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特開2023-133305掃除システム、及び掃除システムを構成するロボット掃除装置、飛行体装置、空気清浄装置、掃除指示装置、並びにロボット掃除装置プログラム、飛行体装置プログラム、空気清浄装置プログラム、掃除指示装置用プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023133305
(43)【公開日】2023-09-22
(54)【発明の名称】掃除システム、及び掃除システムを構成するロボット掃除装置、飛行体装置、空気清浄装置、掃除指示装置、並びにロボット掃除装置プログラム、飛行体装置プログラム、空気清浄装置プログラム、掃除指示装置用プログラム
(51)【国際特許分類】
   A47L 9/28 20060101AFI20230914BHJP
   B64U 20/80 20230101ALI20230914BHJP
   B64U 20/87 20230101ALI20230914BHJP
   B64U 101/70 20230101ALN20230914BHJP
   B64U 101/29 20230101ALN20230914BHJP
【FI】
A47L9/28 A
A47L9/28 E
A47L9/28 Z
A47L9/28 Q
B64U20/80
B64U20/87
B64U101:70
B64U101:29
【審査請求】有
【請求項の数】72
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023111123
(22)【出願日】2023-07-06
(62)【分割の表示】P 2022090551の分割
【原出願日】2017-11-16
(71)【出願人】
【識別番号】514228217
【氏名又は名称】みこらった株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091546
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 正美
(74)【代理人】
【識別番号】100206379
【弁理士】
【氏名又は名称】丸山 正
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 將洋
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 真由美
(72)【発明者】
【氏名】佐古 曜一郎
(57)【要約】
【課題】ロボット掃除装置、空気清浄装置、飛行体装置について、連携させて動作させる連携場所を指定できるようにする。
【解決手段】自走式のロボット掃除装置、床面上を移動可能であると共に塵埃を吸引する吸引手段を備える空気清浄装置、空中を飛行移動すると共に掃除補助具を備える飛行体装置、の少なくとも2つの装置と、掃除指示装置とを有する掃除システムである。掃除指示装置は、掃除エリアにおいて装置を連携させて動作させる連携場所のユーザによる登録を受け付け、登録された連携場所の情報を、連携させて動作させる装置に送ると共に、連携させて動作させる装置を起動する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
床面上を走行しながら前記床面上の掃除対象物を吸引して掃除動作をする自走式のロボット掃除装置、前記床面上を移動可能であると共に塵埃を吸引する吸引手段を備える空気清浄装置、空中を飛行移動すると共に掃除補助具を備える飛行体装置、の少なくとも2つの装置と、
掃除指示装置と、
を有する掃除システムであって、
前記掃除指示装置は、掃除エリアにおいて前記装置を連携させて動作させる連携場所のユーザによる登録を受け付け、前記登録された前記連携場所の情報を、前記連携させて動作させる前記装置に送ると共に、前記連携させて動作させる前記装置を起動する
ことを特徴とする掃除システム。
【請求項2】
前記掃除指示装置は、前記ロボット掃除装置、前記空気清浄装置、前記飛行体装置の中から、ユーザによる連携させて動作させる前記装置の装置選択入力を受け付け、前記装置選択入力で指定された前記連携させて動作させる前記装置を起動する
ことを特徴とする請求項1に記載の掃除システム。
【請求項3】
前記掃除指示装置は、前記連携場所の情報を含む、ユーザによる掃除エリア内の掃除プランを受け付ける機能を有し、前記ユーザによる前記掃除プランの開始指示を受け付けた場合に、前記連携させて動作させる前記装置に前記掃除プランを通知して前記連携させて動作させる前記装置を起動する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の掃除システム。
【請求項4】
前記掃除指示装置は、登録された前記連携場所が複数である場合には、複数の前記連携場所についての実行順序の指定をさらに受け付け、指定された前記実行順序を、前記連携させて動作させる前記装置に通知する
ことを特徴とする請求項1~請求項3のいずれかに記載の掃除システム。
【請求項5】
前記少なくとも2つの装置の一つは前記飛行体装置であり、
前記飛行体装置と、前記飛行体装置と連携して動作する前記装置は、互いに無線通信するための通信手段を備えており、
前記飛行体装置は、前記掃除エリア内の前記連携場所においては、前記掃除補助具を用いて前記床面よりも高い場所の前記掃除対象物を床面に落下させる動作を行うと共に、前記掃除対象物を床面に落下させる動作に関する通知を、前記連携して動作する前記装置に伝達し、
前記飛行体装置と連携する前記装置は、前記掃除エリア内の前記連携場所においては、前記掃除対象物を床面に落下させる動作に関する通知を受けて前記飛行体装置と連携する動作を実行する
ことを特徴とする請求項1~請求項4のいずれかに記載の掃除システム。
【請求項6】
前記飛行体装置が送出する前記掃除対象物を床面に落下させる動作に関する前記通知には、前記落下させる動作の開始通知及び/又は前記連携場所における前記落下させる動作の終了通知を含む
ことを特徴とする請求項5に記載の掃除システム。
【請求項7】
前記飛行体装置が送出する前記掃除対象物を床面に落下させる動作に関する前記通知には、落下方向の情報が含まれる
ことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の掃除システム。
【請求項8】
前記少なくとも2つの装置は前記飛行体装置と前記ロボット掃除装置であり、
前記飛行体装置及び前記ロボット掃除装置は、互いに無線通信するための通信手段を備えており、
前記ロボット掃除装置は、前記掃除指示装置から受信した前記連携場所に到着した場合に、前記飛行体装置に、前記到着した前記連携場所へ移動するように要請する呼出通知を送り、
前記飛行体装置は、前記呼出通知を受信したことに基づいて、前記連携場所に移動して、前記連携場所に到着した場合には、前記到着を前記ロボット掃除装置に通知し、前記ロボット掃除装置と連携する動作を実行する
ことを特徴とする請求項1~請求項7のいずれかに記載の掃除システム。
【請求項9】
前記呼出通知には、連携する動作を開始する時間の指定を含む
ことを特徴とする請求項8に記載の掃除システム。
【請求項10】
前記呼出通知には、連携する動作の所要時間を含む
ことを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の掃除システム。
【請求項11】
前記少なくとも2つの装置の一つは前記飛行体装置であり、
前記飛行体装置と、前記飛行体装置と連携して動作する前記装置は、互いに無線通信するための通信手段を備えており、
前記飛行体装置は、前記掃除指示装置から受信した前記連携場所に移動して、前記掃除対象物を落下させる動作の開始及び/又は終了の旨を前記連携して動作する前記装置に通知する
ことを特徴とする請求項1~請求項7のいずれかに記載の掃除システム。
【請求項12】
前記少なくとも2つの装置の一つは前記飛行体装置であり、
前記飛行体装置と、前記飛行体装置と連携して動作する前記装置は、互いに無線通信するための通信手段を備えており、
前記飛行体装置は、前記掃除指示装置から受信した前記連携場所で待機し、
前記飛行体装置と連携して動作する前記装置は、前記掃除指示装置から受信した前記連携場所に到着した場合に、前記飛行体装置に、前記連携場所への前記到着を通知し、前記飛行体装置と連携する動作を実行する
ことを特徴とする請求項1~請求項7又は請求項11のいずれかに記載の掃除システム。
【請求項13】
前記掃除指示装置は、前記指定された前記連携場所で前記連携して行う動作の指定を受け付ける機能を有する
ことを特徴とする請求項1~請求項12のいずれかに記載の掃除システム。
【請求項14】
前記少なくとも2つの装置の一つは前記飛行体装置であり、
前記飛行体装置と、前記飛行体装置と連携して動作する前記装置は、前記連携場所の位置を含む前記掃除エリアの地図データを記憶していると共に、
前記飛行体装置と連携して動作する前記装置は、前記掃除エリアにおける自機の位置を検出する第1の位置検出部を備え、
前記飛行体装置は、前記掃除エリアにおける自機の位置を検出する第2の位置検出部を備え、
前記飛行体装置と、前記飛行体装置と連携して動作する前記装置は、記憶している前記掃除エリアの地図データから、前記連携場所の位置を検出する
ことを特徴とする請求項1~請求項13のいずれかに記載の掃除システム。
【請求項15】
前記ロボット掃除装置は、連携する他の前記装置からの通知に基づいて、連携する動作が終了した前記連携場所を認識し、記憶する手段を備える
ことを特徴とする請求項1~請求項14のいずれかに記載の掃除システム。
【請求項16】
前記ロボット掃除装置は、他の前記装置と連携する動作が未完了で終了した場合に、前記連携場所に加えて未完了部分はどこかを特定できるように記憶する手段を備える
ことを特徴とする請求項1~請求項15のいずれかに記載の掃除システム。
【請求項17】
前記掃除指示装置は、前記連携させて動作させるタイミングの指定をさらに受け付け、指定された前記タイミングの情報を、前記連携させて動作させる前記装置に通知する
ことを特徴とする請求項1~請求項16のいずれかに記載の掃除システム。
【請求項18】
前記掃除指示装置は、前記飛行体装置、前記ロボット掃除装置又は前記空気清浄装置のいずれかに設けられている
ことを特徴とする請求項1~請求項17のいずれかに記載の掃除システム。
【請求項19】
前記掃除指示装置は、携帯型端末、腕時計型端末、眼鏡型端末、コンタクトレンズ型端末、または据置型端末である
ことを特徴とする請求項1~請求項17のいずれかに記載の掃除システム。
【請求項20】
前記飛行体装置の前記掃除補助具は、掃除対象物を把持する機能を備えるものを含み、
前記ロボット掃除装置には、前記飛行体装置の前記掃除補助具が把持した掃除対象物を収容する収容部を備える
ことを特徴とする請求項1~請求項19のいずれかに記載の掃除システム。
【請求項21】
前記飛行体装置は、所定の基地において待機しており、前記飛行体装置と連携して動作する前記装置と連携する動作を行った後、前記基地に戻る
ことを特徴とする請求項1~請求項20のいずれかに記載の掃除システム。
【請求項22】
前記ロボット掃除装置、前記空気清浄装置、前記飛行体装置、の各装置の少なくとも1つは複数台である
ことを特徴とする請求項1~請求項21のいずれかに記載の掃除システム。
【請求項23】
前記掃除指示装置は、人感センサを備えていて、前記人感センサで人が認識されたときに動作を開始する
ことを特徴とする請求項1~請求項22のいずれかに記載の掃除システム。
【請求項24】
床面上を走行しながら前記床面上の掃除対象物を吸引して掃除動作をする自走式のロボット掃除装置と、前記床面上を移動可能であると共に、塵埃を吸引する吸引手段を備える空気清浄装置及び/又は空中を飛行移動すると共に、掃除補助具を備える飛行体装置とを有する掃除システムにおける前記ロボット掃除装置であって、
前記床面上を自律的に走行移動するための走行駆動部と、
前記床面上の、自装置が吸引可能な掃除対象物を吸引して集塵室に収納する吸引駆動部と、
前記空気清浄装置及び/又は前記飛行体装置と無線通信するための通信部と、
自装置及び/又は前記空気清浄装置と、前記飛行体装置とを連携させて動作させる連携場所のユーザによる登録を受け付け、前記登録された前記連携場所の情報を、前記連携させて動作させる装置に送ると共に、前記連携させて動作させる前記装置を起動する掃除指示部と、
を備えることを特徴とするロボット掃除装置。
【請求項25】
前記掃除指示部は、前記連携させて動作させる前記空気清浄装置及び/又は前記飛行体装置のユーザによる装置選択入力を受け付け、前記装置選択入力で指定された前記空気清浄装置及び/又は前記飛行体装置を起動する
ことを特徴とする請求項24に記載のロボット掃除装置。
【請求項26】
前記掃除指示部は、前記連携場所の情報を含む、ユーザによる掃除エリア内の掃除プランを受け付ける機能を有し、前記ユーザによる前記掃除プランの開始指示を受け付けた場合に、前記連携させて動作させる前記空気清浄装置及び/又は前記飛行体装置に前記掃除プランを通知して、前記連携させて動作させる前記空気清浄装置及び/又は前記飛行体装置を起動する
ことを特徴とする請求項24又は請求項25に記載のロボット掃除装置。
【請求項27】
前記掃除指示部は、指定された前記連携場所が複数である場合には、複数の前記連携場所についての実行順序の指定をさらに受け付け、指定された前記実行順序を、前記連携させて動作させる前記装置に通知する
ことを特徴とする請求項24~請求項26のいずれかに記載のロボット掃除装置。
【請求項28】
前記連携場所の位置を含む前記掃除エリアの地図データを記憶しており、
前記記憶している前記掃除エリアの地図データから、前記連携場所の位置を検出する
ことを特徴とする請求項24~請求項27のいずれかに記載のロボット掃除装置。
【請求項29】
前記連携場所に到着した場合に、前記連携させて動作させる前記飛行体装置に、前記到着した前記連携場所へ移動するようにする呼出通知を送り、
前記呼出通知を受信した前記飛行体装置から、前記連携場所に到着した旨の通知を受信した場合に、前記飛行体装置と連携する動作を行う
ことを特徴とする請求項24~請求項28のいずれかに記載のロボット掃除装置。
【請求項30】
前記連携場所に到着した場合に、前記連携場所で待機している前記連携させて動作させる前記飛行体装置に、前記連携場所への前記到着を通知し、前記飛行体装置と連携する動作を行う
ことを特徴とする請求項24~請求項28のいずれかに記載のロボット掃除装置。
【請求項31】
連携する他の前記装置からの通知に基づいて、連携する動作が終了した前記連携場所を認識し、記憶する手段を備える
ことを特徴とする請求項24~請求項30のいずれかに記載のロボット掃除装置。
【請求項32】
他の前記装置と連携する動作が未完了で終了した場合に、前記連携場所に加えて未完了部分はどこかを特定できるように記憶する手段を備える
ことを特徴とする請求項24~請求項31のいずれかに記載のロボット掃除装置。
【請求項33】
前記吸引駆動部に代えて、又は、前記吸引駆動部に加えて、拭き掃除駆動部を備える
ことを特徴とする請求項24~請求項32のいずれかに記載のロボット掃除装置。
【請求項34】
床面上を走行しながら前記床面上の掃除対象物を吸引して掃除動作をする自走式のロボット掃除装置及び/又は前記床面上を移動可能であると共に、塵埃を吸引する吸引手段を備える空気清浄装置と、空中を飛行移動する飛行体装置とを有する掃除システムにおける前記飛行体装置であって、
前記空中を飛行移動するための空中飛行機構部と、
掃除補助具と、
前記ロボット掃除装置及び/又は前記空気清浄装置と無線通信するための通信部と、
前記ロボット掃除装置及び/又は前記空気清浄装置と、自装置とを連携させて動作させる連携場所のユーザによる登録を受け付け、前記登録された前記連携場所の情報を、前記連携させて動作させる装置に送ると共に、前記連携させて動作させる前記装置を起動する掃除指示部と、
を備えることを特徴とする飛行体装置。
【請求項35】
前記掃除指示部は、前記連携させて動作させる前記ロボット掃除装置及び/又は前記空気清浄装置のユーザによる装置選択入力を受け付け、前記装置選択入力で指定された前記ロボット掃除装置及び/又は前記空気清浄装置を起動する
ことを特徴とする請求項34に記載の飛行体装置。
【請求項36】
前記掃除指示部は、前記連携場所の情報を含む、ユーザによる掃除エリア内の掃除プランを受け付ける機能を有し、前記ユーザによる前記掃除プランの開始指示を受け付けた場合に、前記連携させて動作させる前記ロボット掃除装置及び/又は前記空気清浄装置に前記掃除プランを通知して、前記連携させて動作させる前記ロボット掃除装置及び/又は前記空気清浄装置を起動する
ことを特徴とする請求項34又は請求項35に記載の飛行体装置。
【請求項37】
前記掃除指示部は、指定された前記連携場所が複数である場合には、複数の前記連携場所についての実行順序の指定をさらに受け付け、指定された前記実行順序を、前記連携させて動作させる前記装置に通知する
ことを特徴とする請求項34~請求項36のいずれかに記載の飛行体装置。
【請求項38】
前記連携場所の位置を含む前記掃除エリアの地図データを記憶しており、
前記記憶している前記掃除エリアの地図データから、前記連携場所の位置を検出する
ことを特徴とする請求項34~請求項37のいずれかに記載の飛行体装置。
【請求項39】
前記ロボット掃除装置からの呼出通知を受信したことに基づいて、前記連携場所に移動して、前記連携場所に到着した場合には、前記到着を前記ロボット掃除装置に通知し、前記ロボット掃除装置と連携する動作を行う
ことを特徴とする請求項34~請求項38のいずれかに記載の飛行体装置。
【請求項40】
前記連携場所で待機し、
前記掃除指示部から受信した前記連携場所に到着した前記ロボット掃除装置からの前記連携場所への前記到着の通知を受信後、前記ロボット掃除装置と連携する動作を行う
ことを特徴とする請求項34~請求項38のいずれかに記載の飛行体装置。
【請求項41】
前記連携場所及びその周辺を撮影する1又は複数個のカメラを備えると共に、
前記カメラの撮影画像情報に基づいて、掃除対象物を床面に落下させる動作をするか否かを判断する判断手段を備える
ことを特徴とする請求項34~請求項40のいずれかに記載に飛行体装置。
【請求項42】
前記判断手段は、前記掃除対象物を落下させる場所に乳幼児がいることを判別した場合には、前記掃除対象物を落下させる動作を中止すると判断して、その旨を連携する前記装置に通知する
ことを特徴とする請求項41に記載の飛行体装置。
【請求項43】
前記判断手段は、前記掃除対象物を落下させる場所に飲食物があることを判別した場合には、前記掃除対象物を落下させる動作を中止すると判断して、その旨を連携する前記装置に通知する
ことを特徴とする請求項41又は請求項42に記載の飛行体装置。
【請求項44】
前記判断手段は、前記掃除対象物を落下させる場所が掃除の困難な場所であることを判別した場合には、前記掃除対象物を落下させる動作を中止すると判断して、その旨を連携する前記装置に通知する
ことを特徴とする請求項41~請求項43のいずれかに記載の飛行体装置。
【請求項45】
前記判断手段は、前記落下させようとする前記掃除対象物が、落下させると危険なものであると判別した場合には、前記掃除対象物を落下させる動作を中止すると判断して、その旨を連携する前記装置に通知する
ことを特徴とする請求項41~請求項44のいずれかに記載の飛行体装置。
【請求項46】
前記連携場所及びその周辺を撮影する1又は複数個のカメラを備えると共に、
前記カメラの撮影画像情報に基づいて、前記連携場所に存在するものが掃除対象物か否か判別する判別手段を備え、
前記判別手段で、前記連携場所に存在するものが掃除対象物ではないと判別した場合には、その旨を連携する前記装置に通知する
ことを特徴とする請求項34~請求項45のいずれかに記載に飛行体装置。
【請求項47】
前記判別手段は、前記掃除対象物ではないものとして、貴重品を判別する機能を備え、前記貴重品を判別した場合には、前記貴重品の種類及び/又は場所を連携する前記装置に通知する
ことを特徴とする請求項46に記載の飛行体装置。
【請求項48】
前記判別手段で前記貴重品を判別した場合に、前記貴重品を所定の収容場所に移動させる手段を備える
ことを特徴とする請求項47に記載の飛行体装置。
【請求項49】
前記掃除補助具は、ブラシでこする手段、たたく手段、掴んで揺する手段の少なくとも一つの手段を備える
ことを特徴とする請求項34~請求項48のいずれかに記載の飛行体装置。
【請求項50】
カメラを備えると共に、
前記カメラの撮影画像情報に基づいて、カーテンを画像認識する手段を備え、
前記掃除補助具を用いて、前記画像認識した前記カーテンの塵埃を落下させる
ことを特徴とする請求項34~請求項49のいずれかに記載の飛行体装置。
【請求項51】
カメラを備え、
前記カメラの撮影画像情報に基づいて、前記ロボット掃除装置を画像認識し、前記ロボット掃除装置の上空を走行に合わせながら飛行する
ことを特徴とする請求項34~請求項50のいずれかに記載の飛行体装置。
【請求項52】
床面上を走行しながら前記床面上の掃除対象物を吸引して掃除動作をする自走式のロボット掃除装置及び/又は空中を飛行移動すると共に、掃除補助具を備える飛行体装置と、前記床面上を移動可能である空気清浄装置と、を有する掃除システムにおける前記空気清浄装置であって、
前記床面上を自律的に走行移動するための走行駆動部と、
塵埃を吸引する吸引手段と、
前記ロボット掃除装置及び/又は前記飛行体装置と無線通信するための通信部と、
前記ロボット掃除装置及び/又は自装置と、飛行体装置とを連携させて動作させる連携場所のユーザによる登録を受け付け、前記登録された前記連携場所の情報を、前記連携させて動作させる装置に送ると共に、前記連携させて動作させる前記装置を起動する掃除指示部と、
を備えることを特徴とする空気清浄装置。
【請求項53】
前記掃除指示部は、前記連携させて動作させる前記ロボット掃除装置及び/又は前記飛行体装置のユーザによる装置選択入力を受け付け、前記装置選択入力で指定された前記ロボット掃除装置及び/又は前記飛行体装置を起動する
ことを特徴とする請求項52に記載の空気清浄装置。
【請求項54】
前記掃除指示部は、前記連携場所の情報を含む、ユーザによる掃除エリア内の掃除プランを受け付ける機能を有し、前記ユーザによる前記掃除プランの開始指示を受け付けた場合に、前記連携させて動作させる前記ロボット掃除装置及び/又は前記飛行体装置に前記掃除プランを通知して、前記連携させて動作させる前記ロボット掃除装置及び/又は前記飛行体装置を起動する
ことを特徴とする請求項52又は請求項53に記載の空気清浄装置。
【請求項55】
前記掃除指示部は、指定された前記連携場所が複数である場合には、複数の前記連携場所についての実行順序の指定をさらに受け付け、指定された前記実行順序を、前記連携させて動作させる前記装置に通知する
ことを特徴とする請求項52~請求項54のいずれかに記載の空気清浄装置。
【請求項56】
前記連携場所の位置を含む前記掃除エリアの地図データを記憶しており、
前記記憶している前記掃除エリアの地図データから、前記連携場所の位置を検出する
ことを特徴とする請求項52~請求項55のいずれかに記載の空気清浄装置。
【請求項57】
前記ロボット掃除装置又は前記飛行体装置からの呼出通知を受信したことに基づいて、前記連携場所に移動して、前記連携場所に到着した場合には、前記到着を前記ロボット掃除装置又は前記飛行体装置に通知し、前記連携して掃除動作を実行する
ことを特徴とする請求項52~請求項56のいずれかに記載の空気清浄装置。
【請求項58】
前記連携場所で待機し、
前記掃除指示部から受信した前記連携場所に到着した前記ロボット掃除装置及び/又は前記飛行体装置からの前記連携場所への前記到着の通知を受信後、前記前記ロボット掃除装置及び/又は前記飛行体装置と連携する動作を行う
ことを特徴とする請求項52~請求項57のいずれかに記載の空気清浄装置。
【請求項59】
前記吸引手段は、落下途中の塵埃の量に応じて、吸引力が可変とされている
ことを特徴とする請求項52~請求項58のいずれかに記載の空気清浄装置。
【請求項60】
床面上を走行しながら前記床面上の掃除対象物を吸引して掃除動作をする自走式のロボット掃除装置、前記床面上を移動可能であると共に塵埃を吸引する吸引手段を備える空気清浄装置、空中を飛行移動すると共に掃除補助具を備える飛行体装置、の少なくとも2つの装置と、掃除指示装置とを有する掃除システムにおける前記掃除指示装置であって、
掃除エリアにおいて前記装置を連携させて動作させる連携場所のユーザによる登録を受け付け、前記登録された前記連携場所の情報を、前記連携させて動作させる前記装置に送ると共に、前記連携させて動作させる前記装置を起動する
ことを特徴とする掃除指示装置。
【請求項61】
前記ロボット掃除装置、前記空気清浄装置、前記飛行体装置の中から、ユーザによる連携させて動作させる前記装置の装置選択入力を受け付け、前記装置選択入力で指定された前記連携させて動作させる前記装置を起動する
ことを特徴とする請求項60に記載の掃除指示装置。
【請求項62】
前記連携場所の情報を含む、ユーザによる掃除エリア内の掃除プランを受け付ける機能を有し、前記ユーザによる前記掃除プランの開始指示を受け付けた場合に、前記連携させて動作させる前記装置に前記掃除プランを通知して前記連携させて動作させる前記装置を起動する
ことを特徴とする請求項60又は請求項61に記載の掃除指示装置。
【請求項63】
登録された前記連携場所が複数である場合には、複数の前記連携場所についての実行順序の指定をさらに受け付け、指定された前記実行順序を、前記連携させて動作させる前記装置に通知する
ことを特徴とする請求項60~請求項62のいずれかに記載の掃除指示装置。
【請求項64】
前記指定された前記連携場所で前記連携して行う動作の指定を受け付ける機能を有する
ことを特徴とする請求項60~請求項63のいずれかに記載の掃除指示装置。
【請求項65】
前記連携させて動作させるタイミングの指定をさらに受け付け、指定された前記タイミングの情報を、前記連携させて動作させる前記装置に通知する
ことを特徴とする請求項60~請求項64のいずれかに記載の掃除指示装置。
【請求項66】
前記飛行体装置、前記ロボット掃除装置又は前記空気清浄装置のいずれかに設けられている
ことを特徴とする請求項60~請求項65のいずれかに記載の掃除指示装置。
【請求項67】
携帯型端末、腕時計型端末、眼鏡型端末、コンタクトレンズ型端末、または据置型端末である
ことを特徴とする請求項60~請求項65のいずれかに記載の掃除指示装置。
【請求項68】
前記掃除指示装置は、人感センサを備えていて、前記人感センサで人が認識されたときに動作を開始する
ことを特徴とする請求項60~請求項67のいずれかに記載の掃除システム。
【請求項69】
床面上を走行しながら前記床面上の掃除対象物を吸引して掃除動作をする自走式のロボット掃除装置と、前記床面上を移動可能であると共に、塵埃を吸引する吸引手段を備える空気清浄装置及び/又は空中を飛行移動すると共に、掃除補助具を備える飛行体装置とを有する掃除システムにおける前記ロボット掃除装置であって、前記床面上を自律的に走行移動するための走行駆動部と、前記床面上の、自装置が吸引可能な掃除対象物を吸引して集塵室に収納する吸引駆動部と、前記飛行体装置及び/又は前記空気清浄装置と無線通信するための通信部とを有する前記ロボット掃除装置が備えるコンピュータを、
自装置及び/又は前記空気清浄装置と、前記飛行体装置とを連携させて動作させる連携場所のユーザによる登録を受け付け、前記登録された前記連携場所の情報を、前記連携させて動作させる装置に送ると共に、前記連携させて動作させる前記装置を起動する掃除指示手段、
として機能させるためのロボット掃除装置用プログラム。
【請求項70】
床面上を走行しながら前記床面上の掃除対象物を吸引して掃除動作をする自走式のロボット掃除装置及び/又は前記床面上を移動可能であると共に、塵埃を吸引する吸引手段を備える空気清浄装置と、空中を飛行移動する飛行体装置とを有する掃除システムにおける前記飛行体装置であって、前記空中を飛行移動するための空中飛行機構部と、掃除補助具と、前記ロボット掃除装置及び/又は前記空気清浄装置と無線通信するための通信部とを有する前記飛行体装置が備えるコンピュータを、
前記ロボット掃除装置及び/又は前記空気清浄装置と、自装置とを連携させて動作させる連携場所のユーザによる登録を受け付け、前記登録された前記連携場所の情報を、前記連携させて動作させる装置に送ると共に、前記連携させて動作させる前記装置を起動する掃除指示手段、
として機能させるための飛行体装置用プログラム。
【請求項71】
床面上を走行しながら前記床面上の掃除対象物を吸引して掃除動作をする自走式のロボット掃除装置及び/又は空中を飛行移動すると共に、掃除補助具を備える飛行体装置と、前記床面上を移動可能である空気清浄装置と、を有する掃除システムにおける前記空気清浄装置であって、前記床面上を自律的に走行移動するための走行駆動部と、塵埃を吸引する吸引手段と、前記ロボット掃除装置及び/又は前記飛行体装置と無線通信するための通信部とを有する前記空気清浄装置が備えるコンピュータを、
前記ロボット掃除装置及び/又は自装置と、飛行体装置とを連携させて動作させる連携場所のユーザによる登録を受け付け、前記登録された前記連携場所の情報を、前記連携させて動作させる装置に送ると共に、前記連携させて動作させる前記装置を起動する掃除指示手段、
として機能させるための空気清浄装置用プログラム。
【請求項72】
床面上を走行しながら前記床面上の掃除対象物を吸引して掃除動作をする自走式のロボット掃除装置、前記床面上を移動可能であると共に塵埃を吸引する吸引手段を備える空気清浄装置、空中を飛行移動すると共に掃除補助具を備える飛行体装置、の少なくとも2つの装置と、掃除指示装置とを有する掃除システムにおける前記掃除指示装置が備えるコンピュータを、
掃除エリアにおいて前記装置を連携させて動作させる連携場所のユーザによる登録を受け付け、前記登録された前記連携場所の情報を、前記連携させて動作させる前記装置に送ると共に、前記連携させて動作させる前記装置を起動する手段、
として機能させるための掃除指示装置用プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、掃除システム、及び掃除システムを構成するロボット掃除装置、飛行体装置、空気清浄装置、掃除指示装置、並びにロボット掃除装置プログラム、飛行体装置プログラム、空気清浄装置プログラム、掃除指示装置用プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、掃除エリアの床面上を自律的に走行しながら、床面上に存在する塵埃などの掃除対象物を吸引して掃除を実行するロボット掃除装置が提供されている。このロボット掃除装置によれば、ユーザが関与せずに、掃除エリアである部屋などの掃除ができて非常に便利である。
【0003】
しかし、ロボット掃除装置は、掃除エリアの床面上に存在する塵埃などを掃除対象物とするため、掃除エリアの床面上ではなく、床面に置かれている家具の上などの床面から所定の高さ位置に存在する塵埃などについては、掃除対象とすることはできない。
【0004】
この問題に関して、特許文献1(特開2010-162263号公報)には、ロボット掃除装置の他に、掃除エリアの部屋などの固定位置に、掃除エリアの空気中に浮遊し続ける粒子径の小さな浮遊塵埃及び化学物質を除去する空気清浄機を設置すると共に、空気中に浮遊しているが時間経過と共に床面に落下する準浮遊塵埃を除去する浮遊塵埃除去装置や塵埃除去装置(気流集塵システム)を設置して、ロボット掃除装置と、空気清浄機と、浮遊塵埃除去装置や塵埃除去装置とを同時に動作させて連携した掃除を実行する清掃システムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010-162263号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1においてロボット掃除装置と連携する空気清浄機や浮遊塵埃除去装置及び塵埃除去装置は、掃除エリアの空気中に浮遊し続ける粒子径の小さな浮遊塵埃及び化学物質、あるいは、空気中に浮遊しているが時間経過と共に床面に落下する準浮遊塵埃を除去するものであって、家具の上などの床面から所定の高さ位置に存在する塵埃や、カーテンに付着している塵埃などのように、空気中に浮遊してはいない塵埃などは掃除対象とはしない。
【0007】
このため、家具の上などの床面から所定の高さ位置に存在する塵埃や、カーテンに付着している塵埃などを掃除対象とするためには、ユーザが、従来における掃除時と同様に、叩きを掛ける、棚から塵埃を落とす、カーテンをゆすったり、叩いたりする、などして塵埃を床面上に落下させるようにしなければならなかった。
【0008】
しかも、ユーザがこのようにして、塵埃を床面上に落下させるようにしても、ロボット掃除装置や空気清浄機や浮遊塵埃除去装置及び塵埃除去装置がタイムリーにそれらの落下した塵埃を吸引するようには構成されていないので、的確な掃除動作が行われにくいという問題があった。特に、空気清浄機や浮遊塵埃除去装置や塵埃除去装置は、掃除エリア内の固定位置に設置されているだけであるので、複数台を掃除エリア内に、掃除エリアの全体をカバーするように設置する必要もあるという問題があった。
【0009】
この発明は、以上のような問題を解決することができる掃除システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するために、請求項1の発明は、
床面上を走行しながら前記床面上の掃除対象物を吸引して掃除動作をする自走式のロボット掃除装置、前記床面上を移動可能であると共に塵埃を吸引する吸引手段を備える空気清浄装置、空中を飛行移動すると共に掃除補助具を備える飛行体装置、の少なくとも2つの装置と、
掃除指示装置と、
を有する掃除システムであって、
前記掃除指示装置は、掃除エリアにおいて前記装置を連携させて動作させる連携場所のユーザによる登録を受け付け、前記登録された前記連携場所の情報を、前記連携させて動作させる前記装置に送ると共に、前記連携させて動作させる前記装置を起動する
ことを特徴とする掃除システムを提供する。
【0011】
上述の構成の請求項1の発明においては、ユーザは、掃除指示装置を通じて、ロボット掃除装置、空気清浄装置、飛行体装置、の少なくとも2つの装置を連携させて動作させる連携させて動作させる連携場所を登録することができる。掃除指示装置は、当該登録された連携場所を、連携させて動作させる装置に送ると共に、当該連携させて動作させる装置を起動する。
【発明の効果】
【0012】
この発明による掃除システムによれば、ユーザは、掃除指示装置に連携場所の登録をすることにより、ロボット掃除装置、空気清浄装置、飛行体装置の少なくとも2つの装置を、その登録した連携場所において、連携させて動作させることができて便利である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】この発明による掃除システムの第1の実施形態の構成例及びその動作を説明するための図である。
図2】この発明による掃除システムの第1の実施形態における掃除エリアの地図データを説明するための図である。
図3】この発明による掃除システムの第1の実施形態における掃除エリアの地図データを説明するための図である。
図4】この発明による掃除システムの第1の実施形態の構成例及びその動作を説明するための図である。
図5】この発明による掃除システムの第1の実施形態の構成例及びその動作を説明するための図である。
図6】この発明による掃除システムの第1の実施形態の構成例及びその動作を説明するための図である。
図7】この発明による掃除システムの第1の実施形態を構成するロボット掃除装置の一例の機構部の構成例を説明するための図である。
図8】この発明による掃除システムの第1の実施形態を構成するロボット掃除装置の一例の機構部の構成例を説明するための図である。
図9】この発明による掃除システムの第1の実施形態を構成するロボット掃除装置の一例の電気的構成例を説明するための図である。
図10】この発明による掃除システムの第1の実施形態を構成する飛行体装置の一例の機構部の構成例を説明するための図である。
図11】この発明による掃除システムの第1の実施形態を構成する飛行体装置の一例の電気的構成例を説明するための図である。
図12】この発明による掃除システムの第1の実施形態を構成する空気清浄装置の一例の電気的構成例を説明するための図である。
図13】この発明による掃除システムの第1の実施形態を構成する掃除指示装置の一例の電気的構成例を説明するための図である。
図14】この発明による掃除システムの第1の実施形態における掃除プランメニューの一例を説明するための図である。
図15】この発明による掃除システムの第1の実施形態を構成する掃除指示装置の一例の動作の流れを説明するためのフローチャートの一部を示す図である。
図16】この発明による掃除システムの第1の実施形態を構成する掃除指示装置の一例の動作の流れを説明するためのフローチャートの一部を示す図である。
図17】この発明による掃除システムの第1の実施形態を構成するロボット掃除装置の一例の動作の流れを説明するためのフローチャートの一部を示す図である。
図18】この発明による掃除システムの第1の実施形態を構成するロボット掃除装置の一例の動作の流れを説明するためのフローチャートの一部を示す図である。
図19】この発明による掃除システムの第1の実施形態を構成する飛行体装置の一例の動作の流れを説明するためのフローチャートの一部を示す図である。
図20】この発明による掃除システムの第1の実施形態を構成する飛行体装置の一例の動作の流れを説明するためのフローチャートの一部を示す図である。
図21】この発明による掃除システムの第2の実施形態を構成する飛行体装置の一例の動作の流れを説明するためのフローチャートの一部を示す図である。
図22】この発明による掃除システムの第2の実施形態を構成するロボット掃除装置の一例の動作の流れを説明するためのフローチャートの一部を示す図である。
図23】この発明による掃除システムの第1の実施形態における他の動作例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、この発明による掃除システムの実施形態を、図を参照しながら説明する。先ず、図1図6を用いて、この発明による掃除システムの実施形態が実行する掃除態様を説明することで、この発明による掃除システムの実施形態の概要を説明する。
【0015】
[掃除システムの第1の実施形態の概要]
以下に説明する掃除システムの第1の実施形態は、図1に示すように、掃除指示装置1と、ロボット掃除装置2と、飛行体装置3と、空気清浄装置4とからなる。そして、この実施形態では、掃除指示装置1の指示に従い、ロボット掃除装置2と、飛行体装置3と、空気清浄装置4とが、予め地図データが作成されている掃除エリアにおいて、互いに無線通信をしながら連携して掃除を行う。
【0016】
この実施形態の掃除システムにおいては、予め、掃除を実行する対象となる部屋などの掃除エリアの地図データを作成し、作成した地図データを、掃除指示装置1と、ロボット掃除装置2と、飛行体装置3と、空気清浄装置4とに記憶しておくようにする。
【0017】
地図データの作成は、この例では、掃除指示装置1が、ロボット掃除装置2と飛行体装置3とに、掃除エリアの地図データの作成指示を行い、これに基づいてロボット掃除装置2と飛行体装置3とが、掃除エリア内を走行及び飛行することに基づいて行う。このとき、掃除指示装置1は、ロボット掃除装置2や飛行体装置3からの位置情報と、それらが備えるカメラからの撮像画像情報を受信し、その受信情報に基づいて、掃除エリアの地図データを作成する。この掃除エリアの地図データの作成方法については、後で詳述する。
【0018】
掃除指示装置1は、作成した掃除エリアの地図データを、ロボット掃除装置2と、飛行体装置3と、空気清浄装置4とに送り、記憶させるようにする。なお、掃除指示装置1は、掃除対象となる部屋が複数存在する場合には、それぞれの部屋毎に掃除エリアの地図データを作成する。そして、掃除指示装置1、ロボット掃除装置2、飛行体装置3、空気清浄装置4では、例えば掃除エリア毎に付与される識別情報に対応付けて、それぞれの掃除エリアの地図データを記憶するようにする。掃除エリアのそれぞれには、部屋の名称を設定入力することができるようにし、その部屋の名称を識別情報に対応付けて、各装置に記憶するようにしてもよい。なお、部屋の名称は、設定入力に限らず、掃除指示装置1、ロボット掃除装置2、飛行体装置3、または空気清浄装置4が自動生成するようにしてもよい。
【0019】
掃除エリアの一例について、掃除エリアの地図データについて説明する。図1図3に示す例においては、掃除エリアとして、例えばリビング(居間)10を想定しており、その床面10S上のほぼ中央にテーブル11が置かれ、その近傍にソファー12が置かれ、窓がない壁際には本棚13が置かれている。そして、リビング10の大きな窓14には、カーテン15が掛けられている。また、他の壁には小窓16があり、当該小窓16には、ブラインドカーテン17が設けられている。
【0020】
掃除エリアの地図データは、床面10Sに対して直交する方向の上方から見た場合の2次元平面上の障害物(図1の例のリビング10の場合にはテーブル11、ソファー12、本棚13など)の占拠位置(占拠範囲)を示すデータと、床面10Sに対して直交する高さ方向に関する前記障害物や当該掃除エリアの部屋の壁に存在する物(図1の例のリビング10の場合には大きな窓14とカーテン15、また、小窓16とブラインドカーテン17など)の占拠位置(占拠範囲)を示すデータとからなる。なお、この例では、地図データには、参照データとして、掃除エリア内を、この例では、後述するように、ロボット掃除装置2や飛行体装置3が備えるカメラで撮影した撮像画像情報が含まれている。
【0021】
図2を参照して、掃除エリアが図1に示したリビング10の場合における地図データに基づく地図の例を説明する。図2(A)は、掃除エリアが図1に示したリビング10の場合における、2次元平面上の障害物の占拠位置(占拠範囲)を説明するための図であり、また、図2(B)は、床面10Sに対して直交する高さ方向に関する前記障害物や当該掃除エリアの部屋の壁に存在する物の占拠位置(占拠範囲)を説明するための図である。
【0022】
図2(A)では、掃除エリアの床面10Sの横方向をX軸方向とし、床面10Sの縦方向をY軸方向として、床面10S上の位置をX座標とY座標とにより表すようにしている。また、図2(B)に示すように、床面10Sに直交する方向をZ軸方向として、床面10Sからの高さ位置をZ座標により表すようにしている。
【0023】
すなわち、地図データは、図2(A)において斜線を付して示すように、2次元平面(床面10S)上の障害物としてのテーブル11(の脚)、ソファー12(の脚)、本棚13の占拠位置(占拠範囲)の情報を含む。また、地図データは、図2(B)において斜線を付して示すように、障害物としてのテーブル11(の脚とテーブルの上面)、ソファー12(の脚と座面)、本棚13などの、床面10Sからの高さ方向の占拠位置(占拠範囲)の情報を含むと共に、窓14の窓枠部分や小窓16の窓枠部分については、2次元平面(床面10S)の上空における占拠位置(占拠範囲)の情報を含む。
【0024】
そして、地図データは、テーブル11の上面の高さ位置、本棚13の上面の高さ位置、窓14の窓枠部分や小窓16の窓枠部分の高さ位置の情報を含む。この高さ位置の情報は、飛行体3が、テーブル11の上面の高さ位置、本棚13の上面の高さ位置、窓14の窓枠部分や小窓16の窓枠部分の上下の高さ位置、のそれぞれのところで、ホバリングしながら、それぞれの高さ位置の場所をカメラで撮影することで、飛行体装置3のホバリング高さ位置から検出される。
【0025】
さらに、地図データには、掃除エリアの部屋の壁に存在する窓14及び当該窓14に架かるカーテン15、また、小窓16及び当該小窓16に設けられているブラインドカーテン17の存在位置の情報を含む。カーテン15やブラインドカーテン17の存在は、例えば飛行体装置3に搭載されているカメラによる撮像画像を画像認識することで検知する。
【0026】
この第1の実施形態の掃除システムでは、ロボット掃除装置2が床面を掃除する動作を主掃除動作として、飛行体装置3及び/又は空気清浄装置4の補助動作が連携するように構成する。もちろん、飛行体装置3が主動作として、ロボット掃除装置2及び/又は空気清浄装置4の補助動作が連携してもよいし、空気清浄装置4が主動作として、ロボット掃除装置2及び/又は飛行体装置3の補助動作が連携してもよい。
【0027】
この実施形態では、掃除指示装置1において、掃除エリアの地図データの作成が終了したら、ユーザは、その掃除エリアにおいて、ロボット掃除装置2、飛行体装置3、空気清浄装置4が連携して掃除動作を行うことができる連携場所を登録することができる。地図データには、その連携場所の位置情報や、連携場所名などを含めて記憶される。
【0028】
また、この実施形態では、ユーザは、掃除システムに掃除動作を開始させる際に、掃除指示装置1に対して、地図データで特定される掃除エリア内の床面上で、ロボット掃除装置2を、どのような順番で、どのように掃除をさせるかの掃除手順指示(以下、掃除プランと称する)を設定することができるように構成されている。なお、掃除プランは、予め設定しておくようにしてもよい。その場合には、掃除プランは、複数通りが指定可能であり、それらの掃除プランの情報には、例えば掃除プラン番号などの情報を付加して、掃除エリアの地図データに対応付けて記憶するようにしてもよい。また、掃除プランは、タイマー設定できるようになっていてもよい。
【0029】
掃除プランには、当該掃除エリア内におけるロボット掃除装置2と、飛行体装置3及び/又は空気清浄装置4とが連携して掃除動作をする連携場所の指定を含めることができるようにされている。そして、指定された連携場所で実行する連携動作も、併せて設定されるようにされる。連携場所及び連携動作は、一つの掃除エリア内で複数箇所を指定することが可能であり、指定された連携場所の位置情報及び連携動作の情報は、それぞれの掃除エリアの地図データに対応付けられて記憶される。
【0030】
図3(A)及び図3(B)に、リビング10を掃除エリアとした場合において、当該掃除エリアの地図データに対応付けて記憶(登録)された掃除プランの情報と、連携位置の情報との例を示す。
【0031】
図3(A)における連続矢線LSは、ロボット掃除装置2についての掃除プランにおける掃除手順の例を示すものである。連続矢線LSで示した掃除手順指示データは、例えば、直線部の両端及び曲がり角などの主要点の位置データが登録されることで、地図データに対応付けられて記憶される。なお、図3(A)における位置POは、この例の掃除エリアにおけるロボット掃除装置2のホームポジションであり、この位置POには、例えばロボット掃除装置2の充電装置が設置されている。この例では、飛行体装置3も、この位置POをホームポジションとして待機するようにしている。なお、空気清浄装置4は、この位置POをホームポジションとしてもよいが、任意の位置に停止していてもよい。もちろん、飛行体装置3も、任意の位置に停止してもよい。
【0032】
また、図3(A)及び図3(B)において、2重線の矢印Pc1,Pc2,Pc3,Pc4,Pc5は、それぞれ連携場所の例である。この連携場所の情報は、当該連携場所を特定する位置データ、例えば本棚13の場合には、当該本棚13が床面10S上において占めるエリアを示す位置データが登録されることで、地図データに対応付けられて記憶される。連携場所の位置データの代わりに、予め設定された連携場所名を記憶するようにしてもよい。
【0033】
また、連携場所の情報には、ロボット掃除装置2と連携を行う装置と、その連携を行う装置が実行する連携動作とが、ユーザにより設定されて対応付けられて登録される。ロボット掃除装置2と連携を行う装置としては、飛行体装置3又は空気清浄装置4のいずれか、あるいは、飛行体装置3と空気清浄装置4の両方の選択が可能となる。
【0034】
飛行体装置3は、この実施形態では、後述する掃除補助具を備えており、例えば本棚13の上面に存在する紙屑51(図1参照)などの掃除対象物を掴む補助動作をすることができると共に、掃除補助具に備えられているブラシにより、例えば本棚13の上面に存在する掃除対象物の例としての塵埃52(図1及び図4参照)を床面に落下させる補助動作をすることができるように構成されている。
【0035】
この実施形態では、落下させる掃除対象物の例を塵埃として説明するが、いわゆる塵埃に限るものではなく、掃除補助具が掴むことができない小さな紙屑やプラスチック、髪の毛、虫の死骸、花粉など、小さな掃除対象物であって、ロボット掃除装置2が吸引することができ、また、空気清浄装置4が吸引することが可能な全般を含むものである。
【0036】
また、飛行体装置3は、掃除補助具(マジックハンドなど)でカーテン15を掴んで、左右に振って、カーテン15に付着している塵埃を落下させる補助動作をすることもできるように構成されている。さらに、飛行体装置3は、ブラインドカーテン17の各羽片の表面のそれぞれを掃除補助具のブラシ(刷毛)で擦ることで、当該羽片の表面に付着している塵埃を落下させることができるように構成されている。掃除補助具には、マジックハンドやブラシに限らず種々あり、例えばブラインドカーテン17の各羽片を掃除補助具の叩きで叩く(各羽片に叩きを掛ける)ことで、当該羽片の表面に付着している塵埃を落下させることができるように構成してもよい。
【0037】
また、空気清浄装置4は、塵埃を吸引する吸引手段を備えており、補助動作としては吸引力を、例えば「強」、「中」、「弱」のように切り替えることが可能に構成されている。そして、空気清浄装置4による連携動作は、落下途中の塵埃を吸引する動作であり、その時の吸引力を「強」、「中」、「弱」のいずれかに選択指定することが可能に構成されている。もちろん、空気清浄装置4が落下途中の塵埃の量に応じて、その時の吸引力を「強」、「中」、「弱」のいずれかに決定することもできる。
【0038】
次に、この実施形態の掃除システムにおける掃除動作の連携について説明する。掃除指示装置1は、ユーザによる掃除開始要求操作により、ユーザによる掃除エリア及び掃除プランの指定を受け付ける。掃除プランには、ロボット掃除装置2に対する掃除手順指示と、連携する装置の指定と、指定された連携する装置が連携して行う連携動作とが含まれる。そして、掃除指示装置1は、指定された掃除エリア及び掃除プランの情報を含む掃除開始指示を、連携する全ての装置に無線送信し、それらを起動させるようにする。
【0039】
すると、掃除開始指示を受信したロボット掃除装置2、飛行体装置3、空気清浄装置4の内の連携する装置は、自装置を起動して、指定された掃除動作を開始するようにする。この場合に、指定された掃除エリアに、掃除指示装置1、ロボット掃除装置2、飛行体装置3、空気清浄装置4が既に存在している場合には、即座に掃除動作を開始することができるが、連携する装置が指定された掃除エリア以外の場所に居る時には、連携する装置は、指定された掃除エリアに移動するものである。したがって、この実施形態では、掃除指示装置1、ロボット掃除装置2、飛行体装置3、空気清浄装置4は、掃除エリア地図データに、掃除エリア間の移動経路の地図情報も含めて保持しているものである。
【0040】
以下の説明においては、掃除プランにより、例えば、ロボット掃除装置2に対して、図3(A)に示した連続矢線LSで示した掃除手順指示がなされ、連携場所として、本棚13の位置(図3の矢印Pc1)と、窓14の位置(図3の矢印Pc2)と、小窓16の位置(図3の矢印Pc3)とが指定されているものとする。
【0041】
そして、連携場所が本棚13の位置に対しては、連携する装置として、飛行体装置3と空気清浄装置4の両方が選択指定されており、飛行体装置3が行う連携動作としては、本棚13の上面に、紙屑51など、飛行体装置3の掃除補助具により掴むことが可能な場合には、それを掴んで、例えばロボット掃除装置2に設けられている屑籠2WS(後述の図7及び図8参照)に収納させる動作と、本棚13の上面に存在する塵埃52を、掃除補助具に設けられているブラシ(刷毛)を用いて床面に落下させる動作(図4参照)とが登録されているものとする。また、連携場所が本棚13の位置において空気清浄装置4が行う連携の補助動作は、落下途中の塵埃を吸引するように吸引力を「強」とする動作が登録されているものとしている。
【0042】
また、連携場所が窓14の位置に対しては、連携する装置として、飛行体装置3と空気清浄装置4の両方が選択指定されているものとする。そして、飛行体装置3が行う連携の補助動作としては、掃除補助具によりカーテン15を掴んで揺り動かしたり、カーテン15の表面をブラシで擦ったりすることで、カーテン15に付着している塵埃を落下させる動作が登録されており、空気清浄装置4が行う連携の補助動作は、落下途中の塵埃を吸引するように吸引力を「強」とする動作が登録されているものとしている。
【0043】
さらに、連携場所が小窓16の位置に対しても、同様に、連携する装置として、飛行体装置3と空気清浄装置4の両方が選択指定されているものとする。そして、飛行体装置3が行う連携動作としては、掃除補助具によりカーテン15を掴んで揺り動かしたり、カーテン15の表面をブラシで擦ったりすることで、カーテン15に付着している塵埃を落下させる動作(図5参照)が登録されており、空気清浄装置4が行う連携動作は、落下途中の塵埃を吸引するように吸引力を「強」とする動作が登録されているものとしている。
【0044】
カーテンが複数ある場合は、カーテンの種類(ドレープ、レース、他)、素材(綿、絹、アクリル、ポリエステル、レーヨン、他)、大きさ(高さ、幅)等の違いによって、飛行体装置3が行う連携の補助動作を変えてもよいし、空気清浄装置4が行う連携動作として吸引力の「強」、「弱」を変えてもよい。例えば、絹のような傷つきやすい素材の場合、補助動作を丁寧にし、吸引力を「弱」とする。
【0045】
この第1の実施形態の場合において、各連携場所における連携動作を説明すると、以下のようになる。
【0046】
すなわち、ホームポジションPOからスタートしたロボット掃除装置2は、最初の連携場所である本棚13の位置までは、通常と同様にして、床面10Sの掃除を実行する。そして、ロボット掃除装置2は、連携場所である本棚13の位置に到着すると、走行移動及び掃除動作を一時停止して、飛行体装置3に、連携場所である本棚13の位置への飛来を依頼する呼出通知を無線送信する。ロボット掃除装置2は、また、空気清浄装置4に対しても、連携のために、連携場所である本棚13の位置に移動するように依頼する呼出通知を送る(図4参照)。この場合、呼出通知には、連携場所を特定するための情報、例えば連携場所である本棚13の位置情報あるいは連携場所名(本棚)が含まれている。呼出通知に、連携場所を特定するための情報が含まれるのは以下同様である。なお、呼出通知には、連携動作を開始する時間(時刻)を指定するための情報、例えば「今からすぐ」、「5分後」や「10時15分」という時間情報が含むこともできる。さらに、連携動作の所要時間(予定所要時間。例えば約3分)を含むこともできる。
【0047】
本棚13の位置に飛行して到着した飛行体装置3は、連携場所である本棚13の位置に到着したことを、ロボット掃除装置2及び空気清浄装置4に通知する。この到着通知には、飛行体装置3の現在位置情報も含まれ、この到着通知を受けた装置は、指定された連携場所に到着したことを確認することができる。到着通知に、送信した装置の現在位置が含まれるのは、以下同様である。
【0048】
その後、飛行体装置3は、本棚13の上面をカメラで撮像して、その撮像画像の画像認識に基づいて、掃除補助具で掴める紙屑51などの掃除対象物が存在するか否かを判別する。そして、掃除補助具で掴める紙屑51などの掃除対象物が存在すると判断したときには、その旨をロボット掃除装置2に無線通信により通知した後、その掃除対象物を掃除補助具で掴み、飛行移動して、ロボット掃除装置2に設けられている屑籠2WSに収納するようにする。
【0049】
そして、飛行体装置3は、ロボット掃除装置2の屑籠2WSに紙屑51を収納した後、あるいは、本棚13の上面には掃除補助具で掴める紙屑51などの掃除対象物は存在していないと判別したときには、空気清浄装置4からの本棚13の位置への到着通知の受信を待つ。
【0050】
空気清浄装置4は、ロボット掃除装置2の依頼に応じて本棚13の位置に移動し、本棚13の位置に到着したら、その旨を連携するロボット掃除装置2と飛行体装置3に通知する。
【0051】
飛行体装置3は、空気清浄装置4からの本棚13の位置への到着通知の受信を確認すると、掃除プランに登録されている連携動作としての、本棚13の上面に存在している塵埃を落下させる動作を開始することを、ロボット掃除装置2と空気清浄装置4の両方に通知し、当該塵埃を落下させる動作を、掃除補助具に設けられているブラシを用いて開始する。なお、落下させる動作については、どの方向に落下させるかの方向情報又はどの方向に落下させたかの方向情報を付け加えるようにすることもできる。この場合、方向情報は、飛行体装置3が決定し、ロボット掃除装置2と空気清浄装置4の両方に通知してもよいし、ロボット掃除装置2又は空気清浄装置4が指定し、飛行体装置3に通知するようにしてもよい。もちろん、掃除指示装置1にも通知するようにしてもよい。
【0052】
飛行体装置3から、塵埃を落下させる動作を開始する旨の通知を受信した空気清浄装置4は、落下してくる塵埃のうち、吸引できるものは吸引するために、吸引手段を起動する。その際の吸引力は、上述した掃除プランの設定に従って「強」とする。
【0053】
また、飛行体装置3から、塵埃を落下させる動作を開始する旨の通知を受信したロボット掃除装置2は、本棚13の上面から落下してくる塵埃の落下地点を避けた位置で待機する。
【0054】
そして、飛行体装置3は、本棚13の上面からの塵埃を落下させる動作を終了したと判断したときには、その旨の通知を、ロボット掃除装置2及び空気清浄装置4に無線送信する。その後、飛行体装置3は、ホームポジションPOに飛行移動して戻り、待機する。
【0055】
本棚13の上面からの塵埃を落下させる動作を終了した旨の通知を受信したロボット掃除装置2は、当該通知の受信時点から、塵埃が床面に全て落下したとみなせるような時間の経過を待って、本棚13の近傍の塵埃が落下したと思われる床面について吸引掃除動作を実行する。
【0056】
また、本棚13の上面からの塵埃を落下させる動作を終了した旨の通知を受信した空気清浄装置4は、当該時点から、塵埃が床面に全て落下したとみなせるような時間の経過を待って、吸引動作を停止する。そして、空気清浄装置4は、この実施形態では、当該位置において待機する。なお、空気清浄装置4は、吸引動作を停止することなく継続して、当該位置において待機してもよい。又は、ロボット掃除装置2の移動に追従して移動してもよい。
【0057】
次に、ロボット掃除装置2は、本棚13の位置における連携動作が終了したと判断したら、掃除プランで指示された連続矢線LSで示した掃除手順指示に従って、次の連携場所である窓14の位置まで、通常の吸引掃除動作を実行する。そして、ロボット掃除装置2は、連携場所である窓14の位置に到着すると、走行移動及び掃除動作を一時停止して、飛行体装置3に、連携のために、窓14の位置に飛来するように依頼する。ロボット掃除装置2は、また、空気清浄装置4に対しても、連携のために、窓14の位置に移動するように依頼する(図5参照)。もちろん、掃除プランや掃除手順はこれに限らず、任意に設定できる。もちろん、曜日や時間帯によって掃除プランや掃除手順を変更できるようにしてもよいし、掃除途中で掃除プランや掃除手順を変更できるようにしてもよい。
【0058】
窓14の位置に飛行して移動した飛行体装置3は、窓14の位置に到着したことをロボット掃除装置2及び空気清浄装置4に通知する。その後、飛行体装置3は、掃除プランに登録されている補助動作であるカーテン15に付着している塵埃を落下させる動作を開始することを、ロボット掃除装置2と空気清浄装置4の両方に通知し、当該塵埃を落下させる動作を開始する。すなわち、飛行体装置3は、掃除補助具によりカーテン15を掴んで揺り動かしたり、掃除補助具に設けられているブラシによりカーテン15の表面を擦ったりすることで、カーテン15に付着している塵埃を落下させる動作を実行する。
【0059】
飛行体装置3から、塵埃を落下させる動作を開始する旨の通知を受信した空気清浄装置4は、落下してくる塵埃のうち、吸引できるものは吸引するために、吸引手段を吸引力「強」で動作させる。
【0060】
また、飛行体装置3から、塵埃を落下させる動作を開始する旨の通知を受信したロボット掃除装置2は、カーテン15から落下してくる塵埃の落下地点を避けた位置で待機する。
【0061】
そして、飛行体装置3は、カーテン15からの塵埃を落下させる動作を終了したと判断したときには、その旨の通知を、ロボット掃除装置2及び空気清浄装置4に無線送信する。その後、飛行体装置3は、ホームポジションPOに飛行移動して戻り、待機する。
【0062】
カーテン15からの塵埃を落下させる動作を終了した旨の通知を受信したロボット掃除装置2は、当該通知の受信時点から、塵埃が床面に全て落下したとみなせるような時間の経過を待って、窓14のカーテンの下部の近傍の塵埃が落下したと思われる床面について吸引掃除動作を実行する。
【0063】
また、カーテン15からの塵埃を落下させる動作を終了した旨の通知を受信した空気清浄装置4は、当該時点から、塵埃が床面に全て落下したとみなせるような時間の経過を待って、吸引動作を停止する。そして、空気清浄装置4は、この実施形態では、当該位置において待機する。なお、空気清浄装置4は、吸引動作を停止することなく継続して、当該位置において待機してもよい。又は、ロボット掃除装置2の移動に追従して移動してもよい。
【0064】
次に、ロボット掃除装置2は、窓14の位置における連携動作が終了したと判断したら、掃除プランにより指示された連続矢線LSで示した掃除手順指示に従って、次の連携場所である小窓16の位置まで、通常の吸引掃除動作を実行する。そして、ロボット掃除装置2は、連携場所である窓14の位置に到着すると、上述した本棚13の位置や窓14の位置での連携動作と同様にして、飛行体装置3及び空気清浄装置4と連携して掃除動作を実行する(図6参照)。
【0065】
なお、この小窓16の連携場所における飛行体装置3の連携のための補助動作は、掃除補助具のブラシにより、ブラインドカーテン17のそれぞれの羽片の表面を擦って塵埃を落下させる動作となる。
【0066】
この例では、小窓16の連携場所での連携動作が終了すると、その後は、ロボット掃除装置は、掃除プランによる掃除手順指示に従って、床面10Sの掃除を実行し、掃除が終了したら、ホームポジションPOに戻り、充電装置による充電を受ける状態になる。なお、図3では、掃除手順指示は、連続矢線で示したが、要は、1つ又は複数の連携場所での連携動作を、掃除動作中のどのタイミングで、あるいはどの順番で実行するかの指示と同様である。したがって、ロボット掃除装置2は、床面10Sの掃除においては、連続矢線に沿って移動するのではなく、床面10Sの内のロボット掃除装置2が走行することができて掃除可能な領域の全てを掃除するようにするのは、通常のロボット掃除装置の掃除動作と変わりはないことは言うまでもない。
【0067】
[掃除システムを構成する各装置の構成例]
<ロボット掃除装置2の構成例>
<<ロボット掃除装置2の機構的構成例>>
図7及び図8は、この実施形態の自走式のロボット掃除装置2の機構的構成例を説明するための図である。図7(A)は、この例のロボット掃除装置2を、その上面2a側から見た図、図7(B)は、この例のロボット掃除装置2を、側面方向から見た図である。図8(A)は、この例のロボット掃除装置2を、その吸い込み口21を備える底面2b側から見た図、図8(B)は、この例のロボット掃除装置2を、掃除動作時の前方進行方向から見た図である。なお、図7(A),(B)及び図8(A)において、矢印ARは、ロボット掃除装置2の掃除動作時の進行方向(前方方向)を示している。
【0068】
図7及び図8に示すように、この例のロボット掃除装置2は、ほぼ矩形の扁平の形状の筐体を備える。このロボット掃除装置2の上面2aには、図7(A)に示すように、例えばLCD(Liquid Crystal Display;液晶ディスプレイ)からなる表示部22が設けられていると共に、無線通信用の送受信部23が設けられている。また、このロボット掃除装置2の上面2aには、屑籠2WSが設けられている。
【0069】
表示部22の表示画面上には、タッチパネルが設けられており、表示画面には、操作ボタン群が表示されている。無線通信用の送受信部23は、掃除指示装置1、飛行体装置3及び空気清浄装置4と無線通信するためのものである。掃除指示装置1からの無線信号による制御信号を受けて、ロボット掃除装置2は、駆動開始、駆動停止、モード制御をすることが可能である。
【0070】
また、このロボット掃除装置2の底面2bには、図8(A)に示すように、吸い込み口21が設けられている。そして、ロボット掃除装置2の筐体内には、図8(B)において点線で示すように、吸い込み口21に連通して、吸い込んだ掃除対象物を捕集する集塵室24が設けられている。なお、図7及び図8では、図示を省略したが、ロボット掃除装置2の筐体内には、集塵室24に掃除対象物を吸い込むようにするための吸引駆動部が設けられている。
【0071】
そして、この実施形態のロボット掃除装置2は、図8(A)に示すように、吸い込み口21内に、ローリングブラシ25及びフレキシブルブラシ26を備える。そして、ロボット掃除装置2の筐体の底面2bの吸い込み口21の位置に対して掃除動作時の進行方向の前方のほぼ中央には、ローラ27が設けられている。このローラ27は、その回転軸の軸方向が底面2bに平行な面内において回動可能に取り付けられている。このため、ローラ27の回転軸の軸心方向は、矢印ARに直交する方向のみならず、任意の方向を向くことが可能とされている。そして、底面2bの吸い込み口21の両側には、図8では図示を省略する走行駆動部により回転駆動される車輪(ホイール)28,29が設けられている。
【0072】
車輪28,29が走行駆動部により駆動されて回転することにより、ロボット掃除装置2は自走するが、前述したように、ローラ27は任意の方向を回転軸方向として回動可能であるので、ロボット掃除装置2は、矢印ARの方向に直進走行するだけでなく、回転運動したり、矢印ARに対して交差する任意の方向を進行方向として走行移動したりすることが可能とされている。また、走行駆動部による車輪の回転方向制御により、ロボット掃除装置2は、矢印ARとは逆側に後ろ向き走行することもできる。
【0073】
そして、この実施形態では、ロボット掃除装置2は撮像部を備える。すなわち、ロボット掃除装置2のローラ27の前方の筐体側面には、撮影方向(光軸方向)が底面2bにほぼ平行な方向となるようにカメラCM21が設けられている。また、この実施形態では、カメラCM21が設けられている筐体側面のほぼ角部には、矢印ARで示す方向に対して、交差する方向である斜め方向を撮影方向(光軸方向)とするカメラCM22及びCM23が設けられている。カメラCM22及びCM23の光軸方向は、カメラCM21と同様に、撮影方向(光軸方向)が底面2bにほぼ平行な方向となるようにしてもよいが、この例では、平行な方向よりも、若干上向きに取り付けられている。また、ロボット掃除装置2のローラ27の後方の筐体側面には、撮影方向(光軸方向)が底面2bにほぼ平行な方向となるようにカメラCM24が設けられている。
【0074】
カメラCM21は、ロボット掃除装置2の走行方向の前方を所定の画角で撮影する。また、カメラCM22及びCM23は、走行方向の斜め右方向及び斜め左方向を所定の画角で撮影する。さらに、カメラCM24は、ロボット掃除装置2の走行方向の後方を所定の画角で撮影する。
【0075】
以上のカメラCM21~CM24は、例えばCCDイメージセンサや、CMOSイメージセンサと撮像レンズを含んで構成されている。
【0076】
また、この例のロボット掃除装置2は、掃除エリア地図の作成の際に、掃除エリアの輪郭を検出するために、反時計回りに、部屋の壁や障害物に沿って走行することできるようにするための測距センサSS21,SS22が、図7(B)に示すように、ロボット掃除装置2の右側面に設けられている。
【0077】
すなわち、掃除エリア地図の作成指示を掃除指示装置1から受信したときには、ロボット掃除装置2は、部屋の壁や、本棚13などの壁際の障害物に沿って一定方向に移動することで、掃除エリアの輪郭をトレースするようにする。この場合に、ロボット掃除装置2の側面が壁に軽く接触するような状態でロボット掃除装置2を走行させるようにしてもよいが、それでは、ロボット掃除装置2がスムースに走行しにくいので、この例では、ロボット掃除装置2の側面に設けられている測距センサSS21,SS22のセンサ出力を監視することで、ロボット掃除装置2が、壁から所定の距離、例えば5cm程度離れた位置を走行するようにする。
【0078】
そして、ロボット掃除装置2は、掃除エリア地図の作成対象の掃除エリアを走行しながら、自位置情報を、掃除指示装置1に送る。掃除指示装置1は、ロボット掃除装置2から送られてくる位置情報から、対象掃除エリアの床面上における掃除可能領域を検出することができる。
【0079】
この場合に、掃除指示装置1は、このロボット掃除装置2と壁や壁際の障害物との離間距離(オフセット距離)である、例えば5cm程度だけ広い領域枠を、求めようとする掃除対象エリアの掃除可能領域の領域枠の情報として検出して登録するようにする。
【0080】
なお、ロボット掃除装置2が、この例では、掃除エリア地図の作成の際には反時計回りでは、掃除エリアの壁や障害物に沿って走行することができるようにするために、測距センサは、ロボット掃除装置2の右側面に設けるようにしたが、掃除エリアを時計回りに走行する場合には、ロボット掃除装置2の左側面に設けるようにすればよい。また、いずれの走行方向をも用いるように、ロボット掃除装置2の左右両側面に測距センサを設けてもよい。さらに、測距センサをロボット掃除装置2の前後にも設けてもよい。
【0081】
<<ロボット掃除装置2の回路構成例の説明>>
図9は、この実施形態のロボット掃除装置2の電気的回路構成を示す図である。ロボット掃除装置2は、電気的回路構成として、図9に示すように、マイクロコンピュータを搭載する制御部201に対して、システムバス200を通じて、吸引制御部202と、走行制御部203と、表示装置部204と、タッチパネル205と、無線通信部206と、送信情報生成部207と、受信情報解析部208と、掃除エリア地図データ記憶部209と、自位置検出部210と、地図作成時動作制御部211と、連携処理部212と、タイマー部213と、カメラCM21~CM24と、測距センサSS21~SS22とが接続されている。
【0082】
吸引制御部202には、吸引駆動部221が接続されており、また、走行制御部203には、走行駆動部222が接続されている。吸引駆動部221は、吸い込み口21から掃除対象物を吸引するためのものである。走行駆動部222は、車輪(ホイール)28,29を回転駆動させて、ロボット掃除装置2を自走させるようにする。
【0083】
表示装置部204は、表示部22を構成するもので、この例ではLCDからなり、その表示画面に重畳してタッチパネル205が配設されている。タッチパネル205は、前述したタッチ式の操作ボタン群のいずれかが押下操作されたことに基づく指示入力情報を、システムバス200を通じて制御部201に供給する。制御部201は、その指示入力情報に応じた処理を実行する。
【0084】
無線通信部206は、掃除指示装置1、飛行体装置3及び空気清浄装置4と無線通信するためのもので、この実施形態では、例えばWi-Fi(登録商標)を用いた無線LANの機能部の構成とされている。送信情報生成部207は、掃除指示装置1、飛行体装置3又は空気清浄装置4を相手先として無線通信部206を通じて送信する送信情報を生成する。
【0085】
無線通信部206は、制御部201の制御に下に、送信情報生成部207で生成された、掃除指示装置1、飛行体装置3及び空気清浄装置4の内の相手先として指定されている装置に対する送信情報を、無線LANを通じて送信する。また、無線通信部206は、無線LANを通じて掃除指示装置1、飛行体装置3、空気清浄装置4から送られてくる指示情報や通知情報を受信情報解析部208に転送する。
【0086】
受信情報解析部208は、無線LANを通じて掃除指示装置1、飛行体装置3、空気清浄装置4から送られてくる指示情報や通知情報を解析して、その解析結果に応じて、地図作成時動作制御部211又は連携処理部212に供給する。
【0087】
この実施形態のロボット掃除装置2は、掃除エリア地図データ記憶部209を備える。この掃除エリア地図データ記憶部209には、前述した掃除エリアの地図データが格納されている。
【0088】
自位置検出部210は、自装置の位置を検出する。この自位置検出部210は、例えば、GPS(Global Positioning System)衛星からの電波を受信することで自位置を検出する手段に加えて、地磁気センサを用いた移動方位の検出手段と、ジャイロなどの加速度検出手段を用いて、移動方向と走行距離とを検知し、例えば、前述のホームポジションPOを起点として、どの方向に、どれだけ移動したかにより、掃除エリア内における自位置を検出する。
【0089】
地図作成時動作制御部211は、掃除指示装置1から掃除エリアの地図データ作成要求を受けたときに動作し、掃除指示装置1が、地図データ作成の対象となる掃除エリアの掃除可能領域の輪郭を検出することができるようにするための走行制御をしたり、その際の走行位置情報を無線通信部206を通じて掃除指示装置1に送信したりする動作制御を実行する。また、地図作成時動作制御部211は、後述するように、飛行体装置3と連携して、地図データを作成するための動作制御も行う。
【0090】
連携処理部212は、掃除指示装置1から、掃除プランを含む掃除開始要求を受けたときであって、掃除プランが、自装置単独ではない連携動作を含むことを示しているときに動作する。そして、掃除プランに含まれる連携動作をするための自装置の走行制御や連携する装置との相互通信などの処理制御を行う。
【0091】
そして、制御部201は、カメラCM21,CM22,CM23,CM24のそれぞれにカメラ制御信号を供給して、これらカメラCM21,CM22,CM23,CM24のそれぞれの撮像開始、撮像停止を制御する。カメラCM21,CM22,CM23,CM24のそれぞれは、撮像開始制御を受けて、撮像動作状態においては、撮像画像をシステムバス100に供給する。
【0092】
送信情報生成部207は、制御部201の制御に従い、ロボット掃除装置2が掃除エリア地図の作成用に走行する際や、掃除動作中において、カメラCM21~CM24のそれぞれからの撮像画像情報の送信画像情報を生成して掃除指示装置1や、連携する他の装置に送信するようにする。この場合に、カメラCM21~CM24のそれぞれからの撮像画像情報には、いずれのカメラの撮像画像情報であるかのカメラ識別情報(カメラID)が付与されている。送信情報生成部207は、カメラCM21~CM24のそれぞれからの撮像画像情報を、適宜、データ圧縮などのエンコード処理を施して、送信画像情報を生成し、無線通信部206を通じて送信するようにする。
【0093】
この実施形態では、カメラCM21,CM22,CM23,CM24のそれぞれには、図示を省略したが、例えばLEDからなる照明部が付加されている。照明部は、制御部201により点灯制御される。この場合に、制御部201は、ソフトウエア処理により、カメラCM21,CM22,CM23,CM24からの撮像画像の明るさ(撮像画像の輝度の平均値など)を測定し、撮像画像の明るさが所定以下のときに、制御部201が、照明部を点灯させるように制御するようにする。なお、制御部201は、カメラCM21,CM22,CM23,CM24が撮像動作状態においては、常に、照明部を点灯するように制御してもよい。
【0094】
測距センサSS21及びSS22は、前述したように、掃除指示装置1から掃除エリアの地図データの作成要求を受けたときに、制御部201により、その検出出力が用いられて、地図データの作成を行うようにする。
【0095】
なお、図9において、吸引制御部202、走行制御部203、送信情報生成部207、受信情報解析部208、地図作成時動作制御部211、連携処理部212は、制御部201が、ソフトウエア処理機能として実現することができる。
【0096】
<<ロボット掃除装置2の動作の概要>>
制御部201は、タッチパネル205を通じて掃除開始指示入力を受けたとき、また、無線通信部206を通じて掃除指示装置1からの掃除開示指示を受信したときには、吸引制御部202及び走行制御部203を通じて、駆動開始制御信号を、吸引駆動部221及び走行駆動部222に供給して、それらの駆動を開始させ、ロボット掃除装置2による自走しながらの自動掃除動作を開始させるようにする。
【0097】
また、制御部201は、タッチパネル205を通じて掃除停止指示入力を受けたとき、また、無線通信部206を通じて掃除指示装置1からの掃除停止指示入力を受信したときには、吸引制御部202及び走行制御部203を通じて、駆動停止制御信号を吸引駆動部221及び走行駆動部222に供給して、吸引駆動部221及び走行駆動部222の駆動を停止させ、ロボット掃除装置2による自動掃除動作を停止させるようにする。また、制御部201は、掃除エリア地図データ記憶部209に記憶されている掃除エリア地図データに対応する掃除エリアの領域全体の掃除を実行して終了したと判別したときには、自律的に当該掃除エリアのホームポジションPOに戻って、当該ホームポジションPOの位置にある充電装置と結合して、充電を開始するように制御する。
【0098】
さらに、この実施形態においては、制御部201は、無線通信部206を通じて掃除指示装置1からの掃除開始指示入力を受信したときには、その受信情報に含まれる掃除プランの情報を、受信情報解析部208で解析して、自装置単独で掃除を行うのか、他装置との連携動作を伴うかを判別する。そして、自装置単独で掃除を行うと判別したときには、制御部201は、内蔵するメモリに記憶されている掃除支援プログラムに基づいて制御信号を生成して、吸引制御部202及び走行制御部203を通じて、吸引駆動部221及び走行駆動部222に供給して、その駆動を制御するようにする。
【0099】
また、制御部201は、他装置との連携動作を伴うと判別したときには、吸引駆動部221及び走行駆動部222を用いた自律的な掃除動作に加えて、上記の連携処理部212及びタイマー部213と協働することで、前述したような連携動作を実行する。
【0100】
そして、掃除指示装置1からの掃除エリア地図の作成要求を受けたときには、地図作成時動作制御部211は、前述したように、制御部201は、自装置3を、測距センサSS21及びSS22を用いて壁から5cmを確保しながら、掃除エリアの輪郭を探索するように走行させ、その走行時の位置情報を掃除指示装置1に無線送信する。これにより、掃除指示装置1は、掃除エリアの掃除可能領域の輪郭を検出することができる。
【0101】
そして、掃除エリアである部屋の中央部の床面に存在する、例えばテーブル11やソファー12の部分の掃除可能領域は、飛行体装置3とロボット掃除装置2と掃除指示装置1とが連携することで検出することが可能となる。地図作成時動作制御部201は、そのための動作制御も実行する。
【0102】
すなわち、飛行体装置3は、その下方を撮影するカメラの撮像画像情報を、その撮影位置(高さ情報を含む)の情報と共に、掃除指示装置1に送る。掃除指示装置1は、飛行体装置3からの撮像画像情報の画像認識結果から、テーブル11やソファー12を認識し、認識したテーブル11やソファー12の掃除エリアの床面における位置情報及びその占有領域を認識する。そして、掃除指示装置1は、その認識した、掃除エリアの床面におけるテーブル11やソファー12の位置情報及びその占有領域情報を、ロボット掃除装置2に送る。
【0103】
ロボット掃除装置2の地図作成時動作制御部211は、受信した掃除エリアの床面におけるテーブル11やソファー12の位置情報及びその占有領域情報からテーブル11やソファー12の下方の走行可能エリアを推定し、走行を試行し、その結果(例えば、走行できたときの位置情報群)を掃除指示装置1に送る。なお、ロボット掃除装置2の地図作成時動作制御部211は、自装置2の走行の試行に先立ち、進行方向を撮影方向とするカメラからの撮像画像を画像認識し、その撮像画像の画像認識結果により、自装置2が、テーブル11やソファー12の下方を走行可能であるか否かを確認することができる。
【0104】
そして、ロボット掃除装置2の地図作成時動作制御部211は、走行の試行時の位置情報を掃除指示装置1に無線送信する。掃除指示装置1は、このロボット掃除装置2による走行の試行時の位置情報を解析して、テーブル11やソファー12の下方において走行可能である掃除可能領域を検出するようにする。
【0105】
以上により、掃除指示装置1は、掃除エリアの輪郭のみならず、テーブルやソファーなどの脚部の空間をも、掃除可能領域として掃除エリアの地図データが作成できる。
【0106】
受信情報解析部208で、掃除開始指示に含まれる掃除プランの情報の解析の結果、連携装置及び連携動作が設定されていると判別したときには、制御部201は、連携処理部212を起動する。
【0107】
連携処理部212は、受信情報解析部208での解析結果を受けて、連携する他の装置と、連携場所及びその連携場所での連携動作を認識する。そして、連携処理部212は、図3図6を用いて説明した、前述したような連携動作を行うための制御処理を実行する。この場合に、連携処理部212は、連携する他の装置に送信する送信情報(通知情報)を生成する。そして、連携処理部212は、前述したように、自装置が位置している連携場所及び連携タイミングを判断して、生成した送信情報を、送信情報生成部207及び無線通信部206を通じて、連携する他の装置に送信する。この場合に、連携する他の装置に送信する送信情報には、連携場所の情報と連携動作の情報が含まれる。
【0108】
なお、以上説明した図9に示したロボット掃除装置2の回路構成において、吸引制御部202、走行制御部203、送信情報生成部207、受信情報解析部208、地図作成時動作制御部211、連携処理部212、タイマー部213は、制御部201を構成するコンピュータが、そのソフトウエア機能として実現するようにすることもできる。
【0109】
<飛行体装置3の構成例>
<<飛行体装置3の機構的構成例>>
図10は、この実施形態の飛行体装置3の機構的構成例を説明するための図である。図10(A)は、この実施形態の飛行体装置3を、その上方から見た図であり、また、図10(B)は、この実施形態の飛行体装置3を、正面側方から見た図である。
【0110】
この実施形態の飛行体装置3は、いわゆるクワッドコプターの構造の空中飛行機構部31と、駆動制御ユニット32とを備える。空中飛行機構部31は、駆動制御ユニット32により駆動制御される。図1に示すように、空中飛行機構部31は、駆動制御ユニット32から延びる4本のアーム33A,33B,33C,33Dの先端に、回転翼(ローター)機構34A,34B,34C,34Dが取り付けられて構成されている。
【0111】
回転翼機構34A,34B,34C,34Dは、モータ駆動部341A,341B,341C,341Dのそれぞれにより回転翼シャフト(図示は省略)を回転駆動することにより、回転翼342A,342B,342C,342Dを回転駆動するように構成されている。モータ駆動部341A,341B,341C,341Dは、駆動制御ユニット32からの駆動制御信号により回転速度及び回転方向が制御される。モータ駆動部341A,341B,341C,341Dや駆動制御ユニット32は、バッテリー(図示は省略)を回転駆動用の電源や駆動制御用の電源として用いている。後述する各種機構部、カメラ群、各種センサ、制御部などもバッテリーから電源を供給される。バッテリーは、例えば、充電可能な二次電池が用いられる。
【0112】
この例においては、駆動制御ユニット32からの駆動制御信号によって、モータ駆動部341A,341B,341C,341Dのそれぞれが独立に制御されることにより、飛行体装置3は、離陸、着陸、上昇(真上、斜め上)、下降(真下、斜め下)、右旋回、左旋回、前進、後進、右シフト、左シフトなどの各種移動動作をすることができるようにされていると共に、鉛直方向に対する傾き角などの姿勢制御及びホバリング位置の位置制御ができるようにされている。
【0113】
駆動制御ユニット32は、飛行体装置3の本体筐体35の上面に設けられている。飛行体装置3の本体筐体35には、さらに、2個の脚部36A,36Bが互いに対向するように取り付けられている。この例では、脚部36A,36Bは、台形形状に成形されたパイプ部材からなり、図10(B)に示すように、着地面37において、飛行体装置3の本体筐体35の縁部が着地面37に接触しない状態で、安定して飛行体装置3を保持するように形成されている。
【0114】
そして、この例においては、図10(A),(B)に示すように、駆動制御ユニット32の筐体の上面にはカメラCM31が設けられている。また、飛行体装置3の本体筐体35の4側面には、図10(A)及び(B)に示すように、カメラCM32~CM35がそれぞれ設けられる。さらに、飛行体装置3の本体筐体35の底面には、図10(B)に示すように、カメラCM36が設けられる。
【0115】
カメラCM31~CM36の光軸(撮影方向に対応)は、カメラCM31~CM36のそれぞれの取り付け面に直交する方向となり、それぞれ光軸方向を中心として所定の画角範囲が撮影可能となる。
【0116】
この実施形態の飛行体装置3は、前述もしたように、掃除補助具を備える。この掃除補助具は、図10(A)及び(B)に示すように、この実施形態では、マジックハンド部38により構成されている。
【0117】
このマジックハンド部38は、この例では、図10(A)及び(B)に示すように、飛行体装置3の本体筐体35の前方向側面に設けられている。マジックハンド部38は、連結結合部38aと、連結アーム部38bと、把持部38cとからなる。連結結合部38aは、飛行体装置3の本体筐体35に結合されている。連結アーム部38bは、連結結合部38aに、当該連結アーム部38b自身がその軸心方向を中心として回動可能の状態で結合されている。把持部38cは、連結アーム部38bの先端に取り付けられている。
【0118】
把持部38cは、2個の円弧形状の把持アーム381,382を、互いに対向するような状態で、駆動支点部383に取り付けたものである。把持アーム381,382は、初期状態では、図10(A)に示すように、互いの先端が所定の距離だけ離れて対向する状態とされている。そして、この例のマジックハンド部38においては、周知のマジックハンドと同様の機構で、把持アーム381,382は、駆動支点部383を駆動支点として、図10(A)において矢印HLで示すように、互いのアーム先端が接近するように駆動されて、物質を把持することができるようにされている。
【0119】
この例では、マジックハンド部38の連結結合部38aには把持アーム駆動部(図示は省略)が設けられている。この把持アーム駆動部は、連結アーム部38bを介して、把持部38cの駆動支点部383及び把持アーム381,382に対して、連結結合部38a側への引張り力を印加するように動作し、この引張り力により、把持アーム381,382が、駆動支点部383を駆動支点として、矢印HLで示すように、互いのアーム先端が接近するように駆動される。つまり、把持アーム381,382は、紙屑などの掃除対象物を把持する動作をする。そして、連結結合部38aに設けられる把持アーム駆動部は、飛行体装置3が備える制御部からの制御信号により制御されて、把持アーム381,382の把持動作を行うことができるように制御される。
【0120】
また、連結結合部38aには、連結アーム部38bの、軸心方向を中心とした回動を制御する機構も設けられ、2個の把持アーム381,382を含む面の方向が、例えば常に飛行体装置3の本体筐体35の上面と平行な状態を保つように制御したり、2個の把持アーム381,382を含む面の方向が、飛行体装置3の本体筐体35の上面と交差(直交を含む)する状態となるように制御したりすることができるようにされている。
【0121】
そして、この実施形態では、2個の把持アーム381,382の下方には、図10(B)に示すように、ブラシ部384,385が取り付けられている。このブラシ部384,385は、把持アーム381,382の下方に、動物の毛や、毛状に形成されて樹脂が植毛されて構成れている。
【0122】
以上のように構成されるマジックハンド部38は、飛行体装置3の制御部からの制御信号を受けて、検出された紙屑などの掃除対象物を把持するようにされる。飛行体装置3の制御部は、飛行体装置3の飛行制御(ホバリングを含む)と相まって、マジックハンド部38の2個の把持アーム381,382を、掃除対象物を把持することができる位置に制御し、その位置で把持アーム381,382により掃除対象物を把持するようにする。なお、この制御の際に、制御部は、カメラCM31~CM36の撮像画像情報をも参照しながら、駆動制御ユニット32を制御して姿勢制御するようにする。なお、飛行体装置3が着陸して掃除対象物を把持する等の作業ができる場所(本棚13の上面)は、ホバリングしながらの作業ではなく、着陸して作業してもよい。
【0123】
<<飛行体装置3の回路構成例の説明>>
駆動制御ユニット32と一体の飛行体装置3の本体筐体35内には、駆動制御装置部30が設けられている。図11は、この実施形態の飛行体装置3における駆動制御装置部30の構成例を示すブロック図である。なお、図11ではバッテリーを省略した。
【0124】
図11に示すように、この実施形態における駆動制御装置部30は、マイクロコンピュータ(図11ではマイコンと省略)からなる制御部301に対して、システムバス300を通じて、空中飛行駆動部302、ジャイロセンサ303、地磁気センサ304、高度センサ305、障害物センサ306、掃除エリア地図データ記憶部307、自位置検出部308、飛行駆動信号生成部309、位置姿勢制御信号生成部310、カメラ群311、無線通信部312、送信情報生成部313、受信情報解析部314、連携処理部315、マジックハンド制御部316、のそれぞれが接続されて構成されている。マジックハンド制御部316には、マジックハンド部38が接続されている。
【0125】
空中飛行駆動部302は、制御部301の制御に従って、空中飛行機構部31の回転翼機構34A,34B,34C,34Dのモータ駆動部341A,341B,341C,341Dのそれぞれに、駆動制御信号を供給する。
【0126】
ジャイロセンサ303は、飛行体装置3の飛行中における加速度変化を検出するもので、飛行体装置3の飛行進行方向やその速度、また、姿勢を検出するために用いられる。地磁気センサ304は、飛行体装置3が、どの方位に飛行移動しているかを検出するために用いられる。高度センサ305は、飛行体装置3が当該時点で位置している高度を検出するためのもので、例えば気圧センサからなる。
【0127】
障害物センサ306は、飛行体装置3が使用される室内の壁やタンス、ベッド、テーブルなどの障害物を検知して、それらに対する衝突を回避して飛行するために用いられる。
【0128】
掃除エリア地図データ記憶部307には、飛行体装置3が使用される室内に関する掃除エリアの地図データが記憶される。前述したように、掃除エリアの地図データは、掃除エリアである部屋の床面に関する2次元的な地図データのみでなく、床面からの高さ方向の位置情報も含まれている。すなわち、掃除エリアの地図データは、飛行体装置3の移動空間情報を構成する。
【0129】
この実施形態の飛行体装置3の制御部301のメモリには、パノラマ写真用のアプリケーションプログラム(例えばPhotosynth)が格納されており、上述したように、事前に、飛行体装置3が、使用される室内を飛行して、カメラCM31~CM36の全てあるいは一部を用いて、室内を360度の範囲で撮影する。そして、制御部301は、パノラマ写真用のアプリケーションプログラムを用いて、その撮影した撮影画像情報から室内の3D画像情報を生成し、当該生成した3D画像情報を含む掃除エリア地図データを、掃除エリア地図データ記憶部307に記憶する。
【0130】
この場合に、この例では、前述したように、飛行体装置3は、それが使用される掃除エリアの特定の場所をホームポジションとして定め、その位置を基地として離着陸するようにする。掃除エリア地図データ記憶部307に記憶されている情報には、前記定められたホームポジションの位置情報も記憶される。また、掃除エリア地図データ記憶部307には、使用される室の縦、横、高さの情報や、テーブル、ソファー、本棚などの高さ情報、さらに、窓及びカーテンの位置(高さ位置を含む)、小窓及びブランドカーテンの位置(高さ位置を含む)も予め記憶される。さらに、梁やパイプスペース、柱など、使用される室の構造情報も予め記憶してもよい。
【0131】
自位置検出部308は、例えばGPS(Global Positioning System)受信機を備え、飛行体装置3の現在位置の緯度、経度、高度を検出する。より正確な位置情報を得るために、携帯電話基地局からの電波や、Wi-Fi(Wireless Fidelity(登録商標))通信のアクセスポイントからの電波を用いて現在位置を検出するようにしてもよい。また、カメラCM31~CM36の全てあるいは一部を用いて、飛行体装置3の周囲を撮影し、その撮影した撮影画像情報と掃除エリア地図データ記憶部307に記憶された3D画像情報を比較して画像認識することで、3D画像空間における相対位置を把握し、自位置を検出するようにしてもよい。移動後の自位置を検出するためには、自位置検出部308は、ジャイロセンサ303、地磁気センサ304、高度センサ305をも使用する。
【0132】
飛行駆動信号生成部309は、制御部301により、起動情報に基づく指令により、基地(ホームポジション)から飛行を開始し空中移動するときには、掃除エリア地図データ記憶部307に記憶されている基地の位置情報と、自位置検出部308で検出された自装置の位置情報とから、室内を移動するための飛行駆動信号を生成するために、移動方向及び移動距離を計算する。
【0133】
そして、飛行駆動信号生成部309は、計算した方向及び距離に基づくと共に、ジャイロセンサ303、地磁気センサ304、高度センサ305などの情報を用い、さらに、カメラ群311のカメラCM31~CM36からの撮影画像を参照しながら、基地位置から、指定された連携位置まで移動するための飛行駆動信号を生成し、空中飛行駆動部302を通じて、空中飛行機構部31に供給する。この場合、飛行駆動信号は、4個の回転翼機構34A~34Dのモータ駆動部341A~341Dのそれぞれを駆動する信号からなる。生成された飛行駆動信号は、空中飛行駆動部302を通じて、空中飛行機構部31のモータ駆動部341A~341Dのそれぞれに供給される。
【0134】
空中飛行機構部31は、この飛行駆動信号を受けて、回転翼342A~342Dのそれぞれを回転駆動して、基地から連携位置へ、あるいは、連携動作を終了した位置から基地へ、空中飛行による移動を行う。
【0135】
位置姿勢制御信号生成部310は、ジャイロセンサ303、地磁気センサ304、高度センサ305、並びにカメラCM31~CM36の撮影画像に基づいて、自装置の傾き角及び傾きの方向などの姿勢を制御する位置姿勢制御信号を生成する。
【0136】
カメラ群311は、前述したカメラCM31~CM36からなるものである。カメラCM31~CM36のそれぞれからシステムバス300に送出される撮影画像情報には、いずれのカメラからの撮影画像情報であるかを識別するための識別情報が付加されている。
【0137】
無線通信部312は、掃除指示装置1、ロボット掃除装置2及び空気清浄装置4と無線通信するためのもので、この実施形態では、無線LANの機能部の構成とされている。送信情報生成部313は、掃除指示装置1、ロボット掃除装置2、又は空気清浄装置4を相手先として無線通信部312を通じて送信する送信情報を生成する。
【0138】
無線通信部312は、制御部301の制御に下に、送信情報生成部313で生成された、掃除指示装置1、ロボット掃除装置2及び空気清浄装置4の内の相手先として指定されている装置に対する送信情報を、無線LANを通じて送信する。また、無線通信部206は、無線LANを通じて掃除指示装置1、ロボット掃除装置2、空気清浄装置4から送られてくる指示情報や通知情報を受信情報解析部314に転送する。
【0139】
受信情報解析部314は、無線LANを通じて掃除指示装置1、飛行体装置3、空気清浄装置4から送られてくる指示情報や通知情報を解析して、その解析結果を連携処理部315に通知する。
【0140】
連携処理部315は、掃除指示装置1から、掃除プランを含む掃除開始要求を受けたときであって、掃除プランが、自装置単独ではない連携動作を含むことを示しているときに動作する。そして、掃除プランに含まれる連携動作をするための自装置の飛行制御や連携する装置との相互通信などの処理制御を行う。連携処理部315は、受信情報解析部314から受け取った解析結果に応じて、前述したようにしてロボット掃除装置2や空気清浄装置4との連携動作を行うようにする。
【0141】
マジックハンド制御部316は、マジックハンド部38の把持アーム381,382の把持駆動動作を制御する。
【0142】
なお、図11において、飛行駆動信号生成部309、位置姿勢制御信号生成部310、送信情報生成部313、受信情報解析部314、連携処理部315、マジックハンド制御部316は、制御部301が、ソフトウエア処理機能として実現することができる。
【0143】
<空気清浄装置4の構成例>
この実施形態の空気清浄装置4は、走行移動するための車輪(ホイール)を備えている点が異なるのみで、従来から知られている空気清浄装置と同様の構成を備える。そこで、この明細書では、空気清浄装置4の機構部構成例についての説明は省略する。
【0144】
<<空気清浄装置4の回路構成例>>
図12は、この実施形態の空気清浄装置4の電気的回路構成を示す図である。空気清浄装置4は、電気的回路構成として、図11に示すように、マイクロコンピュータを搭載する制御部401に対して、システムバス400を通じて、吸引制御部402と、走行制御部403と、表示部404と、タッチパネル405と、無線通信部406と、送信情報生成部407と、受信情報解析部408と、掃除エリア地図データ記憶部409と、自位置検出部410と、連携処理部411と、カメラCM41~CM44と、画像認識部412と、が接続されている。
【0145】
吸引制御部402には、吸引駆動部421が接続されており、また、走行制御部403には、走行駆動部422が接続されている。吸引駆動部421は、吸い込み口21から塵埃を吸引するためのものである。吸引された塵埃は、集塵フィルタなどが用いられて清浄化される。走行駆動部422は、車輪(ホイール)を回転駆動させて、空気清浄装置4を自走させるようにする。
【0146】
表示部404は、この例ではLCDからなり、その表示画面に重畳してタッチパネル405が配設されている。タッチパネル405は、表示画面に表示されている前述したタッチ式の操作ボタン群のいずれかが押下操作されたことに基づく指示入力情報を、システムバス400を通じて制御部401に供給する。制御部401は、その指示入力情報に応じた処理を実行する。
【0147】
無線通信部406は、掃除指示装置1、ロボット掃除装置2又は飛行体装置3と無線通信するためのもので、この実施形態では、無線LANの機能部の構成とされている。送信情報生成部407は、掃除指示装置1、ロボット掃除装置2、又は飛行体装置3を相手先として無線通信部406を通じて送信する送信情報を生成する。
【0148】
無線通信部406は、制御部401の制御に下に、送信情報生成部407で生成された、掃除指示装置1、ロボット掃除装置2又は飛行体装置3の内の相手先として指定されている装置に対する送信情報を、無線LANを通じて送信する。また、無線通信部406は、無線LANを通じて掃除指示装置1、ロボット掃除装置2又は飛行体装置3から送られてくる指示情報や通知情報を受信情報解析部408に転送する。
【0149】
受信情報解析部408は、無線LANを通じて掃除指示装置1、ロボット掃除装置2、飛行体装置3から送られてくる指示情報や通知情報を解析して、その解析結果を連携処理部411に供給する。
【0150】
連携処理部411は、掃除指示装置1から、掃除プランを含む掃除開始要求を受けたときであって、掃除プランが、自装置単独ではない連携動作を含むことを示しているときに動作する。そして、掃除プランに含まれる連携動作をするための自装置の走行制御や連携する装置との相互通信などの処理制御を行う。連携処理部411は、受信情報解析部408から受け取った解析結果に応じて、前述したような、掃除指示装置1やロボット掃除装置2との連携動作を行うようにする。
【0151】
この実施形態の空気清浄装置4は、掃除エリア地図データ記憶部409を備える。この掃除エリア地図データ記憶部409には、前述した掃除エリアの地図データが格納されている。
【0152】
自位置検出部410は、自装置の位置を検出する。この自位置検出部210は、例えば、GPS(Global Positioning System)衛星からの電波を受信することで自位置を検出する手段に加えて、地磁気センサを用いた移動方位の検出手段と、ジャイロなどの加速度検出手段を用いて、移動方向と走行距離とを検知し、例えば、前述のホームポジションPOを起点として、どの方向に、どれだけ移動したかにより、掃除エリア内における自位置を検出する。
【0153】
カメラCM41,CM42,CM43,CM44のそれぞれは、空気清浄装置4の正面移動方向(吸引部が存在している方向)、正面移動方向に直交する左方向及び右方向、正面移動方向とは反対側(後ろ側)方向、のそれぞれを撮像方向として設けられている。
【0154】
制御部401は、これらのカメラCM41,CM42,CM43,CM44のそれぞれにカメラ制御信号を供給して、これらカメラCM41,CM42,CM43,CM44のそれぞれの撮像開始、撮像停止を制御する。カメラCM41,CM42,CM43,CM44のそれぞれは、撮像開始制御を受けて、撮像動作状態においては、撮像画像をシステムバス400に供給する。この場合に、カメラCM41~CM44のそれぞれからの撮像画像情報には、いずれのカメラの撮像画像情報であるかのカメラ識別情報(カメラID)が付与されている。
【0155】
これらカメラCM41,CM42,CM43,CM44の撮像画像情報は、画像認識部412に供給されて、画像認識される。
【0156】
制御部401は、これらカメラCM41,CM42,CM43,CM44の撮像画像の画像認識結果を監視することで、走行移動時の障害物を検出して、当該障害物を避けながら走行移動する。
【0157】
なお、図12において、吸引制御部402、走行制御部403、送信情報生成部407、受信情報解析部408、自位置検出部410、連携処理部411は、制御部401が、ソフトウエア処理機能として実現することもできる。
【0158】
<掃除指示装置1の構成例>
掃除指示装置1は、この実施形態では、表示画面を備える遠隔制御装置(リモコン装置)として専用の装置の構成とされている。この実施形態の掃除指示装置1の外観は、図示は省略するが、タッチ式で操作入力を受け付けることができ、比較的大きな表示画面を備える、比較的扁平の筐体を備える装置の構成とされている。なお、掃除指示装置1は、専用の装置ではなく、同様の機能を実現するためのアプリケーションがインストールされた、例えばスマートフォンやタブレット、携帯型パーソナルコンピュータなどの携帯型端末の構成とすることもできる。また、掃除指示装置1は、携帯型端末に限らず、腕時計型端末、眼鏡型端末、コンタクトレンズに内蔵の端末であってもよいし、デスクトップ型など据置型のコンピュータやスマートスピーカー(AIスピーカー)であってもよい。
【0159】
もちろん、掃除指示装置1は、ロボット掃除装置2、飛行体装置3、空気清浄装置4に設ける(内蔵する)こともできる。
【0160】
<<掃除指示装置1の回路構成例>>
図13は、この実施形態の掃除指示装置1の電気的回路構成を示す図である。掃除指示装置1は、電気的回路構成として、図13に示すように、マイクロコンピュータを搭載する制御部101に対して、システムバス100を通じて、表示部102と、タッチパネル103と、無線通信部104と、送信情報生成部105と、受信情報解析部106と、掃除エリア地図データ生成部107と、掃除エリア地図データ記憶部108と、画像認識部109と、連携場所受付部110、掃除プラン受付部111と、が接続されている。
【0161】
表示部102は、この例ではLCDからなり、その表示画面に重畳してタッチパネル103が配設されている。タッチパネル103は、表示画面に表示されているタッチ式の操作ボタン群のいずれかが押下操作されたことに基づく指示入力情報を、システムバス400を通じて制御部101に供給する。制御部101は、その指示入力情報に応じた処理を実行する。
【0162】
タッチパネル103を通じては、この実施形態では、少なくとも、ユーザにより掃除エリアの地図データ生成要求がなされると共に、指定された掃除エリアの掃除開始要求がなされる。
【0163】
無線通信部104は、ロボット掃除装置2、飛行体装置3、空気清浄装置4と無線通信するためのもので、この実施形態では、無線LANの機能部の構成とされている。送信情報生成部105は、ロボット掃除装置2、飛行体装置3又は空気清浄装置4を相手先として無線通信部406を通じて送信する送信情報を生成する。
【0164】
無線通信部104は、制御部101の制御に下に、送信情報生成部105で生成された、ロボット掃除装置2、飛行体装置3又は空気清浄装置4の内の相手先として指定されている装置に対する送信情報を、無線LANを通じて送信する。
【0165】
送信情報生成部105は、ユーザにより掃除エリアの地図データ生成要求がなされたときには、ロボット掃除装置2と、飛行体装置3とに対して、掃除エリアの地図データ生成指示通知を生成する。ロボット掃除装置2と、飛行体装置3とは、この掃除エリアの地図データ生成指示通知を受けて、指定された掃除エリアの地図データ生成のための、前述したような動作を実行する。そして、ロボット掃除装置2と、飛行体装置3とは、前述したような、指定された掃除エリアの地図データ生成のための動作を行いながら、掃除エリアの位置情報と、カメラで撮影した撮像画像情報を、掃除指示装置1に送信するように動作する。
【0166】
無線通信部104は、無線LANを通じてロボット掃除装置2及び飛行体装置3から送られてくる掃除エリア地図データの生成用の情報を受信情報解析部106に転送する。受信情報解析部408は、無線LANを通じてロボット掃除装置2及び飛行体装置3から送られてくる位置情報は、掃除エリア地図データ生成部107及び画像認識装置に転送し、また、無線LANを通じてロボット掃除装置2及び飛行体装置3から送られてくる撮像画像情報は、画像認識部109に転送する。
【0167】
画像認識部109は、受け取った撮像画像情報から、掃除エリアの部屋に存在するテーブル、ソファー、本棚などの障害物や、窓、カーテン、ブラインドカーテンなどを認識し、その認識結果を、掃除エリアにおける位置情報と対応付けて、掃除エリア地図データ生成部107に供給する。
【0168】
掃除エリア地図データ生成部107は、ロボット掃除装置2から受け取った位置情報に基づいて、前述したように、掃除エリアの床面の掃除可能領域の輪郭の地図データを生成する。そして、掃除エリア地図データ生成部107は、ロボット掃除装置2や飛行体装置3から受け取った撮像画像情報の画像認識結果と、飛行体装置3の高さ位置を含む位置情報から、掃除エリアに存在する障害物や窓、カーテン等の存在位置を示す地図データを生成する。
【0169】
掃除エリア地図データ記憶部108は、掃除エリア地図データ生成部107で生成された掃除エリア地図データを記憶する。前述したように、掃除エリア地図データ生成部107では、掃除対象の部屋毎の掃除エリアについて、掃除エリア地図データが生成される。そして、生成された掃除エリア地図データが、それぞれの掃除エリア(部屋)の識別情報に対応付けられて、掃除エリア地図データ記憶部108に記憶される。
【0170】
連携場所受付部110は、掃除エリア地図データ記憶部108に記憶されている掃除エリア地図データによる掃除エリア地図を、表示部102の表示画面に表示して、その表示画面上で、タッチパネル103を通じて、ロボット掃除装置2と飛行体装置3と空気清浄装置4とが連携して掃除動作を行うことができる連携場所のユーザによる登録設定を受け付けるようにする。
【0171】
この場合に、連携場所受付部110は、予め、掃除エリア地図において、前述したテーブル、ソファー、本棚などの障害物や、窓のカーテンや、小窓のブラインドカーテンなどを、連携場所候補として表示するようにする。そして、ユーザは、その連携場所候補の内から、実際に連携して掃除を行わせたい場所をタッチパネル103を通じて指定する。そして、この実施形態では、ユーザは、それぞれの連携場所における連携動作を指定(選択指定)することができる構成とされており、タッチパネル103を通じて、その連携動作の指定を受け付けるようにする。受け付けられた連携場所及び連携動作は、掃除エリア地図データ記憶部108に、各掃除エリア地図データに対応付けられて記憶される。
【0172】
掃除エリアが、例えば前述の図1に示したリビング10である場合に、例えば連携場所が本棚13の設置位置であれば、その上面の紙屑などの把持除去及びその上面からの塵埃を落下させる動作などが、連携動作として登録される。また、例えば連携場所がカーテン15が架かっている窓14の位置である場合には、カーテン15から塵埃を落下させる動作などが、連携動作として登録される。
【0173】
そして、掃除指示装置1の制御部101は、ユーザにより掃除エリアの掃除開始要求を受けたときには、この実施形態では、掃除プラン受付部111を起動して、ユーザから、掃除エリアの指定、及び指定された掃除エリアにおける掃除プランを受け付けるようにする。なお、ユーザは、掃除開始要求操作をする前に、予め掃除プランを設定入力しておくようにしてもよい。その場合には、掃除開始要求操作には、事前に設定された掃除プランの指定情報を含むようにする。あるいは、掃除開始要求操作の直前に設定された掃除プランを、当該掃除開始要求操作により実行する掃除プランとするようにしてもよい。
【0174】
この実施形態では、掃除プラン受付部111は、例えば図14に示すような掃除プランメニューを表示部102の表示画面に表示して、ユーザの掃除プランについての設定入力を受け付ける。すなわち、図14の掃除プランメニューは、掃除エリアが図1に示したリビング10の場合の例である。図14において、□マークの部分は、ユーザが選択指定するためのチェックマークの入力欄である。
【0175】
図14に示すように、掃除プランとしては、連携を伴わずに「ロボット掃除装置単独」、「飛行体装置単独」、「空気清浄装置単独」のいずれかで実行する場合と、「連携」を行わせる場合を選択指定することができる。図14の例では、「連携」がユーザにより選択指定されている状態を示している。「連携」が選択されると、図14に示すように、連携して動作する装置の選択指定を受け付けるための「連携装置」と、連携する場所の選択指定を受け付けるための「連携場所」と、連携場所における連携動作の選択指定を受け付けるための「連携動作」の選択入力が可能となる。
【0176】
この掃除プラン受付部111での掃除プランの受付が完了すると、掃除指示装置1の制御部101は、掃除プランで指定された装置が、単独の場合には、指定された装置を起動させて、指定された掃除エリアでの掃除を開始させるようにする。また、制御部101は、掃除プランでの指定が「連携」である場合には、連携装置が何であるかを判別して、当該連携する装置のそれぞれを起動し、連携場所、連携動作の選択指定を含む掃除開始指示を、それぞれの装置に送信するようにする。
【0177】
なお、図13において、送信情報生成部105、受信情報解析部106、掃除エリア地図データ生成部107、画像認識部109、連携場所受付部110、掃除プラン受付部111は、制御部101が、ソフトウエア処理機能として実現することもできる。
【0178】
[掃除システムの各装置の動作]
以上説明した掃除システムの実施形態を構成する掃除指示装置1、ロボット掃除装置2、飛行体装置3及び空気清浄装置4の動作の流れの例を、それぞれフローチャートを参照しながら説明する。
【0179】
<掃除指示装置1の動作説明>
図15及びその続きである図16は、掃除指示装置1の動作の流れの例を説明するためのフローチャートを示す図である。以下の説明においては、この図15及び図16のフローチャートにおける各ステップの処理は、掃除指示装置1の制御部101が、送信情報生成部105、受信情報解析部106、掃除エリア地図データ生成部107、画像認識部109、連携場所受付部110、掃除プラン受付部111の機能をソフトウエア処理機能として実行する場合として説明する。
【0180】
図15に示すように、掃除指示装置1の制御部101は、タッチパネル103を通じたユーザの操作入力を監視して、掃除エリア地図作成要求操作を受け付けたか否か判別する(ステップS101)。このステップS101で、掃除エリア地図作成要求操作を受けたと判別したときには、制御部101は、指定された掃除エリアに識別情報を付与すると共に、ユーザからの掃除エリア名称の指定を受け付ける(ステップS102)。ここで、ユーザから、掃除エリア名称を受け付けなかったときには、仮に掃除エリア名称として付与された掃除エリア番号(例えば作成順)を、掃除エリア名称として用いる。
【0181】
次に、制御部101は、ロボット掃除装置2と飛行体装置3とに、掃除エリア地図作成用動作開始指示を送信する(ステップS103)。
【0182】
すると、ロボット掃除装置2と飛行体装置3とは、掃除エリア地図作成用動作を開始する。すなわち、前述したように、ロボット掃除装置2は掃除エリアの掃除可能領域の輪郭情報を生成するように走行移動し、その際の時々刻々の位置情報と、カメラCM21~CM24の撮像画像情報とを、掃除エリア地図作成用情報として掃除指示装置1に送る。また、飛行体装置3は、掃除エリア内を飛行して、その時々刻々の位置情報と、カメラCM31~CM36の撮像画像情報とを、掃除エリア地図作成用情報として掃除指示装置1に送る。
【0183】
そこで、掃除指示装置1の制御部101は、ロボット掃除装置2と飛行体装置3とからの掃除エリア地図作成用情報を収集し(ステップS104)、その収集した掃除エリア地図作成用情報を用いて、掃除エリア地図データを作成し、作成した掃除エリア地図データを記憶保持する(ステップS105)。
【0184】
そして、制御部101は、掃除エリア地図データの作成及び記憶保持が完了したら、生成した掃除エリア地図データを用いて表示部102の表示画面に、その掃除エリア地図を表示し、ユーザに対して、連携場所の確認又は登録、また、連携動作の登録など、連携に関する情報の設定入力を促す(ステップS106)。
【0185】
そして、制御部101は、ユーザによる連携に関する情報の設定入力を受け付けて、記憶保持している掃除エリア地図データに対応付けて記憶する(ステップS107)。
【0186】
次に、制御部101は、掃除エリア地図データ及びその付随情報を、ロボット掃除装置2、飛行体装置3及び空気清浄装置4のそれぞれに送信する(ステップS108)。以上で、制御部101は、掃除エリア地図作成要求に応じた処理を終了する。
【0187】
ステップS101で、掃除エリア地図作成要求操作はなされていないと判別したときには、制御部101は、掃除開始要求の操作がなされたか否か判別する(図15のステップS111)。この掃除開始要求の操作には、掃除エリアの指定を含む。このステップS111で、掃除開始要求の操作がなされてはいないと判別したときには、制御部101は、その他の処理を行い(ステップS112)、その後、図15のステップS101に処理を戻す。
【0188】
ステップS111で、掃除開始要求の操作がなされたと判別したときには、制御部101は、その掃除開始要求により指定された掃除エリアにおける、例えば図14に示したような掃除プランメニューを、表示部102の表示画面に表示する(ステップS113)。そして、表示した掃除プランメニューの表示画面において、ユーザに掃除プランの入力を促し、それに応じて入力された掃除プランを受け付ける(ステップS114)。
【0189】
次に、制御部101は、受け付けた掃除プランを解析して(ステップS115)、連携指定がなされているか否か判別する(ステップS116)。このステップS116で、連携指定がなく、単独の装置による掃除プランであるときには、制御部101は、ロボット掃除装置2、飛行体装置3、空気清浄装置4の内の指定された装置に起動指示を送る(ステップS117)。その後、制御部101は、掃除エリア内の掃除プランで指定された掃除場所の位置情報を含む掃除開始指示を、起動した装置に送信する(ステップS118)。そして、掃除指示装置1の制御部101は、処理を終了する。
【0190】
また、ステップS116で、連携指定がなされていると判別したときには、制御部101は、ステップS115での掃除プランの解析結果から連携する装置を認識し(ステップS119)、その認識した装置のそれぞれに対して起動指示を送る(ステップS120)。その後、制御部101は、掃除エリア内の掃除プランで指定された連携場所の位置情報及び連携動作の情報を含む掃除開始指示を、起動した連携する装置のそれぞれに送信する(ステップS121)。そして、掃除指示装置1の制御部101は、処理を終了する。
【0191】
<ロボット掃除装置2の動作説明>
図17及びその続きである図18は、ロボット掃除装置2の動作の流れの例を説明するためのフローチャートを示す図である。以下の説明においては、この図17及び図18のフローチャートにおける各ステップの処理は、ロボット掃除装置2の制御部201が、吸引制御部202、走行制御部203、送信情報生成部207、受信情報解析部208、地図作成時動作制御部211、連携処理部212を、ソフトウエア処理機能として実行するようにした場合として説明する。
【0192】
ロボット掃除装置2の制御部201は、掃除指示装置1からの起動指示の受信を監視し(ステップS201)、掃除指示装置1からの起動指示の受信を確認したときには、自装置の起動処理をする(ステップS202)。そして、制御部201は、掃除指示装置1から送られてくる掃除開始指示を受信し、それを解析する(ステップS203)。
【0193】
そして、制御部201は、掃除開始指示の解析結果から、連携指定がなされているか否か判別する(ステップS204)。このステップS204で、連携指定がなされていないと判別したときには、制御部201は、掃除開始指示で指示された掃除プラン通りの掃除(床面の掃除)を開始する(ステップS205)。そして、制御部201は、指示された掃除を終了したか否か判別し(ステップS206)、終了していないと判別したときには、掃除動作を継続し、終了したと判別したときには、ホームポジションに戻り(ステップS207)、処理を終了する。
【0194】
ステップS204で、連携指定がなされていると判別したときには、制御部201は、その連携指定を含む掃除プラン通りの掃除を開始する(図18のステップS211)。
【0195】
そして、制御部201は、連携指定により指示されている連携場所に到着したか否か判別し(ステップS212)、連携場所に到着していないと判別したときには、通常の床面掃除を継続する。ステップS212で、連携場所に到着したと判別したときには、制御部201は、連携指定されている他の装置に、当該連携場所に移動するように呼び出す通知を無線通信部206を通じて送り、当該連携場所で待機する(ステップS213)。
【0196】
前述したように、ロボット掃除装置2からの呼出通知を受けた飛行体装置3及び/又は空気清浄装置4は、指定された連携場所に到着したときには、その到着を、連携する他の装置に通知する。
【0197】
そこで、制御部201は、呼出をした連携する他の装置からの到着通知を受信したか否かにより、連携する他の装置が到着したか否か判別する(ステップS214)。もしも、連携する他の装置が複数個であるときには、その複数個の他の装置の全てからの到着通知の受信を確認して、それら複数個の他の装置が到着するのを待つ。
【0198】
ステップS214で、連携する他の装置が到着していなければ、ステップS214を繰り返して、連携する他の装置の到着を待ち、連携する他の装置の到着を確認したら、制御部201は、図4図6を用いて前述したような、当該連携場所において設定されている他の装置との連携動作を実行する(ステップS215)。
【0199】
次に、制御部201は、連携動作を終了したか否か判別し(ステップS216)、終了してはいないと判別したときには、連携動作を継続し、終了したと判別したときには、掃除プランの指示に従って他の場所に移動して掃除を続行する(ステップS217)。
【0200】
次に、制御部201は、未了である他の連携場所の指定があるか否か判別し(ステップS218)、未了である他の連携場所の指定があると判別したときには、処理をステップS212に戻し、このステップS212以降の処理を繰り返す。そして、ステップS218で、未了である他の連携場所の指定はないと判別したときには、制御部201は、処理を図17のステップS206に移行して、このステップS206以降の処理を実行する。
【0201】
なお、掃除エリアがリビング10であって、掃除プランで指定されている連携場所が、本棚13と、カーテン15が架かっている窓14と、ブラインドカーテン17が設けられている小窓16であり、かつ、本棚13の連携場所での連携動作として紙屑の廃棄と本棚13の上面の塵埃を落下させる動作が登録され、カーテン15が架かっている窓14の連携場所での連携動作としてカーテン15から塵埃を落下させる動作が登録され、ブラインドカーテン17が設けられている小窓16の連携場所での連携動作としてブラインドカーテン17の各羽片からの塵埃を落下させる動作が登録されている場合には、前述の図4図6を用いて説明した連携場所のそれぞれにおける連携動作を順次に行うことになる。
【0202】
この場合に、ステップS215での連携動作として、塵埃を落下させる動作が指定されている場合には、ロボット掃除装置2は、飛行体装置3からの塵埃を落下させる動作の開始の通知及び/又はその終了の通知を受けるまで、連携場所の近傍の所定の位置で待機し、塵埃が床面に確実に落下する時間を待って、本棚13の近傍の床面を吸引しながら走行して掃除動作を実行する処理を、連携動作として行う。カーテン15から塵埃を落下させる連携動作の場合、また、ブラインドカーテン17の各羽片から塵埃を落下させる連携動作の場合、にも同様の連携動作となる。
【0203】
<飛行体装置3の動作説明>
図19及びその続きである図20は、飛行体装置3の動作の流れの例を説明するためのフローチャートを示す図である。以下の説明においては、この図19及び図20のフローチャートにおける各ステップの処理は、飛行体装置3の制御部301が、飛行駆動信号生成部309、位置姿勢制御信号生成部310、送信情報生成部313、受信情報解析部314、連携処理部315、マジックハンド制御部316を、ソフトウエア処理機能として実行するようにした場合として説明する。
【0204】
飛行体装置3の制御部301は、掃除指示装置1からの起動指示の受信を監視し(ステップS301)、掃除指示装置1からの起動指示の受信を確認したときには、自装置の起動処理をする(ステップS302)。そして、制御部301は、掃除指示装置1から送られてくる掃除開始指示を受信し、それを解析する(ステップS303)。
【0205】
そして、制御部301は、掃除開始指示の解析結果から、連携指定がなされているか否か判別する(ステップS304)。このステップS304で、連携指定がなされていないと判別したときには、制御部301は、掃除開始指示で指示された掃除プラン通りの動作を開始する(ステップS305)。そして、制御部201は、指示された動作を終了したか否か判別し(ステップS306)、終了していないと判別したときには、指示された動作を継続し、終了したと判別したときには、ホームポジションに戻り(ステップS307)、処理を終了する。
【0206】
ステップS304で、連携指定がなされていると判別したときには、制御部301は、呼び出し待機する(図20のステップS311)。
【0207】
そして、制御部301は、連携する他の装置からの呼出の受信を監視し(ステップS312)、呼出の受信を受けていないと判別したときには、処理をステップS311に戻して、呼び出し待機を継続する。
【0208】
ステップS312で、連携する他の装置からの呼出を受信したと判別したときには、制御部301は、自装置を呼出で指定された連携場所に移動するように制御する(ステップS313)。そして、制御部301は、自装置の位置を監視することで、連携場所に到着したか否か判別し(ステップS314)、連携場所に到着していなければ、ステップS314を繰り返して、連携場所への到着を待ち、連携場所へ到着したと判別したら、連携する他の装置に、当該連携場所への到着を無線通信により通知する(ステップS315)。
【0209】
そして、制御部301は、他の装置との連携動作を実行する(ステップS316)。すなわち、例えば前述した本棚13を連携場所とする場合であって、前述したような連携動作が指定されていた場合には、制御部301は、先ず、本棚13の上面の位置まで飛行し、ホバリングして、紙屑が存在するか否かを、カメラCM31~CM34の撮像画像情報から判断する。そして、紙屑が存在している場合には、マジックハンド部38を用いて、その紙屑を把持し、ロボット掃除装置2の屑籠2WS内に収容するように飛行移動する。
【0210】
次に、飛行体装置3の制御部301は、本棚13の上面の塵埃を落下させる動作の開始通知を無線通信により、ロボット掃除装置2や空気清浄装置4に送り、マジックハンド部38に装着されているブラシを用いて、塵埃を落下させる動作を行うように制御する。
【0211】
この場合に、飛行体装置3の制御部301は、カメラ群311の各カメラの撮影画像情報を解析して、塵埃を落下させる場所やその周辺の状況を把握して、塵埃を落下させる動作を実行するか、あるいは中止するかを判断するようにする。すなわち、例えば、塵埃を落下させる場所に人がいる場合、特に乳幼児がいる場合には、塵埃の落下動作を中止し、その旨を連携する装置(ロボット掃除装置2や空気清浄装置4)に通知する。また、部屋やテーブル11の上などに飲食物がある場合には塵埃の落下動作を中止し、その旨を連携する装置(ロボット掃除装置2や空気清浄装置4)に通知する。また、落下先に水槽などがある場合にも、同様に塵埃の落下動作を中止し、その旨を連携する装置(ロボット掃除装置2や空気清浄装置4)に通知する。さらに、制御部301は、カメラの撮影画像情報を参照することで、大型テレビの後ろ、タンスや本棚などの棚の後ろ、棚と棚の間など、塵埃を落としても掃除の困難な場所には、掃除補助具38を、塵埃を落とさないように駆動制御する。
【0212】
また、飛行体装置3の制御部301は、カメラ群311の各カメラの撮影画像情報を解析して、本棚13の上面の位置に存在するものが掃除対象物か否か判断し、掃除対象物でない場合は、そのままにし、ロボット掃除装置2や掃除指示装置1に通知する。特に、指輪、クレジットカード、キャッシュカード、メモリーカード、現金等の貴重品の場合、そのままにするか、又は散乱しないように1か所に集め、その旨をロボット掃除装置2や掃除指示装置1に重要事項として貴重品の種類とともに通知する。
【0213】
なお、貴重品の場合は、マジックハンド部38を用いて、その貴重品を把持し、ロボット掃除装置2の屑籠2WS内、又は貴重品箱(図示せず)内に収容するように、あるいはリビング10のあらかじめ設置又は指定された貴重品スペース(図示せず。テーブル11の上であってもよい)に収容する(置く)ように飛行移動し、貴重品の種類と収容場所をロボット掃除装置2や掃除指示装置1に通知する。この場合に、飛行体装置3からの通知に、貴重品をカメラで撮影した撮影画像情報を付加するようにする。そして、ロボット掃除装置2や掃除指示装置1は、表示部の表示画面に、通知を受けた貴重品の種類と収容場所と、貴重品の撮影画像を表示するようにする。
【0214】
また、飛行体装置3は、本棚13の上面の位置に存在するものが掃除対象物か否かの判断の結果、掃除対象物であると判断したときであっても、掃除対象物がガラス片や金属など床面に落下させると危険なものであるかどうかを判別して、ガラス片や金属など床面に落下させると危険なものについては、そのままにし、その旨をロボット掃除装置2や掃除指示装置1に通知する。
【0215】
そして、飛行体装置3の制御部301は、本棚13の上面の全領域の塵埃を落下させる動作を終了したと判別したら、塵埃を落下させる動作の終了通知を、ロボット掃除装置2や空気清浄装置4に無線通信により通知する。
【0216】
なお、飛行体装置3からの塵埃を落下させる動作の開始通知及び終了通知のそれぞれには、当該処理を実行した連携場所を特定する情報(位置情報や連携場所名)が含まれる。この連携場所を特定する情報により、これらの通知を受け取ったロボット掃除装置2や空気清浄装置4は、塵埃を落下させる動作が実行された連携場所の確認ができる。同様に、飛行体装置3からの、塵埃を落下させる動作の中止通知にも、動作を中止した連携場所を特定する情報(位置情報や連携場所名)が含まれ、この中止通知を受け取ったロボット掃除装置2や空気清浄装置4は、塵埃を落下させる動作が中止された連携場所の確認ができる。
【0217】
この場合に、前述もしたように、ロボット掃除装置2は、飛行体装置3からの通知に基づいて、塵埃が全て床面に落下するまでの時間を待って、本棚の周辺の床面の塵埃を吸収する掃除動作を実行する。空気清浄装置4は、空中に舞っている塵埃を吸収する動作をするので、飛行体装置3からの、本棚13の上面の塵埃を落下させる動作の開始通知を受信したら即座に、塵埃の吸収動作を開始するようにする。
【0218】
次に、制御部301は、以上のようなステップS316での連携動作が終了したか否か判別する(ステップS317)。この連携動作が終了は、飛行体装置3が塵埃を落下させる動作の終了通知を発信したことにより判別してもよいし、ロボット掃除装置2からの本棚13の周辺の床面領域の掃除終了通知をうけたことにより判別してもよい。
【0219】
ステップS317で、連携動作が終了したと判別すると、制御部301は、自装置を、この例では、ホームポジションに戻すように制御する(ステップS318)。もちろん、連携動作終了の場所で待機していてもよい。
【0220】
次に、制御部301は、未了である他の連携場所の指定があるか否か判別し(ステップS319)、未了である他の連携場所の指定があると判別したときには、処理をステップS312に戻し、このステップS312以降の処理を繰り返す。そして、ステップS319で、未了である他の連携場所の指定はないと判別したときには、制御部301は、処理を図19のステップS306に移行して、このステップS306以降の処理を実行する。
【0221】
<空気清浄装置4の動作説明>
空気清浄装置4の動作の流れは、ステップS316で実行する連携動作の詳細内容が異なるだけで、図19及び図20を用いて説明した飛行体装置3の動作の流れと同様である。そこで、この明細書では、空気清浄装置4の動作の流れについては、ステップS316で実行する連携動作の詳細内容を除いて、説明を省略する。
【0222】
すなわち、前述したように、空気清浄装置4は、ステップS316の連携動作としては、飛行体装置3からの、塵埃を落下させる動作の開始通知を受信したら即座に、塵埃の吸収動作を開始するようにして、空中に舞っている塵埃を吸収する動作をする。
【0223】
なお、飛行体装置3の場合には、連携動作が終了した後には、ホームポジションに戻るようにしたが、空気清浄装置4の場合には、ホームポジションに戻ってもよいし、その連携動作を行った連携場所にそのまま居続けてもよい。
【0224】
[第1の実施形態の効果]
以上説明したように、上述の実施形態の掃除システムによれば、ロボット掃除装置2が集塵して掃除することができない高所から、飛行体装置3により塵埃を落下させるようにするので、人が掃除をする場合に人が叩きを掛けた後、掃除機で掃除する場合と同様の掃除を実行することができて便利である。
【0225】
また、上述の実施形態の掃除システムにおいては、飛行体装置3が塵埃を落下させたときに、空気清浄装置4を連携させて空気の吸引動作を行わせるようにすることができるので、落下途中の細かい塵埃を、空気清浄装置4により集塵することも可能である。
【0226】
そして、上述の実施形態の掃除システムによれば、ユーザは、掃除プランを指定して、掃除開始指示するだけで、上記の掃除動作が自動的になされるので、便利である。この場合に、タイマーにより指定された時間に、掃除開始指示を、各装置に供給するようにすることにより、家人が留守のときに、掃除動作を実行させることができる。
【0227】
[第2の実施形態]
以上の掃除システムの第1の実施形態では、掃除指示装置1からの掃除開始指示を受けたロボット掃除装置2が、先ず、走行を介して掃除を開始して、各連携場所において、連携する他の装置としての飛行体装置3や空気清浄装置4を呼び寄せて、連携動作を行うようにした。しかし、この実施形態の掃除システムにおける連携動作を含む掃除シーケンスは、上述のようなシーケンスでの掃除動作に限られるわけでない。
【0228】
この第2の実施形態の掃除システムは、システム構成は、第1の実施形態と同様の構成を備える掃除指示装置1と、ロボット掃除装置2と、飛行体装置3と、空気清浄装置4とからなるが、掃除動作のシーケンスが、第1の実施形態とは異なる。この第2の実施形態においては、飛行体装置3や空気清浄装置4が、指定された連携場所で、ロボット掃除装置2の掃除動作に先立ち、指定された連携動作を実行する。そして、飛行体装置3や空気清浄装置4は、連携動作を終了すると、その終了通知をロボット掃除装置2に無線送信する。この終了通知には、連携場所を特定する情報(位置情報あるいは連携場所名)が含まれている。
【0229】
第2の実施形態の掃除システムにおいては、ロボット掃除装置2は、飛行体装置3や空気清浄装置4からの、掃除プランで指定された連携場所の内の最初の連携場所における連携動作の終了通知を受信した後に、掃除エリアの床面の掃除動作をするように走行を開始する。
【0230】
ロボット掃除装置2は、飛行体装置3や空気清浄装置4からの連携動作の終了通知を受信することで、連携場所で、既に連携動作である塵埃を落下させる動作が終了していることを確認することできる。そのため、第2の実施形態の掃除システムにおいては、ロボット掃除装置2は、第1の実施形態の場合のように、連携場所において、飛行体装置3による塵埃を落下させる動作を待つ必要はなく、指定された掃除エリアを連続的に走行しながらの掃除動作を実行することができる。
【0231】
図21は、この第2の実施形態の掃除システムを構成する飛行体装置3の動作の流れの主用部のフローチャートである。図19に示した連携を伴わない動作の流れのフローチャート部分は、第2の実施形態の掃除システムを構成する飛行体装置3も、全く同様に実行する。そして、第2の実施形態の掃除システムを構成する飛行体装置3は、図20に示した動作の流れのフローチャート部分に代えて、図21に示す動作の流れのフローチャートを実行する。
【0232】
すなわち、第2の実施形態の掃除システムを構成する飛行体装置3の制御部301は、図19のステップS304で、掃除プランで連携指定がなされていると判別したときには、最初の連携場所に移動し、その連携場所に到着したら、その到着通知を、連携する他の装置、例えばロボット掃除装置2及び空気清浄装置4に無線送信する(図21のステップS321)。到着通知には、到着した連携場所を特定する情報(連携場所の位置情報あるいは連携場所名)が含まれている。なお、到着通知を受け取った装置は、記憶している掃除エリア地図データを、連携場所を特定する情報により参照することで、連携場所を認識することができる。
【0233】
そして、制御部301は、連携場所で協働して動作すべき装置、この例では、空気清浄装置4が連携する装置として指定されているか否か判別する(ステップS322)。ここで、連携場所で協働して動作する装置とは、ロボット掃除装置2のように、連携動作である塵埃を落下させる動作中は動作を行わない装置ではなく、塵埃を落下させる動作中に空気清浄化動作を行う空気清浄装置4のように、同時に動作すべき装置である。
【0234】
そして、ステップS322で、当該連携場所で協働して動作すべき装置が指定されていると判別したときには、制御部301は、当該連携場所で協働する装置は、当該連携場所に到着しているか否か判別し(ステップS323)、到着していなければ、ステップS323を繰り返して、当該連携場所で協働する装置の到着を待つ。この場合に、連携場所で協働して動作すべき装置からは、当該連携場所に到着したときには、到着通知が送られてくるので、その到着通知を受信したか否かにより、ステップS323で、当該連携場所で協働する装置は、当該連携場所に到着しているか否か判別する。
【0235】
そして、ステップS323で、連携場所で協働する装置からの到着通知の受信を確認すると、制御部301は、当該連携場所での連携動作を実行する(ステップS324)。この場合の連携動作は、例えば図3に示した掃除プランの場合であれば、飛行体装置3による本棚13の上面に存在する紙屑の除去動作と、本棚13の上面から塵埃を落下させる動作である。
【0236】
この場合には、飛行体装置3は、マジックハンド部38で把持した紙屑は、ロボット掃除装置2の屑籠2WSに収納するが、ロボット掃除装置2に対して現在位置の要求を無線通信により送り、ロボット掃除装置2から送られてくる現在位置のところまで移動して、紙屑の収納をする。紙屑の収納に際しては、飛行体装置3は、ロボット掃除装置2に一時走行停止要求をして、停止状態のロボット掃除装置2の屑籠2WSに紙屑を収納するようにする。しかし、このように、ロボット掃除装置2の走行を一時停止させることなく、ロボット掃除装置2の現在位置を頼りにロボット掃除装置2を、カメラで確認し、移動中のロボット掃除装置2の上空を、ロボット掃除装置2の走行に合わせながら、飛行移動して、ロボット掃除装置2の屑籠2WSに紙屑を収納するようにしてもよい。
【0237】
そして、この紙屑の除去が終了したら、本棚13の上面からの塵埃を落下させる動作の開始通知を、連携装置のロボット掃除装置2と空気清浄装置4に送る。空気清浄装置4は、この開始通知を受けて、落下してくる塵埃を吸収して清浄化するように、吸引駆動部421を動作させる。このとき空気清浄装置4は、本棚13の周辺を移動しながら、吸引駆動部421を動作させてもよいし、停止している状態で吸引駆動部421を動作させてもよい。
【0238】
ステップS322で、当該連携場所で協働して動作すべき装置が指定されていないと判別したときには、制御部301は、処理をステップS322からステップS324にジャンプさせて、当該連携場所での連携動作を実行する。この場合の連携動作は、飛行体装置3による紙屑の除去と、塵埃を落下させる動作のみとなる。
【0239】
次に、制御部301は、連携動作が終了したか否かを監視して(ステップS325)、連携動作が終了したと判別したときには、当該連携場所における連携動作の終了を、連携する他の装置(ロボット掃除装置2及び/又は空気清浄装置4)に通知する(ステップS326)。
【0240】
そして、制御部301は、未了である他の連携場所の指定があるか否か判別し(ステップS327)、未了である他の連携場所の指定があると判別したときには、処理をステップS321に戻し、このステップS321以降の処理を繰り返す。そして、ステップS327で、未了である他の連携場所の指定はないと判別したときには、制御部301は、処理を図19のステップS306に移行して、このステップS206以降の処理を実行する。
【0241】
この第2の実施形態における空気清浄装置4の動作の流れは、ステップS324で実行する連携動作の詳細内容が異なるだけで、図21を用いて説明した飛行体装置3の動作の流れと同様である。
【0242】
すなわち、前述したように、空気清浄装置4は、ステップS324の連携動作としては、前述したように、飛行体装置3からの、塵埃を落下させる動作の開始通知を受信したら即座に、塵埃の吸収動作を開始するようにして、空中に舞っている塵埃を吸収する動作をする。
【0243】
なお、飛行体装置3の場合には、連携動作が終了した後には、ホームポジションに戻るようにしたが、空気清浄装置4の場合には、ホームポジションに戻ってもよいし、その連携動作を行った連携場所にそのまま居続けてもよい。
【0244】
次に、この第2の実施形態におけるロボット掃除装置2の動作の流れについて説明する。図22は、この第2の実施形態の掃除システムを構成するロボット掃除装置2の動作の流れの主用部のフローチャートである。図17に示した連携を伴わない動作の流れのフローチャート部分は、第2の実施形態の掃除システムを構成するロボット掃除装置2も、全く同様に実行する。そして、第2の実施形態の掃除システムを構成するロボット掃除装置2は、図18に示した動作の流れのフローチャート部分に代えて、図22に示す動作の流れのフローチャートを実行する。
【0245】
すなわち、第2の実施形態の掃除システムを構成するロボット掃除装置2の制御部201は、図17のステップS204で、掃除プランで連携指定がなされていると判別したときには、連携する他の装置からの、最初の連携場所での連携動作の終了通知の受信を待つ(図22のステップS221)。
【0246】
ステップS221で、連携する他の装置からの、最初の連携場所での連携動作の終了通知の受信を確認したときには、制御部201は、連携動作が終了した連携場所を認識して記憶しておく(ステップS222)。そして、制御部201は、当該最初の連携場所での連携動作の終了通知の受信時点から、塵埃が床面に落下するまでの時間を足した時間の経過後、自装置2による掃除動作を開始する(ステップS223)。
【0247】
そして、制御部201は、連携する他の装置から、他の連携場所での連携動作の終了通知を受信したか否か判別する(ステップS224)。このステップS224で、連携する他の装置から、他の連携場所での連携動作の終了通知を受信したと判別したときには、制御部201は、連携動作が終了した連携場所を認識し、追加記憶しておく(ステップS225)。なお、ステップS221あるいはステップS224において、終了通知の受信ではなく、バッテリーが途中で切れたり、ユーザが強制終了したりする等、連係動作が未完了で終了した場合においても、制御部201は、連携動作が終了した連携場所を認識し、記憶(追加記憶)しておくとともに、連係動作が未完了部分はどこかを特定できるように記憶(追加記憶)しておくようにしてもよい。
【0248】
ステップS224で、連携する他の装置から、他の連携場所での連携動作の終了通知を受信してはいないと判別したとき、また、ステップS225の処理を終了した後には、自装置の位置を監視して連携場所に到着したか否か判別する(ステップS226)。このステップS226で、連携場所に到着してはいないと判別したときには、制御部201は、処理をステップS224に戻し、このステップS224以降の処理を繰り返す。
【0249】
そして、ステップS226で、連携場所に到着したと判別したときには、制御部201は、記憶に基づいて、到着した連携場所での連携動作は終了済みであるか否か判別する(ステップS227)。
【0250】
ステップS227で、到着した連携場所での連携動作は終了済みであると判別したときには、制御部201は、一時停止することなく、掃除動作を続行する(ステップS228)。
【0251】
次に、制御部201は、未了である他の連携場所の指定があるか否か判別し(ステップS229)、未了である他の連携場所の指定があると判別したときには、処理をステップS224に戻し、このステップS224以降の処理を繰り返す。そして、ステップS229で、未了である他の連携場所の指定はないと判別したときには、制御部201は、処理を図17のステップS206に移行して、このステップS206以降の処理を実行する。
【0252】
また、ステップS227で、到着した連携場所での連携動作は終了済みではないと判別したときには、制御部201は、掃除動作を一時停止する(ステップS230)。そして、制御部201は、連携する他の装置からの、当該連携場所での連携動作の終了通知の受信を待ち(ステップS231)、当該連携場所での連携動作の終了通知の受信していなければ、ステップS231を繰り返して、当該連携場所での連携動作の終了通知の受信を待ち、当該連携場所での連携動作の終了通知の受信を確認したら、その受信から所定時間の経過を待って、掃除動作を再開するようにする(ステップS232)。この場合の終了通知の受信からの所定時間は、塵埃を落下させる動作により、塵埃が床面まで落下するまでの時間以上の時間である。
【0253】
そして、制御部201は、このステップS232の次には、処理をステップS229に移行して、未了である他の連携場所の指定があるか否か判別し、未了である他の連携場所の指定があると判別したときには、処理をステップS224に戻し、このステップS224以降の処理を繰り返す。そして、ステップS229で、未了である他の連携場所の指定はないと判別したときには、制御部201は、処理を図17のステップS206に移行して、このステップS206以降の処理を実行する。
【0254】
なお、上述の例では、ロボット掃除装置2は、ステップS221では、掃除プランで指定される最初の連携場所での連携動作の終了通知の受信を待って掃除動作を開始するようにしたが、掃除指示装置1からの掃除開始指示を受けてから、所定時間経過した後に、掃除動作を開始するようにしてもよい。この場合の所定時間は、最初の連携場所での連携動作の終了を考慮した時間であり、例えば、ロボット掃除装置2は、ホームポジションから、最初の連携場所までの距離を移動するに要する時間を考慮して、当該所定時間を決定することができる。
【0255】
[第2の実施形態の効果]
上述の第2の実施形態によれば、連携場所での塵埃を落下させる処理は、先行して行われるので、ロボット掃除装置2は、連携場所で塵埃の落下を待つことなく、既に、床面に落下している塵埃を吸引することができる。このため、ロボット掃除装置2は、掃除時には、連携場所で待機する時間が不要となるので、指定された掃除エリアを連携場所の指定が無い場合と同様の時間で、掃除することができるようになる。
【0256】
[その他の実施形態又は変形例]
上述の実施形態の掃除システムでは、掃除指示装置1は、掃除開始指示を、掃除システムを構成する他の装置に送信した後は、掃除動作に関与しないような構成としたが、掃除指示装置1が、掃除プランの全てを遂行するように、他の装置の起動制御及び動作制御し、連携動作についても、動作管理及び動作制御をするようにしてもよい。
【0257】
その場合には、ロボット掃除装置2、飛行体装置3及び空気清浄装置4は、互いに通信することはせずに、全て、掃除指示装置1と通信をする。すなわち、各装置は、自位置の情報を定期的に掃除指示装置1に通知すると共に、連携場所への到着の通知、連携動作の開始通知、連携動作の終了通知を、掃除指示装置1に無線通信により送る。そして、掃除指示装置1は、連携する装置への連携場所への移動指示、連携動作の開始指示、などを無線通信により送るようにする。
【0258】
また、第2の実施形態では、飛行体装置3及び空気清浄装置4は、ロボット掃除装置2の掃除動作の実行の前に、全ての連携場所での連携動作を終了するように構成したが、飛行体装置3及び空気清浄装置4が、連携場所で待機してロボット掃除装置2が到着するのを待って、ロボット掃除装置2からの当該連携場所への到着通知を受信したら、第1の実施形態のようにして、連携動作を行うようにしてもよい。
【0259】
なお、上述の実施形態では、掃除指示装置1をロボット掃除装置2、飛行体装置3、空気清浄装置4とは別装置として設けたが、掃除指示装置1の機能を、ロボット掃除装置2、飛行体装置3、空気清浄装置4のいずれか、又は複数の装置(全ての装置でも良い)に設けてもよい。
【0260】
また、上述の実施形態のロボット掃除装置2の上面2a上には、屑籠2WSを設けるようにしたが、この屑籠2WSを設けなくてもよい。そして、屑籠2WSが設けられていない場合には、ロボット掃除装置2の上面2a上は、飛行体装置3が着陸することができるスペースとして、飛行体装置3のホームポジションは、ロボット掃除装置2の上面2aとしてもよい。
【0261】
飛行体装置3に、部屋の天井をなでるようにして、天井に存在する塵埃を落下させるようにする箒状あるいはモップ状の掃除補助具を設けておき、空気清浄装置4を追従移動させながら天井から塵埃を落下させるようにしてもよい。この場合には、ロボット掃除装置2は、飛行体装置3が落下させた塵埃が存在する床面位置を、時間遅延を持って、追従移動するようにすればよい。
【0262】
また、飛行体装置3の掃除補助具としては、上述の例に限られるものではなく、例えば、カーテンを叩く、風を吹きつける、棚の上面をモップや布で拭く、などの掃除補助具とするようにしてもよい。また、掃除補助具は、飛行体装置3の本体筐体に対して、交換することができるように構成してもよい。
【0263】
また、無線通信部104、206、312、406は、Wi-Fi(登録商標)を用いた無線LANの構成としたが、これに限らず、その他の通信規格を用いて構成してもよいことは勿論である。
【0264】
なお、上述の実施形態の掃除システムは、空気清浄装置4を備える構成としたが、空気清浄装置4はなくてもよい。また、空気清浄装置4に代えて、例えば脱臭装置などの他の連携装置を設けるようにしてもよい。
【0265】
掃除システムを構成するロボット掃除装置、飛行体装置及び空気清浄装置などの他の連携装置のそれぞれは、1台ではなく複数台からなるようにしてもよい。この場合に、ロボット掃除装置、飛行体装置及び空気清浄装置などの他の連携装置のいずれか、又はいくつかは1台で、他は複数台としてもよいし、全ての装置が複数台であってもよい。
【0266】
そして、複数台の装置は、一つの掃除プランにおいて、同時に動作させるようにしてもよいし、掃除プランにより、掃除エリアに応じて複数台の内の一つを選定するようにしてもよい。また、複数台の装置は、掃除プランにより指定される掃除エリア内の領域を分けて分担させるようにしてもよい。
【0267】
なお、複数台の装置を利用する場合は、図14の掃除プランメニューにおいて、ロボット掃除装置a,b、飛行体装置d,e,f、空気清浄装置g,hなどのように各装置を識別できるようにする。
【0268】
また、上述の実施形態のロボット掃除装置2は、吸引による掃除機能を有するものとしたが、吸引による掃除機能の代わりに拭き掃除機能を備えているもので良いし、吸引による掃除機能と拭き掃除機能との両方を備えているものであってもよい。上述のようにロボット掃除装置を複数台用いる場合には、1台は吸引掃除機能を備えるロボット掃除装置とし、もう1台は拭き掃除機能を備えるロボット掃除装置として、両者が同時に、あるいは選定されたどちらか一方で掃除動作をさせるようにしてもよい。
【0269】
また、上述の実施形態では、連携場所は、部屋に固定的に設置されている本棚、窓、テーブルが存在する場所としたが、図23に示すように、帰宅してきた人61の洋服を、飛行体装置3が、その掃除補助具38を用いて叩いたり、ブラシでこするなどをしてゴミや花粉を落とし、ロボット掃除装置2が、その落下したゴミや花粉を吸引し、また、空気清浄装置4が、落下途中のゴミや花粉を吸引するようにする場合にも適用可能である。この場合に、掃除指示装置の機能は、例えば、帰宅してきた人61が所持しているスマートフォンに組み込まれており、例えば掃除エリアは、玄関スペースで、連携場所は、玄関の上り框とされ、連携装置がロボット掃除装置2と、飛行体装置3と、空気清浄装置4とされた掃除プランの開始指示が、連携装置であるロボット掃除装置2と、飛行体装置3と、空気清浄装置4とに送られ、上述したようにして、それらの装置が起動されて、掃除が実行される。
【0270】
あるいは、掃除指示装置は、玄関に設置されており、人感センサを備えていて、帰宅した人を認識したときには、例えば掃除エリアは、玄関スペースで、連携場所は、玄関の上り框とされ、連携装置がロボット掃除装置2と、飛行体装置3と、空気清浄装置4とされた掃除プランの開始指示が、連携装置であるロボット掃除装置2と、飛行体装置3と、空気清浄装置4とに送られ、上述したようにして、それらの装置が起動されて、掃除が実行されるようにしてもよい。
【0271】
また、上述の実施形態では、掃除エリアが部屋である場合を想定し、掃除エリアは部屋毎に設定するようにした場合として説明したが、複数部屋ある建物において、複数の部屋を含む掃除エリアを指定することができるようにしてもよい。その場合には、ロボット掃除装置、飛行体装置、空気清浄装置などの装置は、部屋を移動しながら連携動作を行うようにするので、掃除エリア地図データには、複数の部屋間を移動するための経路の情報が含まれるものである。
【0272】
また、この発明による掃除システムは、一般住宅での使用に限られるものではなく、工場や店舗(デパートやスーパーマーケットやコンビニエンスストアなども含む)においても使用可能であり、その場合には、壁で囲まれた部屋ではなく、業務区画や売り場区画などの単位で掃除エリアを指定することができるようにしてもよい。
【0273】
なお、上述の実施形態では、掃除システムに掃除指示装置が存在する場合には、当該掃除指示装置が備える記憶部に、また、掃除指示装置の機能がロボット掃除装置、飛行体装置、空気清浄装置などに設けられている場合には、それらの装置が備える記憶部に、掃除プランの情報を記憶するようにしたが、掃除プランの情報を、インターネットを通じてクラウドの記憶部に記憶しておき、掃除指示装置、ロボット掃除装置、飛行体装置、空気清浄装置などからクラウドの記憶部にアクセスして、掃除プランを得るようにしてもよい。また、掃除エリア地図データも、クラウドの記憶部に格納しておき、掃除プランを作成する際や、掃除プランを実行する際に、クラウドの記憶部から取得するようにしてもよい。
【0274】
なお、上述の実施形態では、ロボット掃除装置2、飛行体装置3及び空気清浄装置4のそれぞれは、自装置の位置を検出する手段としては、GPS衛星からの電波を受信することで自位置を検出する手段に加えて、地磁気センサを用いた移動方位の検出手段と、ジャイロなどの加速度検出手段を用いるようにしたが、掃除エリアにおける自装置の位置を検出する手段は、これに限られるものではない。
【0275】
例えば、掃除エリアを3次元の動き検出対象空間領域として、それぞれの掃除エリア内に設けられる2個の発光追跡装置と、ロボット掃除装置2、飛行体装置3及び空気清浄装置4のそれぞれに設置される光位置通知部(以下、トラッカーと称する)とを用いることで、自装置の位置を検出するようにすることができる。
【0276】
2個の発光追跡装置は、同一の構成を有するもので、それぞれ赤外線レーザ光のレーザ発光部と、発光した赤外線レーザ光により動き検出対象空間領域内をサーチするようにするサーチ手段と、赤外線レーザ光を受けたトラッカーの発光部の発光を検知する光位置検知手段とを備える。この場合に、例えば、1個の発光追跡装置は、掃除エリア内を水平方向にサーチし、他の1個の発光追跡装置は、掃除エリア内を垂直方向にサーチすることで、3次元空間の掃除エリア全体をカバーするようにサーチする。
【0277】
トラッカーのそれぞれは、設置される装置毎に異なる識別情報を有する。そして、トラッカーは、発光追跡装置からの赤外線レーザ光を検知するセンサと、センサで赤外線レーザ光の受光を検知したときに、発光追跡装置にその受光の検知を通知するための、例えばLED(Light Emitting Diode)からなる発光部とを備えている。この場合に、トラッカーのそれぞれは、自身の識別情報に応じた異なる発光をする。
【0278】
発光追跡装置は、サーチ手段によりレーザ発光部を制御して、赤外線レーザ光を、トラッカー位置を検出するように動き検出対象空間領域内を探索走査させるように出射して、サーチする。トラッカーのそれぞれは、赤外線レーザ光の受光を、センサで監視し、センサで赤外線レーザ光の受光を検出したときに、LEDからなる発光部を点灯する。発光追跡装置は、トラッカーの発光部の発光を検知することで、当該トラッカーが装着されている各装置の動き検出対象空間領域内における位置を検出する。発光追跡装置は、トラッカーの発光部の発光を検知したときに、当該検知した時点の、発光した赤外線レーザの発光時刻からの経過時刻をも検知することができるように構成されている。
【0279】
2個の発光追跡装置は、ロボット掃除装置2、飛行体装置3及び空気清浄装置4のそれぞれの装置に対して無線で接続されており、それぞれの装置に対して、検知したトラッカーの動き検出対象空間領域における空間位置情報を通知する。
【0280】
ロボット掃除装置2、飛行体装置3及び空気清浄装置4のそれぞれの装置は、この通知を受けて、それぞれの自装置の位置を検出することができる。
【符号の説明】
【0281】
1…掃除指示装置、2…ロボット掃除装置、3…飛行体装置、4…空気清浄装置、38…掃除補助具の例としてのマジックハンド部、104,206,312,406…無線通信部、CM21~CM24,CM31~CM36,CM41~CM44…カメラ
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