(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023001337
(43)【公開日】2023-01-04
(54)【発明の名称】パンツ型物品のアレイ、およびパンツ型物品のアレイにおいてパンツ型物品を製造する方法
(51)【国際特許分類】
A61F 13/15 20060101AFI20221222BHJP
A61F 13/49 20060101ALI20221222BHJP
A61F 13/496 20060101ALI20221222BHJP
A61F 13/51 20060101ALI20221222BHJP
【FI】
A61F13/15 393
A61F13/49 413
A61F13/496
A61F13/49 311A
A61F13/49 312A
A61F13/51
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022180486
(22)【出願日】2022-11-10
(62)【分割の表示】P 2021506456の分割
【原出願日】2018-08-06
(71)【出願人】
【識別番号】506215320
【氏名又は名称】エシティ・ハイジーン・アンド・ヘルス・アクチエボラグ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】カリン・ユングベリ
(57)【要約】
【課題】費用効率の高いやり方で製造され得る、使い捨てパンツ型物品などのパンツ型物品のアレイを提供すること。
【解決手段】使い捨てパンツ型物品1のアレイのための使い捨てパンツ型物品1を製造する方法に関し、使い捨てパンツ型物品1のアレイが、異なるサイズを有する少なくとも第1のパンツ型物品1および第2のパンツ型物品1を含み、この方法は、アレイにおけるパンツ型物品の数に対応するいくつかの異なる工程を含み、全工程は、連続弾性ウェブ32、および非弾性またはより低弾性のウェブ33、34を含むストレッチボンディングされた積層体ウェブ31を形成するステップと、ストレッチボンディングされた積層体ウェブ31を含む原型物品36からなる複合ウェブ35を形成するステップと、複合ウェブ35を原型物品36間に形成された側方接合部6a、6bにおいて断ち切って複合ウェブ35から個々のパンツ型物品1を分離するステップとを含む。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸収性コア(5)を含むパンツ型物品(1)のアレイであって、パンツ型物品の前記アレイが、第1のパンツ型物品および第2のパンツ型物品を含み、前記第1のパンツ型物品(1)および前記第2のパンツ型物品(1)はサイズが異なっており、前記第1のパンツ型物品および前記第2のパンツ型物品のそれぞれがシャーシ(9’、9”)を含み、前記シャーシが、前面パネル(3)、背面パネル(4)、および前記前面パネル(3)と前記背面パネル(4)との間の股部分(10)を含み、前記前面パネル(3)が、ウエスト縁部(21)および1対の側方縁部を有し、前記背面パネル(4)が、ウエスト縁部(26)および1対の側方縁部を有し、前記前面パネル(3)および前記背面パネル(4)の前記側方縁部が、第1の側方継ぎ目(6a)および第2の側方継ぎ目(6b)において接合されており、それによって、前記パンツ型物品(1)が、ウエスト開口(7)、ならびに第1のおよび第2の脚部開口(8)を有する、パンツ型物品(1)のアレイにおいて、
前記第1のパンツ型物品および前記第2のパンツ型物品がそれぞれ、ストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブ(31)を含み、前記ストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブ(31)が、弾性フィルムと、非弾性またはより低弾性のウェブとを含み、前記第1のパンツ型物品の前記弾性フィルムが、弾性特性に関して、前記第2のパンツ型物品の前記弾性フィルムと異なっており、前記ストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブ(31)が、前記シャーシ(9’、9”)の前記前面パネル(3)および/または前記背面パネル(4)の少なくとも一部にわたって前記第1の側方継ぎ目(6a)から前記第2の側方継ぎ目(6b)に延び、
本明細書に開示されている身頃部分外周試験によって測定されるとき、前記アレイにおける前記第1のパンツ型物品の10ニュートンでの身頃部分外周が、10ニュートンでの前記アレイにおける前記第2のパンツ型物品の身頃部分外周よりも少なくとも20%大きく、前記アレイにおける前記第1のパンツ型物品の30ニュートンでの身頃部分外周が、30ニュートンでの前記アレイにおける前記第2のパンツ型物品の身頃部分外周よりも少なくとも20%大きく、または少なくとも25%大きく、前記アレイにおける前記第1のパンツ型物品の90ニュートンでの身頃部分外周が、90ニュートンでの前記アレイにおける前記第2のパンツ型物品の身頃部分外周よりも10%未満または5%未満だけ大きいことを特徴とする、
パンツ型物品(1)のアレイ。
【請求項2】
前記ストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブ(31)が、平らな状態で見たとき、前記パンツ型物品の総表面積の20%~100%で前記シャーシの単独構成要素を構成している、請求項1に記載のパンツ型物品(1)のアレイ。
【請求項3】
前記第1のパンツ型物品および前記第2のパンツ型物品がそれぞれ、2ピースシャーシ(9’)を含む、請求項1または2に記載のパンツ型物品(1)のアレイ。
【請求項4】
前記第1のパンツ型物品および前記第2のパンツ型物品がそれぞれ、単体シャーシ(9”)を含む、請求項1または2に記載のパンツ型物品(1)のアレイ。
【請求項5】
パンツ型物品(1)のアレイのためのパンツ型物品(1)を製造するための方法であって、パンツ型物品(1)の前記アレイが、第1のパンツ型物品(1)および第2のパンツ型物品(1)を含み、前記第1のパンツ型物品(1)および前記第2のパンツ型物品(1)はサイズが異なっており、前記方法が、前記第1のパンツ型物品(1)を製造するための第1の連続工程と、前記第2のパンツ型物品(1)を製造するための第2の連続工程と、を含み、前記第1の連続工程および前記第2の連続工程がそれぞれ、
連続弾性フィルム(32)を供給し、前記連続弾性フィルム(32)を機械方向(MD)に移動させるステップであって、前記連続弾性フィルム(32)が、前記機械方向(MD)に弾性的にストレッチ可能である、ステップと、
前記連続弾性フィルム(32)を前記機械方向(MD)にストレッチするステップと、
前記ストレッチされた連続弾性フィルム(32)を、前記ストレッチされた状態で保持しながら非弾性またはより低弾性のウェブ(33、34)にボンディングして、ストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブ(31)を形成するステップと、
物品構成要素の複合ウェブ(35)を形成するステップであって、前記複合ウェブが、内部に配置された脚部開口(8)を有する連続ウェブであって、相互連結された原型物品(36)からなる連続ウェブを構成し、前記複合ウェブ(35)が、シャーシ構成要素として前記ストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブ(31)を含む、ステップと、
前記機械方向(MD)に前記複合ウェブ(35)に沿って延びる折り目線(L)に沿って、前記複合ウェブを折り畳むステップと、
前記折り畳まれた複合ウェブ(35)において側方接合部(6a、6b)を形成する
ステップと、
前記複合ウェブ(35)を前記側方接合部(6a、6b)において断ち切ることによって、前記複合ウェブ(35)から個々のパンツ型物品(1)を分離するステップと
を含む方法において、
前記第1の連続工程における前記連続弾性フィルム(32)が、弾性特性に関して、前記第2の連続工程における前記連続弾性フィルム(32)と異なっており、かつ、
前記ストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブ(31)のピッチ長さが、前記第1の連続工程および前記第2の連続工程において同じであることを特徴とする、
方法。
【請求項6】
物品構成要素の前記複合ウェブ(35)を形成するステップが、
前記機械方向(MD)における第1の連続ウェブとしての前記ストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブ(31’)を、前記第1の連続ウェブ(31’)から前記機械方向(MD)に垂直な交差機械方向(CD)に距離を置いて配置された第2の連続ウェブ(31”)と並んで移動させるステップであって、前記第1の連続ウェブ(31’)と前記第2の連続ウェブ(31”)との間に間隙がある、ステップと、
股材料(2)を前記第1の連続ウェブ(31’)および前記第2の連続ウェブ(31”)に付着することによって、前記第1の連続ウェブ(31’)を前記第2の連続ウェブ(31”)に間欠的に連結するステップであって、前記股材料(2)が、前記第1の連続ウェブ(31’)と前記第2の連続ウェブ(31”)との間の前記間隙を跨ぎ、前記第2の連続ウェブ(31”)が、非弾性または弾性のウェブである、ステップと
を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
物品構成要素の前記複合ウェブ(35)を形成するステップが、
前記ストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブ(31)を前記機械方向(MD)に移動させるステップと、
前記ストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブ(31)において脚部開口(8)を間欠的に切り取るステップと
を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記方法の前記連続工程のうちの1つにおいて使用される前記連続弾性フィルム(32)の各々が、
物理的構造、
ポリマー組成、
目付、
厚さ、
恒久歪、
前記連続弾性フィルムの前記機械方向(MD)における配向の程度
から選択される1つまたは複数の側面において、前記連続工程のうちの別の工程において使用される他の前記連続弾性フィルム(32)と異なっている、
請求項5から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記連続弾性フィルム(32)が、ストレッチボンディング中、初期のストレッチされていない長さの少なくとも90%まで、前記機械方向(MD)にストレッチされる、請求項5から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記ストレッチされた連続弾性フィルム(32)が、
前記非弾性またはより低弾性のウェブ(33、34)に、コーティング、吹付け、押出しまたはメルトブローイングを用いてフィルムまたはウェブに塗布される接着剤を用いてボンディングされ、あるいは前記ストレッチされた連続弾性フィルムが、前記非弾性またはより低弾性のウェブに、超音波溶着またはサーモボンディングを用いてボンディングされる、請求項5から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記物品構成要素が、
吸収性のコアまたはコアインサート、
ウエスト弾性部材、
脚部弾性部材、
内側ライナ
取込層、
バリア層、
バリアカフ、および
ファスナ要素
のうちの1つまたは複数を含む、請求項5から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記連続弾性フィルム(32)が、有孔弾性フィルムまたは微小多孔弾性フィルムなどの通気性のある弾性フィルムを含むか当該弾性フィルムから成り、および/または前記非弾性もしくはより低弾性のウェブが、カーディングされたボンディング不織布ウェブ、スパンボンド不織布ウェブ、またはクレーピングされた不織布ウェブなどの不織布ウェブである、請求項5から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
吸収性コアを含む吸収性のパンツ型物品のアレイなどの、パンツ型物品のアレイであって、前記パンツ型物品のアレイは、第1のパンツ型物品および第2のパンツ型物品を含み、前記パンツ型物品のアレイは、請求項5から12のいずれか一項に記載の方法に従って製造され、前記第1のパンツ型物品は、前記第2のパンツ型物品とはサイズが異なる、パンツ型物品のアレイ。
【請求項14】
本明細書に開示されている身頃部分外周試験によって測定されるとき、前記アレイにおける前記第1のパンツ型物品の10ニュートンでの身頃部分外周が、10ニュートンでの前記アレイにおける前記第2のパンツ型物品の身頃部分外周よりも少なくとも20%大きく、前記アレイにおける前記第1のパンツ型物品の30ニュートンでの身頃部分外周が、30ニュートンでの前記アレイにおける前記第2のパンツ型物品の身頃部分外周よりも少なくとも20%大きく、または少なくとも25%大きく、前記アレイにおける前記第1のパンツ型物品の90ニュートンでの身頃部分外周が、90ニュートンでの前記アレイにおける前記第2のパンツ型物品の身頃部分外周よりも10%未満または5%未満だけ大きい、請求項13に記載のパンツ型物品のアレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、サイズの異なるパンツ型物品のアレイに関する。パンツ型物品は、使い捨てパンツ型物品とすることができ、吸収性パンツ型物品であっても、または非吸収性パンツ型物品であってもよい。パンツ型物品のアレイのパンツ型物品は、本明細書に開示されているように、パンツ型物品のアレイのためのパンツ型物品を製造するための方法に従って製造され得る。この方法は、第1のサイズを有する第1のパンツ型物品を製造するための第1の連続工程、および第2のサイズを有する第2のパンツ型物品を製造するための第2の連続工程を含む。
【背景技術】
【0002】
使い捨て吸収性パンツ型物品などのパンツ型物品の分野においては、快適性およびフィット性を高めるだけでなく、個別の下着のような視覚的外観をもつパンツ型物品を提供することが一般的には望ましい。男性と女性の生体構造の違い、異なる胴回りの使用者間の体型における違いなど、異なる使用者間の生体構造およびサイズの違いに起因して、幅広い範囲の異なるサイズからなる吸収性物品を提供することが必要である。これまでのところ、異なったサイズのパンツ型物品を物品のアレイ内で製造するには、異なる製作機械の使用が必要であり、そのことは、製作費用の増加につながっている。したがって、異なるサイズのパンツ型物品の製作において、特に費用効率に関する改善の必要性が引き続きある。また、快適性、フィット性、および個別の下着のような視覚的外観に関して、幅広い範囲の使用者に適合されており、費用効率の高いやり方で製造され得るパンツ型物品のアレイの必要性もある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示の目的は、費用効率の高いやり方で製造され得る、使い捨てパンツ型物品などのパンツ型物品のアレイを提供することである。また、本開示の目的は、パンツ型物品のアレイの一部を形成するパンツ型物品を製造する効率的な方法を提供することでもある。これらのおよび他の目的は、独立請求項の特徴によって少なくとも一部が達成される。本開示の変形形態は、従属請求項に提示されている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本明細書においては、吸収性コアを含む吸収性パンツ型物品のアレイなどのパンツ型物品のアレイが開示され、このパンツ型物品のアレイは、シャーシをそれぞれが含む第1のパンツ型物品および第2のパンツ型物品を含み、シャーシは、前面パネル、背面パネル、および前面パネルと背面パネルとの間の股部分を含み、前面パネルは、ウエスト縁部および1対の側方縁部を有し、背面パネルは、ウエスト縁部および1対の側方縁部を有し、前面パネルおよび背面パネルの側方縁部は、第1の側方継ぎ目および第2の側方継ぎ目において接合されており、それによって、パンツ型物品は、ウエスト開口、ならびに第1のおよび第2の脚部開口を有する。第1のパンツ型物品および第2のパンツ型物品はそれぞれ、シャーシの前面パネルおよび/または背面パネルの全部もしくは一部にわたって第1の側方継ぎ目から第2の側方継ぎ目に延びるストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブ(stretchbonded elastic laminate web)を含み、本明細書に開示されている身頃部分外周試験によって測定されるとき、アレイにおける第1のパンツ型物品の10ニュートンでの身頃部分外周は、10ニュートンでのアレイにおける第2のパンツ型物品の身頃部分外周よりも少なくとも20%大きく、アレイにおける第1のパンツ型物品の30ニュートンでの身頃部分外周は、30ニュートンでのアレイにおける第2のパンツ型物品の身頃部分外周よりも少なくとも20%大きく、または少なくとも25%大きく、アレイにおける第1のパンツ型物品の90ニュートンでの身頃部分外周は、90ニュートンでのアレイにおける第2のパンツ型物品の身頃部分外周よりも10%未満だけ大きい。
【0005】
ストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブは、平らな状態で見たとき、前記パンツ型物品の総表面積の20%~100%、好ましくは25%~100%、より好ましくは30%~100%、最も好ましくは40%~100%で前記シャーシの単独構成要素を構成し得る。
【0006】
本明細書に提示されているように、ストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブは、前面パネルおよび背面パネルのうちの一方または両方に施すことができ、また、股部分にも施すことができる。
【0007】
本明細書においては、パンツ型物品のアレイにおいてパンツ型物品を製造するための方法も開示され、パンツ型物品のアレイは、サイズの異なる第1のパンツ型物品および第2のパンツ型物品を含む。方法は、第1のパンツ型物品を製造するための第1の連続工程および第2のパンツ型物品を製造するための第2の連続工程を含み、第1の連続工程および第2の連続工程はそれぞれ、
- 連続弾性ウェブを供給し、連続弾性ウェブを機械方向に移動させるステップであって、連続弾性ウェブが、機械方向に弾性的にストレッチ可能である、ステップと、
- 連続弾性ウェブを機械方向にストレッチするステップと、
- ストレッチされた連続弾性ウェブを、ストレッチされた状態で保持しながら非弾性またはより低弾性のウェブにボンディングして、ストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブを形成するステップと、
- 物品構成要素の複合ウェブを形成するステップであって、複合ウェブが、内部に配置された脚部開口を有する連続ウェブであって相互連結された原型(precursor)物品からなる連続ウェブを構成し、複合ウェブが、シャーシ構成要素としてストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブを含む、ステップと、
- 機械方向に複合ウェブに沿って中心に延びる折り目線に沿って、複合ウェブを折り畳むステップと、
- 折り畳まれた複合ウェブにおいて側方接合部を形成するステップと、
- 複合ウェブを側方接合部において断ち切ることによって、複合ウェブから個々のパンツ型物品を分離するステップと
を含む。本明細書に提示されているように、第1の連続工程における連続弾性ウェブは、弾性特性に関して、第2の連続工程における連続弾性ウェブと異なるが、ストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブのピッチ長さは、第1の連続工程および前記第2の連続工程において同じである。
【0008】
物品構成要素の複合ウェブを形成するステップは、
- 機械方向における第1の連続ウェブとしてのストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブを、第1の連続ウェブから機械方向に垂直な交差機械方向に距離を置いて配置された第2の連続ウェブと並んで移動させるステップであって、第1の連続ウェブと第2の連続ウェブとの間に間隙がある、ステップと、
- 股材料を第1の連続ウェブおよび第2の連続ウェブに付着することによって、第1の連続ウェブを第2の連続ウェブに連結するステップであって、股材料が、第1の連続ウェブと第2の連続ウェブとの間の間隙を跨ぎ、第2の連続ウェブが、非弾性または弾性のウェブである、ステップと
を含む。
【0009】
この種類の工程では、2部式シャーシが製造され、第1の連続ウェブおよび第2の連続ウェブは、パンツ型物品における前面パネルおよび背面パネルを形成し、相互連結する股材料は、前面パネルと背面パネルとの間の股パネルを形成する。股材料は、間欠的に付着され機械方向に離間されている別個の材料ピースとすることができる。脚部開口は、間欠的にあてがわれた股材料ピース間の空間内に自動的に形成される。必要に応じて、脚部開口の形状は、切断によって増強することができる。
【0010】
第2の連続ウェブは、非弾性ウェブとすることができるが、好ましくは、第1の連続ウェブを形成するストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブと同じピッチ長さ、またはそれよりも大きいピッチ長さを有する弾性ウェブである。同じピッチ長さにおいては、第2の連続ウェブは、第1の連続ウェブと同じ材料から作られていても、または第1の連続ウェブの材料と異なる材料から作られていてもよい。材料は、組成が異なっていても、および/または目付、厚さ、透過可能度などの物理特性が異なっていてもよい。不織布ウェブは、ボンディング/カーディングウェブ、スパンボンドウェブ、メルトブローイングウェブであるなど、種類が異なっていてもよい。第2の連続ウェブは、種々の弾性特性を有する弾性層など、第1の連続ウェブのものと異なる弾性層を有してもよく、および/または種々の不織布層など、第1の連続ウェブと異なる1つまたは複数の非弾性層を含んでいてもよい。
【0011】
代替としては、股材料は、連続ウェブであり、脚部開口が、股材料をあてがった後のウェブに切り込まれる。
【0012】
パンツ型物品が吸収性物品である場合、吸収性コアが、少なくとも各原型物品部分にあてがわれ、それにより、完全に組み立てられた物品に股パネルを形成することになる。好ましくは、吸収性コアは、コアの一部分が前面パネルおよび背面パネルのうちの一方または両方と重なり合ってあてがわれる。本明細書に提示されているように、吸収性コアは、別個に製造されたコアインサート(core insert)としてあてがうことができる。そのような場合においては、コアインサートは、間欠的にあてがわれた股材料を構成することができる。
【0013】
代替としては、物品構成要素の複合ウェブを形成するステップは、
- ストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブを機械方向に移動させるステップと
- ストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブにおいて脚部開口を間欠的に切り取るステップと
を含むことができる。
【0014】
この種類の工程により、本明細書に提示されている単体シャーシが製造される。
【0015】
パンツ型物品が吸収性物品である場合、吸収性コアが、少なくとも各原型物品部分にあてがわれ、それにより、完全に組み立てられた物品に股部分または股パネルを形成することになる。好ましくは、吸収性コアは、コアの一部分が前面部分および背面部分もしくは前面パネルおよび背面パネルのうちの一方または両方と重なり合ってあてがわれる。本明細書に提示されているように、吸収性コアは、別個に製造されたコアインサートとしてあてがうことができる。
【0016】
吸収性コアを含む複合ウェブにおいては、脚部開口は、吸収性コア間に形成される。当技術分野においては一般的であるように、複合ウェブにおける各脚部開口は、移動する複合ウェブにおいて2つの連続する原型物品の脚部縁部を形成する。
【0017】
第1のおよび第2の連続工程に加えて、本明細書に開示されている方法は、方法における連続工程の数が、パンツ型物品のアレイにおける2+n個の異なるパンツ型物品に対応して2+nになるように、1つまたは複数のさらなる連続工程を含むことができ、nは0でない整数である。1つまたは複数のさらなる連続工程はそれぞれ、第1のおよび第2の連続工程の工程ステップを含み、この方法に含まれる2+n個の連続工程のうちの別の連続工程によって製造されるあらゆる他のパンツ型物品とはサイズの異なるパンツ型物品を製造し、あらゆるさらなる連続工程における連続弾性ウェブは、弾性特性に関して、この方法におけるあらゆる他の連続工程における連続弾性ウェブとは異なり、原型物品のピッチ長さは、2+n個の連続工程において同じである。
【0018】
各追加の連続工程は、本明細書に提示されている、パンツ型物品のアレイに含まれているパンツ型物品を製造するための方法の別の連続工程に従って製造される任意の他のパンツ型物品とはサイズの異なるパンツ型物品を製造する。
【0019】
本明細書に提示されているように、整数nは、パンツ型物品のアレイにおける3~7、3~5、および3~4個の異なるパンツ型物品に対応して、1~5、たとえば1~3または1~2とすることができる。
【0020】
パンツ型物品のアレイを製造するための方法の各工程について、異なる弾性特性を有する異なる連続弾性ウェブを選択することによって、異なるサイズのパンツ型物品が、機械に同じピッチ長さを有する弾性ウェブを使用して製造され得る。それによって、本明細書に開示されている方法の工程のうちの1つにおいて原型物品の機械方向における延びは、本明細書に開示されている方法に含まれている任意の他の工程の原型物品の機械方向における延びと同じ、または実質的に同じになる。これにより、同じ機械部品、および同じ設定または実質的に同じ設定が、方法の第1の、第2の、および任意のさらなる連続工程について使用可能になり、このことは、異なるサイズのパンツ型物品のアレイの一部である異なるパンツ型物品の製造が、同じタイプの製造装置により極めて単純化された費用効率の高い方式で製造され得ることを意味する。本明細書に開示されている方法によれば、パンツ型物品のアレイにおける製造されたパンツ型物品の異なるサイズについて、機械設定の変更、または異なる機械部品の投資および使用の必要なしに、第1の連続工程、第2の連続工程、および任意のさらなる連続工程を同じ製作機械において流すことすら可能である。
【0021】
本明細書に開示されている方法においては、方法の連続工程のうちの1つにおいて使用される各連続弾性ウェブは、
- 物理的構造、
- ポリマー組成、
- 目付、
- 厚さ、
- 恒久歪、
- 弾性ウェブ/フィルムの機械方向における配向の程度
から選択される1つまたは複数の側面において、連続工程のうちの別の工程において使用されるあらゆる他の連続弾性ウェブと異なっていてもよい。
【0022】
連続弾性ウェブの物理的構造は、フィルム/不織布積層体など、2つ以上の層の弾性フィルム、弾性繊維ウェブ、または弾性積層体とすることができる。弾性フィルム/不織布積層体は、弾性ウェブと少なくとも1つの非弾性またはより低弾性のウェブとのストレッチボンディングされた積層体、ならびに弾性ウェブと少なくとも1つの非弾性またはより低弾性のウェブとの漸増的に活性化された積層体を含む。弾性フィルム/不織布積層体は、弾性フィルムと弾性フィルムの一方の表面または両方の表面にボンディングされる非弾性またはより低弾性の不織布ウェブとを含むことができる。ボンディングは、超音波溶着、サーモボンディング、押出ボンディングによって、または接着剤を使用することによって行うことができる。不織布/フィルム/不織布積層体など、多層積層体においては、異なる不織布層が、異なるボンディング技法を使用してフィルムにボンディングされ得る。
【0023】
当技術分野において知られているように、弾性フィルムは、中央コア層と、中央コア層の一方の表面または両方の表面上の皮膚層とを含む層化された構造体を有することができる。コア層および皮膚層もしくは複数の皮膚層における同じポリマー組成、ならびに/または弾性フィルムの同じ厚さにおいては、本明細書に開示されている方法の異なる工程において使用される弾性フィルムは、コア層の厚さに対する皮膚層または複数の皮膚層の厚さの関係が異なっていてもよい。
【0024】
本明細書に開示されている弾性ウェブは、少なくとも機械方向に弾性であり、また交差機械方向にも弾性とすることができる。完成したパンツ型物品においては、機械方向は、物品の幅方向に対応し、交差機械方向は、物品の長さ方向に対応する。
【0025】
本明細書に開示されている方法においては、弾性ウェブは、ストレッチボンディング中、初期のストレッチされていない長さの少なくとも90%、たとえば、初期のストレッチされていない長さの最大で150%まで、好ましくは、初期のストレッチされていない長さの最大で300%まで、最も好ましくは、初期のストレッチされていない長さの最大で500%までなど、機械方向にストレッチすることができる。
【0026】
本明細書に開示されている方法の工程においては、ストレッチされた弾性ウェブは、少なくとも1つの非弾性またはより低弾性のウェブに、コーティング、吹付け、押出しまたはメルトブローイングを用いて、一方のまたは両方のウェブに塗布される接着剤を用いてボンディングされ得、あるいはストレッチされた弾性ウェブは、非弾性またはより低弾性のウェブに、超音波溶着またはサーモボンディングを用いてボンディングされる。
【0027】
本明細書に開示されているパンツ型物品においては、物品構成要素は、
- 吸収性コアまたは吸収性インサート、
- ウエスト弾性部材、
- 脚部弾性部材、
- 内側ライナ
- 取込層、
- バリア層、
- バリアカフ、および
- ファスナ要素
のうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0028】
本明細書に開示されている方法においては、連続弾性ウェブは、弾性フィルム、好ましくは、有孔弾性フィルムまたは微小多孔弾性フィルムなど、通気性のある弾性フィルムとすることができる。非弾性またはより低弾性のウェブは、カーディングされたボンディング不織布ウェブ、スパンボンド不織布ウェブ、またはクレーピングされた不織布ウェブなどの不織布ウェブとすることができる。
【0029】
また、本明細書においては、第1のパンツ型物品および第2のパンツ型物品を含むパンツ型物品のアレイも開示され、パンツ型物品のアレイは、本明細書に開示されている方法に従って製造され得、第1のパンツ型物品は、第2のパンツ型物品のものとサイズが異なる。本明細書に開示されているパンツ型物品のアレイは、2+n個の異なる種類のパンツ型物品を含むことができ、nは、1~5、または1~3、または1~2など、0でない整数である。
【0030】
本明細書に開示されているパンツ型物品は、好ましくは、使い捨て吸収性物品、すなわち、吸収性コアを含む物品である。
【0031】
本明細書に提示されているように、本明細書に開示されているパンツ型物品のアレイは、少なくとも第1のおよび第2の物品を含む。本明細書に開示の試験方法に従って測定される場合、第1の物品の10ニュートンでの外周は、10ニュートンでの第2の物品の外周よりも少なくとも20%大きくてよい。したがって、第1の物品は、第2の物品よりも大きいサイズを有する。
【0032】
さらには、本明細書に開示の試験方法に従って測定される場合、第1の物品の30Nにおける外周は、第2の物品の30Nにおける外周よりも少なくとも20%大きくても、または少なくとも25%大きくてもよい。したがって、第1の物品は、第2の物品よりも大きいサイズを有する。
【0033】
さらには、本明細書に開示の試験方法に従って測定される場合、第1の物品の90Nにおける外周は、第2の物品の90Nにおける外周よりも10%未満だけ大きく、たとえば5%未満だけ大きくてよい。この測定により、本明細書に開示されている方法に従って製造される物品のアレイにおける異なるパンツ型物品における材料は、ウエスト外周の最大延びが、第1のおよび第2のパンツ型物品について同じオーダーにあるとき、機械方向において同じピッチ長さ、または実質的に同じピッチ長さを有する弾性ウェブ材料により製造されていることが示される。
【0034】
この文脈においては、弾性材料は、本明細書に指定の弾性試験において、材料が30%の伸長を受けた後、10%未満の弛緩後の恒久的伸長を有する材料と定義される。
【0035】
非弾性材料は、弾性材料の定義内に入らない材料である。したがって、本明細書に使用される非弾性材料は、ストレッチ可能であっても、またはストレッチ不可能であってもよい材料である。ストレッチ可能な非弾性材料の場合においては、材料は、弾性試験に従って決定される30%の伸長を受けた後、10%超のストレッチおよび弛緩後の恒久的伸長を有する。本明細書に開示されているストレッチボンディングされた積層体において使用される非弾性またはより低弾性の材料は、弾性試験に従って決定される30%の伸長を受けた後、10%未満のストレッチおよび弛緩後の恒久的伸長を有する。
【0036】
ストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブのピッチ長さは、機械方向において測定され、機械方向における単一の原型パンツ型物品の延ばされたストレッチボンディングされた積層体ウェブの長さである。本明細書に開示されるパンツ型物品は、交差機械方向と平行なそれらの長さ方向、および機械方向と平行なそれらの幅方向により製造される。
【0037】
本明細書に定義されているように、アレイは、市販される、および/または一緒に陳列されるように意図されている物品またはパッケージの組である。パンツ型物品のアレイは、構成、外観、および機能などの1つまたは複数の側面が類似していることによって種類は互いに関連しているものの、たとえば、異なるサイズを有する、特定の性別用に設計されている、吸収性能が異なっているなどによって互いに異なっているパンツ型物品の組である。本明細書に開示されているパンツ型物品のアレイは、構成が同じまたは類似しているものの、サイズが異なっている少なくとも2つのパンツ型物品を含む。
【0038】
本明細書に使用される「吸収性物品(absorbent article)」が意味するものは、尿、血液、および軟便排泄物などの体液を吸収する、または吸収するようになされている物品である。
【0039】
吸収性物品は、セルロース綿毛パルプ、組織層、極めて吸収性の高いポリマー(超吸収剤)、ヒドロゲルフォーム材料を含む吸収性フォーム材料、または吸収性不織布材料など、排出された体外老廃物を吸収するのに適している任意の従来の材料を含むことができる吸収性コアを備える。吸収性コアは、硬化要素、成形要素、結合剤などの非吸収性成分を含むことができる。また、様々なタイプの液体受理要素および液体分散要素がコアの中に含まれていてもよい。
【0040】
さらには、吸収性物品は、本明細書においては使用者の皮膚に向くように意図されているコアの側の吸収性コアをカバーするトップシートとも呼ばれる液体透過性内側ライナ、および使用者の衣類に向くように意図されているコアの側の吸収性コアをカバーする液体不透過性バックシートをさらに備えることができる。液体透過性トップシートは、不織布材料を含む、または不織布材料で構成され得る。他の適切なトップシート材料には、トウ繊維、多孔フォーム、開口付きプラスチックフィルムおよび積層体、ならびにそのような材料の組合せが含まれる。トップシート材料として最良に適している材料は、皮膚に対して柔らかくて刺激性がなく、体液が染み込みやすく、低リウェット性を示す。
【0041】
液体不透過性バックシートは、薄いプラスチックフィルム、たとえば、ポリエチレンまたはポリプロピレンのフィルム、液体不浸透性材料でコーティングされた不織布材料、液体透過に耐える疎水性不織布材料、またはプラスチックフィルムと不織布との積層体で構成され得る。バックシート材料は、蒸気を吸収性体から逃すことができるように通気性があるにもかかわらず、液体がバックシート材料を通過しないようにすることができる。
【0042】
トップシートおよびバックシートは、たとえば接着剤ボンディング、糊付け、または熱もしくは超音波による溶着によって、互いに連結することができる。さらには、トップシートおよび/またはバックシートは、接着剤、熱ボンディング、溶着、ニードリングなど、当技術分野において知られている任意の方法によって吸収性コアに付着することができる。
【0043】
吸収性コアは、別個に製造された吸収性インサートの形態で、本明細書に開示されているパンツ型吸収性物品にあてがうことができる。吸収性インサートは、トップシートとバックシートとの間に封入された吸収性コアを含むことができる。トップシートおよびバックシートは、吸収性コアの範囲を越えて外向きに延びることができ、吸収性コアの縁部の外側に互いに付着し得る。代替としては、バックシートは、吸収性コアの衣類に向く側にあてがうことができ、その後、コアおよびバックシートは、トップシート材料の中に包み込むことができる。吸収性インサートは、当技術分野において知られているように、流体取込層、液体分散層、形状安定化用構成要素、弾性要素、バリア要素など、さらなる構成要素を含むことができる。
【0044】
本明細書に開示されているパンツ型物品は、単体シャーシを有する種類であっても、または2部式シャーシを有する種類であってもよい。
【0045】
単体シャーシは、第1のウエスト開口縁部から物品の前面部分、物品の股部分、および物品の後面部分を通って第2のウエスト開口縁部まで、パンツ型物品の長さ方向に途切れることなく延びている。単体シャーシは、前面パネルと、背面パネルと、相互連結する股パネルとを含み、本明細書に開示されているパンツ型物品のアレイを形成するための方法の連続工程で製造されるストレッチボンディングされた積層体から完全にまたは部分的に形成される。単体シャーシの少なくとも1つの層は、第1のウエスト開口縁部から第2のウエスト開口縁部まで連続的に延びている。
【0046】
2部式シャーシは、組み立てられたパンツ型物品における前身頃パネルおよび後身頃パネルを形成する、ウェブ材料からなる2つの平行な連続ストリップをまずは製作することによって製造され得る。ストリップは、ストリップ間の間隙と互いに平行に送り出され、積層化された弾性ウェブ材料からなるストリップ間の間隙を跨ぐ股材料をあてがうことによって間欠的に連結される。股材料は、本明細書に開示されているように、吸収性インサートとすることができる。ウェブ材料からなるストリップのうちの少なくとも一方は、弾性ウェブ材料であり、好ましくは、本明細書に開示されているストレッチボンディングされた積層化弾性ウェブ材料である。
【0047】
本明細書に開示されているストレッチボンディングされた積層体は、スパンボンド、エアレイド、ウェットレイド、カーディング、エレクトロスピンニング、またはメルトブローイングされた不織布など、不織布材料層またはウェブを含むことができる。不織布材料は、任意の適切な技法、たとえばニードリング、水流交絡、超音波溶着、またはサーモボンディングによってボンディングされ得る。
【0048】
本明細書に使用される不織布材料の繊維は、人造繊維、天然繊維、または人造繊維と天然繊維との混合物とすることができる。人造繊維には、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアクリレートなど、単成分、二成分、および多成分のポリマー繊維、ならびにビスコース繊維およびモダル繊維などの再生繊維が含まれる。天然繊維は、例として、パルプ繊維、綿繊維、フラックス(flax)、ヘンプ(hemp)などのセルロース繊維である。
【0049】
本明細書に開示されているパンツ型物品のアレイのパンツ型物品は、ウエスト開口の全部または一部に沿って、弾性ウエスト機能部を有することができる。弾性ウエスト機能部は、物品構成要素の複合ウェブにおいて1つまたは複数の弾性要素によって形成され得る。弾性要素または複数の弾性要素は、物品構成要素の複合ウェブの外側縁部の一方または両方に沿って付着され、その外側縁部は、組み立てられたパンツ型物品のウエスト開口において配置されている。弾性ウエスト要素または複数の弾性ウエスト要素は、本明細書に開示されている方法における工程で形成されるストレッチボンディングされた弾性積層体の中に組み込まれていてもよく、またはストレッチボンディングされた弾性積層体を形成した後にあてがわれてもよい。さらには、弾性要素または複数の弾性要素は、ストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブ内の折り目の内側に配置されてもよく、それにより、弾性要素または複数の弾性要素は、折り目で囲まれることになる。
【0050】
代替としては、弾性要素は、内側または外側の不織布層など、物品構成要素の複合ウェブの一部である材料の別のウェブでカバーすることも、もしくは別のウェブに付着することもでき、または物品構成要素の複合ウェブの構成要素として付着される別個に製造されたウエストバンドの形態で設けることもできる。ウエスト弾性要素は、ウエスト縁部における弾性ひだ付け力(elastic gathering force)に寄与するように、張力がかけられた状態で付着されることが好ましい。
【0051】
「弾性要素(elastic element)」という用語が意味するものは、弾性撚り糸、弾性糸、または弾性バンドなど、細長い弾性要素である。弾性要素における弾性材料は、天然ゴムもしくは合成ゴム、熱可塑性ポリウレタンなどの熱可塑性エラストマー、またはスチレンブロックコポリマーもしくはスパンデックスとも呼ばれるエラステイン(ポリウレタン/ポリ尿素コポリマー)など、任意の適切な弾性材料とすることができる。弾性要素は、商標名「LYCRA」の下で入手可能なエラステインタイプとすることができるが、任意の適切な弾性糸が使用可能である。糸は、約80~1200dtexの線状質量密度dtexを有することができる。ウエスト弾性部、脚部弾性部、および弾性バリアなどの弾性機能部を製造するための本明細書に開示されている方法において、弾性要素が使用され得る。
【0052】
側方接合部は、パンツ型物品の前面部分を後面部分に連結し、それによって、原型パンツ型物品は、ウエスト開口および脚部開口を有するパンツに形成される。通常は、側方接合部は、パンツ型物品の使用中、使用者の臀部に配置されるように意図されているが、物品のより前面に側方接合部を配置することも知られている。側方接合部は、パンツ型物品を履いている最中、および着用している最中に生じる張力に側方接合部がもちこたえることができるように、ただしパンツ型物品を脱ぐとき、または物品の交換の必要があるかどうかを確認するために、調整された形で引き裂く、または開くことができるように設計されていることが好ましい。後の例においては、側方接合部は、好ましくは、当技術分野において知られているように、再閉可能な接合部であることが好ましい。
【0053】
側方接合部は、個々の原型物品間の単一の幅広の接合部として、本明細書に開示されている方法の工程で製造され得、その接合部は、原型物品からなる連続ウェブから、完成したパンツ型物品を分離するとき、2部に分割される。代替としては、2つの別個の側方接合部が、個々の原型物品間に並んで形成され得、その後、原型パンツ型物品からなる連続ウェブは、2つの側方接合部間で断ち切られる。
【0054】
非弾性またはより低弾性のウェブもしくは複数のウェブは、熱可塑性材料を含むことができる。非弾性またはより低弾性のウェブもしくは複数のウェブは、典型的には、パンツ型物品において、接合部および継ぎ目の中に組み込まれていることになる。概して、非弾性またはより低弾性のウェブもしくは複数のウェブは、繊維状の、不織布ウェブであることが好ましい場合がある。不織布ウェブは、熱溶着工程によって、または超音波溶着工程によって溶着できることが極めて望ましい。不織布ウェブにおいて使用するのに適切なポリマーの例は、ポリエチレン、ポリプロピレン、および他のポリオレフィンホモポリマーおよびコポリマー、ならびにポリエステルである。溶着可能な不織布ウェブは、高い熱可塑性成分含有量を有し、好ましくは、熱可塑性繊維を少なくとも50%、より好ましくは、熱可塑性繊維を少なくとも80%含んでいる。
【0055】
弾性ウェブは、好ましくは、開口付きまたは微小多孔弾性フィルムなど、通気性の弾性フィルムである。弾性フィルムは、20g/m2から80g/m2の間、好ましくは、20g/m2から60g/m2の間の目付を有する。弾性ウェブは、任意の適切な弾性ポリマー、天然ポリマー、または合成ポリマーとすることができる。弾性ウェブに有用な材料のいくつかの例は、低結晶性ポリエチレン、メタロセン触媒による低結晶性ポリエチレン、エチレンビニルアセテートコポリマー(EVA: ethylene vinyl acetate copolymer)、ポリウレタン、ポリイソプレン、スチレン/イソプレン/スチレン(SIS)、スチレン/ブタジエン/スチレン(SBS)などのブタジエン-スチレンコポリマー、スチレンブロックコポリマー、またはスチレン/エチレン-ブタジエン/スチレンブロックコポリマーである。これらのポリマーの配合物、ならびに他の改質エラストマーまたは非エラストマー材料もまた使用することができる。ストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブの全目付は、好ましくは、40g/m2から100g/m2の間、より好ましくは、90g/m2以下である。
【0056】
本発明については、非限定例を用いておよび添付の図面を参照して、本明細書において以降、さらに説明する。
[付記項1]
吸収性コア(5)を含む吸収性パンツ型物品(1)のアレイなどのパンツ型物品(1)のアレイであって、パンツ型物品の前記アレイが、第1のパンツ型物品および第2のパンツ型物品を含み、前記第1のパンツ型物品および前記第2のパンツ型物品のそれぞれがシャーシ(9’、9”)を含み、前記シャーシが、前面パネル(3)、背面パネル(4)、および前記前面パネル(3)と前記背面パネル(4)との間の股部分(10)を含み、前記前面パネル(3)が、ウエスト縁部(21)および1対の側方縁部を有し、前記背面パネル(4)が、ウエスト縁部(26)および1対の側方縁部を有し、前記前面パネル(3)および前記背面パネル(4)の前記側方縁部が、第1の側方継ぎ目(6a)および第2の側方継ぎ目(6b)において接合されており、それによって、前記パンツ型物品(1)が、ウエスト開口(7)、ならびに第1のおよび第2の脚部開口(8)を有する、パンツ型物品(1)のアレイにおいて、
前記第1のパンツ型物品および前記第2のパンツ型物品がそれぞれ、前記シャーシ(9’、9”)の前記前面パネル(3)および/または前記背面パネル(4)の少なくとも一部にわたって前記第1の側方継ぎ目(6a)から前記第2の側方継ぎ目(6b)に延びるストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブ(31)を含み、本明細書に開示されている身頃部分外周試験によって測定されるとき、前記アレイにおける前記第1のパンツ型物品の10ニュートンでの身頃部分外周が、10ニュートンでの前記アレイにおける前記第2のパンツ型物品の身頃部分外周よりも少なくとも20%大きく、前記アレイにおける前記第1のパンツ型物品の30ニュートンでの身頃部分外周が、30ニュートンでの前記アレイにおける前記第2のパンツ型物品の身頃部分外周よりも少なくとも20%大きく、または少なくとも25%大きく、前記アレイにおける前記第1のパンツ型物品の90ニュートンでの身頃部分外周が、90ニュートンでの前記アレイにおける前記第2のパンツ型物品の身頃部分外周よりも10%未満だけ大きいことを特徴とする、
パンツ型物品(1)のアレイ。
[付記項2]
前記ストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブ(31)が、平らな状態で見たとき、前記パンツ型物品の総表面積の20%~100%、好ましくは25%~100%、より好ましくは30%~100%、最も好ましくは40%~100%で前記シャーシの単独構成要素を構成している、付記項1に記載のパンツ型物品(1)のアレイ。
[付記項3]
前記第1のパンツ型物品および前記第2のパンツ型物品がそれぞれ、2ピースシャーシ(9’)を含む、付記項1または2に記載のパンツ型物品(1)のアレイ。
[付記項4]
前記第1のパンツ型物品および前記第2のパンツ型物品がそれぞれ、単体シャーシ(9”)を含む、付記項1または2に記載のパンツ型物品(1)のアレイ。
[付記項5]
パンツ型物品(1)のアレイのためのパンツ型物品(1)を製造するための方法であって、パンツ型物品(1)の前記アレイが、サイズの異なる第1のパンツ型物品(1)および第2のパンツ型物品(1)を含み、前記方法が、前記第1のパンツ型物品(1)を製造するための第1の連続工程および前記第2のパンツ型物品(1)を製造するための第2の連続工程を含み、前記第1の連続工程および前記第2の連続工程がそれぞれ、
連続弾性ウェブ(32)を供給し、前記連続弾性ウェブ(32)を機械方向(MD)に移動させるステップであって、前記連続弾性ウェブ(32)が、前記機械方向(MD)に弾性的にストレッチ可能である、ステップと、
前記連続弾性ウェブ(32)を前記機械方向(MD)にストレッチするステップと、
前記ストレッチされた連続弾性ウェブ(32)を、前記ストレッチされた状態で保持しながら非弾性またはより低弾性のウェブ(33、34)にボンディングして、ストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブ(31)を形成するステップと、
物品構成要素の複合ウェブ(35)を形成するステップであって、前記複合ウェブが、内部に配置された脚部開口(8)を有する連続ウェブであって相互連結された原型物品(36)からなる連続ウェブを構成し、前記複合ウェブ(35)が、シャーシ構成要素として前記ストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブ(31)を含む、ステップと、
前記機械方向(MD)に前記複合ウェブ(35)に沿って延びる折り目線(L)に沿って、前記複合ウェブを折り畳むステップと、
前記折り畳まれた複合ウェブ(35)において側方接合部(6a、6b)を形成するステップと、
前記複合ウェブ(35)を前記側方接合部(6a、6b)において断ち切ることによって、前記複合ウェブ(35)から個々のパンツ型物品(1)を分離するステップと
を含む方法において、
前記第1の連続工程における前記連続弾性ウェブ(32)が、弾性特性に関して、前記第2の連続工程における前記連続弾性ウェブ(32)と異なり、前記ストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブ(31)のピッチ長さが、前記第1の連続工程および前記第2の連続工程において同じであることを特徴とする、
方法。
[付記項6]
物品構成要素の前記複合ウェブ(35)を形成するステップが、
前記機械方向(MD)における第1の連続ウェブとしての前記ストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブ(31’)を、前記第1の連続ウェブ(31’)から前記機械方向(MD)に垂直な交差機械方向(CD)に距離を置いて配置された第2の連続ウェブ(31”)と並んで移動させるステップであって、前記第1の連続ウェブ(31’)と前記第2の連続ウェブ(31”)との間に間隙がある、ステップと、
股材料(2)を前記第1の連続ウェブ(31’)および前記第2の連続ウェブ(31”)に付着することによって、前記第1の連続ウェブ(31’)を前記第2の連続ウェブ(31”)に間欠的に連結するステップであって、前記股材料(2)が、前記第1の連続ウェブ(31’)と前記第2の連続ウェブ(31”)との間の前記間隙を跨ぎ、前記第2の連続ウェブ(31”)が、非弾性または弾性のウェブである、ステップと
を含む、付記項5に記載の方法。
[付記項7]
物品構成要素の前記複合ウェブ(35)を形成するステップが、
前記ストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブ(31)を前記機械方向(MD)に移動させるステップと、
前記ストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブ(31)において脚部開口(8)を間欠的に切り取るステップと
を含む、付記項5に記載の方法。
[付記項8]
前記方法の前記連続工程のうちの1つにおいて使用される各連続弾性ウェブ(32)が、
物理的構造、
ポリマー組成、
目付、
厚さ、
恒久歪、
弾性ウェブ/フィルムの前記機械方向(MD)における配向の程度
から選択される1つまたは複数の側面において、前記連続工程のうちの別の工程において使用される他の前記連続弾性ウェブ(32)と異なっている、
付記項5から7のいずれか一項に記載の方法。
[付記項9]
前記弾性ウェブ(32)が、ストレッチボンディング中、初期のストレッチされていない長さの少なくとも90%、たとえば、初期のストレッチされていない長さの最大で150%まで、好ましくは、初期のストレッチされていない長さの最大で300%まで、最も好ましくは、初期のストレッチされていない長さの最大で500%までなど、前記機械方向(MD)にストレッチされる、付記項5から8のいずれか一項に記載の方法。
[付記項10]
前記ストレッチされた弾性ウェブ(32)が、前記非弾性またはより低弾性のウェブ(33、34)に、コーティング、吹付け、押出しまたはメルトブローイングを用いて、一方のまたは両方のウェブに塗布される接着剤を用いてボンディングされ、あるいは前記ストレッチされた弾性ウェブが、前記非弾性またはより低弾性のウェブに、超音波溶着またはサーモボンディングを用いてボンディングされる、付記項5から9のいずれか一項に記載の方法。
[付記項11]
前記物品構成要素が、
吸収性のコアまたはコアインサート、
ウエスト弾性部材、
脚部弾性部材、
内側ライナ
取込層、
バリア層、
バリアカフ、および
ファスナ要素
のうちの1つまたは複数を含む、付記項5から10のいずれか一項に記載の方法。
[付記項12]
前記連続弾性ウェブ(32)が、弾性フィルム、好ましくは、有孔弾性フィルムまたは微小多孔弾性フィルムなどの通気性のある弾性フィルムを含むか当該弾性フィルムから成り、および/または前記非弾性もしくはより低弾性のウェブが、カーディングされたボンディング不織布ウェブ、スパンボンド不織布ウェブ、またはクレーピングされた不織布ウェブなどの不織布ウェブである、付記項5から11のいずれか一項に記載の方法。
[付記項13]
前記連続弾性ウェブ(32)が、弾性フィルムと不織布ウェブとを含む積層体である、付記項12に記載の方法。
[付記項14]
吸収性コアを含む吸収性パンツ型物品のアレイなどのパンツ型物品のアレイであって、第1のパンツ型物品および第2のパンツ型物品を含み、付記項5から13のいずれか一項に記載の方法に従って製造され、前記第1のパンツ型物品が、前記第2のパンツ型物品とはサイズが異なる、パンツ型物品のアレイ。
[付記項15]
本明細書に開示されている身頃部分外周試験によって測定されるとき、前記アレイにおける前記第1のパンツ型物品の10ニュートンでの身頃部分外周が、10ニュートンでの前記アレイにおける前記第2のパンツ型物品の身頃部分外周よりも少なくとも20%大きく、前記アレイにおける前記第1のパンツ型物品の30ニュートンでの身頃部分外周が、30ニュートンでの前記アレイにおける前記第2のパンツ型物品の身頃部分外周よりも少なくとも20%大きく、または少なくとも25%大きく、前記アレイにおける前記第1のパンツ型物品の90ニュートンでの身頃部分外周が、90ニュートンでの前記アレイにおける前記第2のパンツ型物品の身頃部分外周よりも10%未満だけ大きい、付記項14に記載のパンツ型物品のアレイ。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【
図1a】2部式シャーシを含む例示的なパンツ型物品の正面図である。
【
図1b】単体シャーシを含む例示的なパンツ型物品の正面図である。
【
図2】ストレッチボンディングされた積層体を製造するための工程の概略図である。
【
図3】2部式シャーシを含むパンツ型物品を製造するための工程の概略図である。
【
図4】単体シャーシを含むパンツ型物品を製造するための工程の概略図である。
【
図5】パンツ型物品の延ばされている状態および弛緩されている状態でウエスト部分の外周を決定するために、ならびにパンツ型物品の延ばされている状態で身頃部分の外周を決定するために使用される試験装置を示す図である。
【
図6】2つの異なる被試験パンツ型物品間の比較による試験グラフである。
【発明を実施するための形態】
【0058】
図面が概略的であり、材料層などの個々の構成要素が必ずしも縮尺通りに描かれていないことを理解されたい。図に示されている使い捨てパンツ型吸収性物品は、ほんの一例として与えられているにすぎず、本明細書に開示されている本発明に限定するものと見なすべきではない。本明細書に提示されているように、異なるサイズのパンツ型物品を製造する方法は、非吸収性物品、および再使用可能なパンツ型物品、または限られた回数、洗濯可能で再使用可能である物品にも適用可能である。洗濯にもちこたえることができる再使用可能な物品は、非吸収性パンツ型物品、たとえば、吸収性インサートと一緒に使用するようになされているパンツ型物品とすることができる。
【0059】
さらには、パンツ型物品の構成は、図に関連して示されているものと異なっていてもよい。本明細書に提示されているように、単体シャーシの代替の構成は、単一の連続外側カバーシート、および/または連続内側ライナ、ならびに弾性の前面パネルまたは背面パネルをそれぞれ形成するようにシャーシの前面部および背面部のうちの一方または両方に接合される弾性パネルウェブを含むことができる。
【0060】
図に示されているパンツ型物品は、簡略化された物品であり、それらは、前面パネル、背面パネルのうちの1つまたは複数上の脚部開口に、および股部分内に配置された弾性要素により増強され得ることを理解すべきである。さらなる弾性化部は、たとえばバリアカフの形態で設けることができる。また、
図1aおよび
図1bに関連して開示されるウエスト弾性部は、オプションであり、または当技術分野において知られている任意の他のタイプの弾性ウエスト機能部によって置き換え可能であることも理解されたい。本明細書に提示されているように、側方継ぎ目は、再閉可能な側方継ぎ目とすることができ、パンツ型物品には、側方継ぎ目の再閉可能性をもたらすファスナ要素を設けることができる。
【0061】
図1aに示されているパンツ型吸収性物品1は、長手方向Yおよび短手方向Xを有し、前面パネル3と、背面パネル4と、パンツ型吸収性物品1の股部分10の中に主に位置決めされているコアインサート2とを有する2ピースシャーシ9’を備える。コアインサート2は、前面パネル3と背面パネル4との間の間隙を跨ぎ、端部部分11が前面パネル3および背面パネル4を越えた状態で延びており、端部部分11において前面パネル3および背面パネル4の内部側に連結されている。本明細書に提示されているように、コアインサート2は、体液を吸収するための吸収性コア5を含む、別個に製造された構成要素である。前面パネル3は、ウエスト縁部21および1対の側方縁部を有し、背面パネル4は、ウエスト縁部26および1対の側方縁部を有する。前面パネル3および背面パネル4の側方縁部は、側方継ぎ目6a、6bにおいて接合され、それによって、ウエスト開口7および2つの脚部開口8を有するパンツ型物品1が形成される。
【0062】
図1aに概略的に示されているパンツ型吸収性物品1は、延ばされている状態で示されており、完全に組み立てられ、使用の準備が整っている。パンツ型吸収性物品1は、パンツおむつ、生理用パンツ、または失禁用パンツとすることができ、成人の女性または男性の使用者の使用に適合され得る。
【0063】
前面パネル3および背面パネル4のうちの少なくとも一方、好ましくは前面パネル3と背面パネル4の両方は、本明細書に開示されているパンツ型物品のアレイを形成するための方法の連続工程で製造されるストレッチボンディングされた積層体から形成される。
【0064】
諸図面の
図1bにおいては、成人の女性または男性の使用者のための物品など、パンツ型吸収性物品1の第2の例が、組み立てられ使用の準備が整っている状態で、概略的に示されている。
図1aと
図1bにおける吸収性物品間の差は、
図1bにおける吸収性物品1は、単体シャーシ9”を有することであり、すなわち、前面パネル3および背面パネル4は、ウェブ材料を含み、このウェブ材料は、パンツ型吸収性物品1の少なくとも長手方向Yに連続しており、前面パネル3および背面パネル4を相互連結する股部分10を含み、これらの領域と一体に形成されている。
図1bにおけるパンツ型物品においては、前面パネル3と、股部分10と、背面パネル4との間の明確な境界はない。
【0065】
前面パネル3、背面パネル4、および相互連結する股部分10を含む単体シャーシ9”は、本明細書に開示されているパンツ型物品のアレイを形成するための方法の連続工程で製造されるストレッチボンディングされた積層体から完全にまたは部分的に形成される。
【0066】
図1aの例における前面パネル3および背面パネル4のうちの少なくとも一方、好ましくはその両方は、2つの繊維状の外側層間に挟まれた弾性フィルムの積層体など、本明細書において開示されているストレッチボンディングされた弾性積層体を含む、またはこのストレッチボンディングされた弾性積層体で構成されている。前面パネル3は、パンツ型吸収性物品1の長手方向Yに、前面脚部縁部23からウエスト縁部21まで延びている。
図1aの例においては、前面パネル3には、パンツ型吸収性物品1のウエスト部分42に付着された追加の弾性要素70の形態の弾性ウエスト機能部が設けられている。背面パネル4における材料もまた、本明細書に開示されている弾性積層体であることが好ましく、前面パネル材料と同じ構造を有することができる。
【0067】
図1bにおける物品の単体シャーシ内の前面パネル3および背面パネル4における材料は、
図1aを参照して説明したのと同じ構造を有することができる。
【0068】
前面パネル3および背面パネル4の形状は、特定の使用者カテゴリにフィットするように変更してもよい。たとえば、前面パネル3および背面パネル4のうちの一方または両方は、実質的に長方形の形状を有することができる。その上、前面パネル3および/または背面パネル4の脚部縁部領域は、脚部に対する適合性をより良くするようになされている湾曲した形状部を有することができる。
図1aおよび
図1bに示されているように、背面パネル4は、パンツ型吸収性物品の長手方向Yに、前面パネル3よりも大きく延びていることができる。しかしながら、前面パネル3および背面パネル4は、長手方向Yに等しく延びていてもよい。概してあまり好ましくはないが、前面パネル3は、パンツ型吸収性物品の長手方向Yに、背面パネル4よりも大きく延びていてもよい。
【0069】
本明細書に説明するように、本開示による目的は、異なる使用者間の生体構造およびサイズの差を考慮しながら、また低い製作費用を維持しながら、快適性およびフィット性を向上させ、ならびに個別の下着のような視覚的外観を伴う吸収性物品を提供することを目的として、少なくとも2サイズの吸収性物品のアレイを提供することである。
【0070】
本明細書に開示されている方法は、異なるサイズを有する少なくとも第1のパンツ型物品および第2のパンツ型物品を含む使い捨てパンツ型物品のアレイを製造するための方法である。この方法は、アレイにおけるパンツ型物品の数に対応するいくつかの異なる工程を含み、すべての工程は、連続弾性ウェブ、および少なくとも1つの非弾性またはより低弾性のウェブを含むストレッチボンディングされた積層体ウェブを形成するステップと、ストレッチボンディングされた積層体ウェブを含む相互連結された原型物品からなる複合ウェブを形成するステップと、複合ウェブを原型物品間に形成された側方接合部において断ち切ることによって、複合ウェブから個々のパンツ型物品を分離するステップとを含む。
【0071】
方法に含まれている異なる工程においては、連続弾性ウェブは、弾性特性に関して異なる工程間で異なる一方、ストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブ(31)のピッチ長さは、方法のすべての連続工程で同じである。
【0072】
図2を参照すると、ストレッチボンディングされた積層体ウェブ31を製作するための工程の極めて概略的な図が示されており、この方法は、弾性的にストレッチ可能である連続弾性ウェブ32を機械方向MDに供給するステップと、連続弾性ウェブ32を機械方向MDに移動させるステップと、連続弾性ウェブ32を機械方向にストレッチするステップと、ストレッチされた連続弾性ウェブ32を、ストレッチされた状態で保持しながら非弾性またはより低弾性のウェブ33にボンディングして、ストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブ31を形成するステップとを含む。
図2においては、ストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブ31は、さらなる非弾性またはより低弾性のウェブ34を含むように示されており、このウェブ34もまた、連続弾性ウェブ32にストレッチボンディングされ、それにより、連続弾性ウェブ32が2つの非弾性またはより低弾性のウェブ33、34間に挟まれることになる。さらなる非弾性またはより低弾性のウェブ34は、本明細書に開示されている工程にとってオプションである。非弾性またはより低弾性のウェブもしくは複数のウェブ33、34は、繊維状の非不織布ウェブとすることができ、連続弾性ウェブ32は、弾性フィルムとすることができる。連続弾性ウェブ32は、機械方向MDに垂直な交差機械方向CDにもストレッチ可能、または弾性的にストレッチ可能とすることができ、ストレッチボンディング工程は、連続弾性ウェブ32を交差機械方向CDにストレッチすることを含むことができる。
【0073】
ストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブは、繊維状材料からなる第1の外側層および第2の外側層と、繊維状層間に位置決めされた弾性フィルムとで構成され得る。ストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブは、第1の繊維状層および第2の繊維状層のうちの一方または両方に積層された1つまたは複数の追加の繊維状層を含むことができる。そのような追加の繊維状層は、弾性積層体の一部にのみ存在し得る。したがって、弾性積層体は、その範囲にわたってすべて同一である必要はなく、異なる範囲内に異なる層を含んでもよい。
【0074】
弾性フィルムの形態の連続弾性ウェブには、フィルムの両方の表面に繊維状の不織布ウェブが設けられることが好ましい場合がある。本明細書に開示されているように、ストレッチボンディングされた不織布-フィルム-不織布の積層体ウェブは、代替としては、たとえば漸増的なストレッチングを含む、ストレッチボンディング以外の方法によって製造された不織布ウェブを、たとえば、不織布ウェブと弾性フィルムとの弾性的にストレッチ可能な二重の積層体にストレッチボンディングすることによって製造され得る。
【0075】
外側の繊維状不織布層を有するストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブ31は、本明細書に開示されているパンツ型物品のシャーシの前面パネル、背面パネル、および股部分の少なくとも一部を覆って外側カバーシート材料ならびに内側カバーシート材料として構成されるのに極めて適している。ストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブは、平らな状態で見たとき、パンツ型物品の総表面積の少なくとも20%、好ましくは少なくとも25%、より好ましくは少なくとも30%、最も好ましくは少なくとも40%でシャーシの単独構成要素を構成し得る。
【0076】
弾性積層体は、物品の股部分の全部または実質的な一部に存在しなくてもよい。股パネル材料が、その衣類側の吸収性組立体の少なくとも一部の下に敷かれていてもよい。股パネル材料は、非弾性ウェブ材料とすることができるが、弾性材料を使用してもよい。股パネル材料は、不織布材料であると適切である。股パネル材料は、弾性積層体に接合されている。
【0077】
図3を参照すると、たとえば
図1aに示されている2ピースシャーシ9’を有するパンツ型吸収性物品1の製作は、完成した吸収性物品1の前身頃パネル3および後身頃パネル4を形成するストレッチボンディングされた積層化弾性ウェブ31’、31”からなる2つの平行な連続ストリップを製作することによって、およびストレッチボンディングされた積層化弾性ウェブ31’、31”からなる連続ストリップを、コアインサート2などの股材料と間欠的に連結することによって行うことができる。
【0078】
最終的なパンツ型物品の脚部開口の所望の形状に応じて、ウェブ材料は、パンツ構成に組み立てられたとき、より下着のような外観をもたらすように切断および成形され得る。
【0079】
別個に作製されたコアインサート2は、ストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブからなるストリップ31’、31”間の間隙に置かれるが、ストリップ31’、31”は、依然として張力のかかった状態にあり、それにより、コアインサート2は、ストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブからなる両方のストリップ31’、31”に部分的に重なり合う。吸収性インサート2は、本明細書に提示されているように、任意の適切な方法によってストリップ31’、31”に固着される。
【0080】
このようにして、物品構成要素の複合ウェブ35が形成され、複合ウェブ35は、脚部開口8を内部に配置し相互連結された原型物品36からなる連続ウェブを構成する。本明細書に提示されているように、複合ウェブ35は、シャーシ構成要素としてストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブ31’、31”を含む。
図3の右側部に示されているように、複合ウェブ35は、複合ウェブ35の中心に沿って機械方向MDに延びる折り目線Lに沿って折り畳まれる。
【0081】
複合ウェブ35が折り畳まれた後、側方接合部が、折り畳まれた複合ウェブ35において形成され、個々のパンツ型物品1が、複合ウェブ35を側方接合部6a、6bにおいて断ち切ることによって、複合ウェブから分離される。
【0082】
図3によって示されているように、側方接合部は、個々の原型物品36間の単一の幅広の接合部6a、bとして製造され得、その接合部6a、bは、原型物品36からなる連続ウェブ35から、完成したパンツ型物品1を分離したとき、2つのパーツ6a、6bに分割される。代替としては、
図4に示されているように、2つの別個の側方接合部6a、6bは、個々の原型物品36間に並んで形成されてもよく、その後、原型物品36からなる連続ウェブ35は、2つの側方接合部6a、6b間で断ち切られる。
【0083】
個々のパンツ型物品1が複合ウェブ35から分離されたとき、前面パネル3および背面パネル4の積層化された弾性ウェブは、ストレッチされた状態ではもはや保持されない。それによって、前面パネルおよび背面パネルにおけるストレッチボンディングされた弾性ウェブ材料は、弾性ウェブ材料にボンディングされている非弾性またはより低弾性のウェブ材料内で、ウェブ材料にひだ付けし、すなわち縮ませ、凹凸またはしわを形成することになる。
【0084】
図4に概略的に示されている工程は、単体シャーシを有するパンツ型吸収性物品の製造を示している。
図4においては、物品構成要素の複合ウェブ35が、ストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブ31を機械方向MDに移動させ、移動しているストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブ31にコアインサート2を間欠的にあてがい、コアインサート2間の脚部開口8を切り取ることによって、形成される。物品構成要素の複合ウェブ35は、続いて、機械方向MDに延びる折り目線Lに沿って折り畳まれる。
【0085】
複合ウェブ35が折り畳まれた後、側方接合部が、折り畳まれた複合ウェブ35において形成され、個々のパンツ型物品1が、
図4の右側部によって示されているように、複合ウェブ35を側方接合部6a、6bにおいて断ち切ることによって、複合ウェブから分離される。
【0086】
図4における工程は、非弾性またはより低弾性の層もしくは複数の層33、34と同一の広がりをもつ弾性ウェブ32を含むストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブ31の使用を含んでいるが、弾性ウェブ材料が、交差機械方向CDに連続している必要はないことを理解されたい。例として、弾性ウェブは、完成したパンツ型物品における前面パネル3および背面パネル4に対応するストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブ31の範囲のうちの一方または両方にあてがうことしかできない。さらには、単体シャーシを有する吸収性パンツ型物品を製造する工程は、外側弾性カバー材料を内側ライナ材料にストレッチボンディング中に、非弾性またはより低弾性の内側ライナ材料と、外側弾性カバー材料との間に吸収性コア、バリア層、取込層、脚部弾性要素などをあてがうことによって製造され得る。
【0087】
本明細書に開示されている方法は、パンツ型物品のアレイの製造を含み、このアレイは、サイズの異なる少なくとも2つの物品を含む。この方法においては、アレイにおける異なったサイズの物品は、異なる工程によって製造され、各工程は、連続弾性ウェブを非弾性またはより低弾性のウェブにストレッチボンディングするステップを含む。異なる各連続工程においては、連続弾性ウェブは、アレイの異なるサイズのパンツ型物品を製作するのに使用されるあらゆる他の連続工程での連続弾性ウェブと異なる。方法における異なる工程の連続弾性ウェブは、弾性特性に関して、互いに異なるが、ストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブのピッチ長さは、異なる連続工程すべてにおいて同じである。
【0088】
試験方法についての説明
弾性試験
この方法では、弾性材料が、繰り返される荷重および脱荷重の周期において、どのように振舞うかについて測定される。サンプルは、所定の伸長までストレッチされ、0と前記所定の伸長との間の周期運動が行われる。所望の荷重および脱荷重の力が記録される。弛緩された材料の恒久的な、すなわち残存する伸長が測定される。
【0089】
周期運動を行うことができ、プリンタ/プロッタ、またはソフトウェア表示を備えた引張試験機、LloydのLRXが使用される。サンプルは、それを幅25mm、および引張試験機のクランプ間の距離よりも好ましくは20mm長い長さに切断することによって繰り返される。
【0090】
引張試験機は、装置指示に従って較正される。試験に必要なパラメータ(荷重および脱荷重の力)は、
- クロスヘッド速度: 500mm/分
- クランプ距離: 50mm
- 予荷重: 0.05N
に調整される。
【0091】
サンプルは、印に従ってクランプ内に置かれ、サンプルIがクランプ内の中心に置かれ、固定されたことが確認される。引張試験機は、開始され、0と最も高く規定された第1の荷重に等しい所定の伸長との間で3周期が行われる。最後の周期の前に、サンプルは、1分間弛緩され、次いで、恒久的な伸長は、0.1Nの力が検出され伸長が読み取られるまで、サンプルをストレッチすることによって測定される。
【0092】
弾性材料は、材料が上記の試験で30%の伸長を受けた後、10%未満の弛緩後の恒久的伸長を有する材料として定義される。30%の伸長とは、サンプルの初期長さよりも30%長い長さまで伸長することを意味する。
【0093】
非弾性材料は、30%の伸長を受けた後、10%超の弛緩後の恒久的伸長を有する。
【0094】
身頃部分外周試験
図5は、パンツ型物品1の延ばされた状態の身頃部分43の外周の測定に使用される試験装置を概略的に示している。
【0095】
パンツ型物品1の延ばされた状態の身頃部分43の外周の測定は、任意の適切な引張試験機を使用することによって行うことができる。下記の実験データを得るのに使用された引張試験機は、Instronのモデル4464であり、これには、直径60ミリメートルの、パンツ型物品1の長手方向Yに配向された平行な上側と下側の管形成シリンダ91が備えられている。管形成シリンダは、低摩擦をもたらす円滑な表面を含むブランク研磨されたSS2333ステンレス鋼で作られており、それにより、パンツ型物品は、管形成シリンダの表面に粘着しなくなる。シリンダ91間の距離92は、パンツ型物品1の自然な弛緩された幅に対応するように初期設定され、それにより、パンツ型物品は、シリンダ91がパンツ型物品1の内側に置かれシリンダ91が側方継ぎ目6a、6bの少なくとも全長にわたって延びている状態で、シリンダ91において延ばされていない状態で取り付けることができる。シリンダ91は、続いて、横方向Xに離れるように引っ張られる。試験は、200mm/分の一定速度で最大で90ニュートンの引張力まで行われ、ここでは、引張試験機は、少なくとも3、10、30、および90ニュートンにおいてデータをプロットし、および/またはサンプリングするようにプログラミングされた。
【0096】
測定については、新規製品が、パッケージから取り出され、展開された。試験結果は、5つの被試験製品の平均結果に基づいている。シリンダ91の中心間の距離92は、指定された力を逆方向93にかけたとき、測定された。吸収性物品1の延ばされている状態の身頃部分43の外周は、シリンダ91の中心間の距離92とシリンダ91の直径60ミリメートルにπを乗じたものとを足して二倍したものに対応する。身頃部分43の外周は、3、10、30、および90ニュートンにおいて測定される。
【0097】
パンツ型物品のアレイにおけるパンツ型物品の身頃部分の異なる延びにおける外周間の比較は、説明の試験方法に従って3N、10N、30N、および90Nにおいて行われるべきである。いずれのウエスト弾性部も、身頃部分外周の測定が行われる前に切り離すべきである。
【0098】
例
2つの異なるパンツ型物品AおよびBが製造され、本明細書に開示の身頃部分外周試験に従って試験された。被試験物品Aは、Mサイズの物品として使用されるのに適しており、被試験物品Bは、Sサイズの物品として使用されるのに適している。
【0099】
被試験物品は両方とも、2つのスパンボンド不織布ウェブ間でストレッチボンディングされた弾性フィルムのストレッチボンディングされた積層体から作られている前面パネルおよび背面パネルを有するシャーシを備えた同じ構成をしている。被試験物品間の唯一の違いは、試験物品Aにおける弾性フィルムは、Exten S.A.によって提供される弾性ポリオレフィンコアとポリオレフィン皮膚層との共押出フィルムであるExtretch MDであり、試験物品Bにおける弾性フィルムは、Tredegar Corporationによって提供されるSBCを含む弾性コアとポリオレフィンエラストマーおよびポリオレフィン皮膚層との共押出フィルムであるCEX-614であったことである。
【0100】
試験の結果は、
図6におけるグラフに示されており、下側の曲線Mは、試験物品Aの力/延びを示し、上側曲線Sは、試験物品Bの力/延びを示している。
図6でわかり得るように、試験物品Aの10ニュートンでの外周は、10ニュートンでの試験物品Bの外周よりも約40%大きく、試験物品Aの30ニュートンでの外周は、30ニュートンでの試験物品Bの外周よりも約35%大きく、試験物品Aの90ニュートンでの外周は、90ニュートンでの試験物品Bの外周よりも約3%大きい。
【符号の説明】
【0101】
1 パンツ型吸収性物品
2 コアインサート、吸収性インサート
3 前面パネル、前見頃パネル
4 背面パネル、後見頃パネル
5 吸収性コア
6a、6b 側方継ぎ目、側方接合部
7 ウエスト開口
8 脚部開口
9’ 2ピースシャーシ
9” 単体シャーシ
10 股部分
11 端部部分
21 ウエスト縁部
23 前面脚部縁部
26 ウエスト縁部
31 ストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブ
31’、31” ストレッチボンディングされた積層化弾性ウェブからなる連続ストリップ、ストレッチボンディングされた弾性積層体ウェブ
32 連続弾性ウェブ
33、34 非弾性またはより低弾性のウェブ
35 複合ウェブ、連続ウェブ
36 原型物品
42 ウエスト部分
43 身頃部分
70 追加の弾性要素
91 シリンダ
92 距離
A、B パンツ型物品、試験物品
L 折り目線
Y 長手方向
X 短手方向
CD 交差機械方向
MD 機械方向
【外国語明細書】