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特開2023-133012情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023133012
(43)【公開日】2023-09-22
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04L 7/00 20060101AFI20230914BHJP
【FI】
H04L7/00 870
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022038666
(22)【出願日】2022-03-11
(71)【出願人】
【識別番号】319013263
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】坪内 孝太
【テーマコード(参考)】
5K047
【Fターム(参考)】
5K047AA01
5K047BB01
(57)【要約】
【課題】UWBの第1パルス(1stパルス)の検出及び認識の精度を向上させる。
【解決手段】情報処理装置は、UWBの電波を受信する受信部と、UWBのプレパルスを検出する検出部と、プレパルスの後続のパルスをUWBの第1パルスであると推定する推定部と、を備える。また、情報処理装置は、UWBの電波の波形を生成する際に、UWBの第1パルスの前にプレパルスを設定する生成部と、プレパルスを含むUWBの電波を送信する送信部と、をさらに備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
UWBの電波を受信する受信部と、
UWBのプレパルスを検出する検出部と、
前記プレパルスの後続のパルスをUWBの第1パルスであると推定する推定部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
UWBの電波の波形を生成する際に、UWBの第1パルスの前にプレパルスを設定する生成部と、
前記プレパルスを含むUWBの電波を送信する送信部と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プレパルスは、前記第1パルスとの差が所定の条件を満たす
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第1パルスの強度は、前記プレパルスの強度の10倍以上である
ことを特徴とする請求項1~3のうちいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プレパルスは、後続のパルスの数及び強度を示す
ことを特徴とする請求項1~4のうちいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プレパルスと後続のパルスとの強度差は、前記後続のパルスに関する情報に応じて異なる
ことを特徴とする請求項1~5のうちいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記プレパルスと後続のパルスとの時間差は、後続のパルスに関する情報に応じて異なる
ことを特徴とする請求項1~6のうちいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記プレパルスと前記第1パルスとの時間差は固定である
ことを特徴とする請求項1~7のうちいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記プレパルスと前記第1パルスとの強度差と時間差とが、後続のパルスの数及び強度に関するルールを示す
ことを特徴とする請求項1~8のうちいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項10】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
UWBの電波を受信する受信工程と、
UWBのプレパルスを検出する検出工程と、
前記プレパルスの後続のパルスをUWBの第1パルスであると推定する推定工程と、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項11】
UWBの電波を受信する受信手順と、
UWBのプレパルスを検出する検出手順と、
前記プレパルスの後続のパルスをUWBの第1パルスであると推定する推定手順と、
をコンピュータに実行させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
端末と通信機の間のUWB通信(Ultra Wide Band:超広帯域無線通信)を通じて、これらの位置関係の判定を行う位置検出システムに関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-139845号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術は、理想的な環境でUWBの電波が何の問題もなく正常に受信されることを前提としている。UWBでは、複数回、ごく短く鋭いパルス波が発生する。例えば、パルス数が4回のパルスとした場合、第1パルス(1stパルス)、第2パルス(2ndパルス)、第3パルス(3rdパルス)、第4パルス(4thパルス)の順に発生する。UWBの電波を直接受信しない(例えば、マルチパスで受信する)場合には、第1パルス(1stパルス)が反射波となり他のパルスより遅れて到着したり、遮蔽物(壁、人体等)に吸収されて消失したりして、第2パルス(2ndパルス)や第3パルス(3rdパルス)を第1パルス(1stパルス)だと誤認識してしまう可能性がある。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、UWBの第1パルス(1stパルス)の前に微弱なプレパルス(UWBプレパルス)を発生させることで、プレパルスの後続のパルスが第1パルス(1stパルス)であることを明確化し、UWBの第1パルス(1stパルス)の検出及び認識の精度を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、UWBの電波を受信する受信部と、UWBのプレパルスを検出する検出部と、前記プレパルスの後続のパルスをUWBの第1パルスであると推定する推定部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、UWBの第1パルス(1stパルス)の検出及び認識の精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る情報処理方法の概要を示す説明図である。
図2図2は、UWBのプレパルスの概要を示す説明図である。
図3図3は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る端末装置の構成例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係るサーバ装置の構成例を示す図である。
図6図6は、利用者情報データベースの一例を示す図である。
図7図7は、履歴情報データベースの一例を示す図である。
図8図8は、実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。
図9図9は、ハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.情報処理方法の概要〕
まず、図1を参照し、実施形態に係る情報処理装置が行う情報処理方法の概要について説明する。図1は、実施形態に係る情報処理方法の概要を示す説明図である。なお、図1では、UWB(Ultra Wide Band:超広帯域無線通信)の第1パルス(1stパルス)の前に微弱なプレパルス(UWBプレパルス)を発生させることで、プレパルスの後続のパルスが第1パルス(1stパルス)であることを明確化する場合を例に挙げて説明する。
【0011】
図1に示すように、情報処理システム1は、端末装置10とサーバ装置100とを含む。端末装置10とサーバ装置100とは、ネットワークNを介して有線又は無線で互いに通信可能に接続される。本実施形態では、端末装置10は、サーバ装置100と連携する。
【0012】
端末装置10は、利用者U(ユーザ)により使用されるスマートフォンやタブレット端末等のスマートデバイスであり、4G(Generation)やLTE(Long Term Evolution)等の無線通信網を介して任意のサーバ装置と通信を行うことができる携帯端末装置である。また、端末装置10は、液晶ディスプレイ等の画面であって、タッチパネルの機能を有する画面を有し、利用者Uから指やスタイラス等によりタップ操作、スライド操作、スクロール操作等、コンテンツ等の表示データに対する各種の操作を受付ける。なお、画面のうち、コンテンツが表示されている領域上で行われた操作を、コンテンツに対する操作としてもよい。また、端末装置10は、スマートデバイスのみならず、デスクトップPC(Personal Computer)やノートPC等の情報処理装置であってもよい。
【0013】
サーバ装置100は、各利用者Uの端末装置10と連携し、各利用者Uの端末装置10に対して、各種アプリケーション(以下、アプリ)等に対するAPI(Application Programming Interface)サービス等と、各種データを提供する情報処理装置であり、コンピュータやクラウドシステム等により実現される。
【0014】
また、サーバ装置100は、各利用者Uの端末装置10に対して、オンラインで何らかのWebサービスを提供する情報処理装置であってもよい。例えば、サーバ装置100は、Webサービスとして、インターネット接続、検索サービス、SNS(Social Networking Service)、電子商取引(EC:Electronic Commerce)、電子決済、オンラインゲーム、オンラインバンキング、オンライントレーディング、宿泊・チケット予約、動画・音楽配信、ニュース、地図、ルート検索、経路案内、路線情報、運行情報、天気予報等のサービスを提供してもよい。実際には、サーバ装置100は、上記のようなWebサービスを提供する各種サーバと連携し、Webサービスを仲介してもよいし、Webサービスの処理を担当してもよい。
【0015】
なお、サーバ装置100は、利用者Uに関する利用者情報を取得可能である。例えば、サーバ装置100は、利用者Uの性別、年代、居住地域といった利用者Uの属性に関する情報を取得する。そして、サーバ装置100は、利用者Uを示す識別情報(利用者ID等)とともに利用者Uの属性に関する情報を記憶して管理する。
【0016】
また、サーバ装置100は、利用者Uの端末装置10から、あるいは利用者ID等に基づいて各種サーバ等から、利用者Uの行動を示す各種の履歴情報(ログデータ)を取得する。例えば、サーバ装置100は、利用者Uの位置や日時の履歴である位置履歴を端末装置10から取得する。また、サーバ装置100は、利用者Uが入力した検索クエリの履歴である検索履歴を検索サーバ(検索エンジン)から取得する。また、サーバ装置100は、利用者Uが閲覧したコンテンツの履歴である閲覧履歴をコンテンツサーバから取得する。また、サーバ装置100は、利用者Uの商品購入や決済処理の履歴である購入履歴(決済履歴)を電子商取引サーバや決済処理サーバから取得する。また、サーバ装置100は、利用者Uのマーケットプレイスへの出品の履歴である出品履歴や販売履歴を電子商取引サーバや決済処理サーバから取得してもよい。また、サーバ装置100は、利用者Uの投稿の履歴である投稿履歴を口コミの投稿サービスを提供する投稿サーバやSNSサーバから取得する。なお、上記の各種サーバ等は、サーバ装置100自体であってもよい。すなわち、サーバ装置100が上記の各種サーバ等として機能してもよい。
【0017】
〔1-1.前提〕
現在、無線通信規格として一般的に使用されている無線LAN(Local Area Network)やBluetooth(登録商標)等の電波は、帯域幅(周波数帯域)が狭い正弦波の波形であるため、波形を変形して、情報をその波形自体にエンコード(encode:変換)することができない。
【0018】
しかし、UWB電波は、正弦波ではなく、帯域幅が非常に広いパルス方式の波形であるため、パルスの形状(強度、周波数等)をある程度自由に変更することができ、情報をパルスの形状にエンコードすることができる(様々な情報をパルスの形状で表現することができる)。
【0019】
すなわち、UWBは、正弦波である必要がないので、パルスを出せる。UWBでは、パルスの形状(強度、周波数)がかなり変わる。また、UWBでは、強い波、弱い波は適宜出してもよい。
【0020】
利用者Uの端末装置10(10A)は、UWB(Ultra Wide Band:超広帯域無線通信)に対応し、直接又は間接的に、UWBを通じて他の端末装置10(10B、10C)から各種情報を受信する。また、反対に、利用者Uの端末装置10(10A)は、UWBを通じて他の端末装置10(10B、10C)に各種情報を送信する。例えば、利用者Uの端末装置10(10A)は、UWBのパルスの強度(電波強度)や周波数(パルス幅)で利用者Uのコンテキスト(context:状況)を周囲の端末装置10に伝える。また、周囲の端末装置10からのUWBのパルスの強度(電波強度)や周波数(パルス幅)で周囲のコンテキストを認識する。
【0021】
なお、利用者Uの端末装置10と他の端末装置10等との間には、通信を中継可能かつUWBの電波を出力可能な基地局やアクセスポイント等が存在していてもよい。同様に、利用者Uの端末装置10とサーバ装置100との間にも、通信を中継可能かつUWBの電波を出力可能な基地局やアクセスポイント等が存在していてもよい。すなわち、利用者Uの端末装置10は、UWBを通じてサーバ装置100から各種情報を受信してもよいし、UWBを通じてサーバ装置100に各種情報を送信してもよい。
【0022】
また、情報処理システム1は、端末装置10とサーバ装置100とに加え、さらに発信機200を含んでいてもよい。発信機200は、AirTag(登録商標)等の紛失防止タグであってもよいし、IOT(Internet of Things)に対応した住宅・建物、車、家電製品、電子機器等であってもよいし、端末装置10以外に利用者Uが所有している他の端末装置(2台目のスマートフォン、タブレット端末等)であってもよい。
【0023】
〔1-2.USBプレパルス〕
本実施形態では、利用者Uの端末装置10は、UWBの第1パルス(1stパルス)の前に、微弱なプレパルス(UWBプレパルス)を出力する。プレパルスは、第1パルス(1stパルス)の到着の前兆として、後にUWBの第1パルス(1stパルス)が続くことを示す。すなわち、プレパルスは、後続のパルスがUWBの第1パルス(1stパルス)であることを示す。
【0024】
図1に示すように、利用者Uの端末装置10(10A)は、UWB(Ultra Wide Band:超広帯域無線通信)に対応し、直接又は間接的に、UWBを通じて他の端末装置10(10B、10C)や発信機200等からUSBの電波を受信する(ステップS1)。
【0025】
続いて、利用者Uの端末装置10(10A)は、USBの電波に含まれるプレパルス(UWBプレパルス)を検出する(ステップS2)。
【0026】
続いて、利用者Uの端末装置10(10A)は、プレパルスを検出した後、検出されたプレパルスの後続のパルスをUWBの第1パルス(1stパルス)として検出する(ステップS3)。このとき、端末装置10(10A)は、検出されたプレパルスの後続のパルスをUWBの第1パルス(1stパルス)であると自動的に推定してもよい。
【0027】
続いて、利用者Uの端末装置10(10A)は、第1パルス(1stパルス)を検出した後、第1パルス(1stパルス)の後続のパルスとして、第2パルス(2ndパルス)、第3パルス(3rdパルス)、第4パルス(4thパルス)等を検出する(ステップS4)。このとき、端末装置10(10A)は、第1パルス(1stパルス)の後続のパルスを、順次、第2パルス(2ndパルス)、第3パルス(3rdパルス)、第4パルス(4thパルス)と推定してもよい。すなわち、端末装置10(10A)は、第1パルス(1stパルス)以降のパルスを、通常のUWBのパルスとして処理してもよい。
【0028】
なお、UWBの送信側(出力側)は、UWBの第4パルス(4thパルス)などの最終パルスの後に、終わりを示すラストパルスとして微弱なパルス(もしくは非常に大きいパルス)を出力してもよい。終わりを示すラストパルスは、プレパルスと混同しないパルス(例えば、強度が異なるパルス)であると好ましい。
【0029】
図2は、UWBのプレパルスの概要を示す説明図である。図2に示すように、微弱なプレパルスと第1パルス(1stパルス)とは、同じ周波数で、強度が10倍以上違う。10倍以上違えば、仮に第1パルス(1stパルス)が多少減衰したとしても比較的安定して微弱なプレパルスと識別可能である。すなわち、第1パルス(1stパルス)の強度は、プレパルスの強度の10倍以上である。言い換えれば、プレパルスの強度は、第1パルス(1stパルス)の強度の1/10以下である。ここでは、パルスの強度としてピーク出力(Peak power)を用いる。
【0030】
また、プレパルスは、第2パルス(2ndパルス)や第3パルス(3rdパルス)だと消えてしまう(他のパルスと混同しない)程度の微弱なパルスである。また、プレパルスは、他のパルスと混同しない強度であれば、連続する複数のパルスであってもよい。このとき、連続する複数のパルスの数を「2つ(2回)」、「3つ(3回)」等のパターンに変更してもよい。また、連続する複数のパルスの強度を「強、弱、弱」等のパターンに変更してもよい。なお、「弱」(弱い波)であっても、パルス波であると認識できる程度の強度であるものとする。すなわち、プレパルスは、明らかにプレパルスであると識別可能なパルスであればよい。例えば、特定の強度や数や連続パターンのパルスをプレパルスと規定してもよい。
【0031】
また、UWBの受信側は、「全周波数受信」→「周波数分解」→「各周波数(周波数ごと)確認」の順に実施する。そのため、基本的には、混戦又は反射して弱まった周波数の異なる他の電波(他の周波数のパルス等)をプレパルスと誤認することはない。一方で、プレパルスと第1パルス(1stパルス)との差分を明確化するために、強度の差はルールに入れておく必要がある。
【0032】
また、シチュエーションに応じて、微弱なプレパルスと第1パルス(1stパルス)との強度の差を「10倍」から「5倍」程度に落としてもよい。例えば、第1パルス(1stパルス)の遅延・消失・減衰等の可能性がない状況であれば、第1パルス(1stパルス)の強度は、プレパルスの強度の5倍程度にすることも可能である。言い換えれば、プレパルスの強度は、第1パルス(1stパルス)の強度の1/5程度にしてもよい。なお、「5倍」は一例に過ぎない。実際には、微弱なプレパルスと第1パルス(1stパルス)とを識別可能な強度の差であれば、任意の倍率(N倍:Nは任意)にしてもよい。
【0033】
また、プレパルスと第1パルス(1stパルス)との時間差「t」(間隔)は固定であると好ましい。時間差が固定であると、プレパルスを検出した時点から時間差「t」の経過後に検出されたパルスが第1パルス(1stパルス)であると判断できるようになる。なお、時間差「t」の値は適宜変更してもよい。また、シチュエーションに応じて、プレパルスと第1パルス(1stパルス)との時間差「t」をその都度変動させてもよい。
【0034】
例えば、プレパルスと第1パルス(1stパルス)との強度差(何倍であるか)と、時間差とで、後続のパルスの数や強度に関するルールを示してもよい。この場合、プレパルスと第1パルス(1stパルス)との時間差は固定でなくてもよい。あるいは、固定値としての時間差の値の設定を変更してもよい。
【0035】
このように、本実施形態では、端末装置10は、UWBで、第1パルス(1stパルス)の前に、第1パルス(1stパルス)との差が所定の条件を満たすプレパルスを出力する。
【0036】
プレパルスは、後続のパルスに関する情報を示す。例えば、プレパルスの存在により、後続のパルスが第1パルス(1stパルス)であることを示す。なお、プレパルスは、後続のパルスの数や強度を示してもよい。例えば、プレパルスの数や強度で、後続のパルスの数や強度を示してもよい。
【0037】
また、プレパルスと後続のパルスとの強度差は、後続のパルスに関する情報に応じて異なる。あるいは、プレパルスと後続のパルスとの時間差は、後続のパルスに関する情報に応じて異なる。この場合、プレパルスと第1パルス(1stパルス)との時間差は固定でなくてもよい。UWBの送信側は、後続のパルスに関する情報の変更に応じて、プレパルスと第1パルス(1stパルス)との強度差や時間差を変更してもよい。
【0038】
例えば、後続のパルスが利用者Uのコンテキスト(context:状況)を示す場合、プレパルスの強度や数や連続パターンによって、あるいはプレパルスと後続のパルスとの強度差や時間差によって、後続のパルスが示す利用者Uのコンテキストの種類(どのようなコンテキストに関する情報か)を示すようにしてもよい。これにより、プレパルスを変更することで、後続のパルスが示す利用者Uのコンテキストの種類を切り替えることができる。すなわち、後続のパルスが同じであっても、プレパルスの違いにより、異なるコンテキストを表現することができる。また、プレパルスの変更だけなので、第1パルス(1stパルス)などいわゆる一般的なUWBのパルスには影響しない。一般的なUWBのパルスは他の目的(コンテキストの表現など)に自由に使用できる。
【0039】
また、端末装置10は、プレパスルとして、少なくとも後続のパルスとは所定強度だけ異なるパルスを出力してもよい。プレパルスと後続のパルスとは、同一周波数のパルスである。
【0040】
〔2.情報処理システムの構成例〕
次に、図3を用いて、実施形態に係るサーバ装置100が含まれる情報処理システム1の構成について説明する。図3は、実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。図3に示すように、実施形態に係る情報処理システム1は、端末装置10とサーバ装置100とを含む。これらの各種装置は、ネットワークNを介して、有線又は無線により通信可能に接続される。ネットワークNは、例えば、LAN(Local Area Network)や、インターネット等のWAN(Wide Area Network)である。本実施形態では、ネットワークNは、端末装置10と基地局・アクセスポイントとの間など、一部にUWB(Ultra Wide Band:超広帯域無線通信)を利用していてもよい。
【0041】
また、図3に示す情報処理システム1に含まれる各装置の数は図示したものに限られない。例えば、図3では、図示の簡略化のため、端末装置10を1台のみ示したが、これはあくまでも例示であって限定されるものではなく、2台以上であってもよい。
【0042】
端末装置10は、利用者Uによって使用される情報処理装置である。例えば、端末装置10は、スマートフォンやタブレット端末等のスマートデバイス、フィーチャーフォン、PC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistant)、通信機能を備えたゲーム機やAV機器、カーナビゲーションシステム、スマートウォッチやヘッドマウントディスプレイ等のウェアラブルデバイス(Wearable Device)、スマートグラス等である。
【0043】
また、かかる端末装置10は、LTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、5G(5th Generation:第5世代移動通信システム)等の無線通信網や、Bluetooth(登録商標)、無線LAN(Local Area Network)等の近距離無線通信を介してネットワークNに接続し、サーバ装置100と通信することができる。
【0044】
サーバ装置100は、例えばPCやブレードサーバ(blade server)等のコンピュータ、あるいはメインフレーム又はワークステーション等である。なお、サーバ装置100は、クラウドコンピューティングにより実現されてもよい。
【0045】
〔3.端末装置の構成例〕
次に、図4を用いて、端末装置10の構成について説明する。図4は、端末装置10の構成例を示す図である。図4に示すように、端末装置10は、通信部11と、表示部12と、入力部13と、測位部14と、センサ部20と、制御部30(コントローラ)と、記憶部40とを備える。
【0046】
(通信部11)
通信部11は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、サーバ装置100との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部11は、NIC(Network Interface Card)やアンテナ等によって実現される。
【0047】
(表示部12)
表示部12は、位置情報等の各種情報を表示する表示デバイスである。例えば、表示部12は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)や有機ELディスプレイ(Organic Electro-Luminescent Display)である。また、表示部12は、タッチパネル式のディスプレイであるが、これに限定されるものではない。
【0048】
(入力部13)
入力部13は、利用者Uから各種操作を受け付ける入力デバイスである。例えば、入力部13は、文字や数字等を入力するためのボタン等を有する。なお、入力部13は、入出力ポート(I/O port)やUSB(Universal Serial Bus)ポート等であってもよい。また、表示部12がタッチパネル式のディスプレイである場合、表示部12の一部が入力部13として機能する。また、入力部13は、利用者Uから音声入力を受け付けるマイク等であってもよい。マイクはワイヤレスであってもよい。
【0049】
(測位部14)
測位部14は、GPS(Global Positioning System)の衛星から送出される信号(電波)を受信し、受信した信号に基づいて、自装置である端末装置10の現在位置を示す位置情報(例えば、緯度及び経度)を取得する。すなわち、測位部14は、端末装置10の位置を測位する。なお、GPSは、GNSS(Global Navigation Satellite System)の一例に過ぎない。
【0050】
また、測位部14は、GPS以外にも、種々の手法により位置を測位することができる。例えば、測位部14は、位置補正等のための補助的な測位手段として、下記のように、端末装置10の様々な通信機能を利用して位置を測位してもよい。
【0051】
(Wi-Fi測位)
例えば、測位部14は、端末装置10のWi-Fi(登録商標)通信機能や、各通信会社が備える通信網を利用して、端末装置10の位置を測位する。具体的には、測位部14は、Wi-Fi通信等を行い、付近の基地局やアクセスポイントとの距離を測位することにより、端末装置10の位置を測位する。
【0052】
(ビーコン測位)
また、測位部14は、端末装置10のBluetooth(登録商標)機能を利用して位置を測位してもよい。例えば、測位部14は、Bluetooth(登録商標)機能によって接続されるビーコン(beacon)発信機と接続することにより、端末装置10の位置を測位する。
【0053】
(地磁気測位)
また、測位部14は、予め測定された構造物の地磁気のパターンと、端末装置10が備える地磁気センサとに基づいて、端末装置10の位置を測位する。
【0054】
(RFID測位)
また、例えば、端末装置10が駅改札や店舗等で使用される非接触型ICカードと同等のRFID(Radio Frequency Identification)タグの機能を備えている場合、もしくはRFIDタグを読み取る機能を備えている場合、端末装置10によって決済等が行われた情報とともに、使用された位置が記録される。測位部14は、かかる情報を取得することで、端末装置10の位置を測位してもよい。また、位置は、端末装置10が備える光学式センサや、赤外線センサ等によって測位されてもよい。
【0055】
測位部14は、必要に応じて、上述した測位手段の一つ又は組合せを用いて、端末装置10の位置を測位してもよい。
【0056】
(センサ部20)
センサ部20は、端末装置10に搭載又は接続される各種のセンサを含む。なお、接続は、有線接続、無線接続を問わない。例えば、センサ類は、ウェアラブルデバイスやワイヤレスデバイス等、端末装置10以外の検知装置であってもよい。図4に示す例では、センサ部20は、加速度センサ21と、ジャイロセンサ22と、気圧センサ23と、気温センサ24と、音センサ25と、光センサ26と、磁気センサ27と、画像センサ(カメラ)28とを備える。
【0057】
なお、上記した各センサ21~28は、あくまでも例示であって限定されるものではない。すなわち、センサ部20は、各センサ21~28のうちの一部を備える構成であってもよいし、各センサ21~28に加えてあるいは代えて、湿度センサ等その他のセンサを備えてもよい。
【0058】
加速度センサ21は、例えば、3軸加速度センサであり、端末装置10の移動方向、速度、及び、加速度等の端末装置10の物理的な動きを検知する。ジャイロセンサ22は、端末装置10の角速度等に基づいて3軸方向の傾き等の端末装置10の物理的な動きを検知する。気圧センサ23は、例えば端末装置10の周囲の気圧を検知する。
【0059】
端末装置10は、上記した加速度センサ21やジャイロセンサ22、気圧センサ23等を備えることから、これらの各センサ21~23等を利用した歩行者自律航法(PDR:Pedestrian Dead-Reckoning)等の技術を用いて端末装置10の位置を測位することが可能になる。これにより、GPS等の測位システムでは取得することが困難な屋内での位置情報を取得することが可能になる。
【0060】
例えば、加速度センサ21を利用した歩数計により、歩数や歩くスピード、歩いた距離を算出することができる。また、ジャイロセンサ22を利用して、利用者Uの進行方向や視線の方向、体の傾きを知ることができる。また、気圧センサ23で検知した気圧から、利用者Uの端末装置10が存在する高度やフロアの階数を知ることもできる。
【0061】
気温センサ24は、例えば端末装置10の周囲の気温を検知する。音センサ25は、例えば端末装置10の周囲の音を検知する。光センサ26は、端末装置10の周囲の照度を検知する。磁気センサ27は、例えば端末装置10の周囲の地磁気を検知する。画像センサ28は、端末装置10の周囲の画像を撮像する。
【0062】
上記した気圧センサ23、気温センサ24、音センサ25、光センサ26及び画像センサ28は、それぞれ気圧、気温、音、照度を検知したり、周囲の画像を撮像したりすることで、端末装置10の周囲の環境や状況等を検知することができる。また、端末装置10の周囲の環境や状況等から、端末装置10の位置情報の精度を向上させることが可能になる。
【0063】
(制御部30)
制御部30は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM、入出力ポート等を有するマイクロコンピュータや各種の回路を含む。また、制御部30は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路等のハードウェアで構成されてもよい。制御部30は、送信部31と、受信部32と、処理部33と、生成部34と、検出部35と、推定部36とを備える。
【0064】
(送信部31)
送信部31は、例えば入力部13を用いて利用者Uにより入力された各種情報や、端末装置10に搭載又は接続された各センサ21~28によって検知された各種情報、測位部14によって測位された端末装置10の位置情報等を、通信部11を介してサーバ装置100へ送信することができる。本実施形態では、送信部31は、UWBの電波を送信する。すなわち、送信部31は、UWBのプレパルスや第1パルス(1stパルス)等を送信する。
【0065】
(受信部32)
受信部32は、通信部11を介して、サーバ装置100から提供される各種情報や、サーバ装置100からの各種情報の要求を受信することができる。本実施形態では、受信部32は、UWBの電波を送信する。すなわち、受信部32は、UWBのプレパルスや第1パルス(1stパルス)等を受信する。
【0066】
(処理部33)
処理部33は、表示部12等を含め、端末装置10全体を制御する。例えば、処理部33は、送信部31によって送信される各種情報や、受信部32によって受信されたサーバ装置100からの各種情報を表示部12へ出力して表示させることができる。
【0067】
なお、後述する生成部34及び検出部35は、処理部33の一部であってもよい。また、処理部33は、アプリを起動又はプログラムを実行することで、下記の生成部34及び検出部35として機能してもよい。
【0068】
(生成部34)
生成部34は、UWBの電波の波形を生成する。このとき、生成部34は、UWBの電波の波形を生成する際に、UWBの第1パルス(1stパルス)の前にプレパルスを設定する。すなわち、生成部34は、UWBのプレパルスや第1パルス(1stパルス)等を生成する。そして、生成部34は、生成されたプレパルスを含むUWBの電波を、送信部31を介して送信する。
【0069】
プレパルスは、第1パルス(1stパルス)との差が所定の条件を満たす。例えば、第1パルス(1stパルス)の強度は、プレパルスの強度の10倍以上である。
【0070】
また、プレパルスは、後続のパルスの数及び強度を示す。なお、プレパルスと後続のパルスとの強度差は、後続のパルスに関する情報に応じて異なる。また、プレパルスと後続のパルスとの時間差は、後続のパルスに関する情報に応じて異なる。
【0071】
プレパルスと第1パルス(1stパルス)との時間差は固定である。また、プレパルスと第1パルス(1stパルス)との強度差と時間差とが、後続のパルスの数及び強度に関するルールを示す。
【0072】
(検出部35)
検出部35は、受信部32で受信されたUWBの電波に含まれるプレパルスを検出する。このとき、検出部35は、モデルを用いて、UWBの電波に含まれるプレパルスを推定してもよい。このモデルは、サーバ装置100から提供されたモデルであってもよいし、オンデバイス学習で構築したモデルであってもよい。
【0073】
(推定部36)
推定部36は、UWBのプレパルスの後続のパルスをUWBの第1パルス(1stパルス)であると推定する。例えば、推定部36は、UWBのプレパルスが検出された場合、その後続のパルスをUWBの第1パルス(1stパルス)であると推定してもよい。また、推定部36は、UWBの第1パルス(1stパルス)の後続のパルスについても、順次、第2パルス(2ndパルス)、第3パルス(3rdパルス)、第4パルス(4thパルス)等であると推定してもよい。
【0074】
なお、推定部36は、UWBのプレパルスと第1パルス(1stパルス)とを推定する推定モデルを用いて、UWBの第1パルス(1stパルス)を推定してもよい。例えば、推定部36は、UWBの電波を入力すると、UWBのプレパルスと第1パルス(1stパルス)とを出力する推定モデルを用いて、UWBの第1パルス(1stパルス)を推定してもよい。あるいは、推定部36は、UWBの電波と検出されたプレパルスとを入力すると、UWBの第1パルス(1stパルス)を出力する推定モデルを用いて、UWBの第1パルス(1stパルス)を推定してもよい。
【0075】
また、推定部36は、当該端末装置10の利用者Uのコンテキスト(context:状況)を推定(推論)するためのモデル(コンテキスト推定モデル)を用いて、利用者Uのコンテキストを推定してもよい。例えば、推定部36は、利用者Uの閲覧履歴、購買履歴、メール・メッセージの履歴、センサ情報等から利用者Uのコンテキストを推定するためのモデルを用いて、利用者Uのコンテキストを推定する。
【0076】
また、推定部36は、周囲から受け取ったUWBのパルスの形状に基づいて、周囲のコンテキストを推定してもよい。例えば、推定部36は、周囲から受け取ったUWBのパルスの強度や周波数に基づいて、周囲のコンテキストを推定する。
【0077】
このとき、生成部34は、推定された利用者U又は周囲のコンテキストに応じたUWBのパルスを生成してもよい。この場合も、生成部34は、UWBの電波の波形を生成する際に、UWBの第1パルス(1stパルス)の前にプレパルスを設定する。そして、生成部34は、生成されたプレパルスを含むUWBの電波を、送信部31を介して送信する。
【0078】
(記憶部40)
記憶部40は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、又は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、光ディスク等の記憶装置によって実現される。かかる記憶部40には、各種プログラムや各種データ等が記憶される。
【0079】
〔4.サーバ装置の構成例〕
次に、図5を用いて、実施形態に係るサーバ装置100の構成について説明する。図5は、実施形態に係るサーバ装置100の構成例を示す図である。図5に示すように、サーバ装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
【0080】
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。また、通信部110は、ネットワークNと有線又は無線で接続される。
【0081】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、又は、HDD、SSD、光ディスク等の記憶装置によって実現される。図5に示すように、記憶部120は、利用者情報データベース121と、履歴情報データベース122とを有する。
【0082】
(利用者情報データベース121)
利用者情報データベース121は、利用者Uに関する利用者情報を記憶する。例えば、利用者情報データベース121は、利用者Uの属性等の種々の情報を記憶する。図6は、利用者情報データベース121の一例を示す図である。図6に示した例では、利用者情報データベース121は、「利用者ID(Identifier)」、「年齢」、「性別」、「自宅」、「勤務地」、「興味」といった項目を有する。
【0083】
「利用者ID」は、利用者Uを識別するための識別情報を示す。なお、「利用者ID」は、利用者Uの連絡先(電話番号、メールアドレス等)であってもよいし、利用者Uの端末装置10を識別するための識別情報であってもよい。
【0084】
また、「年齢」は、利用者IDにより識別される利用者Uの年齢を示す。なお、「年齢」は、利用者Uの具体的な年齢(例えば35歳など)を示す情報であってもよいし、利用者Uの年代(例えば30代など)を示す情報であってもよい。あるいは、「年齢」は、利用者Uの生年月日を示す情報であってもよいし、利用者Uの世代(例えば80年代生まれなど)を示す情報であってもよい。また、「性別」は、利用者IDにより識別される利用者Uの性別を示す。
【0085】
また、「自宅」は、利用者IDにより識別される利用者Uの自宅の位置情報を示す。なお、図6に示す例では、「自宅」は、「LC11」といった抽象的な符号を図示するが、緯度経度情報等であってもよい。また、例えば、「自宅」は、地域名や住所であってもよい。
【0086】
また、「勤務地」は、利用者IDにより識別される利用者Uの勤務地(学生の場合は学校)の位置情報を示す。なお、図6に示す例では、「勤務地」は、「LC12」といった抽象的な符号を図示するが、緯度経度情報等であってもよい。また、例えば、「勤務地」は、地域名や住所であってもよい。
【0087】
また、「興味」は、利用者IDにより識別される利用者Uの興味を示す。すなわち、「興味」は、利用者IDにより識別される利用者Uが関心の高い対象を示す。例えば、「興味」は、利用者Uが検索エンジンに入力して検索した検索クエリ(キーワード)等であってもよい。なお、図6に示す例では、「興味」は、各利用者Uに1つずつ図示するが、複数であってもよい。
【0088】
例えば、図6に示す例において、利用者ID「U1」により識別される利用者Uの年齢は、「20代」であり、性別は、「男性」であることを示す。また、例えば、利用者ID「U1」により識別される利用者Uは、自宅が「LC11」であることを示す。また、例えば、利用者ID「U1」により識別される利用者Uは、勤務地が「LC12」であることを示す。また、例えば、利用者ID「U1」により識別される利用者Uは、「スポーツ」に興味があることを示す。
【0089】
ここで、図6に示す例では、「U1」、「LC11」及び「LC12」といった抽象的な値を用いて図示するが、「U1」、「LC11」及び「LC12」には、具体的な文字列や数値等の情報が記憶されるものとする。以下、他の情報に関する図においても、抽象的な値を図示する場合がある。
【0090】
なお、利用者情報データベース121は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、利用者情報データベース121は、利用者Uの端末装置10に関する各種情報を記憶してもよい。また、利用者情報データベース121は、利用者Uのデモグラフィック(人口統計学的属性)、サイコグラフィック(心理学的属性)、ジオグラフィック(地理学的属性)、ベヘイビオラル(行動学的属性)等の属性に関する情報を記憶してもよい。例えば、利用者情報データベース121は、氏名、家族構成、出身地(地元)、職業、職位、収入、資格、居住形態(戸建、マンション等)、車の有無、通学・通勤時間、通学・通勤経路、定期券区間(駅、路線等)、利用頻度の高い駅(自宅・勤務地の最寄駅以外)、習い事(場所、時間帯等)、趣味、興味、ライフスタイル等の情報を記憶してもよい。
【0091】
(履歴情報データベース122)
履歴情報データベース122は、利用者Uの行動を示す履歴情報(ログデータ)に関する各種情報を記憶する。図7は、履歴情報データベース122の一例を示す図である。図7に示した例では、履歴情報データベース122は、「利用者ID」、「位置履歴」、「検索履歴」、「閲覧履歴」、「購入履歴」、「投稿履歴」といった項目を有する。
【0092】
「利用者ID」は、利用者Uを識別するための識別情報を示す。また、「位置履歴」は、利用者Uの位置や移動の履歴である位置履歴を示す。また、「検索履歴」は、利用者Uが入力した検索クエリの履歴である検索履歴を示す。また、「閲覧履歴」は、利用者Uが閲覧したコンテンツの履歴である閲覧履歴を示す。また、「購入履歴」は、利用者Uによる購入の履歴である購入履歴を示す。また、「投稿履歴」は、利用者Uによる投稿の履歴である投稿履歴を示す。なお、「投稿履歴」は、利用者Uの所有物に関する質問を含んでいてもよい。
【0093】
例えば、図7に示す例において、利用者ID「U1」により識別される利用者Uは、「位置履歴#1」の通りに移動し、「検索履歴#1」の通りに検索し、「閲覧履歴#1」の通りにコンテンツを閲覧し、「購入履歴#1」の通りに所定の店舗等で所定の商品等を購入し、「投稿履歴」の通りに投稿したことを示す。
【0094】
ここで、図7に示す例では、「U1」、「位置履歴#1」、「検索履歴#1」、「閲覧履歴#1」、「購入履歴#1」及び「投稿履歴#1」といった抽象的な値を用いて図示するが、「U1」、「位置履歴#1」、「検索履歴#1」、「閲覧履歴#1」、「購入履歴#1」及び「投稿履歴#1」には、具体的な文字列や数値等の情報が記憶されるものとする。
【0095】
なお、履歴情報データベース122は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、履歴情報データベース122は、利用者Uの所定のサービスの利用履歴等を記憶してもよい。また、履歴情報データベース122は、利用者Uの実店舗の来店履歴又は施設の訪問履歴等を記憶してもよい。また、履歴情報データベース122は、利用者Uの端末装置10を用いた決済(電子決済)での決済履歴等を記憶してもよい。
【0096】
(制御部130)
図5に戻り、説明を続ける。制御部130は、コントローラ(Controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等によって、サーバ装置100の内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAM等の記憶領域を作業領域として実行されることにより実現される。図5に示す例では、制御部130は、取得部131と、収集部132と、学習部133と、提供部134とを有する。
【0097】
(取得部131)
取得部131は、利用者Uにより入力された検索クエリを取得する。例えば、取得部131は、利用者Uが検索エンジン等に検索クエリを入力してキーワード検索を行った際に、通信部110を介して、当該検索クエリを取得する。すなわち、取得部131は、通信部110を介して、利用者Uにより検索エンジンやサイト又はアプリの検索窓に入力されたキーワードを取得する。
【0098】
また、取得部131は、通信部110を介して、利用者Uに関する利用者情報を取得する。例えば、取得部131は、利用者Uの端末装置10から、利用者Uを示す識別情報(利用者ID等)や、利用者Uの位置情報、利用者Uの属性情報等を取得する。また、取得部131は、利用者Uのユーザ登録時に、利用者Uを示す識別情報や、利用者Uの属性情報等を取得してもよい。そして、取得部131は、利用者情報を、記憶部120の利用者情報データベース121に登録する。
【0099】
また、取得部131は、通信部110を介して、利用者Uの行動を示す各種の履歴情報(ログデータ)を取得する。例えば、取得部131は、利用者Uの端末装置10から、あるいは利用者ID等に基づいて各種サーバ等から、利用者Uの行動を示す各種の履歴情報を取得する。そして、取得部131は、各種の履歴情報を、記憶部120の履歴情報データベース122に登録する。
【0100】
(収集部132)
収集部132は、通信部110を介して、各利用者Uの端末装置10から、利用者Uや周囲のコンテキスト(context:状況)に関する情報を収集する。なお、収集部132は、利用者Uや周囲のコンテキストに関する情報を集計して、その集計結果を記憶部120に記憶してもよい。
【0101】
(学習部133)
学習部133は、機械学習を行い、利用者Uのコンテキストを推定(推論)するためのモデル(コンテキスト推定モデル)を構築する。例えば、学習部133は、機械学習を行い、利用者Uの閲覧履歴、購買履歴、メール・メッセージの履歴、センサ情報等から、利用者Uのコンテキストを推定するためのモデルを構築してもよい。また、学習部133は、機械学習を行い、周囲から受け取ったUWBのパルスの形状(強度、周波数等)から、発信元のコンテキストを推定するためのモデルを構築してもよい。
【0102】
(提供部134)
提供部134は、通信部110を介して、各利用者Uの端末装置10に、利用者Uのコンテキストを推定(推論)するためのモデル(コンテキスト推定モデル)を提供する。
【0103】
なお、提供部134は、通信部110を介して、各利用者Uの端末装置10に、コンテキストとパルス形状(強度、周波数等)の組合せとを対応付けたテーブルを提供してもよい。
【0104】
〔5.処理手順〕
次に、図8を用いて実施形態に係る端末装置10による処理手順について説明する。図8は、実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。なお、以下に示す処理手順は、端末装置10の制御部30によって繰り返し実行される。
【0105】
例えば、利用者Uの周囲の端末装置10(10B、10C)の生成部34は、プレパルスを含むUWBの電波を生成し、当該端末装置10の送信部31を介して送信する(ステップS101)。例えば、生成部34は、当該端末装置10の周囲のコンテキスト(context:状況)を示す情報をUWBのパルスにエンコードし、先頭にプレパルスを付加して出力する。なお、周囲の端末装置10は、発信機200であってもよい。
【0106】
次に、利用者Uの端末装置10(10A)の検出部35は、当該端末装置10の受信部32で受信されたUWBの電波に含まれるプレパルスを検出する(ステップS102)。例えば、検出部35は、当該端末装置10の受信部32は、当該端末装置10の受信部32が周囲の端末装置10から受信したUWBの電波に含まれるプレパルスを検出する。なお、受信部32は、他の端末装置10からブロードキャストでUWBの電波を受信してもよい。
【0107】
次に、利用者Uの端末装置10(10A)の推定部36は、UWBのプレパルスの後続のパルスをUWBの第1パルスであると推定する(ステップS103)。また、推定部36は、当該利用者Uのコンテキストを推定してもよい。
【0108】
次に、利用者Uの端末装置10(10A)の処理部33は、UWBの第1パルス以降のパルスを、UWBのパルスとして処理する(ステップS104)。例えば、処理部33は、UWBのパルスが周囲のコンテキストを示す情報であるものとして処理する。
【0109】
次に、利用者Uの端末装置10(10A)の処理部33は、利用者Uやその周囲のコンテキストを示す情報を、当該端末装置10の送信部31を介してサーバ装置100に送信する(ステップS105)。このとき、生成部34は、利用者Uやその周囲のコンテキストを示す情報をUWBのパルスにエンコードし、当該端末装置10の送信部31を介してサーバ装置100に送信してもよい。
【0110】
次に、サーバ装置100の収集部132は、通信部110を介して、各利用者Uの端末装置10から、利用者Uや周囲のコンテキストに関する情報を収集する(ステップS106)。
【0111】
次に、サーバ装置100の学習部133は、機械学習を行い、利用者Uのコンテキストを推定(推論)するためのモデル(コンテキスト推定モデル)を構築する(ステップS107)。
【0112】
次に、サーバ装置100の提供部134は、通信部110を介して、各利用者Uの端末装置10に、利用者Uのコンテキストを推定(推論)するためのモデル(コンテキスト推定モデル)を提供する(ステップS108)。
【0113】
〔6.変形例〕
上述した端末装置10及びサーバ装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、実施形態の変形例について説明する。
【0114】
上記の実施形態において、サーバ装置100が実行している処理の一部又は全部は、実際には、端末装置10が実行してもよい。例えば、スタンドアローン(Stand-alone)で(端末装置10単体で)処理が完結してもよい。この場合、端末装置10に、上記の実施形態におけるサーバ装置100の機能が備わっているものとする。また、上記の実施形態では、端末装置10はサーバ装置100と連携しているため、利用者Uから見れば、サーバ装置100の処理も端末装置10が実行しているように見える。すなわち、他の観点では、端末装置10は、サーバ装置100を備えているともいえる。
【0115】
また、上記の実施形態において、端末装置10が実行している処理の一部又は全部は、実際には、サーバ装置100が実行してもよい。例えば、サーバ装置100も、端末装置10と同様に、UWBの電波を受信し、UWBのプレパルスを検出し、プレパルスの後続のパルスをUWBの第1パルスであると推定してもよい。また、サーバ装置100も、端末装置10と同様に、UWBの電波の波形を生成する際に、UWBの第1パルスの前にプレパルスを設定し、プレパルスを含むUWBの電波を送信してもよい。
【0116】
さらに、サーバ装置100が、UWBの電波に含まれるプレパルスを推定するモデルや、UWBの電波を入力するとUWBのプレパルスと第1パルス(1stパルス)とを出力する推定モデル、あるいは、UWBの電波と検出されたプレパルスとを入力するとUWBの第1パルス(1stパルス)を出力する推定モデル等を構築してもよい。
【0117】
また、上記の実施形態において、端末装置10は、UWBに対応した基地局やアクセスポイント、その他の中継機器等であってもよいし、UWBに対応した住宅・建物、車、家電製品、電子機器等であってもよい。
【0118】
また、上記の実施形態において、利用者Uの端末装置10は、利用者Uのコンテキストを推定(推論)するためのモデル(コンテキスト推定モデル)をサーバ装置100から取得してもよいし、オンデバイス機械学習を重ねてモデルを再構築し、推定の精度を向上させるようにしてもよい。
【0119】
また、上記の実施形態において、利用者Uの端末装置10は、当該利用者Uのコンテキスト、及び周囲の端末装置10から収集された周囲のコンテキストに関する情報をサーバ装置100に送信してもよい。
【0120】
〔7.効果〕
上述してきたように、本願に係る情報処理装置(端末装置10)は、UWBの電波を受信する受信部と、UWBのプレパルスを検出する検出部と、プレパルスの後続のパルスをUWBの第1パルスであると推定する推定部と、を備える。
【0121】
また、本願に係る情報処理装置は、UWBの電波の波形を生成する際に、UWBの第1パルスの前にプレパルスを設定する生成部と、プレパルスを含むUWBの電波を送信する送信部と、をさらに備える。
【0122】
プレパルスは、第1パルスとの差が所定の条件を満たす。
【0123】
第1パルスの強度は、プレパルスの強度の10倍以上である。
【0124】
プレパルスは、後続のパルスの数及び強度を示す。
【0125】
プレパルスと後続のパルスとの強度差は、後続のパルスに関する情報に応じて異なる。
【0126】
プレパルスと後続のパルスとの時間差は、後続のパルスに関する情報に応じて異なる。
【0127】
プレパルスと第1パルスとの時間差は固定である。
【0128】
プレパルスと第1パルスとの強度差と時間差とが、後続のパルスの数及び強度に関するルールを示す。
【0129】
上述した各処理のいずれかもしくは組合せにより、本願に係る情報処理装置は、UWBの第1パルス(1stパルス)の前に微弱なプレパルス(UWBプレパルス)を発生させることで、プレパルスの後続のパルスが第1パルス(1stパルス)であることを明確化し、UWBの第1パルス(1stパルス)の検出及び認識の精度を向上させることができる。
【0130】
〔8.ハードウェア構成〕
また、上述した実施形態に係る端末装置10やサーバ装置100は、例えば図9に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、端末装置10を例に挙げて説明する。図9は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力I/F(Interface)1060、入力I/F1070、ネットワークI/F1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0131】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。演算装置1030は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等により実現される。
【0132】
一次記憶装置1040は、RAM(Random Access Memory)等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。二次記憶装置1050は、内蔵ストレージであってもよいし、外付けストレージであってもよい。また、二次記憶装置1050は、USB(Universal Serial Bus)メモリやSD(Secure Digital)メモリカード等の取り外し可能な記憶媒体であってもよい。また、二次記憶装置1050は、クラウドストレージ(オンラインストレージ)やNAS(Network Attached Storage)、ファイルサーバ等であってもよい。
【0133】
出力I/F1060は、ディスプレイ、プロジェクタ、及びプリンタ等といった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインターフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力I/F1070は、マウス、キーボード、キーパッド、ボタン、及びスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインターフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0134】
また、出力I/F1060及び入力I/F1070はそれぞれ出力装置1010及び入力装置1020と無線で接続してもよい。すなわち、出力装置1010及び入力装置1020は、ワイヤレス機器であってもよい。
【0135】
また、出力装置1010及び入力装置1020は、タッチパネルのように一体化していてもよい。この場合、出力I/F1060及び入力I/F1070も、入出力I/Fとして一体化していてもよい。
【0136】
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、又は半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。
【0137】
ネットワークI/F1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0138】
演算装置1030は、出力I/F1060や入力I/F1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0139】
例えば、コンピュータ1000が端末装置10として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部30の機能を実現する。また、コンピュータ1000の演算装置1030は、ネットワークI/F1080を介して他の機器から取得したプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行してもよい。また、コンピュータ1000の演算装置1030は、ネットワークI/F1080を介して他の機器と連携し、プログラムの機能やデータ等を他の機器の他のプログラムから呼び出して利用してもよい。
【0140】
〔9.その他〕
以上、本願の実施形態を説明したが、これら実施形態の内容により本発明が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【0141】
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0142】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
【0143】
例えば、上述したサーバ装置100は、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティング等で呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0144】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0145】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0146】
1 情報処理システム
10 端末装置
30 制御部
31 送信部
32 受信部
33 処理部
34 生成部
35 検出部
36 推定部
100 サーバ装置
110 通信部
120 記憶部
121 利用者情報データベース
122 履歴情報データベース
130 制御部
131 取得部
132 収集部
133 学習部
134 提供部
200 発信機
図1
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