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特開2023-133229商品推奨システム、情報処理方法及びコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023133229
(43)【公開日】2023-09-22
(54)【発明の名称】商品推奨システム、情報処理方法及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G16H 20/10 20180101AFI20230914BHJP
   G16H 40/00 20180101ALI20230914BHJP
【FI】
G16H20/10
G16H40/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023035658
(22)【出願日】2023-03-08
(31)【優先権主張番号】P 2022036142
(32)【優先日】2022-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】510210759
【氏名又は名称】ジェイフロンティア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100190621
【弁理士】
【氏名又は名称】崎間 伸洋
(74)【代理人】
【識別番号】100212510
【弁理士】
【氏名又は名称】笠原 翔
(72)【発明者】
【氏名】中村 篤弘
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA15
5L099AA25
(57)【要約】
【課題】処方箋に基づく処方薬の服薬指導を行う際に商品の推奨をすることが可能な技術を提供すること。
【解決手段】商品推奨システム100は、服薬指導の対象となる処方薬Dにかかる情報を取得する処方薬情報取得部113と、処方薬情報取得部113で取得した処方薬Dにかかる情報に基づいて生成された、服薬指導を受ける患者Uが購入可能な商品Eの情報を、服薬指導を実施する薬剤師Bの薬剤師端末4に送信する商品情報送信部114aと、を備える。また、商品推奨システム100は、服薬指導を受ける患者Uの患者端末2から、商品Eについての質問内容の入力を受け付けたことに応じて、その旨を薬剤師Bの薬剤師端末4に送信する質問可能化部114bを更に備える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
服薬指導の対象となる処方薬にかかる情報を取得する処方薬情報取得手段と、
前記処方薬情報取得手段で取得した前記処方薬にかかる情報に基づいて生成された、前記服薬指導を受ける患者が購入可能な商品の情報を、前記服薬指導を実施する薬剤師の端末に送信する商品情報送信手段と、
を備える商品推奨システム。
【請求項2】
前記服薬指導を受ける患者の端末から、商品についての質問内容の入力を受け付けたことに応じて、その旨を前記薬剤師の端末に送信する質問可能化手段を更に備える、
請求項1に記載の商品推奨システム。
【請求項3】
前記服薬指導を受ける患者の過去の商品の購入履歴に関する情報を前記薬剤師の端末に送信する商品履歴情報送信手段を更に備える、
請求項1に記載の商品推奨システム。
【請求項4】
前記商品情報送信手段は、前記服薬指導を受ける患者の端末から、商品の紹介を受けたい旨の意思表示の入力を受け付けたことを条件として、前記商品の情報を前記薬剤師の端末に送信する、
請求項1に記載の商品推奨システム。
【請求項5】
前記服薬指導を受ける患者の端末から、予め希望商品の入力を受け付ける希望商品情報受付手段を更に備え、
前記商品情報送信手段は、前記希望商品情報受付手段で取得した前記希望商品の情報を前記薬剤師の端末に送信する、
請求項1に記載の商品推奨システム。
【請求項6】
商品推奨システムを構成する情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
服薬指導の対象となる処方薬にかかる情報を取得する処方薬情報取得ステップと、
前記処方薬情報取得ステップで取得した前記処方薬にかかる情報に基づいて生成された、前記服薬指導を受ける患者が購入可能な商品の情報を、前記服薬指導を実施する薬剤師の端末に送信する商品情報送信ステップと、
を含む情報処理方法。
【請求項7】
商品推奨システムを構成する情報処理装置を制御するコンピュータに、
服薬指導の対象となる処方薬にかかる情報を取得する処方薬情報取得ステップと、
前記処方薬情報取得ステップで取得した前記処方薬にかかる情報に基づいて生成された、前記服薬指導を受ける患者が購入可能な商品の情報を、前記服薬指導を実施する薬剤師の端末に送信する商品情報送信ステップと、
を含む制御処理を実行させるコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品推奨システム、情報処理方法及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
処方箋により調剤された薬剤を適切な方法によって、患者が自宅等に居ながら受け取ることが可能な薬剤提供支援装置としては、下記特許文献1が知られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6995174号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術にあっては、例えば、処方箋に基づく処方薬の服薬指導を行う際に、処方薬とは異なる商品の推奨をすることまではしていなかった。
【0005】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、処方箋に基づく処方薬の服薬指導を行う際に商品の推奨をすることが可能な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述の目的を達成するため、本発明の一態様は、
服薬指導の対象となる処方薬にかかる情報を取得する処方薬情報取得手段と、
前記処方薬情報取得手段で取得した前記処方薬にかかる情報に基づいて生成された、前記服薬指導を受ける患者が購入可能な商品の情報を、前記服薬指導を実施する薬剤師の端末に送信する商品情報送信手段と、
を備える商品推奨システムである。
【0007】
また、本発明の一態様は、前述の電子問診票入力支援システムを構成する情報処理装置に対応する情報処理方法及びコンピュータプログラムである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、処方箋に基づく処方薬の服薬指導を行う際に商品の推奨をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態に係る商品推奨システムの一例の概要を示す図である。
図2】商品推奨システムの構成例の概略を示す図である。
図3】商品推奨システムにおける情報処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図4】情報処理装置の機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
図5】情報処理装置の処理の動作の一例を示すフローチャートである。
図6】患者端末の表示例を示す図である。
図7】他の実施形態に係る商品推奨システムの概要を示す図である。
図8】更に他の実施形態に係る商品推奨システムのサービス例の流れの概要を示す図である。
図9】商品購入に係る表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
≪実施形態≫
<概要について>
以下、図面を参照しながら本発明に係る商品推奨システム等を実施するための実施形態について説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されないものとする。
図1は、本実施形態に係る商品推奨システムの一例の概要を示す図である。
【0011】
図1に示す商品推奨システム100は、例えば、患者Uが自宅に居ながら、医師Aによる診察及び薬剤師Bによる服薬指導を受けることができるようにした、診察から服薬指導及び薬剤配送までのワンストップサービス(本サービス)を実現するためのシステムである。更に、商品推奨システム100は、患者Uが、例えば、処方箋に基づく処方薬Dの服薬指導を受ける際に、薬剤師Bから商品Eの推奨があるサービス(本サービス)を実現するためのシステムである。
【0012】
薬剤師Bから推奨されることになる商品Eに関しては、例えば、処方薬Dの効能から推測される患者Uの症状に応じた市販薬、又は、処方薬Dに関連しないものの患者Uが「ついで買い」として欲すると推測される商品が挙げられる。商品Eは、例えば、モール方式でオンラインストアとして契約した店舗で販売されているものである。具体的には、前述の契約をした図1に示すようなドラッグストアC(店舗)で販売されているものである。
患者Uの症状に応じた市販薬として、例えば図1では、かぜ薬(商品E)が該当する(処方薬Dに対する禁忌薬を排除するものとする)。また、処方薬Dが、例えば、花粉症の薬であれば、アレルギー点鼻薬や点眼薬が該当する。処方薬D以外で購入の対象になり得るものが該当する。なお、商品Eの推奨以外に、患者Uから予め希望商品がある旨を受け付けた場合にも、本サービスは適用するものとする。
【0013】
商品推奨システム100では、患者Uと医師A(医療機関)との間でオンラインによる診察(診療)を行えるようにする。具体的には、商品推奨システム100におけるサーバ1(情報処理装置(図2参照))が患者Uの患者端末2(図2参照)と医師Aの医師端末3とを所定のネットワークN(図2参照)を介し接続してオンラインによる診察(診療)を行えるようにする。
オンラインによる診察(診療)中では、例えば図1に示すように、医師Aの身分証明書の提示が行われる。また、患者Uの受給資格の確認が行われる。また、服薬指導の希望確認が行われる。
オンラインによる診察(診療)後には、例えば、医師Aから薬局に向けてFAXによる処方箋の送付が行われる(FAXは一例であるものとする)。
【0014】
オンラインによる診察(診療)においては、サーバ1が処方薬Dに係る情報を医師端末3から取得する。サーバ1は、取得した処方薬Dに係る情報に基づいて、商品Eの情報を生成し、この生成した情報を、服薬指導を実施する薬剤師Bの薬剤師端末4に送信する。商品Eの情報は、例えば、服薬指導を受ける患者Uが購入可能となる商品情報である。
【0015】
商品推奨システム100では、前述のオンラインによる診察(診療)の他、患者Uと薬剤師B(薬局)との間でオンラインによる服薬指導を行えるようにする。具体的には、商品推奨システム100におけるサーバ1が患者Uの患者端末2と薬剤師Bの薬剤師端末4とを所定のネットワークNを介し接続してオンラインによる服薬指導を行えるようにする。オンラインによる服薬指導中では、例えば図1に示すように、薬剤師Bにより処方内容の確認が行われる。また、服薬指導の説明が行われる。また、薬の配送の説明(薬剤配送説明)が行われる。また、推奨する商品Eの説明が行われる。
【0016】
オンラインによる服薬指導に際しては、サーバ1から薬剤師端末4に商品Eの情報、処方薬Dに係る情報、商品Eの購入履歴に関する情報、患者Uの希望商品G(図7参照)に関する情報等が送信される。薬剤師Bは、処方箋に基づく処方薬Dの服薬指導を行うと共に、薬剤師端末4に送信された各種の情報に基づいて、例えば、「ついで買い」となる商品Eを推奨する。
【0017】
本サービスにおいて、薬局では処方箋に基づく調剤が行われる。調剤された処方薬Dは、例えば、ドラッグストアC(店舗)から届けられた商品E(かぜ薬)と一緒に患者Uのもとに配送される。配送は、配送業者Fにより行われる。本実施形態では、日用品等も扱う大型のドラッグストアCから商品Eが配送業者Fにより薬局に届けられ、薬局では処方薬Dと商品Eとが一緒になった状態が確認され、その上で配送業者Fにより患者Uのもとに配送される。
【0018】
処方薬Dの配送に関する情報は、薬剤師端末4からサーバ1に送信される。サーバ1は、配送に関する情報を記憶すると共に、この情報に基づいてドラッグストアCの端末(後述する商品供給者端末5)や配送業者Fの端末(図示省略)に商品Eの確保指示や、処方薬Dと商品Eの配送指示等を出力する。
【0019】
<概要に対応する効果について>
以上、商品推奨システム100によれば、診察から服薬指導及び薬剤配送までのワンストップサービスのみならず、処方箋に基づく処方薬Dの服薬指導を行う際に商品Eの推奨があるサービスも提供することができる。これにより、患者Uの利便性向上を図ることができる。この他、商品Eは薬剤師Bからの推奨であることから、患者Uは安心して「ついで買い」をすることができる(特に患者Uの症状に応じた市販薬であれば、薬剤師Bからの推奨は患者Uに安心感を与えることができる)。
【0020】
<システム構成について>
図2は、商品推奨システム100の構成の概略を示す図である。
本実施形態の商品推奨システム100は、サーバ1(情報処理装置)と、患者端末2と、医師端末3と、薬剤師端末4と、商品供給者端末5等とがインターネット等の所定のネットワークNを介して相互に接続されることで構成される。図2では、患者端末2、医師端末3、薬剤師端末4、及び商品供給者端末5等が1つずつ示されるが、複数あってもよいものとする。
本実施形態の商品推奨システム100は、以下の説明で分かるようになるが、サーバ1(情報処理装置)による機能等に特徴を有する。
【0021】
サーバ1は、患者端末2、医師端末3、薬剤師端末4、商品供給者端末5、及び図示しない配送業者端末等の各動作と協働して各種処理を実行する。この各種処理の詳細については後述する。サーバ1は、例えば、本サービスを実現するためのプラットフォームを提供する企業が有するものとする。
【0022】
患者端末2は、患者Uが使用する情報処理端末であって、パーソナルコンピュータ(PC)やタブレットPC、スマートフォン等が挙げられる。患者端末2のハードウェア構成は、特に図示しないが、サーバ1の後述するハードウェア構成と基本的に同様であるものとする。即ち、CPUと、ROMと、RAMと、バスと、入出力インターフェースと、出力部と、入力部と、記憶部と、通信部と、ドライブと、リムーバブルメディアとを備えて構成される。違いとしては、例えばカメラにより構成される撮像部と、マイク及びスピーカーにより構成される音声部とを更に備える点である。患者端末2には、本サービスの利用に必要となるアプリケーション・プログラム(「会員アプリ」と呼ぶこともある)がインストールされる。
【0023】
医師端末3は、例えば、医療機関に設けられて、医師Aが使用する端末である。医師端末3は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)やタブレットPC、スマートフォン等の何れであってもよいものとする。医師端末3は、特に図示しないが、CPUと、ROMと、RAMと、バスと、入出力インターフェースと、出力部と、入力部と、記憶部と、通信部と、ドライブと、リムーバブルメディアとを備えて構成される。また、例えばカメラにより構成される撮像部と、マイク及びスピーカーにより構成される音声部とを更に備えて構成される。なお、医師端末3は、例えば、電子カルテ用の端末や電子処方箋用の端末等を用いてもよいものとする。
前述の医療機関は、クリニックや診療所、規模の小さな病院、総合病院、規模の大きな大学病院等の何れかであるものとする。
【0024】
薬剤師端末4は、例えば、薬局に設けられて、薬剤師Bが使用する端末である。薬剤師端末4は、医師端末3と同様に、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)やタブレットPC、スマートフォン等の何れであってもよいものとする。薬剤師端末4は、医師端末3と同様に、CPUと、ROMと、RAMと、バスと、入出力インターフェースと、出力部と、入力部と、記憶部と、通信部と、ドライブと、リムーバブルメディアとを備えて構成される。また、例えばカメラにより構成される撮像部と、マイク及びスピーカーにより構成される音声部とを更に備えて構成される。薬剤師端末4は、例えば、電子処方箋用の端末等を用いてもよいものとする。
【0025】
商品供給者端末5は、オンラインストアとして契約された、例えば、ドラッグストアC(図1参照)等の店舗に設けられて、店舗管理者等が使用する端末である。商品供給者端末5は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)やタブレットPC、スマートフォン等の何れであってもよいものとする。商品供給者端末5は、特に図示しないが、CPUと、ROMと、RAMと、バスと、入出力インターフェースと、出力部と、入力部と、記憶部と、通信部と、ドライブと、リムーバブルメディアとを備えて構成される。
【0026】
図示しない配送業者端末は、例えば、配送業者F(図1参照)が携帯して使用する端末である。配送業者端末は、例えば、タブレットPCやスマートフォン等の何れであってもよいものとする。配送業者端末は、特に図示しないが、CPUと、ROMと、RAMと、バスと、入出力インターフェースと、出力部と、入力部と、記憶部と、通信部等とを備えて構成される。
【0027】
<ハードウェア構成>
図3は、本実施形態に係るサーバ1(情報処理装置)のハードウェア構成を示すブロック図である。
サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、出力部16と、入力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20と、を備える。
【0028】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続される。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続される。
【0029】
入出力インターフェース15には、出力部16、入力部17、記憶部18、通信部19及びドライブ20が接続される。出力部16は、ディスプレイ(表示部)やスピーカー等で構成され、各種情報を画像や音声として出力する。入力部17は、キーボードやマウス等で構成され、各種情報を入力する。記憶部18は、ハードディスクやDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。通信部19は、インターネットを含むネットワークNを介して他の装置との間で通信を行う。
【0030】
ドライブ20には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア21が適宜装着される。ドライブ20によってリムーバブルメディア21から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。また、リムーバブルメディア21は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
【0031】
<機能構成について>
図4は、本実施形態に係るサーバ1(情報処理装置)の機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0032】
サーバ1のCPU11においては、動作する際に、医療機関処理部111(医療機関処理手段)、薬局処理部112(薬局処理手段)、処方薬情報取得部113(処方薬情報取得手段)、商品推奨・購入処理部114(商品推奨・購入処理手段)、配送処理部115(配送処理手段)等が機能する。
【0033】
[医療機関処理部111について]
医療機関処理部111は、患者が自宅等に居ながら医療機関を受診する際の処理として、事前予約、オンラインによる診察(診療)、及び、処方箋の発行に係る処理を行う。ここで、オンラインとは、端末同士を接続して、遠隔にて相手方と通話等を行う(音声情報を含む映像情報の転送を行う)ことをいうものとする。医療機関処理部111は、特に図示しないが、事前予約処理部と、診察要求受信部と、診察処理部とを備える。
【0034】
前述の事前予約処理部は、患者端末2から診察の予約に係る依頼を受け付けた場合に、受け付けた診察予約依頼に係る処理を行う。診察の予約は、当日直ぐの予約や後日となる予約である。
前述の診察要求受信部は、診察予約時間が到来した際に、患者端末2から診察要求を受信する。診察要求は、患者Uが指定した医療機関を特定する情報を含む。
前述の診察処理部は、患者端末2と、診察要求受信部で受信した診察要求により特定した医療機関の医師端末3とを接続する。そして、診察処理部は、患者端末2と医師端末3とを用いた医師Aによる患者Uの診察を可能にする。診察処理部は、例えば、ビデオ通話機能を用いることで、患者端末2を使用する患者Uと、医師端末3を使用する医師Aとの間で、問診をしたり、患者の顔色や症状の観察等を行ったりして、医師Aが患者Uの診察をすることができるように機能する。
【0035】
[薬局処理部112について]
薬局処理部112は、患者Uが自宅等に居ながら薬局で処方された薬剤(処方薬D(図1参照))を受け取る際の処理として、事前予約、オンラインによる服薬指導に係る処理を行う。薬局処理部112は、特に図示しないが、事前予約処理部と、服薬指導要求受信部と、服薬指導処理部とを備える。
前述の事前予約処理部は、患者端末2から服薬指導の予約に係る依頼(指導予約依頼)を受け付けた場合に、受け付けた指導予約依頼に係る処理を行う。
前述の服薬指導要求受信部は、指導予約時間が到来した際に、患者端末2から服薬指導要求を受信する。服薬指導要求は、患者Uが指定した薬局を特定する情報を含む。
前述の服薬指導処理部は、患者端末2と、服薬指導要求受信部で受信した服薬指導要求により特定した薬局の薬剤師端末4とを接続する。そして、服薬指導処理部は、患者端末2と薬剤師端末4とを用いた服薬指導を可能にする。その際、服薬指導処理部は、患者Uの処方箋情報を、薬剤師端末4から視認可能にする。そして、服薬指導処理部は、例えば、ビデオ通話機能を用いることで、患者端末2を使用する患者Uと、薬剤師端末4を使用する薬剤師Bとの間で、処方箋(処方箋情報)に基づいて調剤した薬剤(処方薬D(図1参照))の服薬に関する指導をすることができるように機能する。
【0036】
[処方薬情報取得部113について]
処方薬情報取得部113は、診察の結果、薬剤の処方が必要な場合に、医師Aが患者Uに交付する処方箋をデータ化した処方箋情報を受信する。処方箋情報には、処方薬D(図1参照)に係る情報(処方薬情報)が含まれる。処方薬情報取得部113は、処方箋情報を医師端末3から受信する。なお、医師端末3が患者端末2に処方箋情報を送信してもよく、その場合には、処方薬情報取得部113は、患者端末2から処方箋情報を受信してもよい。処方箋情報は、例えば、紙の処方箋をカメラで撮影したり、スキャンしたりしてデータ化(画像化)したものであってもよいし、電子カルテ装置(図示せず)等により作成された、最初からデータ化されたものであってもよい。そして、処方薬情報取得部113は、受信した処方箋情報を処方箋情報記憶部185に記憶する。なお、医療機関が処方箋をFAXで送信した場合、処方薬情報取得部113は、受信したFAXデータを処方箋情報記憶部185に記憶する。
【0037】
[商品推奨・購入処理部114について]
商品推奨・購入処理部114は、処方薬情報取得部113で取得した処方箋情報(処方薬D(図1参照)に係る情報を含む)に基づいて、商品Eの情報を、服薬指導を実施する薬剤師Bの薬剤師端末4に送信する処理を行う。また、商品推奨・購入処理部114は、例えば、推奨した商品Eの購入に係る処理を行う。
このような商品推奨・購入処理部114は、商品情報送信部114a(商品情報送信手段)と、質問可能化部114b(質問可能化手段)と、商品履歴情報送信部114c(商品履歴情報送信手段)と、希望商品情報受付部114d(希望商品情報受付手段)と、購入処理部114e(購入処理手段)等とを備える。
【0038】
(商品情報送信部114aについて)
商品情報送信部114aは、服薬指導を実施する薬剤師Bが推奨することになる商品E(図1参照)、又は、推奨する可能性のある商品Eに関する商品情報を生成し、この生成した商品情報を薬剤師端末4に送信する処理を行う。商品Eに関しては、例えば、処方薬Dの効能から推測される患者Uの症状に応じた市販薬、又は、処方薬Dに関連しないものの患者Uが「ついで買い」として欲すると推測される商品が挙げられる。また、服薬指導を受ける患者Uが購入可能な商品が挙げられる。商品情報の生成は、処方箋情報記憶部185に記憶された処方箋情報(処方薬Dに係る情報を含む)に基づき、所定のアルゴリズムにて生成される(学習モデルを用いて前述の推測を行ってもよいものとする)。
商品情報送信部114aは、生成した商品情報を、服薬指導を実施する薬剤師Bの薬剤師端末4に送信する。
なお、本実施形態では、商品Eの推奨を常に実施するものとして説明をしているが、これに限らず、希望する患者Uのみに商品Eの推奨を行う(商品Eの紹介を行う)ようにしてもよい。この場合、商品情報送信部114aは、服薬指導を受ける患者Uの患者端末2から、商品Eの紹介を受けたい旨の意思表示の入力を受け付けたことを条件として、商品Eに関する商品情報を薬剤師端末4に送信する。
意思表示の入力(意思表示の情報の入力)に関しては、例えば、オンラインによる診察(診療)及びオンラインによる服薬指導のうち少なくとも1つの問診票に、商品Eの推奨(商品Eの紹介)を希望する旨の情報の入力ができるようにすることが好ましい(後述する画面2aに専用のボタンを設けてもよい)。
この他、商品情報送信部114aは、後述する希望商品情報受付部114dが希望商品G(図7参照)の入力を受け付けた場合に、その受け付けた希望商品Gに関する情報(希望商品情報)を薬剤師端末4に送信する。なお、希望商品Gに関する情報を薬剤師端末4に送信することで、薬剤師Bは処方薬Dと一緒に希望商品Gの配送が行われることを患者Uに確認できる。また、希望商品Gに関する商品説明を服薬指導の後にすることができる。
商品情報送信部114aは、希望商品Gに関する情報を受け付けた場合に、その情報を希望商品情報記憶部189に記憶する。
【0039】
(質問可能化部114bについて)
質問可能化部114bは、例えば、患者Uから服薬指導を実施する薬剤師Bにチャット等で商品Eについて質問することができるような処理を行う。質問可能化部114bは、患者端末2から商品Eについて質問内容の入力を受け付けたことに応じて、その旨を薬剤師端末4に送信する。即ち、質問内容の情報を薬剤師端末4に送信する。この後、質問可能化部114bは、薬剤師端末4から質問内容に対する薬剤師Bの回答の入力を受け付けると、その旨を患者端末2に送信する。なお、薬剤師Bは、薬剤師端末4に表示された質問内容を見て、その質問内容に対する回答を、服薬指導の際に口頭で患者Uに伝えることもできる。質問可能化部114bは、質問内容やその回答を質問・回答情報記憶部187に記憶する。
【0040】
(商品履歴情報送信部114cについて)
商品履歴情報送信部114cは、服薬指導を受ける患者Uの過去の商品Eの購入履歴に関する情報を薬剤師端末4に送信する処理を行う。商品履歴情報送信部114cは、例えば、患者Uを特定する情報に紐づいた商品履歴情報が商品履歴情報記憶部188に存在するか否かを判断し、商品履歴情報が存在する場合は、この情報を薬剤師端末4に送信する。商品履歴情報送信部114cにより、薬剤師端末4には商品履歴情報が表示される。薬剤師Bは、表示された商品履歴情報に基づいて商品Eの推奨をすることができる。言い換えると、商品Eに関する患者Uの過去の好み等を参考にして、商品Eの推奨をすることができる。
【0041】
(希望商品情報受付部114dについて)
希望商品情報受付部114dは、服薬指導を受ける患者Uの患者端末2から、予め希望商品G(図7参照)の入力を受け付ける処理を行う。具体的には、オンラインによる診察(診療)やオンラインによる服薬指導の予約時等において、例えば、患者Uの意思でカートに希望商品Gを追加する要求を受け付ける処理を行う。本実施形態の希望商品情報受付部114dは、カートに入っている希望商品Gを、服薬指導を行う薬剤師Bの薬剤師端末4に表示させるようにする処理も行う。
【0042】
(購入処理部114eについて)
購入処理部114eは、推奨する商品Eや希望商品Gの購入に関する処理を行う。本実施形態では、EC(electronic commerce)サイトから推奨する商品Eや希望商品Gを購入することができるように構成される。ECサイトへは、前述の会員アプリからログインできるようにすることが好ましい。本実施形態では、オンラインによる診察(診療)及びオンラインによる服薬指導を行わずに、ECサイトでの購入のみを可能にしている。また、ECサイトでの購入金額をもとに、購入店舗(ドラッグストアC)側へポイント付与を可能にしている(ポイント付与の計算は各店舗の計算式に合わせる)。
購入処理部114eは、推奨する商品Eや希望商品Gの購入に伴い、商品履歴情報記憶部188等の情報を適宜更新する。
【0043】
[配送処理部115について]
配送処理部115は、患者Uが自宅等に居ながら薬局で処方された薬剤(処方薬D(図1参照))を受け取れるようにするための薬剤配送に係る処理を行う。また、配送処理部115は、薬剤師Bから推奨された「ついで買い」である商品Eの配送に係る処理等も行う。配送処理部115は、商品推奨・購入処理部114や記憶部18から配送に必要となる各種情報を取得する。そして、配送処理部115は、取得した各種情報に基づいて配送に係る指示情報を生成し、これを図示しない配送業者端末等に送信する(以上のような配送に係る処理は一例であるものとする)。
【0044】
<記憶部18について>
記憶部18の一領域には、患者Uに関する情報を記憶する患者情報記憶部181と、医師Aや医療機関に関する情報を記憶する医師情報記憶部182と、薬剤師Bや薬局に関する情報を記憶する薬剤師情報記憶部183とが構築される。
また、記憶部18の一領域には、薬剤師Bが推奨する商品Eや患者Uによる希望商品Gの購入先となる店舗情報(ECサイトの情報を含む)、及び店舗の商品在庫情報等を記憶する商品供給者情報記憶部184が構築される。
また、記憶部18の一領域には、処方薬Dに係る情報を含む処方箋情報等を記憶する処方箋情報記憶部185と、服薬指導を実施する薬剤師Bの薬剤師端末4に送信するため生成された商品Eの情報等を記憶する商品情報記憶部186とが構築される。
また、記憶部18の一領域には、商品Eについての質問内容及びその回答の情報等を記憶する質問・回答情報記憶部187と、商品Eの購入履歴に関する情報等を記憶する商品履歴情報記憶部188と、患者Uの希望商品Gに関する情報等を記憶する希望商品情報記憶部189と、配送に係る指示情報等を記憶する配送情報記憶部190等とが構築される。
なお、特に図示しないが、CPU11が行う各種機能を実行するためのアプリケーション・プログラム(プログラム)を記憶するプログラム記憶部も記憶部18の一領域に構築される。
【0045】
<処理内容について>
図5は、サーバ1(情報処理装置)の処理の動作の一例を示すフローチャートである。なお、図4も参照するものとする。
【0046】
ステップSS1では、希望商品情報受付部114dが患者端末2から希望商品G(図7参照)の入力を受け付けたか否かを判断する。入力を受け付けた場合(ステップSS1でYES)には、ステップSS2へ移行し、希望商品Gに関する情報(希望商品情報)の取得を行う。また、取得した希望商品Gに関する情報(希望商品情報)を薬剤師端末4に送信する(送付は後述する商品情報の送付タイミングと同じであってもよい)。ステップSS2の処理が終了したらステップSS3へ移行する。これに対し、入力を受け付けない場合(ステップSS1でNO)には、特に処理を行わずにステップSS3へ移行する。
【0047】
ステップSS3では、商品履歴情報送信部114cが患者Uを特定する情報に紐づいた商品履歴情報が商品履歴情報記憶部188に存在するか否かを判断する。商品履歴情報が存在する場合(ステップSS3でYES)には、ステップSS4へ移行し、商品履歴情報を取得する。また、取得した商品履歴情報を薬剤師端末4に送信する。ステップSS4の処理が終了したらステップSS5へ移行する。これに対し、商品履歴情報が存在しない場合(ステップSS3でNO)には、特に処理を行わずにステップSS5へ移行する。
【0048】
ステップSS5では、処方薬情報取得部113が処方薬Dに係る情報を含む処方薬情報を取得すると共に、取得した処方薬情報を処方箋情報記憶部185に記憶する。また、取得した処方薬情報を薬剤師端末4に送信する。ステップSS5の処理が終了したらステップSS6へ移行する。
【0049】
ステップSS6では、商品情報送信部114aが、取得した処方薬情報に基づいて商品Eに関する商品情報を生成すると共に、生成した商品情報を薬剤師端末4に送信する。ステップSS6の処理が終了したらステップSS7へ移行する。
【0050】
ステップSS7では、購入処理部114eが、薬剤師Bの推奨する商品Eや希望商品Gの購入に関する処理を行う。また、配送処理部115が薬局で処方された薬剤(処方薬D)を受け取れるようにするための薬剤配送に係る処理を行う。
以上により、一連の処理が完了する。
【0051】
<患者端末2の表示例について>
図6は、患者端末2の表示例を示す図である。図6(a)は、予約する病院を探す際に用いる画面2aの表示例である。また、図6(b)は、予約する薬局を探す際に用いる画面2aの表示例である。
【0052】
図6(a)において、画面2aは、予約する病院を探す際に、最初に患者端末2に出力されるものである。画面2aでは、病院を探す方法として、「位置から」探したり(符号2b参照)、「症状から」探したり(符号2c参照)、「日時から」探したり(符号2d参照)、「口コミから」探したり(符号2e参照)することができるようになっている。ここで、「位置から」病院を探す場合、サーバ1のCPU11は、患者情報記憶部181に記憶されている患者Uの住所に基づいて近隣の病院を探すことができる。なお、符号2fの「戻る」は、画面2aの前画面に戻ることができる。
【0053】
図6(b)において、画面2aは、予約する薬局を探す際に、最初に患者端末2に出力するものである。病院を探す方法と同様に、画面2aでは、薬局を探す方法として、「位置から」探したり(符号2g参照)、「症状から」探したり(符号2h参照)、「日時から」探したり(符号2i参照)、「口コミから」探したり(符号2j参照)することができるようになっている。ここで、「位置から」薬局を探す場合、サーバ1のCPU11は、患者情報記憶部181に記憶されている患者Uの住所に基づいて近隣の薬局を探すことができる。なお、符号2lの「戻る」から、画面2aの前画面に戻ることができる。
予約する薬局を探す際の画面2aには、符号2kの「希望商品がある」があり、患者端末2から希望商品Gの入力の受け付けをすることができる。
【0054】
<他の実施形態に係る商品推奨システム100の概要について>
図7は、他の実施形態に係る商品推奨システム100の概要を示す図である。
【0055】
図7に示す他の実施形態に係る商品推奨システム100は、例えば、患者Uが自宅に居ながら、医師Aによる診察及び薬剤師Bによる服薬指導を受けることができるようにした、診察から服薬指導及び薬剤配送までのワンストップサービス(本サービス)を実現するためのシステムである。更に、商品推奨システム100は、患者Uが、例えば、処方箋に基づく処方薬Dの服薬指導を受ける際に、薬剤師Bから商品Eの推奨があると共に、予め希望商品Gがある場合に、この希望商品Gも含めて「ついで買い」できるサービス(本サービス)を実現するためのシステムである。更にまた、商品推奨システム100は、患者Uが、例えば、ECサイトで商品Eのみの購入を可能にしたサービス(本サービス)を実現するためのシステムである。
【0056】
他の実施形態に係る商品推奨システム100によれば、診察から服薬指導及び薬剤配送までのワンストップサービスのみならず、処方箋に基づく処方薬Dの服薬指導を行う際に商品Eを推奨するサービスや、希望商品Gも含めて「ついで買い」できるサービスも提供することができる。これにより、患者Uの利便性を更に向上させることができる。
商品推奨システム100によれば、例えば、患者Uの体調が悪くて買い物に行けず、必要としている日用品等の調達がままならない場合にも有効である。
【0057】
<更に他の実施形態(変形例)に係る商品推奨システム100の概要について>
図8は、更に他の実施形態に係る商品推奨システム100のサービス例の流れの概要を示す図である。図8中の符号SS11乃至SS15は、サービス例においての流れを示すものである。
なお、図1及び図7に示すような、患者端末2、医師端末3、薬剤師端末4、商品供給者端末5、患者U、医師A、薬剤師B、処方薬D、商品E、配送業者F、希望商品G等の符号は、図8では付すことを省略する。
【0058】
サービス例において、先ず、SS11が示す流れにおいては、患者Uが患者端末2を持って会員アプリからクリニック・薬局を予約する。次に、SS12が示す流れにおいては、医師Aがオンラインによる診察(診療)を行い、処方箋を患者指定の薬局へFAXする。なお、処方箋情報をサーバ1経由で薬局に送信することでもよい。次に、SS13が示す流れにおいては、医師Aがオンラインによる診察(診療)の後、ECでの「ついで買い」を提案してECサイトへ誘導する。これにより患者UはECサイトにて「ついで買い」を行う。
ECサイトでは、例えば、図9に示すような商品購入に係る表示があり、条件絞り込みによる検索や、カテゴリー検索、キーワード検索等で商品を特定したりする。
【0059】
次に、SS14が示す流れにおいては、薬剤師Bがオンラインによる服薬指導を行う。薬剤師Bは、服薬指導の後に「ついで買い」の内容を確認し、これに合わせて患者UがECサイトで購入した商品の説明を行う。なお、薬剤師Bは、商品の推奨も行い、患者Uが推奨商品を気に入れば、更なる「ついで買い」に繋がる。商品の推奨に関しては、例えば、処方薬Dが花粉症の薬であれば、アレルギー点鼻薬の推奨が該当する。最後に、SS15が示す流れにおいては、配送業者Fが処方薬Dと「ついで買い」の商品とを一緒にして患者Uに宅配する。
【0060】
<効果について>
図1乃至図9を参照しながら説明してきたように、本実施形態の商品推奨システム100によれば、診察から服薬指導及び薬剤配送までのワンストップサービスのみならず、処方箋に基づく処方薬Dの服薬指導を行う際に商品Eを推奨するサービスや、希望商品Gの購入も含めたサービス、ECサイトへの誘導による商品購入のサービス等、各種サービスも提供することができる。従って、患者Uに高い利便性のある商品推奨システム100を提供することができるという効果を奏する。
【0061】
<まとめ>
以上、サーバ1を含む本発明の商品推奨システム100の実施形態について説明したが、本発明は前述した本実施形態に限定されないものとする。また、本実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果の列挙に過ぎず、本発明による効果は、本実施形態に記載されたものに限定されないものとする。
【0062】
本実施形態においては、商品推奨システム100と呼んで説明してきたが、これに限らず「薬剤提供支援システム」、「オンライン診察・服薬指導支援システム」、「情報処理システム」等と呼んでもよいものとする。
また、本実施形態においては、患者Uが「ついで買い」として欲すると推測される商品の情報がサーバ1から薬剤師端末4に送信されるが、この限りでないものとする。即ち、患者端末2にも送信されて、薬剤師Bと患者Uとが情報を共有しあうことであってもよいものとする。
【0063】
本実施形態において、図3に示すハードウェア構成は、本発明の目的を達成するための例示に過ぎず、特に限定されないものとする。換言すると、図4に示す機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されないものとする。即ち、前述した一連の処理を全体として実行できる機能が商品推奨システム100に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に図4の例に限定されないものとする。
【0064】
また、機能ブロックの存在場所も、図4に特に限定されず、任意でよいものとする。例えば、サーバ1の機能ブロックを複数のサーバに分散させてもよいものとする。また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよいものとする。
【0065】
また、例えば、一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされるものとする。また、コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれるコンピュータであってもよいものとする。
【0066】
コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他、汎用のスマートフォンやパーソナルコンピューターであってもよいものとする。
【0067】
また、例えば、このようなプログラムを含む記録媒体は、利用者にプログラムを提供するために、装置本体とは別に配布される図示しないリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態で利用者に提供される記録媒体等で構成されるものであってもよいものとする。
【0068】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理は勿論、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものとする。また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0069】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図3のリムーバブルメディア21により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態で利用者に提供される記録媒体等で構成されるものとする。
リムーバブルメディア21は、例えば、磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク、又は光磁気ディスク等により構成されるものとする。光ディスクは、例えば、CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)等により構成されるものとする。光磁気ディスクは、MD(Mini-Disk)等により構成されるものとする。
装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体は、例えば、プログラムが記録されている図3のROM12や、図3の記憶部18に含まれるハードディスク等で構成されるものとする。
この他、インターネット等のネットワークを介して配布可能にしてもよいものとする。このことから、アプリケーション・プログラムを記録した記録媒体としては、ネットワークに直接的、或いは間接的に接続された情報処理装置に搭載、若しくは装着されたものか、或いは外部のアクセス可能な装置に搭載、若しくは装着されたものであってもよいものとする。
【0070】
以上まとめると、本発明が適用される商品推奨システムは、次のような構成を取れば足り、各種各様な実施形態を取ることができる。
即ち、(1)本発明が適用される商品推奨システム(例えば、図4の商品推奨システム100)は、
服薬指導の対象となる処方薬(例えば、図1の処方薬D)にかかる情報を取得する処方薬情報取得手段(例えば、図4の処方薬情報取得部113)と、
前記処方薬情報取得手段で取得した前記処方薬にかかる情報に基づいて生成された、前記服薬指導を受ける患者が購入可能な商品(例えば、図1の商品E)の情報を、前記服薬指導を実施する薬剤師(例えば、図4の薬剤師B)の端末(例えば、図4の薬剤師端末4)に送信する商品情報送信手段(例えば、図4の商品情報送信部114a)と、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、処方箋に基づく処方薬の服薬指導を行う際に、薬剤師から商品を推奨することができるという効果を奏する。
【0071】
また、(2)本発明が適用される商品推奨システムは、(1)の商品推奨システムにおいて、
前記服薬指導を受ける患者の端末から、商品についての質問内容の入力を受け付けたことに応じて、その旨を前記薬剤師の端末に送信する質問可能化手段(例えば、図4の質問可能化部114b)を更に備える、ことを特徴とする。
本発明によれば、薬剤師が患者からの質問に確実に回答することができるという効果を奏する。
【0072】
また、(3)本発明が適用される商品推奨システムは、(1)の商品推奨システムにおいて、
前記服薬指導を受ける患者の過去の商品の購入履歴に関する情報を前記薬剤師の端末に送信する商品履歴情報送信手段(例えば、図4の商品履歴情報送信部114c)を更に備える、ことを特徴とする。
本発明によれば、薬剤師が過去の患者の商品の好み等を参考として商品の紹介を実施することができるという効果を奏する。
【0073】
また、(4)本発明が適用される商品推奨システムは、(1)の商品推奨システムにおいて、
前記商品情報送信手段は、前記服薬指導を受ける患者の端末(例えば、図4の患者端末2)から、商品の紹介を受けたい旨の意思表示の入力を受け付けたことを条件として、前記商品の情報を前記薬剤師の端末に送信する、ことを特徴とする。
本発明によれば、希望する患者にのみ商品の紹介を実施することができるという効果を奏する。
【0074】
また、(5)本発明が適用される商品推奨システムは、(1)の商品推奨システムにおいて、
前記服薬指導を受ける患者の端末から、予め希望商品の入力を受け付ける希望商品情報受付手段(例えば、図4の希望商品情報受付114d)を更に備え、前記商品情報送信手段は、前記希望商品情報受付手段で取得した前記希望商品の情報を前記薬剤師の端末に送信する、ことを特徴とする。
本発明によれば、患者が希望する商品についても提供することができるという効果を奏する。
【0075】
(6)本発明が適用される情報処理方法は、
商品推奨システムを構成する情報処理装置(例えば、図4のサーバ1)が実行する情報処理方法であって、
服薬指導の対象となる処方薬にかかる情報を取得する処方薬情報取得ステップ(例えば、図5のステップSS5)と、
前記処方薬情報取得ステップで取得した前記処方薬にかかる情報に基づいて生成された、前記服薬指導を受ける患者が購入可能な商品の情報を、前記服薬指導を実施する薬剤師の端末に送信する商品情報送信ステップ(例えば、図5のステップSS6)と、
を含むことを特徴とする。
本発明によれば、処方箋に基づく処方薬の服薬指導を行う際に、薬剤師から商品を推奨することができるという効果を奏する。
【0076】
(7)本発明が適用されるコンピュータプログラムは、
商品推奨システムを構成する情報処理装置を制御するコンピュータに、
服薬指導の対象となる処方薬にかかる情報を取得する処方薬情報取得ステップと、
前記処方薬情報取得ステップで取得した前記処方薬にかかる情報に基づいて生成された、前記服薬指導を受ける患者が購入可能な商品の情報を、前記服薬指導を実施する薬剤師の端末に送信する商品情報送信ステップと、
を含む制御処理を実行させることを特徴とする。
本発明によれば、処方箋に基づく処方薬の服薬指導を行う際に、薬剤師から商品を推奨することができるという効果を奏する。
【0077】
なお、(6)及び(7)における情報処理装置に関しては、
服薬指導の対象となる処方薬にかかる情報を取得する処方薬情報取得手段と、
前記処方薬情報取得手段で取得した前記処方薬にかかる情報に基づいて生成された、前記服薬指導を受ける患者が購入可能な商品の情報を、前記服薬指導を実施する薬剤師の端末に送信する商品情報送信手段と、を備えることが特徴になる。
【符号の説明】
【0078】
1・・・サーバ(情報処理装置)
2・・・患者端末
3・・・医師端末
4・・・薬剤師端末
5・・・商品供給者端末
11・・・CPU
18・・・記憶部
19・・・通信部
100・・・商品推奨システム
111・・・医療機関処理部
112・・・薬局処理部
113・・・処方薬情報取得部
114・・・商品推奨・購入処理部
114a・・・商品情報送信部(商品情報送信手段)
114b・・・質問可能化部(質問可能化手段)
114c・・・商品履歴情報送信部(商品履歴情報送信手段)
114d・・・希望商品情報受付部(希望商品情報受付手段)
115・・・配送処理部
U・・・患者
A・・・医師
B・・・薬剤師
D・・・処方薬
E・・・商品
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9