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特開2023-133686駐車管理システム、駐車管理方法及び駐車管理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023133686
(43)【公開日】2023-09-27
(54)【発明の名称】駐車管理システム、駐車管理方法及び駐車管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20230920BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022038801
(22)【出願日】2022-03-14
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】横田 芳紀
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC13
(57)【要約】
【課題】利用者に特別な準備を課すことなく、利用者に駐車位置を提示することができる駐車管理システム、駐車管理方法及び駐車管理プログラムを提供すること。
【解決手段】駐車管理システムは、動線検出部11により車両から降車した人物の動線を検出し、駐車位置推定部12により当該動線に基づいて車両の駐車位置を推定する。第1生体情報取得部13により車両から降車した人物の第1生体情報を取得し、駐車位置推定部12により推定された駐車位置と第1生体情報を紐付けて記憶部14に格納する。第2生体情報取得部15により駐車場に戻る人物の第2生体情報を取得し、記憶部14に格納された第1生体情報と第2生体情報を照合し、当該第2生体情報に対応する第1生体情報に紐付いた駐車位置の情報を、駐車位置出力部16により駐車場に戻る人物が降車した車両の駐車位置として出力する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両から降車した人物の動線を検出する動線検出部と、
前記動線検出部により検出された動線に基づいて前記車両の駐車位置を推定する駐車位置推定部と、
前記車両から降車した人物の第1生体情報を取得する第1生体情報取得部と、
前記駐車位置推定部により推定された駐車位置と、前記第1生体情報取得部により取得された第1生体情報を紐付けて格納する記憶部と、
駐車場に戻る人物の第2生体情報を取得する第2生体情報取得部と、
前記記憶部に格納された前記第1生体情報と、前記第2生体情報を照合し、当該第2生体情報に対応する前記第1生体情報に紐付いた前記駐車位置の情報を、前記駐車場に戻る人物が降車した車両の駐車位置として出力する駐車位置出力部と、
を備える駐車管理システム。
【請求項2】
前記動線検出部は、
駐車場全体を撮影する第1カメラ、及び、前記第1カメラにより撮影した画像に基づき前記車両から降車した前記人物の前記動線を検出する第1画像処理部を有し、
前記駐車位置推定部は、
前記第1画像処理部が検出した前記動線に基づいて前記駐車位置を推定する第1画像判断部を有する、請求項1に記載の駐車管理システム。
【請求項3】
前記第1生体情報取得部は、
前記駐車場の出入り口に設置され前記人物を撮影する第2カメラ、前記第2カメラにより撮影した画像を出力する第2画像処理部と、
前記第2画像処理部が出力した画像から前記人物の第1顔画像を抽出して前記第1生体情報とする第2画像判断部を有し、
前記第2生体情報取得部は、
前記駐車場に戻る人物を撮影する第3カメラと、
前記第3カメラにより撮影した画像を出力する第3画像処理部と、
前記第3画像処理部が出力した画像から前記人物の第2顔画像を抽出して前記第2生体情報とする第3画像判断部を有し、
前記駐車位置出力部は、
前記記憶部に記憶された前記第1生体情報と前記第2生体情報を照合する照合部と、
前記第2生体情報に対応する前記第1生体情報に紐付いた前記駐車位置の情報を、前記駐車場に戻る人物が降車した車両の駐車位置として表示する表示部を有する請求項2に記載の駐車管理システム。
【請求項4】
前記第1カメラは、複数の駐車場カメラであり、
複数の前記駐車場カメラは、それぞれ前記駐車場の一部を撮影し、
前記駐車場カメラの撮影範囲は、他の前記駐車場カメラの撮影範囲と一部が重複する請求項2又は3に記載の駐車管理システム。
【請求項5】
前記第1画像処理部は、前記人物が前記第2カメラの撮影範囲を経由することなく前記第1カメラの撮影範囲外に離脱したことを検知すると、離脱した前記人物の前記動線の情報を削除する請求項3に記載の駐車管理システム。
【請求項6】
前記第2カメラの撮影範囲は、前記第1カメラの撮影範囲と少なくとも一部が重複する請求項3に記載の駐車管理システム。
【請求項7】
前記車両から降車した前記人物が複数存する場合には、
前記動線検出部は、前記車両から降車した全ての人物の前記動線を検出し、
前記駐車位置推定部は、前記動線検出部により検出された全ての前記動線に基づいて前記車両の前記駐車位置を推定し、
前記第1生体情報取得部は、前記車両から降車した全ての人物の前記第1生体情報を取得し、
前記記憶部は、前記駐車位置推定部により推定された前記駐車位置と、前記第1生体情報取得部により取得された全ての前記第1生体情報を紐付けて格納し、
前記第2生体情報取得部は、一部又は全ての前記駐車場に戻る人物の前記第2生体情報を取得し、
前記駐車位置出力部は、前記記憶部に格納された前記第1生体情報と、一部又は全ての前記第2生体情報を照合し、当該一部又は全ての前記第2生体情報に対応する前記第1生体情報に紐付いた前記駐車位置の情報を、前記駐車場に戻る人物が降車した車両の駐車位置として出力する請求項1乃至6のいずれか一項に記載の駐車管理システム。
【請求項8】
車両から降車した人物の動線情報を取得する段階と、
前記動線情報に基づいて前記車両の駐車位置を推定する段階と、
前記車両から降車した人物の第1生体情報を取得する段階と、
前記駐車位置及び前記第1生体情報を紐付けて格納する段階と、
駐車場に戻る人物の第2生体情報を取得する段階と、
前記第1生体情報及び前記第2生体情報を照合する段階と、
前記照合結果に基づいて前記第1生体情報に紐付いた前記駐車位置の情報を出力する段階と、
を備える駐車管理方法。
【請求項9】
車両から降車した人物の動線に基づいて推定された車両の駐車位置を取得することと、
前記車両から降車した人物の第1生体情報を取得することと、
前記駐車位置及び前記第1生体情報を紐付けて格納することと、
駐車場に戻る人物の第2生体情報を取得することと、
前記第1生体情報及び前記第2生体情報を照合することと、
前記照合結果に基づいて前記第1生体情報に紐付いた前記駐車位置を、前記駐車場に戻る人物が降車した車両の駐車位置として決定することと、
をコンピュータに実行させる駐車管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用者に駐車位置の情報を提示する駐車管理システム、駐車管理方法及び駐車管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
駐車場において駐車した車両の位置を利用者に通知する、関連技術がある。
【0003】
関連技術にかかる駐車管理システムは、車両の駐車位置を特定するために、利用者に対して事前準備を課すものであった。具体的には、利用者は、駐車位置の通知を受ける装置を持ち運ぶことや、駐車場内の目印となる柱の柱番号等を撮影することを要していた。これらの事前準備は、利用者にとって負担となる。また、関連技術にかかる駐車管理システムは、利用者がこれらのような事前準備を忘れた場合には、利用者に駐車位置の情報を提示することが出来なくなるという問題があった。
【0004】
特許文献1は、以下のような駐車管理システムを開示している。駐車管理システムは、入庫する車両の運転手を撮影することで取得した顔情報と、検索用端末を使用する利用者の顔を撮影することで取得した顔情報とをマッチング処理する。駐車管理システムは、マッチング処理により抽出された顔情報を基に車両位置情報を検索し、利用者に通知する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010-055264号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載された駐車管理システムでは、入庫のため移動する車両を撮影し、車両内の運転手の顔情報や、車両ナンバー、車色、車種等の情報を抽出する必要があった。また、車両をカメラで追尾し、車両位置を検出する必要があった。
【0007】
そこで、本発明は、利用者に特別な準備を課すことなく、利用者に駐車位置を提示することができる駐車管理システム、駐車管理方法及び駐車管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態にかかる駐車管理システムは、車両から降車した人物の動線を検出する動線検出部と、前記動線検出部により検出された動線に基づいて前記車両の駐車位置を推定する駐車位置推定部と、前記車両から降車した人物の第1生体情報を取得する第1生体情報取得部と、前記駐車位置推定部により推定された駐車位置と、前記第1生体情報取得部により取得された第1生体情報を紐付けて格納する記憶部と、駐車場に戻る人物の第2生体情報を取得する第2生体情報取得部と、前記記憶部に格納された前記第1生体情報と、前記第2生体情報を照合し、当該第2生体情報に対応する前記第1生体情報に紐付いた前記駐車位置の情報を、前記駐車場に戻る人物が降車した車両の駐車位置として出力する駐車位置出力部と、を備える。
【0009】
本発明の一実施形態にかかる駐車管理方法は、車両から降車した人物の動線情報を取得する段階と、前記動線情報に基づいて前記車両の駐車位置を推定する段階と、前記車両から降車した人物の第1生体情報を取得する段階と、前記駐車位置及び前記第1生体情報を紐付けて格納する段階と、駐車場に戻る人物の第2生体情報を取得する段階と、前記第1生体情報及び前記第2生体情報を照合する段階と、前記照合結果に基づいて前記第1生体情報に紐付いた前記駐車位置の情報を出力する段階と、を備える。
【0010】
本発明の一実施形態にかかる駐車管理プログラムは、車両から降車した人物の動線に基づいて推定された車両の駐車位置を取得することと、前記車両から降車した人物の第1生体情報を取得することと、前記駐車位置及び前記第1生体情報を紐付けて格納することと、駐車場に戻る人物の第2生体情報を取得することと、前記第1生体情報及び前記第2生体情報を照合することと、前記照合結果に基づいて前記第1生体情報に紐付いた前記駐車位置を、前記駐車場に戻る人物が降車した車両の駐車位置として決定することと、をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、利用者に特別な準備を課すことなく、利用者に駐車位置を提示することができる駐車管理システム、駐車管理方法及び駐車管理プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施の形態1にかかる駐車管理システムの構成を示すブロック図である。
図2】実施の形態2にかかる駐車管理システムの構成を示すブロック図である。
図3】実施の形態2にかかる駐車管理システムの適用の一例を示す説明図である。
図4】実施の形態2にかかる駐車管理システムの処理の一例を示すシーケンス図である。
図5】実施の形態2にかかる駐車管理システムの処理の一例を示すフローチャートである。
図6】実施の形態2にかかる駐車管理システムの処理の一例を示すシーケンス図である。
図7】実施の形態2にかかる駐車管理システムの処理の一例を示すフローチャートである。
図8】実施の形態2にかかる駐車管理システムの処理を実行する装置の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
実施の形態1
以下、図面を参照して本発明の実施の形態1にかかる駐車管理システム1について説明する。図1は、本発明の実施の形態1にかかる駐車管理システム1の構成を示すブロック図である。駐車管理システム1は、利用者に車両の駐車位置を提示するシステムである。図1に示すように、駐車管理システム1は、動線検出部11と、駐車位置推定部12と、第1生体情報取得部13と、記憶部14と、第2生体情報取得部15と、駐車位置出力部16と、を備える。
動線検出部11は、車両から降車した人物の動線を検出する。
駐車位置推定部12は、動線検出部11により検出された動線に基づいて車両の駐車位置を推定する。
第1生体情報取得部13は、車両から降車した人物の第1生体情報を取得する。
記憶部14は、駐車位置推定部により推定された駐車位置と、第1生体情報取得部により取得された第1生体情報を紐付けて格納する。
第2生体情報取得部15は、駐車場に戻る人物の第2生体情報を取得する。
駐車位置出力部16は、記憶部14に格納された第1生体情報と、第2生体情報を照合し、当該第2生体情報に対応する第1生体情報に紐付いた駐車位置の情報を、駐車場に戻る人物が降車した車両の駐車位置として出力する。
【0014】
ここで、駐車管理システム1は、以下の段階を含む駐車管理方法にかかる処理を実行する。まず、動線検出部11は、車両から降車した人物の動線を検出する。次に、駐車位置推定部12は、動線検出部11により検出された動線に基づいて車両の駐車位置を推定する。次に、第1生体情報取得部13は、車両から降車した人物の第1生体情報を取得する。次に、記憶部14は、駐車位置推定部により推定された駐車位置と、第1生体情報取得部により取得された第1生体情報を紐付けて格納する。次に、第2生体情報取得部15は、駐車場に戻る人物の第2生体情報を取得する。次に、駐車位置出力部16は、記憶部14に格納された第1生体情報と、第2生体情報を照合し、当該第2生体情報に対応する第1生体情報に紐付いた駐車位置の情報を、駐車場に戻る人物が降車した車両の駐車位置として出力する。
【0015】
実施の形態1にかかる駐車管理システム1によれば、利用者に特別な準備を課すことなく、利用者に駐車位置を提示することができる。
【0016】
実施の形態2
以下、図2乃至図8を用いて、本発明の実施の形態2にかかる駐車管理システム1について説明する。まず、図2及び図3を用いて、駐車管理システム1の構成について説明する。図2は、実施の形態2にかかる駐車管理システム1の構成を示すブロック図である。図3は、実施の形態2にかかる駐車管理システムの適用の一例を示す説明図である。駐車管理システム1は、利用者に車両の駐車位置を提示するシステムである。図2に示すように、駐車管理システム1は、動線検出部11と、駐車位置推定部12と、第1生体情報取得部13と、記憶部14と、第2生体情報取得部15と、駐車位置出力部16と、を備える。
【0017】
また、本実施の形態においては、図2に示すように、人物を撮影するカメラと、駐車位置管理装置と、駐車位置案内端末と、を備える駐車管理装置を構成し、駐車管理システム1を機能させている。当該カメラ、駐車位置管理装置及び駐車位置案内端末は、利用者に車両の駐車位置を提示するシステムを機能させるべく、それぞれ動線検出部11と、駐車位置推定部12と、第1生体情報取得部13と、記憶部14と、第2生体情報取得部15と、駐車位置出力部16と、制御部17と、第1通信部181と、第2通信部182と、操作部19の一部又は全部を内蔵している。駐車位置管理装置は、利用者への駐車位置の提示に用いる各種の情報を保持する装置である。駐車位置管理装置は、カメラ及び駐車場管理端末に連携しており、相互に情報を送受信可能に構成される。駐車位置案内端末は、駐車場に戻る利用者が駐車位置を知るために操作する端末である。駐車位置案内端末は、例えば駐車場の出入り口付近に設置される。
【0018】
動線検出部11は、第1カメラ111と、第1画像処理部112と、を有する。第1カメラ111は、駐車場全体を撮影する。第1カメラ111は、遮蔽物を避けて駐車場内の人物を撮影可能に設置される。例えば、第1カメラ111は、駐車場内に設置されたポール等に設けられ、駐車場全体を俯瞰する位置に配置される。他の例としては、第1カメラ111は、駐車場の天井に設置され、駐車場全体を俯瞰する位置に配置される。
【0019】
図2及び図3に示すように、第1カメラ111は、例えば、複数の駐車場カメラである。具体例として、第1カメラ111は、3台の駐車場カメラ111a、111b、111cである。なお、駐車場カメラの台数は、カメラの撮影範囲や駐車場の規模等の事情に応じて適宜設定される。駐車場カメラ111a、111b、111cは、それぞれポールや天井等に設置され、それぞれ駐車場の一部を俯瞰する位置に配置される。駐車場カメラ111a、111b、111cは、それぞれが駐車場の一部を撮影範囲とし、相互の撮影範囲と併せて駐車場全体を撮影している。例えば、図3中の破線で示すように、駐車場カメラ111a、111b、111cの撮影範囲は、それぞれが一方向で駐車場の形状に適応し、他の一方向で駐車場の形状に適応すべく互いに撮影範囲を補っている。駐車場カメラ111aは、駐車場カメラ111bと互いに撮影範囲が隣接するように配置され、駐車場カメラ111bは、さらに駐車場カメラ111cと互いに撮影範囲が隣接するように配置される。ここで、駐車場カメラ111aの撮影範囲と駐車場カメラ111bの撮影範囲、及び、駐車場カメラ111bの撮影範囲と駐車場カメラ111cの撮影範囲は、それぞれ一部が重複することが好適である。
【0020】
第1画像処理部112は、第1カメラ111により撮影した画像に基づき、車両から降車した人物の動線を検出する。ここで、第1画像処理部112は、車両から降車した人物が複数存する場合には、全ての人物の動線を検出する。第1画像処理部112は、駐車位置管理装置に内蔵される。第1画像処理部112は、例えば、3台の駐車場カメラ111a、111b、111cに対応すべく設けられる、複数の第1画像処理部112a、112b、112cである。第1画像処理部112a、112b、112cは、それぞれ駐車場カメラ111a、111b、111cにより撮影した画像に基づき、人物の動線を検出する。また、第1画像処理部112は、第1生体情報取得部13において人物の生体情報が取得されず、当該人物が第1カメラ111の範囲外へ離脱したことを検知すると、検出した当該人物の動線の情報を削除する。
【0021】
駐車位置推定部12は、動線検出部11により検出された動線に基づいて車両の駐車位置を推定する。図2に示すように、駐車位置推定部12は、例えば、第1画像判断部121を有する。第1画像判断部121は、駐車位置管理装置に内蔵される。第1画像判断部121は、第1画像処理部112が検出した動線に基づいて車両の駐車位置を推定する。第1画像判断部121は、例えば、複数の第1画像処理部112a、112b、112cそれぞれにより検出した人物の動線に基づいて車両の駐車位置を推定する。
【0022】
第1生体情報取得部13は、車両から降車した人物の第1生体情報を取得する。ここで、第1生体情報は、例えば、顔認証により取得される生体情報である。図2及び図3に示すように、第1生体情報取得部13は、例えば、第2カメラ131と、第2画像処理部132と、第2画像判断部133と、を有する。
【0023】
第2カメラ131は、駐車場の出入り口に設置される。第2カメラ131は、例えば、第1カメラ111の撮影範囲を経由して駐車場の出入り口に到達した人物を撮影する。図3中の破線に示すように、第2カメラ131は、その撮影範囲が第1カメラ111の撮影範囲と少なくとも一部が重複するよう設置されることが好ましい。第2画像処理部132は、第2カメラ131により撮影した画像を出力する。第2画像判断部133は、第2画像処理部132が出力した画像から、人物の第1顔画像を抽出して第1生体情報とする。第2画像処理部132及び第2画像判断部133は、駐車位置管理装置に内蔵される。
【0024】
記憶部14は、駐車位置推定部12により推定された駐車位置と、第1生体情報取得部13により取得された第1生体情報を紐付けて格納する。すなわち、記憶部14は、第1画像判断部121から駐車位置を、第2画像判断部133から第1生体情報をそれぞれ取得する。記憶部14は、取得した駐車位置及び第1生体情報を紐付けて格納する。
【0025】
第2生体情報取得部15は、駐車場に戻る人物の第2生体情報を取得する。ここで、第2生体情報は、第1生体情報と照合可能な生体情報である。すなわち、本実施の形態において、第2生体情報は、顔認証により取得される生体情報である。図2及び図3に示すように、第2生体情報取得部15は、例えば、第3カメラ151と、第3画像処理部152と、第3画像判断部153と、を有する。
【0026】
第3カメラ151は、駐車場に戻る人物を撮影可能とするために設置される。第3カメラ151は、例えば、駐車位置案内端末に組み込まれる。第3カメラ151は、例えば、駐車位置案内端末の操作を開始した人物を撮影する。第3画像処理部152は、第3カメラ151により撮影した画像を出力する。第3画像処理部152は、例えば、駐車位置案内端末に内蔵される。第3画像判断部153は、第3画像処理部152が出力した画像から、人物の第2顔画像を抽出して第2生体情報とする。第3画像判断部153は、例えば、駐車位置管理装置に内蔵される。
【0027】
駐車位置出力部16は、記憶部14に格納された第1生体情報と、第2生体情報を照合し、第2生体情報に対応する第1生体情報に紐付いた駐車位置の情報を、駐車場に戻る人物が降車した車両の駐車位置として出力する。駐車位置出力部16は、例えば、照合部161と、表示部162を有する。
【0028】
照合部161は、例えば、駐車位置管理装置に内蔵される。照合部161は、第3画像判断部153より第2生体情報を取得したときに、当該第2生体情報と記憶部14に格納された第1生体情報とを照合する。照合部161は、第2生体情報に対応する第1生体情報を検出し、検出した第1生体情報に紐付いた駐車位置の情報を出力する。
【0029】
表示部162は、照合部161が出力した駐車位置の情報を表示する。表示部162は、例えば、駐車位置案内端末に設けられる。表示部162は、例えば、液晶ディスプレイである。表示部162は、例えば、駐車場の平面図を表示するとともに、駐車位置をマークすることで、人物に駐車位置の情報を提示する。
【0030】
制御部17は、駐車場の利用者に駐車位置を提示する各種の処理を実行する。制御部17は、例えば、駐車位置案内端末に内蔵される。制御部17は、例えば、操作部19による入力を受け付け、利用者に駐車位置を提示する処理を実行する。
【0031】
第1通信部181及び第2通信部182は、有線或いは無線により接続された各構成と各種の情報を送受信可能に構成される。例えば、第1通信部181は、駐車位置管理装置に内蔵され、第2通信部182は、駐車位置案内端末に内蔵される。第1通信部181及び第2通信部182は、駐車位置管理装置に内蔵される各種構成と、駐車位置案内端末に内蔵される各種構成から出力される各種の情報を相互に送受信する。
【0032】
操作部19は、駐車位案内端末に設けられ、当該端末を操作する各種の入力を受け付ける。操作部19は、例えば、駐車場に戻る人物が駐車位置の提示を受けるために使用する。操作部19は、例えば、駐車位案内端末に付属する操作盤や、表示部162に設けられるタッチパネルである。
【0033】
次に、図3及び図4を用いて、駐車位置の情報と第1生体情報を取得するまでの駐車管理システム1の処理について説明する。図4は、駐車位置の情報と第1生体情報を取得するまでの駐車管理システム1の処理の一例を示すシーケンス図である。まず、ステップS101において、駐車場に駐車した車両から人物が降車する。次にステップS102において、第1カメラ111は、当該人物の画像を撮影する。次に、ステップS103において、図3に示すように、人物が駐車場内を移動すると、第1画像処理部112は、人物の動線を作成する。
【0034】
ここで、ステップS104において、人物が駐車場の出入り口に到着すると、第1画像処理部112は、作成した動線を第1画像判断部121に通知する。第1画像判断部121は、当該動線に基づいて推定した駐車位置を第2画像判断部133に通知する。また、第2カメラ131は、当該人物を撮影し、第2画像処理部132は、第2カメラ131が撮影した画像を第2画像判断部133に出力する。第2画像判断部133は、人物の第1顔画像を抽出し、第1生体情報として取得する。そして、第2画像判断部133は、駐車位置の情報と第1生体情報を紐付けて記憶部14に格納し、処理を終了する。
【0035】
一方、ステップS105において、人物が出入り口以外から駐車場を離脱すると、第1画像処理部112は、作成した動線を削除し、処理を終了する。
【0036】
次に図3及び図5を用いて、駐車位置の情報と第1生体情報を取得するまでの駐車管理システム1の処理について説明する。図5は、駐車位置の情報と第1生体情報を取得するまでの駐車管理システム1の処理の一例を示すフローチャートである。まず、ステップS201において、駐車場に駐車した車両から人物が降車する。次に、ステップS202において、人物が駐車場内を移動する。次に、ステップS203において、第1画像処理部112は、第1カメラ111により撮影した画像に基づき当該人物の動線を作成する。
【0037】
次に、ステップS204において、当該人物が駐車場の出入り口に到達したか否かを判断する。この判断は、例えば、第2画像処理部132が第2カメラ131により画像を取得したか否かによりなされる。人物が駐車場の出入り口に到達した場合(ステップS204でYES)、処理をステップS205に進める。一方、人物が駐車場の出入り口に到達していない場合(ステップS204でNO)、処理をステップS209に進める。
【0038】
ステップS205において、第1画像処理部112は、動線の作成を終了する。次に、ステップS206において、第1画像判断部121は、検出した動線に基づいて駐車位置を推定する。次に、ステップS207において、第2画像判断部133は、人物の第1生体情報を取得する。次に、ステップS208において、第2画像判断部133は、駐車位置と第1生体情報を紐付けて記憶部14に格納し、処理を終了する。
【0039】
ステップS209において、人物が第1カメラ111の撮影範囲外に離脱した場合(ステップS209でYES)、処理をステップS210に進め、人物が第1カメラ111の撮影範囲外に離脱しない場合(ステップS209でNO)、処理をステップS203に戻す。ステップS210において、第1画像処理部112は、作成した動線を削除し、処理を終了する。
【0040】
次に、図6を用いて、駐車場の利用者が駐車場に戻り、駐車位置の提示を受けるまでの駐車管理システム1の処理について説明する。図6は、駐車場の利用者が駐車場に戻り、駐車位置の提示を受けるまでの駐車管理システムの処理の一例を示すシーケンス図である。まず、ステップS301において、駐車場の利用者が第3カメラ151の撮影範囲内に入る。次に、ステップS302において、第3カメラ151により当該利用者の撮影を開始する。次にステップS303において、第3カメラ151により撮影した画像を、第3画像処理部152により第3画像判断部153へ出力する。次に、ステップS304において、第3画像判断部153は、画像から第2顔画像を抽出し、利用者の第2生体情報として取得する。
【0041】
次に、ステップS305において、第2生体情報を第3画像判断部153から照合部161に送信する。次に、ステップS306において、照合部161を用いて、第2生体情報と記憶部14に記憶した第1生体情報を照合し、対応する第1生体情報に紐付く駐車位置の情報を要求する。次に、ステップS307において、駐車位置の情報を表示部162に出力する。次に、ステップS308において、表示部162に駐車位置の情報を表示することで、利用者に駐車位置の情報を提示し、処理を終了する。
【0042】
次に、図7を用いて、駐車場の利用者が駐車場に戻り、駐車位置の提示を受けるまでの駐車管理システム1の処理について説明する。図7は、駐車場の利用者が駐車場に戻り、駐車位置の提示を受けるまでの駐車管理システム1の処理の一例を示すフローチャートである。
【0043】
まず、ステップS401において、利用者が第3カメラ151の撮影範囲内にいるか否かを判断する。利用者が第3カメラ151の撮影範囲内にいると判断した場合(ステップS401のYES)、処理をステップS402に進める。利用者が第3カメラ151の撮影範囲内にいると判断しない場合(ステップS401のNO)、ステップS401の処理を繰り返す。ステップS402において、第3画像判断部153は、第3画像処理部152が出力した画像に基づき第2生体情報を取得する。次に、ステップS403において、照合部161は、当該第2生体情報と記憶部14に記憶した第1生体情報を照合し、第2生体情報に対応する第1生体情報に紐付いた駐車位置の情報を出力する。次に、ステップS404において、表示部162は、照合部161が出力した駐車位置の情報を表示し、処理を終了する。
【0044】
図8に示すように、駐車管理システム1は、ネットワーク・インターフェース1201、プロセッサ1202、及びメモリ1203を含む。ネットワーク・インターフェース1201は、通信システムを構成する他のネットワークノード装置と通信するために使用される。ネットワーク・インターフェース1201は、例えば、IEEE 802.3 seriesに準拠したネットワークインターフェースカード(NIC)を含んでもよい。もしくは、ネットワーク・インターフェース1201は、無線通信を行うために使用されてもよい。例えば、ネットワーク・インターフェース1201は、無線LAN通信、もしくは3GPP(3rd Generation Partnership Project)において規定されたモバイル通信を行うために使用されてもよい。
【0045】
プロセッサ1202は、メモリ1203からソフトウェア(コンピュータプログラム)を読み出して実行することで、上述の実施形態においてシーケンス図及びフローチャートを用いて説明された駐車管理システム1の処理を行う。プロセッサ1202は、例えば、マイクロプロセッサ、MPU(Micro Processing Unit)、又はCPU(Central Processing Unit)であってもよい。プロセッサ1202は、複数のプロセッサを含んでもよい。
【0046】
メモリ1203は、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの組み合わせによって構成される。メモリ1203は、プロセッサ1202から離れて配置されたストレージを含んでもよい。この場合、プロセッサ1202は、図示されていないI/Oインタフェースを介してメモリ1203にアクセスしてもよい。
【0047】
図8の例では、メモリ1203は、ソフトウェアモジュール群を格納するために使用される。プロセッサ1202は、これらのソフトウェアモジュール群をメモリ1203から読み出して実行することで、上述の実施形態において説明された駐車管理システム1の処理を行うことができる。
【0048】
図8を用いて説明したように、駐車管理システム1が有するプロセッサの各々は、図面を用いて説明されたアルゴリズムをコンピュータに行わせるための命令群を含む1又は複数のプログラムを実行する。
【0049】
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリを含む。磁気記録媒体は、例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブであってもよい。半導体メモリは、例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory)であってもよい。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0050】
実施の形態2にかかる駐車管理システム1によれば、利用者に特別な準備を課すことなく、利用者に駐車位置を提示することができる。
【0051】
また、駐車管理システム1は、駐車場全体を撮影する第1カメラ111により撮影した画像に基づき、第1画像処理部112により車両から降車した人物の動線を検出する。そして、第1画像判断部121により、第1画像処理部112が検出した動線に基づいて駐車位置を推定する。このような駐車管理システム1によれば、車両から降車した人物の動線を検出し、検出した動線に基づいて当該人物の駐車位置を推定することができる。
【0052】
また、駐車管理システム1は、駐車場の出入り口に設置される第2カメラ131により人物を撮影し、第2画像処理部132により当該画像を出力する。第2画像判断部133は、第2画像処理部132が出力した画像から人物の第1顔画像を抽出して第1生体情報とする。このような駐車管理システム1によれば、駐車場の出入り口付近を移動する人物の顔認証によって、第1生体情報を取得することができる。すなわち、駐車管理システム1は、利用者に特別な装置等を所持させることなく、第1生体情報を取得することができる。また、駐車管理システム1は、第3カメラ151により駐車場に戻る人物を撮影し、第3画像処理部152により当該画像を出力する。第3画像判断部153は、第3画像処理部152が出力した画像から人物の第2顔画像を抽出して第2生体情報とする。このような駐車管理システム1によれば、駐車場に戻る利用者の顔認証により、第1生体情報と照合することで、第1生体情報に紐付く駐車位置の情報を引き出すことができる。すなわち、駐車管理システム1は、利用者の顔認証により利用者への駐車位置の提示ができることから、利用者は、駐車位置の提示を受けるにあたって特定の準備や持ち物を要さない。
【0053】
また、駐車管理システム1は、複数の駐車場カメラ111a、111b、111cにより駐車場全体を撮影している。ここで、駐車場カメラ111a、111b、或いは、駐車場カメラ111b、111cの撮影範囲は、相互に一部が重複している。このような駐車管理システム1は、撮影範囲の重複するエリアにおいて、人物の動線の検出に用いる駐車場カメラ及び付随する第1画像処理部を変更するとともに、検出した動線の情報を引き継ぐことができる。また、ある駐車場カメラによっては遮蔽物に遮られる位置にいる人物の撮影を、他の駐車場カメラによって補うことができる。このような駐車管理システム1によれば、人物の動線を検出する精度を向上することができる。
【0054】
また、駐車管理システム1は、第2カメラ131の撮影範囲の一部を、第1カメラ111の撮影範囲と重複させている。このような駐車管理システム1は、駐車場の出入り口付近において、人物の動線を検出しつつ第1生体情報を取得することができる。このような駐車管理システム1によれば、駐車位置の情報と第1生体情報の紐付けの精度を向上することができる。
【0055】
また、駐車管理システム1は、車両から降車した人物が第2カメラ131の撮影範囲を経由せず第1カメラ111の撮影範囲から離脱したことを検出すると、検出した当該人物の動線を削除する。このような駐車管理システム1は、駐車位置の情報と第1生体情報の紐付けに不要な動線を除外することができる。このような駐車管理システム1によれば、駐車場の利用者または非利用者の判別ができ、駐車位置の情報と第1生体情報の紐付けの精度を向上することができる。
【0056】
また、駐車管理システム1は、車両から降車した人物が複数存する場合には、動線検出部11により全ての人物の動線を検出するとともに、第1生体情報取得部13により全ての人物の第1生体情報を取得する。このような駐車管理システム1は、同一の車両から降車した人物の動線及び第1生体情報をそれぞれ複数取得することから、駐車位置の推定の精度を向上することができる。また、駐車管理システム1は、駐車位置の情報に紐付く第1生体情報を複数保持することから、第2生体情報取得部15により第2生体情報を複数取得した場合に、第1生体情報と第2生体情報の照合の精度を向上することができ、駐車位置の情報をより確実に利用者に提示できる。
【0057】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、第1生体情報及び第2生体情報が顔認証により取得される例を説明したが、これに限定されない。第1生体情報及び第2生体情報は、特定の人物と他の人物とを識別することができれば、適宜設定可能である。例えば、第1生体情報及び第2生体情報の取得には、虹彩認証、指紋・掌紋認証、指紋・制静脈認証、声認証、耳音響認証等の各種の認証手段が用いられ得る。これらの手段を用いる場合には、例えば、駐車位置案内端末において各認証手段に適する入力手段を設けたり、入力手段への入力或いは必要な機器の所持を利用者に促したりすればよい。ただし、利用者に特別な準備を課することのない構成とするためには、第1生体情報及び第2生体情報の取得は、顔認証によるものとすることが好適である。
【0058】
また、駐車管理システム1は、駐車位置を推定した時刻と、第1生体情報を取得した時刻を照合する構成としてもよい。例えば、駐車管理システム1は、駐車位置を推定した時刻をさらに記録する駐車位置推定部12と、第1生体情報を取得した時刻をさらに記録する第1生体情報取得部13と、を備える。このような駐車管理システム1によれば、駐車位置を推定する時刻と第1生体情報を取得する時刻が略同等の時刻となることを利用し、駐車位置を推定した時刻と第1生体情報を取得した時刻を照合することで、第1生体情報に対応する駐車位置の情報を推定することができる。このような駐車管理システム1は、駐車位置と第1生体情報の紐付けの処理に不備が生じていても、第2生体情報を取得し、第2生体情報に対応する第1生体情報に基づいて、時刻の照合により駐車位置の情報を推定し、駐車位置の情報を利用者に提示することができる。
【0059】
なお、駐車管理システム1は、必ずしも正確な駐車位置を利用者に提示する必要はない。駐車管理システム1は、おおよその駐車位置を提示できれば、駐車位置付近まで利用者を案内することができる。利用者は、その後は自力で自身の駐車位置を特定することができる。例えば、偶発的に、近接する駐車位置に略同時に複数の車両が駐車し、多数の人物が降車し移動すると、多数の動線が入り交じり、駐車位置と第1生体情報の紐付けが正確になされないことが想定される。しかし、このような状況となっても、駐車管理システム1によれば、少なくとも近接する駐車位置には利用者を案内することができるため、利用者は問題なく自身の駐車位置まで到達することができる。
【0060】
また、表示部162が駐車位置をマークした画面を表示する例を説明したが、利用者に駐車位置を提示できれば、その表示方法は適宜設定可能である。例えば、表示部162は、動線検出部11により検出した動線の情報を利用して、利用者が通った道を表示することで駐車位置を示してもよい。また、表示部162は、駐車位置に到達する道順が複数存する場合に、駐車位置への最短の道順を示してもよい。
【0061】
なお、駐車位置を利用者に提示する手段としては、表示部162への表示に限定されない。例えば、駐車管理システム1を利用者の所持する通信端末と相互に通信可能に構成し、当該通信端末に駐車位置の情報を送信してもよい。ただし、利用者に特別な準備を課することのない構成としては、表示部162への表示を用いることが好適である。
【0062】
また、駐車管理システム1は、立体駐車場においても同様に適用することができる。具体的には、立体駐車場のフロア数に応じて、動線検出部11と、第1生体情報取得部13と、を増設すればよい。ここで、駐車管理システム1は、例えば、増設された動線検出部11と、第1生体情報取得部13とから取得する各種の情報を、既存の駐車位置推定部12、記憶部14、駐車位置出力部16を用いて統合的に処理する。なお、第2生体情報取得部15、表示部162及び操作部19は、立体駐車場の各フロアで利用可能とすべく、各フロアに設置する構成としてもよい。このような駐車管理システム1によれば、車両がいずれのフロアに駐車された場合であっても、利用者に特別な準備を課すことなく、利用者に駐車位置を提示することができる。また、このような駐車管理システム1は、例えば、駐車したフロアとは異なるフロアの駐車場に利用者が入場した場合、利用者にフロアの情報とともに駐車位置を提示することができる。
【符号の説明】
【0063】
1 駐車管理システム
11 動線検出部
12 駐車位置推定部
13 第1生体情報取得部
14 記憶部
15 第2生体情報取得部
16 駐車位置出力部
17 制御部
19 操作部
111 第1カメラ
111a 駐車場カメラ
111b 駐車場カメラ
111c 駐車場カメラ
112 第1画像処理部
112a 第1画像処理部
112b 第1画像処理部
112c 第1画像処理部
121 第1画像判断部
131 第2カメラ
132 第2画像処理部
133 第2画像判断部
151 第3カメラ
152 第3画像処理部
153 第3画像判断部
161 照合部
162 表示部
181 第1通信部
182 第2通信部
1201 ネットワーク・インターフェース
1202 プロセッサ
1203 メモリ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8