(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023133252
(43)【公開日】2023-09-22
(54)【発明の名称】製氷機およびシステム、ならびに製氷機の水フィルタを監視するための方法
(51)【国際特許分類】
F25C 1/00 20060101AFI20230914BHJP
F25C 1/25 20180101ALI20230914BHJP
H04M 11/00 20060101ALI20230914BHJP
【FI】
F25C1/00 301Z
F25C1/25 303Z
H04M11/00 301
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023037094
(22)【出願日】2023-03-10
(31)【優先権主張番号】63/318,580
(32)【優先日】2022-03-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/170,182
(32)【優先日】2023-02-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】522044777
【氏名又は名称】トゥルー マニュファクチャリング カンパニー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】True Manufacturing Company, Inc.
【住所又は居所原語表記】2001 E Terra Lane, O’Fallon, MO 63366 United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110002745
【氏名又は名称】弁理士法人河崎特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ナット, ケヴィン
【テーマコード(参考)】
5K201
【Fターム(参考)】
5K201BA02
5K201BC27
5K201EC06
5K201ED08
(57)【要約】 (修正有)
【課題】フィルタカートリッジの交換をスケジューリングするための新しい方法を提供する。
【解決手段】製氷機103において、制御器160は、製氷機の水システムに機能的に接続され、交換式フィルタカートリッジによって濾過された水の総量を示すパラメータを求める。求めたパラメータに基づいて、制御器は、交換式フィルタカートリッジによって濾過された水の総量を数値的に示してもよい。求めたパラメータに基づいて、制御器は、交換式フィルタカートリッジの交換が必要であると判定してもよい。パラメータは、入水弁140が開いていた時間の量、および/または水圧信号に基づいて求められてもよい。制御器は、水フィルタ147の交換が必要であると判定した場合に、例えば、ローカルアラーム表示をすることで、遠隔通知を出すことで、または新しいフィルタカートリッジの自動購入処理をすることで、対応してもよい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
製氷機であって、
氷生成装置と、
前記氷生成装置を冷却するための冷凍システムと、
前記氷生成装置に水を供給するための水システムであって、前記製氷機に水を供給するために選択的に開かれるように構成された入水弁と、前記製氷機に供給される水を濾過するように構成されかつ交換式フィルタカートリッジを含む水フィルタと、を有する水システムと、
前記水システムに機能的に接続された制御器と、
を備え、
前記冷凍システムは、前記水システムからの濾過された水の少なくとも一部が前記氷生成装置で氷になるよう前記氷生成装置を冷却するように構成され、
前記制御器は、前記交換式フィルタカートリッジによって濾過された水の総量を示すパラメータを求め、前記求めたパラメータに基づいて、(i)前記交換式フィルタカートリッジによって濾過された水の前記総量を数値で示すか、(ii)前記交換式フィルタカートリッジの交換が必要であることを判定し、それに対応してアラーム指標を出力するか、の少なくとも一方を行うように構成される、製氷機。
【請求項2】
前記入水弁は、固定された体積流量定格を有し、給水圧力が一定のときに開状態の前記入水弁を通過する体積流量が実質的に一定となる、請求項1に記載の製氷機。
【請求項3】
前記制御器は、前記入水弁が開いていた時間の量を求めるように構成され、
前記制御器は、前記入水弁が開いていた時間の量に基づいて前記パラメータを求めるように構成される、請求項2に記載の製氷機。
【請求項4】
前記水システムは、さらに、前記入水弁に対する給水圧力を示す水圧信号を出力するように構成された水圧センサを有する、請求項3に記載の製氷機。
【請求項5】
前記制御器は、前記水圧信号に基づいて前記パラメータを求めるように構成される、請求項4に記載の製氷機。
【請求項6】
前記制御器は、前記水圧信号に基づいて前記弁を通過した体積流量を推定すると共に、前記推定した体積流量に前記求めた時間の量を乗じることで、前記パラメータを求めるように構成される、請求項5に記載の製氷機。
【請求項7】
前記パラメータは、前記入水弁を通過した総流量の推定値であり、
前記制御器は、前記入水弁を通過した総流量の前記推定値を、前記求めた時間の量と、前記弁に対応する所定の測定体積流量推定値との積として求めるように構成される、請求項3に記載の製氷機。
【請求項8】
ディスプレイを有するユーザインタフェース装置をさらに備える、請求項1に記載の製氷機。
【請求項9】
前記制御器は、前記交換式水フィルタカートリッジによって濾過された水の量の数値表示を、前記ディスプレイに選択的に表示するように構成される、請求項8に記載の製氷機。
【請求項10】
前記制御器は、前記交換式フィルタカートリッジの交換が必要であるとの判定に応じて、前記ディスプレイにアラーム指標を表示するように構成される、請求項8に記載の製氷機。
【請求項11】
前記交換式フィルタカートリッジの交換が必要であるとの判定は、前記求めたパラメータが所定のパラメータ制限値を超えたとの判定を含む、請求項10に記載の製氷機。
【請求項12】
請求項1に記載の製氷機と、
通知サーバと、
ネットワークと、
を備え、
前記製氷機と前記通知サーバとは、前記ネットワークによって遠隔で接続され、
前記通知サーバは、前記制御器または前記通知サーバの一方により、前記交換式フィルタカートリッジの交換が必要であると判定された場合に、前記製氷機のユーザに通知を出すように構成される、システム。
【請求項13】
請求項1に記載の製氷機と、
購買サーバと、
ネットワークと、
を備え、
前記製氷機と前記購買サーバとは、前記ネットワークによって遠隔で接続され、
前記購買サーバは、前記制御器または前記購買サーバにより、前記交換式フィルタカートリッジの交換が必要であると判定された場合に、前記製氷機のための新しい交換式フィルタカートリッジを自動的に購入するように構成される、システム。
【請求項14】
前記制御器をネットワークに接続する送受信装置をさらに備え、
前記制御器は、前記交換式フィルタカートリッジの交換が必要であると判定された場合に、前記送受信装置を介して前記ネットワーク経由でプッシュ通知信号を送るように構成され、
前記プッシュ通知信号により、前記製氷機のユーザに対して通知が出される、請求項1に記載の製氷機。
【請求項15】
前記制御器をネットワークに接続する送受信装置をさらに備え、
前記制御器は、前記交換式フィルタカートリッジの交換が必要であると判定された場合に、前記送受信装置を介して前記ネットワーク経由で信号を送るように構成され、
前記信号により、前記製氷機のための新しい交換式フィルタカートリッジを購入するための自動購入処理が行われる、請求項1に記載の製氷機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2022年3月10日に出願した、米国特許仮出願第63/318,580号の利益を主張するものであり、この米国特許仮出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、概して、製氷機およびシステム、ならびに製氷機の水フィルタを監視するための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
専用製氷機は、業務用および家庭用に広く使用されている。そのような製氷機は、氷生成装置と、氷生成装置を冷却するための冷凍システムと、氷生成装置に水を供給するための水システムとを備える。氷生成装置は、水システムによって供給された水を冷却するために冷凍システムによって冷やされ、それにより氷片が形成され、形成された氷片は、ビンなどの氷貯蔵装置に集められる。このタイプの専用製氷機は、最適な動作のために定期メンテナンスを必要とする。
【発明の概要】
【0004】
ある局面において、製氷機は、氷生成装置を備える。冷凍システムは、氷生成装置を冷却する。水システムは、氷生成装置に水を供給する。水システムは、入水弁および水フィルタを有する。入水弁は、製氷機に水を供給するために選択的に開かれるように構成される。水フィルタは、製氷機に供給される水を濾過するように構成される。水フィルタは、交換式フィルタカートリッジを含む。冷凍システムは、水システムからの濾過された水の少なくとも一部が氷生成装置で氷になるよう氷生成装置を冷却するように構成される。制御器は、水システムに機能的に接続される。制御器は、交換式フィルタカートリッジによって濾過された水の総量を示すパラメータを求め、求めたパラメータに基づいて、(i)交換式フィルタカートリッジによって濾過された水の総量を数値で示すか、(ii)交換式フィルタカートリッジの交換が必要であることを判定し、それに対応してアラーム指標を出力するか、の少なくとも一方を行うように構成される。
【0005】
その他の局面および特徴は、以下において明らかになるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図2】
図2は、製氷機の制御システムおよび製氷機のための遠隔通信システムの概略ブロック図である。
【
図3】
図3は、製氷機のメインメニュー表示スクリーンのスクリーンショットである。
【
図4】
図4は、製氷機のサービスカウンター表示スクリーンのスクリーンショットである。
【
図5】
図5は、製氷機の使用統計表示スクリーンのスクリーンショットである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
各図を通して、同様の参照符号は同様の要素を示す。
【0008】
発明者は、製氷機のオペレータが、ときに、製氷機の定期メンテナンス勧告に従わないことがあることを見出した。本開示に特に関連して、製氷機のオペレータは、水フィルタ147の交換式フィルタカートリッジの交換スケジュールに従わないことがある。また、発明者は、既存のフィルタカートリッジ交換スケジュールに欠点があることを見出した。従来、製氷機のオペレータは、時間ベースのスケジュールに基づいて(例えば、6ヶ月毎に)製氷機フィルタを交換するように指導される。しかしながら、そのようなスケジューリングは、フィルタカートリッジ使用の信頼できる評価に基づいていない。例えば、特定の製氷機は、調節可能なパージ設定を有しており、当該パージ設定が変更されると、ある期間にわたって水フィルタ147で濾過される水の量も変化し得る。また別の製氷機は、単純に、より多くのまたはより少ない氷に対する要求を伴う。発明者は、交換スケジュールを規定すべきは、フィルタカートリッジの使用時間の長さではなく、フィルタカートリッジによって濾過された水の量であると信じる。詳しくは後述するように、発明者は、(1)製氷機103の交換式フィルタカートリッジが使用された場合にその交換を促すため、および(2)フィルタカートリッジ使用の適度に正確な評価に基づいてフィルタカートリッジの交換をスケジューリングするための新しい方法を考えた。
【0009】
図1を参照すると、例示的な実施形態に係る製氷機が、参照番号103で示されている。本開示に含まれる製氷機は、広くは、水から氷片が生成され得る氷生成装置と、氷生成装置に水を供給するための水システムと、氷生成装置に存在する液体の水の少なくとも一部が凍って氷になる温度まで氷生成装置を直接的に冷却するように構成される冷凍システムとを備える。図示の実施形態では、製氷機は、氷生成装置を構成する概ね縦向きの冷凍プレート110を備えるタイプのバッチ製氷機である。ナゲット製氷機や縦型スプレー製氷機などの他のタイプの製氷機も、本開示の範囲に含まれる。ナゲット製氷機において典型的な氷生成装置は、オーガ内に配置された冷却シリンダであり、縦型スプレー製氷機において典型的な氷生成装置は、縦向きに噴霧された水を受けるための下方に開口する製氷型を有しかつ当該型内で水が氷になる横向きの冷凍プレートである。
【0010】
製氷機103の冷凍システムは、圧縮機112と、排熱用熱交換器114と、冷媒の温度および圧力を下げるための冷媒膨張装置118と、冷凍プレート110の背面に沿った蒸発器120と、ホットガス弁124とを備える。圧縮機112は、定速圧縮機または広範囲の動作制御性を提供する可変速圧縮機であってもよい。図示のように、排熱用熱交換器114は、圧縮機112から吐出された圧縮冷媒を凝縮させるための凝縮器を備えてもよい。別の実施形態、例えば超臨界の排熱を伴う二酸化炭素冷媒を用いる冷凍システムでは、排熱用熱交換器は、冷媒を凝縮させることなく冷媒から熱を奪うことが可能である。ホットガス弁124は、氷が所望の厚みに達した場合に、圧縮機114からの温かい冷媒を蒸発器120に直接的に導いて、冷凍プレート110から角氷を取り除くか取り出すかするために、選択的に開かれる。
【0011】
冷媒膨張装置118は、キャピラリチューブ、サーモスタット膨張弁、または電子膨張弁など、任意の適当なタイプのものであってもよい。特定の実施形態では、冷媒膨張装置118がサーモスタット弁または電子膨張弁で構成され、製氷機110は、冷媒膨張装置118を制御するために蒸発器120の出口に配置された温度センサ126を備えてもよい。別の実施形態では、冷媒膨張装置118が電子膨張弁で構成され、製氷機110は、当該分野で公知の態様で冷媒膨張装置118を制御するために蒸発器120の出口に配置された圧力変換器(図示せず)を備えてもよい。図示の実施形態では、凝縮器114にガス状冷却媒体を吹き流すための凝縮器ファン115が配置される。例示的な実施形態では、凝縮器ファン115は、少なくとも通常速度および高速度を含む複数の速度設定を有する可変速ファンである。圧縮機112は、冷媒ラインを介して、凝縮器114、膨張装置118、蒸発器120、およびホットガス弁124にある形態の冷媒を循環させる。
【0012】
なお
図1に示すように、図示の製氷機10の水システムは、サンプ130と、水ポンプ132と、水ライン134(広くは、流路)と、水位センサ136とを備える。水ポンプ132は、定速ポンプまたは広範囲の制御性を提供する可変速ポンプであってもよい。製氷機103の水システムは、さらに、水源(例えば、都市用水設備)からの水でサンプ130を満たすための給水ライン138および入水弁140を備える。図示の水システムは、さらに、サンプ130から水を排出するための排水ライン142(排水流路または排出ラインともいう。)と、これに設けられ、サンプ130から水を排出するための排水弁144(例えば、パージ弁、排水弁、広くはパージ装置)とを備える。サンプ130は、冷凍プレートから落ちる水を捕捉するために冷凍プレート110の下方に配置されてもよく、これにより冷凍プレートから落ちる比較的冷たい水が水ポンプ132によって再循環され得る。水ライン134は、冷凍プレートの上の水分配器146に水ポンプ132を流体的に接続する。氷バッチ生成サイクル中、ポンプ132は、水ライン134および分配器146を介して水を汲み上げるように構成される。分配器は、当該分配器146に与えられた水を冷凍プレート110の表面に満遍なく分配するように構成され、それにより冷凍プレートに沿って水が下方に流れ、凍らなかった水は冷凍プレートの底部からサンプ130内へ流れ落ちる。図示の実施形態では、水システムは、さらに、氷を作るために製氷機103に与えられる水を濾過するように構成された水フィルタ147を備える。水フィルタ147は、1つ以上の交換式フィルタカートリッジを有する。フィルタカートリッジは、時間が経つと使用済みになって交換される。図示の実施形態では、水フィルタ147は、入水弁140の上流に示されている。しかしながら、1つ以上の実施形態において、水フィルタは、入水弁の上流にあってもよいことが理解されるだろう。
【0013】
例示的な実施形態では、水位センサ136は、遠隔気圧変換器148を備える。しかしながら、フロートセンサ、音響センサ、または電気導通センサなど任意のタイプの水位センサが製氷機103において使用されてもよい。図示の水位センサ136は、当該センサをサンプ130に結合するように構成された継ぎ手150を備える。継ぎ手150は、気送管152に流体的に接続される。気送管152は、継ぎ手150と気圧変換器148とを流体的に接続する。サンプ130内の水は、継ぎ手150内の空気を捕捉し、サンプ内の水位に伴って変化する量によって当該空気を圧縮する。よって、サンプ130内の水位は、気圧変換器148が検出する圧力を用いて求めることができる。遠隔気圧変換器を備える水位センサの例示的な実施形態のさらなる詳細については、米国特許出願公開第2016/0054043号明細書に開示されており、当該明細書は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0014】
図1に示すタイプの例示的な製氷機は、2021年1月15日に出願され、製氷機と題された米国特許出願第17/147,965号により詳しく記載されており、この米国特許出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0015】
図1および
図2に示すように、製氷機103は、制御器160を備える。制御器160は、製氷機103の動作を制御するための、例えば冷凍システムおよび水システムの少なくとも一方を制御するための少なくとも1つの演算装置162を備える。制御器160の演算装置162は、当該演算装置に処理を実行させるための命令を示すコードを記憶する非一時的な演算装置読み取り可能媒体を備えてもよい。演算装置162は、例えば、1つ以上の特定機能を実現するように、または1つ以上の特定の装置やアプリを使用可能にするように設計された、市販のマイクロプロセッサ、エーシック(ASIC)、または組合せASICであってもよい。特定の実施形態では、制御器160は、アナログもしくはデジタル回路、または複数回路の組合せであってもよい。また、制御器160は、制御器が読み出し可能な形式でデータを記憶する1つ以上のメモリ要素164(
図2)を備えてもよい。制御器160は、1つ以上のメモリ要素にデータを格納し、またはこれからデータを読み出してもよい。
【0016】
例えば、本開示に含まれる1つ以上の実施形態では、制御器160は、下記の表1に示すレジスタ1~5を少なくとも有するメモリ164と通信するように構成される。レジスタ1において、制御器160は、入水弁140が開いている総時間量を記録する。詳しくは後述するように、レジスタ2において、図示の制御器160は、レジスタ1に格納された値に基づいて、入水弁140を通過した総流量の推定値を計算するように構成される。レジスタ3において、制御器160は、製氷機のユーザが、交換式水フィルタカートリッジを交換すべきときに、自動リマインダを受けることを望むかどうかの指標を格納するように構成される。好適には、製氷機103は、そのようなリマインダを受けるか否かを選択するための入力をユーザが行うためのユーザインタフェースを備える。レジスタ4において、制御器160は、水フィルタカートリッジの交換が必要である旨のアラーム指標/リマインダを製氷機103が自動生成するための制限値を格納するように構成される。レジスタ5は、レジスタ1および/またはレジスタ2をリセットするフラグのためのメモリ領域である。1つ以上の実施形態では、製氷機103は、レジスタ5を作動させてレジスタ1および/またはレジスタ2をリセットするための入力をユーザが行うことを可能とするユーザインタフェースを備える。別の実施形態では、製氷機は、水フィルタカートリッジが交換されたことを検知するためのセンサを備えてもよい。そのようなセンサからの信号を受けると、制御器160は、フィルタカートリッジの交換に応じて、自動的にレジスタ5を用いてレジスタ1および/またはレジスタ2をリセットする。
【0017】
【0018】
図2に示すように、図示の実施形態では、制御システムは、表示部を含むユーザインタフェース装置220をさらに備える。例えば、1つ以上の実施形態において、ユーザインタフェース装置220は、製氷機103の外面に取り付けられたローカルのタッチスクリーン表示部を有する。制御器160は、ユーザインタフェース装置220に接続されていて、当該インタフェース装置へのユーザ入力を受けると共に、1つ以上の表示スクリーンを表示部に表示するようにユーザインタフェース装置を制御する。
【0019】
装置制御システムは、さらに、装置103を、遠隔資産管理サーバ105と通信するためのクライアントサーバネットワーク107に接続するように構成されたネットワークインタフェース170を備える。換言すると、ネットワークインタフェース170は、装置103のローカル制御器160と遠隔資産管理サーバ105との間の通信を提供するように構成される。装置のための資産管理システムにおいて使用される通信アーキテクチャの例示的な実施形態は、米国特許第9,863,694号により詳しく記載されており、この米国特許は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。図示のネットワークインタフェース170は、セルラー式データ送受信装置またはWi-Fi送受信装置などのワイヤレス送受信装置を備える。別タイプのネットワークインタフェース(例えば、有線のインターネットポートなど)も、本開示の範囲を逸脱することなく使用可能である。ネットワークインタフェース170は、広くは、装置103から資産管理サーバ105へ動作データを渡すと共に、資産管理サーバから装置へ命令を渡すように構成される。メンテナンス遵守作業を実行するための例示的な資産管理サーバは、2022年3月4日に出願され、冷凍装置を監視するためのシステムおよび方法と題された米国特許出願第17/686,986号により詳しく記載されており、この米国特許出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0020】
図示の実施形態では、資産管理サーバ105は、アプリケーションプログラミングインタフェース(API)111を有する購買サーバを備え、当該APIを介して、資産管理サーバは、配送用の交換式水フィルタカートリッジを販売する1つ以上のウェブベースのベンダープラットフォームVに接続するように構成される。詳しくは後述するように、特定の実施形態では、資産管理サーバ105は、フィルタカートリッジを交換する必要がある場合に、製氷機のオペレータに代わって自動購入処理を実行して、製造元ウェブサイトVから交換式水フィルタカートリッジを購入するように構成される。
【0021】
また、サーバ105は、製氷機のオペレータのための連絡情報(例えば、携帯電話番号やEメールアドレス)をメモリ109に格納してもよい。特定の実施形態では、サーバ105は、格納された連絡情報を利用し、格納された連絡先を用いてオペレータに通知を出す。
【0022】
通常の使用において、制御器160は、概して、連続した氷バッチ生成サイクルを実行するように構成される。各氷バッチ生成サイクルは、氷を固めるステップ(凍結ステップ)と、氷を回収するステップ(回収ステップ)と、サンプ130を充填するステップ(充填ステップ)とを備える。少なくとも一部の氷バッチ生成サイクルは、1回分の氷が形成された後でサンプが再充填される前にサンプ130から硬水を除去するステップ(除去ステップ)を備える。
【0023】
ここで、例示的な実施形態に係る典型的な氷バッチ生成サイクルについて簡潔に説明する。凍結ステップにおいて、冷凍システムは、冷凍プレート110を冷却するように動作される。同時に、ポンプ132は、サンプ130から水ライン134および分配器146を介して水を循環させる。分配器146は、冷凍プレート110の頂部に沿って水を分配する。冷凍プレート110の表面を水が流れ落ちる際、いくらかの水が凍って氷になり、冷凍プレート上に氷片が形成されて徐々に分厚くなっていく。凍らなかった水は、冷凍プレート110から流れ落ちてサンプ130内に戻る。
【0024】
氷が回収に適した厚みに達すると、制御器160は、凍結ステップから氷回収ステップに切り替わる。ポンプ132はオフ状態にされ、高温の冷媒ガスを蒸発器120に流すためにホットガス弁124が開かれる。ホットガスにより冷凍プレート110が加熱され、氷が溶ける。溶けかけの氷は冷凍プレートから落ちて下方の氷ビン(図示せず)に入る。ホットガス弁124は、回収センサ166が示すように、冷凍プレートから氷が落ちた後に閉じられる。
【0025】
さらなる氷バッチ生成サイクルが始まる前に、サンプ130を再充填する必要がある。サンプは、製氷機が各氷バッチ生成サイクルを開始する製氷水位よりも低い循環終了水位を有する。よって、続く凍結ステップを開始する前に、制御器160は、入水弁140を開いて新しい給水をサンプ130内へ導く。水フィルタ147は、サンプ内に導かれる水を濾過する。制御器160は、水位センサ136から制御器に対してサンプ130内の水位が製氷水位に達したことが伝えられると、入水弁140を閉じる。詳しくは後述するように、図示の実施形態では、制御器160は、サンプ130を製氷水位まで満たすために入水弁140が開いていた時間量を監視するように構成される。
【0026】
少なくとも定期的に、新しい氷生成サイクルを開始する前に、サンプ130から一部の水を除去することが有益である。このことは、凍結ステップにおいて、冷凍プレート110の表面を水が流れ落ちる際、より純度の高い水が凍るため、カルシウムやその他のミネラルなどの水中不純物が液状の水に残るために有利である。よって、各凍結ステップにおいて、水中の不純物濃度が上昇する。過剰な不純物濃度は、製氷機の性能を早期に低下させ、ひいては製氷機を動作不能にし得る。よって、定期的に、制御器160は、充填ステップの前に、排水弁144を開くことで、循環終了水位から除去閾値水位になるまで、サンプ130から残された水の一部を除去する除去ステップを実行する。排水弁144は、ある適当なタイプの除去機構であるが、他のタイプの除去機構(例えば、能動的な排水ポンプ)も、本開示の範囲を逸脱することなく、上述の除去ステップを実行するために使用可能である。例示的な実施形態では、ユーザインタフェース装置220により、ユーザは、除去サイクルの頻度を選択的に設定することや、製氷機103の除去閾値水位を設定することができる。
【0027】
図示の実施形態では、ローカル製氷機制御器160は、上記の表1に示すメモリレジスタを使用して、交換式フィルタカートリッジによって濾過された水の総量を示すパラメータを求めると共に、求めたパラメータに基づいて、(i)交換式フィルタカートリッジによって濾過された水の総量を数値で示すか、(ii)交換式フィルタカートリッジの交換が必要であることを判定し、それに対応してアラーム指標を出力するか、の少なくとも一方を行うように構成される。したがって、本開示は、概して、フィルタの使用時間の総量ではなく濾過された水の量に基づいて、制御器160のユーザがフィルタカートリッジ交換を計画できるように、交換式水フィルタカートリッジによって濾過された水の量を自動追跡することを意図する。製氷機制御器160が実行するものとして本明細書で記載するフィルタメンテナンス動作(例えば、動作(i)および(ii))は、例えば資産管理サーバ105によって、製氷機から遠隔で実行されてもよいことが認識されるだろう。例えば、通信ネットワーク107を介して製氷機103から資産管理サーバに送られる動作データに基づいて、濾過された水の量を遠隔資産管理サーバ105が求めることが明らかに考えられる。同様に、濾過された水の量に基づくフィルタカートリッジが交換を要するとの判定に基づいて、遠隔資産管理サーバ105がアラーム指標(例えば、プッシュ通知)を提供することが考えられる。
【0028】
交換式フィルタカートリッジによって濾過された水の総量を示すパラメータを求める様々な方法が、本開示の範囲を逸脱することなく利用可能である。例示的な実施形態では、入水弁140が概ね固定された体積流量定格を有し、給水圧力が一定のときに開状態の入水弁を通過する体積流量が実質的に一定となる。この実施形態では、制御器160は、(例えば、上記の表1のメモリレジスタ1にアクセスすることで)入水弁140が開いている時間の累積量を求め、入水弁が開いていた時間の量に基づいてパラメータを求めるように構成される。例えば、総流量を示すパラメータは、入水弁140を通過した総流量の推定値であってもよい。制御器160は、入水弁140を通過した総流量の推定値を、メモリレジスタ1に格納された入水弁が開いていた時間の累積量と、弁140に対応する所定の体積流量推定値との積として求めるように構成されてもよい。
【0029】
例えば、弁の中には、給水圧力や開状態の弁の流路断面積に関する特定の前提に基づいて体積流量を製造元が公表しているものもある。制御器160は、(レジスタ2に格納される)累積流量を、カートリッジの使用開始から弁が開いていた累積時間(レジスタ1)と、製造元が公表する体積流量との積として算出するように構成されてもよい。
【0030】
特定の実施形態では、製氷機の水システムは、さらに、入水弁に対する給水圧力を示す水圧信号を出力するように構成された水圧センサ(図示せず)を備える。そのような実施形態では、制御器160は、圧力信号を利用して、レジスタ2に格納される総流量を求めるように構成されてもよい。例えば、制御器160は、水圧信号に基づいて弁を通過する体積流量を推定すると共に、推定した体積流量に制御器メモリのレジスタ1に格納された時間を乗じることで、総流量を求めるように構成されてもよい。
【0031】
さらに別の実施形態では、製氷機106は、給水ラインに設けられた流量計(図示せず)を備えてもよく、制御器160は、弁140が開いた状態で測定される流量の関数として、総体積流量を算出してもよい。
【0032】
好適には、制御器160は、交換式水フィルタカートリッジが交換される毎に、レジスタ1をリセットするように構成される。例示的な実施形態では、ユーザは、ユーザインタフェース装置220に入力することで、水フィルタカートリッジが交換されたことを示してもよい。そのような入力を受けると、制御器160は、レジスタ5のリセットフラグを設定して、制御器メモリ164のレジスタ1および2をリセットする。水フィルタカートリッジが交換されたことを示すユーザ入力を要求する代わりに、制御器160は、使用済みのフィルタカートリッジが取り外されたこと、および/または新しいフィルタカートリッジが取り付けられたことを信号で伝えるセンサ(例えば、近接センサなど)に接続されてもよい。制御器160は、そのような信号を受けると、自動的に、レジスタ5内のリセットフラグを設定してレジスタ1および2をリセットしてもよい。
【0033】
図3~
図5を参照すると、特定の実施形態では、制御器160は、ユーザインタフェース装置220のディスプレイに、交換式水フィルタカートリッジによって濾過された水の量を選択的に数値で表示するように構成される。例えば、図示の実施形態では、ディスプレイは、
図3に示すメインメニュー310を表示するように構成される。ユーザは、メインメニュー310からレンチアイコン312を選択して、
図4に示すサービスカウンター表示410にアクセスできる。サービスカウンター表示410は、水使用表示ライン414を含むサービスカウントテーブル412を備える。見てわかるように、水使用表示ライン414は、制御器メモリのレジスタ2に格納された値、例えば、ガロンなどの所定の測定単位における交換式フィルタカートリッジを通過した総流量を表示するように構成される。したがって、製氷機103のオペレータは、交換式フィルタカートリッジによって濾過された水の量の推定値を素早く取得することができ、それによりカートリッジの交換要否を判断するための非常に高精度な使用評価が得られる。特定の実施形態では、ディスプレイは、水使用ライン514を含む統計テーブル512を備える使用統計表示510(
図5)を表示するように構成されてもよい。水使用ライン514は、製氷機のこれまでの総流量を製氷機103の使用時間の総量で除した関数として算出される水使用ペースを含む。製氷機のこれまでの総流量は、入水弁140が開いていた時間の総量の関数として算出されてもよい。表示310,410,510は、資産管理サーバ105と通信可能な携帯装置に遠隔で表示されることも考えられる。
【0034】
ユーザインタフェース装置220を介して、ユーザは、水フィルタカートリッジの交換が必要であることのアラーム/リマインダを受けるか否かを選択してもよい。それに応じて、制御器160は、上記の表1に示すメモリ位置3に適当な指標を格納する。そのようなアラーム/リマインダを受けることを選択した場合、ユーザは、ユーザインタフェース装置220を用いて、交換式フィルタカートリッジの流量に対応するアラーム制限値を選択してもよい。制御器160は、このアラーム制限値を、上記の表1に示すメモリ164のレジスタ4に格納する。制御器160は、レジスタ2に格納された総流量を、レジスタ4に格納された所定の総流量制限値(広くは、所定のパラメータ制限値)と比較することで、交換式フィルタカートリッジが交換を要することを判定してもよい。制御器160は、総流量が所定の総流量制限値を超えていると判断した場合、さらなる処理のために、ディスプレイにアラーム指標を出力するか、および/または資産管理サーバ105にアラーム指標を送ってもよい。(1つ以上の実施形態において、資産管理サーバは、総流量が総流量制限値を超えたことについて独自の判定をし、アラーム指標を誘発して応答するように構成されてもよい。)資産管理サーバ105は、SMSテキストメッセージ、Eメール、またはその他の適当なメッセージ伝達システムを介し、製氷機のオペレータに対してアラーム通知を出すように構成されてもよい。
【0035】
上述したように、1つ以上の実施形態では、資産管理サーバ105は、交換式水フィルタカートリッジの製造元に対応するウェブベースのベンダープラットフォームVと通信するように構成された購買サーバを備える。当該実施形態では、購買サーバ105は、交換式フィルタカートリッジが交換を要するとの制御器106または購買サーバ105による判定に応じて、製氷機103のための新しい交換式フィルタカートリッジを自動的に購入するように構成される。サーバ105が、交換式フィルタを、それが完全に使用終了となる少し前に注文することも考えられる。この場合、新しいフィルタカートリッジは、現在のフィルタが使用済みになった際には配送されて使用に備えた状態となる。当該実施形態では、サーバ105は、ベンダープラットフォームVからのリードタイムや配送期間に関する情報を取得し、これらのパラメータを、新しいカートリッジの注文タイミングを決める際に考慮に入れるように構成されてもよい。
【0036】
1つ以上の実施形態では、交換式フィルタカートリッジの交換が必要である(例えば、レジスタ2の値がレジスタ4の値を超えている)との判定に応じて、制御器160は、送受信装置170を介してネットワーク107経由でプッシュ通知信号を送るように構成され、当該プッシュ通知信号は、サーバ105に、製氷機のオペレータに対してプッシュ通知を送らせるように構成される。また、資産管理サーバ105は、フィルタカートリッジが使用済みであるとの判定を、ローカル制御器160によるそのような判定から独立して行うように構成されてもよい。いずれの場合も、資産サーバ105は、テキストメッセージまたはEメールを介して通知を出すことで、製氷機103のオペレータに知らせてもよい。もちろん、プッシュ通知の内容は、水フィルタカートリッジの交換が必要であることをオペレータに気付かせるだろう。
【0037】
ここで、本開示は、製氷機103毎に水の消費が異なるという製氷機メンテナンスの課題に対処するものである。発明者は、所定の時間間隔に基づいてメンテナンスフィルタ交換スケジュールを単純に設定するのでは不十分であると確信する。水使用量の少ない製氷機の場合、カートリッジ交換の時間間隔を長くすることで運用コストを低減できる。水使用量の多い製氷機の場合、より頻繁にフィルタカートリッジを交換することでパフォーマンスを改善できる。本開示は、フィルタカートリッジの総使用時間ではなく、入水弁160が開いている時間量に着目してフィルタ使用量を追跡することを提案する。これにより、多量の排出設定の製氷機においては、フィルタカートリッジをより頻繁に交換することで、望ましい水質を確実に維持できる一方、少量の排出設定の製氷機においては、より少ない頻度でフィルタカートリッジを交換することで、運用コストを節約することができる。
【0038】
本開示の実施形態は、以下に詳しく説明するように、様々なコンピュータハードウェアを含む専用コンピュータを備えてもよい。
【0039】
説明の便宜上、プログラムやその他の実行可能なプログラム要素は、離散ブロックとして示されてもよい。しかしながら、そのようなプログラムや要素は、演算装置の異なる記憶要素に様々なタイミングで存在し、当該装置のデータ処理装置によって実行されることが認められる。
【0040】
例示的なコンピュータシステム環境と関連して記述されるが、本発明の各局面の実施形態は、別の専用コンピュータシステム環境または構成と共に実施可能である。コンピュータシステム環境は、本発明の各局面の使用範囲や機能を何ら制限しない。また、コンピュータシステム環境は、例示的な動作環境で示された構成要素のいかなる組合せに関しても、依存関係や要求を有するものとして解釈されるべきでない。本発明の局面における使用に適し得るコンピュータシステム、環境、および/または構成は、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ、携帯用もしくはラップトップ装置、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースのシステム、セットトップボックス、プログラマブル家電、携帯電話、ネットワークPC、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、これらのシステムもしくは装置を任意に含む分散コンピュータ環境などを含むが、これらに限られるものではない。
【0041】
本開示の各局面の実施形態は、プログラムモジュール、1つ以上の有形の不揮発性記憶媒体に記憶され、かつ1つ以上の演算装置またはその他の装置によって実行される、データおよび/または演算処理可能な指示の一般的文脈で記述されてもよい。概して、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行するか特定の抽象データ型を実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、およびデータ構造を含むが、これらに限られるものではない。また、本開示の局面は、通信ネットワークを介して繋がった複数の遠隔処理装置によってタスクが実行される分散コンピュータ環境で実施されてもよい。分散コンピュータ環境では、メモリ記憶装置を含むローカルおよび遠隔の両方の記憶媒体にプログラムモジュールが配置されてもよい。
【0042】
動作時には、プロセッサ、コンピュータ、および/またはサーバが、本発明の局面を実施するために本明細書で説明したようなプロセッサ実行可能な指令(例えば、ソフトウェア、ファームウェア、および/またはハードウェア)を実行してもよい。
【0043】
実施形態は、プロセッサ実行可能な指令で実現されてもよい。プロセッサ実行可能な指令は、有形のプロセッサ読み取り可能な記憶媒体において、1つ以上のプロセッサ実行可能なコンポーネントまたはモジュールに編成されてもよい。また、実施形態は、任意の数のそのようなコンポーネントまたはモジュールの任意の編成により実現されてもよい。例えば、本開示の局面は、図面に示されて本明細書で説明された、特定のプロセッサ実行可能な指令あるいは特定のコンポーネントやモジュールに限定されない。別の実施形態は、図示されて本明細書で説明されたものと異なるプロセッサ実行可能な指令、あるいはそれよりも多いもしくは少ない機能を有するコンポーネントを具備してもよい。
【0044】
本明細書で図示して説明した本開示の局面に係る動作の実行または実施の順序は、特段の記載がない限り必須ではない。すなわち、特段の記載がない限り、各動作は任意の順序で実行されてもよく、各実施形態は、本明細書で開示されるよりも多くのまたは少ない動作を含んでもよい。例えば、特定の動作を、別の動作に対して前に、同時に、または後に実行または実施することが本発明の範囲に含まれることが考えられる。
【0045】
本発明またはその実施形態の要素を導入する場合、「a」、「an」、「the」、および「said」の冠詞は、当該要素が1つ以上存在することを意味する。「備える」、「含む」、および「有する」の語は、包括的であって、挙げられた要素以外の追加的な要素が存在し得ることを意味する。
【0046】
図示されるか説明された構成要素は、全てが必要な訳ではない。また、実施例または実施形態によっては、追加的な構成要素を含み得る。構成要素の配置やタイプは、本明細書に添付の特許請求の範囲の精神または範囲を逸脱することなく変更可能である。さらに、異なるまたはより少ない構成要素が設けられてもよく、構成要素が組み合わせられてもよい。それに代えてまたは加えて、1つの構成要素は、複数の構成要素で実現されてもよい。
【0047】
上記の説明は、限定的にではなく例示的に実施形態を記述するものである。この説明により、当業者が本発明の局面を製造して使用することが可能となり、本発明の局面の複数の実施形態、適用例、変形例、代替例、および使用が記述され、そこには本発明の局面を実施するためのベストモードであると現時点で信じられるものが含まれる。また、本発明の局面は、その適用において、以下の説明や図面に示された構成要素の構造や配置の細部に限定されない。本発明の局面は、その他の実施形態や様々な態様で実施または実行することが可能である。また、本明細書で使用される用語や専門語は、説明のためのものであって、限定的に解釈されるべきでないことを理解されたい。
【0048】
添付の特許請求の範囲で規定される本発明の範囲から逸脱することなく、様々な改変や変形が可能であることは明らかであろう。本発明の範囲を逸脱することなく上述の構造や方法を様々に変更することが可能であるため、上記の説明に含まれかつ添付の図面に示された全ての事項は、限定的なものではなく説明的なものとして解釈されるべきである。
【0049】
以上より、本発明の局面の複数の利点が実現されると共に、その他の有利な結果が得られることがわかるだろう。
【0050】
要約および概要は、読者が、技術的開示の本質を素早く把握するのを助けるために設けられる。それらは、特許請求の範囲の範囲または意味を解釈または限定するのに使用されないという理解の下で提出される。概要は、詳細な説明においてさらに記述される概念の選択を簡略化した形式で紹介するために設けられる。概要は、クレーム主題の主要な特徴や必須の特徴を特定することを意図したものでなく、クレーム主題を決定する際の補助として使用されることを意図したものでもない。
【外国語明細書】