(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023133923
(43)【公開日】2023-09-27
(54)【発明の名称】管理装置、方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
E04H 6/00 20060101AFI20230920BHJP
G07B 15/00 20110101ALI20230920BHJP
【FI】
E04H6/00 C
G07B15/00 L
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022039184
(22)【出願日】2022-03-14
(71)【出願人】
【識別番号】522100523
【氏名又は名称】株式会社パインバレー
(74)【代理人】
【識別番号】100151448
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 孝博
(74)【代理人】
【識別番号】230121016
【弁護士】
【氏名又は名称】小笠原 匡隆
(72)【発明者】
【氏名】松谷 昇一
【テーマコード(参考)】
3E127
【Fターム(参考)】
3E127AA18
3E127BA31
3E127BA51
3E127CA23
3E127CA24
3E127CA40
(57)【要約】
【課題】駐車設備に含まれる駐車スペースの予約及び利用のためにさらに適した管理装置等を提供する。
【解決手段】実施形態に係る管理装置は、少なくとも一つのプロセッサを含み、少なくとも一つのプロセッサは、ユーザを認証する認証情報、及び駐車設備に含まれ、それぞれ車両が駐車可能な少なくとも一つの駐車スペースのうちのいずれをユーザが予約したかを示す予約情報をメモリに記憶し、駐車設備の第1の出入り口の外側において、少なくとも一つの駐車スペースのうちのいずれかを予約したユーザを認証情報に基づいて認証し、ユーザを認証すると、施錠された第1の出入り口を解錠するための解錠情報を、第1の出入り口を施解錠するように構成された第1の施解錠装置に送信し、ユーザ、又はユーザ及びユーザの車両を、ユーザによって予約された駐車スペースに誘導するための誘導情報を出力するための処理を実行するように構成される。
【選択図】
図6A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つのプロセッサを含み、
前記少なくとも一つのプロセッサは、
ユーザを認証する認証情報、及び駐車設備に含まれ、それぞれ車両が駐車可能な少なくとも一つの駐車スペースのうちのいずれを前記ユーザが予約したかを示す予約情報をメモリに記憶し、
前記駐車設備の第1の出入り口の外側において、前記少なくとも一つの駐車スペースのうちのいずれかを予約した前記ユーザを前記認証情報に基づいて認証し、
前記ユーザを認証すると、施錠された前記第1の出入り口を解錠するための解錠情報を、前記第1の出入り口を施解錠するように構成された第1の施解錠装置に送信し、
前記ユーザ、又は前記ユーザ及び前記ユーザの車両を、前記ユーザによって予約された駐車スペースに誘導するための誘導情報を出力する、
ための処理を実行するように構成される、
管理装置。
【請求項2】
前記少なくとも一つのプロセッサは、
前記駐車設備への出入りを許可された管理者を認証する管理者認証情報をさらに前記メモリに記憶し、
前記第1の出入り口の外側において、前記管理者を前記管理者認証情報に基づいて認証し、
前記管理者を認証すると、施錠された前記第1の出入り口を解錠するための解錠情報を、前記第1の施解錠装置に送信する、
ための処理をさらに実行するように構成される、
請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
前記認証情報は、前記ユーザの生体情報であり、
前記ユーザの認証は、前記生体情報に基づいて行われる、
請求項1に記載の管理装置。
【請求項4】
前記管理者認証情報は、前記管理者の生体情報であり、
前記管理者の認証は、前記生体情報に基づいて行われる、
請求項2に記載の管理装置。
【請求項5】
前記第1の出入り口又は前記第1の出入り口の近傍には、ビーコン信号を送信するビーコン装置が備えられ、
前記第1の出入り口における前記ユーザの認証は、送信された前記ビーコン信号を受信可能な範囲にある前記ユーザの端末装置から送信された電波信号に基づいて行われる、
請求項4に記載の管理装置。
【請求項6】
前記第1の出入り口における前記管理者の認証は、送信された前記ビーコン信号を受信可能な範囲にある前記管理者の端末装置から送信された電波信号に基づいて行われる、
請求項5に記載の管理装置。
【請求項7】
前記少なくとも一つの駐車スペースの第2の出入り口は鍵によって施解錠され、
前記鍵は、施解錠されうる収容箱に個別に収容されて施錠され、
前記少なくとも一つのプロセッサは、
前記収容箱、又は前記収容箱の近傍において、前記ユーザ又は前記管理者を前記認証情報に基づいて認証し、
前記ユーザ又は前記管理者を認証すると、認証された前記ユーザによって予約された駐車スペースの前記第2の出入り口を施解錠する前記鍵を収容して施錠された前記収容箱を解錠するための解錠情報を、前記収容箱を施解錠するように構成された第2の施解錠装置に送信する、
ための処理をさらに実行するように構成される、
請求項6に記載の管理装置。
【請求項8】
前記少なくとも一つのプロセッサは、
解錠された前記第1の出入り口から、前記ユーザ、前記ユーザ及び前記ユーザの車両、又は前記管理者が前記駐車設備に入場すると、解錠された前記第1の出入り口を施錠するための施錠情報を前記第1の施解錠装置に送信する、
ための処理をさらに実行するように構成される、
請求項6又は7に記載の管理装置。
【請求項9】
前記少なくとも一つのプロセッサは、
前記ユーザによって予約された駐車スペースの第2の出入り口が施錠され、前記第1の出入り口の内側において前記ユーザ又は前記管理者を認証すると、施錠された前記第1の出入り口を解錠するための解錠情報を前記第1の施解錠装置に送信する、
ための処理をさらに実行するように構成される、
請求項8に記載の管理装置。
【請求項10】
前記少なくとも一つのプロセッサは、
解錠された前記第1の出入り口から、前記ユーザ、前記ユーザ及び前記ユーザの車両、又は前記管理者が前記駐車設備から退場すると、解錠された前記第1の出入り口を施錠するための施錠情報を前記第1の施解錠装置に送信する、
ための処理をさらに実行するように構成される、
請求項9に記載の管理装置。
【請求項11】
前記駐車設備は2階以上の建物であり、前記第1の出入り口と前記少なくとも一つの駐車スペースとの間には、前記駐車設備の各階で停止しうるエレベータが備えられ、
前記少なくとも一つのプロセッサは、
前記エレベータを、前記駐車設備において前記第1の出入り口がある階と前記ユーザによって予約された駐車スペースがある階とにのみ停止させるための前記誘導情報を、前記エレベータに送信する、
ための処理をさらに実行するように構成される、
請求項1~10のいずれか一項に記載の管理装置。
【請求項12】
前記少なくとも一つのプロセッサは、
前記ユーザによって予約された前記駐車スペース又は前記ユーザによって予約された駐車スペースの近傍に配置された表示装置による表示によって、前記ユーザ、又は前記ユーザ及び前記ユーザの車両を、前記ユーザによって予約された駐車スペースに誘導するための前記誘導情報を、前記表示装置に送信する、
ための処理をさらに実行するように構成される、
請求項1~11のいずれか一項に記載の管理装置。
【請求項13】
前記少なくとも一つのプロセッサは、
前記ユーザの前記認証情報に対応付けられた前記ユーザの前記車両の属性を示す情報、及び前記少なくとも一つの駐車スペースそれぞれの属性示す情報を前記メモリにさらに記憶し、
前記少なくとも一つの駐車スペースのいずれかを予約しようとする前記ユーザの前記車両の属性を示す情報、及び前記少なくとも一つの駐車スペースそれぞれの属性を示す情報に基づいて、前記少なくとも一つの駐車スペースのいずれかを、前記ユーザによる予約のために選択する、
ための処理をさらに実行するように構成される、
請求項1~12のいずれか一項に記載の管理装置。
【請求項14】
前記駐車設備は複数あり、
前記複数の駐車設備それぞれは、複数の前記駐車スペースを含み、
前記少なくとも一つのプロセッサは、
前記ユーザの前記認証情報に対応付けられた前記ユーザの前記車両の属性を示す情報、前記複数の駐車設備それぞれの属性を示す情報、及び前記複数の駐車スペースそれぞれの属性を示す情報を前記メモリにさらに記憶し、
前記複数の駐車スペースのいずれかを予約しようとする前記ユーザの前記車両の属性を示す情報、前記複数の駐車設備それぞれの属性を示す情報、及び前記複数の駐車設備それぞれに含まれる前記複数の駐車スペースそれぞれの属性を示す情報に基づいて、前記複数の駐車設備のいずれかを選択し、選択した前記駐車設備に含まれる前記複数の駐車スペースのいずれかを、前記ユーザによる予約のために選択する、
ための処理をさらに実行するように構成される、
請求項1~12のいずれか一項に記載の管理装置。
【請求項15】
前記車両の属性は、前記車両の車種及びグレードの少なくとも一方を示す、
請求項13又は14に記載の管理装置。
【請求項16】
前記駐車スペース又は前記駐車スペースの近傍には、前記車両に積まれたバッテリーに対する充電を行う充電装置が備えられる、
請求項1~15のいずれか一項に記載の管理装置。
【請求項17】
少なくとも一つのプロセッサを含むコンピュータにおいて、前記少なくとも一つのプロセッサが所定の指示命令を実行することによってなされる方法であって、
ユーザを認証する認証情報、及び駐車設備に含まれ、それぞれ車両が駐車可能な少なくとも一つの駐車スペースのうちのいずれを前記ユーザが予約したかを示す予約情報をメモリに記憶する段階と、
前記駐車設備の第1の出入り口の外側において、前記少なくとも一つの駐車スペースのうちのいずれかを予約した前記ユーザを前記認証情報に基づいて認証する段階と、
前記ユーザを認証すると、施錠された前記第1の出入り口を解錠するための解錠情報を、前記第1の出入り口を施解錠するように構成された第1の施解錠装置に送信する段階と、
前記ユーザ、又は前記ユーザ及び前記ユーザの車両を、前記ユーザによって予約された駐車スペースに誘導するための誘導情報を出力する段階と、
を含む方法。
【請求項18】
少なくとも一つのプロセッサを含むコンピュータを、
ユーザを認証する認証情報、及び駐車設備に含まれ、それぞれ車両が駐車可能な少なくとも一つの駐車スペースのうちのいずれを前記ユーザが予約したかを示す予約情報をメモリに記憶し、
前記駐車設備の第1の出入り口の外側において、前記少なくとも一つの駐車スペースのうちのいずれかを予約した前記ユーザを前記認証情報に基づいて認証し、
前記ユーザを認証すると、施錠された前記第1の出入り口を解錠するための解錠情報を、前記第1の出入り口を施解錠するように構成された第1の施解錠装置に送信し、
前記ユーザ、又は前記ユーザ及び前記ユーザの車両を、前記ユーザによって予約された駐車スペースに誘導するための誘導情報を出力する、
処理を行うように構成されたプロセッサとして機能させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駐車設備及び当該駐車設備に含まれる駐車スペースの予約及び利用のための管理装置、方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
駐車場の予約を受け付け、車両の入庫時間及び出庫時間の管理、及び駐車料金の支払い等を自動的に管理するシステムが知られている。特許文献1は、このようなシステムを開示する。一般に、駐車場は、それぞれに車両が1台ずつ停まる複数の駐車スペースを含むが、駐車場の周囲のフェンス及び駐車スペースの間の仕切りがないと、誰もが自由に駐車中の車両を見ることができ、また、自由に車両にアクセスできる。駐車中の車両がこのような状態にあると、車両部品の盗難及び車両の破壊などの被害を受けかねない。
【0003】
駐車場の周囲に不透明な壁があったり、駐車スペースの間に不透明な壁があったりしても、駐車場の外部から誰もが駐車スペースに自由にアクセス可能だと、車両部品に対する被害を防げない可能性がある。このような被害を防ぐためには、車両を駐車させているユーザ及び信頼できる管理者だけが、駐車中の車両を見たり、駐車スペースにアクセスできたりするようにすることが望ましい。さらに、高級な車両を駐車させるユーザは、車両にふさわしい高級な駐車場及び駐車スペースに車両を停めることを望む傾向がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本実施形態は、上述した背景からなされたものであり、駐車設備及び当該駐車設備に含まれる駐車スペースの予約及び利用のためにさらに適した管理装置、方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、実施形態に係る管理装置は、少なくとも一つのプロセッサを含み、前記少なくとも一つのプロセッサは、ユーザを認証する認証情報、及び駐車設備に含まれ、それぞれ車両が駐車可能な少なくとも一つの駐車スペースのうちのいずれを前記ユーザが予約したかを示す予約情報をメモリに記憶し、前記駐車設備の第1の出入り口の外側において、前記少なくとも一つの駐車スペースのうちのいずれかを予約した前記ユーザを前記認証情報に基づいて認証し、前記ユーザを認証すると、施錠された前記第1の出入り口を解錠するための解錠情報を、前記第1の出入り口を施解錠するように構成された第1の施解錠装置に送信し、前記ユーザ、又は前記ユーザ及び前記ユーザの車両を、前記ユーザによって予約された駐車スペースに誘導するための誘導情報を出力するための処理を実行するように構成される。
【0007】
また、実施形態に係る方法は、少なくとも一つのプロセッサを含むコンピュータにおいて、前記少なくとも一つのプロセッサが所定の指示命令を実行することによってなされる方法であって、ユーザを認証する認証情報、及び駐車設備に含まれ、それぞれ車両が駐車可能な少なくとも一つの駐車スペースのうちのいずれを前記ユーザが予約したかを示す予約情報をメモリに記憶する段階と、前記駐車設備の第1の出入り口の外側において、前記少なくとも一つの駐車スペースのうちのいずれかを予約した前記ユーザを前記認証情報に基づいて認証する段階と、前記ユーザを認証すると、施錠された前記第1の出入り口を解錠するための解錠情報を、前記第1の出入り口を施解錠するように構成された第1の施解錠装置に送信する段階と、前記ユーザ、又は前記ユーザ及び前記ユーザの車両を、前記ユーザによって予約された駐車スペースに誘導するための誘導情報を出力する段階とを含む。
【0008】
また、実施形態に係るプログラムは、少なくとも一つのプロセッサを含むコンピュータを、ユーザを認証する認証情報、及び駐車設備に含まれ、それぞれ車両が駐車可能な少なくとも一つの駐車スペースのうちのいずれを前記ユーザが予約したかを示す予約情報をメモリに記憶し、前記駐車設備の第1の出入り口の外側において、前記少なくとも一つの駐車スペースのうちのいずれかを予約した前記ユーザを前記認証情報に基づいて認証し、前記ユーザを認証すると、施錠された前記第1の出入り口を解錠するための解錠情報を、前記第1の出入り口を施解錠するように構成された第1の施解錠装置に送信し、前記ユーザ、又は前記ユーザ及び前記ユーザの車両を、前記ユーザによって予約された駐車スペースに誘導するための誘導情報を出力する処理を行うように構成されたプロセッサとして機能させる。
【発明の効果】
【0009】
本実施形態によれば、駐車設備及び当該駐車設備に含まれる駐車スペースの予約及び利用のためにさらに適した管理装置等が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、実施形態に係るシステム1の構成を示す図である。
【
図3】
図3は、
図1に示したユーザ端末装置100-1及び管理者端末装置100-2の構成を例示する図である。
【
図4】
図4は、
図1に示した管理装置200の構成を例示する図である。
【
図5A】
図5Aは、管理装置200のメモリ211に記憶される情報を示す第1の図である。
【
図5B】
図5Bは、管理装置200のメモリ211に記憶される情報を示す第2の図である。
【
図5C】
図5Cは、管理装置200のメモリ211に記憶される情報を示す第3の図である。
【
図6A】
図6Aは、
図1に示したシステム1の動作を示す第1の通信シーケンス図である。
【
図6B】
図6Bは、
図1に示したシステム1の動作を示す第2の通信シーケンス図である。
【
図6C】
図6Cは、
図1に示したシステム1の動作を示す第3の通信シーケンス図である。
【
図7A】
図7Aは、ユーザUiが駐車設備3の駐車スペース302を予約するときの端末装置100の処理を示すフローチャートである。
【
図7B】
図7Bは、ユーザUiが駐車設備3の駐車スペース302の予約を受けるときの管理装置200の処理を示すフローチャートである。
【
図8A】
図8Aは、管理者Ui’が入ろうとする駐車設備3の駐車スペース302を通知するときの端末装置100の処理を示すフローチャートである。
【
図8B】
図8Bは、管理者Ui’が入ろうとする駐車設備3の駐車スペース302の通知を受けるときの管理装置200の処理を示すフローチャートである。
【
図9A】
図9Aは、
図1に示したユーザ端末装置100-1の認証情報を含む認証信号を送信する処理を示すフローチャートである。
【
図9B】
図9Bは、
図1に示した管理装置200のユーザ等の駐車設備3への出入りを管理する処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下、図面において実質的に同じ構成要素、処理及び情報には同じ符号及び名称が付される。また、図面において構成要素及び処理の数、種類、及び配置される位置等は例示的に示され、適宜、これらは変更されうる。また、装置における処理及び装置の間において通信等される情報の数及び順番は例示的に示され、適宜、これらは変更されうる。また、複数ある構成要素の符号には添え字が付されているが、複数ある構成要素のいずれかを区別する必要がない場合には添え字が省略されることがある。また、図示の都合上、複数ある構成要素の添え字が省略されることがある。
【0012】
また、図示の都合上、図面において、「情報」など、構成要素の名称の一部が適宜、省略されることがある。また、図面において、発明の本質的な説明に関係しない構成要素は、適宜、省略されることがある。また、以下の記載において、「ユーザ」及び「管理者」等の用語は、一人の自然人だけでなく、複数の自然人、法人、及び団体及び企業等を意味することがある。「ユーザ識別子Uiによって識別されるユーザ」等の記載は、「ユーザUi」等と略記されることがある。なお、以下、「アプリケーションプログラム」と「プログラム」とは、「プログラム」と総称されることがある。
【0013】
また、ユーザは、車両を所持しているか、車両を借りているか等を問われない。また、軽車両、四輪自動車、二輪自動車、普通自動車及び大型自動車等、様々な車両が「車両」と総称される。また、「ユーザ、ユーザ及びユーザの車両、又は管理者」等の記載は、「ユーザ等」と略記されることがある。また、「データ」と「情報」とは厳密には区別されない。また、m,n,pは1以上の整数であり、iは1~mの整数であり、jは1~nの整数であり、kは1~pの整数であり、i≠i’である。
【0014】
1.システム1の構成
以下、
図1を参照して、第1の実施形態に係るシステム1の構成を説明する。
図1は、実施形態に係るシステム1の構成を示す図である。
図1に示すように、システム1は、少なくとも一つのユーザ端末装置100-1、少なくとも一つの管理者端末装置100-2、管理装置200、少なくとも一つの駐車設備3、及びインターネット等の通信ネットワーク14を含む。
【0015】
ユーザ端末装置100-1、管理者端末装置100-2、管理装置200及び通信ネットワーク14は、有線通信回線及び無線通信回線又はこれらの一方を介して、これらの間でデータを相互に通信可能に接続される。また、管理装置200と駐車設備3とは、
図1に点線の矢印で示すように、通信ネットワーク14を介して、又は、
図1に実線の矢印で示すように有線通信回線及び無線通信回線又はこれらの一方を介して直接に、データを相互に通信可能に接続される。なお、以下、駐車設備3と管理装置200とが、実線の矢印で示すように、通信ネットワーク14を介さず直接に接続される場合を具体例として説明する。
【0016】
システム1は、これらの構成要素によって、ユーザにとって最適な駐車設備3の駐車スペース302(
図2A等を参照して後述)を選択して、ユーザが予約できるようにする。また、システム1は、駐車設備3の駐車スペース302に車両が停まっている間に、不特定の人が駐車中の車両を見たり、駐車中の車両にアクセスしたりすることを防ぐ。さらに、システム1は、管理装置200の運営者によって車両に被害を与えないことが保証され、ユーザが信頼しうる特定の管理者が駐車設備3の内部に入れるようにし、駐車設備3自体及び駐車設備3の駐車スペース302に停まっている車両を修理したり管理したりできるようにする。
【0017】
ユーザ端末装置100-1は、駐車設備3を予約して車両を停めるユーザによって用いられる。ユーザ端末装置100-1は、通常の端末装置として駐車設備3の予約を行う機能と、ビーコン信号を受信できる範囲において、ユーザを認証するためのユーザ認証情報を含む認証信号を電波信号として送信する機能とを有する。管理者端末装置100-2は、上述した管理者によって用いられ、管理者が入ろうとしている駐車設備3又は駐車スペース302を管理装置200に通知する機能と、ユーザを認証するためのユーザ認証情報を含む認証信号を送信する機能とを有する。なお、ユーザ端末装置100-1及び管理者端末装置100-2は、区別の必要がない場合には、端末装置100と総称される。管理装置200は、ユーザから駐車設備3における駐車の予約を受け付け、また、ユーザ等の駐車設備3への出入り等の管理を行う。
【0018】
2.駐車設備3の構成
以下、
図2A及び
図2Bを参照して、管理装置200による管理の対象となる駐車設備3を説明する。
図2A及び
図2Bは、
図1に示した駐車設備3の構成を示す第1及び第2の図である。なお、
図2A及び
図2Bにおいては、管理装置200との間の信号ライン及び制御ライン等の図示は省略されている。
図2Aは、同じ構造の9つの階層300-1~300-9を含む9階建ての駐車設備3の側面図を例示し、
図2Bは、駐車設備3の1つの階層の平面図を例示する。
図2A及び
図2Bにおいては、互いに直交し、駐車設備3の奥行き方向を示すX軸、駐車設備3の横方向を示すY軸、及び駐車設備3の高さ方向を示すZ軸が示されている。
【0019】
駐車設備3は、外装に不透明な材料が用いられたビルディングであって、不特定の人は、駐車設備3の外側から内部に停まっている車両を見ることはできない。また、管理装置200によって認証されたユーザ等しか駐車設備3に出入りできず、駐車スペース302及びそのなかの車両を見たり、車両にアクセスしたりできない。さらに、仮に、管理装置200によって認証されたユーザ等の後を付けて、認証されずに駐車設備3に不正に入ることができた人がいたとしても、この人は、管理装置200によって認証されたユーザ等と一緒でなければ、駐車設備3から出られない。
【0020】
図2A及び
図2Bに示すように、駐車設備3には、階層300-1~300-9それぞれに停まりうる乗りかご328を有し、ユーザ等を駐車設備3の階層300-1~300-9の間で運搬しうるエレベータ32-1~32-3が備えられる。また、駐車設備3の1つの階層300それぞれには、それぞれ1台の車両の駐車が可能な6つの駐車スペース302-1~302-6と、エレベータ32と駐車スペース302との間で車両を通行可能とする通路304と、収容箱306と、駐車スペース302の外側の通路304及び収容箱306全体を撮影可能な位置に配置された防犯カメラ301-1~301-3とが備えられる。
【0021】
収容箱306及びその近傍には、ビーコン装置314及び認証装置316が備えられる。駐車スペース302それぞれ又はその近傍には、車両に積まれたバッテリーに対する充電を行う充電装置303、出入り口308、誘導灯310(表示装置)、及び施解錠装置312(第2の施解錠装置)が備えられる。駐車スペース302それぞれに充電装置303が備えられているので、駐車スペース302それぞれは、停められた車両に対して充電を行う充電ステーションとしての役割を果たすことができる。
【0022】
ビーコン装置314は、あらかじめ決められた周波数で、あらかじめ決められた微弱な電力で、あらかじめ決められた情報を含むビーコン信号を、電波信号の形式で常に送信する。認証装置316は、ビーコン装置314から送信されたビーコン信号を受信可能な範囲において端末装置100から送信され、ユーザ等の認証に用いられる認証信号を受信し、認証信号に含まれるユーザ等のユーザ認証情報を管理装置200に送信する。この認証情報は、管理装置200において、ユーザ等の認証に用いられる。
【0023】
なお、システム1が複数の駐車設備3を含むことがある。この場合には、複数の駐車設備3それぞれ、駐車設備3の複数の階層それぞれは、駐車設備3が単に駐車場として機能するために必要とされる駐車台数等の通常の属性を有する。さらに、複数の駐車設備3それぞれ、駐車設備3の複数の階層それぞれには、通常の属性の他に、高級車用の駐車設備であるか否かなど様々なグレードが付されうる。このグレードは、当該駐車設備3に駐車することの社会的ステータス等を示すステータス属性等を示す。
【0024】
駐車設備3及びその階層と同様に、駐車スペース302それぞれは、駐車スペース302が単に車両が停まるスペースとして機能するために必要とされる駐車可能な車両の種類等の通常の属性を有する。さらに、駐車スペース302それぞれにも、通常の属性の他に、高級車用の駐車スペースであるか等の様々なグレードが付されうる。
【0025】
出入り口308は、解錠されてユーザ等が駐車スペース302に出入りできるようにしたり、施錠されてユーザ等及び不正に駐車設備3に入った人が駐車スペース302に出入りできないようにしたりする。また、誘導灯310は、管理装置200の制御に応じて点灯又は消灯し、ユーザ等を、エレベータ32からユーザによって予約された駐車スペース302まで誘導する。
【0026】
施解錠装置312は、鍵(不図示)を用いたユーザ等の操作に応じて、施錠された駐車スペース302の出入り口308を解錠して開けるようにする。逆に、施解錠装置312は、鍵を用いたユーザ等の操作に応じて、解錠されたまま閉じられた駐車スペース302の出入り口308を施錠して開けないようにする。収容箱306は、それぞれ鍵を一つずつ収容する複数の鍵収容部分(不図示)を備える。これらの鍵収容部分それぞれは、蓋を備える。出入り口308それぞれの施解錠に用いられる鍵は、複数の鍵収容部分それぞれに個別に収容される。開かれて鍵を収容した鍵収容部分の蓋は、例えば、ユーザ又は管理者により閉じられると自動的に施錠される。なお、以下、「収容箱306の鍵収容部分に鍵を収容する」ことなどは、「収容箱306に鍵を収容する」ことなどと略記される。
【0027】
なお、以上、駐車スペース302の出入り口308の施解錠が、ユーザ又は管理者によって、収容箱306から取り出された鍵を用いて行われる場合が説明された。一方、管理装置200は、認証装置316,324から受信した認証情報に基づいて、駐車設備3又は駐車スペース302に入ろうとするユーザ又は管理者を認証したときに、施解錠装置312にも解錠信号を送信して、施錠された駐車スペース302の出入り口308を解錠させてもよい。反対に、管理装置200は、認証装置316,324から受信した認証情報に基づいて、駐車設備3から出ようとするユーザ又は管理者を認証したときに、施解錠装置312にも施錠信号を送信して、解錠された駐車スペース302の出入り口308を施錠させてもよい。
【0028】
管理装置200は、認証装置316によってユーザ等を認証すると、このユーザが予約した駐車スペース302の出入り口308の鍵を収容した収容箱306を制御してその蓋を開き、ユーザ等が鍵を利用できるようにする。出入り口308が施錠されているか、解錠されているか、及び収容箱306の鍵が収容箱306に収容されて施錠されているか否かは管理装置200に通知される。
【0029】
なお、管理装置200は、認証装置324から受信した認証情報に基づいて、駐車設備3又は駐車スペース302に入ろうとするユーザ又は管理者を認証したときに、施錠された収容箱306に解錠信号を送信して、施錠された蓋を解錠させ、ユーザ又は管理者が鍵を取り出せるようにしてもよい。反対に、管理装置200は、認証装置324から受信した認証情報に基づいて、駐車設備3又は駐車スペース302から出ようとするユーザ又は管理者を認証したときに、鍵を収容しているが解錠されたままとなっている収容箱306にも施錠信号を送信することにより、収容箱306の蓋を施錠させてもよい。
【0030】
駐車スペース302同士の間、及び駐車スペース302と通路304との間は不透明な材料で作られた壁で仕切られており、駐車スペース302の壁及び出入り口308には、不透明な材料が用いられている。従って、出入り口308が施錠されて閉じられている限り、正当に駐車設備3に入ったユーザ等であっても、駐車スペース302に駐車された他人の車両を通路304から見ることはできず、また、他人の車両にアクセスすることもできない。
【0031】
駐車設備3の一階部分の階層300-1には、エレベータ32がある駐車設備3の内部と駐車設備3の外部との間でユーザ等を出入りさせる出入り口320(第1の出入り口)が備えられる。出入り口320は、ガラスなどの電波を通す材料で作られた窓を備える。ただし、駐車設備3が、斜面に建てられているとき等には、斜面を通る道路に近い階層300-1以外の階層300に出入り口320が備えられることがある。
【0032】
出入り口320は、解錠されて開かれうるようになり、ユーザ等が駐車設備3のエレベータ32側(内側)と、エレベータ32及び駐車スペース302と反対側(外側)とに出入りできるようにする。また、出入り口320は、閉じられて施錠されて、ユーザ等が駐車設備3の内側と外側とに出入りできないようにする。出入り口320が開かれているか閉じられているか、及び出入り口320が施錠されているか解錠されているかは、管理装置200によって検出されうる。
【0033】
出入り口320又はその近傍には、施解錠装置322、認証装置324及びビーコン装置326が備えられる。なお、認証装置324及びビーコン装置326は、施解錠装置322のなかに収容され、施解錠装置322と一体に構成されうる。ビーコン装置326は、ビーコン装置314と同じビーコン信号を送信する。なお、ビーコン信号は、後述するエレベータ32の乗りかご328の扉の窓及び出入り口320の窓とを介して、階層300-1に達した乗りかご328の中まで届く。認証装置324は、認証装置316と同様に、ビーコン信号を受信可能な範囲にある端末装置100が送信した認証信号を受信し、受信した認証信号に含まれるユーザ認証情報を管理装置200に送信する。
【0034】
施解錠装置322は、管理装置200からの解錠信号に従って、閉じられて施錠された出入り口320を解錠して開けるようにする。出入り口320が解錠されて開くと、管理装置200によって認証されたユーザ又は管理人は、駐車設備3に出入りできるようになる。あるいは、施解錠装置312は、管理装置200からの施錠信号に従って、解錠されて閉じられた出入り口308を施錠し、開けないようにする。出入り口320が施錠されて閉じられると、ユーザ又は管理人等の人は、駐車設備3に出入りできなくなる。
【0035】
エレベータ32は、ガラスなど電波を通す窓が備えられ、内側と外側との両側にユーザ等を出入りさせるための扉(不図示)を備える。また、エレベータ32は、エレベータの内側と外側との両方に備えられた扉、及び昇降路334を昇降する乗りかご328を備える。また、乗りかご328の扉は、それぞれガラスなど電波を通す材料で作られた窓を備える。さらに、乗りかご328は、そのなかに認証装置330及び施解錠装置332を備える。ただし、認証装置330及び施解錠装置332は一体に構成されうる。エレベータ32は、管理装置200の制御に従って、出入り口320がある階層300-1と、ユーザが予約した駐車スペース302がある階層300との間で、ユーザ等が乗った乗りかご328を移動させる。
【0036】
認証装置330もまた、認証装置316,324と同様に、ビーコン信号を受信可能な範囲にある端末装置100が送信した認証信号を受信し、受信した認証信号に含まれるユーザ認証情報を管理装置200に送信する。このユーザ認証情報は、管理装置200において、ユーザ等の認証に用いられる。
【0037】
施解錠装置332は、出入り口320がある階層300-1に乗りかご328が停止すると、出入り口320側(外側)の扉を開いて、ユーザ等が乗りかご328に乗ったり、乗りかご328から降りたりできるようにする。また、施解錠装置332は、ユーザが予約した駐車スペース302がある管理装置200に乗りかご328が停止すると、駐車スペース302側(内側)の扉を開いて、ユーザ等が乗りかご328に乗ったり、乗りかご328から降りたりできるようにする。
【0038】
なお、以上、解錠された収容箱306の蓋が、ユーザ又は管理者により閉じられたときに、自動的に施錠される場合を説明した。一方、解錠された収容箱306の蓋を、ユーザ又は管理者が閉じただけでは施錠されないようにして、管理装置200が、駐車設備3から出ようとするユーザ又は管理者を、認証装置330から受信した認証情報に基づいて認証したときに、収容箱306に施錠情報を送信して、解錠された蓋を施錠させてもよい。
【0039】
また、以上、駐車スペース302の出入り口308が、鍵を用いてユーザ又は管理者により施錠される場合を説明した。一方、施解錠装置322に解錠情報を送信して出入り口320を解錠させるとともに、施解錠装置312にも解錠信号を送信して、施錠された出入り口308を解錠させてもよい。
【0040】
ただし、階層300-1にユーザが予約した駐車スペース302がある場合には、乗りかご328は昇降しないので、施解錠装置332は、乗りかご328の駐車スペース302側の扉と駐車スペース302側の扉とが開くようにする。なお、出入り口320が開かれているか閉じられているか、及び出入り口320が施解錠装置322によって施錠されているか解錠されているかは、管理装置200に通知され、あるいは管理装置200によって検出される。
【0041】
3.端末装置100の構成
以下、
図3を参照して
図1に示したユーザ端末装置100-1及び管理者端末装置100-2(端末装置100)の構成を説明する。
図3は、
図1に示したユーザ端末装置100-1及び管理者端末装置100-2の構成を例示する図である。なお、端末装置100は、
図2に示す構成要素の全てを備える必要はなく、端末装置100の一部の構成要素は省略されうる。また、端末装置100には、
図3に示した以外の他の構成要素が加えられうる。
【0042】
端末装置100は、スマートフォン、携帯端末装置、ノートパソコン及びラップトップパソコン等、ユーザ等が携帯しやすく、無線通信が可能な情報処理装置であって、通信ネットワーク14を介して駐車設備3との間の情報の通信を行う。なお、上述したように、端末装置100は、ビーコン装置326が送信したビーコン信号を受信可能な範囲にあるときに、ユーザ等を認証するための認証信号を送信する機能を有する。なお、システム1は、複数の端末装置100を含みうるが、これら複数の端末装置100の全てが同じであったり、同種であったりする必要はなく、様々な種類の装置であってよい。
【0043】
図2に示すように、端末装置100は、メモリ111、プロセッサ112、出力インターフェイス(出力IF)113、通信インターフェイス(通信IF)114及び入力インターフェイス(入力IF)116を含む。そして、端末装置100のこれらの構成要素は、バス110及び制御ラインを介して電気的に接続され、データ及び情報を相互に送受信する。
【0044】
メモリ111は、ROM、RAM、不揮発性メモリ(NVM)及びHDD等から構成され、情報を記憶する記憶部として機能する。さらに、メモリ111には、端末装置100に対して着脱可能な記憶媒体やデータベース等が接続されうる。ROMは、本実施形態に係るアプリケーションプログラム及びOSを実行するための所定の指示命令をプログラムとして記憶する。
【0045】
ROMに記憶されたプログラムがプロセッサ112によって処理されている間に、処理に必要とされるデータがRAMに書き込まれたり、RAMに書き込まれたデータがプロセッサ112によって読み出されたりする。不揮発性メモリは、プロセッサ112によって書き込まれたデータを電源の供給なしに保持できるメモリである。
【0046】
不揮発性メモリには、プロセッサ112によるプログラムの実行によって得られたデータが書き込まれたり、不揮発性メモリに書き込まれたデータがプロセッサ112によって読み出されたりする。特に、メモリ111は、本実施形態に係る駐車設備3の駐車スペース302の予約、管理装置200との通信、ビーコン信号を受信可能な範囲における認証信号の送信のための処理を行うアプリケーションプログラム、及びOSを実行するためのプログラムを記憶する。
【0047】
プロセッサ112は、少なくとも一つのCPU(マイクロプロセッサ)、又は少なくとも一つのCPUと画像処理に特化したGPU等との組み合わせと、その周辺回路とから構成される。プロセッサ112は、メモリ111に記憶された各種プログラムに基づいて、接続された他の構成要素を制御する制御部として機能する。
【0048】
具体的には、プロセッサ112は、本実施形態に係る駐車設備3の駐車スペース302の予約、管理装置200との通信、及びビーコン信号を受信可能な範囲における認証信号の送信のための処理を行うアプリケーションプログラム、及びOSを実行するためのプログラムをメモリ111から読み出して実行する。
【0049】
スピーカ及びディスプレイ(不図示)等の出力デバイスは、出力インターフェイス113を介して端末装置100に接続される。なお、これらの出力デバイスは、端末装置100の外部に配置され、出力インターフェイス113を介して接続されても、端末装置100と一体に構成されて出力インターフェイス113に接続されてもよい。
【0050】
出力インターフェイス113を介して端末装置100に接続されるディスプレイは、プロセッサ112の指示に応じて、メモリ111に記憶された画像情報、及び本実施形態に係る駐車スペース302の予約、管理装置200との通信、及びビーコン信号を受信可能な範囲における認証信号の送信のための各種表示を行う表示部として機能する。なお、ディスプレイは、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイから構成される。
【0051】
出力インターフェイス113に接続されるスピーカは、メモリ111に記憶された画像情報、及び本実施形態に係る駐車スペース302の予約、管理装置200との通信、及びビーコン信号を受信可能な範囲における認証信号の送信が音声信号を伴うときに、このような音声信号を出力するオーディオ出力部として機能する。
【0052】
通信インターフェイス114は、通信処理回路115及びアンテナを含む。通信インターフェイス114は、通信処理回路115、アンテナ及び通信ネットワーク14を介して端末装置100と管理装置200とを接続し、管理装置200との間で、データの送受信を行う通信部として機能する。
【0053】
具体的には、通信インターフェイス114は、本実施形態に係る駐車スペース302の予約、管理装置200との通信、及びビーコン信号を受信可能な範囲における認証信号の送信等を実現するためのアプリケーションプログラムを、管理装置200から受信する処理を行う。また、通信インターフェイス114は、本実施形態に係る駐車スペース302の予約、管理装置200との通信、及びビーコン信号を受信可能な範囲における認証信号の送信等を実現するために利用される各種情報等を、これらを実現する処理の進行に応じて、管理装置200との間で送受信するための処理を行う。
【0054】
通信インターフェイス114の通信処理回路115は、LTE方式等の広帯域の無線通信方式、及び/又はIEEE802.11及びBluetooth(登録商標)等の狭帯域の無線通信方式によって、通信ネットワーク14と端末装置100の間で、アンテナを介して情報を通信するための通信処理を行う。なお、通信処理回路115は、無線通信の代わりに、又は無線通信に加えて、有線通信のための処理を行ってもよい。
【0055】
タッチパネル117及びハードキー118等の入力デバイスは、入力インターフェイス116を介して、有線通信又は無線通信によって端末装置100に接続され、ユーザ等の操作を受け入れる入力部として機能する。入力インターフェイス116は、例えば、シリアルポート、パラレルポート及びUSBである。なお、入力インターフェイス116と通信インターフェイス114とが狭帯域の無線通信方式によって通信を行う場合には、通信インターフェイス114は、入力インターフェイス116として用いられうる。
【0056】
タッチパネル117は、例えば、出力インターフェイス113に接続されたディスプレイの画面を被覆するように配置される。タッチパネル117は、ディスプレイが表示するアイコン等に対するユーザによるスワイプ操作やタップ操作を検出して、プロセッサ112に出力する。
【0057】
ハードキー118は、機械的スイッチを含み、ユーザによる端末装置100への操作を受け入れてプロセッサ112に出力する。なお、端末装置100とタッチパネル117及びハードキー118とは一体に構成されても、別々に構成されてもよい。端末装置100とタッチパネル117及びハードキー118とが別々に構成されるときには、これらの間は無線通信又は有線通信によって接続される。
【0058】
4.管理装置200の構成
以下、
図4を参照して、
図1に示した管理装置200の構成を説明する。
図4は、
図1に示した管理装置200の構成を例示する図である。例えば、管理装置200は、PCサーバあるいは大型コンピュータである。
図4に示すように、管理装置200は、端末装置100と同様に、バス210、メモリ211、プロセッサ212、出力インターフェイス213及び通信インターフェイス214とを備える。そして、管理装置200のこれらの構成要素は、バス210及び制御ラインを介して電気的に接続され、データ及び情報を相互に送受信する。
【0059】
なお、管理装置200は、
図4に示す構成要素の全てを備える必要はなく、一部の構成要素は省略されうる。また、管理装置200に、
図4に示した以外の他の構成要素が加えられうる。なお、管理装置200のメモリ211及びプロセッサ212は、1台のコンピュータにおいて一体に構成されても、複数のコンピュータに渡って分散されて構成されてもよい。
【0060】
管理装置200は、これらの構成要素によって、本実施形態に係る駐車設備3の駐車スペース302の予約、端末装置100との通信、及び駐車設備3において端末装置100から受信された認証信号に含まれるユーザ認証情報の処理等の機能を提供する。
【0061】
メモリ211は、RAM、ROM、不揮発性メモリ(NVM)及びHDDを含み、記憶部として機能する。当該メモリ211は、本実施形態に係る駐車設備3の駐車スペース302の予約、端末装置100との通信、及び駐車設備3において端末装置100から受信された認証信号に含まれるユーザ認証情報の処理を行うアプリケーションプログラム、及びOSを実行するための指示命令をプログラムとして記憶する。このようなプログラムは、プロセッサ212によってロードされ、実行される。メモリ211において、RAMは、上記プログラムがプロセッサ212によって実行される間、データの書き込み及び読み込みを実行するために一時的に用いられる。
【0062】
本実施形態においては、特に、メモリ211は、ユーザの認証に用いられる認証情報、及び駐車設備3に含まれ、それぞれ車両が駐車可能な少なくとも一つの駐車スペース302のうちのいずれを、ユーザが予約したかを示す予約情報をメモリに記憶する処理を行うアプリケーションプログラムを記憶する。また、メモリ211は、駐車設備3の駐車スペース302(第1の出入り口)の外側において、少なくとも一つの駐車スペース302のうちのいずれかを予約したユーザを、認証情報に基づいて認証する処理を行うアプリケーションプログラムを記憶する。
【0063】
また、メモリ211は、ユーザを認証すると、施錠された出入り口320(第1の出入り口)を解錠するための解錠情報を、出入り口320(第1の出入り口)を施解錠するように構成された施解錠装置322(第1の施解錠装置)に送信する処理を行うアプリケーションプログラムを記憶する。また、メモリ211は、ユーザ等を、ユーザによって予約された駐車スペース302に誘導するための誘導情報を出力するための処理を行うアプリケーションプログラムを記憶する。なお、メモリ211は、出入り口320を施解錠するアプリケーションプログラムの代わりに、エレベータ32の乗りかご328の扉を施解錠する処理を行うアプリケーションプログラムを記憶してもよい。
【0064】
プロセッサ212は、少なくとも一つのCPU、又は少なくとも一つのCPU及びGPU等の組み合わせと、その周辺回路とから構成される。そして、プロセッサ212は、メモリ211に記憶された各種プログラムに基づいて、接続された他の構成要素を制御するための制御部として機能する。
【0065】
本実施形態においては、特に、プロセッサ212は、ユーザを認証すると、施錠された出入り口320(第1の出入り口)を解錠するための解錠情報を、出入り口320(第1の出入り口)を施解錠するように構成された施解錠装置322(第1の施解錠装置)に送信する処理を行う。また、プロセッサ212は、ユーザ等を、ユーザによって予約された駐車スペース302等に誘導するための誘導情報を出力するための処理を行う。なお、メモリ211は、出入り口320を施解錠するアプリケーションプログラムの代わりに、エレベータ32の乗りかご328の扉を施解錠する処理を行ってもよい。
【0066】
通信インターフェイス214は、ユーザ端末装置100-1から、ユーザが駐車設備3の駐車スペース302を予約するための情報を受信するための処理を行う。また、通信インターフェイス214は、駐車スペース302が予約されたことを示す情報を送信するための処理を行う。また、通信インターフェイス214は、本実施形態に係る駐車設備3の駐車スペース302の予約、端末装置100との通信、及び駐車設備3において端末装置100から受信された認証信号に含まれるユーザ認証情報の処理において利用される各種情報等を、これらの機能の進行に応じて、端末装置100との間で送受信するための処理を行う。
【0067】
5.メモリ211に記憶される情報
以下、
図5A~
図5Cを参照して、ユーザによる駐車設備3に含まれる駐車スペース302の予約、及び駐車設備3におけるユーザ等の出入りの管理のために管理装置200のメモリ211に記憶される情報を説明する。
図5A~
図5Cは、管理装置200のメモリ211に記憶される情報を示す第1~第3の図である。なお、
図5A~
図5Cに示す情報は、通信ネットワーク14及び通信インターフェイス214を介して他の装置等からプロセッサ212が受信してメモリ211に記憶する。また、これらの情報は、プロセッサ212により適宜のタイミングでアップデートされる。
【0068】
図5A~
図5Cのうち、
図5Aは、駐車設備3の駐車スペース302を予約して車両を停めるユーザ及び管理人を含むm人のユーザ等及びユーザの車両の情報等を示すユーザ情報テーブルを示す。
図5Aに示すように、ユーザ情報テーブルは、システム1のユーザ等それぞれを一意に識別するユーザ識別子Ui、認証情報Vi、車種情報Mi、グレード情報UGi、及び選択情報Siを対応付けて含む。なお、
図5Aにおいて、管理者は、ユーザUi’として示されており、管理者Ui’に対応する情報のうち、ユーザ識別子Ui’及び認証情報Vi以外の情報は省略されたり、管理者Ui’が管理者であることを示す情報に置換されたりしうる。
【0069】
ユーザ情報テーブルにおいて、認証情報Viは、管理装置200が、駐車設備3から受信したユーザUiのユーザ認証情報を処理して認証するために用いられる。なお、本実施形態においては、ユーザUiの認証情報Viと管理者Ui’の認証情報とは区別されていないが、管理者Ui’の認証情報Vi’は、ユーザの認証情報Viとは異なる種類の管理者認証情報とされてもよい。車種情報Miは、ユーザUiの車両の種類、例えば、ユーザUjの車両が自転車等の軽車両であるか、原動機付自転車であるか、小型二輪自動車であるか、大型二輪自動車であるか、軽四輪自動車であるか、コンパクトな普通自動車であるか、大型の普通自動車であるか、小型トラックであるか、大型トラックであるか等を示す。なお、車種情報Miは、ユーザUiの車両が必要とする駐車スペース302の広さ及び高さをさらに示す。
【0070】
グレード情報UGiは、ユーザUiの車両が、車種情報Miが示す種類の車両の上位グレードであるか、中間グレードであるか、下位グレードであるか等のステータス属性を示す。選択情報Siは、システム1が複数の駐車設備3を含むときに、ユーザUiがいずれの駐車設備3を選択するか、あるいは優先的に選択するかを示す。
【0071】
図5A~
図5Cのうち、
図5Bは、n棟の駐車設備3それぞれに含まれる駐車スペース302と、この駐車設備3のグレードとを示す駐車設備テーブルを示す。
図5Bに示すように、駐車設備テーブルは、駐車設備3それぞれを一意に識別する駐車設備識別子Fj、駐車スペース識別子Pjkと、グレード情報FGjとを対応付けて含む。
【0072】
駐車スペース識別子Pjkは、駐車設備Fjに含まれる駐車スペース302それぞれを一意に識別する。
【0073】
グレード情報FGjは、駐車設備Fjの設備及び内装などが高級であり、グレードが高い車種にふさわしいか、駐車設備Fjの設備及び内装などが中程度であり、グレードが中程度の車種にふさわしいか、駐車設備Fjの設備及び内装などが貧弱であり、グレードが低い車種にふさわしいか等を示す。
【0074】
なお、
図5Bは、駐車設備F1~Fnそれぞれが、pの駐車スペース302を含むように記載されている。しかしながら、実際には駐車設備F1~Fnそれぞれが含む駐車スペース302の数pは全ての駐車施設F1~Fnで同じである必要はなく、駐車施設F1~Fnそれぞれで異なっていてよい。
【0075】
図5A~
図5Cのうち、
図5Cは、
図5B示した駐車設備テーブルにおいてj番目の駐車設備Fjに含まれる駐車スペースPjk等を含む駐車スペーステーブルを示す。なお、駐車スペーステーブルは、n棟の駐車設備3それぞれについて1つずつ、全部でn作成される。駐車スペーステーブルは、駐車設備識別子Fj、駐車スペース識別子Pjk、駐車スペースグレード情報PGjk、及び予約情報Rjkを対応付けて含む。
【0076】
駐車スペース識別子Pjkは、駐車設備識別子Fjに含まれるp個の駐車スペース302それぞれを一意に識別する。適合車種情報Cjkは、駐車スペースPjkに適合する車種を示す。
【0077】
駐車スペースグレード情報PGjkは、
図5Bに示したグレード情報FGjと同様に、駐車スペースPjkの設備及び内装などが高級であり、グレードが高い車種にふさわしいか、駐車スペースPjkの設備及び内装などが中程度であり、グレードが中程度の車種にふさわしいか、駐車スペースPjkの設備及び内装などが貧弱であり、グレードが低い車種にふさわしいか等を示す。
【0078】
予約情報Rjkは、駐車スペースPjkが予約されているか否か、及び、駐車スペースPjkが予約されているときに、この駐車スペースPjkのユーザ識別子Ui等を示す。また、予約情報Rjkは、駐車設備3及び/又は駐車スペース302に管理者が入ることが通知されているときには、通知された駐車設備3及び/又は駐車スペース302を示す。
【0079】
管理装置200は、
図5A~
図5Cに示した情報を用いて、ユーザUiによる駐車スペース302の予約の要求に応じて、ユーザUiが優先的に選択したい駐車設備3において、ユーザUiの車両にふさわしい駐車スペース302を選択する。また、管理装置200は、これらの情報を用いて、選択した駐車スペース302を、ユーザ端末装置100-1を介してユーザUiに提示する。また、管理装置200は、提示した駐車スペース302をユーザUiが確認すると、この駐車スペース302へのユーザUiの予約を確定する。さらに、管理装置200は、ユーザ等の駐車設備3への出入りを管理する。
【0080】
6.通信シーケンス
以下、
図6A~
図6Cを参照してシステム1における端末装置100、管理装置200及び駐車設備3の間の通信シーケンスを説明する。
図6A~
図6Cは、
図1に示したシステム1の動作を示す第1~第3の通信シーケンス図である。
図6A~
図6Cのうち、
図6Aは、ユーザが駐車設備3の駐車スペース302を予約し、予約した駐車スペース302に車両を停め、駐車設備3の外に出るまでの通信シーケンスを示す。
【0081】
まず、ユーザUiが、駐車設備3の駐車スペース302を予約するときの通信シーケンスを説明する。
図6Aに示すように、ステップS100において、駐車設備3の駐車スペース302を予約しようとするユーザUiは、ユーザ端末装置100-1を操作し、駐車設備3の駐車スペース302のいずれかを予約するための処理を行うアプリケーションプログラムを起動する。
【0082】
ステップS102において、ユーザUiは、ユーザ端末装置100-1を用いて通信ネットワーク14を介して管理装置200にログインする操作を行う。ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、ユーザの操作を、入力インターフェイス116を介して受け入れる。プロセッサ112は、さらに、ユーザ認証情報を含むログイン情報を、通信インターフェイス114及び通信ネットワーク14を介して管理装置200に送信する。
【0083】
ステップS104において、管理装置200のプロセッサ212は、通信ネットワーク14及び通信インターフェイス214を介してユーザ端末装置100-1からユーザ認証情報を含むログイン情報を受信する。プロセッサ212は、さらに、受信したログイン情報に含まれるユーザ認証情報と、
図5Aに示したユーザ情報テーブルから読み出した認証情報Viとに基づいて、ユーザUiを認証する。
【0084】
ステップS106において、管理装置200のプロセッサ212は、通信インターフェイス214及び通信ネットワーク14を介してユーザ端末装置100-1に、ユーザUiを認証したことを示すユーザ認証通知情報を送信する。
【0085】
ステップS108において、ユーザUiは、ユーザ端末装置100-1に対して駐車設備3の駐車スペース302のいずれかを予約するための操作を行う。ユーザUiは、さらに、予約に必要な情報(駐車スペース予約情報)、例えば予約の日時及び時間帯などを入力する操作を行う。ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、入力インターフェイス116を介してこれらの操作を受け入れ、受け入れた操作に応じて、駐車スペース予約情報を作成する。
【0086】
ステップS110において、ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、S108の処理において作成した駐車スペース予約情報を、通信インターフェイス114及び通信ネットワーク14を介して管理装置200に送信する。
【0087】
ステップS112において、管理装置200のプロセッサ212は通信インターフェイス214及び通信ネットワーク14を介して駐車スペース予約情報を受信する。管理装置200は、さらに、
図5Aに示したユーザ情報テーブルを参照し、ユーザUiの車両の車種情報Mi、グレード情報UGi及び選択情報Siを読み出す。管理装置200は、さらに、
図5B及び
図5Cに示した駐車設備テーブル及び駐車スペーステーブルを参照し、ユーザの車両に適合する駐車スペース302を選択する。管理装置200は、選択した駐車スペース302を示す駐車スペース情報を、通信インターフェイス214及び通信ネットワーク14を介してユーザ端末装置100-1に送信する。
【0088】
ステップS114において、ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、管理装置200から通信ネットワーク14及び通信インターフェイス214を介して駐車スペース情報を受信する。ユーザ端末装置100-1は、さらに、受信した駐車スペース情報が示す駐車設備3の駐車スペース302の情報を、出力インターフェイス113を介して表示してユーザUiに示す。
【0089】
ステップS116において、ユーザUiは、ユーザ端末装置100-1に表示された駐車設備3の駐車スペース302を見る。さらに、ユーザUiが表示された駐車設備3の駐車スペース302を確認して予約する操作をユーザ端末装置100-1に対して行う。ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、この操作を入力インターフェイス116を介して受け入れる。さらに、管理者端末装置100-2は、管理装置200が選択した駐車設備3の駐車スペース302を予約する予約情報を、通信インターフェイス114及び通信ネットワーク14を介して管理装置200に送信する。
【0090】
管理装置200のプロセッサ212は、ユーザ端末装置100-1から通信ネットワーク14及び通信インターフェイス214を介して予約情報を受信する。この予約情報を受信すると、プロセッサ212は、ユーザUiによる駐車設備3の駐車スペース302の予約を確定させる。
【0091】
次に、ユーザUiが予約した駐車設備3の駐車スペース302に車両を停めるときの通信シーケンスを説明する。ステップS120において、駐車設備3の駐車スペース302に車両を駐車させたユーザUiは、車両を運転して、予約した日時及び時間帯に予約した駐車スペース302を含む駐車設備3に行き、出入り口320に近づく。
【0092】
ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112が通信インターフェイス114を介してビーコン装置326からのビーコン信号を受信する。ビーコン信号を受信すると、ユーザ端末装置100-1は、ユーザUiのユーザ認証情報を含む認証信号を、通信インターフェイス114を介して認証装置324に送信する。
【0093】
ステップS122において、駐車設備3の認証装置324は、ユーザ端末装置100-1からの認証信号を受信する。ユーザ端末装置100-1は、さらに、この認証信号に含まれるユーザ認証情報を、管理装置200に送信する。
【0094】
ステップS124において、管理装置200は、認証装置324から受信したユーザ認証情報と、
図5Aに示したユーザ情報テーブルに含まれる認証情報Viとを処理し、ユーザUiを認証する。
【0095】
ステップS126において、管理装置200のプロセッサ212は、通信インターフェイス214を介して駐車設備3に、出入り口320、エレベータ32、防犯カメラ301-1~301-3及び誘導灯310等を制御する制御情報を送信する。
【0096】
ステップS128において、制御信号によってエレベータ32が制御される。この制御によって、エレベータ32の乗りかご328が、出入り口320がある階層300-1と、ユーザUiが予約した駐車スペース302がある階層300にのみ停止するようになる。
【0097】
ステップS130において、制御信号に含まれる解錠情報によって施解錠装置332が制御され、乗りかご328の出入り口320側の施錠された扉が解錠され、開かれる。また、制御信号に含まれる解錠情報によって施解錠装置322が制御され、施錠された出入り口320が解錠されてユーザUiが出入り口320を開けるようになる。
【0098】
また、この制御信号によって、ユーザUiが予約した駐車スペース302の誘導灯310が点灯し、この階層300で降りたユーザUi及びその車両を、ユーザUiが予約した駐車スペース302に誘導できるようになる。さらに、この制御信号によって防犯カメラ301-1~301-3が起動し、駐車スペース302に入るユーザ、管理者及び車両を追跡して撮影するようになる。
【0099】
ユーザUiは車両を運転してエレベータ32の乗りかご328に乗り、ユーザUiが予約した駐車スペース302がある階層300で停止した乗りかご328から降りる。ユーザUi及びその車両は、点灯した誘導灯310によって、ユーザUiが予約した駐車スペース302まで誘導される。乗りかご328が階層300-1から離れると、施解錠装置322は、出入り口320を施錠する。なお、施解錠装置322による出入り口320の施錠は、施解錠装置322によって自律的に行われても、管理装置200から施解錠装置322に入力される施錠情報に従って行われてもよい。
【0100】
ユーザUiは、収容箱306の近傍の通路304で車両から降り、ユーザ端末装置100-1に対してユーザ認証情報を送信させる操作を行う。ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、この操作を入力インターフェイス116を介して受け入れる。さらに、プロセッサ112は、通信インターフェイス114を介してビーコン装置314からのビーコン信号を受信すると、ユーザ認証情報を含む認証信号を、通信インターフェイス114を介して認証装置316に送信する。
【0101】
認証装置316は、ユーザ端末装置100-1からユーザ認証情報を含む認証信号を受信すると、受信した認証信号に含まれるユーザ認証情報を管理装置200に送信する。管理装置200は、ユーザ認証情報を受信し、受信したユーザ認証情報と認証情報Viとに基づいて、ユーザUiを認証する。ユーザUiを認証すると、管理装置200は、収容箱306に解錠情報を送信し、ユーザUiが予約した駐車スペース302の出入り口308(第2の出入り口)の鍵が収容された収容箱306の蓋を開かせる。
【0102】
ユーザUiは、蓋が開いた収容箱306から予約した駐車スペース302の鍵を取り出し、鍵を用いて予約した駐車スペース302の施錠された出入り口308を解錠して、出入り口308を開く。ユーザUiは、車両を予約した駐車スペース302に停め、車両から降りて出入り口308を閉じ、鍵を用いて出入り口308を施錠する。ユーザUiは、さらに、この鍵を、元の収容箱306に収容し、蓋を閉じて施錠させる。
【0103】
ステップS132において、管理装置200は、鍵を収容した収容箱306の蓋が閉じられて施錠されたことを検出する。ユーザUiはエレベータ32の乗りかご328に、開かれた内側の扉から乗り、階層300-1に移動する。
【0104】
ステップS134において、ユーザUiが乗りかご328に乗って移動中に、ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、通信インターフェイス114を介して、ビーコン装置326からのビーコン信号を受信すると、ユーザUiのユーザ認証情報を含む認証信号を、乗りかご328内部の認証装置330に送信する。
【0105】
ステップS136において、認証装置330は、ユーザ端末装置100-1が送信した認証信号を受信し、この認証信号に含まれるユーザ認証情報を管理装置200に送信する。
【0106】
ステップS138において、管理装置200のプロセッサ212は、ユーザ認証情報を受信し、受信したユーザ認証情報と認証情報Viとに基づいて、ユーザUiを認証する。
【0107】
ステップS140において、管理装置200のプロセッサ212は、ユーザUiが予約した駐車スペース302の鍵が収容箱306に収容され、収容箱306の蓋が施錠されたことを検出し、かつ、ユーザUiを認証する。この確認を行うと、通信インターフェイス214を介して駐車設備3に、施解錠装置322に、施錠された出入り口320を解錠させる解錠情報を送信する。
【0108】
ステップS142において、施解錠装置322は、管理装置200から解錠情報を受信し、受信した解錠情報に従って、施錠された出入り口320を解錠し、ユーザUiが出入り口320を開けるようにする。
【0109】
エレベータ32の乗りかご328の開かれた外側の扉を通ってユーザUiが降り、ユーザUiが出入り口320を開いて駐車設備3の外に出て、出入り口320が閉められると、施解錠装置322は、解錠された出入り口320を施錠する。なお、ここで述べた施解錠装置322の施錠動作は、施解錠装置322によって自律的に行われても、管理装置200からの施錠信号に従って行われてもよい。また、S142の処理の後、管理装置200は、駐車設備3に誘導灯310を消灯させる制御信号を送信し、誘導灯310を消灯させる。
【0110】
以上説明したように、駐車設備3にユーザUiが入るときにユーザUiの認証が行われ、駐車設備3からユーザUiが出るときにもユーザUiの認証が行われる。従って、ユーザUiの後に認証を受けずに不正に駐車設備3に入った人は、駐車設備3から出られなくなる。
【0111】
以下、
図6Bを参照して、ユーザが駐車設備3の駐車スペース302に車両を停めたユーザが、駐車設備3に戻って車両とともに駐車設備3の外に出るまでの処理を説明する。
図6A~
図6Cのうち、
図6Bは、駐車設備3の駐車スペース302に車両を停めたユーザが、駐車設備3に入って車両とともに駐車設備3の外に出るまでの通信シーケンスを示す。なお、
図6Bに示す通信シーケンスは、
図6Aに示した通信シーケンスのうち、S120~S142にほぼ同じである。
【0112】
ステップS160において、ユーザUiは、駐車設備3の駐車スペース302に停めた車両を取りに、車両を停めた駐車スペース302を含む駐車設備3に行き、出入り口320に近づく。
【0113】
ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、通信インターフェイス114を介してビーコン装置326からのビーコン信号を受信する。ビーコン信号を受信すると、ユーザ端末装置100-1は、ユーザUiのユーザ認証情報を含む認証信号を、通信インターフェイス114を介して認証装置324に送信する。
【0114】
ステップS162において、駐車設備3の認証装置324は、ユーザ端末装置100-1からの認証信号を受信し、受信した認証信号に含まれるユーザ認証情報を、管理装置200に送信する。
【0115】
ステップS164において、管理装置200は、認証装置324から受信したユーザ認証情報と、
図5Aに示したユーザ情報テーブルに含まれる認証情報Viとを処理し、ユーザUiを認証する。
【0116】
ステップS166において、管理装置200のプロセッサ212は、通信インターフェイス214を介して駐車設備3に、防犯カメラ301-1~301-3、出入り口320、エレベータ32及び誘導灯310等を制御する制御情報を送信する。
【0117】
ステップS168において、制御信号によってエレベータ32が制御され、エレベータ32の乗りかご328が、出入り口320がある階層300-1と、ユーザUiが予約した駐車スペース302がある階層300にのみ停止するようになる。
【0118】
ステップS170において、制御信号に含まれる解錠情報によって施解錠装置332が制御され、乗りかご328の出入り口320側の施錠された扉が解錠され、開かれる。また、制御信号に含まれる解錠情報によって施解錠装置322が制御され、施錠された出入り口320が解錠されてユーザUiが出入り口320を開けるようになる。
【0119】
さらに、制御信号によって、ユーザUiが車両を停めた駐車スペース302の誘導灯310が点灯し、この階層300で降りたユーザUiを、車両を停めた駐車スペース302に誘導できるようになる。また、この制御信号によって、防犯カメラ301-1~301-3が起動し、駐車スペース302から出るユーザ、管理者及び車両を追跡して撮影するようになる。
【0120】
ユーザUiはエレベータ32の乗りかご328に乗り、ユーザUiが車両を停めた駐車スペース302がある階層300で停止した乗りかご328から降りる。ユーザUiは、点灯した誘導灯310によって、ユーザUiが車両を停めた駐車スペース302まで誘導される。乗りかご328が階層300-1から離れると、施解錠装置322は、出入り口320を施錠する。
【0121】
ユーザUiは、収容箱306の近傍の通路304で、ユーザ端末装置100-1に対してユーザ認証情報を送信させる動作を行う。ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、この操作を入力インターフェイス116を介して受け入れる。さらに、プロセッサ112は、通信インターフェイス114を介してビーコン装置314からのビーコン信号を受信すると、ユーザ認証情報を含む認証信号を、通信インターフェイス114を介して認証装置316に送信する。
【0122】
認証装置316は、ユーザ端末装置100-1からユーザ認証情報を含む認証信号を受信すると、受信した認証信号に含まれるユーザ認証情報を管理装置200に送信する。管理装置200は、ユーザ認証情報を受信し、受信したユーザ認証情報と認証情報Viとに基づいて、ユーザUiを認証する。ユーザUiを認証すると、管理装置200は、収容箱306を制御し、ユーザUiが車両を停めた駐車スペース302の出入り口308の鍵が収容された収容箱306の蓋を開く。
【0123】
ユーザUiは、蓋が開いた収容箱306から車両を停めた駐車スペース302の鍵を取り出し、鍵を用いて車両を停めた駐車スペース302の施錠された出入り口308を解錠して、出入り口308を開く。ユーザUiは、車両を駐車スペース302の外の通路304に出し、車両から降りて出入り口308を閉じ、鍵を用いて出入り口308を施錠する。ユーザUiは、さらに、この鍵を、元の収容箱306に収容し、蓋を閉じて施錠させる。ユーザUiは車両に乗り、車両を運転してエレベータ32の乗りかご328に乗る。
【0124】
ステップS172において、管理装置200は、鍵を収容した収容箱306の蓋が閉じられて施錠されたことを検出する。ユーザUi及びその車両はエレベータ32の乗りかご328に乗り、階層300-1に移動する。
【0125】
ステップS174において、ユーザ及び車両が乗りかご328に乗って移動中に、ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、通信インターフェイス114を介して、ビーコン装置326からのビーコン信号を受信する。ビーコン信号を受信すると、ユーザ端末装置100-1は、ユーザUiのユーザ認証情報を含む認証信号を、乗りかご328内部の認証装置330に送信する。
【0126】
ステップS176において、認証装置330は、バス110が送信した認証信号を受信し、この認証信号に含まれるユーザ認証情報を管理装置200に送信する。
【0127】
ステップS178において、管理装置200のプロセッサ212は、ユーザ認証情報を受信し、受信したユーザ認証情報と認証情報Viとに基づいて、ユーザUiを認証する。
【0128】
ステップS180において、管理装置200のプロセッサ212は、ユーザUiが予約した駐車スペース302の鍵が収容箱306に収容されてその蓋が施錠されたことを検出する。プロセッサ212は、これらを検出した後に、ユーザUiを認証すると、通信インターフェイス214を介して駐車設備3に、施解錠装置322に施錠された出入り口320を解錠させる解錠情報を送信する。
【0129】
ステップS182において、施解錠装置322は、管理装置200から解錠情報を受信し、受信した解錠情報に従って、施錠された出入り口320を解錠し、ユーザUiが出入り口320を開けるようにする。
【0130】
エレベータ32の乗りかご328からユーザUi及び車両が降り、車両から降りたユーザUiが出入り口320を開いて車両に乗り、車両を運転して駐車設備3の外に出る。再び車両を降りたユーザUiによって出入り口320が閉められると、施解錠装置322は、解錠された出入り口320を施錠する。
【0131】
以下、
図6Cを参照して、駐車設備3の管理者Ui’が、ユーザUiが車両を停めた駐車スペース302に入り、駐車中の車両の修理等を行い、駐車設備3から出るまでの処理を説明する。
図6A~
図6Cのうち、
図6Cは、駐車設備3の管理者が、ユーザUiが車両を停めた駐車スペース302に入り、駐車中の車両の修理等を行い、駐車設備3から出るまでの処理の通信シーケンスを示す。なお、管理者Ui’の識別子Ui’とユーザUiの識別子Uiとは区別なく
図5Aに示したユーザ情報テーブルに含まれるので、
図6Aに示した通信シーケンスにほぼ同じである。
【0132】
まず、管理者Ui’が、駐車設備3の駐車スペース302に入ることを通知するときの通信シーケンスを説明する。
図6Cに示すように、ステップS200において、ユーザUiが車両を停めている駐車設備3の駐車スペース302に入ろうとする管理者Ui’は、管理者端末装置100-2を操作し、ユーザUiが車両を停めている駐車設備3の駐車スペース302に入るための処理を行うアプリケーションプログラムを起動する。
【0133】
ステップS202において、管理者Ui’は、管理者端末装置100-2を用いて通信ネットワーク14を介して管理装置200にログインする操作を行う。管理者端末装置100-2のプロセッサ112は、管理者の操作を、入力インターフェイス116を介して受け入れ、さらに、管理者Ui’のユーザ認証情報を含むログイン情報を、通信インターフェイス114及び通信ネットワーク14を介して管理装置200に送信する。
【0134】
ステップS204において、管理装置200のプロセッサ212は、通信ネットワーク14及び通信インターフェイス214を介して管理者端末装置100-2から管理者Ui’のユーザ認証情報を含むログイン情報を受信する。プロセッサ212は、さらに、受信したログイン情報に含まれるユーザ認証情報と、
図5Aに示したユーザ情報テーブルから読み出した運営者の認証情報Vi’とに基づいて、管理者Ui’を認証する。
【0135】
ステップS206において、管理装置200のプロセッサ212は、通信インターフェイス214及び通信ネットワーク14を介して、管理者端末装置100-2に管理者Ui’を認証したことを示すユーザ認証通知情報を送信する。
【0136】
ステップS208において、管理者Ui’は、管理者端末装置100-2に対してユーザUiが車両を停めている駐車設備3の駐車スペース302を指定するための操作を行う。管理者端末装置100-2のプロセッサ112は、入力インターフェイス116を介してこれらの操作を受け入れる。プロセッサ112は、さらに、受け入れた操作に応じて、管理者Ui’が、ユーザUiが車両を停めている駐車設備3の駐車スペース302を指定する駐車スペース指定情報を作成する。
【0137】
ステップS210において、管理者端末装置100-2のプロセッサ112は、S208の処理において作成した駐車スペース指定情報を、通信インターフェイス114及び通信ネットワーク14を介して管理装置200に送信する。管理装置200のプロセッサ212は通信インターフェイス214及び通信ネットワーク14を介して駐車スペース指定情報を受信する。
【0138】
ステップS212において、管理装置200は、受信した駐車スペース予約情報が示す駐車設備3の駐車スペース302に、管理者Ui’が入ることを許可できるか否かを判断する。管理装置200は、駐車設備3の駐車スペース302に、管理者Ui’が入ることを許可できるときには、このことを示す許可情報を、通信インターフェイス214及び通信ネットワーク14を介して管理者端末装置100-2に送信する。
【0139】
ステップS214において、管理者端末装置100-2のプロセッサ112は、管理装置200から通信ネットワーク14及び通信インターフェイス214を介して許可情報を受信する。管理者端末装置100-2は、さらに、受信した許可情報を、出力インターフェイス113を介して表示する。この表示によって、管理者端末装置100-2は、管理者Ui’が、ユーザUiが車両を停めている駐車設備3の駐車スペース302に入ることが許可されたことを管理者Ui’に示す。
【0140】
ステップS216において、管理者Ui’は、ユーザUiが車両を停めている駐車設備3の駐車スペース302に入ることが許可されたことを確認する確認情報を、管理者端末装置100-2に入力する操作を行う。管理者端末装置100-2のプロセッサ112は、入力インターフェイス116を介してこの操作を受け入れる。管理者端末装置100-2は、さらに、確認情報を、通信インターフェイス114及び通信ネットワーク14を介して管理装置200に送信する。
【0141】
管理装置200のプロセッサ212は、管理者端末装置100-2から通信ネットワーク14及び通信インターフェイス214を介して確認情報を受信する。この確認情報を受信すると、プロセッサ212は、管理者Ui’が、ユーザUiが車両を停めた駐車設備3の駐車スペース302に入れることを確定する。
【0142】
次に、管理者Ui’が、ユーザUiが予約した駐車設備3の駐車スペース302に入るときの通信シーケンスを説明する。ステップS220において、管理者Ui’は駐車設備3に行き、出入り口320に近づく。
【0143】
管理者端末装置100-2のプロセッサ112が通信インターフェイス114を介してビーコン装置326からのビーコン信号を受信する。ビーコン信号を受信すると、管理者端末装置100-2は、管理者Ui’のユーザ認証情報を含む認証信号を、通信インターフェイス114を介して認証装置324に送信する。
【0144】
ステップS222において、駐車設備3の認証装置324は、管理者端末装置100-2からの認証信号を受信し、認証信号に含まれるユーザ認証情報を、管理装置200に送信する。
【0145】
ステップS224において、管理装置200は、認証装置324から受信したユーザ認証情報と、
図5Aに示したユーザ情報テーブルに含まれる認証情報Vi’とを処理し、管理者Ui’を認証する。
【0146】
ステップS226において、管理装置200のプロセッサ212は、通信インターフェイス214を介して駐車設備3に、出入り口320、エレベータ32及び誘導灯310等を制御する制御情報を送信する。
【0147】
ステップS228において、制御信号によってエレベータ32が制御される。この制御によって、エレベータ32の乗りかご328が、出入り口320がある階層300-1と、管理者Ui’が指定したユーザUiが車両を停めた駐車スペース302がある階層300にのみ停止するようになる。
【0148】
ステップS230において、制御信号に含まれる解錠情報によって施解錠装置332が制御され、乗りかご328の出入り口320側の施錠された扉が解錠され、開かれる。また、制御信号に含まれる解錠情報によって施解錠装置322が制御され、施錠された出入り口320が解錠されて管理者Ui’が出入り口320を開けるようになる。
【0149】
さらに、制御信号によって、管理者Ui’が予約した駐車スペース302の誘導灯310が点灯し、この階層300で降りた管理者Ui’を、ユーザUiが車両を停めている駐車スペース302に誘導できるようになる。
【0150】
管理者Ui’は、エレベータ32の乗りかご328に乗り、ユーザUiが車両を停めた駐車スペース302がある階層300で停止した乗りかご328から降りる。管理者Ui’は、点灯した誘導灯310によって、ユーザUiが車両を停めた駐車スペース302まで誘導される。乗りかご328が階層300-1から離れると、施解錠装置322は、出入り口320を施錠する。
【0151】
管理者Ui’は、管理者端末装置100-2に対してユーザ認証情報を送信させる動作を行う。管理者端末装置100-2は、この操作を入力インターフェイス116を介して受け入れる。さらに、プロセッサ112は、通信インターフェイス114を介してビーコン装置314からのビーコン信号を受信すると、管理者Ui’のユーザ認証情報を含む認証信号を、通信インターフェイス114を介して認証装置316に送信する。
【0152】
認証装置316は、管理者端末装置100-2からユーザ認証情報を含む認証信号を受信すると、認証信号に含まれるユーザ認証情報を管理装置200に送信する。管理装置200は、ユーザ認証情報を受信し、ユーザ認証情報と認証情報Vi’とに基づいて、管理者Ui’を認証する。管理者Ui’を認証すると、管理装置200は、収容箱306を制御し、管理者Ui’が予約した駐車スペース302の出入り口308の鍵が収容された収容箱306の蓋を開く。
【0153】
管理者Ui’は、蓋が開いた収容箱306から予約した駐車スペース302の鍵を取り出し、鍵を用いてユーザUiが車両を停めている駐車スペース302の施錠された出入り口308を解錠して、出入り口308を開く。管理者Ui’は、この駐車スペース302に入り、車両の点検、修理及びメンテナンス等を行う。管理者Ui’は、車両の点検、修理及びメンテナンス等を終了すると出入り口308を閉じ、鍵を用いて出入り口308を施錠する。管理者Ui’は、さらに、この鍵を、元の収容箱306に収容し、蓋を閉じて施錠させる。
【0154】
ステップS232において、管理装置200は、鍵を収容した収容箱306の蓋が閉じられて施錠されたことを検出する。管理者Ui’はエレベータ32の乗りかご328に乗り、階層300-1に移動する。
【0155】
ステップS234において、管理者Ui’が乗りかご328に乗って移動中に、管理者端末装置100-2のプロセッサ112は、通信インターフェイス114を介して、ビーコン装置326からのビーコン信号を受信すると、管理者Ui’のユーザ認証情報を含む認証信号を、乗りかご328内部の認証装置330に送信する。
【0156】
ステップS236において、認証装置330は、管理者端末装置100-2が送信した認証信号を受信し、この認証信号に含まれるユーザ認証情報を管理装置200に送信する。
【0157】
ステップS238において、管理装置200のプロセッサ212は、ユーザ認証情報を受信し、受信したユーザ認証情報と認証情報Vi’とに基づいて、管理者Ui’を認証する。
【0158】
ステップS240において、管理装置200のプロセッサ212は、ユーザUiが車両を停めている駐車スペース302の鍵が収容箱306に収容され、収容箱306の蓋が施錠されたことを検出し、かつ、管理者Ui’を認証する。これらの確認を行うと、プロセッサ212は、通信インターフェイス214を介して駐車設備3に、施解錠装置322に、施錠された出入り口320を解錠させる解錠情報を送信する。
【0159】
ステップS242において、施解錠装置322は、管理装置200から解錠情報を受信し、受信した解錠情報に従って、施錠された出入り口320を解錠し、管理者Ui’が出入り口320を開けるようにする。
【0160】
エレベータ32の乗りかご328から管理者Ui’が降り、管理者Ui’が出入り口320を開いて駐車設備3の外に出て、出入り口320が閉められると、施解錠装置322は、解錠された出入り口320を施錠する。
【0161】
なお、以上、管理者Ui’が、ユーザUiが車両を停めている駐車スペース302のみに入る場合を説明した。さらに、管理者Ui’が駐車設備3全体の管理を行うような場合には、管理装置200の運営者は、管理者Ui’に任意の階層300でエレベータ32から降りる許可を与えることもできる。また、管理装置200の運営者は、管理者Ui’が一度に複数の駐車スペース302に入れるように管理装置200の動作を変更することもできる。
【0162】
7.各装置の処理
以下、
図7A~
図9Bを参照して、端末装置100及び管理装置200の処理を説明する。
図7Aは、ユーザUiが駐車設備3の駐車スペース302を予約するときの端末装置100の処理を示すフローチャートである。
図7Bは、ユーザUiが駐車設備3の駐車スペース302の予約を受けるときの管理装置200の処理を示すフローチャートである。
【0163】
図8Aは、管理者Ui’が入ろうとする駐車設備3の駐車スペース302を通知するときの端末装置100の処理を示すフローチャートである。
図8Bは、管理者Ui’が入ろうとする駐車設備3の駐車スペース302の通知を受けるときの管理装置200の処理を示すフローチャートである。
図9Aは、
図1に示したユーザ端末装置100-1の認証情報を含む認証信号を送信する処理を示すフローチャートである。
図9Bは、
図1に示した管理装置200のユーザ等の駐車設備3への出入りを管理する処理を示すフローチャートである。
【0164】
まず、システム1のユーザUiが、駐車設備3の駐車スペース302を予約するための処理を説明する。
図7Aに示すステップS400において、ユーザUiは、ユーザ端末装置100-1のアプリケーションプログラムを起動する。
【0165】
ステップS402において、ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、入力インターフェイス116を介して、ユーザUiによる管理装置200へのログイン操作を受け入れる。プロセッサ112は、ユーザ認証操作があったとき(Y)にはS404の処理に進み、なかったとき(N)にはS402の処理に留まる。
【0166】
ステップS404において、ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、ユーザUiのユーザ認証情報を含むログイン情報を、通信インターフェイス114及び通信ネットワーク14を介して管理装置200に送信する。
【0167】
ステップS406において、ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、管理装置200から、通信ネットワーク14及び通信インターフェイス214を介して、ユーザ認証通知情報を受信したか否かを判断する。プロセッサ112は、ユーザ認証通知情報を受信したとき(Y)にはS408の処理に進み、受信しなかったとき(N)にはS406の処理に留まる。
【0168】
ステップS408において、ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、入力インターフェイス116を介して、ユーザUiによる駐車設備3の駐車スペース302の予約の操作を受け入れる。
【0169】
ステップS410において、ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、駐車設備3の駐車スペース302を予約するための駐車スペース予約情報を、通信インターフェイス114及び通信ネットワーク14を介して管理装置200に送信する。
【0170】
ステップS412において、ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、管理装置200から通信ネットワーク14及び通信インターフェイス214を介して、管理装置200が選択した駐車設備3の駐車スペース302を示す駐車スペース情報を受信したか否かを判断する。プロセッサ112は、駐車スペース情報を受信したとき(Y)にはS414の処理に進み、受信していないときにはS412の処理に留まる。
【0171】
ステップS414において、ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、出力インターフェイス113を介して受信した駐車設備3の駐車スペース302を示す駐車スペース情報の内容をユーザUiに表示する。さらに、プロセッサ112は、ユーザUiが、表示した駐車設備3の駐車スペース302を示す情報を確認する操作を、入力インターフェイス116を介して受け入れ、駐車設備3の駐車スペース302を確認して予約する予約情報を、通信インターフェイス114及び通信ネットワーク14を介して管理装置200に送信する。
【0172】
図7Bに示すステップS420において、管理装置200のプロセッサ212は、通信ネットワーク14及び通信インターフェイス214を介してユーザ認証情報を含むログイン情報を、ユーザ端末装置100-1から受信したか否かを判断する。管理装置200は、ログイン情報を受信したとき(Y)にはS422の処理に進み、受信しなかったときにはS420の処理に留まる。
【0173】
ステップS422において、管理装置200のプロセッサ212は、メモリ211に記憶されたユーザ情報テーブル(
図5A)から、ユーザUiの認証情報Viを読み出す。プロセッサ212は、さらに、受信したログイン情報に含まれるユーザ認証情報と、読み出した認証情報Viとに基づいて、ユーザUiを認証する。
【0174】
ステップS424において、管理装置200のプロセッサ212は、ユーザUiを認証できたか否かを判断する。管理装置200は、ユーザUiを認証できたとき(Y)にはS426の処理に進み、認証できなかったとき(N)にはS436の処理に進む。
【0175】
ステップS426において、管理装置200のプロセッサ212は、通信インターフェイス214及び通信ネットワーク14を介して、ユーザ認証通知情報をユーザ端末装置100-1に送信する。
【0176】
ステップS428において、管理装置200のプロセッサ212は、メモリ211に記憶されたユーザ情報テーブル、駐車設備テーブル及び駐車スペーステーブル(
図5A~
図5C)を読み出す。さらに、プロセッサ212は、ユーザ情報テーブルからユーザUiの選択情報Siを読み出す。
【0177】
ステップS430において、管理装置200のプロセッサ212は、選択情報Siが示す駐車設備3の駐車スペーステーブルの予約情報Rjkを参照し、当該駐車設備3において予約されていない駐車スペース302(空き駐車スペース302)があるか否かを判断する。管理装置200は、空き駐車スペース302があるとき(Y)にはS432の処理に進み、ないとき(N)にはS436の処理に進む。
【0178】
ステップS432において、管理装置200のプロセッサ212は、ユーザ情報テーブルから車種情報Mi及びグレード情報UGiを読み出す。さらに、プロセッサ212は、空き駐車スペース302のうち、ユーザUiの車両が駐車可能で、ユーザUiが希望するグレードに近い駐車スペース302のいずれかを選択する。
【0179】
ステップS434において、管理装置200のプロセッサ212は、選択した駐車設備3の駐車スペース302を予約し、選択した駐車設備3の駐車スペース302を示す駐車スペース情報を、通信インターフェイス214及び通信ネットワーク14を介してユーザ端末装置100-1に送信する。プロセッサ212は、通信ネットワーク14及び通信インターフェイス214を介してユーザ端末装置100-1から予約情報を受信すると、ユーザUiによる駐車設備3の駐車スペース302の予約を確定する。
【0180】
ステップS436において、管理装置200のプロセッサ212は、通信インターフェイス214及び通信ネットワーク14を介して、駐車設備3の駐車スペース302が予約できないことを示す予約不可情報をユーザ端末装置100-1に送信する。なお、ユーザUiの選択情報Siに空き駐車スペース302がない場合には、プロセッサ212は、ユーザ端末装置100-1に、他の駐車設備3を選択するように促す情報を、通信インターフェイス214及び通信ネットワーク14を介して送信してもよい。
【0181】
次に、システム1の管理者Ui’が入ろうとする駐車設備3の駐車スペース302を通知するための処理を説明する。
図8Aに示すステップS440において、管理者Ui’は、管理者端末装置100-2のアプリケーションプログラムを起動する。
【0182】
ステップS442において、管理者端末装置100-2のプロセッサ112は、入力インターフェイス116を介して、管理者Ui’による管理装置200へのログイン操作を受け入れる。プロセッサ112は、ログイン操作があったとき(Y)にはS444の処理に進み、なかったとき(N)にはS442の処理に留まる。
【0183】
ステップS444において、管理者端末装置100-2のプロセッサ112は、管理者Ui’のユーザ認証情報を含むログイン情報を、通信インターフェイス114及び通信ネットワーク14を介して管理装置200に送信する。
【0184】
ステップS446において、管理者端末装置100-2のプロセッサ112は、管理装置200から、通信ネットワーク14及び通信インターフェイス114を介して、ユーザ認証通知情報を受信したか否かを判断する。プロセッサ112は、ユーザ認証通知情報を受信したとき(Y)にはS448の処理に進み、受信しなかったとき(N)にはS446の処理に留まる。
【0185】
ステップS448において、ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、入力インターフェイス116を介して、管理者Ui’による駐車設備3の駐車スペース302を指定する操作を受け入れる。
【0186】
ステップS450において、ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、管理者が入ろうとする駐車設備3の駐車スペース302を示す駐車スペース指定情報を、通信インターフェイス114及び通信ネットワーク14を介して管理装置200に送信する。
【0187】
ステップS452において、ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、管理装置200から通信ネットワーク14及び通信インターフェイス214を介して、S450の処理において指定した駐車設備3の駐車スペース302に入ることを許可する許可情報を受信したか否かを判断する。プロセッサ112は、許可情報を受信したとき(Y)にはS454の処理に進み、受信していないときにはS452の処理に留まる。
【0188】
ステップS454において、ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、出力インターフェイス113を介して受信した駐車設備3の駐車スペース302を示す許可情報の内容を管理者Ui’に表示する。また、プロセッサ112は、管理者Ui’が、表示した駐車設備3の駐車スペース302を示す指定情報を確認する操作を入力インターフェイス116を介して受ける。さらに、プロセッサ112は、駐車設備3の駐車スペース302の通知を確認する確認情報を、通信インターフェイス114及び通信ネットワーク14を介して管理装置200に送信する。
【0189】
図8Bに示すステップS460において、管理装置200のプロセッサ212は、通信ネットワーク14及び通信インターフェイス214を介してユーザ認証情報を含むログイン情報を、管理者端末装置100-2から受信したか否かを判断する。管理装置200は、ログイン情報を受信したとき(Y)にはS462の処理に進み、受信しなかったとき(N)にはS460の処理に留まる。
【0190】
ステップS462において、管理装置200のプロセッサ212は、メモリ211に記憶されたユーザ情報テーブル(
図5A)から管理者Ui’の認証情報Vi’を読み出す。プロセッサ212は、さらに、受信したログイン情報に含まれるユーザ認証情報と、読み出した認証情報Vi’とに基づいて、管理者Ui’を認証する。
【0191】
ステップS464において、管理装置200のプロセッサ212は、管理者Ui’を認証できたか否かを判断する。管理装置200は、管理者Ui’を認証できたとき(Y)にはS466の処理に進み、認証できなかったとき(N)にはS476の処理に進む。
【0192】
ステップS466において、管理装置200のプロセッサ212は、通信インターフェイス214及び通信ネットワーク14を介して、ユーザ認証通知情報を管理者端末装置100-2に送信する。
【0193】
ステップS468において、管理装置200のプロセッサ212は、メモリ211に記憶された駐車設備テーブル(
図5B)を読み出す。
【0194】
ステップS470において、管理装置200のプロセッサ212は、駐車設備テーブルに、管理者Ui’が指定した駐車設備3の駐車スペース302があるか否かを判断する。プロセッサ212は、駐車設備テーブルに、管理者Ui’が指定した駐車設備3の駐車スペース302があるとき(Y)にはS472の処理に進み、ないとき(N)にはS476の処理に進む。
【0195】
ステップS472において、管理装置200のプロセッサ212は、管理者Ui’が指定した駐車設備3の駐車スペース302を受け入れる。
【0196】
ステップS474において、管理装置200のプロセッサ212は、S472の処理において受け入れられた駐車設備3の駐車スペース302に管理者Ui’が入ることを許可する許可情報を作成する。また、プロセッサ212は、作成した許可情報を通信インターフェイス214及び通信ネットワーク14を介してユーザ端末装置100-1に送信する。さらに、プロセッサ212は、通信ネットワーク14及び通信インターフェイス214を介してユーザ端末装置100-1から、この駐車設備3の駐車スペース302に入ることを確認する確認情報を受信する。確認情報を受信すると、プロセッサ212は、管理者Ui’が通知してきた駐車設備3の駐車スペース302を確定する。
【0197】
ステップS476において、管理装置200のプロセッサ212は、通信インターフェイス214及び通信ネットワーク14を介して、駐車設備3の駐車スペース302が指定できないことを示す情報を管理者端末装置100-2に送信する。
【0198】
次に、端末装置100及び管理装置200による駐車設備3への人の出入りの管理のための処理を説明する。
図9Aに示すステップS480において、端末装置100のプロセッサ112は、通信インターフェイス114を介してビーコン装置314,326からのビーコン信号を受信する。
【0199】
ステップS482において、端末装置100のプロセッサ112は、ビーコン装置314,326からのビーコン信号を受信できたか否かを判断する。プロセッサ112は、ビーコン信号を受信できたとき(Y)にはS484の処理に進み、受信できなかったとき(N)にはS480の処理に戻る。
【0200】
ステップS484において、プロセッサ112は、通信インターフェイス114を介して、端末装置100を使用しているユーザ又は管理者の識別情報を含む認証信号を、あらかじめ決められた回数、繰り返して送信する。
【0201】
図9Bに示すステップS500において、管理装置200のプロセッサ212は、ビーコン装置314,326に対して制御信号を送信し、ビーコン信号を含む認証信号を連続して送信させる。
【0202】
ステップS502において、施解錠装置322は認証信号を受信し、認証信号に含まれる情報を管理装置200に送信する。
【0203】
ステップS504において、管理装置200は、受信した認証信号がユーザ認証情報を含むか否かを判断する。受信した認証信号がユーザ認証情報を含むとき(Y)には、管理装置200はS506の処理に進み、含まないとき(N)にはS504の処理に留まる。
【0204】
ステップS506において、管理装置200は、S504において判断の対象となったユーザ認証情報が、駐車設備3の駐車スペース302を予約したユーザUi、又は駐車設備3の駐車スペース302に入ることを通知した管理者Ui’のユーザ認証情報であるか否かを判断する。管理装置200は、受信したユーザ認証情報がこれらのいずれかであるとき(Y)にはS508の処理に進み、これらのいずれでもないとき(N)にはS532の処理に進む。
【0205】
ステップS508において、管理装置200は、エレベータ32及び施解錠装置322に制御信号を送信する。
【0206】
ステップS510において、管理装置200は、制御信号に含まれる解錠信号によって施解錠装置322を制御し、施錠された出入り口320を解錠させる。また、管理装置200は、エレベータ32を制御し、ユーザUiが予約した駐車スペース302、又は管理者Ui’が入ることを通知した駐車スペース302がある階層と、出入り口320がある階層(階層300-1)のみに乗りかご328が停止するようにする。さらに、管理装置200は、ユーザUiが予約した駐車スペース302、又は管理者Ui’が入ることを通知した駐車スペース302又は近傍に備えられた誘導灯310を点灯する。
【0207】
ステップS512において、管理装置200は、認証装置316からユーザUi又は管理者Ui’の認証情報を受信すると、収容箱306の蓋を開き、予約された駐車スペース302又は入室が通知された駐車スペース302の鍵を取り出せるようにする。ユーザUi又は管理者Ui’は、鍵を取り出して施解錠装置312を操作し、駐車スペース302の出入り口308を開く。
【0208】
ステップS514において、管理装置200は、S512の処理において開かれた駐車スペース302の出入り口308が閉められたことを検出したか否かを判断する。管理装置200は、出入り口308が閉められたときにはS516の処理に進み、閉められていないときにはS514の処理に留まる。
【0209】
ステップS516において、管理装置200は、S514の処理において閉められたと判断された出入り口308が鍵によって施錠され、この鍵が収容箱306に収容され、蓋が閉じられて施錠されたか否かを判断する。管理装置200は、これらの両方が施錠されたときにはS518の処理に進み、これらのいずれかが施錠されていないときにはS516の処理に留まる。
【0210】
ステップS518において、管理装置200はエレベータ32に制御信号を送信して制御し、乗りかご328を、予約又は入室が通知された駐車スペース302がある階層に停止させ、駐車スペース302側の扉を開かせる。また、管理装置200は、乗りかご328にユーザUi等が乗り込むと、開かせた扉を閉じさせ、さらに、乗りかご328を出入り口320がある階層(階層300-1)に移動させる。
【0211】
ステップS520において、管理装置200は、ビーコン装置326からユーザUi又は管理者Ui’の認証情報を受信したか否かを判断する。管理装置200は、認証情報を受信したとき(Y)にはS522の処理に進み、受信しなかったとき(N)にはS520の処理に留まる。
【0212】
ステップS522において、管理装置200は、ユーザUi又は管理者Ui’を認証できたか否かを判断する。管理装置200は、認証できたとき(Y)にはS524の処理に進み、認証できなかったとき(N)にはS532の処理に進む。
【0213】
ステップS524において、管理装置200は、エレベータ32に制御信号を送信する。
【0214】
ステップS526において、管理装置200は、送信した制御信号によってエレベータ32を制御し、出入り口320がある階層(階層300-1)で乗りかご328を止めさせる。また、管理装置200は、乗りかご328の出入り口320側の扉を開かせ、ユーザUi等が乗りかご328から降りられるようにする。さらに、管理装置200は、認証装置324に解錠信号を送信し、施錠された出入り口320を解錠させ、開けるようにする。
【0215】
ステップS528において、管理装置200は、ユーザUi等が駐車設備3の外に出て、出入り口320が閉じられたか否かを判断する。管理装置200は、出入り口320が閉じられたとき(Y)にはS530の処理に進み、閉じられていないとき(N)にはS528の処理に留まる。
【0216】
ステップS530において、管理装置200は、施解錠装置322に施錠情報を送信し、解錠された出入り口320を施錠させる。
【0217】
ステップS532において、管理装置200は、施解錠装置322に施錠信号を送信して出入り口320及び乗りかご328の扉の少なくとも一方が開けないようにし、駐車設備3の外に人が出られないようにする。さらに、管理装置200は、アラームを鳴らすなどして管理装置200の運営者に異常の発生を知らせるなどの異常処理を行う。
【0218】
8.変形例
なお、管理装置200が、出入り口320の代わりにエレベータ32の乗りかご328の扉の施解錠又は開閉を制御することによって、出入り口320の施解錠による駐車設備3への人の出入りの管理を実現可能であることは当業者にとって自明であろう。従って、エレベータ32の制御によって、上記動作を実現することは、実施形態の均等の範囲に含まれる。また、駐車設備3の認証装置316,324のいずれか一方は、ユーザ及び管理者の顔、指紋及び声などの生体情報に基づいて、ユーザ及び管理者を認証し、認証結果を管理装置200に送信してもよい。あるいは、ユーザ端末装置100-1及び管理者端末装置100-2が、認証情報をQRコード(登録商標)等の光学的に読み取り可能なコードとして表示してもよい。この場合には、認証装置316,324が表示されたコードから認証情報を読み取り、動画配信サーバ装置200は、認証装置316,324がコードから読み取った認証情報に基づいてユーザ及び管理者を認証することとなる。
【0219】
また、車両が自律走行可能なときには、車両をユーザ又は管理者として扱い、車両にユーザ端末装置100-1又は管理者端末装置100-2の機能を付与することによって、車両の駐車設備3への出入りを管理できる。また、以上、管理装置200が、ユーザ情報テーブル(
図5A)に含まれる選択情報Siが示す駐車設備3から、駐車スペース302を選択し、ユーザUiが予約する場合を説明した。しかしながら、選択情報Siが示す駐車設備3に空き駐車スペース302がない可能性がある。このような場合には、管理装置200は、駐車設備テーブル(
図5B)のグレード情報FGjを参照し、ユーザUiのグレード情報UGiと同じか同等のグレードの駐車設備3の駐車スペース302を選択し、ユーザUiが予約するようにしてもよい。また、以上、誘導灯310を用いてユーザ等を駐車スペース302に誘導する場合を例示したが、大型ディスプレイを併用して、ユーザ等に駐車スペース302の位置をさらに明確にして誘導を行ってもよい。
【0220】
本開示に係る処理及び手順は、実施形態において明示的に説明された装置によってだけでなく、ソフトウェア、ハードウェア又はこれらの組み合わせによって実現されうる。具体的には、本明細書で説明された処理及び手順は、集積回路、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、磁気ディスク、光ストレージなどの媒体に、当該処理に相当するロジックを実装することによって実現されうる。また、本明細書で説明される処理及び手順は、それらの処理及び手順をコンピュータプログラムとして実装されえ、端末装置及びサーバ装置を含む各種のコンピュータによって実行されうる。
【0221】
本明細書中において、単一の装置、ソフトウェア、コンポーネント、及び/又は、モジュールによって実行されると説明された処理及び手順は、複数の装置、複数のソフトウェア、複数のコンポーネント、及び/又は、複数のモジュールによって実行されうる。また、本明細書において、単一のメモリ及び記憶装置に格納される旨が説明された各種情報は、単一の装置に含まれる複数のメモリ又は複数の装置に分散して配置された複数のメモリに分散して格納されうる。さらに、本明細書において説明された複数のソフトウェア及びハードウェアは、それらをよって少ない構成要素に統合することによって、又は、よって多い構成要素に分解することによって実現されうる。
【0222】
本発明の実施形態が説明されたが、この実施形態は、例として提示されたものであり、発明の範囲を限定することを意図されていない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることができ、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更され得る。これら実施形態やその変形は、本発明の範囲及び要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0223】
1 システム、14 通信ネットワーク、100 端末装置、100-1 ユーザ端末装置、100-2 管理者端末装置、110,210 バス、111,211 メモリ、112,212 プロセッサ、113,213 出力インターフェイス、114,214 通信インターフェイス、115 通信処理回路、116 入力インターフェイス、117 タッチパネル、118 ハードキー、200 管理装置、3 駐車設備、300 階層、301 防犯カメラ、302 駐車スペース、303 充電装置、304 通路、306 収容箱、308 出入り口、310 誘導灯、312 施解錠装置、314 ビーコン装置、316 認証装置、32 エレベータ、320 出入り口、322 施解錠装置、324 認証装置、326 ビーコン装置、328 乗りかご、332 施解錠装置