(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023132055
(43)【公開日】2023-09-22
(54)【発明の名称】作業機
(51)【国際特許分類】
B25F 5/00 20060101AFI20230914BHJP
B25F 5/02 20060101ALI20230914BHJP
B23D 57/02 20060101ALI20230914BHJP
B27B 17/00 20060101ALI20230914BHJP
B27B 17/02 20060101ALI20230914BHJP
【FI】
B25F5/00 A
B25F5/02
B23D57/02
B27B17/00 K
B27B17/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022037157
(22)【出願日】2022-03-10
(71)【出願人】
【識別番号】000137292
【氏名又は名称】株式会社マキタ
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 大介
(72)【発明者】
【氏名】奥見 正義
【テーマコード(参考)】
3C040
3C064
【Fターム(参考)】
3C040AA10
3C040GG26
3C064AA06
3C064AB02
3C064AC02
3C064BA05
3C064BA11
3C064BA18
3C064BB10
3C064BB44
3C064BB71
3C064BB79
3C064BB82
3C064CA03
3C064CA06
3C064CA26
3C064CA55
3C064CA60
3C064CA61
3C064CB04
3C064CB17
3C064CB32
3C064CB36
3C064CB37
3C064CB39
3C064CB63
3C064CB69
3C064CB71
3C064CB77
3C064CB82
3C064CB92
(57)【要約】
【課題】作業機において、バッテリ収容部内に水が浸入することを抑制することができる技術を提供する。
【解決手段】作業機は、作業部と、ファンと、作業部及びファンを駆動させるモータと、ファンとモータとを収容し、バッテリ収容空間を画定するバッテリ収容部を有する本体ハウジングと、バッテリ収容部に収容されるバッテリパックと、を備えている。バッテリ収容部は、本体ハウジングの内側からバッテリ収容空間に空気を吸気する吸気開口部と、バッテリ収容空間から本体ハウジングの内側に空気を排気する排気開口部と、を備えている。バッテリ収容部の吸気開口部には、バッテリ収容部から本体ハウジングの内側に突出する吸気管が接続されている。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業機であって、
作業部と、
ファンと、
前記作業部及び前記ファンを駆動させるモータと、
前記ファンと前記モータとを収容し、バッテリ収容空間を画定するバッテリ収容部を有する本体ハウジングと、
前記バッテリ収容部に収容されるバッテリパックと、を備えており、
前記バッテリ収容部は、前記本体ハウジングの内側から前記バッテリ収容空間に空気を吸気する吸気開口部と、前記バッテリ収容空間から前記本体ハウジングの内側に空気を排気する排気開口部と、を備え、
前記バッテリ収容部の前記吸気開口部には、前記バッテリ収容部から前記本体ハウジングの内側に突出する吸気管が接続されている、作業機。
【請求項2】
前記作業機が載置面に載置されている状態において、前記吸気管の前記吸気開口部とは反対側の端部の開口は、前記載置面に対向している、請求項1に記載の作業機。
【請求項3】
前記吸気管は、前記吸気開口部から第1方向に延びる第1空気路と、前記第1空気路から前記第1方向とは異なる第2方向に延びる第2空気路と、を備えている、請求項1または2に記載の作業機。
【請求項4】
前記バッテリパックは、前記吸気開口部に対向する面に設けられているバッテリ側通気孔を有している、請求項1から3のいずれか一項に記載の作業機。
【請求項5】
前記バッテリ収容部は、バッテリ取付部と、開閉可能なバッテリカバーと、前記バッテリカバーが閉じられている状態において、前記バッテリ取付部と前記バッテリカバーとが当接する箇所に配置されたシール部材と、を備える、請求項1から4のいずれか一項に記載の作業機。
【請求項6】
前記作業機は、チェーンソーである、請求項1から5のいずれか一項に記載の作業機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は、作業機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、作業部と、ファンと、作業部及びファンを駆動させるモータと、ファンとモータとを収容し、バッテリ収容空間を画定するバッテリ収容部を有する本体ハウジングと、バッテリ収容部に収容されるバッテリパックと、を備える作業機が開示されている。バッテリ収容部は、本体ハウジングの内側からバッテリ収容空間に空気を吸気する吸気開口部と、バッテリ収容空間から本体ハウジングの内側に空気を排気する排気開口部と、を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願公開第2012/66916号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の作業機において、本体ハウジングの内部に水が浸入することがある。この場合に、本体ハウジングの内部に浸入した水がバッテリ収容部の外周面(バッテリハウジングの内側の面)に付着することがある。このような状況において、ファンが駆動されると、吸気開口部からバッテリ収容空間内に水が吸い込まれる。バッテリ収容部内に水が浸入すると、バッテリパックに水が付着し得る。
【0005】
本明細書では、作業機において、バッテリ収容部内に水が浸入することを抑制することができる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書が開示する作業機は、作業部と、ファンと、前記作業部及び前記ファンを駆動させるモータと、前記ファンと前記モータとを収容し、バッテリ収容空間を画定するバッテリ収容部を有する本体ハウジングと、前記バッテリ収容部に収容されるバッテリパックと、を備えており、前記バッテリ収容部は、前記本体ハウジングの内側から前記バッテリ収容空間に空気を吸気する吸気開口部と、前記バッテリ収容空間から前記本体ハウジングの内側に空気を排気する排気開口部と、を備え、前記バッテリ収容部の前記吸気開口部には、前記バッテリ収容部から前記本体ハウジングの内側に突出する吸気管が接続されていてもよい。
【0007】
上記の構成によれば、吸気管の吸気開口部とは反対側の端部が、バッテリ収容部の外周面から離れている。このため、バッテリ収容部の外周面に水が付着している状況であっても、吸気管に水が吸い込まれる可能性は低い。従って、バッテリ収容空間内に水が浸入することを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1実施例のチェーンソー2を後方左方上方から見た斜視図である。
【
図2】第1実施例のチェーンソー2を左方から見た左側面図である。
【
図3】第1実施例のチェーンソー2を後方右方上方から見た斜視図である。
【
図4】第1実施例において、バッテリカバー50及びバッテリパック200が取外されている状態のチェーンソー2を後方左方上方から見た斜視図である。
【
図5】第1実施例において、バッテリカバー50及びバッテリパック200が取外されている状態のチェーンソー2を前方右方上方から見た斜視図である。
【
図6】第1実施例におけるチェーンソー2を左方から見た左断面図である。
【
図7】第1実施例におけるチェーンソー2を前方から見た前断面図である。
【
図8】第1実施例におけるチェーンソー2を前方から見た前断面図である。
【
図9】第1実施例のファン110を前方左方上方から見た斜視図である。
【
図10】第1実施例において、カバー部が取外されている状態のファン110を前方左方上方から見た斜視図である。
【
図11】第1実施例におけるファン110を前方から見た前断面図である。
【
図12】第1実施例における内側ハウジング86、ファン110、ダクト130、及び、取付ユニット66を後方左方上方から見た斜視図である。
【
図13】第1実施例におけるチェーンソー2を前方から見た前断面図である。
【
図14】第1実施例における内側ハウジング86、モータユニット82、ダクト130、及び、取付ユニット66を後方右方上方から見た斜視図である。
【
図15】第1実施例におけるバッテリパック200を前方右方下方から見た斜視図である。
【
図16】第2実施例におけるチェーンソー302を前方から見た前断面図である。
【
図17】第3実施例におけるチェーンソー402を前方から見た前断面図である。
【
図18】第3実施例におけるチェーンソー402を前方から見た上断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下では、本発明の代表的かつ非限定的な具体例について、図面を参照して詳細に説明する。この詳細な説明は、本発明の好ましい例を実施するための詳細を当業者に示すことを単純に意図しており、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、以下に開示される追加的な特徴ならびに発明は、さらに改善された作業機、その製造方法及び使用方法を提供するために、他の特徴や発明とは別に、又は共に用いることができる。
【0010】
また、以下の詳細な説明で開示される特徴や工程の組み合わせは、最も広い意味において本発明を実施する際に必須のものではなく、特に本発明の代表的な具体例を説明するためにのみ記載されるものである。さらに、上記及び下記の代表的な具体例の様々な特徴、ならびに、独立及び従属クレームに記載されるものの様々な特徴は、本発明の追加的かつ有用な実施形態を提供するにあたって、ここに記載される具体例のとおりに、あるいは列挙された順番のとおりに組合せなければならないものではない。
【0011】
本明細書及び/又は特許請求の範囲に記載された全ての特徴は、実施例及び/又はクレームに記載された特徴の構成とは別に、出願当初の開示ならびにクレームされた特定事項に対する限定として、個別に、かつ互いに独立して開示されることを意図するものである。さらに、全ての数値範囲及びグループ又は集団に関する記載は、出願当初の開示ならびにクレームされた特定事項に対する限定として、それらの中間の構成を開示する意図を持ってなされている。
【0012】
1つまたはそれ以上の実施形態において、作業部と、ファンと、前記作業部及び前記ファンを駆動させるモータと、前記ファンと前記モータとを収容し、バッテリ収容空間を画定するバッテリ収容部を有する本体ハウジングと、前記バッテリ収容部に収容されるバッテリパックと、を備えており、前記バッテリ収容部は、前記本体ハウジングの内側から前記バッテリ収容空間に空気を吸気する吸気開口部と、前記バッテリ収容空間から前記本体ハウジングの内側に空気を排気する排気開口部と、を備え、前記バッテリ収容部の前記吸気開口部には、前記バッテリ収容部から前記本体ハウジングの内側に突出する吸気管が接続されていてもよい。
【0013】
1つまたはそれ以上の実施形態において、前記作業機が載置面に載置されている状態において、前記吸気管の前記吸気開口部とは反対側の端部の開口は、前記載置面に対向していてもよい。
【0014】
上記の構成によれば、吸気管の吸気開口部とは反対側の端部近傍の水は、下方に流れ落ちていく。このため、吸気管の吸気開口部とは反対側の端部の開口から水が吸い込まれることを抑制することができる。従って、バッテリ収容空間内に水が浸入することを抑制することができる。
【0015】
1つまたはそれ以上の実施形態において、前記吸気管は、前記吸気開口部から第1方向に延びる第1空気路と、前記第1空気路から前記第1方向とは異なる第2方向に延びる第2空気路と、を備えてもよい。
【0016】
上記の構成によれば、吸気管に水が吸い込まれた場合であっても、第1空気路と第2空気路との接続部、即ち、水の流れが変化する部分に、水がとどまる。従って、吸気管に水が吸い込まれた場合であっても、バッテリ収容空間内に水が浸入することを抑制することができる。
【0017】
1つまたはそれ以上の実施形態において、前記バッテリパックは、前記吸気開口部に対向する面に設けられているバッテリ側通気孔を有していてもよい。
【0018】
上記の構成によれば、バッテリ収容部の吸気開口部からバッテリパックに空気が流れやすくなる。従って、バッテリパックの冷却性能を向上させることができる。
【0019】
1つまたはそれ以上の実施形態において、バッテリ収容部は、バッテリ取付部と、開閉可能なバッテリカバーと、前記バッテリカバーが閉じられている状態において、前記バッテリ取付部と前記バッテリカバーとが当接する箇所に配置されたシール部材と、を備えてもよい。
【0020】
本体ハウジングの外表面に水が付着する可能性がある。本体ハウジングの外周面に水が付着しており、かつ、バッテリカバーが閉じられている状態において、ファンが駆動されると、本体ハウジングの外周面に付着している水が、バッテリ取付部とバッテリカバーとの間等の微小な隙間を通って、バッテリ収容部内に吸込まれ得る。上記の構成によると、バッテリ収容部の外周面に付着している水、及び、本体ハウジングの外周面に付着している水が、バッテリ収容空間内に浸入することを抑制することができる。
【0021】
1つまたはそれ以上の実施形態において、前記作業機は、チェーンソーであってもよい。
【0022】
チェーンソーは、雨が降っている場所等、本体ハウジングに水が付着する可能性がある環境で使用されることがある。このため、本体ハウジングの内部に浸入しても、バッテリ収容空間内に水が浸入することを抑制することが必要となる。上記の構成によると、バッテリ収容空間内に水が浸入することを抑制することができ、有用である。
【0023】
(第1実施例)
図1に示すように、チェーンソー2は、本体部4と、ガイドバー6と、ソーチェーン8と、を備えている。ガイドバー6は、本体部4から前方に向けて突出するように本体部4に取り付けられた、細長い板状の部材である。ガイドバー6は、例えば鉄等の金属材料からなる。ソーチェーン8は、相互に連結された複数のカッタを備えており、ガイドバー6の周縁に沿って取り付けられている。以下の説明では、
図2に示すように、チェーンソー2を地面等の水平な載置面Sに載置した時に、載置面Sに直交する方向を、チェーンソー2の上下方向といい、載置面Sにガイドバー6の長手方向を投影した方向を、チェーンソー2の前後方向といい、チェーンソー2の上下方向および前後方向に直交する方向を、チェーンソー2の左右方向という。
【0024】
図1に示すように、本体部4は、本体ハウジング10と、前側ハンドガード12と、前側ハンドル14と、スプロケットカバー16(
図3参照)と、バッテリ収容部18と、後側ハンドル20と、後側ハンドガード22と、を備えている。本体ハウジング10は、左側ハウジング24と、右側ハウジング26と、から構成されている。本体ハウジング10は、本体部4の前後方向に長手方向を有する略直方体形状を有する。
【0025】
左側ハウジング24の左面には、左方に突出する前側吸気部30が設けられている。前側吸気部30は、円錐台部32と、平板部34と、を有している。平板部34は、円錐台部32の左端に設けられている。円錐台部32は、左方から右方に向かうにつれて拡径している。円錐台部32には、複数個の外側吸気開口部32aが設けられている。複数個の外側吸気開口部32aは、円錐台部32の円周方向に並んで配置されている。複数個の外側吸気開口部32aのそれぞれは、長孔形状を有しており、円錐台部32の母線が延びる方向に沿う長手方向を有する。
【0026】
前側ハンドル14は、左側ハウジング24(詳細には、前側吸気部30)の前方下部から左方に延びる左側固定部14aと、左側固定部14aの左端から上方に向けて延びる左側把持部14bと、左側把持部14bの上端から右方に向けて延びる上側把持部14cと、上側把持部14cの右端から後方下方に向けて延びる右側把持部14dと、右側把持部14dの下端から下方に向けて延びる右側固定部14e(
図3参照)と、を備えている。左側固定部14aは、左側ハウジング24の前方下部にネジ止め固定されている。
図3に示すように、右側固定部14eは、スプロケットカバー16よりも後側の右側ハウジング26にネジ止め固定されている。前側ハンドガード12は、本体ハウジング10の前方上部に回動可能に支持されている。前側ハンドガード12は、前側ハンドル14よりも前方に設けられている。前側ハンドガード12は、前側ハンドル14の上側把持部14cを把持したユーザの手を保護する。
【0027】
後側ハンドル20は、本体ハウジング10の後面上部から後方下方に向けて延びており、下方に向けて屈曲している。後側ハンドガード22は、本体ハウジング10の後面下部から後方に向けて延びており、後側ハンドル20の下端に接続している。後側ハンドガード22は、後側ハンドル20の直下に配置された第1ガード部22aと、第1ガード部22aから右方に延びる第2ガード部22bと、を備えている。後側ハンドガード22は、後側ハンドル20を把持したユーザの手を保護する。
【0028】
後側ハンドル20の前端近傍の上面には、ユーザがチェーンソー2の電源のオン/オフを切替操作する電源ボタン40が配置されている。後側ハンドル20の前端近傍の下面には、ユーザがソーチェーン8の回転駆動を操作するためのトリガレバー42が配置されている。後側ハンドル20の上面には、ユーザによるトリガレバー42の操作を許可する状態と禁止する状態の間で切り替わるロックレバー44が配置されている。ユーザは、チェーンソー2を使用するときに、右手で後側ハンドル20を把持し、左手で前側ハンドル14を把持して、チェーンソー2を保持する。この状態から、ユーザが後側ハンドル20のロックレバー44を右手の掌で押し下げると、ユーザによるトリガレバー42の操作が許可された状態となる。この状態でユーザがトリガレバー42を右手の人差し指で引き上げることにより、ソーチェーン8が回転駆動する。
【0029】
バッテリ収容部18は、前側ハンドル14と後側ハンドル20との間に設けられている。バッテリ収容部18は、開閉式のバッテリカバー50と、バッテリインターフェース(以下では、「IF」と記載することがある)部52(
図4参照)と、を備えている。
図4に示すように、バッテリIF部52は、IF前面54と、IF右面56と、IF後面58(
図5参照)と、IF左面60(
図5参照)と、IF底面62と、を備えている。IF前面54は、左右方向および上下方向に沿っており、後方を向いて配置されている。IF右面56は、前後方向および上下方向に沿っており、左方を向いて配置されている。IF底面62は、前後方向および左右方向に沿っており、上方を向いて配置されている。
図5に示すように、IF後面58は、左右方向および上下方向に沿っており、前方を向いて配置されている。IF左面60は、前後方向および上下方向に沿っており、右方を向いて配置されている。
【0030】
図4に示すように、IF前面54には、IF側吸気開口部54aが設けられている。
図6に示すように、IF側吸気開口部54aには、吸気管64が接続されている。吸気管64は、例えばゴム材によって形成されている。なお、変形例では、吸気管64は、樹脂などによって形成されていてもよい。吸気管64は、IF側吸気開口部54aから前方に延びる第1空気路64aと、第1流路の前端から屈曲して下方に延びる第2空気路64bと、を備えている。第2空気路64bの端部64cの開口は、鉛直下方に向いている。本実施例では、吸気管64は、チェーンソー2が
図2の状態において、端部64cの開口が鉛直下方に向くように、IF前面54に取付けられている。変形例では、吸気管64は、チェーンソー2の状態に関わらず、端部64cの開口が鉛直下方に向くように、IF側吸気開口部54aに回動可能に取付けられていてもよい。
【0031】
図7に示すように、IF右面56には、右側開口部56aが形成されている。右側開口部56aには、取付ユニット66が設けられている。
図4に示すように、取付ユニット66の前端部には、上下方向に延びる第1前側レール66aが設けられており、後端部には、上下方向に延びる第1後側レール66bが設けられている。取付ユニット66には、5個の機器側端子68が保持されている。5個の機器側端子68は、第1前側レール66aと第1後側レール66bとの間に設けられており、前後方向に並んで配置されている。取付ユニット66の下部には、内側排気孔66cが設けられている。
図7に示すように、取付ユニット66の後面下部には、外側排気孔66dが形成されている。バッテリカバー50とバッテリIF部52とによって、バッテリ収容空間BSが画定される。
図6に示すように、バッテリカバー50が閉じられている状態において、バッテリカバー50とバッテリIF部52とが当接する箇所には、シール部材53が配置されている。このため、バッテリカバー50が閉じられている状態において、バッテリ収容部18内は密閉されている。
【0032】
図6に示すように、本体ハウジング10の後面下部には、後側吸気開口部70が設けられている。後側吸気開口部70は、長孔形状を有しており、左右方向に沿う長手方向を有する。後側吸気開口部70には、スポンジ72が取付けられている。スポンジ72は、本体ハウジング10の内部に空気が入ることを許容しつつ、本体ハウジング10の内部に水、埃が入ることを抑制する。
【0033】
本体ハウジング10の内部の前方には、制御ユニット80と、モータユニット82と、オイルタンク84と、内側ハウジング86と、が配置されている。制御ユニット80、モータユニット82、オイルタンク84は、バッテリ収容部18よりも前方に配置されている。制御ユニット80は、モータユニット82の上方に配置されている。オイルタンク84には、ソーチェーン8を潤滑するための潤滑油が貯留される。本体ハウジング10の内部の前方には、モータユニット82を収容するモータ収容部88が設けられている。モータ収容部88は、左側ハウジング24(
図8参照)、右側ハウジング26、制御ユニット80、オイルタンク84、及び、内側ハウジング86によって画定されている。モータ収容部88の前面には、前側排気開口部88aが形成されている。モータユニット82は、左側ハウジング24にネジ止め固定されている。
【0034】
モータユニット82は、モータカバー90と、モータ92と、を備えている。モータカバー90は、防水構造を有している。
図8に示すように、モータカバー90は、カバー本体部94と、蓋部96と、を備えている。カバー本体部94は、本体側円板部94aと、円筒形状を有する第1円筒部94bと、円筒形状を有する第2円筒部94cと、を有している。本体側円板部94aの中央部には、本体側開口部94eが設けられている。第1円筒部94bは、本体側円板部94aの径方向外側端部から左方向に延びている。第2円筒部94cは、本体側円板部94aの本体側開口部94eの外周端部から右方向に延びている。第1円筒部94bには、径方向外側に延びる複数のフィン94dが設けられている。蓋部96は、蓋側円板部96aを有している。蓋側円板部96aの中央部には、蓋側円開口部96bが設けられている。蓋側円板部96aは、第1円筒部94bの左端部の開口を覆っている。
【0035】
モータ92は、モータカバー90によって防水されている。モータ92は、インナロータ型のDCブラシレスモータである。モータ92は、ステータ100と、ステータ100の内側に配置されているロータ102と、ステータ100およびロータ102の中央を貫通するように配置されており、ロータ102に篏合された出力シャフト104と、を備えている。出力シャフト104は、軸方向Aに沿って延びている。軸方向Aは、左右方向と平行である。出力シャフト104の左端は、モータカバー90の左端よりも左方に位置しており、出力シャフト104の右端は、モータカバー90の右端よりも右方に位置している。即ち、出力シャフト104は、モータカバー90を左右方向に貫通している。モータカバー90において、出力シャフト104が貫通する箇所には、複数個の防水部材90aが設けられている。
【0036】
出力シャフト104の右端には、ウォームギア105及びスプロケット106が固定されている。スプロケット106の左端はウォームギア105に嵌合しており、右端にはブレーキドラム107が設けられている。スプロケット106には、ガイドバー6からソーチェーン8(
図1参照)が架け渡される。モータ92が駆動されると、出力シャフト104とともにスプロケット106が回転し、これによってソーチェーン8がスプロケット106とガイドバー6の周りを回転する。モータ92が駆動されている状態において、ユーザが前側ハンドガード12(
図1参照)を前方に押し倒すと、ブレーキドラム107を介して、出力シャフト104の回動が制動される。
【0037】
出力シャフト104の左端には、ブッシュ108を介して、ファン110が取付けられている。
図9に示すように、ファン110は、いわゆるクローズドファンである。ファン110は、ファン円板部112と、複数枚の羽根部114と、カバー部116と、を備えている。ファン円板部112の中央部には中央開口部112aが設けられている。ファン円板部112は、中央開口部112aの外周端から前方に延びる円筒状のリブ部112bを有している。
図10に示すように、ファン円板部112及び複数枚の羽根部114は、一体的に成形されている。複数の羽根部114は、ファン円板部112から左方に延びている。複数枚の羽根部114は、ファン110を左方から見た場合に、径方向内側の端部が、径方向外側の端部よりも、時計回り方向側に位置する形状を有している。
図9に示すように、カバー部116は、羽根部114の左端に溶着されている。カバー部116の中央部には、カバー側吸気開口部116aが設けられている。カバー側吸気開口部116aの直径は、中央開口部112aの直径よりも大きい。
図11に示すように、ファン円板部112の左面、カバー部116の右面、及び、円周方向において隣り合う2枚の羽根部114によって、複数個の通風路110aが画定される。
図9に示すように、ファン110の円周方向の外周面には、複数個のファン排気開口部110bが画定されている。
【0038】
図12の内側ハウジング86は、右側ハウジング26(
図1参照)にネジ止め固定されている。
図8に示すように、内側ハウジング86の左壁部86aには、内側吸気開口部120と、防水部122と、が設けられている。防水部122は、縮径部122aと、ベルマウス部122bと、を有している。縮径部122aは、右方から左方に向かうにつれて、外径及び内径が縮径している。ベルマウス部122bは、縮径部122aの左端部に設けられている。ベルマウス部122bは、左壁部86aの外周面に沿って右側から左側に流れ、内側吸気開口部120を介して、モータ収容部88に吸込まれる空気の流れを阻害しない形状を有している。ベルマウス部122bによって、内側吸気開口部120が画定されている。ベルマウス部122bには、左壁部86aの外周面から窪んでいる防水溝部124が形成されている。詳細には、防水溝部124は、左壁部86aの外周面から、径方向内側に窪んでいる。防水溝部124の深さD1は、全周にわたって一定である。
【0039】
図13に示すように、内側吸気開口部120は、外側吸気開口部32aよりも、距離L1だけ左方に設けられている。内側吸気開口部120は、円形状を有している。また、内側吸気開口部120は、外側吸気開口部32aよりも内側に設けられている。ここで、「内側吸気開口部120は、外側吸気開口部32aよりも内側に設けられている」は、チェーンソー2の外部から内部に流入する空気が、外側吸気開口部32a、内側吸気開口部120の順に通過することを意味している。
図8に示すように、左右方向において、内側吸気開口部120は、外側吸気開口部32aよりもモータ92から遠い位置に設けられている。
図13に示すように、最上部の外側吸気開口部32aの下端と防水溝部124の上端との間の上下方向の距離L2は、10cm以内である。
【0040】
図6に示すように、本体ハウジング10の内部には、ダクト130が収容されている。
図12に示すように、ダクト130は、ファン側端部132と、取付ユニット側端部134(
図14参照)と、ファン側端部132と取付ユニット側端部134とを接続する流路部136と、を備えている。
図8に示すように、ファン側端部132は、左側ハウジング24の左面と内側ハウジング86の左壁部86aとの間に設けられている。ダクト130のファン側端部132には、ファン側開口部132aが形成されている。ファン側開口部132aは、内側ハウジング86の内側吸気開口部120に対向している。ファン側開口部132aの開口面積は、内側吸気開口部120の開口面積の1/3倍~1/2の範囲の大きさである。
図14に示すように、ダクト130の取付ユニット側端部134は、取付ユニット66の右面の下部に取り付けられている。
図7に示すように、取付ユニット側端部134には、取付ユニット側開口134aが形成されている。
【0041】
図15に示すように、バッテリパック200は、バッテリハウジング202を備えている。バッテリハウジング202には、複数の電池セルC(
図7参照)が収容されている。バッテリハウジング202は、フック204と、バッテリハウジング202の前端部に設けられている第2前側レール206と、バッテリハウジング202の後端部に設けられている第2後側レール208と、を備えている。第2前側レール206、第2後側レール208は、それぞれ、チェーンソー2の第1前側レール66a、第1後側レール66b(
図4参照)に対応する形状を有している。フック204は、係合部204aと、フック操作部204bと、を備えている。フック204は、ばね(図示省略)によってバッテリハウジング202の外側に向けて付勢されている。バッテリパック200がチェーンソー2のバッテリIF部52(
図4参照)に取付けられる際には、フック204の係合部204aがチェーンソー2の取付ユニット66の被係合部66e(
図7参照)に入り込むことで、バッテリパック200がバッテリIF部52に固定される。この状態から、フック操作部204bが押し込まれると、係合部204aが被係合部66eから抜け出す。この状態では、バッテリパック200をバッテリIF部52に対してスライドさせることができ、バッテリパック200をバッテリIF部52(即ちチェーンソー2)から取外すことができる。
【0042】
バッテリハウジング202の右面の下部には、第1バッテリ通気孔202aが形成されている。
図7に示すように、バッテリパック200がチェーンソー2に取り付けられている状態において、第1バッテリ通気孔202aは、取付ユニット66の内側排気孔66cに対向している。
図15に示すように、バッテリハウジング202の前面の左部には、第2バッテリ通気孔202bが形成されている。バッテリパック200がチェーンソー2に取り付けられている状態において、第2バッテリ通気孔202bは、バッテリIF部52のIF前面54のIF側吸気開口部54a(
図4参照)に対向している。
【0043】
続いて、チェーンソー2のモータ92が駆動している場合の空気の流れについて説明する。
図8のモータ92が駆動されると、スプロケット106及びファン110が回転する。本実施例では、ファン110のファン円板部112、羽根部114、及び、カバー部116が一体的に回転する。ファン110が駆動されることによって、本体ハウジング10の外部の空気が、左側ハウジング24の外側吸気開口部32a、及び、内側ハウジング86の内側吸気開口部120を通過して、モータ収容部88に吸込まれる。
図6に示すように、モータ収容部88に流入した空気は、モータカバー90の周りを通過する。これにより、モータカバー90内のモータ92が冷却される。また、モータ収容部88を流れる空気によって、モータ収容部88を画定する制御ユニット80も冷却される。そして、モータ収容部88内の空気は、モータ収容部88の前面の前側排気開口部88aから外部に排気される。
【0044】
また、ファン110が駆動されることによって、ダクト130を介して、バッテリ収容部18内の空気がモータ収容部88内に吸い込まれる。具体的には、
図7に示すように、バッテリ収容部18内の空気は、バッテリパック200の第2バッテリ通気孔202b(
図15参照)、バッテリパック200の第1バッテリ通気孔202a、取付ユニット66の内側排気孔66c、及び、取付ユニット66の外側排気孔66d、及び、ダクト130の取付ユニット側開口134aを通過して、ダクト130に吸込まれる。バッテリパック200内を空気が流れることによって、バッテリパック200内の複数の電池セルCが冷却される。
図8に示すように、ダクト130に流入した空気は、ファン側開口部132a、及び、内側ハウジング86の内側吸気開口部120を通過して、モータ収容部88に吸込まれる。その後の空気の流れは、左側ハウジング24の外側吸気開口部32aから流入した空気の流れと同じである。
【0045】
上述のように、バッテリカバー50が閉じられている状態において、バッテリ収容部18内は密閉されている。このため、モータ92の駆動が継続されると、バッテリ収容部18内は負圧状態となる。この場合、
図6に示すように、本体ハウジング10の内側の空気が、バッテリ収容部18内に吸込まれるようになる。具体的には、本体ハウジング10の内側の空気が、吸気管64及びIF前面54のIF側吸気開口部54aを通過して、バッテリ収容部18内に吸込まれる。
【0046】
また、モータ92の駆動がさらに継続されると、本体ハウジング10内も負圧状態になる。この場合、本体ハウジング10の外部の空気が、本体ハウジング10の後面下部に設けられている後側吸気開口部70から本体ハウジング10に吸込まれるようになる。後側吸気開口部70を通過して、本体ハウジング10内に流入した空気は、前側に流れ、吸気管64及びIF前面54のIF側吸気開口部54aを通過して、バッテリ収容部18内に流入する。このように、モータ92が駆動されている間において、モータ92、制御ユニット80、及び、バッテリパック200内の複数の電池セルCが冷却される。
【0047】
1つまたはそれ以上の実施形態において、
図1、
図6、
図7に示すように、チェーンソー2(「作業機」の一例)は、ソーチェーン8(「作業部」の一例)と、ファン110と、ソーチェーン8及びファン110を駆動させるモータ92と、ファン110とモータ92とを収容し、バッテリ収容空間BSを画定するバッテリ収容部18を有する本体ハウジング10と、バッテリ収容部18に収容されるバッテリパック200と、を備えている。バッテリ収容部18は、本体ハウジング10の内側からバッテリ収容空間BSに空気を吸気するIF側吸気開口部54a(「吸気開口部」の一例)と、バッテリ収容空間BSから本体ハウジング10の内側に空気を排気する右側開口部56a(「排気開口部」の一例)と、を備えている。バッテリ収容部18のIF側吸気開口部54aには、バッテリ収容部18から本体ハウジング10の内側に突出する吸気管64が接続されている。上記の構成によれば、吸気管64のIF側吸気開口部54aとは反対側の端部64cが、バッテリ収容部18の外周面から離れている。このため、バッテリ収容部18の外周面に水が付着している状況であっても、吸気管64に水が吸い込まれる可能性は低い。従って、バッテリ収容空間BS内に水が浸入することを抑制することができる。また、チェーンソー2は、雨が降っている場所等、本体ハウジング10に水が付着する可能性がある環境で使用されることがある。このため、本体ハウジング10の内部に浸入しても、バッテリ収容空間BS内に水が浸入することを抑制することが必要となる。上記の構成によると、バッテリ収容空間BS内に水が浸入することを抑制することができ、有用である。
【0048】
1つまたはそれ以上の実施形態において、
図6に示すように、チェーンソー2が載置面Sに載置されている状態において、吸気管64の端部64cの開口は、載置面Sに対向している。上記の構成によれば、吸気管64の端部64c近傍の水は、下方に流れ落ちていく。このため、吸気管64の端部64cの開口から水が吸い込まれることを抑制することができる。従って、バッテリ収容空間BS内に水が浸入することを抑制することができる。
【0049】
1つまたはそれ以上の実施形態において、
図6に示すように、吸気管64は、IF側吸気開口部54aから前方(「第1方向」の一例)に延びる第1空気路64aと、第1空気路64aから下方(「第2方向」の一例)に延びる第2空気路64bと、を備えている。上記の構成によれば、吸気管64に水が吸い込まれた場合であっても、第1空気路64aと第2空気路64bとの接続部、即ち、水の流れが変化する部分に、水がとどまる。従って、吸気管64に水が吸い込まれた場合であっても、バッテリ収容空間BS内に水が浸入することを抑制することができる。
【0050】
1つまたはそれ以上の実施形態において、
図6、
図15に示すように、バッテリパック200は、IF側吸気開口部54aに対向する面(前面)に設けられている第2バッテリ通気孔202b(「バッテリ側通気孔」の一例)を有している。上記の構成によれば、バッテリ収容部18のIF側吸気開口部54aからバッテリパック200に空気が流れやすくなる。従って、バッテリパック200の冷却性能を向上させることができる。
【0051】
1つまたはそれ以上の実施形態において、バッテリ収容部18は、バッテリIF部52(「バッテリ取付部」の一例)と、開閉可能なバッテリカバー50と、バッテリカバー50が閉じられている状態において、バッテリIF部52とバッテリカバー50とが当接する箇所に配置されたシール部材53と、を備えている。本体ハウジング10の外周面に水が付着する可能性がある。本体ハウジング10の外周面に水が付着しており、かつ、バッテリカバー50が閉じられている状態において、ファン110が駆動されると、本体ハウジング10の外周面に付着している水が、バッテリIF部52とバッテリカバー50との間等の微小な隙間を通って、バッテリ収容部18内に吸込まれ得る。上記の構成によると、バッテリ収容部18の外周面に付着している水、及び、本体ハウジング10の外周面に付着している水が、バッテリ収容空間BS内に浸入することを抑制することができる。
【0052】
(第2実施例)
図16を参照して、第2実施例のチェーンソー302について説明する。第2実施例のチェーンソー2は、左側ハウジング324の構造が、第1実施例の左側ハウジング24(
図8参照)の構造と異なる。以下では、実施例間で共通する構成については、同じ符号を付して、その説明を省略する。
【0053】
左側ハウジング324は、複数の外側吸気開口部332aと、外側吸気開口部332aよりも右方に設けられている複数の左側吸気開口部332bと、外側吸気開口部332aと左側吸気開口部332bとを接続する空気通路を画定する右方延伸部334と、を有している。本実施例では、複数の外側吸気開口部332a、及び、複数の左側吸気開口部332bは、前後方向に並んで設けられている。複数の外側吸気開口部332a及び複数の左側吸気開口部332bは、内側吸気開口部120よりも上方に位置している。
【0054】
(第3実施例)
図17、
図18を参照して、第3実施例のチェーンソー402について説明する。第3実施例のチェーンソー402は、内側ハウジング486の左壁部486aの構造が、第1実施例の内側ハウジング86の左壁部86a(
図8、
図13参照)の構造と異なる。
【0055】
図17に示すように、内側ハウジング486の左壁部486aには、内側吸気開口部420と、防水部422と、が設けられている。防水部422は、縮径部422aと、縮径部422aの左端から径方向外側に延びるベルマウス部422bと、を有している。縮径部422aは、右方から左方に向かうにつれて、外径及び内径が縮径している。ベルマウス部422bは、縮径部422aの左端部に設けられている。ベルマウス部422bによって、内側吸気開口部420が画定されている。ベルマウス部422bには、左壁部486aの外周面から窪んでいる防水溝部424が形成されている。詳細には、防水溝部424は、左壁部486aの外周面から、径方向内側に窪んでいる。防水溝部424の深さは、防水溝部424の上部及び下部において最大の深さD2である。また、
図18に示すように、防水溝部424の深さは、防水溝部424の左部及び右部において最小の深さD3である。深さD3は深さD2よりも小さい。本実施例では、防水溝部424の深さは、円周方向に沿って変化している。即ち、防水溝部424の深さは、全周にわたって一定ではない。
【0056】
(第1変形例)「作業機」は、チェーンソー2に限定されず、ポールソー、ブロワー、草刈機、ヘッジトリマ、高圧洗浄機、噴霧器、芝刈機、スカリファイヤ、耕運機等であってもよい。
【0057】
(第2変形例)IF側吸気開口部54aが設けられている面は、IF前面54に限定されず、IF右面56、IF後面58、IF左面60、及び、IF底面62のいずれかの面にIF側吸気開口部54aが設けられていてもよい。
【0058】
(第3変形例)吸気管64は、第2空気路64bを有していなくてもよい。また、別の変形例では、3個以上の空気路を有していてもよい。
【0059】
(第4変形例)モータ92は、ブラシ付きDCモータであってもよいし、ACモータ等の他の種類のモータであってもよい。
【符号の説明】
【0060】
2 :チェーンソー
4 :本体部
6 :ガイドバー
8 :ソーチェーン
10 :本体ハウジング
12 :前側ハンドガード
14 :前側ハンドル
14a :左側固定部
14b :左側把持部
14c :上側把持部
14d :右側把持部
14e :右側固定部
16 :スプロケットカバー
18 :バッテリ収容部
20 :後側ハンドル
22 :後側ハンドガード
22a :第1ガード部
22b :第2ガード部
24 :左側ハウジング
26 :右側ハウジング
30 :前側吸気部
32 :円錐台部
32a :外側吸気開口部
34 :平板部
40 :電源ボタン
42 :トリガレバー
44 :ロックレバー
50 :バッテリカバー
52 :バッテリIF部
53 :シール部材
54 :IF前面
54a :IF側吸気開口部
56 :IF右面
56a :右側開口部
58 :IF後面
60 :IF左面
62 :IF底面
64 :吸気管
64a :第1空気路
64b :第2空気路
64c :端部
66 :取付ユニット
66a :第1前側レール
66b :第1後側レール
66c :内側排気孔
66d :外側排気孔
66e :被係合部
68 :機器側端子
70 :後側吸気開口部
72 :スポンジ
80 :制御ユニット
82 :モータユニット
84 :オイルタンク
86 :内側ハウジング
86a :左壁部
88 :モータ収容部
88a :前側排気開口部
90 :モータカバー
90a :防水部材
92 :モータ
94 :カバー本体部
94a :本体側円板部
94b :第1円筒部
94c :第2円筒部
94d :フィン
94e :本体側開口部
96 :蓋部
96a :蓋側円板部
96b :蓋側円開口部
100 :ステータ
102 :ロータ
104 :出力シャフト
105 :ウォームギア
106 :スプロケット
107 :ブレーキドラム
108 :ブッシュ
110 :ファン
110a :通風路
110b :ファン排気開口部
112 :ファン円板部
112a :中央開口部
112b :リブ部
114 :羽根部
116 :カバー部
116a :カバー側吸気開口部
120 :内側吸気開口部
122 :防水部
122a :縮径部
122b :ベルマウス部
124 :防水溝部
130 :ダクト
132 :ファン側端部
132a :ファン側開口部
134 :取付ユニット側端部
134a :取付ユニット側開口
136 :流路部
200 :バッテリパック
202 :バッテリハウジング
202a :第1バッテリ通気孔
202b :第2バッテリ通気孔
204 :フック
204a :係合部
204b :フック操作部
206 :第2前側レール
208 :第2後側レール
302 :チェーンソー
324 :左側ハウジング
332a :外側吸気開口部
332b :左側吸気開口部
334 :右方延伸部
402 :チェーンソー
420 :内側吸気開口部
422 :防水部
422a :縮径部
422b :ベルマウス部
424 :防水溝部
486 :内側ハウジング
486a :左壁部
A :軸方向
BS :バッテリ収容空間
C :電池セル
S :載置面