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特開2023-132008取付構造、プロテクタ付ワイヤーハーネス及びプロテクタ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023132008
(43)【公開日】2023-09-22
(54)【発明の名称】取付構造、プロテクタ付ワイヤーハーネス及びプロテクタ
(51)【国際特許分類】
   H02G 3/04 20060101AFI20230914BHJP
   H02G 3/32 20060101ALI20230914BHJP
   H01B 7/00 20060101ALI20230914BHJP
   F16B 2/08 20060101ALI20230914BHJP
   F16B 7/04 20060101ALI20230914BHJP
   F16L 57/00 20060101ALI20230914BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20230914BHJP
【FI】
H02G3/04 037
H02G3/04 062
H02G3/32
H01B7/00 301
F16B2/08 S
F16B7/04 301G
F16L57/00 A
B60R16/02 623T
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022037082
(22)【出願日】2022-03-10
(71)【出願人】
【識別番号】000005290
【氏名又は名称】古河電気工業株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】391045897
【氏名又は名称】古河AS株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121603
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 元昭
(74)【代理人】
【識別番号】100141656
【弁理士】
【氏名又は名称】大田 英司
(74)【代理人】
【識別番号】100182888
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100196357
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 吉章
(74)【代理人】
【識別番号】100067747
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 良昭
(72)【発明者】
【氏名】高木 啓太
(72)【発明者】
【氏名】空 正平
【テーマコード(参考)】
3H024
3J022
3J039
5G309
5G357
5G363
【Fターム(参考)】
3H024AA04
3H024AB07
3H024AC03
3J022DA01
3J022EA15
3J022EB14
3J022EC02
3J022EC14
3J022FB03
3J022FB04
3J022FB07
3J022FB12
3J022GA03
3J022GA16
3J022GB43
3J022GB45
3J022GB56
3J039AA04
3J039CA04
5G309AA11
5G357DA06
5G357DA10
5G357DB03
5G357DC12
5G357DD02
5G357DE02
5G357DE06
5G357DG01
5G363AA07
5G363AA16
5G363BA02
5G363DA16
5G363DC02
(57)【要約】
【課題】取付状態において巻き回し方向Dにおける所望される範囲にロック部32を確実に配置できる取付構造、プロテクタ付ワイヤーハーネス1及びプロテクタ2を提供することを目的とする。
【解決手段】プロテクタ本体21に沿わせて配置するワイヤーハーネスWHを、プロテクタ本体21に結束バンド3で結束する取付構造であって、結束バンド3は、ワイヤーハーネスWHの外周及びプロテクタ本体21に巻き回す帯状のバンド部31と、バンド部31の長手方向の基端に連設され、巻き回したバンド部31を一方向から挿通し固定するロック部32とが備えられ、プロテクタ本体21に、プロテクタ本体21に対する結束バンド3の取付位置を規制する第1取付位置規制部22と、第1取付位置規制部22と協働して、ロック部32の巻き回し方向Dにおける位置を所望される配置領域P内に規制する巻回位置規制部24とが設けられたことを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付対象物に沿わせて配置する長尺状体を、前記取付対象物に結束バンドで結束する取付構造であって、
前記結束バンドは、
前記長尺状体の外周及び前記取付対象物の一部に巻き回す帯状のバンド部と、該バンド部の長手方向の基端に連設され、巻き回した前記バンド部を一方向から挿通し固定するロック部とが備えられ、
前記取付対象物に、
前記取付対象物に対する前記結束バンドの取付位置を規制する取付位置規制部と、
前記取付位置規制部と協働して、前記ロック部の巻き回し方向における位置を所望される所定範囲内に規制する巻回位置規制部とが設けられた
取付構造。
【請求項2】
前記取付位置規制部は、
前記バンド部が挿通される挿通部である
請求項1に記載の取付構造。
【請求項3】
前記取付位置規制部は、
前記長尺状体の長手方向における前記バンド部の両側に、前記取付対象物から突出して配置され、前記長手方向における前記バンド部の取付位置を規制する一対の突出部である
請求項1に記載の取付構造。
【請求項4】
前記取付位置規制部は、
前記長尺状体の長手方向における前記バンド部の両側のうち、一方側に前記取付対象物から突出して配置され、前記長手方向の一方側における前記バンド部の位置を規制する支持部と、
該支持部から前記長手方向の他方に向かって延設され、前記バンド部の前記取付対象物からの離間を規制する抑え部とで形成された
請求項1に記載の取付構造。
【請求項5】
前記巻回位置規制部は、
前記バンド部が挿通される挿通部である
請求項1乃至請求項4のうちいずれかに記載の取付構造。
【請求項6】
前記巻回位置規制部は、
前記長尺状体の長手方向における前記バンド部の両側のうち、少なくとも一方に前記取付対象物から突出して配置され、前記取付位置規制部と協働して、前記ロック部の前記巻き回し方向の位置を規制する突出部である
請求項1乃至請求項4のうちいずれかに記載の取付構造。
【請求項7】
前記巻回位置規制部は、
前記長尺状体の長手方向における前記バンド部の両側のうち、一方側に前記取付対象物から突出して配置された支持部と、
前記支持部から前記長手方向の他方に向かって延設され、前記バンド部の前記取付対象物からの離間を規制する抑え部とで形成された
請求項1乃至請求項3のうちいずれかに記載の取付構造。
【請求項8】
前記巻回位置規制部は、
前記長尺状体の長手方向における前記バンド部の両側のうち、他方側に前記取付対象物から突出して配置された支持部と、
該支持部から前記長手方向の一方に向かって延設され、前記バンド部の前記取付対象物からの離間を規制する抑え部とで形成された
請求項4に記載の取付構造。
【請求項9】
前記取付位置規制部は、前記取付対象物と別体構成されるとともに、前記取付対象物に設けた被係合部に係合する係合部が設けられ、
前記取付対象物に、前記巻き回し方向に沿って、前記被係合部が複数設けられた
請求項1乃至請求項8のうちいずれかに記載の取付構造。
【請求項10】
前記巻回位置規制部は、前記取付対象物と別体構成されるとともに、前記取付対象物に設けた被係合部に係合する係合部が設けられ、
前記取付対象物に、前記巻き回し方向に沿って、前記被係合部が複数設けられた
請求項1乃至請求項9のうちいずれかに記載の取付構造。
【請求項11】
前記結束バンドは、前記取付対象物において連続する二面を跨いで巻き回され、
連続する前記二面の一方の面において、前記二面で構成する角部に沿って前記ロック部の少なくとも一部を配置する配置領域が設定されるとともに、該配置領域に沿って前記取付位置規制部が配置され、
前記巻回位置規制部は、前記他方の面において、前記角部に沿って配置された
請求項1乃至請求項8のうちいずれかに記載の取付構造。
【請求項12】
前記結束バンドは、前記取付対象物において連続する二面を跨いで巻き回し、
連続する前記二面の一方の面において、前記二面で構成する角部に沿って前記ロック部の少なくとも一部を配置する配置領域が設定されるとともに、該配置領域に沿って前記取付位置規制部が配置され、
前記巻回位置規制部は、前記配置領域に配置された前記ロック部が当接する前記角部である
請求項1乃至請求項4のうちいずれかに記載の取付構造。
【請求項13】
前記取付位置規制部によって、前記ロック部における前記バンド部が連接された側が規制され、
前記巻回位置規制部によって、前記ロック部における反対側が規制される
請求項1乃至請求項12のうちいずれかに記載の取付構造。
【請求項14】
前記長尺状体は、電線を束ねたワイヤーハーネスである
請求項1乃至請求項13のうちいずれかに記載の取付構造。
【請求項15】
前記取付対象物は、前記ワイヤーハーネスを内部に収容するプロテクタの一部である
請求項14に記載の取付構造。
【請求項16】
電線を束ねたワイヤーハーネスと、
該ワイヤーハーネスを内部に収容するプロテクタと、
前記ワイヤーハーネスを前記プロテクタに結束する結束バンドとが備えられ、
請求項1乃至請求項13のうちいずれかに記載の取付構造で、前記ワイヤーハーネスが前記プロテクタに取り付けられた
プロテクタ付ワイヤーハーネス。
【請求項17】
電線を束ねたワイヤーハーネスを内部に収容するプロテクタであって、
ワイヤーハーネスの外周及びプロテクタの一部に巻き回す帯状のバンド部と、該バンド部の長手方向の基端に連設され、巻き回した前記バンド部を一方向から挿通し固定するロック部とが備えられた結束バンドの取付位置を規制する取付位置規制部と、
前記取付位置規制部と協働して、前記ロック部の巻き回し方向における位置を所望される所定範囲内に規制する巻回位置規制部とが設けられた
プロテクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、電線を束ねたワイヤーハーネス等の長尺状体をプロテクタなどの取付対象物に取り付ける取付構造、プロテクタ付ワイヤーハーネス及びプロテクタに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車等に装備された電装機器は、被覆電線を束ねたワイヤーハーネスを介して、別の電装機器や電源装置と接続して電気回路を構成している。このようなハーネスは、プロテクタの内部に挿通されて、配索方向が規制されるとともに、プロテクタによって保護されている。
【0003】
また、電気回路において、ワイヤーハーネスは、複数のバスバーをバスバー保持体で保持した端子台に接続される、あるいは基盤を内部に搭載したジャンクションボックスやリレーボックスなどの電気接続箱に接続されることがある。
【0004】
さらには、ワイヤーハーネスは、特許文献1に示すように、プロテクタ、端子台、あるいは電気接続箱などに結束バンドで取付けられることがあった。
例えば特許文献1では、ワイヤーハーネスを内部に収容するプロテクタにおいて、幹線から分岐する枝線が導出する箇所に枝線を結束バンドで取り付けている。これにより、プロテクタから導出する枝線をしっかりと配索することができるとされている。
【0005】
このように、ワイヤーハーネスなどの長尺状体を、プロテクタ、端子台、あるいは電気接続箱などの取付対象物に取り付ける結束バンドは、帯状のバンド部と、該バンド部の長手方向の基端に連設され、一方向に挿通したバンド部が係止されるロック部とが備えられており、取付対象物に設けた挿通孔を通したバンド部で長尺状体の外周を巻き回して取付対象物に取り付けることとなる。
【0006】
このとき、結束バンドは、バンド部が取付対象物に設けた挿通孔を通っているため、取付対象物に対する取付位置が変わることはない。しかしながら、取付状態の結束バンドは、巻き回し方向において規制されるものはなく、振動や外力によって巻き回し方向に移動することがあった。
【0007】
このように、取付状態の結束バンドが巻き回し方向に移動すると、巻き回し方向における所定位置に配置していたロック部は、バンド部より径外側に突出するため、周囲に近接して配置された周辺部品と干渉する、あるいはサービス作業時に意図せず接触するなどの不具合が生じるおそれがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2021-093882号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上述の問題に鑑み、取付状態において巻き回し方向における所望される範囲にロック部を確実に配置できる取付構造、プロテクタ付ワイヤーハーネス及びプロテクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明は、取付対象物に沿わせて配置する長尺状体を、前記取付対象物に結束バンドで結束する取付構造であって、前記結束バンドは、前記長尺状体の外周及び前記取付対象物の一部に巻き回す帯状のバンド部と、該バンド部の長手方向の基端に連設され、巻き回した前記バンド部を一方向から挿通し固定するロック部とが備えられ、前記取付対象物に、前記取付対象物に対する前記結束バンドの取付位置を規制する取付位置規制部と、前記取付位置規制部と協働して、前記ロック部の巻き回し方向における位置を所望される所定範囲内に規制する巻回位置規制部とが設けられたことを特徴とする。
【0011】
またこの発明は、電線を束ねたワイヤーハーネスと、該ワイヤーハーネスを内部に収容するプロテクタと、前記ワイヤーハーネスを前記プロテクタに結束する結束バンドとが備えられ、上述の取付構造で、前記ワイヤーハーネスが前記プロテクタに取り付けられたプロテクタ付ワイヤーハーネスであることを特徴とする。
【0012】
またこの発明は、電線を束ねたワイヤーハーネスを内部に収容するプロテクタであって、ワイヤーハーネスの外周及びプロテクタの一部に巻き回す帯状のバンド部と、該バンド部の長手方向の基端に連設され、巻き回した前記バンド部を一方向から挿通し固定するロック部とが備えられた結束バンドの取付位置を規制する取付位置規制部と、前記取付位置規制部と協働して、前記ロック部の巻き回し方向における位置を所望される所定範囲内に規制する巻回位置規制部とが設けられたことを特徴とする。
【0013】
上記取付対象物は、プロテクタ、端子台、リレーボックス、電気接続箱、基板、筐体など、長尺状体が沿って配置されるものすべてが含まれる。
上記長尺状体は、電線、複数の電線を束ねたワイヤーハーネス、あるいは光ファイバーケーブルなどのケーブルが含まれる。
上述の取付位置を規制する取付位置規制部は、長尺状体に巻き回して取り付ける結束バンドのバンド部の幅方向に沿う、取付対象物における位置を規制するものである。
【0014】
上記所望される所定範囲とは、巻き回し方向または巻き回し方向とは逆方向へのロック部の移動を許容する範囲、あるいは取付位置規制部との協働によってロック部を固定して配置する位置のことをいう。例えばロック部の移動を許容する範囲として、ロック部が移動しても周辺部品との干渉を回避できる範囲、あるいは誤差範囲などのことをいう。
【0015】
この発明によれば、取付構造、プロテクタ付ワイヤーハーネス及びプロテクタは、取付状態において巻き回し方向における所望される範囲にロック部を確実に配置することができる。
【0016】
詳述すると、長尺状体を取付対象物に結束バンドで結束する取付構造において、取付対象物に沿わせて配置する長尺状体の外周、及び取付対象物の一部に巻き回した結束バンドの取付対象物に対する取付位置を取付位置規制部で規制できるため、取付構造は、取付対象物に対して長尺状体を結束バンドでしっかりと取り付けることができる。
【0017】
また、巻回位置規制部が、取付位置規制部と協働して、結束バンドのロック部の巻き回し方向における位置を所望される所定範囲内に規制するため、取付構造は、長尺状体及び取付対象物を結束した結束バンドのロック部が、所定範囲を超えて巻き回し方向または巻き回し方向とは逆方向へ移動することを防止できる。
【0018】
これにより、取付構造は、バンド部より径外側に突出するロック部が、周囲に近接して配置された周辺部品と干渉したり、サービス作業時に意図せず接触するなどの不具合が生じることを防止できる。
【0019】
この発明の態様として、前記取付位置規制部は、前記バンド部が挿通される挿通部であってもよい。
この構成によれば、取付位置規制部を構成する挿通部にバンド部を挿通して、長尺状体を取付対象物に取り付けることで、取付構造は、結束バンドの取付対象物に対する取り付け位置を確実に規制することができる。
【0020】
またこの発明の態様として、前記取付位置規制部は、前記長尺状体の長手方向における前記バンド部の両側に、前記取付対象物から突出して配置され、前記長手方向における前記バンド部の取付位置を規制する一対の突出部であってもよい。
【0021】
この構成によれば、突出部同士の間に結束バンドのバンド部が配置されるため、取付構造は、例えば挿通部にバンド部を挿通する場合に比べて、長尺状体及び取付対象物に結束バンドを容易に取付けることができる。このため、取付構造は、簡素な構成の取付位置規制部で、取付対象物に対する結束バンドの取付位置を規制することができる。
【0022】
またこの発明の態様として、前記取付位置規制部は、前記長尺状体の長手方向における前記バンド部の両側のうち、一方側に前記取付対象物から突出して配置され、前記長手方向の一方側における前記バンド部の位置を規制する支持部と、該支持部から前記長手方向の他方に向かって延設され、前記バンド部の前記取付対象物からの離間を規制する抑え部とで形成されてもよい。
【0023】
この構成により、取付対象物から突出した支持部と、支持部から長手方向の他方側へ延設した抑え部とにより、取付構造は、結束バンドのバンド部を、長手方向の他方側から抑え部と取付対象物との間に配置することができる。
【0024】
このため、取付構造は、例えば挿通部にバンド部を挿通する場合に比べて、長尺状体及び取付対象物に結束バンドを容易に取付けることができる。
さらに、結束バンドで長尺状体を取付対象物に結束した状態において、取付構造は、例えば一対の突出部の間にバンド部を配置する場合に比べて、取付対象物に対する結束バンドの取付位置を確実に規制することができる。
【0025】
またこの発明の態様として、前記巻回位置規制部は、前記バンド部が挿通される挿通部であってもよい。
この構成によれば、巻回位置規制部を構成する挿通部にバンド部を挿通し、ロック部が巻回位置規制部に当接するように結束バンドを配置することで、取付構造は、取付位置規制部と巻回位置規制部とが協働して、巻き回した結束バンドの巻き回し方向におけるロック部の位置を所望される所定範囲内に確実に規制することができる。
【0026】
またこの発明の態様として、前記巻回位置規制部は、前記長尺状体の長手方向における前記バンド部の両側のうち、少なくとも一方に前記取付対象物から突出して配置され、前記取付位置規制部と協働して、前記ロック部の前記巻き回し方向の位置を規制する突出部であってもよい。
【0027】
この構成によれば、巻回位置規制部を構成する突出部にロック部が当接するように結束バンドを配置することで、取付構造は、取付位置規制部と巻回位置規制部とが協働して、巻き回した結束バンドの巻き回し方向におけるロック部の位置を容易に規制することができる。
【0028】
またこの発明の態様として、前記巻回位置規制部は、前記長尺状体の長手方向における前記バンド部の両側のうち、一方側に前記取付対象物から突出して配置された支持部と、該支持部から前記長手方向の他方に向かって延設され、前記バンド部の前記取付対象物からの離間を規制する抑え部とで形成されてもよい。
【0029】
この構成によれば、取付対象物から突出した支持部から長手方向の他方側へ延設した抑え部により、取付構造は、結束バンドのバンド部を、長手方向の他方側から抑え部と取付対象物との間に配置することができる。
【0030】
さらに、抑え部にロック部が当接するように結束バンドを配置することで、取付構造は、取付位置規制部と巻回位置規制部とが協働して、巻き回した結束バンドの巻き回し方向におけるロック部の位置を所望される所定範囲内に容易かつ確実に規制することができる。
【0031】
またこの発明の態様として、前記巻回位置規制部は、前記長尺状体の長手方向における前記バンド部の両側のうち、他方側に前記取付対象物から突出して配置された支持部と、前記支持部から前記長手方向の一方に向かって延設され、前記バンド部の前記取付対象物からの離間を規制する抑え部とで形成されてもよい。
【0032】
この構成によれば、取付構造は、長手方向の一方側に配置された取付位置規制部の支持部と、長手方向の他方側に配置された巻回位置規制部の支持部とが協働して、取付対象物に対する結束バンドの取付位置を簡単に規制することができる。
【0033】
さらに、取付位置規制部の抑え部と巻回位置規制部の抑え部とによって、取付構造は、ロック部の巻き回し方向における位置を所望される所定範囲内に容易に規制することができる。
【0034】
またこの発明の態様として、前記取付位置規制部は、前記取付対象物と別体構成されるとともに、前記取付対象物に設けた被係合部に係合する係合部が設けられ、前記取付対象物に、前記巻き回し方向に沿って、前記被係合部が複数設けられてもよい。
【0035】
この構成によれば、複数の被係合部のうち、1つの被係合部に係合部を係合させて取付位置規制部を取付けることで、取付構造は、様々なサイズのロック部や、様々なサイズの所定範囲に対応することができる。このため、取付構造は、取付対象物の共通化を図ることができる。
【0036】
さらに、例えば長尺状体のサイズに応じた適切な位置の被係合部に取付位置規制部を係合させることで、取付構造は、長尺状体を取付対象物にしっかりと取付けることができる。
【0037】
またこの発明の態様として、前記巻回位置規制部は、前記取付対象物と別体構成されるとともに、前記取付対象物に設けた被係合部に係合する係合部が設けられ、前記取付対象物に、前記巻き回し方向に沿って、前記被係合部が複数設けられてもよい。
【0038】
この構成によれば、複数の被係合部のうち、1つの被係合部に係合部を係合させて巻回位置規制部を取付けることで、取付構造は、様々なサイズのロック部や、様々なサイズの所定範囲に対応することができる。
【0039】
加えて、取付位置規制部を取付対象物とは別体で構成した場合、取付構造は、取付位置規制部及び巻回位置規制部を取付ける被係合部の組合せによって、様々な位置及び様々な大きさの所定範囲に対応することができる。このため、取付構造は、取付対象物の共通化を図ることができる。
【0040】
またこの発明の態様として、前記結束バンドは、前記取付対象物において連続する二面を跨いで巻き回され、連続する前記二面の一方の面において、前記二面で構成する角部に沿って前記ロック部の少なくとも一部を配置する配置領域が設定されるとともに、該配置領域に沿って前記取付位置規制部が配置され、前記巻回位置規制部は、前記他方の面において、前記角部に沿って配置されてもよい。
【0041】
この構成によれば、一方の面に設けた取付位置規制部と他方の面に設けた巻回位置規制部とが協働することで、取付構造は、ロック部の巻き回し方向の位置を、一方の面に設定された配置領域内に規制することができる。
【0042】
またこの発明の態様として、前記結束バンドは、前記取付対象物において連続する二面を跨いで巻き回し、連続する前記二面の一方の面において、前記二面で構成する角部に沿って前記ロック部の少なくとも一部を配置する配置領域が設定されるとともに、該配置領域に沿って前記取付位置規制部が配置され、前記巻回位置規制部は、前記配置領域に配置された前記ロック部が当接する前記角部であってもよい。
【0043】
この構成によれば、一方の面に設けた取付位置規制部と、巻回位置規制部を構成する角部とが協働することで、取付構造は、ロック部の巻き回し方向の位置を、一方の面に設定された配置領域内に規制することができる。
【0044】
またこの発明の態様として、前記取付位置規制部によって、前記ロック部における前記バンド部が連接された側が規制され、前記巻回位置規制部によって、前記ロック部における反対側が規制されてもよい。
【0045】
この構成によれば、取付構造は、長尺状体と取付対象物とを容易に結束できるとともに、ロック部の巻き回し方向の位置を所望される所定範囲内に確実に規制することができる。
詳述すると、ロック部におけるバンド部が連接された側が取付位置規制部で規制されるため、結束バンドは、巻き回し方向におけるロック部の移動が規制された状態でバンド部を巻き回して結束することができる。このため、結束バンドは、長尺状体を取付対象物に容易に、かつ確実に取り付けることができる。
【0046】
さらに、ロック部のうち、バンド部が連接された側に対して反対側が巻回位置規制部で規制されるため、結束バンドは、巻き回し方向とは逆方向へのロック部の移動を規制することができる。
【0047】
これにより、取付構造は、長尺状体と取付対象物とを容易に結束できるとともに、ロック部の巻き回し方向の位置を所望される所定範囲内に確実に規制することができる。
【0048】
またこの発明の態様として、前記長尺状体は、電線を束ねたワイヤーハーネスであってもよい。
この構成によれば、取付構造は、ワイヤーハーネスを取付対象物に対して結束バンドで確実に取り付けることができる。
【0049】
またこの発明の態様として、前記取付対象物は、前記ワイヤーハーネスを内部に収容するプロテクタの一部であってもよい。
この構成によれば、取付構造は、内部にワイヤーハーネスを収容するプロテクタに対して結束バンドでワイヤーハーネスを確実に取り付けることができる。
【発明の効果】
【0050】
この発明によれば、取付状態において巻き回し方向における所望される範囲にロック部を確実に配置できる取付構造、プロテクタ付ワイヤーハーネス及びプロテクタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
図1】プロテクタ付ワイヤーハーネスの外観を示す外観斜視図。
図2】実施例1の取付構造における要部を幅方向に沿った鉛直断面で示す断面図。
図3】第1取付位置規制部及び巻回位置規制部を説明する説明図。
図4】実施例2におけるプロテクタの要部外観を示す外観斜視図。
図5】第1取付位置規制部及び巻回位置規制部と配置領域との関係を説明する説明図。
図6】実施例3のプロテクタ付ワイヤーハーネスの外観を示す外観斜視図。
図7】巻回位置規制部の外観を示す側面図。
図8】実施例4のプロテクタ付ワイヤーハーネスの外観を示す外観斜視図。
図9】第1取付位置規制部及び巻回位置規制部を説明する説明図。
図10】実施例5のプロテクタ付ワイヤーハーネスの外観を示す外観斜視図。
図11】実施例5の取付構造における要部を示す断面図。
図12】実施例6のプロテクタ付ワイヤーハーネスの外観を示す外観斜視図。
図13】実施例6の取付構造における要部を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0052】
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
【実施例0053】
実施例1では、電線を束ねたワイヤーハーネスをプロテクタに結束バンドで取り付ける取付構造について、図1から図3を用いて説明する。
なお、図1はプロテクタ付ワイヤーハーネス1の外観斜視図を示し、図2は実施例1の取付構造における要部の断面図を示している。
【0054】
さらに、図3は第1取付位置規制部22及び巻回位置規制部24を説明する説明図であり、図3(a)は前後方向Xに沿った水平断面における第1取付位置規制部22の断面図を示し、図3(b)は前後方向Xに沿った水平断面における巻回位置規制部24の断面図を示している。
【0055】
また、図1中の上側をプロテクタ付ワイヤーハーネス1の上方向、図1中の下側をプロテクタ付ワイヤーハーネス1の下方向として、図中の矢印Xはプロテクタ付ワイヤーハーネス1の前後方向(以降、前後方向Xと呼ぶ)を示している。
【0056】
さらに、図中の矢印Yは前後方向Xに平面視直交するプロテクタ付ワイヤーハーネス1の幅方向(以降、幅方向Yと呼ぶ)を示している。
また、図示を明確にするため、図中においてワイヤーハーネスWHを二点鎖線で図示している。
【0057】
実施例1のプロテクタ付ワイヤーハーネス1は、図1に示すように、複数の電線(図示省略)を束ねたワイヤーハーネスWHと、前後方向Xに沿って配策されるワイヤーハーネスWHを内部に収容するプロテクタ2と、ワイヤーハーネスWHをプロテクタ2に結束する結束バンド3とを備えている。
なお、詳細な図示を省略するが、プロテクタ付ワイヤーハーネス1は、ワイヤーハーネスWHの配策方向に所定間隔を隔てて、結束バンド3が複数配置されている。
【0058】
まず、ワイヤーハーネスWHは、例えば電源と電気機器を電気的に接続する複数の電線(図示省略)を束ねて構成されている。このワイヤーハーネスWHは、プロテクタ2に沿って配置されるとともに、プロテクタ2に結束バンド3で結束されることで、その配索経路が規制されている。
【0059】
また、プロテクタ2は、図1に示すように、内部に収容したワイヤーハーネスWHの配策経路を規制するプロテクタ本体21と、プロテクタ本体21に対する結束バンド3の取付位置を規制する第1取付位置規制部22、第2取付位置規制部23、及び巻回位置規制部24とが設けられている。
【0060】
具体的には、プロテクタ2のプロテクタ本体21は、図1に示すように、上下方向に厚みを有する底面部211と、底面部211の幅方向Yの一方側(図中の右側)に立設した第1側壁部212と、底面部211の幅方向Yの他方側(図中の左側)に立設した第2側壁部213とを備えている。
【0061】
このプロテクタ本体21は、図1及び図2に示すように、第1側壁部212がワイヤーハーネスWHの直径よりも僅かに短い上下方向の長さを有する略平板状に形成され、第2側壁部213が第1側壁部212よりも短い上下方向の長さを有する略平板状に形成されている。
【0062】
さらに、プロテクタ本体21は、図1に示すように、底面部211の下面と第1側壁部212の外側面とで、断面略円弧状の角部21aを構成するように、底面部211及び第1側壁部212が形成されている。
【0063】
加えて、プロテクタ本体21は、底面部211の下面と第2側壁部213の外側面とで、断面略円弧状の角部(符号省略)を構成するように、底面部211及び第2側壁部213が形成されている。
【0064】
また、プロテクタ2の第1取付位置規制部22は、図1及び図2に示すように、第1側壁部212の上端から下方へ所定間隔を隔てた位置において、第1側壁部212の外側面から幅方向Yの一方側へ突出するように設けられている。この第1取付位置規制部22は、第2取付位置規制部23と協働して、前後方向Xにおける結束バンド3の取付位置を規制している。
【0065】
また、プロテクタ2の第2取付位置規制部23は、図1に示すように、第2側壁部213の上端において、第2側壁部213の外側面から幅方向Yの他方側へ突出するように設けられている。この第2取付位置規制部23は、第1取付位置規制部22と協働して、前後方向Xにおける結束バンド3の取付位置を規制している。
【0066】
また、プロテクタ2の巻回位置規制部24は、図1及び図2に示すように、第1側壁部212の上端において、第1側壁部212の外側面から幅方向Yの一方側へ突出するように設けられている。
【0067】
なお、後ほど詳述するが、この巻回位置規制部24は、第1取付位置規制部22と協働して、結束バンド3の巻き回し方向D(図2参照)における結束バンド3のロック部32の位置を所望される所定範囲(後述する配置領域P)内に規制している。
【0068】
また、結束バンド3は、図1に示すように、所定方向に延びる略帯状のバンド部31と、バンド部31の長手方向の基端に連設され、バンド部31が固定されるロック部32とを備えている。
【0069】
この結束バンド3は、図2に示すように、ワイヤーハーネスWH及びプロテクタ2に対して、バンド部31を正面視時計周りの巻き回し方向Dに巻き回し、巻き回したバンド部31をロック部32に挿通することで、バンド部31がロック部32に固定されている。
【0070】
具体的には、バンド部31は、一方の主面にセレーションが設けられた帯状体に形成されている。このバンド部31は、図1に示すように、ワイヤーハーネスWHの外周及びプロテクタ本体21の外周面に密着するように巻き回されている。
【0071】
一方、ロック部32は、図1及び図3に示すように、バンド部31のバンド幅よりも幅広な略ボックス状に形成されている。このロック部32には、バンド部31が連設される方向に対して直交する直交方向に、バンド部31が挿通する挿通孔(符号省略)が開口形成されている。
さらに、ロック部32には、直交方向の一方から挿通されたバンド部31のセレーションに係止する爪部分(図示省略)が挿通孔の内部へ向けて設けられている。
【0072】
引き続き、上述したプロテクタ2の第1取付位置規制部22及び巻回位置規制部24について、さらに詳述する。
まず、実施例1の取付構造は、図2に示すように、第1側壁部212の外側面において、上端近傍から下方へ向けた所定範囲を、結束バンド3のロック部32が配置される配置領域Pとして設定している。
【0073】
なお、配置領域Pは、例えば結束状態における結束バンド3のロック部32が巻き回し方向D、または巻き回し方向Dとは逆方向へ移動しても、周辺部品との干渉を回避できる範囲である。
【0074】
そして、プロテクタ2は、図2に示すように、第1取付位置規制部22が配置領域Pの下端に沿って配置され、巻回位置規制部24が配置領域Pの上端に沿って配置されている。
【0075】
詳述すると、第1取付位置規制部22は、図3(a)に示すように、前後方向Xに沿った水平断面において、バンド部31が上下方向に沿って挿通する挿通孔22aを、第1側壁部212の外側面とで構成する断面略門型形状に形成されている。
【0076】
換言すると、第1取付位置規制部22は、バンド部31が上下方向に沿って挿通する挿通部として形成されている。
そして、第1取付位置規制部22は、前後方向X及び幅方向Yの一方側におけるバンド部31の取付位置を規制するとともに、巻き回し方向Dへのロック部32の移動を規制している。
【0077】
具体的には、第1取付位置規制部22は、図3(a)に示すように、前後方向Xにおけるバンド部31の両側に隣接するように、第1側壁部212の外側面から幅方向Yへ立設された略板状の一対の支持部221と、支持部221の先端を前後方向Xに連結する略板状の抑え部222とで一体形成されている。
【0078】
この一対の支持部221は、図3(a)に示すように、前後方向Xにおいて、挿通孔22aの周面となる面同士の間隔がロック部32の前後方向Xの長さよりも僅かに狭く、第1取付位置規制部22の外面となる面同士の間隔がロック部32の前後方向Xの長さよりも僅かに広くなるように形成されている。
【0079】
一方、巻回位置規制部24は、図3(b)に示すように、前後方向Xに沿った水平断面において、バンド部31が上下方向に沿って挿通する挿通孔24aを、第1側壁部212の外側面とで構成する断面略門型形状に形成されている。
【0080】
換言すると、巻回位置規制部24は、バンド部31が上下方向に沿って挿通する挿通部として形成されている。
そして、巻回位置規制部24は、前後方向X及び幅方向Yの一方側におけるバンド部31の取付位置を規制するとともに、巻き回し方向Dとは逆方向へのロック部32の移動を規制している。
【0081】
具体的には、巻回位置規制部24は、図3(b)に示すように、前後方向Xにおけるバンド部31の両側に隣接するように、第1側壁部212の外側面から幅方向Yへ立設された略板状の一対の支持部241と、支持部241の先端を前後方向Xに連結する略板状の抑え部242とで一体形成されている。
【0082】
さらに、一対の支持部241は、図3(b)に示すように、前後方向Xにおいて、挿通孔24aの周面となる面同士の間隔がロック部32の前後方向Xの長さよりも僅かに狭く、巻回位置規制部24の外面となる面同士の間隔がロック部32の前後方向Xの長さよりも僅かに広くなるように形成されている。
【0083】
このような構成のプロテクタ2に対して、結束バンド3のバンド部31が上方から下方へ向けて第1取付位置規制部22に挿通され、巻き回し方向Dに沿ってプロテクタ本体21に巻き回されたバンド部31が、第2取付位置規制部23に挿通される。
【0084】
さらに、ワイヤーハーネスWHとともにプロテクタ本体21に巻き回し方向Dに沿って巻き回されたバンド部31が、巻回位置規制部24に挿通されるとともに、第1取付位置規制部22と巻回位置規制部24との間で、ロック部32に係止される。
【0085】
このため、ワイヤーハーネスWHをプロテクタ2に結束バンド3で取り付ける実施例1の取付構造は、結束バンド3のロック部32が巻き回し方向Dに移動した場合、ロック部32におけるバンド部31が連接された側が第1取付位置規制部22に当接して、巻き回し方向Dへの移動が規制される。
【0086】
さらに、実施例1の取付構造は、結束バンド3のロック部32が巻き回し方向Dとは逆方向に移動した場合、ロック部32のうち、バンド部31が連接された側に対して反対側が巻回位置規制部24に当接して、巻き回し方向Dとは逆方向への移動が規制される。
これにより、実施例1の取付構造は、ロック部32を所望される配置領域P内に位置させている。
【0087】
以上のように、実施例1の取付構造は、プロテクタ本体21(取付対象物)に沿わせて配置するワイヤーハーネスWH(長尺状体)を、プロテクタ本体21に結束バンド3で結束する構造である。
【0088】
この取付構造の結束バンド3は、ワイヤーハーネスWHの外周及びプロテクタ本体21に巻き回す帯状のバンド部31と、バンド部31の長手方向の基端に連設され、巻き回したバンド部31を一方向から挿通し固定するロック部32とが備えられたものである。
【0089】
さらに、実施例1の取付構造は、プロテクタ本体21に、プロテクタ本体21に対する結束バンド3の取付位置を規制する第1取付位置規制部22と、第1取付位置規制部22と協働して、ロック部32の巻き回し方向Dにおける位置を所望される配置領域P内に規制する巻回位置規制部24とが設けられたものである。
【0090】
また、実施例1のプロテクタ付ワイヤーハーネス1は、上述の取付構造で、ワイヤーハーネスWHがプロテクタ2に取り付けられたものである。
さらにまた、実施例1のプロテクタ2は、上述の結束バンド3の取付位置を規制する第1取付位置規制部22と、第1取付位置規制部22と協働して、ロック部32の巻き回し方向Dにおける位置を所望される配置領域P内に規制する巻回位置規制部24とが設けられたものである。
【0091】
この構成によれば、取付構造、プロテクタ付ワイヤーハーネス1及びプロテクタ2は、取付状態において巻き回し方向Dにおける所望される範囲にロック部32を確実に配置することができる。
【0092】
詳述すると、ワイヤーハーネスWHをプロテクタ本体21に結束バンド3で結束する取付構造において、プロテクタ本体21に沿わせて配置するワイヤーハーネスWHの外周、及びプロテクタ本体21に巻き回した結束バンド3のプロテクタ本体21に対する取付位置を第1取付位置規制部22で規制できるため、取付構造は、プロテクタ本体21に対してワイヤーハーネスWHを結束バンド3でしっかりと取り付けることができる。
【0093】
また、巻回位置規制部24が、第1取付位置規制部22と協働して、結束バンド3のロック部32の巻き回し方向Dにおける位置を所望される配置領域P内に規制するため、取付構造は、ワイヤーハーネスWH及びプロテクタ本体21を結束した結束バンド3のロック部32が、配置領域Pを超えて巻き回し方向Dまたは巻き回し方向Dとは逆方向へ移動することを防止できる。
【0094】
これにより、取付構造は、バンド部31より径外側に突出するロック部32が、周囲に近接して配置された周辺部品と干渉したり、サービス作業時に意図せず接触するなどの不具合が生じることを防止できる。
【0095】
このため、上述の取付構造でワイヤーハーネスWHがプロテクタ2に取り付けられたプロテクタ付ワイヤーハーネス1及びプロテクタ2は、プロテクタ2に対してワイヤーハーネスWHを結束バンド3でしっかりと取り付けられるとともに、所望される配置領域Pにロック部32を確実に配置することができる。
【0096】
また、第1取付位置規制部22を構成する挿通部にバンド部31を挿通して、ワイヤーハーネスWHをプロテクタ本体21に取り付けるため、取付構造は、結束バンド3のプロテクタ本体21に対する取り付け位置を確実に規制することができる。
【0097】
また、巻回位置規制部24を構成する挿通部にバンド部31を挿通し、ロック部32が巻回位置規制部24に当接するように結束バンド3を配置するため、取付構造は、第1取付位置規制部22と巻回位置規制部24とが協働して、巻き回した結束バンド3の巻き回し方向Dにおけるロック部32の位置を所望される配置領域P内に確実に規制することができる。
【0098】
また、実施例1の取付構造は、第1取付位置規制部22によって、ロック部32におけるバンド部31が連接された側が規制され、巻回位置規制部24によって、ロック部32における反対側が規制されたものである。
【0099】
この構成によれば、取付構造は、ワイヤーハーネスWHとプロテクタ本体21とを容易に結束できるとともに、ロック部32の巻き回し方向Dの位置を所望される配置領域P内に確実に規制することができる。
詳述すると、ロック部32におけるバンド部31が連接された側が第1取付位置規制部22で規制されるため、結束バンド3は、巻き回し方向Dにおけるロック部32の移動が規制された状態でバンド部31を巻き回して結束することができる。このため、結束バンド3は、ワイヤーハーネスWHをプロテクタ本体21に容易に、かつ確実に取り付けることができる。
【0100】
さらに、ロック部32のうち、バンド部31が連接された側に対して反対側が巻回位置規制部24で規制されるため、結束バンド3は、巻き回し方向Dとは逆方向へのロック部32の移動を規制することができる。
【0101】
これにより、取付構造は、ワイヤーハーネスWHとプロテクタ2とを容易に結束できるとともに、ロック部32の巻き回し方向Dの位置を所望される配置領域P内に確実に規制することができる。
【0102】
また、長尺状体が、電線を束ねたワイヤーハーネスWHであるため、取付構造は、ワイヤーハーネスWHをプロテクタ本体21に対して結束バンド3で確実に取り付けることができる。
【0103】
また、取付対象物が、ワイヤーハーネスWHを内部に収容するプロテクタ本体21であるため、取付構造は、内部にワイヤーハーネスWHを収容するプロテクタ本体21に対して結束バンド3でワイヤーハーネスWHを確実に取り付けることができる。
【実施例0104】
実施例2の取付構造は、上述の実施例1に対して、第1取付位置規制部及び巻回位置規制部の構造が異なる。このような実施例2の取付構造について、図4及び図5を用いて説明する。
【0105】
なお、図4は実施例2におけるプロテクタ2の要部の外観斜視図を示し、図5は第1取付位置規制部25及び巻回位置規制部26と配置領域Pとの関係を説明する説明図を示している。
また、上述した実施例1と同じ構成は、同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0106】
実施例2のプロテクタ2は、図4に示すように、ワイヤーハーネスWHの配策経路を規制するプロテクタ本体21と、プロテクタ2に対する結束バンド3の取付位置を規制する第1取付位置規制部25、第2取付位置規制部(図示省略)、及び巻回位置規制部26とが設けられている。
【0107】
さらに、プロテクタ2は、図4に示すように、第1取付位置規制部25及び巻回位置規制部26が、プロテクタ本体21に対して着脱自在に構成されている。
より詳しくは、プロテクタ本体21の第1側壁部212には、図4に示すように、上下方向に所定間隔を隔てた位置に、第1取付位置規制部25及び巻回位置規制部26が係合する複数の被係合部21bが開口形成されている。
【0108】
換言すれば、プロテクタ本体21の第1側壁部212には、バンド部31の巻き回し方向Dに沿って複数の被係合部21bが開口形成されている。
なお、被係合部21bは、図5に示すように、第1側壁部212を幅方向Yに貫通して形成されている。
【0109】
また、実施例2の第1取付位置規制部25は、図4に示すように、バンド部31が上下方向に沿って挿通する挿通部251と、プロテクタ本体21の被係合部21bに係合する係合部252とで一体形成されている。
【0110】
具体的には、第1取付位置規制部25の挿通部251は、図4に示すように、実施例1の第1取付位置規制部22における一対の支持部221の基端同士を連結した平面視略矩形の板状であって、バンド部31が挿通する平面視略矩形の挿通孔25aが上下方向に貫通形成されている。
【0111】
一方、第1取付位置規制部25の係合部252は、図4に示すように、挿通部251の第1側壁部212に対向する面から幅方向Yに突出した略柱状体に形状に形成されている。この係合部252は、プロテクタ本体21の被係合部21bに嵌合する大きさに形成されている。
【0112】
また、実施例2の巻回位置規制部26は、図4に示すように、バンド部31が上下方向に沿って挿通する挿通部261と、プロテクタ本体21の被係合部21bに係合する係合部262とで一体形成されている。
【0113】
具体的には、巻回位置規制部26の挿通部261は、実施例1の巻回位置規制部24における一対の支持部241の基端同士を連結した平面視略矩形の板状であって、バンド部31が挿通する平面視略矩形の挿通孔26aが上下方向に貫通形成されている。
【0114】
一方、巻回位置規制部26の係合部262は、図4に示すように、挿通部261の第1側壁部212に対向する面から幅方向Yに突出した略柱状体に形状に形成されている。この係合部262は、プロテクタ本体21の被係合部21bに嵌合する大きさに形成されている。
【0115】
そして、プロテクタ2は、複数の被係合部21bのうち、配置領域Pの範囲、及び配置領域Pの位置に応じた適切な被係合部21bに、第1取付位置規制部25及び巻回位置規制部26を係合している。
【0116】
一例として所望される配置領域Pが、上から一つ目の被係合部21bと上から四つ目の被係合部21bとの間の場合、プロテクタ2は、図5(a)に示すように、第1取付位置規制部25を上から四つ目の被係合部21bに取付け、巻回位置規制部26を上から一つ目の被係合部21bに取付ける。
【0117】
また別の一例として、所望される配置領域Pが、上から二つ目の被係合部21bと上から五つ目の被係合部21bとの間の場合、プロテクタ2は、図5(b)に示すように、第1取付位置規制部25を上から五つ目の被係合部21bに取付け、巻回位置規制部26を上から二つ目の被係合部21bに取付ける。
【0118】
さらにまた別の一例として、所望される配置領域Pが、上から二つ目の被係合部21bと上から四つ目の被係合部21bとの間の場合、プロテクタ2は、図5(c)に示すように、第1取付位置規制部25を上から四つ目の被係合部21bに取付け、巻回位置規制部26を上から二つ目の被係合部21bに取付ける。
【0119】
このような構成により、ワイヤーハーネスWHをプロテクタ2に結束バンド3で取り付ける実施例2の取付構造は、巻き回し方向における第1取付位置規制部25及び巻回位置規制部26の位置を、所望される配置領域Pの範囲や位置に応じて適宜に変更可能にしている。
【0120】
以上のように、実施例2の取付構造は、プロテクタ本体21に、プロテクタ本体21に対する結束バンド3の取付位置を規制する第1取付位置規制部25と、第1取付位置規制部25と協働して、ロック部32の巻き回し方向Dにおける位置を所望される配置領域P内に規制する巻回位置規制部26とが設けられたものである。
【0121】
このため、実施例2の取付構造、プロテクタ付ワイヤーハーネス1及びプロテクタ2は、実施例1と同様に、所望される配置領域Pにロック部32を確実に配置することができる。
【0122】
さらに、巻回位置規制部26は、プロテクタ本体21と別体構成されるとともに、プロテクタ本体21に設けた被係合部21bに係合する係合部262が設けられたものである。そして、実施例2の取付構造は、プロテクタ本体21に、巻き回し方向Dに沿って、被係合部21bが複数設けられたものである。
【0123】
この構成によれば、複数の被係合部21bのうち、1つの被係合部21bに係合部262を係合させて巻回位置規制部26を取付けることで、取付構造は、様々なサイズのロック部32や、様々なサイズの配置領域Pに対応することができる。
【0124】
加えて、第1取付位置規制部25をプロテクタ本体21とは別体で構成した場合、取付構造は、第1取付位置規制部25及び巻回位置規制部26を取付ける被係合部21bの組合せによって、様々な位置及び様々な大きさの配置領域Pに対応することができる。このため、取付構造は、プロテクタ本体21の共通化を図ることができる。
【0125】
また、第1取付位置規制部25は、プロテクタ本体21と別体構成されるとともに、プロテクタ本体21に設けた被係合部21bに係合する係合部252が設けられたものである。そして、実施例2の取付構造は、プロテクタ本体21に、巻き回し方向Dに沿って、被係合部21bが複数設けられたものである。
【0126】
この構成によれば、複数の被係合部21bのうち、1つの被係合部21bに係合部252を係合させて第1取付位置規制部25を取付けることで、取付構造は、様々なサイズのロック部32や、様々なサイズの配置領域Pに対応することができる。このため、取付構造は、プロテクタ本体21の共通化を図ることができる。
【0127】
さらに、例えばワイヤーハーネスWHのサイズに応じた適切な位置の被係合部21bに第1取付位置規制部25を係合させることで、取付構造は、ワイヤーハーネスWHをプロテクタ2にしっかりと取付けることができる。
【実施例0128】
実施例3の取付構造は、上述の実施例1に対して、巻回位置規制部の形状が異なる。このような実施例3の取付構造について、図6及び図7を用いて説明する。
なお、図6は実施例3のプロテクタ付ワイヤーハーネス1の外観斜視図を示し、図7は巻回位置規制部27の側面図を示している。
また、上述した実施例1と同じ構成は、同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0129】
実施例3のプロテクタ付ワイヤーハーネス1は、実施例1と同様に、複数の電線を束ねたワイヤーハーネスWHと、ワイヤーハーネスWHを内部に収容するプロテクタ2と、ワイヤーハーネスWHをプロテクタ2に結束する結束バンド3とを備えている。
【0130】
そして、実施例3のプロテクタ2は、図6に示すように、ワイヤーハーネスWHの配策経路を規制するプロテクタ本体21と、プロテクタ本体21に対する結束バンド3の取付位置を規制する第1取付位置規制部22、第2取付位置規制部23、及び巻回位置規制部27とが設けられている。
【0131】
なお、実施例3では、第1側壁部212の外側面において、上端から下方へ向けた所定範囲を、結束バンド3のロック部32が配置される配置領域Pとして設定している。
【0132】
実施例3の巻回位置規制部27は、図6及び図7に示すように、第1側壁部212の上端面から上方へ向けて突出するように設けられている。この巻回位置規制部27は、第1取付位置規制部22と協働して、バンド部31の巻き回し方向Dにおけるロック部32の位置を所望される配置領域P内に規制している。
【0133】
具体的には、巻回位置規制部27は、配置領域Pの上端に沿って配置され、前後方向Xにおけるバンド部31の取付位置を規制するとともに、巻き回し方向Dとは逆方向へのロック部32の移動を規制している。
【0134】
より詳しくは、巻回位置規制部27は、図6及び図7に示すように、前後方向Xにおけるバンド部31の両側に隣接するように、第1側壁部212の上端面から上方へ向けて略平板状に立設された一対の突出部で構成されている。
【0135】
この巻回位置規制部27は、図7に示すように、前後方向Xにおいて、他方の突出部に対向する主面同士の間隔がロック部32の前後方向Xの長さよりも僅かに狭く、突出部における他方の主面同士の間隔がロック部32の前後方向Xの長さよりも僅かに広くなるように形成されている。
【0136】
このような構成により、ワイヤーハーネスWHをプロテクタ2に結束バンド3で取り付ける実施例3の取付構造は、結束バンド3のロック部32が巻き回し方向D、または巻き回し方向Dとは逆方向に移動した際、第1取付位置規制部22または巻回位置規制部27にロック部32を当接可能にしている。
【0137】
以上のように、実施例3の取付構造は、プロテクタ本体21に、プロテクタ本体21に対する結束バンド3の取付位置を規制する第1取付位置規制部22と、第1取付位置規制部22と協働して、ロック部32の巻き回し方向Dにおける位置を所望される配置領域P内に規制する巻回位置規制部27とが設けられたものである。
【0138】
このため、実施例3の取付構造、プロテクタ付ワイヤーハーネス1及びプロテクタ2は、実施例1と同様に、所望される配置領域Pにロック部32を確実に配置することができる。
【0139】
さらに、巻回位置規制部27は、前後方向Xにおけるバンド部31の両側に、プロテクタ本体21から突出して配置され、第1取付位置規制部22と協働して、ロック部32の巻き回し方向Dの位置を規制する一対の突出部である。
【0140】
この構成によれば、巻回位置規制部27を構成する一対の突出部にロック部32が当接するように結束バンド3を配置することで、取付構造は、第1取付位置規制部22と巻回位置規制部27とが協働して、巻き回した結束バンド3の巻き回し方向Dにおけるロック部32の位置を容易に規制することができる。
【実施例0141】
実施例4の取付構造は、上述した実施例1に対して、第1取付位置規制部及び巻回位置規制部の形状が異なる。このような実施例4の取付構造について、図8及び図9を用いて説明する。
なお、図8は実施例4のプロテクタ付ワイヤーハーネス1の外観斜視図を示している。
【0142】
さらに、図9は第1取付位置規制部28及び巻回位置規制部29を説明する説明図であり、図9(a)は前後方向Xに沿った水平断面における第1取付位置規制部28の断面図を示し、図9(b)は前後方向Xに沿った水平断面における巻回位置規制部29の断面図を示している。
また、上述した実施例1と同じ構成は、同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0143】
実施例4のプロテクタ付ワイヤーハーネス1は、実施例1と同様に、複数の電線を束ねたワイヤーハーネスWHと、ワイヤーハーネスWHを内部に収容するプロテクタ2と、ワイヤーハーネスWHをプロテクタ2に結束する結束バンド3とを備えている。
【0144】
そして、実施例4のプロテクタ2は、図8に示すように、ワイヤーハーネスWHの配策経路を規制するプロテクタ本体21と、プロテクタ本体21に対する結束バンド3の取付位置を規制する第1取付位置規制部28、第2取付位置規制部23、及び巻回位置規制部29とが設けられている。
【0145】
実施例4の第1取付位置規制部28は、図8に示すように、第1側壁部212の上端から下方へ所定間隔を隔てた位置(配置領域Pの下端)において、第1側壁部212の外側面から幅方向Yの一方側へ突出するように設けられている。
この第1取付位置規制部28は、前後方向Xの一方側及び幅方向Yの一方側におけるバンド部31の取付位置を規制するとともに、巻き回し方向Dへのロック部32の移動を規制している。
【0146】
具体的には、第1取付位置規制部28は、図9(a)に示すように、前後方向Xにおけるバンド部31の一方側に隣接するように、第1側壁部212の外側面から幅方向Yへ立設された略板状の支持部281と、支持部281の先端から前後方向Xの他方へ延設された略板状の抑え部282とで断面略L字状に形成されている。
この第1取付位置規制部28は、図9(a)に示すように、ロック部32よりも僅かに長い前後方向Xの長さ、かつロック部32よりも短い幅方向Yの長さに形成されている。
【0147】
また、実施例4の巻回位置規制部29は、図8に示すように、第1側壁部212の上端(配置領域Pの上端)において、第1側壁部212の外側面から幅方向Yの一方側へ突出するように設けられている。この巻回位置規制部29は、第1取付位置規制部28と協働して、バンド部31の巻き回し方向Dにおけるロック部32の位置を所望される配置領域P内に規制している。
【0148】
具体的には、巻回位置規制部29は、図9(b)に示すように、前後方向Xにおけるバンド部31の他方側に隣接するように、第1側壁部212の外側面から幅方向Yへ立設された略板状の支持部291と、支持部291の先端から前後方向Xの一方側へ延設された略板状の抑え部292とで断面略L字状に形成されている。
この巻回位置規制部29は、図9(b)に示すように、ロック部32よりも僅かに長い前後方向Xの長さ、かつロック部32よりも短い幅方向Yの長さに形成されている。
【0149】
このような構成により、ワイヤーハーネスWHをプロテクタ2に結束バンド3で取り付ける実施例4の取付構造は、結束バンド3のロック部32が巻き回し方向D、または巻き回し方向Dとは逆方向に移動した際、第1取付位置規制部28または巻回位置規制部29にロック部32を当接可能にしている。
【0150】
以上のように、実施例4の取付構造は、プロテクタ本体21に、プロテクタ本体21に対する結束バンド3の取付位置を規制する第1取付位置規制部28と、第1取付位置規制部28と協働して、ロック部32の巻き回し方向Dにおける位置を所望される配置領域P内に規制する巻回位置規制部29とが設けられたものである。
【0151】
このため、実施例4の取付構造、プロテクタ付ワイヤーハーネス1及びプロテクタ2は、実施例1と同様に、所望される配置領域Pにロック部32を確実に配置することができる。
【0152】
さらに、第1取付位置規制部28は、前後方向Xにおけるバンド部31の一方側にプロテクタ本体21から突出して配置され、前後方向Xの一方側におけるバンド部31の位置を規制する支持部281と、支持部281から前後方向Xの他方側に向かって延設され、バンド部31のプロテクタ本体21からの離間を規制する抑え部282とで形成されたものである。
【0153】
この構成により、プロテクタ本体21から突出した支持部281と、支持部281から前後方向Xの他方側へ延設した抑え部282とにより、取付構造は、結束バンド3のバンド部31を、前後方向Xの他方側から抑え部282とプロテクタ本体21との間に配置することができる。
このため、取付構造は、例えば挿通部にバンド部31を挿通する場合に比べて、ワイヤーハーネスWH及びプロテクタ本体21に結束バンド3を容易に取付けることができる。
【0154】
さらに、結束バンド3でワイヤーハーネスWHをプロテクタ本体21に結束した状態において、取付構造は、例えば一対の突出部の間にバンド部31を配置する場合に比べて、プロテクタ本体21に対する結束バンド3の取付位置を確実に規制することができる。
【0155】
また、巻回位置規制部29は、前後方向Xにおけるバンド部31の他方側にプロテクタ本体21から突出して配置された支持部291と、支持部291から前後方向Xの一方に向かって延設され、バンド部31のプロテクタ本体21からの離間を規制する抑え部292とで形成されたものである。
【0156】
この構成によれば、取付構造は、前後方向Xの一方側に配置された第1取付位置規制部28の支持部291と、前後方向Xの他方側に配置された巻回位置規制部29の支持部291とが協働して、プロテクタ本体21に対する結束バンド3の取付位置を簡単に規制することができる。
【0157】
さらに、第1取付位置規制部28の抑え部282と巻回位置規制部29の抑え部292とによって、取付構造は、ロック部32の巻き回し方向Dにおける位置を所望される配置領域P内に容易に規制することができる。
【実施例0158】
実施例5の取付構造は、上述の実施例1に対して、プロテクタの形状が異なる。このような実施例5の取付構造について、図10及び図11を用いて説明する。
なお、図10は実施例5のプロテクタ付ワイヤーハーネス4の外観斜視図を示し、図11は実施例5の取付構造における要部の断面図を示している。
また、上述した実施例1と同じ構成は、同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0159】
実施例5のプロテクタ付ワイヤーハーネス4は、図10に示すように、複数の電線(図示省略)を束ねたワイヤーハーネスWHと、ワイヤーハーネスWHを内部に収容するプロテクタ5と、ワイヤーハーネスWHをプロテクタ5に結束する結束バンド3とを備えている。
【0160】
詳述すると、実施例5のプロテクタ5は、図10に示すように、内部に収容したワイヤーハーネスWHの配策経路を規制するプロテクタ本体51と、プロテクタ本体51に対する結束バンド3の取付位置を規制する第1取付位置規制部52、第2取付位置規制部(図示省略)、及び巻回位置規制部53とが設けられている。
【0161】
プロテクタ5のプロテクタ本体51は、図10に示すように、上下方向に厚みを有する天面部511と、天面部511の幅方向Yの一方側(図中の右側)に垂設した第1側壁部512と、天面部511の幅方向Yの他方側(図中の左側)に垂設した第2側壁部513とを備えている。
【0162】
このプロテクタ本体51は、図10及び図11に示すように、第1側壁部512がワイヤーハーネスWHの直径よりも僅かに短い上下方向の長さを有する略平板状に形成され、第2側壁部513が第1側壁部512よりも短い上下方向の長さを有する略平板状に形成されている。
【0163】
さらに、プロテクタ本体51は、天面部511の上面と第1側壁部512の外側面とで、断面略直角な角部51aを構成するように、天面部511及び第1側壁部512が形成されている。
なお、実施例5の取付構造では、図11に示すように、第1側壁部512の外側面において、角部51aに沿った上端近傍から下方へ向けた所定範囲を、結束バンド3のロック部32が配置される配置領域Pとしている。
【0164】
また、プロテクタ5の第1取付位置規制部52は、図10及び図11に示すように、第1側壁部512の上端から下方へ所定間隔を隔てた位置(配置領域Pの下端)において、第1側壁部512の外側面から幅方向Yの一方側へ突出するように設けられている。この第1取付位置規制部52は、第2取付位置規制部と協働して、前後方向Xにおける結束バンド3の取付位置を規制している。
【0165】
具体的には、第1取付位置規制部52は、前後方向X及び幅方向Yの一方側におけるバンド部31の取付位置を規制するとともに、巻き回し方向Dへのロック部32の移動を規制している。
より詳しくは、第1取付位置規制部52は、図10及び図11に示すように、バンド部31が上下方向に沿って挿通する挿通孔52aを、第1側壁部512の外側面とで構成する断面略門型形状に形成されている。
【0166】
この第1取付位置規制部52は、実施例1と同様に、前後方向Xで対向する挿通孔52aの周面同士の間隔がロック部32の前後方向Xの長さよりも僅かに狭く、前後方向Xで対向する第1取付位置規制部52の外面同士の間隔がロック部32の前後方向Xの長さよりも僅かに広くなるように形成されている。
【0167】
また、プロテクタ5の第2取付位置規制部は、詳細な図示を省略するが、第2側壁部513の下端において、第2側壁部513の外側面から幅方向Yの他方側へ突出するように設けられている。この第2取付位置規制部は、第1取付位置規制部52と協働して、前後方向Xにおける結束バンド3の取付位置を規制している。
【0168】
また、プロテクタ5の巻回位置規制部53は、図10及び図11に示すように、配置領域Pの上端において、配置領域Pに沿った天面部511の一端から上方へ突出するように設けられている。この巻回位置規制部53は、第1取付位置規制部52と協働して、バンド部31の巻き回し方向Dにおけるロック部32の位置を所望される配置領域P内に規制している。
【0169】
具体的には、巻回位置規制部53は、前後方向X及び上下方向におけるバンド部31の取付位置を規制するとともに、巻き回し方向Dとは逆方向へのロック部32の移動を規制している。
【0170】
より詳しくは、巻回位置規制部53は、図10及び図11に示すように、バンド部31が幅方向Yに沿って挿通する挿通孔53aを、天面部511の上面とで構成する断面略門型形状に形成されている。
【0171】
この巻回位置規制部53は、実施例1と同様に、前後方向Xで対向する挿通孔53aの周面同士の間隔がロック部32の前後方向Xの長さよりも僅かに狭く、前後方向Xで対向する巻回位置規制部53の外面同士の間隔がロック部32の前後方向Xの長さよりも僅かに広くなるように形成されている。
【0172】
このような構成により、ワイヤーハーネスWHをプロテクタ5に結束バンド3で取り付ける実施例5の取付構造は、結束バンド3のロック部32が巻き回し方向D、または巻き回し方向Dとは逆方向に移動した際、第1取付位置規制部52または巻回位置規制部53にロック部32を当接可能にしている。
【0173】
以上のように、実施例5の取付構造は、プロテクタ本体51に、プロテクタ本体51に対する結束バンド3の取付位置を規制する第1取付位置規制部52と、第1取付位置規制部52と協働して、ロック部32の巻き回し方向Dにおける位置を所望される配置領域P内に規制する巻回位置規制部53とが設けられたものである。
【0174】
このため、実施例5の取付構造、プロテクタ付ワイヤーハーネス4及びプロテクタ5は、実施例1と同様に、所望される配置領域Pにロック部32を確実に配置することができる。
【0175】
さらに、結束バンド3は、プロテクタ本体51において連続する二面(天面部511及び第1側壁部512)を跨いで巻き回されたものである。
加えて、実施例5の取付構造は、連続する二面の一方の面(第1側壁部512)において、二面で構成する角部51aに沿ってロック部32の少なくとも一部を配置する配置領域Pが設定されるとともに、配置領域Pに沿って第1取付位置規制部52が配置されたものである。
そして、巻回位置規制部53は、他方の面(天面部511)において、角部51aに沿って配置されたものである。
【0176】
この構成によれば、一方の面に設けた第1取付位置規制部52と他方の面に設けた巻回位置規制部53とが協働することで、取付構造は、ロック部32の巻き回し方向Dの位置を、一方の面に設定された配置領域P内に規制することができる。
【実施例0177】
実施例6の取付構造は、上述した実施例5に対して、第1取付位置規制部及び巻回位置規制部の構成が異なる。このような実施例6の取付構造について、図12及び図13を用いて説明する。
なお、図12は実施例6のプロテクタ付ワイヤーハーネス4の外観斜視図を示し、図13は実施例6の取付構造における要部の断面図を示している。
また、上述した実施例5と同じ構成は、同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0178】
実施例6のプロテクタ付ワイヤーハーネス4は、図12に示すように、複数の電線(図示省略)を束ねたワイヤーハーネスWHと、ワイヤーハーネスWHを内部に収容するプロテクタ5と、ワイヤーハーネスWHをプロテクタ5に結束する結束バンド3とを備えている。
【0179】
詳述すると、実施例6のプロテクタ5は、図12に示すように、ワイヤーハーネスWHの配策経路を規制するプロテクタ本体51と、プロテクタ本体51に対する結束バンド3の取付位置を規制する第1取付位置規制部54及び第2取付位置規制部(図示省略)が設けられている。
【0180】
なお、実施例6では、図13に示すように、第1側壁部512の外側面において、結束バンド3のロック部32の一部を当接させて固定する上端近傍の範囲を、結束バンド3のロック部32が配置される配置領域Pとして設定している。つまり、実施例6の配置領域Pは、実施例1から実施例5の配置領域Pに比べて、巻き回し方向Dまたは巻き回し方向Dとは逆方向へのロック部32の移動を許容しない範囲に設定されている。
【0181】
実施例6の第1取付位置規制部54は、図12及び図13に示すように、角部51aに沿った第1側壁部512の上端近傍(配置領域Pの下端)に、配置領域Pに配置した結束バンド3のロック部32に当接するように配置されている。
【0182】
この第1取付位置規制部54は、実施例5の第1取付位置規制部52と略同じ形状で、結束バンド3のバンド部31を上下方向に挿通する挿通孔52aを有する形状に形成されている。このため、実施例6では、第1取付位置規制部54の詳細な説明を省略する。
【0183】
また、実施例6の結束バンド3は、図13に示すように、ロック部32の挿通孔(符号省略)が天面部511の上面よりも上方に位置するとともに、バンド部31の主面に連続するロック部32の主面の一部が、プロテクタ5の第1側壁部512の上端近傍に幅方向Yで当接するように取付けている。
【0184】
このため、実施例6の取付構造は、巻き回し方向Dとは逆方向へのロック部32の移動が、天面部511の上面と第1側壁部512の外側面とがなす角部51aによって規制される。つまり、実施例6の取付構造は、巻回位置規制部をプロテクタ本体51の角部51aで構成している。
【0185】
以上のように、実施例6の取付構造は、プロテクタ本体51に、プロテクタ本体51に対する結束バンド3の取付位置を規制する第1取付位置規制部54と、第1取付位置規制部54と協働して、ロック部32の巻き回し方向Dにおける位置を所望される配置領域P内に規制する巻回位置規制部(角部21a)とが設けられたものである。
【0186】
このため、実施例6の取付構造、プロテクタ付ワイヤーハーネス4及びプロテクタ5は、実施例1と同様に、所望される配置領域Pにロック部32を確実に配置することができる。
【0187】
さらに、結束バンド3は、プロテクタ本体51において連続する二面(天面部511及び第1側壁部512)を跨いで巻き回したものである。
加えて、実施例6の取付構造は、連続する二面の一方の面(第1側壁部512)において、二面で構成する角部51aに沿ってロック部32の少なくとも一部を配置する配置領域Pが設定されるとともに、配置領域Pに沿って第1取付位置規制部54が配置されたものである。
そして、巻回位置規制部は、配置領域Pに配置されたロック部32が当接する角部51aである。
【0188】
この構成によれば、一方の面に設けた第1取付位置規制部54と、巻回位置規制部を構成する角部51aとが協働することで、取付構造は、ロック部32の巻き回し方向Dの位置を、一方の面に設定された配置領域P内に規制することができる。
【0189】
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の取付対象物は、実施形態のプロテクタ本体21,51に対応し、
以下同様に、
長尺状体は、ワイヤーハーネスWHに対応し、
取付位置規制部は、第1取付位置規制部22,25,28,52,54に対応し、
所定範囲は、配置領域Pに対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
【0190】
具体的には、上述の実施形態において、ワイヤーハーネスWHを用いて説明したが、これに限定せず、取付対象物に沿わせて配置する長尺状体であれば、1本の電線、あるいは光ファイバーケーブルなどのケーブルなどであってもよい。
【0191】
また、ワイヤーハーネスWHが沿って配置されるプロテクタ本体21,51としたが、これに限定せず、ワイヤーハーネスWHなどの長尺状体が結束バンド3で結束される取付対象物であれば、端子台、リレーボックス、電気接続箱、基板、筐体などであってもよい。
【0192】
また、底面部211または天面部511と、第1側壁部212,512及び第2側壁部213,513とを有する開断面形状のプロテクタ本体21,51としたが、これに限定せず、例えば閉断面形状のプロテクタ本体、あるいは分割構成されたプロテクタ本体など適宜の構成であってもよい。
【0193】
また、配置領域Pをプロテクタ本体21,51の第1側壁部212,512の上部に設定したが、これに限定せず、配置領域Pはプロテクタ本体の適宜の部位に設定してもよい。例えば実施例1において配置領域Pを底面部211に設定してもよい。この場合、第1取付位置規制部及び巻回位置規制部は、配置領域Pを設定した部位において、配置領域Pに沿って配置する。
【0194】
また、第1取付位置規制部22,25,28,52,54は、上述した実施形態に限定しない。
例えば実施例3の巻回位置規制部27のように、第1取付位置規制部は、前後方向Xにおけるバンド部31の両側に、プロテクタ本体21から突出して配置され、前後方向Xにおけるバンド部31の取付位置を規制する一対の突出部であってもよい。
【0195】
この構成によれば、突出部同士の間に結束バンド3のバンド部31が配置されるため、取付構造は、例えば挿通部にバンド部31を挿通する場合に比べて、ワイヤーハーネスWH及びプロテクタ本体21に結束バンド3を容易に取付けることができる。このため、取付構造は、簡素な構成の第1取付位置規制部で、プロテクタ本体21に対する結束バンド3の取付位置を規制することができる。
【0196】
また、実施例2において、第1取付位置規制部25及び巻回位置規制部26を、プロテクタ本体21とは別体で構成したが、これに限定せず、第1取付位置規制部または巻回位置規制部のいずれか一方を、プロテクタ本体とは別体で構成してもよい。
【0197】
また、実施例3において、一対の突出部で構成された巻回位置規制部27としたが、これに限定せず、巻回位置規制部が、前後方向Xにおけるバンド部31の一方側で、プロテクタ本体21から突出して配置された1つの突出部で構成されてもよい。
【0198】
また、実施例4において、巻回位置規制部29が、前後方向Xにおけるバンド部31の他方側に隣接して形成された構成としたが、これに限定せず、巻回位置規制部が、前後方向Xにおけるバンド部31の一方側に隣接して形成された構成であってもよい。
【0199】
具体的には、巻回位置規制部は、前後方向Xにおけるバンド部31の一方側にプロテクタ本体21から突出して配置された支持部と、支持部から前後方向Xの他方側に向かって延設され、バンド部31のプロテクタ本体21からの離間を規制する抑え部とで形成されてもよい。
【0200】
この構成によれば、プロテクタ本体21から突出した支持部と、支持部から前後方向Xの他方側へ延設した抑え部により、取付構造は、結束バンド3のバンド部31を、前後方向Xの他方側から抑え部222とプロテクタ本体21との間に配置することができる。
【0201】
さらに、抑え部にロック部32が当接するように結束バンド3を配置することで、取付構造は、第1取付位置規制部22と巻回位置規制部とが協働して、巻き回した結束バンド3の巻き回し方向Dにおけるロック部32の位置を所望される配置領域P内に容易かつ確実に規制することができる。
【0202】
また、実施例4において、断面略L字状の第1取付位置規制部28としたが、これに限定せず、断面略L字状の第1取付位置規制部28に替えて、実施例1の第1取付位置規制部22としてもよい。
【0203】
また、バンド部31が上下方向に沿って挿通する挿通孔をプロテクタ本体21,51とで構成する第1取付位置規制部22,28,52,54及び巻回位置規制部24,53としたが、これに限定しない。
【0204】
例えば第1取付位置規制部及び巻回位置規制部のうち、いずれか一方または両方を、プロテクタ本体21の第1側壁部212を貫通する貫通孔としてもよい。これにより、取付構造は、上述した実施例と同様の効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0205】
1,4…プロテクタ付ワイヤーハーネス
2,5…プロテクタ
3…結束バンド
21b…被係合部
22,25,28,52,54…第1取付位置規制部
24,26,27,29,53…巻回位置規制部
31…バンド部
32…ロック部
51a…角部
252,262…係合部
281,291…支持部
282,292…抑え部
D…巻き回し方向
P…配置領域
WH…ワイヤーハーネス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13