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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023132820
(43)【公開日】2023-09-22
(54)【発明の名称】汚物回収台車
(51)【国際特許分類】
   A61G 12/00 20060101AFI20230914BHJP
   A61L 2/20 20060101ALI20230914BHJP
   A61L 2/10 20060101ALI20230914BHJP
【FI】
A61G12/00 W
A61L2/20 100
A61L2/10
A61G12/00 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022038363
(22)【出願日】2022-03-11
(71)【出願人】
【識別番号】513063431
【氏名又は名称】株式会社オーケー社鹿児島
(74)【代理人】
【識別番号】100093687
【弁理士】
【氏名又は名称】富崎 元成
(74)【代理人】
【識別番号】100168468
【弁理士】
【氏名又は名称】富崎 曜
(72)【発明者】
【氏名】中村 伸一
(72)【発明者】
【氏名】坂元 厳夫
【テーマコード(参考)】
4C058
4C341
【Fターム(参考)】
4C058AA12
4C058BB06
4C058BB07
4C058CC08
4C058EE01
4C058EE02
4C058EE03
4C058EE26
4C058JJ14
4C058JJ27
4C058KK02
4C341LL07
4C341LL12
4C341LL14
4C341LL22
(57)【要約】
【課題】汚物から出る細菌等の殺菌と、汚物から出る臭気を脱臭する手段を別々にした汚物回収台車を提供する。
【解決手段】筐体11の内部の背面側下部には、バッテリー33で駆動される箱形の殺菌装置34と脱臭装置35が取り付けられている。殺菌装置34には、臭気取入口341、2個のオゾナイザ342、342、6個の殺菌灯343、空気撹拌ダクト344が取り付けられている。矩形の臭気取入口341は殺菌装置34の下部に取り付けられ、筐体11の内部の臭気を空気撹拌ダクト344内に取り入れる。空気撹拌ダクト344内の空気は左右に折れ曲がりながら6個の殺菌灯343で効果的に殺菌され、汚物から出る細菌等の殺菌を行った後、殺菌装置34の上部に流れる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
床面上を転動する車輪を有して移動可能な台車であり、特定の施設内で被介護者の汚物を回収する汚物回収台車において、
前記台車の筐体の上部に開口して、前記汚物を収納するゴミ袋に前記汚物を投入する汚物投入口と、
前記台車に搭載され、前記筐体に収納された前記汚物の周辺の空気を吸引して、空気内のウィルス、及び細菌を殺菌する殺菌装置と、
前記台車に搭載され、前記殺菌装置から排出された空気内の臭気を脱臭する脱臭装置と、
前記脱臭装置の出口に配置された排気ファンと、
前記殺菌装置及び前記脱臭装置に必要な電力を供給するためのバッテリーと
からなることを特徴とする汚物回収台車。
【請求項2】
請求項1に記載の汚物回収台車において、
車輪を有し、前記ゴミ袋を収納する空間を備え、前記筐体に搬入及び搬出可能な搬送ワゴンと、
前記搬送ワゴンの上部に配置され、前記ゴミ袋の開口部を係止する環状部材に取り付けられ、前記開口部を仮縛りするための紐状部材を有する開口部仮縛り機構と
からなることを特徴とする汚物回収台車。
【請求項3】
請求項2に記載の汚物回収台車において、
前記搬送ワゴンの車輪は、前記床面の段差又は階段の段差に対して対応できる車輪を備えたものである
ことを特徴とする汚物回収台車。
【請求項4】
請求項2に記載の汚物回収台車において、
前記開口部仮縛り機構は、前記環状部材に一端が固定された複数のバネと、前記バネの他端に形成され前記紐状部材を通す貫通孔を備えたものである
ことを特徴とする汚物回収台車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、介護施設、病院等で出る汚物を回収するための汚物回収台車に関する。更に詳しくは、殺菌・消臭機能を備え、排泄物等の汚物を衛生的に効率的に回収できる汚物回収台車に関する。
【背景技術】
【0002】
介護施設、病院等で出る汚物の処理装置は、利用者、介護者等の健康、快適性、安全性を考えて、臭気対策も含めて、使い易く、安全で衛生的なものが好ましい。このために、移動可能で台車に搭載された汚物処理装置が各種提案され、実際に使用されている(特許文献1~5)。特許文献1に記載の介護用運搬車は、汚物を入れるバケツの周りに空気を循環させて、臭気を外部に出さないものである。特許文献2に記載の使用済介護用品処理装置は、汚物を封印した処理品のストッカーを下段に配置し、上部で汚物を入れたポリ袋の口を自動で封印するものである。特許文献3に記載の移動車の空気清浄装置は、光触媒担持体と紫外線光源による空気清浄装置をバッテリーと商用電源の2台で稼働させるものである。特許文献4の汚物収容ケースは、フィルターに光触媒を配置し、これに光を当てて、脱臭するものである。
【0003】
特許文献5の汚物回収装置は、第1のフィルムで汚物を融着して包み、この包まれた汚物を第2のフィルムで融着して包むものであって、汚物を二重で包むものである。一方、車輪を備えた台車において、床面や階段等の段差を走行できるように、大小の車輪を組み合わせたキャスター装置(特許文献6)や、等角度に3個の車輪を配置したもの等が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001-120607号
【特許文献2】特開2006-130132号
【特許文献3】実用新案登録第3119096号
【特許文献4】特開2007-209576号
【特許文献5】特開2021-49236号
【特許文献6】特開2016-203654号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述した先行技術の殺菌、脱臭は、殺菌、脱臭を同時に1台で行うものである。しかしながら、殺菌と脱臭は異なる原因であり、その対策方法は異なるので、これを同時に行うことは困難であり、両者は可能な限り別装置としたほうが良い。即ち、例えば汚物から発生するノロウィルス等の殺菌と、臭気を出す物質の分解は、別の原理、装置で行うのが好ましい。また、汚物回収台車から汚物を廃棄車等に搭載して廃棄するとき、又は、介護者から汚物を回収するとき、介護施設、病院等の狭い空間で汚物回収台車を移動させるのは問題がある。即ち、汚物回収台車は、最終保管場所までの長距離の移動のときは小型で小回りが良い小型の台車が好ましい。
【0006】
本発明は、以上のような背景により以下の目的を達成するものである。
本発明の目的は、汚物から出る細菌等の殺菌と、汚物から出る臭気を脱臭する手段を別々にした汚物回収台車を提供することにある。
本発明の他の目的は、汚物を廃棄、又は回収するとき、汚物を搭載して分離できる搬送ワゴンを有する汚物回収台車を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前記課題を解決するために、次の手段を採る。
即ち、本発明1の汚物回収台車は、床面上を転動する車輪を有して移動可能な台車であり、特定の施設内で被介護者の汚物を回収する汚物回収台車において、前記台車の筐体の上部に開口して、前記汚物を収納するゴミ袋に前記汚物を投入する汚物投入口と、前記台車に搭載され、前記筐体に収納された前記汚物の周辺の空気を吸引して、空気内のウィルス、及び細菌を殺菌する殺菌装置と、前記台車に搭載され、前記殺菌装置から排出された空気内の臭気を脱臭する脱臭装置と、前記脱臭装置の出口に配置された排気ファンと、前記殺菌装置及び前記脱臭装置に必要な電力を供給するためのバッテリーとからなることを特徴とする。
【0008】
本発明2の汚物回収台車は、本発明1において、車輪を有し、前記ゴミ袋を収納する空間を備え、前記筐体に搬入及び搬出可能な搬送ワゴンと、前記搬送ワゴンの上部に配置され、前記ゴミ袋の開口部を係止する環状部材に取り付けられ、前記開口部を仮縛りするための紐状部材を有する開口部仮縛り機構とからなることを特徴とする。
本発明3の汚物回収台車は、本発明2において、前記搬送ワゴンの車輪は、前記床面の段差又は階段の段差に対して対応できる車輪を備えたものであることを特徴とする。
本発明4の汚物回収台車は、本発明2において、前記開口部仮縛り機構は、前記環状部材に一端が固定された複数のバネと、前記バネの他端に形成され前記紐状部材を通す貫通孔を備えたものであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の汚物回収台車は、汚物から出る細菌等を殺菌する殺菌装置、汚物から出る臭気を脱臭する脱臭装置を別々に設置して連絡ダクトで連結したので、効果的に殺菌と脱臭を行うことが可能となった。また、ゴミ袋を収納する搬送ワゴンを汚物回収台車の筐体から搬出して使用する。軽量な搬送ワゴンを使ってゴミ袋を最終保管、又は回収車両等の場所まで搬送できるため、ゴミ袋を長い距離移動させる労力を低減させることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明の汚物回収台車を示す全体斜視図である。
図2図2は、図1の汚物回収台車の内部構造を示す全体斜視図である。
図3図3は、図2の殺菌装置と脱臭装置の内部構造を示す斜視図である。
図4図4は、図2の搬送ワゴンを示す斜視図である。
図5図5は、図2の搬送ワゴン上部の開口部仮縛り機構を示す斜視図であり、図5(a)はゴミ袋の開口部を開いて環状部材に係止した状態を示す斜視図、図5(b)はゴミ袋の開口部を仮縛りした状態を示す斜視図である。
図6図6は、搬送ワゴンの車輪を示す拡大正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の汚物回収台車を示す全体斜視図、図2図1の汚物回収台車の内部構造を示す全体斜視図、図3図2の殺菌装置と脱臭装置の内部構造を示す斜視図である。図4図2の搬送ワゴンを示す斜視図、図5図2の搬送ワゴン上部の開口部仮縛り機構を示す斜視図であり、図5(a)はゴミ袋の開口部を開いて環状部材に係止した状態を示す斜視図、図5(b)はゴミ袋の開口部を仮縛りした状態を示す斜視図である。図6は搬送ワゴンの車輪を示す拡大正面図である。図1から図2に示すように、本発明の実施の形態の汚物回収台車1の箱形の筐体11は、塩ビ板を溶接接合して形成した軽量のフレームレス構造を有している。筐体11の下面には2個の固定キャスタ12と2個の自在キャスタ13が取り付けられ、床面上を移動可能である。筐体11の背面には、上部に水平な握り棒14と、2つの角に垂直な握り棒15、15が固定されている。
【0012】
ペダル131を足で踏んでストッパ132を床面に押し付けることにより、汚物回収台車1が動かないように固定することが可能である。水平な握り棒14は、汚物回収台車1を移動させる際に使用され、垂直な握り棒15、15は狭い通路の曲がり角での取り回し性能を向上させるために使用される。筐体11の上面には、スプレーボトル等を収納するための備品入れカゴ16が取り付けられている。また、筐体11の側面には、使用前紙おむつ等を収納するための3個の備品入れ棚17が形成されている。筐体11の前面には、開閉式の扉18が取り付けられ、扉18を閉めると筐体11の内部が密閉空間になり、汚物からの異臭が外部に漏れるのを防止している。筐体11の内部には、ゴミ袋(図2の2点鎖線で示す。)21を収納する空間を備えた搬送ワゴン2が収納されている。搬送ワゴン2は、その下面に取り付けられた4個の車輪22によって筐体11の内部に搬入及び搬出可能である。
【0013】
回収が終わったゴミ袋21を最終保管場所まで搬送する際、汚物回収台車1を長い距離移動させる労力を低減させるために、軽量な搬送ワゴン2を筐体11から搬出して使用する。筐体11の上面には、ゴミ袋21に汚物を投入するための汚物投入口19が取り付けられている。汚物投入口19は、扇状に水平面内で開閉できる構造を有し、開閉時の空気巻き上げによる異臭の放出を低減している。筐体11の上面には汚物投入口19の近傍に赤外線近接センサ191が取り付けられている。赤外線近接センサ191は汚物が汚物投入口19に近づいたのを検出して、汚物投入口19を自動で開き、汚物の投入を可能にしている。
【0014】
図2に示すように、筐体11の前面の上部には、低出力オゾナイザ31とオゾナイザ用小型ファン32が各々2個(図2では片方の低出力オゾナイザ31とオゾナイザ用小型ファン32だけを示す)取り付けられている。低出力オゾナイザ31、オゾナイザ用小型ファン32は常時運転され、生成したオゾンによって汚物投入口19近傍の脱臭と殺菌を行う。図2図3に示すように、筐体11の内部の背面側下部には、バッテリー33で駆動される箱形の殺菌装置34と脱臭装置35が取り付けられている。主殺菌装置34は、オゾンによる脱臭機能もあるが主に殺菌を行うためのものである。図3では、殺菌装置34と脱臭装置35の筐体を2点鎖線で示す。殺菌装置34には、臭気取入口341、2個のオゾナイザ342、342、紫外線により殺菌を行う6個の殺菌灯343、空気撹拌ダクト344が取り付けられている。
【0015】
矩形の臭気取入口341は殺菌装置34の下部に取り付けられ、筐体11の内部の臭気を空気撹拌ダクト344内に取り入れる。空気撹拌ダクト344内の空気は、左右に折れ曲がりながら6個の殺菌灯343で効果的に殺菌され、汚物から出る細菌等の殺菌を行った後、殺菌装置34の上部に流れる。殺菌装置34の上部と脱臭装置35の上部は、連絡ダクト345で連結されている。殺菌装置34の上部に流れた空気は脱臭装置35の上部に流入する。脱臭装置35には、5層の活性炭カートリッジ351、排気ファン352、353、排気口354が取り付けられている。一方の排気ファン352は常時運転され、活性炭カートリッジ351を通して脱臭した空気を脱臭装置35下面の排気口354から筐体11の下面を通して外部に排気する。従って、筐体11の内部が常時陰圧になり、汚物からの異臭が外部に漏れるのを防止している。他方の排気ファン353は汚物投入口19が開いた時から所定時間(例えば30分間)運転され、排気ファン352の運転と合わせて強力な脱臭運転を行うことができる。
【0016】
臭気取入口341の2個のオゾナイザ342、342は、排気ファン353の運転時のみ運転してもよい。低出力オゾナイザ31と2個のオゾナイザ342、342で発生させたオゾンは、活性炭カートリッジ351で吸着して分解し、濃度の高いオゾンが外部に放出されるのを低減している。図4図5に示すように、搬送ワゴン2は軽量な金属パイプを溶接して形成され、ゴミ袋21を搬送ワゴン2から取り出すために扉18の反対側が開口している。搬送ワゴン2の上部には、ゴミ袋21の開口部を係止するための環状部材23が固定されている。環状部材23は、ゴミ袋21を搬送ワゴン2から取り出すために扉18の反対側が開口している。環状部材23には、1本の紐状部材24と複数のバネ25で構成された開口部仮縛り機構が取り付けられている。バネ25の上端が環状部材23の下端に固定され、バネ25の下端の貫通孔に紐状部材24が通されている。紐状部材24の両端には、仮縛り補助リング26、26が取り付けられている。また、環状部材23の開口部にはフック28、28が固定されている。
【0017】
更に、環状部材23の下端には2個の折り返しピン27、27が固定されている。回収が終わったゴミ袋21を最終保管場所まで搬送するために、搬送ワゴン2を筐体11から搬出する。その後、図5(b)に示すように、紐状部材24の両端を引っ張って、折り返しピン27、27で紐状部材24を折り返し、ゴミ袋21の開口部を仮縛りした状態で仮縛り補助リング26、26をフック28、28に掛けて、仮縛り状態を保持する。ゴミ袋21を廃棄業者に渡すためには、結束バンド等でゴミ袋21の開口部を閉めることが必要になっている。本発明の開口部仮縛り機構を使用することで、結束バンドを両手で扱うことができ、ゴミ袋21の本縛り作業を楽にかつ衛生的に行うことが可能となる。
【0018】
図6は、搬送ワゴン2の車輪22を示す拡大正面図である。4個の車輪22は床面G1と段差の有る筐体11の底面G3に搬入及び搬出可能な構造を有している。すなわち、図6に示すように、車輪22は搬送ワゴン2の下面に取り付けられている。車輪22は保持本体41、昇降ガイド42、ステイ部43Aとクランク部43Bとからなるクランクステイ43、主車軸44を回転中心とする主車輪45、補助車軸46を回転中心とするものであってガイドローラー47Aと共に回転する補助車輪47、クランクステイ43に戻り弾性力を付与するための弾性手段である戻りばね48を備えている。保持本体41、昇降ガイド42は搬送ワゴン2の下面に固定されている。補助車輪47はその直径が主車輪45の直径より小径であり、かつ、主車輪45より前側に配置されている。走行する床面G1が平坦である通常の場合、主車輪45は床面G1に接地状態で走行する。この場合、補助車輪47は床面G1より離れており、段差面G2を越える高さに設定されている。主車輪45が段差面G2に突き当たると、主車輪45の進行が妨げられ、停止することになる。
【0019】
そのまま図6の矢印P1方向に向けて搬送ワゴン2を走行させると、ガイドローラー47Aが昇降ガイド42のガイド面421に接しているため、ガイド面421がガイドローラー47Aを進行方向に押す。この結果、停止している主車軸44及び軸受44Aが保持本体41のガイド孔41A内を図6の矢印P3方向に相対的にスライドするので、保持本体41及び昇降ガイド42の走行は妨げられない。保持本体41及び昇降ガイド42の前進の過程において、ガイドローラー47Aが昇降ガイド42に押されてガイド面421上を図6の矢印P2方向に誘導され、走行しながら降下する。そして、降下する過程では、クランクステイ43は主車軸44を回転中心として時計方向に回転する。この回転に伴って、補助車輪47が図6の時計方向に旋回し、やがて筐体11の底面G3に接地し、旋回が停止する。補助車輪47が筐体11の底面G3に接地すると同時に車輪22は底面G3の走行を開始する。
【0020】
同時に、ガイドローラー47Aは、前進する昇降ガイド42のガイド面421に沿って降下しようとするが、補助車輪47が接地していて降下することができない。このため、昇降ガイド42はガイドローラー47Aを案内として前進しながら上昇を開始する。上昇する昇降ガイド42は搬送ワゴン2を持ち上げる。この結果、主車輪45は床面G1から浮き上がり上昇する。この結果、主車輪45は段差面G2を乗り越え、その後、戻りばね48のばね力によって、主車輪45は筐体11の底面G3に接地し、また補助車輪47は筐体11の底面G3から離れる。図6に示す床面や階段等の段差を走行できる車輪22は、特許文献6の大小の車輪を組み合わせたキャスター装置を利用したものであるが、等角度に3個の車輪を配置したもの等、他のキャスター装置を利用してもよい。
【符号の説明】
【0021】
1…汚物回収台車
11…筐体
12…固定キャスタ
13…自在キャスタ
131…ペダル
132…ストッパ
14…水平な握り棒
15…垂直な握り棒
16…備品入れカゴ
17…備品入れ棚
18…扉
19…汚物投入口
191…赤外線近接センサ
2…搬送ワゴン
21…ゴミ袋
22…車輪
23…環状部材
24…紐状部材
25…バネ
26…仮縛り補助リング
27…折り返しピン
28…フック
31…低出力オゾナイザ
32…オゾナイザ用小型ファン
33…バッテリー
34…殺菌装置
341…臭気取入口
342…オゾナイザ
343…殺菌灯
344…空気撹拌ダクト
345…連絡ダクト
35…脱臭装置
351…活性炭カートリッジ
352、353…排気ファン
354…排気口
41…保持本体
41A…ガイド孔
42…昇降ガイド
421…ガイド面
43…クランクステイ
43A…ステイ部
43B…クランク部
44…主車軸
44A…軸受
45…主車輪
46…補助車軸
47…補助車輪
47A…ガイドローラー
48…戻りばね
図1
図2
図3
図4
図5
図6