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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023132080
(43)【公開日】2023-09-22
(54)【発明の名称】遊技場用システム
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20230914BHJP
【FI】
A63F7/02 340
A63F7/02 350Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022037200
(22)【出願日】2022-03-10
(71)【出願人】
【識別番号】000108937
【氏名又は名称】ダイコク電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】弁理士法人サトー
(72)【発明者】
【氏名】小島 紹広
(72)【発明者】
【氏名】阿部 弘幸
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088CA02
2C088CA11
2C088CA28
2C088CA31
(57)【要約】
【課題】管理装置における情報表示装置の更新処理に対応した処理を容易化する。
【解決手段】管理装置において、予め規定された汎用的な複数の設定項目のうち少なくとも一部のマスク処理を行い、更新プログラムによる更新に応じて対象となる設定項目のマスク処理を解除し、更に対象となる設定項目を説明する説明画面を表示させることができ、管理装置における情報表示装置の更新処理に対応した処理を容易化できる。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機に対応して設けられ、予め定められた表示制御プログラムに基づいて遊技機の遊技情報に関する表示処理を実行する情報表示装置と、この情報表示装置を管理対象とする管理装置と、を備えた遊技場用システムであって、
前記管理装置は、
前記情報表示装置に対して前記表示制御プログラムの更新に用いられる更新プログラムを送信可能な送信手段と、
前記情報表示装置において前記表示処理を行うために必要な設定情報であって、予め汎用的な設定項目を複数規定した設定情報を表示する設定表示手段と、
前記複数の設定項目のうち少なくとも一部を対象として、設定項目単位でマスク処理を行うマスク手段と、を具備し、
前記設定表示手段は、前記更新プログラムによる前記情報表示装置の更新が行われる場合、更新された前記設定項目を対象とした前記マスク処理を解除するとともに、当該設定項目の内容を表す説明画面を表示させることが可能な遊技場用システム。
【請求項2】
前記管理装置は、前記情報表示装置に対して前記設定情報を送信する場合、前記マスク処理された前記設定項目を含む設定項目を送信対象とする請求項1に記載の遊技場用システム。
【請求項3】
前記管理装置は、遊技場内に設けられる場内管理装置と、遊技場外に設けられ前記場内管理装置と通信可能な場外管理サーバとにより構成され、
前記場外管理サーバは、前記説明画面を表示するための情報を管理し、
前記設定表示手段は、前記場外管理サーバにアクセスすることで前記説明画面を表示可能であり、
前記場内管理装置は、前記場外管理サーバのアクセス情報を管理し、前記更新プログラムによる更新に伴い当該アクセス情報を更新する請求項1又は2に記載の遊技場用システム。
【請求項4】
前記更新プログラムは、前記情報表示装置を対象とした端末用プログラムと、前記管理装置を対象としたシステムプログラムとを含み、
前記情報表示装置を前記端末用プログラムにより更新した場合、前記管理装置において、前記システムプログラムによる更新を伴わなくとも前記マスク処理を解除する請求項1から3の何れか一項に記載の遊技場用システム。
【請求項5】
前記管理装置において、前記説明画面を管理する画面管理手段を備え、
前記説明画面は、文字情報、及び画像情報の少なくとも一方を表示対象に含み、
前記マスク手段は、前記説明画面を対象とした画面マスク処理を当該説明画面単位で実行可能であり、
前記画面管理手段は、前記更新プログラムによる前記情報表示装置の更新が行われる場合、更新された前記設定項目に対応する説明画面を対象とした前記画面マスク処理を解除するとともに、当該説明画面における文字情報、及び画像情報の少なくとも一方を更新する請求項1から4の何れか一項に記載の遊技場用システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技場用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
遊技場では遊技機に対応して情報表示装置を設け遊技者に対して遊技情報の提供や、遊技状況に応じた演出を施しており、例えば特許文献1に示されるように配信元となる管理装置から各情報表示装置へ表示制御プログラムの配信や情報表示装置における各種設定を行っている(同文献1の段落[0063]や[0116]等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-97295号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
さて、遊技場に設置される遊技機は他種多様であるばかりでなく入替も頻繁に行われるが、入替られた機種に特化された情報表示や演出を行うためにプログラムの更新や各種設定を行えば当該機種の興趣を高められる。
ここで、プログラムの更新対象として情報表示装置だけに着目すれば、例えばメーカのサーバから管理装置経由でプログラムをダウンロードするといった比較的容易な処理で更新可能であるものの、その情報表示装置の設定に関連して管理装置側における設定画面も更新対象に含まれることから比較的困難な処理となり、この点で迅速に対応することが難しいものとなっていた。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、管理装置における情報表示装置の更新処理に対応した処理を容易化した遊技場用システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、遊技機に対応して設けられ、予め定められた表示制御プログラムに基づいて遊技機の遊技情報に関する表示処理を実行する情報表示装置と、この情報表示装置を管理対象とする管理装置と、を備えた遊技場用システムであって、
前記管理装置は、
前記情報表示装置に対して前記表示制御プログラムの更新に用いられる更新プログラム(例えば図4に示す端末用PG41´)を送信可能な送信手段(例えば通信部38b及び制御部38)と、
前記情報表示装置において前記表示処理を行うために必要な設定情報であって、予め汎用的な設定項目を複数規定した設定情報(例えば図5の設定画面50に含まれる設定情報)を表示する設定表示手段(例えばモニタ8)と、
前記複数の設定項目のうち少なくとも一部を対象として、設定項目単位でマスク処理を行うマスク手段(例えば図5のグレーのマスク51aによりグレーアウトさせる処理)と、を具備し、
前記設定表示手段は、前記更新プログラムによる前記情報表示装置の更新が行われる場合、更新された前記設定項目を対象とした前記マスク処理を解除するとともに、当該設定項目の内容を表す説明画面(例えば図7の説明画面70として設定画面50とは別に表示される画面)を表示させることが可能である。
【0007】
上記構成によれば、予め規定された汎用的な複数の設定項目のうち少なくとも一部のマスク処理を行い、更新プログラムによる更新に応じて対象となる設定項目のマスク処理を解除し、更に対象となる設定項目を説明する説明画面を表示させることができ、管理装置における情報表示装置の更新処理に対応した処理を容易化できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施形態における遊技場用システムの概略図
図2】情報表示装置の正面図
図3】情報表示装置及び管理装置を中心に示す概略ブロック図
図4】プログラムの展開例を示す説明図
図5】管理装置に表示される設定画面の一例を示す図
図6】管理装置に表示されるリンク選択画面の一例を示す図
図7】管理装置に表示される説明画面の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、遊技場用システムの全体構成を示す概略図である。遊技場A内には複数の遊技機1が設置されており、それら遊技機1各々と1対1で対応して、遊技装置2及び情報表示装置3が付設されている。遊技機1、遊技装置2及び情報表示装置3は、2台ずつ中継装置4に接続され、中継装置4は、LAN5を介して管理装置6と接続されている。また、遊技場AにはPOSや残高精算機(何れも図示略)も設置されており、これらPOSや残高精算機も、LAN5を介して管理装置6と接続されている。なお、図1では図示を省略したが、実際には例えば数百台の遊技機1が管理装置6の管理対象となっている。
【0010】
管理装置6は、遊技場A内の例えば事務室などに設置されており、遊技場Aの管理者が操作するキーボード7、モニタ8が接続されると共に、図示しないマウスやプリンタ等が接続されている。管理装置6は、遊技機側(遊技機1、遊技装置2など)から出力される遊技信号を入力することで、遊技機1毎の遊技データを遊技情報として管理する。
【0011】
遊技機1は、遊技媒体(遊技価値)を玉とするCR(カードリーダ)パチンコ機であり、盤面1aに玉を発射する発射装置を構成する操作ハンドル10、上受皿11、下受皿12を有し、盤面1aに、液晶表示部13、普図入賞口14、第1始動口15、第2始動口16、大入賞口17を有する。また、遊技機1における上受皿11上面には残高表示部11a、貸出釦11b、返却釦11cを有する。
【0012】
遊技機1は以下に示すように動作する。
(1)第1始動口15は入賞率が変動しない入賞口(所謂ヘソ入賞口)であり、第2始動口16は入賞率が変動する入賞口(所謂電チュー)である。各始動口15,16への入賞(始動入賞)に応じて大当り抽選を行い、抽選結果を液晶表示部13にて行う図柄変動(単位遊技)にて報知し、その変動結果に応じて大当りとなる。
【0013】
(2)図柄変動中に始動入賞した場合には所定の保留上限値(例えば各4つ)まで図柄変動を累積的に保留し、図柄変動終了後に保留している図柄変動を開始する。なお、保留している図柄変動数(保留数)が上限値である状態で始動入賞した場合、図柄変動は保留されず、第2始動口16に保留がある場合は第1始動口15の保留に優先して保留している図柄変動を実行する。
【0014】
(3)大当り抽選の当選確率(大当り確率)は1/250で、大当りがその後確変状態(確変)となる大当り(確変大当り)となる割合である確変率は、ヘソ入賞では50%であるのに対して電チュー入賞では70%である。大当りが発生すると振分けられたラウンド(R)分だけ大入賞口17を開放する。
ここでラウンドは、ヘソ入賞では全てが4Rに振分けられる一方、電チュー入賞では10Rに50%、4Rに50%で振分けられる。なお、1Rの上限入賞数は10個、上限開放時間は30秒であり、上限入賞数または上限開放時間の何れかが満たされた場合に1Rを終了する。
【0015】
(4)確変中は大当り確率が1/50に向上すると共に第2始動口16への入賞率が高くなる時短状態(時短)になる複合時短となり、大当り発生まで継続する。一方で、確変とならない通常大当りが発生した場合、100回の図柄変動が行われるまで継続する確変ではない時短(単独時短)となり、大当りが発生しなければ、その後、通常状態となる。
【0016】
(5)第2始動口16は普図入賞口14への入賞に応じて変動する普通図柄(普図)が当りとなった場合に入賞率の高い開放状態となる。この場合、普図1回の変動時間は通常状態では30秒であり時短状態では3秒となる。また、開放時間は通常状態では0.3秒であり時短状態では5秒となる。即ち、時短状態では通常状態と比較して普図変動時間が短くなる一方、開放時間は長くなることで第2始動口16の入賞率が高くなる。
このような遊技機1以外に、単独時短が発生しない遊技機、或いは大当り確率が複数設けられ、設定により変更可能な遊技機といった例示した遊技機1以外の遊技機を管理対象としてもよい。
【0017】
遊技機側からは、遊技者による玉の打込みや各始動口15,16への始動入賞等の遊技の進行に伴って、以下の遊技信号を出力する。
・アウト信号=消費玉を回収するアウトBOXから出力される消費価値(アウト)を特定可能な信号(稼動信号)。消費(使用、打込、回収)玉10玉に対して1パルスが出力されるので、「アウト信号数×10」をアウトとして特定する。なお、遊技機1から出力される信号でもよい。
【0018】
・セーフ信号=遊技機1から出力される入賞付与価値(セーフ)を特定可能な信号。入賞に応じた払出10玉に対して1パルスが出力されるので、「セーフ信号数×10」をセーフとして特定する。なお、補給装置から出力される補給信号をセーフ信号としてもよい。また、玉を実際に払い出した際に出力される実セーフ信号と、入賞に応じて払い出しが予約された場合に出力される入賞セーフ信号とがあるが、入賞から出力までのタイムラグを極力省くため後者を採用することが望ましい。
【0019】
スタート信号=遊技機1から出力される始動入賞(S入賞)により変動(作動)する液晶表示部13(役物)におけるスタート処理(図柄変動、役物作動、単位遊技)及びスタート(スタート処理数)を特定可能な信号。図柄変動確定時に出力されるので、信号入力に応じてスタート処理を特定する。なお、始動口15,16へ入賞したことを示すS入賞信号により代用してもよい。
【0020】
・大当り信号=遊技機1から出力される大当り期間を特定可能な信号。大当り中にレベル出力される状態信号なので大当り信号入力中を大当り中として特定する。
・特別状態信号=遊技機1から出力される特別状態(甘中)を特定可能な信号。第2始動口16の入賞率が向上する特別状態中(時短中(複合時短を含む))にレベル出力される状態信号なので、特別状態信号入力中を特別状態中として特定する。なお、大当り確率が向上する確変中にレベル出力される状態信号(確変信号)であってもよい。また、大当り信号と特別状態信号の何れも入力していない期間を通常状態として特定する。
【0021】
図1に示す遊技装置2は、所謂各台計数機能付の貸出機であり、遊技機1の遊技状態や遊技装置2の状態を示す状態表示灯2a、貨幣が投入される貨幣投入口21、タッチパネル式の表示部22、持玉を払出すための払出釦23、払出された玉が通過する払出ノズル24、一般カード(持玉券)や会員カードといったICカード(図示しない記録媒体)が挿入されるカード挿入口25、遊技機1の下受皿12の下方に位置する計数受皿26等を有する。
【0022】
遊技装置2は、以下に示すように動作する。
(1)貨幣を受付けすると(貨幣受付処理)と、遊技機1と遊技装置2の双方に入金額を残高に加算して表示させる。残高がある状態で遊技機1の貸出釦11bが押下(貸出操作、付与操作)されると、貸出1単位分(例えば500円)の貸出玉(対価付与価値)を遊技機1から払い出させ(対価付与処理)、レートに応じた対価分を残高から引き落とす。貨幣は複数回分の対価付与処理の対応分を受付可能である(例えば1万円まで)。
【0023】
(2)計数玉を受付けした場合は計数玉を持玉として特定し、その持玉を払出釦23の押下に応じて払戻す払戻処理を可能とし、払戻した場合にはその対価分(例えば払戻した玉数と同数)の持玉を減算する。残高や持玉が残存する状態で遊技機1の返却釦11cが押下される(発行操作を受付ける)と、遊技装置2にストックされていた残高や持玉を特定可能な一般カードを発行する。なお、持玉の一部や残高のみを発行対象とする分割発行は説明の簡略化のため不可とするが、可能としてもよい。
【0024】
(3)中継装置4とのシリアル通信(売上信号の受信)により管理装置6にて貨幣受付処理や対価付与処理、残高や持玉、貸出玉数、払戻玉数、入金額、計数玉数や貸出玉数や貸出玉の対価となる売上額、及び一般カードの受付や発行処理等の各種情報を特定可能とするが、これらをパルス信号(例えば入金1000円毎に1パルス、売上100円毎に1パルス等)にて特定可能としてもよい。
【0025】
図2は、情報表示装置3を拡大して示す正面図である。情報表示装置3は、対応する遊技機1の上側の位置に設けられ、各種の遊技情報を遊技者向けに表示可能な表示画面を有する。
情報表示装置3には、遊技者が従業員を呼出すための呼出釦30、その呼出釦30での呼出表示時や特別状態中等にイルミネーション演出を行うLEDで構成されたイルミネーション部31、及び前記表示画面として各種遊技情報等を表示する表示領域32が設けられ、その表示領域32の外面にはタッチパネル33が設けられている。
【0026】
表示領域32は、図2に示すように正面から見て左方側のサブ表示部34と、右方側のメイン表示部35とに区分されている。
サブ表示部34は、例えばLEDにより「0」~「9」の数字を表示する7セグメントディスプレイにより、大当り回数やボーナス回数等を表示する複数の表示部34a,34bで構成されている。メイン表示部35は、例えばフルカラー表示可能なLCD(Liquid Cristal Display)たる液晶表示部からなり、通常状態時には複数の表示部35a~35dに区分して情報表示を行う等、多様な表示態様での表示が可能である。
【0027】
具体的には、サブ表示部34は、大当り回数やボーナス回数等を表示する第1サブ表示部34aと、初期化条件成立後(営業開始や特別状態の終了などにより成立)からのスタート(図柄変動)回数を表示する第2サブ表示部34bとで構成される。また、第2サブ表示部34bの下方には、対応する遊技機1の台番を示す台番表示部34cがシールとして貼付されている。
【0028】
一方、メイン表示部35は、図2に例示するように上側から順に第1メイン表示部35a、第2メイン表示部35b及び第3メイン表示部35c、並びに第4メイン表示部35dに区分される。
第1メイン表示部35aは、対応する機種に応じた画像と大当り確率のようなスペックや遊技場Aからの案内や機種名等を表示する。第2メイン表示部35bは、該当期間(営業日)単位にて発生した「大当り」回数や「初当り」回数(通常状態にて発生した大当り回数)、「天井時短」発生回数や天井時短の対象となる「スタート」(天時S)等を表示する。第3メイン表示部35cは、大当り確率や差玉の推移を示す所謂差玉グラフ、或いは大当り単位のスタートをグラフ化した所謂スタート履歴グラフ等を表示し、第4メイン表示部35dは、遊技情報表示の切替えや休憩する場合に操作する釦群を表示する。
【0029】
メイン表示部35は、少なくとも第4メイン表示部35dの部分(或いはメイン表示部35全部)にタッチパネル33が配置されたタッチパネル式のものであり、前記釦群とタッチパネル33とでタッチ操作に供される操作釦群を構成する。また、操作釦群のタッチ操作により、全部の表示部35a~35d或いは一部の表示部を統合して(例えば第2及び第3メイン表示部35b及び35cを統合して)、差玉推移グラフや遊技状態に応じた演出表示等を表示することも可能である。
【0030】
ここで、図3は、情報表示装置3及び管理装置6を中心に示す概略ブロック図である。同図に示すように、情報表示装置3の制御部36は、CPU、記憶部36a(ROMやRAM等のメモリ。フラッシュメモリ36aを含む)、I/Oを有するマイクロコンピュータにより構成されており、例えばフラッシュメモリ36aに記憶されている表示制御プログラム41(コンピュータプログラム)に基づいて当該装置3全体の動作を制御する。
制御部36は、信号を入出力するI/F(同図の通信部36b)を介して中継装置4に接続されており、遊技機側からの遊技信号や管理装置6からの遊技情報を、中継装置4(及びLAN5)を介して入力する。制御部36における各種の設定も、これを管理対象とする管理装置6にて中継装置4を介して行うことができる。
【0031】
また、図3に示すように、制御部36には、呼出釦30やタッチパネル33が接続されると共に、イルミネーション部31としてのLED、サブ表示部34としてのセグメント表示部、メイン表示部35としての液晶表示部等が接続されている。制御部36(以下、適宜「情報表示装置3」と略す)は、タッチパネル33等での操作や遊技機側から出力される遊技信号、及び予め定められた表示制御プログラム41に基づいて遊技機1の遊技情報に関する表示処理を実行することにより、イルミネーション部31、サブ表示部34、メイン表示部35の動作を制御し、図2に示す表示画面等、様々な表示画面を表示させることができる。
【0032】
さて、上記したように遊技場Aに設置される遊技機1は他種多様で様々な機種(例えば図5の機種A~S参照)があり、しかも入替も頻繁に行われるが、入替られた機種に特化された情報表示や演出を行うためにプログラムの更新や各種設定を行えば当該機種の興趣を高められる。
ここで、係るプログラムの更新対象として情報表示装置3だけに着目すれば、その表示制御プログラム41の更新に用いられる更新プログラムをメーカの管理サーバから管理装置6経由でダウンロードするといった比較的容易な処理で更新可能であるものの、その情報表示装置3の設定に関連して管理装置6側における設定画面も更新対象に含まれることから比較的困難な処理が要求され、迅速な対応が困難とされていた。
【0033】
そこで、本実施形態の管理装置6では、情報表示装置3の更新処理に対応した処理を容易化すべく、モニタ8に遊技情報を表示させるために必要となる汎用的(例えば1~4の択一的)な設定項目のうち少なくとも一部(例えば当該更新に未対応の設定項目)を対象として、設定項目単位でマスク処理を行うものとし(後述する図5の網掛け部分のマスク51a参照)、更新プログラムによる情報表示装置3の更新が行われる場合、更新された設定項目を対象としたマスク処理を解除するとともに、当該設定項目の内容を表す説明画面70(後述する図7参照)を表示させるようになっている。
【0034】
以下では、先ず「1.管理装置と管理サーバ」について説明した後、「2.更新プログラムとその展開例」と「3.管理装置における画面表示と設定項目」について説明する。また、以下ではプログラムを「PG」と表記し、これを更新する更新PGには「´」(ダッシュ)を付して元のPGと更新PG´の両者(例えば図3の表示制御PG41と更新PG41´の両者)を区別する。
【0035】
<1.管理装置と管理サーバ>
図3に示すように、管理装置6の制御部38は、マイクロコンピュータを主体に構成され、CPU、記憶部38a(ROMやRAM等のメモリ。フラッシュメモリ38aを含む)、I/O等を備えており、例えばフラッシュメモリ38aに記憶された制御PG42に従い動作する。
【0036】
制御部38は、通信部38bとして信号を入出力するI/Fを備えており、係る通信部38bを介して情報表示装置3等の各種機器へ各種データを送信し、又、各種機器から送信される各種データを受信し、管理する。これにより、制御部38及び通信部38bは、情報表示装置3に対して更新PG41´を送信可能な送信手段として機能する。
また、制御部38(以下、適宜「管理装置6」と略す)には、遊技場管理者が操作入力を行うためのキーボード7やマウス(図示略)等の操作入力手段が接続されるとともに、情報表示装置3の設定情報等を表示可能なモニタ8(例えば液晶表示部としての設定表示手段)が接続されている。
【0037】
そして、管理装置6は、図1に示す公衆通信回線(インターネット、バーチャルプライベートネットワーク(VPN)等)9に接続可能となっており、外部の管理サーバ100と公衆通信回線9等を介して通信可能である。
ここで、管理装置6は、遊技場A内に設けられる場内管理装置であって、当該遊技場Aにおける遊技情報を管理する遊技情報管理装置である。図示は省略するが、他の遊技場でも遊技場Aと同等の構成が実現されており、他の遊技場の管理装置6についても、遊技場Aの管理装置6と同様、公衆通信回線9に接続可能とされている。なお、遊技場Aを「店舗A」、他の遊技場を「店舗B」とも称する(図4の店舗A,B参照)。
【0038】
図1に示す管理サーバ100は、例えばシステムメーカの遊技情報サーバとして遊技場外に(本店舗Aとは別に)設けられ、各店舗A,Bの管理装置6と通信可能な場外管理サーバである。詳しい図示は省略するが、管理サーバ100は、マイクロコンピュータを主体に構成されており、その記憶部にはシステムメーカにより開発された更新PG41´等が記憶される(図4の「ダウンロード用プログラム」参照)。
これにより、更新PG41´を管理サーバ100から店舗A,Bの管理装置6経由で情報表示装置3へとダウンロードする(フラッシュメモリ36aに記憶する)ことで、表示制御PG41を更新できる。
【0039】
また、管理サーバ100は、各店舗A,Bの管理装置6に提示可能な情報として、図7の説明画面70を表示するための情報を管理し、当該サーバ100のウェブページにより提供する。
各店舗A,Bにおいて、管理装置6は、管理サーバ100のアクセス情報として係るウェブページのURLを管理(記憶)し、そのURLのウェブページ(管理サーバ100)に公衆通信回線9を介してアクセスすることで、自装置6のモニタ8に説明画面70を表示可能である。また、詳しくは後述するように、管理装置6は更新PG41´による更新に伴い、対応する(宛先となる)URLを更新するようになっている。
【0040】
<2.更新プログラムとその展開例>
図4は、システムメーカにより開発された更新PG40´の各店舗A,Bへの展開例を示している。
同図右側の「店舗A,B」の欄に示すように、本実施形態のPG40は、大きく分けて2つある。1つは、遊技場に設けられる情報表示装置3以外の管理装置6のような端末全体を対象とした(制御PG42を含む)システム全体のPG(同図の「A3.2**」、以下「システムPG42」とも称す)である。もう1つは、情報表示装置3の表示制御PG41(同図の「A1.00*」、以下「端末用PG41」とも称す)である。
【0041】
これに対応して、同図左側の「開発プログラム」は、管理装置6のシステムPG42を対象としたシステムPG42´(更新PG42´)と、情報表示装置3の端末用PG41を対象とした端末用PG41´(更新PG41´)とに区分される、更新PG40´として開発される。それ故、図3で示したように、システムPG42´は制御PG42を含むシステムPG42を更新し、端末用PG41´は、端末用PG41を更新するものとして導入することができる。ここでシステムPG42´は管理装置6を更新対象に含む為、メーカ作業員が出向して更新処理を行う必要性が高いものの、端末用PG41´は情報表示装置3を更新対象に含むだけである。よって、端末用PG41´は、メーカ作業員が出向することなく遊技場従業員だけで、或いはリモート処理や電話対応を伴うことによりダウンロードしたPG´による更新処理が可能であり(例えば後述する自動DL)、メーカ作業員が出向する必要性は低い。また、汎用的な機能を更新する場合にはシステム全体の更新が必要となり、システムPG42の更新が必要となる場合もある。
【0042】
従来はシステムPG42を更新しないまま端末用PG41だけを上位のPG´(新しいPG´)に更新しても動作しなかったが、本実施形態では下位互換しており、システムPG42に対応する端末用PG41よりも上位のPG41´に更新すればシステムPG42に応じた汎用的な機能はそのままで、後述する特定の機種に特化した機能(以下「特殊機能」と称す)だけを更新可能としている。
【0043】
具体的には、図4の最上段において、システムPG42´「A3.200」に対応する「A1.000」の端末用PG41´を開発した場合、「A1.000」は店舗A,B共に必要であったため、メーカ作業員が店舗に出向した上で更新処理を行う。
これは、システムPG42´への更新は上述した通りメーカ作業員が出向して行う必要があり(同図の「出向バージョンアップ」参照)、この場合、システムPG42´に対応する端末用PG41´も更新する(情報表示装置3はシステムPG42´に対応する端末用PG41´により制御される)というものである。また、「出向バージョンアップ」下側の破線の枠内で示すように、「A1.000」の端末用PG41´は、管理サーバ100からのダウンロードを「不要とする」。
【0044】
次に開発したPG´として機種Aの特殊機能だけが更新対象となる「A1.001」の端末用PG41´を開発した場合、システムPG42を更新する必要がないので、ダウンロード用PGとして管理サーバ100よりPGを各店舗A,Bの管理装置6経由で情報表示装置3にダウンロードして更新する。
この場合、メーカ作業員の出向の必要性は低い。端末用PG41´は、全機種に対応した汎用的な内容を更新対象とするものと、特殊機能だけを更新対象とするものとがあり、後者の端末用PG41´で更新する場合は、システムPG42を更新する必要がなければ管理サーバ100からのダウンロードによって更新できるからである。
【0045】
更に「A1.002」の端末用PG41´を開発した場合、店舗Aでは対応するシステムPG42´「A3.210」への更新が必要であったため、それら「A1.002」と「A3.210」の両方で更新する一方、店舗Bではそのような機能の必要性が低かったため更新しなかったものとする。この場合、店舗Aでは「A1.002」の端末用PG41´に更新される一方、店舗Bでは「A1.001」の端末用PG41のままとなる。
【0046】
ここから更に機種Bの特殊機能だけが更新対象となる「A1.003」の端末用PG41´を開発して管理サーバ100より、その「A1.003」のダウンロードを可能にすると、店舗A,Bともに「A1.003」に更新可能となる。この場合、更新に応じて両店舗A,Bとも機種Bの機能追加に対応可能となるが、汎用的なシステムPG42「A3.210」分の対応はそのままなので店舗Aでは対応可能である一方、店舗Bでは対応されないままとなる。
【0047】
しかしながら、特殊機能を含む端末用PG41´は端末用PGの範囲内での下位互換性も有している。即ち、図4で例示したように「A1.001」が機種A、「A1.003」が機種Bに対応している場合、仮に、「A1.001」をダウンロードしていない「A1.000」の状態であっても「A1.003」に更新すれば機種Bだけでなく機種Aについても特殊機能に対応可能となる。
また、端末用PG41´は対応する機種に対応して設けられる情報表示装置3だけでなく全ての情報表示装置3に対してダウンロードされる。即ち、管理装置6からは情報表示装置3全部に対してブロードキャストでPG41´をダウンロードするため、仮に特殊機能に対応するPG41´が複数あっても各情報表示装置3が順番待ちするような自体を回避できる。
【0048】
ここで、上記のダウンロード(図4の「自動DL」)について補足しておく。
システムメーカは特殊機能の端末用PG41´を開発した場合、そのPG41´を管理サーバ100にアップロードする。この場合、管理サーバ100は、対象となる遊技場をリストアップし、当該リストアップした遊技場(店舗A,B)に対してダウンロードするスケジュールを組む(スケジューリングを行う)。スケジュールを組んだ場合、店舗A,Bに対応可能であるかを通知(お知らせ)し、返答が来た店舗A,Bに対してスケジュールに従い管理サーバ100から当該店舗A,Bの管理装置6に対して端末用PG41´をダウンロードする。なお、返答が来ない店舗に対してはスケジュールを組直し、当該空いたスケジュールについては他の店舗に対して対応可能かをお知らせし、上記と同様の処理を行う。
【0049】
そして、端末用PG41´をダウンロードした管理装置6は、自身のモニタ8に特殊機能に関する画面(図5図7の画面50~70)を表示可能であり、対応する処理(後述の設定情報の更新に係る処理)を行う一方、管理下にある情報表示装置3に対して当該PG41´をダウンロードする。この場合、情報表示装置3の設定情報もダウンロードするが、最初の処理としてはデフォルト値(メーカ推奨値)にて設定情報をダウンロードし、図5の設定画面50での設定操作に応じて設定情報が更新されればその設定情報を送信するようになっている。
【0050】
このようにすることでシステムPG42を更新する必要のない特殊機能の端末用PG41´については、図4に示すようにメーカ作業員の出向を要することがない程度の簡易な構成にて端末用PG41の更新が可能となるので、特殊機能について迅速な対応が可能となる。なお、本実施形態では自動ダウンロードにより更新することを例示したが、例えば遊技場管理者が操作することで管理サーバ100から管理装置6に対して端末用PG41´をダウンロードし、情報表示装置3の端末用PG41を更新するといった処理を行っても勿論よい。
【0051】
<3.管理装置における画面表示と設定項目>
上記した特殊機能に対応する端末用PG41´による更新に際して、システムPG42´による更新を伴わなくとも、情報表示装置3の設定処理は管理装置6にて行われるため管理装置6側の更新を必要とする。その必要性を低減させるために、本実施形態の管理装置6では、汎用的な設定情報やそれに基づく設定画面50が予め設定され、これをモニタ8に表示させる。
【0052】
図5は、係る管理装置6のモニタ8に表示される特殊機能に関する設定画面50の一例を示している。
設定画面50には、情報表示装置3において前記表示処理を行うために必要な設定情報であって、予め汎用的な設定項目を複数規定した一覧表51が設けられている。設定項目の一覧表51では、「種別」「機種番号」及び「機種名」の欄と、その機種各々に対応付けて「機能説明」の欄と「設定1」~「設定10」の欄とが表示される。
また、設定画面50における、上欄52左側の「1/2」釦52aの操作により、一覧表51の「設定11」~「設定20」をも表示させることができ、全部で20項目を対象として設定値を入力可能としている。
【0053】
「機種名」の欄に羅列される機種A,B,…は、当該店舗Aに設置される遊技機1の機種名を表しており、当該機種名に対応する箇所の設定項目を操作することで、その設定項目の設定変更を機種単位で設定することができる。
そして、これらの設定項目は、特殊機能に関する設定項目を含むことから、特殊機能が未対応の機種、例えば一覧表51における「機種P」や「機種Q」は、その機種名や設定項目の全部がマスク表示され設定不能となっている。
【0054】
ここで、マスク表示とは、設定画面50において特殊機能が未対応の機種或いはその設定項目の表示領域を覆うようにしてマスク51aを掛けた(設けた)表示態様を称するものであり、本実施形態では該当する表示領域に、例えばグレーのマスク51aを掛けるとともに、当該表示領域の機種の設定項目を設定不能としてグレーアウトさせるマスク処理を行う。
即ち、管理装置6はマスク手段として、特殊機能が未対応の機種や設定項目を特定し、該当する機種P,Qの機種名や設定項目の表示領域にマスク51aを重畳させるようにして設定項目単位でマスク処理を行う。このため、機種P,Qの設定項目は全て設定不能としてグレーアウトされ、同画面50におけるマスクの符号「51a,51a,…」は、設定項目単位のマスク51a、つまりは個々の設定項目に付されるマスク51aを表すものとする。
【0055】
一方、管理装置6は、端末用PG41´による情報表示装置3の更新が行われる場合、更新された設定項目を対象とした設定画面50におけるマスク処理を解除する。
このため、機種P,Qに対応した特殊機能だけを更新対象とする端末用PG41´により更新が行われた場合、設定画面50における機種P,Qの表示領域は、その機種名及び該当する設定項目のマスク表示が解除され(例えば機種Aの如く一部のマスク51a表示が解除され)、有効化された当該設定項目の設定(設定情報の設定変更)が可能となる。
【0056】
また、管理装置6では、係る端末用PG41´による更新に伴い、管理サーバ100が管理する対応するリンク先のURL(アクセス情報)及びリンク選択画面60の内容を更新し、有効化された当該設定項目の内容を表す説明画面70を表示させることが可能となる。
即ち例えば、設定画面50における「機能説明」の欄において、有効化された機種P或いはQに対応する「Link」釦51bを押下すると、図6に示すリンク選択画面60がポップアップ表示される。
【0057】
リンク選択画面60には、図6に例示するように「設定1 特殊機能を使うか」「設定2 TOP常時表示するか」といった機能説明の欄61が、有効化されている設定項目のみを対象として設定項目単位で表示される。
従って例えば、図5の設定画面50における「機種A」の「Link」釦51bが押下された場合には、同画面50の設定項目のうちマスク51aのない「設定1」「設定2」「設定4」「設定6」「設定8」「設定10」についての、機能説明の欄61が表示されることとなる。
【0058】
なお、機能説明の欄61で示されていない「設定10」以降は、同欄61の右側に設けられたスライド操作部62を下側に操作することで、同欄61下側の「設定10」以降の機能説明をスライドさせて表示することができる。また、機能説明の欄61の下方に設けられた「閉じる」釦63を押下することでリンク選択画面60を閉じることもできる。
そして、機能説明の欄61はリンク釦となっており、機能説明の欄61が押下(指示)されると、リンク先のURLのウェブページにアクセスして図7の説明画面70が表示される。
【0059】
図7の説明画面70は、機種Aのリンク釦が押下されたときの説明画面を例示している。説明画面70では、同図に示すように、機種Aについての各設定項目の内容の説明や、その設定を「する/しない」といった選択肢の説明を表示する欄71、その選択肢で設定した場合の「表示イメージ」等を表示する欄72が設けられている。
これらの欄71,72は、リンク選択画面60の機能説明欄61にあった「設定1」「設定2」「設定4」…の夫々に対応する具体的内容や或いはイメージで表されることから、遊技場管理者は、その説明画面70で設定可能な設定内容を理解した上で、図5の設定画面50で設定変更を行うことができる。なお、各設定項目における設定内容は、4項目までの択一式の選択設定となっている(図7参照)。ここで各項目の設定方法としては図7にて任意の選択項目を選択させて、管理サーバ100から設定情報を管理装置6に送信する構成や、図7では省略したが、各選択項目に対応する数値を図7のような説明画面にて示し、その説明画面に基づき図5のような管理装置6における設定画面にて対応するする数値を選択するといった構成等が想定できる。
【0060】
こうして、設定画面50での選択設定により設定変更を行った上で、図5の設定画面50における上欄52左側の「戻る」釦52bを押下することで、その設定内容が管理装置6から各情報表示装置3に送信されるが、この場合、管理装置6側の処理変更を低減するため、上記のようにマスク51aされているか否かに関わらず全設定項目(全20項目)を送信対象としている。
【0061】
このように、管理装置6は、情報表示装置3に対して設定変更を行った設定情報を送信する場合、マスク処理された設定項目を含む20項目の設定項目を送信対象とし、設定情報を受信した情報表示装置3側では、必要な設定項目だけを対象として自装置3側の設定内容が更新される。なお、送信対象とする設定項目はマスク処理された設定項目を含めば全20項目としてもよいし、一部(例えば半分の10項目)としてもよい。
【0062】
上記のように予め汎用的に複数(例えば20項目)の設定項目を用意してマスク処理でグレーアウトしておき、特殊機能の対応に応じて当該マスク51aを解除して説明画面70を別に求める(管理サーバ100にアクセスする)ため、管理装置6側の変更内容を極力少なくした上で機種単位の特殊機能の仕様変更に対応可能としている。なお、設定項目として20項目を例示したが30項目とするように設定項目をいくつ設けてもよいし、例えばシステムPGを更新した際に増減させてもよい。
【0063】
また、上記したように、特殊機能はシステム上の仕様変更がなくとも対応可能であるため、管理装置6側の設定画面50を更新することは難しく、又、特殊機能は機種に特化していることから設定項目についての説明がないとどのような設定項目であるかを把握できないことからも、本実施形態の如く特殊機能に関する設定画面50と併せた説明画面70の表示は有用なものと言える。また、これにより設定内容を把握可能としながらも管理装置6側の設定画面50の更新負担を極力抑えることができる。
【0064】
なお、特殊機能は機種に特化した機能となるが、例えば機種に関連する画像や遊技情報の名称を対応させた内容や特定の条件となった場合にカウントする遊技情報を設けるといったような内容が例示できる。つまり、ほぼ端末用PG41´にて内容を作りこんでおき、図5の設定項目では採用する条件や項目を指定するといった対応となる。
【0065】
以上説明したように、本実施形態の管理装置6は、情報表示装置3において表示処理を行うために必要な設定情報であって、予め汎用的な設定項目を複数規定した設定情報を設定画面50に表示させ、それら設定項目のうち少なくとも一部を対象として、設定項目単位でマスク処理を行うマスク手段として構成されており、更新PG40´(例えば端末用PG41´)による情報表示装置3の更新が行われる場合、更新された設定項目を対象としたマスク処理を解除するとともに、当該設定項目の内容を表す説明画面70を表示させることが可能である。
これによれば、更新された設定項目のマスク処理を解除して、その設定項目の内容を説明画面70により説明することで、通常の設定画面のように機能追加に応じた説明を含むような更新処理の必要性を低減でき、管理装置6における情報表示装置3の更新処理に対応した処理を容易化できる。
【0066】
管理装置6は、情報表示装置3に対して設定情報を送信する場合、マスク処理された前記設定項目を含む設定項目を送信対象とするので、更新PG40´(例えば端末用PG41´或いは更新PG42´)による更新に応じて管理装置6における送信処理を変更する必要性を低減でき、管理装置6における情報表示装置3の更新処理に対応した処理を容易化できる。
【0067】
管理装置は、遊技場内に設けられる場内管理装置(例えば管理装置6)と、遊技場外に設けられ場内管理装置と通信可能な場外管理サーバ(例えば管理サーバ100)とにより構成され、場外管理サーバは、説明画面70を表示するための情報を管理し、設定表示手段(例えばモニタ8を有する管理装置6)は、場外管理サーバにアクセスすることで説明画面70を表示可能であり、場内管理装置は、場外管理サーバのアクセス情報(例えばURL)を管理し、更新PG40´(例えば端末用PG41´)による更新に伴い当該アクセス情報を更新することから、設定項目を説明する説明画面70を場内管理装置にて設ける必要性を低減でき、場内管理装置における情報表示装置3の更新処理に対応した処理を容易化できる。
【0068】
更新PG40´は、情報表示装置3を対象とした端末用PG41´と、管理装置6を対象としたシステムPG42´と、に区分され、情報表示装置3を端末用PG41´により更新した場合、管理装置6において、システムPG42´による更新を伴わなくともマスク処理を解除することから、情報表示装置3を対象としたPG更新を行う場合に管理装置6のシステムPG42を更新する必要性を低減でき、管理装置6における情報表示装置3の更新処理に対応した処理を容易化できる。
【0069】
本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形または拡張することができる。
管理装置6において、上記した設定画面50の「Link」釦51bの押下に応じて管理サーバ100にアクセスすることで説明画面70を表示させることを例示したが、管理サーバ100にアクセスすることなく、管理装置6だけで説明画面70を表示可能としてもよい。
【0070】
即ち、説明画面70は、図7に示したように設定項目の内容を説明する文字情報、及び「表示イメージ」のような画像情報の少なくとも一方を表示対象に含む。
そして、管理装置6は、係る説明画面70を管理する画面管理手段、並びに説明画面70を対象とした画面マスク処理を当該説明画面70単位で実行可能なマスク手段として構成し、更新PG40´(例えば端末用PG41´)による情報表示装置3の更新が行われる場合、更新された設定項目に対応する説明画面70を対象とした画面マスク処理を解除するとともに、当該説明画面70における文字情報、及び画像情報の少なくとも一方を更新するものとする。これによれば、説明画面70を管理装置6にて管理し、PG更新に応じて文字情報及び画像情報の少なくとも一方を更新することができ、外部通信を設ける必要性を低減した上で、管理装置6における情報表示装置3の更新処理に対応した処理を容易化できる。
【0071】
また、この場合、例えば説明画面70をテキストのようなINIファイルと画像ファイルとにより管理装置6上で作成可能とし、その説明画面70を作成するために必要な情報を端末用PG41´に含めることができる。管理装置6においては、係る説明画面70でも、或いは説明画面70だけで設定変更操作を受付けるようにしてもよく、又、管理サーバ100上の説明画面70においても同様に設定操作を受付けて、管理サーバ100からその変更内容を管理装置6に送信するようにしてもよい。
更に、図5に示した「設定1」のような項目名を更新するための情報も当該端末用PG41´に含めることで図5の設定画面50の設定項目の名称を変更可能としてもよい。
【0072】
システムPG42´は情報表示装置3以外の端末全てに適用されることを例示したが、情報表示装置3同様に端末別のPG´にてシステムPG´に対応させたPG´を設けてもよい。即ち、システムPGはシステム内の端末の何れか(例えば管理装置6)のPGであり、他の端末はそのシステムPGに合わせて固有のPGにより制御されても勿論よい。
システムPG42´と端末用PG41´とでPG´を区別することを例示したが、例えば端末用PGだけを更新対象とするようにPG´を区別しなくともよい。
【0073】
マスク処理に関わらず全ての設定項目に応じた設定情報を管理装置6から情報表示装置3に送信する構成を例示したが、マスク処理した設定項目を除外して送信してもよい。
遊技機1上方の情報表示装置3にて表示する構成を例示したが、遊技装置2のような遊技機1間に設けられる情報表示装置や島端に設けられる集合情報表示装置に本発明を採用してもよい。
【0074】
関連する設定情報は予め設定されていれば遊技場管理者が任意に設定しても、管理装置6の製造メーカにて設定しても、外部(例えばチェーン店本部や遊技機メーカ等)の管理サーバからダウンロードして設定してもよい。
例示した全ての遊技情報は入力した信号により直接的に特定しても演算式を利用して間接的に特定してもよい。また、機種としては、メーカ単位やスペック単位等、遊技機1の種類を示せばどの様な区分としてもよい。
また、設定表示手段等の表示部について、液晶表示を例示したが、有機EL等の他の表示方法を採用してもよい。
【0075】
数値、桁数、項目等は例示であり、どのような数値他を採用してもよい。また、演算式は単なる例示であり例示した演算式と同様の値を示す又は同様の意義を持つ演算値を演算するのであれば、どの様な演算式を採用してもよい。
以下と未満についてはどちらを採用してもよく、「達していない」等の表現は以下、或いは未満となった場合のいずれにも対応する表現となる。以上と超過についても同様で、「達している」等の表現は双方に対応する表現となる。
【0076】
対象となる遊技機としてパチンコ遊技機を例示したが、それ以外に例えばスロットマシンのような他の遊技機を対象としてもよい。その他に遊技媒体を排出せずデータ上のポイントを遊技に応じて更新する所謂封入式の遊技機等も想定できるため、玉やメダル等の遊技媒体や上記ポイントを包含する遊技価値という表現を適宜使用している。
【0077】
情報表示装置3が行う処理の一部、或いは全てを管理装置6、遊技装置2、或いは中継装置4等にて行ってもよい。同様に、管理装置6と管理サーバ100とについても、上記のようにそれらが管理装置として行う処理や機能の一部を適宜変更して実施しうるものである。
また、例示した構成を適宜設定に応じて採用するか否かを変更してもよいし、変形例を含む例示した構成をどのように組合せてもよいし、適宜構成を除外してもよい
【符号の説明】
【0078】
図面中、1は遊技機、3は情報表示装置、6は管理装置(場内管理装置、画面管理手段、設定表示手段)、8はモニタ(設定表示手段)、38は制御部(送信手段、設定表示手段、マスク手段)、38bは通信部(送信手段)、100は管理サーバ(場外管理サーバ、管理装置)である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7