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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023132088
(43)【公開日】2023-09-22
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21V 33/00 20060101AFI20230914BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20230914BHJP
   F21V 23/04 20060101ALI20230914BHJP
   F21Y 103/10 20160101ALN20230914BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20230914BHJP
【FI】
F21V33/00 400
F21S2/00 230
F21V23/04 500
F21Y103:10
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022037209
(22)【出願日】2022-03-10
(71)【出願人】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092565
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100112449
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 哲也
(74)【代理人】
【識別番号】100062764
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 襄
(72)【発明者】
【氏名】杉田 瑞樹
(72)【発明者】
【氏名】石坂 大介
【テーマコード(参考)】
3K014
【Fターム(参考)】
3K014AA01
3K014GA03
3K014RB00
(57)【要約】
【課題】器具本体の設置の向きにかかわらず、所望の方向を撮影できる照明装置を提供する。
【解決手段】照明装置10は、長尺な器具本体15と、器具本体15に着脱可能に取り付けられる長尺な光源ユニット16と、器具本体15の長手方向の端部側に配置されるカメラユニット12と、を備える。カメラユニット12は、器具本体15の長手方向に沿って配置される第1の姿勢と、器具本体15の長手方向に交差する方向に沿って配置される第2の姿勢と、に変更可能に配置される。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺な器具本体と;
前記器具本体に着脱可能に取り付けられる長尺な光源ユニットと;
前記器具本体の長手方向の端部側に、前記器具本体の長手方向に沿って配置される第1の姿勢と、前記器具本体の長手方向に交差する方向に沿って配置される第2の姿勢と、に変更可能に配置されるカメラユニットと;
を備えることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記カメラユニットは、カメラと、無線通信部と、前記カメラおよび前記無線通信部を配置する筐体とを有し、
前記筐体は、前記第1の姿勢で前記器具本体に対向される側面に設けられ、前記器具本体内と連通される第1の開口部と、前記第2の姿勢で前記器具本体に対向される側面に設けられ、前記器具本体内と連通される第2の開口部とを有する
ことを特徴とする請求項1記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カメラユニットを備えた照明装置が知られている。この照明装置では、カメラユニットが有するカメラで光照射方向を撮影する。
【0003】
照明装置は、一般的に、照明の適した方向に沿って天井に設置される。また、カメラで撮影する映像は、縦横比が異なった長方形の場合がある。そのため、天井に設置される照明装置の向きでは、カメラで撮影する映像の広い方向が、広い範囲を撮影したい所望の方向と一致しない場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-169455号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、器具本体の設置の向きにかかわらず、所望の方向を撮影できる照明装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の照明装置は、長尺な器具本体と、器具本体に着脱可能に取り付けられる長尺な光源ユニットと、器具本体の長手方向の端部側に配置されるカメラユニットと、を備える。カメラユニットは、器具本体の長手方向に沿って配置される第1の姿勢と、器具本体の長手方向に交差する方向に沿って配置される第2の姿勢と、に変更可能に配置される。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の照明装置によれば、器具本体の設置の向きにかかわらず、所望の方向を撮影できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施形態を示す照明装置の斜視図である。
図2】同上照明装置の光源ユニットを外した斜視図である。
図3】同上照明装置のカメラユニットを外した斜視図である。
図4】同上照明装置のカメラユニットを第1の姿勢に配置した斜視図である。
図5】同上照明装置のカメラユニットを第1の姿勢で取り付けた斜視図である。
図6】同上照明装置のカメラユニットを第2の姿勢で取り付けた斜視図である。
図7】同上照明装置のカメラユニットを第2の姿勢に配置した斜視図である。
図8】同上照明装置のカメラユニットを第2の姿勢で取り付けた斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0010】
図1および図2に照明装置10を示す。照明装置10は、設置面である例えば天井面に設置される直付形照明装置である。照明装置10は、照明部または照明ユニットである長尺な照明器具11と、この照明器具11の長手方向の一端側の端部に配置されるカメラユニット12と、を備えている。照明装置10は、照明器具11から光を照射して照明し、照明された領域を含む所定の撮影領域をカメラユニット12により撮影し、撮影された映像のデータを、内部の記憶部に記憶したり、外部の通信機器に無線または有線にて送信し、外部での映像の確認や保存を可能としている。
【0011】
照明器具11は、長尺で、発光領域が長手方向に沿って連続するベースライト形である。照明器具11は、上面側である背面側が天井面に取り付けられる器具本体15と、この器具本体15の下面側である前面側に着脱可能に取り付けられる光源ユニット16と、を備えている。この照明器具11の前面側が光源ユニット16から光を照射する光照射方向に対応する光照射側であり、背面側が光照射側に対して反対側の非光照射側である。
【0012】
器具本体15は、例えば板金製で、長尺に形成されている。器具本体15は、長尺な設置部である天板部19、この天板部19の長手方向に交差する短手方向である幅方向の両側に設けられた側板部20、および天板部19の長手方向の両端に設けられた端板部21を有し、前面側が開口された細長い箱形に形成されている。
【0013】
天板部19には、複数の孔が設けられている。天板部19の長手方向中央には電源線用の第1配線孔22が設けられ、天板部19の長手方向の両端近傍には通信線用の第2配線孔23などが設けられている。天板部19の長手方向の両端近傍には、天板部19の長手方向に長い長孔やだるま孔などを含む設置面に取り付けるための複数の取付孔24が設けられている。また、一端側の端板部21の幅方向の中央に器具本体15内とカメラユニット12側とを連通するための本体開口部25が設けられている。本体開口部25は、照明器具11を連設する場合の送り配線用のノックアウト孔を利用してもよい。
【0014】
器具本体15内には、天板部19の中央の第1配線孔22の一端側近傍に端子台27が配置され、天板部19の中央の第1配線孔22を中心として端子台27とは反対側となる他端側近傍に光源ユニット16の点灯用の第1電源部28が配置され、天板部19の端子台27よりも一端側にカメラユニット12の駆動用の第2電源部29が配置されている。
【0015】
端子台27には、施工時に、外部から第1配線孔22を通じて器具本体15内に引き込まれる電源線が電気的に接続される。端子台27と第1電源部28および第2電源部29とは内部配線によりそれぞれ電気的に接続されている。電源線は、例えば商用交流電源からの外部電力である交流電力を照明装置10に供給する。
【0016】
第1電源部28は、例えば、AC-DCコンバータであり、商用交流電源から端子台27を通じて供給される交流電力を光源ユニット16の点灯に必要な点灯電力である直流電力に変換して、光源ユニット16に供給する。第1電源部28には、光源ユニット16と電気的に接続される第1出力線が接続されている。
【0017】
第2電源部29は、例えば、AC-DCコンバータであり、商用交流電源から端子台27を通じて供給される交流電力をカメラユニット12の少なくとも一部の動作に必要な動作電力である直流電力に変換して、カメラユニット12に供給する。第2電源部29には、カメラユニット12と電気的に接続される第2出力線が接続されている。
【0018】
器具本体15内には、天板部19の両端近傍位置に、器具本体15に対して光源ユニット16を着脱可能に取り付けるための取付機構を構成する被取付部としてのばね受金具30が取り付けられている。
【0019】
また、光源ユニット16は、長尺で、器具本体15の長さと略同じ長さに形成されている。光源ユニット16は、光源シャーシ33、この光源シャーシ33の下面側に取り付けられる光源34、この光源34を覆って光源シャーシ33に取り付けられる透光カバー35、および透光カバー35の両端を覆って光源シャーシ33に取り付けられる端板36を備えている。
【0020】
光源シャーシ33は、金属製で長尺に設けられている。光源34は、長尺な基板とこの基板の長手方向に沿って実装された複数の発光素子とを有する発光モジュールにて構成されている。発光素子は、例えばLEDや有機ELなどで構成されている。光源34には入力線の一端側が電気的に接続され、この入力線の他端側が光源シャーシ33の背面側から引き出され、この入力線の他端側が第1電源部28からの第1出力線に対して着脱可能とするコネクタにより電気的に接続される。透光カバー35は、透光性および光拡散性を有し、光源34からの光が透過する。透光カバー35は、幅方向の断面形状が前面側に凸曲面状となるように形成されている。端板36は、不透明材料で形成されている。
【0021】
光源シャーシ33の背面側には、長手方向の両端近傍に、取付機構を構成する取付部としての取付ばね37が取り付けられている。取付ばね37は、ばね力に抗して光源シャーシ33から立ち上げた状態で器具本体15のばね受金具30に引っ掛けることにより、ばね力によって光源ユニット16を引き上げて器具本体15に取り付けるように構成されている。
【0022】
また、図1ないし図5に示すように、カメラユニット12は、器具本体15の一端側に取り付けられるカメラ筐体である筐体40と、この筐体40に配置されるカメラ41と、を備えている。
【0023】
カメラユニット12は、器具本体15の長手方向の端部側に、図1ないし図5に示すように、器具本体15の長手方向に沿って配置される第1の姿勢と、図6ないし図8に示すように、前記器具本体の長手方向に交差する方向に沿って配置される第2の姿勢と、に変更可能に配置される。
【0024】
筐体40は、平面視で長方形に形成され、図1ないし図5に示すように、第1の姿勢で、筐体40の長手方向が照明器具11の長手方向に沿って配置され、筐体40の長手方向に交差する方向の形状が照明器具11の形状と略同じ外観に形成されている。
【0025】
筐体40は、ケース44と、このケース44の前面側に着脱可能に取り付けられるカバー45と、を備えている。
【0026】
ケース44は、例えばアルミダイキャストなどの金属製で一体に形成されている。ケース44は、長方形状の背面部47と、この背面部47の幅方向の両側に設けられた側面部48と、背面部47の長手方向の両端に設けられた端面部49と、を有し、前面側が開口されている。
【0027】
ケース44の背面部47で両側面部48間の中央位置には、一方の端面部49からそれぞれ所定の距離位置に複数の第1のねじ挿通孔51が設けられている。さらに、ケース44の背面部47で両端面部49間の中央位置には、一方の側面部48からそれぞれ所定の距離位置に複数の第2のねじ挿通孔52が設けられている。一方の端面部49からの第1のねじ挿通孔51の距離と、一方の側面部48からの各第2のねじ挿通孔52の距離とは、同じ距離となっている。
【0028】
ケース44の側面である一方の端面部49で両側面部48間の中央位置には、カメラユニット12の第1の姿勢で、器具本体15の本体開口部25に連通される第1の開口部53が形成されている。ケース44の側面である一方の側面部48で両端面部49間の中央位置には、カメラユニット12の第2の姿勢で、器具本体15の本体開口部25に連通される第2の開口部54が形成されている。第1の開口部53と第2の開口部54とは、同形状に形成されている。
【0029】
ケース44の第1の開口部53と第2の開口部54のいずれか一方は、カメラユニット12の姿勢に応じて閉塞部材55で閉塞される。閉塞部材55は、電波が通過する例えば樹脂材料で略L字形に形成されている。閉塞部材55は、ケース44の背面部47の上面に取り付けられる取付部56と、第1の開口部53のまたは第2の開口部54を閉塞する閉塞部57とを備えている。取付部56には取付孔58が形成され、ねじがケース44内から第1のねじ挿通孔51または第2のねじ挿通孔52を通じて取付孔58に螺着されることにより、閉塞部材55がケース44に取り付けられる。そして、図1ないし図5に示すように、カメラユニット12が第1の姿勢で器具本体15に配置される場合、ケース44の第2の開口部54が閉塞部材55で閉塞され、また、図7および図8に示すように、カメラユニット12が第2の姿勢で器具本体15に配置される場合、ケース44の第1の開口部53が閉塞部材55で閉塞される。
【0030】
ケース44は、器具本体15の天板部19に一端側がねじ止めされて器具本体15の端面から他端側が突出する連結板60に対して、ケース44の背面部47がねじ止めされて取り付けられる。連結板60は、例えば平板状の金属板にて形成されている。連結板60の一端側で幅方向の中央には、複数の器具本体取付孔61が設けられている。器具本体15内からねじが器具本体取付孔61に螺着されることにより、連結板60の一端側が器具本体15の天板部19に取り付けられ、連結板60の他端側が器具本体15から突出されている。
【0031】
連結板60の他端側で幅方向の中央には、器具本体15の端面からそれぞれ所定の距離位置に複数のカメラユニット取付孔62が設けられている。各カメラユニット取付孔62は、カメラユニット12の第1の姿勢で、各第1のねじ挿通孔51の位置に対応され、また、カメラユニット12の第2の姿勢で、各第2のねじ挿通孔52の位置に対応される。
【0032】
連結板60の他端側の先端中央には突出部63が突出形成され、この突出部63にねじ取付孔62が設けられている。突出部63は、カメラユニット12の第1の姿勢で、閉塞部材55と干渉しないように構成されている。
【0033】
カバー45は、例えばアルミダイキャストなどの金属製または樹脂製であって、光が透過しない不透明材料で一体に形成されている。カバー45は、カメラユニット12の第1の姿勢で、光源ユニット16の長手方向に交差する幅方向の透光カバー35の形状と略同じ外観に形成されている。すなわち、カバー45は、幅方向の断面形状が前面側に凸曲面状となるように形成されている。カバー45は、長手方向の一端側に設けられた爪部64がケース44に引っ掛かり、長手方向の他端側からのケース44に対するねじ止めにより、ケース44の前面側に着脱可能に取り付けられる。カバー45の前面側の中央域には、一部を切り欠いた形状である凹状の窪み部65が形成され、この窪み部65の底面に開口部66が形成されている。
【0034】
また、カメラ41は、カメラ本体68と、このカメラ本体68内に配置される撮像部69(図3参照)と、カメラ本体68に配置され、撮像部69に被写体を集光する光学系であるレンズ70と、を備えている。
【0035】
カメラ本体68は、カバー45の内側に取り付けられている。
【0036】
撮像部69は、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)やCCD(Charge Coupled Device)などの固体撮像素子を用いることができる。撮像部69は、縦横の長さが異なる長方形で、縦横の画素数が異なっており、撮影する映像が縦横の長さが異なる長方形となる。撮像部69の長辺に沿った方向であって、撮像部69で撮影する映像の長辺に沿った方向が、筐体40の長手方向であって、両端面部49の方向に対応して配置されている。したがって、撮像部69による撮像範囲は、カメラユニット12の第1の姿勢で、照明器具11の長手方向に広くなる。
【0037】
レンズ70の先端部は、カバー45よりも光照射方向に突出して配置されている。レンズ70の先端部は凸面レンズで、360°の広い範囲を撮像部69に集光する。
【0038】
さらに、カメラ41は、撮影した映像を記憶する記憶部や、外部の通信機器と通信して記憶した映像のデータを送信したり通信機器からの操作を受け付ける無線通信部71(図6参照)を備えている。無線通信部71には電波を送受信するアンテナ72が電気的に接続されている。アンテナ72は、カメラユニット12の第2の姿勢で、器具本体15から離反した側に配置されることが好ましい。なお、アンテナ72は、カメラユニット12の第1の姿勢で、器具本体15から離反した側に配置されていてもよい。
【0039】
カメラ41は、カメラユニット12の第1の姿勢で、第1の開口部53および器具本体15の本体開口部25が連通し、これらを通じて器具本体15側とカメラ41側との間での配線による電気的な接続がなされ、また、カメラユニット12の第2の姿勢で、第2の開口部54および器具本体15の本体開口部25が連通し、これらを通じて器具本体15側とカメラ41側との間での配線による電気的な接続がなされる。配線は、第2電源部29からカメラ41に電源供給する電源線と、有線による通信の場合のカメラ41に接続される通信線とが含まれる。
【0040】
そして、照明装置10を施工する際、照明装置10の設置場所に応じて、照明装置10の長手方向の向きが定まることが多い。
【0041】
この場合、図1ないし図5に示すように、器具本体15の長手方向に対して、カメラ41で撮影する向き、つまり、カメラ41の撮像部69の長辺に沿った方向であって、撮像部69で撮影する映像の長辺に沿った方向が、器具本体15の長手方向に沿った方向とするには、カメラユニット12を第1の姿勢とする。例えば、照明装置10の工場出荷時には、カメラユニット12が第1の姿勢に配置されている。
【0042】
カメラユニット12が第1の姿勢の場合には、器具本体15の長手方向に沿ってカメラユニット12の長手方向が配置される。カメラユニット12の第1の開口部53が器具本体15の本体開口部25に連通され、この連通箇所を通じてカメラユニット12側と器具本体15側との間での配線による電気的な接続がなされる。
【0043】
また、図6ないし図8に示すように、器具本体15の長手方向に対して、カメラ41で撮影する向き、つまり、カメラ41の撮像部69の長辺に沿った方向であって、撮像部69で撮影する映像の長辺に沿った方向が、器具本体15の長手方向に交差する方向に沿った方向とするには、カメラユニット12を第2の姿勢に変更する。
【0044】
カメラユニット12を第1の姿勢から第2の姿勢に変更する場合には、カメラユニット12のカバー45およびこのカバー45に取り付けられているカメラ41を一緒にケース44から外し、ケース44の内側から連結板60に取り付けている各ねじを外し、ケース44を連結板60から外す。
【0045】
第1の開口部53を覆ってケース44に取り付けられている閉塞部材55を外し、この閉塞部材55を第2の開口部54を覆ってケース44に取り付ける。
【0046】
ケース44の向きを第1の姿勢から第2の姿勢に90°変更し、つまり、ケース44の一方の側面部48が器具本体15の端面に対向し、器具本体15の長手方向に交差する方向に沿ってケース44の長手方向が配置されるように配置する。
【0047】
ケース44の内側から各ねじを第2のねじ挿通孔52を通じて連結板60のカメラユニット取付孔62に螺着する。カメラ41とともにカバー45をケース44に取り付ける。
【0048】
カメラユニット12を第2の姿勢とすることで、器具本体15の長手方向に交差する方向に沿ってカメラユニット12の長手方向が配置される。器具本体15の両側面からカメラユニット12の両端が突出される。カメラユニット12の第2の開口部54が器具本体15の本体開口部25に連通し、この連通箇所を通じてカメラユニット12側と器具本体15側との間での配線による電気的な接続がなされる。
【0049】
また、器具本体15の第1配線孔22に天井面から引き出されている電源線を通し、さらに必要に応じて第2配線孔23に信号線を通し、器具本体15を天井面に配置し、取付孔24を利用して器具本体15を天井面に取り付ける。器具本体15内に通した電源線は端子台27に接続し、信号線はカメラ41から器具本体15に引き込まれる信号線と電気的に接続する。
【0050】
そして、照明装置10に商用交流電源からの交流電力が供給されると、第1電源部28が交流電力を所定の直流電力に変換して光源ユニット16の光源34に供給し、光源34が点灯して照明する。
【0051】
さらに、第2電源部29が交流電力を所定の直流電力に変換し、カメラユニット12のカメラ41に供給し、カメラ41が動作して撮影する。
【0052】
カメラユニット12では、カメラ41の撮像部69により照明器具11の光照射方向を含む所定の撮影領域を撮影し、撮像部69で撮影される映像のデータを記憶部に記憶する。記憶した映像のデータは無線通信部により外部の通信機器に送信し、外部で映像の確認や保存ができる。このとき、ケース44の第1の開口部53および第2の開口部54のうち、一方は器具本体15との配線に使用されるが、他方は無線通信部71によって送受信する電波の通過に利用できる。
【0053】
カメラユニット12が第1の姿勢の場合には、器具本体15の長手方向に沿った方向に広い映像がカメラ41によって撮影される。一方、カメラユニット12が第2の姿勢の場合には、器具本体15の長手方向に交差する方向に沿った方向に広い映像がカメラ41によって撮影される。
【0054】
そして、実施形態の照明装置10によれば、カメラユニット12が、器具本体15の長手方向に沿って配置される第1の姿勢と、器具本体15の長手方向に対して交差する方向に沿って配置される第2の姿勢とに変更可能とするため、器具本体15の設置の向きにかかわらず、所望の方向を撮影できる。
【0055】
カメラユニット12の第1の姿勢と第2の姿勢とは、撮影方向に対応して変更することに限らず、例えば、第2の姿勢とすることで、照明装置10の全長を短くすることができ、照明装置10の設置場所に障害物などがあって設置スペースが制限のある場合にも、設置の可能性を高くすることができる。
【0056】
また、カメラユニット12の筐体40は、第1の姿勢で器具本体15に対向される側面に設けられ、器具本体15内と連通される第1の開口部53と、第2の姿勢で器具本体15に対向される側面に設けられ、器具本体15内と連通される第2の開口部54とを有するため、第1の開口部53および第2の開口部54のうち、一方は器具本体15との配線に使用でき、他方は無線通信部71によって送受信する電波の通過に利用でき、ケース44やカバー45が金属の場合でも、無線通信部71の無線通信性能を向上できる。
【0057】
また、無線通信部71のアンテナ72は、カメラユニット12の第1の姿勢または第2の姿勢で、器具本体15から離反した側に配置されることが好ましく、アンテナ72からの送信される電波によって光源34の点灯に影響を与えるのを低減できる。
【0058】
なお、カメラユニット12の第1の姿勢と第2の姿勢との変更は、例えば、カメラユニット12を器具本体15から離れる方向にスライドし、90°方向転換した後、カメラユニット12を器具本体15に近付ける方向にスライドさせる取付構造を用いてもよい。
【0059】
また、第1電源部28および第2電源部29のいずれか一方または両方は、光源ユニット16側に配置されていてもよい。
【0060】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0061】
10 照明装置
12 カメラユニット
15 器具本体
16 光源ユニット
40 筐体
41 カメラ
53 第1の開口部
54 第2の開口部
71 無線通信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8