(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023133593
(43)【公開日】2023-09-22
(54)【発明の名称】芯体の再利用方法
(51)【国際特許分類】
B65H 75/18 20060101AFI20230914BHJP
B65H 75/10 20060101ALI20230914BHJP
【FI】
B65H75/18 Z
B65H75/10
B65H75/18 A
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023127670
(22)【出願日】2023-08-04
(62)【分割の表示】P 2019198469の分割
【原出願日】2019-10-31
(71)【出願人】
【識別番号】593129342
【氏名又は名称】株式会社タカゾノ
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】松久 佳樹
(72)【発明者】
【氏名】道端 善之
(72)【発明者】
【氏名】吉村 友宏
(72)【発明者】
【氏名】岩崎 伸治
(57)【要約】
【課題】包材を使い切った後の芯体の再利用方法を提供する。
【解決手段】内周部に、一端部の位置で径方向外方に凹む第1凹部と、一端部の位置から他端部の位置にわたって設けられ、径方向外方に凹み、第1凹部に比べて、内周部に対する径方向外方への凹み量が小さい第2凹部と、が形成されており、回転可能に設けられた支持軸の外周に装着されたときには、第1凹部が、支持軸の基端部の位置に設けられた第1突起部に嵌合することで、支持軸と一体的に回転可能となり、支持軸の外周に装着される際には、第2凹部が、支持軸の先端部の位置に設けられた第2突起部に係合することで、第1突起部と第1凹部とが支持軸の周方向に位置合わせされる、芯体を用い、芯体に先に巻回されていた長尺のシートを使い切った後に、該芯体に新たな長尺のシートを巻回することを含む、芯体の再利用方法である。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
芯体であって、
円筒状に形成され、
外周に長尺のシートを巻回可能であり、
円筒状の内周部を備え、一端部および他端部を有し、
前記内周部には、
前記一端部の位置に設けられ、径方向外方に凹む第1凹部と、
前記一端部の位置から前記他端部の位置にわたって設けられ、径方向外方に凹み、前記第1凹部に比べて、前記内周部に対する径方向外方への凹み量が小さい第2凹部と、が形成されており、
回転可能に設けられた支持軸の外周に、前記一端部側から装着可能であり、
前記支持軸の外周に装着されたときには、前記第1凹部が、前記支持軸の基端部の位置に設けられた第1突起部に嵌合することで、前記支持軸と一体的に回転可能となり、
前記支持軸の外周に装着される際には、前記第2凹部が、前記支持軸の先端部の位置に設けられた第2突起部に係合することで、前記第1突起部と前記第1凹部とが前記支持軸の周方向に位置合わせされる、芯体を用い、
前記芯体に先に巻回されていた長尺のシートを使い切った後に、該芯体に新たな長尺のシートを巻回することを含む、芯体の再利用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、帯状のシートである包材を巻いた状態とした巻回体を構成する芯体の再利用方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
帯状のシートである包材を用いて薬剤を包装する薬剤包装装置が存在する。このような薬剤包装装置が備える包材の支持装置の一例が、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載の構成は、基台(特許文献1の記載では「機体」、以下のかっこ書きにつき同じ)から支持軸(給紙ドラム)が突出しており、基台により支持軸が回転可能に支持されている。支持軸の外周には芯体(芯筒)が装着される。芯体の外周には包材(包装用紙)が巻回されていてロール状の巻回体とされている。巻回体から順次引き出された包材に対して薬剤を包装することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、昨今では例えば資源の節約が求められている。
【0005】
そこで本発明は、包材を使い切った後の芯体を再利用することで、芯体を繰り返して使用できる、芯体の再利用方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、芯体であって、円筒状に形成され、外周に長尺のシートを巻回可能であり、円筒状の内周部を備え、一端部および他端部を有し、前記内周部には、前記一端部の位置に設けられ、径方向外方に凹む第1凹部と、前記一端部の位置から前記他端部の位置にわたって設けられ、径方向外方に凹み、前記第1凹部に比べて、前記内周部に対する径方向外方への凹み量が小さい第2凹部と、が形成されており、回転可能に設けられた支持軸の外周に、前記一端部側から装着可能であり、前記支持軸の外周に装着されたときには、前記第1凹部が、前記支持軸の基端部の位置に設けられた第1突起部に嵌合することで、前記支持軸と一体的に回転可能となり、前記支持軸の外周に装着される際には、前記第2凹部が、前記支持軸の先端部の位置に設けられた第2突起部に係合することで、前記第1突起部と前記第1凹部とが前記支持軸の周方向に位置合わせされる、芯体を用い、前記芯体に先に巻回されていた長尺のシートを使い切った後に、該芯体に新たな長尺のシートを巻回することを含む、芯体の再利用方法である。
【0007】
これによると、芯体を繰り返して使用できる。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、包材を使い切った後の芯体を再利用することで、芯体を繰り返して使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態に係る薬剤包装装置における包装部の概略構成を示す斜視図である。
【
図2】前記包装部のうち支持軸と巻回体における芯体とを示す斜視図である。
【
図4】前記包装部のうち支持軸と装着状態とした前記芯体を示す斜視図である。
【
図5】前記支持軸に対して前記芯体の周方向の位置合わせが行われる様子を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本発明につき、巻回体6と薬剤包装装置1との組み合わせの一実施形態を取り上げて説明を行う。以下の説明において、「基端側」は
図2における左側に対応し、「先端側」は
図2における右側に対応している。また、以下の説明における「軸方向」とは、支持軸31の軸方向のことである。
【0011】
-包装部の概要-
図1に、薬剤包装装置1において薬剤の包装を行う部分である包装部2を概略的に示す。薬剤(図示しない)は、例えば錠剤または散剤である。この薬剤包装装置1で用いられる包材62は、帯状であり長尺のシートである。包材62の材質は、例えば紙または樹脂である。包材62は長手方向(図示した矢印Fの方向)に搬送される。包材62は芯体61の外周に巻回されてロール状の巻回体(包材ロール)6とされている。すなわち、巻回体6は、長尺シート状の包材62が巻回されて構成されている。巻回体6において、包材62は、幅方向(短手方向)中央で半折りされた状態で芯体61の外周に巻回されている。包材62は巻回体6から巻き出される。薬剤包装装置1は、巻回体6から巻き出された包材62を用いて薬剤を包装する。薬剤包装装置1における包装部2は、包材62の搬送方向の上流側から下流側に向かって、包材供給部3、包材搬送部4、包装体形成部5の順に位置している。これらについて以下説明する。なお都合上、包材供給部3に関しては後で説明する。
【0012】
-包材搬送部-
包材搬送部4は、包材62を長手方向に搬送し、搬送方向下流側の包装体形成部5に供給する。包材搬送部4は、主に、張力調整機構41と折り返しバー42を備えている。張力調整機構41は、軸間距離が変動する複数のローラ411~413の間に包材62を折り返すように架け渡すことにより、張力を調整する機構である。本実施形態の張力調整機構41は、例えば軸線の位置が不動である2本の固定ローラ411,412と、基台に対して軸線の位置が湾曲するように移動する1本のダンサローラ413が組み合わされている。折り返しバー42は、張力調整機構41から上方に搬送される包材62の搬送方向を斜め下方向に転換する。包材搬送部4には、例えば包材62の表面に薬剤の処方情報等を印刷する印刷部43を設けることができる。
【0013】
-包装体形成部-
包装体形成部5は、処方に応じて包材62に薬剤を供給し、包材62を接着することで1包ごとに包装する部分である。包装体形成部5は、主に、三角板51、ホッパ52、包材接着部53を備えている。三角板51は、折り返しバー42の搬送方向下流側に位置し、幅方向で半折りされた状態の包材62の一方側と他方側とを押し開くことで、長手方向視で断面V字状の形態にする部分である。ホッパ52は、包材62が三角板51により押し開かれた断面V字状の空間62Sに、上部521に比べて横断面積が縮小して形成された下部522の一部が挿入されている。ホッパ52の上方に設けられた薬剤供給機構(図示しない)により、処方に応じて供給された薬剤が、ホッパ52の内部を経由して包材62に供給される。包材接着部53は、包材62を熱溶着する等して、薬剤が供給された包材62を1包ずつ区画するように接着する部分である。包装体形成部5はこの他、例えば、包材接着部53により接着された包材62に切断を容易にするためのミシン目を形成するためのミシン目形成部(図示しない)を設けることができる。
【0014】
-包材供給部-
包材供給部3は、包材62を包材搬送部4以降に送る部分である。包材供給部3には巻回体6が周方向に回転可能なように配置される。巻回体6が回転することで、包材62が巻回体6から長手方向に引き出される。
【0015】
図2に示すように、包材供給部3は支持軸31を備える。支持軸31は図示しない基台から突出するように設けられている。この基台には包材搬送部4の一部(
図1に示す張力調整機構41)も設けられる。支持軸31は略円柱状とされている。支持軸31は円筒状の外周部を備える。支持軸31は、基端部(図示左方部分)と先端部(図示右方部分)とを有する。支持軸31の基端部は基台に支持される。支持軸31は、一定の径寸法を有する主軸部311と、主軸部311よりも基端側に位置し、主軸部311より径寸法の大きい基端軸部312と、を備える。主軸部311と基端軸部312との間には図示のように段差が形成されている。
【0016】
支持軸31は、基台に対して回転可能に設けられ、巻回体6(芯体61)を支持する。支持軸31は、基台の内部に設けられた図示しないステッピングモータ等の駆動部により駆動されて回転する。支持軸31の回転は包材62の引き出し方向及び引き込み方向の両方向になされる。また、包材62の包装体形成部5への供給に対応して、支持軸31の回転は間欠的になされる。支持軸31は基台に対して片持ち支持されていて、支持軸31の先端部は開放されている。このため、
図2に示されたように巻回体6における芯体61を支持軸31の開放された側の軸方向延長位置に配置し、先端側から基端側に向かって軸方向に巻回体6を差し込むことで、
図4に示すように支持軸31に巻回体6(芯体61だけを図示)を装着できる。支持軸31には巻回体6が相対回転不能に取り付けられる。
【0017】
本実施形態の支持軸31は巻回体6よりも軸方向の長さが長く形成されている。このため、
図4に示すように、装着状態(支持軸本体31Aへの装着状態)における芯体61から支持軸31の一部(装着補助部31B)が突出する。ただし、これには限定されず、装着状態における芯体61の他端部(後述)と支持軸31の先端部とが一致していてもよい。
【0018】
また、芯体61から突出する支持軸31の先端側の一部(ガイド用突起317が形成された部分)は、支持軸31の基端側部分である支持軸本体31Aとは別体である装着補助具31Bとされていて、支持軸本体31Aに対して装着される。この装着補助具31Bは、本実施形態の巻回体6と組み合わせて用いることができる。装着補助具31Bの支持軸本体31Aに対する装着は、例えば、既存の薬剤包装装置が備える支持軸が備えていた先端蓋を取り付けるための嵌合構造の転用(先端蓋を除去した上で装着補助具31Bを取り付ける)による嵌合や、既存の支持軸への接着によりなされる(これに限定されず、種々の装着態様とできる)。支持軸本体31Aは円筒状の外周部を備える。装着補助具31Bは支持軸本体31Aに装着された状態で、支持軸31の一部である装着補助部となる。この構成は、例えば短い支持軸の先端に設けられていた蓋部材を交換するように装着することで、本実施形態の支持軸31とできる。支持軸本体31Aの先端部に取り付けられる装着補助部31Bにより、既存の薬剤包装装置が備える支持軸を大幅に改造することなく、本実施形態の支持軸31を形成できる。このため、低コストで本実施形態の巻回体6と薬剤包装装置1との組み合わせを実現できる。ただし、例えば新規製作の支持軸31においては、このような別体構造ではなく、支持軸本体31Aと装着補助部31Bとが不可分の一体構造としてよい。
【0019】
図2に示すように、支持軸31における基端軸部312には、複数(本実施形態では4個)の、第1突起部としての引掛突起313が形成されている。複数の引掛突起313~313は、周方向(回転方向)に一定の距離をおいて(間隔を空けて)設けられている。各引掛突起313は、支持軸31の基端部の外周面から径外方向に突出している。各引掛突起313は支持軸31の基端から先端方向の所定距離分、軸方向に延びている。複数の引掛突起313~313のうち一部(本実施形態では周方向における1個おきの引掛突起313)から径方向に、棒状の包材切れ検知ピン314が突出している。包材切れ検知ピン314の先端は、支持軸31に巻回体6を装着した場合の芯体61の外周面よりも径外に位置するように設定されている。また、包材切れ検知ピン314が設けられた引掛突起313には、径方向に貫通し、軸方向に延びる切欠部315が設けられている。
【0020】
包材切れ検知ピン314は、支持軸31の内部に設けられた図示しないばねの付勢力により、支持軸31の軸方向で先端側(図示右方)に向かって付勢されている。包材切れ検知ピン314は、包材62の巻かれた巻回体6が支持軸31に取り付けられている場合には、芯体61の外周において径方向に積層されている包材62により側方に押し出されることで、ばね付勢に抗して軸方向基端側に移動させられている。なお、巻回体6の芯体61において、支持軸31への装着時に包材切れ検知ピン314に一致する部分には、支持軸31と同様に、径方向に貫通し、軸方向に延びる切欠部611が設けられている。切欠部611は、支持軸31の切欠部315と周方向に一致するように配置される。このため芯体61は、切欠部611の位置合わせのため、作業者により支持軸31に対して周方向に回転されることがある(この点については後で説明する)。巻回体6から包材62が引き出されて無くなってしまうと(つまり、芯体61だけになると)、包材62による前記押し出しがされなくなるため、ばね付勢された包材切れ検知ピン314が軸方向先端側に移動して切欠部611に進入する(
図4参照)。このように包材切れ検知ピン314が切欠部611に進入したことをセンサ等で検知することにより、包材切れを検出できる。巻回体6から包材62がすべて巻き出されたことを検知することで、例えば包材供給部3を自動停止できる。
【0021】
支持軸31の外周面にはずれ規制部316が突出している。ずれ規制部316は、少なくとも1個(図には現れていないが、本実施形態では2個)設けられる。本実施形態のようにずれ規制部316が複数設けられた場合には、これら複数のずれ規制部316は、周方向に一定の距離をおいて(間隔を空けて)設けられる。本実施形態では、2個のずれ規制部316は、周方向に等間隔(つまり、角度で180度の間隔)で位置する。また、本実施形態では、ずれ規制部316は、周方向位置で複数(本実施形態では4個)の引掛突起313~313のいずれかと同一の位置に設けられる。ずれ規制部316は例えば球状または半球状で、支持軸31の内部に設けられたばねにより径外方向に付勢され、一部が支持軸31の外周面から突出した突起である。ずれ規制部316は、支持軸31の外周面に出没可能に設けられている。このずれ規制部316は、芯体61における後述の段差部612に係合する。このため、芯体61が支持軸31に対して軸方向にずれることを防止でき、支持軸31に巻回体6を確実に装着できる。
【0022】
支持軸31(主軸部311)における先端部には、少なくとも1個(本実施形態では4個)の、第2突起部としてのガイド用突起317が形成されている。本実施形態のようにガイド用突起317が複数形成された場合には、これら複数のガイド用突起317~317は、周方向に一定の距離をおいて(間隔を空けて)設けられる。各ガイド用突起317は、支持軸31の先端部の外周面から径外方向に突出している。各ガイド用突起317は、周方向位置で前記複数の引掛突起313~313の間に突出する。つまり、軸方向視で、各引掛突起313と各ガイド用突起317とは交互に位置する。本実施形態では、各引掛突起313と各ガイド用突起317とは、周方向に等間隔で交互に位置する。また、各ガイド用突起317は、各引掛突起313に比べて、支持軸本体31Aの外周部に対する径方向外方への突出量が小さい。
【0023】
ガイド用突起317は、
図2に示すように、一定幅とされた本体部3171と、本体部3171の先端側に設けられていて、先端に向かうにつれ幅寸法が絞られた縮小部3172とを一体に備える。縮小部3172は幅方向端部に斜面を有する。この斜面は本実施形態では径方向視で直線状に形成されているが、これに限られず、湾曲線状等の他の形状とすることもできる。また、この斜面は本実施形態では軸方向に対して対称形状とされているが、非対称形状であってもよい。
【0024】
支持軸31への芯体61の差し込みに伴い、ガイド用突起317に対して芯体61の内周面部617に当接することで、支持軸31に対して芯体61の周方向の位置合わせを行うことができる(芯体61の位置合わせについては後で説明する)。
図5にその様子を示す。ちなみに、
図5は理解を容易にするため、芯体61に対して、ガイド用突起317(二点鎖線)が軸方向に移動するように示しているが、実際には図示とは逆で、ガイド用突起317に対して芯体61が軸方向に移動する。このとき、支持軸31と芯体61とが相対的に周方向に回転して位置合わせされていく。支持軸31が周方向に不動であり、この支持軸31に対して芯体61が周方向に回転してもよく、あるいは、芯体61が周方向に不動であり、この芯体61に対して支持軸31が周方向に回転してもよい。支持軸31と芯体61との両者がそれぞれ周方向に回転してもよい。
【0025】
ガイド用突起317は引掛突起313とは軸方向で異なる位置に設けられている。具体的に、ガイド用突起317は支持軸31の先端部に設けられており、引掛突起313は支持軸31の基端部に設けられている。このように異なる位置に設けられたことにより、芯体61の周方向の位置合わせが終わってから、時間的に余裕を持って芯体61の引掛凹部615を支持軸31の引掛突起313に嵌合させることができる。特に、本実施形態のガイド用突起317は支持軸31の先端部に設けられていることから、芯体61の位置合わせが挿入作業における最後ではなく初めの方になされる。よって、支持軸31への巻回体6の装着に関し、操作性が良い。また、芯体61の側でも、支持軸31から回転力が伝達される機構(本実施形態では引掛凹部615)と、周方向の位置合わせのための機構(本実施形態ではガイド用凹部616)を芯体61の軸方向のひとつの端部に集中させず、軸方向に分散して設けることができる。このため、芯体61の軸方向のひとつの端部の強度が他の端部の強度よりも大きく低下することを抑制できる。
【0026】
-巻回体の芯体-
図2に示すように、巻回体6の芯体61は、径方向断面の形状が円形である筒状(円筒状)、または管状(円管状)である。芯体61は円筒状の内周部を備える。
図1に示すように、芯体61の外周面に包材62が巻き重ねられる。芯体61の外径寸法は、軸方向において一定とされている。このため、芯体61の外周面に段差が現れないので、包材62を、折り目をつけることなく巻回させられる。芯体61は、包材供給部3における支持軸31の外周に対し、軸方向へ移動されることで脱着(装着及び取り外し)される。芯体61は、支持軸31の周方向に位置合わせされて、支持軸31の外周に装着される。芯体61は、一端部及び他端部を有する。一端部は、
図2において支持軸31に近い部分であり、他端部は、
図2において支持軸31から遠い部分である。芯体61は、正規の向き(装着方向)として一端部側から支持軸31に装着される。装着の際、芯体61は支持軸31の先端部から基端部に向かって軸方向に移動させられる。芯体61は、支持軸31への装着の際における方向(正規の装着方向)での基端部に切欠部611を備える。切欠部611は、芯体61を支持軸31に装着した際に、支持軸31から径外方向に突出する包材切れ検知ピン314に対応する位置に設けられている。切欠部611は、芯体61を径方向に貫通し、かつ、芯体61における基端に開口した空間を有する。この空間において包材切れ検知ピン314が支持軸31の軸方向に移動可能である。この移動は、巻回体6から包材62が引き出されて無くなった後になされる(
図4は移動後の状態を示す)。ちなみに、この切欠部611は、巻回体6の方向を作業者が識別する際の、視覚または触覚による手掛かりとして用いることもできる。
【0027】
図2に示すように、芯体61の内周部には、先端側に段差部612が形成されている。段差部612は、周方向に複数(本実施形態では4箇所)、断続的に設けられている。この段差部612には、支持軸31から突出するずれ規制部316が係合する。このため、芯体61が支持軸31に対して軸方向にずれることを防止でき、支持軸31に巻回体6を確実に装着できる。一方、ずれ規制部316はばね付勢されていることから、例えば支持軸31から芯体61を抜く際、このばねの付勢力に打ち勝つ力で芯体61を軸方向に移動させれば、芯体61は支持軸31に対して移動する。このため、支持軸31から芯体61を抜く際には特に支障なく作業できる。
【0028】
芯体61は、包材供給部3が巻回体6の識別のために備えている磁気センサ等の磁気検知部に対応した組み合わせの永久磁石を保持する、複数の磁石保持部613~613を備える。複数の磁石保持部613のうち、選択された所定個数の磁石保持部613~613に永久磁石が配置される(図面では永久磁石が配置されていない状態の磁石保持部613が示されている)。前記「巻回体6の識別」とは、具体的には、包材62の材質を識別することである。複数の磁石保持部613~613において、永久磁石が配置された磁石保持部613の個数、永久磁石の極性または磁力の強さ等を磁気検知部が検知して識別を行う。なお、巻回体6の識別を、例えばICチップ等、無線識別可能なRFIDタグによる電磁的な検知、2次元コードによる光学的な検知等の、磁気以外の手段で行うように構成した薬剤包装装置や、改造によって磁気検知部を除去または無効化した薬剤包装装置では、この磁石保持部613は不要である。
【0029】
芯体61は、内周に第1凹部としての引掛凹部615、第2凹部としてのガイド用凹部616、内周面部617を備える。引掛凹部615、ガイド用凹部616、内周面部617は、周方向に複数組設けられている。これらは周方向に等間隔で設けることができる。本実施形態では、これらの部分615~617が4組、周方向に等間隔で設けられている。ただし、1組だけを設けたり、複数組を不等間隔に設けたりすることもできる。また、これらの部分615~617は、
図2及び
図3に示すように、軸方向で非対称に設けられている。
【0030】
引掛凹部615は、芯体61の一端部側における内周に設けられる。引掛凹部615は、支持軸31への装着状態で支持軸31が備える引掛突起313に嵌合することで、支持軸31との間で周方向に回転力を伝達する。つまり、支持軸本体31Aの外周に芯体61が装着された状態においては、引掛突起313と引掛凹部615とが嵌合することで、支持軸本体31Aと芯体61とが、支持軸本体31Aの外周部の中心軸線まわりに一体的に回転可能となっている。引掛凹部615の数量は支持軸31における引掛突起313の数量に一致している。また、ガイド用凹部616、内周面部617からなる組の数量は支持軸31におけるガイド用突起317の数量に一致している。ただし、引掛凹部615の数量を支持軸31における引掛突起313の数量に比べて多くすることもできる。また、ガイド用凹部616、内周面部617からなる組の数量を支持軸31におけるガイド用突起317の数量に比べて多くすることもできる。
【0031】
ガイド用凹部616は、芯体61の内周に、軸方向一端側の端部から軸方向他端側に向かうように設けられる。ガイド用凹部616は、支持軸31の外径寸法よりも内径寸法が大きい。ガイド用凹部616は、引掛凹部615に比べて、芯体61の内周部(より詳しくは内周面、更に詳しくは、内周面部617または厚肉部619の内周面)に対する径方向外方への凹み量が小さい。このため、凹みによる芯体61の強度低下を防ぐことができる。ガイド用凹部616は、芯体61の一端部の位置において、芯体61の周方向の全周にわたって形成されている(
図3に示された部分6162a)。このため、装着補助部31Bに対して芯体61を外挿する際に、装着補助部31Bと芯体61とを中心軸線まわりに位置合わせする必要がないため、その作業を容易化できる。ガイド用凹部616は、芯体61の支持軸31への装着を行う際に、ガイド用突起317に係合することで支持軸31に対する周方向の位置決めを行う。つまり、支持軸本体31Aの外周に芯体61が装着される際には、ガイド用突起317とガイド用凹部616とが係合することで、ガイド用突起317とガイド用凹部616とが、支持軸本体31Aの外周部の中心軸線まわりの周方向に位置合わせされる。このガイド用凹部616は、他端部側に位置し、幅寸法(周方向寸法)が一定であって軸方向に延びる位置決め部6161と、位置決め部6161の一端部側に連続して軸方向に延び、幅寸法(周方向寸法)が一端部側に向かうにつれ拡大する誘導部6162とを有する。位置決め部6161の幅寸法はガイド用突起317の幅寸法と略同一である。詳しくは、ガイド用突起317に対して芯体61の軸方向への移動を許容できる程度に、ガイド用突起317の幅寸法よりも大きい(わずかに大きい)。
【0032】
誘導部6162のうち、軸方向で内周面部617が重なっている部分では、一端部側から他端部側に向かうにつれ周方向寸法が縮小していくので、この縮小に応じて芯体61を周方向に移動させられる(
図5参照、ただし、
図5は芯体61とガイド用突起317の動及び不動に関し、実際とは逆に示している)。そして、支持軸31の引掛突起313に芯体61の引掛凹部615が一致する。こうして、支持軸31に対して芯体61が回転し、周方向に位置合わせされる。
【0033】
なお、誘導部6162のうち、軸方向で内周面部617が重なっていない部分6162a(
図3参照)については、ガイド用突起317との当接により芯体61を周方向に移動させる作用は奏されない。この部分6162aは、支持軸31への芯体61の取り付けを容易にするために作用する。つまり、誘導部6162は、支持軸31の外径寸法よりも内径寸法が大きく、芯体61の軸方向一端側の端部に露出している。本実施形態では、周方向の全周で露出している。すなわち、芯体61の軸方向一端側の端部の内径が、露出する誘導部6162によって、支持軸31の外径に対して余裕のある「緩い」関係になっている。このため、巻回体6(芯体61)の支持軸31への差し込みが、寸法的に余裕の無い構成と比較して容易である。ちなみに、芯体61に包材62が巻回された状態の巻回体6は重い(特に、新品の巻回体6は、包材62が全く消費されていないから特に重い)ので、差し込みが容易であることは、薬剤包装装置1のユーザーにおいて大きな利点である。ちなみにこの作用は、後述する薄肉部618の作用でもある。
【0034】
ここで、誘導部6162のうち、軸方向で内周面部617が重なっていない部分6162aは、芯体61の回転を制限せずに許容する「自由領域」とも言える。また、位置決め部6161は、芯体61の回転が実質的に不可能なように(詳しくは、支持軸31のガイド用突起317に対して芯体61のガイド用凹部616を軸方向にずれさせる程度の周方向の遊びのみが存在する)制限される「制限領域」とも言える。また、誘導部6162のうち、軸方向で内周面部617が重なっている部分6162bは、軸方向一端側よりも他端側の方が芯体61の回転可能な範囲が小さくなる「遷移領域」とも言える。ガイド用凹部616は、軸方向一端側から他端側に向かい、自由領域、遷移領域、制限領域の順に連続する。
【0035】
内周面部617は、ガイド用凹部616に周方向で隣接する部分である。内周面部617は、ガイド用凹部616よりも厚肉(径方向寸法が大きい)とされている。内周面部617は、芯体61の内周に、軸方向他端側の端部から軸方向一端側に向かうように設けられ、軸方向一端側では芯体61の端縁まで至らず、先端が軸方向中心と軸方向一端側の端縁との間に位置する。本実施形態では、先端が引掛凹部615の軸方向他端側に隣接する位置に形成されている。内周面部617の先端部分は、誘導部6162の形状と反対で、他端部側から一端部側に向かうにつれ周方向寸法が縮小している。内周面部617の形状は、軸方向で非対称形状とされている。
【0036】
内周面部617の表面は、周方向に一定曲率で湾曲する湾曲面となっている。内周面部617の表面の周方向の曲率は、支持軸31の外周面の周方向の曲率と同一(略同一)である。内周面部617の表面が広がりを持った湾曲面であることから、芯体61の装着時に支持軸31の外周面に対して内周面部617は面接触する。ここで例えば、芯体の内周面に軸方向に延びる複数の突起を形成した構成では、支持軸の外周面に対して線接触するため、後で説明する「巻き締まり」が原因で、支持軸に対して浮いた状態である芯体の本体に変形(歪み)が生じる可能性がある。これに対し、本実施形態では内周面部617の表面が支持軸31の外周面に面接触することから、前述のような変形(歪み)が芯体61に生じる可能性を低減できる。
【0037】
内周面部617が厚肉でガイド用凹部616が薄肉であることから、内周面部617とガイド用凹部616との間には段差が形成されている。つまり、ガイド用凹部616の位置決め部6161及び誘導部6162の周方向端縁は、内周面部617によって規定される。内周面部617は、ガイド用凹部616の誘導部6162の幅方向(周方向)端縁を規定する芯体側斜面6171を有する(
図4、
図5参照)。
【0038】
以上、引掛凹部615、ガイド用凹部616、内周面部617を備える芯体61を、一端部側から支持軸31に装着しようとする場合、まず、支持軸31のガイド用突起317に対し、芯体61の誘導部6162が位置することになる。更に芯体61を軸方向に移動させると、ガイド用突起317に対し、芯体61の位置決め部6161が位置するように変化する(
図5にて矢印で示した位置変化を参照)。
【0039】
位置決め部6161は、ガイド用突起317を案内する案内部でもある。この案内部としての位置決め部6161は、芯体61の他端部の位置に設けられ、誘導部6162に連なり、支持軸本体31Aの外周に芯体61が装着される際に、引掛突起313と引掛凹部615とが支持軸本体31Aの外周部の中心軸線まわりの周方向に位置合わせされた状態が維持されるように、ガイド用突起317を案内する。これによると、支持軸本体31Aに対して芯体61を装着する際に、支持軸本体31Aと芯体61とが中心軸線まわりに位置合わせされた状態を意図的に維持する必要がないため、その作業を容易化できる。
【0040】
また、誘導部6162は、芯体61の一端部から他端部に向かう方向に進むにつれて、幅寸法(周方向寸法)が縮小しており、支持軸本体31Aの外周に芯体61が装着される際に、引掛突起313と引掛凹部615とが支持軸本体31Aの外周部の中心軸線まわりの周方向に位置合わせされるように、ガイド用突起317を誘導する。これによると、支持軸本体31Aに対して芯体61を装着する際に、支持軸本体31Aと芯体61とを中心軸線まわりに意図的に位置合わせする必要がないため、その作業を容易化できる。
【0041】
ここで、ガイド用突起317が誘導部6162の周方向端部に位置する場合、誘導部6162の端縁、つまり芯体側斜面6171がガイド用突起317に当接する。これにより、ガイド用突起317に対し芯体61の位置決め部6161が一致するように誘導される。そして更に芯体61を軸方向に移動させると、ガイド用突起317と芯体61の位置決め部6161とが係合しながら、引掛突起313の一部と引掛凹部615の一部とが嵌合する。更に芯体61を軸方向に移動させると、ガイド用突起317に対し芯体61の位置決め部6161が外れ、引掛突起313と引掛凹部615とが完全に嵌合し、最終的に
図4に示す状態となる。
【0042】
誘導部6162の端縁(芯体側斜面6171)は、ガイド用突起317の縮小部3172における斜面に当接することがある(
図5参照)。ここで、誘導部6162の端縁である芯体側斜面6171とガイド用突起317の縮小部3172における斜面の軸方向における傾斜は略同一とされている。このため、前記当接はスムーズになされる。
【0043】
以上のように、本実施形態の芯体61によると、ガイド用凹部616により支持軸31への取り付けが容易であり、かつ、内周面部617により芯体の強度が確保される。
【0044】
また、芯体61は、薄肉部618、厚肉部619を備える。薄肉部618は、軸方向一端側の内周に設けられる。また、薄肉部618は、芯体61の支持軸31への装着状態で、支持軸31における基端軸部312に嵌合する。厚肉部619は、軸方向他端側の内周に設けられ、支持軸31への装着状態で、支持軸31における主軸部311に嵌合する。厚肉部619は、薄肉部618よりも肉厚が大きい。薄肉部618は前述のガイド用凹部616が相当し、厚肉部619は前述の内周面部617が相当する。薄肉部618は、前述のガイド用凹部616とは形成された目的が異なるが、芯体61の内周における形成範囲は前述のガイド用凹部616と同じである。なお、薄肉部618とガイド用凹部616とで形成範囲を異ならせることもできる。厚肉部619は、前述の内周面部617とは形成された目的が異なるが、芯体61における形成範囲は前述の内周面部617と同じである。なお、厚肉部619と内周面部617とで形成範囲を異ならせることもできる。
【0045】
ここで、巻回体の製造に伴い巻き付け後に包材に残留する応力(長手方向に縮む力)や周囲の温度または湿度によって「巻き締まり」という現象が発生することがある。この「巻き締まり」により、芯体には径方向への圧縮力がかかる。この圧縮力により、薄肉である部分が径内側に変形し、芯体の外周がいびつな形状になってしまうことがあった。そうなると、包材の送り出しが不均一になり、薬剤の包装が不安定になることがあった。
【0046】
本実施形態の芯体61によると、薄肉部618が支持軸31の基端軸部312に嵌合し、厚肉部619が支持軸31の主軸部311に嵌合する。支持軸31の基端軸部312は主軸部311よりも大径とされている。そして、支持軸31の基端軸部312の外径寸法と芯体61の薄肉部618の内径寸法は、差し込み可能な程度で同一寸法とされている。また、支持軸31の主軸部311の外径寸法と芯体61の厚肉部619の内径寸法は、差し込み可能な程度で同一寸法とされている。支持軸31に対し芯体61が前記嵌合することで、支持軸31と芯体との隙間を抑えられる。このため、包材62の送り出しに影響が出る程度に芯体61が変形することを許すような隙間を無くすことができる。よって、巻回された包材62により生じる、巻き締まりの圧縮力に、支持軸31に物理的にサポートされた芯体61が対抗できる。特に、芯体61の、軸方向中心よりも他端側の領域619aでは、薄肉部618よりも厚肉部619の方が、周方向で占める割合が大きい。このため当該領域619aは、巻き締まりの圧縮力への対抗につき大きく寄与している。
【0047】
-使用済み芯体の再利用-
芯体61は、例えば硬質樹脂から形成されている。このため、芯体61は包材62を使い切った後に再利用することで、多数回繰り返して使用することができる。これにより、例えば石油資源の節約に貢献できる。再利用は、薬剤包装装置1のユーザーから回収した使用済みの芯体61に対し、新たな包材62を巻回することによってなされる。再利用される芯体61への新たな包材62の巻回により、新たな巻回体6が製造されることになる。なお、回収を円滑に行うべく、ユーザーに対して引き渡す巻回体6のうち、芯体61の部分については貸与した形をとることにより、ユーザーが芯体61を返却するという形で芯体61の回収を促すことができる。
【0048】
前記使用済みの芯体61に対する新たな包材62の巻回は、例えば、芯体61の外径寸法よりも大きな内径寸法を有する別個の芯体(紙筒等)に新たな包材62を巻回することにより、あらかじめ製作された包材ロール(取換用巻回体)を、使用済みの芯体61に取り付ける手法で行ってもよい。この手法をとる場合、使用済みの芯体61と前記別個の芯体との間にゴムリング等のスペーサを介在させることで、芯体61の外径寸法と前記別個の芯体の内径寸法の差を調整することもできる。
【0049】
前記新たな巻回体6の製造は、巻回体6の供給者が行うこともできるし、巻回体6の供給者がユーザーに指示することにより、ユーザーが前記製造に係る作業を行うこともできる。後者の場合、使用済みの芯体61は回収されずにユーザーの手元に留め置かれることになる。巻回体6の供給者からユーザーへの前記指示は明示的であってもよいし、黙示的であってもよい。後者の黙示的な指示には、単に取換用巻回体をユーザーに譲渡する行為も含まれる。
【0050】
-形態の変更可能性-
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えることができる。
【符号の説明】
【0051】
1 薬剤包装装置
2 包装部
3 包材供給部
31 支持軸
31A 支持軸本体
31B 装着補助部(装着補助具)
311 主軸部
312 基端軸部
313 引掛突起、第1突起部
317 ガイド用突起、第2突起部
4 包材搬送部
5 包装体形成部
6 巻回体
61 芯体
615 引掛凹部、第1凹部
616 ガイド用凹部、第2凹部
6161 位置決め部、案内部
6162 誘導部
617 内周面部
618 薄肉部
619 厚肉部
62 包材