(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023133198
(43)【公開日】2023-09-22
(54)【発明の名称】ばね付きてんぷの軸を案内するための機器
(51)【国際特許分類】
G04B 31/00 20060101AFI20230914BHJP
G04B 31/04 20060101ALI20230914BHJP
G04B 17/06 20060101ALI20230914BHJP
【FI】
G04B31/00 Z
G04B31/04
G04B17/06 Z
【審査請求】有
【請求項の数】23
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023033408
(22)【出願日】2023-03-06
(31)【優先権主張番号】22161628.7
(32)【優先日】2022-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】591048416
【氏名又は名称】ウーテーアー・エス・アー・マニファクチュール・オロロジェール・スイス
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】ティエリ・コニュ
(72)【発明者】
【氏名】ラファエル・クルヴォワジエ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン-リュック・エルフェ
(72)【発明者】
【氏名】シルヴァン・ユオー-マルシャン
(57)【要約】 (修正有)
【課題】重力の結果生じる軸のあそびが制限され、軸受加重を、その結果摩擦力を低減するように選択された材料および幾何形状を案内部材の接触部が有する、ばね付きてんぷの回転軸を案内するための機器を提供する。
【解決手段】機器1は、少なくとも回転軸と、ばね付きてんぷの回転軸6の端部を案内するための案内軸受2とを備え、案内軸受は、少なくとも1つのブレードと、ばね付きてんぷの回転軸の端部と接触するようになって保持するための表面とを備える。軸の少なくとも一方の端部部分、ならびに少なくともブレードおよび案内軸受の接触表面は、100GPa以下のヤング率を有する、および/または接触する部分の摩擦係数を低減する材料から作られる。重力の影響を低減するための手段は、穴石15などの案内開口部を伴う少なくとも1つの固体15を備え、固体15の開口部は、中心合わせされた位置で回転軸6の軸に沿って配置される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ばね付きてんぷの回転軸(6)を案内するための機器(1)であって、少なくとも前記回転軸(6)と、端部、または前記ばね付きてんぷの前記回転軸(6)の一方の端部に締結された枢軸(6’)を案内するための少なくとも1つの案内軸受(2)とを備え、前記案内軸受は、少なくとも1つのブレード(3)と、前記端部、または前記ばね付きてんぷの前記回転軸(6)の枢軸(6’)と接触するようになって保持するための少なくとも1つの部分(5)とを備え、前記回転軸(6)の少なくとも一方の端部部分もしくは前記回転軸(6)の前記枢軸(6’)の少なくとも一方の端部部分、または前記案内軸受(2)の少なくとも接触部(3、5)は、ヤング率が100GPa以下の、および/または接触する部分の材料の摩擦係数もしくは前記接触する部分のコーティングの摩擦係数が少なくとも0.15以下の材料から作られ、前記機器は、前記機器、または前記機器を備える計時器の配向に応じて重力の影響を低減するための手段を備え、前記機器または前記計時器の前記配向に応じて前記重力の影響を低減するための前記手段は、各固体(15)内の案内開口部を介して、中心合わせされた位置で前記回転軸(6)の軸(AC)に沿って前記回転軸(6)の各端部心軸または前記回転軸(6)の前記枢軸(6’)の各端部心軸をそれぞれ受け入れるために、前記回転軸(6)の2つの端部にそれぞれ配置された少なくとも2つの前記固体(15)を備え、前記固体(15)内の前記開口部の直径は、前記機器、または前記機器を備える計時器の前記配向に応じて重力の結果として、制限された角度あそびを前記回転軸(6)に与えるために、前記回転軸(6)の各前記端部心軸または前記回転軸(6)の前記枢軸(6’)の各前記端部心軸の直径よりもわずかに大きい機器(1)において、前記重力の影響を低減するための前記手段は、前記回転軸(6)の第1の側に、前記案内開口部を伴う前記固体(15)に並行に距離を置いて配置された末端部(14)と、前記回転軸(6)の反対側である第2の側に、他方の前記固体(15)に並行に距離を置いて配置された別の末端部(14)とをさらに備え、各前記末端部は、前記回転軸(6)の前記端部または前記回転軸(6)の前記枢軸(6’)の前記端部と接触することを特徴とする機器(1)。
【請求項2】
前記案内開口部を伴う第1の前記固体(15)および第1の前記末端部(14)は、上側である第1の側で互いに並行に距離を置いてはめ込み台(17)に締結されること、ならびに第2の前記固体(15)および第2の前記末端部(14)は、下側である第2の側で互いに並行に距離を置いて別のはめ込み台(17)に締結されることを特徴とする、請求項1に記載の機器(1)。
【請求項3】
前記少なくとも1つの案内軸受(2)はブランク、ブロック(19)、またはさらに前記はめ込み台(17)である少なくとも1つの静的部材の中または上に固定して搭載されることを特徴とする,請求項1に記載の位機器(1)。
【請求項4】
前記案内軸受(2)、および前記案内開口部を伴う前記固体(15)は、前記ブロック(19)内の凹部の中にそれ自体固定して搭載された前記はめ込み台(17)の下部の中に固定して搭載されること、ならびに前記末端部(14)は、前記はめ込み台(17)の上部に搭載されることを特徴とする、請求項3に記載の位機器(1)。
【請求項5】
弾性手段(20)は、前記ブロック(19)内の前記凹部の中に前記はめ込み台(17)および前記末端部(14)を保持することを特徴とする、請求項4に記載の機器(1)。
【請求項6】
前記弾性手段は、前記はめ込み台(17)の上、および前記ブロック(19)内の前記凹部の中に前記末端部(14)を保持する分離した環状ばねから構成されることを特徴とする、請求項5に記載の機器(1)。
【請求項7】
前記案内開口部を伴う前記固体(15)は、金属またはセラミックの材料などの硬質材料から、またはさらには石の形で作られることを特徴とする、請求項1に記載の機器(1)。
【請求項8】
前記末端部(14)は、金属またはセラミックの材料などの硬質材料から、またはさらには石の形で作られることを特徴とする、請求項1に記載の機器(1)。
【請求項9】
支持部(5)は、摩擦を低減するために前記回転軸(6)または前記枢軸(6‘)に接触する接触線または接点を有するように構造化された支持表面(5)であることを特徴とする、請求項1に記載の機器(1)。
【請求項10】
前記支持部(5)は、合計3つの接触ブレードを得るために2つの接触ブレード(3)から構成されることを特徴とする、請求項1に記載の機器(1)。
【請求項11】
前記機器(1)は前記3つの接触ブレード(3)から構成され、前記3つの接触ブレードの各々はコイル形状であること、ならびに各前記ブレードの第1の端部は、前記回転軸(6)と同軸のリング(2)に締結されるのに対して、各前記ブレードの第2の端部(4)は、前記てんぷの前記回転軸(6)の一方の端部と接触するようになって前記回転軸(6)を軸方向に保持することを特徴とする、請求項10に記載の機器(1)。
【請求項12】
前記接触ブレード(3)の各々は形状が直線構成であること、ならびに各前記ブレードの前記第1の端部は、前記回転軸(6)と同軸の前記リング(2)に締結されるのに対して、各前記ブレードの前記第2の端部(4)は、前記てんぷの前記回転軸(6)の一方の端部と接触するようになって前記回転軸(6)を軸方向に保持することを特徴とする、請求項10に記載の機器(1)。
【請求項13】
前記ブレードのすべては、前記リングの周囲に互いに等間隔に120°離して間隔を置いて配置されることを特徴とする、請求項11に記載の機器(1)。
【請求項14】
少なくとも1つの前記ブレード(3)または前記支持部(5)は、前記軸(6)または前記枢軸(6’)との単一接点だけを有するように形成された、前記軸(6)または前記枢軸(6’)と接触する接触部分を備えることを特徴とする、請求項1に記載の機器(1)。
【請求項15】
各前記ブレード(3)は、摩擦を低減するために単一接点だけを有するように形成された、前記軸(6)または前記枢軸(6’)と接触する接触部分を備えることを特徴とする、請求項1に記載の機器(1)。
【請求項16】
前記軸(6)の接触部、前記接触ブレード(3)、および前記支持部(5)は同じセラミック、ガラス、または充填ポリマーもしくは非充填ポリマーの材料から作られることを特徴とする、請求項1に記載の機器(1)。
【請求項17】
前記軸(6)の前記接触部、前記接触ブレード(3)、および前記案内軸受(2)の前記支持部(5)は2つの異なるセラミック、ガラス、または充填ポリマーもしくは非充填ポリマーの材料から作られることを特徴とする、請求項1に記載の機器(1)。
【請求項18】
前記案内軸受(2)の要素は一体で作られることを特徴とする、請求項16に記載の機器(1)。
【請求項19】
前記案内軸受(2)、および前記案内開口部を伴う前記固体(15)は一体構造を形成することを特徴とする、請求項1に記載の機器(1)。
【請求項20】
前記接触する部分の前記材料の摩擦係数または前記接触する部分の前記コーティングの摩擦係数は、少なくとも0.1以下または少なくとも0.05以下である、または前記軸(6)の少なくとも端部部分もしくは前記枢軸(6’)の少なくとも端部部分、または前記案内軸受(2)の少なくとも前記接触部(3、5)は、100GPa以下のヤング率を有する材料から作られることを特徴とする、請求項1に記載の機器(1)。
【請求項21】
前記案内軸受(2)の前記接触する部分および前記回転軸(6)の前記接触する部分、または前記回転軸(6)の前記枢軸(6’)の前記接触する部分は、前記回転軸(6)を案内するために前記機器の密閉空間の中で潤滑されることを特徴とする、請求項1に記載の機器(1)。
【請求項22】
時計の、たとえば腕時計のムーブメントであって、請求項1に記載するような機器(1)を装備する時計のムーブメント。
【請求項23】
計時器、たとえば腕時計であって、請求項1に記載するような機器(1)を装備するムーブメントを具備する計時器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、計時器のばね付きてんぷの回転軸を案内するための機器に関する。
【0002】
本発明はさらに、ばね付きてんぷの回転軸を案内するためのそのような機器をそれぞれ備える時計のムーブメントおよび計時器に関する。
【背景技術】
【0003】
機械的振動子を構成するばね付きてんぷを使用することは、時計の分野で公知であり、機械的振動子の振動周波数は、香箱に接続された前方輪列により電気的または機械的に調節できる。軸の一方の端部にある枢軸は一般に、一定程度のあそびを伴うことを除き円形案内開口部を通過することにより案内できる。これらの条件下で、位置決めはかなり不正確であり、高レベルの摩擦が観察され、この摩擦はウオッチの位置に依存し、前記枢軸に摩耗を急速に引き起こす可能性があり、ウオッチのクロノメータの精度に影響を与える可能性があり、これは欠点となっている。
【0004】
スイス国特許発明第239786号明細書は、ばね付きてんぷの回転軸の一方の端部で枢軸を案内するための機器を開示している。機器は、オリーブストーン(olive stone)、およびてんぷの軸に対して傾いた停止具を用いて配列される。軸は、あそびなしに案内される。その結果、摩擦はウオッチの位置と無関係である。その結果、ウオッチの水平位置では、オリーブストーンに接触する枢軸の円筒状部分に追加摩擦が生じ、これは垂直位置で受ける摩擦に類似する。しかしながら、振幅はすべての位置で、小さくなり、これは精度制御の観点から欠点になる。
【0005】
セラミック材料から作られたばね付きてんぷの回転軸の製造はまた、欧州特許出願公開第3258325(B1)号明細書、および案内部材で回転軸の両端部であまりにも急速な摩耗を防止することを目的とするスイス国特許発明第269552号明細書により公知である。
【0006】
欧州特許出願公開第3382472(A1)号明細書は、計時器のばね付きてんぷの回転軸の枢動用案内軸受を開示している。案内軸受は、回転軸の端部のどちらの側にも設置できる。一実施形態では、案内軸受は、等間隔に配置された3つのらせん形湾曲ブレードから構成でき、これらのブレードの各ブレードの第1の端部は、回転軸と同軸のリングに締結されるのに対して、各ブレードの第2の端部は、てんぷの回転軸の一方の端部と接触するようになって回転軸を半径方向に保持する。案内軸受は金属材料から作られる。金属材料から作られた案内軸受は軸と、または軸上の枢軸と接触するときに力を十分に低減するわけではない。これらの条件下では、摩擦がもはやウオッチの配向に実際に依存しない場合でさえ、主に枢軸の端部や回転軸の端部との摩擦に起因するあまりにも大きいエネルギ損失が発生し、欠点となっている。
【0007】
さらにまた、案内軸受の「開放型」形状により、通常は穴石と従来の耐震装置軸受の受石の間に配置された液体潤滑を維持されないことに留意されたい。本事例では、油は枢軸に沿って、次いで軸に沿って移動する。最終的に、枢軸はその軸受で擦れて「乾燥し」、それにより軸受の摩耗をさらに加速する。
【0008】
機械式ムーブメントを伴う計時器の配向に応じて、計時器機構が作動することにより、重力により影響を受ける可能性がある。この点で、時計の軸を案内するための機器を開示しているスイス国特許出願公開第707501(A2)号明細書を参照できる。回転軸があまりにも大きな角度あそびを有することを防止するために、軸の一方の端部にある少なくとも1つの枢軸ピンは、はめ込み台内に固定された穴石、および前記枢軸の端部を受け入れる支持表面を含む受石を通過する。枢軸が通過する石の穴は、計時器の配向に応じて、および主として重力に応じて、枢軸がごくわずかに自由に動かされるように、枢軸の直径よりも実質的に大きな直径を有する。支持石は、わずかに傾いて、少量の角度あそびを伴って穴石の穴の内側に軸の枢軸を位置決めできるが、重力のおかげで軸の端部で過大な角度オフセットを回避する。本事例では、軸は満足のいくように中心合わせされて保持されない。
【0009】
スイス国特許出願公開第705906(A2)号明細書は、計時器の歯車セットの軸用の耐震装置軸受を開示している。この軸はシャンクを備え、軸受は、シャンクが挿入される枢軸システムを受け入れることを意図する凹部を伴う支持物を含む。枢軸システムは、計時器歯車セットが受ける衝撃を部分的に吸収するように配列される。枢軸は、少なくとも枢軸の表面上に多結晶材料でコーティングされた部分から作られる。しかしながら、その部分は摩擦、および重力の影響を低減するのに適さず、軸を案内するための制限されたあそびを伴う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】スイス国特許発明第239786号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第3258325(B1)号明細書
【特許文献3】スイス国特許発明第269552号明細書
【特許文献4】欧州特許出願公開第3382472(A1)号明細書
【特許文献5】スイス国特許出願公開第707501(A2)号明細書
【特許文献6】スイス国特許出願公開第705906(A2)号明細書
【特許文献7】スイス国特許出願公開第716957(A2)号明細書
【特許文献8】欧州特許出願公開第3396470(A1)号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
したがって、本発明の目的は、重力の結果生じる軸のあそびが制限され、軸受加重を受けた結果摩擦力を低減するように選択された材料および幾何形状を案内部材の接触部が有する、ばね付きてんぷの回転軸を案内するための機器を設置することにより、従来技術の欠点を克服することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この目的を達成するために、本発明は、独立請求項1で規定される特徴を備える、ばね付きてんぷの回転軸を案内するための機器に関する。
【0013】
さらにまた、ばね付きてんぷの回転軸を案内するための機器の特有の実施形態について従属請求項2~21に記述する。
【0014】
ばね付きてんぷの回転軸を案内するための機器の1つの利点は、回転軸の少なくとも一方の端部、たとえば回転軸の一方の端部または回転軸の一方の端部に固定された枢軸が穴石などの固体の中の案内開口部を通過するという事実にある。穴の直径は、わずかなあそびを許容するように、軸または軸に締結された枢軸の端部心軸の直径よりもごくわずかに大きい。
【0015】
有利には軸の、または軸に締結された枢軸の、および軸用案内軸受の、少なくとも接触する部分は、
-摩擦力を低減するように100GPa以下のヤング率を有する材料から作られる、および/または
-0.15未満、または0.1未満、またはさらには0.05未満の、接触する部分の間の摩擦係数を有する材料を用いて作られる、またはコーティングされる。
【0016】
好ましくは、材料は、詳細にはばね付きてんぷの回転軸の一方の端部と接触する機器の案内軸受を案内および保持するための1つまたは複数のブレードを製造するために、セラミックもしくはガラス、またはさらに充填ポリマーもしくは非充填ポリマーとすることができる。選択された材料に加えて、規定された許容差範囲内の機械加工精度を依然として得られなければならない。また、1つまたは複数のブレードの幾何形状は、軸の端部または軸上の枢軸の端部と接触する領域を最小となるように適合できる。
【0017】
本発明はさらに、請求項22に規定されるような機器を備える時計のムーブメントに関する。
【0018】
本発明はさらに、請求項23に規定されるようなそのような機器を備える計時器に関する。
【0019】
ばね付きてんぷの回転軸を案内するための機器の目的、利点、および特徴は、詳細には図面を参照して以下の記述でより明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】ばね付きてんぷの回転軸を案内するための機器の部分を伴うばね付きてんぷの3次元上面図を示す。
【
図2】本発明による、重力の影響を相殺する、回転軸を案内するための機器を伴うばね付きてんぷの部分断面の垂直側面図を示す。
【
図3a】本発明による、回転軸を案内するための機器の案内軸受の第1の実施形態の簡略化した上面図を示す。
【
図3b】案内軸受の代替実施形態の、軸A-Aに沿った横断面図を示す。
【
図3c】案内軸受の別の代替実施形態の、軸A-Aに沿った横断面図を示す。
【
図4】本発明による、回転軸を案内するための機器の案内軸受の第2の実施形態の簡略化した上面図を示す。
【
図5】
図2に示すように、本発明による、回転軸の案内軸受と組み合わせて重力の影響を相殺するように作動する、穴石などの案内開口部を伴う少なくとも1つの固体を備える、ばね付きてんぷの回転軸を案内するための機器の横断面の垂直側面図を示す。
【
図6】
図5の代替実施形態で一体構造を形成するために、穴石などの案内開口部を伴う固体に本質的に連結された、
図3aに示すように案内軸受の代替実施形態から構成される、回転軸を案内するための機器の横断面の垂直側面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下の記述では、ばね付きてんぷの回転軸を案内するための機器のすべての構成要素または要素は一般に公知である。したがって、これらの要素または構成要素については、簡潔に記述する。最初に、ばね付きてんぷの回転軸を案内するための機器は、この軸の案内要素、および重力の影響を回避するための手段と共に全体の一部を形成する前記軸をさらに備えることに留意されたい。少なくとも1つの案内軸受と、ばね付きてんぷの回転軸を案内するための機器を画定するばね付きてんぷの回転軸とを備える組立体についてさらにまた言及できることは言うまでもない。
【0022】
ばね付きてんぷの回転軸を案内するための機器についての以下の記述では、たとえばばね付きてんぷの軸を位置決めするための可撓性ブレードなどの接触部から構成できる案内軸受を設置できる。これにより、詳細にはムーブメントが水平位置にあるときにばね付きてんぷの寄生的な動きが制限される。一般に、発生した動きは、クロノメータの誤差の原因になる。可撓性ブレードを伴う一実施形態では、これらのブレードは、ばね付きてんぷの回転の軸を中心に合わせる効果を及ぼす。
【0023】
時計のムーブメントの水平位置と垂直位置の間の摩擦力もまた、本発明に従って均衡させることができる。摩擦損失は、一般に振幅低減の原因になり、その結果、ばね付きてんぷシステムの固有の非等時性(anisochronism)に起因してクロノメータ速度の差の原因になる。水平位置または垂直位置と無関係に等しい損失が観察される場合、ムーブメントの空間位置と無関係にムーブメントに関して良好な精度が得られる。
【0024】
本明細書で以下に記述するように、本発明によれば、案内開口部を伴う固体は、ばね付きてんぷの回転軸の案内軸受と組み合わせて使用できる。これは、ムーブメントが垂直位置にあるとき、てんぷの軸は固体の案内開口部内にあることを意味する。これにより、ブレードの単なる剛性以外によって、てんぷの半径方向の変位を機械的に制限できるようになる。より大きな半径方向の変位は、時間の計測に非常に有害な影響を及ぼす。
【0025】
本発明によれば、一般に潤滑材が使用できない、いわゆる開放システムを使用する従来技術で記述される枢軸システムとは対照的に、閉空間内の枢軸システムもまた考案することができ、潤滑剤を使用できるようになる。潤滑剤を追加することにより、摩擦損失が最小限に抑えられ、結果として、構成要素を組み立てるときにより取り扱い易い、より硬度な案内軸受ブレードを組み入れできるようになるという利点がある。
【0026】
本発明に従って本明細書で以下に記述するように、ポリマー材料から作られた構成要素を使用することは有利である。これらの構成要素は、たとえば案内軸受内で可撓性ブレードまたは弾性ブレードのために、またはさらにそのような案内軸受の接触部をコーティングするために製造される。考えられる限りでは、可撓性ブレードもしくは弾性ブレードまたは接触部の代わりに、適切な挿入物との摩擦に、よりよく適合した材料から作られた摩擦表面を有するエラストマーもまた使用できる。
【0027】
図1おび
図2は、ばね付きてんぷを、
図1では簡略化した手法で前記ばね付きてんぷの回転軸組立体を案内するための機器1と共に、
図2では重力の影響を低減するための手段と共に示す。ばね付きてんぷは、たとえば3つのアーム11により回転軸6に接続されたリム12、および第1の端部がてんぷのブリッジのスタッド(図示せず)に接続されたひげぜんまい13により形成される。ひげぜんまい13の第2の端部は、ひげ玉を介して直接に、または間接的にばね付きてんぷの回転軸6に締結される。
【0028】
ばね付きてんぷの回転軸6を案内するための機器1は、前記回転軸6と、好ましくは回転軸6の一方の端部に配置された少なくとも1つの案内軸受2とを備える。詳細には、中心軸ACに沿って回転軸6を中心合わせするために、回転軸の2つの端部に配置された、回転軸用の2つの案内軸受2の配置を考慮できることは言うまでもない。
【0029】
図2は、回転軸を正確に中心合わせして保つように設置され回転軸の少なくとも一方の端部に配置された、重力の影響を低減するための1つまたは複数の手段10を用いて回転軸6を案内するための機器1を包括的に規定する。好ましくは、回転軸の少なくとも一方の端部は、回転軸の一方の端部の側に固定された、または回転軸の一方の端部の側に軸と一体で直接に作られた枢軸6’を備える。たとえば円筒状心軸の形を取る枢軸6’の端部は、穴のあいた石または穴石などの固体15内の開口部の中に挿入される。案内開口部を伴う固体15は、AC軸に垂直な平面であるxy平面内で枢軸の移動を制限する、または本明細書で以下に述べるように角度あそびを制限する停止具の役割を果たす。その結果、固体15は、計時器の配向に応じて、詳細には計時器が垂直に位置決めされたとき、重力の影響の結果生じる軸の変位を低減するための手段を提供する。
【0030】
穴石などの案内開口部を伴う固体15の開口部の直径は、回転軸6が3°未満の可能な角度あそびを有するが計時器の配向に応じて重力の影響を低減できるほどに十分に小さくなければならない半径方向のあそびを有することができるようになるように、好ましくは枢軸6’の心軸の直径よりもわずかに大きい。
【0031】
さらに有利な実施形態によれば、穴のあいた石または穴石などの案内開口部を伴う固体15の開口部は、回転軸6の軸AC上に中心合わせされ、同じことは、回転軸6の案内軸受2にあてはまり、案内軸受2は、計時器の内側に、案内開口部を伴う固体15の下方に配置できる。たとえば穴石15とすることができる、案内開口部を伴う固体15は、原理上は計時器のブランク(図示せず)にそれ自体締結されたブロック19内に収容されたはめ込み台17の中に保持される。はめ込み台17は、回転軸6の端部で軸に締結された、または軸と一体で作られた枢軸6’の端部を支持するための末端部14をさらに含む。末端部14は、固体15に実質的に並行に、案内軸受2と反対側に搭載される。この末端部14は、弾性手段(図示せず)により所定の場所に保持できる。
【0032】
回転軸6の各端部または回転軸6の端部に締結された枢軸6’の各端部に、重力の影響を低減するための2つの手段が提供される限りにおいて、回転軸6の各端部心軸または心軸6’の各端部心軸は、固体15内の対応する貫通開口部を通過して、本事例がそうであってよいように、対応する末端部14と直接に接触するようになる。
【0033】
案内開口部を伴う固体15は、任意のタイプの固体材料、たとえば金属、セラミックから、または容易に作られる、または機械加工される任意のタイプの硬質材料から作ることができる。
【0034】
図2に示す実施形態によれば、重力の影響を低減するための2つの手段10は、回転軸の2つの端部の側に配置され、案内軸受2は、回転軸6の上端部の側に、たとえば文字板側に搭載される。典型的には、枢軸6’は、回転軸を伴う単一片として回転軸6の各端部に作られる。しかしながら、枢軸6’はまた、回転軸6の端部に締結できる。いずれの場合も、各枢軸6’は、1つまたは複数の固体15内の対応する各案内開口部の中に一定程度のあそびを伴って挿入される円筒状端部心軸を有する。
【0035】
回転軸6の各端部の側にそれぞれ搭載された2つの案内軸受2はまた、たとえば回転軸6の端部にそれぞれ締結された、または一体構造を形成するように回転軸と一体で作られた、2つの枢軸6’の場所に設置できる。
図2および
図4を参照して本明細書で以下により詳細に記述する各案内軸受2は、ばね付きてんぷに接続された回転軸6はブランク、または好ましくはブロック19、またはより好ましくははめ込み台17とすることができる少なくとも1つの静的部材の中または上に固定して搭載された案内軸受2に対して、交替する回転運動を正常動作で常に受けているので、回転軸の端部に接触するようになって回転軸の端部を保持するための接触部を備える。
【0036】
案内軸受2の接触する部分および回転軸6の接触する部分の少なくともすべては、有利には100GPa以下の弾性率(ヤング率)を有する材料から作られる。好ましくは、材料はセラミック、ガラス、または充填ポリマーもしくは非充填ポリマーから選択でき、これらの材料のリストを、発明を実施するための形態の後半部分に、より詳細に示す。その上、重力の影響を相殺するために、案内開口部を伴う固体15などの半径方向の変位を制限する要素が必要とされ、この要素は、たとえば計時器の配向に応じて回転軸6があまりにも大きなあそびを有することを防止する穴石とすることができる。回転軸6を案内するためにこれらの材料の間の接触の摩擦係数を低減する材料を見いだすことがさらに好ましい。
【0037】
図3a、
図3b、および
図3cは、ばね付きてんぷに接続された回転軸6を案内するための案内軸受2の第1の実施形態を示す。案内軸受2の全体形状はブランクもしくはブロック19、またはさらにより好ましくははめ込み台17の内側に収容および締結されるように周囲が全体的に円筒状である。回転軸6の案内および保持が行われる案内軸受2の中央部では、回転軸6の端部4の一方で回転軸6と接触するために、または枢軸とすることができる、回転軸に追加された部分の上で接触するために、少なくとも1つの案内ブレード3が設置される。
【0038】
本発明によれば、この第1の実施形態では、少なくとも1つの案内軸受2は、中心軸ACの第1の側に、回転軸6または回転軸に搭載された枢軸と単一接点または接触線を作るように適合された任意の幾何学的形状の支持表面5である支持部5を含む。支持表面はまた、V字形または軸受などとすることができ、支持表面5の二等分平面上で回転軸6の回転の軸を中心合わせするように配列される。この支持表面5は対称である。同じ案内軸受2は、第1の側の反対側にある、回転の軸の第2の側に、支持表面5の、実質的に直径の反対側に配置された案内ブレード3の自由端に少なくとも1つの保持要素4を含む。自身の二等分平面に対して対称な支持表面5は、2つの基本支持表面、この場合V字形表面を含むことが理解される。
【0039】
本発明によれば、接触表面40との接触を保持するための保持要素3、4はすべて、中心軸ACに向けられた結果として得られる弾性戻し力を回転軸6に加えて、この案内軸受2内の回転の軸の方向に軸方向に挿入された回転軸6がこの案内軸受2から半径方向に出るのを防止するように配列される。
【0040】
しかしながら、V字形表面5に接して回転軸を保持する接触表面40を伴う単一ブレード3は、計時器の配向に応じて、ばね付きてんぷが重すぎて、設置された唯一のブレードにより保持できないことを理由に、製造するのが困難であることを留意されたい。
【0041】
図3bでは、ブレード3は、その自由端まで、接触線上で回転軸6の、または枢軸6’の端部と接触する平面接触部分40を有するように長方形の横断面を有する。しかしながら、
図3cでは、ブレード3の少なくとも自由端は、回転軸6の端部または回転軸6に搭載された枢軸の端部と接触するときに摩擦を低減するために、平面である接触表面40上に1つの接点だけを有するようにレンズ状横断面形状を有する。
【0042】
回転軸6または枢軸と接点または接触線の形を取る1つまたは複数の支持部5との間の接触を考え出すことができることに留意されたい。接点の場合、各支持部5は、たとえばドーム形構造またはボール部分の形で作ることができる。しかしながら、そのような接点を得るために多くの他の構造を考案することができる。接触線に沿った接触については、この構造はまた円筒状部分、または回転軸の回転の軸もしくは任意の他の構造の回転の軸に並行な軸に沿って配置された支持部の構造とすることができる。このように、接点または接触線の組合せを考案することが可能となる。更に、任意の幾何学的形状を提案して、回転軸または回転軸に搭載された枢軸との接点または接触線を作ることができる。
【0043】
この第1の実施形態に関するこれ以上の情報について、スイス国特許出願公開第716957(A2)号明細書を、詳細には時間インジケータ軸用案内軸受について記述している段落[0021]から段落[0027]までを参照できる。
【0044】
図4は、ばね付きてんぷの回転軸6を案内するための機器1の案内軸受2の第2の実施形態を示す。この案内軸受2は、少なくとも1つの接触ブレード3と、好ましくは2つの他の接触ブレード3である2つの支持部5を備えることができる。その結果、案内軸受2は、周辺リングと、回転軸6に向けて動いて回転軸6と接触するようになって中心軸ACに沿って回転軸6を保持および案内するためにコイルの形を取る3つのブレード3とからなる。各ブレード3の自由端4は、回転軸6と直接に接触するようになって中心軸ACに沿って回転軸を保持し、中心を合わせることで、案内する。3つのブレード3は、コイルと異なる形状とすることができ、長方形ではない横断面を有することができる。たとえば、各ブレードは、直線構成であり、角をなして配置され、各々が一様に回転軸に接触するために互いに等間隔に120°の間隔を置いて配置されることができる。4つ以上のブレードが回転軸と接触することもまた考え出すことができる。
【0045】
この第2の実施形態の案内軸受2は一体のセラミック、ガラス、または充填ポリマーもしくは非充填ポリマーの材料から、詳細には、100GPa以下の弾性率限界以下で、および/または最低の可能な摩擦係数、たとえば0.15以下である。その上、案内軸受2の部分と接触する回転軸6の部分は、弾性率しきい値により規定される、または最低の可能な摩擦係数、たとえば少なくとも0.15以下を有する条件を満たす同じまたは異なる材料またはコーティングから作られる。
【0046】
この第2の実施形態に関するこれ以上の情報について、欧州特許出願公開第3396470(A1)号明細書の段落[0018]から段落[0022]を参照できる。
【0047】
図5は、回転軸6を案内するための機器の実施形態を示し、機器は、すでに
図2で記述した機器に実質的に類似する。これらの条件で、すでに
図2で記述した構造または要素と異なる構造または要素についてだけ説明する。図示する構造は、図式的には本発明による案内機器1の案内軸受2を伴う修正された耐震装置の構造である。
【0048】
案内機器1は、案内軸受2、案内開口部を伴う固体15、および末端部14を備える。案内軸受2は、回転軸6の一方の端部に、または回転軸6の端部で回転軸6に締結された、もしくは回転軸6と一体に作られた枢軸6’の一方の端部に搭載された第1の要素である。案内開口部を伴う固体15は、回転軸6の端部または枢軸6’の端部の上に、案内軸受2の上方に搭載されるのに対して、末端部14は、案内軸受2の反対側に固体15の上方に、かつ回転軸6の端部または枢軸6’の端部の上方に搭載される。案内軸受2、案内開口部を伴う固体15、および末端部14は、はめ込み台17の中に連続して搭載または締結される。はめ込み台17は、たとえば計時器のブランクまたはプレート(図示せず)にそれ自体締結されたブロック19の内側に固定して収容される。
【0049】
ブロック19内の上側開口部内部に締結される可能性がある前に、はめ込み台17の搭載を容易にするために、はめ込み台17は、ブロック19内で相補的円錐形状凹部内に案内され中心合わせされる円錐形状周辺部分を備えることができる。はめ込み台17はまた、ブロック19の下側縁部に接触して静止するようになることが可能である。はめ込み台17は、受石14を搭載するために円筒状部分により取り囲まれた最上部にリング形状のリムをさらに備えることができる。最後に、この受石14は、ブロック19の上側縁部に載る押さえばねタイプの分離した金属リングの形を取ることができる弾性手段20によりブロック19内にその他の言及する要素と共に所定の位置に保持できる。この分離した金属リング20は、本発明による案内機器1の案内軸受2の耐震装置用の基部の役割を果たすことができる。
【0050】
図6に示す代替実施形態によれば、
図5の実施形態で記述することとの唯一の違いは、案内軸受2、および案内開口部を伴う固体15が一体構造を形成することである。これは、案内開口部を伴う固体15、および案内軸受2が同じ材料から作られ、継ぎ合わせて一度に作り出された小型の一体組立体を形成することを意味する。案内軸受2と、案内開口部を伴う本体15とからなるこの一体構造は、案内要素、および固体内の案内開口部の機械加工および位置決めの精度を保証し、一方、同時に従来の手法で接触要素を潤滑する可能性を維持する。このシナリオでは、回転軸を案内するための機器1を備える枢軸システムは、密閉空間内になければならない。
【0051】
さらにまた、耐震装置組立体の構成要素の従来の手法では、案内開口部を伴う固体15は、典型的にははめ込み台17の中に駆動されるのに対して、末端部14は、はめ込み台17の上部の上に置かれる、または搭載されることに留意されたい。その結果、リング形状のばね20は、ブロック19内に末端部14およびはめ込み台17を保持する。
【0052】
案内軸受2の、またはさらには案内開口部を伴う固体15の少なくとも接触部は、摩擦力を著しく低減するように硬質材料から作ることができる。
【0053】
案内軸受および/または回転軸のために使用するセラミックのタイプは酸化物系セラミック、主としてアルミナおよびジルコニア、またはシリカとすることができる。
【0054】
酸化ジルコニウム(ZrO2)は、イットリア安定化ジルコニア(ZrO2+Y2O3)の形で使用でき、イットリア安定化ジルコニアは、準安定正方結晶構造を有し、結晶流サイズが0.50μm未満であり、密度が6.00g/cm3よりも大きく、硬度が約1,200HVである。ジルコニアはまた、所望の最終材料の性質に応じて酸化セリウム(ZrO2+CeO2)または酸化マグネシウム(ZrO2+MgO)を用いて安定化できる。
【0055】
ジルコニアアルミナに関しては、合成物は、一般に80%の3Y-TZP/20%のAl2O3(ATZ)または90%のAl2O3/10%の3Y-TZP(ZTA)であり、高純度のジルコニアおよびアルミナの性質を組み合わせて、各材料の最もよい点を提供する最終的な性質を獲得する。
【0056】
さらにまた、硬い材料を使用することにより、接触する材料の接触摩擦力を下げる、または低減することができるようになることに留意されたく、これについてはまた、後で追求できる。
【0057】
今ここに示した記述に基づき、当業者は、特許請求の範囲により規定される本発明の範囲を逸脱することなく、ばね付きてんぷの回転軸を案内するための機器の多数の代替実施形態を考え出すことができる。
【符号の説明】
【0058】
1 案内機器
2 案内軸受
3 案内ブレード、保持要素、接触ブレード、ブレード
4 端部、保持要素、自由端
5 支持部、支持表面、V字形表面
6 回転軸
6’ 枢軸
10 重力の影響を低減するための1つまたは複数の手段
11 アーム
12 リム
13 ひげぜんまい
14 末端部、受石
15 固体
17 はめ込み台
19 ブロック
20 弾性手段、分離した金属リング、リング形状のばね
40 接触表面、平面接触部分
AC 中心軸
【外国語明細書】