(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023132954
(43)【公開日】2023-09-22
(54)【発明の名称】トークン化されたデジタルデータの処理システム、方法、プログラム、及び、装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20230914BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022038574
(22)【出願日】2022-03-11
(71)【出願人】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100134544
【弁理士】
【氏名又は名称】森 隆一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(72)【発明者】
【氏名】廣瀬 諒
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】一般に、スポーツ、演劇、ダンス等といった特定の分野における、その分野固有の動きの発案者が利益を得ることができる方法や手段が確立されることが、望ましい。
【解決手段】例えば、コンピュータが、動作実施者の動作のモーションキャプチャにより取得されたデータから取得された3Dデータから生成されるNFTデータの購入者が支払った代金の少なくとも一部を動作実施者に支払い、NFTデータが二次利用された際に、購入者が支払った代金の少なくとも一部を動作実施者に支払うように構成された、システムであってもよい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータが、
動作実施者の動作のモーションキャプチャにより取得されたデータから取得された3Dデータから生成されるNFTデータの購入者が支払った代金の少なくとも一部を前記動作実施者に支払い、
前記NFTデータが二次利用された際に、購入者が支払った代金の少なくとも一部を前記動作実施者に支払う、
ように構成された、システム。
【請求項2】
前記3Dデータから前記NFTデータが生成される際に、前記3Dデータにタグ付けが行われる、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記タグ付けにより前記3Dデータに付されるタグが、少なくとも前記動作実施者の情報を含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記動作実施者の動作がダンスであり、前記二次利用がアバターを用いて前記ダンスを行う動画像を生成/公開することである、請求項1から3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項5】
前記動作実施者の動作がダンスであり、前記二次利用が前記ダンスの模倣により動画像を生成/公開することである、請求項1から3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項6】
前記動作実施者の動作がダンスであり、前記二次利用が前記ダンスの指導を行うことである、請求項1から3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項7】
前記動作実施者の動作がスポーツ、演劇、ダンスのいずれかに属する、請求項1から3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項8】
第1のコンピュータが、動作実施者の動作のモーションキャプチャにより取得されたデータから3Dデータを取得し、
第2のコンピュータが、前記3DデータからNFTデータを生成し、
第3のコンピュータが、前記NFTデータの購入者が支払った代金の少なくとも一部を前記動作実施者に支払い、
第4のコンピュータが、前記NFTデータが二次利用された際に購入者が支払った代金の少なくとも一部を前記動作実施者に支払う、
ことを具備する方法。
【請求項9】
動作実施者の動作のモーションキャプチャにより取得されたデータから取得された3Dデータから生成されるNFTデータの購入者が支払った代金の少なくとも一部を前記動作実施者に支払うステップと、
前記NFTデータが二次利用された際に、購入者が支払った代金の少なくとも一部を前記動作実施者に支払うステップと、
をコンピュータに実行させる、プログラム。
【請求項10】
動作実施者の動作のモーションキャプチャにより取得されたデータから取得された3Dデータから生成されるNFTデータの購入者が支払った代金の少なくとも一部を前記動作実施者に支払い、
前記NFTデータが二次利用された際に、購入者が支払った代金の少なくとも一部を前記動作実施者に支払う、
ように構成された装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
後述の実施の形態は、例えば、トークン化されたデジタルデータの処理システム、方法、プログラム、及び、装置に関する。
【背景技術】
【0002】
以下の開示は例示である。本願や本発明の範囲は、以下の開示によって限定/制限されるものではないことが理解されるべきである。
【0003】
一般に、暗号通貨などのデジタル資産には、ブロックチェーン技術が用いられ得る。NFT(Non-fungible Token、非代替性トークン)は、写真や音楽などのデジタルアート、あるいはゲーム等を含むデジタル情報に対し、このブロックチェーン技術を利用することによって、その作品や商品の所有権を証明する手段として用いられ得る技術である。
【0004】
また、一般に、人間の動作には、例えばスポーツ、演劇、ダンス等といった特定の分野において、その分野固有の動きというものが存在し得る。それらの動きは見聞や映像等で多くの人に認知され得る。それらの動きは、第三者によって容易に模倣やコピーがされる可能性もある。また、それらの動き自体はモノとして扱われることが困難な場合もあり得る。このため、それらの動きの価値を判断し、それらの動きの発案者が利益を得ることが難しいものとなり得る。
【0005】
上記の開示は例示である。本願や本発明の範囲は、上記の開示によって限定/制限されるものではないことが理解されるべきである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002-024571号公報
【特許文献2】特開2002-169970号公報
【特許文献3】特開2021-131779号公報
【特許文献4】特許第6829927号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
以下の開示は例示である。本願や本発明の範囲は、以下の開示によって限定/制限されるものではないことが理解されるべきである。
【0008】
特許文献2では、CGキャラクターに所望の動きをさせ販売する販売装置等が開示され得る。この特許文献2は、「クリエイターに対して、自己の作品(創造物データ)を容易に世に送り出す機会を与え、かつ、顧客に対してリーズナブルな費用と期間でクリエイターの作品を提供することが可能な創造物データ編集販売装置および創造物データ編集販売方法を提供すること」を目的とする。特許文献2が開示する解決手段は、「登録された編集素材データを組み合わせて編集し、商品データを生成する編集手段と…商品データを提示する提示手段と、を備える…創造物データ編集販売装置」である。特許文献2は、
図1から5を参照しても明らかであるが、販売は1回のみである。
【0009】
特許文献3は、コンテンツの販売に関して「作成されたコンテンツに対する支援を安全かつ容易に受け付けること」を目的とする。特許文献3には、「コンテンツに関する第1 取引情報、及びコンテンツについての収益の提供を請求し得る権利に関する第2 取引情報を、複数のノード装置間で互いに承認させ合いながら記憶させる」情報処理装置等が開示されている。特許文献3は、「著作者は、従来から存在する、原稿料、及び印税に加え、二次流通の譲渡の対価も受け取りうる。しかしながら、コンテンツの創作活動を続ける上で、印税や二次流通対価よりも直接的にコンテンツの対価を得たいという要望がある」といった開示から、直接的にコンテンツの対価を得ることを課題としていると理解される。特許文献3には、n次の流通についての示唆も見られるが、実施の形態では書籍などを主な対象としており、このためもあってコンテンツ自体の変更や組み合わせなどは全く考慮されていない。即ち、コンテンツに基づいた二次的なコンテンツのような概念は存在しない。
【0010】
即ち、特許文献2や特許文献3は、各々が全く異なる前提や課題を有し、かつ、おおよそ無関係な解決手段を提供するものである。
【0011】
ここで、例えば、一般に、スポーツ、演劇、ダンス等といった特定の分野における、その分野固有の動きの発案者が利益を得ることができる方法や手段が確立されることが、望ましい。また、第三者がそのような動きを参照してアバターなどに同じ動きをさせた動画などを公開した二次利用の場合にも、発案者が利益を得ることができる方法や手段が確立されることが、望ましい。
【0012】
上記の開示は例示である。本願や本発明の範囲は、上記の開示によって限定/制限されるものではないことが理解されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
後述の実施の形態においては、例えば、コンピュータが、動作実施者の動作のモーションキャプチャにより取得されたデータから取得された3Dデータから生成されるNFTデータの購入者が支払った代金の少なくとも一部を動作実施者に支払い、NFTデータが二次利用された際に、購入者が支払った代金の少なくとも一部を動作実施者に支払うように構成された、システムであってもよい。
【0014】
後述の実施の形態においては、例えば方法であって、第1のコンピュータが、動作実施者の動作のモーションキャプチャにより取得されたデータから3Dデータを取得し、第2のコンピュータが、3DデータからNFTデータを生成し、第3のコンピュータが、NFTデータの購入者が支払った代金の少なくとも一部を動作実施者に支払い、第4のコンピュータが、NFTデータが二次利用された際に購入者が支払った代金の少なくとも一部を動作実施者に支払う、ことを具備する方法であってもよい。
【0015】
後述の実施の形態においては、例えばプログラムであって、動作実施者の動作のモーションキャプチャにより取得されたデータから取得された3Dデータから生成されるNFTデータの購入者が支払った代金の少なくとも一部を動作実施者に支払うステップと、NFTデータが二次利用された際に、購入者が支払った代金の少なくとも一部を動作実施者に支払うステップと、をコンピュータに実行させる、プログラムであってもよい。
【0016】
後述の実施の形態においては、例えば装置であって、動作実施者の動作のモーションキャプチャにより取得されたデータから取得された3Dデータから生成されるNFTデータの購入者が支払った代金の少なくとも一部を動作実施者に支払い、NFTデータが二次利用された際に、購入者が支払った代金の少なくとも一部を動作実施者に支払う、ように構成された装置であってもよい。
【0017】
上述の開示は例示である。本願や本発明の範囲は、上述の開示によって限定/制限されるものではないことが理解されるべきである。
【発明の効果】
【0018】
後述の実施の形態の一つによれば、例えば、一般に、スポーツ、演劇、ダンス等といった特定の分野における、その分野固有の動きの発案者が利益を得ることができる方法や手段を確立し得る。また、後述の実施の形態の一つによれば、例えば、第三者がそのような動きを参照してアバターなどに同じ動きをさせた動画などを公開した二次利用についても、発案者が利益を得ることができる方法もしくは手段を提供し得る。ただし、これらは本願や本発明の範囲を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図3】本願の実施形態の一つの処理の流れを表すフローチャートである。
【
図4】本願の実施の形態におけるコンピュータの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照し、いくつかの実施形態について説明する。なお、以下の開示は例示である。本願や本発明の範囲は、以下の開示によって限定/制限されるものではないことが理解されるべきである。
【0021】
図1は、本願の実施形態の一つの処理の流れを示す概要図である。理解を容易なものとするため、
図1にはコンピュータなどは記載されていない。実際には
図4のようなコンピュータ4を用いて
図1の処理の概要が実行され得る。
図4のコンピュータ4は、例えば、中央処理装置(central processing unit、CPU)41、ストレージ装置42、通信装置43、メモリ44他を備え得る。ストレージ装置42は、例えば、ハードディスクドライブ、あるいは、SSD(solid state drive)であってもよい。通信装置43は、例えば、インターネットへのアクセスを可能とする、有線もしくは無線の通信装置であってもよい。
【0022】
図1の動作実施者12は、例えば、ダンスやスポーツの動きを実際に実施する動作の実施者である。動作実施者12は、人間以外であってもよい。例えば、動作実施者12は、動物や昆虫、魚、あるいはロボット等であってもよい。
【0023】
図1の動作実施者12の、例えばダンスの実演が、モーションキャプチャにより、動作実施者12のコンピュータ(第1のコンピュータ)にデータが取得される。モーションキャプチャは、例えば、動作実施者12の主要な関節部分や胴体部分にマーカーを付して、複数台のカメラを用いて動作実施者12の動きを撮影する、光学式の処理であってもよい。マーカーは、反射材であってもよく、例えば、赤外線などを反射する材料を用いてもよい。
【0024】
光学式のほか、モーションキャプチャは、例えば、動作実施者12の動作を検出するための加速度計やジャイロセンサを動作実施者12の腕や足、頭部などに取り付けて動作を計測する、慣性式のモーションキャプチャを用いてもよい。モーションキャプチャの方法は他の方法であってもよく、これらに限定されない。
【0025】
動作実施者12の実演をモーションキャプチャにより取得されたデータから、動作実施者12のコンピュータによって、三次元(3D)データ13が生成される。例えば、上記のような複数台のカメラによる光学式のモーションキャプチャを用いる場合、動作実施者12の実演は三次元空間の位置や動きとして検出されるものであるので、3Dデータ13の取得も可能であり得る。
【0026】
3Dデータ13のデータフォーマットは特に限定されない。3Dデータ13に対し、タグ付けが可能であることが好ましい。タグ付けの方法やフォーマットは特に限定されない。
図1では、3Dデータ13全体に関する情報を含むタグが、3Dデータ13にタグ付けされている。動作実施者12のコンピュータが、「分野」、「実施者」、「実施日時」、「動きの特徴」、を含む「動作の情報」を3Dデータ13全体に関する情報として、3Dデータ13全体にタグ付けしてもよい。
【0027】
「分野」は、例えば、「フィギュアスケート」、「野球」、「くるみ割り人形」など動作実施者12の実演の内容を表すものであり得る。「実施者」は動作実施者12の名前やニックネーム、メールアドレス等であってもよい。「実施日時」は動作実施者12が実演を行った日時である。「動きの特徴」は、動作実施者12の実演における特徴的な動作を記載してもよく、例えば、「フィギュアスケートでの4回転半ジャンプの実演における脚部の詳細な動作」等であってもよい。
【0028】
動作実施者12に関する情報などを3Dデータ13にタグ付けした後で、後述のマーケットのサーバコンピュータ(第2のコンピュータ)により3Dデータ13がトークン化され、NFT(Non-fungible Token、非代替性トークン)データ14が得られる。タグ付けされた情報もトークン化された情報の一部として改ざんなどを防止し得る。
【0029】
コンピュータ4の利用者は、NFTデータ14をインターネット上のマーケットに商品として登録し得る。マーケットについては限定されない。マーケットはサーバコンピュータを含み、個人間の商品の売買を仲介するウェブサイトであったり、オークションサイトであってもよい。あるいは、個人間の取引であるピア・ツー・ピアのやり取りにおけるNFTデータの譲渡などをサポートするコンピュータであってもよい。また、マーケットは動作実施者やNFTデータ購入者にアプリケーションプログラムを提供してもよい。マーケットのアプリケーションプログラムは、例えば、動作実施者がNFTデータを生成する、販売するなどの操作を支援し得る。マーケットのアプリケーションプログラムは、例えば、NFTデータ購入者がNFTデータを検索する、購入するなどの操作を支援し得る。動作実施者12の実演は、トークン化によりマーケットでの販売後も保護され得る。サーバコンピュータは、典型的には
図4のような構成を有し得る。
【0030】
NFTデータ購入者15は、インターネット上のマーケットを参照し、NFTデータ14の購入を行う。NFTデータ購入者15が、NFTデータ14の購入を行う際に、購入代金の支払いが必要である。購入代金の支払いや、動作実施者12のコンピュータへの受け渡しには種々の方法があり得るが、限定はされない。NFTデータ購入者15が、NFTデータ14の購入を行うと、例えばマーケットのサーバコンピュータ(第3のコンピュータ)から、購入代金の一部もしくは全部が動作実施者12に手数料として支払われる。NFTデータ購入者15への販売により、NFTデータ14の所有者がNFTデータ購入者15に書き換えられる。
【0031】
更に、NFTデータ購入者15も、NFTデータ購入者15のコンピュータを介して、NFTデータ14をインターネット上のマーケットに商品として登録し得る。マーケットについては上述のように限定されない。動作実施者12の実演は、トークン化によりマーケットでの販売後も保護され得る。
【0032】
NFTデータ購入者15は、NFTデータ14に含まれる3Dデータに依拠したコンテンツを作成し得る。二次利用16はこのようなコンテンツの作成などを含む処理である。例えば、NFTデータ購入者15は、NFTデータ14に含まれる3Dデータに、NFTデータ購入者15が有するアバターを組み合わせたて、アバターに動作実施者12の実演を行わせた動画像を作成し得る。この場合、NFTデータ購入者15は、インターネット上のマーケットに、NFTデータ14の二次利用の代金の支払いを行う。二次利用の代金の支払いや、NFTデータ購入者15への受け渡しには種々の方法があり得るが、限定はされない。二次利用の代金の一部もしくは全部が、例えばマーケットのサーバコンピュータ(第4のコンピュータ)から、動作実施者12に手数料として支払われる。
【0033】
上記では、動作実施者12の、例えばダンスの実演が、モーションキャプチャにより、動作実施者12のコンピュータにデータが取得される。この処理において、動作実施者12の実演が、二次元の動画データとしてカメラにより撮影され、動作実施者12のコンピュータによって二次元の動画データから3Dデータ13を生成してもよい。例えば、人工知能(artificial inteligence、AI)を予め機械学習させておき、動作実施者12のコンピュータもしくは外部のコンピュータがAIを用いて二次元の動画データから3Dデータ13を生成してもよい。
【0034】
次に、
図2は、本願の実施形態の一つを表す図面である。
図2において、NFT21は、例えば、ダンスの3Dデータをトークン化して得られたNFTデータである。購入者22は自身のコンピュータなどを使用し、例えば、インターネット上のマーケットにおいて、NFT21も見つける。購入者22は、インターネット上のマーケットを介してNFT21を購入する。購入代金の支払いは、オンライン決済や銀行、コンビニエンスストアからの振り込みなど種々の方法から選択されてもよい。この購入代金の一部もしくは全部が、マーケットを介してダンスの実施者に支払われてもよい。マーケットはサーバコンピュータを含み、NFTデータなどの取引のサービスを提供する。
【0035】
NFT21に対しては、トークン化の処理の前にタグ付けが行われていいてもよい。例えば、上述のように、「分野」、「実施者」、「実施日時」、「動きの特徴」、を含む「動作の情報」を3Dデータ全体に関する情報として、3Dデータ全体にタグ付けがされてもよい。このタグには、他の情報が含まれていてもよい。例えば、以下のような3Dデータに関する権利と注意事項に関する記載が含まれてもよい。
(1)購入者はその動作に関する二次利用の権利を保有する。
(2)第三者がウェブやアプリケーション上で3Dデータを参照することで、利用情報がマーケットに送信され、ダンスの実施者に利用手数料が還元される。このため、ウェブやアプリケーション上で3Dデータを参照する場合、購入者がダンスの実施者にマーケットを介して手数料を支払う必要がある。
(3)インターネット上で3Dデータを模倣したダンス動画の公開を行う権利。
(4)購入者のアバターに3Dデータのダンスをさせる権利。
(5)3Dデータの動きを解析し、それを利用して他者から金銭を貰う権利(ダンス指導、本の出版等)。
【0036】
購入者22がインターネット上のマーケットを介して、購入者22のコンピュータを用いてNFT21を購入する際に、例えば、マーケットのホームページ上で上記の3Dデータに関する権利と注意事項に関する記載が表示されてもよい。即ち、マーケットのホームページを管理するサーバコンピュータが、NFT21に含まれる3Dデータにタグ付けされたタグの内容を読み出し、購入者22のコンピュータへインターネットを介して送信してもよい。購入者22は、上記の3Dデータに関する権利と注意事項に関する記載を理解したうえでNFT21を購入する。
【0037】
まず、(1)の「購入者はその動作に関する二次利用の権利を保有する。」は(2)以降についての大まかな権利を規定するものである。
【0038】
次に、(2)の「第三者がウェブやアプリケーション上で3Dデータを参照することで、利用情報がマーケットに送信され、ダンスの実施者に利用手数料が還元される。このため、ウェブやアプリケーション上で3Dデータを参照する場合、購入者がダンスの実施者にマーケットを介して利用の手数料を支払う必要がある。」との記載について、例えば、3Dデータの再生をマーケットのホームページのみで可能とするなどの方法で実現が可能であり得る。即ち、NFT21そのままでは通常のブラウザや動画の再生ソフトウェアでの再生はできない。そこで、例えば、購入者22のウェブページにマーケットのウェブページを埋め込み、3Dデータを購入者22のウェブページで再生しているように見せかけてもよい。マーケットのサーバコンピュータは、購入者22のウェブページ上で3Dデータが利用された場合に、NFT21が利用されたことを検知し、購入者22に利用料金を請求してもよい。あるいは、NFT21に含まれる3Dデータの再生を、他のコンピュータでも可能としてもよい。NFT21に含まれる3Dデータの再生を、購入者22のコンピュータで行う場合に、NFT専用の再生ソフトウェアをあらかじめインストールし、このソフトウェアがNFT21に含まれる3Dデータの再生を行う際に、マーケットのサーバコンピュータに通知を行ってもよい。この通知に基づき、マーケットはNFT21が利用されたことを検知し、購入者22に利用料金を請求してもよい。あるいは、購入者22が3Dデータを二次利用した場合に、購入者自身が3Dデータ/NFT21を二次利用したことを、マーケットのサーバコンピュータに通知してもよい。この場合、3Dデータは、マーケットのサーバコンピュータが管理しない外部のコンピュータ上で二次利用が行われてもよい。
【0039】
また、(3)の「インターネット上で3Dデータを模倣したダンス動画の公開を行う権利。」について、購入者22は、3Dデータを模倣したダンスのデータを作成し得る。この模倣したダンスのデータを、マーケットのサーバコンピュータにアップロードして公開し(
図2の符号23)、この際に、購入者22は、NFT21に依拠したデータであることをマーケットのサーバコンピュータに通知する。
【0040】
マーケットのサーバコンピュータは、3Dデータを模倣したダンスのデータと、NFT21とを関連付けてもよい。マーケットのサーバコンピュータは、例えば、図示しないコンテンツデータベースを備え、動画像などのコンテンツがNFTデータに依拠するものである場合に、コンテンツデータベースを用いてコンテンツとNFTデータとを関連付けてもよい。
【0041】
マーケットのサーバコンピュータは、第三者から、3Dデータを模倣したダンスのデータの再生の要求を受けた場合、この動画像を第三者に提供し得る。この際、マーケットのサーバコンピュータは、3Dデータが利用されたことを検知し、すなわち、NFT21が二次利用されたことを検知し、購入者22に利用料金を請求してもよい。マーケットのサーバコンピュータは、NFT21の購入者22から利用料金を受け取り、3Dデータの「実施者」である動作実施者26に利用料金の一部もしくは全部を支払ってもよい。このような処理により、NFT21が参照されると、作成者である動作実施者26は、利益を獲得し得る。
【0042】
また、(4)の「購入者のアバターに3Dデータのダンスをさせる権利。」について、NFT21はダンスの3Dデータを含む。購入者22は、マーケットで別途購入したアバターを、このNFT21と組み合わせてもよい。これにより、購入者22は、所望のアバターに3Dデータと同じダンスを行わせることが可能となり得る。購入者22は、マーケットのサーバコンピュータに、アバターの購入を要求してもよい。購入者22は、マーケットのサーバコンピュータに、アバターと、3Dデータとを組み合わせ、アバターに3Dデータと同じダンスを行わせる動画の生成の要求を行う。マーケットのサーバコンピュータは、購入者22の要求を受け、アバターと、3Dデータとを組み合わせ、アバターが3Dデータと同じダンスを行う動画像を生成して格納し、第三者に対してインターネット経由で閲覧可能にし得る(
図2の符号24)。
【0043】
マーケットのサーバコンピュータは、生成した動画像と、NFT21とを関連付けてもよい。マーケットのサーバコンピュータは、例えば、図示しないコンテンツデータベースを備え、動画像などのコンテンツがNFTデータに依拠するものである場合に、コンテンツデータベースを用いてコンテンツとNFTデータとを関連付けてもよい。
【0044】
第三者は、アバターが3Dデータと同じダンスを行う動画像を、インターネット経由で閲覧する。この際、マーケットのサーバコンピュータは、3Dデータが利用されたことを検知し、すなわち、NFT21が二次利用されたことを検知し、購入者22に利用料金を請求してもよい。マーケットのサーバコンピュータは、NFT21の購入者22から利用料金を受け取り、3Dデータの「実施者」に利用料金の一部もしくは全部を支払ってもよい。このような処理により、NFT21が参照されると、作成者である動作実施者26は、利益を獲得し得る。あるいは、購入者22が3Dデータを二次利用した場合に、購入者自身が3Dデータ/NFT21を二次利用したことを、マーケットのサーバコンピュータに通知してもよい。
【0045】
また、(5)の「3Dデータの動きを解析し、それを利用して他者から金銭を貰う権利(ダンス指導、本の出版等)。」について、購入者22は、例えば、3Dデータのダンスを第三者に指導する際に(
図2の符号25)、購入者22は、予め、3Dデータを模倣したダンスのデータを作成し得る。この模倣したダンスのデータを、マーケットのサーバコンピュータにアップロードしてダンスの指導に利用する。購入者22は、3Dデータを模倣したダンスのデータがNFT21に依拠したデータであることをマーケットのサーバコンピュータに通知する。
【0046】
マーケットのサーバコンピュータは、3Dデータを模倣したダンスのデータと、NFT21とを関連付けてもよい。マーケットのサーバコンピュータは、例えば、図示しないコンテンツデータベースを備え、動画像などのコンテンツがNFTデータに依拠するものである場合に、コンテンツデータベースを用いてコンテンツとNFTデータとを関連付けてもよい。
【0047】
マーケットのサーバコンピュータは、3Dデータを模倣したダンスのデータの再生の要求を受けた場合、3Dデータが利用されたことを検知し、すなわち、NFT21が二次利用されたことを検知し、購入者22に利用料金を請求してもよい。マーケットのサーバコンピュータは、NFT21の購入者22から利用料金を受け取り、3Dデータの「実施者」に利用料金の一部もしくは全部を支払ってもよい。このような処理により、NFT21が参照されると、作成者である動作実施者26は、利益を獲得し得る。あるいは、購入者22が3Dデータを二次利用した場合に、購入者自身が3Dデータ/NFT21を二次利用したことを、マーケットのサーバコンピュータに通知してもよい。この場合、本の出版やDVDの販売などについても、3Dデータ/NFT21を二次利用したことが把握され得る。
【0048】
次に、
図3は、本願の実施形態の一つの処理の流れを表すフローチャートである。人物Aは、例えば、ダンスの実施者である。人物Aは、ダンスの実演を行う際にコンピュータを使用して3Dデータを取得する。人物Aは、例えば、パソコン、タブレット端末、携帯電話など種々の装置を用いてもよい。この3Dデータは、モーションキャプチャにより人物Aの実演における動作をデータ化したものである。人物Aは、人物Aのコンピュータを用いて、3Dデータにタグ付けの処理を行ってもよい。タグには人物Aに関する情報や、ダンスの内容に関する情報、実演の日時等が含まれてもよい。人物Aは、人物Aのコンピュータからインターネットを介して、図示しないNFTマーケットのサーバコンピュータに、3Dデータを用いてNFTデータを生成する要求を送信する。
【0049】
NFTマーケットのサーバコンピュータは、人物Aの要求を受信し、3Dデータを用いてNFTデータ(1)を生成する(
図3のステップ31)。NFTデータ(1)の所有者は人物Aである。NFTマーケットのサーバコンピュータは、人物Aに、NFTデータ(1)が生成されたことを通知し、NFTデータ(1)を人物Aのコンピュータに送信する。人物Aのコンピュータは、NFTデータ(1)をNFTマーケットのサーバコンピュータから受信する。人物Aのコンピュータには、例えば、ブロックチェーンのウオレットのような人物Aが所有するNFTデータの管理に用いられるソフトウェアがあらかじめインストールされていてもよい。あるいは、NFTデータ(1)は、NFTマーケットのサーバコンピュータに格納されていてもよい。
【0050】
人物Aは、人物Aのコンピュータからインターネットを介して、NFTマーケットのサーバコンピュータに、NFTデータ(1)を販売するためにウェブページなどに登録する要求を送信する。NFTマーケットのサーバコンピュータは、インターネットを介して人物Aの要求を受信し、NFTデータ(1)をNFTマーケットのウェブページに登録する(
図3のステップ32)。例えば、NFTマーケットのサーバコンピュータは、人物Aのコンピュータからインターネットを介して3Dデータのサムネイル画像などを取得し、ウェブページに3Dデータのサムネイル画像などを掲載してもよい。NFTマーケットのサーバコンピュータは、人物Aのコンピュータからインターネットを介して3Dデータにタグ付けされた情報を取得し、3Dデータのサムネイル画像とともに、3Dデータにタグ付けされた情報の一部もしくは全部を、ウェブページに掲載してもよい。
【0051】
第三者である人物Bは自身のコンピュータを使って、NFTマーケットのサーバコンピュータが提供するウェブページを閲覧する。人物Bは、例えば、パソコン、タブレット端末、携帯電話など種々の装置を用いてもよい。第三者である人物Bが、NFTデータ(1)を購入する旨の要求を、自身のコンピュータからインターネットを介して、NFTマーケットのサーバコンピュータに送信する(
図3のステップ33)。NFTマーケットのサーバコンピュータは、人物Bの要求を受信し、人物Aのコンピュータに、NFTデータ(1)の購入の要求を受信した旨のメッセージを送信する。人物Aのコンピュータは、NFTマーケットのサーバコンピュータからメッセージを受信し、スクリーンに表示するなどして人物AにNFTデータ(1)の購入の要求を受信した旨を通知する。
【0052】
人物Aは、人物Aのコンピュータに格納されたNFTデータ(1)を、NFTマーケットのサーバコンピュータへ送信してNFTデータ(1)を売却するよう、人物Aのコンピュータに指示する。あるいは、NFTマーケットのサーバコンピュータがNFTデータ(1)を格納している場合、人物Aは、NFTデータ(1)を売却する要求をNFTマーケットのサーバコンピュータへ送信するよう、人物Aのコンピュータに指示する。人物Aのコンピュータは、人物Aの指示を受け、NFTデータ(1)を、NFTマーケットのサーバコンピュータへ送信してNFTデータ(1)の売却を要求する(
図3のステップ35)。あるいは、NFTマーケットのサーバコンピュータがNFTデータ(1)を格納している場合、人物Aのコンピュータは、NFTデータ(1)を売却する要求をNFTマーケットのサーバコンピュータへ送信する(
図3のステップ35)。このようなNFTデータ(1)の売却の要求は、NFTデータ(1)を用いた売却の情報とも言い得る。
【0053】
NFTマーケットのサーバコンピュータは、人物AのコンピュータからNFTデータ(1)の売却の要求を受信し、人物Bからの購入代金の受け取り後に、NFTデータ(1)が販売された旨を人物Aのコンピュータに通知する。また、NFTマーケットのサーバコンピュータは、購入代金の全部もしくは一部を、人物Aに支払う。このような処理により、作成者である人物Aは、利益を獲得し得る(
図3のステップ36)。人物BからNFTマーケットへの購入代金の支払いや、NFTマーケットから人物Aへの購入代金の全部もしくは一部の支払いは、例えば、オンライン決済、仮想通貨、銀行やコンビニエンスストアでの口座振り込みなど種々の方法を利用し得る。
図3のステップ36の後、人物BがNFTデータ(1)を利用するまで、例えば、インターネット上で3Dダンスの模倣の動画を公開するなどの二次利用を行うまで、ステップ34の直前の状態が維持され得る。
【0054】
NFTマーケットのサーバコンピュータは、NFTデータ(1)の所有者の書き換えを行う。NFTマーケットのサーバコンピュータは、人物Bのコンピュータに、NFTデータ(1)を送信し、また、購入の処理が完了した旨のメッセージを送信する。人物Bのコンピュータは、NFTマーケットのサーバコンピュータからNFTデータ(1)とメッセージを受信し、当該メッセージをコンピュータのスクリーンに表示する。NFTマーケットのサーバコンピュータは、NFTデータ(1)を人物Bのコンピュータに送信せずに格納してもよい。
【0055】
図3において、人物Bが、NFTデータ(1)を購入した後で、これを二次利用することがあり得る。例えば、NFTデータ(1)に含まれる3Dダンスのデータと、人物Bが所有するアバターとを組み合わせ、アバターが3Dダンスを行う動画像を生成して人物Bの所有するウェブページ上で公開することもあり得る。
【0056】
人物Bは、自身のコンピュータを使用して、NFTデータ(1)を購入した後で、NFTデータ(1)に含まれる3Dダンスのデータと、人物Bが所有するアバターとを組み合わせ、アバターが3Dダンスを行う動画像を生成する要求を、NFTマーケットのサーバコンピュータに送信する。
【0057】
NFTマーケットのサーバコンピュータは、人物Bのコンピュータから要求を受信し、NFTデータ(1)に含まれる3Dダンスのデータと、人物Bが所有するアバターとを組み合わせ、アバターが3Dダンスを行う動画像を生成する。NFTマーケットのサーバコンピュータは、人物Bのコンピュータへ、インターネットを介して、アバターが3Dダンスを行う動画像が生成されたことの通知を送信する。
【0058】
人物Bのコンピュータは、NFTマーケットのサーバコンピュータから、アバターが3Dダンスを行う動画像が生成されたことの通知を受信し、この通知をスクリーンに表示する。人物Bは通知を確認し、人物Bのコンピュータを用いて、アバターが3Dダンスを行う動画像をインターネット上で公開する要求を、NFTマーケットのサーバコンピュータへ送信する(
図3のステップ34のYES)。
【0059】
NFTマーケットのサーバコンピュータは、人物Bのコンピュータから要求を受信し、この要求が、人物BがNFTデータ(1)の二次利用を行う利用情報に該当するものと判断する。
【0060】
NFTマーケットのサーバコンピュータは、アバターが3Dダンスを行う動画像と、NFTデータ(1)とを関連付けてもよい。NFTマーケットのサーバコンピュータは、例えば、図示しないコンテンツデータベースを備え、動画像などのコンテンツがNFTデータに依拠するものである場合に、コンテンツデータベースを用いてコンテンツとNFTデータとを関連付けてもよい。
【0061】
この時点で、NFTマーケットのサーバコンピュータは、NFTデータ(1)の二次利用者である人物Bから利用料金を受け取り、3Dデータの実施者である人物Aに利用料金の一部もしくは全部を支払ってもよい(
図3のステップ36)。
【0062】
また、第三者が、アバターが3Dデータと同じダンスを行う動画像を、インターネット経由で閲覧するときに、NFTマーケットのサーバコンピュータは、NFTデータ(1)が二次利用されたことを検知し、人物Bに利用料金を請求してもよい。NFTマーケットのサーバコンピュータは、NFTデータ(1)の購入者である人物Bから利用料金を受け取り、3Dデータの「実施者」である人物Aに利用料金の一部もしくは全部を支払ってもよい。このような処理により、NFTデータ(1)が二次利用されると、実施者もしくは作成者である人物Aは、利益を獲得し得る(
図3のステップ36)。
図3のステップ36の後、人物BがNFTデータ(1)を利用するまで、例えば、第三者が、アバターが3Dデータと同じダンスを行う動画像を、インターネット経由で閲覧するまで、あるいは、インターネット上で3Dダンスの模倣の動画を公開するなどの更なる二次利用を行うまで、ステップ34の直前の状態が維持され得る。
【0063】
人物Bは、アバターをNFTマーケットで購入してもよい。あるいは、人物Bは、アバターを他の手段で入手、あるいは自身で作成してもよい。また、NFTマーケットのサーバコンピュータ以外のコンピュータでNFTデータ(1)の二次利用が行われてもよい。
【0064】
上記の実施形態では、例えば、ダンスやスポーツにおける人物の動きをNFTデータとして取引することが可能となり得る。また、ダンスやスポーツ等における「固有の動き」に価値を与えるものでもあり得る。更に、このような動作の発案者に対してその対価を還元する仕組みを構築することができ得る。
【0065】
NFTの利用は、例えば、写真や音楽、絵画などのような著作物を含むデジタル世界での所有物に対してのものが多かった。上記の実施形態では、「人間の動作」という現実世界にありながら物理的に存在しないモノをデジタル情報に変換し、利用し得る。
【0066】
実際、スポーツ、演劇、ダンスといったあらゆる分野において、その分野固有の動きというものが存在しており、これらは見聞や映像等で多くの人に認知され得る。しかし、人間の動作という物理的に存在しないモノの権利を示すことは難しく、「固有の動き」自体の価値は明確に定めることが困難であり得る。上記の実施形態では、「固有の動き」自体に価値を与え得る。
【0067】
上記実施形態の利用が考えられる分野としては、例えば、ダンス、演劇、歌舞伎などの芸術分野、スポーツ分野、著名人が考案した特徴的な所作、などがあり得る。また、人間の動作に限らず、動物やロボットなどの動作についても上記の実施形態が適用され得る。
【0068】
上記実施形態のほか、あるいは上記実施形態に加え、少なくとも以下の実施形態を利用し得る。
【0069】
1つの実施形態においては、例えば、システムが、動作実施者の動作のモーションキャプチャにより取得されたデータから3Dデータを取得する第1のコンピュータと、3DデータからNFTデータを生成する第2のコンピュータと、NFTデータの購入者が支払った代金の少なくとも一部を動作実施者に支払う第3のコンピュータと、NFTデータが二次利用された際に購入者が支払った代金の少なくとも一部を動作実施者に支払う第4のコンピュータと、を具備してもよい。
【0070】
1つの実施形態においては、例えば、上記のシステムであって、3DデータからNFTデータが生成される際に、3Dデータにタグ付けが行われてもよい。
【0071】
1つの実施形態においては、例えば、上記のシステムであって、タグ付けにより3Dデータに付されるタグが、少なくとも動作実施者の情報を含んでもよい。
【0072】
1つの実施形態においては、例えば、上記のシステムであって、動作実施者の動作がダンスであり、二次利用がアバターを用いてダンスを行う動画像を生成/公開することであってもよい。
【0073】
1つの実施形態においては、例えば、上記のシステムであって、動作実施者の動作がダンスであり、二次利用がダンスの模倣により動画像を生成/公開することであってもよい。
【0074】
1つの実施形態においては、例えば、上記のシステムであって、動作実施者の動作がダンスであり、二次利用がダンスの指導を行うことであってもよい。
【0075】
1つの実施形態においては、例えば、上記のシステムであって、動作実施者の動作がスポーツ、演劇、ダンスのいずれかに属してもよい。
【0076】
1つの実施形態においては、例えば方法であって、第1のコンピュータが、動作実施者の動作のモーションキャプチャにより取得されたデータから3Dデータを取得し、第2のコンピュータが、3DデータからNFTデータを生成し、第3のコンピュータが、NFTデータの購入者が支払った代金の少なくとも一部を動作実施者に支払い、第4のコンピュータが、NFTデータが二次利用された際に購入者が支払った代金の少なくとも一部を動作実施者に支払う、ことを具備する方法であってもよい。
【0077】
1つの実施形態においては、例えばプログラムであって、動作実施者の動作のモーションキャプチャにより取得されたデータから取得された3Dデータから生成されるNFTデータの購入者が支払った代金の少なくとも一部を動作実施者に支払うステップと、NFTデータが二次利用された際に、購入者が支払った代金の少なくとも一部を動作実施者に支払うステップと、をコンピュータに実行させる、プログラムであってもよい。
【0078】
1つの実施形態においては、例えば装置であって、動作実施者の動作のモーションキャプチャにより取得されたデータから取得された3Dデータから生成されるNFTデータの購入者が支払った代金の少なくとも一部を動作実施者に支払い、NFTデータが二次利用された際に、購入者が支払った代金の少なくとも一部を動作実施者に支払う、ように構成された装置であってもよい。
【0079】
図4は、上記の実施形態における装置(マーケットのサーバコンピュータ)の最小構成を示す図である。
図3は、最小構成の装置(マーケットのサーバコンピュータ)による処理フローを示す図である。装置(マーケットのサーバコンピュータ)は少なくとも第一手段と、第二手段を備えればよい。第一手段は、動作実施者の動作のモーションキャプチャにより取得されたデータから取得された3Dデータから生成されるNFTデータの購入者が支払った代金の少なくとも一部を前記動作実施者に支払う(ステップ33、35、および36)。第二手段は、NFTデータが二次利用された際に、購入者が支払った代金の少なくとも一部を前記動作実施者に支払う(ステップ33、34、および36)。
【0080】
上記の開示は例示である。本願や本発明の範囲は、上記の開示によって限定/制限されるものではないことが理解されるべきである。
【符号の説明】
【0081】
12 動作実施者
13 三次元(3D)データ
14 NFTデータ
15 NFTデータ購入者
16 二次利用
21 NFT
22 購入者
23 符号
24 符号
25 符号
26 動作実施者
31 ステップ
32 ステップ
33 ステップ
34 ステップ
35 ステップ
36 ステップ
4 コンピュータ
41 CPU
42 ストレージ装置
43 通信装置
44 メモリ
【手続補正書】
【提出日】2023-06-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータが、
動作実施者の動作のモーションキャプチャにより取得されたデータから取得された3Dデータから生成されるNFTデータの購入者が支払った代金の少なくとも一部を前記動作実施者に支払い、
前記購入者が作成した前記NFTデータに依拠した新たなNFTデータと、前記新たなNFTデータに対応する新たなNFTとを関連付け、前記新たなNFTが利用された場合に、前記購入者からの利用料金の代金の少なくとも一部を前記動作実施者に支払う、
ように構成された、システム。
【請求項2】
前記3Dデータから前記NFTデータが生成される際に、前記3Dデータにタグ付けが行われる、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記タグ付けにより前記3Dデータに付されるタグが、少なくとも前記動作実施者の情報を含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記動作実施者の動作がダンスであり、前記新たなNFTデータがアバターを用いて前記ダンスを行う動画像を生成/公開するものである、請求項1から3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項5】
前記動作実施者の動作がダンスであり、前記新たなNFTデータが前記ダンスの模倣により動画像を生成/公開するものである、請求項1から3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項6】
前記動作実施者の動作がダンスであり、前記新たなNFTデータが前記ダンスの指導を行う際に使用されるものである、請求項1から3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項7】
前記動作実施者の動作がスポーツ、演劇、ダンスのいずれかに属する、請求項1から3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項8】
第1のコンピュータが、動作実施者の動作のモーションキャプチャにより取得されたデータから3Dデータを取得し、
第2のコンピュータが、前記3DデータからNFTデータを生成し、
第3のコンピュータが、前記NFTデータの購入者が支払った代金の少なくとも一部を前記動作実施者に支払い、
第4のコンピュータが、前記購入者が作成した前記NFTデータに依拠した新たなNFTデータと、前記新たなNFTデータに対応する新たなNFTとを関連付け、前記新たなNFTが利用された場合に、前記購入者からの利用料金の代金の少なくとも一部を前記動作実施者に支払う、
ことを具備する方法。
【請求項9】
動作実施者の動作のモーションキャプチャにより取得されたデータから取得された3Dデータから生成されるNFTデータの購入者が支払った代金の少なくとも一部を前記動作実施者に支払うステップと、
前記購入者が作成した前記NFTデータに依拠した新たなNFTデータと、前記新たなNFTデータに対応する新たなNFTとを関連付け、前記新たなNFTが利用された場合に、前記購入者から利用料金の代金の少なくとも一部を前記動作実施者に支払うステップと、
をコンピュータに実行させる、プログラム。
【請求項10】
動作実施者の動作のモーションキャプチャにより取得されたデータから取得された3Dデータから生成されるNFTデータの購入者が支払った代金の少なくとも一部を前記動作実施者に支払い、
前記購入者が作成した前記NFTデータに依拠した新たなNFTデータと、前記新たなNFTデータに対応する新たなNFTとを関連付け、前記新たなNFTが利用された場合に、前記購入者から利用料金の代金の少なくとも一部を前記動作実施者に支払う、
ように構成された装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
後述の実施の形態においては、例えば、コンピュータが、動作実施者の動作のモーションキャプチャにより取得されたデータから取得された3Dデータから生成されるNFTデータの購入者が支払った代金の少なくとも一部を前記動作実施者に支払い、前記購入者が作成した前記NFTデータに依拠した新たなNFTデータと、前記新たなNFTデータに対応する新たなNFTとを関連付け、前記新たなNFTが利用された場合に、前記購入者からの利用料金の代金の少なくとも一部を前記動作実施者に支払う、ように構成された、システムであってもよい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
後述の実施の形態においては、例えば方法であって、第1のコンピュータが、動作実施者の動作のモーションキャプチャにより取得されたデータから3Dデータを取得し、第2のコンピュータが、前記3DデータからNFTデータを生成し、第3のコンピュータが、前記NFTデータの購入者が支払った代金の少なくとも一部を前記動作実施者に支払い、第4のコンピュータが、前記購入者が作成した前記NFTデータに依拠した新たなNFTデータと、前記新たなNFTデータに対応する新たなNFTとを関連付け、前記新たなNFTが利用された場合に、前記購入者からの利用料金の代金の少なくとも一部を前記動作実施者に支払う、ことを具備する方法であってもよい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
後述の実施の形態においては、例えばプログラムであって、動作実施者の動作のモーションキャプチャにより取得されたデータから取得された3Dデータから生成されるNFTデータの購入者が支払った代金の少なくとも一部を前記動作実施者に支払うステップと、前記購入者が作成した前記NFTデータに依拠した新たなNFTデータと、前記新たなNFTデータに対応する新たなNFTとを関連付け、前記新たなNFTが利用された場合に、前記購入者から利用料金の代金の少なくとも一部を前記動作実施者に支払うステップと、をコンピュータに実行させる、プログラムであってもよい。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
後述の実施の形態においては、例えば装置であって、動作実施者の動作のモーションキャプチャにより取得されたデータから取得された3Dデータから生成されるNFTデータの購入者が支払った代金の少なくとも一部を前記動作実施者に支払い、前記購入者が作成した前記NFTデータに依拠した新たなNFTデータと、前記新たなNFTデータに対応する新たなNFTとを関連付け、前記新たなNFTが利用された場合に、前記購入者から利用料金の代金の少なくとも一部を前記動作実施者に支払う、ように構成された装置であってもよい。