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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023132447
(43)【公開日】2023-09-22
(54)【発明の名称】電気掃除機
(51)【国際特許分類】
   A47L 9/00 20060101AFI20230914BHJP
【FI】
A47L9/00 F ZAB
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022037780
(22)【出願日】2022-03-11
(71)【出願人】
【識別番号】399048917
【氏名又は名称】日立グローバルライフソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】工藤 弘樹
(72)【発明者】
【氏名】倉田 敦史
(72)【発明者】
【氏名】石田 剛
【テーマコード(参考)】
3B006
【Fターム(参考)】
3B006EA00
(57)【要約】
【課題】再生材によって製造された外観部品をさらにリサイクルでき、しかも意匠性を向上することが可能な電気掃除機を提供する。
【解決手段】電気掃除機における外観部品20において、外観部品20に再生材11の樹脂を使用し、再生材11にマイカを混入させる。また、マイカを硬質マイカにすることで外観部品20をドット模様にする。また、マイカを軟質マイカにすることで、外観部品20をマイカを砕いた略均等な模様とする。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気掃除機における外観部品において、
前記外観部品に再生材の樹脂を使用し、
前記再生材にマイカを混入させることを特徴とする電気掃除機。
【請求項2】
請求項1記載の電気掃除機において、
前記マイカは硬質であって、
前記外観部品をドット模様とすることを特徴とする電気掃除機。
【請求項3】
請求項1記載の電気掃除機において、
前記マイカは軟質であって、
前記外観部品を前記マイカを砕いた略均等な模様とすることを特徴とする電気掃除機。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電気掃除機において、
前記マイカの色は黒または/および茶であることを特徴とする電気掃除機。
【請求項5】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電気掃除機において、
前記マイカの色は白であることを特徴とする電気掃除機。
【請求項6】
請求項1に記載の電気掃除機において、
前記外観部品に使用される前記再生材の樹脂を、ヒートアンドクール法によって光沢を出すことを特徴とする電気掃除機。
【請求項7】
電気掃除機における外観部品において、
前記外観部品に再生材の樹脂を使用し、
黒色に着色した前記樹脂を、ヒートアンドクール法によって成型することを特徴とする電気掃除機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気掃除機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電動送風機、集塵部、制御部、コードリール等の機能部品を搭載する電気掃除機の本体の外殻にリサイクル材料を適用し、一部練りこみ材料を適用する電気掃除機が開示されている。
【0003】
特許文献2には、電気掃除機の外殻について繊維強化樹脂積層シートと同じポリオレフィン系樹脂から成る樹脂支持部材とで構成され、樹脂支持部材を繊維強化樹脂シートにインサート成型を含む一体成型工法で融着させる構造を用いた電気掃除機が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014-144167号公報
【特許文献2】国際公開第2016/021111号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来から電気掃除機に再生材やリサイクル可能な樹脂を使用することは考えられており、再生材を使用した際に意匠面での質感向上のための手法として、塗装や、練り込み着色加工、インサート成形が用いられている。しかしながら、特許文献1、2に記載のように、塗装やインサート成形された成型部品は再度リサイクルすることは困難である。また、練り込み着色加工は、樹脂材料にアルミニウム等の微細な金属を練りこむため、樹脂と金属とを分けることが困難であり、リサイクルすること自体は可能であるが、再度樹脂材料としての用途が少なく使用先が限定される。一方で、再生材には細かい不純物が紛れており、その不純物を取り除くことは困難である。そのため、掃除機の外観に再生材を使用すると再生材に含まれる不純物が外観表面に見えてしまい、意匠面でのテクスチャが悪くなってしまう。
【0006】
本発明は、前記した従来の課題を解決するものであり、再生材によって製造された外観部品をさらにリサイクルでき、しかも意匠性を向上することが可能な電気掃除機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、電気掃除機における外観部品において、前記外観部品に再生材の樹脂を使用し、前記再生材にマイカを混入させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、再生材によって製造された外観部品をさらにリサイクルでき、しかも意匠性を向上することが可能な電気掃除機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態の再生材が適用される電気掃除機を示す斜視図である。
図2図1の掃除機本体を示す斜視図である。
図3】本実施形態の再生材が適用される別の電気掃除機を示す斜視図である。
図4図3の掃除機本体の分解斜視図である。
図5】再生材にマイカ非投入及びマイカ投入の場合の外観部品表面を示す模式図である。
図6】再生材に硬質マイカを加えた場合の外観部品表面を示す模式図である。
図7】再生材に軟質マイカを加えた場合の外観部品表面を示す模式図である。
図8】再生材に白色のマイカを用いた場合の外観部品表面を示す模式図である。
図9】ヒートアンドクール法の有無による外観部品表面を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態(以下「実施形態」という)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態の再生材は、例えば、図1乃至図4に示す電気掃除機100A,100Bに使用される。図1は、本実施形態の再生材が適用される電気掃除機を示す斜視図である。図2は、図1の掃除機本体を示す斜視図である。図3は、本実施形態の再生材が適用される別の電気掃除機を示す斜視図である。図4は、図3の掃除機本体の分解斜視図である。なお、本実施形態の再生材が適用される電気掃除機100A,100Bは、一例であって、様々な種類の電気掃除機にも適用することができる。
【0011】
図1に示す電気掃除機100Aは、スティック型の掃除機であり、掃除機本体101に延長管102が接続され、延長管102に電動ブラシを備えた吸口体103が接続されたコードレスタイプの掃除機である。充電台200は、電気掃除機100をスティック状態で収納可能なものであり、床面に載置されるベース部材201と、ベース部材201から鉛直方向上方に延びる柱部材202と、掃除機本体101を保持するホルダ部材203とを備えて構成されている。また、充電台に200は、各種のアタッチメント104,105,106が収納可能である。
【0012】
図2に示すように、電気掃除機100Aは、掃除機本体101から延長管102および吸口体103を取り外して、ハンディ状態としたものである。掃除機本体101は、電動送風機(不図示)が収容される本体部111、本体部111の前部に着脱可能に取り付けられるダストケース112、本体部111の後部に着脱可能に取り付けられる蓄電池113、本体部111の上部に設けられるハンドル部114を備えて構成されている。
【0013】
図1及び図2に示す電気掃除機100Aでは、外観部品に再生材が用いられる。つまり、外観部品は、外観上見える部分の部品であり、本体部111の外郭を構成する部分、ハンドル部114の外郭を構成する部分、蓄電池113の外郭を構成する部分に使用される。また、外観部品は、例えば射出成型によって形成される。
【0014】
再生材とは、使用済の製品や、製造工程から出る廃棄物を回収し、別の新しい製品の材料や、原料として利用できるように処理した材料である。電気掃除機100Aでは、例えば、PP(polypropylene)樹脂,ABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene)樹脂,PC(polycarbonate)など熱可塑性樹脂の再生材が使用される。
【0015】
図3に示す電気掃除機100Bは、キャニスタ型の掃除機であり、掃除機本体301、ホース302、操作管303、延長管304、吸口体305を備えて構成されている。ホース302の一端は、掃除機本体301に接続され、他端が操作管303の一端に接続されている。操作管303は、手元操作スイッチなどを備えたグリップを備えている。延長管304は、外管と内管とによって伸縮自在に構成されている。
【0016】
図4に示すように、掃除機本体301は、下ケース311、上ケース312、ダストケースカバー313および排気カバー314を備えている。
【0017】
下ケース311は、掃除機本体301の下部の外郭(外観)を構成するものである。また、下ケース311は、上部が略矩形状に開口した凹部311aを有し、吸引力を発生させる電動送風機315、コードリール316、電動送風機315を制御する制御基板317などを収容している。また、下ケース311は、電動送風機15の吸引力で集塵した塵埃を収容する集塵部318を有している。また、下ケース311の後部左右側面には、大径の車輪319(片側のみ図示)が回転自在に取り付けられている。上ケース312は、電動送風機315、コードリール316および制御基板317の上側全体を覆う形状であり、下ケース311に固定されている。ダストケースカバー313は、掃除機本体301の上部の外郭(外観)の一部を構成するものであり、主に集塵部318の上部を開閉するものである。排気カバー314は、掃除機本体301の上部の外郭(外観)の一部および背部の外郭の一部を構成するものであり、ダストケースカバー313の後方に隣接して設けられている。
【0018】
図3及び図4に示す電気掃除機100Bでは、外観部品に再生材が用いられる。外観部品は、外観上見える部分であり、下ケース311、ダストケースカバー313、排気カバー314、車輪319に使用される。例えば、下ケース311および車輪319には、PP樹脂の再生材が使用される。ダストケースカバー313と排気カバー314には、ABS樹脂の再生材が使用される。
【0019】
ところで、掃除機の環境対策として、従来より再生材が使用されることがある。しかし、再生材には、ごみなどの不純物が含まれているため、一般的には外観上見えない部品に使用されることが多かった。本実施形態では、再生材を外観上見える部分にも使用することによって、再生材の使用割合を増加させつつ、さらに、再生材を使用した掃除機自体もリサイクル可能な製品とすることを目的としている。以下、前記した目的を達成するための実施形態について図5乃至図9を参照しながら説明する。
【0020】
(第1実施形態)
図5は、再生材にマイカ非投入及びマイカ投入の場合の外観部品表面を示す模式図である。なお、図5左図はマイカ非投入の場合、図5右図はマイカ投入の場合を示す。
図5左図に示すように、再生材11のみを使用して部品10を成型した場合には(再生材にマイカを投入しないで成型した場合には)、部品10の表面にごみなどの不純物が外観表面に現れることで部品としての意匠性が損なわれる(外観上の美観が損なわれる)。また、出来上がった部品が不良として扱われ、部品が廃棄されることにもなる。
【0021】
そこで、第1実施形態では、図5右図に示すように、再生材(再生材の樹脂)11に他の物質としてマイカ(Mica、雲母)を混入して外観部品20を成型したものである。これにより、外観部品20の表面に、再生材11を使用する場合に見られるごみなどの不純物による模様12に、マイカ混入によって部品表面に現れる模様21が追加して形成され、外観部品20の表面全体がドット状の模様になる。このように再生材11にマイカを混入させることで、点在して形成される不純物による模様12が、マイカによる多数の模様21によって目立たなくなる。よって、ユーザは、不純物の模様12を外観部品20の模様の一部として認識できるようになり、意匠性(外観上の美観)が向上する。
【0022】
このように、第1実施形態では、外観部品20に再生材11の樹脂を使用し、再生材11の樹脂にマイカを混入させることで、電気掃除機100A,100Bなどの外観部品20として使用するこが可能になり、再生材11の使用割合を増加させることができる。また、ごみなどの不純物は、一般的に黒や茶色が多いため、マイカ(鉱物)を混ぜることで、意匠性を向上させることができる。また、外観部品20を塗装や、練り込み着色加工、インサート成形を行う必要がないので、再生材をさらにリサイクルでき、サーキュラーエコノミー(循環可能)な電気掃除機100A,100Bを得ることができる。
【0023】
なお、前記した実施形態では、掃除機本体101,301の外観部品に適用する場合について説明したが、延長管102,304や吸口体103,305の外観部品に適用してもよく、また充電台200の外観部品に適用してもよい。
【0024】
ところで、再生材11にマイカを混ぜると、樹脂成型時にマイカが砕け易い。そこで、本実施形態では、(1)マイカの硬度、(2)マイカを再生材の樹脂に投入するタイミング、(3)樹脂を成型する際の押出機における練りの強さと吐出量、を工夫することで外観部品を成型するようにしたものである。図6は、再生材に硬質マイカを加えた場合の外観部品表面を示す模式図、図7は、再生材に軟質マイカを加えた場合の外観部品表面を示す模式図である。図8は、再生材に白色のマイカを用いた場合の外観部品表面を示す模式図である。
【0025】
(マイカの硬度)
例えば、再生材に混入させるマイカの硬度が高い場合には、樹脂成型時にマイカが砕けるのを抑制できる。なお、硬度が高いマイカ(硬質マイカ)は、白雲母などから選択できる。このように、再生材11に硬質マイカを混ぜて外観部品20Aを形成することで、図6に示すように、外観として、ドットの模様22が大きなテクスチャとなる。この場合にも、大きなドットによる模様22によって、不純物による模様12が目立たなくなるので外観部品20Aの意匠性を向上することができる。また、出来上がった外観部品20Aには塗装などを施すことがないので、再生材によって形成された外観部品20Aをさらに再生材としてリサイクルすることが可能になる。
【0026】
また、再生材に混入させるマイカの硬度が低い場合には、樹脂成型時にマイカが砕け易くなる。なお、硬度が低いマイカ(軟質マイカ)は、金雲母などから選択できる。このように、再生材11に軟質マイカを混ぜて外観部品20Bを形成することで、図7に示すように、外観として、ドットが硬質マイカの場合よりも小さくなり、ドットの模様23が略均等な模様(テクスチャ)となる。換言すると、外観として見える意匠の模様23を均等化することができる。
【0027】
このように、再生材11に混ぜるマイカについて硬質マイカと軟質マイカから選択することで、外観を変更しながら、意匠性を向上できる。例えば、模様22を大きくする場合には、硬質マイカを用いることができ、模様23を小さくして均等化する場合には、軟質マイカを用いることができる。
【0028】
なお、マイカの色については、再生材11に含まれるごみ(黒、グレー)が紛れる色であればよく、例えば、黒色や茶色のものを入れることが好ましい。特に、ごみとの違いをユーザに視認させないようにするためには、マイカの色は2色以上が好ましく、例えば黒色と茶色を組み合わせることが好ましい。なお、マイカの色は、2色に限定されるものではなく、黒色のみであってもよく、茶色のみであってもよい。
【0029】
また、図8左図に示すように、樹脂のベース色が黒色の再生材11Aによって部品10Aを形成すると、白色の不純物による模様13が現れる場合がある。この場合には、図8右図に示すように、白色のマイカを再生材11Aに混入させて外観部品20Cとすることで、外観部品20Cの表面に白色のマイカによって現れる模様24が形成されるため不純物による模様13が目立たなくなり、意匠性を向上させることができる。また、外観部品20Cに塗装などを行う必要がないので、外観部品20Cの材料をさらにリサイクルすることが可能になる。
【0030】
(マイカを再生材の樹脂に投入するタイミング)
再生材にマイカを混ぜて樹脂原料を製造する場合には、例えば押出機が採用される。この押出機は、一般的なものであり、樹脂を可塑化(溶融)、混錬してダイスから一定の形状で押出し、それを冷却してカットし樹脂原料を製造する。
【0031】
例えば、マイカが砕けるのを抑制し、ドットの模様が大きいテクスチャを得る場合には、樹脂が溶融した状態のときにマイカを成型機に混入させる。また、マイカをしっかり砕いて模様を均等化したテクスチャを得る場合には、樹脂が溶融する前にマイカを混入させる。
【0032】
このように、マイカを再生材に投入するタイミングを調整することによって、外観部品の表面に現れるテクスチャ(ドットの模様の大きさ)を変化させることができる。
【0033】
(樹脂を成型する際の押出機における練りの強さと吐出量)
外観部品の表面に現れるドット(模様)を調整する場合には、ペレット加工時において練りの強さを調整することによって行われる。例えば、押出機のスクリューの数や、太さ、長さを調整し、混練を調整することによって、ドット(模様)の大きさを調整できる。
【0034】
(第2実施形態)
第1実施形態では、再生材に含まれるごみなどの不純物を模様として使用し、意匠性を向上させる手法について記載したが、第2実施形態では、再生材に含まれるごみなどの不純物を黒色で隠す方法について説明する。なお、第2実施形態の着色は塗装ではなく、樹脂(再生材)の色を黒くして、意匠性を向上させる。しかし、一般的な射出成型手法によって再生材を樹脂成型すると、再生材自体の光沢が比較的低く、意匠性(外観上の美観)が低下する。
【0035】
図9は、ヒートアンドクール法の有無による外観部品表面を示す模式図である。なお、図9左図はヒートアンドクール法が無しの場合、図9右図はヒートアンドクール法が有りの場合である。また、図9では、説明の便宜上、不純物によって現れる模様を白色で縁取りして示している。
【0036】
図9左図に示すように、黒色に着色した(黒色に発色させた)再生材11Bをヒートアンドクール法ではない一般的な方法によって成型すると、部品10Bの色が沈んで見えるようになる(光沢が低くまたは無い)。なお、再生材11Bには、不純物による黒色の模様14が部品10Bの表面に現れている。また、ヒートアンドクール法は、公知の成型方法であり、射出成型のサイクルにおいて金型を加熱・冷却して成型する技術である。
【0037】
これに対して、図9右図に示すように、黒色に着色した再生材11Bをヒートアンドクール法によって樹脂成型すると、外観部品20Dの光沢を出しながら(光沢が高い),黒色の樹脂によってごみなどの不純物による模様14に対する視認を抑制できる。
【0038】
このように、黒色の再生材11Bを成型すると、再生材11Bの黒色が落ち込んだ色(光沢無または光沢低)になるが、黒色の再生材11Bをヒートアンドクール法による樹脂成型の手法を行うことで、高い光沢が得られて意匠性が向上し、不純物の模様14を隠すことができる。また、外観部品20Dを塗装せずに意匠性を高めることができるので、さらに再生材としてリサイクル可能になり、サーキュラーエコノミーな電気掃除機100A,100Bを得ることができる。
【0039】
なお、第2実施形態では、再生材にマイカを混入しない場合を例に挙げて説明したが、第1実施形態で説明した再生材11にマイカを混入した外観部品20について、ヒートアンドクール法によって樹脂成型してもよい。これにより、外観部品20の表面に光沢を出すことが可能になり、意匠性が向上する。
【0040】
また、前記した実施形態では、電気掃除機100A,100Bの外観部品を例に挙げて説明したが、電気掃除機の外観部品に限定されるものではなく、洗濯機(洗濯乾燥機)、冷蔵庫、空気清浄機、炊飯器などの外観部品にも適用することができる。
【符号の説明】
【0041】
11,11A,11B 再生材
12,13,14 模様(不純物)
20,20A,20B,20C,20D 外観部品
21,24 模様(マイカ)
22 模様(硬質マイカ)
23 模様(軟質マイカ)
100A,100B 電気掃除機
101 掃除機本体
111 本体部
112 ダストケース
113 蓄電池
114 ハンドル部
301 掃除機本体
311 下ケース
313 ダストケースカバー
314 排気カバー
319 車輪
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9