(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023132827
(43)【公開日】2023-09-22
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20230914BHJP
【FI】
A63F7/02 306D
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022038370
(22)【出願日】2022-03-11
(71)【出願人】
【識別番号】000154679
【氏名又は名称】株式会社平和
(74)【代理人】
【識別番号】100135666
【弁理士】
【氏名又は名称】原 弘晃
(74)【代理人】
【識別番号】100131680
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 健一
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 朋也
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088BA50
2C088BC34
2C088DA09
(57)【要約】
【課題】 遊技機に対する不正を効果的に防止することができる遊技機を提供すること。
【解決手段】 第3保護板金120は、ファール返却口102から遊技領域4に向けた穴を空ける熱線ゴトを防止しつつ、背面保護部130により基板等の破壊を防止するとともに、切れ込み部132により2個玉ゴトを防止することができる。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技媒体が移動する遊技領域を備える遊技機であって、
遊技媒体を貯留可能な貯留部と、
遊技媒体を発射可能な発射装置と、
前記貯留部に貯留されている遊技媒体を前記発射装置に供給する供給口と、
前記発射装置に発射された遊技媒体を遊技領域に案内する第1経路と、
前記発射装置に発射されたが前記遊技領域に到達しなかった遊技媒体を案内する第2経路と、
前記第2経路に設けられ線状の異物の移動を阻害する阻害部と、
前記第2経路に案内された遊技媒体を前記貯留部に排出する排出口と、
前記第2経路の上方を覆う金属製の保護部を備えることを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、遊技球(遊技媒体)が移動する遊技領域を備え、遊技者の操作に応じて遊技領域に遊技球を発射する遊技機(ぱちんこ遊技機)が知られている。この種の遊技機は、遊技領域において遊技球を検出する検出領域として始動入賞口を設け、始動入賞口に遊技球が進入したことを検出すると、特別抽選を行うとともに表示装置において図柄の変動表示を開始させ、特別抽選の結果が大当たりである場合に、図柄を特定の態様で停止表示させる。すると遊技状態を特別遊技状態に移行させ、特別遊技状態では複数回の大当たり遊技を実行し、各大当たり遊技では遊技領域に設けられている大入賞口を開状態に動作させ、大入賞口への遊技球の進入に応じて遊技球を払い出す。
【0003】
そしてこの種の遊技機では、発射装置に発射されたが遊技領域に到達しなかった遊技球を案内する経路に、糸状の異物を挟むことができる部品を設けることにより、糸状の異物を用いた不正を防止するようにしたものがある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、遊技球を貯留する貯留部には、発射装置に発射されたが遊技領域に到達しなかった遊技球を貯留部に排出する排出口が設けられているが、かかる排出口から電熱線などを挿入し、排出口の内側に穴を空けて異物を差し込む不正が報告されており、このような不正も防止する必要がある。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、遊技機に対する不正を効果的に防止することができる遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明は、遊技媒体が移動する遊技領域を備える遊技機であって、遊技媒体を貯留可能な貯留部と、遊技媒体を発射可能な発射装置と、前記貯留部に貯留されている遊技媒体を前記発射装置に供給する供給口と、前記発射装置に発射された遊技媒体を遊技領域に案内する第1経路と、前記発射装置に発射されたが前記遊技領域に到達しなかった遊技媒体を案内する第2経路と、前記第2経路に設けられ線状の異物の移動を阻害する阻害部と、前記第2経路に案内された遊技媒体を前記貯留部に排出する排出口と、前記第2経路の上方を覆う金属製の保護部を備えることを特徴とする遊技機に関するものである。
【0008】
本発明では、第2経路に線状の異物を通す不正を防止することができるとともに、排出口の内側に穴を空けて異物を差し込む不正を防止することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、遊技機に対する不正を効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施形態の遊技機の外観構成を示す斜視図である。
【
図2】本発明の実施形態の遊技盤の外観構成を示す正面図である。
【
図3】本発明の実施形態の遊技盤の外観構成を示す正面図である。
【
図5】本発明の実施形態の遊技盤の左下部と貯留皿の斜視図である。
【
図6】本発明の実施形態の遊技機の左下部の内部構造を示す斜視図である。
【
図7】本発明の実施形態のファール回収通路および払出通路の平面図である。
【
図8】本発明の実施形態のファール回収通路の断面図である。
【
図9】本発明の実施形態の遊技機の左下部の内部構造を示す斜視図である。
【
図10】本発明の実施形態の第3保護板金の斜視図である。
【
図11】本発明の実施形態の内枠の内部の背面図である。
【
図12】本発明の実施形態の遊技機の機能ブロックを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下では、本発明の実施形態について説明する。なお以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0012】
1.遊技機の構成
図1は、本実施形態に係る遊技機の外観構成を示す斜視図である。本実施形態の遊技機は、遊技場から貸し出された遊技球(遊技媒体)を用いて遊技を行うものであり、遊技機の外側面を形成する外枠2(枠体)と、遊技機の内部に設けられ、遊技球が移動する遊技領域4を形成する遊技盤6と、遊技盤6や各種の制御基板を遊技機の内部において保持する内枠7(開閉部)と、遊技領域4を遊技者が視認可能かつ接触不可能にするガラスユニット8と、遊技機の前面において遊技領域4を取り囲むように形成された前枠10を備えている。そして前枠10は、遊技領域4を遊技者が視認可能となるように遊技領域4に対応する範囲の前枠開口11を形成しつつ、前枠開口11を塞ぐようにして背面側からガラスユニット8が取り付けられることにより、ガラスユニット8とともに遊技機の前面を形成している。
【0013】
そして前枠10の一部は、光が透過する半透明の素材により構成されており、半透明の素材により構成されている部分の内部には、遊技を盛り上げるための演出光などを出力する複数の前枠ランプ12が設けられている。また前枠10には、遊技を盛り上げるための演出音などを出力するスピーカー14が設けられている。
【0014】
また前枠10の下部中央には、遊技球を貯留するための貯留皿16(貯留部)が設けられている。また前枠10の下部右側には、ハンドル20が設けられており、遊技者がハンドル20を遊技機に向かって右回りに回転させる操作を行うと、遊技機内部に設けられた図示しない発射装置が作動して、遊技領域4内に遊技球が発射されるようになっている。なお本実施形態の発射装置は、1分間に99個(1秒間に1.65個)の遊技球を発射することができる。
【0015】
また貯留皿16の手前側の中央部には、ボタンやハンドルなどにより構成される演出入力装置25(演出操作手段)が設けられており、遊技者が演出入力装置25を操作すると、遊技機で行われる演出が変化する。
【0016】
ここで内枠7および前枠10は、内枠7の左辺、前枠10の左辺および外枠2の左辺に沿った枠回転軸26を中心として外枠2に対して回転可能に取り付けられている。そして上皿16の右方に設けられたシリンダー錠27に鍵を差し込んで一方向に回転させると、施錠が解除されて内枠7や前枠10を外枠2に対して開くことができるようになっている。
【0017】
図2は、
図1で示した遊技盤6の外観構成を示す正面図である。
図2に示すように遊技盤6には、円形状に外レール28が設けられており、外レール28に囲まれた領域が、遊技球が移動する遊技領域4となっている。また遊技領域4の左端部には、外レール28に沿うように円弧状に内レール30が設けられており、外レール28と内レール30は、遊技盤6の下方に設けられた図示しない発射装置から発射された遊技球を遊技領域4に案内する。
【0018】
また遊技盤6の奥側には、遊技を盛り上げるための演出画像などを表示する液晶ディスプレイ31(演出画像表示手段)が設けられており、遊技盤6の中央部には、液晶ディスプレイ31を遊技者が視認できるようにするための開口として遊技盤開口32が形成されている。また遊技盤6の中央部には、遊技盤開口32を囲むように装飾部33が形成されている。装飾部33は、光が透過する半透明の素材により構成された部分を有しており、半透明の素材により構成されている部分の内部には、遊技を盛り上げるための演出光などを出力する複数の装飾部ランプ34が設けられている。
【0019】
また、遊技盤6の奥側であって液晶ディスプレイ31の手前側には、
図3に示すように、液晶ディスプレイ31の表示領域の手前側でVの字を形成する演出物36(可動物)が設けられており、演出物36は、
図3に示すように液晶ディスプレイ31の表示領域の一部を覆い、遊技者から視認可能となる出現状態(第1状態)と、
図2に示すように液晶ディスプレイ31の下方に収納されて、遊技者から視認不能となる収納状態(第2状態)との間で動作(変位)可能に設けられている。
【0020】
そして本実施形態では、遊技盤開口32および装飾部33の手前側を遊技球が通過できないようになっており、発射装置から発射された遊技球は、遊技盤開口32の左側の遊技領域4か遊技盤開口32の右側の遊技領域4を落下するようになっている。そして遊技領域4には、遊技盤6の表面に交差するように図示しない多数の遊技釘が打ち付けられており、遊技領域4を移動する遊技球の移動方向がランダムに変化するようになっている。
【0021】
また装飾部33の左部には、遊技盤開口32の左側の遊技領域4を落下する遊技球が通過できる左開口40が形成されており、この左開口40を通過した遊技球は装飾部33の内部に設けられている通路42を通過して、装飾部33の下部に設けられたステージ44に落下するようになっている。このステージ44の上面は滑らかな曲面となっているとともに、ステージ44とガラスユニット8との間に遊技球がステージ44から下方に落下できる隙間が形成されており、通路42からステージ44上に落下した遊技球がステージ44上を左右に往復移動した後にステージ44の中央部付近から下方に落下するようになっている。
【0022】
そしてステージ44の中央部の下方には、ステージ44の中央部付近から下方に落下した遊技球が進入可能な第1始動入賞口46が設けられている。この第1始動入賞口46は、遊技球が進入したことを検出するセンサ(検出手段)を内蔵し、遊技球が進入すると遊技球が遊技機内部に回収されるように構成されており、第1始動入賞口46に遊技球が進入するたびに、遊技者に対して所定個数(1個以上の規定数、例えば3個)の遊技球が払い出されるとともに、乱数値を取得して大当たりの当否を決定する特別抽選が行われる。
【0023】
また遊技盤開口32の右側の遊技領域4には、遊技球が遊技機内部に回収されずに通過する通過ゲート48が設けられている。この通過ゲート48は、遊技球が通過したことを検出するセンサを内蔵し、通過ゲート48を遊技球が通過するたびに、乱数値を取得して普通当たりの当否を決定する普通抽選が行われる。
【0024】
また遊技盤開口32の右側の遊技領域4には、通過ゲート48の下方に、遊技球が進入すると遊技球が遊技機内部に回収される第2始動入賞口50が設けられている。この第2始動入賞口50は、遊技球が進入したことを検出するセンサ(遊技媒体検出手段)を内蔵するとともに、第2始動入賞口50に遊技球が進入しにくい縮小状態(進入を補助しない状態・非補助状態)と遊技球が進入しやすい拡大状態(進入を補助する状態・補助状態)との間で動作可能な補助部材を備える普通役物52(補助手段)が設けられている。そして普通役物52は、補助部材を動作させるソレノイドなどの駆動装置を内蔵しており、普通抽選で普通当たりが当選すると所定条件下で拡大状態となるように制御される。そして第2始動入賞口50に遊技球が進入するごとに、遊技者に対して所定個数(1個以上の規定数、例えば1個)の遊技球が払い出されるとともに、乱数値を取得して大当たりの当否を決定する特別抽選が行われる。
【0025】
なお、第1始動入賞口46に遊技球が進入するごとに遊技者に払い出される遊技球の個数と、第2始動入賞口50に遊技球が進入するごとに遊技者に払い出される遊技球の個数は、同一の個数であっても異なる個数であってもよい。
【0026】
また遊技盤開口32の右側の遊技領域4には、遊技球が進入すると遊技球が遊技機内部に回収される大入賞口54が設けられている。この大入賞口54は、遊技球が進入したことを検出するセンサを内蔵するとともに、大入賞口54を塞ぐ板状部材を備える特別役物56が設けられており、特別役物56は、大入賞口54に遊技球が進入可能な開状態(第1状態、進入可能状態)と遊技球が進入不可能な閉状態(第2状態、進入不可状態)との間で動作可能に構成されている。そして特別役物56は、板状部材を動作させるソレノイドなどの駆動装置を内蔵しており、特別抽選で大当たりが当選すると開始される特別遊技状態において所定条件下で開状態となるように制御される。そして大入賞口54に遊技球が進入するたびに、遊技者に対して所定個数(例えば10個)の遊技球が払い出される。
【0027】
また遊技領域4の最下部には、いずれの入賞口にも進入せずに遊技領域4を落下した遊技球を遊技機内部に回収するアウト口62が設けられている。
【0028】
そして遊技球の発射装置は、
図1で示したハンドル20の回転量を調節することにより遊技球の射出力が変化するように構成されており、ハンドル20の回転量が少ない場合には遊技盤開口32の左側の遊技領域4を遊技球が落下するように遊技球が発射され、ハンドル20の回転量が多い場合には遊技盤開口32の右側の遊技領域4を遊技球が落下するように遊技球が発射される。
【0029】
従って遊技者は、遊技状況に応じてハンドル20の回転量を調節し、遊技球が左側の遊技領域4を落下して、あるいは左開口40と通路42とステージ44を通過して、第1始動入賞口46に入賞するように遊技球を発射させたり(左打ち)、遊技球が右側の遊技領域4を落下して、通過ゲート48を遊技球が通過するように、あるいは第2始動入賞口50に遊技球が入賞するように、あるいは大入賞口54に遊技球が入賞するように遊技球を発射させたりする(右打ち)。
【0030】
なお本実施形態の遊技機では、遊技球が左側の遊技領域4を落下する場合には、通過ゲート48を遊技球が通過することがなく、第2始動入賞口50や大入賞口54に遊技球が入賞することがなく、また遊技球が右側の遊技領域4を落下する場合には、第1始動入賞口46に遊技球が入賞することがないようになっている。
【0031】
また遊技盤6の右下部であって、遊技領域4の外側には、普通抽選の結果、特別抽選の結果、遊技状態など、遊技機の各種状態をランプ等の点灯および消灯により示す状態表示装置70が設けられている。
【0032】
2.保護板金の構成
【0033】
図4(A)は、貯留皿16を右斜め前方から見た斜視図であり、
図4(B)は、貯留皿16を左斜め前方から見た斜視図である。なお、
図4(A)および
図4(B)では、貯留皿16の内側面が見えるように、貯留皿16の前面に設けられている意匠部品が取り外されている。
【0034】
図4(A)に示すように、貯留皿16の内側面の奥側の左端部には、遊技場の設備から遊技球を貯留皿16に払い出すための払出口100が設けられており、払出口100の右下方には、発射装置から遊技球が発射されたものの発射力が弱いため遊技領域4に到達しなかった遊技球を貯留皿16に返却するためのファール返却口102(排出口)が設けられている。
【0035】
また
図4(B)に示すように、貯留皿16の内側面の底部の右端部には、貯留皿16から遊技球を発射装置に供給するための供給口104が設けられている。
【0036】
図5は、遊技盤6の左下部と貯留皿16を右斜め前方から見た斜視図である。上述したように発射装置は、遊技盤6の下方に設けられており、発射装置から発射された遊技球は、アウト口62の直下に設けられた発射通路106を通過し、外レール28と内レール30の間(第1経路)を下から上に向かって移動して、遊技領域4内に到達するようになっている。
【0037】
そして、外レール28の下端と発射通路106の間の下方には、発射通路106を通過した遊技球は落下しないが、発射力が弱いため遊技領域4に到達せずに外レール28を落下してくる遊技球が落下するファール回収口108(第2経路)が設けられている。そして、ファール回収口108の左下方の奥側には、ファール回収口108に落下した遊技球をファール返却口102に案内するファール回収通路110(第2経路)が設けられている。
【0038】
図6は、遊技機の左下部の内部構造を示す斜視図である。
図6に示すように、払出口100の奥側には、遊技場の設備から遊技球を払出口100に案内する払出通路112が設けられており、ファール返却口102の奥側には、ファール回収通路110が設けられている。
【0039】
ここで、払出通路112やファール回収通路110は樹脂製であるため、払出口100やファール返却口102から電熱線などを差し込んで、払出通路112の内側やファール回収通路110の内側から上方に向けて穴を空け、穴からピアノ線や細いセルロイド板を差し込んで遊技領域4に到達させて不正に遊技球を払い出させるいわゆる熱線ゴトが行われるおそれがある。
【0040】
そこで、払出通路112のうち払出口100の近傍の上方およびファール回収通路110のうちファール返却口102の近傍の上方には、払出通路112およびファール回収通路110の上方を跨ぐように覆う金属製の第1保護板金114(保護部)が設けられている。そして第1保護板金114には、ファール返却口102の右側において下方に折れ曲げられることによりファール返却口102の右側の前面を保護する前面保護部116が形成されている。
【0041】
また、払出通路112のうち第1保護板金114に覆われた部分の奥側の上方および右方には、払出通路112の上方および右方を覆う金属製の第2保護板金118が設けられている。
【0042】
また、ファール回収通路110のうち第1保護板金114に覆われた部分の奥側の上方には、ファール回収通路110の上方を覆う金属製の第3保護板金120(保護部)が設けられている。
【0043】
図7は、ファール回収口108、ファール回収通路110、払出通路112の平面図である。
図7に示すように、払出通路112は、同時に多くの遊技球が通過することがあるため、横幅が広く直線状に形成されており、払出通路112のうち払出口100の近傍である払出下流部122では、横幅が遊技球の直径の6倍程度となっており、払出通路112のうち払出下流部122の奥側である払出奥側部124では、横幅が遊技球の直径の5倍程度となっている。
【0044】
またファール回収通路110は、遊技球が1個ずつ通過するため、また異物の挿入を困難にするため、横幅が遊技球の直径の1.5倍程度と狭く形成されているとともに、ファール回収通路110のうちファール返却口102の近傍である回収下流部126では、左右に蛇行するように形成されており、ファール回収通路110のうち回収下流部126の奥側である回収奥側部128では、ファール回収口108の左方からファール回収口108の左下方の奥側に回り込むように形成されている。
【0045】
従って、ファール回収口108に落下した遊技球は、図中の矢印に示すように、ファール回収口108の左下方の奥側から左方に案内され、その後に前方に案内されるが、左右に蛇行してからファール返却口102に到達するようになっている。
【0046】
そして第1保護板金114は、払出下流部122の上方および回収下流部126の上方を跨ぐように覆うとともに、前面保護部116が、回収下流部126の前方を覆っている。
【0047】
また第2保護板金118は、第1保護板金114および第3保護板金120よりも高い位置で、第1保護板金114および第3保護板金120の一部と重なるようにして、払出奥側部124の上方および右方を覆っている。
【0048】
また第3保護板金120は、第1保護板金114よりも高いが第2保護板金118よりも低い位置で、第1保護板金114および第2保護板金118の一部と重なるようにして、回収下流部126の奥半分の上方と回収奥側部128の上方を覆っている。
【0049】
図8は、
図7のA-A線を断面とする断面図である。
図8に示すように、ファール回収通路110を通過する遊技球は、まずは回収奥側部128を図中手前方向に移動し、回収下流部126を図中奥側に移動してから手前側に移動して、ファール返却口102から貯留皿16に排出される。
【0050】
そして第1保護板金114は、回収下流部126の上方を覆っており、第3保護板金120は、回収下流部126の奥半分の上方と回収奥側部128の上方を覆っている。
【0051】
また第3保護板金120は、回収奥側部128の後方において下方に折れ曲げられることにより、ファール回収通路110の背面を保護する背面保護部130が形成されている。
【0052】
こうして本実施形態では、第1保護板金114、第2保護板金118および第3保護板金120が設けられていることにより、払出口100やファール返却口102から遊技領域4に向けた穴を空ける熱線ゴトが行われないようにしている。
【0053】
また、第2保護板金118の前面保護部116により、蛇行している部分である回収下流部126の前方に穴を空ける不正が行われないようにするとともに、第3保護板金120の背面保護部130により、ファール返却口102から差し込まれた電熱線などが回収奥側部128の背面を貫通して基板等が破壊されることがないようにしている。
【0054】
図9(A)は、遊技機の左下部の内部構造を示す斜視図である。本実施形態では、
図9(A)に示すように、予め2個の遊技球を糸で接続しておき、1個目の遊技球を意図的に弱い発射力で発射することによりファール返却口102から貯留皿16に排出させつつ、2個目の遊技球を発射装置に供給し、
図9(B)に示すように、2個目の遊技球を遊技領域4に到達させ、2個目の遊技球を糸で操ることにより不正に遊技球を払い出させるいわゆる2個玉ゴトが行われるおそれがある。
【0055】
そこで本実施形態では、
図9(B)に示すように、外レール28の下端の下方となるファール回収口108の左端部の奥角部に、糸が挟み込まれる鋭角の切れ込みが形成された切れ込み部132(阻害部)が設けられているとともに、ファール回収口108の左端部に、2個玉ゴトの糸を切れ込み部132に誘導する傾斜134が形成された誘導部136が設けられている。
【0056】
これにより本実施形態では、2個玉ゴトの糸を切れ込み部132で挟み込んで糸を動かすことができないようにし、無理に糸を動かす場合には糸が切断されるようにして、2個玉ゴトを防止している。
【0057】
図10(A)は、ファール回収口108を右斜め上方から見た拡大斜視図である。
図10(A)に示すように、切れ込み部132は、第3保護板金120に形成されており、ファール回収口108の左端部の奥角部に配置されていることにより、外レール28の下端の下方であって、ファール回収口108の左下方の奥側から伸びるファール回収通路110の上方に配置されている。また誘導部136は、ファール回収口108の左端部に設けられていることにより、外レール28の下端の下方に配置されている。
【0058】
そして2個玉ゴトの糸は、外レール28に沿ってファール回収口108の左上方からファール回収口108を通過し、ファール回収口108の左下方の奥側から左方に向かうファール回収通路110を通過してファール返却口102から外部に出される。
【0059】
従って本実施形態では、2個玉ゴトの糸を確実に誘導部136の傾斜134に接触させるようにすることができ、またファール回収口108の左端部の奥側が2個玉ゴトの糸の最短経路となるため、2個玉ゴトの糸が引っ張られると誘導部136によって2個玉ゴトの糸を確実に切れ込み部132に誘導することができる。
【0060】
図10(B)は、
図10(A)の状態から取り外された第3保護板金120を示す斜視図である。
図10(B)に示すように、第3保護板金120は、右端部に切り欠き138が形成されており、第3保護板金120の一部である折り曲げ部140が、図中矢印に示すように下方に折り曲げられて、折り曲げ部140の先端が切り欠き138と僅かな隙間を残して重なるように加工されることにより、切れ込み部132の角度が鋭くなるようにしている。
【0061】
また第3保護板金120は、上述したように、第3保護板金120の一部である背面保護部130が下方に折り曲げられて、ファール回収通路110の背面を保護するようにしている。
【0062】
こうして本実施形態では、第3保護板金120は、ファール返却口102から遊技領域4に向けた穴を空ける熱線ゴトを防止しつつ、背面保護部130により基板等の破壊を防止するとともに、切れ込み部132により2個玉ゴトを防止することができる。
【0063】
3.外レールの構成
本実施形態では、
図1で示したハンドル20を右回りに回転させる操作が行われると、
図2で示した遊技盤6の下方に設けられた図示しない発射装置が作動して遊技球が発射されるが、発射された遊技球は、遊技盤6の下方から外レール28と内レール30の間を下から上に向かって移動して、遊技領域4内に到達するようになっている。
【0064】
ここで外レール28は、最下端を含む領域Xでは、外レール28の内側面、すなわち遊技球と接触する面が平面に形成されているが、領域Xよりも上方の領域Yでは、外レール28の内側面が曲面となっている。
【0065】
また発射装置は、ハンドル20の回転量に応じて発射力が変化するが、遊技球が遊技領域4に到達不可能な発射力Aであっても、遊技球が遊技領域4に到達可能な最小の発射力Bであっても、遊技球が遊技盤開口32の左側の遊技領域4を移動するように遊技球を発射させる場合に最適な遊技領域4の上部左側の所定位置Zに遊技球が到達可能な発射力Cであっても、発射装置から発射された遊技球が外レール28の内側面と最初に接触する位置である第1接触位置は、領域Xの範囲内に収まるようになっており、領域Yまで到達しないようになっている。
【0066】
これにより本実施形態では、発射力A、発射力B、発射力Cのいずれの発射力で遊技球が発射されても、発射された遊技球が外レール28の内側面と最初に接触する位置が平面となるため、外レール28の内側面に接触した後の打球の軌道を安定させることができる。
【0067】
4.放熱孔の構成
図11(A)は、内枠7の内部の背面図である。
図11(A)に示すように、内枠7の内部の上部には、液晶ディスプレイ31などの演出装置を制御するためのサブ基板を覆うサブ基板ケース200が設けられており、サブ基板ケース200の背面には、円形の第1放熱孔202が多数設けられている。
【0068】
そして、サブ基板ケース200の背後には、
図11(B)に示すように、サブ基板ケース200の背面を覆う裏カバー204が設けられており、裏カバー204には、縦長の長円形の第2放熱孔206が多数設けられている。ここで、一部の第2放熱孔206は、一部の第1放熱孔202と前後方向で重なる位置に設けられている。
【0069】
そして、第2放熱孔206は、遊技球が通過不可能な大きさに形成されているものの、サブ基板ケース200の上方や、裏カバー204の上方に設けられたネジが通過可能な大きさに形成されている。
【0070】
しかし、第1放熱孔202は、ネジのネジ部は通過可能であるがネジ頭部は通過不可能な大きさに形成されている。
【0071】
これにより本実施形態では、サブ基板から発生する熱を効率よく排出させるとともに、裏カバー204の内側に遊技球が進入したり、サブ基板ケース200にネジが進入したりすることを防止することができる。
【0072】
5.機能ブロック
図12は、本実施形態の遊技機の機能ブロック図である。本実施形態の遊技機は、メイン基板500およびサブ基板600を含む制御基板によって制御される。メイン基板500は、通過ゲートセンサ502、第1始動入賞口センサ504、第2始動入賞口センサ505、大入賞口センサ506、払出センサ508等の入力手段からの入力信号を受けて、遊技を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいて、普通役物駆動装置520、特別役物駆動装置522、払出装置524等の出力手段の動作制御を行う。
【0073】
またサブ基板600は、メイン基板500から送られてくる信号や、演出入力装置スイッチ602からの入力信号を受けて、遊技の進行状況に合わせた演出を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいて、演出表示装置620、音響装置622、可動物駆動装置624等の演出装置626の動作制御を行う。またメイン基板500やサブ基板600等の各基板の機能は各種のプロセッサ(CPU、DSPなど)、ASIC(ゲートアレイなど)、ROM(情報記憶媒体の一例)、あるいはRAMなどのハードウェアや、ROMなどに予め記憶されている所与のプログラムからなるソフトウェアにより実現される。
【0074】
そしてメイン基板500は、乱数発生手段540、普通抽選手段542、普通駆動制御手段544、特別抽選手段546、遊技状態移行制御手段548、特別駆動制御手段550、払出制御手段552、通信制御手段554、メインメモリ570を含んで構成されている。
【0075】
乱数発生手段540は、抽選用の乱数値を発生させる手段であり、ハードウェア乱数を発生させる乱数発生器や、ソフトウェア乱数を発生させるプログラムにより実現される。ソフトウェア乱数は、例えば、インクリメントカウンタ(所定のカウント範囲を循環するように数値をカウントするカウンタ)のカウント値に基づいて発生させることができる。なお本実施形態において「乱数値」には、数学的な意味でランダムに発生する値のみならず、その発生自体は規則的であっても、その取得タイミング等が不規則であるために実質的に乱数として機能しうる値も含まれる。
【0076】
普通抽選手段542は、1個の遊技球が通過ゲート48を通過するごとに作動する通過ゲートセンサ502からの検出信号に基づいて、乱数発生手段540から乱数値(抽選用乱数値)を取得して、取得した乱数値について普通当たりの当否を決定する普通抽選を行う。
【0077】
普通駆動制御手段544は、普通抽選で普通当たりが当選すると、普通役物52が所定条件下で拡大状態となるように普通役物駆動装置520を制御する。
【0078】
特別抽選手段546は、1個の遊技球が第1始動入賞口46に進入するごとに作動する第1始動入賞口センサ504からの検出信号に基づいて、あるいは1個の遊技球が第2始動入賞口50に進入するごとに作動する第2始動入賞口センサ505からの検出信号に基づいて、乱数発生手段540から乱数値(抽選用乱数値)を取得して、取得した乱数値について大当たりの当否を決定するとともに、大当たりが当選した場合には、複数種類の大当たり図柄のうちいずれの図柄が当選したかを判定する特別抽選を行う。
【0079】
遊技状態移行制御手段548は、所定の移行条件の成立に基づいて、通常状態、特別遊技状態、確変状態、時短状態の間で遊技状態を移行させる遊技状態移行制御処理を行う。
【0080】
通常状態は、複数種類の遊技状態の中で初期状態に相当する遊技状態で、通常状態からは特別遊技状態への移行が可能となっている。
【0081】
特別遊技状態は、通常状態、確変状態あるいは時短状態における特別抽選において大当たりが当選したことに基づいて開始され、大当たり図柄の種類に応じて予め定められたラウンド数(実行回数)の大当たり遊技が実行されると終了する。そして大当たり図柄が確変図柄であった場合には、特別遊技状態が終了すると確変状態に移行され、大当たり図柄が通常図柄であった場合には、特別遊技状態が終了すると時短状態に移行される。
【0082】
確変状態は、通常状態よりも大当たりが当選する確率が高くなるように特別抽選が行われるとともに、通常状態よりも普通当たりが当選する確率が高くなるように普通抽選が行われる遊技状態である。また確変状態では、1回の特別抽選にかかる時間および1回の普通抽選にかかる時間が通常状態よりも短縮されることにより、特別抽選および普通抽選の実行契機を頻繁に到来させることができるように制御される。そして確変状態からは特別遊技状態への移行が可能となっているが、確変状態において特別抽選が行われた回数が9999回に達したことを条件に終了して通常状態に移行される。ただし確変状態では、特別抽選における大当たりの当選確率が約1/50に設定されるため、確変状態において特別抽選が行われた回数が9999回に達する前に特別遊技状態が開始され、確変状態から通常状態に移行することはほとんどないようになっている。
【0083】
時短状態は、大当たりが当選する確率が通常状態と同一となるように特別抽選が行われるが、通常状態よりも普通当たりが当選する確率が高くなるように普通抽選が行われる遊技状態である。また時短状態では、1回の特別抽選にかかる時間および1回の普通抽選にかかる時間が通常状態よりも短縮されることにより、特別抽選および普通抽選の実行契機を頻繁に到来させることができるように制御される。そして時短状態からは特別遊技状態への移行が可能となっているが、時短状態において特別抽選が行われた回数が100回に達したことを条件に終了して通常状態に移行される。
【0084】
特別駆動制御手段550は、特別遊技状態における各大当たり遊技において、大当たり図柄の種類に応じて予め定められた態様で特別役物56が開状態となるように特別役物駆動装置522の駆動制御を行う。
【0085】
払出制御手段552は、第1始動入賞口センサ504、第2始動入賞口センサ505あるいは大入賞口センサ506からの検出信号に基づいて、検出信号ごとに予め定められている賞球数に相当する払出数の遊技球を払出装置524に払い出させる制御を行う。
【0086】
通信制御手段554は、サブ基板600に信号を送信する制御を行っている。なお本実施形態の遊技機では、メイン基板500とサブ基板600との間では、メイン基板500からサブ基板600への単方向通信のみが可能となっており、サブ基板600からはメイン基板500へ信号を送信することができないように通信接続されている。
【0087】
続いて、サブ基板600について説明する。サブ基板600は、演出制御手段640と、サブメモリ670とを含んで構成されている。
【0088】
演出制御手段640は、メイン基板500から送信された通知信号や、演出入力装置スイッチ602からの入力信号や、サブメモリ670に記憶されている演出データに基づいて、演出表示装置620を制御して前枠ランプ12、装飾部ランプ34を点灯あるいは点滅させたり、液晶ディスプレイ31に演出画像を表示させたり、音響装置622を制御してスピーカー14から演出音を出力させたり、可動物駆動装置624を駆動して演出物36などの可動物を動作させたりするなど、演出装置626を制御することにより、遊技を盛り上げたり、遊技を補助したりするための演出を実行させる。
【0089】
例えば、第1始動入賞口46や第2始動入賞口50への遊技球の入賞、演出入力装置25に対する操作、遊技状態の変動などの遊技イベントの発生に応じて、特別抽選演出処理、状態演出処理などを行う。
【0090】
特別抽選演出処理では、演出制御手段640は、メイン基板500から送信された通知信号に基づいて、特別抽選を演出する特別変動演出を演出装置626に実行させる。本実施形態では演出制御手段640は、液晶ディスプレイ31において特別図柄画像を変動表示させた後に、特別抽選の結果に応じた態様で特別図柄画像を停止表示させるとともに、液晶ディスプレイ31においてキャラクター画像を動作させたり、背景画像を変化させたりする変動演出画像を表示させることにより、特別変動演出を液晶ディスプレイ31において実行する。
【0091】
ここで本実施形態では、特別変動演出の実行種別としてプレミアムリーチ、スーパーリーチ1、スーパーリーチ2、ノーマルリーチ、リーチ無しが用意されており、演出制御手段640は、特別抽選の結果に基づいて、特別変動演出の実行種別を複数の実行種別のいずれにするかを決定する。そして各実行種別の特別変動演出は、特別図柄画像や変動演出画像の表示パターンや、可動物の動作パターンが異なるとともに、特別抽選の結果に応じて選択される確率や、開始から終了までにかかる実行時間が異なっている。これにより各実行種別の特別変動演出は、各実行種別の特別変動演出が実行された場合における大当たりの当選に対する期待度や、確変図柄あるいは通常図柄の当選に対する期待度が異なるようになっている。
【0092】
また演出制御手段640は、特別変動演出として、特別図柄画像や変動演出画像の進行に合わせて可動物駆動装置624を制御して可動物を動作させる。詳細には本実施形態では、演出制御手段640(制御手段)は、ソレノイドやモーターなどの可動物駆動装置624を制御して、演出物36を収納状態から出現状態に移動させたり、出現状態から収納状態に復帰させたりする。
【0093】
状態演出処理では、演出制御手段640は、メイン基板500から送信された通知信号に基づいて、現在の遊技状態に応じて液晶ディスプレイ31においてキャラクター画像を動作させたり、背景画像を変化させたり、可動物を動作させたりすることにより、現在の遊技状態を遊技者に示唆する状態演出を実行する。
【0094】
例えば、現在の遊技状態が通常状態である場合には、演出制御手段640は、所定条件下で演出状態移行抽選を行い、演出状態を複数種類の演出状態のうちいずれの演出状態に設定するかを決定する。そして演出制御手段640は、設定されている演出状態に応じた通常状態画像を液晶ディスプレイ31に表示させる。また演出制御手段640は、現在の遊技状態が確変状態である場合には、液晶ディスプレイ31に現在の遊技状態が確変状態であることを示唆する確変状態画像を表示させ、現在の遊技状態が時短状態である場合には、液晶ディスプレイ31に現在の遊技状態が時短状態であることを示唆するとともに、特別抽選が行われた回数が100回に達するまでの残り回数を示す時短状態画像を表示させ、現在の遊技状態が特別遊技状態である場合には、液晶ディスプレイ31に現在の遊技状態が特別遊技状態であることを示すとともに、消化したラウンド数や残りラウンド数を示す特別遊技状態画像を表示させる。
【0095】
また演出制御手段640は、予め定められたタイミングにおいて演出入力装置25に対する操作が行われたことに基づいて、特定の演出音をスピーカー14から出力したり、特定の演出画像を液晶ディスプレイ31に表示させたり、可動物を動作させたりする制御を行う。
【0096】
4.変形例
本発明は、上記の実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能であり、以下に変形例を紹介する。なお、上記実施形態や、以下において変形例として説明する各種の手法は、本発明を実現する制御手法として適宜組み合わせて採用することができる。
【0097】
まず上記実施形態では、第1保護板金114が払出下流部122の上方と回収下流部126の上方を覆っている例を挙げて説明したが、払出下流部122の上方を覆う保護板金と、回収下流部126の上方を覆う保護板金が個別に設けられているようにしてもよい。
【0098】
また上記実施形態では、第2保護板金118が払出奥側部124の上方および右方を覆い、第3保護板金120が回収下流部126の奥半分の上方と回収奥側部128の上方を覆っている例を挙げて説明したが、払出奥側部124の上方および右方と回収下流部126の奥半分の上方と回収奥側部128の上方を覆う保護板金が一体的に設けられているようにしてもよい。
【0099】
また上記実施形態では、切れ込み部132が第3保護板金120に形成されている例を挙げて説明したが、切れ込み部132と第3保護板金120が個別に設けられているようにしてもよい。
【0100】
また上記実施形態では、切れ込み部132が、第3保護板金120の一部である折り曲げ部140が下方に折り曲げられて形成されている例を挙げて説明したが、切れ込み部132が、第3保護板金120を成型する際に形成されるようにしてもよいし、第3保護板金120が削られることにより形成されるようにしてもよい。
【0101】
また上記実施形態では、糸の移動を阻害する阻害部として、糸が挟み込まれる切れ込み部132が設けられている例を挙げて説明したが、糸の移動を阻害する阻害部として、糸を切断する切断部が設けられているようにしてもよい。
【符号の説明】
【0102】
2 外枠、4 遊技領域、6 遊技盤、7 内枠、8 ガラスユニット、10 前枠、
11 前枠開口、12 前枠ランプ、14 スピーカー、16 貯留皿、
20 ハンドル、25 演出入力装置、26 枠回転軸、27 シリンダー錠