(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023133793
(43)【公開日】2023-09-27
(54)【発明の名称】車両用サンバイザ
(51)【国際特許分類】
B60J 3/02 20060101AFI20230920BHJP
【FI】
B60J3/02 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022038994
(22)【出願日】2022-03-14
(71)【出願人】
【識別番号】599041329
【氏名又は名称】共和産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】松元 朋子
(57)【要約】
【課題】カードの誤挿入が行われても、カードがバイザ本体の内部に入り込んでしまうことを回避すること。
【解決手段】車両用サンバイザ10は、第1ストッパ部71を備えている。第1ストッパ部71は、枠体20におけるミラー蓋40の開き方向側の部位に設けられている。そして、第1ストッパ部71は、ミラー蓋40に向けて突出してカード60における枠体20とミラー蓋40との間への挿入を規制する。これによれば、例えば、ミラー蓋40が閉じ位置に位置している状態において、搭乗者がカード60を枠体20とミラー蓋40との間に誤挿入したとしても、第1ストッパ部71によって、カード60における枠体20とミラー蓋40との間への挿入が規制される。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空状のバイザ本体と、
前記バイザ本体の一部であって、開口を有する枠部と、
前記バイザ本体に取り付けられるミラーと、
前記バイザ本体の内部から前記枠部の開口へ突出することにより前記ミラーを覆う閉じ位置と、前記枠部の開口から前記バイザ本体の内部に没入することにより前記ミラーを露出する開き位置と、の間を前記バイザ本体に対してスライド移動可能なミラー蓋と、を備えている車両用サンバイザであって、
前記枠部における前記ミラー蓋の開き方向側の部位に設けられるとともに、前記ミラー蓋に向けて突出する第1ストッパ部と、
前記ミラー蓋における前記ミラー蓋の閉じ方向側の端部に設けられるとともに、前記ミラーに向けて突出する第2ストッパ部と、の少なくとも一方を備えていることを特徴とする車両用サンバイザ。
【請求項2】
前記ミラー蓋は、
板状の蓋本体と、
前記蓋本体における前記ミラーとは反対側の面に対して間隔をあけて配置される板状のカード保持部と、を有し、
前記蓋本体と前記カード保持部との間には、カードが挿入されるスリットが形成され、
前記スリットに対する前記カードの挿入方向と、前記ミラー蓋の開き方向とが一致していることを特徴とする請求項1に記載の車両用サンバイザ。
【請求項3】
前記第1ストッパ部を少なくとも備え、
前記ミラー蓋は、前記カード保持部を一対有し、
前記蓋本体は、平面視において前記一対のカード保持部の間で前記各カード保持部それぞれに沿って延びる本体側保持部を有し、
前記スリットは、前記本体側保持部と前記一対のカード保持部の一方との間、及び前記本体側保持部と前記一対のカード保持部の他方との間にそれぞれ形成され、
前記第1ストッパ部は、前記一対のカード保持部の間に配置されるとともに前記本体側保持部に向けて突出していることを特徴とする請求項2に記載の車両用サンバイザ。
【請求項4】
前記第2ストッパ部を少なくとも備え、
前記バイザ本体は、
前記ミラー蓋をスライド移動可能に支持する一対のレールと、
前記ミラーを支持するミラー支持部と、を有し、
前記ミラー蓋は、前記ミラー蓋を前記バイザ本体に対してスライド移動させる際に把持される把持部を有し、
前記把持部は、前記ミラー蓋における前記ミラーとは反対側の面であって、且つ前記ミラー蓋の閉じ方向側の端部から突出しており、
前記枠部における前記ミラー蓋の開き方向側の部位と前記ミラーとの間には、前記ミラー蓋を前記一対のレールに取り付ける際に、前記把持部が前記枠部を乗り越えた状態となるように、前記ミラー蓋を前記一対のレールに向けて斜めに挿入するための挿入口が設けられており、
前記第2ストッパ部は、前記ミラー蓋を前記挿入口を介して前記一対のレールに向けて斜めに挿入する際に、前記ミラーに干渉しない位置に配置されていることを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の車両用サンバイザ。
【請求項5】
前記バイザ本体の内部には、前記バイザ本体における前記枠部の開口と対向する部位から前記開口に向けて突出する第3ストッパ部が設けられており、
前記第3ストッパ部は、前記ミラー蓋が前記開き位置に位置している状態での前記第2ストッパ部と前記ミラーとの間の隙間に対して、前記開き方向で対向していることを特徴とする請求項4に記載の車両用サンバイザ。
【請求項6】
前記第2ストッパ部を少なくとも備え、
前記バイザ本体の内部には、前記バイザ本体における前記枠部の開口と対向する部位から前記開口に向けて突出する第3ストッパ部が設けられており、
前記第3ストッパ部は、前記ミラー蓋が前記開き位置に位置している状態での前記第2ストッパ部と前記ミラーとの間の隙間に対して、前記開き方向で対向していることを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の車両用サンバイザ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用サンバイザに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、車両の天井前方には、車両用サンバイザが取り付けられている。車両用サンバイザは、車外からの光が車室内の搭乗者の目に直射することを防ぐために用いられる。車両用サンバイザは、バイザ本体と、枠部と、ミラーと、ミラー蓋と、を備えている場合がある。バイザ本体は、中空状である。枠部は、バイザ本体の一部であって、開口を有している。ミラーは、バイザ本体に取り付けられている。ミラー蓋は、ミラーを覆う閉じ位置と、ミラーを露出する開き位置と、の間をバイザ本体に対してスライド移動可能である。ミラー蓋は、バイザ本体の内部から枠部の開口へ突出することにより閉じ位置に位置する。一方で、ミラー蓋は、枠部の開口からバイザ本体の内部に没入することにより開き位置に位置する。また、ミラー蓋の外表面にカードホルダが設けられている車両用サンバイザが、例えば特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、このような車両用サンバイザにおいては、例えば、ミラー蓋が閉じ位置に位置している状態において、搭乗者がカードを枠部とミラー蓋との間に誤挿入する場合がある。また、例えば、ミラー蓋が開き位置に位置している状態において、搭乗者がカードをミラー蓋とミラーとの間に誤挿入する場合がある。このようなカードの誤挿入が行われると、カードがバイザ本体の内部に入り込んで、カードが取り出せなくなるといった問題が生じ得る。したがって、カードの誤挿入が行われても、カードがバイザ本体の内部に入り込んでしまうことを回避することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する車両用サンバイザは、中空状のバイザ本体と、前記バイザ本体の一部であって、開口を有する枠部と、前記バイザ本体に取り付けられるミラーと、前記バイザ本体の内部から前記枠部の開口へ突出することにより前記ミラーを覆う閉じ位置と、前記枠部の開口から前記バイザ本体の内部に没入することにより前記ミラーを露出する開き位置と、の間を前記バイザ本体に対してスライド移動可能なミラー蓋と、を備えている車両用サンバイザであって、前記枠部における前記ミラー蓋の開き方向側の部位に設けられるとともに、前記ミラー蓋に向けて突出する第1ストッパ部と、前記ミラー蓋における前記ミラー蓋の閉じ方向側の端部に設けられるとともに、前記ミラーに向けて突出する第2ストッパ部と、の少なくとも一方を備えている。
【0006】
例えば、車両用サンバイザが第1ストッパ部を少なくとも備えている場合を考える。この場合、例えば、ミラー蓋が閉じ位置に位置している状態において、搭乗者がカードを枠部とミラー蓋との間に誤挿入したとしても、第1ストッパ部によって、カードにおける枠部とミラー蓋との間への挿入が規制される。また、例えば、車両用サンバイザが第2ストッパ部を少なくとも備えている場合を考える。この場合、例えば、ミラー蓋が開き位置に位置している状態において、搭乗者がカードをミラー蓋とミラーとの間に誤挿入したとしても、第2ストッパ部によって、カードにおけるミラー蓋とミラーとの間への挿入が規制される。したがって、カードの誤挿入が行われても、カードがバイザ本体の内部に入り込んでしまうことを回避することができる。
【0007】
上記車両用サンバイザにおいて、前記ミラー蓋は、板状の蓋本体と、前記蓋本体における前記ミラーとは反対側の面に対して間隔をあけて配置される板状のカード保持部と、を有し、前記蓋本体と前記カード保持部との間には、カードが挿入されるスリットが形成され、前記スリットに対する前記カードの挿入方向と、前記ミラー蓋の開き方向とが一致しているとよい。
【0008】
このような構成の車両用サンバイザは、カードの誤挿入が行われ易い。このような車両用サンバイザであっても、カードがバイザ本体の内部に入り込んでしまうことを回避することができる。
【0009】
上記車両用サンバイザにおいて、前記第1ストッパ部を少なくとも備え、前記ミラー蓋は、前記カード保持部を一対有し、前記蓋本体は、平面視において前記一対のカード保持部の間で前記各カード保持部それぞれに沿って延びる本体側保持部を有し、前記スリットは、前記本体側保持部と前記一対のカード保持部の一方との間、及び前記本体側保持部と前記一対のカード保持部の他方との間にそれぞれ形成され、前記第1ストッパ部は、前記一対のカード保持部の間に配置されるとともに前記本体側保持部に向けて突出しているとよい。
【0010】
これによれば、枠部に第1ストッパ部を設けても、第1ストッパ部が各カード保持部に干渉することが無い。したがって、大幅な設計変更をすること無く、カードにおける枠部とミラー蓋との間への挿入を規制することができる。
【0011】
上記車両用サンバイザにおいて、前記第2ストッパ部を少なくとも備え、前記バイザ本体は、前記ミラー蓋をスライド移動可能に支持する一対のレールと、前記ミラーを支持するミラー支持部と、を有し、前記ミラー蓋は、前記ミラー蓋を前記バイザ本体に対してスライド移動させる際に把持される把持部を有し、前記把持部は、前記ミラー蓋における前記ミラーとは反対側の面であって、且つ前記ミラー蓋の閉じ方向側の端部から突出しており、前記枠部における前記ミラー蓋の開き方向側の部位と前記ミラーとの間には、前記ミラー蓋を前記一対のレールに取り付ける際に、前記把持部が前記枠部を乗り越えた状態となるように、前記ミラー蓋を前記一対のレールに向けて斜めに挿入するための挿入口が設けられており、前記第2ストッパ部は、前記ミラー蓋を前記挿入口を介して前記一対のレールに向けて斜めに挿入する際に、前記ミラーに干渉しない位置に配置されているとよい。
【0012】
これによれば、第2ストッパ部が、ミラー蓋を挿入口を介して一対のレールに向けて斜めに挿入する際に、ミラーに干渉しない位置に配置されている。したがって、ミラー蓋に第2ストッパ部を設けても、ミラー蓋を一対のレールに取り付けることができなくなってしまうことが無い。したがって、大幅な設計変更をすること無く、カードにおけるミラー蓋とミラーとの間への挿入を規制することができる。
【0013】
上記車両用サンバイザにおいて、前記バイザ本体の内部には、前記バイザ本体における前記枠部の開口と対向する部位から前記開口に向けて突出する第3ストッパ部が設けられており、前記第3ストッパ部は、前記ミラー蓋が前記開き位置に位置している状態での前記第2ストッパ部と前記ミラーとの間の隙間に対して、前記開き方向で対向しているとよい。
【0014】
上記車両用サンバイザにおいて、前記第2ストッパ部を少なくとも備え、前記バイザ本体の内部には、前記バイザ本体における前記枠部の開口と対向する部位から前記開口に向けて突出する第3ストッパ部が設けられており、前記第3ストッパ部は、前記ミラー蓋が前記開き位置に位置している状態での前記第2ストッパ部と前記ミラーとの間の隙間に対して、前記開き方向で対向しているとよい。
【0015】
例えば、ミラー蓋が開き位置に位置している状態において、カードの一部が第2ストッパ部とミラーとの間を通過した場合を考える。このとき、第2ストッパ部は、カードをミラーに向けて押さえ付けているため、第2ストッパ部とミラーとの間を通過したカードが第3ストッパ部に当接し易くなる。よって、例えば、ミラー蓋が開き位置に位置している状態において、搭乗者がカードをミラー蓋とミラーとの間に誤挿入したとしても、第2ストッパ部及び第3ストッパ部によって、カードにおけるミラー蓋とミラーとの間への挿入が規制される。したがって、カードの誤挿入が行われても、カードがバイザ本体の内部に入り込んでしまうことを回避することができる。
【発明の効果】
【0016】
この発明によれば、カードの誤挿入が行われても、カードがバイザ本体の内部に入り込んでしまうことを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】実施形態における車両用サンバイザの斜視図である。
【
図2】ミラー蓋が閉じ位置に位置している状態を示す平面図である。
【
図3】ミラー蓋が開き位置に位置している状態を示す平面図である。
【
図4】枠体、ミラー、及びミラー蓋を示す分解斜視図である。
【
図6】枠体、ミラー蓋、及びカードを示す平面図である。
【
図8】第1ストッパ部によってカードの挿入が規制されている状態を示す断面図である。
【
図9】第2ストッパ部によってカードの挿入が規制されている状態を示す断面図である。
【
図10】ミラーが枠体に支持されている状態を示す斜視図である。
【
図11】ミラー蓋が挿入口に挿入されている状態を示す断面図である。
【
図12】ミラー蓋が挿入口に挿入されている状態を示す斜視図である。
【
図13】カードが枠体とミラー蓋との間に誤挿入された状態を示す図である。
【
図14】カードがミラー蓋とミラーとの間に誤挿入された状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、車両用サンバイザを具体化した一実施形態を
図1~
図14にしたがって説明する。
<車両用サンバイザ10>
図1、
図2及び
図3に示すように、車両用サンバイザ10は、バイザ本体11と、枠部としての枠体20と、ミラー30と、ミラー蓋40と、を備えている。車両用サンバイザ10は、例えば、車両の天井前方に取り付けられている。車両用サンバイザ10は、車外からの光が車室内の搭乗者の目に直射することを防ぐために用いられる。
【0019】
<バイザ本体11>
図1に示すように、バイザ本体11は、樹脂材料製である。バイザ本体11は、第1半割体12と、第2半割体13と、枠体20と、を有している。したがって、枠体20は、バイザ本体11の一部である。第1半割体12及び第2半割体13は、シェル状である。バイザ本体11は、第1半割体12と、第2半割体13と、が互いに組み付けられることにより構成されている。第1半割体12及び第2半割体13は、互いに重ね合わせされて接合されている。バイザ本体11は、中空状である。バイザ本体11は、扁平板状である。バイザ本体11は、平面視すると、長四角形状である。バイザ本体11は、バイザ本体11の長手方向が車幅方向に一致するように車両に対して配置されている。
【0020】
<アーム14>
車両用サンバイザ10は、アーム14を有している。アーム14は、略L字状に屈曲された円柱状である。アーム14の第1端は、ブラケット15を介して、例えば、車両の天井に支持されている。アーム14の第2端は、バイザ本体11の図示しない軸受部に挿し込まれている。
【0021】
<使用位置及び格納位置>
バイザ本体11は、アーム14を回動中心として、車両の天井に対して回動可能である。バイザ本体11は、車両の天井に対して使用位置と格納位置との間で回動可能である。バイザ本体11は、使用位置に位置すると、フロントガラスに対向して配置される。そして、バイザ本体11が使用位置に位置すると、バイザ本体11は、車外からの光が車室内の搭乗者の目に直射することを防ぐ。バイザ本体11が使用位置に位置すると、第1半割体12が搭乗者側に位置するとともに、第2半割体13が車両のフロントガラス側に位置する。バイザ本体11は、格納位置に位置すると、車両の天井に沿って配置される。バイザ本体11が格納位置に位置すると、第1半割体12が車両の天井側に位置するとともに、第2半割体13が天井とは反対側に位置する。
【0022】
<サポート軸17>
バイザ本体11の縁部には、切欠16が形成されている。また、車両用サンバイザ10は、円柱状のサポート軸17を有している。サポート軸17は、切欠16の内縁におけるバイザ本体11の長手方向の両側に位置する部位を架け渡すようにバイザ本体11に対して設けられている。サポート軸17は、車両の天井に設けられた図示しないフックに係止可能である。バイザ本体11は、サポート軸17がフックに係止された状態で、アーム14を回動中心として車両の天井に対して回動可能になっている。
【0023】
<装着口18>
図2及び
図3に示すように、バイザ本体11は、装着口18を有している。装着口18は、第1半割体12に形成されている。したがって、第1半割体12は、装着口18を有している。装着口18には、枠体20が装着されている。したがって、枠体20は、第1半割体12に設けられている。よって、枠体20は、第1半割体12とは別部材である。装着口18は、平面視すると、長四角孔状である。装着口18の長手方向は、バイザ本体11の長手方向に一致している。
【0024】
<一対の本体レール19>
バイザ本体11は、一対の本体レール19を有している。一対の本体レール19は、装着口18に連続している。一対の本体レール19の延在方向は、装着口18の長手方向に一致している。一対の本体レール19は、装着口18からバイザ本体11の長手方向に互いに平行に延びている。一対の本体レール19は、バイザ本体11の内部に配置されている。一対の本体レール19は、ミラー蓋40をスライド可能に支持するスライド機構である。
【0025】
<枠体20>
図4及び
図5に示すように、枠体20は、平面視すると、長四角枠状である。枠体20は、枠本体21と、一対の側壁22と、一対の枠体レール23と、ミラー支持部24と、スライド口25と、枠体ストッパ26と、を有している。
【0026】
<枠本体21>
枠本体21は、長四角枠状である。枠本体21は、第1枠板211、第2枠板212、第3枠板213、及び第4枠板214を有している。第1枠板211、第2枠板212、第3枠板213、及び第4枠板214は、細長板状である。第1枠板211及び第2枠板212は、枠体20の長手方向に互いに平行に延びている。第3枠板213及び第4枠板214は、枠体20の短手方向に互いに平行に延びている。第3枠板213は、第1枠板211における長手方向の第1端と第2枠板212における長手方向の第1端とを接続している。第4枠板214は、第1枠板211における長手方向の第2端と第2枠板212における長手方向の第2端とを接続している。第1枠板211、第2枠板212、第3枠板213、及び第4枠板214は、各々の厚み方向が互いに一致した状態で互いに接続されている。そして、第1枠板211、第2枠板212、第3枠板213、及び第4枠板214によって、枠体20の開口20aが区画されている。したがって、枠体20は、開口20aを有している。枠体20の開口20aは、ミラー30を露出させる。枠体20の開口20aは、長四角孔状である。
【0027】
<一対の側壁22>
一対の側壁22は、細長板状である。一対の側壁22は、薄板の平板状である。一対の側壁22は、枠本体21から起立している。一対の側壁22は、枠体20の長手方向に互いに平行に延びている。各側壁22の長手方向は、枠体20の長手方向に一致している。一対の側壁22の一方は、第1枠板211における厚み方向の一方に位置する面から起立している。一対の側壁22の他方は、第2枠板212における厚み方向の一方に位置する面から起立している。一対の側壁22は、各側壁22の厚み方向が互いに一致した状態で、枠本体21から起立している。なお、以下の説明では、第1枠板211から起立する側壁22を「第1側壁221」と記載し、第2枠板212から起立する側壁22を「第2側壁222」と記載する場合もある。
【0028】
<一対の枠体レール23>
一対の枠体レール23は、ミラー蓋40をスライド移動可能に支持する。一対の枠体レール23は、細長板状である。一対の枠体レール23は、一対の側壁22それぞれから起立している。具体的には、一対の枠体レール23の一方は、第1側壁221から起立している。一対の枠体レール23の他方は、第2側壁222から起立している。一対の枠体レール23は、枠体20の長手方向に互いに平行に延びている。各枠体レール23の長手方向は、枠体20の長手方向に一致している。一対の枠体レール23は、枠体20の短手方向で対向している。一対の枠体レール23は、各枠体レール23の厚み方向が互いに一致した状態で、各側壁22から起立している。なお、以下の説明では、第1側壁221から起立する枠体レール23を「第1枠体レール231」と記載し、第2側壁222から起立する枠体レール23を「第2枠体レール232」と記載する場合もある。
【0029】
<ミラー支持部24>
ミラー支持部24は、ミラー30を支持する。ミラー支持部24は、各側壁22に2つずつ設けられている。各ミラー支持部24は、各側壁22における枠本体21とは反対側の端縁に設けられている。第1側壁221に設けられている2つのミラー支持部24は、第1側壁221から第2側壁222に向けて突出する鉤状の突起である。第2側壁222に設けられている2つのミラー支持部24は、第2側壁222から第1側壁221に向けて突出する鉤状の突起である。なお、以下の説明では、第1側壁221に設けられている2つのミラー支持部24を「第1ミラー支持部241」と記載し、第2側壁222に設けられている2つのミラー支持部24を「第2ミラー支持部242」と記載する場合もある。
【0030】
各第1ミラー支持部241は、第1枠体レール231に対して、第1枠体レール231の厚み方向で対向している。各第1ミラー支持部241と第1枠体レール231との間の隙間は、ミラー30の厚みよりも僅かに大きい。各第2ミラー支持部242は、第2枠体レール232に対して、第2枠体レール232の厚み方向で対向している。各第2ミラー支持部242と第2枠体レール232との間の隙間は、ミラー30の厚みよりも僅かに大きい。
【0031】
<スライド口25>
スライド口25は、一対の側壁22の間を枠体20の長手方向の一方側において開放している。具体的には、スライド口25は、第1側壁221の長手方向の第1端と、第2側壁222の長手方向の第1端と、第3枠板213と、で画定される空間である。
【0032】
<枠体ストッパ26>
枠体ストッパ26は、細長板状である。枠体ストッパ26は、薄板の平板状である。枠体ストッパ26は、枠本体21から起立している。枠体ストッパ26は、第4枠板214における厚み方向の一方に位置する面から起立している。枠体ストッパ26の長手方向は、枠体20の短手方向に一致している。枠体ストッパ26の短手方向の第1端は、第1側壁221の長手方向の第2端に接続されている。枠体ストッパ26の短手方向の第2端は、第2側壁222の長手方向の第2端に接続されている。したがって、枠体ストッパ26は、一対の側壁22の間を枠体20の長手方向の他方側において塞いでいる。
【0033】
<ミラー30>
図4に示すように、ミラー30は、平板状である。ミラー30は、長方形状である。ミラー30は、ミラー30の両長側縁部30aが、各第1ミラー支持部241と第1枠体レール231との間、及び各第2ミラー支持部242と第2枠体レール232との間にそれぞれ配置された状態で、枠体20に支持されている。各ミラー支持部24は、ミラー30の長側縁部30aに係止することにより、ミラー30における枠体20からの脱落を規制している。このようにして、ミラー30は、枠体20に取り付けられている。ミラー30は、ミラー30のミラー面31が枠体20の開口20aに臨むように枠体20に取り付けられている。ミラー30は、枠体20に対して相対移動不能である。
【0034】
<ミラー蓋40>
ミラー蓋40は、長四角板状である。ミラー蓋40は、樹脂材料製である。ミラー蓋40は、第1蓋側縁401、第2蓋側縁402、第3蓋側縁403、及び第4蓋側縁404を有している。第1蓋側縁401及び第2蓋側縁402は、ミラー蓋40の長手方向に互いに平行に延びている。第3蓋側縁403及び第4蓋側縁404は、ミラー蓋40の短手方向に互いに平行に延びている。第3蓋側縁403は、第1蓋側縁401における長手方向の第1端と第2蓋側縁402における長手方向の第1端とを接続している。第4蓋側縁404は、第1蓋側縁401における長手方向の第2端と第2蓋側縁402における長手方向の第2端とを接続している。そして、第1蓋側縁401、第2蓋側縁402、第3蓋側縁403、及び第4蓋側縁404は、ミラー蓋40の外周縁を形成している。
【0035】
<閉じ位置及び開き位置>
ミラー蓋40は、ミラー30を覆う閉じ位置と、ミラー30を露出する開き位置と、の間を枠体20に対してスライド移動可能である。
図2では、ミラー蓋40が閉じ位置に位置している状態を示している。
図2に示すように、ミラー蓋40は、バイザ本体11の内部から枠体20の開口20aへ突出することによりミラー30を覆う。
図3では、ミラー蓋40が開き位置に位置している状態を示している。
図3に示すように、ミラー蓋40は、枠体20の開口20aからバイザ本体11の内部に没入することによりミラー30を露出する。ミラー蓋40が枠体20の開口20aからバイザ本体11の内部に没入する際には、ミラー蓋40は、一対の本体レール19によって、バイザ本体11の内部を案内される。
【0036】
図4及び
図5に示すように、ミラー蓋40は、一対の枠体レール23によってスライド可能に支持されている。したがって、ミラー蓋40は、バイザ本体11に対してスライド移動可能である。一対の本体レール19及び一対の枠体レール23は、ミラー蓋40をスライド移動可能に支持するレールを構成している。
【0037】
ミラー蓋40は、スライド口25を通じて、枠体20の内外にスライド可能に構成されている。ミラー蓋40の開き方向、及びミラー蓋40の閉じ方向は、バイザ本体11の長手方向に一致している。ミラー蓋40の第3蓋側縁403は、ミラー蓋40の開き方向側に位置する端縁である。また、ミラー蓋40の第4蓋側縁404は、ミラー蓋40の閉じ方向側に位置する端縁である。そして、第3枠板213は、枠体20におけるミラー蓋40の開き方向側に位置する部位である。第4枠板214は、枠体20におけるミラー蓋40の閉じ方向側に位置する部位である。ミラー蓋40は、板状の蓋本体41と、板状のカード保持部51と、カードストッパ部55と、を有している。
【0038】
なお、枠体20において、第1側壁221の長手方向の第1端、及び第2側壁222の長手方向の第1端には、互いに向かい合う突起27がそれぞれ設けられている。両突起27は、ミラー蓋40を開き方向へスライド移動させる際に、ミラー蓋40が枠体20に対してミラー蓋40の厚み方向にガタついてしまうことを抑制する。
【0039】
<蓋本体41>
蓋本体41は、本体側保持部42と、把持部43と、を有している。したがって、ミラー蓋40は、把持部43を有している。蓋本体41は、ミラー30とは反対側に位置する面である表面41aと、ミラー側に位置する裏面41bと、を有している。したがって、蓋本体41の表面41aは、蓋本体41におけるミラー30とは反対側の面である。
【0040】
<本体側保持部42>
図6及び
図7に示すように、本体側保持部42は、第1板部44と、第2板部45と、第3板部46と、を有している。第1板部44、第2板部45、及び第3板部46は、ミラー蓋40の長手方向でこの順に並んで配置されている。具体的には、第1板部44、第2板部45、及び第3板部46は、平面視すると、第4蓋側縁404から第3蓋側縁403に向けてこの順に並んで配置されている。したがって、第1板部44は、第2板部45よりもミラー蓋40の閉じ方向側に位置している。第3板部46は、第2板部45よりもミラー蓋40の開き方向側に位置している。
【0041】
第1板部44は、平面視すると、長方形状である。第2板部45は、第1板部44に連続している。第2板部45は、平面視すると、第1板部44から離れるにつれて幅が狭くなっていく台形状である。したがって、第2板部45は、第1板部44からミラー蓋40の開き方向に向かうにつれて幅が狭くなっていく。第3板部46は、第2板部45に連続している。第3板部46は、平面視すると、第2板部45から離れるにつれて先細りする細長形状である。したがって、第3板部46は、第2板部45からミラー蓋40の開き方向に向かうにつれて先細りしていく。
【0042】
<把持部43>
把持部43は、ミラー蓋40を枠体20に対してスライド移動させる際に把持される。把持部43は、第1板部44における第2板部45とは反対側の部位に連続している。把持部43は、第1板部44よりも第4蓋側縁404寄りに位置している。把持部43は、蓋本体41の表面41aから突出している。したがって、把持部43は、蓋本体41の表面41aであって、且つミラー蓋40の閉じ方向側の端部から突出している。
【0043】
<カード保持部51>
ミラー蓋40は、カード保持部51を一対有している。具体的には、一対のカード保持部51は、平面視において、第2板部45及び第3板部46の両側に1つずつ配置されている。一対のカード保持部51は、蓋本体41の表面41aに対して間隔をあけて配置されている。したがって、一対のカード保持部51は、蓋本体41におけるミラー30とは反対側の面に対して間隔をあけて配置されている。一対のカード保持部51の一方は、ミラー蓋40の第1蓋側縁401に連続している。一対のカード保持部51の他方は、ミラー蓋40の第2蓋側縁402に連続している。
【0044】
<スリット53>
図4及び
図5に示すように、一対のカード保持部51は、平面視において、第2板部45及び第3板部46に沿って延びるスリット縁52をそれぞれ有している。したがって、本体側保持部42は、平面視において、一対のカード保持部51の間で各カード保持部51それぞれに沿って延びている。そして、一対のカード保持部51の一方と第2板部45及び第3板部46との間には、スリット53が形成されている。また、一対のカード保持部51の他方と第2板部45及び第3板部46との間にも、スリット53が形成されている。したがって、蓋本体41とカード保持部51との間には、スリット53が形成されている。スリット53は、本体側保持部42と一対のカード保持部51の一方との間、及び本体側保持部42と一対のカード保持部51の他方との間にそれぞれ形成されている。したがって、蓋本体41とカード保持部51との間には、スリット53が一対形成されている。
【0045】
<カードストッパ部55>
カードストッパ部55は、第3板部46から起立する板状である。カードストッパ部55は、第3板部46におけるミラー蓋40の第3蓋側縁403側の端部から起立している。したがって、カードストッパ部55は、第3板部46におけるミラー蓋40の開き方向側に位置する端部から起立している。カードストッパ部55は、ミラー蓋40の第3蓋側縁403に沿って延びている。カードストッパ部55は、第3板部46とミラー蓋40の第3蓋側縁403とを接続している。
【0046】
<カード60>
図6に示すように、スリット53には、カード60が挿入されている。スリット53に対するカード60の挿入方向D1は、ミラー蓋40の開き方向に一致している。そして、スリット53に挿入されるカード60がカードストッパ部55に当接することにより、カード60におけるスリット53に対するそれ以上の挿入が規制される。スリット53に挿入されたカード60は、本体側保持部42と各カード保持部51とによって保持されている。また、スリット53に対するカード60の抜き出し方向D2は、ミラー30の閉じ方向に一致している。
【0047】
<第1ストッパ部71>
図5に示すように、車両用サンバイザ10は、第1ストッパ部71を備えている。第1ストッパ部71は、枠体20の第3枠板213に設けられている。したがって、第1ストッパ部71は、枠体20におけるミラー蓋40の開き方向側に位置する部位に設けられている。第1ストッパ部71は、ミラー蓋40に向けて突出している。第1ストッパ部71は、第3枠板213において、第3枠板213の延在方向の中央部からミラー蓋40に向けて突出している。
【0048】
第1ストッパ部71は、一対のカード保持部51の間に配置されている。そして、第1ストッパ部71は、第3枠板213から本体側保持部42に向けて突出している。第1ストッパ部71の幅H1は、第3板部46における第2板部45とは反対側の端部の幅H2よりも僅かに小さい。したがって、第1ストッパ部71の幅H1は、第3板部46におけるミラー蓋40の開き方向側に最も位置する端部の幅H2よりも僅かに小さい。
【0049】
<第2ストッパ部72>
車両用サンバイザ10は、第2ストッパ部72を備えている。第2ストッパ部72は、ミラー蓋40における第4蓋側縁404側の端部に設けられている。したがって、第2ストッパ部72は、ミラー蓋40におけるミラー蓋40の閉じ方向側の端部に設けられている。第2ストッパ部72は、蓋本体41の裏面41b側で、ミラー蓋40における第4蓋側縁404側の端部からミラー30に向けて突出している。第2ストッパ部72は、第4蓋側縁404に沿って延びる薄板状である。第2ストッパ部72の幅H11は、第1板部44の幅H12よりも僅かに小さい。第2ストッパ部72は、第4蓋側縁404よりも第1板部44寄りに位置している。したがって、第2ストッパ部72は、第4蓋側縁404から離間した位置に配置されている。第2ストッパ部72は、リブ72aを介して第1板部44に接続されている。これにより、第2ストッパ部72の剛性が確保されている。
【0050】
<第3ストッパ部73>
図8及び
図9に示すように、バイザ本体11の内部には、第3ストッパ部73が設けられている。したがって、車両用サンバイザ10は、第3ストッパ部73を備えている。第3ストッパ部73は、第2半割体13に設けられている。第3ストッパ部73は、第2半割体13における装着口18と対向する内面から装着口18に向けて突出している。第3ストッパ部73は、バイザ本体11における枠体20の開口20aと対向する部位から開口20aに向けて突出している。
【0051】
図9に示すように、第3ストッパ部73は、ミラー蓋40が開き位置に位置している状態での第2ストッパ部72とミラー30との間の隙間74に対して、カード60の挿入方向D1で対向している。具体的には、第3ストッパ部73の先端部は、隙間74に対して、カード60の挿入方向D1で対向している。したがって、第3ストッパ部73は、ミラー蓋40が開き位置に位置している状態での第2ストッパ部72とミラー30との間の隙間74に対して、ミラー蓋40の開き方向で対向している。
【0052】
<挿入口75>
図10に示すように、ミラー30が枠体20に支持された状態において、枠体20の第3枠板213とミラー30との間には、挿入口75が設けられている。したがって、枠体20におけるミラー蓋40の開き方向側の部位とミラー30との間には、挿入口75が設けられている。
【0053】
図11及び
図12に示すように、ミラー蓋40を一対の枠体レール23に取り付ける際には、ミラー蓋40を第4蓋側縁404側から挿入口75に対して斜めに挿入する。このとき、把持部43が枠体20を乗り越えるように、ミラー蓋40を一対の枠体レール23に向けて斜めに挿入する。したがって、挿入口75は、ミラー蓋40を一対の枠体レール23に取り付ける際に、把持部43が枠体20を乗り越えた状態となるように、ミラー蓋40を一対の枠体レール23に向けて斜めに挿入するために用いられる。
【0054】
このとき、第2ストッパ部72は、ミラー蓋40を挿入口75を介して一対の枠体レール23に向けて斜めに挿入する際に、ミラー30に干渉しない位置に配置されている。具体的には、第2ストッパ部72は、第4蓋側縁404から離間した位置に配置されているため、ミラー蓋40を挿入口75を介して一対の枠体レール23に向けて斜めに挿入する際に、第2ストッパ部72がミラー30に干渉することが回避されている。
【0055】
<作用>
次に、本実施形態の作用について説明する。
図13に示すように、例えば、ミラー蓋40が閉じ位置に位置している状態において、搭乗者がカード60を枠体20とミラー蓋40との間に誤挿入したとする。すると、
図8に示すように、カード60が、第1ストッパ部71に当接して、カード60における枠体20とミラー蓋40との間への挿入が規制される。したがって、第1ストッパ部71は、ミラー蓋40に向けて突出してカード60における枠体20とミラー蓋40との間への挿入を規制する。
【0056】
図14に示すように、例えば、ミラー蓋40が開き位置に位置している状態において、搭乗者がカード60をミラー蓋40とミラー30との間に誤挿入したとする。すると、
図9に示すように、カード60が、第2ストッパ部72に当接して、カード60におけるミラー蓋40とミラー30との間への挿入が規制される。したがって、第2ストッパ部72は、ミラー30に向けて突出してカード60におけるミラー蓋40とミラー30との間への挿入を規制する。
【0057】
図9において二点鎖線で示すように、例えば、ミラー蓋40が開き位置に位置している状態において、カード60の一部が第2ストッパ部72とミラー30との間を通過したとする。このとき、第2ストッパ部72は、カード60をミラー30に向けて押さえ付けている。このため、第2ストッパ部72とミラー30との間を通過したカード60が第3ストッパ部73に当接し易くなる。よって、第2ストッパ部72及び第3ストッパ部73によって、カード60におけるミラー蓋40とミラー30との間への挿入が規制される。
【0058】
<効果>
上記実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)車両用サンバイザ10は、第1ストッパ部71を備えている。第1ストッパ部71は、枠体20におけるミラー蓋40の開き方向側の部位に設けられている。そして、第1ストッパ部71は、ミラー蓋40に向けて突出してカード60における枠体20とミラー蓋40との間への挿入を規制する。よって、例えば、ミラー蓋40が閉じ位置に位置している状態において、搭乗者がカード60を枠体20とミラー蓋40との間に誤挿入したとしても、第1ストッパ部71によって、カード60における枠体20とミラー蓋40との間への挿入が規制される。また、車両用サンバイザ10は、第2ストッパ部72を備えている。第2ストッパ部72は、ミラー蓋40におけるミラー蓋40の閉じ方向側の端部に設けられている。そして、第2ストッパ部72は、ミラー30に向けて突出してカード60におけるミラー蓋40とミラー30との間への挿入を規制する。よって、例えば、ミラー蓋40が開き位置に位置している状態において、搭乗者がカード60をミラー蓋40とミラー30との間に誤挿入したとしても、第2ストッパ部72によって、カード60におけるミラー蓋40とミラー30との間への挿入が規制される。したがって、カード60の誤挿入が行われても、カード60がバイザ本体11の内部に入り込んでしまうことを回避することができる。
【0059】
(2)ミラー蓋40は、板状の蓋本体41と、蓋本体41におけるミラー30とは反対側の面に対して間隔をあけて配置される板状のカード保持部51と、を有する。蓋本体41とカード保持部51との間には、カード60が挿入されるスリット53が形成されている。スリット53に対するカード60の挿入方向D1と、ミラー蓋40の開き方向とは一致している。このような構成の車両用サンバイザ10は、カード60の誤挿入が行われ易い。このような車両用サンバイザ10であっても、カード60がバイザ本体11の内部に入り込んでしまうことを回避することができる。
【0060】
(3)第1ストッパ部71は、一対のカード保持部51の間に配置されるとともに本体側保持部42に向けて突出している。これによれば、枠体20に第1ストッパ部71を設けても、第1ストッパ部71が各カード保持部51に干渉することが無い。したがって、大幅な設計変更をすること無く、カード60における枠体20とミラー蓋40との間への挿入を規制することができる。
【0061】
(4)第2ストッパ部72は、ミラー蓋40を挿入口75を介して一対の枠体レール23に向けて斜めに挿入する際に、ミラー30に干渉しない位置に配置されている。したがって、ミラー蓋40に第2ストッパ部72を設けても、ミラー蓋40を一対の枠体レール23に取り付けることができなくなってしまうことが無い。したがって、大幅な設計変更をすること無く、カード60におけるミラー蓋40とミラー30との間への挿入を規制することができる。
【0062】
(5)バイザ本体11の内部には、バイザ本体11における枠体20の開口20aと対向する部位から開口20aに向けて突出する第3ストッパ部73が設けられている。第3ストッパ部73は、ミラー蓋40が開き位置に位置している状態での第2ストッパ部72とミラー30との間の隙間74に対して、ミラー蓋40の開き方向で対向している。例えば、ミラー蓋40が開き位置に位置している状態において、カード60の一部が第2ストッパ部72とミラー30との間を通過した場合を考える。このとき、第2ストッパ部72は、カード60をミラー30に向けて押さえ付けているため、第2ストッパ部72とミラー30との間を通過したカード60が第3ストッパ部73に当接し易くなる。よって、第2ストッパ部72及び第3ストッパ部73によって、カード60におけるミラー蓋40とミラー30との間への挿入が規制される。したがって、カード60の誤挿入が行われても、カード60がバイザ本体11の内部に入り込んでしまうことを回避することができる。
【0063】
<変更例>
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0064】
・実施形態において、車両用サンバイザ10は、例えば、第2ストッパ部72を備えていない構成であってもよい。この場合、車両用サンバイザ10は、第1ストッパ部71を少なくとも備えていればよい。また、車両用サンバイザ10は、例えば、第1ストッパ部71を備えていない構成であってもよい。この場合、車両用サンバイザ10は、第2ストッパ部72を少なくとも備えていればよい。要は、車両用サンバイザ10は、第1ストッパ部71と、第2ストッパ部72と、の少なくとも一方を備えていればよい。
【0065】
・実施形態において、車両用サンバイザ10は、第3ストッパ部73を備えていない構成であってもよい。
・実施形態において、第1ストッパ部71の幅H1は、第3板部46におけるミラー蓋40の開き方向側に最も位置する端部の幅H2よりも小さければ、特に限定されるものではない。
【0066】
・実施形態において、第2ストッパ部72の幅H11は、第1板部44の幅H12よりも小さければ、特に限定されるものではない。
・実施形態において、蓋本体41は、例えば、本体側保持部42を一対有し、ミラー蓋40は、平面視において一対の本体側保持部42の間で各本体側保持部42それぞれに沿って延びるカード保持部51を有していてもよい。要は、枠体20に第1ストッパ部71を設けても、第1ストッパ部71が各カード保持部51に干渉することが無い構成であれば、本体側保持部42とカード保持部51の位置関係は適宜変更してもよい。
【0067】
・実施形態において、車両用サンバイザ10は、蓋本体41とカード保持部51との間に、スリット53が1つだけ形成されている構成であってもよい。要は、蓋本体41とカード保持部51との間には、スリット53が一対形成されていなくてもよい。
【0068】
・実施形態において、ミラー支持部24は、例えば、各側壁22に1つずつ設けられていてもよいし、各側壁22に3つ以上設けられていてもよい。要は、ミラー支持部24の数は特に限定されるものではない。
【0069】
・実施形態において、ミラー30の形状を適宜変更してもよい。この場合、ミラー30の形状に応じて、枠体20やミラー蓋40の形状も適宜変更してもよい。
・実施形態において、バイザ本体11の形状を適宜変更してもよい。
【0070】
・実施形態において、バイザ本体11の材質は適宜変更可能である。
・実施形態において、第1半割体12と第2半割体13とが、例えば、ヒンジを介して繋がっていてもよい。
【0071】
・実施形態において、ミラー30が枠体20に取り付けられていなくてもよい。この場合、例えば、バイザ本体11は、ミラー30を支持可能な支持部材を枠体20とは別に有していてもよい。このような場合、例えば、当該支持部材は、第2半割体13の内面に取り付けられている。そして、例えば、当該支持部材に第3ストッパ部73が設けられていてもよい。要は、第3ストッパ部73は、バイザ本体11における枠体20の開口20aと対向する部位から開口20aに向けて突出するように、バイザ本体11の内部に設けられていればよい。
【0072】
・実施形態において、バイザ本体11は、枠体20を有していなくてもよい。そして、例えば、第1半割体12に、開口20aを有する枠部が予め一体形成されていてもよい。したがって、開口20aを有する枠部が第1半割体12とは別部材でなくてもよい。
【0073】
・実施形態において、ミラー蓋40は、カード保持部51を有しておらず、スリット53が形成されていない構成であってもよい。この場合であっても、車両用サンバイザ10は、第1ストッパ部71を備えていれば、カード60における枠体20とミラー蓋40との間への挿入を第1ストッパ部71によって規制することができる。また、車両用サンバイザ10は、第2ストッパ部72を備えていれば、カード60におけるミラー蓋40とミラー30との間への挿入を第2ストッパ部72によって規制することができる。
【符号の説明】
【0074】
10…車両用サンバイザ
11…バイザ本体
19…本体レール(レール)
20…枠体(枠部)
20a…開口
23…枠体レール(レール)
24…ミラー支持部
30…ミラー
40…ミラー蓋
41…蓋本体
42…本体側保持部
43…把持部
51…カード保持部
53…スリット
60…カード
71…第1ストッパ部
72…第2ストッパ部
73…第3ストッパ部
74…隙間
75…挿入口