IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社日立製作所の特許一覧

特開2023-132347情報伝達システム、情報出力装置、および情報伝達方法
<>
  • 特開-情報伝達システム、情報出力装置、および情報伝達方法 図1
  • 特開-情報伝達システム、情報出力装置、および情報伝達方法 図2
  • 特開-情報伝達システム、情報出力装置、および情報伝達方法 図3
  • 特開-情報伝達システム、情報出力装置、および情報伝達方法 図4
  • 特開-情報伝達システム、情報出力装置、および情報伝達方法 図5
  • 特開-情報伝達システム、情報出力装置、および情報伝達方法 図6
  • 特開-情報伝達システム、情報出力装置、および情報伝達方法 図7
  • 特開-情報伝達システム、情報出力装置、および情報伝達方法 図8
  • 特開-情報伝達システム、情報出力装置、および情報伝達方法 図9
  • 特開-情報伝達システム、情報出力装置、および情報伝達方法 図10
  • 特開-情報伝達システム、情報出力装置、および情報伝達方法 図11
  • 特開-情報伝達システム、情報出力装置、および情報伝達方法 図12
  • 特開-情報伝達システム、情報出力装置、および情報伝達方法 図13
  • 特開-情報伝達システム、情報出力装置、および情報伝達方法 図14
  • 特開-情報伝達システム、情報出力装置、および情報伝達方法 図15
  • 特開-情報伝達システム、情報出力装置、および情報伝達方法 図16
  • 特開-情報伝達システム、情報出力装置、および情報伝達方法 図17
  • 特開-情報伝達システム、情報出力装置、および情報伝達方法 図18
  • 特開-情報伝達システム、情報出力装置、および情報伝達方法 図19
  • 特開-情報伝達システム、情報出力装置、および情報伝達方法 図20
  • 特開-情報伝達システム、情報出力装置、および情報伝達方法 図21
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023132347
(43)【公開日】2023-09-22
(54)【発明の名称】情報伝達システム、情報出力装置、および情報伝達方法
(51)【国際特許分類】
   G16H 10/60 20180101AFI20230914BHJP
【FI】
G16H10/60
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022037605
(22)【出願日】2022-03-10
(71)【出願人】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000279
【氏名又は名称】弁理士法人ウィルフォート国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】及川 道雄
(72)【発明者】
【氏名】岩田 吉晴
(72)【発明者】
【氏名】西村 日加里
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA23
(57)【要約】
【課題】互いのネットワークが分離された情報システム間で機密性の高い情報のやりとりを可能にする。
【解決手段】情報伝達システムは、共有対象情報を記憶しており、該共有対象情報を所定の秘匿化方法で圧縮および秘匿化することにより秘匿データを生成し、該秘匿データを搭載し前記秘匿化方法を表す秘匿化情報を搭載しない二次元バーコードを生成する情報出力装置と、前記秘匿化方法を予め記憶しておき、前記二次元バーコードを復号して前記秘匿データを取得し、前記秘匿化方法に基づいて前記秘匿データを解読する情報入力システムと、を有する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
共有対象情報を記憶しており、該共有対象情報を所定の秘匿化方法で圧縮および秘匿化することにより秘匿データを生成し、該秘匿データを搭載し前記秘匿化方法を表す秘匿化情報を搭載しない二次元バーコードを生成する情報出力装置と、
前記秘匿化方法を予め記憶しておき、前記二次元バーコードを復号して前記秘匿データを取得し、前記秘匿化方法に基づいて前記秘匿データを解読する情報入力システムと、
を有する情報伝達システム。
【請求項2】
前記秘匿化方法は、所定の圧縮メソッドによるデータ圧縮を伴うアーカイブ化であり、
前記情報出力装置は、前記共有対象情報をアーカイブ化してアーカイブファイルを生成し、前記アーカイブファイルのヘッダに含まれる前記圧縮メソッドの領域の情報を抜去することにより前記秘匿データを生成して二次元バーコードに搭載し、
前記情報入力システムは、前記圧縮メソッドを示す情報を予め記憶しており、前記秘匿データに前記圧縮メソッドを示す情報を付加することにより前記アーカイブファイルを復元し、前記アーカイブファイルから前記共有対象情報を取り出す、
請求項1に記載の情報伝達システム。
【請求項3】
前記情報出力装置は、インターネットから分離された病院の閉域ネットワークのみに接続される情報処理装置であり、
予め病院毎に圧縮メソッドが定められており、
前記情報出力装置は、前記共有対象情報を、自病院の圧縮メソッドによるデータ圧縮を伴うアーカイブ化し、生成されたアーカイブファイルのヘッダに含まれる前記圧縮メソッドの領域の情報を抜去することにより前記秘匿データを生成し、前記自病院の病院識別情報と前記秘匿データとを搭載した二次元バーコードを生成し、
前記情報入力システムは、病院識別情報と圧縮メソッドとの対応づけを予め記憶しており、前記二次元バーコードを復号して前記病院識別情報と前記秘匿データを取得し、該病院識別情報に対応づけられた圧縮メソッドを前記秘匿データに付加することにより前記アーカイブファイルを復元し、前記アーカイブファイルから前記共有対象情報を取り出す、
請求項2に記載の情報伝達システム。
【請求項4】
前記情報出力装置は、前記秘匿データを所定サイズ以下の複数個の分割ファイルに分割し、前記分割ファイルのそれぞれについて、当該分割ファイルを搭載し、前記秘匿データにおける当該分割ファイルの番号をヘッダに付加した二次元バーコードを生成し、
前記情報入力システムは、複数個の前記二次元バーコードを復号して前記分割ファイルを取得し、前記ヘッダから前記番号を取得し、前記番号に基づいて前記複数個の分割ファイルを結合して前記秘匿データを生成する、
請求項2に記載の情報伝達システム。
【請求項5】
前記共有対象情報は、発行日時の情報を含むあるいは付加されており、
前記情報入力システムは、前記秘匿データから得られた共有対象情報を前記発行日時と共にデータベースに記録し、新たに得られた共有対象情報の発行日時が、前記データベースに記録されている共有対象情報の発行日時より新しければ前記新たに得られた共有対象情報を前記データベースに記録し、前記新たに得られた共有対象情報の発行日時が、前記データベースに記録されている共有対象情報の発行日時より古ければ前記新たに得られた共有対象情報を前記データベースに記録せずに破棄する、
請求項1に記載の情報伝達システム。
【請求項6】
前記情報出力装置は、前記二次元バーコードを紙片に印刷または画面に表示し、
前記情報入力システムは、前記紙片または前記画面の前記二次元バーコードを撮影する、
請求項1に記載の情報伝達システム。
【請求項7】
前記情報入力システムは、患者がそれぞれ携帯する端末装置と、前記インターネットを介して前記端末装置と接続可能なサーバ装置と、を含む、
請求項3に記載の情報伝達システム。
【請求項8】
共有対象情報を記憶するデータベースと、
該共有対象情報を所定の秘匿化方法で圧縮および秘匿化することにより秘匿データを生成する情報秘匿部と、
該秘匿データを搭載し前記秘匿化方法を表す秘匿化情報を搭載しない二次元バーコードを生成するコード生成部と、
を有する情報出力装置。
【請求項9】
共有対象情報を所定の秘匿化方法で圧縮および秘匿化することにより生成された秘匿データを搭載し前記秘匿化方法を表す秘匿化情報を搭載しない二次元バーコードの画像を取得する画像取得部と、
前記二次元バーコードを復号して前記秘匿データを取得するコード復号部と、
前記秘匿化方法を予め記憶するデータベースと、
前記秘匿化方法に基づいて前記秘匿データを解読する情報解読部と、
を有する情報入力システム。
【請求項10】
共有対象情報を所定の秘匿化方法で圧縮および秘匿化することにより生成された秘匿データを搭載し前記秘匿化方法を表す秘匿化情報を搭載しない二次元バーコードを復号して前記秘匿データを取得するコード復号部と、
前記秘匿化方法を予め記憶するデータベースと、
前記秘匿化方法に基づいて前記秘匿データを解読する情報解読部と、
を有するサーバ装置。
【請求項11】
情報出力装置から情報入力システムに共有対象情報を伝達するための情報伝達方法であって、
前記情報出力装置が、
共有対象情報を記憶しており、
該共有対象情報を所定の秘匿化方法で圧縮および秘匿化することにより秘匿データを生成し、
該秘匿データを搭載し前記秘匿化方法を表す秘匿化情報を搭載しない二次元バーコードを生成し、
前記情報入力システムが、
前記秘匿化方法を予め記憶しておき、
前記二次元バーコードを復号して前記秘匿データを取得し、
前記秘匿化方法に基づいて前記秘匿データを解読する、
情報伝達方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報を伝達する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、医師による患者への問診で得られた問診内容を電子カルテに取り込む技術が開示されている。問診内容のデータは問診サーバに記録される。一方、電子カルテは電子カルテ端末装置で管理されている。電子カルテ端末装置が接続されているネットワークは、問診サーバが接続されるネットワークすなわちインターネットから分離され、双方のネットワークに接続できる端末装置は存在しない。そのことにより、電子カルテの高い機密性が確保されている。問診サーバに記録された問診内容を電子カルテに取り込むときには、患者が用いる患者個人端末またはクリニック側の端末により問診サーバにアクセスし、問診内容の二次元バーコードを表示する。そして、電子カルテ端末装置にバーコードリーダを接続し、その二次元バーコードを読み取ると、問診内容のデータが電子カルテ端末装置の電子カルテに取り込まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-79503号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
患者の健康管理を支援するサービスシステムと、患者の治療を行う病院の情報システムとで情報を相互利用できれば、健康管理においても治療においても有益なものとなる。例えば、特許文献1に開示された技術を利用することにより、電子カルテ等のデータを管理する病院のネットワークをインターネットなどの他のネットワークから分離しつつ、外部との情報のやりとりを可能にすることができる。しかしながら、病院のネットワークを他のネットワークから分離すること以外にも様々な面でセキュリティに対する配慮が必要である。例えば、スマートホンのような患者個人端末やクリニック側の端末は患者の自宅や公共の場で利用される可能性がある。その場合、画面の盗撮によって、二次元バーコードに格納された情報が漏洩する恐れがある。また、患者の利便性のために二次元バーコードを紙片に印刷したとすれば、その紙片の紛失により二次元バーコードに格納された情報が漏洩する恐れがある。
【0005】
本開示に含まれるひとつの目的は、互いのネットワークが分離された情報システム間で機密性の高い情報のやりとりを可能にする技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に含まれるひとつの態様による情報伝達システムは、共有対象情報を記憶しており、該共有対象情報を所定の秘匿化方法で圧縮および秘匿化することにより秘匿データを生成し、該秘匿データを搭載し前記秘匿化方法を表す秘匿化情報を搭載しない二次元バーコードを生成する情報出力装置と、前記秘匿化方法を予め記憶しておき、前記二次元バーコードを復号して前記秘匿データを取得し、前記秘匿化方法に基づいて前記秘匿データを解読する情報入力システムと、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本開示に含まれるひとつの態様によれば、秘匿化情報を含まない二次元バーコードによって情報をやりとりするので、互いのネットワークが分離された装置間で機密性の高い情報のやりとりを行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施例1による連携医療システムの概略のブロック図である。
図2】QRコード印刷物の一例を示す図である。
図3】QRコード表示画面の一例を示す図である。
図4】連携医療システムおよび各装置の構成を示すブロック図である。
図5】個別治療情報の一例を示す図である。
図6】個別健康関連情報の一例を示す図である。
図7】秘匿化情報テーブルの一例を示す図である。
図8】治療病院情報の一例を示す図である。
図9】個別治療情報共有処理のフローチャートである。
図10】QRコード印刷物出力処理のフローチャートである。
図11】病院識別情報&個別治療情報QRコードの一例を示す図である。
図12】病院登録処理のフローチャートである。
図13】個別治療情報登録処理のフローチャートである。
図14】個別体調関連情報共有処理のフローチャートである。
図15】QRコード表示処理のフローチャートである。
図16】個別健康関連情報取込処理のフローチャートである。
図17】実施例2における個別健康関連情報に関する処理を説明するための概念図である。
図18】実施例2におけるQRコード表示処理のフローチャートである。
図19】実施例2における個別健康関連情報取込処理のフローチャートである。
図20】実施例3における個別治療情報の一例を示す図である。
図21】実施例3における個別治療情報登録処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、連携医療システムの実施形態について説明する。
【実施例0010】
図1は、実施例1による連携医療システムの概略のブロック図である。連携医療システムは、インターネット21から分離された閉域内独立ネットワーク20に接続される病院システムと、インターネット21に接続される患者支援サービスシステムとが情報を共有するものである。
【0011】
病院情報システムは、病院において各患者の個別のカルテデータなど機密性が求められる情報である個別治療情報を管理する情報システムである。病院情報システムには、閉域内パーソナルコンピュータ(以下「PC」ともいう)11、データベース12、プリンタ13、およびカメラ14が含まれる。患者支援サービスシステムは、患者の健康管理に関する支援を行うための情報システムである。患者支援サービスシステムには、患者支援サービスサーバ17、患者スマートホン(以下「スマホ」ともいう)15、およびデータベース18が含まれる。さらに、連携医療システムには、病院の内外で医師等が使用する病院用タブレット端末16が含まれる。病院用タブレット端末16は、閉域内独立ネットワーク20ではなく、インターネット21に接続される。
【0012】
閉域内PC11、患者支援サービスサーバ17、患者スマホ15、および病院用タブレット端末16はいずれもCPU(Central Processing Unit)およびメモリを有する情報処理装置で構成され、CPUがメモリを利用してソフトウェアプログラムを実行することにより、後述する機能を実現するものである。本実施例では、患者支援サービスサーバ17は、クラウドシステム22上に構築されるので、患者支援サービスサーバ17のCPUおよびメモリは仮想的なものである。
【0013】
まず、閉域内PC11から患者支援サービスサーバ17へ向けた情報の共有について説明する。
【0014】
閉域内PC11は、DB12に共有対象情報を記憶しており、共有対象情報を所定の秘匿化方法で圧縮および秘匿化することにより秘匿データを生成し、その秘匿データを搭載し秘匿化方法を表す秘匿化情報を搭載しない二次元バーコードであるQRコード(登録商標)を生成する。この共有対象情報は、一例として、病院内で管理されている患者の治療に関連する情報である。QRコードは、プリンタ13によってQRコード印刷物19に印刷される。秘匿化方法は予め病院毎に定められている。
【0015】
図2は、QRコード印刷物の一例を示す図である。QRコード印刷物19は個々の患者に対して提供される紙片である。QRコード印刷物19には、当該患者名および患者識別情報(患者ID)31と、当該患者の治療を行う病院の病院名および病院識別情報(病院ID)92と、上述したQRコード33と、当該患者の治療スケジュール34とが印刷されている。治療スケジュール34は、共有対象情報としてQRコード33にも搭載されているが、当該患者の利便性のために印刷もされている。
【0016】
QRコード印刷物19上のQRコードは、患者スマホ15のカメラ機能によって読み取られ復号される。復号結果である秘匿データが患者支援サービスサーバ17に送られる。患者支援サービスサーバ17は、上記秘匿化方法の情報を予め記憶しており、その秘匿化方法に基づいて秘匿データを解読し、共有対象情報を取得する。
【0017】
続いて、患者支援サービスサーバ17から閉域内PC11へ向けた情報の共有について説明する。
【0018】
患者支援サービスサーバ17は、DB18に共有対象情報を記憶しており、その共有対象情報を、閉域内PC11が備えられている病院に対応する秘匿化方法で圧縮および秘匿化することにより秘匿データを生成する。この共有対象情報は、一例として、患者スマホ15によって定期的に取得された患者の健康に関連する情報である。患者支援サービスサーバ17は、その秘匿データを搭載し、秘匿化方法を表す秘匿化情報を搭載しないQRコードを生成する。
【0019】
例えば、病院用タブレット端末16は、患者支援サービスサーバ17からQRコードのデータを取得し、画面に表示することができる。
【0020】
図3は、QRコード表示画面の一例を示す図である。QRコード表示画面41には、病院名および病院ID42と、指定された複数の患者のQRコード43と、が表示されている。例えば、病院側では、ある日に治療予定の全ての患者を指定してそのQRコードを取得するといった利用方法が考えられる。
【0021】
病院用タブレット端末16に表示されたQRコード表示画面41のQRコード43は、カメラ14で撮影され、閉域内PC11に取り込まれる。閉域内PC11は、自病院に対応する秘匿化方法を予め記憶しており、QRコードを復号して秘匿データを取得し、その秘匿化方法に基づいて秘匿データを解読する。
【0022】
以下、更にシステムおよび装置の構成および動作を詳細に説明する。
【0023】
図4は、連携医療システムおよび各装置の構成を示すブロック図である。
【0024】
DB12には、個別治療情報58、秘匿化情報59、および個別健康関連情報60が格納されている。DB18には、秘匿化情報テーブル70、個別治療情報71、治療病院情報72、および個別健康関連情報73を有している。
【0025】
個別治療情報58は、病院において閉域内PC11から医師等が入力した各患者に個別の治療に関連する情報である。個別治療情報71は、個別治療情報58が閉域内PC11からQRコード印刷物19を介して患者支援サービスサーバ17に提供された情報である。個別治療情報58と個別治療情報71は基本的に同一の情報である。図5は、個別治療情報の一例を示す図である。個別治療情報58、71には、各患者を識別する患者ID102に対応づけて、病名103、治療スケジュール情報104などが記録されている。個別治療情報71が患者支援サービスサーバ17に共有されることにより、患者支援サービスにおいて個別治療情報を利用したサービスが可能となる。例えば、患者が患者スマホ15によって自身の治療スケジュールを表示させるといったことが可能となる。
【0026】
個別健康関連情報73は、各患者によって患者スマホ15から入力され患者支援サービスシステム17に収集され蓄積された各患者に個別の健康管理に関連する情報である。個別健康関連情報60は、個別健康関連情報73が患者支援サービスサーバ17から病院用タブレット端末16の表示画面を介して閉域内PC11に提供された情報である。個別健康関連情報73と個別健康関連情報60は基本的に同一の情報である。図6は、個別健康関連情報の一例を示す図である。個別健康関連情報60、73には、患者ID121および取得された日付122に対応づけて、健康状態123、体温124、血圧125などの情報が記録されている。健康状態123は、良好、普通、悪いといった選択肢から患者が自身の健康状態にあうものとして選択した情報である。個別健康関連情報60、73には、更に、患者が服薬を行ったか、食事を取ったか、睡眠時間などの情報が含まれていてもよい。個別健康関連情報60が閉域内PC11に共有されることにより、例えば、医師が、患者の日々の健康管理に関連する情報を治療に役立てることができる。
【0027】
秘匿化情報59は自病院に対応する秘匿化方法を示す情報である。秘匿化情報テーブル70は、各病院の秘匿化情報59を含む情報である。図7は、秘匿化情報テーブルの一例を示す図である。秘匿化情報テーブル70には、病院ID92に対応づけて秘匿化情報93が記録されている。秘匿化情報93は、共有対象情報を秘匿化するときに用いる秘匿化方法を示すものであり、秘匿データから共有対象情報を解読するときにも必要となる情報である。本実施例における秘匿化は、共有対象情報に対して、病院毎に定めた圧縮メソッドによるデータ圧縮を伴うアーカイブ化を行ってzipファイルを生成し、zipファイルから圧縮メソッドを示す情報を抜去することにより、容易に解読できない秘匿データにするというものである。その圧縮メソッドが秘匿化方法であり、圧縮メソッドを示す情報が秘匿化情報である。なお、図7の例では、病院毎に異なる圧縮メソッドが割り当てられているが、これに限定されることはない。圧縮メソッドの種類は限られているが、病院数がそれよりも多い場合には、例えば複数の圧縮メソッドに病院を分散させることにしてもよい。
【0028】
治療病院情報72は、患者毎にどの病院で治療を受けているかを示す情報である。図8は、治療病院情報の一例を示す図である。治療病院情報72には、各患者の患者ID111に対応づけて、当該患者が治療を受けている病院の病院ID112が記録されている。この治療病院情報72は、各患者の患者スマホ15から登録される。
【0029】
図4に戻り、閉域内PC11は、情報秘匿部51、コード生成部52、印刷部53、情報解読部54、コード復号部55、画像取得部6、および情報入力部57を有している。患者スマホ15は、画像取得部61、登録受付部62、体調情報取得部63、およびコード復号部64を有している。患者支援サービスサーバ17は、登録処理部65、体調情報蓄積部66、情報解読部67、情報秘匿部68、およびコード生成部69を有する。病院用タブレット端末16は表示部32を有している。
【0030】
以下、各部の動作を含めて連携医療システム全体の処理の流れについて説明する。
【0031】
図9は、個別治療情報共有処理のフローチャートである。個別治療情報共有処理は、閉域内PC11から患者支援サービスサーバ17へ向かう情報共有の処理である。個別治療情報58は、医師等の操作を受けた情報入力部57により予めDB12に登録されているものとする。
【0032】
まず、患者の利用する患者スマホ15と患者支援サービスサーバ17との間でアプリ利用登録が行われる(ステップS101)。患者が患者スマホ15に患者支援サービスのアプリケーションをインストールし、アプリケーションの登録画面から自身の氏名や属性の情報を入力すると、その情報が患者支援サービスサーバ17に登録される。このアプリ利用登録により、患者が患者支援サービスサーバ17による患者支援サービスを利用できるようになる。
【0033】
一方、患者が治療を受ける病院の閉域内PC11では、例えば患者が治療や診察を受けた際にQRコード印刷物出力処理が行なわれる(ステップS102)。
【0034】
図10は、QRコード印刷物出力処理のフローチャートである。
【0035】
まず、閉域内PC11はDB12から対象の患者の個別治療情報58を読み出す(ステップS201)。更に、閉域内PC11にて、情報秘匿部51が、個別治療情報58に対して、自病院の秘匿化情報59により示される圧縮メソッドにより圧縮を伴うアーカイブ化を行い、zipファイルを生成する(ステップS202)。更に、情報秘匿部51は、zipファイルから圧縮メソッドが記載されるフィールドの情報を抜去することにより秘匿化を行い、秘匿データを生成する(ステップS203)。次に、コード生成部52が、自病院の病院IDと、ステップS203で生成された秘匿データとをコード化して病院識別情報&個別治療情報QRコードを生成する。
【0036】
図11は、病院識別情報&個別治療情報QRコードの一例を示す図である。図11に示すように、病院識別情報&個別治療情報QRコード33には、病院IDのファイル81と、個別治療情報58を圧縮して搭載したzipファイル82とが搭載されている。zipファイル82には、そのローカルヘッダ83と、セントラルディレクトリエントリ84とに圧縮メソッドのフィールドがある。それらの圧縮メソッドの部分の情報を抜去することにより秘匿化を実現する。なお、本実施例では、圧縮メソッドの部分のみ抜去する例を示すが、これに限定されることはない。他の例として、圧縮メソッドと共に、作成されたバージョン、展開に必要なバージョンなどセンタトラルディレクトリエントリやローカルヘッダの他の領域の情報も抜去することにしてもよい。また、図11のzipファイル82には複数のファイルが搭載されているが、ファイル数は特に限定されず、例えば1つであってもよい。
【0037】
図10に戻り、次に、印刷部53が、病院識別情報&個別治療情報QRコード33を含んだQRコード印刷物19を印刷する(ステップS205)。
【0038】
図9に戻り、ステップS102にて印刷されたQRコード印刷物19は患者に渡される。患者は、図2に例示したQRコード印刷物19の治療スケジュール34を目で見て確認できる。これを基に患者支援サービスサーバ17により提供される患者支援サービスに登録すれば、患者スマホ15上で、図5に例示した個別治療情報58に含まれる情報を確認できるようになる。
【0039】
患者が患者スマホ15上の患者支援サービスのアプリケーションによってQRコード印刷物19の病院識別情報&個別治療情報QRコード33を撮影すると、患者スマホ15では、画像取得部61が、病院識別情報&個別治療情報QRコード33の画像を取得し、コード復号部64が、病院識別情報&個別治療情報QRコード33を復号する(ステップS103)。
【0040】
続いて、患者スマホ15はアプリケーションのメニューを表示する(ステップS104)。メニューの項目として病院登録と個別治療情報登録とが含まれている。病院登録は、患者が治療を受ける病院を登録する手続であり、初回のみ必要となる。個別治療情報登録は、病院から発行された個別治療情報58を登録する処理であり、病院でQRコード印刷物19を受け取る毎に行うべきものである。
【0041】
ここでは患者が病院登録を選択したものとする。それにより、患者スマホ15と患者支援サービスサーバ17とにより病院登録処理が行われる(ステップS105)。
【0042】
なお、ここでは、病院登録処理と個別治療情報登録処理は患者がメニューから選択する例を示すが、これに限定されることはない。他の例として、患者スマホ15にて自動的に選択することにしてもよい。例えば、当該患者について初回のQRコードの読み込みであれば病院登録処理を選択し、それ以降は個別治療情報登録処理を選択することにしてもよい。
【0043】
図12は、病院登録処理のフローチャートである。
【0044】
まず、患者スマホ15では、登録受付部62が、ステップS103で得られた復号結果のファイル81から病院IDを取得する(ステップS301)。さらに、登録受付部62は、ステップS301で取得した病院IDを患者IDと共に患者支援サービスサーバ17に送信する(ステップS302)。患者支援サービスサーバ17では、登録処理部65が、受信された患者IDと病院IDとの紐づけを治療病院情報72としてDB18に記録する。以上で病院登録が完了する。その後、患者は病院でQRコード印刷物19を受け取る毎に個別治療情報登録を行う。
【0045】
図9に戻り、患者が患者スマホ15上の患者支援サービスのアプリケーションによってQRコード印刷物19の病院識別情報&個別治療情報QRコード33を撮影すると、患者スマホ15では、画像取得部61が、病院識別情報&個別治療情報QRコード33の画像を取得し、コード復号部64が、病院識別情報&個別治療情報QRコード33を復号する(ステップS106)。
【0046】
続いて、患者スマホ15はアプリケーションのメニューを表示する(ステップS107)。ここでは患者が個別治療情報登録を選択したものとする。それにより、患者スマホ15と患者支援サービスサーバ17とにより個別治療情報登録処理が行われる(ステップS108)。
【0047】
図13は、個別治療情報登録処理のフローチャートである。
【0048】
まず、患者スマホ15では、コード復号部64が、ステップS106で得られた復号結果から秘匿データを取得する(ステップS401)。さらに、コード復号部64は、ステップS401で取得した秘匿データを患者IDと共に患者支援サービスサーバ17に送信する(ステップS402)。
【0049】
患者支援サービスサーバ17では、情報解読部67が、治療病院情報72を基に、受信された患者IDに対応する病院IDを特定する(ステップS403)。続いて、情報解読部67は、秘匿化情報テーブル70を基に、その病院IDに対応付けられた圧縮メソッドを特定する(ステップS404)。更に、情報解読部67は、秘匿データに圧縮メソッドの情報を補完して完全な形のzipファイルを取得し(ステップS405)、そのzipファイルを展開して個別治療情報58を取得する(ステップS406)。情報解読部67は、取得した個別治療情報58を、個別治療情報71としてDB18に登録する(ステップS407)。以上で1回の個別治療情報登録が完了する。この個別治療情報登録は繰り返し行われる。
【0050】
図14は、個別体調関連情報共有処理のフローチャートである。個別体調関連情報共有処理は、患者支援サービスサーバ17から閉域内PC11へ向かう情報共有の処理である。
【0051】
定期的に患者は自身の体調に関連する情報を含む情報を患者スマホ15から入力し、患者スマホ15では、体調情報取得部63が、入力された情報を取得する(ステップS501)。そして、体調情報取得部63は、取得した情報を患者IDと共に患者支援サービスサーバ17に送信する(ステップS502)。患者支援サービスサーバ17では、受信した患者IDを基に、患者毎に個別健康関連情報73として蓄積する(ステップS503)。この個別健康関連情報73が共有対象情報となる。
【0052】
次は、個別健康関連情報73を閉域内PC11に共有する処理である。
【0053】
まず、病院用タブレット端末16と患者支援サービスサーバ17とによりQRコード表示処理が行われる(ステップS504)。それにより病院用タブレット端末16には、図3に例示したQRコード表示画面41が表示される。
【0054】
図15は、QRコード表示処理のフローチャートである。
【0055】
病院用タブレット端末16上で医師や病院職員等が個別健康関連情報を取得する対象の患者を指定する(ステップS601)。指定された患者の情報は患者支援サービスサーバ17に送信される。
【0056】
患者支援サービスサーバ17では、情報秘匿部68が、指定された患者の個別健康関連情報73をDB18から読み出す。次に、情報秘匿部68は、個別健康関連情報73を共有先の病院に対応する圧縮メソッドを秘匿化情報テーブル70から知得し、知得した圧縮メソッドを用いて、各患者の個別健康関連情報73を圧縮し、圧縮データを生成する(ステップS603)。次に、情報秘匿部68は、圧縮データのヘッダから圧縮メソッドの情報を抜去することにより、秘匿データを生成する。
【0057】
続いて、コード生成部69は、各患者の秘匿データのそれぞれについて当該秘匿データを搭載した個別健康関連情報QRコードを生成する(ステップS605)。更に、コード生成部69は、個別健康関連情報QRコードのデータを病院用タブレット端末16に送信する(ステップS606)。
【0058】
病院用タブレット端末16では、表示部32が、各患者の個別健康関連情報QRコードを配置したQRコード表示画面41を表示する(ステップS607)。
【0059】
図14に戻り、閉域内PC11は個別健康関連情報取込処理によって各患者の個別健康関連情報73を取得する(ステップS505)。
【0060】
図16は、個別健康関連情報取込処理のフローチャートである。
【0061】
病院用タブレット端末16に表示されたQRコード表示画面41がカメラ14で撮影される(ステップS701)。閉域内PC11では、画像取得部56が、個別健康関連情報QRコードの画像を取り込み、コード復号部55が、そのQRコードを復号することにより、各患者の秘匿データを取得する(ステップS702)。
【0062】
続いて、情報解読部54が、秘匿化情報59から自病院に対応する圧縮メソッドの情報を取得し、それを秘匿データに付加することにより完全な形のzipファイルを生成する(ステップS703)。更に、情報解読部54は、zipファイルを展開して各患者の個別健康関連情報73を取得する(ステップS704)。
【0063】
図14に戻り、閉域内PC11では、個別健康関連情報73をcsvファイル形式の個別健康関連情報60としてDB12に記録する(ステップS506)。
【0064】
以上説明したように、本実施例によれば、秘匿化方法を示す情報を含まない二次元バーコードによって共有対象情報をやりとりするので、互いのネットワークが分離された装置間で機密性の高い情報のやりとりを行うことができる。特にインターネット21から分離された病院の情報システムと、インターネット21に接続される患者スマホ15および患者支援サービスサーバ17との間で情報をやりとりすることが可能になる。
【0065】
また、本実施例では、アーカイブファイルの形式を利用し圧縮メソッドの情報を抜去することにより秘匿化するので、互いのネットワークが分離された装置間で機密性の高い情報のやりとりを容易に実現することができる。
【0066】
また、本実施例では、病院毎に圧縮メソッドを対応づけるので、複数の病院の閉域内PC11と共有対象情報を共有する患者支援サービスを容易に実現することができる。
【実施例0067】
実施例1では、患者毎の個別健康関連情報73をそれぞれひとつのQRコードに搭載してやりとりする例を示したが、他の構成も可能である。実施例2では、実施例1の連携医療システムの一部を変更して、個別健康関連情報73のデータ量が大きい場合等に、それを複数のQRコードによってやりとりするものを例示する。
【0068】
図17は、実施例2における個別健康関連情報に関する処理を説明するための概念図である。図18は、実施例2におけるQRコード表示処理のフローチャートである。図19は、実施例2における個別健康関連情報取込処理のフローチャートである。
【0069】
実施例2では患者支援サービスサーバ17および病院用タブレット端末16は図18に示したQRコード表示処理を実行し、閉域内PC11は図19に示した個別健康関連情報取込処理を実行する。それ以外の構成および処理については実施例2は実施例1と基本的に同様である。
【0070】
図18および図17を参照すると、実施例2においても、患者支援サービスサーバ17が、病院用タブレット端末16からの指定された患者の個別健康関連情報73に対して圧縮を伴うアーカイブ化を行ってzipファイルを生成し、zipファイルから圧縮メソッドの情報を抜去することにより秘匿化する処理は実施例1と同様である(ステップS601~604)。
【0071】
実施例2では、その後、患者支援サービスサーバ17にて、コード生成部69が、圧縮メソッドの情報を抜去したzipファイル(秘匿化データzip’)を、QRコードに搭載可能な所定のサイズのデータブロックに分割し(ステップS801)、それぞれのデータブロック毎に個別健康関連情報QRコードを生成する(ステップS802)。その際、各QRコードには、特殊なヘッダ情報としてそのデータブロックの順序を示す通し番号を付加する。例えば、特定のコード(例えば0xFFEE)をシグネチャとし、その後に続く2バイトのコードがデータブロックの通し番号の情報としてもよい。
【0072】
そして、コード生成部69は、それら個別健康関連情報QRコード群を病院用タブレット端末16に送信する(ステップS803)。病院用タブレット端末16では、表示部32が、それら個別健康関連情報QRコード群を画面に表示する(ステップS804)。
【0073】
図19および図17を参照すると、共有先の閉域内PC11では、病院用タブレット端末16に表示されたQRコード表示画面がカメラ14で撮影される(ステップS901)。閉域内PC11では、画像取得部56が、複数の個別健康関連情報QRコードの領域を認識して画像を取り込む(ステップS902)。そして、コード復号部55が、各領域の個別健康関連情報QRコードを復号し、データブロックおよび通し番号情報を取得する(ステップS903)。更に、コード復号部55は、それらデータブロックを通し番号情報に示された順序で結合することにより秘匿データzip’を復元する(ステップS904)。
【0074】
その後は実施例1と同様に、情報解読部54が、秘匿化情報59から自病院に対応する圧縮メソッドの情報を取得し、それを秘匿データに付加することにより完全な形のzipファイルを生成し(ステップS703)、zipファイルを展開して個別健康関連情報73を取得する(ステップS704)。
【0075】
以上説明したように、本実施例によれば、秘匿データを所定サイズ以下の分割ファイルに分割してやりとりするので、サイズの大きな共有対象情報のやりとりが可能となる。
【0076】
なお、ここでは、1つの個別健康関連情報を複数のQRコードに分けて搭載してやりとりする例を示したが、複数の個別健康関連情報のファイルをそれぞれ複数のQRコードに分けて搭載してやりとりすることも可能である。その場合、ステップS802にて、コード生成部69は、各QRコードに付加する特殊なヘッダ情報にファイル番号とデータブロックの通し番号情報とを搭載すればよい。そして、閉域内PC11では、ステップS903にて、コード復号部55が複数のデータブロックのファイル番号と通し番号とを取得し、ステップS904にて、同じファイル番号のデータブロックを通し番号の順序で結合すればよい。
【実施例0077】
実施例1、2では、患者支援サービスサーバ17は、閉域内PC11により印刷されたQRコード印刷物19から個別治療情報58を取得すると、それを個別治療情報71としてDB18に登録する。実施例3では、実施例1の連携医療システムの一部を変更したものを例示する。実施例3では、患者支援サービスサーバ17は、QRコード印刷物19から取得した個別治療情報58が、DB18に記録されている個別治療情報71よりも新しければ個別治療情報71として記録し、古ければ破棄する。これにより、更新されるような個別治療情報がDB18にて先祖返りしてしまうのを防止することができる。
【0078】
図20は、実施例3における個別治療情報の一例を示す図である。図21は、実施例3における個別治療情報登録処理のフローチャートである。
【0079】
図20を参照すると、実施例3の個別治療情報58、71は、各患者を識別する患者ID102に対応づけて発行日時105が記録されている点で実施例1、2のものと異なる。
【0080】
図21を参照すると、実施例3における個別治療情報登録処理は、ステップS401からS406までの処理は実施例1のものと同様である。実施例3では、ステップS406の後、情報解読部67は、ステップS406にて取得した個別治療情報58における発行日時105を、DB18に登録されている個別治療情報71の発行日時105と比較する(ステップS1001)。個別治療情報58における発行日時105が個別治療情報71の発行日時105よりも古ければ、情報解読部67は、ステップS406にて取得した個別治療情報58を破棄する(ステップS1002)。一方、個別治療情報58における発行日時105が個別治療情報71の発行日時105よりも新しければ、情報解読部67は、個別治療情報58を新たな個別治療情報71としてDB18に格納する(ステップS1003)。
【0081】
以上説明したように、本実施例では、DB18に記録される個別治療情報71の発行日時を管理しており、二次元バーコードから新たに読み取った個別治療情報58が、DB18に記録されている個別治療情報71より古ければDB18に記録せずに破棄するので、古い紙片のQRコードを読み取っても個別治療情報71が古い情報で上書きされるのを防止できる。
【0082】
上述した本発明の実施形態は、本発明の説明のための例示であり、本発明の範囲をそれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。当業者は、本発明の範囲を逸脱することなしに、他の様々な態様で本発明を実施することができる。
【符号の説明】
【0083】
11…閉域内PC、12…データベース、13…プリンタ、14…カメラ、15…患者スマホ、16…病院用タブレット端末、17…患者支援サービスサーバ、18…データベース、19…QRコード印刷物、20…閉域内独立ネットワーク、21…インターネット、22…クラウドシステム、31…患者ID、32…表示部、33…病院識別情報&個別治療情報QRコード、34…治療スケジュール、41…QRコード表示画面、42…病院ID、43…QRコード、51…情報秘匿部、52…コード生成部、53…印刷部、54…情報解読部、55…コード復号部、56…画像取得部、57…情報入力部、58…個別治療情報、59…秘匿化情報、60…個別健康関連情報、61…画像取得部、62…登録受付部、63…体調情報取得部、64…コード復号部、65…登録処理部、66…体調情報蓄積部、67…情報解読部、68…情報秘匿部、69…コード生成部、70…秘匿化情報テーブル、71…個別治療情報、72…治療病院情報、73…個別健康関連情報、81…ファイル、82…zipファイル、83…ローカルヘッダ、84…セントラルディレクトリエントリ、92…病院ID、93…秘匿化情報、102…患者ID、103…病名、104…治療スケジュール情報、105…発行日時、111…患者ID、112…病院ID、121…患者ID、122…日付、123…健康状態、124…体温、125…血圧
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21