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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023133784
(43)【公開日】2023-09-27
(54)【発明の名称】設備機器
(51)【国際特許分類】
   H04Q 9/00 20060101AFI20230920BHJP
【FI】
H04Q9/00 301D
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022038974
(22)【出願日】2022-03-14
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】000006301
【氏名又は名称】マックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中林 憲洋
(72)【発明者】
【氏名】芹田 智彦
(72)【発明者】
【氏名】隅谷 宗太
【テーマコード(参考)】
5K048
【Fターム(参考)】
5K048BA08
5K048BA13
5K048DB01
5K048DC01
5K048GA01
5K048GA14
5K048GB05
(57)【要約】
【課題】複数の通信経路を確保できるようにした設備機器を提供する。
【解決手段】設備機器の位置である浴室暖房換気乾燥装置1Aは、浴室200に設置される本体部2と、洗面脱衣所300に設置され、本体部2を操作する操作部3と、無線による第1の通信規格で外部装置100と接続される第1の通信部4と、無線による第2の通信規格で外部装置100と接続される第2の通信部5を備え、第1の通信部4と第2の通信部5を操作部3に備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物に設置され、建物内の温度と湿度の何れかまたは両方を調整する調整手段を有した本体部と、
前記本体部と同じ建物の中で前記本体部を操作可能な操作部と、
前記本体部と前記操作部とを通信可能に接続する内部通信手段と、
無線による複数の通信規格で外部装置と通信可能に接続される複数の外部通信手段と、
複数の前記外部通信手段及び前記内部通信手段での接続の可否を判断する接続判断手段と、
前記操作部での操作に応じて前記本体部を制御するとともに、前記外部装置での操作に応じて前記本体部を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記接続判断手段で接続が可能であると判断した複数の前記外部通信手段の何れかまたは前記内部通信手段を介して、前記本体部の操作を受ける
設備機器。
【請求項2】
前記制御手段は、複数の前記外部通信手段の何れかで接続が可能であり、前記内部通信手段で接続が可能であると前記接続判断手段が判断すると、複数の前記外部通信手段の中で接続が可能であると判断された前記外部通信手段を介して、前記外部装置での操作を受ける
請求項1に記載の設備機器。
【請求項3】
前記制御手段は、前記内部通信手段で接続が可能であり、複数の前記外部通信手段の全てで接続が不可能であると前記接続判断手段が判断すると、前記外部装置での操作に応じて制御された前記本体部の運転を停止する
請求項1または請求項2に記載の設備機器。
【請求項4】
前記制御手段は、複数の前記外部通信手段の何れかで接続が可能であり、前記内部通信手段で接続が不可能であると前記接続判断手段が判断すると、前記外部装置での操作に応じて制御された前記本体部の運転を停止する
請求項1から請求項3の何れか1項に記載の設備機器。
【請求項5】
前記制御手段は、複数の前記外部通信手段の何れかで接続が可能であり、前記内部通信手段で接続が不可能であると前記接続判断手段が判断すると、複数の前記外部通信手段の中で接続が可能であると判断された前記外部通信手段を介して、前記外部装置での操作を受ける
請求項1に記載の設備機器。
【請求項6】
前記制御手段は、複数の前記外部通信手段の何れかで接続が可能であり、前記内部通信手段で接続が不可能であると前記接続判断手段が判断すると、複数の前記外部通信手段の中で接続が可能であると判断された前記外部通信手段を介して、前記操作部での操作が不可能であることを前記外部装置で通知する
請求項5に記載の設備機器。
【請求項7】
複数の前記外部通信手段は、一の無線通信手段と他の無線通信手段とを前記本体部に備え、
前記制御手段は、前記接続判断手段が前記一の無線通信手段との接続が不可能と判断する場合には、前記外部装置から前記他の無線通信手段を経由して前記本体部を操作可能にする
請求項1に記載の設備機器。
【請求項8】
複数の前記外部通信手段は、前記操作部に設けられた前記複数の無線通信手段の一の無線通信手段を前記本体部に備え、他の無線通信手段を前記本体部に備え、
を備え、
前記制御手段は、前記接続判断手段が前記内部通信手段の接続が不可能で、前記他の無線通信手段との接続が可能と判断する場合には、前記外部装置から前記他の無線通信手段を経由して前記本体部を操作可能にする
請求項1に記載の設備機器。
【請求項9】
複数の前記外部通信手段は、一の無線通信手段と他の無線通信手段とを前記本体部に備え、
前記制御手段は、前記接続判断手段が前記内部通信手段の接続が不可能で、前記一の無線通信手段、または前記他の無線通信手段の少なくとも一方との接続が可能と判断する場合には、前記外部装置から前記一の無線通信手段または前記他の無線通信手段の内、接続可能な通信手段を経由して前記本体部を操作可能にする
請求項1に記載の設備機器。
【請求項10】
複数の前記外部通信手段は、一の無線通信手段と他の無線通信手段とを前記操作部に備え、
前記制御手段は、前記接続判断手段が前記一の無線通信手段との接続が不可能と判断する場合には、前記外部装置から前記他の無線通信手段を経由して前記本体部を操作可能にする
請求項1に記載の設備機器。
【請求項11】
前記一の通信手段は、Wi-Fi(登録商標)である
請求項7~請求項10の何れか1項に記載の設備機器。
【請求項12】
前記他の通信手段は、Bluetooth(登録商標)である
請求項7~請求項11の何れか1項に記載の設備機器。
【請求項13】
更に前記他の通信手段は、LTE(登録商標)である
請求項7~請求項11の何れか1項に記載の設備機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住宅に設置される設備機器に関する。
【背景技術】
【0002】
住宅に設置される設備機器として、給湯器の遠隔制御システムが提案されている。この遠隔制御システムでは、給湯器を遠隔制御するための第1のリモコンと、給湯器及び第1のリモコンの間を接続する通信線と、広域通信網にアクセスするためのアクセス手段とを備え、アクセス手段は、第1のリモコンの外部に配置されるとともに、第1のリモコンとの間に通信線を含む通信経路を有するように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-19204号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
住宅に設置される設備機器を、通信線を経由して外部から遠隔操作できるようにした構成では、通信経路が1つであると、その通信経路を経由して正常に通信が行えない状態では、遠隔操作が行えなくなる。
【0005】
本発明は、このような課題を解決するためなされたもので、複数の通信経路を確保できるようにした設備機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するため、本発明は、建物に設置され、建物内の温度と湿度の何れかまたは両方を調整する調整手段を有した本体部と、本体部と同じ建物の中で本体部を操作可能な操作部と、本体部と操作部とを通信可能に接続する内部通信手段と、無線による複数の通信規格で外部装置と通信可能に接続される複数の外部通信手段と、複数の外部通信手段及び内部通信手段での接続の可否を判断する接続判断手段と、操作部での操作に応じて本体部を制御するとともに、外部装置での操作に応じて本体部を制御する制御手段とを備え、制御手段は、接続判断手段で接続が可能であると判断した複数の外部通信手段の何れかまたは内部通信手段を介して、本体部の操作を受ける設備機器である。
【0007】
本発明では、操作部で操作される本体部と、外部装置との間に、複数の通信規格で通信経路が確保される。
【発明の効果】
【0008】
本発明では、建物に設置される設備機器を、無線で外部から遠隔操作できるようにした構成で、複数の通信経路の中から、通信が可能な通信経路を選択して遠隔操作が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施の形態の設備機器の一例を示す浴室暖房換気乾燥装置の機能ブロック図である。
図2】操作部の一例を示す正面図である。
図3A】本実施の形態の設備機器の一例を示す浴室暖房換気乾燥装置の変形例を示す機能ブロック図である。
図3B】本実施の形態の設備機器の一例を示す浴室暖房換気乾燥装置の変形例を示す機能ブロック図である。
図4A】本実施の形態の設備機器の一例を示す浴室暖房換気乾燥装置の他の変形例を示す機能ブロック図である。
図4B】本実施の形態の設備機器の一例を示す浴室暖房換気乾燥装置の他の変形例を示す機能ブロック図である。
図5】本実施の形態の設備機器の一例を示す浴室暖房換気乾燥装置の他の変形例を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の設備機器の実施の形態について説明する。
【0011】
<本実施の形態の設備機器の構成例>
図1は、本実施の形態の設備機器の一例を示す浴室暖房換気乾燥装置の機能ブロック図、図2は、操作部の一例を示す正面図である。
【0012】
本実施の形態の設備機器としての空調装置の一例である浴室暖房換気乾燥装置1Aは、建物としての住宅の一室である浴室200に設置される本体部2と、本体部2が設置された住宅の中で本体部2を操作可能な操作部3を備える。操作部3は、例えば、浴室200とつながる他室である洗面脱衣所300に設置される。また、操作部3は、浴室200内で使用可能な形態でも良い。
【0013】
本体部2は、建物としての住宅の一室である浴室200内の温度と湿度の何れかまたは両方を調整する調整手段として、浴室200から空気を吸い込み、浴室200から吸い込んだ空気を循環させて浴室200に吹き出すと共に、浴室200から吸い込んだ空気を屋外に排気する機能を実現した送風部20と、送風部20で室内に吹き出される空気を加熱する加熱部21を備える。送風部20は、浴室200の空気を吸い込んで、屋外に排気する換気ファンと、浴室200から空気を吸い込み、浴室200から吸い込んだ空気を循環させて浴室200に吹き出す循環ファンを備える構成でも良いし、1つのファンと、風路を切り替える機構を備える構成でも良い。
【0014】
本体部2は、操作部3から入力された制御情報等に基づき、送風部20及び加熱部21等を制御する本体制御部22と、操作部3と有線で接続される有線通信部23を備える。
【0015】
操作部3は、運転モードの選択、運転の停止等の利用者の操作を受ける入力部30と、入力部30の操作で選択された運転モード、浴室暖房換気乾燥装置1Aと外部装置100との接続状態等を表示する出力部31を備える。また、操作部3は、利用者の操作に基づく制御情報等を出力する制御部32と、本体部2の有線通信部23と有線で接続される有線通信部33を備える。有線通信部23及び有線通信部33は内部通信手段の一例で、本体部2の本体制御部22と、操作部3の制御部32とを通信可能に接続する。なお、操作部3が浴室200内で使用可能な形態では、本体部2と操作部3が赤外線通信で接続される構成でも良く、この場合、本体部2と操作部3は、内部通信手段として赤外線通信部を備える。
【0016】
入力部30は、図2に示すように、運転モードを選択する運転モード選択ボタン30aと、運転を停止する停止ボタン30bと、運転時間を設定する運転時間設定ボタン30cを備える。
【0017】
出力部31は、運転モード選択ボタン30aで選択された運転モード、及び、各運転モードでの設定等を目視可能に出力する運転状態ランプ31aを備える。
【0018】
制御部32は制御手段の一例で、操作部3の操作を受け、操作部3での操作に応じて本体部2の送風部20及び加熱部21を制御する制御情報を出力する。また、制御部32は、運転モード選択ボタン30aが押されると、選択された運転モードに対応する運転状態ランプ31aを点灯させる。
【0019】
制御部32は、操作部3の入力部30の操作に応じて、所定の換気風量で常時の換気運転を行う24時間換気運転モードを実行する制御情報を出力する。また、制御部32は、入力部30の操作に応じて、浴室200に温風を吹き出す暖房運転を行う暖房運転モードを実行する制御情報を出力する。更に、制御部32は、入力部30の操作に応じて、24時間換気運転モードでの換気風量より多い所定の換気風量で主に浴室200の換気運転を行う換気運転モードを実行する制御情報を出力する。また、制御部32は、入力部30の操作に応じて、浴室200内の換気動作を行いながら、浴室200内に温風を吹き出して乾燥運転を行う乾燥運転モードを実行する制御情報を出力する。更に、制御部32は、入力部30の操作に応じて、浴室200内に浴室200の温度に応じて風を吹き出す涼風運転を行う涼風運転モードを実行する制御情報を出力する。
【0020】
本体制御部22は制御手段の一例で、操作部3の有線通信部33及び本体部2の有線通信部23を経由して操作部3から入力された制御情報等に基づき、送風部20及び加熱部21等を制御して、24時間換気運転モード、暖房運転モード、換気運転モード、乾燥運転モード、涼風運転モードを実行する。
【0021】
浴室暖房換気乾燥装置1Aは、外部装置100と無線で接続される。本体部2の本体制御部22及び操作部3の制御部32は、外部装置100の操作を受け、外部装置100での操作に応じて本体部2の送風部20及び加熱部21を制御する。これにより、外部装置100による操作で所望の運転モードが実行される。また、浴室暖房換気乾燥装置1Aは、運転や故障の履歴情報を、外部装置100に出力できるようにしても良い。
【0022】
そこで、浴室暖房換気乾燥装置1Aは、無線による複数の通信規格で外部装置100と接続可能とするため複数の通信部を備える。本例では、無線による複数の通信規格で外部装置と通信可能に接続される複数の外部通信手段として、第1の通信部4と第2の通信部5を備える。
【0023】
第1の通信部4は一の無線通信手段の一例で、第1の通信規格として、本例ではWi-Fi(登録商標)に対応した通信モジュールで構成される。第2の通信部5は他の無線通信手段の一例で、第2の通信規格として、本例ではBluetooth(登録商標)に対応した通信モジュールで構成される。
【0024】
浴室暖房換気乾燥装置1Aは、第1の通信部4と第2の通信部5が操作部3に設けられる。第1の通信部4と第2の通信部5は、操作部3を構成する図示しない基板上に各種電子部品が実装された回路で構成されていても良い。また、第1の通信部4と第2の通信部5は、各通信規格に対応するアンテナが操作部3に設けられる。
【0025】
浴室暖房換気乾燥装置1Aは、無線で接続可能な外部装置100の中で、Wi-Fi(登録商標)の通信規格に対応した例えばルータ101が、第1の通信部4に接続される。住宅に設置されるルータ101は、家庭内で有線及び無線によるLANを構成する。また、ルータ101は、ターミナルアダプタ103を介して外部のインターネット網104と接続される。更に、ルータ101には、サーバ105が接続されていても良い。
【0026】
また、浴室暖房換気乾燥装置1Aは、無線で接続可能な外部装置100の中で、Bluetooth(登録商標)の通信規格に対応した例えばスマートフォン等の端末装置102が、第2の通信部5に接続される。なお、端末装置102は、Wi-Fi(登録商標)の通信規格に対応していれば、ルータ101及び第1の通信部4に接続可能である。また、端末装置102は、LTE(登録商標)の通信規格に対応していれば、インターネット網104に接続可能である。
【0027】
浴室暖房換気乾燥装置1Aは、固有のIPアドレスが付与される。制御部32は、Wi-Fi(登録商標)の規格に従い、ルータ101が備える認証機能に応答して、第1の通信部4がルータ101と接続されるプログラムが実行される。また、制御部32は、Bluetooth(登録商標)の規格に従い、端末装置102が備える認証機能に応答して、第2の通信部5が端末装置102と接続されるプログラムが実行される。
【0028】
端末装置102は、浴室暖房換気乾燥装置1Aを操作するアプリケーションがインストールされる。端末装置102は、Wi-Fi(登録商標)の規格に従いルータ101と接続され、ルータ101を介して浴室暖房換気乾燥装置1Aの第1の通信部4と接続される。また、端末装置102は、Bluetooth(登録商標)の規格に従い浴室暖房換気乾燥装置1Aの第2の通信部5と接続される。更に、端末装置102は、インターネット網104を介してルータ101と接続され、ルータ101を介して浴室暖房換気乾燥装置1Aの第1の通信部4と接続される。
【0029】
浴室暖房換気乾燥装置1Aは、端末装置102でアプリケーションが操作されることで、操作可能な端末装置102が登録される。
【0030】
制御部32は、第1の通信部4と端末装置102との接続がルータ101、インターネット網104を介して確立すると、第1の通信部4を経由した接続可否情報を取得する。また、制御部32は、第2の通信部5と端末装置102との接続が確立すると、第2の通信部5を経由した接続可否情報を取得する。
【0031】
制御部32は、第1の通信部4及び第2の通信部5との接続の可否を判断する接続判断手段として接続判断機能34aが実装される。制御部32は、第1の通信部4及び第2の通信部5の接続可否情報を接続判断機能34aで取得し、一方の通信部で接続が確立できないと判断すると、外部装置100(端末装置102)と通信を実行する通信部を、接続が確立している他方の通信部に切り替える。外部装置100(端末装置102)での操作に応じた制御で本体部2の送風部20及び加熱部21が運転されている状態で、第1の通信部4または第2の通信部5の一方の通信部で接続が確立できない場合、外部装置100(端末装置102)と通信を実行する通信部を、接続が確立している他方の通信部に切り替えることで、外部装置100(端末装置102)での操作に応じた制御が継続される。また、制御部32は、第1の通信部4及び第2の通信部5の接続可否情報を接続判断機能34aで取得し、外部装置100(端末装置102)での操作に応じた制御で本体部2の送風部20及び加熱部21が運転されている状態で、両方の通信部で接続が確立できないと判断すると、本体部2の送風部20及び加熱部21の運転を停止する制御情報を出力する。
【0032】
本体制御部22は、本体部2の有線通信部23と操作部3の有線通信部33との接続の可否を判断する接続判断手段として接続判断機能34bが実装される。本体制御部22は、有線通信部23と有線通信部33との接続可否情報を接続判断機能34bで取得し、有線通信部23と有線通信部33との接続の可否に応じて、本体部2の送風部20及び加熱部21を制御する。本体制御部22は、外部装置100(端末装置102)での操作に応じた制御で本体部2の送風部20及び加熱部21が運転されている状態で、有線通信部23と有線通信部33とが接続されていないと判断すると、本体部2の送風部20及び加熱部21の運転を停止する。また、本体制御部22は、外部装置100(端末装置102)での操作に応じた制御で本体部2の送風部20及び加熱部21が運転されている状態、かつ、有線通信部23と有線通信部33とが接続されている状態で、第1の通信部4及び第2の通信部5の両方の通信部で接続が確立できないと判断され、操作部3の制御部32から本体部2の送風部20及び加熱部21の運転を停止する制御情報が出力されると、本体部2の送風部20及び加熱部21の運転を停止する。
【0033】
<本実施の形態の設備機器の動作例>
以下、各図を参照して、本実施の形態の設備機器としての空調装置の一例である浴室暖房換気乾燥装置1Aの動作の一例について説明する。
【0034】
浴室暖房換気乾燥装置1Aは、操作部3で入力部30が操作されることで、操作に応じた制御情報が制御部32から本体制御部22に出力される。本体制御部22は、操作部3から入力された制御情報に基づき送風部20及び加熱部21を制御して、24時間換気運転モード、暖房運転モード、換気運転モード、乾燥運転モード、涼風運転モードを実行する。
【0035】
また、浴室暖房換気乾燥装置1Aは、第1の通信部4と端末装置102との接続がルータ101を介して確立し、かつ、第2の通信部5と端末装置102との接続が確立した状態で、例えば、第1の通信部4を経由して、端末装置102の操作による外部制御情報が入力される。
【0036】
浴室暖房換気乾燥装置1Aは、端末装置102の操作に応じた外部制御情報が制御部32から本体制御部22に出力される。本体制御部22は、操作部3から入力された外部制御情報に基づき送風部20及び加熱部21を制御して、24時間換気運転モード、暖房運転モード、換気運転モード、乾燥運転モード、涼風運転モードを実行する。
【0037】
制御部32は、第1の通信部4及び第2の通信部5から接続可否情報を取得し、接続判断機能34aにより、第1の通信部4を経由した接続が確立できないと判断すると、第2の通信部5を経由した接続が確立しているか判断する。第2の通信部5を経由した接続が確立していると判断すると、外部装置100(端末装置102)と通信を実行する通信部を、接続が確立している第2の通信部5に切り替える。
【0038】
また、制御部32は、第2の通信部5を経由した接続が確立できないと判断すると、第1の通信部4を経由した接続が確立しているか判断する。第1の通信部4を経由した接続が確立していると判断すると、外部装置100(端末装置102)と通信を実行する通信部を、接続が確立している第1の通信部4に切り替える。
【0039】
これにより、端末装置102で浴室暖房換気乾燥装置1Aを操作しているときに、第1の通信部4または第2の通信部5の一方を経由した通信が正常にできなくなっても、接続が確立した他方の通信部を経由した通信が可能であり、端末装置102で浴室暖房換気乾燥装置1Aを操作することを継続できる。
【0040】
これに対し、制御部32は、外部装置100(端末装置102)での操作に応じた制御で本体部2の送風部20及び加熱部21の運転が運転されている状態で、第1の通信部4及び第2の通信部5の両方で接続が確立できないと判断すると、本体部2の送風部20及び加熱部21の運転を停止する制御情報を出力する。本体制御部22は、有線通信部23と有線通信部33とが接続されている状態で、第1の通信部4及び第2の通信部5の両方の通信部で接続が確立できないと判断され、操作部3の制御部32から本体部2の送風部20及び加熱部21の運転を停止する制御情報が出力されると、本体部2の送風部20及び加熱部21の運転を停止する。
【0041】
なお、外部装置100(端末装置102)での操作に応じた制御で本体部2の送風部20及び加熱部21の運転が運転されている状態でも、住宅内に人がいれば、操作部3での通知の確認、操作部3での本体部2の操作が可能である。そこで、制御部32は、外部装置100(端末装置102)での操作に応じた制御で本体部2の送風部20及び加熱部21の運転が運転されている状態で、第1の通信部4及び第2の通信部5の両方で接続が確立できないと判断すると、外部装置100(端末装置102)での操作が不可能であることを操作部3で通知しても良い。また、制御部32は、外部装置100(端末装置102)での操作に応じた制御で本体部2の送風部20及び加熱部21の運転が運転されている状態で、第1の通信部4及び第2の通信部5の両方で接続が確立できないと判断すると、操作部3の操作で本体部2を制御可能としても良い。
【0042】
更に、操作部3に第1の通信部4と第2の通信部5を備えることで、操作部3を洗面脱衣所に設置することで、複数の通信規格に対応した無線通信機能を備えた浴室暖房換気乾燥装置1Aの施工が可能であり、施工が容易である。
【0043】
<本実施の形態の設備機器の変形例>
以上説明した設備機器の一例である浴室暖房換気乾燥装置1Aでは、複数の通信規格として、Wi-Fi(登録商標)とBluetooth(登録商標)の通信規格に対応する例で説明したが、これに限るものではない。複数の通信規格として、LTE(登録商標)、近距離無線通信規格であるZigBee、赤外線通信を採用してもよい。
【0044】
例えば、Wi-Fi(登録商標)の中で、Wi-Fi(登録商標)4、Wi-Fi(登録商標)5、及びWi-Fi(登録商標)6と称す各通信規格を切り替えられるようにしても良い。また、Wi-Fi(登録商標)とLTE(登録商標)等の公衆回線網を切り替えられるようにしても良く、Bluetooth(登録商標)とLTE(登録商標)を切り替えられるようにしても良い。更に、LTE(登録商標)の中で、4G、5Gと称す各通信規格を切り替えられるようにしても良い。
【0045】
図3A図3Bは、本実施の形態の設備機器の一例を示す浴室暖房換気乾燥装置の変形例を示す機能ブロック図である。図3Aに示すように、浴室暖房換気乾燥装置1Aは、第1の通信部4と第2の通信部5のどちらか一方を本体部2に備えてよく、図3Bに示すように、第1の通信部4と第2の通信部5の両方を本体部2に備えても良い。
【0046】
図3Aの構成では、制御部32は、第1の通信部4の接続可否情報を接続判断機能34aで取得する。また、本体制御部22は、有線通信部23と有線通信部33との接続可否情報、及び、第2の通信部5の接続可否情報を接続判断機能34bで取得する。
【0047】
図3Aの構成によれば、外部装置100(端末装置102)での操作に応じた制御で本体部2の送風部20及び加熱部21の運転が運転されている状態で、接続判断機能34aにより、第1の通信部4を経由した接続が確立できていないと判断すると、接続判断機能34bにより、第2の通信部5を経由した接続が確立されているか判断する。第2の通信部5を経由した接続が確立していると判断すると、第2の通信部5を経由した外部装置100(端末装置102)からの操作を可能とする。
【0048】
また、外部装置100(端末装置102)での操作に応じた制御で本体部2の送風部20及び加熱部21の運転が運転されている状態で、接続判断機能34bにより、第2の通信部5を経由した接続が確立できていないと判断すると、接続判断機能34aにより、第1の通信部4を経由した接続が確立されているか判断する。第1の通信部4を経由した接続が確立していると判断すると、第1の通信部4を経由した外部装置100(端末装置102)からの操作を可能とする。
【0049】
更に、外部装置100(端末装置102)での操作に応じた制御で本体部2の送風部20及び加熱部21の運転が運転されている状態で、接続判断機能34bにより、有線通信部23と有線通信部33とが接続されていないと判断すると、有線通信部23と有線通信部33との接続を介した第1の通信部4を経由した接続も成立しないため、接続判断機能34bにより、第2の通信部5を経由した接続が確立されているか判断する。第2の通信部5を経由した接続が確立していると判断すると、第2の通信部5を経由した外部装置100(端末装置102)からの操作を可能とする。
【0050】
なお、外部装置100(端末装置102)での操作に応じた制御で本体部2の送風部20及び加熱部21の運転が運転されている状態で、接続判断機能34bにより、有線通信部23と有線通信部33とが接続されていないと判断すると、本体部2の送風部20及び加熱部21の運転を停止しても良い。
【0051】
図3Bの構成では、本体制御部22は、有線通信部23と有線通信部33との接続可否情報、第1の通信部4の接続可否情報、及び、第2の通信部5の接続可否情報を接続判断機能34bで取得する。
【0052】
図3Bの構成によれば、外部装置100(端末装置102)での操作に応じた制御で本体部2の送風部20及び加熱部21の運転が運転されている状態で、接続判断機能34bより、第1の通信部4を経由した接続が確立できていないと判断すると、接続判断機能34bにより、第2の通信部5を経由した接続が確立されているか判断する。第2の通信部5を経由した接続が確立していると判断すると、第2の通信部5を経由した外部装置100(端末装置102)からの操作を可能とする。
【0053】
また、外部装置100(端末装置102)での操作に応じた制御で本体部2の送風部20及び加熱部21の運転が運転されている状態で、接続判断機能34bより、第2の通信部5を経由した接続が確立できていないと判断すると、接続判断機能34bにより、第1の通信部4を経由した接続が確立されているか判断する。第1の通信部4を経由した接続が確立していると判断すると、第1の通信部4を経由した外部装置100(端末装置102)からの操作を可能とする。
【0054】
更に、外部装置100(端末装置102)での操作に応じた制御で本体部2の送風部20及び加熱部21の運転が運転されている状態で、接続判断機能34bにより、有線通信部23と有線通信部33とが接続されていないと判断すると、接続判断機能34bにより、第1の通信部4または第2の通信部5を経由した接続が確立されているか判断する。第1の通信部4または第2の通信部5を経由した接続が確立していると判断すると、接続が確立した通信部を経由した外部装置100(端末装置102)からの操作を可能とする。
【0055】
なお、外部装置100(端末装置102)での操作に応じた制御で本体部2の送風部20及び加熱部21の運転が運転されている状態で、接続判断機能34bにより、有線通信部23と有線通信部33とが接続されていないと判断すると、本体部2の送風部20及び加熱部21の運転を停止しても良い。
【0056】
図4A図4Bは、本実施の形態の設備機器の一例を示す浴室暖房換気乾燥装置の他の変形例を示す機能ブロック図である。図4Aに示すように、浴室暖房換気乾燥装置1Aは、洗面脱衣所300に設置される他の設備機器である洗面所暖房機110が有線で接続され、洗面所暖房機110が操作部3または外部装置100である端末装置102で操作される構成でもよい。
【0057】
浴室暖房換気乾燥装置1Aは、洗面所暖房機110と有線で接続される有線通信部35を操作部3に備える。また、洗面所暖房機110は、浴室暖房換気乾燥装置1Aの有線通信部35と有線で接続される有線接続部111と、洗面所暖房機110を制御する制御部112を備える。
【0058】
また、図4Bに示すように、浴室暖房換気乾燥装置1Aは、洗面脱衣所300に設置される他の設備機器である洗面所暖房機110が無線で接続され、洗面所暖房機110が操作部3または外部装置100である端末装置102で操作される構成でもよい。洗面所暖房機110は、浴室暖房換気乾燥装置1Aの有線通信部35と有線で接続される有線接続部111と、洗面所暖房機110を制御する制御部112と、浴室暖房換気乾燥装置1Aの第1の通信部4または第2の通信部5と接続される無線による通信部113を備える。
【0059】
図5は、本実施の形態の設備機器の一例を示す浴室暖房換気乾燥装置の他の変形例を示す機能ブロック図である。図5に示すように、浴室暖房換気乾燥装置1Aは、浴室200または洗面脱衣所300に設置される他の電気機器120が第1の通信部4または第2の通信部5と接続され、情報の送受が行われる構成でもよい。
【0060】
なお、本実施の形態の設備機器の一例として、浴室暖房換気乾燥装置1Aについて説明したが、本発明の内容は、脱衣所内に温風を吹き出す洗面所暖房機及び/又はその操作部に採用することも可能である。
【符号の説明】
【0061】
1A・・・浴室暖房換気乾燥装置、2・・・本体部、20・・・送風部、21・・・加熱部、22・・・本体制御部(制御手段)、23・・・有線通信部(内部通信手段)、3・・・操作部、30・・・入力部、31・・・出力部、32・・・制御部(制御手段)、33・・・有線接続部(内部通信手段)、34a、34b・・・接続判断機能(接続判断手段)、4・・・第1の通信部(外部通信手段、一の無線通信手段)、5・・・第2の通信部(外部通信手段、他の無線通信手段)
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5