボトルの下側側壁に汚水排水穴を開ける第1剣先を備え、
前記蓋体は収納ボックスの長手方向両端側壁のいずれか一方の上端縁部に回動自在に取り付けられ、蓋体の裏面には廃飲料水ボトルの上側側壁に空気吸引穴を開ける第2剣先を備えていることを特徴とする。
【請求項2】
請求項1記載の廃飲料水ボトル内汚水処理機において、
前記蓋体の裏面には廃飲料水ボトルを第1剣先側に押し込むための突起を備えていることを特長とする。
【請求項3】
請求項1または2に記載の廃飲料水ボトル内汚水処理機において、
前記収納ボックスの床面には、収納される廃飲料水ボトルの幅方向移動を阻止する左右一対のストッパを備えていることを特徴とする。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の廃飲料水ボトル内汚水処理機において、
前記収納ボックス床面における傾斜面の低い側の端部裏面には左右一対の移動用車輪を備え、収納ボックスにおける長手方向両端側壁における傾斜面の低い側の側壁には移動用取っ手を備えていることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、廃飲料水ボトル内汚水処理機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遠距離輸送をする大型のトラックでは、運転時間が長いため、トイレの度にトイレに立ち寄ると時間がかかるため、持参したペットボトル(飲料水ボトル)内に尿を収容し、この尿を収容したペットボトルを高速道路のサービスエリアやパーキングに無断で廃棄されている。
この廃ペットボトルは、高速道路のサービスエリアやパーキング等の清掃を担当する清掃業者が処理をしているが、収容されているのが尿であるため、尿を処理するためには手作業で蓋を開けるか、ペットボトルに穴を開けて尿を排出させるという非衛生的かつ面倒な作業が必要であった。
【0003】
なお、廃ペットボトルの穴開け機として、特許文献1に記載の技術が公知になっている。
この従来例の廃ペットボトルの穴開け機は、廃ペットボトルの投入シュート部と、圧潰された廃ペットボトルの排出部とが配設されたローラ収納ケースと、該ローラ収納ケースに収納されて、該ローラ収納ケースの内周面と圧潰ローラの外周面との間に、廃ペットボトルの圧潰隙間を現出させる1本の圧潰ローラと、該圧潰ローラを回転させる駆動モータとを備え、圧潰ローラの外周面には、該圧潰ローラの軸方向に長く延びて、廃ペットボトルを圧潰隙間に押し込む複数のボトル押し込み用突条が、圧潰ローラの周方向へ所定ピッチで突設され、ローラ収納ケースの内周面のうち、圧潰隙間の上流部分には、廃ペットボトルに切り込みを入れる複数の切込刃が、圧潰ローラの軸方向に沿って所定ピッチでそれぞれ突設されたペットボトル穴開け機である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6572476号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の廃ペットボトル穴開け機は、圧潰ローラを回転させる駆動モータ等の動力を必要とするという問題があった。
【0006】
本発明の解決しようとする課題は、尿等の汚水を収容した廃ペットボトルを収容ボックス内に収容した後、収容ボックスの蓋体を閉めるという簡単な操作だけで廃ペットボトルへの穴開けと内部に収容された汚水等の収容ボックス外部への排出作業を終了させることができる廃飲料水ボトル内汚水処理機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため請求項1記載の廃飲料水ボトル内汚水処理機は、廃飲料水ボトルを収容する上面開口の収納ボックスと、該収納ボックスの上面開口部を塞ぐ蓋体とを備え、
前記収納ボックスの床面は収納される廃飲料水ボトルの長手方向にそって傾斜面に形成され、該傾斜面の低い側の端部には汚水を排出する排水口を供え、該排水口には収納ボックスの外部に汚水を排水する排水ホースを備え、収納ボックスの床面には、廃飲料水ボトルの下側側壁に汚水排水穴を開ける第1剣先を備え、
前記蓋体は収納ボックスの長手方向両端側壁のいずれか一方の上端縁部に回動自在に取り付けられ、蓋体の裏面には廃飲料水ボトルの上側側壁に空気穴を開ける第2剣先を備えていることを特徴とする手段とした。
【0008】
また、請求項2記載の廃飲料水ボトル内汚水処理機は、請求項1記載の廃飲料水ボトル内汚水処理機において、
前記蓋体の裏面には廃飲料水ボトルを第1剣先側に押し込むための突起を備えていることを特長とする手段とした。
【0009】
また、請求項3記載の廃飲料水ボトル内汚水処理機は、請求項1または2記載の廃飲料水ボトル内汚水処理機において、
前記収納ボックスの床面には、収納される廃飲料水ボトルの幅方向移動を阻止する左右一対のストッパを備えていることを特徴とする手段とした。
【0010】
また、請求項4記載の廃飲料水ボトル内汚水処理機は、請求項1~3のいずれか1項に記載の廃飲料水ボトル内汚水処理機において、
前記収納ボックス床面における傾斜面の低い側の端部裏面には左右一対の移動用車輪を備え、収納ボックスにおける長手方向両端側壁における傾斜面の低い側の側壁には移動用取っ手を備えていることを特徴とする手段とした。
【発明の効果】
【0011】
請求項1記載の廃飲料水ボトル内汚水処理機では、上述のように構成されるため、尿等の汚水を収容した廃飲料水ボトルを収容ボックス内に収容した後、収容ボックスの蓋体を閉めると、第1剣先で廃飲料水ボトルの下側側壁に汚水排水穴が開くと共に、第2剣先で廃飲料水ボトルの上側側壁に空気吸引穴が開くため、空気吸引穴から空気を吸い込みながら汚水排水穴からスムーズに汚水が外部に流れ出し、排水口から排水ホースを経由して汚水が外部に排出される。
従って、収容ボックスの蓋体を閉める操作だけで廃飲料水ボトルへの2箇所の穴開けと内部に収容された汚水等の収容ボックス外部への排出作業をスムーズに終了させることができるようになる。
【0012】
請求項2記載の廃飲料水ボトル内汚水処理機では、蓋体の裏面には廃飲料水ボトルを第1剣先側に押し込むための突起を備えることで、穴開けを確実に行うことができるようになる。
【0013】
また、請求項3記載の廃飲料水ボトル内汚水処理機では、収納ボックスの床面には、収納される廃飲料水ボトルの幅方向移動を阻止する左右一対のストッパを備えていることで、蓋体による押し付け作業中に廃飲料水ボトルを安定よく固定することができる。
【0014】
また、請求項4記載の廃飲料水ボトル内汚水処理機では、収納ボックス床面における傾斜面の低い側の端部裏面には左右一対の移動用車輪を備え、収納ボックスにおける長手方向両端側壁における傾斜面の低い側の側壁には移動用取っ手を備えることで、あらゆる場所への移動を楽に行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施例1の廃飲料水ボトル内汚水処理機を示す正面図である。
図2】実施例1の廃飲料水ボトル内汚水処理機を示す背面図である。
図3】実施例1の廃飲料水ボトル内汚水処理機を示す平面図である。
図4】実施例1の廃飲料水ボトル内汚水処理機を示す底面図である。
図5】実施例1の廃飲料水ボトル内汚水処理機を示す左側面図である。
図6図1のA-A線における拡大縦断面図である。
図7図6のB-B線における腰部拡大縦断面図である。
図8】第1剣先の他の例を示す背面図である。
図9】第1剣先の他の例を示す平面図である。
図10】第1剣先の他の例を示す右側面図である。
図11】第1及び2剣先を示す正面図である。
図12】第1及び2剣先を示す底面図である。
図13】第1及び2剣先を示す右側面図である。
図14】実施例1の廃飲料水ボトル内汚水処理機の使用状態を示す左側断面図である。
図15】実施例1の廃飲料水ボトル内汚水処理機の移動状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下にこの発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【実施例0017】
まず、この実施例1の廃飲料水ボトル内汚水処理機を図面に基づいて説明する。
【0018】
この廃飲料水ボトル内汚水処理機は、図1~15に示すように、廃ペットボトル(廃飲料水ボトル)を収容する上面開口の収納ボックス1と、該収納ボックス1の上面開口部を塞ぐ蓋体2とを備えている。
尚、廃飲料水ボトルとしてペットボトルの他にアルミ缶やスチール缶にも使用することができる。
【0019】
さらに詳述すると、前記収納ボックス1の床面11は、図14に示すように、収納される廃ペットボトル3の長手方向にそって傾斜面に形成され、該傾斜面の低い側の端部には汚水を排出する排水口12を供え、該排水口12には収納ボックス1の外部に汚水を排水する排水ホース13を備え、収納ボックス1の床面11には、廃ペットボトル3の下側側壁に汚水排水穴を開ける第1剣先14を(図11~13)備えている。なお、図8~10は、第1剣先14の他の例を示す。
【0020】
前記蓋体2は収納ボックス1の長手方向両端側壁15、16のいずれか一方(実施例では傾斜面の高い側の端部の側壁15)の上端縁部に回転自在に取り付けられ、蓋体2の裏面には廃ペットボトル3の上側側壁に空気吸入穴を開ける第2剣先210(図11~13)を備えている。
【0021】
前記蓋体2の裏面には廃ペットボトル3を第1剣先14側に押し込むための突起220を備えている。
【0022】
前記収納ボックス1の床面11には、図7に示すように、収納される廃ペットボトル3の幅方向移動を阻止する左右一対のストッパ17、18を備えている。
【0023】
前記収納ボックス1の床面11における傾斜面の高い側の端部裏面には、図14、15に示すように、左右一対の移動用車輪19、20を備え、収納ボックス1における長手方向両端側壁における傾斜面の高い側の側壁には移動用取っ手240を備えている
【0024】
前記蓋体2の上面には、排水パイプ13の先端側を押し込み固定する2個の固定部230を備えている。
なお、図において250は蓋体2の開閉操作を行うための取っ手、260は蓋体2を閉じた状態に維持する止め金具である。
【0025】
次に、この実施例1の作用・効果を説明する。
この実施例1の廃飲料水ボトル内汚水処理機では、上述のように構成されるため、図14に示すように、尿等の汚水を収容した廃ペットボトル3を収容ボックス1内に収容した後、収容ボックス1の蓋体2を閉めると、第1剣先14で廃ペットボトル3の下側側壁に汚水排水穴が開くと共に、第2剣先210で廃ペットボトル3の上側側壁に汚水排水穴が開くため、空気吸引穴から空気を吸い込みながら汚水排水穴からスムーズに汚水が外部に流れ出し、排水口12から排水ホース13を経由して汚水が外部に排出される。
従って、収容ボックス1の蓋体2を閉める操作だけで廃ペットボトル3への2箇所の穴開けと内部に収容された汚水等の収容ボックス1外部への排出作業をスムーズに終了させることができるようになる。
【0026】
また、蓋体2の裏面には廃ペットボトル3を第1剣先14側に押し込むための突起220を備えることで、穴開けを確実に行うことができるようになる。
【0027】
また、収納ボックス1の床面11には、収納される廃ペットボトル3の幅方向移動を阻止する左右一対のストッパ17、18を備えていることで、蓋体2による押し付け作業中に廃ペットボトル3を安定よく固定することができる。
【0028】
また、収納ボックス1の床面11における傾斜面の低い側の端部裏面には左右一対の移動用車輪19、20を備え、収納ボックス1における長手方向両端側壁15、16における傾斜面の低い側の側壁16には移動用取っ手240を備えることで、図15に示すように、あらゆる場所への移動を楽に行うことができるようになる。
【0029】
以上本実施例を説明してきたが、本発明は上述の実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
例えば、移動用取っ手240と蓋体2との間に、収納ボックス1から開いた蓋体2を開いた状態に維持する仮止め手段を備えても良い。
【符号の説明】
【0030】
1 収納ボックス
11 床面
12 排水口
13 排水ホース
14 第1剣先
15 傾斜面の低い側の端部(高い方)
16 傾斜面の低い側の端部(低い方)
17 ストッパ
18 ストッパ
19 移動用車輪
20 移動用車輪
2 蓋体
210 第2剣先
220 突起
230 固定部
240 移動用取っ手
250 開閉操作用取っ手
260 止め金具
3 廃ペットボトル(廃飲料水ボトル)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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