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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023132140
(43)【公開日】2023-09-22
(54)【発明の名称】換気装置
(51)【国際特許分類】
   F24F 7/00 20210101AFI20230914BHJP
   F24F 7/04 20060101ALI20230914BHJP
【FI】
F24F7/00 Z
F24F7/04 B
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022037303
(22)【出願日】2022-03-10
(71)【出願人】
【識別番号】595047341
【氏名又は名称】株式会社シルファー
(74)【代理人】
【識別番号】100091373
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 剛
(72)【発明者】
【氏名】福与 浩司
(72)【発明者】
【氏名】林 千寿子
【テーマコード(参考)】
3L056
3L058
【Fターム(参考)】
3L056BB03
3L058BB04
3L058BC03
3L058BC05
(57)【要約】
【課題】本発明は、従来にない作用効果を発揮する非常に実用的な換気装置を提供することを目的とする。
【解決手段】壁50に設けた換気孔に付設される換気装置であって、前記換気孔に設けられ正面側端部にカバー体2が設けられた筒状の取付本体1と、この取付本体1の正面側に進退移動自在に設けられ該取付本体1のカバー体2から離れることで前記正面開口部1aを開放し、前記カバー体2に重合することで前記正面開口部1aを閉塞する開閉蓋体3とから成り、前記カバー体2は、前記取付本体1に対し着脱自在に設けられたものである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁に設けた換気孔に付設される換気装置であって、前記換気孔に設けられ正面側端部にカバー体が設けられた筒状の取付本体と、この取付本体の正面側に進退移動自在に設けられ該取付本体のカバー体から離れることで前記正面開口部を開放し、前記カバー体に重合することで前記正面開口部を閉塞する開閉蓋体とから成り、前記カバー体は、前記取付本体に対し着脱自在に設けられていることを特徴とする換気装置。
【請求項2】
請求項1記載の換気装置において、前記カバー体の表面は化粧面であることを特徴とする換気装置。
【請求項3】
請求項1,2いずれか1項に記載の換気装置において、前記カバー体には鍔部が設けられ、また、前記カバー体は前記取付本体に設けられる裏側部材に着脱自在に重合する表側部材で構成されていることを特徴とする換気装置。
【請求項4】
請求項3記載の換気装置において、前記表側部材の裏面には前記裏側部材に被嵌重合する被嵌凹部が設けられ、更に、この被嵌凹部の底面内方には前記裏側部材の正面内方に設けた凸状若しくは凹状の被係合連結部と凹凸係合する凹状若しくは凸状の係合連結部が設けられていることを特徴とする換気装置。
【請求項5】
請求項1~4いずれか1項に記載の換気装置において、前記開閉蓋体は前記取付本体に対して着脱自在に設けられていることを特徴とする換気装置。
【請求項6】
請求項1~5いずれか1項に記載の換気装置において、前記開閉蓋体の表面が化粧面であることを特徴とする換気装置。
【請求項7】
請求項1~6いずれか1項に記載の換気装置であって、前記カバー体と前記開閉蓋体とは合同形状であることを特徴とする換気装置。
【請求項8】
請求項1~7いずれか1項に記載の換気装置であって、前記開閉蓋体は、取付部を介して前記取付本体に取り外し自在に設けられており、また、前記開閉蓋体には鍔部が設けられ、また、前記開閉蓋体は前記取付部に設けられる裏側部材に着脱自在に重合する表側部材で構成されていることを特徴とする換気装置。
【請求項9】
請求項8記載の換気装置において、前記表側部材の裏面には前記裏側部材に被嵌する被嵌凹部が設けられ、更に、この被嵌凹部の底面内方には、前記裏側部材の正面内方に設けた凸状若しくは凹状の被係合連結部と凹凸係合する凹状若しくは凸状の係合連結部が設けられていることを特徴とする換気装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、換気装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
本出願人は、壁に設けた換気孔に付設される換気装置として特許文献1に開示される換気装置(以下、従来例)を提案している。
【0003】
この従来例は、換気孔に設けられ鍔状部が正面側端部に設けられた筒状の取付本体と、この取付本体の正面側に進退移動自在に設けられ鍔状部から離れることで正面開口部を開放し、鍔状部に重合することで正面開口部を閉塞する開閉蓋体とから成るものであり、この取付本体を換気孔に挿入固定することで壁に付設される。尚、開閉蓋体及び鍔状部は室内に露出状態に配置される。
【0004】
ところで、近年、家屋の利便性や価値観に合わせて改装するリノベーション(改築工事)に対する関心が高まる中、例えば部屋の内装にもこだわり、壁紙の張替えや好みの塗装などを行うケースが増えているが、部屋の壁に露出状態となる従来例がそのままであると部屋の景観が統一されないことから、壁のデザインに合わせて従来例の開閉蓋体の表面にもデザイン施工を行いたいという要求がある。
【0005】
一般的な24時間換気の場合、開閉蓋体は常時開放状態であり、よって、従来例は開閉蓋体の正面だけでなく、鍔状部の正面も室内から看取される部位である為にデザイン施工を行う対象となる。
【0006】
しかしながら、従来例に対してデザイン施工を行おうとする場合、壁の高所に固定されている為、施工が厄介であり、特に取付本体の鍔状部は、開閉蓋体が取付本体から取り外せないものの場合、デザイン施工が極めて厄介であり、場合によっては鍔状部のデザイン施工は諦めざるを得ない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第6401769号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、前述した問題点に鑑みなされたもので、従来にない作用効果を発揮する非常に実用的な換気装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0010】
壁50に設けた換気孔に付設される換気装置であって、前記換気孔に設けられ正面側端部にカバー体2が設けられた筒状の取付本体1と、この取付本体1の正面側に進退移動自在に設けられ該取付本体1のカバー体2から離れることで前記正面開口部1aを開放し、前記カバー体2に重合することで前記正面開口部1aを閉塞する開閉蓋体3とから成り、前記カバー体2は、前記取付本体1に対し着脱自在に設けられていることを特徴とする換気装置に係るものである。
【0011】
また、請求項1記載の換気装置において、前記カバー体2の表面は化粧面2aであることを特徴とする換気装置に係るものである。
【0012】
また、請求項1,2いずれか1項に記載の換気装置において、前記カバー体2には鍔部が設けられ、また、前記カバー体2は前記取付本体1に設けられる裏側部材2”に着脱自在に重合する表側部材2’で構成されていることを特徴とする換気装置に係るものである。
【0013】
また、請求項3記載の換気装置において、前記表側部材2’の裏面には前記裏側部材2”に被嵌重合する被嵌凹部2bが設けられ、更に、この被嵌凹部2bの底面内方には前記裏側部材2”の正面内方に設けた凸状若しくは凹状の被係合連結部2dと凹凸係合する凹状若しくは凸状の係合連結部2cが設けられていることを特徴とする換気装置に係るものである。
【0014】
また、請求項1~4いずれか1項に記載の換気装置において、前記開閉蓋体3は前記取付本体1に対して着脱自在に設けられていることを特徴とする換気装置に係るものである。
【0015】
また、請求項1~5いずれか1項に記載の換気装置において、前記開閉蓋体3の表面が化粧面3aであることを特徴とする換気装置に係るものである。
【0016】
また、請求項1~6いずれか1項に記載の換気装置であって、前記カバー体2と前記開閉蓋体3とは合同形状であることを特徴とする換気装置に係るものである。
【0017】
また、請求項1~7いずれか1項に記載の換気装置であって、前記開閉蓋体3は、取付部4を介して前記取付本体1に取り外し自在に設けられており、また、前記開閉蓋体3には鍔部が設けられ、また、前記開閉蓋体3は前記取付部4に設けられる裏側部材3”に着脱自在に重合する表側部材3’で構成されていることを特徴とする換気装置に係るものである。
【0018】
また、請求項8記載の換気装置において、前記表側部材3’の裏面には前記裏側部材3”に被嵌する被嵌凹部3bが設けられ、更に、この被嵌凹部3bの底面内方には、前記裏側部材3”の正面内方に設けた凸状若しくは凹状の被係合連結部3dと凹凸係合する凹状若しくは凸状の係合連結部3cが設けられていることを特徴とする換気装置に係るものである。
【発明の効果】
【0019】
本発明は上述のように構成したから、例えば壁に付設された後であってもデザイン施工が簡易且つ良好に行えるなど、従来にない作用効果を発揮する非常に実用的な換気装置となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本実施例を示す斜視図である。
図2】本実施例の要部の分解斜視図である。
図3】本実施例の要部の説明図である。
図4】本実施例の要部の分解斜視図である。
図5】本実施例の要部の説明図である。
図6】本実施例の要部の説明断面図である。
図7】本実施例の要部にデザイン施工を行った状態の説明図である。
図8】本実施例に係る換気装置のデザイン施工前の説明図である。
図9】本実施例に係る換気装置のデザイン施工後の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
【0022】
本発明は、壁50に付設される取付本体1からカバー体2を取り外し、デザイン施工を行う。
【0023】
従って、部屋の壁50に付設した後であっても簡易且つ良好にデザイン施工を行うことができる。
【実施例0024】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0025】
本実施例は、壁50に設けた換気孔(ダクト)に付設される換気装置であって、換気孔に設けられ正面側端部にカバー体2が設けられた筒状の取付本体1と、この取付本体1の正面側に進退移動自在に設けられ該取付本体1のカバー体2から離れることで正面開口部1aを開放し、カバー体2に重合することで正面開口部1aを閉塞する開閉蓋体3とから成るものである。
【0026】
以下、本実施例に係る構成各部について詳細な説明をする。
【0027】
取付本体1は、図1,2に図示したように適宜な合成樹脂製の部材で形成された円筒形状体であり、この取付本体1の正面側端部には、カバー体2を構成する裏側部材2”が設けられている。
【0028】
また、取付本体1は、建物の壁50に設けた換気孔の端部開口部に挿入固定される径に設定されており、この取付本体1を換気孔に挿入固定した場合、カバー体2と開閉蓋体3は壁50の表面に添設されて室内に露出状態に配置される。
【0029】
カバー体2は、図1~3に図示したように取付本体1に設けられる裏側部材2”に表側部材2’を着脱自在に設けて構成されており、鍔部を有するものである。尚、カバー体2は鍔部を有することなく単なるリング形状のものでも良い。
【0030】
この裏側部材2”は、図2に図示したように取付本体1に一体成形される正面視方形の鍔状体(フランジ形状体)であり、この裏側部材2”の正面内方には凸状(ブロック状)の係合連結部2dが設けられている。
【0031】
この係合連結部2dは、後述する表側部材2’の背面に設けられる凹状の被係合連結部2cと突き合わせ重合させて凹凸係合するものであり、更に、この係合連結部2dの外周面上下中央位置には、係合連結部2dと被係合連結部2cを凹凸係合させた場合に、被係合連結部2cの内周面上下中央位置に設けられた凸状の係止連結部2eが係脱自在に凹凸係止(抜け止め係止)する凹状の被係止連結部2fが設けられている。
【0032】
従って、この裏側部材2”に対して表側部材2’は着脱自在にしてがたつきの無い状態で被嵌連結される。
【0033】
表側部材2’は、図1~3に図示したように適宜な合成樹脂製の部材で形成された方形板状体であり、正面に突起物の無い平坦面から成る化粧面2aを有し、更に、内方に円形の通気開口部2gが設けられた枠状に構成されている。
【0034】
従って、表側部材2’は取付本体1(裏側部材2”)から取り外せる板状のものであるから、後述する化粧シート10を貼設したり塗装するなどのデザイン加工を行い易い。
【0035】
また、表側部材2’の裏面には、取付本体1の正面側端部に設けられる鍔状の裏側部材2”に突き合わせて被嵌重合する被嵌凹部2bが設けられ、更に、この被嵌凹部2bの底面内方には裏側部材2”の正面内方に設けた凸状の係合連結部2dと突き合わせ重合させて凹凸係合する凹状の被係合連結部2cが設けられている。
【0036】
また、被係合連結部2cの内周面上下中央位置には、係合連結部2dの外周面上下中央位置に設けられる凹状の被係止連結部2fに係脱自在に凹凸係止(抜け止め係止)する凸状の係止連結部2eが設けられている。
【0037】
尚、被係合連結部2dを凸状(ブロック状)とし、係合連結部2eを凹状としても良く、また、表側部材2’は上下若しくは左右に分割して裏側部材1’から取り外せる構造(取付本体1から開閉蓋体3を取り外さなくても裏側部材2”から取り外せる構造)でも良い。
【0038】
開閉蓋体3は、図1,4,5に図示したように適宜な合成樹脂製の部材で形成したものであり、取付本体1に取り外し自在に挿入連結する取付部4の正面側端部に設けられる方形板状の裏側部材3”と、この裏側部材3”に着脱自在に設けられ表面に化粧面3aを有する表側部材3’とで構成され、前述した正面側端部2(表側部材2’)とは形状と大きさがともに同一、即ち、合同形状に構成されている。
【0039】
この裏側部材3”は、図4に図示したように筒状の取付部4の正面側端部に設けられた方形板状体であり、この裏側部材3”の正面内方には凸状(ブロック状)の係合連結部3dが設けられている。
【0040】
この係合連結部3dは、後述する表側部材3’の背面に設けられる凹状の被係合連結部3cと突き合わせ重合させて凹凸係合するものであり、更に、この係合連結部3dの外周面上下中央位置には、係合連結部3dと被係合連結部3cを凹凸係合させた場合に、被係合連結部3cの内周面上下中央位置に設けられた凸状の係止連結部3eが係脱自在に凹凸係止(抜け止め係止)する凹状の被係止連結部3fが設けられている。
【0041】
従って、この裏側部材3”に対して表側部材3’は着脱自在にしてがたつきの無い状態で被嵌連結される。
【0042】
表側部材3’は、図1,4,5に図示したように適宜な合成樹脂製の部材で形成された方形板状体であり、正面に突起物の無い平坦面から成る化粧面3aを有している。
【0043】
従って、表側部材3’は開閉蓋体3(裏側部材3”)から取り外せる板状のものであるから、後述する化粧シート10を貼設したり塗装するなどのデザイン加工を行い易い。
【0044】
また、表側部材3’の裏面には、取付部4の正面側端部に設けられる方形板状の裏側部材3”に突き合わせて被嵌重合する被嵌凹部3bが設けられ、更に、この被嵌凹部3bの底面内方には裏側部材3”の正面内方に設けた凸状の係合連結部3dと突き合わせ重合させて凹凸係合する凹状の被係合連結部3cが設けられている。
【0045】
また、被係合連結部3cの内周面上下中央位置には、係合連結部3dの外周面上下中央位置に設けられる凹状の被係止連結部3fに係脱自在に凹凸係止(抜け止め係止)する凸状の係止連結部3eが設けられている。
【0046】
尚、係合連結部3cを凸状(ブロック状)とし、被係合連結部3dを凹状としても良く、また、表側部材3’は上下左右に分割して基部3”から取り外せる構造でも良い。
【0047】
取付部4は、図4に図示したように適宜な合成樹脂製の部材で形成した円筒形状体であり、周面部に複数の通気口4aを有し、正面側端部が開閉蓋体3(裏側部材3”)の裏面中央位置に連設されている。符号5は取付部4内に設けられ通気口4aを通過する空気中の塵埃を捕捉する筒形状の不織布フィルターである。
【0048】
また、取付部4は、取付本体1内に挿入固定され、更に、この取付本体1との間に特許第6401769号に開示される開閉機構(バネ付勢により開放する構造)が設けられており、この開閉機構により、開閉蓋体3が進退移動することによって得られる開放状態と閉塞状態の切り替えが該開閉蓋体3の一押し操作により行われるように構成されている。
【0049】
また、本実施例は、前述したカバー体2(表側部材2’)の化粧面2a及び開閉蓋体3(表側部材3’)の化粧面3a夫々に貼設する共通パーツとしての化粧シート10を設けている。
【0050】
この化粧シート10は、図3,5に図示したようにビニールクロスや紙クロスなどの壁面に付設される壁紙素材を方形状に形成したものであり、表面は適宜なデザインを有し、裏面は粘着部を有するシール構造として構成されている。
【0051】
また、化粧シート10の4つの端部には帯状の耳部10aが突出状態に延設されている。
【0052】
この各耳部10aは、適宜な突出長を有し、表側部材2’及び表側部材3’夫々の化粧面2a,3aに貼設した後、側周面,裏面及び被嵌凹部2b,3bの内周面へと折り返し状態で貼設可能な長さ及び形状に形成されている(図6,7参照)。
【0053】
従って、細かい部位まで仕上がりの綺麗なデザイン施工を行うことができる。
【0054】
また、この化粧シート10を用いてカバー体2(表側部材2’)をデザイン施工する場合は、化粧シート10を表側部材2’に貼設した後、カッターなど用いて通気開口部2gに沿って円形孔10bを切断形成したり、必要に応じてその他の不要部分を切除する。
【0055】
尚、化粧面2a,3aへのデザイン施工は、前述したように化粧シート10を付設する場合の他、スプレーや刷毛などを用いた塗装によるデザイン施工でも良いし、化粧面2a及び化粧面3aに予めデザイン施工が施された表側部材2’及び表側部材3’を別途用意することでも良い。
【0056】
本実施例は上述のように構成したから、表側部材3’にデザイン施工を行う場合には、壁50に付設される取付本体1から開閉蓋体3を取り外し、この開閉蓋体3を構成する裏側部材3”から表側部材3’を取り外し、この表側部材3’の化粧面3aにデザイン施工を行う。
【0057】
一方、表側部材2’にデザイン施工を行う場合には、取付本体1から開閉蓋体3を取り外した後、壁50に付設される取付本体1の裏側部材2”から表側部材2’を取り外し、この表側部材2’の化粧面2aにデザイン施工を行う。
【0058】
これら表側部材2’,3’へのデザイン施工はどこで行っても良く、デザイン施工が完了した後、これら表側部材2’,3’夫々を裏側部材1’,3”夫々に取り付け、そして、開閉蓋体3を取付本体1へ取り付けることで完了する(図8,9参照)。
【0059】
よって、本実施例によれば、部屋の壁50に付設した後であっても簡易且つ良好にデザイン施工を行うことができる。
【0060】
また、本実施例は、カバー体2の表面は化粧面2aであるから、インテリア性に秀れ、商品価値の高いものとなる。
【0061】
また、本実施例は、カバー体2には鍔部が設けられ、また、カバー体2は取付本体1に設けられる裏側部材2”に着脱自在に重合する表側部材2’で構成されているから、前述した作用効果を確実に奏することになる。
【0062】
また、本実施例は、表側部材2’の裏面には裏側部材2”に被嵌重合する被嵌凹部2bが設けられ、更に、この被嵌凹部2bの底面内方には裏側部材2”の正面内方に設けた凸状若しくは凹状の被係合連結部2dと凹凸係合する凹状若しくは凸状の係合連結部2cが設けられているから、例えば表側部材2’に化粧シート10を貼設してデザイン施工する場合、この化粧シート10の耳部10aを裏側部材2”と表側部材2’との間に折り込んで挟み込むことで仕上がりの綺麗なデザイン施工を行うことができる。
【0063】
また、本実施例は、開閉蓋体3は取付本体1に対して着脱自在に設けられているから、カバー体2の取り外しを簡易に行うことができる。
【0064】
また、本実施例は、開閉蓋体3の表面が化粧面3aであるから、インテリア性に秀れ、商品価値の高いものとなる。
【0065】
また、本実施例は、カバー体2と開閉蓋体3とは合同形状であるから、このカバー体2と開閉蓋体3とが統一感のあるデザイン性に秀れた外観形状を有し、この点においても商品価値の高いものとなる。
【0066】
また、本実施例は、開閉蓋体3は、取付部4を介して取付本体1に取り外し自在に設けられており、また、開閉蓋体3には鍔部が設けられ、また、開閉蓋体3は取付部4に設けられる裏側部材3”に着脱自在に重合する表側部材3’で構成され、また、表側部材3’の裏面には裏側部材3”に被嵌する被嵌凹部3bが設けられ、更に、この被嵌凹部3bの底面内方には、裏側部材3”の正面内方に設けた凸状若しくは凹状の被係合連結部3dと凹凸係合する凹状若しくは凸状の係合連結部3cが設けられているから、例えば表側部材3’に化粧シート10を貼設してデザイン施工する場合、この化粧シート10の耳部10aを裏側部材3”と表側部材3’との間に折り込んで挟み込むことで仕上がりの綺麗なデザイン施工を行うことができる。
【0067】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【符号の説明】
【0068】
1 取付本体
1a 正面開口部
2 カバー体
2’ 表側部材
2” 裏側部材
2a 化粧面
2b 被嵌凹部
2c 係合連結部
2d 被係合連結部
3 開閉蓋体
3’ 表側部材
3” 裏側部材
3a 化粧面
3b 被嵌凹部
3c 係合連結部
3d 被係合連結部
4 取付部
50 壁
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2023-07-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁に設けた換気孔に付設される換気装置であって、前記換気孔に設けられ筒状の取付本体と、この取付本体の正面側端部に設けられ前記壁の壁面に添設状態に配される鍔状のカバー体と、前記取付本体の正面側に進退移動自在に設けられ該取付本体の前記カバー体から離れることで正面開口部を開放し、前記カバー体に重合することで前記正面開口部を閉塞する開閉蓋体とを有し、前記カバー体は、表面に化粧面を有し前記取付本体と連通する通気開口部が設けられた板状体であり、更に、前記カバー体は、前記取付本体に対し着脱自在に設けられ、また、前記開閉蓋体は、表面に化粧面を有する板状体であり、且つ前記取付本体に対して着脱自在に設けられており、前記カバー体と前記開閉蓋体とは輪郭形状及び大きさが同一であることを特徴とする換気装置。
【請求項2】
請求項1記載の換気装置において、前記カバー体は前記取付本体に設けられる裏側部材に着脱自在に重合する表側部材で構成されていることを特徴とする換気装置。
【請求項3】
請求項記載の換気装置において、前記表側部材の裏面には前記裏側部材に被嵌重合する被嵌凹部が設けられ、更に、この被嵌凹部の底面内方には前記裏側部材の正面内方に設けた凸状若しくは凹状の被係合連結部と凹凸係合する凹状若しくは凸状の係合連結部が設けられていることを特徴とする換気装置。
【請求項4】
請求項1~いずれか1項に記載の換気装置であって、前記開閉蓋体は前記取付部に設けられる裏側部材に着脱自在に重合する表側部材で構成されていることを特徴とする換気装置。
【請求項5】
請求項記載の換気装置において、前記開閉蓋体の前記表側部材の裏面には前記開閉蓋体の前記裏側部材に被嵌する被嵌凹部が設けられ、更に、この被嵌凹部の底面内方には、前記開閉蓋体の前記裏側部材の正面内方に設けた凸状若しくは凹状の被係合連結部と凹凸係合する凹状若しくは凸状の係合連結部が設けられていることを特徴とする換気装置。
【請求項6】
請求項1~5いずれか1項に記載の換気装置であって、前記カバー体及び前記開閉蓋体は方形板状体であることを特徴とする換気装置。
【請求項7】
請求項1~6いずれか1項に記載の換気装置であって、前記カバー体の化粧面及び前記開閉蓋体の化粧面には、化粧シートが貼設される若しくは塗装が施されることを特徴とする換気装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、換気装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
本出願人は、壁に設けた換気孔に付設される換気装置として特許文献1に開示される換気装置(以下、従来例)を提案している。
【0003】
この従来例は、換気孔に設けられ鍔状部が正面側端部に設けられた筒状の取付本体と、この取付本体の正面側に進退移動自在に設けられ鍔状部から離れることで正面開口部を開放し、鍔状部に重合することで正面開口部を閉塞する開閉蓋体とから成るものであり、この取付本体を換気孔に挿入固定することで壁に付設される。尚、開閉蓋体及び鍔状部は室内に露出状態に配置される。
【0004】
ところで、近年、家屋の利便性や価値観に合わせて改装するリノベーション(改築工事)に対する関心が高まる中、例えば部屋の内装にもこだわり、壁紙の張替えや好みの塗装などを行うケースが増えているが、部屋の壁に露出状態となる従来例がそのままであると部屋の景観が統一されないことから、壁のデザインに合わせて従来例の開閉蓋体の表面にもデザイン施工を行いたいという要求がある。
【0005】
一般的な24時間換気の場合、開閉蓋体は常時開放状態であり、よって、従来例は開閉蓋体の正面だけでなく、鍔状部の正面も室内から看取される部位である為にデザイン施工を行う対象となる。
【0006】
しかしながら、従来例に対してデザイン施工を行おうとする場合、壁の高所に固定されている為、施工が厄介であり、特に取付本体の鍔状部は、開閉蓋体が取付本体から取り外せないものの場合、デザイン施工が極めて厄介であり、場合によっては鍔状部のデザイン施工は諦めざるを得ない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第6401769号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、前述した問題点に鑑みなされたもので、従来にない作用効果を発揮する非常に実用的な換気装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0010】
壁50に設けた換気孔に付設される換気装置であって、前記換気孔に設けられ筒状の取付本体1と、この取付本体1の正面側端部に設けられ前記壁50の壁面に添設状態に配される鍔状のカバー体2と、前記取付本体1の正面側に進退移動自在に設けられ該取付本体1の前記カバー体2から離れることで正面開口部1aを開放し、前記カバー体2に重合することで前記正面開口部1aを閉塞する開閉蓋体3とを有し、前記カバー体2は、表面に化粧面2aを有し前記取付本体1と連通する通気開口部2gが設けられた板状体であり、更に、前記カバー体2は、前記取付本体1に対し着脱自在に設けられ、また、前記開閉蓋体3は、表面に化粧面3aを有する板状体であり、且つ前記取付本体1に対して着脱自在に設けられており、前記カバー体2と前記開閉蓋体3とは輪郭形状及び大きさが同一であることを特徴とする換気装置に係るものである。
【0011】
また、請求項1記載の換気装置において、前記カバー体2は前記取付本体1に設けられる裏側部材2”に着脱自在に重合する表側部材2’で構成されていることを特徴とする換気装置に係るものである。
【0012】
また、請求項記載の換気装置において、前記表側部材2’の裏面には前記裏側部材2”に被嵌重合する被嵌凹部2bが設けられ、更に、この被嵌凹部2bの底面内方には前記裏側部材2”の正面内方に設けた凸状若しくは凹状の被係合連結部2dと凹凸係合する凹状若しくは凸状の係合連結部2cが設けられていることを特徴とする換気装置に係るものである。
【0013】
また、請求項1~いずれか1項に記載の換気装置であって、前記開閉蓋体3は前記取付部4に設けられる裏側部材3”に着脱自在に重合する表側部材3’で構成されていることを特徴とする換気装置に係るものである。
【0014】
また、請求項記載の換気装置において、前記開閉蓋体3の前記表側部材3’の裏面には前記開閉蓋体3の前記裏側部材3”に被嵌する被嵌凹部3bが設けられ、更に、この被嵌凹部3bの底面内方には、前記開閉蓋体3の前記裏側部材3”の正面内方に設けた凸状若しくは凹状の被係合連結部3dと凹凸係合する凹状若しくは凸状の係合連結部3cが設けられていることを特徴とする換気装置に係るものである。
【0015】
また、請求項1~5いずれか1項に記載の換気装置であって、前記カバー体2及び前記開閉蓋体3は方形板状体であることを特徴とする換気装置に係るものである。
【0016】
また、請求項1~6いずれか1項に記載の換気装置であって、前記カバー体2の化粧面2a及び前記開閉蓋体3の化粧面3aには、化粧シート10が貼設される若しくは塗装が施されることを特徴とする換気装置に係るものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明は上述のように構成したから、例えば壁に付設された後であってもデザイン施工が簡易且つ良好に行えるなど、従来にない作用効果を発揮する非常に実用的な換気装置となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本実施例を示す斜視図である。
図2】本実施例の要部の分解斜視図である。
図3】本実施例の要部の説明図である。
図4】本実施例の要部の分解斜視図である。
図5】本実施例の要部の説明図である。
図6】本実施例の要部の説明断面図である。
図7】本実施例の要部にデザイン施工を行った状態の説明図である。
図8】本実施例に係る換気装置のデザイン施工前の説明図である。
図9】本実施例に係る換気装置のデザイン施工後の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
【0020】
本発明は、壁50に付設される取付本体1からカバー体2を取り外し、デザイン施工を行う。
【0021】
従って、部屋の壁50に付設した後であっても簡易且つ良好にデザイン施工を行うことができる。
【実施例0022】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0023】
本実施例は、壁50に設けた換気孔(ダクト)に付設される換気装置であって、換気孔に設けられ正面側端部にカバー体2が設けられた筒状の取付本体1と、この取付本体1の正面側に進退移動自在に設けられ該取付本体1のカバー体2から離れることで正面開口部1aを開放し、カバー体2に重合することで正面開口部1aを閉塞する開閉蓋体3とから成るものである。
【0024】
以下、本実施例に係る構成各部について詳細な説明をする。
【0025】
取付本体1は、図1,2に図示したように適宜な合成樹脂製の部材で形成された円筒形状体であり、この取付本体1の正面側端部には、カバー体2を構成する裏側部材2”が設けられている。
【0026】
また、取付本体1は、建物の壁50に設けた換気孔の端部開口部に挿入固定される径に設定されており、この取付本体1を換気孔に挿入固定した場合、カバー体2と開閉蓋体3は壁50の表面に添設されて室内に露出状態に配置される。
【0027】
カバー体2は、図1~3に図示したように取付本体1に設けられる裏側部材2”に表側部材2’を着脱自在に設けて構成されており、鍔部を有するものである。尚、カバー体2は鍔部を有することなく単なるリング形状のものでも良い。
【0028】
この裏側部材2”は、図2に図示したように取付本体1に一体成形される正面視方形の鍔状体(フランジ形状体)であり、この裏側部材2”の正面内方には凸状(ブロック状)の係合連結部2dが設けられている。
【0029】
この係合連結部2dは、後述する表側部材2’の背面に設けられる凹状の被係合連結部2cと突き合わせ重合させて凹凸係合するものであり、更に、この係合連結部2dの外周面上下中央位置には、係合連結部2dと被係合連結部2cを凹凸係合させた場合に、被係合連結部2cの内周面上下中央位置に設けられた凸状の係止連結部2eが係脱自在に凹凸係止(抜け止め係止)する凹状の被係止連結部2fが設けられている。
【0030】
従って、この裏側部材2”に対して表側部材2’は着脱自在にしてがたつきの無い状態で被嵌連結される。
【0031】
表側部材2’は、図1~3に図示したように適宜な合成樹脂製の部材で形成された方形板状体であり、正面に突起物の無い平坦面から成る化粧面2aを有し、更に、内方に円形の通気開口部2gが設けられた枠状に構成されている。
【0032】
従って、表側部材2’は取付本体1(裏側部材2”)から取り外せる板状のものであるから、後述する化粧シート10を貼設したり塗装するなどのデザイン加工を行い易い。
【0033】
また、表側部材2’の裏面には、取付本体1の正面側端部に設けられる鍔状の裏側部材2”に突き合わせて被嵌重合する被嵌凹部2bが設けられ、更に、この被嵌凹部2bの底面内方には裏側部材2”の正面内方に設けた凸状の係合連結部2dと突き合わせ重合させて凹凸係合する凹状の被係合連結部2cが設けられている。
【0034】
また、被係合連結部2cの内周面上下中央位置には、係合連結部2dの外周面上下中央位置に設けられる凹状の被係止連結部2fに係脱自在に凹凸係止(抜け止め係止)する凸状の係止連結部2eが設けられている。
【0035】
尚、被係合連結部2dを凸状(ブロック状)とし、係合連結部2eを凹状としても良く、また、表側部材2’は上下若しくは左右に分割して裏側部材1’から取り外せる構造(取付本体1から開閉蓋体3を取り外さなくても裏側部材2”から取り外せる構造)でも良い。
【0036】
開閉蓋体3は、図1,4,5に図示したように適宜な合成樹脂製の部材で形成したものであり、取付本体1に取り外し自在に挿入連結する取付部4の正面側端部に設けられる方形板状の裏側部材3”と、この裏側部材3”に着脱自在に設けられ表面に化粧面3aを有する表側部材3’とで構成され、前述したカバー体2(表側部材2’)とは形状と大きさがともに同一、即ち、合同形状に構成されている。
【0037】
この裏側部材3”は、図4に図示したように筒状の取付部4の正面側端部に設けられた方形板状体であり、この裏側部材3”の正面内方には凸状(ブロック状)の係合連結部3dが設けられている。
【0038】
この係合連結部3dは、後述する表側部材3’の背面に設けられる凹状の被係合連結部3cと突き合わせ重合させて凹凸係合するものであり、更に、この係合連結部3dの外周面上下中央位置には、係合連結部3dと被係合連結部3cを凹凸係合させた場合に、被係合連結部3cの内周面上下中央位置に設けられた凸状の係止連結部3eが係脱自在に凹凸係止(抜け止め係止)する凹状の被係止連結部3fが設けられている。
【0039】
従って、この裏側部材3”に対して表側部材3’は着脱自在にしてがたつきの無い状態で被嵌連結される。
【0040】
表側部材3’は、図1,4,5に図示したように適宜な合成樹脂製の部材で形成された方形板状体であり、正面に突起物の無い平坦面から成る化粧面3aを有している。
【0041】
従って、表側部材3’は開閉蓋体3(裏側部材3”)から取り外せる板状のものであるから、後述する化粧シート10を貼設したり塗装するなどのデザイン加工を行い易い。
【0042】
また、表側部材3’の裏面には、取付部4の正面側端部に設けられる方形板状の裏側部材3”に突き合わせて被嵌重合する被嵌凹部3bが設けられ、更に、この被嵌凹部3bの底面内方には裏側部材3”の正面内方に設けた凸状の係合連結部3dと突き合わせ重合させて凹凸係合する凹状の被係合連結部3cが設けられている。
【0043】
また、被係合連結部3cの内周面上下中央位置には、係合連結部3dの外周面上下中央位置に設けられる凹状の被係止連結部3fに係脱自在に凹凸係止(抜け止め係止)する凸状の係止連結部3eが設けられている。
【0044】
尚、係合連結部3cを凸状(ブロック状)とし、被係合連結部3dを凹状としても良く、また、表側部材3’は上下左右に分割して基部3”から取り外せる構造でも良い。
【0045】
取付部4は、図4に図示したように適宜な合成樹脂製の部材で形成した円筒形状体であり、周面部に複数の通気口4aを有し、正面側端部が開閉蓋体3(裏側部材3”)の裏面中央位置に連設されている。符号5は取付部4内に設けられ通気口4aを通過する空気中の塵埃を捕捉する筒形状の不織布フィルターである。
【0046】
また、取付部4は、取付本体1内に挿入固定され、更に、この取付本体1との間に特許第6401769号に開示される開閉機構(バネ付勢により開放する構造)が設けられており、この開閉機構により、開閉蓋体3が進退移動することによって得られる開放状態と閉塞状態の切り替えが該開閉蓋体3の一押し操作により行われるように構成されている。
【0047】
また、本実施例は、前述したカバー体2(表側部材2’)の化粧面2a及び開閉蓋体3(表側部材3’)の化粧面3a夫々に貼設する共通パーツとしての化粧シート10を設けている。
【0048】
この化粧シート10は、図3,5に図示したようにビニールクロスや紙クロスなどの壁面に付設される壁紙素材を方形状に形成したものであり、表面は適宜なデザインを有し、裏面は粘着部を有するシール構造として構成されている。
【0049】
また、化粧シート10の4つの端部には帯状の耳部10aが突出状態に延設されている。
【0050】
この各耳部10aは、適宜な突出長を有し、表側部材2’及び表側部材3’夫々の化粧面2a,3aに貼設した後、側周面,裏面及び被嵌凹部2b,3bの内周面へと折り返し状態で貼設可能な長さ及び形状に形成されている(図6,7参照)。
【0051】
従って、細かい部位まで仕上がりの綺麗なデザイン施工を行うことができる。
【0052】
また、この化粧シート10を用いてカバー体2(表側部材2’)をデザイン施工する場合は、化粧シート10を表側部材2’に貼設した後、カッターなど用いて通気開口部2gに沿って円形孔10bを切断形成したり、必要に応じてその他の不要部分を切除する。
【0053】
尚、化粧面2a,3aへのデザイン施工は、前述したように化粧シート10を付設する場合の他、スプレーや刷毛などを用いた塗装によるデザイン施工でも良いし、化粧面2a及び化粧面3aに予めデザイン施工が施された表側部材2’及び表側部材3’を別途用意することでも良い。
【0054】
本実施例は上述のように構成したから、表側部材3’にデザイン施工を行う場合には、壁50に付設される取付本体1から開閉蓋体3を取り外し、この開閉蓋体3を構成する裏側部材3”から表側部材3’を取り外し、この表側部材3’の化粧面3aにデザイン施工を行う。
【0055】
一方、表側部材2’にデザイン施工を行う場合には、取付本体1から開閉蓋体3を取り外した後、壁50に付設される取付本体1の裏側部材2”から表側部材2’を取り外し、この表側部材2’の化粧面2aにデザイン施工を行う。
【0056】
これら表側部材2’,3’へのデザイン施工はどこで行っても良く、デザイン施工が完了した後、これら表側部材2’,3’夫々を裏側部材1’,3”夫々に取り付け、そして、開閉蓋体3を取付本体1へ取り付けることで完了する(図8,9参照)。
【0057】
よって、本実施例によれば、部屋の壁50に付設した後であっても簡易且つ良好にデザイン施工を行うことができる。
【0058】
また、本実施例は、カバー体2の表面は化粧面2aであるから、インテリア性に秀れ、商品価値の高いものとなる。
【0059】
また、本実施例は、カバー体2には鍔部が設けられ、また、カバー体2は取付本体1に設けられる裏側部材2”に着脱自在に重合する表側部材2’で構成されているから、前述した作用効果を確実に奏することになる。
【0060】
また、本実施例は、表側部材2’の裏面には裏側部材2”に被嵌重合する被嵌凹部2bが設けられ、更に、この被嵌凹部2bの底面内方には裏側部材2”の正面内方に設けた凸状若しくは凹状の被係合連結部2dと凹凸係合する凹状若しくは凸状の係合連結部2cが設けられているから、例えば表側部材2’に化粧シート10を貼設してデザイン施工する場合、この化粧シート10の耳部10aを裏側部材2”と表側部材2’との間に折り込んで挟み込むことで仕上がりの綺麗なデザイン施工を行うことができる。
【0061】
また、本実施例は、開閉蓋体3は取付本体1に対して着脱自在に設けられているから、カバー体2の取り外しを簡易に行うことができる。
【0062】
また、本実施例は、開閉蓋体3の表面が化粧面3aであるから、インテリア性に秀れ、商品価値の高いものとなる。
【0063】
また、本実施例は、カバー体2と開閉蓋体3とは合同形状であるから、このカバー体2と開閉蓋体3とが統一感のあるデザイン性に秀れた外観形状を有し、この点においても商品価値の高いものとなる。
【0064】
また、本実施例は、開閉蓋体3は、取付部4を介して取付本体1に取り外し自在に設けられており、また、開閉蓋体3には鍔部が設けられ、また、開閉蓋体3は取付部4に設けられる裏側部材3”に着脱自在に重合する表側部材3’で構成され、また、表側部材3’の裏面には裏側部材3”に被嵌する被嵌凹部3bが設けられ、更に、この被嵌凹部3bの底面内方には、裏側部材3”の正面内方に設けた凸状若しくは凹状の被係合連結部3dと凹凸係合する凹状若しくは凸状の係合連結部3cが設けられているから、例えば表側部材3’に化粧シート10を貼設してデザイン施工する場合、この化粧シート10の耳部10aを裏側部材3”と表側部材3’との間に折り込んで挟み込むことで仕上がりの綺麗なデザイン施工を行うことができる。
【0065】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【符号の説明】
【0066】
1 取付本体
1a 正面開口部
2 カバー体
2’ 表側部材
2” 裏側部材
2a 化粧面
2b 被嵌凹部
2c 係合連結部
2d 被係合連結部
2g 通気開口部
3 開閉蓋体
3’ 表側部材
3” 裏側部材
3a 化粧面
3b 被嵌凹部
3c 係合連結部
3d 被係合連結部
4 取付部
10 化粧シート
50 壁