(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023131986
(43)【公開日】2023-09-22
(54)【発明の名称】温度センサ
(51)【国際特許分類】
G01K 1/14 20210101AFI20230914BHJP
G01K 7/22 20060101ALI20230914BHJP
【FI】
G01K1/14 E
G01K7/22 L
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022037043
(22)【出願日】2022-03-10
(71)【出願人】
【識別番号】000108742
【氏名又は名称】タツタ電線株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】土居 聡子
(72)【発明者】
【氏名】荒木 洋
(72)【発明者】
【氏名】小山 亮彦
【テーマコード(参考)】
2F056
【Fターム(参考)】
2F056CE01
2F056QF07
(57)【要約】
【課題】対象物の温度を感度よく検出できる温度センサを提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、少なくとも一つの感熱素子と、両面が粘着面であるシート状の粘着部材と、粘着部材に重ねられるシート状の基材と、を備え、少なくとも一つの感熱素子は、粘着部材と基材との間に配置される、ことを特徴とする。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの感熱素子と、
両面が粘着面であるシート状の粘着部材と、
前記粘着部材に重ねられるシート状の基材と、を備え、
前記少なくとも一つの感熱素子は、前記粘着部材と前記基材との間に配置される、温度センサ。
【請求項2】
前記粘着部材の硬さは、前記基材の硬さより小さい、請求項1に記載の温度センサ。
【請求項3】
前記粘着部材は、前記基材より厚い、請求項2に記載の温度センサ。
【請求項4】
前記基材は、フレキシブル基板である、請求項2又は3に記載の温度センサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対象物に貼り付けて該対象物の温度を検出する温度センサに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、体表に貼り付けて体表の温度(体温)を検出する温度センサが知られている(特許文献1参照)。この温度センサは、+側導体と-側導体とによって構成される熱電対(感熱素子)と、熱電対を下側で支持すると共に絶縁体からなるベースシートと、ベースシートの下面に設けられた接着層であって接着剤によって構成される接着層と、を備える。
【0003】
この温度センサは、ベースシートの下面に設けられた接着層によって体表に貼り付けられ、積層された複数の層状又はシート状の部材(具体的には、接着層及びベースシート)を介して伝達される体表の温度(対象物の温度)を熱電対によって検出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、温度センサの感度の向上が求められている。
【0006】
そこで、本発明は、対象物の温度を感度よく検出できる温度センサを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の温度センサは、
少なくとも一つの感熱素子と、
両面が粘着面であるシート状の粘着部材と、
前記粘着部材に重ねられるシート状の基材と、を備え、
前記少なくとも一つの感熱素子は、前記粘着部材と前記基材との間に配置される。
【0008】
かかる構成によれば、粘着部材の一方の粘着面(基材と反対側の面)によって対象物に貼り付けられたときに、対象物と感熱素子との間に粘着部材のみが介在することになるため、対象物からの温度が感熱素子に伝達し易く、これにより、対象物の温度を感度よく検出できる。
【0009】
前記温度センサでは、
前記粘着部材の硬さは、前記基材の硬さより小さいことが好ましい。
【0010】
かかる構成によれば、感熱素子が基材より硬さ(押し込み硬さ)の小さい粘着部材に対して沈み込んだ状態で基材と粘着部材との間に挟み込まれているため(例えば、
図2参照)、温度センサの外側の面(対象物と反対側の面)における感熱素子の厚さに起因する突出が抑えられ、これにより、温度センサに対する擦れや接触等したときの対象物からの剥離が抑えられる。
【0011】
この場合、
前記粘着部材は、前記基材より厚いことがより好ましい。
【0012】
このように硬さの小さい粘着部材が厚いことで、感熱素子が基材と粘着部材とに挟み込まれたときの該感熱素子の粘着部材への沈み込み量がより大きくなり、これにより、温度センサの外側の面における感熱素子の厚さに起因する突出がより効果的に抑えられる。
【0013】
また、前記温度センサでは、
前記基材は、フレキシブル基板であってもよい。
【0014】
このように基材としてフレキシブル基板が用いられることで、対象物の表面が湾曲等していても、対象物の表面との間に隙間ができないように該表面に沿って温度センサが貼り付け易く、これにより、表面が平らでない対象物の温度も感度よく検出することができる。
【発明の効果】
【0015】
以上より、本発明によれば、対象物の温度を感度よく検出できる温度センサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】
図1は、本実施形態に係る温度センサの構成を示す図である。
【
図2】
図2は、前記温度センサにおける感熱素子の配置位置の断面図である。
【
図3】
図3は、
図2に示すIII-III位置での前記温度センサの積層構造を説明するための図である。
【
図4】
図4は、前記温度センサが接続された状態の漏液検出装置の構成を示す図である。
【
図5】
図5は、前記温度センサを穿刺部周辺に貼り付けた状態の図である。
【
図6】
図6は、比較例としての温度センサにおける感熱素子の配置位置の断面図である。
【
図7】
図7は、他実施形態に係る温度センサの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態について、
図1~
図6を参照しつつ説明する。
【0018】
本実施形態の温度センサ1は、例えば、後述する漏液検出装置9に接続され(
図4参照)、腕等の体表に貼り付けられて該貼付部位の体温(体表温度)を検出するのに用いられる。
【0019】
この温度センサ1は、
図1~
図3に示すように、全体がシート状であり、複数(本実施形態の例では、二つ)のシート状の部材が積層されることによって形成されている。具体的に、温度センサ1は、少なくとも一つの感熱素子2と、粘着シート(シート状の粘着部材)3と、粘着シート3に重ねられ且つ導電層42を有する基材シート(シート状の基材)4と、を備える。本実施形態の温度センサ1は、複数の感熱素子2を備える。また、温度センサ1は、粘着シート3における基材シート4側の面3aと反対側の面3bに重ねられる剥離シート5も備える。
【0020】
基材シート4は、所定の柔軟性を有し、矩形状の第一部位4Aと、第一部位4Aから延びる帯状の第二部位4Bと、を有する。本実施形態の基材シート4は、フレキシブル基板(FPC:Flexible printed circuits)である。この基材シート4は、絶縁性を有するベースフィルム41と、感熱素子2に接続される導電層42と、導電層42をベースフィルム41に固定する接着層43と、を有する(
図3参照)。
【0021】
ベースフィルム41は、絶縁性を有する高分子化合物によって形成されるシート状の部材であり、厚さは、12.5~50μmである。本実施形態のベースフィルム41は、ポリイミドフィルムであり、厚さは、25μmである。
【0022】
導電層42は、導電性を有する金属によって形成される部位であり、各感熱素子2に接続されて該感熱素子2からの信号(温度信号)を外部に出力する。具体的に、導電層42は、ベースフィルム41上において線状に配置されており、各感熱素子2の配置位置から延びる線状の導電層42の先端部(第二部位4Bの先端側の端部)は、ベースフィルム41の第二部位4Bの先端部において接続端子42Aを構成している。本実施形態の導電層42は、銅によって形成され、厚さ(積層方向の寸法)は、12μmである。
【0023】
接着層43は、導電層42をベースフィルム41に接着する部材であり、接着剤によって形成されている。この接着層43は、アクリル系の接着剤である。本実施形態の接着層43は、銅張積層板(CCL:Copper Clad Laminate)用の絶縁性接着剤によって形成され、厚さは、10μmである。
【0024】
複数の感熱素子2のそれぞれは、対象物の温度(本実施形態の例では、体温)を検出し、この検出した温度に対応する信号(温度信号)を出力する。これら複数の感熱素子2は、導電層42と導通可能に基材シート4に取り付けられた状態で、該基材シート4と粘着シート3とに挟み込まれている(
図2参照)。本実施形態の各感熱素子2は、サーミスタであり、複数の感熱素子2は、基材シート4の第一部位4Aにおいて等間隔の格子状に配置されている。尚、複数の感熱素子2は、基材シート4の第一部位4Aにおいて中心から不等間隔に配置されてもよい。
【0025】
粘着シート3は、両面が粘着面であるシート状の部材である。即ち、粘着シート3は、二つの粘着面3a、3bを有する(
図3参照)。この粘着シート3は、基材シート4の第一部位(矩形状の部位)4Aに重ねられている。
【0026】
この粘着シート3は、基材シート4より厚い。また、粘着シート3の硬さは、基材シート4(詳しくは、ベースフィルム41)の硬さより小さい、即ち、粘着シート3は、基材シート4より柔らかい。これにより、感熱素子2が基材シート4と粘着シート3とに挟み込まれた状態において、基材シート4と粘着シート3との積層方向における粘着シート3への感熱素子2の沈み込み量(
図2における記号αで示す寸法:沈み込み深さ)が基材シート4への感熱素子2の沈み込み量より大きくなる。
【0027】
尚、本実施形態において、「基材シート4の硬さ」と「粘着シート3の硬さ」とは、基材シート4の一方の面(感熱素子2と接する面)と粘着シート3の一方の面(感熱素子2と接する面)のそれぞれに同じ物体(例えば、感熱素子2)を同じ大きさの力で法線方向に押し込んだときに生じるくぼみの大きさであり、硬さが大きいほど前記くぼみの大きさ(深さ)が小さい。即ち、粘着シート3の硬さが基材シート4の硬さより小さいとは、基材シート4の一方の面と粘着シート3の一方の面のそれぞれに同じ物体(感熱素子2)を同じ大きさの力で法線方向に押し込んだときに、粘着シート3の一方の面に生じたくぼみの深さが、基材シート4の一方の面に生じたくぼみの深さより大きいことをいう。一方、粘着シート3の硬さが基材シート4の硬さより大きいとは、基材シート4の一方の面と粘着シート3の一方の面のそれぞれに同じ物体(感熱素子2)を同じ大きさの力で法線方向に押し込んだときに、粘着シート3の一方の面に生じたくぼみの深さが、基材シート4の一方の面に生じたくぼみの深さより小さいことをいう。
【0028】
具体的に、粘着シート3は、三つの層によって構成され、中央の層である支持層31の両面に粘着剤層32がそれぞれ重ね合わされている(
図3参照)。本実施形態の粘着シート3の厚さは、90μmであり、支持層は、ポリエチレンテレフタレート(PET)によって構成され、厚さは、25μmである。
【0029】
剥離シート5は、粘着シート3の一方(基材シート4と反対側)の粘着面3bに対して剥離可能に該粘着面3bに貼り付け(重ね)られている。
【0030】
以上のように構成される温度センサ1は、
図4及び
図5に示すように、漏液検出装置9に接続された状態で腕等の体表(対象物の表面)に貼り付けられる。
【0031】
この漏液検出装置9は、腕等の血管Bv内に注入されるべき抗がん剤などの注射液が血管Bv外に漏出したこと(以下、「漏液」とも称する。)を検出するために用いられ、当該注射液を血管Bvに注入する点滴装置100と共に使用される。
【0032】
この漏液検出装置9は、注射液を注射する注射針の穿刺部周辺の体温(体表温度)に基づいて注射液の血管Bv外への漏出を検出する装置本体91と、装置本体91と温度センサ1とを接続するケーブル92と、を備える。このケーブル92は、一方の端部にポート92aを有し、このポート92aに温度センサ1の基材シート4において接続端子42Aが配置されている部位(端子部)45(
図1参照)が挿入されることによって、装置本体91と温度センサ1(詳しくは、各感熱素子2)とを接続する。
【0033】
装置本体91は、内部に演算部を有し、ケーブル92を通じて温度センサ1の各感熱素子2からの温度信号(各感熱素子2が検出した体温)に基づき、漏液の検出を行う。また、この装置本体91は、ケーブル92を通じて入力された温度信号に基づく各感熱素子2の配置位置における体温情報(体温についての情報)を表示する表示部91Aも有する。
【0034】
尚、点滴装置100は、注射液を収容している容器(不図示)と、容器から輸液ポンプ(不図示)や輸液コントローラ(不図示)等の機器を通して患者へ注射液を運ぶ輸液セット110と、を有する。輸液セット110は、注射液の流路となる患者ライン111(上記機器と患者の間部分)と、患者ライン111の先端に接続されている注射器112と、を有し、患者の血管Bvに対して注射器112の注射針が穿刺されることで注射液を血管Bv内に注入する。このとき、注射器112と患者ライン111の先端側の部分とは、テープ113によって患者の体表に沿わせるようにして固定されている。
【0035】
温度センサ1は、上記の漏液検出装置9のケーブル92のポート92aに端子部45が挿入された状態で(
図4参照)、剥離シート5が粘着シート3の粘着面3bから剥がされ、腕等の体表における注射針の穿刺部周辺に貼り付けられる(
図5参照)。
【0036】
この状態で、漏液検出装置9が作動することで、温度センサ1の各感熱素子2が体温(体表の温度)を検出して該体温に対応する体温信号を漏液検出装置9に出力し、これにより、漏液検出装置9は、穿刺部周辺の体温変化に基づいて漏液の検出を行う。
【0037】
以上の温度センサ1によれば、複数の感熱素子2が、粘着シート3と基材シート4との間に配置されている。これにより、温度センサ1が粘着シート3の一方の粘着面(基材シート4と反対側の面)3bによって体表(対象物)に貼り付けられたときに、体表(対象物)と各感熱素子2との間に粘着シート3のみが介在することになるため、体表(対象物)からの温度が各感熱素子2に伝達し易く、これにより、体表(対象物)の温度を感度よく検出できる。
【0038】
本実施形態の温度センサ1では、粘着シート3の硬さが基材シート4の硬さより低い。即ち、粘着シート3と基材シート4に対して法線方向に同じ物体が押し込まれたときに、粘着シート3の方が基材シート4より前記物体の沈み込む量が大きい。
【0039】
これにより、感熱素子2が、基材シート4より硬さの小さい粘着シート3に対して沈み込んだ状態で基材シート4と粘着シート3との間に挟み込まれている(
図2参照)。このため、温度センサ1の外側の面(体表と反対側の面)における感熱素子2の厚さ(積層方向の寸法)に起因する突出(
図2における符号βで示す大きさ)が抑えられ、これにより、温度センサ1に対して擦れや接触等したときの体表(対象物)からの温度センサ1の剥離が抑えられる。
【0040】
ここで、
図6に示すように、温度センサ1Aにおいて感熱素子2の外側(体表と反対側)に配置されるシート状の部材400が張りのない(柔らかい)素材で構成されている場合、感熱素子2の形状に沿った状態となるため、感熱素子2の厚さに起因する凸部401の側面401aが該温度センサ1Aの貼り付けられた対象物の面に対して急峻な傾斜面となるため、温度センサ1Aに対して擦れや接触等が発生したときに引っ掛かり易い。このため、体表(対象物)から温度センサ1Aが剥離し易い。
【0041】
これに対し、本実施形態の基材シート4のベースフィルム41は、ポリイミドフィルムであるため、所定の張り(曲がり難さ)を有している。これにより、本実施形態の温度センサ1では、感熱素子2の外側に配置される基材シート4(ベースフィルム41)に生じる感熱素子2の厚さに起因する凸部47の側面47aは、該温度センサ1が貼り付けられた対象物の面(本実施形態の例では、体表)に対して緩やかな(角度の小さな)斜面となる、即ち、基材シート4の外面がなだらかな凹凸形状となる。このため、温度センサ1に対して擦れや接触等が発生しても引っ掛かり難い。その結果、前記引っ掛かりに起因する体表からの剥離が発生し難くなる。
【0042】
また、本実施形態の温度センサ1では、粘着シート3が基材シート4より厚い。このように硬さの小さい(即ち、柔らかい)粘着シート3が厚いことで、感熱素子2が基材シート4と粘着シート3とに挟み込まれたときの該感熱素子2の粘着シート3への沈み込み量がより大きくなる。これにより、温度センサ1の外側の面における感熱素子2の厚さに起因する突出がより効果的に抑えられる。
【0043】
また、本実施形態の温度センサ1では、基材シート4は、フレキシブル基板である。このため、体表(対象物の表面)が湾曲等していても、体表との間に隙間ができないように該体表に沿って温度センサ1が貼り付け易くなる。これにより、本実施形態の温度センサ1によれば、平らでない体表の温度も感度よく検出することができる。
【0044】
尚、本発明の温度センサは、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を追加することができ、また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることができる。さらに、ある実施形態の構成の一部を削除することができる。
【0045】
上記実施形態の温度センサ1は、漏液検出装置9に接続されて漏液の検出に用いられるが、この構成に限定されない。温度センサ1は、例えば、体表温度モニタリング装置等に用いられてもよい。即ち、温度センサ1は、該温度センサ1が検出した温度(貼り付けられた対象物の温度)に基づいて所定の処理が行われる装置に用いられればよい。
【0046】
また、上記実施形態の温度センサ1は、複数の感熱素子2を備えているが、この構成に限定されない。温度センサ1は、一つの感熱素子2を備えた構成であってもよい。
【0047】
また、上記実施形態の温度センサ1では、基材シート4がフレキシブル基板であるが、この構成に限定されない。基材シート4は、所定の柔軟性(曲げやすさ)を有するシート状の部材であればよい。
【0048】
また、上記実施形態の温度センサ1では、粘着シート3が基材シート4より厚いがこの構成に限定されない。粘着シート3が、基材シート4と同じ厚さ又は基材シート4より薄くてもよい。
【0049】
また、上記実施形態の温度センサ1では、粘着シート3が、支持層とその両面に重ねられた粘着剤層とを有する三層構造であるが、この構成に限定されない。粘着シート3は、接着剤のみで構成される一層構造であってもよい。
【0050】
また、上記実施形態の温度センサ1では、粘着シート3の粘着面3bによる粘着力のみによって対象物に貼り付けられているが、この構成に限定されない。例えば、
図7に示すように、温度センサ1は、基材シート4の第一部位4Aに重ねられるカバーシート(保護部材)6を備えていてもよい。このカバーシート6は、該第一部位4Aより大きく、該カバーシート6の第一部位4A側の面は、粘着面である。これにより、温度センサ1における対象物と当接する粘着面の面積が大きくなり、その結果、温度センサ1の対象物に対する粘着力がより大きくなる。即ち、温度センサ1が対象物からより剥がれ難くなる。
【0051】
また、上記実施形態の温度センサ1では、感熱素子2はサーミスタであるが、この構成に限定されない。感熱素子2は、熱電対等であってもよい。即ち、感熱素子2は、温度を検出し、この検出した温度に対応する信号を出力する構成であればよい。
【0052】
また、上記実施形態の温度センサ1では、基材シート4において第一部位4Aが矩形状で第二部位4Bが帯状であるが、この構成に限定されない。例えば、基材シート4において第一部位4Aと第二部位4Bとが同一形状であってもよい。この場合、粘着シート3は、第一部位4Aのみに重ねられてもよく、第一部位4Aと第二部位4Bとの両方に重ねられてもよい。
【符号の説明】
【0053】
1、1A…温度センサ、2…感熱素子、3…粘着シート(粘着部材)、3a、3b…粘着面、31…支持層、32…粘着剤層、4…基材シート(基材)、4A…第一部位、4B…第二部位、41…ベースフィルム、42…導電層、42A…接続端子、43…接着層、45…端子部、47…凸部、47a…側面、5…剥離シート、6…カバーシート、9…漏液検出装置、91…装置本体、91A…表示部、92…ケーブル、92a…ポート、100…点滴装置、110…輸液セット、111…患者ライン、112…注射器、113…テープ、400…シート状の部材、401…凸部、401a…側面、Bv…血管