(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023133266
(43)【公開日】2023-09-22
(54)【発明の名称】レーダを利用して睡眠時間を分析する装置、方法及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
A61B 5/11 20060101AFI20230914BHJP
A61B 5/113 20060101ALI20230914BHJP
【FI】
A61B5/11 110
A61B5/113
【審査請求】有
【請求項の数】21
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023037712
(22)【出願日】2023-03-10
(31)【優先権主張番号】10-2022-0030088
(32)【優先日】2022-03-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2023-0024056
(32)【優先日】2023-02-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】523089128
【氏名又は名称】ビットセンシング インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100087398
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 勝文
(74)【代理人】
【識別番号】100128783
【弁理士】
【氏名又は名称】井出 真
(74)【代理人】
【識別番号】100128473
【弁理士】
【氏名又は名称】須澤 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100160886
【弁理士】
【氏名又は名称】久松 洋輔
(72)【発明者】
【氏名】チェ,ソン タク
【テーマコード(参考)】
4C038
【Fターム(参考)】
4C038VA04
4C038VA15
4C038VB33
(57)【要約】 (修正有)
【課題】レーダを利用して睡眠と係わる対象客体に対する呼吸信号を収集し、在室判別子を利用して対象客体に対する呼吸信号から対象客体に対する睡眠時間を分析する。
【解決手段】レーダを利用して睡眠時間を分析する装置において、対象客体に向けてレーダ信号を送信し、前記対象客体から反射したレーダ信号を受信する送受信部と、前記レーダ信号に基づいて前記対象客体に対する呼吸信号を収集する呼吸信号収集部と、在室判別子に基づいて前記呼吸信号から前記対象客体の第1次睡眠時間を検出する第1の睡眠時間検出部と、前記第1次睡眠時間に対する確率値に基づいて前記対象客体の第2次睡眠時間を検出する第2の睡眠時間検出部と、前記第2次睡眠時間に基づいて前記対象客体に対する最終睡眠時間を決定する最終睡眠時間決定部とを含んでいても良い。
【選択図】
図1a
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーダを利用して睡眠時間を分析する装置において、
対象客体に向けてレーダ信号を送信し、前記対象客体から反射したレーダ信号を受信する送受信部と、
前記レーダ信号に基づいて前記対象客体に対する呼吸信号を収集する呼吸信号収集部と、
在室判別子に基づいて前記呼吸信号から前記対象客体の第1次睡眠時間を検出する第1の睡眠時間検出部と、
前記第1次睡眠時間に対する確率値に基づいて前記対象客体の第2次睡眠時間を検出する第2の睡眠時間検出部と、
前記第2次睡眠時間に基づいて前記対象客体に対する最終睡眠時間を決定する最終睡眠時間決定部と
を含む、睡眠時間分析装置。
【請求項2】
予め設定された第1の時間単位に対応するウィンドウサイズに基づいて前記呼吸信号を複数の分割呼吸信号に分割し、前記複数の分割呼吸信号のうち互いに隣接した2つ以上の分割呼吸信号を予め設定された第2の時間単位間隔でオーバーラップ(Overlap)して配置する在室判別子導出部をさらに含み、
前記第1の時間単位は、2分を含み、前記第2の時間単位は、1分を含む、請求項1に記載の睡眠時間分析装置。
【請求項3】
前記在室判別子導出部は、前記オーバーラップされた2つ以上の分割呼吸信号から前記在室判別子を導出する、請求項2に記載の睡眠時間分析装置。
【請求項4】
前記第1次睡眠時間に対する確率値から睡眠状態を示す移動尤度(Windowing Likelihood)を算出する移動尤度算出部をさらに含む、請求項1に記載の睡眠時間分析装置。
【請求項5】
前記移動尤度算出部は、予め設定された第3の時間単位に基づいて前記第1次睡眠時間に対する確率値を推論し、
前記第3の時間単位は、30分を含む、請求項4に記載の睡眠時間分析装置。
【請求項6】
前記第2の睡眠時間検出部は、予め設定された二重閾値を利用し、前記移動尤度から前記対象客体の第2次睡眠時間を検出する、請求項4に記載の睡眠時間分析装置。
【請求項7】
前記二重閾値は、第1の時間閾値と第2の時間閾値とを含み、
前記第2の睡眠時間検出部は、前記移動尤度に対応する睡眠時間が前記第3の時間単位の間に第1の時間閾値未満の場合は覚醒状態時間と判断し、前記移動尤度に対応する睡眠時間が前記第3の時間単位の間に第2の時間閾値を超えれば睡眠状態時間と判断する、請求項6に記載の睡眠時間分析装置。
【請求項8】
予め設定された複数の覚醒統合時間を考慮し、前記第2次睡眠時間から睡眠連続性を分析する睡眠連続性分析部をさらに含む、請求項1に記載の睡眠時間分析装置。
【請求項9】
前記睡眠連続性分析部は、前記第2次睡眠時間に含まれた覚醒時間が前記複数の覚醒統合時間のうち何れか1つ未満の場合、前記覚醒時間を連続的な睡眠時間として統合するように処理する、請求項8に記載の睡眠時間分析装置。
【請求項10】
前記最終睡眠時間決定部は、前記睡眠連続性に関する分析結果にさらに基づいて前記最終睡眠時間を決定する、請求項8に記載の睡眠時間分析装置。
【請求項11】
睡眠時間分析装置によって実行されるレーダを利用して睡眠時間を分析する方法において、
対象客体に向けてレーダ信号を送信し、前記対象客体から反射したレーダ信号を受信するステップと、
前記レーダ信号に基づいて前記対象客体に対する呼吸信号を収集するステップと、
在室判別子に基づいて前記呼吸信号から前記対象客体の第1次睡眠時間を検出するステップと、
前記第1次睡眠時間に対する確率値に基づいて前記対象客体の第2次睡眠時間を検出するステップと、
前記第2次睡眠時間に基づいて前記対象客体に対する最終睡眠時間を決定するステップと
を含む、睡眠時間分析方法。
【請求項12】
予め設定された第1の時間単位に対応するウィンドウサイズに基づいて前記呼吸信号を複数の分割呼吸信号に分割し、前記複数の分割呼吸信号のうち互いに隣接した2つ以上の分割呼吸信号を予め設定された第2の時間単位間隔でオーバーラップ(Overlap)して配置するステップをさらに含み、
前記第1の時間単位は、2分を含み、前記第2の時間単位は、1分を含む、請求項11に記載の睡眠時間分析方法。
【請求項13】
前記オーバーラップされた2つ以上の分割呼吸信号から前記在室判別子を導出するステップをさらに含む、請求項12に記載の睡眠時間分析方法。
【請求項14】
予め設定された第3の時間単位に基づいて前記第1次睡眠時間に対する確率値を推論するステップをさらに含み、
前記第3の時間単位は、30分を含む、請求項11に記載の睡眠時間分析方法。
【請求項15】
前記第1次睡眠時間に対する確率値から睡眠状態を示す移動尤度(Windowing Likelihood)を算出するステップをさらに含む、請求項14に記載の睡眠時間分析方法。
【請求項16】
前記対象客体の第2次睡眠時間を検出するステップは、予め設定された二重閾値を利用し、前記移動尤度から前記対象客体の第2次睡眠時間を検出するステップを含む、請求項15に記載の睡眠時間分析方法。
【請求項17】
前記二重閾値は、第1の時間閾値と第2の時間閾値とを含み、
前記移動尤度に対応する睡眠時間が前記第3の時間単位の間に第1の時間閾値未満の場合は覚醒状態時間と判断し、
前記移動尤度に対応する睡眠時間が前記第3の時間単位の間に第2の時間閾値を超えれば睡眠状態時間と判断するステップをさらに含む、請求項16に記載の睡眠時間分析方法。
【請求項18】
予め設定された複数の覚醒統合時間を考慮し、前記第2次睡眠時間から睡眠連続性を分析するステップをさらに含む、請求項11に記載の睡眠時間分析方法。
【請求項19】
前記第2次睡眠時間に含まれた覚醒時間が前記複数の覚醒統合時間のうち何れか1つ未満の場合、前記覚醒時間を連続的な睡眠時間として統合するように処理するステップをさらに含む、請求項18に記載の睡眠時間分析方法。
【請求項20】
前記対象客体に対する最終睡眠時間を決定するステップは、
前記睡眠連続性に関する分析結果にさらに基づいて前記最終睡眠時間を決定するステップを含む、請求項18に記載の睡眠時間分析方法。
【請求項21】
レーダを利用して睡眠時間を分析する命令語のシーケンスを含むコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納されたコンピュータプログラムにおいて、
前記コンピュータプログラムは、コンピューティング装置によって実行される場合、
対象客体に向けてレーダ信号を送信し、前記対象客体から反射したレーダ信号を受信し、
前記レーダ信号に基づいて前記対象客体に対する呼吸信号を収集し、
在室判別子に基づいて前記呼吸信号から前記対象客体の第1次睡眠時間を検出し、
前記第1次睡眠時間に対する確率値に基づいて前記対象客体の第2次睡眠時間を検出し、
前記第2次睡眠時間に基づいて前記対象客体に対する最終睡眠時間を決定する命令語のシーケンスを含む、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納されたコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーダを利用して睡眠時間を分析する装置、方法及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
睡眠ポリグラフ検査は、睡眠の質と量を測定し、睡眠疾患と睡眠関連障害を診断する検査である。一般的に、睡眠中に人の体から出てくる生理的、物理的な信号を測定することで様々な睡眠疾患と睡眠障害を診断する。例えば、脳波、眼電図、筋電図、心電図、動脈血、酸素飽和度、腹部と胸部の呼吸運動、呼吸気流、いびき及び体の姿勢などを測定する。
【0003】
睡眠時間を測定する基礎的な方法は、ウェアラブル機器(例えば、手首活動量計(Wrist Actigraphy)など)を着用した着用者の活動状態(例えば、手首の動きを通じた活動量)を基に着用者の睡眠時間を測定する方法がある。
【0004】
従来のウェアラブルベースの睡眠検査方法は、人の身体一部に検査装置を取り付けた状態で検査を進行しなければならないという不便が存在し、睡眠疾患をより精密に検査するためには、高コストの検査装置のみに依存しなければならないという限界が存在する。
【0005】
一方、レーダベースの睡眠推定方法は、レーダセンサによりレーダ信号を送信して、人間オブジェクトから反射して戻ってくるレーダ信号を受信し、受信されたレーダ信号を利用して睡眠時間を測定する。
【0006】
このような、レーダベースの睡眠推定方法は、人間オブジェクトに検査装置を取り付ける必要がないため、人間オブジェクトを拘束することなく、人間オブジェクトの睡眠分析において妨げとなる第1夜効果(First Night Effect、FNE)が非常に少ないので、睡眠分析に容易である。
【0007】
しかし、レーダ信号には広範囲な領域に関する情報が含まれるため、人間オブジェクトと混同され得る誤探知対象が存在する。
【0008】
レーダ装置は、信号処理を利用して固定した事物をフィルタリングするが、人間オブジェクトの呼吸のように微細な振動を有する事物の動きをフィルタリングすることはできない。ここで、微細な振動を有する事物の動きとしては、例えば、金属成分材質が含まれたカーテンが風で揺れる場合、水分含有量の多い植物が風で揺れる場合、電波を透過するカーテンに付いている金属性のクリップが風で揺れる場合などが含まれても良い。
【0009】
ここで、
図1a乃至
図1bを参照しながら、既存の睡眠分析に利用されるレーダ信号に対する問題点を説明することとする。
【0010】
図1aは、複数の設定環境パターンによるレーダ信号パターンを示す図である。
図1aを参照すると、(a)遠距離活動パターンは、療養所の大部屋の環境で測定された睡眠測定対象者に対するレーダ信号パターンである。療養所の大部屋の環境の場合、ベッドは休憩又は睡眠時のみに使用され、ベッドの近くに他のユーザが常在し得る。また、睡眠測定対象者がレーダセンサとの近距離上において在室状態である場合、睡眠測定対象者の動き(即ち、レーダ信号の強度)が強く測定され、遠距離上では睡眠測定対象者の動きが相対的により弱く測定されることが確認された。
【0011】
(b)横向き寝パターンは、1人家族の環境で睡眠測定対象者が横向きで寝る際に表れる信号パターンである。横向き寝パターンを見ると、睡眠測定対象者の呼吸波形が明確に観測されるが、レーダ信号の強度が非常に弱く測定されることが確認された。
【0012】
(c)誤探知対象パターンは、療養所の大部屋の環境で測定された誤探知対象に対するレーダ信号パターンである。誤探知対象パターンは、長時間に亘って呼吸パターンがなく、不規則な雑音パターンを含んでいる。このような誤探知対象パターンは、例えば、広い面積のカーテンや小さい金属クリップに推定される物体が周辺で風の影響で揺れ続いていると推定できるパターンである。
【0013】
(d)安定的標準パターンは、1人家族の環境でベッドの周辺に誤探知対象がなく、睡眠測定対象者が睡眠時に仰向けになった姿勢(Supine)を維持しながら寝る際に表れる信号パターンである。安定的標準パターンの場合、睡眠測定対象者の運動状態と停止状態、不在時の雑音の強度などが確実に区分されることが確認された。
【0014】
図1bは、
図1aの複数の設定環境パターン別に各レーダ信号で測定された正常な在室状態(Normal Presence State)の信号強度、不在状態(Absence State)の信号強度、運動状態(Movement State)の信号強度を示す図である。
【0015】
図1bを参照すると、誤探知対象パターンにおける不在状態(Absence State)の信号強度101の方が、横向き寝パターンにおける正常な在室状態(Normal Presence State)の信号強度103と遠距離活動パターンにおける運動状態(Movement State)の信号強度105よりも大きい。よって、測定信号の強度比較だけでは、人の在室状態を確認することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】韓国公開特許公報第10-2014-0087902号(2014年7月9日付にて公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためのものであり、レーダを利用して睡眠と係わる対象客体に対する呼吸信号を収集し、在室判別子を利用して対象客体に対する呼吸信号から対象客体に対する睡眠時間を分析することを目的としている。
【0018】
但し、本実施例が解決しようとする技術的課題は、上記したような技術的課題に限定されるものではなく、また他の技術的課題が存在し得る。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上述した技術的課題を解決するための技術的手段として、本発明の一実施例はレーダを利用して睡眠時間を分析する装置において、対象客体に向けてレーダ信号を送信し、前記対象客体から反射したレーダ信号を受信する送受信部と、前記レーダ信号に基づいて前記対象客体に対する呼吸信号を収集する呼吸信号収集部と、在室判別子に基づいて前記呼吸信号から前記対象客体の第1次睡眠時間を検出する第1の睡眠時間検出部と、前記第1次睡眠時間に対する確率値に基づいて前記対象客体の第2次睡眠時間を検出する第2の睡眠時間検出部と、前記第2次睡眠時間に基づいて前記対象客体に対する最終睡眠時間を決定する最終睡眠時間決定部とを含んでいても良い。
【0020】
本発明の他の実施例は、睡眠時間分析装置によって実行されるレーダを利用して睡眠時間を分析する方法において、対象客体に向けてレーダ信号を送信し、前記対象客体から反射したレーダ信号を受信するステップと、前記レーダ信号に基づいて前記対象客体に対する呼吸信号を収集するステップと、在室判別子に基づいて前記呼吸信号から前記対象客体の第1次睡眠時間を検出するステップと、前記第1次睡眠時間に対する確率値に基づいて前記対象客体の第2次睡眠時間を検出するステップと、前記第2次睡眠時間に基づいて前記対象客体に対する最終睡眠時間を決定するステップとを含んでいても良い。
【0021】
本発明のまた他の実施例は、レーダを利用して睡眠時間を分析する命令語のシーケンスを含むコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納されたコンピュータプログラムにおいて、前記コンピュータプログラムは、コンピューティング装置によって実行される場合、対象客体に向けてレーダ信号を送信し、前記対象客体から反射したレーダ信号を受信し、前記レーダ信号に基づいて前記対象客体に対する呼吸信号を収集し、在室判別子に基づいて前記呼吸信号から前記対象客体の第1次睡眠時間を検出し、前記第1次睡眠時間に対する確率値に基づいて前記対象客体の第2次睡眠時間を検出し、前記第2次睡眠時間に基づいて前記対象客体に対する最終睡眠時間を決定する命令語のシーケンスを含んでいても良い。
【0022】
上述した課題を解決するための手段は、単なる例示であり、本発明を制限する意図で解釈されてはならない。上述した例示的な実施例の他にも、図面及び発明の詳細な説明に記載された追加の実施例が存在し得る。
【発明の効果】
【0023】
上述した本発明の課題を解決するための手段の何れか一つによれば、本発明は、レーダを利用して睡眠と係わる対象客体に対する呼吸信号を収集し、在室判別子を利用して対象客体に対する呼吸信号から対象客体に対する睡眠時間を分析することができる。
【0024】
また、本発明は、既存のレーダ信号の強度だけでは対象客体の在室状態が判断できなかった場合を、在室判別子を利用することによって対象客体の在室有無を判断することができる。
【0025】
また、本発明は、レーダを利用して日常生活でも簡便に対象客体の睡眠呼吸を収集することができるので、非対面で対象客体の睡眠時間を容易に分析することができる。
【0026】
さらに、本発明は、レーダを利用して対象客体の睡眠と係わる呼吸信号を分析することによって、従来の睡眠ポリグラフ検査を進行する過程における煩雑さを簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1a】既存の睡眠分析に利用されるレーダ信号に関する問題点を説明するための図である。
【
図1b】既存の睡眠分析に利用されるレーダ信号に関する問題点を説明するための図である。
【
図2a】本発明の一実施例に係る、在室判別子に活用される正規化された判別子を算出する方法を説明するための図である。
【
図2b】本発明の一実施例に係る、在室判別子に活用される正規化された判別子を算出する方法を説明するための図である。
【
図2c】本発明の一実施例に係る、在室判別子に活用される正規化された判別子を算出する方法を説明するための図である。
【
図2d】本発明の一実施例に係る、在室判別子に活用される正規化された判別子を算出する方法を説明するための図である。
【
図3】本発明の一実施例に係る、睡眠時間分析装置のブロック図である。
【
図4a】本発明の一実施例に係る、最終睡眠時間を決定する方法を説明するための図である。
【
図4b】本発明の一実施例に係る、最終睡眠時間を決定する方法を説明するための図である。
【
図4c】本発明の一実施例に係る、最終睡眠時間を決定する方法を説明するための図である。
【
図4d】本発明の一実施例に係る、最終睡眠時間を決定する方法を説明するための図である。
【
図5】本発明の一実施例に係る、レーダを利用して睡眠時間を分析する方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下では、添付した図面を参照しながら、本発明の属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施できるように本発明の実施例を詳しく説明する。ところが、本発明は、様々な異なる形態で具現されることができ、ここで説明する実施例に限定されるものではない。そして、図面において、本発明を明確に説明するために、説明とは関係ない部分は省略しており、明細書全体に亘って類似した部分に対しては類似した図面符号を付けている。
【0029】
明細書全体において、ある部分が他の部分と「連結」されているという場合、これは「直接的に連結」されている場合だけでなく、その中間に他の素子を挟んで「電気的に連結」されている場合も含む。また、ある部分がある構成要素を「含む」という場合、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味し、1つ又はそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部分又はこれらを組み合わせたものの存在又は付加可能性を予め排除するものではないと理解されなければならない。
【0030】
本明細書において「部」とは、ハードウェアによって実現されるユニット(unit)、ソフトウェアによって実現されるユニット、両方を利用して実現されるユニットを含む。また、1つのユニットが2つ以上のハードウェアを利用して実現されても良く、2つ以上のユニットが1つのハードウェアによって実現されても良い。
【0031】
本明細書において、端末又はデバイスが行うと記述された動作や機能のうち一部は、当該端末又はデバイスと連結されたサーバにおいて代わりに行われても良い。それと同様に、サーバが行うと記述された動作や機能のうち一部も、当該サーバと連結された端末又はデバイスにおいて行われても良い。
【0032】
以下、添付された構成図又はフローチャートを参照しながら、本発明を実施するための具体的な内容を説明することとする。
【0033】
図2a乃至
図2dは、本発明の一実施例に係る、在室判別子に活用される正規化された判別子を算出する方法を説明するための図である。
【0034】
図2aは、
図1a及び
図1bにおける各設定環境パターン別の正常な在室状態(Normal Presence State)のレーダ信号201-1、不在状態(Absence State)のレーダ信号203-1、及び運動状態(Movement State)のレーダ信号205-1を拡大したものであり、睡眠測定対象者の呼吸波形に関するグラフである。
図2aを参照すると、各設定環境パターン別の正常な在室状態のレーダ信号201-1は、ユーザが休憩中あるいは睡眠中である安定的な在室状態で測定された信号である。
【0035】
正常な在室状態のレーダ信号201-1のうち横向き寝パターン207の呼吸波形を見ると、睡眠測定対象者が横向きで寝ている状態でレーダ信号が測定され、当該信号の大きさが小さい。
【0036】
正常な在室状態のレーダ信号201-1のうち誤探知対象パターン209の呼吸波形を見ると、睡眠測定対象者の睡眠中に無呼吸が発生した区間が含まれている。
【0037】
このように、睡眠測定対象者が安定的な状態にある際に、呼吸によって形成された波形のパターンがより明確に測定される傾向があることが確認された。
【0038】
それとは反対に、雑音や動きによって形成された波形のパターンは不規則な様相を呈する。
【0039】
図2bは、
図2aにおける各設定環境パターン別の正常な在室状態のレーダ信号201-1、不在状態のレーダ信号203-1、及び運動状態のレーダ信号205-1をフィルタリングした結果のグラフ201-3、203-3、205-3である。
図2a及び
図2bを参照すると、本発明の睡眠時間分析装置は、呼吸帯域の周期性を明確に加工するために、各設定環境パターン別に測定されたレーダ信号201-1、203-1、205-1を[式1]によってフィルタリングしても良い。
【0040】
【0041】
このとき、睡眠時間分析装置は、振幅の変化をさらに拡大するために、デシベル(Decibel)単位のレーダ信号201-1、203-1、205-1をADC単位に変換した後、帯域通過フィルタを適用することによって、フィルタリングされたレーダ信号201-3、203-3、205-3を導出しても良い。ここで、帯域通過フィルタは、例えば、21次有限インパルス応答(Finite Impulse Response、FIR)帯域通過フィルタであり、代表的な呼吸帯域である10~30bpm周波数帯域(即ち、一般的な呼吸数の範囲である1分当たり10回から30回の間の信号を含む帯域)のみを残し、それ以外の残りの周波数帯域を除去する。
【0042】
睡眠時間分析装置は、フィルタリングされた各設定環境パターン別のレーダ信号201-3、203-3、205-3を微分して直流成分を除去し、直流成分が除去された信号を0を基準に振動する信号へと変換しても良い。これは、直流成分(DC)によって無意味に算出値が大きくなることを防止することができる。
【0043】
睡眠時間分析装置は、自己相関(Autocorrelation)を利用して、同じ振幅範囲で周期性が明確な信号であるほど自己相関の値が変化することを利用する。ここで、自己相関とは、直列相関とも呼ばれ、時間遅延関数にて遅延された複写本信号と交差して算出された合成積の一種である。
【0044】
フィルタリングされたレーダ信号201-3、203-3、205-3に対して微分した信号は、[式2]のような数式で表現されても良い。
【0045】
【0046】
[式2]は微分の概念であり、離散領域ではΔ=1となり、これをリアルタイム化すると、[式3]のような数式に誘導されても良い。
【0047】
【0048】
睡眠時間分析装置は、微分した信号f’(x)を利用して自己相関信号を算出しても良い。ここで、自己相関信号は、[式4]のように表現されても良い。
【0049】
【0050】
図2cは、各設定環境パターン別の正常な在室状態の自己相関信号201-5、不在状態の自己相関信号203-5、及び運動状態の自己相関信号205-5を示すグラフである。
【0051】
自己相関信号は、周期性が明確であるほど各々の尖頭値(Peak)及び尖尾値(Valley)の幅が均一であり、周期性が明確ではない信号に比べて幅が狭い。
【0052】
このような現象を反映するために、睡眠時間分析装置は、自己相関信号(正の方向成分と負の方向成分を全て含む)に対する絶対値の総合を算出することで周期性因子を算出しても良い。ここで、周期性因子は、同じ振幅範囲において週期性の程度を示す因子であり、[式5]のように表されても良い。
【0053】
【0054】
睡眠時間分析装置は、自己相関信号に対する平方和(Squared Summation)を算出し、算出された平方和を利用して正規化因子を算出しても良い。ここで、正規化因子とは、互いに異なる範囲の振幅を正規化するための因子であり、[式6]のように表されても良い。
【0055】
【0056】
周期性因子F
Pと正規化因子F
Nを図式化すると、
図2dの第1のグラフ211のように表されても良い。
【0057】
一般的な周期性の程度を算出するために、睡眠時間分析装置は、周期性因子を正規化因子で分けることによって正規化された判別子Dを算出しても良い。ここで、正規化された判別子は、[式7]のように表されても良い。
【0058】
【0059】
最終的に導出された正規化された判別子を図式化すると、
図2dの第2のグラフ213のように表されても良い。
【0060】
本発明は、既存の信号の強度だけでは人の在室状態が判断できなかった場合(
図1b)を、正規化された判別子を通じて区別することができる。
【0061】
図2dの第2のグラフ213を見ると、緑色で表示された安定的な在室状態の場合の周期性の方がより明確であることが定量的に確認された。
【0062】
以下において、本発明は、対象客体の睡眠時間を推定するために、対象客体の動きがない状態を安定的な在室状態と同一視し、上述した正規化された判別子を活用して安定的な在室状態を検出する。
【0063】
図3は、本発明の一実施例に係る、睡眠時間分析装置30のブロック図である。
【0064】
図3を参照すると、睡眠時間分析装置30は、送受信部300と、呼吸収集部310と、在室判別子導出部320と、第1の睡眠時間検出部330と、移動尤度算出部340と、第2の睡眠時間検出部350と、睡眠連続性分析部360と、最終睡眠時間決定部370とを含んでいても良い。但し、
図3に示された睡眠時間分析装置30は、本発明の一具現例に過ぎず、
図3に示された構成要素を基に様々な変形が可能である。
【0065】
以下では、
図4a乃至
図4dを共に参照しながら
図3を説明することとする。
【0066】
送受信部300は、対象客体に向けてレーダ信号を送信し、対象客体から反射したレーダ信号を受信しても良い。例えば、送受信部300は、レーダを利用して対象客体に向けてレーダ信号を送信し、レーダを通じて対象客体から反射したレーダ信号を受信しても良い。
【0067】
図4aを参照すると、呼吸収集部310は、レーダ信号に基づいて対象客体に対する呼吸信号401を収集しても良い。例えば、呼吸収集部310は、前日正午から当日正午までに受信されたレーダ信号に基づき、24時間の間の呼吸信号を収集しても良い。
【0068】
在室判別子導出部320は、呼吸信号401から在室判別子を算出する際に、移動ウィンドウ設定の概念を適用しても良い。
【0069】
図4a及び
図4bを共に参照すると、在室判別子導出部320は、予め設定された第1の時間単位に対応するウィンドウサイズ40に基づいて呼吸信号401を複数の分割呼吸信号に分割し、複数の分割呼吸信号のうち互いに隣接した2つ以上の分割呼吸信号を予め設定された第2の時間単位42(オーバーラップサイズ)間隔でオーバーラップ(Overlap)して配置しても良い。ここで、第1の時間単位は、2分を含み、第2の時間単位は、1分を含んでいても良い。
【0070】
在室判別子導出部320は、オーバーラップされた2つ以上の分割呼吸信号から第2の時間単位の在室判別子信号403を抽出し、抽出された第2の時間単位の在室判別子信号403から在室判別子405を導出しても良い。ここで、在室判別子405は、動きがない在室状態を判別する単一閾値であり、安定的な在室状態の信号、動きがある在室状態の信号、及び不在状態の信号を数値的に分離する特性を有している。
【0071】
第1の睡眠時間検出部330は、在室判別子405に基づいて呼吸信号401から対象客体の第1次睡眠時間407を検出しても良い。
【0072】
移動尤度算出部340は、予め設定された第3の時間単位に基づいて第1次睡眠時間407に対する確率値を推論しても良い。ここで、第3の時間単位は、30分を含んでいても良い。
【0073】
図4a及び
図4cを共に参照すると、第2の睡眠時間検出部350は、第1次睡眠時間407に対する確率値に基づいて対象客体の第2次睡眠時間413を検出しても良い。
【0074】
移動尤度算出部340は、第1次睡眠時間407に対する確率値から睡眠状態を示す移動尤度(Windowing Likelihood)409を算出しても良い。ここで、移動尤度409は、安定的な在室状態が優位を占める程度であり、睡眠状態を確率的に推定するのに利用され得る。
【0075】
移動尤度409のグラフを見ると、尤度値が高いほど(即ち、30分間安定的な在室状態を維持するほど)睡眠状態である可能性が高いことを意味する。
【0076】
しかし、対象客体が休憩のために暫く寝床を使用する場合は、睡眠状態と類似するように算出される場合もあり、睡眠中(特にレム睡眠)の状態で対象客体が動く場合は、連続的な睡眠と判断することが難しい。
【0077】
よって、本発明は、安定的な在室状態に関する尤度値を利用し、30分間対象客体の動き又は不在が一時的な場合は、連続的な睡眠と判断する。
【0078】
一方、対象客体の一時的な状態変化を連続的な睡眠に含めて判断したが、実際に対象客体が睡眠中にお手洗いに行って来たり、外部の刺激により一定時間以上動く状況が発生し得る。このような状況で、本発明は、在室判別子の混同を最小化するために、二重閾値法を利用する。ここで、二重閾値法は、信号から閾値を検出する際、雑音によって単一閾値の近傍で検出された結果が頻繁に変化する現象を低減したい場合に使用される手法である。
【0079】
第2の睡眠時間検出部350は、予め設定された二重閾値411を利用し、移動尤度409から対象客体の第2次睡眠時間413を検出しても良い。ここで、二重閾値411は、変動状況を低減して一時的な安定状態がどれ程維持されるかによって睡眠状態を把握するためのものであり、二重閾値411には、第1の時間閾値(Upper Threshold)と第2の時間閾値(Lower Threshold)とが含まれても良い。第1の時間閾値は、例えば、7分を含み、第2の時間閾値は、例えば、12分を含んでいても良い。
【0080】
第2の睡眠時間検出部350は、移動尤度409に対応する睡眠時間が第3の時間単位の間に第1の時間閾値未満の場合は覚醒状態時間と判断し、移動尤度に対応する睡眠時間が第3の時間単位の間に第2の時間閾値を超えれば睡眠状態時間と判断しても良い。
【0081】
例えば、第2の睡眠時間検出部350は、安定的な在室状態と判別した時間が30分間で12分を超える場合に睡眠状態と判断し、30分間で7分未満の場合に覚醒時間と判断しても良い。
【0082】
このように、本発明は、移動尤度409を基に二重閾値411を適用すれば、対象客体の第1次睡眠時間407を密度ベースの連続的な形態を有する第2次睡眠時間413に変換することができる。これは、在室判別子の誤謬及び一時的な状況変化に対する誤謬を補正するためである。
【0083】
一方、睡眠の様相は個人毎に差異がある。個人的に満足な睡眠時間(即ち、個人が日常生活をするのに問題にならない睡眠時間)と、個人毎に睡眠を終結するための中間覚醒時間が異なる。
【0084】
一例において、不眠症に対する判断は、客観的に測定された睡眠時間よりも、睡眠によって日常生活に支障を感じる程度にて診断されても良い。このような現象に基づき、睡眠の連続性に関し、対象客体が個人的に認知する睡眠時間についての様々な場合の数を考慮する必要がある。
【0085】
そのために、睡眠連続性分析部360は、数学的形態学分析を通じて様々な睡眠形態を分析しても良い。数学的形態学手法には、膨張(Dilation)と侵食(Erosion)演算があり、2つの演算を組み合わせたクロージング(Closing:Dilation→Erosion)演算とオープニング(Opening:Erosion→Dilation)演算がある。
【0086】
数学的形態学手法は、検出領域の前後両側において膨張演算と侵食演算が適用されるので、実際に関数を具現する際に除去対象の間隔の半分のみを使用する。
【0087】
図4cを参照すると、睡眠連続性分析部360は、予め設定された複数の覚醒統合時間を考慮し、第2次睡眠時間413から睡眠連続性を分析しても良い。
【0088】
睡眠連続性分析部360は、数学的形態学手法であるクロージング(Closing)演算を利用し、第2次睡眠時間413において第1の覚醒統合時間及び第2の覚醒統合時間を適用することで睡眠連続性を分析しても良い。ここで、第1の覚醒統合時間は、30分を含み、第2の覚醒統合時間は、60分を含んでいても良い。
【0089】
睡眠連続性分析部360は、第2次睡眠時間413に含まれた覚醒時間が複数の覚醒統合時間のうち何れか1つ未満の場合、覚醒時間を連続的な睡眠時間として統合するように処理しても良い。
【0090】
例えば、睡眠連続性分析部360は、第2次睡眠時間413において5時間以上連続した睡眠時間である基本推論睡眠時間417を第1の候補睡眠時間に確定しても良い。このとき、基本推論睡眠時間417は、03:59[21:20-01:18]である。
【0091】
睡眠連続性分析部360は、第2次睡眠時間413に含まれた覚醒時間のうち30分未満の覚醒時間を連続的な睡眠時間として統合し、連続した睡眠時間が5時間以上であれば、30分覚醒統合時間419を第2の候補睡眠時間に確定しても良い。このとき、30分覚醒統合時間419は、07:51[21:20-05:09]である。
【0092】
また、睡眠連続性分析部360は、第2次睡眠時間413に含まれた覚醒時間のうち60分未満の覚醒時間を連続的な睡眠時間として統合し、連続した睡眠時間が5時間以上であれば、60分覚醒統合時間421を第3の候補睡眠時間に確定しても良い。このとき、60分覚醒統合時間421は、15:05[17:42-08:46]である。
【0093】
睡眠時間確定の際、睡眠連続性分析部360は、3時間未満の睡眠時間は無視し、1時間以上の睡眠断片化が発生する場合は連続した睡眠として認めず、5時間以上の連続した睡眠が検出されれば候補睡眠時間に確定しても良い。
【0094】
このような睡眠時間確定方法は、
図4dのように図式化しても良い。
【0095】
上記に例示して説明した睡眠断片化統合時間に当たる30分及び60分と、最小睡眠時間に当たる3時間及び5時間などの時間設定パラメータは、実際の実行環境において持続的にアップデートされても良い。ここで、時間設定パラメータは、例えば、対象客体のフィードバックによって調節されても良く、対象客体による直接的な設定値によって調節されても良く、対象客体との類似度が高い他の対象客体のデータから導出された値に基づいて調節されても良く、個人変異(例えば、性別、年齢、体重など)を活用した集団から導出された代表パラメータで調節されても良く、対象客体のアンケート調査情報(例えば、対象客体の疾患情報、普段の睡眠認識及び不眠症など)に基づく類似集団から導出された代表パラメータで調節されても良い。
【0096】
最終睡眠時間決定部370は、第2次睡眠時間413に基づいて対象客体に対する最終睡眠時間を決定しても良い。
【0097】
最終睡眠時間決定部370は、睡眠連続性に関する分析結果にさらに基づいて最終睡眠時間を決定しても良い。
【0098】
図4cを参照すると、睡眠連続性に関する分析結果415には、第1の候補睡眠時間に当たる基本推論睡眠時間417と、第2の候補睡眠時間に当たる30分覚醒統合時間419と、第3の候補睡眠時間に当たる60分覚醒統合時間421とが含まれても良い。
【0099】
最終睡眠時間決定部370は、第1乃至第3の候補睡眠時間417、419、421のうち最も長い睡眠時間を最終睡眠時間に決定しても良い。
【0100】
一方、当業者であれば、送受信部300、呼吸収集部310、在室判別子導出部320、第1の睡眠時間検出部330、移動尤度算出部340、第2の睡眠時間検出部350、睡眠連続性分析部360、及び最終睡眠時間決定部370の各々が分離して具現されたり、このうち1つ以上が統合されて具現され得ることを十分に理解できるはずである。
【0101】
図5は、本発明の一実施例に係る、レーダを利用して睡眠時間を分析する方法を示すフローチャートである。
【0102】
図5を参照すると、ステップS501において、睡眠時間分析装置30は、対象客体に向けてレーダ信号を送信し、対象客体から反射したレーダ信号を受信しても良い。
【0103】
ステップS503において、睡眠時間分析装置30は、レーダ信号に基づいて対象客体に対する呼吸信号を収集しても良い。
【0104】
ステップS505において、睡眠時間分析装置30は、在室判別子に基づいて呼吸信号から対象客体の第1次睡眠時間を検出しても良い。
【0105】
ステップS507において、睡眠時間分析装置30は、第1次睡眠時間に対する確率値に基づいて対象客体の第2次睡眠時間を検出しても良い。
【0106】
ステップS509において、睡眠時間分析装置30は、第2次睡眠時間に基づいて対象客体に対する最終睡眠時間を決定しても良い。
【0107】
上述した説明において、ステップS501乃至S509は、本発明の具現例によって追加のステップにさらに分割されたり、より少ないステップに組み合わせられても良い。また、一部のステップは必要に応じて省略されても良く、ステップ間の順番が変更されても良い。
【0108】
コンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータによってアクセスできる任意の可用媒体であっても良く、揮発性及び不揮発性の媒体、分離型及び非分離型の媒体を全て含む。また、コンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータ格納媒体を含んでいても良い。ンピュータ格納媒体は、コンピュータ読み取り可能な命令語、データ構造、プログラムモジュール、又はその他のデータのような情報格納のための任意の方法又は技術に具現された揮発性及び不揮発性、分離型及び非分離型の媒体を全て含む。
【0109】
上述した本発明の説明は例示のためのものであり、本発明の属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想や必須の特徴を変更せずに他の具体的な形態に容易に変形可能であるということを理解できるはずである。それゆえ、上記した実施例は全ての面において例示的なものであり、限定的なものではないと理解すべきである。例えば、単一型で説明されている各構成要素は分散して実施されても良く、同様に、分散したものと説明されている構成要素も結合された形態で実施されても良い。
【0110】
本発明の範囲は、上記詳細な説明よりは後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味及び範囲、並びにその均等概念から導出される全ての変更又は変形された形態が本発明の範囲に含まれると解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0111】
30: 睡眠時間分析装置
300: 送受信部
310: 呼吸収集部
320: 在室判別子導出部
330: 第1の睡眠時間検出部
340: 移動尤度算出部
350: 第2の睡眠時間検出部
360: 睡眠連続性分析部
370: 最終睡眠時間決定部
【外国語明細書】