IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アズビル金門株式会社の特許一覧 ▶ 東京瓦斯株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-ガスメータ及び地震判定方法 図1
  • 特開-ガスメータ及び地震判定方法 図2
  • 特開-ガスメータ及び地震判定方法 図3
  • 特開-ガスメータ及び地震判定方法 図4
  • 特開-ガスメータ及び地震判定方法 図5
  • 特開-ガスメータ及び地震判定方法 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023132382
(43)【公開日】2023-09-22
(54)【発明の名称】ガスメータ及び地震判定方法
(51)【国際特許分類】
   G01V 1/28 20060101AFI20230914BHJP
   G01F 3/22 20060101ALI20230914BHJP
【FI】
G01V1/28
G01F3/22 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022037652
(22)【出願日】2022-03-11
(71)【出願人】
【識別番号】000142425
【氏名又は名称】アズビル金門株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000220262
【氏名又は名称】東京瓦斯株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003166
【氏名又は名称】弁理士法人山王内外特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田中 雅人
(72)【発明者】
【氏名】今本 進
(72)【発明者】
【氏名】森畑 崇
(72)【発明者】
【氏名】佐久間 博久
(72)【発明者】
【氏名】大和久 崇
(72)【発明者】
【氏名】田中 恭太郎
(72)【発明者】
【氏名】守屋 優
(72)【発明者】
【氏名】岩本 壮太郎
【テーマコード(参考)】
2F030
2G105
【Fターム(参考)】
2F030CC13
2G105AA03
2G105BB01
2G105EE02
2G105FF04
2G105FF16
2G105MM02
2G105NN02
(57)【要約】
【課題】従来に対し、地震の誤検知を低減可能とする。
【解決手段】自機に内蔵され、振動を検知可能な振動センサ101と、列車の沿線上に設置された自機を含む複数のガスメータ1に対する、当該列車の通過に伴う振動の発生順序を示す情報を取得する順序情報取得部102と、振動センサ101により振動が検知された場合に、順序情報取得部102により取得された情報に基づいて、ガスメータ1のうちの、自機より後に列車の通過に伴う振動が発生するガスメータ1に対し、当該振動が検知された旨を示す情報を通知する通知部104と、ガスメータ1が有する通知部104により通知された情報を取得する通知情報取得部105と、順序情報取得部102により取得された情報及び通知情報取得部105により取得された情報に基づいて、振動センサ101により検知された振動が地震の振動であるかを判定する地震判定部106とを備えた。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自機に内蔵され、振動を検知可能な振動センサと、
列車の沿線上に設置された自機を含む複数のガスメータに対する、当該列車の通過に伴う振動の発生順序を示す情報を取得する順序情報取得部と、
前記振動センサにより振動が検知された場合に、前記順序情報取得部により取得された情報に基づいて、前記ガスメータのうちの、自機より後に列車の通過に伴う振動が発生するガスメータに対し、当該振動が検知された旨を示す情報を通知する通知部と、
前記ガスメータが有する前記通知部により通知された情報を取得する通知情報取得部と、
前記順序情報取得部により取得された情報及び前記通知情報取得部により取得された情報に基づいて、前記振動センサにより検知された振動が地震の振動であるかを判定する地震判定部と
を備えたガスメータ。
【請求項2】
前記ガスメータに対する列車の通過時間間隔を示す情報を取得する間隔情報取得部を備え、
前記地震判定部は、前記順序情報取得部により取得された情報、前記間隔情報取得部により取得された情報及び前記通知情報取得部により取得された情報に基づいて、前記振動センサにより検知された振動が地震の振動であるかを判定する
ことを特徴とする請求項1記載のガスメータ。
【請求項3】
前記地震判定部は、前記通知情報取得部による情報の取得後、当該情報の通知元であるガスメータと自機との間の列車の通過時間間隔を経過したタイミングを含む時間範囲内に、前記振動センサにより振動が検知された場合に、当該振動が列車の通過に伴う振動であると判定する
ことを特徴とする請求項2記載のガスメータ。
【請求項4】
列車の運行情報を取得する運行情報取得部を備え、
前記地震判定部は、前記順序情報取得部により取得された情報及び前記通知情報取得部により取得された情報、並びに、前記運行情報取得部により取得された情報に基づいて、前記振動センサにより検知された振動が地震の振動であるかを判定する
ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちの何れか1項記載のガスメータ。
【請求項5】
自機に内蔵され、振動を検知可能な振動センサを備えたガスメータによる地震判定方法であって、
順序情報取得部が、列車の沿線上に設置された自機を含む複数のガスメータに対する、当該列車の通過に伴う振動の発生順序を示す情報を取得するステップと、
通知部が、前記振動センサにより振動が検知された場合に、前記順序情報取得部により取得された情報に基づいて、前記ガスメータのうちの、自機より後に列車の通過に伴う振動が発生するガスメータに対し、当該振動が検知された旨を示す情報を通知するステップと、
通知情報取得部が、前記ガスメータが有する前記通知部により通知された情報を取得するステップと、
地震判定部が、前記順序情報取得部により取得された情報及び前記通知情報取得部により取得された情報に基づいて、前記振動センサにより検知された振動が地震の振動であるかを判定するステップと
を有する地震判定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、地震の発生有無を判定可能なガスメータ及び地震判定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ガスメータとして、ガスの異常流量等の異常時及び地震発生等の緊急時にガスの流通を遮断する遮断機構を内蔵したガスメータが知られている(例えば特許文献1参照)。このように、ガスメータは、安全性のため、地震発生時に対応が必要となる。
なお、地震検知に関しては、省電力化のために、緊急地震速報により電力供給を開始する地震計(例えば特許文献2参照)、及び、省電力化のために、メカニカル振動センサを電源オンのトリガとして用いる地震計(例えば特許文献3参照)等が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-122068号公報
【特許文献2】特開2008-249345号公報
【特許文献3】特開平8-77475号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そして、ガスメータによる地震発生時の対応に関しては、予測困難である地震に備えての常時監視故の省電力化のニーズと共に、現実的に発生頻度が高くないことに伴う誤検知の低減という信頼性向上のニーズがあり、常に改善が求められている。
【0005】
ここで、ガスメータが有する振動センサでは、その特性上、列車の通過に伴う振動と、地震の振動とを、近い性質の振動として検知してしまう。例えば非特許文献1,2では、列車の通過に伴う振動と地震の振動は、共に周波数が1.0~1.5Hz辺りとなっており、近い性質の振動と言える。そのため、列車の沿線上に設置されたガスメータでは、当該列車の通過に伴う振動を地震の振動と誤検知してしまう場合がある。
【非特許文献1】気象研究所技術報告 第26号 1990 図14-1
【非特許文献2】公益財団法人鉄道総合技術研究所 Railway Research Review 2008.6 p.23 左段
【0006】
本開示明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、従来に対し、地震の誤検知を低減可能なガスメータを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係るガスメータは、自機に内蔵され、振動を検知可能な振動センサと、列車の沿線上に設置された自機を含む複数のガスメータに対する、当該列車の通過に伴う振動の発生順序を示す情報を取得する順序情報取得部と、振動センサにより振動が検知された場合に、順序情報取得部により取得された情報に基づいて、ガスメータのうちの、自機より後に列車の通過に伴う振動が発生するガスメータに対し、当該振動が検知された旨を示す情報を通知する通知部と、ガスメータが有する通知部により通知された情報を取得する通知情報取得部と、順序情報取得部により取得された情報及び通知情報取得部により取得された情報に基づいて、振動センサにより検知された振動が地震の振動であるかを判定する地震判定部とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、上記のように構成したので、従来に対し、地震の誤検知を低減可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態1に係るガスメータを含むガスシステムの構成例を示す図である。
図2】実施の形態1に係るガスメータの構成例を示す図である。
図3】実施の形態1に係るガスメータの動作例を示すフローチャートである。
図4】実施の形態1に係るガスメータの設置例を示す図である。
図5】実施の形態2に係るガスメータの構成例を示す図である。
図6】実施の形態2に係るガスメータの動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は実施の形態1に係るガスメータ1を含むガスシステムの構成例を示す図である。
ガスシステムは、図1に示すように、複数のガスメータ1を備えている。
【0011】
ガスメータ1は、設置環境におけるガスの使用流量を計測する。例えば、ガスメータ1が住宅に設置された場合には、当該住宅におけるガスの使用流量を計測する。また、このガスメータ1は、地震発生時に上記ガスの流通を遮断する機能を有している。より具体的には、ガスメータ1は、振動を検知する振動センサ101、及び、当該振動センサ101による検知結果に基づいて、上記ガスの流通を遮断する遮断機構(不図示)を内蔵している。更に、実施の形態1に係るガスメータ1では、振動センサ101により検知された振動が地震の振動であるかを判定(地震の振動である可能性が高いかを判定)することで、地震の発生有無を判定する機能を有している。
【0012】
なお、このガスメータ1は、列車(電車等)の沿線上に設置されることを想定している。列車の沿線上とは、住宅等の建物に設置されたガスメータ1が有する振動センサ101が、ガスメータ1の設置場所に対する列車の通過に伴う振動を地震の振動と誤検知してしまう可能性がある程に、列車の線路に近い場所を意味する。また、ガスメータ1は、自機が設置された沿線上と同じ沿線上に設置された他のガスメータ1と連携可能な通信機能を有している。
以下、ガスメータ1が有する機能のうち、地震の発生有無の判定に関する機能についてのみ説明を行う。
【0013】
ガスメータ1は、図2に示すように、振動センサ101、順序情報取得部102、間隔情報取得部103、通知部104、通知情報取得部105及び地震判定部106を備えている。
【0014】
なお、ガスメータ1は、システムLSI(Large Scale Integration)等の処理回路、又はメモリ等に記憶されたプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等により実現される。
【0015】
振動センサ101は、ガスメータ1に内蔵され、周囲の振動を検知する。この振動センサ101は、従来からガスメータ1に内蔵されている既存の振動センサでよい。
【0016】
この振動センサ101は、ガスメータ1の設置場所を含む所定の範囲内で発生した地震の振動を検知可能である。
一方、上述したように、ガスメータ1は、列車の沿線上に設置されることを想定している。そして、上述したように、列車の通過に伴う振動と地震の振動は、共に周波数が1.0~1.5Hz辺りとなっており、近い性質の振動と言える。そのため、振動センサ101は、ガスメータ1の設置場所に対する当該列車の通過に伴う振動も検知してしまう。
【0017】
順序情報取得部102は、列車の沿線上に設置された自機を含む複数のガスメータ1に対する、当該列車の通過に伴う振動の発生順序を示す情報(順序情報)を取得する。
【0018】
間隔情報取得部103は、上記複数のガスメータ1に対する列車の通過時間間隔を示す情報(間隔情報)を取得する。
ここで、ガスメータ1の設置場所に対して列車が通過する地点(通過点)は、列車の通過に伴う振動をガスメータ1が有する振動センサ101が検知開始してから検知終了するまでに列車が位置する範囲のうちの任意に設定された地点である。例えば、ガスメータ1の設置場所に対して列車が通過する地点として、列車の通過に伴う振動を振動センサ101が検知開始する際に列車が位置する地点を用いることができる。
そして、上記複数のガスメータ1に対する列車の通過時間間隔は、ガスメータ1毎の、当該ガスメータ1に対する通過点と他のガスメータ1に対する通過点との間を列車が走行するのに要する時間間隔である。なお、上記他のガスメータ1に対する通過点は、順序情報が示す順序に基づく1つ前のガスメータ1に対する通過点でもよいし、それ以外のガスメータ1に対する通過点でもよい。
【0019】
通知部104は、振動センサ101により振動が検知された場合に、順序情報取得部102により取得された情報に基づいて、上記複数のガスメータ1のうちの、自機より後に列車の通過に伴う振動が発生するガスメータ1に対し、当該振動が検知された旨を示す情報(通知情報)を通知する。通知部104による通知対象のガスメータ1(自機より後に列車の通過に伴う振動が発生するガスメータ1)としては、例えば、自機の次に列車の通過に伴う振動が発生するガスメータ1を少なくとも含む1台以上のガスメータ1が挙げられる。
【0020】
通知情報取得部105は、上記複数のガスメータ1のうちの他のガスメータ1が有する通知部104により通知された情報を取得する。
【0021】
地震判定部106は、順序情報取得部102により取得された情報、間隔情報取得部103により取得された情報及び通知情報取得部105により取得された情報に基づいて、振動センサ101により検知された振動が地震の振動であるかを判定(地震の振動である可能性が高いかを判定)する。
この際、例えば、地震判定部106は、通知情報取得部105による情報の取得後、当該情報の通知元であるガスメータ1と自機との間の列車の通過時間間隔を経過したタイミングを含む時間範囲内に、振動センサ101により振動が検知された場合に、当該振動が列車の通過に伴う振動であると判定する。一方、地震判定部106は、上記以外の場合には、振動センサ101により検知された振動が、地震の振動であると判定する。なお、上記時間範囲は適宜設定可能である。
【0022】
なお、ガスメータ1が有する遮断機構は、例えば、振動センサ101により振動が検知された後、地震判定部106により当該振動が地震の振動であると判定された場合に、当該ガスメータ1が計測対象としているガスの流通を遮断する。
【0023】
次に、図1,2に示す実施の形態1に係るガスメータ1の動作例について、図3を参照しながら説明する。なおここでは、図4に示すように、駅Xと駅Yとを結ぶ沿線上に、8台のガスメータ1(ガスメータ1a~1h)が設置され、各振動センサ101が、駅Xと駅Yとの間を走行する列車の通過に伴う振動を検知してしまう場合での、一つのガスメータ1での動作を例に説明を行う。また、振動センサ101は、振動の検知を行っている。
【0024】
図1,2に示す実施の形態1に係るガスメータ1の動作例では、図3に示すように、まず、順序情報取得部102は、列車の沿線上に設置された自機を含む複数のガスメータ1に対する、当該列車の通過に伴う振動の発生順序を示す情報(順序情報)を取得する(ステップST301)。なお、順序情報取得部102は、順序情報を事前に取得可能である。
【0025】
図4の例では、駅Xから駅Yの間において、駅Xから駅Yに向かって順にガスメータ1a~1hが設置されている。この場合、駅Xから駅Yに向かう列車については、ガスメータ1a→ガスメータ1b→ガスメータ1c→ガスメータ1d→ガスメータ1e→ガスメータ1f→ガスメータ1g→ガスメータ1hの順に当該列車の通過に伴う振動が発生する。また、駅Yから駅Xに向かう列車については、ガスメータ1h→ガスメータ1g→ガスメータ1f→ガスメータ1e→ガスメータ1d→ガスメータ1c→ガスメータ1b→ガスメータ1aの順に当該列車の通過に伴う振動が発生する。そこで、順序情報取得部102は、この順序を示す情報を取得する。
【0026】
また、間隔情報取得部103は、上記複数のガスメータ1に対する列車の通過時間間隔を示す情報(間隔情報)を取得する(ステップST302)。なお、間隔情報取得部103は、間隔情報を事前に取得可能である。ここでは、例えば、ガスメータ1a~1hに対する列車の通過時間間隔(順序情報が示す順序に基づく隣り合うガスメータ1に対する通過点間を列車が走行するのに要する時間間隔)は全て15秒間隔であるとする。
【0027】
なお、上記複数のガスメータ1のうちの他のガスメータ1が有する通知部104により通知が為された場合、通知情報取得部105は、当該通知された情報(通知情報)を取得する(ステップST303)。なお、上記他のガスメータ1から通知が為されていない場合には、この通知情報取得部105による処理はスキップされる。
【0028】
また、振動センサ101は、振動を検知したかを判定する(ステップST304)。このステップST304において、振動センサ101が振動を検知していないと判定した場合、シーケンスはステップST303に戻り、待機状態となる。
【0029】
また、ステップST304において、振動センサ101が振動を検知したと判定した場合、通知部104は、順序情報取得部102により取得された情報に基づいて、上記複数のガスメータ1のうちの、自機より後に列車の通過に伴う振動が発生するガスメータ1に対し、当該振動が検知された旨を示す情報を通知する(ステップST305)。
【0030】
また、地震判定部106は、順序情報取得部102により取得された情報、間隔情報取得部103により取得された情報及び通知情報取得部105により取得された情報に基づいて、振動センサ101により検知された振動が地震の振動であるかを判定する(ステップST306)。
この際、例えば、地震判定部106は、通知情報取得部105による情報の取得後、当該情報の通知元であるガスメータ1と自機との間の列車の通過時間間隔を経過したタイミングを含む時間範囲内に、振動センサ101により振動が検知された場合に、当該振動が列車の通過に伴う振動であると判定する。一方、地震判定部106は、上記以外の場合には、振動センサ101により検知された振動が、地震の振動であると判定する。
【0031】
なお、地震判定部106は、通知情報取得部105により通知情報が取得されていない場合には、この地震判定部106による処理はスキップされ、すなわち、このガスメータ1では地震発生有無の判定処理は行わない。
【0032】
ここで、上記の例を用い、列車が駅Xから駅Yへ向かう場合を考える。なお、ガスメータ1が有する通知部104は、自機の次に列車の通過に伴う振動が発生するガスメータ1のみに通知を行うものとする。
この場合、駅Xを出発した列車は、まず、ガスメータ1aの近くを通過することになる。そのため、ガスメータ1aが有する振動センサ101は、列車の通過に伴う振動を検知する。この場合、ガスメータ1aでは、他のガスメータ1からの通知はないため、地震として誤検知しているか否かは判定できない。そして、ガスメータ1aは、通信機能を介して、ガスメータ1bに振動を検知したことを通知する。
【0033】
次いで、ガスメータ1aの近くを通過した列車は、ガスメータ1bの近くを通過することになる。そのため、ガスメータ1bが有する振動センサ101は、列車の通過に伴う振動を検知する。また、ガスメータ1bは、ガスメータ1aから振動の検知が通知されている。
そのため、例えば、ガスメータ1bは、ガスメータ1aの振動の検知から約15秒(例えば15秒±3秒の範囲)経過した後に振動を検知した場合、その振動は、地震の振動ではなく、列車通過に伴う振動である可能性が高いと判定できる。すなわち、ガスメータ1bについては、列車の通過に伴う振動を地震として誤検知する可能性を低減できることになる。そして、ガスメータ1bは、通信機能を介して、ガスメータ1cに振動を検知したことを通知する。
【0034】
次いで、ガスメータ1bの近くを通過した列車は、ガスメータ1cの近くを通過することになる。そのため、ガスメータ1cが有する振動センサ101は、列車の通過に伴う振動を検知する。また、ガスメータ1cは、ガスメータ1bから振動の検知が通知されている。
そのため、例えば、ガスメータ1cは、ガスメータ1bの振動の検知から約15秒(例えば15秒±3秒の範囲)経過した後に振動を検知した場合、その振動は、地震の振動ではなく、列車通過に伴う振動である可能性が高いと判定できる。すなわち、ガスメータ1cについても、列車の通過に伴う振動を地震として誤検知する可能性を低減できることになる。そして、ガスメータ1cは、通信機能を介して、ガスメータ1dに振動を検知したことを通知する。
【0035】
上記の処理を、さらにガスメータ1d→ガスメータ1e→ガスメータ1f→ガスメータ1g→ガスメータ1hの順に実行すれば、列車の沿線上に設置されたガスメータ1a~1hのうちのガスメータ1b~1hについて、列車の通過に伴う振動を地震として誤検知するケースを低減できることになる。
【0036】
次に、上記の例を用い、列車が駅Yから駅Xへ向かう場合を考える。なお、ガスメータ1が有する通知部104は、自機の次に列車の通過に伴う振動が発生するガスメータ1のみに通知を行うものとする。
この場合、駅Yを出発した列車は、まず、ガスメータ1hの近くを通過することになる。そのため、ガスメータ1hが有する振動センサ101は、列車の通過に伴う振動を検知する。この場合、ガスメータ1hでは、他のガスメータ1からの通知はないため、地震として誤検知しているか否かは判定できない。そして、ガスメータ1hは、通信機能を介して、ガスメータ1gに振動を検知したことを通知する。
【0037】
次いで、ガスメータ1hの近くを通過した列車は、ガスメータ1gの近くを通過することになる。そのため、ガスメータ1gが有する振動センサ101は、列車の通過に伴う振動を検知する。また、ガスメータ1gは、ガスメータ1hから振動の検知が通知されている。
そのため、例えば、ガスメータ1gは、ガスメータ1hの振動の検知から約15秒(例えば15秒±3秒の範囲)経過した後に振動を検知した場合、その振動は、地震の振動ではなく、列車通過に伴う振動である可能性が高いと判定できる。すなわち、ガスメータ1gについては、列車の通過に伴う振動を地震として誤検知する可能性を低減できることになる。そして、ガスメータ1gは、通信機能を介して、ガスメータ1fに振動を検知したことを通知する。
【0038】
次いで、ガスメータ1gの近くを通過した列車は、ガスメータ1fの近くを通過することになる。そのため、ガスメータ1fが有する振動センサ101は、列車の通過に伴う振動を検知する。また、ガスメータ1fは、ガスメータ1gから振動の検知が通知されている。
そのため、例えば、ガスメータ1fは、ガスメータ1gの振動の検知から約15秒(例えば15秒±3秒の範囲)経過した後に振動を検知した場合、その振動は、地震の振動ではなく、列車通過に伴う振動である可能性が高いと判定できる。すなわち、ガスメータ1fについても、列車の通過に伴う振動を地震として誤検知する可能性を低減できることになる。そして、ガスメータ1fは、通信機能を介して、ガスメータ1eに振動を検知したことを通知する。
【0039】
上記の処理を、さらにガスメータ1e→ガスメータ1d→ガスメータ1c→ガスメータ1b→ガスメータ1aの順に実行すれば、列車の沿線上に設置されたガスメータ1a~1hのうちのガスメータ1a~1gについて、列車の通過に伴う振動を地震として誤検知するケースを低減できることになる。
【0040】
このように、実施の形態1に係るガスメータ1では、地震は広域で発生するものであり、ガスメータ1は地震が発生する広域内に多数設置されていること、且つ、多数のガスメータ1の連携動作が可能である点に着眼し、列車の通過に伴う振動が発生する順序(順序情報)及び振動センサ101の検知情報(通知情報)に基づいて振動センサ101により検知された振動が地震の振動であるかの判定を行うものとした。これにより、従来に対し、ガスメータ1が列車の沿線上に配置される場合でも、列車の通過に伴う振動を地震の振動として誤検知するケースを低減可能となる。
【0041】
なお上記の例では、ガスメータ1が有する通知部104は、自機の次に列車の通過に伴う振動が発生するガスメータ1のみに通知を行うものとした。しかしながら、これに限らず、例えば、通知部104は、自機の次に列車の通過に伴う振動が発生するガスメータ1以外の他のガスメータ1にも通知を行ってもよく、すなわち、通知部104は通知先を拡張してもよく、好適である。
【0042】
例えばガスメータ1aが有する通知部104は、通知を行う際に、ガスメータ1bだけではなく、ガスメータ1c及びガスメータ1dにも通知を行ってもよい。他のガスメータ1についても同様に複数のガスメータ1に通知を行ってもよい。
【0043】
この場合、例えば、ガスメータ1cは、ガスメータ1aでの振動検知から約30秒経過した後、且つ、ガスメータ1bでの振動検知から約15秒経過した後にガスメータ1cが振動を検知した場合、自身が検知した振動が、地震の振動ではなく、列車の通過に伴う振動の可能性が高いとより確実に判定できる。
【0044】
また、例えば、ガスメータ1dは、ガスメータ1aでの振動検知から約45秒経過した後、且つ、ガスメータ1bでの振動検知から約30秒経過した後、且つ、ガスメータ1cの振動検知から約15秒経過した後に、ガスメータ1dが振動を検知した場合、自身が検知した振動が、地震の振動ではなく、列車の通過に伴う振動の可能性が高いとより確実に判定できる。
【0045】
なお上記では、ガスメータ1が、間隔情報取得部103を有する場合を示した。しかしながら、地震判定部106では、順序情報及び通知情報のみに基づいて、地震の発生有無の判定を行うことも実現可能であり、ガスメータ1は間隔情報取得部103を有していなくてもよい。この場合、地震判定部106は、順序情報取得部102により取得された情報及び通知情報取得部105により取得された情報に基づいて、振動センサ101により検知された振動が地震の振動であるかを判定する。
【0046】
以上のように、この実施の形態1によれば、ガスメータ1は、自機に内蔵され、振動を検知可能な振動センサ101と、列車の沿線上に設置された自機を含む複数のガスメータ1に対する、当該列車の通過に伴う振動の発生順序を示す情報を取得する順序情報取得部102と、振動センサ101により振動が検知された場合に、順序情報取得部102により取得された情報に基づいて、ガスメータ1のうちの、自機より後に列車の通過に伴う振動が発生するガスメータ1に対し、当該振動が検知された旨を示す情報を通知する通知部104と、ガスメータ1が有する通知部104により通知された情報を取得する通知情報取得部105と、順序情報取得部102により取得された情報及び通知情報取得部105により取得された情報に基づいて、振動センサ101により検知された振動が地震の振動であるかを判定する地震判定部106とを備えた。これにより、実施の形態1に係るガスメータ1は、従来に対し、地震の誤検知を低減可能となる。
【0047】
実施の形態2.
実施の形態1に係るガスメータ1では、順序情報及び通知情報に基づいて振動センサ101により検知された振動が地震の振動であるかの判定を行う場合を示した。しかしながら、この場合、列車の通過に伴う振動の発生順序のうちの1番最初のガスメータ1については、他のガスメータ1からの通知情報が得られないため、地震の発生有無の判定を実施できない。そこで、実施の形態2に係るガスメータ1では、更に、列車の運行情報を用いて地震の発生有無の判定を行う場合について説明する。
【0048】
図5は実施の形態2に係るガスメータ1の構成例を示す図である。この図5に示す実施の形態2に係るガスメータ1の構成例では、図2に示す実施の形態1に係るガスメータ1の構成例に対し、運行情報取得部107が追加され、地震判定部106が地震判定部106bに変更されている。図5に示す実施の形態2に係るガスメータ1におけるその他の構成例については、図2に示す実施の形態1に係るガスメータ1の構成例と同様であり、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0049】
運行情報取得部107は、列車の運行情報を取得する。なお、運行情報取得部107が取得する運行情報は、振動センサ101が、通過に伴う振動を検知してしまう列車の運行情報である。
この運行情報には、例えば、列車の特定の駅からの出発時刻又は当該駅に対する通過時刻、並びに、当該列車の運行種類を示す情報が含まれる。運行種類としては、例えば、各駅列車、急行列車又は特急列車が挙げられる。
【0050】
なお、運行情報取得部107は、事前に運行情報を取得してもよいし、列車の運行情報網と連携可能な通信機能を介して所定のタイミング(例えば列車が特定の駅を出発したタイミング又は当該駅を通過したタイミング)で運行情報を取得してもよい。
【0051】
地震判定部106bは、順序情報取得部102により取得された情報、間隔情報取得部103により取得された情報及び通知情報取得部105により取得された情報、並びに、運行情報取得部107により取得された情報に基づいて、振動センサ101により検知された振動が地震の振動であるかを判定(地震の振動である可能性が高いかを判定)する。
【0052】
この際、通知情報取得部105により通知情報が取得されていない場合には、地震判定部106bは、運行情報取得部107により取得された運行情報に基づいて、振動センサ101により検知された振動が地震の振動であるかを判定する。
ここで、運行情報に、列車の特定の駅からの出発時刻又は当該駅に対する通過時刻、並びに、当該列車の運行種類を示す情報が含まれている場合での、地震判定部106bの動作例について以下に示す。
【0053】
この際、まず、地震判定部106bは、運行情報取得部107により取得された運行情報から、ガスメータ1の設置場所に対する列車の通過予想時刻及び当該列車の通過による振動の継続予想時間を推定する。
【0054】
なお、ガスメータ1の設置場所に対する列車の通過予想時刻とは、列車の通過に伴う振動をガスメータ1が有する振動センサ101が検知開始する予想時刻から検知終了する予想時刻までの間の任意に設定された予想時刻である。例えば、ガスメータ1の設置場所に対する列車の通過予想時刻として、列車の通過に伴う振動をガスメータ1が有する振動センサ101が検知開始する予想時刻を用いることができる。
また、列車の通過による振動の継続予想時間とは、列車の通過に伴う振動をガスメータ1が有する振動センサ101が検知し続ける予想時間である。
【0055】
そして、地震判定部106bは、上記推定結果に基づいて、振動センサ101により検知された振動が地震の振動であるかを判定する。
ここで、例えば、通過予想時刻として、列車の通過に伴う振動をガスメータ1が有する振動センサ101が検知開始する予想時刻を用いる場合、地震判定部106bは、振動センサ101による振動の検知開始時刻が、通過予想時刻から一定時間以上乖離している場合には、当該振動が地震の振動であると判定する。また、地震判定部106bは、振動センサ101により検知された振動の継続時間が、振動の継続予想時間以上継続している場合には、当該振動が地震の振動であると判定する。一方、地震判定部106bは、上記以外の場合(振動センサ101による振動の検知開始時刻が通過予想時刻に対して一定時間内であり、且つ、当該振動の継続時間が継続予想時間内である場合)には、振動センサ101により検知された振動が、列車の通過に伴う振動であると判定する。なお、上記一定時間は適宜設定可能である。
【0056】
一方、通知情報取得部105により通知情報が取得された場合には、地震判定部106bは、実施の形態1で示した順序情報、間隔情報及び通知情報に基づく地震の発生有無の判定(第1の判定)と、上記に示した運行情報に基づく地震の発生有無の判定(第2の判定)とをそれぞれ行う。
そして、地震判定部106bは、両者の判定結果を総合的に判断し、振動センサ101により検知された振動が地震の振動であるのかを判定する。この際、例えば、地震判定部106bは、第1の判定及び第2の判定が共に、振動センサ101により検知された振動が列車の通過に伴う振動であるとの判定である場合には、当該振動が列車の通過に伴う振動であるとの最終判定を行い、それ以外の場合には、当該振動が地震の振動であるとの最終判定を行う。
【0057】
次に、図5に示す実施の形態2に係るガスメータ1の動作例について、図6を参照しながら説明する。図6では、通知情報取得部105により通知情報が取得されていない場合でのガスメータ1の動作例について示す。また、振動センサ101は、振動の検知を行っている。
【0058】
図5に示す実施の形態2に係るガスメータ1の動作例では、図6に示すように、まず、運行情報取得部107は、列車の運行情報を取得する(ステップST601)。ここでは、運行情報には、列車の特定の駅からの出発時刻、及び、当該列車の運行種類を示す情報が含まれるものとする。
【0059】
なお、運行情報は、電鉄会社又は予め運行情報を入手しているガス管理会社からガスメータ1に適宜送信され、ガスメータ1は当該運行情報を取得する。例えば、運行情報は、電鉄会社から通信機能を介してリアルタイムにガスメータ1に送信される。例えば、ガスメータ1が、図4に示すように駅Xと駅Yとの間の沿線上に設置されたガスメータ1である場合、駅Xから駅Yに向かう列車に関する運行情報については、当該列車が駅Xを実際に出発又は通過した際に、ガスメータ1に送信される。
【0060】
次いで、地震判定部106bは、運行情報取得部107により取得された運行情報から、ガスメータ1の設置場所に対する列車の通過予想時刻及び当該列車の通過による振動の継続予想時間を推定する(ステップST602)。
【0061】
ここで、例えば、駅Xから駅Yへと向かう列車が各駅列車である場合、この列車は、駅Yで停車することを前提とした速度で、駅Xからガスメータ1の設置場所(沿線)に近づく。そのため、地震判定部106bは、運行情報取得部107により取得された運行情報(列車の駅Xからの出発時刻及び当該列車の運行種類)から、上記速度及び駅Xから通過点までの距離に基づいて、ガスメータ1の設置場所に対する列車の通過予想時刻及び当該列車の通過による振動の継続予想時間を推定する。なお、地震判定部106bは、通過予想時刻及び継続予想時間として、一定の余裕時間(例えば±1秒)を与えて推定を行うことが好ましい。
【0062】
なお、上記速度としては、例えば、事前に計測された速度又は演算により得られた速度を用いることができる。また、上記速度として、通過点における線路状況(例えば、通過点が駅から近いのか又は離れているのか、通過点における線路形状が真っ直ぐであるのか曲がっているのか)に応じて、適宜パラメータが付加されて演算された速度を用いてもよい。
【0063】
次いで、地震判定部106bは、上記推定結果に基づいて、振動センサ101により検知された振動が地震の振動であるかを判定する(ステップST603)。
ここで、例えば、通過予想時刻として、列車の通過に伴う振動をガスメータ1が有する振動センサ101が検知開始する予想時刻を用いる場合、地震判定部106bは、振動センサ101による振動の検知開始時刻が、通過予想時刻から一定時間以上乖離している場合には、当該振動が地震の振動であると判定する。また、地震判定部106bは、振動センサ101により検知された振動の継続時間が、振動の継続予想時間以上継続している場合には、当該振動が地震の振動であると判定する。一方、地震判定部106bは、上記以外の場合(振動センサ101による振動の検知開始時刻が通過予想時刻に対して一定時間内であり、且つ、当該振動の継続時間が継続予想時間内である場合)には、振動センサ101により検知された振動が、列車の通過に伴う振動であると判定する。なお、上記一定時間は適宜設定可能である。
【0064】
このように、実施の形態2に係るガスメータ1では、地震は予定されていないものであるのに対し、列車は予定された時刻で通過する(予定された振動である)点に着眼し、当該列車の運行情報に基づいて振動センサ101により検知された振動が地震の振動であるかの判定を行うものとした。これにより、実施の形態2に係るガスメータ1では、実施の形態1に係るガスメータ1に対し、他のガスメータ1からの通知情報が得られないガスメータ1についても地震の発生有無の判定を実施可能となり、列車の通過に伴う振動を地震の振動として誤検知するケースを低減可能となる。
【0065】
また、ガスメータ1は列車の運行情報網と連携可能であり、列車の運行情報をリアルタイムに取得することも可能である。そのため、運行情報の変更頻度が少ない列車については当該運行情報の事前取得でも地震の発生有無を判定可能であるものの、運行情報の変更頻度が多い列車については当該運行情報をリアルタイムに取得することで、判定精度の向上が可能となる。
【0066】
また、実施の形態2に係るガスメータ1では、他のガスメータ1からの通知情報が得られるガスメータ1については、実施の形態1で示した順序情報、間隔情報及び通知情報に基づく地震の発生有無の判定(第1の判定)と、上記で示した運行情報に基づく地震の発生有無の判定(第2の判定)とを併用して総合的に判定を行うことで、判定精度の更なる向上が可能となる。
【0067】
なお上記では、列車が各駅列車であり、当該列車が駅X及び駅Yにそれぞれ停車する場合を示した。
一方、例えば、列車が急行列車であり、当該列車が駅Xには停車するものの駅Yは通過する場合には、地震判定部106bは、当該列車の運行情報から、駅Yを通過することを前提とした速度及び駅Xから通過点までの距離に基づいて、通過予想時刻及び継続予想時間の推定を行う。
また、例えば、列車が特急列車であり、当該列車が駅X及び駅Yを通過する場合には、地震判定部106bは、当該列車の運行情報から、駅X及び駅Yを通過することを前提とした速度及び駅Xから通過点までの距離に基づいて、通過予想時刻及び継続予想時間の推定を行う。
【0068】
また上記では、運行情報に、列車の特定の駅からの出発時刻又は当該駅に対する通過時刻、並びに、当該列車の運行種類を示す情報が含まれ、地震判定部106bが、当該運行情報に基づいてガスメータ1の設置場所に対する列車の通過予想時刻及び当該列車の通過による振動の継続予想時間を推定する場合を示した。
しかしながら、これに限らず、運行情報に、列車の特定の駅からの出発時刻又は当該駅に対する通過時刻、並びに、当該列車の運行種類から推定された、ガスメータ1の設置場所に対する列車の通過予想時刻及び当該列車の通過による振動の継続予想時間を示す情報が含まれ、地震判定部106bは、当該運行情報が示す列車の通過予想時刻及び継続予想時間を用いてもよい。すなわち、ガスメータ1の設置場所に対する列車の通過予想時刻及び当該列車の通過による振動の継続予想時間は、地震判定部106bで推定されてもよいし、地震判定部106b以外(運行情報の送信元等)で推定されてもよい。
【0069】
また上記では、運行情報に、列車の運行種類を示す情報が含まれる場合を示した。しかしながら、列車の運行種類が複数とは限らないため、列車の運行種類を示す情報は運行情報に必須の情報ではない。
【0070】
また上記では、地震判定部106bが、ガスメータ1の設置場所に対する列車の通過予想時刻及び当該列車の通過による振動の継続予想時間を用い、地震の発生有無の判定を行う場合を示した。しかしながら、これに限らず、地震判定部106bは、ガスメータ1の設置場所に対する列車の通過予想時刻及び当該列車の通過による振動の継続予想時間のうちの少なくとも一方を用い、地震の発生有無の判定を行えばよい。
【0071】
なお上記では、ガスメータ1が、間隔情報取得部103を有する場合を示した。しかしながら、地震判定部106bでは、順序情報及び通知情報のみに基づいて、地震の発生有無の判定を行うことも実現可能であり、ガスメータ1は間隔情報取得部103を有していなくてもよい。この場合、地震判定部106bは、順序情報取得部102により取得された情報及び通知情報取得部105により取得された情報、並びに、運行情報取得部107により取得された情報に基づいて、振動センサ101により検知された振動が地震の振動であるかを判定する。
【0072】
なお、各実施の形態の自由な組合わせ、或いは各実施の形態の任意の構成要素の変形、若しくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
【符号の説明】
【0073】
1 ガスメータ
101 振動センサ
102 順序情報取得部
103 間隔情報取得部
104 通知部
105 通知情報取得部
106,106b 地震判定部
107 運行情報取得部
図1
図2
図3
図4
図5
図6